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特開2024-147663照明モジュール及びこれを備えた照明装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147663
(43)【公開日】2024-10-16
(54)【発明の名称】照明モジュール及びこれを備えた照明装置
(51)【国際特許分類】
   F21S 43/16 20180101AFI20241008BHJP
   F21V 9/30 20180101ALI20241008BHJP
   F21S 2/00 20160101ALI20241008BHJP
   F21Y 115/10 20160101ALN20241008BHJP
   F21W 103/25 20180101ALN20241008BHJP
   F21W 103/00 20180101ALN20241008BHJP
   F21W 102/30 20180101ALN20241008BHJP
   F21W 103/55 20180101ALN20241008BHJP
   F21W 103/35 20180101ALN20241008BHJP
【FI】
F21S43/16
F21V9/30
F21S2/00 481
F21Y115:10
F21W103:25
F21W103:00
F21W102:30
F21W103:55
F21W103:35
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024112230
(22)【出願日】2024-07-12
(62)【分割の表示】P 2021553125の分割
【原出願日】2020-03-18
(31)【優先権主張番号】10-2019-0032949
(32)【優先日】2019-03-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2019-0112123
(32)【優先日】2019-09-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】517099982
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100114188
【弁理士】
【氏名又は名称】小野 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100119253
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 賢教
(74)【代理人】
【識別番号】100129713
【弁理士】
【氏名又は名称】重森 一輝
(74)【代理人】
【識別番号】100137213
【弁理士】
【氏名又は名称】安藤 健司
(74)【代理人】
【識別番号】100196483
【弁理士】
【氏名又は名称】川嵜 洋祐
(74)【代理人】
【識別番号】100160255
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 祐輔
(74)【代理人】
【識別番号】100146318
【弁理士】
【氏名又は名称】岩瀬 吉和
(72)【発明者】
【氏名】パク,フン
(72)【発明者】
【氏名】ハン,サラム
(72)【発明者】
【氏名】オム,ドンイル
(57)【要約】      (修正有)
【課題】蛍光体層による光損失減少を防止し、視認性を向上させた照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置は、第1光と第2光を出射する照明モジュール60と、前記照明モジュールの上に配置され、前記第1光及び前記第2光のうち短波長の光を遮断し、長波長の光を透過させるレンズ70と、を含み、前記照明モジュールは、基板20と、前記基板の上に配置され、第1光を出射する複数の発光素子30と、前記複数の発光素子を覆う樹脂層40と、前記樹脂層の上に配置され、前記第1光を第2光に変換する蛍光体層50と、を含み、前記第1及び第2光は、前記蛍光体層を通じて前記レンズ方向に進み、前記第2光は、前記レンズを透過することができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1光と第2光を出射する照明モジュールと、
前記照明モジュールの上に配置され、前記第1光及び前記第2光のうち短波長の光を遮
断し、長波長の光を透過させるレンズと、を含み、
前記照明モジュールは、
基板と、
前記基板の上に配置され、前記第1光を出射する複数の発光素子と、
前記複数の発光素子を覆いながら配置される樹脂層と、
前記樹脂層の上に配置され、前記第1光を前記第2光に変換する蛍光体層と、を含み、
前記第1及び前記第2光は、前記蛍光体層を通じて前記レンズ方向に進み、
前記第2光は、前記レンズを透過する、照明装置。
【請求項2】
前記レンズは、赤色レンズであり、前記蛍光体層と所定間隔離隔して配置される、請求
項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記レンズは、赤色レンズであり、前記レンズの下面は、前記蛍光体層の上面と接触す
る、請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記レンズは、前記蛍光体層の上に配置される第1レンズと、前記第1レンズの上に配
置される第2レンズを含む、請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記第2レンズは、前記第1レンズと所定間隔離隔して配置される、請求項4に記載の
照明装置。
【請求項6】
前記第2レンズの下面は、前記第1レンズの上面と接触する、請求項4に記載の照明装
置。
【請求項7】
前記第1レンズは、赤色レンズであり、
前記第2レンズは、透明レンズである、請求項4から6のいずれか一項に記載の照明装
置。
【請求項8】
前記蛍光体層の蛍光体含有量は、前記蛍光体層の重さに対し2%以上10%以下である
、請求項1から6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項9】
前記蛍光体層を通過した前記第1光及び前記第2光の光効率は、前記レンズを通過した
前記第2光の光効率の170%~210%である、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
照明モジュールと、
前記照明モジュールの上に配置されるレンズと、を含み、
前記照明モジュールは、
基板と、
前記基板の上に配置され、第1光を出射する複数の発光素子と、
前記複数の発光素子を覆いながら配置される樹脂層と、
前記樹脂層を覆いながら配置される拡散層と、
前記樹脂層及び前記拡散層の間に配置される蛍光体層と、を含み、
前記蛍光体層は、前記第1光を前記第1光より長波長である第2光に変換し、
前記レンズは、前記第1光を吸収または反射し、前記第2光を透過させる、照明装置。
【請求項11】
前記拡散層は、前記樹脂層の側面及び上面を取り囲んで配置される、請求項10に記載
の照明装置。
【請求項12】
前記蛍光体層は、前記発光素子と垂直方向に重なる領域に配置される、請求項10に記
載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
発明の実施例は、発光モジュール及びレンズを含む照明装置に関するものである。
【0002】
発明の実施例は、面光源を提供する照明装置に関するものである。
【背景技術】
【0003】
通常的な照明の応用は、車両用照明(light)だけではなく、ディスプレイ及び看板用バ
ックライトを含む。
【0004】
発光素子、例えば発光ダイオード(LED)は、蛍光灯、白熱灯等既存の光源に比べて低消
費電力、半永久的な寿命、はやい応答速度、安全性、環境にやさしい等の長所がある。こ
のような発光ダイオードは、各種表示装置、室内灯または室外灯のような各種照明装置に
適用されている。
【0005】
最近では、車両用光源として、発光ダイオードを採用するランプが提案されている。白
熱灯と比較すると、発光ダイオードは消費電力が小さいという点で有利である。しかし、
発光ダイオードから出射される光の出射角が小さいので、発光ダイオードを車両用ランプ
として使用する場合には、発光ダイオードを利用したランプの発光面積に増加に関する要
求がある。また、発光ダイオードはサイズが小さいので、ランプのデザインの自由度を高
めることができ、半永久的な寿命により経済性もある。
【0006】
従来の車両用照明モジュールでは、均一な面光源を形成するために、発光素子の上に高
密度の蛍光体層を配置する。均一な面光源を形成するために配置した高密度の蛍光体層に
よって発光素子から出射する光が反射または吸収されて、照明モジュールの光抽出効率が
低下する問題点が発生し、照明モジュールの光抽出効率の低下を防止するために低密度の
蛍光体層を配置すると、均一な面光源を形成しにくい問題点が発生した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
実施例は、蛍光体層による光損失減少を防止し、視認性を向上させた照明装置を提供す
ることができる。
【0008】
実施例は、蛍光体層の上に配置されたレンズによって照明モジュールの光抽出効率を向
上させ、均一な面光源を具現できる照明装置を提供することができる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
発明の実施例によれば、照明装置は、第1光と第2光を出射する照明モジュールと、前
記照明モジュールの上に配置され、前記第1光及び前記第2光のうち短波長の光を遮断し
、長波長の光を透過させるレンズと、を含み、前記照明モジュールは、基板と、前記基板
の上に配置され、前記第1光を出射する複数の発光素子と、前記複数の発光素子を覆う樹
脂層と、前記樹脂層の上に配置され、前記第1光を前記第2光に変換する蛍光体層とを含
むことができ、前記第1及び前記第2光は、前記蛍光体層を通じて前記レンズ方向に進み
、前記第2光は、前記レンズを透過することができる。
【0010】
発明の実施例によれば、前記レンズは、赤色レンズであり、前記蛍光体層と所定間隔離
隔して配置される。
【0011】
発明の実施例によれば、前記レンズは、赤色レンズであり、前記レンズの下面は、前記
蛍光体層の上面と接触することができる。
【0012】
発明の実施例によれば、前記レンズは、前記蛍光体層の上に配置される第1レンズと、
前記第1レンズの上に配置される第2レンズを含むことができる。
【0013】
発明の実施例によれば、前記第2レンズは、前記第1レンズと所定間隔離隔して配置さ
れる。
【0014】
発明の実施例によれば、前記第2レンズの下面は、前記第1レンズの上面と接触するこ
とができる。
【0015】
発明の実施例によれば、前記第1レンズは、赤色レンズであり、前記第2レンズは透明
レンズであってもよい。
【0016】
発明の実施例によれば、前記蛍光体層の蛍光体含有量は、前記蛍光体層の重さに対し2
%以上10%以下であってもよい。
【0017】
発明の実施例によれば、前記蛍光体層を通過した前記第1光及び前記第2光の光効率は
、前記レンズを通過した前記第2光の光効率の170%~210%であってもよい。
【発明の効果】
【0018】
実施例に係る照明装置は、蛍光体層の上に配置されたレンズが赤色光を透過させ、青色
光は反射させることで、照明モジュールの視認性を向上させることができる。
【0019】
実施例に係る照明装置は、蛍光体層の上に配置されたレンズによって蛍光体含有量を減
らすことができ、蛍光体層による光損失を防止しながらも均一な面光源を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1図1は、実施例に係る照明装置の断面図である。
図2図2は、実施例に係る発光モジュールの平面図である。
図3図3は、実施例に係る照明装置の蛍光体含有量に応じた光量を示した図面である。
図4図4は、実施例に係る照明装置のアウターレンズの波長に応じた透過率を示した図面である。
図5図5は、比較例に係る照明装置の平面図及び波長に応じた強度を示す図面である。
図6図6は、比較例に係る照明装置の平面図及び波長に応じた強度を示す図面である。
図7図7は、実施例に係る照明装置の平面図及び波長に応じた強度を示す図面である。
図8図8は、実施例に係る照明装置の平面図及び波長に応じた強度を示す図面である。
図9図9は、実施例及び比較例の波長に応じた放射照度を示した図面である。
図10図10は、実施例に係る照明装置の変形例に係る断面図である。
図11図11は、実施例に係る照明装置の変形例に係る断面図である。
図12図12は、実施例に係る照明装置の変形例に係る断面図である。
図13図13は、実施例に係る照明装置の変形例に係る断面図である。
図14図14は、実施例に係る照明装置の変形例と比較例に係る照明装置を比較して示す図面である。
図15図15は、実施例に係る照明モジュールを有するランプが適用された車両の平面図である。
図16図16は、実施例に係る照明モジュールまたは照明装置を有するランプを示した図面である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、添付された図面を参照して本発明の好ましい実施例を詳しく説明する。
【0022】
ただし、本発明の技術思想は、説明される一部実施例に限定されるものではなく、多様
な形態に具現することができ、本発明の技術思想の範囲内であれば、実施例間の構成要素
を選択的に結合または置き換えて用いることができる。また、本発明の実施例で用いられ
る用語(技術及び科学的用語を含む)は、明白に特定して記述されない限り、本発明が属す
る技術分野で通常の知識を有した者に一般的に理解できる意味と解釈され、辞書に定義さ
れた用語のように一般的に使用される用語は、かかわる技術の文脈上の意味を考慮してそ
の意味を解釈できるだろう。また、本発明の実施例で用いられる用語は、実施例を説明す
るためのものであり、本発明を制限しようとするものではない。
【0023】
本明細書において、単数形は、記載上特に限定しない限り複数形も含むことができ、「
A及びB、Cのうち少なくとも1つ(または1つ以上)」と記載される場合、A、B、Cで
組合せることのできる全ての組合せのうち1つ以上を含むことができる。また、本発明の
実施例の構成要素の説明において、第1、第2、A、B、(a)、(b)等の用語を用いるこ
とができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであ
り、その用語によって当該構成要素の本質または順序等が限定されるものではない。ある
構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」または「接続」されると記載された場合、
その構成要素は他の構成要素に直接的に連結または接続される場合と、各構成要素の間に
さらに他の構成要素が「連結」、「結合」または「接続」される場合を全て含む。
【0024】
また、各構成要素の「上または下」に形成または配置されると記載される場合、「上ま
たは下」は、2つの構成要素が直接接触する場合だけではなく、1つ以上のさらに他の構
成要素が2つの構成要素の間に形成または配置される場合も含む。また「上または下」と
表現される場合、1つの構成要素を基準として、上側方向だけではなく下側方向の意味も
含むことができる。
【0025】
本発明による照明装置は、照明を必要とする多様なランプ装置、例えば車両用ランプ、
家庭用照明装置または産業用照明装置に適用可能である。例えば車両用ランプに適用され
る場合、ヘッドランプ、車幅灯、サイドミラー灯、フォグランプ、尾灯(Tail lamp)、制
動灯、昼間走行灯、車両室内照明、ドアスカッフ、リアコンビネーションランプ、バック
アップランプ等に適用可能である。本発明の照明装置は、室内、室外の広告装置、表示装
置、及び各種電動車分野にも適用可能であり、その他にも現在開発されて商用化されてい
るか、今後の技術発展により具現可能な全ての照明にかかわる分野や広告にかかわる分野
等に適用可能であるといえる。
【0026】
図1は、実施例に係る照明装置を示した断面図であり、図2は、実施例に係る発光モジ
ュールの断面図である。
【0027】
図1及び図2に示されたように、照明装置100は、ハウジング10、前記ハウジング
10と結合される照明モジュール60及びアウターレンズ70を含むことができる。前記
照明モジュール60は、基板20、前記基板20の上に配置される複数の発光素子30、
前記発光素子30に電源を供給するコネクター24、前記発光素子30を覆う樹脂層40
、前記樹脂層40の上に配置される蛍光体層50を含むことができる。前記アウターレン
ズ70は、前記蛍光体層50の上に配置される。
【0028】
前記ハウジング10は、前記照明モジュール60の側面を取り囲んで配置され、前記照
明モジュール60と結合される。
【0029】
前記照明モジュール60は、前記発光素子30から放出された光を面光源で放出するこ
とができる。前記発光素子30は、前記基板20の上に複数に配置される。前記照明装置
100において、複数の発光素子30は、N列(Nは1以上の整数)または/及びM行(M
は1以上の整数)で配列される。前記複数の発光素子30は、図2のように、N列及びM
行(N、Mは2以上の整数)で配列される。
【0030】
図1及び図2に示されたように、基板20は、複数の発光素子30及び樹脂層40の下
に位置したベース部材または支持部材として機能することができる。前記基板20は、プ
リント基板(PCB:Printed Circuit Board)を含むことができる。例えば、前記基板20は
、樹脂系のプリント基板(PCB)、メタルコア(Metal Core)PCB、フレキシブル(Flexible)PC
B、セラミックPCBまたはFR-4基板のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0031】
前記基板20の上面は、X軸-Y軸の平面を有し、前記基板20の厚さd1は、X方向
とY方向に直交するZ方向の高さであってもよい。ここで、X方向は、第1方向であり、
Y方向は、X方向と直交する第2方向であり、前記Z方向は、X方向とY方向に直交する
第3方向であってもよい。
【0032】
前記基板20は、上部に配線層(図示されない)を含み、前記配線層は、発光素子30に
電気的に連結される。前記基板20は、上部に配置された反射部材または保護層は、前記
配線層を保護することができる。前記複数の発光素子30は、前記基板20の配線層によ
って直列、並列または直-並列で連結される。前記複数の発光素子30は、2個以上を有
するグループが直列または並列で連結されるか、前記グループ間が直列または並列で連結
される。
【0033】
前記基板20の第1方向(X方向)の長さX1と第2方向(Y方向)の長さY1は、互いに
異なってもよく、例えば第1方向の長さX1が第2方向の長さY1より長く配置されても
よい。前記第1方向の長さX1は、前記第2方向の長さX1の2倍以上に配置されてもよ
い。前記基板20の厚さd1は、1.0mm以下であり、例えば、0.3mm~1.0mm
の範囲を有することができる。前記基板20の厚さd1を薄く提供するので、照明モジュ
ールの厚さを増加させることがない。前記基板20は、厚さd1が1.0mm以下に提供
されるので、フレキシブルなモジュールを支持することができる。前記基板20の厚さd
1は、前記基板20の下面から最上側層の上面までの間隔の0.1倍以下であるか、0.1
倍~0.06倍の範囲を有することができる。前記基板20の下面から最上側層の上面ま
での間隔は、基板20の厚さd1であってもよい。
【0034】
前記基板20の下面から最上側層である蛍光体層50の上面までの間隔は、照明モジュ
ール60の厚さe1であってもよい。前記照明モジュール60の厚さe1は、前記基板2
0の第1方向(X方向)及び第2方向(Y方向)の長さx1、y1のうち短い長さの1/3以
下であってもよく、これに限定されるものではない。前記照明モジュール60の厚さe1
は、前記基板20の底で6mm以下であるか、4mm~6mmの範囲を有することができ
る。前記照明モジュール60の厚さe1は、前記樹脂層40の厚さb1の200%以下、
例えば120%~200%の範囲を有することができる。前記照明モジュール60は、厚
さe1が4mm~6mmで提供されるので、フレキシブルでスリムな面光源モジュールで
提供することができる。
【0035】
前記照明モジュール60の厚さe1が前記範囲より薄い場合、光拡散空間が減ってホッ
トスポットが発生し、前記範囲より大きい場合、照明モジュール厚さの増加により空間的
設置制約とデザインの自由度が低下する。実施例は、照明モジュール60の厚さe1を6
mm以下に提供して、曲面構造が可能なモジュールとして提供するので、デザインの自由
度及び空間的制約を減らすことができる。前記照明モジュール60の厚さに対し前記照明
モジュール60のY方向の長さY1の比率は、1:mであってもよく、m≧1の比率関係
を有することができ、前記mは、最小1以上の自然数であり、前記発光素子30の列は、
mより小さい整数であってもよい。例えば、前記mが照明モジュール60の厚さe1より
4倍以上大きいと、前記発光素子30は4列に配置される。
【0036】
前記基板20は、一部にコネクター24を備え、前記複数の発光素子30に電源を供給
することができる。前記基板20において前記コネクター24が配置された領域23は、
樹脂層40が形成されない領域23として、前記基板20のY方向の長さY1と同一また
は小さくてもよい。前記コネクター24は、前記基板20の上面一部または下面一部に配
置される。前記コネクター24が基板20の底面に配置された場合、前記領域23は除去
されてもよい。前記基板20は、トップビュー形状が長方形であるか、正四角形であるか
、他の多角形形状であってもよく、曲面形状を有するバー(Bar)形状を有することができ
る。前記コネクター24は、前記発光素子30に連結された端子であるか、メスコネクタ
ーまたはオスコネクターであってもよい。
【0037】
前記基板20は、上部に保護層または反射層を含むことができる。前記保護層または反
射層は、ソルダーレジスト材質を有する部材を含むことができ、前記ソルダーレジスト材
質は、白色材質として、入射する光を反射させることができる。
【0038】
別の例として、前記基板20は、透明な材質を含むことができる。前記透明な材質の基
板20が提供されるので、前記発光素子30から放出された光が前記基板20の上面方向
及び下面方向に放出される。この時、前記基板20の下面方向に放出された光は、前記ハ
ウジング10の内面で反射して前記アウターレンズ70側に誘導される。
【0039】
前記発光素子30は、前記基板20の上に配置される。前記発光素子30は、光出射面
S1と多数の側面S2を有し、前記光出射面S1は、蛍光体層50の上面と対向し、前記
蛍光体層50方向に光を出射する。前記光出射面S1は、発光素子30の上面であり、ほ
とんどの光が放出される。前記多数の側面S2は、少なくとも4つの側面を含み、発光素
子30の側方向に光を出射する。このような発光素子30は、少なくとも5面発光するL
EDチップとして、前記基板20の上にフリップチップ形態で配置される。前記発光素子
30は、0.3mm以下の厚さで形成されてもよい。
【0040】
前記発光素子30は、別の例として、横型チップまたは縦型チップとして具現すること
ができる。前記横型チップまたは縦型チップの場合、ワイヤーによって他のチップや配線
パターンと連結することができる。前記LEDチップにワイヤーが連結された場合、前記
ワイヤーの高さによって拡散層の厚さが増加し、ワイヤーの長さによる連結空間により発
光素子30の間の距離が増加する。実施例に係る前記発光素子30は、5面発光により指
向角分布が大きくなる。前記発光素子30は、フリップチップで前記基板20の上に配置
されてもよい。前記発光素子30の間の間隔a1は、前記樹脂層40の厚さb1(b1≦
a1)と同一またはより大きくてもよい。前記間隔a1は、4mm~7mmの範囲を含み
、例えば、6.5mm~8mmの範囲であり、LEDチップのサイズによって可変できる
。前記発光素子30の間の最小間隔は、前記樹脂層40の厚さb1と同一またはより大き
くてもよい。
【0041】
実施例に開示された発光素子30は、少なくとも5面発光するフリップチップで提供さ
れるので、前記発光素子30の輝度分布及び指向角分布は改善される。
【0042】
前記発光素子30は、前記基板20の上でN×M行列で配置された場合、Nは1列また
は2列以上であり、Mは1行または2行以上を有することができる。前記N、Mは1以上
の整数である。前記発光素子30は、Y軸及びX軸方向にそれぞれ配列される。
【0043】
前記発光素子30は、発光ダイオード(LED)チップとして、青色、赤色、緑色、紫外線(
UV)または赤外線のうち少なくとも一つを発光することができる。前記発光素子30は、
例えば青色、赤色、緑色のうち少なくとも一つを発光することができる。前記発光素子3
0は、前記基板20と電気的に連結されるが、これに限定されるものではない。
【0044】
前記基板20の上に配置された複数の発光素子30は、樹脂層40によって密封される
。前記複数の発光素子30は、前記樹脂層40と接触することができる。前記発光素子3
0の側面及び上面上には、前記樹脂層40が配置される。前記発光素子30から放出され
た光は、前記樹脂層40を通じて放出される。前記発光素子30から放出された光は、前
記樹脂層40と前記樹脂層40の上に配置された蛍光体層50を通じて外部に放出される
。前記樹脂層40の厚さb1は、前記照明モジュール60の厚さe1より薄いか、前記基
板20の厚さd1及び前記蛍光体層50の厚さc1より厚くてもよく、例えば前記樹脂層
40の厚さb1は3mm~5mmを有することができる。
【0045】
前記樹脂層40は、透明な樹脂材質、例えばUV(Ultra violet)樹脂(Resin)、シリコー
ンまたはエポキシのような樹脂材質であってもよい。前記樹脂層40は、拡散剤がない拡
散層またはモールディング層であってもよい。前記UV樹脂は、例えば主材料としてウレ
タンアクリレートオリゴマーを主原料とする樹脂(オリゴマータイプ)を利用することがで
きる。例えば、合成オリゴマーであるウレタンアクリレートオリゴマーを利用することが
できる。前記主材料に低沸点希釈型反応性モノマーであるIBOA(isobornyl acrylate
(イソボルニルアクリレート))、HBA(Hydroxybutyl Acrylate(ヒドロキシブチルア
クリレート))、HEMA(Hydroxy Metaethyl Acrylate(ヒドロキシメタエチルアクリレ
ート))等が混合されたモノマーをさらに含むことができ、添加剤として光開始剤(例えば
、1-hydroxycyclohexyl phenyl-ketone、Diphenyl(1-ヒドロキシシクロヘキシルフェ
ニル-ケトン、ジフェニル))、Diphwnyl(2,4,6-trimethylbenzoyl phosphine oxide(
ジフェニル(2,4,6-トリメチルベンゾイルホスフィンオキシド))等または酸化防
止剤等を混合することができる。前記UV樹脂は、オリゴマー10~21%、モノマー3
0~63%、添加剤1.5~6%を含んで構成される組成物からなることができる。上述
した組成物を利用した前記樹脂層の形成は、導光板の代わりにUV樹脂等の樹脂で層を形
成して、屈折率、厚さの調節を可能とすると共に、上述した組成物を利用して粘着特性と
信頼性及び量産速度を全て充足できるようにすることができる。
【0046】
前記樹脂層40の上に蛍光体層50が配置される。前記蛍光体層50は、前記樹脂層4
0の上面を覆うように配置される。前記樹脂層40の上に配置された前記蛍光体層50は
、前記樹脂層40の側面に延長される。前記蛍光体層50は、前記樹脂層40の側面を取
り囲むことができる。前記樹脂層40の側面に延長された前記蛍光体層50は、前記基板
20の上面と接触することができる。前記蛍光体層50は、外側下端は、前記基板20の
上面と接触することができる。前記蛍光体層50の厚さc1は、0.5mm~1mmを有
することができる。前記蛍光体層50の蛍光体含有量は、前記蛍光体層50の重さ対比蛍
光体含有量であってもよい。前記蛍光体層50の蛍光体含有量は、前記蛍光体層50の重
量対比2%~10%であってもよい。例えば、前記蛍光体層50の蛍光体含有量が前記蛍
光体層50の重量対比2%未満であると、照明モジュール60はホットスポット現象が発
生し、波長変換された光量が減少する。前記蛍光体層50の蛍光体含有量が前記蛍光体層
50の重量対比10%以上であると、前記蛍光体層50により吸収または反射される光が
増加して照明モジュール60の光抽出効率が低下する。前記発光素子30から出射された
第1光L1は、樹脂層40によって拡散された後、前記蛍光体層50に含まれた蛍光体に
よって第2光L2に変換される。また、前記発光素子30から出射された前記第1光L1
は、前記樹脂層40によって拡散されて前記蛍光体層50を通過することができる。従っ
て、前記発光素子30から出射された光L1は、前記蛍光体層50によって変換(L2)ま
たは前記蛍光体層50を通過(L1)してアウターレンズ70を向くことができる。前記蛍
光体層50は、前記蛍光体層50の重量対比2%~10%の低い含有量を有することで、
前記蛍光体層50によって反射または吸収される光が減少する。これにより、前記蛍光体
層50を通過または前記蛍光体層50によって変換される光量が増加するので、前記照明
モジュール60の光抽出効率を向上させることができる。また、前記蛍光体層50が低い
含有量を有することで、前記蛍光体層50によって反射または吸収される光が減少し、前
記蛍光体層50を通過する光量が増加して、隣接した前記発光素子30の間の間隔a1を
4mm~6mmないし7mm~8mmへと改善でき、基板20の上に配置される発光素子
30の数を減らすことができる。
【0047】
前記蛍光体層50は、透明な物質を含むことができる。前記蛍光体層50は、透明な絶
縁物質を含むことができる。前記蛍光体層50は、シリコーン材質であってもよく、互い
に異なる化学的結合を有するシリコーン材質であってもよい。例えば、シリコーンは、無
機物であるケイ素と有機物である炭素が結合された重合体として、無機物の熱安定性、化
学的安定性、耐摩耗性、光沢性等と有機物の特性である反応性、溶解性、弾力性、加工性
等の物性を持っている。シリコーンを一般シリコーン、フッ素比率を高めたフッ素シリコ
ーンを含むことができる。フッ素シリコーンのフッ素比率を高めると、防湿性を改善でき
る効果がある。
【0048】
前記蛍光体層50は、前記発光素子30から放出される光が入射して、波長変換された
光を提供する波長変換手段を含むことができる。例として、前記蛍光体層50は、蛍光体
、量子ドット等を含むグループから選択された少なくとも一つを含むことができる。前記
蛍光体または量子ドットは、青色、緑色、赤色の光を発光することができる。
【0049】
蛍光体は、前記蛍光体層50内部に均一に配置される。蛍光体は、フッ化物(fluoride)
化合物の蛍光体を含むことができ、例えばMGF系蛍光体、KSF系蛍光体またはKTF系蛍光体
のうち少なくとも一つを含むことができる。
【0050】
前記蛍光体が赤色蛍光体である場合、前記赤色蛍光体は、610nmから650nmま
での波長範囲を有することができ、前記波長は10nm未満の幅を有することができる。
前記赤色蛍光体は、フッ化物(fluoride)系蛍光体を含むことができる。
【0051】
前記蛍光体層50の上にアウターレンズ70が配置される。前記アウターレンズ70は
、前記ハウジング10と結合される。前記アウターレンズ70の側面に前記ハウジング1
0が配置され、前記アウターレンズ70と前記ハウジング10が結合されてもよい。前記
アウターレンズ70は、前記蛍光体層50の上面と所定間隔のギャップGを持って離隔し
て配置される。前記アウターレンズ70は、前記照明モジュール60から出射する光を前
方向に集約して照射したり、逆に分散させて照射する役割をすることができる。前記アウ
ターレンズ70は、赤色レンズであってもよい。前記アウターレンズ70は、PMMA(p
olymethylmethacrylate)またはPC(Polycarbonate)材質からなることができる。実施例
に係る照明装置100では、照明モジュール60から出射する光が互いに異なる屈折率を
有する蛍光体層50、アウターレンズ70と前記蛍光体層50及び前記アウターレンズ7
0の間のギャップGを通過することで、外部に出射する光抽出効率を向上させることがで
きる。また、前記発光素子30から出射して前記蛍光体層50を通過する第1光L1は、
前記アウターレンズ70によって吸収または反射され、前記発光素子30から出射して前
記蛍光体層50によって変換される第2光L2は、前記アウターレンズ70を通過するこ
とができるので、前記第1光L1によって発生し得るピークを防止することができる。そ
して、低密度を有する前記蛍光体層50によって発生するホットスポット現象を前記アウ
ターレンズ70によって防止することができる。
【0052】
従来の車両用照明モジュールでは、低密度の蛍光体層を発光素子の上に配置する場合、
均一な面光源を形成しにくい問題点が発生し、これを解決するために発光素子の上に高密
度の蛍光体層を配置した。しかし、発光素子の上に高密度の蛍光体層を配置する場合、高
密度の蛍光体層によって発光素子から出射する光が反射または吸収されて、照明モジュー
ルの光抽出効率が低下する新たな問題点が発生した。実施例は、低密度の蛍光体層50を
発光素子の上に配置しても均一な面光源を形成でき、低密度の蛍光体層50が配置される
場合に光抽出効率が低下することを防止し、均一な面光源を形成しながらも光抽出効率が
向上した照明装置100を提供することができる。
【0053】
実施例に係る照明装置100では、前記蛍光体層50の蛍光体含有量が前記蛍光体層5
0の重量対比2%~10%の低い含有量を含んでいるので、照明モジュール60の光抽出
効率を向上させることができ、前記蛍光体層50の上に配置されたアウターレンズ70に
よってホットスポット現象を防止して、均一な面光源を形成することができる。また、実
施例に係る照明装置100では、前記発光素子30から出射する光が互いに異なる屈折率
を有する蛍光体層50及びアウターレンズ70と前記蛍光体層50及び前記アウターレン
ズ70の間のギャップGを通過して外部に出射されることで、照明装置100の光抽出効
率を向上させることができる。
【0054】
図3は、実施例及び比較例(ref)に係る照明装置の蛍光体含有量に応じた光効率を示し
た図面である。表1及び図3を参照すると、比較例及び実施例の照明装置から出射された
光効率が分かる。
【表1】
【0055】
ここで、モジュールの光効率は、発光素子から出射された光が樹脂層40及び蛍光体層
50を透過した時測定した光効率であり、レンズの光効率は、照明装置の発光素子から出
射された光が樹脂層40及び蛍光体層50とアウターレンズ70を透過した時測定した光
効率であり、比較例(ref)は、照明装置の発光素子から出射された光が樹脂層、20%の
含有量を含む蛍光体層、インク層を透過した時測定した光効率である。
【0056】
表1において、Refと蛍光体含有量が前記蛍光体層50の重量対比20%である場合を
比較して見ると、Refの比較例の場合、発光素子から出射された光が樹脂層、蛍光体層、
インク層を透過して測定された光効率は32lm/W、レンズ透過後の実施例において、
樹脂層、蛍光体層、インク層、アウターレンズを透過して測定された光効率は29lm/
Wであり、実施例の発光素子において、蛍光体含有量が前記蛍光体層50の重量対比20
%である場合、発光素子から出射された光が樹脂層40、蛍光体層50を透過して測定さ
れた光効率が72lm/W、蛍光体層50を透過した後アウターレンズ70を透過して測
定された光効率が42lm/Wであるので、照明装置の発光素子が出射された光がインク
層を透過する場合、光抽出効率が非常に減少することが分かる。従って、実施例に係る照
明装置では、発光素子から出射された光が樹脂層40、蛍光体層50、アウターレンズ7
0のみを透過するので、インク層が存在する場合より光抽出効率が改善されることが分か
る。
【0057】
そして、実施例の前記蛍光体層50の蛍光体含有量が前記蛍光体層50の重量対比2%
以上10%以下であると、発光素子から出射されて外部で測定された光量が段々増加する
ことが分かる。次に、比較例及び実施例の蛍光体含有量が前記蛍光体層50の重量対比1
0%以上であると、発光素子から出射されて外部で測定された光効率が減少することが分
かる。従って、実施例に係る照明装置では、蛍光体層50の蛍光体含有量が前記蛍光体層
50の重量対比2%以上、10%以下であると、前記蛍光体層50によって反射または吸
収される光が減少し、前記蛍光体層50による光損失を減らすことができる。前記蛍光体
層50の蛍光体含有量は、6%~10%の範囲を有することができる。
【0058】
そして、蛍光体含有量が前記蛍光体層50の重量対比2%以上、10%以下である場合
、比較例及び実施例を比較して見ると、照明装置の発光素子から出射された光が樹脂層4
0及び蛍光体層50を透過した場合に測定された光効率は、樹脂層40及び蛍光体層50
、アウターレンズ70を透過した場合に測定された光効率より170%~210%多い値
を有することができる。
【0059】
図4は、アウターレンズの波長に応じた透過率を示した図面である。図4に示されたよ
うに、アウターレンズ70は、青色波長領域、例えば420-480nmでは透過率が5
%以内であるので、ほとんどの青色光が透過せず、赤色波長、例えば590-750nm
では透過率が徐々に上昇しているので、ほとんどの赤色光を透過させることができる。こ
れにより、実施例に係る照明装置100の低密度の蛍光体層50によって発光素子30か
ら出射された第1光L1の波長領域(青色)でピーク(peak)が発生し得るが、前記アウター
レンズ70は、前記蛍光体層50を通過して前記アウターレンズ70を向かう第1光L1
は透過させず、前記蛍光体層50によって変換された第2光L2のみを透過させて、低密
度の蛍光体層50によって発生するブルーピークの発生を防止し、光抽出効率を向上させ
ることができる。
【0060】
図5及び図6は、低密度の蛍光体層及びアウターレンズを備えていない比較例に係る照
明装置の平面図及び波長に応じた強度(intensity)を示した図面であり、図7及び図8
、低密度の蛍光体層及びアウターレンズを備えた実施例に係る照明装置の平面図及び波長
に応じた波長に応じた強度(intensity)を示した図面である。図5図6図7及び図8
を比較して見ると、図5に示されたように、比較例に係る照明装置では、低密度の蛍光体
層を使用したのでホットスポット現象が発生したが、図7に示されたように、実施例に係
る照明装置では、低密度の蛍光体層を使用してもホットスポット現象が発生しておらず、
比較例に係る照明装置より視認性が向上したことが分かる。
【0061】
また、図6に示されたように、比較例に係る照明装置では、青色波長領域における光の
強度(intensity)が一部存在しているが、図8に示されたように、実施例に係る照明装置
では、青色波長領域における光の強度が比較例より減少したことが分かる。
【0062】
図9は、比較例2(点線)及び実施例(実線)に係る照明装置の波長に応じた放射照度(Irr
adiance)を示した図面である。図9に示した波長に応じた放射照度(Irradiance)の実施例
及び比較例の結果を表2を参照して説明する。
【表2】
【0063】
表2を参照すると、青色波長領域、例えば450nm内外の領域ではアウターレンズを
含んでいない比較例2に係る照明装置の放射照度より、アウターレンズ70を含む実施例
に係る照明装置の放射照度が44.1%減少することが分かる。これは、実施例に係る照
明装置では、アウターレンズ70によって青色波長領域の照度が44.1%減少して青色
波長領域でピークが発生することを防止することができる。
【0064】
そして、赤色波長領域、例えば590nm~750nm領域ではアウターレンズを含ん
でいない比較例2の照明装置の放射照度より、アウターレンズ70を含む実施例に係る照
明装置放射照度がそれぞれ6.0%、2.1%減少することが分かる。従って、実施例のア
ウターレンズ70を含む照明装置は、前記アウターレンズ70が青色光は吸収して青色波
長領域でピークが発生することを防止し、赤色光は吸収せず透過させることができ、アウ
ターレンズによって赤色光の抽出効率が減少することを防止することができる。
【0065】
次に、図10は、実施例に係る照明装置の変形例を示した図面である。図10では、図
1~図9に図示された実施例に係る照明装置で説明した内容を採用することができる。
【0066】
前記照明装置100は、ハウジング10と結合される照明モジュール60及びアウター
レンズ70を含むことができる。前記アウターレンズ70は、前記蛍光体層50の上面全
体をカバーすることができる。前記アウターレンズ70の下面は、前記蛍光体層50の上
面と接触することができる。
【0067】
図10に図示された実施例に係る照明装置100では、前記蛍光体層50の上面と接触
するアウターレンズ70を含むことができる。これにより、前記アウターレンズレンズ7
0と前記蛍光体層50がギャップを形成することなくハウジング10と結合されるので、
照明装置100のサイズを減らし、デザインの自由度を高めることができる。
【0068】
次に、図11は、実施例に係る照明装置の変形例を示した図面である。図11では、図
1~図9に図示された実施例に係る照明装置で説明した内容を採用することができる。
【0069】
前記照明装置100は、ハウジング10と結合される照明モジュール60、インナーレ
ンズ70及びアウターレンズ80を含むことができる。前記インナーレンズ70は、前記
蛍光体層50の上面と接触することができる。前記アウターレンズ80は、前記インナー
レンズ70の上に配置される。前記インナーレンズ70は、前記アウターレンズ80と所
定間隔のギャップGを持って離隔して配置される。前記インナーレンズ70は、赤色レン
ズであってもよい。前記アウターレンズ80は、透明な材質からなることができる。
【0070】
図11に図示された実施例に係る照明装置100では、照明モジュール60から出射す
る光がインナーレンズ70と前記インナーレンズ70の上に所定間隔のギャップを持って
配置されるアウターレンズ80と前記インナーレンズ70及び前記アウターレンズ80の
間のギャップGを通過して外部に出射される。これにより、前記照明モジュール60から
出射された光が互いに異なる屈折率を有する前記インナーレンズ70及び前記アウターレ
ンズ80と前記インナーレンズ70及び前記アウターレンズ80の間のギャップGを通過
して外部に出射されることで、照明装置100の光抽出効率を向上させることができる。
【0071】
次に、図12は、実施例に係る照明装置の変形例を示した図面である。図12では、図
1~図9に図示された実施例に係る照明装置で説明した内容を採用することができる。
【0072】
前記照明装置100は、ハウジング10と結合される照明モジュール60、インナーレ
ンズ70及びアウターレンズ80を含むことができる。前記インナーレンズ70は、前記
蛍光体層50の上面全体をカバーすることができる。前記インナーレンズ70は、前記蛍
光体層50の上面と接触することができる。前記アウターレンズ80は、前記インナーレ
ンズ70の上に配置される。前記アウターレンズ80は、前記インナーレンズ70の上面
全体をカバーすることができる。前記アウターレンズ80の下面は、前記インナーレンズ
70の上面と接触することができる。前記インナーレンズ70は、赤色レンズであっても
よい。前記アウターレンズ80は、透明な材質からなることができる。
【0073】
図12に図示された実施例に係る照明装置100は、インナーレンズ70と前記インナ
ーレンズ70の上面と接触するアウターレンズ80を含むことができる。そして、前記照
明モジュール60から出射された光がアウターレンズ80及びインナーレンズ70を通過
して外部に出射される。これによって、前記インナーレンズ70と前記アウターレンズ8
0がギャップを形成することなくハウジング10と結合されるので、照明装置100のサ
イズを減らし、デザインの自由度を高めることができ、前記照明モジュール60から出射
された光が屈折率が互いに異なるインナーレンズ70及びアウターレンズ80を通過して
外部に出射されることで、照明装置100の光抽出効率を向上させることができる。
【0074】
図13は、実施例に係る照明装置の変形例を示した図面である。図13では、図1~図
9に図示された実施例に係る照明装置で説明した内容を採用することができる。
【0075】
図13に示されたように、実施例に係る照明装置の変形例は、ハウジング10、基板2
0と発光素子30と樹脂層40と拡散層55と蛍光体層50を含む照明モジュール60、
レンズ70を含むことができる。
【0076】
図13を参照すると、前記樹脂層40の上に拡散層55が配置される。前記拡散層55
は、前記樹脂層40の側面及び上面を取り囲んで配置される。前記拡散層55は、前記樹
脂層40を覆いながら配置される。前記拡散層55は、前記樹脂層40の上に配置される
。前記拡散層55は、所定の圧力または圧力/熱を加えて前記樹脂層40の上に付着する
ことができる。前記拡散層55が別途の接着剤なしに前記樹脂層40自体の接着力で接着
されることで、接着剤を別途に付着する工程を減らすことができ、人体に有害な接着剤を
使用しなくてもよいので、工程や材料のむだづかいを減らすことができる。
【0077】
前記拡散層55は、前記樹脂層40の上面全体に接着される。前記拡散層55は、光の
光度が高い場合、特定カラーが混色されないこともあるので、光を拡散させて混合するよ
うにすることができる。前記拡散層55の材質は、透光性材質であってもよい。例えば、
前記拡散層55は、ポリエステル(PET)フィルム、PMMA(Poly Methyl Methacrylat
e(ポリメチルメタクリレート))素材やPC(Poly Carbonate(ポリカーボネート))のう
ち少なくとも一つを含むことができる。前記拡散層55は、シリコーンまたはエポキシの
ような樹脂材質のフィルムとして提供されてもよい。前記拡散層55は、単層または多層
を含むことができる。
【0078】
そして、前記蛍光体層50は、パターン形状で前記拡散層55の下面に接着して配置さ
れる。前記蛍光体層50のパターン形状は、三角形、四角形、円形状を有することができ
るが、これに限定されるものではない。前記蛍光体層50は、前記発光素子30と対応し
て配置される。前記蛍光体層50は、前記発光素子30と垂直方向に重なって配置される
。前記蛍光体層50に含まれた蛍光体の色と前記レンズ70の色は、同一であってもよい
が、これに限定されるものではない。例えば、前記蛍光体層50に含まれた蛍光体の色と
前記レンズ70の色が同一である場合、前記発光素子30から放出された光のうち一部は
、前記蛍光体層50及びレンズ70を通過して照明装置の外部出射され、他の一部は、前
記蛍光体層50を通過することなく前記レンズ70に入射して前記レンズ70を通過でき
ず外部に出射できないこともある。これにより、発光素子30から放出された光は、前記
蛍光体層50によって外部に出射される光と外部に出射されない光とに区分され、外部で
は、照明装置のイメージが前記蛍光体層50のパターン形状に応じて具現可能となる。
【0079】
前記蛍光体層50の厚さは、5μm以上であり、前記拡散層55の厚さよりは薄くても
よいが、これに限定されるものではない。前記蛍光体層50の厚さが前記拡散層55の厚
さより厚いか、5μm以下である場合には、照明装置が点灯されて外部に光を放出する場
合、蛍光体層50のパターン形状を認識できないことがある。また、照明モジュール60
の最上層に拡散層55が配置されて照明装置が点灯されない場合、拡散層55が外部から
先に認識されて照明装置の外観イメージが向上することができる。
【0080】
前記記述したように、実施例に係る照明装置の変形例では、ホットスポット現象が発生
することを防止し、蛍光体層50パターン形状のイメージの具現が可能となる。
【0081】
図14は、実施例及び比較例に係る照明装置を比較して示す図面である。実施例は、図
13に示されたように、発光素子30上部に蛍光体層50のパターンが対応して配置され
、前記蛍光体層50の上に赤色レンズが配置された照明装置に関するものであり、比較例
は、発光素子の上部に蛍光体層が配置されず、発光素子の上部に赤色レンズが配置されて
いない照明装置に関するものである。
【0082】
図14を参照して比較例と実施例を比較して見ると、比較例と実施例の照明装置を点灯
していない場合、実施例では、赤色レンズが外部に配置されて未点灯時に照明装置が赤色
で現れるので、比較例より外観イメージを向上することができる。
【0083】
そして、比較例と実施例の照明装置を点灯した場合、比較例では、照明装置内部に配置
された発光素子がそのまま投影されて現れているが、実施例では、発光素子30上部に配
置された蛍光体層50によって照明装置内部に配置された発光素子30のイメージが投影
されないので、外観イメージを向上させることができる。そして、実施例に係る照明装置
は、蛍光体層50のパターンに対応するイメージが外部で認識できるので、蛍光体層50
のパターンの形状に応じて照明装置のイメージ具現が可能であるので、多様なイメージ具
現が可能な照明装置を提供することができる。
【0084】
図15は、実施例に係る照明装置が適用された車両のランプが適用された車両の平面図
であり、図16は、実施例に開示された照明モジュールまたは照明装置を有する車両のラ
ンプを示した図面である。
【0085】
図15及び図16を参照すると、車両900において、尾灯(800)は、第1ランプユ
ニット812、第2ランプユニット814、第3ランプユニット816、及びハウジング
810を含むことができる。ここで、第1ランプユニット812は、方向指示灯の役割す
るための光源であってもよく、第2ランプユニット814は、車幅灯の役割をするための
光源であってもよく、第3ランプユニット816は、制動灯の役割をするための光源であ
ってもよいが、これに限定されるものではない。前記第1ランプユニット~第3ランプユ
ニット812、814、816のうち少なくとも一つまたは全ては、実施例に開示された
照明モジュールを含むことができる。前記ハウジング810は、第1ランプユニット~第
3ランプユニット812、814、816を収納し、透光性材質からなることができる。
この時、ハウジング810は、車両本体のデザインに応じて屈曲を有することができ、第
1ランプユニット~第3ランプユニット812、814、816は、ハウジング810の
形状に応じて曲面を有することができる面光源を具現することができる。このような車両
のランプは、前記ランプユニットが車両の尾灯、制動灯や、ターンシグナルランプに適用
される場合、車両のターンシグナルランプに適用することができる。
【0086】
以上の実施例で説明された特徴、構造、効果などは、本発明の少なくとも一つの実施例
に含まれ、必ず一つの実施例に限定されるものではない。また、各実施例に例示された特
徴、構造、効果などは、実施例が属する分野で通常の知識を有する者によって、他の実施
例に対して組合せまたは変形して実施可能である。よって、そのような組合せと変形に係
る内容は、本発明の範囲に含まれると解釈されるべきである。
【0087】
また、以上では実施例を中心に説明したが、これは単なる例示であり、本発明を限定す
るものではなく、本発明が属する分野で通常の知識を有した者であれば、本実施例の本質
的な特性を逸脱しない範囲内で、以上で例示されていない多様な変形と応用が可能である
。例えば、実施例に具体的に提示された各構成要素は、変形して実施することができる。
そして、そのような変形と応用に係る差異点は、添付される請求の範囲で規定する本発明
の範囲に含まれると解釈されるべきである。
図1
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図3
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図15
図16
【手続補正書】
【提出日】2024-07-12
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
互いに異なる第1光と第2光を放出する照明モジュールと、
前記照明モジュール上に配置されたインナーレンズと、を含み、
前記インナーレンズは、前記第1光及び前記第2光のうち短波長の光透過率より高い長波長の光透過率を有し、
前記インナーレンズにおいて前記第1光の透過率は、5%以内であり、
前記インナーレンズは、前記第1光のカラーが有する波長より長い波長を有するカラーを有し、
前記照明モジュールと前記インナーレンズを備えた照明装置は、前記第2光を上面全体を介して放出し、
前記インナーレンズは、前記照明モジュールの上面全体の上で前記第1光の透過率と前記第1光のカラーが有する波長より長い波長のカラーを有する照明装置。
【請求項2】
前記第1光は、青色であり、
前記第2光は、青色光の波長より長い波長を有する、請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記照明モジュールは、前記照明モジュールの上面全体を介して2カラー以下の光を出射し、
前記第2光は、赤色であり、
前記第1光は、前記赤色光の波長より短い波長を有する、請求項1に記載の照明装置。
【請求項4】
前記第1光は、青色であり、
前記第2光は、赤色である、請求項1に記載の照明装置。
【請求項5】
前記インナーレンズは、590nm~750nmの波長を透過させる赤色レンズである、請求項1から4のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項6】
前記インナーレンズを介して放出された前記第2光の光度は、前記インナーレンズを介して放出された前記第1光の光度より大きい、請求項1から5のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項7】
前記照明モジュールは、
基板と、
前記基板上に配置され、前記第1光を出射する複数の発光素子と、
前記複数の発光素子を覆い、前記基板上に配置される樹脂層と、
前記基板と前記樹脂層との間に配置された反射部材と、を含む、請求項1から6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項8】
前記照明モジュールは、前記樹脂層と前記インナーレンズとの間に配置され、前記第1光の一部を前記第2光に変換する蛍光体層を含み、
前記照明モジュール内のすべての発光素子は、第1光を放出し、
前記蛍光体層は、前記樹脂層の表面全体を介して入射した前記第1光の一部を第2光に変換する、請求項7に記載の照明装置。
【請求項9】
前記基板の下面及び前記蛍光体層の外側に配置されたハウジングを含み、
前記ハウジングの上部は開放され、
前記インナーレンズは、前記ハウジングの上部に結合される、請求項8に記載の照明装置。
【請求項10】
前記照明モジュールの下面及び外側に配置されたハウジングを含み、
前記ハウジングは上部が開放され、
前記インナーレンズは、前記ハウジングの上部に結合される、請求項1から6のいずれか一項に記載の照明装置。
【請求項11】
前記照明モジュールの下面及び側面は、前記ハウジングに接触する、請求項9または10に記載の照明装置。
【請求項12】
前記インナーレンズ上に配置された透明な材質のアウターレンズを含み、
前記アウターレンズは、前記ハウジングの上部に結合される、請求項10または11に記載の照明装置。