IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 京セラ株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-光通信装置 図1
  • 特開-光通信装置 図2
  • 特開-光通信装置 図3
  • 特開-光通信装置 図4
  • 特開-光通信装置 図5
  • 特開-光通信装置 図6
  • 特開-光通信装置 図7
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147885
(43)【公開日】2024-10-17
(54)【発明の名称】光通信装置
(51)【国際特許分類】
   H04B 10/80 20130101AFI20241009BHJP
   B63C 11/26 20060101ALI20241009BHJP
   B63C 11/00 20060101ALI20241009BHJP
   B63C 11/48 20060101ALI20241009BHJP
【FI】
H04B10/80
B63C11/26
B63C11/00 B
B63C11/48 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060592
(22)【出願日】2023-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001106
【氏名又は名称】弁理士法人キュリーズ
(72)【発明者】
【氏名】財満 力
【テーマコード(参考)】
5K102
【Fターム(参考)】
5K102AA21
5K102AL23
5K102AL28
(57)【要約】
【課題】運搬作業の労力を軽減させつつ、通信品質の劣化を抑制可能な光通信装置を提供できる光通信装置を提供する。
【解決手段】光通信装置は、半球状の形状を有し、外側表面に穴が形成される透明筐体12と、透明筐体12の内面側に配置され、内部に貯留空間Sを形成する構造体11b2と、構造体11bの外面側と透明筐体12の内面側との間に配置され、透明筐体12の内面側を介して外部装置との光通信を行う光通信部13と、構造体11b2から穴に向けて延び、外部からの水を貯留空間Sに導くための注入管11b213と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
水中で光通信を行う光通信装置であって、
半球状の形状を有し、外側表面に穴が形成される透明筐体と、
前記透明筐体の内面側に配置され、内部に貯留空間を形成する構造体と、
前記構造体の外面側と前記透明筐体の内面側との間に配置され、前記透明筐体の内面側を介して外部装置との光通信を行う光通信部と、
前記構造体から前記穴に向けて延び、外部からの水を前記貯留空間に導くための注入管と、を備える
光通信装置。
【請求項2】
前記構造体は、半球状の形状を有する
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項3】
前記注入管の注入口よりも上側に配置され、前記貯留空間に貯留される水を排出するための排出口をさらに備える
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項4】
前記構造体は、金属で形成され、
前記光通信部のそれぞれは、前記構造体の外面に配置される
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項5】
前記構造体の外面において、前記光通信部が配置される部位が平坦に形成される
請求項4に記載の光通信装置。
【請求項6】
前記光通信部と前記平坦に形成される部位との間に配置され、絶縁性を有する放熱シートをさらに備える
請求項5に記載の光通信装置。
【請求項7】
前記光通信部のそれぞれを制御する制御基板を収容し、前記構造体の上方に配置されたケーシングと、
前記制御基板と前記光通信部のそれぞれとを電気的に接続する導線と、
前記ケーシングの外面から前記構造体の内面に向かって延び、前記貯留空間内に設けられ、前記導線が差し込まれる管と、をさらに備える
請求項1に記載の光通信装置。
【請求項8】
前記ケーシングと前記管と前記構造体とが、金属により一体に形成される
請求項7に記載の光通信装置。
【請求項9】
複数の前記光通信部と、複数の前記管とのそれぞれが間隔を空けて配置される
請求項7に記載の光通信装置。
【請求項10】
前記ケーシングは、半球状の形状を有する突出部を有し、
前記突出部は、前記貯留空間に収容され、
各前記管は、前記突出部の外面と、前記構造体の内面との間に配置される
請求項9に記載の光通信装置。
【請求項11】
前記ケーシングは、
前記制御基板を収容する上ケーシングと、
底面を有し、前記底面の反対側の外面の中央部に前記突出部が配置される下ケーシングと、
を有し、
前記上ケーシングと前記下ケーシングとの間には、前記上ケーシングと前記下ケーシングとの間の空間を密閉するシール材が設けられる
請求項10に記載の光通信装置。
【請求項12】
前記光通信部のそれぞれを制御する制御基板を収容し、前記構造体の上方に配置されたケーシングと、
前記排出口に対向する位置に設けられたスクリューと、
前記制御基板に配置され、前記スクリューの駆動を制御する制御部と、をさらに備える
請求項3に記載の光通信装置。
【請求項13】
矩形状に形成される前記底面の周縁と、前記構造体との間に配置される壁部と、
前記注入管の注入口よりも上側且つ前記壁部において互いに対向する位置に配置され、前記貯留空間に貯留される水を排出するための複数の排出口と、
各前記排出口に対向する位置に設けられた複数のスクリューと、
前記制御基板に配置され、前記制御基板の傾きを検知するジャイロセンサと、
前記制御基板に配置され、前記ジャイロセンサの検知結果に応じて、前記複数のスクリューのそれぞれの駆動を制御する制御部と、
をさらに備える
請求項11に記載の光通信装置。
【請求項14】
前記制御部は、前記ジャイロセンサの検知結果としての傾きの偏差がゼロとなるように、前記複数のスクリューのうち駆動対象となるスクリューを決定する
請求項13に記載の光通信装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、光通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
水中での通信において、伝送媒体として光(特に、可視光)を用いる光通信システムが知られている。光は高い指向性を持つため、従来の光通信システムでは、送信側及び受信側のそれぞれの光通信装置が固定されている前提下で、送信側及び受信側を対向させる通信することが一般的である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平4-103232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
水中で使用される光通信装置には、高い水密性が要求されるため、透明部材で形成された透明筐体に光通信部を収容し、筐体を介して光通信部が光通信を行う構成が考えられる。
【0005】
しかしながら、このような構成では、光通信装置の透明筐体の内部に形成される空間により浮力が発生する。したがって、このような光通信装置を水中で使用するには、錘を光通信装置に取り付けて沈下させる必要がある。よって、光通信装置だけでなく錘も運搬しなければならず、運搬作業は労力のかかる作業となる。
【0006】
また、錘の取り付ける位置によっては光通信装置の位置が不安定になる可能性がある。特に、海で光通信装置を使用する場合には、波の影響を受けるため、光通信装置の位置が動いてしまい、通信品質が劣化する可能性がある。
【0007】
また、光通信装置の内部には熱がこもりやすいが、光通信装置は水中で冷却されるため、光通信装置の内部と透明筐体表面とで温度差が生じ、透明筐体の内側に結露が発生しやすい。このことによっても、通信品質が劣化する可能性がある。
【0008】
そこで、本開示は、運搬作業の労力を軽減させつつ、通信品質の劣化を抑制可能な光通信装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本開示の第1の態様に係る光通信装置は、水中で光通信を行う光通信装置であって、半球状の形状を有し、外側表面に穴が形成される透明筐体と、前記透明筐体の内面側に配置され、内部に貯留空間を形成する構造体と、前記構造体の外面側と前記透明筐体の内面側との間に配置され、前記透明筐体の内面側を介して外部装置との光通信を行う光通信部と、前記構造体から前記穴に向けて延び、外部からの水を前記貯留空間に導くための注入管と、を備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示の一態様によれば、運搬作業の労力を軽減させつつ、通信品質の劣化を抑制可能な光通信装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】従来通りに錘を利用した光通信装置を含む光通信システムの構成例を示す図である。
図2】第1実施形態に係る光通信装置を示す斜視図である。
図3図2の光通信装置の内部構成例を示す斜視断面図である。
図4図3のA部分拡大図である。
図5】水中における光通信装置の体積中心O及び重心Gの位置を説明する図である。
図6】第2実施形態に係る光通信装置の構成例を示す図である。
図7図6の光通信装置の動作例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図面を参照しながら、実施形態に係る光通信装置について説明する。図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0013】
(第1実施形態)
(光通信システムの構成)
図1は、従来通りに錘41,42を利用した光通信装置1を含む光通信システムの構成例を示す図である。
【0014】
第1実施形態に係る光通信システムは、光通信装置1と、子機2との間で水中光通信を行うシステムである。第1実施形態では、水中光通信として、主として海中光通信を想定するが、水中光通信は湖や河川での光通信であってもよい。また、第1実施形態に係る光通信システムは、光の一例として可視光を用いて光通信を行うシステムである。但し、光通信システムは、可視光以外の光、例えば赤外光を用いて光通信を行うシステムであってもよい。
【0015】
図1の例では、子機2から光通信装置1に対して光信号を送信する動作を示す。子機2は、光軸を光通信装置1に向けて光通信を送受信する。同様に、光通信装置1は、光軸を子機2に向けて光信号を送受信する。
【0016】
光通信装置1は、詳細については図2,3を用いて後述するが、ケーシング11と、透明筐体12と、を備える。なお、図1の一例では、ケーシング11の上には錘41,42が配設される。錘41,42を配設する態様は従来の態様を用いて水中通信を行う光通信装置1の使用態様である。錘41,42が配設されたケーシング11と、水中ブイ51とが連結部材61を介して接続される。光通信装置1を水中ブイ51とともに海中に入れた場合には、水中ブイ51の浮力と、錘41,42の重量とが釣り合った状態となる。これにより、図1の一例では、光通信装置1は、水中ブイ51に吊り下げられた状態で水面付近に存在する。透明筐体12は、ケーシング11の下部に設けられる。透明筐体12は、光通信を行う機器を有する。光通信装置1は、海中に向けて発光することにより、海中に光通信エリアを生成可能である。光通信装置1は、基地局として動作し、光通信エリア内にいる子機2との通信が可能である。
【0017】
子機2は、ケーシング21と、透明筐体22と、を備えている。ケーシング21の下部は、水中ドローン3の上に載置して固定される。透明筐体22は、ケーシング21の上部に配設される。水中ドローン3は、図1の一例では、合計6基のスラスターを有する。水中ドローン3の位置は、各スラスターによる推力制御と姿勢制御とを行うことにより360°変更可能である。子機2は、水中ドローン3により水中を移動可能となる。例えば、子機2は、水中ドローン3を用いて光通信装置1の光通信エリア内に移動する。これにより、子機2は、光通信装置1との通信が可能となる。
【0018】
このように、従来の態様では、光通信装置1を海中に潜らせて所定の位置で使用するために、錘41,42を配設しなければならない。以後、錘41,42を配設不要な本実施形態について説明する。
【0019】
(光通信装置1の構成)
図2は、第1実施形態に係る光通信装置1を示す斜視図である。図3は、図2の光通信装置1の内部構成例を示す斜視断面図である。
【0020】
(ケーシング11)
ケーシング11は、ケーシング11の上部を構成する上ケーシング11aと、ケーシング11の下部を構成する下ケーシング11bと、を有する。上ケーシング11aは、金属で形成され、凹形状の箱体で構成される。また、上ケーシング11aにおいて、上ケーシング11aの箱体の開口縁に沿って外側に向かって突出させた上フランジ11aAが設けられる。
【0021】
下ケーシング11bは、金属で形成され、凹形状の箱体で構成される。下ケーシング11bの箱体の開口縁に沿って外側に向かって突出させた下第1フランジ11bAが設けられる。下第1フランジ11bAが、上フランジ11aAと、例えばシール材を介して水密に構成されることにより、水中において、光通信を行う機器である光通信部13を制御する制御部が実装された制御基板14を収容可能な空間が形成される。
【0022】
下ケーシング11bは、矩形状に形成される底面11b1を有する。底面11b1の反対側の外面11b09の中央部には、下向きに突出した凸形状の第1突出部11b11が設けられる。第1突出部11b11は、第3の半球体11b10を有する。第3の半球体11b10は、第1突出部11b11の頂部に形成される半球形状で構成され、複数の貫通孔11b12が設けられる。
【0023】
(構造体11b2)
透明筐体12の内面側には、構造体11b2が配置されている。構造体11b2は、内部に貯留空間Sを形成する。底面11b1の周縁と構造体11b2との間には、壁部11b23が配置される。壁部1b23には、互いに対向する位置に複数の排出口11b231が配置されている。各排出口11b231は、貯留空間Sに貯留される水を排出するためのものである。
【0024】
構造体11b2は、第2の半球体11b21と、下第2フランジ11b22と、を有する。第2の半球体11b21は、下向きに突出した半球状の形状を有する。第2の半球体11b21の大きさは、第1突出部11b11を収容可能な大きさに構成される。第2の半球体11b21には、複数の貫通孔11b24が設けられる。各貫通孔11b12は、中空の管11b13を介して、各貫通孔11b24とつながっている。各管11b13には、例えば、第2の半球体11b21の外側表面に設けられた光通信部13と電気的につなぐ導線81が収容される。第2の半球体11b21の頂部には、下向きに突出し、上下方向に開口した注入管11b213が設けられる。つまり、注入管11b213は、構造体11b2から透明筐体12の頂部に形成された穴に向けて延び、外部からの水を貯留空間Sに導くためのものである。下第2フランジ11b22は、第2の半球体11b21の外縁部に沿って外側に向かって突出させて構成される。下第2フランジ11b22の外形形状は、底面11b1の外形形状と同様に、矩形状に構成される。
【0025】
なお、構造体11b2、第2の半球体11b21、及び各管11b13は、3Dプリンタを使用して水密に構成させることも可能である。
【0026】
(透明筐体12)
透明筐体12は、第1の半球体12aと、最外フランジ121と、を有する。第1の半球体12aは、半球状の形状を有する。つまり、透明筐体12は、少なくとも半球状の形状を有する。第1の半球体12aの大きさは、第2の半球体11b21を収容可能な大きさに構成される。第1の半球体12aの材質は、光通信で使用する光を透過可能な部材が採用される。第1の半球体12aの材質は、例えばアクリル等の樹脂である。第1の半球体12aの頂部には、上述したように、注入管11b213を差し込み可能な穴が設けられる。注入管11b213の外周側と第1の半球体12aの頂部に設けられた穴の内面側との間は、シール材により水密に構成される。また、最外フランジ121は、第1の半球体12aの外縁部に沿って外側に向かって突出させて構成される。最外フランジ121は、シール材を介して下第2フランジ11b22と水密に構成される。
【0027】
なお、各光通信部13は、構造体11b2の外面側と第1の半球体12aの内面側との間の収容部12bに配置される。また、最外フランジ121の材質は、第1の半球体12aの材質と同一であるが、同一でなくてもよい。最外フランジ121の材質は、第1の半球体12aの材質とが同一であれば、透明筐体12として一体的に加工することが可能となる。
【0028】
なお、第1実施形態では、上ケーシング11aが箱型形状で構成される一例について説明するが、形状は特にこれに限定されない。例えば、上ケーシング11aは、円筒形状で構成されてもよい。
【0029】
図4は、図3のA部分拡大図である。図4に示すように、第2の半球体11b21において、光通信部13を固定させる部位には平面部11b211が設けられる。平面部11b211は、光通信部13が配置される部位であり、平坦に形成される。これにより、光通信部13の固定面が、第2の半球体11b21に接触する部位の面積を増やすことができる。この結果、光通信部13で発生する熱を第2の半球体11b21により伝えやすくなる。なお、平面部11b211と、光通信部13との間には、放熱(TIM:Thermal Interface Material)シート15が介在される。放熱シート15は、熱伝導性を有するフィラーが充填されたシート状の樹脂材料である。これにより、光通信部13が金属で形成される第2の半球体11b21に対して直接触することによる短絡を防ぐとともに、光通信部13で発生する熱を第2の半球体11b21に特に顕著に伝えやすくなる。
【0030】
(光通信装置1の作用効果)
次に、図5を用いて光通信装置1の作用効果について説明する。
【0031】
図5は、水中における光通信装置1の体積中心O及び重心Gの位置を説明する図である。光通信装置1は、水中に沈めると、注入管11b213から水が流入する。これにより、底面11b1と構造体11b2とで構成される中空部に水が侵入する。侵入した水は排出口11b231から流出する。このような状態であれば、底面11b1と構造体11b2とで構成される中空部には水が常時満たされる。このため、侵入した水の重量が加わるため、光通信装置1に係る鉛直方向の力が増加する。この結果、水中ブイ51の浮力は相対的に減少する。したがって、重心Gの位置は、体積中心Oよりも下方になる。これにより、光通信装置1は、自重で沈下することが可能となる。したがって、錘41,42を運ばなくてよいため、光通信装置1を現場まで運搬するのが容易となる。これにより、運搬作業の労力を軽減させることが可能となる。
【0032】
また、体積中心Oよりも重心Gが下になるため、水中における光通信装置1の姿勢は安定する。よって、海中における光通信装置1は波の揺れに対して強くなる。また、底面11b1と構造体11b2とで構成される中空部に侵入した水は循環するため、制御基板14から発生する熱が管11b13を介して熱交換される。これにより、制御基板14から発生する熱を光通信装置1の外部に放出することが可能となる。また、管11b132を多数設けることにより、光通信装置1は水と接する面積が増加する。これにより、さらなる放熱効果を得ることが可能となる。この結果、光通信装置1の内部と筐体表面との温度差は改善されるため、この温度差に起因する通信品質の劣化を抑制可能である。例えば、光通信装置1の内部と筐体表面との温度差に起因する結露の発生を抑制することが可能となる。
【0033】
また、ケーシング11は、金属で形成されているため、熱の伝導性が高い。よって、構造体11b2に水のような流体が満たされれば、各管11b13を介して、水と、導線81の熱とで熱交換が促進される。これにより、さらなる放熱効果を得ることが可能となる。
【0034】
換言すれば、光通信装置1は、透明筐体12と、構造体11b2と、光通信部13と、注入管11b213と、を備える。透明筐体12は、半球状の形状を有し、外側表面に穴が形成される。構造体11b2は、透明筐体12の内面側に配置され、内部に貯留空間Sを形成する。光通信部13は、構造体11b2の外面側と透明筐体12の内面側との間に配置され、透明筐体12の内面側を介して外部装置との光通信を行う。注入管11b213は、構造体11b2から穴に向けて延び、外部からの水を貯留空間Sに導くためのものである。
【0035】
このような構成により、光通信装置1により水中で光通信を行うために光通信装置1を水中に潜らせる際、注入管11b213から貯留空間Sへ水が流入する。これにより、注入管11b213から流入した水は貯留空間Sに溜まる。この結果、光通信装置1は内部に水が溜まった状態となる。よって、光通信装置1の全体的な重量が大きくなる。これにより、錘41,42を光通信装置1に配設することなく、光通信装置1は水中に潜る。したがって、錘41,42が不要となるため、光通信装置1の運搬作業の労力を軽減させることが可能となる。
【0036】
また、各光通信部13は、構造体11b2の外面側と透明筐体12の内面側との間に配置されるため、水中に潜る光通信装置1は、構造体11b2に溜まった水に各光通信部13の使用に伴い発せられる熱を吸収させることが可能となる。よって、光通信装置1の放熱効果が高められる。したがって、透明筐体12の外面側と内面側との温度差を小さくできるため、光通信装置1は、結露の発生を抑制できる。
【0037】
また、構造体11b2は、半球状の形状を有してもよい。このような構成により、光通信装置1は、貯留空間Sの体積を最大化できる。これにより、光通信装置1は、より多くの水を貯留できる。この結果、光通信装置1は、沈下しやすく、且つ放熱効果をさらに向上させることができる。
【0038】
また、注入管11b213の注入口よりも上側に配置され、貯留空間Sに貯留される水を排出するための排出口11b231をさらに備えてもよい。このような構成により、貯留空間Sに貯留される水は、各光通信部13の使用に伴い発せられる熱を吸収し、排出口11b231に向かって移動する。このため、下流側の注入管11b213から流入した水が上流側の排出口11b231から排出される水の流路が形成される。これにより、光通信装置1の周囲にある冷たい水が貯留空間Sに流れ込むことが可能となる。したがって、光通信装置1の放熱効果をさらに高めることが可能となる。
【0039】
また、構造体11b2は、金属で形成され、光通信部13のそれぞれは、構造体11b2の外面に配置されてもよい。このような構成により、各光通信部13の熱は構造体11b2の外面から内面に伝達されやすい。これにより、各光通信部13の熱は、貯留空間Sに貯留される水に吸収される。したがって、光通信装置1の放熱効果をさらに高めることが可能となる。
【0040】
また、構造体11b2の外面において、光通信部13が配置される部位が平坦に形成されてもよい。このような構成により、構造体11b2が光通信部13と接触する面積が実質的に増加する。これにより、光通信部13で発生した熱を構造体11b2にさらに伝達することが可能になる。したがって、光通信装置1の放熱効果を顕著に高めることが可能となる。
【0041】
また、光通信部13と平坦に形成される部位との間に配置され、絶縁性を有する放熱シート15をsらに備えてもよい。このような構成により、光通信部13で発生する熱は、放熱シート15を介して平坦に形成される部位へ放出されやすくなる。したがって、光通信装置1の放熱効果をさらに顕著に高めることが可能となる。
【0042】
また、光通信装置1は、ケーシング11と、導線81と、管11b13と、をさらに備えてもよい。ケーシング11は、各光通信部13を制御する制御基板14を収容し、構造体11b2の上方に配置されてもよい。導線81は、制御基板14と各光通信部13とを電気的に接続してもよい。各管11b13は、ケーシング11の外面から構造体11b2の内面に向かって延び、貯留空間S内に設けられ、導線が差し込まれるものであってもよい。このような構成により、光通信装置1は、貯留空間Sに貯留された水との接触面積が増加する。また、導線には制御基板からの熱も伝達される。よって、制御基板14で発生した熱も各管11b13を介して貯留空間Sに貯留された水に伝達される。したがって、光通信装置1の放熱効果を特に顕著に高めることが可能となる。
【0043】
また、ケーシング11と管11b13と構造体11b2とが、金属により一体に形成されてもよい。このような構成により、光通信装置1は、ケーシング11と管11b13と構造体11b2とが金属の熱伝導率を有するため、ケーシング11、管11b13及び構造体11b2のそれぞれの熱伝導率の差異が少なくなり、貯留空間Sに貯留された水に熱をより伝達させることが可能となる。したがって、光通信装置1の放熱効果を特に顕著に高めることが可能となる。
【0044】
また、複数の光通信部13と、複数の管11b13とのそれぞれが間隔を空けて配置されてもよい。このような構成により、貯留空間S内に存在する管11b13が複数となり、各管11b13の間隔が空いている。これにより、光通信装置1は、貯留空間Sに貯留された水との接触面積がさらに増加する。さらに、各管11b13の間が空けて配置されているため、熱の対流が生じやすい。したがって、光通信装置1の放熱効果を特に顕著に高めることが可能となる。
【0045】
また、ケーシング11は、半球状の形状を有する第1突出部11b11を有してもよい。第1突出部11b11は、貯留空間Sに収容されてもよい。各管11b13は、第1突出部11b11の外面と、構造体11b2の内面との間に配置されてもよい。このような構成により、各管11b13のそれぞれの長さを揃えることが可能となる。これにより、各管11b13の製造が容易となる。
【0046】
また、ケーシング11は、上ケーシング11aと、下ケーシング11bとを有してもよい。上ケーシング1aは、制御基板14を収容してもよい。下ケーシング11bは、底面11b1を有し、底面11b1の反対側の外面の中央部に第1突出部11b11が配置されてもよい。上ケーシング11aと下ケーシング11bとの間には、上ケーシング11aと下ケーシング11bとの間の空間を密閉するシール材が設けられてもよい。このような構成により、上ケーシング11aは、下ケーシング11bと水密に構成される。これにより、制御基板14が収容される空間への水の侵入を防止することが可能となる。
【0047】
(第2実施形態)
第2実施形態では、第1実施形態の構成に加え、光通信装置1に流入した水を外へ強制排出する機構が設けられる。
【0048】
図6は、第2実施形態に係る光通信装置1の構成例を示す図である。なお、図6では、導線81の記載が省略される。また、光通信装置1に錘41,42は取り付けられていない。図6に示すように、制御基板14には、ジャイロセンサ71が搭載される。ジャイロセンサ71は、光通信装置1の回転及び向きの少なくともいずれかの変化を角速度として検知する。なお、ジャイロセンサ71の構成は、機械式、光学式、及び振動式のいずれの構成であってもよい。
【0049】
下第2フランジ11b22には、各排出口11b231の近くに各水流調整口11b232が設けられる。また、各水流調整口11b232と対向する位置には、各スクリュー72が底面11b1に取り付けられている。これにより、少なくとも、各排出口11b231と対向する位置にスクリュー72が4箇所設けられる。また、各スクリュー72は、円筒形に形成されたボスと、ボスの外面に沿って所定のピッチで取り付けられた複数の羽根とを有する。ボスは、下ケーシング11b内に設けられた駆動部91に接続される。駆動部91は、電動機を含むアクチュエータから構成される。駆動部91には、制御基板14からの導線82が取り付けられる。導線82を介して駆動部91に電力が供給されることにより、駆動部は、ボスを回転させる。これにより、複数の羽根が回転し、各スクリューは下方に向かって推力を出力可能となる。
【0050】
ジャイロセンサ71は、光通信装置1の傾きを検出すると、制御基板14に実装された制御部が、傾いた側にあるスクリュー72を回転駆動させる。これにより、光通信装置1は、水平姿勢を維持することが可能となる。また、スクリュー72の回転駆動に伴い、光通信装置1に流入した水は循環する。これにより、光通信部13で生じた熱の排出を促進させることも可能である。この結果、光通信装置1の放熱効果を促進することが可能となる。
【0051】
(動作例)
図7は、図6の光通信装置1の動作例を説明するフローチャートである。
【0052】
ステップS11において、制御部は、光通信装置1の動作モードが水中通信モードに遷移したか否かを判定する。制御部により光通信装置1の動作モードが水中通信モードに遷移したと判定される場合、ステップS11の処理は、ステップS12の処理へ移行する。一方、制御部により光通信装置1の動作モードが水中通信モードに遷移していないと判定される場合、ステップS11の処理は継続される。例えば、光通信装置1の動作モードには、水中通信モードの他にスタンバイモードがあると想定される。このような想定において、光通信装置1の動作モードがスタンバイモードから水中通信モードに遷移した場合には、光通信装置1の傾きが補正されることにより、子機2の光軸を光通信装置1の光通信部13の所望の受光位置に合わせることが可能となる。
【0053】
ステップS12において、制御部は、傾きの検出を開始する。例えば、制御部は、ジャイロセンサ71による傾きの検知を開始する。
【0054】
ステップS13において、制御部は、センサの検出結果を取得する。ここでいうセンサとはジャイロセンサ71であるが、光通信装置1の傾きを検出可能なセンサであれば、ジャイロセンサ71に限定されない。例えば、3軸傾斜センサであってもよい。この場合、X軸、Y軸、Z軸の3軸の傾斜を検出可能である。
【0055】
ステップS14において、制御部は、センサの検出結果と目標値との差が基準範囲以内であるか否かを判定する。制御部によりセンサの検出結果と目標値との差が基準範囲以内であると判定される場合、ステップS14の処理は、終了する。一方、制御部によりセンサの検出結果と目標値との差が基準範囲以内でないと判定された場合、ステップS14の処理は、ステップS15の処理へ移行する。例えば、X軸における基準軸に対し、X軸の傾きが10°以内を基準範囲と設定されている場合に、センサの検出結果が11°であれば、基準範囲以内でないと判定される。Y軸、Z軸等においても同様である。
【0056】
ステップS15において、制御部は、基準範囲以内になるための制御対象となるスクリュー72を選択する。例えば、制御部は、4つのスクリュー72のうち1つのスクリュー72の駆動制御が必要と判断した場合、その判断したスクリューが制御対象となる。
【0057】
ステップS16において、制御部は、選択したスクリュー72の回転数及び回転時間を決定する。例えば、制御部は、傾き量に応じて、予め必要な回転数及び回転時間が設定されたテーブルを保持し、そのテーブルを参照することで、上記回転数及び回転時間を決定してもよい。
【0058】
ステップS17において、制御部は、決定した回転数及び回転時間に基づいてスクリューの駆動を制御する。例えば、制御部は、3000回転で5分間、スクリュー72を駆動させる。ステップS17の処理は、ステップS13の処理に戻る。この後、ステップS13移行の処理を繰り返すことで、傾きを基準範囲以内にさせることが可能となる。
【0059】
換言すれば、スクリュー72は、排出口11b231と対向する位置に設けられてもよい。制御部は、スクリューの駆動を制御する。これにより、光通信装置1に流入した水を強制的に外部に排出することが可能となる。
【0060】
また、壁部11b23と、複数の排出口11b231と、複数のスクリュー72と、ジャイロセンサ71と、制御部とをさらに備えてもよい。壁部11b23は、矩形状に形成される底面11b1の周縁と、構造体11b2との間に配置されてもよい。複数の排出口11b231は、注入管11b213の注入口よりも上側且つ壁部11b23において互いに対向する位置に配置され、貯留空間Sに貯留される水を排出するためのものであってもよい。複数のスクリュー72は、各排出口11b231に対向する位置に設けられたものであってもよい。ジャイロセンサ71は、制御基板14に配置され、制御基板14の傾きを検知してもよい。制御部は、制御基板14に配置され、ジャイロセンサ71の検知結果に応じて、複数のスクリュー72のそれぞれの駆動を制御してもよい。このような構成により、光通信装置1の傾きを補正することができるため、より高品質の通信環境を提供することが可能となる。
【0061】
また、制御部は、ジャイロセンサ71の検知結果としての傾きの偏差がゼロとなるように、複数のスクリューのうち駆動対象となるスクリュー72を決定してもよい。このような構成により、光通信装置1の傾きの微調整をすることが可能となるため、より顕著に高品質の通信環境を提供することが可能となる。
【0062】
上述の実施形態において、スクリュー72が排出口11b231に対向する位置に設けられる一例について説明した。しかしながら、スクリュー72は、注入管11b213の中心軸状に設けられてもよい。
【0063】
上述の実施形態において、透明筐体12が半球形状の形状を有する一例について説明した。しかしながら、透明筐体12の形状は少なくとも半球形状を含めばよい。例えば、透明筐体12の形状は半球形状を含む球体の形状であってもよい。この場合、球体の曲面状の内側表面に沿って複数の光通信部10がアレイ状に配設されてもよい。また、透明筐体12の形状は、球体の形状に限らず、一部が半球形状であり、その他が多面体の形状であってもよい。この場合、当該多面体の各面にも光通信部13が設けられる。或いは、透明筐体12の形状は、一部が半球形状であり、その他が棒状の形状、例えば円柱状の形状であってもよい。この場合、当該円柱状の形状においては、当該円柱の曲線状の内側表面に沿って複数の光通信部10がアレイ状に配設されてもよい。或いは、透明筐体12の形状は、一部が半球形状であり、その他が角柱形状であってもよい。この場合、当該角柱形状においては、当該角柱の各側面に光通信部13が設けられる。
【0064】
また、上述の実施形態において、光通信システムとしての実施のみに限定されるものではない。例えば、上述の実施形態において、光通信システムのようなシステムの制御方法として実施されてもよい。さらに、例えば、上述の実施形態において、光通信システムのようなシステムが実行するプログラムとして実施されてもよい。
【0065】
上述の実施形態に係る動作をコンピュータに実行させるプログラムが提供されてもよい。プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにプログラムをインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD-ROMやDVD-ROM等の記録媒体であってもよい。また、上述の実施形態に係る各装置が行う各処理を実行する回路を集積化し、当該装置の少なくとも一部を半導体集積回路(チップセット、SoC)として構成してもよい。
【0066】
本開示で使用されている「に基づいて(based on)」、「に応じて(depending on/in response to)」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」、「のみに応じて」を意味しない。「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」及び「に少なくとも部分的に基づいて」の両方を意味する。同様に、「に応じて」という記載は、「のみに応じて」及び「に少なくとも部分的に応じて」の両方を意味する。「含む(include)」、「備える(comprise)」、及びそれらの変形の用語は、列挙する項目のみを含むことを意味せず、列挙する項目のみを含んでもよいし、列挙する項目に加えてさらなる項目を含んでもよいことを意味する。また、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。さらに、本開示で使用されている「第1」、「第2」等の呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定するものではない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本明細書で使用され得る。したがって、第1及び第2の要素への参照は、2つの要素のみがそこで採用され得ること、又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。本開示において、例えば、英語でのa,an,及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数のものを含むものとする。
【0067】
以上、図面を参照して実施形態について詳しく説明したが、具体的な構成は上述のものに限られることはなく、要旨を逸脱しない範囲内において様々な設計変更等をすることが可能である。
【0068】
付記
上述の実施形態に関する特徴について付記する。
【0069】
(付記1)
水中で光通信を行う光通信装置であって、
半球状の形状を有し、外側表面に穴が形成される透明筐体と、
前記透明筐体の内面側に配置され、内部に貯留空間を形成する構造体と、
前記構造体の外面側と前記透明筐体の内面側との間に配置され、前記透明筐体の内面側を介して外部装置との光通信を行う光通信部と、
前記構造体から前記穴に向けて延び、外部からの水を前記貯留空間に導くための注入管と、を備える
光通信装置。
【0070】
(付記2)
前記構造体は、半球状の形状を有する
付記1に記載の光通信装置。
【0071】
(付記3)
前記注入管の注入口よりも上側に配置され、前記貯留空間に貯留される水を排出するための排出口をさらに備える
付記1に記載の光通信装置。
【0072】
(付記4)
前記構造体は、金属で形成され、
前記光通信部のそれぞれは、前記構造体の外面に配置される
付記1に記載の光通信装置。
【0073】
(付記5)
前記構造体の外面において、前記光通信部が配置される部位が平坦に形成される
付記4に記載の光通信装置。
【0074】
(付記6)
前記光通信部と前記平坦に形成される部位との間に配置され、絶縁性を有する放熱シートをさらに備える
付記5に記載の光通信装置。
【0075】
(付記7)
前記光通信部のそれぞれを制御する制御基板を収容し、前記構造体の上方に配置されたケーシングと、
前記制御基板と前記光通信部のそれぞれとを電気的に接続する導線と、
前記ケーシングの外面から前記構造体の内面に向かって延び、前記貯留空間内に設けられ、前記導線が差し込まれる管と、をさらに備える
付記1に記載の光通信装置。
【0076】
(付記8)
前記ケーシングと前記管と前記構造体とが、金属により一体に形成される
付記7に記載の光通信装置。
【0077】
(付記9)
複数の前記光通信部と、複数の前記管とのそれぞれが間隔を空けて配置される
付記7に記載の光通信装置。
【0078】
(付記10)
前記ケーシングは、半球状の形状を有する突出部を有し、
前記突出部は、前記貯留空間に収容され、
各前記管は、前記突出部の外面と、前記構造体の内面との間に配置される
付記9に記載の光通信装置。
【0079】
(付記11)
前記ケーシングは、
前記制御基板を収容する上ケーシングと、
底面を有し、前記底面の反対側の外面の中央部に前記突出部が配置される下ケーシングと、
を有し、
前記上ケーシングと前記下ケーシングとの間には、前記上ケーシングと前記下ケーシングとの間の空間を密閉するシール材が設けられる
付記10に記載の光通信装置。
【0080】
(付記12)
前記光通信部のそれぞれを制御する制御基板を収容し、前記構造体の上方に配置されたケーシングと、
前記排出口に対向する位置に設けられたスクリューと、
前記制御基板に配置され、前記スクリューの駆動を制御する制御部と、をさらに備える
付記3に記載の光通信装置。
【0081】
(付記13)
矩形状に形成される前記底面の周縁と、前記構造体との間に配置される壁部と、
前記注入管の注入口よりも上側且つ前記壁部において互いに対向する位置に配置され、前記貯留空間に貯留される水を排出するための複数の排出口と、
各前記排出口に対向する位置に設けられた複数のスクリューと、
前記制御基板に配置され、前記制御基板の傾きを検知するジャイロセンサと、
前記制御基板に配置され、前記ジャイロセンサの検知結果に応じて、前記複数のスクリューのそれぞれの駆動を制御する制御部と、
をさらに備える
付記11に記載の光通信装置。
【0082】
(付記14)
前記制御部は、前記ジャイロセンサの検知結果としての傾きの偏差がゼロとなるように、前記複数のスクリューのうち駆動対象となるスクリューを決定する
付記13に記載の光通信装置。
【符号の説明】
【0083】
1 光通信装置、2 子機、3 水中ドローン、11 ケーシング、11a 上ケーシング、11b 下ケーシング、11aA 上フランジ、11b1 底面、11b09 外面、11b10 第3の半球体、11b11 第1突出部、11b12 貫通孔、11b13 管、11b2 構造体、11b21 第2の半球体、11b211 平面部、11b213 注入管、11b22 下第2フランジ、11b23 壁部、11b231 排出口、11b232 水流調整口、11b24 貫通孔、11bA 下第1フランジ、12 透明筐体、12a 第1の半球体、12b 収容部、13 光通信部、14 制御基板、15 放熱シート、41,42 錘、51 水中ブイ、61 連結部材、21 ケーシング、22 透明筐体、71 ジャイロセンサ、72 スクリュー、81,82 導線、91 駆動部、121 最外フランジ、S 貯留空間。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7