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  • 特開-テープ貼付装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147913
(43)【公開日】2024-10-17
(54)【発明の名称】テープ貼付装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 23/035 20060101AFI20241009BHJP
   B65H 37/04 20060101ALI20241009BHJP
   B65H 7/10 20060101ALI20241009BHJP
【FI】
B65H23/035
B65H37/04 B
B65H7/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060653
(22)【出願日】2023-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110004185
【氏名又は名称】インフォート弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100121083
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 宏義
(74)【代理人】
【識別番号】100138391
【弁理士】
【氏名又は名称】天田 昌行
(74)【代理人】
【識別番号】100132067
【弁理士】
【氏名又は名称】岡田 喜雅
(72)【発明者】
【氏名】菊池 竜治
【テーマコード(参考)】
3F048
3F104
3F108
【Fターム(参考)】
3F048AB05
3F048BA22
3F048BB02
3F048BD05
3F048CA10
3F048CC05
3F048DA06
3F048DC12
3F048DC18
3F104AA08
3F104CA03
3F104CA34
3F104FA09
3F104FA11
3F108GA09
3F108GB01
3F108HA04
3F108HA14
(57)【要約】
【課題】ワークに対するテープの貼付位置のずれを抑えること。
【解決手段】テープ貼付装置(1)は、ワーク(RS)が搬送される第1搬送路(P1)と、テープ(T)が搬送される第2搬送路(P2)と、第1搬送路(P1)と第2搬送路(P2)との合流地点でテープ(T)をワーク(RS)に貼付する貼付部(130)と、テープ(T)に対するワーク(RS)の搬送位置のずれを検知する検知部(SR、SL)と、検知部(SR、SL)により検知された搬送位置のずれに応じてワーク(RS)の搬送位置を調整する調整部(120)と、を備える。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークが搬送される第1搬送路と、
テープが搬送される第2搬送路と、
前記第1搬送路と前記第2搬送路との合流地点で前記テープを前記ワークに貼付する貼付部と、
前記テープに対する前記ワークの搬送位置のずれを検知する検知部と、
前記検知部により検知された搬送位置のずれに応じて前記ワークの搬送位置を調整する調整部と、を備える、
テープ貼付装置。
【請求項2】
前記検知部は、前記ワークの搬送方向と直交する前記ワークの幅方向における、前記ワークの搬送位置のずれを検知し、
前記調整部は、前記検知部により検知された搬送位置のずれに応じて、前記幅方向における前記ワークの搬送位置を調節する、
請求項1に記載のテープ貼付装置。
【請求項3】
前記調整部は、
前記ワークの側面に対向配置された対向配置部材と、
前記検知部により検知された前記ワークの搬送位置のずれに応じて前記対向配置部材を前記幅方向に動かす移動部と、を含み、
前記移動部によって動かされた前記対向配置部材が前記ワークの側面に当たって前記ワークを前記幅方向に押すことにより、前記ワークの搬送位置が調整される、
請求項2に記載のテープ貼付装置。
【請求項4】
前記調整部は、前記ワークを搬送するローラを含み、
前記対向配置部材は、前記ローラの両端のそれぞれに設けられた一対のフランジであり、
前記一対のフランジは、前記ワークを両側面から挟むように位置する、
請求項3に記載のテープ貼付装置。
【請求項5】
前記ワークに貼付された前記テープを前記ワークに圧着する圧着部を更に備える、
請求項1から請求項4の何れか一項に記載のテープ貼付装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テープ貼付装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ワークにテープを貼付するテープ貼付装置が知られている。例えば特許文献1に、両面テープを搬送し、搬送された両面テープを所定位置にセットされたワークへ貼付する、テープ貼付装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-320666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1において、両面テープの位置が搬送時にずれると、ワークに対して両面テープを精確な位置に貼付することができない。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑み、ワークに対するテープの貼付位置のずれを抑えることができるテープ貼付装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施形態に係るテープ貼付装置は、第1の経路でワークを搬送する第1搬送部と、第2の経路でテープを搬送する第2搬送部と、前記第1の経路と前記第2の経路の合流地点で前記テープを前記ワークに貼付する貼付部と、前記テープに対する前記ワークの搬送位置のずれを検知する検知部と、前記検知部により検知された搬送位置のずれに応じて前記ワークの搬送位置を調整する調整部と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一実施形態によれば、テープ貼付装置において、ワークに対するテープの貼付位置のずれが抑えられる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係るテープ貼付装置の構成を示す図である。
図2図1の矢印Aから見たテープ貼付装置のA矢視図である。
図3】本発明の一実施形態に係るテープ貼付装置で搬送されるゴムパッキンおよびテープを示す図である。
図4】本発明の一実施形態においてゴムパッキンの搬送位置を調整する調整部の動作の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下の説明は、本発明の一実施形態に係るテープ貼付装置に関する。なお、共通の又は対応する要素については、同一又は類似の符号を付して、重複する説明を適宜簡略又は省略する。
【0010】
図1は、本発明の一実施形態に係るテープ貼付装置1の構成を示す図である。図2は、図1の矢印Aから見たテープ貼付装置1のA矢視図である。
【0011】
図3は、ワークの一例であるゴムパッキンRSを示す。ゴムパッキンRSは、例えば、車両ドア用の防塵パッキンであり、段付き形状となっている。ゴムパッキンRSは、例えば、長さ50m、幅25mm、最薄部の厚さ3mm、最厚部の厚さ5mmである。テープ貼付装置1は、このゴムパッキンRSの全長に亘り、図3に示されるように、テープTを貼付する。テープTは、例えば、一方の面に剥離紙が付いた両面テープである。
【0012】
従来、テープTは、ゴムパッキンRSに手作業で貼付されていた。ここで、従来行われていた作業の手順を概説する。
【0013】
作業者は、段ボール箱等の梱包容器に梱包されたゴムパッキンRSを先頭部分から手送りで作業机に置く。作業机に一度に置けるゴムパッキンRSは、作業机の全長分(例えば2mほど)である。作業者は、作業机の上でゴムパッキンRSのかたちを直線状に整えて固定する(作業1)。
【0014】
ゴムパッキンRSは、梱包容器内に詰められて梱包されていたため、例えば捻じれていたり屈曲箇所で撚れていたりする。作業者は、ロール状のテープTを引き出し、ゴムパッキンRSの捻じれや撚れを整えながら、引き出されたテープTを、ゴムパッキンRSの長手方向に沿ってゴムパッキンRSへ貼付する(作業2)。
【0015】
作業者は、ローラをテープT上で圧力をかけながら転がして、テープTをゴムパッキンRSに圧着する(作業3)。これにより、テープTがゴムパッキンRSにしっかりと貼付された状態となって、剥がれにくくなる。
【0016】
作業者は、ゴムパッキンRSのうちテープTが貼付された部分を手送りで別の梱包容器に収容する(作業4)。
【0017】
作業者は、ゴムパッキンRSの全長分、作業1~作業4を繰り返し行う。
【0018】
このような手作業では、ゴムパッキンRSとテープTとの位置合わせが難しいため、品質を安定させることが難しく、また、時間がかかってしまう。
【0019】
また、ゴムパッキンRSが扁平な形状でなく段付き形状となっているため、ゴムパッキンRSを作業机上で安定させにくい。この点も、ゴムパッキンRSとテープTとの位置合わせを難しくさせており、品質を安定させることが難しくなっている。
【0020】
本実施形態では、テープ貼付装置1を用いることにより、ゴムパッキンRSに対するテープTの貼付が自動で行われる。テープ貼付装置1では、ゴムパッキンRSとテープTとの位置ずれに起因する、ゴムパッキンRSに対するテープTの貼付位置のずれが、適切に抑えられる。
【0021】
図1に示されるように、テープ貼付装置1は、ゴムパッキンRSが搬送されるゴムパッキン搬送路P1と、テープTが搬送されるテープ搬送路P2を含む。ゴムパッキン搬送路P1は、ワークの一例であるゴムパッキンRSが搬送される第1搬送路の一例である。テープ搬送路P2は、テープTが搬送される第2搬送路の一例である。
【0022】
ゴムパッキンRSは、梱包容器2に収容されている。テープ貼付装置1は、ゴムパッキン搬送路P1をなす要素として、上流(梱包容器2に収容されたゴムパッキンRS)側から順に、従動ローラ112、一対の調整ローラ部124、貼付部130を含む。
【0023】
ロール状のテープTは、保持部20の保持軸22に保持される。テープ貼付装置1は、テープ搬送路P2をなす要素として、上流(ロール状のテープT)側から順に、保持部20、貼付部130を含む。
【0024】
テープTは、剥離紙の付いていない面がゴムパッキンRSと対向する向きで、テープ搬送路P2を搬送される。
【0025】
なお、ゴムパッキンRSおよびテープTをテープ貼付装置1に最初にセットするときだけ、作業者は、ゴムパッキンRSおよびテープTを、搬送路の最下流に位置する巻取部10に手作業で送り、先頭部分を巻取部10の巻取リール12に巻き付ける。
【0026】
巻取部10は、モータ14を含む。モータ14は、テープ貼付装置1の電源がオンされると駆動して、巻取リール12を回転させる。巻取リール12の回転により、先端部分が巻取リール12に巻き付けられたゴムパッキンRS、テープTが、それぞれ、ゴムパッキン搬送路P1、テープ搬送路P2で搬送される。
【0027】
テープ貼付装置1は、調整部120および一対のセンサSR、SLを含む。
【0028】
センサSR、SLは、テープTに対するゴムパッキンRSの搬送位置のずれを検知する検知部の一例である。センサSR、SLは、例えばゴムパッキンRSの幅方向両端に近接して配置される、静電容量型の近接センサである。センサSR、SLは、近接センサに限らず、テープTに対するゴムパッキンRSの搬送位置のずれを検知できる他の形態のセンサ(例えばフォトセンサなど)であってもよい。
【0029】
附言するに、センサSR、SLは、ゴムパッキンRSの搬送方向と直交する、ゴムパッキンRSの幅方向における、ゴムパッキンRSの搬送位置のずれを検知する。
【0030】
調整部120は、センサSR、SL(検知部の一例)により検知された、ゴムパッキンRSの搬送位置のずれに応じて、ゴムパッキンRSの搬送位置を調整する。
【0031】
具体的には、調整部120は、コントローラ122および一対の調整ローラ部124を含む。
【0032】
調整ローラ部124は、従動ローラ124a、一対のフランジ124b、駆動ローラ124c、電動シリンダ124dを含む。
【0033】
従動ローラ124aは、ワークの一例であるゴムパッキンRSを搬送するローラの一例である。
【0034】
フランジ124bは、ワークの一例であるゴムパッキンRSの側面に対向配置された対向配置部材の一例である。一対のフランジ124bは、従動ローラ124aの両端のそれぞれに設けられており、ゴムパッキンRSを両側面から挟むように位置する。一対のフランジ124bの間隔は、ゴムパッキンRSの幅よりも僅かに広い。
【0035】
駆動ローラ124cは、従動ローラ124aと対向配置されており、不図示の伝達機構によりモータ14と連結される。駆動ローラ124cは、モータ14より伝達される駆動力で回転して、ゴムパッキンRSを搬送する。
【0036】
電動シリンダ124dは、従動ローラ124aと連結されており、従動ローラ124aをゴムパッキンRSの幅方向(図2中、矢印B参照)に移動させることができる。ゴムパッキンRSの幅方向における従動ローラ124aの移動に伴い、従動ローラ124aに設けられたフランジ124bもゴムパッキンRSの幅方向に移動する。
【0037】
コントローラ122は、センサSR、SLによりゴムパッキンRSの搬送位置のずれが検知されると、駆動制御信号を電動シリンダ124dに出力する。電動シリンダ124dは、コントローラ122より入力される駆動制御信号にしたがい、従動ローラ124aおよびフランジ124bをゴムパッキンRSの幅方向に移動させる。
【0038】
ゴムパッキンRSの幅方向に移動したフランジ124bがゴムパッキンRSの側面に当たってゴムパッキンRSをその幅方向(図2中、矢印B参照)に押すことにより、ゴムパッキンRSの搬送位置(幅方向の位置)が調整される。
【0039】
このように、電動シリンダ124dは、センサSR、SL(検知部の一例)により検知されたゴムパッキンRS(ワークの一例)の搬送位置のずれに応じてフランジ124b(対向配置部材の一例)をゴムパッキンRSの幅方向に動かす移動部の一例である。
【0040】
上流側の従動ローラ124a(および一対のフランジ124b)と、下流側の従動ローラ124a(および一対のフランジ124b)は、幅方向に同期して移動してもよく、また、個別に移動してもよい。
【0041】
貼付部130は、駆動ローラ132と従動ローラ134を含む。
【0042】
駆動ローラ132は、従動ローラ134と対向配置されており、不図示の伝達機構によりモータ14と連結される。駆動ローラ132は、モータ14より伝達される駆動力で回転して、ゴムパッキンRSを搬送する。
【0043】
駆動ローラ132と従動ローラ134との間で、ゴムパッキン搬送路P1で搬送されたゴムパッキンRSと、テープ搬送路P2で搬送されたテープTと、が合流する。従動ローラ134は、ゴムパッキン搬送路P1で搬送されたゴムパッキンRSの上面に、テープ搬送路P2で搬送されたテープTを貼付する。便宜上、テープTが貼付されたゴムパッキンRSを「テープ貼付済みパッキンRST」と記す。
【0044】
このように、貼付部130は、ゴムパッキン搬送路P1(第1搬送路の一例)とテープ搬送路P2(第2搬送路の一例)との合流地点でテープTをゴムパッキンRSに貼付する。
【0045】
調整ローラ部124で搬送位置が調整された状態(すなわち、位置ずれが小さい状態)でテープTをゴムパッキンRSに貼付するため、貼付部130は、調整ローラ部124の直後に配置される。
【0046】
テープ貼付装置1は、圧着部140を含む。
【0047】
圧着部140は、駆動ローラ142、従動ローラ144および押付ばね146を含む。
【0048】
駆動ローラ142は、従動ローラ144と対向配置されており、不図示の伝達機構によりモータ14と連結される。駆動ローラ142は、モータ14より伝達される駆動力で回転して、ゴムパッキンRSを搬送する。
【0049】
押付ばね146は、従動ローラ144を駆動ローラ142側へ付勢する。そのため、テープ貼付済みパッキンRSTが駆動ローラ142と従動ローラ144との間を通過する際、ローラ間に挟まれたテープ貼付済みパッキンRSTに強い圧力がかかる。これにより、テープTがゴムパッキンRSに圧着される。
【0050】
テープTがゴムパッキンRSに圧着されて、ゴムパッキンRSにしっかりと貼付された状態となる。これにより、テープTの剥がれが防止される。
【0051】
ここで、ゴムパッキン搬送路P1とテープ搬送路P2との合流地点でテープTをゴムパッキンRSに強い圧力をかけながら貼付する場合を考える。この場合、例えば、テープTが強いテンションがかかった状態でゴムパッキンRSに貼付される。そのため、ゴムパッキンRSとテープTとのテンションに差が生じやすくなる。ゴムパッキンRSとテープTとのテンション差が大きいと、テープ貼付済みパッキンRSTが反りやすくなる。
【0052】
そこで、本実施形態では、テープTは、まず、貼付部130でゴムパッキンRSに仮貼付され(ゆるく貼り付けられ)、次いで、圧着部140でゴムパッキンRSに本貼付される(しっかりと貼り付けられる)。これにより、ゴムパッキンRSとテープTとのテンション差が抑えられて、テープ貼付済みパッキンRSTが反りにくくなる。
【0053】
このように、圧着部140は、ゴムパッキンRS(ワークの一例)に貼付されたテープTをゴムパッキンRSに圧着する。
【0054】
ゴムパッキンRSとテープTの搬送の流れを搬送路の上流から下流に向かって順に説明する。
【0055】
ゴムパッキン搬送路P1では、梱包容器2から引き出されたゴムパッキンRSが、従動ローラ112、上流側の調整ローラ部124(従動ローラ124aと駆動ローラ124cとの間)、下流側の調整ローラ部124を順に通過して、テープ搬送路P2との合流地点まで搬送される。
【0056】
テープ搬送路P2では、保持部20から引き出されたテープTが、ゴムパッキン搬送路P1との合流地点まで搬送される。
【0057】
ゴムパッキン搬送路P1とテープ搬送路P2との合流地点である貼付部130において、駆動ローラ132と従動ローラ134との間をゴムパッキンRSおよびテープTが通過する。これにより、ゴムパッキンRSの上面にテープTが貼付される。
【0058】
合流地点におけるテープTに対するゴムパッキンRSの幅方向の位置は、合流地点の直後に設置されたセンサSRおよびSLによる検知結果に基づいて適宜調整される。
【0059】
図4は、ゴムパッキンRSの搬送位置を調整する調整部120の動作の一例を示す図である。図4の上段図は、例えばゴムパッキンRSが蛇行して適正な搬送位置(上段図中、破線参照)から幅方向にずれた状態を示す。上段図中、符号M1は、適正な搬送位置に対する、ゴムパッキンRSの、幅方向の搬送位置のずれ量を示す。
【0060】
図4の上段図の例では、ゴムパッキンRSは、許容可能な搬送位置を超えてセンサSL側に寄っている。そのため、センサSLは、ゴムパッキンRSの接近を検知する。コントローラ122は、センサSLの検知結果に基づき、電動シリンダ124dに駆動制御信号を出力する。電動シリンダ124dは、この駆動制御信号にしたがい、従動ローラ124aを矢印B1方向(図4の下段図参照)に移動させる。これにより、フランジ124bがゴムパッキンRSの側面に当たってゴムパッキンRSを押す。この結果、ゴムパッキンRSの搬送位置が矢印B2方向(図4の下段図参照)に移動する。
【0061】
また、ゴムパッキンRSが許容可能な搬送位置を超えてセンサSR側に寄った場合、コントローラ122は、センサSRの検知結果に基づき、電動シリンダ124dに駆動制御信号を出力する。電動シリンダ124dは、この駆動制御信号にしたがい、従動ローラ124aを矢印B1の逆方向に移動させる。これにより、フランジ124bがゴムパッキンRSの側面に当たってゴムパッキンRSを押す。この結果、ゴムパッキンRSの搬送位置が矢印B2の逆方向に移動する。
【0062】
このように、ゴムパッキンRSの搬送位置が許容範囲を超えてセンサSR側またはセンサSL側に寄ると、調整部120による搬送位置の調整が行われる。そのため、ゴムパッキンRSは、適正な搬送位置で搬送され続ける。
【0063】
貼付部130でテープTが貼付されたテープ貼付済みパッキンRSTは、駆動ローラ142と従動ローラ144との間を通過する。この際、テープTは、駆動ローラ142と従動ローラ144との間で強い圧力を受けて、ゴムパッキンRS上に圧着される。これにより、テープTがゴムパッキンRSにしっかりと貼付されて、簡単に剥がれないようになる。
【0064】
テープ貼付済みパッキンRSTは、従動ローラ114、116上を順に搬送されて、巻取部10で巻き取られる。
【0065】
このように、本実施形態によれば、ゴムパッキンRSの搬送位置が適正な位置に自動的に調整されて、テープTが貼付される。ゴムパッキンRSに対するテープTの貼付位置のずれが安定して抑えられる。ゴムパッキンRSとテープTとの位置合わせが自動で簡単に行われるため、テープ貼付済みパッキンRSTの品質が安定するとともに、貼付工程の時間が短く抑えられる。
【0066】
以上が本発明の例示的な実施形態の説明である。本発明の実施形態は、上記に説明したものに限定されず、本発明の技術的思想の範囲において様々な変形が可能である。例えば明細書中に例示的に明示される実施形態等又は自明な実施形態等を適宜組み合わせた内容も本願の実施形態に含まれる。
【0067】
上記の実施形態では、センサSRおよびSLは貼付部130より下流側に設置されるが、センサSRおよびSLの設置位置はこれに限らない。センサSRおよびSLは、例えば貼付部130よりも上流側(例えば下流側の調整ローラ部124と貼付部130との間)に設置されてもよい。この場合、テープTがゴムパッキンRSに貼付される直前の位置でゴムパッキンRSの搬送位置のずれが検知される。そのため、ゴムパッキンRSに対するテープTの貼付位置のずれをより高精度に抑えることが可能となる。
【符号の説明】
【0068】
1 :テープ貼付装置
2 :梱包容器
10 :巻取部
12 :巻取リール
14 :モータ
20 :保持部
22 :保持軸
112 :従動ローラ
114 :従動ローラ
116 :従動ローラ
120 :調整部
122 :コントローラ
124 :調整ローラ部
124a :従動ローラ
124b :フランジ
124c :駆動ローラ
124d :電動シリンダ
130 :貼付部
132 :駆動ローラ
134 :従動ローラ
140 :圧着部
142 :駆動ローラ
144 :従動ローラ
146 :押付ばね
P1 :ゴムパッキン搬送路
P2 :テープ搬送路
RS :ゴムパッキン
RST :テープ貼付済みパッキン
SL :センサ
SR :センサ
T :テープ
図1
図2
図3
図4