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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024147958
(43)【公開日】2024-10-17
(54)【発明の名称】給湯システム
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/14 20220101AFI20241009BHJP
   F24H 15/281 20220101ALI20241009BHJP
   F24H 15/355 20220101ALI20241009BHJP
   F24H 15/32 20220101ALI20241009BHJP
   A47K 3/00 20060101ALI20241009BHJP
   F24H 1/54 20220101ALI20241009BHJP
【FI】
F24H15/14
F24H15/281
F24H15/355
F24H15/32
A47K3/00 M
A47K3/00 E
F24H1/54 301A
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060743
(22)【出願日】2023-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】弘中 睦己
(72)【発明者】
【氏名】岩澤 直人
(57)【要約】
【課題】除菌効果のある配管洗浄運転を効率的に実行する。
【解決手段】給湯システム300は、ふろ注湯弁13を開放することにより、浴槽20内の浴槽水21を循環加熱するための循環路8を含む注湯経路を介して、浴槽20に対して湯水を供給する。機能水生成ユニット35は、除菌効果を有する物質が含まれた機能水を生成する。浴槽20の排水を検知に応じて、循環路8の配管洗浄運転が実行される。配管洗浄運転は、機能水生成ユニット35によって生成された機能水を循環路8に供給する第1の洗浄運転と、第1の洗浄運転の後に、ふろ注湯弁13の開放によって供給された湯水を循環路8に供給する第2の洗浄運転とを含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
給湯先に浴槽を含む給湯システムであって、
前記浴槽内の浴槽水を循環加熱するための循環路と、
前記循環路を含んで構成された注湯経路を介して、前記浴槽に対して湯水を供給するための注湯回路と、
除菌効果を有する物質が含まれた機能水を生成する機能水生成ユニットと、
前記浴槽の排水を検知すると前記循環路の配管洗浄運転を実行するための制御回路とを備え、
前記配管洗浄運転は、
前記機能水生成ユニットによって生成された前記機能水を前記循環路に供給する第1の洗浄運転と、
前記第1の洗浄運転の後に、前記注湯回路から供給された湯水を前記循環路に供給する第2の洗浄運転とを含む、給湯システム。
【請求項2】
前記第1の洗浄運転における前記機能水の流量と、前記第2の洗浄運転による前記湯水の流量とは同等である、請求項1記載の給湯システム。
【請求項3】
前記第1の洗浄運転によって供給される前記機能水の体積は、前記循環路の容積よりも小さい、請求項1記載の給湯システム。
【請求項4】
前記第2の洗浄運転によって供給される前記湯水の体積は、前記循環路の容積以上である、請求項3記載の給湯システム。
【請求項5】
前記機能水生成ユニットは、前記注湯回路から供給された湯水を電気分解して前記機能水を生成するように構成される、請求項1~4のいずれか1項に記載の給湯システム。
【請求項6】
前記注湯回路と前記循環路との間に配設されて、前記機能水生成ユニットを通過しない前記注湯回路から前記循環路への第1経路と、前記機能水生成ユニットを通過する前記注湯回路から前記循環路への第2経路とを選択するための切替弁を更に備え、
前記制御回路は、
前記第1の洗浄運転では、前記機能水生成ユニットに通電するとともに前記第1経路を選択するように前記切替弁を制御する一方で、
前記第2の洗浄運転では、前記機能水生成ユニットを非通電とするとともに前記第2経路を選択するように前記切替弁を制御する、請求項5記載の給湯システム。
【請求項7】
前記注湯回路は、前記第1の洗浄運転において、非加熱の水を前記機能水生成ユニットへ供給する、請求項5記載の給湯システム。
【請求項8】
前記注湯回路は、前記第2の洗浄運転において、非加熱の水を供給するように動作する、請求項1記載の給湯システム。
【請求項9】
前記配管洗浄運転は、
前記第1の洗浄運転の前に実行される、前記注湯回路から供給された湯水を前記循環路に供給する第3の洗浄運転を更に含む、請求項1記載の給湯システム。
【請求項10】
前記配管洗浄運転は、
前記第1の洗浄運転の前に実行される、前記注湯回路から供給された湯水を前記循環路に供給する第3の洗浄運転を更に含み、
前記制御回路は、
前記第3の洗浄運転では、前記機能水生成ユニットを非通電とするとともに前記第1経路を選択するように前記切替弁を制御する、請求項6記載の給湯システム。
【請求項11】
前記注湯回路は、前記第3の洗浄運転において、加熱した湯を前記機能水生成ユニットへ供給する、請求項9記載の給湯システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯システムに関し、より特定的には、配管洗浄運転機能を有する給湯システムに関する。
【背景技術】
【0002】
給湯器と浴槽との間に浴槽水の循環加熱経路(追焚循環路)が接続された給湯システムにおいて、浴槽の排水後に、浴槽へのお湯張り時と同等の経路に湯水を供給することで、追焚循環路を構成する配管等の洗浄運転を実行することが、特開2001-4207号公報(特許文献1)に記載されている。特許文献1では、お湯張り完了から排水までの経過時間、及び、入浴者数(推定値)に応じて、配管洗浄に用いる湯水の温度及び量(体積)を可変にする制御によって、付着した汚れや皮脂等を除去する配管洗浄が効率化される。
【0003】
また、特許第6022095号公報(特許文献2)には、給湯器から切り離された追焚用配管に対して洗浄装置を接続し、当該洗浄装置から供給される洗浄液によって配管洗浄を実行することが記載されている。特許文献2では、オゾンを溶け込ませた洗浄水を用いて配管洗浄を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2001-4207号公報
【特許文献2】特許第6022095号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の配管洗浄運転では、洗浄水が浴槽に出力されることを考慮すると、洗浄水の高温化には限界があるため、汚れ等の除去効果はある一方で、除菌効果には限界がある。これに対して、特許文献2の配管洗浄では、オゾンによる除菌効果が期待できる一方で、オゾンの供給が過剰になることにより、配管等の材料腐食、及び、オゾン発生装置の寿命への悪影響が懸念される。
【0006】
特許文献2は、配管を給湯器から切り離して、専用の洗浄装置に接続するものであり、特許文献1の様に、浴槽の排水毎に配管洗浄を行うことは想定していない。このため、材料腐食の虞がある物質に対して、特許文献1の様な定期的な配管洗浄運転を行う場合には、オゾン等の発生量を抑制した上で洗浄効果を確保するべく、効率的な配管洗浄運転を行うことが課題となる。
【0007】
本発明はこの様な課題を解決するためになされたものであって、本発明の目的は、除菌効果のある配管洗浄運転を効率的に実行することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある局面では、給湯先に浴槽を含む給湯システムが提供される。給湯システムは、浴槽内の浴槽水を循環加熱するための循環路と、注湯回路と、機能水生成ユニットと、制御回路とを備える。注湯回路は、循環路を含んで構成された注湯経路を介して、浴槽に対して湯水を供給する。機能水生成ユニットは、除菌効果を有する物質が含まれた機能水を生成する。制御回路は、浴槽の排水を検知すると循環路の配管洗浄運転を実行する。配管洗浄運転は、機能水生成ユニットによって生成された機能水を循環路に供給する第1の洗浄運転と、第1の洗浄運転の後に、注湯回路から供給された湯水を循環路に供給する第2の洗浄運転とを含む。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、除菌効果のある配管洗浄運転を効率的に実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施の形態に係る給湯システムの構成例を説明する概略図である。
図2図1に示された給湯システムの配管洗浄運転に係る構成を説明するブロック図である。
図3】本実施の形態に係る配管洗浄運転の詳細を説明する図表である。
図4】本実施の形態に係る配管洗浄運転を説明するフローチャートである。
図5】本実施の形態に係る配管洗浄運転の変形例を説明するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では図中の同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は原則的に繰返さないものとする。
【0012】
図1は、本実施の形態に係る給湯システムの構成例を説明する概略図である。
【0013】
図1を参照して、本実施の形態に係る給湯システム300は、給湯装置100を備える。給湯装置100は、図示しない給湯栓等に加えて、浴室200に設置された浴槽20を給湯先に含む。
【0014】
給湯装置100は、筐体1、バーナ2、ファン3、熱交換器4、入水配管5、給湯配管6、バイパス弁7、バイパス配管7a、循環路8、温度センサ9,18,19、循環ポンプ10、水位センサ11、コントローラ12、ふろ注湯弁13、電気配線14、流量センサ15,16、リモコン30,50、三方弁32、機能水生成ユニット35、及び、定流量弁36を備える。
【0015】
筐体1は、筐体1の内部及び外部が連通するように設けられ、燃焼ガスを排気するための排気口1aを有している。筐体1は、バーナ2、ファン3、熱交換器4、入水配管5、給湯配管6、バイパス弁7、バイパス配管7a、温度センサ9,18,19、流量センサ15,16、循環ポンプ10、水位センサ11、コントローラ12、ふろ注湯弁13、三方弁32、機能水生成ユニット35、及び、定流量弁36を収容可能に構成されている。又、筐体1は、追焚運転用の循環路8の一部を収容する。
【0016】
バーナ2は、図示しない燃料供給系から燃料ガスの供給を受けて燃焼動作するように構成される。バーナ2は、燃焼ガスを熱交換器4に供給する。バーナ2は、給湯用のバーナ2aと、追焚用のバーナ2bとを有する。
【0017】
ファン3は、バーナ2に燃焼用の空気を供給する。ファン3は、バーナ2aに燃焼用の空気を供給するファン3aと、バーナ2bに燃焼用の空気を供給するファン3bとを有する。ファン3a,3bの各々は、羽根と、羽根を回転させるためのモータとを有する。モータに電流が印加されることにより羽根が回転して燃焼用の空気を供給するように構成されている。ファン3a,3bは、それぞれ、給湯装置100の高さ方向においてバーナ2a,2bの下方に配置されている。尚、ファン3について、図1では、バーナ2a及び2bのそれぞれに1個ずつファン3a及び3bを備える構成を例示したが、複数のバーナ2a,2bに対して、1個のファンを共通に備える構成とすることも可能である。
【0018】
熱交換器4は、給湯用の熱交換器4aと、追焚用の熱交換器4bとを有する。熱交換器4a,4bは、それぞれ、給湯装置100の高さ方向においてバーナ2a,2bよりも上方に配置されている。熱交換器4a,4bは、排気口1aの近傍に配置されている。
【0019】
熱交換器4aは、バーナ2aによって供給された燃焼ガスの熱を回収する。熱交換器4bは、バーナ2bによって供給された燃焼ガスの熱を回収する。熱交換器4a,4bの各々は、バーナ2の燃焼ガスの顕熱(燃焼熱)により入水を熱交換によって加熱する、一次熱交換器と、バーナ2からの燃焼排ガスの潜熱によって通流された水を熱交換によって加熱する、二次熱交換器とを含んでいてもよい。
【0020】
入水配管5は、入水口5aにおいて、水道配管と接続される。給湯栓の開栓時、及び/又は、ふろ注湯弁13の開放時に、水道水の供給圧力によって、入水口5aから給湯装置100へ低温水が導入される。入水配管5に設けられた温度センサ18は、入水口5aから導入された入水温度Twを検出する。
【0021】
入水配管5は、バイパス弁7を介して、缶体配管5bと、バイパス配管7aとに分岐される。缶体配管5bは、熱交換器4aの一方端と接続される。バイパス弁7の開度によって、入水配管5の全体流量に対する、バイパス配管7a及び缶体配管5bの流量比が制御される。
【0022】
熱交換器4aの他方端は、給湯配管6の一方端と接続される。入水配管5から缶体配管5bに供給された低温水は、熱交換器4aによって所定温度まで加熱されて、給湯配管6へ出力される。缶体配管5bには、流量センサ15が配置される。流量センサ15により、熱交換器4aの流量(缶体流量)を検出することができる。
【0023】
一方で、バイパス配管7aは、熱交換器4aをバイパスして給湯配管6と接続される。従って、入水配管5からバイパス配管7aへ供給された低温水は、熱交換器4aで加熱されることなく、給湯配管6へ出力される。このように、給湯装置100では、熱交換器4aから出力された高温水と、バイパス配管7aを通過した低温水とを混合して、設定温度に従った適温の湯を、給湯配管6から出力することができる。
【0024】
給湯配管6の他方端は、給湯栓(図示せず)等と接続された出湯口6aと接続される。従って、給湯栓の開放に応じて、設定温度に制御された適温の湯が、出湯口6aを経由して、給湯装置100から給湯栓へ供給される。
【0025】
給湯配管6は、浴槽20へ至る注湯配管13aと更に接続される。注湯配管13aには、ふろ注湯弁13が介挿接続される。ふろ注湯弁13は、例えば、開閉制御可能な電磁弁によって構成することができる。ふろ注湯弁13を開放することにより、給湯配管6から注湯配管13aへ湯水が出力される経路を形成することができる。これにより、給湯装置100は、給湯栓等に加えて、給湯先に浴槽20を含むことができる。
【0026】
本明細書では、給湯装置100から浴槽20への給湯については「注湯」と称して、出湯口6a(給湯栓等)への給湯と区別することとする。注湯配管13aには、流量センサ16が設けられる。流量センサ16により、給湯装置100から浴槽20への注湯流量を検出することができる。尚、本実施の形態では、給湯配管6での出湯温度に関わらず、ふろ注湯弁13の開放により、湯又は水が、注湯配管13aを経由して浴槽20へ供給される動作を「注湯」と称する。即ち、給湯装置100のうちの、バーナ2a、ファン3a、熱交換器4a、入水配管5、缶体配管5b、給湯配管6、バイパス弁7、バイパス配管7a、及び、ふろ注湯弁13によって、「注湯回路」の一実施例を構成することができる。
【0027】
循環路8は、浴槽20の湯水21(以下、浴槽水21とも称する)を給湯装置100内で循環するためのものであり、戻り配管8a及び往き配管8bと、循環ポンプ10とを有する。戻り配管8aの一方端は、浴槽20内の循環アダプタ25と接続され、他端は、熱交換器4bの入力側と接続される。往き配管8bの一端は、熱交換器4bの出力側と接続され、他端は循環アダプタ25と接続される。
【0028】
循環ポンプ10の作動により、循環アダプタ25から吸入された浴槽水21が、戻り配管8a、熱交換器4b、及び、往き配管8bを経由して、循環アダプタ25から吐出される経路(追焚循環経路)が形成される。追焚循環経路の形成時に、バーナ2bの燃焼動作をオンすると、戻り配管8aから導入された浴槽水21を熱交換器4bで加熱するとともに、加熱後の浴槽水21が往き配管8bによって浴槽20へ供給されることにより、浴槽水21の温度を上昇する追焚運転を行うことができる。
【0029】
戻り配管8aには、温度センサ9及び水位センサ11が接続されている。温度センサ9により、浴槽水21の温度(浴槽水温度Tbt)を検出することができる。水位センサ11は、例えば、圧力センサによって構成されて、浴槽水21の水圧に基づいて、浴槽20内での浴槽水21の水位(以下、単に「浴槽水位」とも称する)を検知する。温度センサ9及び水位センサ11は、循環ポンプ10の停止時においても、戻り配管8a内で浴槽水21が浸入する領域に配置される。
【0030】
戻り配管8aは、更に、接続点8cにおいて、注湯配管13aと接続される。この結果、循環ポンプ10の停止時に給湯装置100から注湯すると、注湯配管13aから、接続点8c及び戻り配管8aを経由して浴槽20へ至る第1の注湯経路と、注湯配管13aから、接続点8c、戻り配管8a、熱交換器4b、及び、往き配管8bを経由して浴槽20へ至る第2の注湯経路とを形成することができる。これにより、給湯装置100からの注湯によるふろ湯張り運転を行うことができる。
【0031】
この様に、給湯装置100(注湯回路)からの湯水は、第1及び第2の注湯経路による、循環路8を含む注湯経路を介して、浴槽20へ供給される。浴槽20には、排水栓26が設けられる。排水栓26は、ユーザの手動操作によって開閉される「手動排水栓」、及び、コントローラ12からの操作指令に応じた自動的な開閉操作についても可能な「自動排水栓」のいずれで構成することも可能である。
【0032】
図1に例示した排水構造では、排水栓26からの排水は、浴室200内の床面に設けられた排水口210からの排水と排水トラップで合流して、排水管220から排出される。
【0033】
本実施の形態に係る給湯システム300では、接続点8cとの間には、本実施の形態に係る配管洗浄運転のための機器である、三方弁32、機能水生成ユニット35、及び、定流量弁36が配置される。後程詳細に説明する様に、給湯装置100(注湯回路)からの湯水は、三方弁32によって、機能水生成ユニット35を経由する経路と、機能水生成ユニット35を経由しない経路とを選択して、接続点8cに対して供給される。
【0034】
コントローラ12は、例えば、マイクロコンピュータを含んで構成することができる。コントローラ12は、バーナ2a,2b、ファン3a,3b、温度センサ9,18,19、循環ポンプ10、水位センサ11、ふろ注湯弁13、電気配線14、三方弁32、及び、機能水生成ユニット35と電気的に接続されている。電気配線14は、図示しない電源に接続されることにより、コントローラ12に電力を供給するように構成されている。コントローラ12は「制御回路」の一実施例に対応する。
【0035】
コントローラ12には、流量センサ15,16、温度センサ9,18,19による検出値が入力される。流量センサ15,16は、例えば、羽根車式の流量計によって構成することができる。温度センサ9,18,19は、例えば、サーミスタによって構成することができる。
【0036】
コントローラ12は、温度センサ18の検出値から入水温度Twを取得し、温度センサ19の検出値から出湯温度Thを取得し、温度センサ9の検出値から浴槽水温度を取得することができる。又、コントローラ12は、流量センサ16によって検出された流量(注湯流量)の積算によって、浴槽20への注湯水量(体積)を算出することができる。
【0037】
更に、コントローラ12は、リモコン30及びリモコン50と通信可能に接続されている。尚、これらの機器間の通信は、公知のいかなる規格に従ったものであってもよく、又、有線であっても無線であってもよい。
【0038】
リモコン30は、浴室200の壁面に設置されており、給湯装置100を操作するためのものである。リモコン30は、情報を表示するための表示部37と、ユーザ或いは施行者等の入力設定操作を受け付けるための操作部38とを含む。表示部37は、代表的には、液晶パネルによって構成されており、浴槽水位及び温度を表示可能に構成されている。操作部38は、代表的には、プッシュボタンやタッチボタンによって構成されており、少なくとも、浴槽水位及び温度に関する設定操作を受け付け可能に構成されている。
【0039】
リモコン50は、浴室200の外部に設置されており、給湯装置100を操作するためのものである。リモコン50は、代表的には台所の壁面に設置されている。リモコン50は、情報を表示するための表示部51と、ユーザ等の入力設定操作を受け付けるための操作部52とを含む。
【0040】
表示部51は、代表的には、液晶パネルによって構成されており、給湯設定温度、及び、ふろ設定温度等を表示可能に構成されている。操作部52は、代表的には、プッシュボタンやタッチボタンによって構成されており、給湯装置100の運転に関する設定操作を受け付け可能に構成されている。
【0041】
コントローラ12は、リモコン30,50からのユーザ等の入力設定操作に基づき、給湯システム300が入力された指示内容に従って運転されるように、給湯装置100の動作を制御する。
【0042】
当該制御の一例として、コントローラ12は、リモコン30,50の操作により、ふろ自動運転が指示されると、ふろ湯張り運転を実行する。ふろ湯張り運転は、給湯装置100からの注湯により、浴槽20において、浴槽水位が設定水位に達し、かつ、温度センサ9によって検出される浴槽水温度がふろ設定温度に達すると終了される。
【0043】
給湯装置100では、ふろ湯張り運転の終了後、浴槽水21の温度及び水位を維持する自動モードを設定することが可能である。当該自動モードの選択時には、温度センサ9によって検出された浴槽水温度が、ふろ設定温度に対応されて設定された基準温度(例えば、ふろ設定温度よりも2~3℃低く設定)よりも低下すると、保温制御のために追焚運転が自動的に起動される。更に、水位センサ11によって検出された浴槽水位が設定水位よりも低下すると、給湯装置100から浴槽20へ追加的に注湯する足し湯運転が自動的に起動される。
【0044】
本実施の形態に係る給湯システムでは、浴槽20の排水後において、給湯装置100からの注湯による配管洗浄運転によって、循環路8を含む配管内を洗浄することができる。本実施の形態による配管洗浄運転は、除菌効果を有する物質を含む機能水を循環路8へ供給する「機能水洗浄モード」を有する。例えば、機能水としては、注湯回路から供給された湯水を電気分解することで得られる、オゾンを混入した湯水(以下、「オゾン水」と称する)を用いることができる。以下では、オゾン水を機能水として用いる配管洗浄運転の例を説明するが、同様に電気分解で得られる次亜塩素酸等を混入した湯水を「機能水」とすることも可能である。
【0045】
浴槽20の排水に連動した自動的な配管洗浄運転のオン/オフ及び、配管洗浄運転のオン時における「機能水洗浄モード」のオン/オフは、リモコン30,50に対するユーザ操作によって設定される。
【0046】
図2は、図1の給湯システム300中の配管洗浄運転に係る構成を説明するブロック図である。
【0047】
図2に示される様に、三方弁32は、ふろ注湯弁13(注湯回路)と循環路8の接続点8cとの間に配置される。三方弁32は、コントローラ12からの指令に応じて、ふろ注湯弁13の開放時に注湯回路からの湯水が接続点8cに至る経路を、機能水生成ユニット35を通過しない第1経路P1と、機能水生成ユニット35を通過する第2経路P2の一方に選択するように動作する。
【0048】
機能水生成ユニット35は、コントローラ12からの指令に従って通電がオンされているとき(通電時)に、三方弁32が第2経路P2を選択することによって注湯回路から供給された湯水を電気分解することによってオゾン水を生成する。一方で、コントローラ12からの指令に従って機能水生成ユニット35の通電がオフされているとき(非通電時)には、機能水は生成されず、機能水生成ユニット35は、注湯回路から供給された湯水をそのまま出力する。
【0049】
また、機能水生成ユニット35では、湯水の温度が高いとオゾンの生成効率が低下する。このため、コントローラ12は、機能水生成ユニット35の通電時には、非加熱の水が注湯回路から機能水生成ユニット35へ供給されるように、バーナ2aの燃焼を停止することが好ましい。
【0050】
定流量弁36は、機能水生成ユニット35を流量Q2の調整手段として、第2経路P2に配置される。機能水生成ユニット35から出力されるオゾン水のオゾン濃度を確保するために、流量Q2の調整が必要になる。当該調整手段として定流量弁36を配置すると、機能水生成ユニット35を通過する流量Q2は、定流量弁36のスペックに依存した一定流量に制御される。例えば、流量Q2は、機能水生成ユニット35のスペック(電気分解の能力等)に対応させて、オゾン水中のオゾン濃度を確保するために調整される。なお、x定流量弁36に代えてサーボ弁等を配置することで、流量Q2を可変に調整することも可能である。
【0051】
これに対して、機能水生成ユニット35を通過しない第1経路P1の流量Q1は、ふろ注湯弁13を開放した際の、入水配管5への入水圧と、入水配管5から浴槽20までの経路の圧損とに依存して決まる。流量Q2は、機能水生成ユニット35のスペック(電気分解の能力等)に対応させて、所定のオゾン濃度を確保するために調整される。通常、流量Q2は、流量Q1よりも小さくなる。
【0052】
コントローラ12は、配管洗浄運転に関連する機能として、ふろ注湯弁13の開閉指令、三方弁32の指令(第1経路P1及び第2経路P2の選択)、及び、機能水生成ユニット35の通電オンオフ指令を生成する。コントローラ12は、タイマー12tを内蔵しており、任意のタイミングからの経過時間を計測可能である。また、コントローラ12には、流量センサ16の検出値(流量検出値Q)、温度センサ18の検出値(入水温度Tw)、及び、温度センサ19の検出値(出湯温度Th)等が入力される。
【0053】
なお、上述の流量Q1,Q2の各々は、図1の流量センサ16によって検出することができる(流量検出値Q)。したがって、コントローラ12は、第1経路P1及び第2経路P2によって供給される、機能水(オゾン水)又は湯水の量(体積)について、流量センサ16による検出流量(L/min)の積算値によって算出することができる。
【0054】
図3は、本実施の形態に係る配管洗浄運転の詳細を説明する図表である。
【0055】
図3に例示される様に、本実施の形態に係る配管洗浄運転は、プレ洗浄運転と、機能水洗浄運転と、パージ洗浄運転とで構成することができる。
【0056】
プレ洗浄運転では、三方弁32によって第1経路P1が選択された状態で、注湯回路から供給された湯水が循環路8へ供給される。プレ洗浄運転では、機能水生成ユニット35の通電はオフされる(非通電)。プレ洗浄運転では、バーナ2aの燃焼オンによって加熱された湯を注湯回路から供給することで(例えば、Th=48℃)、配管内の油脂(皮脂等)を除去する効果を高めることができる。
【0057】
機能水洗浄運転では、三方弁32によって第2経路P2が選択された状態で、機能水生成ユニット35の通電がオンされる。これにより、注湯回路から供給された湯水が電気分解されることにより、規定濃度のオゾン水が、機能水生成ユニット35から出力される。機能水洗浄運転では、電気分解によるオゾン濃度の確保を容易にするために、定流量弁36によって流量Q2を規定の一定流量に調整するとともに、注湯回路からは非加熱の水(入水温度Tw)が出力される。
【0058】
パージ洗浄運転では、三方弁32によって第2経路P2が選択された状態で、機能水生成ユニット35の通電がオフされる。これにより、注湯回路から供給された湯水が、機能水洗浄運転と同じ経路を通過して、循環路8へ供給されることになる。この結果、定流量弁36の通過により、機能水洗浄運転での機能水の流量と、パージ洗浄運転での湯水の流量とは、特別な制御を行うことなく、同等の一定流量となる。なお、パージ洗浄運転でも、注湯回路からは非加熱の水(入水温度Tw)が出力されることが好ましい。
【0059】
図4は、本実施の形態に係る配管洗浄運転を説明するフローチャートである。例えば、図4に示された制御処理は、コントローラ12によって繰り返し実行される。
【0060】
図4を参照して、コントローラ12は、ステップ(以下、単に「S」と表記する)110により、自動的な配管洗浄運転が選択されている下で浴槽20の排水が検出されると(S110のYES判定時)、配管洗浄運転を実行する。
【0061】
例えば、S110の判定では、ふろ湯張り運転の終了後、水位センサ11によって、循環アダプタ25が露出するレベルまで浴槽水位が低下したことが検出されると、排水を検知することができる。或いは、排水栓26が自動排水栓で構成される場合には、排水栓26の開放指令後に所定時間が経過したことに応じて、排水を検知することも可能である。この様に、浴槽20の排水検知については、特に限定されることなく任意の手法を用いることができる。また、上述の様に、自動的な配管洗浄運転のオンオフは、ユーザによって選択することができる。
【0062】
コントローラ12は、配管洗浄運転が開始されると、S120により、「機能水洗浄モード」がユーザによってオンされているか否かを確認する。機能水洗浄モードがオフされているとき(S120のNO判定時)には、S200により、注湯回路からの湯水のみが循環路8に供給されて、配管洗浄運転が実行される。即ち、S200では、三方弁32が第1経路P1を選択するように制御された下で、規定量の湯水が供給される様に、ふろ注湯弁13の開放期間が設けられる。
【0063】
コントローラ12は、機能水洗浄モードがオンされているとき(S120のYES判定時)には、S130以降の処理を起動する。コントローラ12は、S130では、ふろ注湯弁13を閉止した状態で、第1経路P1(図2)を選択する様に三方弁32を制御する。そして、S140では、ふろ注湯弁13を開放することにより、注湯回路からの湯水を循環路8(接続点8c)へ供給される。これにより、図3に示したプレ洗浄運転が実行される。
【0064】
コントローラ12は、流量センサ16による検出流量(Q1)に基づき、プレ洗浄運転中に供給された湯水の体積が予め定められたV1に達すると、ふろ注湯弁13を閉止することで、S140のプレ洗浄運転を終了する。
【0065】
コントローラ12は、プレ洗浄運転が終了すると、S150により、ふろ注湯弁13を閉止した状態で、第2経路P2(図2)を選択する様に三方弁32を制御する。そして、S160では、機能水生成ユニット35に通電するとともに、ふろ注湯弁13を開放することにより、機能水生成ユニット35から機能水(オゾン水)が循環路(接続点8c)へ供給される。これにより、図3に示した機能水洗浄運転が実行される。
【0066】
機能水洗浄運転(S160)では、注湯回路から非加熱の水が供給されることで、機能水生成ユニット35におけるオゾン濃度の確保が容易になる。コントローラ12は、タイマー12tによって計測される、機能水洗浄運転開始からの経過時間、即ち、機能水生成ユニット35の通電時間(オゾン水の出力時間)が、予め定められた判定時間Tclに達すると、機能水生成ユニット35の通電を終了することで、S160の機能水洗浄運転を終了する。したがって、機能水洗浄運転による機能水の供給量(体積)V2は、調整された流量Q2と判定時間Tclとの積で示される。
【0067】
コントローラ12は、S170では、機能水生成ユニット35を非通電とした状態で、S160での機能水洗浄運転と同様の第2経路P2を維持して、注湯回路からの湯水を循環路(接続点8c)へ供給する。これにより、図3に示したパージ洗浄運転が実行される。コントローラ12は、流量センサ16による検出流量(Q2)に基づき、又は、タイマー12tによる計時に基づいて、注湯回路からの湯水の供給量(体積)が予め定められたV3に達すると、ふろ注湯弁13を閉止することで、S170のパージ洗浄運転を終了する。
【0068】
コントローラ12は、パージ洗浄運転(S170)が終了すると、S180により、通常の注湯時の第1経路P1が選択される様に三方弁32を制御して、配管洗浄運転を終了する。
【0069】
この様に、本実施の形態に係る配管洗浄運転では、機能水洗浄運転の後に、パージ洗浄運転を実行することにより、循環路8の容積よりも小さい体積のオゾン水(機能水)を発生させた場合にも、パージ洗浄運転で供給される湯水によってオゾン水(機能水)を押し出す態様で、循環路8の全域にて配管内をオゾン水と接触させることができる。
【0070】
通常、配管内の除菌効果は、オゾン水のオゾン濃度、及び、オゾン水との接触時間の積に依存する。一方で、配管等の各機器では、オゾン水と過剰に接触することで腐食等の耐久性上の問題が生じることが懸念される。このため、機能水生成ユニット35の寿命の面からも、オゾン水(機能水)の生成量は、除菌効果に照らした必要最小限とすることが好ましい。
【0071】
上述の様に、機能水洗浄運転後にパージ洗浄運転を実行することで、オゾン水(機能水)の生成量を最小限に止めても循環路8の全域にて配管内をオゾン水と接触させることが可能である、効率的な配管洗浄運転を実現することができる。特に、パージ洗浄運転の終了条件である体積V3(S170)を、循環路8の容積以上に設定することで、循環路8の配管内でのオゾン水(機能水)の残留を防止できる。
【0072】
さらに、機能水洗浄運転とパージ洗浄運転との間で流量を同等とすることで、循環路8内の各部位におけるオゾン水(機能水)との接触時間を均一化することができる。これにより、除菌が不十分となる部位が生じない様にして、除菌効果を高めることができる。上述の様に、本実施の形態では、機能水洗浄運転及びパージ洗浄運転の両方が、定流量弁36を通過する第2経路P2によって実行することによって、機能水洗浄運転及びパージ洗浄運転を同等の一定流量で実行することができる。
【0073】
なお、図1に例示した排水構造では、パージ洗浄運転によって供給された湯水は、循環路8を流れた後、循環アダプタ25を経由して浴槽20へ出力され、さらに、開放された排水栓26を経由して、排水トラップに滞留する可能性がある。このため、パージ洗浄運転では、排水トラップの滞留水の温度が、雑菌等の繁殖に適した水温となることを避けるために、非加熱の水が、注湯回路から循環路8へ供給されることが好ましい。
【0074】
なお、図4の配管洗浄運転では、機能水洗浄運転(S160)の前にプレ洗浄運転(S140)を実行する例を示したが、プレ洗浄運転(S140)を省略して、機能水洗浄運転及びパージ洗浄運転を実行しても、上述した効果を享受することができる。しかしながら、プレ洗浄運転(S140)による循環路8の配管内の油脂除去後に、機能水洗浄運転(S160)を実行することで、除菌に必要なオゾン水(機能水)の発生量が抑制できるので、配管洗浄運転の更なる効率化を図ることができる。上述の様に、プレ洗浄運転(S140)では、加熱された湯を注湯回路から供給することによって、油脂の除去効果が高められるので、配管洗浄運転を更に効率化することができる。
【0075】
図5には、本実施の形態に係る配管洗浄運転の変形例を説明するフローチャートが示される。
【0076】
図5の変形例では、コントローラ12は、機能水洗浄運転(S160)の終了後、S172により、ふろ注湯弁13を閉止するとともに、第1経路P1を選択する様に三方弁32を制御する。さらに、S175では、ふろ注湯弁13を開放して、注湯回路からの湯水を第1経路P1によって循環路8(接続点8c)へ供給することで、ポスト洗浄運転が実行される。
【0077】
ポスト洗浄運転(S175)では、パージ洗浄運転(S170)と同様に、非加熱の水が注湯回路から供給されることが好ましい。さらに、終了条件についても、流量センサ16の検出値(流量Q1)に基づいて、ポスト洗浄運転中の湯水の供給量(体積)が予め定められたV4に達すると、ふろ注湯弁13を閉止するように設定することができる。
【0078】
図5の変形例では、ポスト洗浄運転(S175)において三方弁32は第1経路P1を選択する様に制御されているので、ポスト洗浄運転(S175)が終了すると、図4のS180を実行することなく、配管洗浄運転を終了することができる。
【0079】
図5の変形例の様に、機能水洗浄運転(S160)の後に、パージ洗浄運転(S170)に代えて、第1経路P1を用いたポスト洗浄運転(S175)を行っても、循環路8の容積よりも小さい体積のオゾン水(機能水)を発生させた場合にも、循環路8の全域にて配管内をオゾン水と接触させることが可能な配管洗浄運転を実現することができる。ポスト洗浄運転の終了条件である体積V4(S175)についても、循環路8の容積以上に設定することで、循環路8の配管内でのオゾン水(機能水)の残留を防止できる。ポスト洗浄運転(S175)は、流量の確保が容易であるので、配管内への機能水(オゾン水)の残留を防止するための洗浄運転を短時間化することができる。
【0080】
一方で、図5の変形例では、機能水洗浄運転(S160)及びポスト洗浄運転(S175)の流量を同等とすることが困難であるので、上述した、循環路8内の各部位におけるオゾン水(機能水)との接触時間を均一化する効果を得ることは難しい。さらに、図2において、機能水生成ユニット35の出力側から、第1経路P1及び第2経路P2の間の部位のオゾン水(機能水)を循環路8へ供給できなくなるので、効率性も少し低下することが懸念される。
【0081】
このため、基本的には、機能水洗浄運転(S160)及びパージ洗浄運転(S170)の組み合わせによって、「機能水洗浄モード」がオンされた配管洗浄運転を実行することが効率的であることが理解される。また、機能水(オゾン水)の残留を抑制する観点から、図4等において、パージ洗浄運転(S170)の後に、ポスト洗浄運転(S175)がさらに実行されてもよい。
【0082】
図4及び図5において、機能水洗浄運転(S160)は「第1の洗浄運転」の一実施例に対応し、パージ洗浄運転(S170)及びポスト洗浄運転(S175)の各々は、「第2の洗浄運転」の一実施例に対応し、プレ洗浄運転(S140)は「第3の洗浄運転」の一実施例に対応する。また、上述のように、機能水洗浄運転で用いられる「機能水」はオゾン水に限定されない。
【0083】
また、本実施の形態では、燃料ガスの燃焼を熱源とする給湯装置100を例示したが、給湯装置100の熱源は特に限定されるものではない。例えば、ガス以外の燃料の燃焼熱を熱源とする給湯装置、又は、発電ユニット等からの排熱、或いは、ヒートポンプ機構を熱源とすることで、貯湯タンクから給湯及び注湯するタイプの給湯装置であっても、注湯経路及び追焚循環経路を有する構成であれば、本実施で説明した機能水洗浄運転を含む洗浄配管運転を同様に実行することが可能である。
【0084】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0085】
1 筐体、1a 排気口、2,2a,2b バーナ、3,3a,3b ファン、4,4a,4b 熱交換器、5 入水配管、5a 入水口、5b 缶体配管、6 給湯配管、6a 出湯口、7 バイパス弁、7a バイパス配管、8 循環路、8a 戻り配管、8b 往き配管、8c 接続点、9,18,19 温度センサ、10 循環ポンプ、11 水位センサ、12 コントローラ、12t タイマー、13 ふろ注湯弁、13a 注湯配管、14 電気配線、15,16 流量センサ、20 浴槽、21 浴槽水、25 循環アダプタ、26 排水栓、30,50 リモコン、32 三方弁、35 機能水生成ユニット、36 定流量弁、37,51 表示部、38,52 操作部、100 給湯装置、200 浴室、210 排水口、220 排水管、300 給湯システム、P1 第1経路、P2 第2経路、Q 流量検出値、Q1,Q2 流量、Th 出湯温度、Tw 入水温度。
図1
図2
図3
図4
図5