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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024148065
(43)【公開日】2024-10-17
(54)【発明の名称】車両用空調装置
(51)【国際特許分類】
   B60H 3/06 20060101AFI20241009BHJP
   B60H 1/00 20060101ALI20241009BHJP
   B60H 1/32 20060101ALI20241009BHJP
   B61D 27/00 20060101ALI20241009BHJP
【FI】
B60H3/06 E
B60H1/00 102S
B60H1/32 613M
B60H1/32 613P
B60H1/32 614D
B60H1/32 613C
B61D27/00 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023060965
(22)【出願日】2023-04-04
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095407
【弁理士】
【氏名又は名称】木村 満
(74)【代理人】
【識別番号】100131152
【弁理士】
【氏名又は名称】八島 耕司
(74)【代理人】
【識別番号】100147924
【弁理士】
【氏名又は名称】美恵 英樹
(74)【代理人】
【識別番号】100148149
【弁理士】
【氏名又は名称】渡邉 幸男
(74)【代理人】
【識別番号】100181618
【弁理士】
【氏名又は名称】宮脇 良平
(74)【代理人】
【識別番号】100174388
【弁理士】
【氏名又は名称】龍竹 史朗
(72)【発明者】
【氏名】安達 次生
(72)【発明者】
【氏名】中山 浩隆
(72)【発明者】
【氏名】田中 哲哉
【テーマコード(参考)】
3L211
【Fターム(参考)】
3L211AA20
3L211BA10
3L211DA05
3L211DA07
3L211GA07
3L211GA73
(57)【要約】
【課題】給気ダクトの内部でカビ菌が繁殖することを抑制することができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】車両900の車室PRに通じる吸気口IP及び排気口EPを有するケーシング200と、ケーシング200の内部空間Saに、吸気口IPから排気口EPへ向かって流れる気流を形成する室内ファン160と、内部空間Saにおいて気流が通過する位置に配置された室内熱交換器140と、紫外線UVを放射する殺菌灯50と、を備え、車両900において、内部空間Saと車室PRの間には、室内熱交換器140を通過して排気口EPから流れ出る調和空気CAを車両900の長さ方向へ案内する給気ダクト40の給気ダクト空間Scが画定されており、内部空間Saと給気ダクト空間Scは排気口EPにより連通するとともに、給気ダクト空間Scと車室PRは給気ダクト40に形成された吹出口SPにより連通し、殺菌灯50は、給気ダクト空間Scに位置する。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の車室に通じる吸気口及び排気口を有するケーシングと、
前記ケーシングの内部空間に、前記吸気口から前記排気口へ向かって流れる気流を形成する室内ファンと、
前記ケーシングの内部空間において前記気流が通過する位置に配置された室内熱交換器と、
紫外線を放射する殺菌灯と、を備え、
前記車両において、前記ケーシングの内部空間と前記車室の間には、前記室内熱交換器を通過して前記排気口から流れ出る調和空気を前記車両の長さ方向へ案内する給気ダクトの給気ダクト空間が画定されており、
前記ケーシングの内部空間と前記給気ダクト空間は前記排気口により連通するとともに、前記給気ダクト空間と前記車室は前記給気ダクトに形成された吹出口により連通し、
前記殺菌灯は、前記給気ダクト空間に位置する、
車両用空調装置。
【請求項2】
前記殺菌灯は、前記給気ダクトの前記排気口に対向する面に配置され、前記車両の長さ方向に紫外線を放射する、
請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項3】
前記殺菌灯は、前記排気口を有している前記ケーシングの下面部に配置されている、
請求項1に記載の車両用空調装置。
【請求項4】
前記吹出口から前記車室へ吹き出される前記調和空気の風量を調節する風量調節部材をさらに備え、
前記風量調節部材は、前記殺菌灯から放射される前記紫外線を遮る紫外線遮蔽材により形成されている、
請求項1又は2に記載の車両用空調装置。
【請求項5】
前記車両又は前記車両用空調装置の少なくともいずれかに配置される太陽電池をさらに備え、
前記殺菌灯は、前記太陽電池に接続されている、
請求項2又は3に記載の車両用空調装置。
【請求項6】
前記ケーシングと前記車両の間に配置され、且つ前記排気口を有している前記ケーシングの下面部を取り囲むシールパッキンと、
前記殺菌灯から放射される前記紫外線を遮る紫外線遮蔽部材と、
をさらに備え、
前記紫外線遮蔽部材が、前記シールパッキンと前記殺菌灯との間に設けられる、
請求項2又は3に記載の車両用空調装置。
【請求項7】
前記給気ダクトの内面に設けられて紫外線を反射する紫外線反射手段と、前記給気ダクトの外面に設けられて前記給気ダクト空間を保温保冷する断熱手段と、をさらに備える、
請求項2又は3に記載の車両用空調装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両用空調装置に関する。
【背景技術】
【0002】
車両には、車両用空調装置と車室の間に給気用の給気ダクトを備えているものがある。給気ダクトには、車室に通じる吹出口が形成されている。給気ダクトは、車両用空調装置により空気調和された調和空気を車両の長さ方向へ案内する。
【0003】
この給気ダクトの内部には、車室に不快な臭いを生じさせる原因となるカビ菌が繁殖することがある。カビ菌は、繁殖するときに臭気を発生させる。カビ菌から発生した臭気は、給気ダクトの内部を案内される調和空気に混じり込む。臭気が混じり込んだ調和空気は、吹出口から車室へ吹き出される。そして、車室に不快な臭いが生じる。
【0004】
特許文献1に開示されているように、車室の空気を循環する空気循環装置がある。空気循環装置は、車室に通じる送気ダクトの内部に送気ファンと紫外線光源を収容している。送気ファンにより送気ダクトの内部に取り入れられた車室の空気には、紫外線光源から紫外線が照射される。紫外線が照射された空気は、殺菌されて送気ダクトから車室へ戻される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】実開昭61-169814号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記空気循環装置は、車両用空調装置と給気ダクトとは別途に、車室に設置されている構成である。このため、上記空気循環装置では、給気ダクトの内部でカビ菌が繁殖することを抑制できない。
【0007】
本開示の目的は、給気ダクトの内部でカビ菌が繁殖することを抑制することができる車両用空調装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本開示に係る車両用空調装置は、
車両の車室に通じる吸気口及び排気口を有するケーシングと、
前記ケーシングの内部空間に、前記吸気口から前記排気口へ向かって流れる気流を形成する室内ファンと、
前記ケーシングの内部空間において前記気流が通過する位置に配置された室内熱交換器と、
紫外線を放射する殺菌灯と、を備え、
前記車両において、前記ケーシングの内部空間と前記車室の間には、前記室内熱交換器を通過して前記排気口から流れ出る調和空気を前記車両の長さ方向へ案内する給気ダクトの給気ダクト空間が画定されており、
前記ケーシングの内部空間と前記給気ダクト空間は前記排気口により連通するとともに、前記給気ダクト空間と前記車室は前記給気ダクトに形成された吹出口により連通し、
前記殺菌灯は、前記給気ダクト空間に位置する。
【発明の効果】
【0009】
上記構成によれば、殺菌灯から紫外線が給気ダクト空間に向けて放射される。給気ダクト空間へ放射された紫外線は、給気ダクトの内部に存在するカビ菌に照射される。従って、給気ダクトの内部でのカビ菌の繁殖が抑制される。そのため、車室で不快な臭いが生じにくい。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態1に係る車両用空調装置の設置の態様を示した側面図
図2】実施形態1に係る車両用空調装置の構成を示した概念図
図3】実施形態1に係る車両用空調装置の構成を示した図1のI-I線の位置における断面図
図4】実施形態1に係る車両用空調装置の要部を示した側面図
図5】実施形態1に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図3のII-II線の位置における断面図
図6】実施形態2に係る車両用空調装置の構成を示した図1のI-I線の位置における断面図
図7】実施形態2に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図6のIII-III線の位置における断面図
図8】実施形態3に係る車両用空調装置の設置の態様を示した側面図
図9】実施形態3に係る車両用空調装置の構成を示す図8のIV-IV線の位置における断面図
図10】実施形態3に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図9のV-V線の位置における断面図
図11】実施形態4に係る車両用空調装置の構成を示した図8のIV-IV線の位置における断面図
図12】実施形態4に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図11のVI-VI線の位置における断面図
図13】実施形態5に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図6のIII-III線の位置における断面図
図14】実施形態6に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図11のVI-VI線の位置における断面図
図15】実施形態7に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図3のII-II線の位置における断面図
図16】実施形態8に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図9のV-V線の位置における断面図
図17】実施形態9に係る車両用空調装置の設置の態様を示した側面図
図18】実施形態9に係る車両用空調装置の構成を示した図17のVII-VII線の位置における断面図
図19】実施形態9に係る車両用空調装置の要部を示した側面図
図20】実施形態9に係る車両用空調装置の構成を示した図19のVIII-VIII線の位置における断面図
図21】実施形態10に係る車両用空調装置の構成を示した図17のVII-VII線の位置における断面図
図22】実施形態10に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図21のIX-IX線の位置における断面図
図23】実施形態11に係る車両用空調装置の構成を部分的に拡大した図6のIII-III線の位置における断面図
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、図面を参照し、上記車両が鉄道車両である場合を例に挙げて、実施形態に係る車両用空調装置について説明する。図中、同一又は対応する部分に同一の符号を付す。
【0012】
[実施形態1]
図1に示すように、本実施形態に係る車両用空調装置800は、鉄道車両900の屋根部分RFに搭載されている。鉄道車両900は、人が乗るために画定された車室PRを内部に有している。車室PRは、乗客を収容するための客室である。
【0013】
図2に示すように、車両用空調装置800は、車室PRの空気である内気RAを取り入れて空気調和した調和空気CAを車室PRに供給する。車両用空調装置800は、冷凍サイクルを構成する空調機100と、空調機100を収容するケーシング200と、を備えている。
【0014】
空調機100は、冷媒を圧縮する圧縮機110と、圧縮された冷媒を凝縮する室外熱交換器120と、凝縮された冷媒を膨張する膨張機130と、膨張された冷媒を蒸発する室内熱交換器140と、を有している。空調機100は、内部の冷媒の流れを逆転することにより、室内熱交換器140を凝縮器として機能させ、室外熱交換器120を蒸発器として機能させることもできる。
【0015】
また、空調機100は、室外熱交換器120に当たる気流を形成する室外ファン150を有している。室外ファン150が形成する気流によって、鉄道車両900の外部の空気と室外熱交換器120との間の熱交換が促進される。
【0016】
また、空調機100は、室内熱交換器140に当たる気流を形成する室内ファン160を有している。室内ファン160が形成する気流によって、内気RAと室内熱交換器140との間の熱交換が促進される。室内熱交換器140との間で熱交換がされた内気RAは、冷房又は暖房された調和空気CAとなる。
【0017】
ケーシング200の内部には、室内機室Saと室外機室Sbが画定されている。室内機室Saには、室内熱交換器140及び室内ファン160が収容されている。室内機室Saには、車室PRに通じる吸気口IP及び排気口EPが形成されている。室外機室Sbには、圧縮機110、室外熱交換器120、膨張機130及び室外ファン150が収容されている。室外機室Sbは、図示しないが鉄道車両900の外に通じている。
【0018】
また、鉄道車両900において、ケーシング200と車室PRとの間には、還気ダクト30及び給気ダクト40が設けられている。還気ダクト30及び給気ダクト40それぞれは、車室PRに通じるリターン口RP及び吹出口SPを有している。
【0019】
還気ダクト30は、室内機室Saの吸気口IPに接続されている。還気ダクト空間Sdは、リターン口RPから取り込まれた車室PRの内気RAを吸気口IPへ案内する。還気ダクト空間Sdを案内されてきた内気RAは、吸気口IPから室内機室Saへ吸気される。
【0020】
給気ダクト40は、室内機室Saの排気口EPに接続されている。給気ダクト空間Scは、排気口EPから流れ出る調和空気CAを車室PRへ案内する。給気ダクト空間Scを案内されてきた調和空気CAは、吹出口SPから車室PRへと吹き出す。
【0021】
この給気ダクト空間Scの湿度と温度は、車両用空調装置800の作動中と停止中との間で大きな差が生じやすい。この湿度差及び温度差によっては、給気ダクト空間Scがカビ菌の繁殖を助長する環境になることがある。
【0022】
このため、給気ダクト40の内部でカビ菌が繁殖する。カビ菌は、繁殖するにときに臭気を発生させる。カビ菌から発生した臭気は、給気ダクト空間Scを案内されてきた調和空気CAに混じり込む。その結果、臭気が混じり込んだ調和空気CAが吹出口SPから車室PRに吹き出され、車室PRに不快な臭いが生じることがある。
【0023】
そこで、本実施形態に係る車両用空調装置800は、車室PRの不快臭の原因であるカビ菌を給気ダクト40の内部で殺菌する殺菌灯50を備えている。以下、それらの構成について、具体的に述べる。
【0024】
ケーシング200の室内機室Saが位置する下面には、図5に示すように、吸気口IPとしての第1吸気口IP1及び第2吸気口IP2と、図4に示すように、排気口EPとしての第1排気口EP1及び第2排気口EP2が形成されている。
【0025】
図1図3及び図4に示すように、第1排気口EP1と第2排気口EP2それぞれは、ケーシング200の長さ方向に離間して形成されている。また、図5に示すように、第1吸気口IP1と第2吸気口IP2それぞれは、ケーシング200の幅方向の中央部分から離間して形成されている。即ち、第1排気口EP1と第2排気口EP2それぞれは、縦断面視で第1吸気口IP1と第2吸気口IP2の間に形成されている。
【0026】
図4に示すように、室内ファン160は、第1排気口EP1及び第2排気口EP2の上方に設けられている。
【0027】
また、図5に示すように、室内熱交換器140は、互いに対面して配置された第1室内熱交換器141と第2室内熱交換器142を有している。
【0028】
第1室内熱交換器141は、室内ファン160と第1吸気口IP1の間に配置されている。第2室内熱交換器142は、室内ファン160と第2吸気口IP2の間に配置されている。
【0029】
また、ケーシング200と鉄道車両900との間には、シールパッキン210が配置されている。シールパッキン210は、ケーシング200と鉄道車両900とに弾性的に挟まれた状態で設置されている。シールパッキン210は、ケーシング200と鉄道車両900との接合部分に延在して設けられている。
【0030】
図5に示すように、シールパッキン210は、第1吸気口IP1及び第2吸気口IP2よりも外方に位置している外側シールパッキン211と、第1吸気口IP1及び第2吸気口IP2よりも内方に位置している内側シールパッキン212を有している。
【0031】
外側シールパッキン211は、鉄道車両900の外部EXと第1吸気口IP1の間、且つ外部EXと第2吸気口IP2の間に配置されている。
【0032】
内側シールパッキン212は、第1吸気口IP1と第1排気口EP1及び第2排気口EP2との間、且つ第2吸気口IP2と第1排気口EP1及び第2排気口EP2との間に配置されている。図3に示すように、内側シールパッキン212は、第1排気口EP1及び第2排気口EP2を有するケーシング200の下面部220を内包している領域を取り囲んでいる。
【0033】
図5に示すように、還気ダクト30は、鉄道車両900の幅方向に離間して配置された第1還気ダクト301及び第2還気ダクト302を有している。第1還気ダクト301は第1吸気口IP1に接続され、第2還気ダクト302は第2吸気口IP2に接続されている。
【0034】
第1還気ダクト空間Sd1及び第2還気ダクト空間Sd2それぞれは、第1リターン口RP1及び第2リターン口RP2を介して車室PRに連通している。第1リターン口RP1及び第2リターン口RP2の位置には、車室PRの内気RAに含まれる塵挨を除去するリターンフィルタ311,312が設けられている。
【0035】
また、図5に示すように、第1還気ダクト301と第2還気ダクト302の間、且つケーシング200と車室PRの間には、給気ダクト40が配置されている。給気ダクト40は、第1排気口EP1及び第2排気口EP2に接続されている。
【0036】
図3に示すように、給気ダクト40は、平面視でI字形状に形成されている。図1に示すように、給気ダクト40は、延在方向を鉄道車両900の長さ方向にした状態で、鉄道車両900の天井部分に設けられている。
【0037】
給気ダクト40は、室内機室Saに通じている合流部400と、それぞれ車室PRに通じている第1案内部401及び第2案内部402を有している。
【0038】
図1及び図4に示すように、合流部400の上方には、第1排気口EP1及び第2排気口EP2を有しているケーシング200の下面部220が配置されている。図4に示すように、内側シールパッキン212は、ケーシング200の下面部220と合流部400とに間に位置している。合流空間Sc0には、第1排気口EP1及び第2排気口EP2から調和空気CAが流れ出る。
【0039】
第1案内部401は、合流部400から鉄道車両900の長さ方向の一端へ延在している。第1案内空間Sc1は、合流空間Sc0に流れ出した調和空気CAを鉄道車両900の長さ方向の一方の車端、即ち給気ダクト40の長さ方向の一端に向けて案内する。
【0040】
第2案内部402は、合流部400から鉄道車両900の長さ方向の他端へ延在している。第2案内空間Sc2は、合流空間Sc0に流れ出した調和空気CAを、鉄道車両900の長さ方向の他方の車端、即ち給気ダクト40の長さ方向の他端に向けて案内する。
【0041】
第1排気口EP1と第2排気口EP2から流れ出した調和空気CAは、合流空間Sc0からそれぞれ第1案内空間Sc1及び第2案内空間Sc2に流れる気流を形成する。即ち、給気ダクト空間Scにおいて、合流空間Sc0は気流の経路の上流に位置し、第1案内空間Sc1及び第2案内空間Sc2は気流の経路の下流に位置している。
【0042】
また、第1案内空間Sc1及び第2案内空間Sc2それぞれは、複数の吹出口SPを介して車室PRに連通している。複数の吹出口SPは、第1案内部401及び第2案内部402の底板41の長さ方向に間欠的に形成されている。
【0043】
図4に示すように、殺菌灯50は、筐体51と、筐体51の内部に収容された紫外線光源52と、を備えている。紫外線光源52は、点灯した状態で、殺菌が可能な波長250nm~260nmの紫外線UVを光発する紫外線LEDである。
【0044】
筐体51の一側には、紫外線光源52が発する紫外線UVを筐体51の外へ放射する放射面53が形成されている。放射面53は、紫外線UVが透過可能な透明レンズである。
【0045】
図4に示すように、殺菌灯50は、それぞれ合流空間Sc0に位置している第1殺菌灯501と第2殺菌灯502を有している。
【0046】
図3に示すように、第1殺菌灯501と第2殺菌灯502は、平面視で内側シールパッキン212により囲まれた領域の内方に位置している。また、第1殺菌灯501と第2殺菌灯502は、図4に示す互いの放射面531,532を逆向きにした状態で、給気ダクト40の幅方向の中央位置、且つ給気ダクト40の長さ方向に並んで配置されている。
【0047】
詳細には、図3に示すように、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502それぞれは、第1排気口EP1と第2排気口EP2の間、且つ第1案内部401と第2案内部402との間に配置されている。
【0048】
また、図4及び図5に示すように、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502それぞれは、給気ダクト40の排気口EPに対向する面に配置されている。詳細には、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯50それぞれは、第1排気口EP1と第2排気口EP2の間の下面部220の下方、且つ合流部400の底板41の中央位置に配置されている。
【0049】
第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502からそれぞれ放射される紫外線UVの放射方向は、鉄道車両900の長さ方向、即ち第1案内部401及び第2案内部402の延在方向である。第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502のそれぞれの放射面531,532は、合流部400から延在している第1案内部401及び第2案内部402に臨んでいる。即ち、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502の放射面531,532それぞれは、調和空気CAの気流の下流側を向いている。
【0050】
以下、殺菌灯50を備えた車両用空調装置800の作用について説明する。
【0051】
図1図3及び図4において、点灯状態の第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502は、それぞれが位置している合流空間Sc0から第1案内空間Sc1及び第2案内空間Sc2に向けて紫外線UVを放射する。
【0052】
第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502からそれぞれ放射された紫外線UVは、合流部400から第1案内部401及び第2案内部402のそれぞれの端部まで達する。その際、紫外線UVは、光軸を中心に給気ダクト40の内面42、即ち合流部400、第1案内部401及び第2案内部402の内面に向けて放射状に拡散される。
【0053】
即ち、合流空間Sc0と第1案内空間Sc1及び第2案内空間Sc2を流れる調和空気CAが、紫外線UVにより照射される。また、合流部400、第1案内部401及び第2案内部402の内面42が、紫外線UVにより照射される。
【0054】
従って、紫外線UVが、調和空気CA中に浮遊しているカビ菌と給気ダクト40の内面42に付着したカビ菌に作用する。その結果、カビ菌が不活性化され、給気ダクト40の内部でカビ菌が繁殖することを抑制することができる。また、調和空気CAと給気ダクト40の内面42への紫外線UVの照射範囲を広くすることができる。
【0055】
また、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502それぞれの放射面531,532が気流の下流側に向いているため、調和空気CAに含まれる塵挨がそれらの放射面531,532に触れにくくなる。従って、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502の清掃周期を長くすることができる。
【0056】
また、紫外線UVがカビ菌以外に臭気を発生させる菌類、細菌類及びウイルスにも作用してこれらを不活性化する。そのため、給気ダクト空間Scの調和空気CAが浄化される。従って、清潔な調和空気CAを車室PRに供給することができる。
【0057】
以上のようにして、室内ファン160が作動した状態で、給気ダクト空間Scに位置している殺菌灯50からの紫外線UVが調和空気CAと給気ダクト40の内面42に存在するカビ菌の殺菌を行う。以上においては、室内ファン160が作動した状態、且つ殺菌灯50を点灯した状態を例示したが、室内ファン160を停止した状態、且つ殺菌灯50を点灯した状態であっても、紫外線UVが調和空気CAと給気ダクト40の内面42に照射されて給気ダクト40の内部のカビ菌の殺菌を行うことができる。
【0058】
[実施形態2]
図5には、給気ダクト40が平面視でI字形状に形成されたダクトであり、給気ダクト40に配置されている殺菌灯50が第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502の2つである構成を例示した。しかし、給気ダクト40の種類や殺菌灯50の数はこれに限られることはない。以下、その具体例を述べる。
【0059】
図6に示すように、本実施形態では、給気ダクト40が平面視でH字形状に形成されている。給気ダクト40は、合流部400と、車室PRに通じている第1案内部401、第2案内部402、第3案内部403及び第4案内部404を有している。
【0060】
第1案内部401と第3案内部403それぞれは、平面視で合流部400から二又状に分岐してそれぞれ鉄道車両900の長さ方向の一端へ向けて延在している部分である。第1案内部401と第3案内部403それぞれは、鉄道車両900の幅方向の両端部に配置されている。
【0061】
第2案内部402と第4案内部404それぞれは、平面視で合流部400から二又状に分岐してそれぞれ鉄道車両900の長さ方向の他端へ向けて延在している部分である。第2案内部402と第4案内部404それぞれは、鉄道車両900の幅方向の両端部に配置されている。
【0062】
給気ダクト空間Scである第1案内空間Sc1、第2案内空間Sc2、第3案内空間Sc3及び第4案内空間Sc4は、合流空間Sc0に流れ出した調和空気CAを、それぞれが延在している鉄道車両900の長さ方向へ案内する。
【0063】
また、給気ダクト空間Scは、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2を介して車室PRに連通している。第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2は、給気ダクト40の底板41の幅方向の両端で、それぞれ長さ方向に連続して形成されている。
【0064】
図6に示すように、殺菌灯50は、合流空間Sc0に位置している第1殺菌灯501第2殺菌灯502、第3殺菌灯503、及び第4殺菌灯504を有している。
【0065】
第1殺菌灯501と第2殺菌灯502は、互いの放射面531,532を逆向きにした状態で、給気ダクト40の幅方向の一端部、且つ給気ダクト40の長さ方向へ並んで配置されている。詳細には、図6に示すように、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502それぞれは、第1排気口EP1と第2排気口EP2の間、且つ第1案内部401と第2案内部402との間に配置されている。
【0066】
また、第3殺菌灯503と第4殺菌灯504は、互いの放射面533,534を逆向きにした状態で、給気ダクト40の幅方向の他端部、且つ給気ダクト40の長さ方向へ並んで配置されている。詳細には、第3殺菌灯503及び第4殺菌灯504それぞれは、第1排気口EP1と第2排気口EP2の間、且つ第3案内部403と第4案内部404との間に配置されている。
【0067】
また、図7に示すように、第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503それぞれは、合流部400の第1排気口EP1及び第2排気口EP2に対向する面に配置されている。詳細には、第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503それぞれは、下面部220の下方、且つ合流部400の底板41の両端部に配置されている。第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503の放射面531,533それぞれは、第1案内部401及び第3案内部403に臨んでいる。
【0068】
また、第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504それぞれは、合流部400の第1排気口EP1及び第2排気口EP2に対向する面に配置されている。詳細には、第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504それぞれは、下面部220の下方、且つ合流部400の底板41の両端部に配置されている。第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504の放射面532,534それぞれは、第2案内部402及び第4案内部404に臨んでいる。
【0069】
即ち、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503、及び第4殺菌灯504からそれぞれ放射される紫外線UVの放射方向は、鉄道車両900の長さ方向、即ち第1案内部401、第2案内部402、第3案内部403及び第4案内部404の延在方向である。
【0070】
本実施形態においても、実施形態1と同様に、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503及び第4殺菌灯504のそれぞれが位置している合流空間Sc0から第1案内空間Sc1、第2案内空間Sc2、第3案内空間Sc3及び第4案内空間Sc4に向けて紫外線UVを放射することができる。
【0071】
従って、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503及び第4殺菌灯504のそれぞれから放射された紫外線UVが、合流空間Sc0、第1案内空間Sc1、第2案内空間Sc2、第3案内空間Sc3及び第4案内空間Sc4の調和空気CAに含まれるカビ菌に照射される。また、紫外線UVが、給気ダクト40の内面42である合流部400、第1案内部401、第2案内部402、第3案内部403及び第4案内部404のそれぞれの内面に付着しているカビ菌に照射される。
【0072】
以上のように、給気ダクト40が合流部400から分岐して延在している複数の案内部401-404を有していても、それら案内部401-404が延在する数と位置に応じて殺菌灯501-504を複数配置することにより、給気ダクト40の内部でのカビ菌の繁殖を抑制することができる。
【0073】
[実施形態3]
図1には、殺菌灯50が給気ダクト40の底板41に配置されている構成を例示したが、殺菌灯50が配置されている場所はこれに限られることはない。以下、その具体例を述べる。
【0074】
図8に示すように、本実施形態では、殺菌灯50が、ケーシング200の下面部220に配置されている。詳細には、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502は、図8及び図10に示すように、第1排気口EP1と第2排気口EP2の間の下面部220から垂下して配置されている。
【0075】
また、図9に示すように、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502は、内側シールパッキン212により囲まれた下面部220に配置されている。第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502からそれぞれ放射される紫外線UVの放射方向は、鉄道車両900の長さ方向、即ち第1案内部401及び第2案内部402の延在方向である。
【0076】
また、図10に示すように、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502それぞれは、紫外線光源52に電力を供給する配線54に接続されている。配線54は、ケーシング200の内部に収容されている。また、配線54は、収容された図示しない空調機100の電源部に接続されている。
【0077】
以上のように、本実施形態においても、実施形態1と同様に、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502から放射された紫外線UVが、給気ダクト空間Scを流れる調和空気CAと給気ダクト40の内面42に照射される。従って、給気ダクト40の内部でカビ菌が繁殖することを抑制することができる。
【0078】
また、給気ダクト40の寸法に合わせてケーシング200の下面部220に殺菌灯50を予め配置してユニット化しておくことができる。その結果、殺菌灯50の給気ダクト空間Scへの設置作業が不要となる。また、殺菌灯50を取り換えるときの着脱作業が容易となる。また、配線54がケーシング200の内部に収容されているため断線が起きにくい。さらに、配線54の取り回し作業が不要となる。
【0079】
[実施形態4]
図9には、給気ダクト40が平面視でI字形状に形成されたダクトである場合に、ケーシング200の下面部220に配置された2つの第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502が給気ダクト空間Scに紫外線UVを放射する構成を例示した。しかし、給気ダクト40の形状、殺菌灯50の配置場所、殺菌灯50の数は、これに限られることはない。以下、それらの具体例を述べる。
【0080】
図11に示すように、本実施形態に係る車両用空調装置800において、給気ダクト40は、平面視でH字形状に形成されている。
【0081】
図12に示すように、第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503それぞれは、ケーシング200の幅方向において、第1排気口EP1と第2排気口EP2の両側方で延びる第1下面部221及び第2下面部222に配置されている。同様に、第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504それぞれは、第1下面部221及び第2下面部222に配置されている。
【0082】
第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503、及び第4殺菌灯504からの紫外線UVのそれぞれの放射方向は、鉄道車両900の長さ方向、即ち第1案内部401、第2案内部402、第3案内部403及び第4案内部404の延在方向である。
【0083】
以上のように、本実施形態においても、実施形態1と同様に、殺菌灯50から放射された紫外線UVが給気ダクト40の内部に存在するカビ菌に作用する。従って、給気ダクト40の内部でカビ菌が繁殖することを抑制することができる。
【0084】
また、実施形態3と同様に、車両用空調装置800が搭載される鉄道車両900における給気ダクト40の種類に合わせて殺菌灯50とケーシング200とを予めユニット化することができる。即ち、合流空間Sc0を中心に鉄道車両900の長さ方向へ延在している案内空間Sc1-Sc4が複数ある場合には、その数や位置に応じて予め殺菌灯50をケーシング200に配置しておくことができる。その結果、殺菌灯50の給気ダクト空間Scへの設置作業が不要となる。
【0085】
[実施形態5]
図7には、第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503、第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504からそれぞれ紫外線UVが照射された調和空気CAを第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2から車室PRへ吹き出す構成を例示した。その場合、紫外線UVが第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2から車室PRへ漏れ出るおそれがある。そこで、本実施形態では、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2から吹き出る調和空気CAの風量調節を行うとともに紫外線UVが漏れ出ることを防止する風量調節部材44を備えている。以下、その具体例を述べる。
【0086】
図13に示すように、本実施形態では、風量調節部材44は、第1吹出口SP1から車室PRへ吹き出される調和空気CAの風量を調節する第1風量調節板441と、第2吹出口SP2から車室PRへ吹き出される調和空気CAの風量を調節する第2風量調節板442を有している。
【0087】
第1風量調節板441及び第2風量調節板442は、紫外線UVを遮る紫外線遮蔽材で形成されている。紫外線遮蔽材は、紫外線UVが透過しない金属板材である。
【0088】
図13に示すように、第1風量調節板441は、第1吹出口SP1と第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502との間に設けられている。詳細には、第1風量調節板441は、第1吹出口SP1の外縁のうち第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502の位置から近い外縁部、即ち底板41の幅方向の一端部411を中心に、上下へ回動可能に設けられている。
【0089】
また、第2風量調節板442は、第2吹出口SP2と第4殺菌灯504及び第3殺菌灯503との間に設けられている。詳細には、第2風量調節板442は、第2吹出口SP2の外縁のうち第3殺菌灯503及び第4殺菌灯504の位置から近い外縁部、即ち底板41の幅方向の他端部412を中心に、上下へ回動可能に設けられている。
【0090】
また、第1風量調節板441及び第2風量調節板442それぞれは、図示しないが第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2が延在している方向に延在している。
【0091】
第1風量調節板441及び第2風量調節板442それぞれは、底板41の両端部411,412を中心に回動して、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2を開放又は閉塞する。それに伴い、第1風量調節板441及び第2風量調節板442それぞれは、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503、及び第4殺菌灯504の位置へ近接又はそれらの位置から離反する。
【0092】
詳細には、第1風量調節板441及び第2風量調節板442は、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2を開放していくに従い、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503、及び第4殺菌灯504の位置へ接近していく。
【0093】
このため、それら殺菌灯501-504から第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2へ向かう紫外線UVは、殺菌灯501-504に近接する第1風量調節板441及び第2風量調節板442により遮蔽される。また、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2から車室PRへ吹き出される調和空気CAの風量が多くなる。
【0094】
また、第1風量調節板441及び第2風量調節板442は、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503、及び第4殺菌灯504の位置から離れていくに従い、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2を閉塞していく。
【0095】
このため、それら殺菌灯501-504から第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2へ向かう紫外線UVは、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2を閉塞していく第1風量調節板441及び第2風量調節板442により遮蔽される。また、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2から車室PRへ吹き出される調和空気CAの風量が少なくなる。
【0096】
このように第1風量調節板441及び第2風量調節板442は、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503及び第4殺菌灯504と第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2との間で、車室PRに調和空気CAの風量を調節する役割と紫外線UVの遮蔽する役割を同時に果たす。従って、車室PRを空調するときに、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2から紫外線UVが車室PRに漏れ出ることを防止することができる。
【0097】
[実施形態6]
図13には、風量調節部材44が、給気ダクト40の底板41に配置されている殺菌灯50から放射される紫外線UVを遮蔽する構成を例示したが、風量調節部材44が殺菌灯50からの紫外線UVを遮蔽することができる構成はこれに限られることはない。以下、その具体例を説明する。
【0098】
図14に示すように、本実施形態では、第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503それぞれが、ケーシング200の第1下面部221及び第2下面部222に配置されている。また、第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504それぞれが、ケーシング200の第1下面部221及び第2下面部222に配置されている。
【0099】
そして、それら殺菌灯501-504の下方で、第1風量調節板441及び第2風量調節板442それぞれが、底板41の両端部411,412を中心に回動可能に設けられている。
【0100】
即ち、第1風量調節板441及び第2風量調節板442それぞれは、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2と、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503、及び第4殺菌灯504との間で、底板41の両端部411,412を中心に回動可能に設けられている。
【0101】
本実施形態においても、第1風量調節板441及び第2風量調節板442が、第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2から車室PRへ吹き出される調和空気CAの風量調節機能と紫外線遮蔽機能を同時に果たす。また、本実施形態では、給気ダクト空間Scの第1風量調節板441及び第2風量調節板442の位置に応じて、予めケーシング200に殺菌灯50を配置してユニット化を行うことができる。
【0102】
[実施形態7]
図10には、殺菌灯50が配線54により空調機100の電源部に接続されている構成を例示したが、空調機100の電源部とは別に殺菌灯50に独立して給電する電源部を備えていてもよい。以下、その具体例を述べる。
【0103】
図15に示すように、本実施形態では、空調機100の電源部や鉄道車両900の主電源とは別に、殺菌灯50へ給電する電源部として機能する太陽電池600が備えられている。太陽電池600は、太陽光を受けて光エネルギーを電気エネルギーに変換するソーラーパネルである。
【0104】
太陽電池600は、軌道を走る鉄道車両900が日中に太陽光を受けやすいケーシング200の外側に搭載されている。詳細には、太陽電池600は、ケーシング200の上側壁の外面部に設けられている。
【0105】
また、太陽電池600は、配線54を介して、給気ダクト40の底板41に配置されている殺菌灯50に接続されている。配線54は、太陽電池600からケーシング200の内部空間と給気ダクト空間Scを通されて、殺菌灯50に接続されている。太陽電池600が発電した電気は、配線54により殺菌灯50に供給される。
【0106】
このように、殺菌灯50が、鉄道車両900の主電源や空調機100の電源部に接続することなく、太陽電池600から継続的に電気の供給を受けることができる。そのため、鉄道車両900が停留中に主電源をオフにしていても、屋外が日中であれば太陽電池600が殺菌灯50の独立した電源部の役割を果たす。従って、殺菌灯50から紫外線UVを給気ダクト40の内部に継続的に照射することができる。
【0107】
[実施形態8]
図15では、太陽電池600が、給気ダクト40の底板41に配置されている殺菌灯50にケーシング200の内部空間と給気ダクト空間Scを通る配線54を介して接続されている構成を例示したが、これに限定されることはない。以下、その具体例を述べる。
【0108】
図16に示すように、本実施形態では、太陽電池600が、ケーシング200の下面部220に配置されている殺菌灯50に、ケーシング200の内部空間に配置されている配線54を介して接続されている。太陽電池600と殺菌灯50それぞれは、ケーシング200に一体的に配置されている。
【0109】
本実施形態においても、太陽電池600が殺菌灯50の独立した電源部の役割を果たす。従って、殺菌灯50から継続的に給気ダクト空間Scに紫外線UVを照射することができる。また、太陽電池600をケーシング200に設置する手間や殺菌灯50を給気ダクト空間Scへ配置する手間が省ける。
【0110】
[実施形態9]
図3では、ケーシング200と鉄道車両900との間で気密する内側シールパッキン212により囲まれた領域の内方に殺菌灯50が位置している構成を例示したが、内側シールパッキン212に殺菌灯50からの紫外線UVが照射されるおそれがある。このため、内側シールパッキン212へ照射されることを防止することができる構成をさらに備えていてもよい。以下、その具体例を述べる。
【0111】
図17及び図18に示すように、本実施形態では、殺菌灯50から照射される紫外線UVを遮る紫外線遮蔽部材70が、給気ダクト40が平面視でI字形状のダクトの合流空間Sc0に位置している。紫外線遮蔽部材70は、紫外線UVを遮蔽する金属板である。紫外線遮蔽部材70は、平面視で方形状の板枠に形成されている。
【0112】
紫外線遮蔽部材70は、シールパッキン210と殺菌灯50との間に設けられている。
【0113】
紫外線遮蔽部材70は、図18に示すように、平面視で、内側シールパッキン212よりも内方で、第1排気口EP1及び第2排気口EP2を有するケーシング200の下面部220、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502を内包している領域を取り囲んで延在している。紫外線遮蔽部材70の延在方向は、内側シールパッキン212の延在方向と同一である。
【0114】
また、図19及び図20に示すように、紫外線遮蔽部材70は、第1排気口EP1及び第2排気口EP2よりも外に位置しているケーシング200の下面部220から垂下している。紫外線遮蔽部材70の板面は、ケーシング200の下面部220に直交している。
【0115】
紫外線遮蔽部材70と内側シールパッキン212の間の距離は、紫外線遮蔽部材70と第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502の間の距離よりも短い。
【0116】
紫外線遮蔽部材70の内面71は、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502の放射面531,532を含むそれぞれの外周面に対面している。紫外線遮蔽部材70の外面72は、内側シールパッキン212の内周面に対面している。
【0117】
即ち、内側シールパッキン212は、紫外線遮蔽部材70により第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502から覆い隠されている。そのため、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502から内側シールパッキン212に向かう紫外線UVが、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502と内側シールパッキン212の間に位置している紫外線遮蔽部材70により遮蔽される。
【0118】
従って、第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502を点灯して給気ダクト40の内部の殺菌を行っても、内側シールパッキン212に紫外線UVが照射されない。その結果、紫外線UVよる内側シールパッキン212の光劣化を防ぐことができる。
【0119】
[実施形態10]
図18では、給気ダクト40が平面視でI字形状のダクトである場合に内側シールパッキン212と2つの第1殺菌灯501及び第2殺菌灯502の間に紫外線遮蔽部材70が設けられている構成を例示したが、給気ダクト40の形状や殺菌灯50の数はこれに限られることはない。以下、その具体例を述べる。
【0120】
図21に示すように、本実実施形態では、紫外線遮蔽部材70が、給気ダクト40が平面視でH字形状のダクトの合流空間Sc0に位置している。
【0121】
紫外線遮蔽部材70は、平面視で、内側シールパッキン212よりも内方で、第1排気口EP1及び第2排気口EP2を有するケーシング200の下面部220、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503及び第4殺菌灯504を内包している領域を取り囲んで延在している。
【0122】
また、図21及び図22に示すように、紫外線遮蔽部材70の内面71は、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503及び第4殺菌灯504の放射面531,532,533,534を含むそれぞれの外周面に対面している。また、紫外線遮蔽部材70の外面72は、内側シールパッキン212の内周面に対面している。
【0123】
本実施形態においても、第1殺菌灯501、第2殺菌灯502、第3殺菌灯503、及び第4殺菌灯504から内側シールパッキン212に向かう紫外線UVが、紫外線遮蔽部材70により遮蔽される。そのため、内側シールパッキン212に紫外線UVが照射されない。その結果、内側シールパッキン212の紫外線UVよる光劣化を防ぐことができる。
【0124】
[実施形態11]
図7には、第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503、第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504からの紫外線UVが、合流空間Sc0、第1案内空間Sc1、第2案内空間Sc2、第3案内空間Sc3、及び第4案内空間Sc4に向けて放射される構成を例示したが、合流空間Sc0とそれら案内空間Sc1-Sc4の隅々まで紫外線UVが行き届くことができる構成をさらに備えていてもよい。
【0125】
図23に示すように、本実施形態では、給気ダクト40の内面42に設けられて紫外線UVを反射する紫外線反射手段420と、給気ダクト40の外面43に設けられて給気ダクト空間Scを保温保冷する断熱手段430と、を備えている。
【0126】
給気ダクト40の内面42、即ち合流部400、第1案内部401、第2案内部402、第3案内部403、及び第4案内部404の内面は、紫外線反射手段420により金属光沢面に形成されている。紫外線反射手段420は、板面を鏡面加工されたアルミ板である。紫外線反射手段420は、給気ダクト40の内面42の全域に設けられている。
【0127】
給気ダクト40の外面43、即ち合流部400、第1案内部401、第2案内部402、第3案内部403、及び第4案内部404の外面は、断熱手段430により一定の厚みで形成されている。断熱手段430は、グラスウールである。断熱手段430は、給気ダクト40の外面43の全域に設けられている。断熱手段430は、給気ダクト40の外面43で結露が生じることを防止するために設けられている。
【0128】
第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503、第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504から第1案内部401それぞれ照射された紫外線UVは、放射状に拡散されて給気ダクト40の内面42に照射されたときに紫外線反射手段420により反射される。反射された紫外線UVは、進行方向を変えて給気ダクト40の内面42の紫外線反射手段420によりさらに反射される。
【0129】
従って、第1殺菌灯501及び第3殺菌灯503、第2殺菌灯502及び第4殺菌灯504が設けられた位置から遠い位置にある給気ダクト空間Scの奥側まで、紫外線UVが行き届く。
【0130】
即ち、紫外線UVは、給気ダクト40の内面42の紫外線反射手段420によって反射を繰り返して進行方向を変えながら、合流空間Sc0から鉄道車両900の長さ方向の端部へ延びる第1案内空間Sc1、第2案内空間Sc2、第3案内空間Sc3、第4案内空間Sc4の延在方向の端部まで達する。
【0131】
従って、紫外線UVが、給気ダクト空間Scを流れる調和空気CAと給気ダクト40の内面42の全体に照射される。このように給気ダクト40の内部において、紫外線反射手段420により、殺菌灯50が紫外線UVの照射範囲を拡大することができる。また、断熱手段430に殺菌灯50からの紫外線UVが照射されないため、断熱手段430の光劣化を防止することができる。
【0132】
以上、実施形態について説明した。本発明はこれに限られず、以下に述べる変形も可能である。
【0133】
図3及び図6には、複数の殺菌灯50が給気ダクト空間Scの合流空間Sc0に位置している構成を例示したが、これに加えて案内空間Sc1-Sc4に殺菌灯50が位置していてもよい。また、殺菌灯50からの紫外線UVの放射方向が給気ダクト40の延在方向であればよく、給気ダクト40の延在方向が鉄道車両900の長さ方向である必要はない。給気ダクト40の延在方向が、鉄道車両900の長さ方向に直交していてもよいし傾斜していてもよい。
【0134】
また、図3図7図10及び図12には、殺菌灯50が配置されている位置が給気ダクト40の底板41又はケーシング200の下面部220である構成を例示したが、殺菌灯50が給気ダクト40の合流部400や案内部401-404の側板や天板に配置されていてもよい。また、殺菌灯50が位置する排気口EPの下方は、排気口EPの直下だけに限定されない。殺菌灯50は排気口EPよりも下の位置にあればよく、排気口EPよりも下の位置は例えばケーシング200の下面部220、給気ダクト40の底板41、側板、天板である。
【0135】
また、殺菌灯50は、給気ダクト40の内部でカビ菌を殺菌することができれば、その他の菌類や細菌、ウイルスを殺菌するものであってもよい。殺菌灯50の紫外線光源52は、紫外線LED以外であれば紫外線ランプでもよいが、大きさ、消費電力、寿命の観点より紫外線LEDの方が好ましい。
【0136】
また、殺菌灯50は、筐体51の内部や放射面53に紫外線UVの放射方向や放射範囲を可変する機構を備えていてもよいし、筐体51の全面が放射面53に形成されているものであってもよい。
【0137】
また、図13及び図14には、風量調節機能と紫外線遮蔽機能を有する第1風量調節板441及び第2風量調節板442それぞれが平面視でH字形状の給気ダクト40の底板41の両端部411,412を中心に回動して第1吹出口SP1及び第2吹出口SP2を開閉する構成を例示した。しかし、風量調節部材44が吹出口SPからの調和空気CAの風量の調節と紫外線UVの漏れ出し防止ができる構成であれば、これに限定されることはない。風量調節部材44が、スライドして吹出口SPの開閉と紫外線の遮蔽を同時に行う機構を備えていてもよいし、複数設けられていてもよい。
【0138】
また、風量調節部材44の形状や厚み、素材は、風量調節機能と紫外線遮蔽機能を有していれば任意の構成である。また、給気ダクト40が平面視でI字形状のダクトである場合には、風量調節部材44は、吹出口SPの外縁のうち殺菌灯50の位置から近い外縁部に回動可能に設けられていてもよい。
【0139】
また、図15及び図16には、殺菌灯50の独立の電源部として機能する太陽電池600がケーシング200の上壁の外面部に設けられている構成を例示した。しかし、太陽電池600が配置される位置や数は、これに限定されない。
【0140】
太陽電池600は、軌道を走る鉄道車両900が日中に太陽光を受けやすい位置に配置されていればよく、例えばケーシング200や鉄道車両900の外側壁、鉄道車両900の屋根部分RFに搭載されていてもよい。また、太陽電池600は、2つ以上搭載されていてもよい。
【0141】
また、太陽電池600が発電した電気エネルギーを蓄電する蓄電部をケーシング200の内部に備えることとしてもよい。また、殺菌灯50は、太陽電池600と鉄道車両900の主電源の両方に接続して電源部の切り替えを行う切り替え手段を備えていてもよい。その場合、切り替え手段は、鉄道車両900の停留状態と運転状態とで、太陽電池600と鉄道車両900の主電源との接続を自動的に切り替えるものであってもよい。
【0142】
また、図20及び図22には、シールパッキン210と殺菌灯50との間に方形状の板枠に形成された紫外線遮蔽部材70が設けられている構成を例示した。しかし、殺菌灯50から内側シールパッキン212へ向かう紫外線UVが遮蔽されれば、紫外線遮蔽部材70の形状や素材、配置される位置は任意である。紫外線遮蔽部材70は、紫外線UVを遮蔽することができれば、例えばアクリル板、ステンレス板であってもよい。また、紫外線遮蔽部材70は、内側シールパッキン212の内面に当接した状態で設けられていてもよい
【0143】
また、図23には、紫外線反射手段420としてのアルミ板が給気ダクト40の内面42に設けられ、且つ断熱手段430としてのグラスウールが給気ダクト40の外面43に設けられている構成を例示したが、紫外線反射手段420により給気ダクト40の内面42が紫外線UVを反射する反射面に構成されていればよい。紫外線反射手段420としては、例えば給気ダクト40の内面42が例えば研磨、金属メッキがされたものであってもよい。
【0144】
また、断熱手段430の断熱素材は、断熱性を有する素材であればよく、例えばロックウール、発泡スチロールであってもよい。また、断熱手段430が、給気ダクト40の外面に断熱素材を直接吹き付けて設けられるものであってもよい。
【0145】
また、上記実施形態では、鉄道車両900に搭載された車両用空調装置800と給気ダクト40が1つである構成を例示したが、ケーシング200の内部空間と車室PRとの間に殺菌灯50が位置する給気ダクト空間Scが画定されていれば、車両用空調装置800と給気ダクト40の数は限定されることはない。また、本明細書において、鉄道車両900とは、電車に限らず、新幹線、モノレール、その他の、軌道に沿って進行する車両を含む概念とする。また、車両用空調装置800が設置される車両は、鉄道車両900に限られず、バスその他の自動車であってもよい。
【0146】
以下、本開示の諸態様を付記する。
【0147】
(付記1)
車両の車室に通じる吸気口及び排気口を有するケーシングと、
前記ケーシングの内部空間に、前記吸気口から前記排気口へ向かって流れる気流を形成する室内ファンと、
前記ケーシングの内部空間において前記気流が通過する位置に配置された室内熱交換器と、
紫外線を放射する殺菌灯と、を備え、
前記車両において、前記ケーシングの内部空間と前記車室の間には、前記室内熱交換器を通過して前記排気口から流れ出る調和空気を前記車両の長さ方向へ案内する給気ダクトの給気ダクト空間が画定されており、
前記ケーシングの内部空間と前記給気ダクト空間は前記排気口により連通するとともに、前記給気ダクト空間と前記車室は前記給気ダクトに形成された吹出口により連通し、
前記殺菌灯は、前記給気ダクト空間に位置する、
車両用空調装置。
【0148】
(付記2)
前記殺菌灯は、前記給気ダクトの前記排気口に対向する面に配置され、前記車両の長さ方向に紫外線を放射する、
付記1に記載の車両用空調装置。
【0149】
(付記3)
前記殺菌灯は、前記排気口を有している前記ケーシングの下面部に配置されている、
付記1に記載の車両用空調装置。
【0150】
(付記4)
前記吹出口から前記車室へ吹き出される前記調和空気の風量を調節する風量調節部材をさらに備え、
前記風量調節部材は、前記殺菌灯から放射される前記紫外線を遮る紫外線遮蔽材により形成されている、
付記1から3のいずれか1に記載の車両用空調装置。
【0151】
(付記5)
前記車両又は前記車両用空調装置の少なくともいずれかに配置される太陽電池をさらに備え、
前記殺菌灯は、前記太陽電池に接続されている、
付記1から4のいずれか1に記載の車両用空調装置。
【0152】
(付記6)
前記ケーシングと前記車両の間に配置され、且つ前記排気口を有している前記ケーシングの下面部を取り囲むシールパッキンと、
前記殺菌灯から放射される前記紫外線を遮る紫外線遮蔽部材と、
をさらに備え、
前記紫外線遮蔽部材が、前記シールパッキンと前記殺菌灯との間に設けられる、
付記1から5のいずれか1に記載の車両用空調装置。
【0153】
(付記7)
前記給気ダクトの内面に設けられて紫外線を反射する紫外線反射手段と、前記給気ダクトの外面に設けられて前記給気ダクト空間を保温保冷する断熱手段と、をさらに備える、
付記1から6のいずれか1に記載の車両用空調装置。
【符号の説明】
【0154】
100…空調機、110…圧縮機、120…室外熱交換器、130…膨張機、140…室内熱交換器、141…第1室内熱交換器、142…第2室内熱交換器、150…室外ファン、160…室内ファン、200…ケーシング、210…シールパッキン、211…外側シールパッキン、212…内側シールパッキン、220…下面部、221…第1下面部、222…第2下面部、30…還気ダクト、301…第1還気ダクト、302…第2還気ダクト、311,312…リターンフィルタ、40…給気ダクト、400…合流部、401…第1案内部、402…第2案内部、403…第3案内部、404…第4案内部、41…底板、411…一端部、412…他端部、42…内面、420…紫外線反射手段、43…外面、430…断熱手段、44…風量調節部材、441…第1風量調節板、442…第2風量調節板、50…殺菌灯、501…第1殺菌灯、502…第2殺菌灯、503…第3殺菌灯、504…第4殺菌灯、51…筐体、52…紫外線光源、53(531-534)…放射面、54…配線、600…太陽電池、70…紫外線遮蔽部材、71…内面、72…外面、800…車両用空調装置、900…鉄道車両(車両)、CA…調和空気、EP…排気口 、EP1…第1排気口、EP2…第2排気口、RF…屋根部分、IP…吸気口、IP1…第1吸気口、IP2…第2吸気口、PR…車室、RP…リターン口、RP1…第1リターン口、RP2…第2リターン口、SP…吹出口、SP1…第1吹出口、SP2…第2吹出口、UV…紫外線、Sa…室内機室(内部空間)、Sb…室外機室、Sc…給気ダクト空間、Sc0…合流空間、Sc1…第1案内空間、Sc2…第2案内空間、Sc3…第3案内空間、Sc4…第4案内空間
図1
図2
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図10
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