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特開2024-148137冷却剤組成物、それを含む機器、それを用いて機器を冷却する方法
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  • 特開-冷却剤組成物、それを含む機器、それを用いて機器を冷却する方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024148137
(43)【公開日】2024-10-17
(54)【発明の名称】冷却剤組成物、それを含む機器、それを用いて機器を冷却する方法
(51)【国際特許分類】
   C09K 5/10 20060101AFI20241009BHJP
   C10M 101/02 20060101ALI20241009BHJP
   C10N 20/00 20060101ALN20241009BHJP
   C10N 40/00 20060101ALN20241009BHJP
   C10N 30/00 20060101ALN20241009BHJP
【FI】
C09K5/10 E
C10M101/02
C10N20:00 C
C10N40:00 D
C10N30:00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024009060
(22)【出願日】2024-01-24
(31)【優先権主張番号】10-2023-0044338
(32)【優先日】2023-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】308007044
【氏名又は名称】エスケー イノベーション カンパニー リミテッド
【氏名又は名称原語表記】SK INNOVATION CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】26, Jong-ro, Jongno-gu, Seoul 110-728 Republic of Korea
(71)【出願人】
【識別番号】509349451
【氏名又は名称】エスケー エンムーブ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100106002
【弁理士】
【氏名又は名称】正林 真之
(74)【代理人】
【識別番号】100120891
【弁理士】
【氏名又は名称】林 一好
(72)【発明者】
【氏名】ジョン・カン ミン
(72)【発明者】
【氏名】パク・ミン ゼ
(72)【発明者】
【氏名】キム・ハク ムック
(72)【発明者】
【氏名】キム・ド ワン
【テーマコード(参考)】
4H104
【Fターム(参考)】
4H104DA02A
4H104EA06R
4H104EB05
4H104EB07
4H104EB08
4H104EB09
4H104EB10
4H104EB13
4H104LA20
4H104PA39
(57)【要約】      (修正有)
【課題】優れた絶縁性能及び冷却性能を有する冷却剤組成物、それを含む機器、及びそれを用いて機器を冷却する方法を提供する。
【解決手段】下記式(1)で表される左辺の数値であるC値が、3.000×10-2以上4.950×10-2以下の範囲である、冷却剤組成物とする。

式(1)中、ρは密度(g/cm)、Cpは比熱(J/g・℃)、kは熱伝導度(W/mK)、μは動粘度(cSt)をそれぞれ示す。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却剤組成物であって、
下記式(1)で表される左辺の数値であるC値は、3.000×10-2以上4.950×10-2以下の範囲である、冷却剤組成物。
【数1】
但し、式(1)中、ρは密度(g/cm)、Cpは比熱(J/g・℃)、kは熱伝導度(W/mK)、μは動粘度(cSt)をそれぞれ示す。
【請求項2】
前記冷却剤組成物は、鉱油系基油(mineral base oil)を含み、
前記冷却剤組成物中の基油の含有量は、少なくとも90wt%である、請求項1に記載の冷却剤組成物。
【請求項3】
前記鉱油系基油は15~35個の平均炭素数を有する、請求項2に記載の冷却剤組成物。
【請求項4】
前記冷却剤組成物は添加剤をさらに含む、請求項1に記載の冷却剤組成物。
【請求項5】
前記添加剤は酸化防止剤を含む、請求項4に記載の冷却剤組成物。
【請求項6】
前記添加剤は、消泡剤、腐食防止剤、清浄剤、分散剤、摩擦調節剤、耐摩耗剤、極圧添加剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、粘度調節剤、又はこれらの組み合わせをさらに含む、請求項5に記載の冷却剤組成物。
【請求項7】
前記冷却剤組成物は20pS/m以下の電気伝導度を有する、請求項1に記載の冷却剤組成物。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載の冷却剤組成物を含む機器であって、
前記機器は前記冷却剤組成物によって直接冷却される、機器。
【請求項9】
機器を冷却する方法であって、
請求項1~7のいずれか一項に記載の冷却剤組成物を前記機器と直接接触させるステップを含む、機器を冷却する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、冷却剤組成物、それを含む機器、それを用いて機器を冷却する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
冷却剤は、発熱源から発生した熱を吸収して発熱源の温度を降下させる役割を果たす。高い熱効率及び低い粘性を有し、価格が安く、毒性がなく、化学的に安定であるうえ、機器の腐食も引き起こさない物質が冷却剤として好ましい。
【0003】
電気自動車などの各種電子製品が高性能化されるにつれて、電子製品の使用中にさらに多くの熱が発生する。円滑な製品の使用及び製品の寿命短縮防止のために、製品から発生する熱の制御は、必須考慮事項に該当する。
【0004】
製品を冷却する様々な従来技術が存在する。代表的な冷却方式としては、空冷、水冷及び油冷方式がある。これらの中でも、空冷方式は、冷却媒体を別途用意する必要がないという利点を有する。ただし、空冷方式は、冷却効率が低下するという欠点がある。水冷方式は、水の高い熱伝導性のため、冷却性に優れるという利点を有する。ただし、水冷方式は、発熱源との直接接触による冷却が困難であるという欠点がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許第10-2012-0112666号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本開示は、優れた絶縁性能及び冷却性能を有する冷却剤組成物、それを含む機器、及びそれを用いて機器を冷却する方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の第1態様(aspect)は、冷却剤組成物であって、
下記式(1)で表される左辺の数値であるC値は、3.000×10-2以上4.950×10-2以下の範囲である、冷却剤組成物。
【0008】
【数1】
【0009】
但し、式(1)中、ρは密度(g/cm)、Cpは比熱(J/g・℃)、kは熱伝導度(W/mK)、μは動粘度(cSt)をそれぞれ示す。
【0010】
一実施形態(embodiment)において、前記冷却剤組成物は、鉱油系基油(mineral base oil)を含み、前記冷却剤組成物の全重量に対する基油の含有量は、少なくとも90wt%である。
【0011】
一実施形態において、前記鉱油系基油は、15~35個の平均炭素数を有する。
【0012】
一実施形態において、前記冷却剤組成物は、添加剤をさらに含む。
【0013】
一実施形態において、前記添加剤は、酸化防止剤を含む。
【0014】
一実施形態において、前記添加剤は、消泡剤、腐食防止剤、清浄剤、分散剤、摩擦調節剤、耐摩耗剤、極圧添加剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、粘度調節剤、又はこれらの組み合わせをさらに含む。
【0015】
一実施形態において、前記冷却剤組成物は、20pS/m以下の電気伝導度を有する。
【0016】
本開示の第2態様は、第1態様による冷却剤組成物を含む機器であって、前記機器は、前記冷却剤組成物によって直接冷却される。
【0017】
本開示の第3態様は、機器を冷却する方法であって、第1態様による冷却剤組成物を機器と直接接触させるステップを含む。
【発明の効果】
【0018】
本開示は、優れた絶縁性能及び冷却性能を有する冷却剤組成物を提供する。前記冷却剤組成物の使用は、機器の運転中に発生する熱の効果的な制御を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本開示の実施形態による冷却性能試験の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本開示の目的、利点及び特徴は、添付図面に関連する以下の詳細な説明及び好適な実施形態からさらに明確になるが、本開示は必ずしもこれに限定されるものではない。また、本開示を説明するにあたり、関連する公知技術についての具体的な説明が本開示の要旨を不要に不明確にするおそれがあると判断される場合、その詳細な説明は省略する。
【0021】
本開示は、冷却剤組成物を提供する。前記組成物は、基油を含む。一実施形態において、前記基油は鉱油であり得る。他の実施形態において、前記基油は、主(major)基油として鉱油を含むことができ、副(minor)基油としてポリアルファオレフィン(Poly Alpha Olefin、PAO)及び/又はエステル基油を含むこともできる。本開示において、主基油は、全体基油の含有量に対して50wt%を超える基油を意味する。
【0022】
本開示において、「鉱油」とは、原油の精製によって得られる油を指す。一般に、PAOは、鉱油に比べて優れた性能を示すが、高価であるという欠点を有する。本開示の組成物は、主基油として鉱油を使用するにも拘らず、PAOのみを使用する場合と比較して、少なくとも同等の性能及び相対的に安価な価格を同時に満たすことができるものと期待される。一方、エステル基油は、熱伝導度に優れるが、極性を有するため鉱油に比べて絶縁性能が低下し、かつ加水分解の可能性により水分に脆弱であるので、本技術の主基油としては適切ではない。
【0023】
本開示の一実施形態において、前記冷却剤組成物の全重量に対する基油の含有量は、少なくとも90wt%であり得る。前記基油の含有量は、具体的には、91~95wt%、92~97wt%、93~96wt%、94~97.5wt%など、90~98wt%であり得る。前記基油の含有量は、より具体的には92~98wt%、より具体的には93~98wt%であり得る。前記基油の含有量が上記の範囲未満である場合、基油に比べて価格の高い添加剤の使用量が増加して最終製品である冷却剤組成物の価格の上昇をもたらすので、望ましくない。
【0024】
本開示において、鉱油系基油は、当該基油を含む冷却剤組成物が後述の所定の数値C及び所定の電気伝導度を満たすことを制限しない限り、特に限定されない。具体的には、本開示の鉱油系基油は、次の特徴の少なくとも1つ、より具体的には少なくとも2つ、より具体的には次の特徴の全部を満たすことができる。
【0025】
-ASTM D2887に準拠して測定された平均炭素数の観点から、前記鉱油系基油は15~35個の平均炭素数を有することができる。
【0026】
-ASTM D2887に準拠して測定された5wt%流出温度の観点から、前記鉱油系基油は、240~410℃の5wt%流出温度を有することができる。
【0027】
-ASTM D2887に準拠して測定された95wt%流出温度の観点から、前記鉱油系基油は、330~570℃の95wt%流出温度を有することができる。
【0028】
-ASTM D2786に準拠して測定されたパラフィン含有量の観点から、前記鉱油系基油は、90vol%以下のパラフィン含有量を有することができる。
【0029】
冷却剤組成物に含まれる鉱油系基油の平均炭素数、5wt%流出温度、及び95wt%流出温度のうちの少なくとも1つが上記の数値範囲未満である場合、組成物中の揮発油分の含有量が多くなり、使用時の安定性が悪くなるという問題が発生するおそれがある。逆に、上述したパラメータの少なくとも1つが上記の数値範囲を超える場合、冷却剤組成物の動粘度が増加して流動性が悪くなるので、結果として、冷却効率が低下するという問題が発生するおそれがある。
【0030】
本開示の冷却剤組成物は、添加剤をさらに含むことができる。前記添加剤は、酸化防止剤を含むことが好ましい。ここで、添加剤は、酸化防止剤以外の他の添加材、例えば、消泡剤、腐食防止剤、清浄剤、分散剤、摩擦調節剤、耐摩耗剤、極圧添加剤、粘度指数向上剤、流動点降下剤、粘度調節剤、又はこれらの任意の組み合わせをさらに含むことができる。
【0031】
本開示の一実施形態において、冷却剤組成物の全重量に対する酸化防止剤の含有量は、0超過3.0wt%以下、0.01~2.5wt%、0.05~2.0wt%、0.1~1.0wt%、0.5~1.5wt%など、3.0wt%以下であり得る。具体的には、前記酸化防止剤の含有量は、0超過2.0wt%以下など、2.0wt%以下であり得る。より具体的には、前記酸化防止剤の含有量は、0.05wt%以上2wt%以下であり得る。
【0032】
また、冷却剤組成物の全重量に対する他の添加剤の含有量は、0.01~7wt%、0.05~6wt%、0.1~5wt%、0.2~3wt%、0.5~2wt%、1~4wt%など、0超過8wt%以下であり得る。具体的には、前記他の添加剤の含有量は、0超過5wt%以下であり、より具体的には0.05~5wt%であり得る。
【0033】
本開示の冷却剤組成物は、冷却剤組成物であって、
下記式(1)で表される左辺の数値であるC値は、3.000×10-2以上4.950×10-2以下の範囲である。
【0034】
【数2】
【0035】
但し、式(1)中、ρは密度(g/cm)、Cpは比熱(J/g・℃)、kは熱伝導度(W/mK)、μは動粘度(cSt)をそれぞれ示す。
【0036】
式(1)中の右辺を構成するそれぞれのパラメータ(密度、比熱、熱伝導率及び動粘度)は、温度に応じて変化するパラメータであるので、数値Cの値を特定するために、前記パラメータは、同じ特定温度で測定される。
【0037】
本開示の一実施形態において、前記冷却剤組成物は、式(1)で表される左辺の数値であるC値が、40℃で測定したとき、3.000×10-2乃至4.950×10-2の範囲である。本開示における特定数値の範囲は、下限と上限との間の任意のサブ範囲を含むと理解されるべきである。前記3.000×10-2~4.950×10-2の範囲の数値Cは、例えば、3.000×10-2~3.200×10-2、3.200×10-2~3.700×10-2、3.600×10-2~4.200×10-2、4.100×10-2~4.600×10-2、4.500×10-2~4.950×10-2などのサブ範囲を含む。好ましくは、前記数値Cの範囲は、3.200×10-2~4.930×10-2であり得る。より好ましくは、前記数値Cの範囲は、3.250×10-2~4.920×10-2であり得る。さらに好適には、前記数値Cの範囲は、3.600×10-2~4.920×10-2であり得る。
【0038】
組成物の数値Cの範囲が上記の範囲から外れる場合、冷却剤組成物としての使用が困難になるという問題が発生するおそれがある。具体的には、組成物の数値Cが3.000×10-2未満である場合、前記組成物を流動させるために使用されるポンプの効率が低下するおそれがあり、及び/又は、組成物自体の冷却性能が低下するおそれがある。逆に、組成物の数値Cが4.950×10-2超過である場合、前記組成物の蒸発量が増加するおそれがあり、及び/又は、組成物の引火点が低くなって火災に対する危険性が増加するおそれがある。
【0039】
本開示の一実施形態において、前記冷却剤組成物は、20pS/m以下の電気伝導度を有することができる。具体的には、前記冷却剤組成物は、19pS/m以下、より具体的には18pS/m以下、さらに具体的には16pS/m以下、さらにより具体的には15pS/m未満の電気伝導度を有することができる。
【0040】
組成物の電気伝導度が20pS/mを超える場合、前記組成物を介して電気が流れ、機器又はシステム内の短絡を引き起こす可能性があり、その結果、機器又はシステムの損傷を引き起こす可能性がある。
【0041】
本開示の冷却剤組成物は、上述した所定の範囲の数値C及び電気伝導度の少なくとも一方、具体的には両方を満たすことにより、優れた絶縁性能及び冷却性能の両方を達成することができる。
【0042】
本開示は、第1態様による冷却剤組成物を含む機器も提供する。また、本開示は、前記冷却剤組成物を用いて機器を冷却する方法を提供する。
【0043】
前記機器は、使用時に発生する熱の除去を必要とする機器であれば、特に限定されない。具体的には、機器は電子機器であり得る。具体的な例として、前記機器は、電気自動車、特に電気自動車バッテリー、データサーバー、エネルギー貯蔵装置であってもよいが、これに限定されない。
【0044】
前記機器は、本開示の冷却剤組成物と接触することにより冷却できる。具体的には、前記冷却剤組成物が機器と直接接触することにより、前記機器は冷却できる。水冷方式の場合、冷媒である水の高い電気伝導度により、機器との直接接触による冷却、いわゆる直接冷却方式の適用が難しいという欠点がある。また、空冷方式の場合は、熱交換の媒体として空気が使用されて直接冷却は可能であるが、空気の比熱が低いため冷却効率が低下するという欠点がある。本開示の冷却剤組成物は、発現源を直接冷却することが可能であるので、従来の冷却方式に比べてより優れた冷却効率を達成することが可能である。
【0045】
以下、本開示の理解を助けるために好適な実施例を提示するが、下記の実施例は、本開示をより容易に理解するために提供されるものに過ぎず、本開示は、これに限定されない。
【0046】
実施例
1.冷却剤組成物の製造
97.5wt%の基油、0.5wt%の酸化防止剤及び2wt%の他の添加剤を含む製造例1~5、及び比較製造例1の冷却剤組成物を準備した。前記冷却剤組成物それぞれの基油の性状は、下記表1の通りである。
【0047】
【表1】
【0048】
各冷却剤組成物の物性(40℃基準)は、下記表2に示す。
【0049】
【表2】
【0050】
2.冷却性能試験
製造例1~5及び比較製造例1による冷却剤組成物を用いて、データセンターサーバーの冷却をシミュレーションした。前記シミュレーションの概略図は図1の通りであり、データセンターサーバーの構成は下記表3の通りである。
【0051】
【表3】
【0052】
データサーバー内に冷却剤組成物が流入/流出し、液浸冷却方式で冷却が行われた。前記冷却剤組成物は、25℃の流入温度及び0.05m/sの流入速度で流入した。
【0053】
各組成物を用いたシミュレーション結果は、下記表4に示す。
【0054】
【表4】
【0055】
シミュレーションの結果、製造例1~5の冷却剤組成物で冷却されたCPUの平均温度は、45.3~55.5℃の範囲に安定的に維持され、液浸冷却を行ったにもかかわらず、通電や短絡などの格別な問題が観察されなかった。このため、本開示の冷却剤組成物は、高熱が発生する電子機器を冷却することができる新しい冷却液としての利用が期待される。一方、本開示の数値Cの範囲から外れる比較製造例1の場合、製造例1~5と比較して、冷却性能が劣っていることを確認することができた。上述した条件のシミュレーションにおける1~2℃以上の冷却温度差は、当業者によって非常に有意であると理解される。このような差は、より多くの熱を発生させる大規模な電子装置への適用においてより浮き彫りになるだろうと考えられる。
【0056】
本開示の単なる変更又は変更はいずれも、本開示の範囲に属するものであり、本開示の具体的な保護範囲は、添付の特許請求の範囲によって明らかになるであろう。
図1