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特開2024-148166アセトアルデヒドを選択的に分解する新規ラクトバチルス・ファーメンタム株およびこれを有効成分として含む二日酔い解消用組成物
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024148166
(43)【公開日】2024-10-17
(54)【発明の名称】アセトアルデヒドを選択的に分解する新規ラクトバチルス・ファーメンタム株およびこれを有効成分として含む二日酔い解消用組成物
(51)【国際特許分類】
   C12N 1/20 20060101AFI20241009BHJP
   A23L 33/135 20160101ALI20241009BHJP
   A61K 35/747 20150101ALI20241009BHJP
   A61P 39/02 20060101ALI20241009BHJP
   A61K 9/08 20060101ALI20241009BHJP
   A61K 9/16 20060101ALI20241009BHJP
   A61K 9/14 20060101ALI20241009BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20241009BHJP
   A61K 9/20 20060101ALI20241009BHJP
【FI】
C12N1/20 A ZNA
A23L33/135
A61K35/747
A61P39/02
A61K9/08
A61K9/16
A61K9/14
A61K9/48
A61K9/20
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024060069
(22)【出願日】2024-04-03
(31)【優先権主張番号】10-2023-0044425
(32)【優先日】2023-04-04
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】302009590
【氏名又は名称】ヒュンダイ バイオランド カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】ミン-キュ ユン
(72)【発明者】
【氏名】デゥソン キム
(72)【発明者】
【氏名】ジョン フン イン
(72)【発明者】
【氏名】チャン-ワン イ
(72)【発明者】
【氏名】スンフン イ
【テーマコード(参考)】
4B018
4B065
4C076
4C087
【Fターム(参考)】
4B018LB10
4B018LE01
4B018LE02
4B018LE03
4B018LE05
4B018MD86
4B018ME14
4B018MF04
4B065AA30X
4B065AC14
4B065AC20
4B065BA23
4B065BD08
4B065CA28
4B065CA41
4B065CA44
4C076AA11
4C076AA29
4C076AA31
4C076AA36
4C076AA53
4C076BB01
4C076CC40
4C076CC50
4C076FF70
4C087AA01
4C087AA02
4C087BC56
4C087CA09
4C087MA16
4C087MA35
4C087MA37
4C087MA41
4C087MA43
4C087MA52
4C087NA14
4C087ZC37
(57)【要約】      (修正有)
【課題】アルコール摂取後の二日酔い症状を解消または緩和させることができる組成物を提供する。
【解決手段】アルコール摂取後に二日酔い症状を引き起こすアセトアルデヒドを分解するアセトアルデヒド分解酵素の活性を選択的に促進して血中アセトアルデヒドの濃度を低減する新規乳酸菌に関し、より具体的には、アセトアルデヒドを選択的に分解する新規ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株およびこれを有効成分として含む二日酔い解消用組成物を提供する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
韓国微生物保存センター(KCCM)に受託番号KCCM13264Pで寄託された、二日酔い症状の緩和および解消に効果を有することを特徴とするラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株。
【請求項2】
前記菌株が、アルコール分解酵素よりもアセトアルデヒド分解酵素の活性を選択的に促進して血中アセトアルデヒドの濃度を減少させることを特徴とする、請求項1に記載のラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株。
【請求項3】
前記菌株が、生菌体よりもむしろ死菌体がアセトアルデヒド分解酵素の活性が高いことを特徴とする、請求項1に記載のラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか一項に記載のラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株の死菌体を有効成分を含む二日酔い予防または解消用組成物。
【請求項5】
前記菌株の死菌体が、ラクトバチルスフェメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株を培養後培地成分が除去された菌体を熱処理して死菌化させたことを特徴とする、請求項4に記載の二日酔い予防または解消用組成物。
【請求項6】
前記組成物が、遺伝的問題でアセトアルデヒドを分解することができないアセトアルデヒド分解酵素サブタイプを含む対象に投与される、請求項4に記載の二日酔い予防または解消用組成物。
【請求項7】
前記組成物が、食品組成物または医薬組成物である、請求項4に記載の二日酔い予防または解消用組成物。
【請求項8】
前記組成物が、液相、粉末、顆粒、錠剤およびカプセルからなる群から選択されるいずれかの製剤である、請求項4に記載の二日酔い予防または解消用組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、2023年04月04日に大韓民国特許庁に提出された大韓民国特許出願第10-2023-0044425号に対して優先権を主張し、当該特許出願の開示事項は本明細書に参照によって組み込まれる。
【0002】
本発明は、アルコール摂取後に二日酔い症状を引き起こすアセトアルデヒドを分解するアセトアルデヒド分解酵素の活性を選択的に促進して血中アセトアルデヒドの濃度を低減する新規乳酸菌に関し、より具体的には、アセトアルデヒドを選択的に分解する新規ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株およびこれを有効成分として含む二日酔い解消用組成物に関する。
【背景技術】
【0003】
酒は古くから人間が社会的関係形成やストレス解消などの目的に使用していた嗜好性食品である。現在までも様々な状況で多く愛用されているが、お酒を飲んだ後、吐き気、嘔吐、頭痛のようなお酒による二日酔いを誘発することになる。このため、二日酔いに関する多くの研究が続き、二日酔いを解消するための様々な製品が発売されている。
【0004】
酒の主成分であるエタノールが体内に入ると、アルコール分解酵素(alcohol dehydrogenase)、チトクロムP450 2E1(CYP2E1)および様々なカタラーゼによってアセトアルデヒドに変換され、その後、アセトアルデヒド分解酵素(acetaldehyde dehydrogenase)によってアセテートに変換される。 最後に、アセテートは二酸化炭素と水に完全に分解します。 このうち、エタノールが酸化されて生成されるアセトアルデヒドは、毒性物質でアルコールによる紅潮反応、心拍数の増加および頭痛など二日酔い症状を引き起こすことが知られている。
【0005】
しかし、東洋人の30~40%はアセトアルデヒドを適切に分解することができず、これは遺伝的な問題であり、アセトアルデヒド分解酵素サブタイプ(acetaldehyde dehydrogenase 2 mutation; ALDH2 * 2)の存在の影響が非常に大きい。 このような遺伝的な要因は日常生活に大きな問題を引き起こさないが、酒が体内に入るとアルコール分解酵素によってアセトアルデヒドに転換されるが、アセテートへの転換が少なくなって、肝臓にアセトアルデヒドが蓄積して毒素を続けるようになる。少量の酒の摂取は少ない酵素でも分解が可能であるが、過剰の飲酒はこのような遺伝的な問題によりアルコール分解酵素によって分解されたアセトアルデヒドがアセテートに分解されず、肝臓に毒素をさらに蓄積することになる(Chen et al.,Physiol Rev 94:1-34,2014)。 すなわち、アセトアルデヒド分解酵素の活性が低いがアルコール分解酵素の活性が高いと、血中アセトアルデヒドの濃度が増加し、むしろアセトアルデヒド毒素による二日酔い症状が増大する可能性がある。 このため、アルコール分解酵素とアセトアルデヒド分解酵素を同時に活性化するのではなく、アセトアルデヒド分解酵素を活性化して肝臓に蓄積する毒素を迅速に除去することが、アセトアルデヒド分解酵素サブタイプを有する人々には効率的であり得る。
【0006】
2015年大韓民国国民健康保険公団の報告書によると、飲酒による社会経済的損失費用は年間9兆4,524億ウォンに達し、毎年増加する傾向を見せている。 このような理由で様々な二日酔い解消製品が開発されているが、旧文献を参考に市販中の製品に対する二日酔い解消の根拠が不足すると判断し、大韓民国食品医薬品安全処(以下食薬処)では二日酔い解消効能に関する科学的根拠を含む 二日酔い解消製品に対してのみ販売を許可する方向で規制を強化し、ガイドラインを設けている。
【0007】
一方、プロバイオティクスはWHOで「適量摂取時に宿主に健康上有益な効果を与える生きた微生物」という定義を下したが、多くの研究を通じて微生物だけでなくその培養成分まで拡大し、「乳酸菌を利用した死菌体」もプロバイオティクスの カテゴリに含まれている。
【0008】
このような変化に伴い、国内食薬処でもプロバイオティクスを上記のように定義し、食薬処で告示された19種の乳酸菌には、ラクトバチルスアシドフィラス、ラクトバチルスガセリなどを含むラクトバチルス属;ラクトコッカスラクティスを含むラクトコッカス属;エンテロコッカスファカリス、エンテロコッカスパシウムを含むエンテロコッカス属;ストレプトコッカスサーモフィラスを含むストレプトコッカス属;およびビフィドバクテリウムビフィダム、ビフィドバクテリウムブレブなどを含むビフィドバクテリウム属がある。
【0009】
一方、大韓民国登録特許第10-2262646号には、ラクトバチルス・プランタルームV135株の死菌体を有効成分として含有する二日酔い予防または解消用組成物に関する内容が開示されており、大韓民国登録特許第10-2251295号には、ラクトバチルスサリバリウスV133株の死菌体を有効成分として含有する二日酔い予防または解消用組成物に関する内容が開示されている。また、大韓民国公開特許第10-2022-0050257号でプロバイオティック機能のある新規のラクトバチルス・ファーメンタムEFEL6800発酵種菌とこれを用いた発酵野菜に関する内容が開示されており、大韓民国公開特許10-2022-0114993号には、新規ラクトバチルス・ファーメンタムCJNU 1840株およびその用途でコーヒー抽出液に耐性を有する新規微生物およびそれを用いた生物変換されたコーヒー抽出物に関する内容が開示されている。また、大韓民国公開特許10-2004-0104153号には、アルコール分解能のある乳酸菌及びそれを含有する乳製品、健康機能性食品及び食品添加剤で生菌体のラクトバチルス・ファーメンタム及びこれを用いた発酵製品に関する内容が開示されている。しかしながら、これらの文献にも二日酔いの原因となるアセトアルデヒドのみを選択的に分解する乳酸菌は開示されていない。
【0010】
本発明者らは、アルコール由来の二日酔い誘発物質であるアセトアルデヒドのみを選択的に分解可能な新規ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株を分離同定し、これを二日酔い予防または解消用組成物の機能性素材として使用できることを確認し、本発明を完成した。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の主な目的は、二日酔いを解消するのに役立つ選択的アセトアルデヒド分解酵素活性を有する新規ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株を提供することである。
【0012】
本発明の他の目的は、前記新規ラクトバチルス・ファメンタムHDB1098株を含有する、アセトアルデヒドの分解を誘導して血中濃度を低減して二日酔い症状を緩和するのに役立つ二日酔い解消用食品または医薬組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明の一態様によれば、本発明は、韓国微生物保存センター(KCCM)に受託番号KCCM13264Pで寄託された、二日酔い症状の緩和および解消に効果を有することを特徴とするラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株を提供する。
【0014】
本発明において、前記菌株は、生マッコリから分離された新規な乳酸菌であり、APIキットと16S rRNA配列決定を介してラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)株に同定され、選択的なアセトアルデヒド分解酵素活性を有することを確認し、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098と命名し、韓国微生物保存センター(KCCM)に2022.11.09日付で寄託し、受託番号KCCM13264Pを付与された。
【0015】
本発明において、好ましくは、前記菌株が、アルコール分解酵素よりもアセトアルデヒド分解酵素の活性を選択的に促進して血中アセトアルデヒドの濃度を減少させることを特徴とするラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株を提供する。本発明の実施例では、いくつかの株の中でアルコール分解酵素活性に比べてアセトアルデヒド分解酵素活性が5倍以上著しく高い、すなわち選択的にアルセトアルデヒド分解酵素の活性を有する株を選抜して分離同定し、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株と命名した。
【0016】
本発明において、好ましくは、前記菌株は、生菌体よりむしろ死菌体がアセトアルデヒド分解酵素の活性が高いことを特徴とするラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株を提供する。本発明の実施例では、アセトアルデヒドを分解する効能が乳酸菌株の代謝産物由来であることを確認するために、培地成分、生菌体、及び死菌体のアセトアルデヒド分解酵素の活性を比較実験した結果、代謝産物を含む培地成分 より生菌体および死菌体のアセトアルデヒド分解酵素活性が高く、アセトアルデヒド分解酵素の活性化は、菌株由来の代謝産物ではなくラクトバチルス・ファメンタムHDB1098菌体自体の特性であることを確認した。特に、本発明によるラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株 は、異例であるが、生菌体よりも死菌体がアセトアルデヒド分解酵素の活性が高いことを確認した。死菌体が生菌体に比べて扱いやすく安定するため、これを原料とした二日酔い解消用組成物の加工、保管及び流通過程においても長所として作用することができるだろう。
【0017】
本発明の他の態様によれば、本発明は、上記本発明によるラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株の生菌体または死菌体、好ましくは死菌体を有効成分として含む二日酔い予防または解消用組成物を提供する。本発明によれば、前記新規ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株は、アルコール分解酵素よりもアセトアルデヒド分解酵素の活性を選択的に促進して血中アセトアルデヒドの濃度を減らすことにより、アルコール摂取後二日酔い症状を解消または緩和させることができる。
【0018】
本発明において、好ましくは、前記菌株の死菌体は、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株を培養後培地成分が除去された菌体を熱処理して死菌化させたことを特徴とする二日酔い予防又は解消用組成物を提供する。前記菌株の培養は乳酸菌培養に適したいずれの条件でも培養することができるが、好ましくは35~40℃、pH6.0~6.5の条件で培養されたものがよい。上記熱処理は、菌体を死菌化できる任意の温度でも熱処理することができるが、好ましくは70~125℃の条件で30~120分間、さらに好ましくは110~121℃条件で60~90分間熱処理して製造されたものがよい。また、前記菌株の死菌体は乾燥後粉末または濃縮液の形態で製造して使用することができる。
【0019】
本発明において、好ましくは、前記組成物は、遺伝的問題でアセトアルデヒドを分解できないアセトアルデヒド分解酵素サブタイプ(acetaldehyde dehydrogenase 2 mutation: ALDH2*2)を有する対象に投与することを特徴とする二日酔い予防または解消用組成物を提供する。 本発明の実施例では、本発明の株自体がアセトアルデヒド分解酵素の活性を有することを確認したので、遺伝的な問題でアセトアルデヒドを正しく分解できないアセトアルデヒド分解酵素サブタイプ(acetaldehyde dehydrogenase 2 mutation; ALDH2*2)を有する対象に投与しても二日酔いを解消させることができる。
【0020】
本発明において、好ましくは、前記組成物は、ラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)HDB1098株の死菌体を0.001~100重量%含有することを特徴とする二日酔い予防または解消用組成物を提供する。
【0021】
本発明において、好ましくは、前記組成物は、食品組成物または医薬組成物であることを特徴とする二日酔い予防または解消用組成物を提供する。
【0022】
本発明において、前記食品組成物は、食品、食品添加剤、飲料、飲料添加剤、発酵乳及び健康機能食品からなる群から選択されるいずれかの製品であることができる。 前記食品組成物は、例えば、各種食品類、発酵乳、肉類、飲料水、チョコレート、スネック類、菓子類、ピザ、ラーメン、その他の綿類、ガム類、アイスクリーム類、アルコール飲料、ビタミン複合体、酒類その他の健康機能食品であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0023】
また、前記食品組成物は、食品製造時に通常添加される成分を含むことができる。例えば、タンパク質、炭水化物、脂肪、栄養素、調味料および香味剤が含まれる。前記炭水化物としては、単糖類(例えば、グルコース、フルクトースなど)、二糖類(例えばマルトース、スクロース、オリゴ糖など)および多糖類(例えばデキストリン、シクロデキストリンなど)などの従来の糖、およびキシリトール、 ソルビトール、エリスリトールなどの糖アルコールである。 香味剤として、タウマリン、ステビア抽出物(例えばレバウジオシドA、グリシルヒジンなど)などの天然香味剤、およびサッカリン、アスパルテームなどの合成香味料を使用することができる。
【0024】
例えば、本発明の食品組成物がドリンク剤で製造される場合には、クエン酸、液状果糖、砂糖、グルコース、酢酸、リンゴ酸、果汁、梅抽出液または枳グ木果実抽出液などをさらに含むことができる。
【0025】
本発明の食品組成物は、食品、機能性食品、栄養補助食品、健康食品、食品添加物などのすべての天然材料の製品形態を含む。 この種の食品組成物は、当技術分野で公知の従来の方法に従って様々な形態で製造することができる。
【0026】
例えば、健康食品としては、前記HDB1098株の死菌体を茶、ジュース及びドリンクの形態で製造して飲用するようにしたり、顆粒化、カプセル化及び粉末化して摂取することができる。 また、食品としては、飲料(アルコール性飲料を含む)、果実及びその加工食品(例えば、果物缶詰、瓶詰め、ジャム、ママレード等)、魚類、肉類及びその加工食品(例えばハム、ソーセージ、コンビーフ等) 、パン類および麺類(例えば、うどん、そば、ラーメン、スパゲッティ、マカロニなど)、果汁、各種ドリンク、クッキー、飴、乳製品(例えばヨーグルト、発酵乳、バター、チーズなど)、食用植物油脂、マガガリン 、植物性タンパク質、レトルト食品、冷凍食品、各種調味料(例えば、味噌、醤油ソースなど)などに添加して製造することができる。
【0027】
また、本発明のHDB1098株の死菌体を食品添加剤の形態で使用するためには、粉末または濃縮液の形態で製造して使用することができる。
【0028】
本発明において、好ましくは、組成物は、液相、粉末、顆粒、錠剤およびカプセルからなる群から選択されるいずれかの製剤であることを特徴とする二日酔い予防または解消用組成物を提供する。
【0029】
本発明の医薬組成物は、好ましくは経口投与することができ、該組成物の薬学的に有効な使用量は、年齢、健康状態の程度などの個人差や製剤、形態に応じて適宜調節することができるが、好ましくは乾燥 HDB1098株の死菌体の重量を一般に成人1日当たり10~3000mgとなるように投与することが適当である。
【発明の効果】
【0030】
本発明のラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098は、アセトアルデヒド分解酵素を選択的に活性化して血中アセトアルデヒドの濃度を下げ、アルコール摂取により発生する二日酔い症状の緩和または解消を助けることができる。 本発明のラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098は、アセトアルデヒド分解酵素が不足したり、遺伝的に活性化が誘導されず、アセトアルデヒドの分解が困難な状態でアセテートへの転換を誘導して血中アセトアルデヒドの濃度を低減することができる。
【0031】
本発明によれば、前記新規乳酸菌株は、アルコール分解酵素よりもアセトアルデヒド分解酵素の活性を選択的に促進して血中アセトアルデヒドの濃度を減らすことにより、アルコール摂取後二日酔い症状を解消または緩和させることができる。また、株自体がアセトアルデヒド分解酵素の活性を有するため、遺伝的な問題でアセトアルデヒドを正しく分解できないアセトアルデヒド分解酵素サブタイプ(acetaldehyde dehydrogenase 2 mutation: ALDH2*2)を持つ人のような二日酔い症状の解消に困難を有する対象に投与し、二日酔い症状の予防及び解消 に貢献できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1】ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株の生菌体、培地成分及び死菌体のアセトアルデヒド分解活性を比較実験したグラフである。
図2】アルコール投与の30分前にラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株の死菌体を投与した実験動物の血中アルコール濃度変化を確認した結果である。
図3】アルコール投与の30分前にラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株の死菌体を投与した実験動物の肝組織のアルコール分解酵素活性を確認した結果である。
図4】アルコール投与の30分前にラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株の死菌体を投与した実験動物の血中アセトアルデヒド濃度変化を確認した結果である。
図5】アルコール投与の30分前にラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株の死菌体を投与した実験動物の肝組織のアセトアルデヒド分解酵素活性を確認した結果である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明する。これらの実施例は単に本発明をより具体的に説明するためのもので、本発明の要旨によって本発明の範囲がこれらの実施例に限定されないということは、当業界における通常の知識を有する者にとって明らかであろう。
【0034】
実施例1:アセトアルデヒド選択的分解能を有する株の選別
アセトアルデヒドを選択的に分解することができる乳酸菌分離のために、様々な種類の生マッコリ試料1gを滅菌生理食塩水(塩化ナトリウム0.85%(v/v))9mLに懸濁し、10倍水に段階的に希釈した。 希釈液をBCPアガーで37℃の条件で24時間インキュベートした。 培養結果BCPアガーで菌体が黄色になったら、コロニーを得てMRSアガーに塗抹した。 塗抹された株が顕微鏡で観察されたときに単一株になるように、連続的にMRSアガーで継代培養し、純粋に分離した。
【0035】
以上の工程により乳酸菌14種を分離した。 分離した菌株をそれぞれMRSブロスで37℃条件で24時間培養し、アルコール分解酵素活性評価およびアセトアルデヒド分解酵素活性評価に使用した。 評価には、ADHアッセイキット(abcam、cat. ab102533、england)、ALDHアッセイキット(abcam、cat. ab155893、england)を使用し、分析方法はキットに同封されたプロトコルを参照して進行した。 評価後、アルコール分解酵素とアセトアルデヒド分解酵素の合計を100(%)に設定し、アセトアルデヒド分解酵素の活性がアルコール分解酵素の活性より優れ、分解酵素活性比率が80%を超える1種(HDB1098)をアセトアルデヒド選択的分解能を有する株に選別した。選択されたHDB1098株は、アルコール分解酵素活性と比較して、アセトアルデヒド分解酵素活性が5倍以上有意に高かった。各株の活性度(%)の結果を[表1]に示す。
【0036】
【表1】
【0037】
実施例2: アセトアルデヒドを選択的に分解する株の同定
実施例1で選択したアセトアルデヒドを選択的に分解する株(HDB1098)を、MRS液体培地で1日培養後、API 50 CHL培地キットを介して炭素源利用パターンを確認して異化学同定を行った。 紫色の培地がキット内糖を用いると黄色に変わり、これは陽性(+)で表し、色が変わらない培地は陰性(-)で表した。 上記の結果は、APIウェブを介して、本株がラクトバチルス・ファメンタム(99.6%一致)であることを確認した。 APIキットを用いた理化学的同定の結果は次の[表2]の通りである。
【0038】
【表2】
【0039】
また、分離された菌株は、遺伝体DNAを抽出し、PCR(Polymerase Chain Reaction)法を介して16S rRNA部分配列決定を行い、遺伝子情報を確保した(上記16rRNAの塩基配列を配列番号1で記載する)。 確保した遺伝子情報を米国国立生物資源センター(National Center for Biotechnology Information, USA)の微生物遺伝子情報プログラムで遺伝子塩基配列を比較し、菌株の類似性の結果を通じて菌株名をラクトバチルス・ファーメンタム(Lactobacillus fermentum)として確認 した。 株はラクトバチルス・ファメンタムHDB1098(Lactobacillus fermentum HDB1098)と命名され、韓国微生物保存センター(KCCM)に2022.11.09日付で寄託され、受託番号KCCM13264Pが付与された。
【0040】
実施例3:ラクトバチルス・ファーメンタム株のアセトアルデヒド分解酵素活性の比較
実施例2により確認したラクトバチルス・ファメンタムHDB1098と自社保有のラクトバチルス・ファーメンタム1種及びKCCM株2種(KCCM35461、KCCM35469)を有し、同じラクトバチルス・ファメンタムとの間のアルコール及びアセトアルデル 選択的活性を比較した。分解酵素活性を測定するための実験は実施例1と同様に行った。その結果を[表3]に記載した。
【0041】
[表3]に示すように、同じラクトバチルス・ファメンタム株でもアルコールとアセトアルデヒド分解酵素の活性度は互いに異なり、それぞれが活性化する主酵素も異なることが確認できた。これらのうち、新規ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株はアセトアルデヒド分解酵素が主活性酵素であり、実施例1の結果と同様に80%以上の高い選択的活性を有した。しかしながら、KCCM35461、KCCM35469は特別な選択的活性効果がなく、HDB109 アルコール分解酵素活性に選択的に作用することが示された。
【0042】
【表3】
【0043】
実施例4:アセトアルデヒドを選択的に分解する乳酸菌死菌体の調製
乳酸菌死菌体の製造のために、以下のように行った。 ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098株を滅菌したMRS液体培地に接種し、37℃条件で24時間培養して種培養液とした。 本培養は基本培地として水1L基準、グルコース4%(w/v)、酵母抽出物2%(w/v)、リン酸カリウム0.2%(w/v)、硫酸アンモニウム0.2%(w/v)、硫酸 マグネシウム0.02%(w/v)となるように各成分を水に溶解し、121~123℃条件で30分間滅菌した。 滅菌された発酵槽の基本培地にラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098種培養液を接種し、35~40℃条件で20時間培養するが、水酸化ナトリウム水溶液を一定時間間隔で滴下しながらpH6.0~6.5に保ちながら培養した。
【0044】
終了した培養液を7,000rpmの条件で20分間遠心分離して培地成分(培地成分)を除去した。 培地成分が除去された菌体に滅菌水を投入して懸濁させた後、遠心分離した。 上記の方法を2回繰り返し進行した。 遠心分離により培地成分が十分に除去された乳酸菌菌体(生菌体)を滅菌水を投入して懸濁させた後、110~121℃条件で60~90分間熱処理して死菌化した。 十分に滅菌を行った後、乾燥してラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098死菌粉末(死菌体)を得た。
【0045】
実施例5:選択株の生菌体、培地成分および死菌体のアセトアルデヒド分解活性の評価
実施例4で乳酸菌株を培養後培地成分を除去して製造した生菌体と代謝産物を含む培地成分及び実施例4で作製した死菌体を有し、乾燥後同一濃度に希釈後アセトアルデヒド分解活性を比較 評価した。その結果を図1に示す。
【0046】
アセトアルデヒドを分解する効能が乳酸菌株の代謝産物由来であることを確認しようとした評価で、代謝産物を含む培地成分のアセトアルデヒド分解酵素活性は55.6±13.9nmol/min/gと最も低く、生菌体がそれより 高い結果を示し、死菌体が235.13±51.1nmol/min/gで最も高い結果を示した。 これらの結果から、アセトアルデヒド分解酵素の活性化は、株由来の代謝産物ではなく、ラクトバチルス・ファメンタムHDB1098菌体自体の特性であるように見える。
【0047】
実施例6:選択株のエタノールおよびアセトアルデヒド選択的分解機能評価
実施例4で調製したラクトバチルス・ファメンタムHDB1098培養粉末を二日酔い症状の解消に対する選択的機能性評価のために、エタノールおよびアセトアルデヒド分解および酵素活性評価をインビボで行った。
【0048】
試験のため、(株)オリエントバイオから6週齢のオスSDラット(Rat)を入手した。一定の条件(温度:19~25℃、相対湿度:30~70%、換気10~15回/時間、照明周期:12時間/日、照度:150~300ルクス以上)で飼育し、固形飼料を自由給与 した。 全ての動物について、検疫及び浄化期間中に毎日1回一般症状を観察し、異常症状のない動物を試験に使用した。
【0049】
乳酸菌培養粉末は滅菌した蒸留水に低用量、中用量、高用量をそれぞれ3.25、6.5、13mg/kg体重/dとなるように用量を設定し、用量は10mL/kgとしてラットに経口投与した。
【0050】
乳酸菌培養粉末を投与後、30%エタノール10mL/kgを経口投与して二日酔いを誘発した。 採血は乳酸菌投与前のblank群の頸静脈で採血し、陰性対照群(エタノール投与群)および各試験群でエタノール投与後1、3、5時間毎に採血した。血液を遠心分離して血清のみを得て、血中エタノールおよびアセトアルデヒド測定試験に使用した。5時間の採血終了後、ラットを二酸化炭素で安楽死させ、肝臓を摘出した。 肝臓を液体窒素で凍結した後、-80℃のディープフリーザーに保管して使用した。 以下は、二日酔い解消機能評価のために行った試験方法および結果である。
【0051】
6-1:選択乳酸菌培養粉末の血中アルコール濃度の測定
図2は、頸静脈で採血したサンプルの血清中の血中アルコール濃度を測定した。 選択した乳酸菌試料を処理しなかった陰性対照群は、アルコール摂取前(5±6mg/dL)で1時間後、血中エタノール濃度が150±60mg/dL、3時間後194±68mg/dL、及び5時間 その後99±9mg/dLを示した。 低用量の乳酸菌サンプル処理群は、各採血時間において134±74mg/dL、190±48mg/dL、114±25mg/dLで陰性対照群と比較して有意差を示さなかった。 また、中用量試験群は128±82mg/dL、210±63mg/dL、123±43mg/dLを示し、高用量を投与した群では各時間帯で117±97mg/dL、226±41mg / dL、127±20 mg / dLの血中アルコール濃度を示した。 両方の試験群もまた、低用量乳酸菌試験群のように陰性対照群との比較において有意な結果を示さなかった。
【0052】
6-2:選択乳酸菌培養粉末投与時のアルコール分解酵素活性
選択した乳酸菌粉末を投与後のアルコール分解酵素活性を確認するために液体窒素で凍結した肝臓を粉砕して使用した。 アルコール分解酵素活性の評価には、Kit(Alcohol dehydrogenase colorimetric assay kit、cat.no K787-100、biovision、USA)を使用した。 分析方法はキットに同封されたプロトコルを参照した。
【0053】
Blank群ではアルコール分解酵素は8.0±2.8mU/mgが確認され、エタノールを投与した陰性対照群は5.4±3.7mU/mgで酵素活性の結果が確認された。 乳酸菌培養粉末低濃度試験群のアルコール分解酵素は5.5±3.1mU/mgで陰性対照群と比較して有意な差は見られなかった。 また、中用量試験群と高用量試験群はそれぞれ6.3±3.5mU/mg、7.0±3.8mU/mgの結果が測定され、陰性対照群と比較して統計学的に有意な結果を確認できなかった。 すなわち、選択した乳酸菌であるラクトバチルス・ファーメンタムはアルコール分解酵素を活性化しないため、アルコールからアセトアルデヒドへの分解を促進しなかった。 酵素活性評価の結果を[図3]に示す。
【0054】
6-3:選択した乳酸菌培養粉末投与時の血中アセトアルデヒドの変化
[図4]では、選択した乳酸菌であるラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098の培養粉末を投与したときの血中アセトアルデヒドの変化を確認した。 陰性対照群の血中アセトアルデヒドは、エタノール投与1時間後6.05±1.13mg/dL、3時間後2.54±0.68mg/dL、5時間後0.75±0.19mg/dLで、0時間(0.81mg/dL) から1時間まで血中アセトアルデヒドの濃度が増加し、その後減少する傾向を示した。低用量の乳酸菌培養粉末試験群は1時間後4.8±0.75mg/dLを示したが、3時間後1.88±0.25mg/dL、5時間後0.61±0.12mg/dLで、1時間以降減少する傾向を示した。 すべての測定区間で陰性対照群と比較して有意差を示した。中用量投与群は3.1±0.77mg/dL、1.23±0.43mg/dL、0.49±0.15mg/dLであり、高用量乳酸菌サンプル処理群は1.68±0.76mg/dL、0.9±0.92mg/dL、0.44±0.21mg/dLであり、各血液サンプル採取時に血中アセトアルデヒドの濃度が低下する傾向を示し、陰性対照群と比較して有意な差を示した。 また、濃度が増加するにつれてアセトアルデヒドの濃度が急速に減少する濃度依存的な結果も示した。 この結果、選択されたラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098は、アルコールから生成されたアセトアルデヒドを急速に分解して二日酔い解消に効果があると説明することができる。
【0055】
6-4:選択乳酸菌培養粉末のアセトアルデヒド分解酵素活性
ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098死菌粉末のアセトアルデヒド分解酵素活性を評価するために、凍結したSDラットの肝臓を使用した。 アセトアルデヒド分解酵素の活性は、Aldehyde dehydrogenase activity colorimetric assay kit(cat No. K731-100、biovision、USA)を使用し、同封されたプロトコルに基づいて実験を行った。
【0056】
[図5]において、陰性対照群のアセトアルデヒド分解酵素活性は0.5mU/mgと測定された。 一方、ラクトバチルス・ファメンタムHDB1098死菌体粉末の低用量群は0.4mU/mgであり、中用量群は0.6mU/mgであり、陰性対照群と比較したとき、有意な差は見られなかった。 死菌体の高用量群は0.8mU/mgで陰性対照群と有意差を示し、ブランク群である0.9mU/mgに近い結果を示した。 言い換えれば、ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098死菌粉末は、アセトアルデヒド分解酵素を活性化して血中アセトアルデヒドを除去することによって正常化に寄与した。
【0057】
これらの結果をまとめると、ラクトバチルス・ファメンタムHDB1098は、アルコールを摂取するとアルコール分解酵素の活性に直接影響を与えないため、アセトアルデヒドへの酸化を誘導せず、肝臓に毒性物質による疲労がたまらないようにすることができる。 さらに、アセトアルデヒド分解酵素を活性化して血中アセトアルデヒドをアセテートに急速に変換して濃度を下げ、それによって起こり得る二日酔い症状を軽減することができる。
【0058】
このような効果により、ラクトバチルス・ファーメンタムHDB1098は、アセトアルデヒドのみを選択的に分解してアルコールから由来する毒性物質を除去するのに役立ち、アセトアルデヒドを効果的に除去できない人々に二日酔い症状の解消に効果があると説明できる。 。
【0059】
本発明の二日酔い解消用組成物は、健康機能食品または医薬品の場合、下記の製剤で製造することができ、以下の製剤例は本発明を例示するものであり、これにより本発明の内容が制限されるものではない。
【0060】
製剤例1:錠剤の製造
通常の錠剤製造方法に従って下記の成分を混合して打錠して錠剤を製造する。
【0061】
ラクトバチルス ファーメンタム HDB1098 死菌体粉末 200 mg
乳糖100mg
澱粉100mg
ステアリン酸マグネシウムの適量
製剤例2:液剤の製造
通常の液剤の製造方法に従って下記の成分を混合した後、茶色瓶に充填して滅菌して液剤を製造した。
【0062】
ラクトバチルス ファーメンタム HDB1098 死菌体粉末 1000 mg
砂糖20g
異性化糖20g
レモン香適量
精製水を加えて全体容量1000mlに合わせる。
【0063】
製剤例3:カプセル製の製造
通常のカプセル剤の製造方法に従って下記の成分を混合し、ゼラチンカプセルに充填してカプセル剤を製造する。
【0064】
ラクトバチルス ファーメンタム HDB1098 死菌体粉末 300 mg
結晶性セルロース3mg
ラクトース 14.8 mg
ステアリン酸マグネシウム0.2 mg
以上、本発明について上記実施例を参照して説明したが、これは例示的なものに過ぎず、本発明に属する技術分野の通常の知識を有する者であればこれから様々な変形及び均等な他の実施例が可能であることを わかります。したがって、本発明の真の技術的保護範囲は、添付の特許請求の範囲の技術的事項によって定められるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
【配列表】
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