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特開2024-148198介護支援サーバ、介護支援システム、介護支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024148198
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】介護支援サーバ、介護支援システム、介護支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/22 20240101AFI20241010BHJP
【FI】
G06Q50/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023061101
(22)【出願日】2023-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】519460579
【氏名又は名称】ネットドア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134706
【弁理士】
【氏名又は名称】中山 俊彦
(72)【発明者】
【氏名】藤田 知直
(72)【発明者】
【氏名】吉田 智一
(72)【発明者】
【氏名】坂口 広樹
(72)【発明者】
【氏名】杉本 隆史
(72)【発明者】
【氏名】前田 一貴
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA13
(57)【要約】
【課題】介護者の負担が軽減される介護支援サーバ、介護支援システム、介護支援方法及び介護支援プログラムを提供する。
【解決手段】介護支援サーバ19は、音声データ記憶部31と、テキストデータ生成部32と、テキストデータ記憶部35と、第1制御部36とを備える。音声データ記憶部31は、取得した被介護者の音声データと、被介護者とを関連付けて記憶する。テキストデータ生成部は、音声データに基づいてテキストデータを生成する。テキストデータ記憶部35は、被介護者とテキストデータとを関連付けて記憶する。第1制御部36は、テキストデータの生成に応答して、音声データ記憶部に記憶された音声データを取得するための第1取得情報を生成するとともに、テキストデータと第1取得情報とを介護者端末18に送信する。第1制御部36は、第1取得情報に基づいた音声データの取得要求に応答して、音声データを介護者端末18に送信する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
取得した被介護者の音声データと、前記被介護者とを関連付けて記憶する音声データ記憶部と、
前記音声データに基づいてテキストデータを生成するテキストデータ生成部と、
前記被介護者と前記テキストデータとを関連付けて記憶するテキストデータ記憶部と、
前記テキストデータの生成に応答して、前記音声データ記憶部に記憶された前記音声データを取得するための第1取得情報を生成するとともに、前記テキストデータと前記第1取得情報とを介護者端末に送信し、前記第1取得情報に基づいた前記音声データの取得要求に応答して、前記音声データを前記介護者端末に送信する第1制御部と
を備える介護支援サーバ。
【請求項2】
前記被介護者の被介護者端末から取得した前記被介護者の端末動画データと、前記被介護者とを関連付けて記憶する端末動画データ記憶部と、
取得した前記被介護者端末からの応答要求を前記介護者端末に送信し、前記応答要求に対して前記介護者端末からの応答が無い状態が一定時間経過した場合には、前記端末動画データ記憶部に記憶された前記端末動画データを取得するための第2取得情報を生成して前記介護者端末に送信し、前記第2取得情報に基づいた前記端末動画データの取得要求に応答して、前記端末動画データを前記介護者端末に送信する第2制御部と
を備える請求項1に記載の介護支援サーバ。
【請求項3】
カメラから取得した前記被介護者のカメラ動画データと、前記被介護者とを関連付けて記憶するカメラ動画データ記憶部と、
一定の時間間隔で、前記カメラ動画データ記憶部における所定時間分の前記カメラ動画データを、新たに取得した前記所定時間分の前記カメラ動画データに更新する動画データ制御部と
をさらに備える請求項1または2に記載の介護支援サーバ。
【請求項4】
前記被介護者と、前記被介護者の常時撮影についての許可の有無とを関連付けた被介護者情報を記憶する被介護者情報記憶部
をさらに備え、
前記動画データ制御部は、前記被介護者情報に基づき、前記許可が無しの場合に、前記新たに取得した所定時間分のカメラ動画データへの更新を行う請求項3に記載の介護支援サーバ。
【請求項5】
特定の文字列からなる複数の基準テキストデータを記憶する基準テキストデータ記憶部と、
生成された前記テキストデータと前記基準テキストデータとを比較して、前記テキストデータが前記基準テキストデータと一致すると判定した場合に前記動画データ制御部に一致報告をする判定部と、
前記カメラ動画データを取得するための第3取得情報を生成して前記介護者端末に送信する第3制御部と
をさらに備え、
前記動画データ制御部は、前記一致報告の取得に応答して、取得した前記カメラ動画データを前記カメラ動画データ記憶部に記憶するとともに、前記カメラ動画データの前記カメラ動画データ記憶部への記憶を前記第3制御部に通知し、
前記第3制御部は、前記動画データ制御部からの通知に応答して前記第3取得情報を生成する請求項3に記載の介護支援サーバ。
【請求項6】
被介護者に用いられるマイクと、
前記被介護者を介護する介護者が用いる介護者端末と、
取得した被介護者の音声データと、前記被介護者とを関連付けて記憶する音声データ記憶部と、
前記音声データに基づいてテキストデータを生成するテキストデータ生成部と、
前記被介護者と前記テキストデータとを関連付けて記憶するテキストデータ記憶部と、
前記音声データ記憶部に記憶された音声データを取得するための第1取得情報を生成し、前記テキストデータの生成に応答して、前記テキストデータと前記第1取得情報とを、前記介護者端末に送信し、前記第1取得情報に基づいた前記音声データの取得要求に応答して、前記音声データを前記介護者端末に送信する第1制御部と
を備える介護支援システム。
【請求項7】
取得した被介護者の音声データと、前記被介護者とを関連付けて記憶する音声データ記憶ステップと、
前記音声データに基づいてテキストデータを生成するテキストデータ生成ステップと、
前記被介護者と前記テキストデータとを関連付けて記憶するテキストデータ記憶ステップと、
前記テキストデータの生成に応答して、前記音声データ記憶部に記憶された音声データを取得するための第1取得情報を生成するとともに、前記テキストデータと前記第1取得情報とを介護者端末に送信する第1ステップと、第1取得情報に基づいた前記音声データの取得要求に応答して、前記音声データを介護者端末に送信する第2ステップとを含む第1制御ステップと
を有する介護支援方法。
【請求項8】
コンピュータに、
取得した被介護者の音声データと、前記被介護者とを関連付けて記憶する音声データ記憶ステップと、
前記音声データに基づいてテキストデータを生成するテキストデータ生成ステップと、
前記被介護者と前記テキストデータとを関連付けて記憶するテキストデータ記憶ステップと、
前記テキストデータの生成に応答して、前記音声データ記憶部に記憶された音声データを取得するための第1取得情報を生成するとともに、前記テキストデータと前記第1取得情報とを介護者端末に送信する第1ステップと、第1取得情報に基づいた前記音声データの取得要求に応答して、前記音声データを介護者端末に送信する第2ステップとを含む第1制御ステップと
を実行させる介護支援プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、介護支援サーバ、介護支援システム、介護支援方法及び介護支援プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
介護施設では、介護される被介護者のもとへ、介護する介護者が出向くことが日常、頻繁に行われる。出向く目的は、被介護者の体調などの確認や、被介護者の介助、被介護者からの呼び出しなどの要請に応じるため、など様々である。中には、被介護者の体調の急変や転倒など、緊急の対応が必要なものがあるが、一方で、日用品の補充の要求、会話目的などで被介護者から呼出があるなど、緊急性がないものも極めて多い。緊急性の有無は、介護者が被介護者のもとへ出向いて確認することが通常であり、そのため、介護者の負担は大きいのが実情である。
【0003】
患者を診療する医療の分野に関しては、患者が発した音声に基づいて医療情報を抽出する診療補助システムが例えば特許文献1に記載されている。この診療補助システムは、医師による患者の診察を補助する診察補助システムであり、以下の制御部を備える。すなわち当該制御部は、話者が発声してマイクに入力された音声を取得し、取得した音声に対して、音声の意味情報を認識する音声認識処理を実行し、取得した音声を発声した話者を識別する話者識別処理を実行し、音声認識処理による認識結果、および話者識別処理による話者の識別結果に基づいて、上記音声に対応する医療情報を生成する情報生成処理、および、複数の医療情報を記憶する記憶装置から上記音声に対応する医療情報を抽出して出力する医療情報抽出処理の少なくともいずれかを実行する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-140607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載される診療補助システムは、医療情報を要しない介護の場面では用いることができず、介護者の負担を軽減することはできない。
【0006】
そこで、本発明は、介護者の負担を軽減する介護支援サーバ、介護支援システム、介護支援方法及び介護支援プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の介護支援サーバは、音声データ記憶部と、テキストデータ生成部と、テキストデータ記憶部と、第1制御部とを備える。音声データ記憶部は、取得した被介護者の音声データと、被介護者とを関連付けて記憶する。テキストデータ生成部は、音声データに基づいてテキストデータを生成する。テキストデータ記憶部は、被介護者とテキストデータとを関連付けて記憶する。第1制御部は、テキストデータの生成に応答して、音声データ記憶部に記憶された音声データを取得するための第1取得情報を生成するとともに、テキストデータと第1取得情報とを介護者端末に送信し、第1取得情報に基づいた音声データの取得要求に応答して、音声データを介護者端末に送信する。
【0008】
介護支援サーバは、端末動画データ記憶部と、第2制御部とを備えることが好ましい。端末動画データ記憶部は、被介護者の被介護者端末から取得した被介護者の端末動画データと、被介護者とを関連付けて記憶する。第2制御部は、取得した被介護者端末からの応答要求を介護者端末に送信し、応答要求に対して介護者端末からの応答が無い状態が一定時間経過した場合には、端末動画データ記憶部に記憶された端末動画データを取得するための第2取得情報を生成して介護者端末に送信し、第2取得情報に基づいた端末動画データの取得要求に応答して、端末動画データを介護者端末に送信する。
【0009】
介護支援サーバは、カメラ動画データ記憶部と動画データ制御部とをさらに備えることが好ましい。カメラ動画データ記憶部は、カメラから取得した被介護者のカメラ動画データと、被介護者とを関連付けて記憶する。動画データ制御部は、一定の時間間隔で、カメラ動画データ記憶部における所定時間分のカメラ動画データを、新たに取得した所定時間分のカメラ動画データに更新する。
【0010】
介護支援サーバは、被介護者と、被介護者の常時撮影についての許可の有無とを関連付けた被介護者情報を記憶する被介護者情報記憶部をさらに備え、動画データ制御部は、被介護者情報に基づき、許可が無しの場合に、新たに取得した所定時間分のカメラ動画データへの更新を行うことが好ましい。
【0011】
基準テキストデータ記憶部と、判定部と、第3制御部とをさらに備えることが好ましい。基準テキストデータ記憶部は、特定の文字列からなる複数の基準テキストデータを記憶する。判定部は、生成されたテキストデータと基準テキストデータとを比較して、テキストデータが基準テキストデータと一致すると判定した場合に動画データ制御部に一致報告をする。第3制御部は、カメラ動画データを取得するための第3取得情報を生成して介護者端末に送信する。動画データ制御部は、一致報告の取得に応答して、取得したカメラ動画データをカメラ動画データ記憶部に記憶するとともに、カメラ動画データのカメラ動画データ記憶部への記憶を第3制御部に通知し、第3制御部は、動画データ制御部からの通知に応答して第3取得情報を生成する。
【0012】
本発明の介護支援システムは、被介護者に用いられるマイクと、被介護者を介護する介護者が用いる介護者端末と、上記の音声データ記憶部、テキストデータ生成部、テキストデータ記憶部、第1制御部とを備える。
【0013】
本発明の介護支援方法は、音声データ記憶ステップと、テキストデータ生成ステップと、テキストデータ記憶ステップと、第1制御ステップとを有する。音声データ記憶ステップは、取得した被介護者の音声データと、被介護者とを関連付けて記憶する。テキストデータ生成ステップは、音声データに基づいてテキストデータを生成する。テキストデータ記憶ステップは、被介護者とテキストデータとを関連付けて記憶する。第1制御ステップは、テキストデータの生成に応答して、音声データ記憶部に記憶された音声データを取得するための第1取得情報を生成するとともに、テキストデータと第1取得情報とを介護者端末に送信する第1ステップと、第1取得情報に基づいた音声データの取得要求に応答して、音声データを介護者端末に送信する第2ステップとを含む。
【0014】
本発明の介護支援プログラムは、コンピュータに、上記の音声データ記憶ステップと、テキストデータ生成ステップと、テキストデータ記憶ステップと、第1制御ステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、介護者の負担が軽減される。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】実施形態である介護支援システムの説明図である。
図2】介護支援システムの構成例を示す概略図である。
図3】音声データ記憶部の説明図である。
図4】テキストデータ記憶部の説明図である。
図5】端末動画データ記憶部の説明図である。
図6】カメラ動画データ記憶部の説明図である。
図7】被介護者情報記憶部の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
図1に示す介護支援システム(以下、支援システムと称する)10は、本発明の一実施形態である。支援システム10は、例えば高齢者や身体が不自由な被介護者が居住または一時的に滞在する介護施設で用いられ、被介護者を介護する介護者の労力を抑制して介護者の負担を軽減するためのものである。支援システム10は、管理端末12、マイク14、カメラ15、被介護者端末16、介護者端末18、介護支援サーバ(以下、単に「サーバ」と称する)19を備え、管理端末12と、マイク14、カメラ15、被介護者端末16と、介護者端末18と、サーバ19とは、通信ネットワーク21を介して接続し、通信することができるようになっている。通信ネットワーク21には、サーバ19以外の他のサーバ(図示無し)が接続していてもよい。
【0018】
管理端末12は、介護施設における介護情報に関する管理を行うためのものである。介護情報は、被介護者に関する情報、介護者に関する情報などである。被介護者に関する情報としては、被介護者の氏名、性別、年齢、身体状態、介護履歴、介護を担当した介護者などがある。介護者に関する情報としては、介護者の氏名、担当した被介護者、担当業務、資格などである。介護情報に関する管理とは、例えば上記の各種介護情報の登録、サーバ19からの後述の各種データの取得及び取得したデータの確認などである。
【0019】
管理端末12は、パーソナルコンピュータである。しかし管理端末12はパーソナルコンピュータに限られず、タブレット端末、スマートフォンなど公知のものを用いることができる。管理端末12は少なくともひとつであればよく、複数でもよい。例えば管理者を複数とする場合には、管理端末12を複数とするなど、管理端末12の数は任意である。
【0020】
マイク14、カメラ15、被介護者端末16は、被介護者に携帯され、または被介護者のもと(例えば被介護者が居住者の場合には被介護者の部屋)に設置され、これらは被介護者毎に用いられる。カメラ15及び被介護者端末16は必須ではないが、備える方が好ましい。マイク14は被介護者が発した音声の音声データを、カメラ15は被介護者を撮影した動画データを、通信ネットワーク21を介してサーバ19に送る。カメラ15はコンピュータを有するネットワークカメラであり、本例ではIPアドレス(Internet Protocol address)を有するIPカメラとしている。被介護者端末16は、スマートフォンやタブレット端末などのモバイル端末が好ましく、通話のためのマイク(図示無し)、動画撮影のためのカメラ(図示無し)、動画視聴のためのディスプレイ(図示無し)を有するものとする。マイク14、カメラ15、被介護者端末16は、これらを用いる被介護者と関連付けてサーバ19に登録されており。これらからのデータは被介護者が特定可能とされている。
【0021】
介護者端末18は、介護者に携帯されるモバイル端末であり、スマートフォンやタブレット端末が好ましい。介護者端末18は、介護者毎に携帯されるので、支援システム10は介護者端末18を複数備えるが、図1においてはひとつのみを図示している。管理端末12、被介護者端末16、介護者端末18は、介護支援プログラムのアプリケーションソフトをコンピュータに実行させることで各端末12、16、18として機能するように構成される。
【0022】
サーバ19は、介護者の負担を低減するために、後述の各処理を行う。サーバ19はコンピュータで構成され、当該コンピュータに介護支援プログラムのアプリケーションソフトを実行させることでサーバ19として機能するように構成される。
【0023】
図2に示すように、サーバ19は、音声データ記憶部31、テキストデータ生成部32、テキストデータ記憶部35、第1制御部36を備える。サーバ19は、取得部41~43、端末動画データ記憶部46、第2制御部47、カメラ動画データ記憶部51、被介護者情報記憶部52、第3制御部55、基準テキストデータ記憶部56、判定部57を備えることが好ましく、本例でもそのようにしている。音声データ記憶部31と、テキストデータ記憶部35と、端末動画データ記憶部46と、カメラ動画データ記憶部51と、被介護者情報記憶部52と、基準テキストデータ記憶部56とは、データベースDBを構成している。
【0024】
取得部41は、マイク14からの音声データを取得し、取得した音声データを被介護者と関連付けて音声データ記憶部31に記憶させる。取得部41は、また、テキストデータ生成部32に、当該被介護者の音声データを取得した取得通知を出力する。
【0025】
音声データ記憶部31は、取得部41により取得された音声データを、被介護者と関連付けて記憶する。テキストデータ生成部32は、取得部41からの取得通知の入力に応答して、取得通知に示される被介護者の音声データを音声データ記憶部31から読み出す。テキストデータ生成部32は、読み出した音声データに基づいてテキストデータを生成する。テキストデータの生成には、公知の手法を用いることができる。例えば、音声から変換された音波から音素を特定し、その中から抽出した音素及びその順序を、所定の辞書と比較し、最も近い語彙に変換してテキストデータとする手法や、学習により構築された学習モデルに音声データを入力することで語彙を特定してテキストデータとする手法などである。テキストデータ生成部32は、生成したテキストデータをテキストデータ記憶部35に、被介護者と関連付けて記憶させるとともに、第1制御部36と判定部57とにテキストデータを生成した生成通知を出力する。
【0026】
第1制御部36は、テキストデータの生成通知が入力されると、この入力に応答して、音声データ記憶部31に記憶された音声データを取得するためのアクセス情報としての第1取得情報を生成して、テキストデータと第1取得情報とを、介護者端末18に出力する。第1制御部36は、第1取得情報に基づいて介護者端末18から音声データの取得要求が入力されると、この入力に応答して、音声データ記憶部31の音声データを介護者端末18に送信する。
【0027】
取得部42は、被介護者端末16からビデオ通話の応答要求を取得して第2制御部47に送り、第2制御部47は当該応答要求を介護者端末18に送る。取得部42は、第2制御部47からの録画指示に基づいて、下記のビデオ通話のビデオ動画データ(画像データと音声データとを含む)と、下記の端末動画データとの少なくともいずれか一方を生成して、生成したビデオ動画データと端末動画データとを端末動画データ記憶部46に記憶させるとともに、第2制御部47にこれらビデオ動画データと端末動画データとの各生成通知を出力する。
【0028】
第2制御部47は、応答要求に対する介護者端末18からの応答を取得した場合には、この取得に応答して、取得部42を介して被介護者端末16と介護者端末18とをビデオ通話可能に接続させるとともに、このビデオ通話のビデオ動画データの生成指示を取得部42に出力する。第2制御部47は、応答要求を介護者端末18に送ってから一定時間経過しても介護者端末18からの応答を取得しない場合には、被介護者端末16の上記カメラで撮影された端末動画の端末動画データの生成指示を取得部42に出力する。上記の一定時間は、予めプログラム等で設定しておいてもよいし、管理端末12からの入力操作により設定してもよい。
【0029】
第2制御部47は、ビデオ動画データの生成通知と端末動画データの生成通知との各取得に応答して、これらそれぞれを端末動画データ記憶部46から取得するためのアクセス情報である第2取得情報を生成する。第2制御部47は、ビデオ動画データについての第2取得情報を管理端末12に送信し、この第2取得情報に基づく管理端末12からの取得要求に応じてビデオ動画データを管理端末12に送信する。また、第2制御部47は、端末動画データを取得するための第2取得情報を介護者端末18に送信し、この第2取得情報に基づく介護者端末18からの取得要求に応じて端末動画データを介護者端末18に送信する。なお、端末動画データを取得するための第2取得情報は、介護者端末18に加えて管理者端末12に送信してもよく、その場合の第2制御部47は、管理者端末12からの取得要求に応じて端末動画データを管理者端末12に送信する。
【0030】
取得部43は、カメラ15で撮影された動画のデータ(以下、カメラ動画データと称する)をリアルタイムで取得して第3制御部55に送り、第3制御部55は介護者端末18からカメラ動画データのリアルタイム送信の要求を取得した場合に、取得したカメラ動画データを介護者端末18にリアルタイム送信する。また、第3制御部55は、カメラ動画データを受信中の介護者端末18から送信終了指示を取得した場合に、カメラ動画データのリアルタイム送信を終了する。第3制御部55は、管理端末12からカメラ動画データのリアルタイム送信の要求を取得した場合も同様に、取得したカメラ動画データを管理端末12にリアルタイム送信し、カメラ動画データを受信中の管理端末12から受信終了指示を取得した場合に、カメラ動画データの管理端末12へのリアルタイム送信を終了する。なお、取得部43は、介護者端末18と管理端末12との少なくともいずれかからリアルタイム送信の要求があった場合にのみカメラ15からリアルタイムのカメラ動画データを取得してもよいし、予め設定された時間帯等に取得してもよい。時間帯等の設定は、例えば、管理端末12と介護者端末18との少なくともいずれかにおける入力操作により行われ、第3制御部55は当該入力操作に基づいて取得部43によるリアルタイムのカメラ動画データの取得を制御する。
【0031】
カメラ動画データ記憶部51は、カメラ15から取得した被介護者のカメラ動画データと、被介護者とを関連付けて記憶する。取得部43は、取得したカメラ動画データをカメラ動画データ記憶部51に記憶させるとともに、記憶させたことを第3制御部55に通知する。本例では、後述の所定の場合にのみ、取得したカメラ動画データを記憶させている。記憶させる場合において、取得部43は、一定の時間間隔で、カメラ動画データ記憶部51における所定時間分のカメラ動画データを、新たに取得した所定時間分のカメラ動画データに更新する動画データ制御部としても機能する。更新もカメラ動画データのカメラ動画データ記憶部51への記憶であるから、取得部43は、更新する毎に、第3制御部55への上記通知を行う。上記時間間隔及びカメラ動画データの上記所定時間は、特に限定されない。例えば更新の時間間隔を1時間、カメラ動画データの上記所定時間を3時間と設定することにより、過去の3時間分のカメラ動画データを、1時間毎に、直近の3時間分のカメラ動画データへ更新する。更新の上記時間間隔及びカメラ動画データの上記所定時間は、管理端末12からの入力操作に基づいて第3制御部55が行うことができるが、プログラムにおいて予め設定しておいてもよい。
【0032】
被介護者情報記憶部52は、被介護者と、カメラ15により常時撮影することについて被介護者からの許可が有るか否かを受けているかとを関連付け、被介護者情報として記憶する。常時撮影についての許可の有無は、管理端末12からの入力操作に応じて第3制御部55が被介護者情報記憶部52に記憶させる。第3制御部55は、また、常時撮影についての許可の有無を被介護者情報記憶部52に記憶させたことの通知を取得部43に出力する。取得部43は、被介護者情報記憶部52に記憶されている当該許可の有無に応じて、カメラ動画データ記憶部51へのカメラ動画データの記憶と、上述のカメラ動画データの更新とを行うか否かを判定する。取得部43は、許可が無しの場合にカメラ動画データ記憶部51への記憶とカメラ動画データの上記更新とを行うが、許可が有りの場合にはカメラ動画データ記憶部51への記憶及び当該更新は行わない。本例の取得部43は、さらに、判定部57から後述の一致報告を受けた場合には、上記の許可の有無に関わらず、すなわち許可の有無に優先して、カメラ動画データをカメラ動画データ記憶部51へ記憶させる。
【0033】
第3制御部55は、カメラ動画データ記憶部51へのカメラ動画データの記憶が通知された場合に、カメラ動画データ記憶部51からカメラ動画データを取得するための第3取得情報を生成し、管理端末12と介護者端末18との少なくともいずれか一方に送信する。
【0034】
基準テキストデータ記憶部56は、特定の文字列からなる複数の基準テキストデータを記憶する。特定の文字列は、被介護者が体調の異変時などに発する音声に対応するテキストデータである。例えば、苦痛を訴える際に高い確度で発せられる音声に対応するテキストデータであり、「あああ」、「ううう」などの母音が並んだテキストデータ、「苦しい」、「痛い」などの苦痛の種別を直接示すテキストデータなどである。
【0035】
判定部57は、テキストデータ生成部32からテキストデータの生成通知を取得すると、この取得に応答して、生成されたテキストデータをテキストデータ記憶部35から読み出して、基準テキストデータ記憶部56に記憶されている複数の基準テキストデータのそれぞれと比較する。複数の基準テキストデータの少なくともひとつにテキストデータが一致する場合には、一致と判定し、取得部43に一致したことを示す一致報告を送信する。
【0036】
「一致」は完全一致であってもよいが、完全一致ではないものであっても関連の程度(以下、関連度と称する)によって一致とみなしてもよい。関連度を求めるにあたって、自然言語解析の手法を用いてもよい。関連度は数値化してもよく、数値化には一例としてレーベンシュタイン距離を用いることができる。数値化する場合には、例えば関連度に閾値を設定し、閾値以上である場合を関連性有りとして一致と判定し、閾値未満を関連性無しとして不一致と判定することができる。
【0037】
サーバ19、コンピュータに、音声データ記憶ステップと、テキストデータ生成ステップと、テキストデータ記憶ステップと、第1制御ステップとを実行させることで各部として機能する。音声データ記憶ステップは、取得した被介護者の音声データと、被介護者とを関連付けて記憶する。テキストデータ生成ステップは、音声データに基づいてテキストデータを生成する。テキストデータ記憶ステップは、被介護者とテキストデータとを関連付けて記憶する。第1制御ステップは、テキストデータの生成に応答して、音声データ記憶部に記憶された音声データを取得するための第1取得情報を生成するとともに、テキストデータと第1取得情報とを介護者端末18に送信する第1ステップと、第1取得情報に基づいた音声データの取得要求に応答して、音声データを介護者端末18に送信する第2ステップとを含む。
【0038】
図3に示すように、音声データ記憶部31は、被介護者と音声データとを関連付けた音声データ情報を記憶し、本例では、さらに、被介護者の居住する部屋も関連付けられている。図3に示す例では、被介護者「A」には、部屋「R1」、音声データ「DAa」が関連付けられ、被介護者「B」には、部屋「R2」、音声データ「DAb」が、被介護者「C」には、部屋「R3」、音声データ「DAc」がそれぞれ関連付けられている。一の被介護者に関連付けられる音声データは、2以上であってもよいが、図3においては簡略して1つのみを示している。
【0039】
図4に示すように、本例のテキストデータ記憶部35は、被介護者とテキストデータとに加えて、音声データも関連付けたテキスト情報を記憶している。図4に示す例では、被介護者「A」には、音声データ「DAa」とこの音声データに対応するテキストデータ「DTa」とが関連付けられ、被介護者「B」には、音声データ「DAb」とこの音声データに対応するテキストデータ「DTb」とが、被介護者「C」には、音声データ「DAc」とこの音声データに対応するテキストデータ「DTc」とがそれぞれ関連付けられている。
【0040】
図5に示すように、端末動画データ記憶部46は、被介護者と端末動画データとを関連付けた端末動画情報を記憶する。図5に示す例では、被介護者「A」には、端末動画データ「MMa」が関連付けられ、被介護者「B」には、端末動画データ「MMb」が、被介護者「C」には、端末動画データ「MMc」がそれぞれ関連付けられている。
【0041】
図6に示すように、カメラ動画データ記憶部51は、被介護者と直近のカメラ動画データとを関連付けたカメラ動画情報を記憶する。図6に示す例では、被介護者「A」には、カメラ動画データ「MCa」が関連付けられ、被介護者「B」には、カメラ動画データ「MCb」が、被介護者「C」には、カメラ動画データ「MCc」がそれぞれ関連付けられている。本例では、前述のように、常時撮影の許可が「無し」の被介護者と、判定部57(図2参照)により一致報告がされた被介護者とが、直近のカメラ動画データと関連付けられて記憶される。
【0042】
図7に示すように、被介護者情報記憶部52は、被介護者と常時撮影の許可の有無とを関連付けた被介護者情報を記憶する。図7に示す例では、被介護者「A」には、常時撮影の許可「無し」が関連付けられ、被介護者「B」には、常時撮影の許可「有り」が、被介護者「C」には、常時撮影の許可「有り」がそれぞれ関連付けられている。
【0043】
上記構成の作用を説明する。被介護者によりマイク14がオンにされて、被介護者が音声を発すると、取得部41はその音声データを取得し、当該音声データを被介護者と関連付けて音声データ記憶部31に記憶させるとともにテキストデータ生成部32に当該被介護者の音声データの取得通知を送る。
【0044】
音声データ記憶部31は、取得された被介護者の音声データを記憶する。テキストデータ生成部32は、取得部41からの取得通知の入力に応答して、音声データを音声データ記憶部31から読み出し、テキストデータを生成してテキストデータ記憶部35に記憶させる。
【0045】
第1制御部36は、テキストデータの生成が通知されると、すなわちテキストデータの生成に応答して、第1取得情報を生成し、テキストデータと第1取得情報とを介護者端末18に送信する。これにより、介護者端末18が受信したテキストデータが示す被介護者からの連絡や要請などの要件は、介護者端末18を携帯する介護者により迅速に把握される。そのため、介護者は、緊急の対応を要するものか否か、すなわち緊急性がある事項か否かの判別を、介護者端末18の確認で行い、被介護者のもとへ迅速に行くか行かないかの判断ができる。例えば、緊急性があると判断したときには迅速に居室など被介護者のもとへ行って対応する。一方、対応の必要性があっても当該対応について緊急性がないあるいは行く必要無しと判断した場合には、他の作業との優先順位を考慮して被介護者のもとへ行くタイミングを決定する、あるいは、被介護者のもとへ今回は行かないという判断をすることができる。また、被介護者からの連絡や要請によっては、物を持参しなければならない場合もある。そのような場合、従来は、介護者が被介護者の当該要請等を聞くためと、要請に対応すべき物を準備して持参するためとの少なくとも2度、被介護者のもとへ行く必要があったが、上記構成によると、受信したテキストデータで例えば持参する物等を確認することができる。そのため、被介護者のところへ行く回数が減り、介護者の負担が軽減し、業務の効率化となる。
【0046】
その後、第1制御部36は、介護者端末18から、第1取得情報に基づいた当該音声データの取得要求に応答して、音声データを介護者端末18に送信する。これにより、介護者は、音声データを確認することにより、受信したテキストデータの確認だけでは把握しきれない被介護者の要請等の内容を把握することができる。また、この構成によると、テキストデータとともに第1取得情報が受信され、音声データはその後の第1取得情報に基づく取得要求に応じて介護者端末18に送られる。そのため、介護者は、受信したときの自身の忙しさなどの作業状況を考慮して、音声データの確認のタイミングを決定することができる。
【0047】
取得部42は、被介護者端末16からビデオ通話の応答要求を取得して第2制御部47を介して介護者端末18に送る。この応答要求に対する介護者端末18からの応答があった場合には、第2制御部47は被介護者端末16と介護者端末18とを取得部42を介してビデオ通話可能に接続するとともに、取得部42に対してビデオ動画データの生成を指示する。取得部42はこの指示に基づき、ビデオ通話の録画(録音を含む)、すなわちビデオ動画データ(動画と音声とを含む)の生成をして、生成したビデオ動画データを端末データ記憶部46に記憶させるとともに、ビデオ動画データの生成を第2制御部47に通知する。第2制御部47は、この通知に応答して、ビデオ動画データを取得するための第2取得情報を生成して管理端末12に送信する。管理端末12がこの第2取得情報に基づいてビデオ動画データの取得を要求すると、第2制御部47によって、端末動画データ記憶部46のビデオ動画データが管理端末12に送信される。これにより、管理端末12において過去のビデオ動画データが視聴され、被介護者と介護者とのビデオ通話内容が介護履歴として確認される。
【0048】
被介護者端末16からのビデオ通話の応答要求に対して介護者端末18からの応答が無い状態が一定時間経過した場合には、取得部42に端末動画データ(動画と音声とを含む)の生成を指示する。取得部42はこの指示に基づき、端末動画データを生成する。これにより、介護者が応答しない場合のいわゆる留守番電話機能として端末動画データの生成を利用することができる。生成した端末動画データは端末動画データ記憶部46に記憶されるとともに、端末動画データの生成を第2制御部47に通知する。第2制御部47はこの通知に応答して、端末動画データを取得するための第2取得情報を生成して介護者端末18に送信する。介護者端末18がこの第2取得情報に基づいて端末動画データの取得を要求すると、第2制御部47によって、端末動画データ記憶部46の端末動画データが介護者端末18に送信される。これにより、介護者端末18において、ビデオ通話の応答要求時における被介護者の要請内容が視聴され、確認される。
【0049】
第3制御部55は、被介護者をカメラ15で撮影したリアルタイムのカメラ動画データについて、管理端末12と介護者端末18との少なくともいずれか一方からの送信要求を受信すると、この受信に応答して、カメラ動画データを取得部43から当該少なくともいずれか一方へリアルタイム送信する。第3制御部55は、また、リアルタイム送信をしている管理端末12と介護者端末18との当該少なくともいずれかからカメラ動画データの送信終了指示を受信すると、この受信に応答して、リアルタイム送信を終了する。このように、サーバ19は、カメラ動画データを管理端末12と介護者端末18とからの送信の要求に応じてリアルタイム送信するので、管理端末12を使用する管理者及び介護者端末18を使用する介護者は、被介護者のもとへ出向かずとも被介護者の状態を確認することができる。
【0050】
第3制御部55は、常時撮影についての各被介護者からの許可の有無を管理端末12から取得すると、この取得に応答して被介護者情報記憶部52に、被介護者と当該許可の有無とを関連付けて被介護者情報として記憶させる。取得部43は、被介護者情報を被介護者情報記憶部52へ記憶させたことを示す通知を第3制御部55から取得すると、この取得に応答して、被介護者情報に基づいて、カメラ動画データ記憶部51へのカメラ動画データの記憶処理を行う。許可が「有り」の場合にはカメラ動画データを記憶させず、許可が「無し」の場合には記憶させ、かつ、所定時間分のカメラ動画データを記憶し、記憶するカメラ動画データを一定時間毎に更新する。第3制御部55は、カメラ動画データ記憶部51への記憶(更新を含む)が通知されると、この通知に応答して第3取得情報を管理端末12と介護者端末18との少なくともいずれか一方に送信する。
【0051】
これにより、被介護者の体調の変化などに対する介護者の注意や監視よりも自身のプライバシーなどを優先したい被介護者は、常時撮影に許可しないことで「無し」と登録され、カメラ動画データが記憶される。そして、被介護者に体調などに異変等が認められた場合には介護者と管理端末12を用いる介護側の管理者との少なくとも一方は、管理端末12、介護者端末18が受信した第3取得情報に基づいて、直近のカメラ動画データを取得し、被介護者の直近の所定時間の様子を動画で確認することができる。すなわち、異変が発覚したときなどの緊急時は、直近の被介護者の状態が動画で確認可能であるので介護者側の緊急の対応が可能であるとともに被介護者にとって安心である。また、異変が無い場合には、直近よりも過去のカメラ動画データが削除されるので被介護者のプライバシーが一定程度確保される。このように、被介護者の介護に関する管理とプライバシーの確保とのバランスがとられる。一方、プライバシーよりも体調に関する自身への管理を望む被介護者は、常時撮影に許可することで「有り」と登録され、介護者側は前述のリアルタイム配信を管理端末12、介護者端末18を利用して、被介護者の介護にあたることができる。
【0052】
判定部57は、テキストデータ生成部32からのテキストデータの生成通知の取得に応答して、生成されたテキストデータと基準テキストデータ記憶部56に記憶されている複数の基準テキストデータとを比較する。判定部57は、この比較により一致と判定した場合には、第3制御部55へ一致報告をする。第3制御部55は、常時撮影についての許可の有無に関わらず、第3取得情報を生成して管理端末12と介護者端末18との少なくともいずれか一方に送信する。管理端末12を用いる介護側管理者及び介護者は、第3取得情報を受信すると、被介護者における異変に気付くことができるので、他の作業との優先順位を計ることで被介護者に迅速に対応することができる。また、介護側管理者及び介護者は、取得した第3取得情報に基づき、カメラ動画データ記憶部51から直近のカメラ動画データを取得することにより、被介護者が基準テキストデータに対応する音声を発したときの状態を直近の状態として動画で確認することができる。これにより、被介護者の状態を確認して作業の優先順位を計ることができ、作業の的確化が効率化とともに図られる。
【符号の説明】
【0053】
10 介護支援システム
14 マイク
15 カメラ
16 被介護者端末
18 介護者端末
19 介護支援サーバ
31 音声データ記憶部
32 テキストデータ生成部
35 テキストデータ記憶部
36 第1制御部
41~43 取得部
46 端末動画データ記憶部
47 第2制御部
51 カメラ動画データ記憶部
52 被介護者情報記憶部
55 第3制御部
56 基準テキストデータ記憶部
57 判定部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7