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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024148210
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】単相2線式の回路遮断器
(51)【国際特許分類】
   H01H 83/02 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
H01H83/02 E
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023061128
(22)【出願日】2023-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】弁理士法人クスノキ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】木根 京介
【テーマコード(参考)】
5G030
【Fターム(参考)】
5G030CA03
5G030FE03
5G030XX07
5G030YY13
(57)【要約】
【課題】単相2線式の回路遮断器において、利用者の操作によりトリップ状態にすることができる機能に加えて、回路遮断器の状態の出力若しくは自動トリップの機能を発揮できるようにすること。
【解決手段】ケース11の内部空間を第一の空間R1と第二の空間R2に区画する仕切部12を備える単相2線式の回路遮断器1であって、駆動することにより回路遮断器をトリップ状態にすることが可能なトリガーレバー13を第一の空間と第二の空間の少なくとも一方の空間側に備え、利用者が操作可能な操作部141の動きに連動してトリガーレバーを駆動させることが可能な動作部142を有した手動レバー14の操作部を第一の空間側に備え、回路遮断器の状態を出力可能な状態出力機構18、若しくは回路遮断器を自動でトリップ状態にすることが可能な自動トリップ機構を第二の空間側に備えた構成とする。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースの内部空間を第一の空間と第二の空間に区画する仕切部を備える単相2線式の回路遮断器であって、
駆動することにより回路遮断器をトリップ状態にすることが可能なトリガーレバーを第一の空間と第二の空間の少なくとも一方の空間側に備え、
利用者が操作可能な操作部の動きに連動してトリガーレバーを駆動させることが可能な動作部を有した手動レバーの操作部を第一の空間側に備え、
回路遮断器の状態を出力可能な状態出力機構、若しくは回路遮断器を自動でトリップ状態にすることが可能な自動トリップ機構を第二の空間側に備えた単相2線式の回路遮断器。
【請求項2】
第二の空間側に、トリガーレバーと、手動レバーの動作部と、を備えた請求項1に記載の単相2線式の回路遮断器。
【請求項3】
第二の空間側に自動トリップ機構を備え、
自動トリップ機構により回路遮断器が自動でトリップ状態となった場合に、手動レバーの一部が回路遮断器の外部へ飛び出し、トリップ状態となったことを外部から視認することが可能な請求項1又は2に記載の単相2線式の回路遮断器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、単相2線式の回路遮断器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2に開示されているように、手動操作することで回路遮断器をトリップさせるトリップボタンや、漏電電流の発生を検出する回路基板や回路を遮断する漏電引外しソレノイドを内蔵した回路遮断器は知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平10-247446号公報
【特許文献2】特開平9-129112号公報
【0004】
ところで、回路遮断器の中でも単相2線式の回路遮断器は、ケースの内部の空間が限られている。このため、単相2線式の回路遮断器にトリップボタンの機能を発揮するための機構と他の機能を発揮させる機構を併せ持つようにすること(トリップボタンと漏電警報出力部を設けることなど)は困難であった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件の発明者は、この点について鋭意検討することにより、解決を試みた。本発明が解決しようとする課題は、単相2線式の回路遮断器において、利用者の操作によりトリップ状態にすることができる機能に加えて、回路遮断器の状態の出力若しくは自動トリップの機能を発揮できるようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、ケースの内部空間を第一の空間と第二の空間に区画する仕切部を備える単相2線式の回路遮断器であって、駆動することにより回路遮断器をトリップ状態にすることが可能なトリガーレバーを第一の空間と第二の空間の少なくとも一方の空間側に備え、利用者が操作可能な操作部の動きに連動してトリガーレバーを駆動させることが可能な動作部を有した手動レバーの操作部を第一の空間側に備え、回路遮断器の状態を出力可能な状態出力機構、若しくは回路遮断器を自動でトリップ状態にすることが可能な自動トリップ機構を第二の空間側に備えた単相2線式の回路遮断器とする。
【0007】
また、第二の空間側に、トリガーレバーと、手動レバーの動作部と、を備えた構成とすることが好ましい。
【0008】
また、第二の空間側に自動トリップ機構を備え、自動トリップ機構により回路遮断器が自動でトリップ状態となった場合に、手動レバーの一部が回路遮断器の外部へ飛び出し、トリップ状態となったことを外部から視認することが可能な構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0009】
本発明では、単相2線式の回路遮断器において、利用者の操作によりトリップ状態にすることができる機能に加えて、回路遮断器の状態の出力若しくは自動トリップの機能を発揮できるようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態における回路遮断器の斜視図である。
図2】実施例1における回路遮断器の第二の空間側の内部構造が分かるように示した斜視図である。ただし、ケースの一部を取り外している状態である。
図3図2に示す状態を左側から見た側面図である。
図4図1に示す回路遮断器の手動レバー周りの構造が理解できるように示した図である。
図5】実施例1における断面図である。
図6】実施例1で用いられている手動レバーの斜視図である。
図7】実施例2における回路遮断器の第二の空間側の内部構造が分かるように示した斜視図である。ただし、ケースの一部を取り外している状態である。
図8図7に示す状態を左側から見た側面図である。
図9図7に示す回路遮断器の手動レバー周りの構造が理解できるように示した図である。
図10】実施例2における断面図である。
図11】実施例3の回路遮断器の手動レバー周りの構造が理解できるように示した図である。
図12】実施例3における断面図である。
図13】実施例4の回路遮断器の手動レバー周りの構造が理解できるように示した図である。
図14】実施例4における断面図である。
図15】実施例5の回路遮断器の手動レバー周りの構造が理解できるように示した図である。ただし、回路遮断器はトリップ状態ではない。
図16】実施例5の回路遮断器の手動レバー周りの構造が理解できるように示した図である。ただし、回路遮断器はトリップ状態である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に発明を実施するための形態を示す。図1乃至図5に示されていることから理解されるように、本実施形態の回路遮断器1は、ケース11の内部空間を第一の空間R1と第二の空間R2に区画する仕切部12を備える単相2線式の回路遮断器1である。この回路遮断器1は、駆動することにより回路遮断器1をトリップ状態にすることが可能なトリガーレバー13を第一の空間R1と第二の空間R2の少なくとも一方の空間側に備え、利用者が操作可能な操作部141の動きに連動してトリガーレバー13を駆動させることが可能な動作部142を有した手動レバー14の操作部141を第一の空間R1側に備えている。また、この回路遮断器1は、回路遮断器1の状態を出力可能な状態出力機構18、若しくは回路遮断器1を自動でトリップ状態にすることが可能な自動トリップ機構19を第二の空間R2側に備えている。このため、単相2線式の回路遮断器1において、利用者の操作によりトリップ状態にすることができる機能に加えて、回路遮断器1の状態の出力若しくは自動トリップの機能を発揮できるようにすることが可能となる。
【0012】
実施形態の回路遮断器1は単相2線式である。この回路遮断器1は、一次側に電源を接続し、二次側に負荷機器を接続することで形成された回路内で電気事故(過電流、漏電、トラッキングなど)が生じた場合に、トリップ状態となる。回路遮断器1はトリップ状態になることで、回路を遮断する機能を有する。
【0013】
図1から図3に示すことから理解されるように、回路遮断器1は、電源および負荷機器と接続するための端子部21や、固定接触子22に備えられた固定接点、可動接触子24に備えられた可動接点を有する。電源や負荷機器と接続された回路遮断器1は、固定接触子22の固定接点と可動接触子24の可動接点を接触することで回路を閉じ、固定接点と可動接点とが乖離することで回路を開く(回路を遮断する)。
【0014】
接点同士の接触と乖離の切り替えは、ハンドル26を操作することが行うことができる。具体的には、ハンドル26をオン側(回路遮断器1をオン状態とする側)に移動することで、可動接触子24を固定接点に近づく方向に動かして接点同士を接触させることができる。また、ハンドル26をオフ側(回路遮断器1をオフ状態とする側)に移動することで、可動接触子24を固定接点から離れる方向に動かして接点同士を乖離させることができる。
【0015】
また、回路遮断器1は、オン状態とオフ状態以外に、トリップ状態になる場合もある。トリップ状態では、固定接点と可動接点が乖離状態となっている。回路遮断器1がトリップ状態になる要因としては、後述する手動レバー14を操作した場合や、回路内で生じた電気事故を回路遮断器1が検知した場合、地震や火災、水害などの災害が発生したことを回路遮断器1が検知した場合などが例示できる。
【0016】
なお、これらの検知は、回路遮断器1の内部に設けた機構により行うようにしてもよいし、回路遮断器1の外部に設けた検知装置で行うようにしてもよい。後者の場合、その検知装置などから送信される信号を用いて回路遮断器1がトリップするようにしてもよい。
【0017】
回路遮断器1の内部に検知する機構を設ける例としては、回路内の漏電電流を検知する回路基板や、過電流が発生した際に回路遮断器1をトリップ状態にするバイメタル、地震や火災、水害を検知するセンサなどを用いる機構がある。これらは、あらかじめ回路遮断器1のケース11に内蔵されるものであってもよいし、後付けで回路遮断器1に取り付けられるものであってもよい。
【0018】
ところで、実施形態の回路遮断器1は、手動でトリップ状態とすることを可能とするために、手動レバー14を備えている(図4から図6参照)。手動レバー14は、外部から操作をするために用いる操作部141と、操作部141への操作に連動してトリガーレバー13を動作させる動作部142を備えている。手動レバー14の動作部142は回路遮断器1のケース11の内部に収まっているが、操作部141は、外部からの操作ができるように回路遮断器1のケース11に設けた開口から露出する構成となっている。
【0019】
操作部141への操作は、操作部141を手で触って行うものとしてもよいし、工具が必要となるものなどであってもよい。また、動作部142は、操作部141への回動操作により回動するものであってもよいし、操作部141へのスライド操作によりスライド移動するものであってもよい。動作部142が操作部141への操作と異なる動きをするものでもよい。例えば、操作部141への押圧操作に対して、動作部142が回動するものなどである。
【0020】
いずれにせよ、操作部141を操作して動作部142が動かすことによりトリガーレバー13を駆動することができればよい。つまり、利用者が手動レバー14の操作部141を操作して、トリガーレバー13を駆動させ、回路遮断器1をトリップさせることができればよい。
【0021】
また、本発明の回路遮断器1は、手動レバー14に加えて、状態出力機構18や自動トリップ機構19を備える。状態出力機構18は、回路遮断器1がON状態、OFF状態若しくはトリップ状態であるということを外部に出力する機構や、回路遮断器1がOFF状態若しくはトリップ状態となった場合に、その原因を外部に出力する機構などである。外部への出力は、デジタル信号の出力でもよいし、音声や光の出力であってもよい。
【0022】
自動トリップ機構19は、回路遮断器1に過電流が流れた場合、回路内で漏電電流が発生した場合、コンセントでトラッキングが生じた場合など、回路遮断器1に異常な電流が流れる場合に自動的にトリップ状態とする機構が例示できる。もちろんこのような例に限る必要はなく、例えば、電気事故の発生若しくは電気事故に繋がる事象が発生した際に回路遮断器1を自動的にトリップ状態とする機構であってもよい。また、地震や火災や水害などの災害が発生した際に、回路遮断器1を自動的にトリップ状態とする機構であってもよい。
【実施例0023】
ここで、実施例1について説明をする。図4及び図5に示すことから理解されるように、実施例1の回路遮断器1は、第一の空間R1側にトリガーレバー13が収納されている。また、そのトリガーレバー13の上方には操作部141を含む手動レバー14の一部が配置されている。一方、第二の空間R2側には、トリガーレバー13が収納されるとともに、そのトリガーレバー13の上部と前後方向にオーバーラップする位置に手動レバー14の動作部142を備え、かつ、動作部142よりも上方には状態出力機構18の構成要素である出力部181を備えた回路基板182が収納されている。
【0024】
ケース11の内部は仕切部12を用いて第一の空間R1と第二の空間R2に区画されている。仕切部12を用いた区画は電気的な絶縁のためであるが、第一の空間R1内のパーツと第二の空間R2内のパーツを共通化させたり、連動させたりするために、仕切部12の一部には切欠きが設けられている。切欠きを貫通するようにパーツ若しくはパーツ同士の連結部が配置されるようにすることで、第一の空間R1内のパーツと第二の空間R2内のパーツを共通化させたり、連動させたりすることができる。
【0025】
実施例1では、手動レバー14は、操作部141が第一の空間R1側に位置し、動作部142が第二の空間R2側に位置する。このため、実施例1では、第一の空間R1側に位置する操作部141と、第二の空間R2側に位置する動作部142と、を繋ぐ延設部が仕切部12に設けられた切欠きを貫通するように配置されている。また、第一の空間R1内に位置するトリガーレバー13と、第二の空間R2内に位置するトリガーレバー13の連結部が、仕切部12に設けられた切欠き内に位置するように構成されている。
【0026】
これらの記載から理解されるように、第二の空間R2側に、トリガーレバー13と、手動レバー14の動作部142と、を備えた構成とするのが好ましい。
【0027】
なお、実施例1では、操作部141への回動操作により、延設部と動作部142が回動し、第二の空間R2内のトリガーレバー13の上部を後方へ倒すことで、トリガーレバー13とハンドル機構41の係合が外れ、回路遮断器1がトリップ状態とすることができるように回路遮断器1が構成されている。
【実施例0028】
次に実施例2について説明をする。概略は実施例1と同様であるが、実施例2では、信号が出力されるような状態出力機構18ではなく、自動トリップ機構19を第二の空間R2側に配置している(図7から図10参照)。
【0029】
具体的には、第一の空間R1側にトリガーレバー13が収納されている。また、そのトリガーレバー13の上方には操作部141を含む手動レバー14の一部が配置されている。一方、第二の空間R2側には、トリガーレバー13が収納されるとともに、そのトリガーレバー13の上部と前後方向にオーバーラップする位置に手動レバー14の動作部142を備え、かつ、動作部142よりも上方には自動トリップ機構19を構成するソレノイド31が収納されている。
【0030】
実施例2の自動トリップ機構19は、ソレノイド31の他に、ソレノイド31を構成するコイル311への通電を制御する回路基板32を有する。回路基板32は、回路遮断器1に異常な電流が流れた際や、電気事故の発生若しくは電気事故に繋がる事象や災害が発生した際に、コイル311へ通電してコイル311内を磁化することで、コイル311内のプランジャ312を後方へ移動させる。プランジャ312の前方端部は、トリガーレバー13の上部と連結しており、プランジャ312の後方への移動により、トリガーレバー13の上部が後方へ倒れ、回路遮断器1がトリップ状態となる。
【0031】
なお、手動レバー14の動作部142は、プランジャ312と連結する位置よりも下方でトリガーレバー13と前後方向にオーバーラップするように位置しており、プランジャ312の動きを妨げない。手動レバー14の動きは、実施例1と同様であるため、説明は省略する。
【実施例0032】
次に実施例3について説明をする。概略は実施例1と同様であるが、実施例1では、手動レバー14を用いて第二の空間R2側に収納されたトリガーレバー13を駆動させることができるように構成している。実施例3では、手動レバー14を用いて第一の空間R1側に収納されたトリガーレバー13を駆動させることができるように構成している(図11及び図12参照)。
【0033】
実施例3では、手動レバー14の操作部141、延設部、動作部142の全てが、第一の空間R1側に位置している。手動レバー14の操作部141を操作すると、第一の空間R1に収納されたトリガーレバー13が動作部142により駆動され、回路遮断器1がトリップ状態となる。なお、実施例3における操作部141は、前後方向にスライド移動するように構成されている。
【実施例0034】
次に実施例4について説明をする。概略は実施例1と同様であるが、実施例4では、第一の空間R1側にトリガーレバー13が収納されていない(図13及び図14参照)。また、第一の空間R1側には、過電流が発生した際に回路遮断器1をトリップさせる機構(バイメタルなどを含む機構)を有さない例である。
【0035】
実施例4の回路遮断器1は、過電流が発生した際、バイメタルの動作により、トリガーレバー13の上部が後方に倒れ、回路遮断器1がトリップ状態となる機構が第二の空間R2側に備えられているが、第一の空間R1側においては、そのような機構は備えられていない。つまり、操作部141を設けた第一の空間R1側に、過電流が発生した際に回路遮断器1をトリップさせる機構を有さない例である。このため、第二の空間R2側に収納されたトリガーレバー13を操作できるように、手動レバー14は、操作部141が第一の空間R1側に位置し、動作部142が第二の空間R2側に位置する構成としている。実施例3の手動レバー14の構成は実施例1の手動レバー14の構成と同様としている。
【実施例0036】
次に実施例5について説明をする。概略は実施例2と同様であるが、手動レバー14が実施例2では発揮されない機能を発揮できるようにしている。具体的には自動トリップ機構19によりトリップしたことを示す機能である。
【0037】
回路遮断器1に自動トリップ機構19を設けた場合、自動でトリップしたことが利用者に理解できるようにすることが好ましい。例えば、プランジャ312の移動により、トリガーレバー13の上部が後方に倒される場合に、プランジャ312若しくはトリガーレバー13に係合される部分の係合が解除され、トリップ表示部を上部に付勢するバネにより回路遮断器1の上面からトリップ表示部が飛び出す構造とすることなどが例示できる。
【0038】
実施例5では、手動レバー14がトリップ表示部と同様の機能を発揮できるようにしている。この例では、自動で回路遮断器1がトリップした場合に、回路遮断器1の上面から、操作部141を含む手動レバー14の一部が飛び出す構造である(図15及び図16参照)。なお、手動で回路遮断器1をトリップしたい場合には、操作部141を操作すればよい。
【0039】
この例から理解されるように、第二の空間R2側に自動トリップ機構19を備え、自動トリップ機構19により回路遮断器1が自動でトリップ状態となった場合に、手動レバー14の一部が回路遮断器1の外部へ飛び出し、トリップ状態となったことを外部から視認することが可能なようにするのが好ましい。
【0040】
以上、実施形態を例に挙げて本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。
【符号の説明】
【0041】
1 回路遮断器
11 ケース
12 仕切部
13 トリガーレバー
14 手動レバー
141 操作部
142 動作部
18 状態出力機構
19 自動トリップ機構
R1 第一の空間
R2 第二の空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16