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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024148344
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】券売機及び券売機の発券方法
(51)【国際特許分類】
   G07B 5/00 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
G07B5/00 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023061406
(22)【出願日】2023-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(71)【出願人】
【識別番号】598076591
【氏名又は名称】東芝インフラシステムズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中西 彩薫
【テーマコード(参考)】
3E026
【Fターム(参考)】
3E026CA06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】利用客に有用な情報を提供することが可能な券売機及び券売機の発券方法を提供する。
【解決手段】表示装置であるアイキャッチャーは、表示部の上に位置し、経路確定部において経路が確定される前に第1表示モードで表示し、経路確定部において経路が確定された後に表示データを外部サーバーから受信したことに基づいて第2表示モードで表示し、第2表示モードにおいて、確定された経路の、時刻表、遅延情報、振替輸送情報、ホーム情報のうち少なくとも1つを表示する、券売機。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置であるアイキャッチャーと、
経路情報の入力を受け付ける経路情報入力部と、
前記経路情報入力部に入力された前記経路情報に基づいて経路を検索する経路検索部と、
前記経路検索部によって検索された前記経路のうち、少なくとも1つを表示する表示部と、
前記表示部に表示された前記経路のうち、いずれか1つの前記経路の確定を受け付ける経路確定部と、
前記経路確定部において確定された前記経路の確定データを外部サーバーに送信し、前記アイキャッチャーに表示する表示データを前記外部サーバーから受信する通信部と、
前記経路確定部において確定された前記経路に基づいて乗車券を発行する発券部と、を備え、
前記アイキャッチャーは、前記表示部の上に位置し、前記経路確定部において前記経路が確定される前に第1表示モードで表示し、前記経路確定部において前記経路が確定された後に前記表示データを前記外部サーバーから受信したことに基づいて第2表示モードで表示し、前記第2表示モードにおいて、確定された前記経路の、時刻表、遅延情報、振替輸送情報、ホーム情報のうち少なくとも1つを表示する、券売機。
【請求項2】
前記アイキャッチャーは、前記第1表示モードにおいて、取り扱い機能、取り扱い券種、遅延情報、振替輸送情報のうち少なくとも1つを表示する、請求項1に記載の券売機。
【請求項3】
前記アイキャッチャーは、前記第1表示モードにおいて、複数の画面を切り替えて表示する、請求項1に記載の券売機。
【請求項4】
前記アイキャッチャーは、前記第2表示モードにおいて、複数の画面を切り替えて表示する、請求項1に記載の券売機。
【請求項5】
さらに、利用客の接近を検出する接近センサーを備え、
前記アイキャッチャーは、前記接近センサーが利用客の接近を非検出と判断したのに基づいて、前記第2表示モードから前記第1表示モードに切り替えて表示する、請求項1に記載の券売機。
【請求項6】
さらに、利用客の接近を検出する接近センサーを備え、
前記アイキャッチャーは、前記接近センサーが利用客の接近を非検出と判断したのに基づいて、画面をオフ表示し、前記接近センサーが利用客の接近を検出したことに基づいて、画面をオン表示する、請求項1に記載の券売機。
【請求項7】
前記通信部は、前記アイキャッチャーに表示する前記第1表示モードの前記表示データを前記外部サーバーから受信し、
前記アイキャッチャーは、前記第1表示モードにおいて、前記通信部が受信した前記第1表示モードの前記表示データを表示する、請求項1に記載の券売機。
【請求項8】
アイキャッチャーに第1表示モードで表示し、
経路情報の入力を受け付け、
入力された前記経路情報に基づいて経路を検索し、
検索された前記経路のうち、少なくとも1つを表示し、
表示された前記経路のうち、いずれか1つの前記経路の確定を受け付け、
確定された前記経路の確定データを外部サーバーに送信し、
前記アイキャッチャーに表示する第2表示モードの表示データを前記外部サーバーから受信し、
前記第2表示モードの前記表示データを前記外部サーバーから受信したことに基づいてアイキャッチャーに前記第2表示モードで表示し、
確定された前記経路に基づいて乗車券を発行し、
前記第2表示モードにおいて、確定された前記経路の、時刻表、遅延情報、振替輸送情報、ホーム情報のうち少なくとも1つを前記アイキャッチャーに表示する、券売機の発券方法。
【請求項9】
前記第1表示モードにおいて、取り扱い機能、取り扱い券種、遅延情報、振替輸送情報のうち少なくとも1つを前記アイキャッチャーに表示する、請求項8に記載の券売機の発券方法。
【請求項10】
前記第1表示モードにおいて、前記アイキャッチャーに複数の画面を切り替えて表示する、請求項8に記載の券売機の発券方法。
【請求項11】
前記第2表示モードにおいて、前記アイキャッチャーに複数の画面を切り替えて表示する、請求項8に記載の券売機の発券方法。
【請求項12】
利用客の接近を非検出と判断したのに基づいて、前記アイキャッチャーを前記第2表示モードから前記第1表示モードに切り替えて表示する、請求項8に記載の券売機の発券方法。
【請求項13】
利用客の接近を非検出と判断したのに基づいて、前記アイキャッチャーの画面をオフ表示し、
利用客の接近を検出したことに基づいて、前記アイキャッチャーの画面をオン表示する、請求項8に記載の券売機の発券方法。
【請求項14】
前記アイキャッチャーに表示する前記第1表示モードの前記表示データを前記外部サーバーから受信し、
前記第1表示モードにおいて、受信した前記第1表示モードの前記表示データを前記アイキャッチャーに表示する、請求項8に記載の券売機の発券方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、券売機及び券売機の発券方法に関する。
【背景技術】
【0002】
駅に設置されている券売機は表示画面の上にアイキャッチャーを備えており、従来、アイキャッチャーには、取扱い機能や券種などが固定表示されていた。しかし、アイキャッチャーを固定表示とすることで、券売機の取扱い機能や券種などが固定されてしまうため、汎用性のある効率的な券売機の運用が図り難いという課題があった。当該課題を解決するために、アイキャッチャーの表示内容を簡単に変更できて、その表示エリアを効率的に活用することができる券売機が知られている。具体的には、縦長の表示画面を上部と下部に分割して表示し、券売機で取り扱う取引の識別情報を上部に表示し、取引に関する選択肢を下部に表示する券売機が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-237641号公報
【特許文献2】特開2010-55414号公報
【特許文献3】特開2021-168003号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本実施形態の目的は、利用客に有用な情報を提供することが可能な券売機及び券売機の発券方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一実施形態に係る券売機は、表示装置であるアイキャッチャーと、経路情報の入力を受け付ける経路情報入力部と、前記経路情報入力部に入力された前記経路情報に基づいて経路を検索する経路検索部と、前記経路検索部によって検索された前記経路のうち、少なくとも1つを表示する表示部と、前記表示部に表示された前記経路のうち、いずれか1つの前記経路の確定を受け付ける経路確定部と、前記経路確定部において確定された前記経路の確定データを外部サーバーに送信し、前記アイキャッチャーに表示する表示データを前記外部サーバーから受信する通信部と、前記経路確定部において確定された前記経路に基づいて乗車券を発行する発券部と、を備え、前記アイキャッチャーは、前記表示部の上に位置し、前記経路確定部において前記経路が確定される前に第1表示モードで表示し、前記経路確定部において前記経路が確定された後に前記表示データを前記外部サーバーから受信したことに基づいて第2表示モードで表示し、前記第2表示モードにおいて、確定された前記経路の、時刻表、遅延情報、振替輸送情報、ホーム情報のうち少なくとも1つを表示する。
【0006】
一実施形態に係る券売機の発券方法は、アイキャッチャーに第1表示モードで表示し、経路情報の入力を受け付け、入力された前記経路情報に基づいて経路を検索し、検索された前記経路のうち、少なくとも1つを表示し、表示された前記経路のうち、いずれか1つの前記経路の確定を受け付け、確定された前記経路の確定データを外部サーバーに送信し、前記アイキャッチャーに表示する第2表示モードの表示データを前記外部サーバーから受信し、前記第2表示モードの前記表示データを前記外部サーバーから受信したことに基づいてアイキャッチャーに前記第2表示モードで表示し、確定された前記経路に基づいて乗車券を発行し、前記第2表示モードにおいて、確定された前記経路の、時刻表、遅延情報、振替輸送情報、ホーム情報のうち少なくとも1つを前記アイキャッチャーに表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、本実施形態に係る改札システムの構成を概略的に示すブロック図である。
図2図2は、本実施形態に係るサーバーの構成を概略的に示すブロック図である。
図3図3は、本実施形態に係る券売機の構成を概略的に示すブロック図である。
図4図4は、本実施形態に係る券売機の構成を模式的に示す図である。
図5図5は、本実施形態に係る券売機の動作を説明するためのフローチャートである。
図6図6は、券売機の動作の他の実施例を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、開示はあくまで一例に過ぎず、当業者において、発明の主旨を保っての適宜変更について容易に想到し得るものについては、当然に本発明の範囲に含有されるものである。また、図面は、説明をより明確にするため、実際の態様に比べて、各部の幅、厚さ、形状等について模式的に表される場合があるが、あくまで一例であって、本発明の解釈を限定するものではない。また、本明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同一又は類似した機能を発揮する構成要素には同一の参照符号を付し、重複する詳細な説明を適宜省略することがある。
【0009】
図1は、本実施形態に係る改札システム100の構成を概略的に示すブロック図である。
改札システム100は、サーバー1と、複数の券売機2と、を備えている。
サーバー1は、複数の券売機2と接続され、複数の券売機2を制御する。サーバー1は、複数の券売機2との間で乗車券発行に必要な情報などの様々な情報の通信を行う。また、サーバー1は、券売機2のアイキャッチャーの表示に必要な情報を券売機2から受信したり、券売機2に送信したりする。ここで、本実施形態のサーバー1は、複数の駅に設置された券売機2を統括的に制御するサーバーに相当する。
複数の券売機2は、それぞれサーバー1に接続されている。本実施形態の券売機2は、利用客が操作することによって、乗車券などを発行するものである。
【0010】
図2は、本実施形態に係るサーバー1の構成を概略的に示すブロック図である。
サーバー1は、制御部10と、メモリ11と、通信部12と、を備えている。
制御部10は、メモリ11、通信部12に接続され、それぞれの制御を行う。
メモリ11は、制御部10による制御に基づいて、サーバー1の制御に必要な制御データを記憶している。また、メモリ11は、券売機2の取り扱い機能、券売機2の取り扱い券種、路線情報、時刻表、遅延情報、振替輸送情報、ホーム情報などを記憶している。メモリ11が記憶する情報は、随時更新されている。
通信部12は、制御部10による制御に基づいて、券売機2との間で乗車券の発行に必要な情報の通信を行う。また、通信部12は、制御部10による制御に基づいて、券売機2との間で券売機2のアイキャッチャーの表示に必要な情報の通信を行う。
【0011】
図3は、本実施形態に係る券売機2の構成を概略的に示すブロック図である。図4は、本実施形態に係る券売機2の構成を模式的に示す図である。
【0012】
券売機2は、制御部20と、メモリ21と、入力部22と、経路検索部23と、表示部24と、通信部25と、精算部26と、発券部27と、アイキャッチャー28と、接近センサー29と、を備えている。
【0013】
制御部20は、メモリ21、入力部22、経路検索部23、表示部24、通信部25、精算部26、発券部27、アイキャッチャー28、接近センサー29に接続され、それぞれの制御を行う。
【0014】
メモリ21は、制御部20による制御に基づいて、券売機2の制御に必要な制御データや乗車券を発行する業務を行うのに必要な各種データなどを記憶している。メモリ21は、例えば、路線情報や運賃表などを記憶している。
【0015】
入力部22は、制御部20による制御に基づいて、利用客による各種操作の入力を受け付ける。入力部22は、各種ボタンや、接触を検知したのに基づいて対応する情報を出力するタッチパネルなどで構成されている。なお、入力部22の少なくとも一部はタッチパネルとして表示部24に組み込まれている。
【0016】
入力部22は、発券入力部22A、経路情報入力部22B、経路確定部22Cを有している。発券入力部22Aは、乗車券の発券入力を受け付ける。経路情報入力部22Bは、経路情報の入力を受け付ける。経路確定部22Cは、表示部24に表示された経路のうち、いずれか1つの経路の確定を受け付ける。
【0017】
経路検索部23は、制御部20による制御に基づいて、経路情報入力部22Bに入力された経路情報に基づいて経路を検索する。
【0018】
表示部24は、制御部20による制御に基づいて、乗車券発行の操作に伴う情報を表示する。つまり、表示部24は、利用客に対して乗車券の発行に必要な各種操作を案内する画面や、発行する乗車券の内容などの種々の情報を案内する画面などを表示する。表示部24の少なくとも一部は、例えば、タッチパネル内蔵の液晶表示装置などで構成されている。また、表示部24は、制御部20による制御に基づいて、経路検索部23によって検索された経路のうち、少なくとも1つを表示する。
なお、表示部24は、利用客の利用時以外では、画面がオフされていてもよいし、利用客に対して他の情報を表示していてもよい。
【0019】
通信部25は、制御部20による制御に基づいて、サーバー1との間で乗車券の発行に必要な情報の通信を行う。また、通信部25は、制御部20による制御に基づいて、サーバー1との間でアイキャッチャー28の表示に必要な情報の通信を行う。具体的には、通信部25は、経路確定部22Cにおいて確定された経路の確定データをサーバー1に送信したり、アイキャッチャー28に表示する表示データをサーバー1から受信したりする。
【0020】
精算部26は、制御部20による制御に基づいて、乗車券の料金を算出する。また、精算部26は、利用客が投入した現金を精算し、釣り銭が生じた場合には利用客に返却する現金処理部や、クレジットカードによる決済を行うクレジットカード処理部などを有している。
【0021】
発券部27は、制御部20による制御に基づいて、経路確定部22Cにおいて確定された経路に基づいて乗車券を発行する。発券部27は、乗車券に対して印刷やデータの書き込みなどを行う。
【0022】
アイキャッチャー28は、図4に示すように、表示部24の上に位置している。本実施形態のアイキャッチャー28は、液晶表示装置などの表示装置である。
また、券売機2は、筐体の一部としてフレームFR1及びFR2を備えている。フレームFR1は、表示部24を囲んでいる。フレームFR2は、アイキャッチャー28を囲んでいる。フレームFR1及びFR2のそれぞれの一部は、表示部24とアイキャッチャー28との間に介在している。つまり、本実施形態においては、表示部24とアイキャッチャー28とは、別個の表示装置である。
なお、図4においては、メモリ21などの図示を省略している。
【0023】
接近センサー29は、制御部20による制御に基づいて、利用客の接近を検出する。すなわち、接近センサー29は、券売機2の前方において、所定の範囲内に利用客が存在するか否かを判断する。
【0024】
図5は、本実施形態に係る券売機2の動作を説明するためのフローチャートである。ここでは、図3を参照しながら、券売機2の動作について説明する。
【0025】
本実施形態のアイキャッチャー28は、利用客によって乗車券の経路が確定される前には第1表示モードで表示し、利用客によって乗車券の経路が確定された後には第2表示モードで表示する。アイキャッチャー28は、第1表示モードにおいては、券売機2の取り扱い機能、券売機2の取り扱い券種、全路線に関する遅延情報、全路線に関する振替輸送情報などを表示する。また、アイキャッチャー28は、第2表示モードにおいては、利用客によって確定された経路に関して、時刻表、遅延情報、振替輸送情報、ホーム情報などを表示する。
【0026】
まず、制御部20は、通信部25を制御して、アイキャッチャー28に表示する第1表示モードの表示データをサーバー1から受信する(ST1)。このとき、サーバー1は、アイキャッチャー28に表示する第1表示モードの表示データを判断して券売機2に送信する。
なお、サーバー1は、アイキャッチャー28に表示する表示データを継続的に券売機2に送信している。すなわち、サーバー1は、アイキャッチャー28が表示している間は表示データを券売機2に送信し続けている。
【0027】
制御部20は、通信部25において第1表示モードの表示データをサーバー1から受信したことに基づいてアイキャッチャー28に第1表示モードで表示する(ST2)。つまり、制御部20は、第1表示モードにおいて、通信部25が受信した第1表示モードの表示データをアイキャッチャー28に表示する。
制御部20は、アイキャッチャー28に第2表示モードで表示するまでは(ST10)、アイキャッチャー28に第1表示モードで表示し続けている。また、制御部20は、利用客の券売機2への接近の有無に関わらず、アイキャッチャー28に第1表示モードで表示し続けている。
【0028】
アイキャッチャー28は、第1表示モードにおいて、券売機2の取り扱い機能、券売機2の取り扱い券種、遅延情報、振替輸送情報のうち少なくとも1つを表示する。例えば、券売機2の取り扱い機能とは、切符、回数券、定期券、チャージなどである。例えば、券売機2の取り扱い券種とは、種々のICカード乗車券の名称などである。また、第1表示モードで表示される遅延情報、振替輸送情報は、乗車券の経路が確定前であるため、全路線に関するものである。なお、アイキャッチャー28は、第1表示モードにおいて、上記に加えて広告などの他の情報を表示してもよい。
【0029】
アイキャッチャー28は、例えば、第1表示モードにおいて、複数の画面を切り替えて表示してもよい。複数の画面は、それぞれ異なる情報を表示する。
【0030】
次に、制御部20は、発券入力部22Aにおいて乗車券の発券入力がされたか否かを判断する(ST3)。制御部20は、発券入力部22Aにおいて乗車券の発券入力がされたと判断したのに基づいて(ST3、YES)、経路情報入力部22Bにおいて、経路情報の入力を受け付ける(ST4)。利用客は、例えば、着駅、経由駅、路線などの経路情報を入力する。
【0031】
制御部20は、経路検索部23において、経路情報入力部22Bに入力された経路情報に基づいて経路を検索する(ST5)。経路検索部23は、入力された経路情報を通信部25によってサーバー1に送信し、サーバー1から検索結果を受信してもよい。もしくは、券売機2のメモリ21のデータがサーバー1から送信される情報によって随時更新されている場合には、経路検索部23は、サーバー1と通信せずに、メモリ21のデータを参照し、経路を検索してもよい。
【0032】
制御部20は、表示部24において、経路検索部23によって検索された経路のうち、少なくとも1つの経路を表示する(ST6)。このとき、精算部26において乗車券の料金を算出し、表示部24に算出した乗車券の料金を表示する。
【0033】
制御部20は、経路確定部22Cにおいて、表示部24に表示された経路のうち、いずれか1つの経路が確定されたか否かを判断する(ST7)。具体的には、利用客は、表示部24に表示された経路のうち、1つの経路の確定を経路確定部22Cに入力する。
【0034】
制御部20は、経路確定部22Cにおいて、表示部24に表示された経路のうち、いずれか1つの経路が確定されたと判断したのに基づいて(ST7、YES)、確定された経路の確定データをサーバー1に送信する(ST8)。
【0035】
制御部20は、通信部25を制御して、アイキャッチャー28に表示する第2表示モードの表示データをサーバー1から受信する(ST9)。このとき、サーバー1は、確定された経路の確定データに基づいて、アイキャッチャー28に表示する第2表示モードの表示データを判断して券売機2に送信する。
【0036】
制御部20は、通信部25において第2表示モードの表示データをサーバー1から受信したことに基づいてアイキャッチャー28に第2表示モードで表示する(ST10)。つまり、制御部20は、第2表示モードにおいて、通信部25が受信した第2表示モードの表示データをアイキャッチャー28に表示する。
制御部20は、アイキャッチャー28に次に第1表示モードで表示するまでは(ST16)、アイキャッチャー28に第2表示モードで表示し続けている。
【0037】
アイキャッチャー28は、第2表示モードにおいて、確定された経路の、時刻表、遅延情報、振替輸送情報、ホーム情報のうち少なくとも1つを表示する。例えば、時刻表は、券売機2が設置された駅の時刻表である。また、第2表示モードで表示される遅延情報、振替輸送情報は、乗車券の経路が確定後であるため、確定された経路に関するものである。例えば、ホーム情報は、何番線のホームから電車が発車するかという情報である。
【0038】
アイキャッチャー28は、例えば、第2表示モードにおいて、複数の画面を切り替えて表示してもよい。複数の画面は、それぞれ異なる情報を表示する。
【0039】
アイキャッチャー28は、例えば、第1表示モード及び第2表示モードの両方において、遅延情報や振替輸送情報がある場合には、遅延情報や振替輸送情報を他の情報よりも優先的に表示する。ここで、優先的な表示とは、遅延情報及び振替輸送情報を他の情報より長時間表示することである。この場合、サーバー1は、遅延情報及び振替輸送情報を他の情報より長時間表示するように、券売機2に表示データを送信する。
【0040】
次に、制御部20は、精算部26において、乗車券の料金を精算する(ST11)。具体的には、制御部20は、精算部26において現金処理やクレジットカード処理などを行う。
【0041】
制御部20は、発券部27において、経路確定部22Cによって確定された経路に基づいて乗車券を発行する(ST12)。制御部20は、発券部27において、乗車券に発駅、着駅、経由駅、路線、料金などの情報を印字したり、磁気情報を書き込んだりする。
【0042】
制御部20は、接近センサー29において利用客の接近を非検出と判断する(ST13)。つまり、制御部20は、利用客が発券終了後に券売機2の前から立ち去ったことを接近センサー29によって判断する。
制御部20は、接近センサー29において利用客の接近を非検出と判断したことをサーバー1に送信する(ST14)。
【0043】
制御部20は、通信部25を制御して、アイキャッチャー28に表示する第1表示モードの表示データをサーバー1から受信する(ST15)。このとき、サーバー1は、利用客の接近が非検出であることに基づいて、アイキャッチャー28に表示する第1表示モードの表示データを判断して券売機2に送信する。
【0044】
制御部20は、通信部25において第1表示モードの表示データをサーバー1から受信したことに基づいてアイキャッチャー28に第1表示モードで表示する(ST16)。
上述したように、制御部20は、接近センサー29において利用客の接近を非検出と判断したのに基づいて、アイキャッチャー28を第2表示モードから第1表示モードに切り替えて表示する。
【0045】
本実施形態によれば、アイキャッチャー28は表示装置であり、表示内容を可変とすることができる。そのため、固定表示されているアイキャッチャーと比べて、より多くの種類の情報を適時に表示することができる。
また、アイキャッチャー28は、経路確定部22Cにおいて経路が確定される前に第1表示モードで表示し、経路確定部22Cにおいて経路が確定された後に、表示データをサーバー1から受信したことに基づいて第2表示モードで表示する。アイキャッチャー28の第2表示モードにおいて、利用客が利用する路線に関連する情報を表示することができる。よって、利用客に対してより有用な情報を提供することができる。
【0046】
図6は、券売機2の動作の他の実施例を説明するためのフローチャートである。図6に示す動作は、図5に示した動作と比較して、動作ST1の前の動作、及び、動作ST13の後の動作が異なっている。
【0047】
制御部20は、接近センサー29において利用客の接近を検出したか否かを判断する(ST21)。制御部20は、接近センサー29において利用客の接近を検出したことに基づいて(ST21、YES)、アイキャッチャー28の画面をオン表示する(ST22)。すなわち、制御部20は、接近センサー29において利用客の接近を検出するまでは、アイキャッチャー28の画面をオフ表示している。
【0048】
制御部20は、アイキャッチャー28の画面がオン表示されたことに基づいて、通信部25を制御して、アイキャッチャー28に表示する第1表示モードの表示データをサーバー1から受信する(ST1)。
なお、動作ST1から動作ST13までは、図5に示したのと同様である。
【0049】
制御部20は、接近センサー29において利用客の接近を非検出と判断する(ST13)。つまり、制御部20は、利用客が発券終了後に券売機2の前から立ち去ったことを接近センサー29によって判断する。
制御部20は、接近センサー29において利用客の接近を非検出と判断したのに基づいて(ST13)、アイキャッチャー28の画面をオフ表示する(ST23)。
【0050】
図6に示したように、アイキャッチャー28は、利用客が券売機2の前に不在の場合には画面をオフ表示してもよい。これにより、アイキャッチャー28の消費電力を節約することができる。
【0051】
以上説明したように、本実施形態によれば、利用客に有用な情報を提供することが可能な券売機及び券売機の発券方法を得ることができる。
【0052】
なお、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これらの新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0053】
1…サーバー、2…券売機、22B…経路情報入力部、22C…経路確定部、
23…経路検索部、24…表示部、25…通信部、27…発券部、
28…アイキャッチャー、29…接近センサー。
図1
図2
図3
図4
図5
図6