(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024148359
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】プログラム、コンピュータおよび情報処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20241010BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023061428
(22)【出願日】2023-04-05
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-01
(71)【出願人】
【識別番号】514035947
【氏名又は名称】株式会社TOKIUM
(74)【代理人】
【識別番号】100131842
【弁理士】
【氏名又は名称】加島 広基
(74)【代理人】
【識別番号】100215267
【弁理士】
【氏名又は名称】古屋 秀人
(74)【代理人】
【識別番号】100215555
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】黒▲崎▼ 賢一
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA11
5L049AA11
(57)【要約】
【課題】受け付けた証憑データに不備がある場合に不備の種類の情報を出力することにより利便性を高めることができるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供する。
【解決手段】プログラムは、コンピュータを受付手段22と、不備判定手段26と、不備種類検出手段30と、出力手段32として機能させる。受付手段22は、証憑データを受け付け、不備判定手段26は、受付手段22が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、不備種類検出手段30は、受付手段22が受け付けた証憑データに不備が存在することが不備判定手段26により判定されたときに、不備の種類を検出し、出力手段32は、不備種類検出手段30により検出された証憑データの不備の種類の情報を出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを受付手段と、不備判定手段と、不備種類検出手段と、出力手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、証憑データを受け付け、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記出力手段は、前記不備種類検出手段により検出された証憑データの不備の種類の情報を出力する、プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記出力手段により出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、前記受付手段が証憑データを受け付けたときの送信元の端末に表示させる表示指示信号を前記端末に送信する、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記コンピュータを項目情報取得手段として更に機能させ、
前記項目情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける各項目の情報を取得し、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑の画像および前記項目情報取得手段により取得された証憑データにおける各項目の情報のうち少なくとも何れかに基づいて、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑の画像および前記項目情報取得手段により取得された証憑データにおける各項目の情報のうち少なくとも何れかに基づいて、不備の種類を検出する、請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを入力指示手段として更に機能させ、
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記入力指示手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データの各項目の入力欄をオペレータ端末に表示させるよう前記オペレータ端末に表示指示信号を送信し、
前記オペレータ端末において表示される証憑の画像に不備があるか否かの情報および不備の種類の情報が入力されたときに、前記不備判定手段は、前記オペレータ端末により入力された前記オペレータ端末において表示される証憑の画像に不備があるか否かの情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記オペレータ端末により入力された前記オペレータ端末において表示される証憑の画像における不備の種類の情報に基づいて、不備の種類を検出する、請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを記憶手段として更に機能させ、
前記記憶手段は、証憑データにおける複数の不備の種類の情報を記憶部に記憶させ、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、前記記憶部に記憶されている複数の不備の種類から不備の種類を特定する、請求項1記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記記憶手段は、証憑データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報を前記記憶部に記憶させ、
前記送信手段は、前記記憶部に記憶されている証憑データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報に基づいて、前記出力手段により出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、前記受付手段が証憑データを受け付けたときの送信元の端末に表示させる表示指示信号を前記端末に送信する、請求項5記載のプログラム。
【請求項7】
プログラムを実行することにより受付手段と、不備判定手段と、不備種類検出手段と、出力手段として機能する制御部を有するコンピュータであって、
前記受付手段は、証憑データを受け付け、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記出力手段は、前記不備種類検出手段により検出された証憑データの不備の種類の情報を出力する、コンピュータ。
【請求項8】
制御部を有するコンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記制御部が、証憑データを受け付け、
前記制御部が、受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記制御部が、受け付けた証憑データに不備が存在することが判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記制御部が、検出された証憑データの不備の種類の情報を出力する、情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、プログラム、コンピュータおよび情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、事業会社の従業員等が経費の精算を行うにあたり業務負荷を低減するシステムとして様々なものが知られている。例えば、特許文献1には、交通費などの経費申請作業を簡素化して従業員の経費精算に要する負担を軽減するシステムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
処理システムに送信された領収書等の証憑データに不備がある場合は、この処理システムに証憑データを送信したユーザ等の端末にエラーメッセージを送信する必要があるが、不備の種類が分からないと証憑データの再登録が行われる際に不便である。
【0005】
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、受け付けた証憑データに不備がある場合に不備の種類の情報を出力することにより利便性を高めることができるプログラム、コンピュータおよび情報処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のプログラムは、
コンピュータを受付手段と、不備判定手段と、不備種類検出手段と、出力手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、証憑データを受け付け、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記出力手段は、前記不備種類検出手段により検出された証憑データの不備の種類の情報を出力することを特徴とする。
【0007】
本発明のプログラムは、
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記送信手段は、前記出力手段により出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、前記受付手段が証憑データを受け付けたときの送信元の端末に表示させる表示指示信号を前記端末に送信してもよい。
【0008】
本発明のプログラムにおいては、
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記コンピュータを項目情報取得手段として更に機能させ、
前記項目情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける各項目の情報を取得し、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑の画像および前記項目情報取得手段により取得された証憑データにおける各項目の情報のうち少なくとも何れかに基づいて、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑の画像および前記項目情報取得手段により取得された証憑データにおける各項目の情報のうち少なくとも何れかに基づいて、不備の種類を検出してもよい。
【0009】
本発明のプログラムは、
前記コンピュータを入力指示手段として更に機能させ、
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記入力指示手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データの各項目の入力欄をオペレータ端末に表示させるよう前記オペレータ端末に表示指示信号を送信し、
前記オペレータ端末において表示される証憑の画像に不備があるか否かの情報および不備の種類の情報が入力されたときに、前記不備判定手段は、前記オペレータ端末により入力された前記オペレータ端末において表示される証憑の画像に不備があるか否かの情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記オペレータ端末により入力された前記オペレータ端末において表示される証憑の画像における不備の種類の情報に基づいて、不備の種類を検出してもよい。
【0010】
本発明のプログラムは、
前記コンピュータを記憶手段として更に機能させ、
前記記憶手段は、証憑データにおける複数の不備の種類の情報を記憶部に記憶させ、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、前記記憶部に記憶されている複数の不備の種類から不備の種類を特定してもよい。
【0011】
本発明のプログラムは、
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記記憶手段は、証憑データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報を前記記憶部に記憶させ、
前記送信手段は、前記記憶部に記憶されている証憑データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報に基づいて、前記出力手段により出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、前記受付手段が証憑データを受け付けたときの送信元の端末に表示させる表示指示信号を前記端末に送信してもよい。
【0012】
本発明のコンピュータは、
プログラムを実行することにより受付手段と、不備判定手段と、不備種類検出手段と、出力手段として機能する制御部を有するコンピュータであって、
前記受付手段は、証憑データを受け付け、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記出力手段は、前記不備種類検出手段により検出された証憑データの不備の種類の情報を出力することを特徴とする。
【0013】
本発明の情報処理方法は、
制御部を有するコンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記制御部が、証憑データを受け付け、
前記制御部が、受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記制御部が、受け付けた証憑データに不備が存在することが判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記制御部が、検出された証憑データの不備の種類の情報を出力することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明のプログラム、コンピュータおよび情報処理方法によれば、受け付けた証憑データに不備がある場合に不備の種類の情報を出力することにより利便性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】本発明の実施の形態による情報処理システムの構成の一例を概略的に示す図である。
【
図2】
図1に示す情報処理システムにおいて領収書の精算処理が行われるときの各構成要素間での情報の流れを示すチャートである。
【
図3】
図1に示す情報処理システムにおいて領収書の精算処理が行われるときの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至
図3は、本実施の形態に係る情報処理システム1および当該情報処理システム1による情報処理方法を示す図である。本実施の形態に係る情報処理システム1および情報処理方法によれば、領収書データ等の証憑データを新たに受け付けたときに、この新たに受け付けた証憑データに不備があるか否かを判定することができ、受け付けた証憑データに不備がある場合に不備の種類の情報を出力する。ここで、本実施の形態では、証憑は、請求書、領収書、発注書、納品書、契約書等のうち少なくとも何れかを含む。以下の説明では証憑が主に領収書等である場合について述べるが、証憑として領収書以外のものが用いられてもよい。
【0017】
本実施の形態による情報処理システム1は、管理サーバ10と、オペレータ端末40と、ユーザ端末50と、クライアント端末60とを備えている。管理サーバ10は、インターネット回線等のネットワークを通じて利用できるサーバである。管理サーバ10には、インターネット回線等のネットワークを介してオペレータ端末40、ユーザ端末50およびクライアント端末60がそれぞれ通信可能に接続されている。このような情報処理システム1の各構成要素について以下に説明する。
【0018】
オペレータ端末40は、管理サーバ10の管理を行う管理会社のオフィス等に設置されているパーソナルコンピュータ等を含み、この管理会社の社員であるオペレータがオペレータ端末40を操作することにより管理サーバ10に対して情報の送受信を行うようになっている。具体的には、オペレータがオペレータ端末40を操作することにより証憑の各項目の情報(例えば、領収書の利用日、明細、金額、支払先名等の情報)の入力処理を行うことができるようになっている。なお、領収書の利用日とは、領収書が発行された発行日または領収書が紛失後に再発行された再発行日を含む。領収書の明細は、購入した物品やサービスに対する対価の支払先および品目等のうち少なくとも何れかに関する情報を含む。
【0019】
ユーザ端末50は、情報処理システム1のサービス対象となるクライアント企業の従業員が所持するものであり、例えばスマートフォンやPCタブレット等を含む。従業員はユーザ端末50により経費の申請情報を入力することができるようになっている。具体的には、ユーザ端末50にはカメラが備え付けられており、クライアント企業の従業員は領収書をカメラで撮像する。この場合、ユーザ端末50において領収書の画像が取得される。このような領収書の画像も経費の申請情報に含まれる。
【0020】
また、ユーザ端末50には経費申請アプリをインストールすることが可能となっており、ユーザ端末50においてこの経費申請アプリを起動した後に領収書をカメラで撮像し、その後に経費申請画面で従業員が立替を行った領収書の各項目の情報(例えば、領収書の利用日、明細、金額、支払先名等の情報)を入力することにより、ユーザ端末50において経費の申請情報が受け付けられてもよい。また、ユーザ端末50のモニタに表示されるブラウザにより従業員は経費の申請情報を入力してもよい。
【0021】
クライアント端末60は、情報処理システム1のサービス対象となるクライアント企業のオフィス等に設置されるパーソナルコンピュータ等を含み、クライアント企業の経理担当者がクライアント端末60を操作することにより管理サーバ10に対して情報の送受信を行うようになっている。具体的には、クライアント企業の経理担当者がクライアント端末60を操作することにより、管理サーバ10に登録された領収書の一覧を確認することができるようになっている。
【0022】
管理サーバ10は、制御部20と、記憶部36と、通信部38とを有している。制御部20は、所定のプログラムを実行することにより受付手段22、項目情報取得手段24、不備判定手段26、入力指示手段28、不備種類検出手段30、出力手段32、送信手段33および記憶手段34として機能する。受付手段22は外部装置(例えば、オペレータ端末40、ユーザ端末50、クライアント端末60等)から様々な情報を受け付ける。本実施の形態では、受付手段22は、ユーザ端末50から経費の申請情報を証憑データ(具体的には、領収書データ)として受け付けるようになっている。項目情報取得手段24は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける各項目の情報を取得する。不備判定手段26は、受付手段22が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定する。入力指示手段28は、受付手段22が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データの各項目の入力欄をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信する。不備種類検出手段30は、受付手段22が受け付けた証憑データに不備が存在することが不備判定手段26により判定されたときに、不備の種類を検出する。出力手段32は、不備種類検出手段30により検出された証憑データの不備の種類の情報を出力する。送信手段33は、出力手段32により出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、受付手段22が証憑データを受け付けたときの送信元の端末(具体的には、ユーザ端末50)に表示させる表示指示信号をこの端末に送信する。記憶手段34は、証憑データにおける複数の不備の種類の情報を予め記憶部36に記憶させる。これらの各手段22、24、26、28、30、32、33、34の機能の詳細については後述する。
【0023】
なお、制御部20により実行されるプログラムは記憶部36に記憶されたものであることに限定されることはない。制御部20により実行されるプログラムとして、外部装置から通信部38を介して制御部20に送信されるものや、管理サーバ10に装着されたUSBメモリ等の記憶媒体に記憶されているもの、管理サーバ10とは別のサーバ(例えば、クラウドサーバ)等に記憶されているもの等が用いられてもよい。
【0024】
記憶部36は例えばHDD(Hard Disk Drive)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびSSD(Solid State Drive)などで構成され、様々な情報が記憶部36に記憶されるようになっている。例えば、記憶部36には、ユーザ端末50から送信された証憑データやオペレータ端末40により入力された情報が記憶されるようになっている。また、記憶部36には、領収書データにおける複数の不備の種類の情報が記憶手段34によって予め記憶されるようになっている。具体的には、不備の種類として、例えば画像のピンボケ、画像における領収書への汚れの付着、画像における領収書の一部の欠落、画像における領収書に記載されている一部の項目の欠損等が挙げられる。また、記憶部36には、領収書データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報が記憶手段34によって予め記憶されるようになっている。
【0025】
通信部38は、制御部20を外部装置(例えば、オペレータ端末40、ユーザ端末50、クライアント端末60等)と通信可能に接続するものである。制御部20は通信部38を介して外部装置に対して信号の送受信を行うことができるようになっている。
【0026】
次に、このような情報処理システム1による情報処理方法について
図2および
図3を用いて説明する。具体的には、クライアント企業の従業員が領収書について経費の申請を行うときの動作について説明する。
図2は、
図1に示す情報処理システム1において従業員が経費の申請を行ったときに領収書の精算処理が行われるときの各構成要素間での情報の流れを示すチャートであり、
図3は、
図1に示す情報処理システム1において従業員が経費の申請を行ったときに領収書の精算処理が行われるときの動作を示すフローチャートである。
【0027】
経費の申請を行いたいクライアント企業の従業員は、ユーザ端末50により領収書をカメラで撮像する。また、この従業員は、ユーザ端末50において経費申請アプリを起動し、領収書をカメラで撮像した後、経費申請アプリの経費申請画面で経費の申請情報を入力してもよい。
【0028】
ユーザ端末50により撮像された領収書の画像は当該ユーザ端末50から管理サーバ10に送信される。また、この際に、従業員の識別情報またはユーザ端末50の識別情報が領収書の画像に紐付けられてユーザ端末50から管理サーバ10に送信される。このようにして、管理サーバ10の制御部20の受付手段22は、各従業員のユーザ端末50から領収書の画像を領収書データとして従業員の識別情報またはユーザ端末50の識別情報に紐付けられた状態で受け付ける(
図3のステップS1)。
【0029】
次に、項目情報取得手段24は、受付手段22が受け付けた領収書データにおける領収書の画像から光学文字認識により領収書データにおける各項目の情報を取得する(
図3のステップS2)。具体的には、領収書データにおける各項目の情報は、領収書の利用日、金額、明細、発行元等の情報を含む。不備判定手段26は、受付手段22が受け付けた領収書の画像および項目情報取得手段24により取得された領収書データにおける各項目の情報のうち少なくとも何れかに基づいて、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在するか否かを判定する(
図3のステップS3)。具体的には、受付手段22が受け付けた領収書の画像がピンボケしていたり、受付手段22が受け付けた画像において領収書に汚れが付着していたり、受付手段22が受け付けた画像において領収書の一部が欠落していたり、領収書データにおける各項目の情報のうち一部の項目に欠損があったりする場合には、不備判定手段26は、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在すると判定する。
【0030】
不備判定手段26により不備が存在すると判定された場合には(
図3のステップS4の「YES」)、不備種類検出手段30は、受付手段22が受け付けた領収書の画像および項目情報取得手段24により取得された領収書データにおける各項目の情報のうち少なくとも何れかに基づいて、不備の種類を検出する(
図3のステップS5)。上述したように、不備の種類として、例えば画像のピンボケ、画像における領収書への汚れの付着、画像における領収書の一部の欠落、画像における領収書に記載されている一部の項目の欠損等が挙げられる。出力手段32は、不備種類検出手段30により検出された領収書データの不備の種類の情報を出力する(
図3のステップS6)。そして、送信手段33は、出力手段32により出力された領収書データの不備の種類に対応するメッセージを、受付手段22が領収書データを受け付けたときの送信元の端末(具体的には、ユーザ端末50)に表示させる表示指示信号をこの送信元の端末に送信する(
図3のステップS7)。このことにより、ユーザ端末50を所持するクライアント企業の従業員は、ユーザ端末50のモニタに表示されるメッセージに基づいて、領収書の再登録を行うことができるようになる。
【0031】
具体的には、不備の種類が画像のピンボケである場合には、ユーザ端末50のモニタに、領収書の画像がピンボケしている旨のメッセージが表示される。この場合は、ユーザ端末50を所持するクライアント企業の従業員は、ユーザ端末50のカメラのレンズと領収書との間の距離を変えてピンボケとならないよう領収書を再び撮像する。このことにより、領収書の画像が領収書データとして再びユーザ端末50から管理サーバ10に送信されるようになる。また、不備の種類が画像における領収書への汚れの付着である場合には、ユーザ端末50のモニタに、領収書に汚れが付着している旨のメッセージが表示される。この場合は、ユーザ端末50を所持するクライアント企業の従業員は、領収書に付着している汚れを除去してからユーザ端末50のカメラにより領収書を再び撮像する。このことにより、領収書の画像が領収書データとして再びユーザ端末50から管理サーバ10に送信されるようになる。
【0032】
また、不備の種類が画像における領収書の一部の欠落である場合には、ユーザ端末50のモニタに、領収書の一部が画像からはみ出している旨のメッセージが表示される。この場合には、ユーザ端末50を所持するクライアント企業の従業員は、ユーザ端末50のカメラのレンズと領収書との間の距離を変えて領収書が全て画像に収まるよう領収書を再び撮像する。このことにより、領収書の画像が領収書データとして再びユーザ端末50から管理サーバ10に送信されるようになる。また、不備の種類が画像における領収書に記載されている一部の項目の欠損である場合には、ユーザ端末50のモニタに、領収書の一部の項目に欠落がある旨のメッセージが表示される。この場合は、ユーザ端末50を所持するクライアント企業の従業員は、領収書の発行元に領収書を再発行してもらった後、ユーザ端末50のカメラによりこの再発行された領収書を再び撮像する。このことにより、領収書の画像が領収書データとして再びユーザ端末50から管理サーバ10に送信されるようになる。
【0033】
一方、不備判定手段26により不備が存在しないと判定された場合には(
図3のステップS4の「NO」)、入力指示手段28は、受付手段22が受け付けた領収書データにおける領収書の画像および領収書データの各項目の入力欄をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信する(
図3のステップS8)。ここで、オペレータ端末40において入力画面によってオペレータにより入力される情報は、例えば領収書の利用日、金額、明細、発行元等の情報を含む。また、項目情報取得手段24によって領収書の画像から光学文字認識により領収書データにおける各項目の情報が既に取得されている場合は、この既に取得されている各項目の情報も入力指示手段28によりオペレータ端末40に送信される。この場合には、オペレータ端末40の入力画面に表示される各項目の入力欄には既に取得されている各項目の情報が表示される。このことにより、オペレータは、項目情報取得手段24によって領収書の画像から光学文字認識により取得された各項目の情報に誤りがないか否かを判断することができるようになる。
【0034】
そして、オペレータによってオペレータ端末40により領収書における各項目の情報が入力されると、入力された情報はオペレータ端末40から管理サーバ10に送信される。記憶手段34は、オペレータ端末40により入力された領収書データにおける各項目の情報を記憶部36に記憶させる。
【0035】
次に、管理サーバ10の記憶部36に記憶された領収書データの一覧を経理担当者が確認するときの動作について説明する。まず、クライアント企業の経理担当者がクライアント端末60を操作して管理サーバ10にアクセスする。具体的には、クライアント企業の経理担当者がクライアント端末60を操作して領収書確認用のブラウザにログインすると、ログイン情報がクライアント端末60から管理サーバ10に送信される。管理サーバ10の受付手段22がクライアント端末60からログイン情報を受け付けると、ログイン情報が送られたクライアント端末60に対して、記憶部36に記憶されている領収書データにおける領収書の画像およびオペレータ端末40により入力された情報の一覧を送信する。このことにより、クライアント端末60のモニタには、管理サーバ10に登録された領収書データの一覧が表示される(
図3のステップS9)。クライアント端末60のモニタに表示される領収書データの一覧のうちある領収書を経理担当者が選択すると、記憶部36に記憶されている、この領収書の画像、従業員の識別情報、ユーザ端末50の識別情報、ユーザ端末50による撮像日、領収書の利用日、明細、金額等がクライアント端末60のモニタに表示される。
【0036】
なお、本実施の形態による情報処理システムは上述した態様のものに限定されることはない。他の態様として、受付手段22がユーザ端末50から領収書の画像を含む領収書データを受け付けたときに、入力指示手段28が、受付手段22が受け付けた領収書データにおける領収書の画像および領収書データの各項目の入力欄をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信してもよい。オペレータ端末40において入力画面によってオペレータにより入力される情報は、例えば領収書の利用日、金額、明細、発行元等の情報を含む。この場合は、オペレータがオペレータ端末40により当該オペレータ端末40のモニタに表示される領収書の画像を見ながら領収書における各項目の情報を入力する際に、領収書の画像に不備が存在するか否かの情報、不備が存在する場合には不備の種類の情報および不備の内容の情報をオペレータがオペレータ端末40により入力する。この際に、記憶部36に記憶されている複数の不備の種類のうち何れかの不備の種類をオペレータがプルダウン形式で選択することができるようになっていてもよい。また、オペレータがオペレータ端末40により不備の種類を選択した後、不備の内容の記入欄がオペレータ端末40のモニタに表示されるようになっていてもよい。そして、オペレータがオペレータ端末40により領収書データにおける領収書の各項目の情報の入力を終えると、オペレータ端末40により入力された領収書データにおける各項目の情報と、オペレータ端末40により入力された領収書の不備の有無、不備の種類の情報および不備の内容の情報がオペレータ端末40から管理サーバ10に送信される。
【0037】
この場合、不備判定手段26は、オペレータ端末40から送信された領収書の不備の有無の情報に基づいて、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在するか否かを判定する。また、不備種類検出手段30は、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在することが不備判定手段26により判定されたときに、オペレータ端末40から送信された領収書の不備の種類の情報に基づいて、不備の種類を検出する。そして、出力手段32は、不備種類検出手段30により検出された領収書データの不備の種類の情報および不備の内容の情報を出力し、送信手段33は、出力手段32により出力された領収書データの不備の種類に対応するメッセージや不備の内容を、受付手段22が領収書データを受け付けたときの送信元の端末(ユーザ端末50)に表示させる表示指示信号をこの送信元の端末に送信する。
【0038】
以上のような構成からなる本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法によれば、プログラムは、コンピュータを受付手段22と、不備判定手段26と、不備種類検出手段30と、出力手段32として機能させる。受付手段22は、領収書データを受け付ける。不備判定手段26は、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在するか否かを判定する。不備種類検出手段30は、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在することが不備判定手段26により判定されたときに、不備の種類を検出する。出力手段32は、不備種類検出手段30により検出された領収書データの不備の種類の情報を出力する。この場合には、受け付けた領収書データに不備がある場合に不備の種類の情報を出力することにより領収書の登録を行おうとするユーザにとっての利便性を高めることができる。より詳細には、従来では、管理サーバに送信される領収書データに不備がある場合は、この管理サーバに領収書データを送信したユーザ端末にエラーメッセージを送信する必要があるが、不備の種類が分からないと領収書データの再登録が行われる際に不便であるという問題があった。これに対し、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法によればこのような課題を解決することができる。
【0039】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータを送信手段33として更に機能させ、送信手段33は、出力手段32により出力された領収書データの不備の種類に対応するメッセージを、受付手段22が領収書データを受け付けたときの送信元の端末(すなわち、ユーザ端末50)に表示させる表示指示信号をこの送信元の端末に送信する。この場合には、ユーザ端末50に、領収書データの不備の種類に対応するメッセージが表示されるため、ユーザはユーザ端末50に表示されるメッセージを見ながら領収書データの再登録を行うことができる。
【0040】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、受付手段22が受け付ける領収書データは少なくとも領収書の画像を含み、プログラムはコンピュータを項目情報取得手段24として更に機能させ、項目情報取得手段24は、受付手段22が受け付けた領収書データにおける領収書の画像から光学文字認識により領収書データにおける各項目の情報を取得する。また、不備判定手段26は、受付手段22が受け付けた領収書の画像および項目情報取得手段24により取得された領収書データにおける各項目の情報のうち少なくとも何れかに基づいて、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在するか否かを判定する。また、不備種類検出手段30は、受付手段22が受け付けた領収書の画像および項目情報取得手段24により取得された領収書データにおける各項目の情報のうち少なくとも何れかに基づいて、不備の種類を検出する。この場合には、管理サーバ10に送信された領収書データにおける領収書の画像に基づいて、領収書データに不備が存在するか否かを判定するとともに、不備がある場合には不備の種類を検出することができるようになる。
【0041】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータを入力指示手段28として更に機能させ、受付手段22が受け付ける領収書データは少なくとも領収書の画像を含み、入力指示手段28は、受付手段22が受け付けた領収書データにおける領収書の画像および領収書データの各項目の入力欄をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信する。そして、オペレータ端末40において表示される領収書の画像に不備があるか否かの情報および領収書の種類の情報が入力されたときに、不備判定手段26は、オペレータ端末40により入力されたオペレータ端末40において表示される領収書の画像に不備があるか否かの情報に基づいて、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在するか否かを判定する。また、不備種類検出手段30は、オペレータ端末40により入力されたオペレータ端末40において表示される領収書の画像における不備の種類の情報に基づいて、不備の種類を検出する。この場合には、管理サーバ10に送信された領収書データにおける領収書の画像に基づいて、オペレータによってオペレータ端末40により入力された情報によって、領収書データに不備が存在するか否かを判定するとともに、不備がある場合には不備の種類を検出することができるようになる。
【0042】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータを記憶手段34として更に機能させ、記憶手段34は、領収書データにおける複数の不備の種類の情報を記憶部36に記憶させ、不備種類検出手段30は、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在することが不備判定手段26により判定されたときに、記憶部36に記憶されている複数の不備の種類から不備の種類を特定する。この場合には、予め登録されている複数の不備の種類の中から、受付手段22が受け付けた領収書データについての不備を選択することができるようになる。
【0043】
また、本実施の形態のプログラム、コンピュータ(管理サーバ10)および情報処理方法においては、上述したように、プログラムはコンピュータを送信手段33として更に機能させ、記憶手段34は、領収書データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報を記憶部36に記憶させ、送信手段33は、記憶部36に記憶されている領収書データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報に基づいて、出力手段32により出力された領収書データの不備の種類に対応するメッセージを、受付手段22が領収書データを受け付けたときの送信元の端末(すなわち、ユーザ端末50)に表示させる表示指示信号をこの送信元の端末に送信する。この場合には、ユーザ端末50に表示される、領収書データの不備の種類に対応するメッセージを、予め登録されている複数の不備の種類の各々に対応するメッセージから選択することができるようになる。
【0044】
なお、本発明によるプログラム、コンピュータ(具体的には、管理サーバ10)および情報処理方法は、上述したような態様に限定されることはなく、様々な変更を加えることができる。
【0045】
例えば、冒頭で述べたように、本発明に係るプログラム、コンピュータおよび情報処理方法は、領収書の処理に関するものに限定されず、領収書以外の証憑の処理に関するものであってもよい。具体的には、領収書以外の証憑として、例えば請求書、発注書、納品書、契約書等が挙げられる。
【0046】
また、
図1乃至
図3では記憶部36が管理サーバ10に設けられている態様について述べたが、本発明はこのような態様に限定されることはない。記憶手段34は、管理サーバ10に設けられている記憶部36ではなく、管理サーバ10とは別の装置に設けられている記憶部や、管理サーバ10とは別のクラウドサービス等に様々な情報を記憶させるようになっていてもよい。この場合は、上述した各処理が行われる際に、管理サーバ10とは別の装置に設けられている記憶部や管理サーバ10とは別のクラウドサービス等に記憶されている情報を管理サーバ10の制御部20が読み出すようになる。
【0047】
また、受付手段22が受け付けた領収書データに不備が存在することが不備判定手段26により判定されたときに、領収書データに不備が存在するというメッセージおよび不備の種類の入力の指示を求めるメッセージをユーザ端末50のモニタに表示させる表示指示信号が送信手段33によりユーザ端末50に送信されてもよい。この場合には、ユーザ端末50のモニタに、当該ユーザ端末50のカメラにより撮像された領収書の画像、領収書データに不備が存在するというメッセージおよび不備の種類の入力の指示を求めるメッセージが表示される。そして、ユーザ端末50を操作するクライアント企業の従業員がモニタに表示される領収書の画像を見ながら不備の種類の情報を入力すると、入力された不備の種類の情報がユーザ端末50から管理サーバ10に送信される。不備種類検出手段30は、ユーザ端末50から送信された不備の種類の情報に基づいて、不備の種類を検出する。この場合、ユーザ端末50によりクライアント企業の従業員が不備の種類の情報を入力する際に、記憶部36に記憶されている複数の不備の種類の情報から例えばプルダウン形式によりある不備の種類の情報を選択することができるようになっていてもよい。
【0048】
また、受付手段22がユーザ端末50から領収書の画像を含む領収書データを受け付けたときに、入力指示手段28が、受付手段22が受け付けた領収書データにおける領収書の画像および領収書データの各項目の入力欄をオペレータ端末40に表示させるようオペレータ端末40に表示指示信号を送信する場合、以下の動作が行われるようになっていてもよい。具体的には、オペレータがオペレータ端末40により領収書の画像に不備が存在するか否かの情報、および不備が存在する場合には不備の種類の情報を入力する際に、クライアント企業の運用に沿ったそのクライアント企業の独自の基準に基づいて、領収書の画像に不備が存在するか否かの判定をオペレータが行ってもよい。この場合には、クライアント企業毎のルールがオペレータに提示され、オペレータはこのクライアント企業毎の社内ルールに沿って領収書の画像に不備が存在するか否かの判定を行う。例えば、領収書に宛名が記載されていない場合における不備の判定や、領収書に記載されている宛名の書き方による不備の判定についてクライアント企業毎にルールが定められている場合は、オペレータはこのクライアント企業毎のルールに沿って領収書の画像に不備が存在するか否かの判定を行う。また、クライアント企業毎の特定の不備のルール(パターン)が設定され、それに合わせてオペレータの判断が考慮されるという態様も本発明に含まれるようになっていてもよい。
【0049】
また、不備判定手段26により領収書データに不備が存在すると判定された場合に(
図3のステップS4の「YES」)、不備がそのまま修正されずにユーザ端末50によってクライアント企業の従業員により経費の申請が行われた場合は、送信手段33は、ユーザ端末50のモニタに承認ボタンを表示させる表示指示信号をユーザ端末50に送信してもよい。このことにより、ユーザ端末50のモニタには承認ボタンが表示される。クライアント企業の従業員が承認ボタンを押すと、ユーザ端末50から管理サーバ10に承認指令が送信される。
【0050】
また、本発明に係る情報処理システムのコンピュータは管理サーバ10に限定されることはない。本発明に係る情報処理システムのコンピュータとして、インターネットでアクセスできる物理サーバ内に構築される専用サーバではなく、有体物としてのコンピュータが用いられてもよい。
【符号の説明】
【0051】
1 情報処理システム
10 管理サーバ
20 制御部
22 受付手段
24 項目情報取得手段
26 不備判定手段
28 入力指示手段
30 不備種類検出手段
32 出力手段
33 送信手段
34 記憶手段
36 記憶部
38 通信部
40 オペレータ端末
50 ユーザ端末
60 クライアント端末
【手続補正書】
【提出日】2023-07-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを受付手段と、不備判定手段と、不備種類検出手段と、出力手段と、送信手段として機能させるプログラムであって、
前記受付手段は、証憑データを受け付け、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記出力手段は、前記不備種類検出手段により検出された証憑データの不備の種類の情報を出力し、
前記送信手段は、前記出力手段により出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、前記受付手段が証憑データを受け付けたときの送信元の端末に表示させる表示指示信号を前記端末に送信する、プログラム。
【請求項2】
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記コンピュータを項目情報取得手段として更に機能させ、
前記項目情報取得手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像から光学文字認識により証憑データにおける各項目の情報を取得し、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑の画像および前記項目情報取得手段により取得された証憑データにおける各項目の情報のうち一部の項目に欠落があるか否かのうち少なくとも何れかに基づいて、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑の画像および前記項目情報取得手段により取得された証憑データにおける各項目の情報のうち一部の項目に欠落があるか否かのうち少なくとも何れかに基づいて、不備の種類を検出する、請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記コンピュータを入力指示手段として更に機能させ、
前記受付手段が受け付ける証憑データは少なくとも証憑の画像を含み、
前記入力指示手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データにおける証憑の画像および証憑データの各項目の入力欄をオペレータ端末に表示させるよう前記オペレータ端末に表示指示信号を送信し、
前記オペレータ端末において表示される証憑の画像に不備があるか否かの情報および不備の種類の情報が入力されたときに、前記不備判定手段は、前記オペレータ端末により入力された前記オペレータ端末において表示される証憑の画像に不備があるか否かの情報に基づいて、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記オペレータ端末により入力された前記オペレータ端末において表示される証憑の画像における不備の種類の情報に基づいて、不備の種類を検出する、請求項1記載のプログラム。
【請求項4】
前記コンピュータを記憶手段として更に機能させ、
前記記憶手段は、証憑データにおける複数の不備の種類の情報を記憶部に記憶させ、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、前記記憶部に記憶されている複数の不備の種類から不備の種類を特定する、請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを送信手段として更に機能させ、
前記記憶手段は、証憑データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報を前記記憶部に記憶させ、
前記送信手段は、前記記憶部に記憶されている証憑データにおける複数の不備の種類の各々に対応するメッセージの情報に基づいて、前記出力手段により出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、前記受付手段が証憑データを受け付けたときの送信元の端末に表示させる表示指示信号を前記端末に送信する、請求項4記載のプログラム。
【請求項6】
証憑データの不備の種類は、画像のピンボケ、画像における領収書への汚れの付着、画像における領収書の一部の欠落、画像における領収書に記載されている一部の項目の欠損のうち少なくともいずれかを含む、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のプログラム。
【請求項7】
プログラムを実行することにより受付手段と、不備判定手段と、不備種類検出手段と、出力手段と、送信手段として機能する制御部を有するコンピュータであって、
前記受付手段は、証憑データを受け付け、
前記不備判定手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記不備種類検出手段は、前記受付手段が受け付けた証憑データに不備が存在することが前記不備判定手段により判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記出力手段は、前記不備種類検出手段により検出された証憑データの不備の種類の情報を出力し、
前記送信手段は、前記出力手段により出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、前記受付手段が証憑データを受け付けたときの送信元の端末に表示させる表示指示信号を前記端末に送信する、コンピュータ。
【請求項8】
制御部を有するコンピュータにより行われる情報処理方法であって、
前記制御部が、証憑データを受け付け、
前記制御部が、受け付けた証憑データに不備が存在するか否かを判定し、
前記制御部が、受け付けた証憑データに不備が存在することが判定されたときに、不備の種類を検出し、
前記制御部が、検出された証憑データの不備の種類の情報を出力し、
前記制御部が、出力された証憑データの不備の種類に対応するメッセージを、証憑データを受け付けたときの送信元の端末に表示させる表示指示信号を前記端末に送信する、情報処理方法。