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特開2024-148422限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置
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  • 特開-限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置 図1
  • 特開-限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024148422
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置
(51)【国際特許分類】
   B01D 65/02 20060101AFI20241010BHJP
   E03B 3/04 20060101ALI20241010BHJP
   B01D 61/14 20060101ALI20241010BHJP
   C02F 1/44 20230101ALI20241010BHJP
【FI】
B01D65/02
E03B3/04
B01D61/14 500
C02F1/44 G
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023061534
(22)【出願日】2023-04-05
(71)【出願人】
【識別番号】520204995
【氏名又は名称】上海海事大学
(74)【代理人】
【識別番号】100088063
【弁理士】
【氏名又は名称】坪内 康治
(72)【発明者】
【氏名】何 云馨
(72)【発明者】
【氏名】蘭 瑩
【テーマコード(参考)】
4D006
【Fターム(参考)】
4D006GA06
4D006HA93
4D006JA53Z
4D006JA63Z
4D006JA68Z
4D006KA01
4D006KC02
4D006KC20
4D006KE02P
4D006KE07Q
4D006KE21P
4D006KE22Q
4D006KE25Q
4D006KE26Q
(57)【要約】      (修正有)
【課題】生産効率を向上させ、流れ込む側に目詰る確率を減少して作業員に利便性をもたらす限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置を提供する。
【解決手段】限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置であって、限外濾過膜の芯1と、モーター減速機構Mと、ハウジング2と、電磁弁と、コンプレッサと、PLCA3と、液位スイッチと、圧力スイッチと、電源モジュールA1と、水中ポンプとを含み、さらに制御回路3、スプレー機構を有し、限外濾過膜の芯、モーター減速機構、ハウジング、電磁弁、コンプレッサ、PLC、液位スイッチ、圧力スイッチ、電源モジュール、水中ポンプ、制御回路、スプレー機構が共に取り付けられる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
限外濾過膜の芯と、モーター減速機構と、ハウジングと、電磁弁と、コンプレッサと、PLCと、液位スイッチと、圧力スイッチと、電源モジュールと、水中ポンプとを含み、さらに制御回路、スプレー機構を有し、ここで3つの電磁弁及び圧力スイッチはそれぞれハウジングの上端及び下端に取り付けられ、下端の電磁弁の他端が生産領域の廃水プールに管路によって接続され、上端の2つの電磁弁の他端が水中ポンプの液体排出管、コンプレッサのタンク本体における1つの排気管にそれぞれ接続され、前記スプレー機構がハウジング内の一側端に取り付けられ、ハウジングの上端に開孔があり、ハウジング内の下端に軸受台が取り付けられ、限外濾過膜の芯の下端のマンドレルロッドが軸受台の軸受の内リング内に套設され、限外濾過膜の芯の膜芯管の上端が限外濾過膜の芯の外上部に位置し、前記ハウジングの上端の開孔側にケーシングが取り付けられ、ケーシングの上端内に軸受が取り付けられ、モーター減速機構がハウジングの上端の外部に取り付けられ、且つそのパワー出力軸が軸受の内リング内に套設され、モーター減速機構のパワー出力軸の下部と膜芯管の上端とが共に取り付けられ、前記液位スイッチがハウジング内の上端に取り付けられ、前記ケーシングの側端に分岐配管が取り付けられ、分岐配管の他端が淡水タンクに接続され、分岐配管の上端が第4電磁弁の一端に接続され、第4電磁弁の他端がコンプレッサのタンク本体の他の排気管に管路によって接続され、前記電源モジュール、PLC、制御回路が素子ボックス内に取り付けられることを特徴とする限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置。
【請求項2】
スプレー機構は立て管とノズルを含むことを特徴とする請求項1に記載の限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置。
【請求項3】
制御回路は電気的に接続された時間リレーモジュールとリレーを含むことを特徴とする請求項1に記載の限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水処理機器の技術分野に係り、特に限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の限外濾過膜による海水淡水化処理機器には、まだいくつかの技術的課題が存在しておる。水ポンプの排出圧力が比較的低いため、海水が流れ込み、淡水が流れ出す速度が比較的遅い。限外濾過膜の芯は海水の流れ込む側が不純物で目詰る時、シャットダウンした後に手動で洗浄を行う必要がある。限外濾過膜の芯が動作する時は静的モードであり、海水における不純物は流れ込む側に付着して目詰ることが容易である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
従来の限外濾過膜の海水前処理機器における、構造に制限されて背景のような弊害が存在することを解消するために、本発明は、関連機構の共同作用によって、生産効率を向上させ、流れ込む側に目詰る確率を減少して作業員に利便性をもたらす限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明がその技術的課題を解決するために採用する技術的解決手段は以下のとおりである。
【0005】
限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置であって、限外濾過膜の芯と、モーター減速機構と、ハウジングと、電磁弁と、コンプレッサと、PLCと、液位スイッチと、圧力スイッチと、電源モジュールと、水中ポンプとを含み、さらに制御回路、スプレー機構を有し、限外濾過膜の芯、モーター減速機構、ハウジング、電磁弁、コンプレッサ、PLC、液位スイッチ、圧力スイッチ、電源モジュール、水中ポンプ、制御回路、スプレー機構が共に取り付けられる。
【0006】
さらに、前記スプレー機構は立て管とノズルを含む。
【0007】
さらに、前記制御回路は時間リレーモジュールとリレーを含む。
【0008】
さらに、前記ハウジングの上部に第6電磁弁が取り付けられる。
【0009】
さらに、前記モーター減速機構のパワー出力軸の下端は中空構造である。
【発明の効果】
【0010】
本発明の有益な効果は以下のとおりである:本新案は全自動生産を実現でき、複数の方式によって生産効率を向上させ、且つスプレー機構によって各動作サイクルを行った後の限外濾過膜の芯の外側を洗浄することができ、さらに流れ込む側に目詰る確率を減少し、作業員に利便性をもたらす。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は本発明の構造の概略図及び回路図である。
図2】図は本発明の構造の概略図及び回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
図1、2に示すように、限外濾過に基づいた海水淡水化用の前処理装置であって、限外濾過膜の芯1と、モーター減速機構Mと、ハウジング2と、電磁弁と、コンプレッサと、PLCA3と、液位スイッチWと、圧力スイッチPと、電源モジュールA1と、水中ポンプM1とを含み、さらに制御回路3、スプレー機構を有し、ハウジング1の上部及び下端の左部、ハウジングの左側上端にそれぞれ3つの接続管が溶接され、3つの接続管の外側端がそれぞれ電磁弁DC1、DC2、DC3の一端にねじで接続され、電磁弁DC2の他端が水中ポンプM1の液体排出管に接続され、電磁弁DC1の他端がコンプレッサにおける1つの排気管に接続され、スプレー機構がハウジング2内の左側の一端に取り付けられ、ハウジング2の上方の中間部に開孔21があり、ハウジング内の下端に軸受台22が取り付けられ、限外濾過膜のマンドレルロッド101が下端の軸受台22の軸受の内リング内にしっかりと套設され、開孔21の一側に1つのケーシング23が溶接され、ケーシング23の上端内に1つの軸受24が密封して套設され、モーター減速機構Mがハウジング2の上端中部の外に取り付けられ、モーター減速機構Mのパワー出力軸が膜の芯管102の上端に接続され、液位スイッチWがハウジング2内の上後端に取り付けられ、圧力スイッチのP管がハウジング2の上端の外に取り付けられ、ケーシングの右側に分岐配管25が取り付けられ、分岐配管25の他端が淡水タンクに接続され、分岐配管25の上端に吸気管が取り付けられ、吸気管の他端が電磁弁DC4の一端に接続され、電磁弁DC4の他端がコンプレッサの他の排気管に接続され、スプレー管がケーシング内の左部に取り付けられる。
【0013】
図1、2に示すように、スプレー機構は立て管51とノズル52を含み、接続管の外側が電磁弁DC5によって直列接続して水道管に接続される。制御回路は導線によって接続された時間リレーモジュールA2とリレーK1を含む。制御回路のリレーK1の2つの常開接点端子がPLCA3の電源入力端子1、2ピンにそれぞれ導線によって接続され、第2電磁弁DC2及び水中ポンプM1の電源入力端子がリレーK1の2つの常閉接点端子にそれぞれ導線によって接続され、PLCの第1経路3ピンにおける1つの電源出力端子が気圧スイッチPの一端に導線によって接続され、PLCの第1経路の他の電源出力端子、気圧スイッチPの他端が第1電磁弁DC1の2つの電源入力端子にそれぞれ導線によって接続され、PLCの他の4つの電源出力端子4、5、6、7ピン及びDC3、DC4、DC5がモーター減速機構Mの電源入力端子にそれぞれ導線によって接続される。ハウジングの上方の中間部に1つの排気管が溶接され、排気管の上端が電磁弁DC6の一端にねじで接続され、電磁弁DC6の電源入力端子がリレーK1の2つの常閉接点端子にそれぞれ導線によって接続される。モーター減速機構のパワー出力軸の下端がケーシングの内部に位置して中空構造6であり、且つ下端と膜の芯管とは互いに貫通する構造であり、パワー出力軸の下端の外側に所定の距離ごとに複数の排水孔61がある。
【0014】
図1、2に示すように、総電源のスイッチを入れた後、ハウジング2内に海水がない時、液位スイッチWのフロートが下端に位置し且つその内部の2つの接点が開路であり、このようにして時間リレーモジュールA2の3ピンに高いレベル信号を入力することはせず、その9ピンは電源を出力せず、電磁弁DC2とDC6の電源を入れた後に弁の芯が開け、水中ポンプM1の電源を入れた後に海水をハウジング2内にポンピングする。ハウジング2内の水位が高くなった後、液位スイッチWのフロートが上端に位置し且つその内部の2つの接点が閉じ、電磁弁DC2とDC6及び水中ポンプM1はいずれも停電して動作せず、海水はハウジング内に入らない。リレーK1の電源を入れて吸い合った後、PLCの電源が入って動作し、その3ピン及び5は電源を電磁弁DC1及びDC4の電源入力端子に連続的に50秒間出力して、電磁弁DC1及びDC4の電源が入って弁の芯が開け、コンプレッサの気体タンク内の高い圧力の空気がハウジング2内に入り、それによりハウジング内の圧力が大きくなり、海水は、押さえられて限外濾過膜の芯1の外側端を経由して内側端に入り、次に限外濾過膜の芯1によって処理された後に、淡水は膜の芯管102、モーター減速機構のパワー出力軸の下端の中空部位の排水孔61によって排出されて管路を経由して淡水タンク内に流れ込み、流れ速度の高い空気は分岐配管25の上端によって流れ込み、下端から排出され、分岐配管の左側端とケーシングとの間に負圧作用が発生することがあり、そうすると、膜の芯管内の負圧とハウジング内の高圧の二重作用によって、海水の限外濾過膜の芯1の外側端から内側端に入る圧力を高め、それに対して、海水の流量は大きくなり、作業効率を向上させる。実際に動作する時、ハウジング2内の圧力が一定の値より高い場合、圧力スイッチPの内部の接点は開路になり、電磁弁DC1が停電して弁の芯が閉じ、ハウジング2内の圧力が一定の値より低い場合、圧力スイッチPの内部接点が閉じ、電磁弁DC1の電源が入って弁の芯が開け、このようにして圧縮した空気は再びハウジング内に入る。
【0015】
図1、2に示すように、PLCは電源が入って動作した後、その7ピンは電源を連続的にモーター減速機構Mの電源入力端子に1分間出力し、そうすると、モーター減速機構Mのパワー出力軸は限外濾過膜の芯1が連続的に回転するように動かし、海水における不純物の限外濾過膜の芯1の外側端に付着して目詰る確率を減少し、さらに海水の流れ込む効率を向上させる。PLCの電源が入った後、50秒間ごとに、PLCA3の4ピン及び6ピンは電源を電磁弁DC3、DC5の電源入力端子に10秒間出力し、電磁弁DC3、DC5の電源が入って弁の芯が開け、このように、外部の水道水は複数のノズル52の右側を経由して高速で噴き出され、回転する限外濾過膜の芯の外側端を洗浄し、洗浄した後の廃水及び前処理した後の廃水は電磁弁DC3を経由して廃水プールへ排出される。60秒間過ぎた後、時間リレーモジュールA2の9ピンは電源の出力を停止する。
図1
図2