(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014864
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】猛暑節電二刀流装置及び方法(AVACOOL/AVAWARMなど)
(51)【国際特許分類】
A61F 7/10 20060101AFI20240125BHJP
H05K 5/02 20060101ALI20240125BHJP
【FI】
A61F7/10 332
H05K5/02 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023120332
(22)【出願日】2023-07-24
(31)【優先権主張番号】P 2022117556
(32)【優先日】2022-07-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023112602
(32)【優先日】2023-07-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】712007348
【氏名又は名称】株式会社ドクター中松創研
(72)【発明者】
【氏名】中松 義郎
【テーマコード(参考)】
4C099
4E360
【Fターム(参考)】
4C099AA02
4C099CA07
4C099CA11
4C099EA02
4C099EA08
4C099GA02
4C099HA02
4C099JA02
4C099LA01
4C099LA21
4C099NA02
4C099NA06
4C099PA01
4E360AB42
4E360AD03
4E360EA21
4E360EC04
4E360EC12
4E360ED02
4E360ED07
4E360GA04
4E360GA24
4E360GB99
4E360GC04
4E360GC08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】節電をし、且つ効率的に身体及び/又は掌を冷やす両方の条件を満たす装置と方法の発明である。
【解決手段】冷熱装置5の一方の側面に、端部に面ファスナ151付きベルトの人体取付具15を設け、冷熱装置の他の側面に、面ファスナ152付きの短いベルトの人体取付具15を設ける。そして、掌、頭部、首など人体に巻き付け、面ファスナ151,152で固定し、冷却部53を人体に接触させる。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
冷却装置にベルト、アルミワイヤ等屈曲自在体や手袋等の人体取付具を設け、人体を冷し得る事を特徴とした猛暑節電二刀流装置。
【請求項2】
冷却装置にベルト、アルミワイヤ等屈曲自在体や手袋等の人体取付具を設け、人体及び/又は掌を冷し得る事を特徴とした猛暑節電二刀流方法。
【請求項3】
冷却装置にアルミワイヤ等屈曲自在体や手袋等の人体取付具を設け耳に冷気を流す事によるメニエール病治療法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
猛暑と節電又は、極寒と節電の両方を満足させる。
【背景技術】
【0002】
世界中、異常気象が頻発し、夏は40度を超す暑さが日本国内各所で見られている。そのような猛暑では体温が上昇してしまい、熱中症となる危険性がある。又は冬には極寒となることもある。一方、電力不足で節電が必要である。
之等2つは、互いに矛盾する。
以下、猛暑の対応について詳細説明するが、極寒の対応も同様の思想である。
従来、室内では、一般的に、クーラーで冷やすが大量のエネルギを消費し効率もよくない。また外出時の身体冷却方法は、日傘、冷感タオル、ハンディー扇風機、首掛けファン、ネッククーラー等が用いられているが、猛暑に有効でない。
そこで、本発明者は節電と効率的に身体を冷却する、超小型節電冷暖房装置を効率的にスポット冷却する技術を研究した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
室内クーラーでは、電力を多く使用する。
ハンディー扇風機、首掛けファンでは、単に空気を送風しているだけであるので、異常な高温気温では熱が体内から抜けない問題がある。
さらに、ネッククーラーは、ハーバード大学の研究で無効である。 そもそもペルチェ素子を利用した冷却は、特許文献1に開示するように、本願発明者が、初めて冷気を送風や接触させる超小型冷暖房装置を発明したのである。
人体の特定の場所を冷やすことで効率的に人体を冷やせるが、特許文献1には、ペルチェ素子を用いた節電可能な超小型冷却機が開示されているものの、さらに効率よく、その身体の冷却するための人体取付手段や取付け位置等については開示されていない。この異常気象を乗り切るため、猛暑対策と同時に節電も可能な冷却装置及び冷却方法であって、効果を最大限に発揮することを本発明者は鋭意研究し、本発明を完成させるに至った。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、冷熱装置にワイヤ等の屈曲自在体や手袋等の人体取付具を設け、ハーバード大学研究により有効で冷熱又は温熱し得る様に取付け得る事を特徴とする冷熱装置加熱装置及びその方法である。
これとは別に本発明は、メニエル病治療に有効な装置の発明である。
【発明の効果】
【0006】
1.節電しつつ、有効に冷却又は加温することができる。
2.身体の効率的な冷却ポイント、手のひら、胸中央、額、こめかみ、頸動脈、後頭部など、どのような身体位置であっても固定でき、有効冷却可能である。
3.冷風を耳孔に送風できるので、メニエル病治療に対して有効である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】公知の冷却手段(一般的なクーラー設備)を示す図。
【
図2】本発明第1実施例の側面図及び人体取付具を示す。
【
図3】本発明第2実施例、側面図とアルミワイヤ接続部の拡大図を示す。
【
図4】本発明第1実施例の第1使用方法の使用図であって、手のひら部7に設けた本発明品を示す図である。(A)はベルトで掌及び手首に固定。(B)は側面図である。
【
図5】本発明第2実施例の第1使用法の使用図であって、手のひら部7に設けた本発明品を示す図である。(A)は掌の内側に親指をはさみ1本で固定。(B)は側面図。(C)は掌の人差し指部に2本で固定。
【
図6】本発明第3実施例であって、指なし手袋202の手のひら部71に設けた本発明品を示す図である。
【
図7】本発明第2実施例の第2使用法であって、首元部8に設けた本発明品を示す図である。(A)は正面図、(B)は背面図。
【
図8】本発明第2実施例の第3使用法であって、額9に設けた本発明品を示す図である。
【
図9】本発明第4実施例であって、メニエル病治療として耳部10に冷気を送風可能なように本発明を使用した図である。
【
図10】本発明第2実施例の第4使用法であって、頸動脈部11に接した本発明品を示す図である。
【
図11】本発明第2実施例の第5使用法であって、こめかみ部12に接した本発明品を示す図である。
【
図12】本発明第2実施例の第6使用法であって、後頭部13を冷やす本発明品を示す図である。
【
図13】本発明第2実施例の第7使用例であって、卓上14に本発明を置き、顔面へ送風冷却した本発明品を示す図である。
【
図14】本発明の第5実施例であって、冷却ファン、放熱フィンを設けず金属ケースバッテリを冷熱素子に直接接触させ放熱する本発明品(A)であり、さらに断熱材も設けない本発明品(B)、リチャージブルバッテリ固定用金属ホルダ兼放熱板を設けた本発明品(C)を示す図である。
【
図15】本発明第6実施例であって、AVA部16の冷却加温の原理を示す図で本願発明者が発明した冷熱装置(マイクロエアコン)5をもうけた図。
【
図16】本発明の第7実施例であって、AVA部16を冷却/加温するのに粘着剤付保冷シートや加熱シート17を設けた図。
【
図17】本発明の第8実施例であって、各種手袋(ポリエステル繊維等手袋201、指無し手袋202、不織布手袋203)に保冷剤又は保温材を掌のAVA部に設けた図である。
【
図18】本発明の第9実施例であって、不織布手袋等の掌のAVA部に穴をあけ、袋又は巾着を外側から貼り付け、前記袋又は巾着の中に保冷剤や保温材を設け、直接AVA部を直接冷却/加温する図である。
【
図19】本発明の第10実施例であって、不織布手袋等の掌のAVA部に袋又は巾着を内側に貼り付け、前記袋又は巾着の中に保冷剤や保温材を設け、直接AVA部を直接冷却/加温する図である。
【
図20】本発明の第11実施例であって、各種手袋に保冷剤や保温材を接着するか、又は、保冷剤や保温材用取り付け具を設けたAVA部を保冷/加温する図である。
【
図21】本発明の第12実施例であって、手に不織布製等マスクの耳掛け紐を巻き付け、保冷剤や保温材を挟み込み、掌のAVA部をを保冷/加温する図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
図1に公知の冷房を示す。
図1は、室内における一般的に用いられるクーラー4である。家1の屋内には室内機2、屋外には室外機3が設けられ、冷却媒体で熱交換を行い。冷風が室内に送風され、温風を屋外へ排出する。これでは一人を冷却する為であっても室内全体とその大きな空気を冷やす必要があるという大きな無駄な電力があり、身体を冷やすエネルギ効率が非効率であり、また、外出時に身体を冷やせないという不具合がある。
【0009】
その他の移動可能な簡易な方法として、屋外使用で、冷感タオル等があり、水分を含ませ首に巻いておくと、蒸発潜熱によりタオルが冷たく感じるのであるが、あまりに高温では蒸発が早く意味をなさない可能性もあり、費用は安いが効率は良くない。
ハンディー扇風機(ファン)は、顔面に送風し表面より抜熱することができるが、周りの空気があまりにも熱いと、熱風を送風することとなり、逆効果である。
首掛けファンは、ハンズフリーで首筋に送風できるが、熱風を送風することとなり、逆効果であることがある。
ネッククーラーは、首に巻き付けるのを前提に製造されているため、いろいろな場所や運動で冷却する構造に適さず、持ち運びは不便で、重く、装着しても動く。
【0010】
本発明第1実施例は、
図2に示す如く、人体取付具である固定手段15を、冷熱装置5に設け、猛暑と節電の両方を同時に行うことを特徴とする、猛暑節電二刀流装置である
【0011】
本発明第2実施例は、
図3に示す如く、屈曲自在体であるアルミワイヤ等の固定手段6を、冷熱装置5に設け、猛暑と節電の両方を同時に行うことが特徴であり、猛暑節電二刀流装置である。
【0012】
図2に基づいて詳細を説明する。
冷熱装置5は、身体を冷却可能な小型で、冷接触又は冷風送風機構を持つ装置で、本発明者の特許第6352866号である。ペルチェ素子51(図示せず)にUSBコネクタ55、ケーブル56を経由してバッテリ57より電気を供給し、ペルチェ素子で冷却及び発熱を行い、その発熱側である部分に放熱フィン521を設け、これをカバーする断熱材52を設け、冷却側である冷却部53にはフィン531を設ける。そして、ファン54を本システム5の側部に設け、ファン54にて放熱と冷気促進の送風の両方を行う。
ファン54を矢印の方向へ外気が流れるように回し、放熱フィン521より放熱され、断熱材52に遮られ、熱は冷却部の反対方向すなわち放熱フィン521の上方(第2図図面では右方向)に放熱する。
同時に、ファン54により冷却部のフィン531の間隔部532を通過して冷風を矢印方向へ送風することができる。
【0013】
本発明者が実際に製造した冷熱装置5の構造は、冷却部と放熱部は同等の体積で、例えば、高さ約20mm幅30mm長さ40mmであり、30mm角で厚さ5mmのペルチェ素子ユニットの両面に張り付けてある。
本発明はこれに限定されるものではなく、持ち運び可能な冷熱装置であれば適用される。
【0014】
図2の如く、人体取付具(ベルト)15を設けた側面図(A)、(B)を示す。冷熱装置5の一方の側面に、端部に面ファスナ151付きベルトの人体取付具15を設け、冷熱装置の他の側面に、面ファスナ152付きの短いベルトの人体取付具15を設ける。そして、掌、頭部、首など人体に巻き付け、面ファスナ151,152で固定し、冷却部53を人体に接触させる。
前記人体取付具(ベルト)15は接着、縫製、又はねじ止め等で冷熱装置の側面に固定される。
また、人体取付具(ベルト)15は、冷熱装置を配置する人体の場所により適切な長さとする。
人体取付具は、前記ベルトのみならずゴム、紐等、人体に固定可能な器具であれば本発明に含まれる。
【0015】
本第1実施例によると、運動等動くときに、人体のいろいろな局所を冷却する構造に最適で、持ち運びしやすく、軽く、装着していても邪魔にならない効果を有する。
【0016】
本発明の猛暑節電二刀流装置の第2実施例は、
図3に示す如く、アルミ線等屈曲自在体で熱伝導性ある人体取付具すなわち、屈曲自在体である冷熱装置の取り付け具6を冷熱装置に設ける。
この取付具6は、例えばアルミ金属ワイヤ(φ1―5mm)製の樹脂コートされた金属ワイヤが用いられ、
図3に示す如く、フィンの隙間532を通し、且つフィン531に巻き付けてフィンを有効利用して冷熱装置5に結合し、ワイヤ端部61を結びこれにより冷熱装置5をいかなる方向や人体部分にも固定することが可能となる。
【0017】
この取付具6は、長さLが輪状となっており、少なくとも人の頭が通る長さL以上の輪状である。Lは使用状況に合わせてL=200から1000mmであり、例えばL=420mmの輪を作って冷却部53に固定する。身体への固定の仕方は、以下に記載する。
【0018】
取付具6とフィン531との結合方法は、このほか接着法や結合部に回動機構を設けてもよい。
取付具6は、輪形状としフィン531の両側面で結合してるが、輪状ではなく、2本のワイヤとしてもよいし、幅10mm等の板状のコーティングされた金属ベルトとしてもよい。
また、冬に暖房として用いるときは、固定手段6を放熱部フィン521に結合してもよい。
つまり、屈曲自在で冷熱装置を固定するのみならず、取付具6自体も、身体を冷熱する伝導手段としても用いるのである。
【0019】
本第2実施例によると、屈曲自在体で熱伝導性がある人体取付具を用いたので、いかなる猛暑であっても、身体のみを効率的に冷却可能な猛暑対策ができ、かつ人体のみで部分的冷却で省エネ節電できるという効果がある。
さらに、身体のサイズによらず、またどのような位置に取付けても長さ調整可能で、固定でき接触冷却可能である効果がある。
また、取付具6が例えばアルミや銅線等の高伝導性材質で、低温側のフィンに接続されているので、冷風及び、固定手段の接触による冷気を身体全体的に伝えることができるという効果がある。
【0020】
本発明の第1又は第2実施例の第1使用法は、
図4及び
図5に示す如く、手のひら部7に冷熱装置5を接触固定させるため腕に巻き付ける。
冷熱装置5を、手のひら7に設けるのは理由がある。
本発明者はハーバード大学で教えているが、ハーバード大学の最新の研究を活用し、人体を最も効率的に冷却するための手法がある。それは、動静脈吻合(AVA)と呼ばれる血管が体温調節を行う事がわかってきた、そして、このAVAを冷却することが、非常に効率的に身体の体温調整をすることができる。これは米軍で正式に採用された方法である。
このAVAは、手のひらにある。よって、手のひらを冷却(加熱)することは理論的に体温調整に有効なのである。
図4(A)は、側面図であって、冷熱装置5に設けた取付具(ベルト)15を親指と人差し指の間と小指側の掌にわたって巻き付け、手首に補助人体取付具のベルト153を設けて冷熱装置5を手のひらに固定した図である。
図4(B)は、手のひらに設け冷熱装置を指先方向から見た図である。
図5(A)は、側面図であって、一対の冷熱装置の取り付け具(ワイヤ)6を1本だけ親指と人差し指の間にわたし、腕に巻いてゆくことで冷熱装置5を手のひらに固定する。
冷却部53を手のひらに接触させ、ファン54で例えば下方向に冷風が流れるようにし、断熱材52、放熱フィン521およびファンによる熱風が手のひらに接触しないような配置とし、電源供給する例えばUSBコネクタ等は下方向に位置する。
図5(B)は、指先方向から手のひらに設けた冷熱装置5を見た図である。
図5(C)は、掌の人差し指部に2本で固定取り付ける方法である。
【0021】
取付具(ワイヤ)6は、手首や腕に斜めに等間隔で巻いてゆくことがこのましい。これにより腕全体も冷却できる。
また、冷熱装置5が手のひらと確実に接触する様、取付具(ワイヤ)6を手のひらに少なくとも1回、巻くことが好ましい。そして取付具(ワイヤ)6を手のひらの上方向及び/又は下方向へ巻いてゆき、腕にも巻つける。
【0022】
図5以降は、冷却部を作動させる電気を流すためのバッテリやケーブルは記載されていないが、任意の身体の場所にケーブルやバッテリを設置することができる。
電気の供給方法は、本実施例に記載するケーブルによるものに限らず、電送でもよく、また、バッテリを冷却装置に内蔵させてもよい。
【0023】
本第1又は第2実施例の第1使用法によると、本発明のベルトやアルミワイヤ等の取付具により、冷却加熱装置を、手のひらに固定でき、冷却(加熱)できるという効果がある。
さらに、本発明の取付具により、固定するだけで、冷却されたワイヤにより腕、手首も同時に冷却することができるという効果がある。
さらに、補助人体取付ベルトで手首固定やワイヤ取付具で腕に複数回巻いているので、身体が動いたとしても冷却加熱装置を、手のひらに安定して固定できるという効果がある。
【0024】
本発明の第3実施例は、
図6に示す如く、指なし手袋202の手のひら部71に、冷却装置5を固定又は着脱可能な機構を設けたことを特徴とする猛暑節電二刀流装置である。
冷却部53(図に表示せず)を、手のひらに接触または、指なし手袋202の手のひら部71上に接触させる。
【0025】
本発明第3実施例によると、指なし手袋202に冷却装置5を設けることで、簡単に手のひらに取り付けができるという効果がある。
【0026】
本発明の第2実施例の第2使用法は、
図7(A)に示す如く、冷熱装置5で首下を冷やすために、冷熱装置取付具6の輪を首にかけ、(B)に示す如く背中でひねりによる長さ調整62行うことを特徴とする猛暑節電二刀流装置である。
【0027】
本長さ調整62は、冷熱装置取付具(ワイヤ)6の輪をねじって一体とする事で冷却装置5が首下に来るように調整する。
取付具6は、ひねりを1又は2回転で固定できる程度の強度で、1回転ねじっても元に戻らずかつ緩まない軟性が必要である。そのため、針金状で、銅、アルミ、鉛、等の金属で、表面メッキ加工または、薄くフッ素化合物コーティングやビニルコーティングされた取付具が用いられる。また、人の手で屈曲可能である程度の柔らかさである。
例えば約3mmφのアルミワイヤで100ミクロン厚程度のビニルコーティングが施された取付具を用いる。
【0028】
本発明第1又は2実施例の各種使用法によると、どのような身長の人でも、本冷熱装置の取付具を用いることで、容易に首元部を冷却させることができるという効果がある。
【0029】
本発明の第2実施例の第3使用法は、
図8に示す如く、額9に、冷却装置を配置することを特徴とする。
この場合冷却装置取付具(ワイヤ)6の輪に頭を通し、後頭部にて、輪をねじって62、一体とする事で冷熱装置5が額9に来るように調整する。
【0030】
本第2実施例の第3使用法によると、どのような頭のサイズの人でも、額部を簡単に冷やすことができるという効果がある。
【0031】
本発明の第4実施例は、メニエル病の治療に使用する
図9に示す如く、ファン54からの冷風が耳孔101に流れ込むように冷却装置を耳部10に設けることを特徴とする。
冷却装置は、断熱材52により放熱フィン521の熱およびファンによる熱風が耳にかからないような配置とするように、冷却取付具6の輪で頭部にねじって固定する。
【0032】
本発明第2実施例の第4使用法は、
図10に示す如く、頸動脈を冷却する。
冷却装置を取付具6にて首に固定する。
【0033】
本第4使用法によると、頸動脈を効率的に冷やせるので、体温調整が容易となる効果がある。さらに、ファン54からの冷風が下方向に流れるようにすることで、身体全体も冷やすことができる。
【0034】
本発明第2実施例の第5使用法は、
図11に示す如く、こめかみ部12を冷却する。冷熱装置を取付具6にて頭部に固定することを特徴とする猛暑節電二刀流装置である。
【0035】
本第5使用法によると、こめかみを効率的に冷やせる。
【0036】
本発明の第2実施例の第6使用法は、
図12に示す如く、後頭部13を冷却できる。
冷熱装置を取付具6にて頭部に固定する。
【0037】
本第6使用法によると、後頭部を効率的に冷やせるので、体温調整が容易となる効果がある。
【0038】
前記第2から第6使用法は、取付具(ワイヤ)6に限るものではなく、本発明の第1実施例の取付具(ベルト)15に本第2から第6使用法を適用してもよい。
取付具にベルトを用いる場合は、人体に固定する為に前記面ファスナで長さ位置を調整する。また、第4使用法に適用する場合は、安全性を考慮し幅広ベルト(例えば20mm以上)を用いるのが好ましい。
【0039】
本発明の第1又は2実施例の第7使用法は、
図13に示す如く、卓上14に取付具6をL形状に折り曲げて冷熱装置を設置して顔面へ冷風を流し節電して冷たくなる。
【0040】
本発明の第5実施例は、
図14に示す如く、放熱フィン及びファンが無く、放熱部にリチャージアブルバッテリ571と電源またはバッテリ接続の為のソケットを設けたことを特徴とする猛暑節電二刀流装置501~503である。
本発明は、冷熱部より発する熱を、伝熱性の良い材質で製作された、放熱部の面積と同様サイズの、リチャージアブルバッテリ571を、直接または間接的に接触させ、リチャージアブルバッテリを温めかつ、伝熱性の良い材質(例えば金属)部分から放熱させる構成とし、大型バッテリ(例えば57)の携帯を不要とする。
具体的には、
図14に示す如く、冷却ファン54、放熱フィン521を設けず、金属ケースリチャージアブルバッテリ571を冷熱素子51に直接接触させ放熱する本発明品(A)であり、さらに断熱材52を設けない構成の本発明品(B)、リチャージアブルバッテリ571の固定と、放熱部からの放熱板を兼用させる金属ホルダ58設けた本発明品(C)である。
本構成により、ペルチェ素子51(図示せず)に電気をリチャージアブルバッテリ571より供給し、リチャージアブルバッテリの電力が少なくなったらソケット551を経由し大容量バッテリ57や家庭電源よりチャージする。
本構成を、COOL二刀流と名付ける。
本構成は、上記第1乃至第7に記載した使用法に適用できる。
さらに、冬期に限らず夏期であっても、発熱側のリチャージアブルバッテリを人体に接触させ温めることで、治療等に用いることもできる。これをHOT二刀流と名付ける。
総じて、まさに、一石三鳥なのである。
【0041】
本発明第5実施例によると、軽量で携帯が容易な冷却装置または加温装置であるという素晴らしい効果がある。さらにリチャージアブルバッテリの温度を上げることでバッテリの効率を上げることができる効果がある。さらに、リチャージブルバッテリ固定用金属ホルダ兼放熱板で容易にバッテリを着脱可能で、かつ放熱効率も向上させることができる。
【0042】
さらに、掌のAVA部を冷却及び加熱する条件構成で手袋を用いた各種検討を行う。
表1には検討した構成の表である。
【表1】
どの条件においても、AVA部を冷却/加熱する効果がみられた。
そして、主な条件の実施例を
図15以降に説明する。
【0043】
図15は、本発明第6実施例を示す図である。(A)は掌のAVA部を示す。AVAの詳細は、
図4及び
図5の説明にて述べた通りであり、掌のAVA部を冷却又は加熱することで、効率的に身体を冷却や加温することができる。(B)は本願発明者が発明した冷熱装置「マイクロエアコン」5を、公知の手袋20の前記掌のAVA部16に、設けた正面図で、(C)は指先方向より見た図である。
前記マイクロエアコンは電気で冷接面又は温接面を作り出すことができ、(B)のごとく接すると冷熱が体内へ伝熱することになる。
尚、マイクロエアコンの、バッテリやケーブルは
図15には記載していないが任意の身体の場所にケーブルやバッテリを設置することができる。
電気の供給方法は、本実施例に記載するケーブルによるものに限らず、電送でもよく、また、バッテリを冷却装置に内蔵させてもよい。
【0044】
図16は、本発明の第7実施例であって、掌のAVA部を冷却又は加熱する為に、粘着剤付保冷シートや粘着剤加熱シート17を、AVA部に貼りつけた図であって、手袋20への固定を粘着剤や接着剤で行うことで、AVA部の冷却又は加熱効果を得つつ、安価で両手の自由度が確保できる。
冷却剤は、不織布と含水の高分子ジェル等で構成され、気化熱により抜熱するシートが用いられる。
加熱剤は、不織布と鉄粉、水、バーミキュライト、活性炭等から構成され鉄の酸化反応熱を利用する、例えば使い捨てカイロが用いられる。
また、冷却剤、加熱剤は、上記に限ることなく、電気で冷却するシート等の小型冷却器材であることも本発明に含まれる。又、電気で加熱する電熱ヒーター(ラバーヒーターなど)等小型電熱器材であることも本発明に含まれる。
【0045】
図17は、本発明の第8実施例であって、各種手袋に保冷剤又は加熱剤(保温剤)を掌のAVA部に設けた図である。
【0046】
図17(A)は公知の綿繊維、ポリエステル繊維やナイロン繊維の薄い白い手袋201で、掌のAVA部の手袋部に、たとえば四角い15から30mm角の穴をあけ、ほつれ防止処理を行い、アルミフィルムテープを用いて穴を塞ぎ、保冷剤又は保冷剤又は加熱剤(以降、保冷剤等という)を入れる不織布袋やビニール袋を、アルミフィルムテープに貼り付ける、前記保冷剤等を入れる不織布袋やビニール袋は、接着剤で固定されアルミシートを介して伝熱可能となる。そして、袋に保冷剤等を入れ、開口部は例えばジッパー等で塞がれ保冷剤等が落下しないようにする。
本構成とすると、保冷剤等の冷熱をアルミフィルムテープを通して、効率よくAVA部を伝熱させることができ、適正な温度で冷却/加温できる。
また、冷却/加温が不十分な場合は、アルミフィルムテープを設けず、直接、不織布袋やビニール袋を、穴の周囲に接着剤で固定してもよい。
【0047】
図17(B)は指先無しの厚手の手袋202に、保冷剤等を設けたものである。指先がない手袋なのでAVA部を冷却/加温しながら細かい作業でき、指先を使う作業性が向上する。
厚手の手袋の場合は直接、不織布袋やビニール袋を、穴の周囲に接着剤で固定することが好ましい。
【0048】
図17(C)は不織布の手袋203で、例えば人差し指、中指、薬指及び小指が一体化した手袋であり、保冷剤等を設けたものである。不織布は穏やかに伝熱するので適度な温度で、AVA部を冷却/加温させることができる。
【0049】
図18は、本発明の第9実施例であって、不織布手袋等の掌のAVA部に穴をあけて、冷却/加温する製造方法を示す。不織布手袋等の掌のAVA部に30mm□の穴をあけ、切断部の断面処理を行う(A)。その後、穴部より5-15mm大きい袋又は巾着を、手袋の外側の穴周辺部に接着剤又は縫製にて、取り付ける(B)。そして、前記袋又は巾着の中に保冷剤等を設け、直接AVA部を直接冷却/加温する。ビニール袋を用いた場合が
図18(C)で、不織布製巾着袋を用いた場合が
図18(D)である。
さらにアルミ製の袋を用いると、冷却/加温効果が高い。過度に冷却/加温効果が感じられ不快となる場合は、不織布やナイロン繊維製の巾着を用いるとよい。
【0050】
図19は、本発明の第10実施例であって、不織布手袋等の掌のAVA部に袋又は巾着を内側に貼り付け、前記袋又は巾着の中に保冷剤や保温材を入れ、直接AVA部を直接冷却/加温する図である。
袋又は巾着を内側に貼り付けずに、保冷剤や保温材を入れた袋又は巾着を手袋の中にいれて、AVA部で、握っておくのみでもよい。
本構成により、ダイレクトに冷却/加熱することができる。
【0051】
図20は、本発明の第11実施例であって、各種手袋への固定方法を示す。(A)は、粘着剤や接着剤付きの保冷剤や保温材で手袋へ接着する形態であり、(B)は氷などの保冷剤や熱湯などの保温材が入ったボトル用取り付け具をボトル下部と側面が保持できるよう手袋に縫製又は接着で設けた形態であり、(C)はボトルが入るサイズのチャック付きポリ袋を手袋に接着した形態であり、(D)は巾着袋で開閉用の紐を、親指、及び、人差し指と中指に引っ掛けて設ける形態であって、AVA部を保冷/加温する図である。
【0052】
図21は、本発明の第12実施例であって、手に不織布製等マスクの耳掛け紐を巻き付け、保冷剤や保温材を挟み込み、掌のAVA部を保冷/加温する図である。
(A)は中指、薬指及び小指に、耳掛け紐の輪を掛け、手の甲側から掌側へ人差し指の上部を通して耳掛け紐をまわし、AVA部にマスクの布部が来るようにし、布部の間に保冷剤や保温材を挟み込んだ図である。
(B)は、人差し指、中指、及び薬指にマスクの耳掛け紐の輪を2回引っ掛けて、その後AVA部にマスクの布が来るようにし、布部の間に保冷剤や保温材を挟み込んだ図である。
本発明第12実施例によると、マスクと保冷剤や保温材保持具を兼用して使用するので、非常に持ち運びに便利である。
【0053】
[本発明の効果]
本発明は、熱中症等の防止効果を現在の電力不足の時期に節電して行う事ができ、又、ハーバード大学のAVA効果を発揮し人体冷却効果が最効率であり、又、その他の人体部位を有効に冷却出来、更に、容易に冷熱装置を容易にもち歩き、必要部分を冷却することができるようになる。
【産業上の利用可能性】
【0054】
現在地球が異常な猛暑による熱中症が増加している現状と電力が不足している危険状態にあって、節電して熱中症を減少させる産業上の利用可能性が非常に有用である。
【符号の説明】
【0055】
1 家屋
2 クーラー(室内)
3 クーラー(室外機)
4 一般家庭等室内冷却用クーラー
5 冷熱装置(マイクロエアコン等)
501 (放熱活用)冷熱装置
502 (放熱活用)冷熱装置
503 (放熱活用バッテリ着脱自在)冷熱装置
51 ペルチェ素子
52 断熱材及び放熱フィン
521 放熱フィン
53 冷却部
531 フィン
532 フィンの間隙部
533 冷却プレート
54 ファン(冷気送風)
55 USBコネクタ
551 リチャージブルバッテリ用ソケット(USBの各種タイプ)
56 ケーブル
57 バッテリ
571 リチャージアブルバッテリ
58 リチャージブルバッテリ固定用金属ホルダ兼放熱板
6 屈曲自在体である冷熱装置の取り付け具
61 フィンの間隙部で折り曲げ結んだ先端部処理
62 ひねりによる長さ調整手段
7 手のひら部
71 指なし手袋を装着した手のひら部
8 首元部
9 額部
10 耳部
11 頸動脈部
12 こめかみ部
13 後頭部
14 卓上
15 ベルト等人体取付具
151 面ファスナ
152 面ファスナ
153 固定用補助人体取付具
16 AVA部
100 身体
20 手袋
201 公知の綿繊維、ポリエステル繊維やナイロン繊維の薄い白い手袋
202 指無し手袋
203 不織布製手袋
17 保冷剤又は加熱剤(加温剤又は保熱剤)
171 粘着剤や接着剤付きの保冷剤又は保熱剤
172 ペットボトル等ボトル入りの冷却物又は保熱物
18 保冷剤又は加熱剤入れ袋や巾着
181 ビニール又はアルミ製の袋
182 不織布製巾着
183 ボトルが入るビニール又はアルミ製の袋
184 ボトルを保持するフック等保持具
185 巾着用開閉紐
19 アルミフィルムテープ等の伝導性シート
200 穴
300 不織布製等のマスク
301 マスクの耳掛け紐
302 マスクの布部