IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 日立マクセル株式会社の特許一覧

<>
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図1
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図2
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図3
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図4
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図5
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図6
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図7
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図8
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図9
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図10
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図11
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図12
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図13
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図14
  • 特開-表示装置及び表示装置の制御方法 図15
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014883
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】表示装置及び表示装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G09G 5/00 20060101AFI20240125BHJP
   G09G 5/38 20060101ALI20240125BHJP
   G06F 3/01 20060101ALI20240125BHJP
   G06F 3/04845 20220101ALI20240125BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20240125BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20240125BHJP
   H04M 1/72 20210101ALI20240125BHJP
【FI】
G09G5/00 510V
G09G5/00 555D
G09G5/00 530D
G09G5/38
G09G5/00 550C
G09G5/00 550D
G06F3/01 510
G06F3/04845
H04N5/64 511A
H04M1/00 U
H04M1/72
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023187626
(22)【出願日】2023-11-01
(62)【分割の表示】P 2023001587の分割
【原出願日】2018-06-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005810
【氏名又は名称】マクセル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000442
【氏名又は名称】弁理士法人武和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 光信
(72)【発明者】
【氏名】橋本 康宣
(72)【発明者】
【氏名】川前 治
(72)【発明者】
【氏名】益岡 信夫
(72)【発明者】
【氏名】吉澤 和彦
(72)【発明者】
【氏名】清水 宏
(57)【要約】
【課題】ユーザにとって有用なタイミングで携帯情報端末の画面を表示装置に表示し、操作性が良好な表示装置と携帯情報端末との連携技術を提供する。
【解決手段】
表示装置と携帯情報端末は、同じアプリケーションソフトウェアを備え、表示装置の制御部は、表示装置の表示部の表示領域内に携帯情報端末が含まれていない場合、携帯情報端末の表示画面を表示部に表示するよう制御し、表示装置が備えるアプリケーションソフトウェアが、携帯情報端末のアプリケーションソフトウェアと同期して実行されるように制御し、表示領域内に携帯情報端末が含まれるようになった場合、表示部への表示画面の表示を終了し、表示部に表示画面を表示していた終了位置を記憶するように制御し、表示領域内に携帯情報端末が含まれなくなった場合、記憶していた終了位置に表示画面の表示を再開させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置であって、
表示部と、
携帯情報端末と通信を行う通信モジュールと、
制御部と、
を備え、
前記表示装置と前記携帯情報端末は、同じアプリケーションソフトウェアを備え、
前記制御部は、
前記表示部の表示領域内に前記携帯情報端末が含まれていない場合、前記携帯情報端末の表示画面を前記表示部に表示するよう制御し、前記表示装置が備える前記アプリケーションソフトウェアが、前記携帯情報端末の前記アプリケーションソフトウェアと同期して実行されるように制御し、
前記表示領域内に前記携帯情報端末が含まれるようになった場合、前記表示部への前記表示画面の表示を終了し、前記表示画面の表示を終了した前記表示部の位置を記憶するように制御し、
前記表示領域内に前記携帯情報端末が含まれなくなった場合、前記記憶していた終了位置に前記表示画面の表示を再開させるように制御する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項2】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記表示装置は使用者の視線を検出する視線検出部を備え、
前記制御部は、
前記視線検出部によって検出した使用者の視線と前記表示部とが交わる位置に前記表示画面を表示するよう制御する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項3】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記制御部は、
前記携帯情報端末の表示画面を前記表示部に表示する処理を終了するとき、前記携帯情報端末との接続を維持するように制御する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項4】
請求項1に記載の表示装置であって、
前記制御部は、
前記携帯情報端末の表示画面を前記表示部に表示する処理を終了するとき、前記携帯情報端末との接続を解除するように制御する、
ことを特徴とする表示装置。
【請求項5】
表示部と、
携帯情報端末と通信を行う通信モジュールと、
制御部と、
を備える、表示装置の制御方法であって、
前記表示装置と前記携帯情報端末は、同じアプリケーションソフトウェアを備え、
前記制御部は、
前記表示部の表示領域内に前記携帯情報端末が含まれていない場合、前記携帯情報端末の表示画面を前記表示部に表示するよう制御し、前記表示装置が備える前記アプリケーションソフトウェアが、前記携帯情報端末の前記アプリケーションソフトウェアと同期して実行されるように制御し、
前記表示領域内に前記携帯情報端末が含まれるようになった場合、前記表示部への前記表示画面の表示を終了し、前記表示画面の表示を終了した前記表示部の位置を記憶するように制御し、
前記表示領域内に前記携帯情報端末が含まれなくなった場合、前記記憶していた終了位置に前記表示画面の表示を再開させるように制御する、
ことを特徴とする表示装置の制御方法。
【請求項6】
請求項5に記載の表示装置の制御方法であって、
前記表示装置は使用者の視線を検出する視線検出部を備え、
前記制御部は、
前記視線検出部によって検出した使用者の視線と前記表示部とが交わる位置に前記表示画面を表示するよう制御する、
ことを特徴とする表示装置の制御方法。
【請求項7】
請求項5に記載の表示装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記携帯情報端末の表示画面を前記表示部に表示する処理を終了するとき、前記携帯情報端末との接続を維持するように制御する、
ことを特徴とする表示装置の制御方法。
【請求項8】
請求項5に記載の表示装置の制御方法であって、
前記制御部は、
前記携帯情報端末の表示画面を前記表示部に表示する処理を終了するとき、前記携帯情報端末との接続を解除するように制御する、
ことを特徴とする表示装置の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、表示装置及び表示装置の制御方法に関し、一例としてヘッドマウントディスプレイ(以下「HMD」と略記する)の表示技術に関する。
【背景技術】
【0002】
本技術分野の背景技術として、特許文献1には「ヘッドマウントディスプレイから取得
するカメラ画像と、カメラ画像に対するヘッドマウントディスプレイの装着者の注視点と
から、一次情報に対する装着者の注視点の位置情報を算出して、この位置情報に関連する
二次情報を選択して表示するとともに、装着者が一次情報を見ている場合と、一次情報を
見ていない場合とで、表示する二次情報の表示方法を変更する(要約抜粋)」システムが
開示されている。
【0003】
また、特許文献2には「使用者が虚像と外景を視認可能な頭部装着型表示装置は、頭部
装着型表示装置に接続されている外部装置の表示画像である第1の画像と、頭部装着型表
示装置が有する第2の画像と、を含む一覧画像を生成する生成部と、生成された一覧画像
を表す虚像を形成する画像表示部とを備える(要約抜粋)」システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開第2017/104089号
【特許文献2】特開2015-222891号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1、2ではヘッドマウントディスプレイ(以下「HMD」と略記する)と外部表示装置とが通信接続すると表示画像がHMDに共有される。よって、通信機能を有する携帯情報端末及びHMDに上記先行技術を適用した場合、HMDと携帯情報端末とのリンクが確立すると携帯情報端末の表示画面がHMDに表示されることから、ユーザが予期しないときや不要なときにも携帯情報端末の画面がHMDに表示されることがあり、利用上の不便さがある。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであり、ユーザにとって有用なタイミングで携
帯情報端末の画面を表示装置に表示し、操作性が良好な表示装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、特許請求の範囲に記載の構成を備える。その一例をあげるならば、表示装置であって、表示部と、携帯情報端末と通信を行う通信モジュールと、制御部と、を備え、前記表示装置と前記携帯情報端末は、同じアプリケーションソフトウェアを備え、前記制御部は、前記表示部の表示領域内に前記携帯情報端末が含まれていない場合、前記携帯情報端末の表示画面を前記表示部に表示するよう制御し、前記表示装置が備える前記アプリケーションソフトウェアが、前記携帯情報端末の前記アプリケーションソフトウェアと同期して実行されるように制御し、前記表示領域内に前記携帯情報端末が含まれるようになった場合、前記表示部への前記表示画面の表示を終了し、前記表示画面の表示を終了した前記表示部の位置を記憶するように制御し、前記表示領域内に前記携帯情報端末が含まれなくなった場合、前記記憶していた終了位置に前記表示画面の表示を再開させるように制御する、ことを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザにとって有用なタイミングで携帯情報端末の画面を表示装置に表示し、操作性が良好な表示装置を提供することができる。なお、上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】HMD連携システムの概要構成図
図2】HMDのハードウェア構成図
図3】HMDのソフトウェア構成図
図4】携帯情報端末のハードウェア構成図
図5】携帯情報端末のソフトウェア構成図
図6】第1実施形態におけるHMD連携システムのシーケンス例を示す図
図7】第1実施形態に係るアプリ画面表示制御処理の流れを示すフローチャート
図8】視認領域と携帯情報端末との位置関係(アプリ画面非表示)を示す図
図9】アプリ画面非表示の場合のディスプレイを介した情景を示す図
図10】視認領域と携帯情報端末との位置関係(アプリ画面表示)を示す図
図11】アプリ画面表示の場合のディスプレイを介した情景を示す図
図12】第2実施形態に係るアプリ画面表示開始条件のバリエーションを示す図
図13】フレームアウト後の再表示位置を示す図
図14】第4実施形態におけるHMD連携システムのシーケンス例を示す図
図15】HMDの画面遷移を示す図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。全図を通じて同一の構成には
同一の符号を付して重複説明を省略する。
【0011】
<第1実施形態>
第1実施形態は、HMDと携帯情報端末としてのスマートフォンとを通信接続し、HM
Dを装着した使用者の視認領域に携帯情報端末が入っていない場合に、携帯情報端末のア
プリ画面をHMDに表示する実施形態である。ここでいう「アプリ画面」とは、携帯情報
端末上で実行されるアプリケーションソフトの実行状態が表示された画面を意味する。
【0012】
図1はHMD連携システム100の概要構成図である。HMD連携システム100は、
HMD10と携帯情報端末80とを無線通信接続して構成される。携帯情報端末80とし
てスマートフォンを図示しているが、タブレット端末やスマートウォッチでもよく、携帯
可能な画像表示装置であればその種類を問わない。
【0013】
HMD10は、主に装着体1、ディスプレイ2、外側カメラ3、内側カメラ4及びHM
D制御装置5を備える。
【0014】
装着体1は、HMD10の使用者M(図8図10参照)の頭部にHMD10を装着さ
せた状態を維持し、他のHMD10のコンポーネントを保持する部材である。図1では眼
鏡形状で図示したが、形状はこれに限定されない。
【0015】
ディスプレイ2は、透過性を有する液晶ディスプレイであり、装着体1における使用者
Mの眼の前に配置される。
【0016】
外側カメラ3は、装着体1における使用者Mの顔と対向する側を内側、その反対側を外
側と定義した場合に、装着体1の前面外側に設けられたCCDやCMOSを搭載したカメ
ラである。外側カメラ3は、使用者Mの視認領域を画角に含む位置及び向きで装着体1に
設けられる。
【0017】
内側カメラ4は、装着体1の内側に使用者Mの眼の動きを撮像できる位置及び向きで設
けられたCCDやCMOSを搭載したカメラである。
【0018】
HMD制御装置5は、携帯情報端末80との通信制御及びディスプレイ2への表示制御
を行うプロセッサやサーキットを用いて構成される。本実施形態では、汎用のコンピュー
タを用い、本実施形態に係るHMD連携方法の機能を実現するソフトウェアを実行する構
成を例に挙げて説明する。
【0019】
図2はHMD10のハードウェア構成図である。
【0020】
図2に示すように、HMD10は、HMD制御装置5、撮像部120、音声部130、
操作部140、通信モジュール150、センサ部160、拡張I/F170、表示部18
0がシステムバス102により互いに接続されて構成される。
【0021】
HMD制御装置5は、CPU(Central Processing Unit)101、ROM(Read Only
Memory)103、RAM(Random Access Memory)104、HDD(Hard Disk Drive)
やフラッシュメモリ等の半導体メモリを備えたSSD(Solid State Drive)からなるスト
レージ110を含んで構成される。
【0022】
撮像部120は、外側カメラ3及び内側カメラ4と、各カメラの出力信号を画像信号に
変換する画像信号処理部121とを含む。
【0023】
音声部130は、音声を入力するマイク131、マイク131からの音声信号のノイズ
処理や増幅処理を含む音声信号処理部132、及び着信音や音声を再生するスピーカ13
3を含む。
【0024】
操作部140は、操作ボタンや操作スイッチからなり、HMD10の主電源のON/O
FFボタンやボリュームダイヤル等の操作部材により構成される。各操作部材は、使用者
の操作を受け付けて入力操作があったことを検出する部材なので、操作検出センサとして
の機能を有する。
【0025】
通信モジュール150は、Wi‐Fi(登録商標)、赤外線通信等の無線LAMに接続
するための無線LAN通信部151と、Bluetooth(登録商標)等を用いた近接
無線通信部152とを含む。
【0026】
センサ部160は、GPS(Global Positioning System)161、回転や向きの変化を
検知するジャイロセンサ162、方位を計測するための地磁気センサ163、傾きや動き
、振動や衝撃に関するデータを検出する加速度センサ164、HMD10の周辺の明るさ
を検知する照度センサ165、近接センサ166、距離センサ167、及び視線検出セン
サ168を含む。ジャイロセンサ162、加速度センサ164、視線検出センサ168は
各実施形態において使用者Mの視認領域を検出する視認領域検出センサとして用いられる
【0027】
表示部180は、ディスプレイ2と、ディスプレイ2への表示用データの生成や出力制
御を行う表示制御部182とを含む。
【0028】
図3はHMD10のソフトウェア構成図である。
【0029】
ROM103には、HMD10の基本動作プログラム103aとその他のプログラム1
03bとを含む。基本動作プログラム103aは、HMD10の起動プログラムや、通常
起動処理の途中に表示されるトップ画面(図15のトップ画面1501参照)の表示制御
プログラム、また携帯情報端末80との通信プログラムを含む。
【0030】
RAM104は、ROM103やストレージ110に記憶されたプログラムをCPU1
01が実行時にロードする領域である。各プログラムの実行中、RAM104には、基本
動作実行部104a、情報表示実行部104b、及び一時記憶領域104cが生成される
。情報表示実行部104bは、携帯情報端末80のアプリ画面をHMD10に表示又は非
表示する画面移動ミドル104b1と、操作実行部104b2とを含む。
【0031】
画面移動ミドル104b1は、アプリ画面をHMD10のディスプレイ2に表示制御す
るプログラムである。本実施形態ではミドルウェアとして構成するが、OS上で動くデー
モンやドライバにより構成してもよい。また、画面移動ミドル104b1の代わりに、携
帯情報端末80のアプリケーションに個々に対応したHMD10上で動作するアプリケー
ションにより構成してもよい。
【0032】
ストレージ110は各種情報データ記憶領域110a、情報表示プログラム110b、
及びその他のプログラム110cを格納する。後述する画面移動フラグ(図7参照)は、
各種情報データ記憶領域110aに形成してもよいし、RAM104の一時記憶領域10
4cに形成してもよい。また後述するディスプレイ2を複数の小領域に分割して管理する
小領域管理データも各種情報データ記憶領域110aに記憶される。
【0033】
図4は携帯情報端末80のハードウェア構成図である。HMD10のハードウェア構成
と同じ構成要素は同一の名称で表し、符号201~282を用いて図示する。HMD10
のハードウェア構成と異なる点は、HMD10には備えていた視線検出センサ168は備
えない点と、端末通信モジュール250が、3G、4G回線に接続するための電話網通信
部253を備える点である。なお、携帯情報端末80における内側カメラ224とは、携
帯情報端末80において端末ディスプレイ281が備えられる面と同一な面(前面)に設
けられた、所謂自撮りが行えるカメラであり、外側カメラ223とは背面に設けられたカ
メラである。
【0034】
図5は携帯情報端末80のソフトウェア構成図である。HMD10のソフトウェア構成
同じ構成要素は同一の名称で表し、符号201~210cを用いて図示する。HMD10
のソフトウェア構成と異なる点は、画面移動ミドル104b1を備えない点と、HMD1
0と連携してアプリ画面をHMD10に表示させるためのソフトウェアである移動対応ア
プリ204dを備える点である。移動対応アプリ204dは、携帯情報端末80にインス
トールされる個々のアプリケーションソフトの内、アプリ画面をHMD10に表示させる
機能を有するアプリケーションソフトであり、地図ナビゲーションアプリや電子ブックア
プリ等、移動対応アプリの機能は限定されない。本実施形態では、移動対応アプリ204
dを用いて説明するが、個々のアプリが画面移動に対応するのではなく、携帯情報端末8
0上で画面移動ミドルウェアを実行させ、携帯情報端末80の端末ディスプレイ281上
に表示される画面をHMD10に表示させてもよい。
【0035】
また移動対応アプリ204dは、携帯情報端末80やHMD10の表示能力、利用シー
ンに合わせ高解像度、低解像の表示を用意してもよいし、詳細表示、簡略表示等を用意し
てもよい。
【0036】
HMD10と携帯情報端末80とは近接無線通信や無線LANを介して接続してもよい
。またピアツーピアで1対1で通信してもよいし、クラウド経由で通信してもよい。
【0037】
携帯情報端末80からHMD10にアプリ画面を移動させる態様として、携帯情報端末
80の端末ディスプレイ281に表示されたアプリ画面をキャプチャして送信してもよい
。この場合は、静止画像を移動させる。画面をキャプチャする場合には画面を定期的に更
新してもよい。また携帯情報端末80及びHMD10のどちらも移動対応アプリ204d
を格納しておき、移動対応アプリ204dの動作を連携させることで画面データを転送す
るのではなく、HMD10に記憶した移動対応アプリ204dと携帯情報端末80に記憶
した移動対応アプリ204dとを同期させ、端末ディスプレイ281の画面と同じ内容の
画面をHMD10のディスプレイ2に表示させてもよい。更に移動対応アプリ204dか
らHMD10に対してストリーミング等の手段により動画表示を移動させてもよい。
【0038】
図6図11を参照して、HMD連携システム100の処理の概要を説明する。図6
HMD連携システム100の処理の流れを示すフローチャートである。図7は第1実施形
態に係るアプリ画面表示制御処理の流れを示すフローチャートである。図8は視認領域と
携帯情報端末80との位置関係(アプリ画面非表示)を示す図である。図9はアプリ画面
非表示の場合のディスプレイ2を介した情景を示す。図10は視認領域と携帯情報端末8
0との位置関係(アプリ画面表示)を示す図である。図11はアプリ画面表示の場合のデ
ィスプレイ2を介した情景を示す。以下、図6のステップ順に沿って説明する。
【0039】
携帯情報端末80及びHMD10が共に起動する(S01、S02)。HMD10及び
携帯情報端末80のどちらが先に起動してもよいし、同時に起動してもよいが、図6の説
明では携帯情報端末80が先に起動しているものとする。
【0040】
携帯情報端末80からHMD10に対して接続要求を行い(S03)、リンクが確立す
る(S04)。
【0041】
リンク確立後、携帯情報端末80に格納されたアプリケーションソフトであって、携帯
情報端末80の移動対応アプリ204dが起動し(S05)、移動対応アプリ204dは
HMD10に対して移動対応アプリ204dが起動したことを示すアプリ起動通知を送信
する(S06)。
【0042】
アプリ起動通知を受領したHMD制御装置5は、HMD10に格納された画面移動ミド
ル104b1を起動させる(S07)。
【0043】
画面移動ミドル104b1は、HMD10の外側カメラ3に対して撮像を開始させ、外
側カメラ3がHMD制御装置5に画像の出力を開始する(S08)。外側カメラ3は画角
がHMD10の使用者の視認領域を含むので、本説明では外側カメラ3の撮像領域はHM
D10の使用者Mの視認領域と擬制する。
【0044】
HMD制御装置5は、ディスプレイ2にアプリ画面を表示させる処理(アプリ画面表示
制御処理)を実行する(S09)。第1実施形態では、外側カメラ3の画像に携帯情報端
末80が写っているか否かをアプリ画面の表示開始条件(トリガ)として用いる。
【0045】
図7に示すように、画面移動アプリ104d1は、外側カメラ3の画像を取り込み(S
091)、画像の被写体(オブジェクト)が携帯情報端末80であるか否かを認識する画
像認識処理(S092)を実行する。画像認識処理の具体的なアルゴリズムはいくつかあ
るが、例えば携帯情報端末80の前面を外側カメラ3で予め撮像し、この撮像で得られる
前面画像を教師データとし保持しておく。そして外側カメラ3からの画像に対して被写体
抽出処理を行い、被写体と教師データとのパターンマッチング処理を実行し、一致度が予
め定められた閾値以上あれば携帯情報端末80は被写体であると判断してもよい。前面画
像を用いれば、外側カメラ3の画像に携帯情報端末80が裏返しで写っていたり、横倒し
、また物陰に置かれて一部遮蔽されている場合は、被写体が携帯情報端末80であるとは
認識しないように処理を実行させることもできる。
【0046】
被写体が携帯情報端末80であると判断されると(S093/Yes)、即ち図8のよ
うに視認領域内に携帯情報端末80があると判断されると、HMD制御装置5は画面移動
フラグの値を「0」に設定して(S094)、アプリ画面をディスプレイ2には表示しな
い。この場合、図9に示すように、使用者Mは、HMD10のディスプレイ2を透過して
携帯情報端末80が視認できる。よって、使用者Mはディスプレイ2に表示されたアプリ
画面ではなく、ディスプレイ2を介して直接端末ディスプレイ281に表示されたアプリ
画面を視認する。
【0047】
被写体が携帯情報端末80ではないと判断される(S093/No)、即ち図10のよ
うに視認領域内に携帯情報端末80がないと判断されると、HMD制御装置5は画面移動
フラグの値を「1」に設定して(S095)、アプリ画面をディスプレイ2には表示する
。この場合、図11に示すように、使用者Mは、ディスプレイ2に表示されたアプリ画面
を視認する。
【0048】
アプリ画面をHMD10のディスプレイ2に表示中、携帯情報端末80の端末ディスプ
レイ281のアプリ画面は非表示であってもよいし、アプリ画面を表示し続けてもよい。
携帯情報端末80がアプリ画面を表示又は非表示としたり、表示からスリープ動作(非表
示にして画面を暗くする動作)へ遷移させたりする処理は、携帯情報端末80が有する画
面制御機能により実行されてもよいし、移動対応アプリ204dに画面制御機能を持たせ
てもよい。
【0049】
画面移動ミドル104b1は、アプリ画面制御処理の終了条件を充足すると(S096
/Yes)、アプリ画面制御処理を終了する。アプリ画面制御処理の終了条件を充足しな
ければ(S096/No)、S091へもどり、外側カメラ3からの画像取込みを繰り返
す。これにより、リンク確立中に終了条件を満たさない限り、使用者MはHMD10を装
着して携帯情報端末80を見ると携帯情報端末80の実際のアプリ画面を視認し、携帯情
報端末80を視認領域から外す、例えば携帯情報端末80を把持する手を下ろしたり、携
帯情報端末80をポケットやバッグにいれたりすると、アプリ画面がHMD10に表示さ
れる。
【0050】
アプリ画面制御処理の終了条件を充足すると、HMD10及び携帯情報端末80のリン
クを解除してもよいし、リンクは維持し画面移動ミドル104b1だけを終了させてもよ
い。これにより、再度、移動対応アプリ204dの起動通知がHMD10に送信されると
、アプリ画面の移動表示をすぐに開始することができる。
【0051】
終了条件は、例えば画面移動ミドル104b1又は移動対応アプリ204dを終了させ
る操作を検出したことでもよいし、携帯情報端末80やHMD10の主電源がOFFにす
る操作を検出したことでもよい。
【0052】
図6では携帯情報端末80の移動対応アプリ204dがマスタ、画面移動ミドル104
b1がスレーブとして説明したが、画面移動ミドル104b1がマスタ、移動対応アプリ
204dがスレーブであってもよい。又はどちらもマスタとなる通信制御方式を使用して
もよい。即ち画面移動ミドル104b1から携帯情報端末80に対して接続要求を行いリ
ンクを確立した後、移動対応アプリ204dの起動通知を携帯情報端末80からHMD1
0に送信してもよい。
【0053】
<第2実施形態>
第2実施形態は、アプリ画面の表示開始条件が第1実施形態とは異なる。第1実施形態
では、表示開始条件として、外側カメラ3の画像に携帯情報端末80が写っているか、即
ち、使用者Mの視認領域に携帯情報端末80が含まれているか否かを条件として用いたが
、表示開始条件はこれに限定されない。図12は第2実施形態に係るアプリ画面表示開始
条件のバリエーションを示す図である。
【0054】
第2実施形態では以下をアプリ画面表示開始条件として用いる。
【0055】
設定条件:アプリ画面がHMD10のディスプレイ2に自動的に表示される設定になっ
ているか?(S0911)。自動的に表示される設定になっていれば、アプリ画面が視認
領域内に含まれていない場合にアプリ画面をディスプレイ2に表示させてもよい。
【0056】
操作条件:HMD10に備えられた本体ボタン操作、リモコン操作、ジェスチャー等に
よるユーザ操作が行われたことを検出したか?(S0912)。操作検出センサがユーザ
の操作を検出すると、アプリ画面をディスプレイ2に表示させてもよい。
【0057】
体動条件:HMD10のジャイロセンサ162、加速度センサ164からの出力や、外
側カメラ3や内側カメラ4から出力される各画像を用いてHMD10の動きを検出し、そ
の動きを使用者の首(頭)の動きと擬制することで、使用者の首(頭)の動きを検出した
か?(S0913)。体動条件は、非表示状態において首の動きを検出すると表示に遷移
させる表示開始条件として説明しているが、アプリ画面が表示されている状態で首の動き
を検出すると、携帯情報端末80を見るために首を動かすこともあるので、その場合には
表示から非表示に遷移させる条件として用いてもよい。HMD制御装置5は、ジャイロセ
ンサ162からの出力に含まれる角速度や加速度センサ164からの出力に含まれる加速
度が、首を動かしたと判断するために設定された所定の閾値以上の場合に、アプリ画面を
ディスプレイ2に表示から非表示、又は非表示から表示へと遷移させる。また画像を用い
る場合は、例えば前後の時間に撮像された画像の差分量が所定の閾値以上の場合は見てい
る場所が変化した、即ち別の場所を見るために首を動かしたと判断してアプリ画面をディ
スプレイ2に表示から非表示、又は非表示から表示へと遷移させてもよい。図12では体
動検出前は非表示であることを前提に図示している。
【0058】
視線条件:携帯情報端末80から視線が外れたことを検出したか?(S0914)。外
側カメラ3の画像に対して画像認識処理を実行し、画像のどの領域に携帯情報端末80が
表示されているかを検出する。外側カメラ3、内側カメラ4及びディスプレイ2は装着体
1に固定されているので、ディスプレイ2において外側カメラ3の画像に含まれる各画像
内の位置(画素位置)とディスプレイ2の表示位置との関係は、予めキャリブレーション
を行い、外側カメラ位置合わせデータを生成・記憶しておく。
【0059】
また視線検出センサ168は、内側カメラ4で撮像した画像から使用者の眼を検出し、
目の位置の変化を追跡することで視線の動きを検出する。内側カメラ4の画像内の位置と
ディスプレイ2の表示位置との関係も関係付けられるので、予めそれらを関係付けた内側
カメラ位置合わせデータを生成・記憶しておく。
【0060】
そして、外側カメラ3の画像(携帯情報端末80が撮像されている)及び内側カメラ4
の画像(使用者の眼が撮像されている)の其々を外側カメラ位置合わせデータ及び内側カ
メラ位置合わせデータの其々に照合することで、使用者Mの視線が携帯情報端末80から
外れたことを検出する。そして、携帯情報端末80が視認領域に含まれかつ視線が端末デ
ィスプレイ2上にある場合はアプリ画面を非表示、携帯情報端末80が視認領域に含まれ
かつ視線が端末ディスプレイ2上にない場合はアプリ画面をディスプレイ2に表示しても
よい。この場合、そもそも視認領域に携帯情報端末80が含まれない場合もディスプレイ
2にアプリ画面を表示してもよい。
【0061】
画面移動ミドル104b1は、図12に示すように設定条件(S0911)、操作条件
(S0912)、体動条件(S0913)、視線条件(S0914)のいずれか一つを充
たすと判断すると(S0911~S0914/いずれがYes)、アプリ画面表示フラグ
の値を1に設定し(S0916)処理を終了する。一方、いずれの表示開始条件(S09
11~S0914)も充足していないと判断すると(S0911~S0914/全てNo
)、アプリ画面表示フラグの値を0に設定し(S0915)、アプリ画面制御処理の終了
条件の充足判断へと進む(S0917)。上記各表示開始条件の充足判定順序は、図12
の順序に限定されない。また、図12ではいずれか一つを充足する場合にステップS09
16へ進んだが、少なくとも一つを充たす、即ち、各条件のうちのいずれか一つ又は複数
の組み合わせを充足した場合にステップS0916に進むように構成してもよい。
【0062】
本実施形態によれば、第1実施形態で説明した視認領域内の携帯情報端末80の有無と
は異なる表示開始条件を用いてアプリ画面の表示又は非表示の制御が行えるので、使用目
的や使用状況、また使用者Mが条件設定を行わせることで、使用者Mの好みにあった操作
環境を提供できる。なお、第2実施形態においても、視認領域内の携帯情報端末80の有
無を表示開始条件として組み合わせてもよい。
【0063】
<第3実施形態>
第3実施形態はアプリ画面の表示位置に関するバリエーションを示す実施形態である。
アプリ画面をHMD10のディスプレイ2のどの位置に表示するかは、様々な態様が考え
られる。以下、列挙する。
【0064】
(1)設定位置への表示:アプリ画面をディスプレイ2の例えば右端といった予め決め
られた位置に表示してもよい。また、HMD制御装置5がアプリ画面表示制御処理(S0
9)を前回終了させたときにアプリ画面が表示されていた位置を記憶しておき、次にアプ
リ画面表示制御処理(S09)を再開した際に、前回の終了位置にアプリ画面を表示させ
てもよい。
【0065】
(2)アプリの種類に応じた位置への表示:移動対応アプリ204dの種類に応じてデ
ィスプレイ2のどの位置に表示するかを予め定めてもよい。例えば、地図ナビゲーション
アプリであれば、目の前の視界を確保するために視線の中心から外れたディスプレイ2の
右端又は左端にアプリ画面を表示してもよい。一方電子ブックアプリであれば、読書しや
すいようにディスプレイ2の中央にアプリ画面を表示させるなど、移動対応アプリ204
dの機能に応じて表示位置を変えてもよい。
【0066】
(3)視線トラッキング:内側カメラ4の画像を基に視線検出センサ168が使用者M
の視線を検出し続け、ディスプレイ2と視線とが交差する位置にアプリ画面を表示するよ
うにしてもよい。例えば移動対応アプリ204dが地図ナビゲーションアプリの場合、H
MD10を装着しながら歩行すると、視線上に地図が表示され、ナビゲーションが示す道
と実際の道との同定が容易となり、ナビ情報の理解が容易になる。
【0067】
(4)HMD10の視野内にある携帯情報端末80が視野外に出た後の再表示する位置
について:図13は、フレームアウト後の再表示位置を示す図である。図13に示すよう
に外側カメラ3が時系列に沿った複数フレームを生成して動画を撮像する場合、動画を構
成するフレームの外縁を形成する各辺とディスプレイ2の各辺a、b、c、dとディスプ
レイ2の小領域1,2,3,4とを予め対応付けておく。小領域1,2,3,4の其々は
、各辺a、b、c、dに隣接する領域である。画面移動ミドル104b1は、第1フレー
ムに撮像されていた携帯情報端末80が、それよりも後に撮像された第2フレームにおい
てどの辺(外縁)を横切ってフレームアウトしたかを取得し、その辺に対応付けられたデ
ィスプレイ2の小領域内にアプリ画面を表示するようにしてもよい。
【0068】
例えば図13のよう、外側カメラ3が撮像したフレームの上辺からフレームアウトした
場合、ディスプレイ2の辺aからフレームアウトしたように使用者Mには見えるので、ア
プリ画面は小領域1に表示する。また外側カメラ3が撮像したフレームの底辺からフレー
ムアウトした場合、ディスプレイ2の辺cからフレームアウトしたように使用者Mには見
えるので、アプリ画面は小領域3に表示する。
【0069】
また、携帯情報端末80がディスプレイ2の外へ移動する直前に表示されていた位置を
取得し、その位置にアプリ画面を表示してもよい。
【0070】
(5)アプリ画面の位置調整:HMD10にアプリ画面を移動した後の表示位置を、調
整する手段を設けてもよい。例えば、携帯情報端末80の端末ディスプレイ281上でス
ワイプ操作を行うと、HMD10のディスプレイ2のアプリ画面がスワイプ操作に連動し
てディスプレイ2内における表示位置が変わるように構成してもよい。
【0071】
本実施形態によれば、アプリ画面の表示位置を使用用途やユーザの好みに応じて調整で
きるので、より視認性が高いHMD連携システム100を提供できる。
【0072】
<第4実施形態>
第4実施形態は、移動対応アプリ204dを起動後に、HMD10を起動した場合のH
MDトップ画面の表示制御に関する。図14は、本実施形態におけるHMD連携システム
100のシーケンス例を示す図である。図15は、HMD10の画面遷移を示す図である
【0073】
HMD10が通常起動する場合、ディスプレイ2にはHMD10のトップ画面1501
が表示され、次いでHMD10の処理に関する画面が表示される。
【0074】
しかし、HMD連携システム100において図14に示すように、携帯情報端末80が
起動後(S11)、移動対応アプリ204dが起動し(S12)、接続要求(S13)、
移動対応アプリ起動通知送信(S14)を行った後に、HMD10を起動した場合(S1
5)、トップ画面1501を表示することなく、連携通知画面1502からアプリ画面表
示中画面1503、又はアプリ画面非表示中の待機画面1504へと遷移させてもよい。
【0075】
即ち、HMD起動(S15)において、通常起動処理ではトップ画面1501がディス
プレイ2に表示されるが、移動対応アプリ起動通知を受けてHMD10が起動した場合は
、その後にHMD10と携帯情報端末80との連携処理が続くので、トップ画面1501
を表示することなく、リンクを確立し(S16)、画面移動ミドル104b1を起動(S
17)する。画面移動ミドル104b1はリンク確立を受けて連携通知画面1502を表
示し、外側カメラ3による撮像を開始し(S18)、アプリ画面表示制御処理(S19)
へと処理を進めてもよい。
【0076】
本実施形態は、携帯情報端末80を操作して移動対応アプリ204dを使い始めた後に
、HMD10で画面連携を行いたいと思った使用者MがHMD10を起動するという使用
場面を想定したものであるが、この場合、使用者Mはより早くアプリ画面のHMD10に
表示させたいと要望している。上記のようにトップ画面1501を表示せず、連携通知画
面1502を表示させることで、使用者Mが見たいとは欲していないトップ画面1501
を見せられることによる不快感を与えず、アプリ画面の表示を待つ間の焦燥感を緩和する
ことができる。
【0077】
更に焦燥感を緩和させるための処理として、連携通知画面1502もスキップしてアプ
リ画面表示中画面1503を表示させてもよい。但し、アプリ画面表示開始条件を非充足
の場合は、アプリ画面表示中画面1503が表示されないので、使用者Mは連携ができた
かどうかを確認できない。そこで、アプリ画面表示開始条件が充足している場合は、HM
D10の起動後すぐにアプリ画面表示中画面1503を表示し、アプリ画面表示開始条件
が非充足の場合だけ、連携通知画面1502を表示させてもよい。この場合、画面移動ミ
ドル104b1はステップS17では連携通知画面1502を表示せず、アプリ画面表示
制御処理(S19)における処理にてアプリ画面をディスプレイ2に非表示にすると判断
された場合に連携通知画面1502を表示するように構成してもよい。
【0078】
本実施形態によれば、HMD連携システム100においてHMD10のトップ画面が不
要な場合は非表示にし、使用者Mの焦燥感を緩和して利便性を向上させることができる。
【0079】
上記各実施形態は、本発明を限定するものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で
様々な変更態様があり、これらも本発明の技術的範囲に属する。例えば上記第1~第4実
施形態を任意に組み合わせてもよい。
【符号の説明】
【0080】
1:装着体
2:ディスプレイ
3:外側カメラ
4:内側カメラ
5:HMD制御装置
10:HMD
80:携帯情報端末
100:HMD連携システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15