(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149319
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】折り畳み式収納キャビネット
(51)【国際特許分類】
B65D 6/18 20060101AFI20241010BHJP
B65D 21/02 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
B65D6/18 D
B65D21/02 301
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023080481
(22)【出願日】2023-05-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2024-08-22
(31)【優先権主張番号】202320738394.5
(32)【優先日】2023-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】523179821
【氏名又は名称】上海貝晋国際貿易有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100178434
【弁理士】
【氏名又は名称】李 じゅん
(72)【発明者】
【氏名】顧 科達
(72)【発明者】
【氏名】包 翔
(72)【発明者】
【氏名】張 斌
【テーマコード(参考)】
3E006
3E061
【Fターム(参考)】
3E006AA03
3E006AA06
3E006BA03
3E006CA01
3E006CA10
3E006EA10
3E006FA10
3E006GA05
3E061AA01
3E061AB18
3E061AC02
3E061CA06
3E061DA06
3E061DA13
(57)【要約】 (修正有)
【課題】自由に組み合わせて積み重ねることができ、全体的な安定性を保証することができる折り畳み式収納キャビネットの提供。
【解決手段】収納ユニット1を含む折り畳み式収納キャビネットを開示し、収納ユニットはフロントフレーム10と、リアフレームと、フロントドアパネル100とを含み、フロントフレームとリアフレームの上部には共にカバープレートが接続され、フロントフレームとリアフレームの両側にはいずれも共に第1接続部品13が接続され、第1接続部品内に複数の仕切り空間が設けられ、仕切り空間内にサイドバッキングプレートが設けられ、フロントフレームとリアフレームの底部には共に第2接続部品が接続され、フロントフレームにスロットが貫設され、フロントドアパネルはスロット内に回転可能に取り付けられ、フロントフレーム及びリアフレームはいずれもプラスチック素材であり、第1接続部品及び第2接続部品はいずれも布素材である。。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
収納ユニットを含み、
前記収納ユニットはフロントフレームと、リアフレームと、フロントドアパネルとを含み、前記フロントフレームとリアフレームの上部には共にカバープレートが接続され、前記フロントフレームとリアフレームの両側にはいずれも共に第1接続部品が接続され、前記第1接続部品内に複数の仕切り空間が設けられ、前記仕切り空間内にサイドバッキングプレートが設けられ、前記フロントフレームとリアフレームの底部には共に第2接続部品が接続され、
前記フロントフレームにスロットが貫設され、前記フロントドアパネルは前記スロット内に回転可能に取り付けられ、
前記フロントフレーム及びリアフレームはいずれもプラスチック素材であり、前記第1接続部品及び第2接続部品はいずれも布素材であることを特徴とする折り畳み式収納キャビネット。
【請求項2】
底部バッキングプレートをさらに含み、前記底部バッキングプレートは前記第2接続部品に取り付けられることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【請求項3】
前記スロットの対向する内壁に且つ内側の底部の近くにいずれも穴が設けられ、前記フロントドアパネルの2つの側壁には2つの前記穴に係合する挿し込みポストが設けられることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【請求項4】
前記フロントドアパネル及び前記リアフレームにいずれもハンドル溝が設けられることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【請求項5】
前記第1接続部品に仕切線が設けられ、前記仕切線は複数の前記仕切り空間の間に位置し、前記第1接続部品は前記仕切線に沿って折り畳まれることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【請求項6】
前記フロントフレーム及びリアフレームの上部の近くにいずれもU字形のフレームが設けられ、2つの前記U字形のフレームのそれぞれと前記フロントフレーム及びリアフレームの上部との接続箇所にいずれも円弧面が設けられ、前記U字形のフレームの長さ寸法は前記フロントフレーム及びリアフレームの長さ寸法より小さく、前記カバープレートの長さ寸法は前記フロントフレーム及びリアフレームの長さ寸法より大きく又は等しいことを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【請求項7】
前記収納ユニットの数は複数であり、複数の前記収納ユニット同士はナイロン膨張リベットによって接続されることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【請求項8】
前記フロントフレーム及びリアフレームの側壁にいずれも複数の穴位置が設けられ、複数の前記ナイロン膨張リベットはそれぞれ複数の前記穴位置を通過して複数の前記フロントフレーム及び複数のリアフレームを取り付けることを特徴とする請求項7に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【請求項9】
前記フロントドアパネルの上部近くの側壁に凸プレートが設けられ、前記スロットの内側の上部に受け止めプレートが設けられ、前記フロントドアパネルを閉じた時に、前記凸プレートは前記受け止めプレートを係止させることを特徴とする請求項1に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【請求項10】
前記受け止めプレートの前記スロットから離れた端と前記スロットの内側の底部との間の距離は前記フロントドアパネルの高さ寸法より小さいことを特徴とする請求項9に記載の折り畳み式収納キャビネット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収納キャビネット製造の分野に関し、特に、折り畳み式収納キャビネットに関する。
【背景技術】
【0002】
今の生活では、折り畳み式収納キャビネットの殆どはプラスチック製の収納キャビネット又は不織布製の収納キャビネットである。いずれも自由に組み合わせることができるが、いくつかの問題がある。従来のプラスチック製の収納キャビネットは布素材のものより耐荷重能に優れているが、コストは高く、全体的に重さは重い。また、従来のプラスチック製の収納キャビネットは自由に積み重ねることができるが、複数のプラスチック製の収納キャビネットは独立して存在するため、積み重ねてできたものの全体な安定性は低く、使用中に転倒しやすく、またプラスチックの性質上、布のように色づいた模様を表現することができず、制限が大きい。また、従来の収納キャビネットは組み合わせて積み重ねる時に工具と付属品を併用しないと取り付けられず、積み重ねた後は全体の一体的な折り畳みが実現できない。従来の不織布製の収納キャビネットは色づいた模様を表現できるが、耐荷重能は悪く、耐用年数は短く、しかも不織布製の収納キャビネットは積み重ねた後、全体的な安定性が悪い。
そこで、折り畳み式収納キャビネットを提案して、上記の課題を効果的に解決することが急務となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】中国特許公開公報CN115736503A
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、自由に組み合わせて積み重ねることができ、一体的な折り畳みも実現でき、そして全体的な安定性を保証することができる折り畳み式収納キャビネットを提案することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、上記の技術的課題を解決するために、収納ユニットを含む折り畳み式収納キャビネットを提供し、
前記収納ユニットはフロントフレームと、リアフレームと、フロントドアパネルとを含み、前記フロントフレームとリアフレームの上部には共にカバープレートが接続され、前記フロントフレームとリアフレームの両側にはいずれも共に第1接続部品が接続され、前記第1接続部品内に複数の仕切り空間が設けられ、前記仕切り空間内にサイドバッキングプレートが設けられ、前記フロントフレームとリアフレームの底部には共に第2接続部品が接続され、
前記フロントフレームにスロットが貫設され、前記フロントドアパネルは前記スロット内に回転可能に取り付けられ、
前記フロントフレーム及びリアフレームはいずれもプラスチック素材であり、前記第1接続部品及び第2接続部品はいずれも布素材である。
【0006】
さらに、底部バッキングプレートをさらに含み、前記底部バッキングプレートは前記第2接続部品に取り付けられる。
【0007】
さらに、前記スロットの対向する内壁に且つ内側の底部の近くにいずれも穴が設けられ、前記フロントドアパネルの2つの側壁には2つの前記穴に係合する挿し込みポストが設けられる。
【0008】
さらに、前記フロントドアパネル及び前記リアフレームにいずれもハンドル溝が設けられる。
【0009】
さらに、前記第1接続部品に仕切線が設けられ、前記仕切線は複数の前記仕切り空間の間に位置し、前記第1接続部品は前記仕切線に沿って折り畳まれる。
【0010】
さらに、前記フロントフレーム及びリアフレームの上部の近くにいずれもU字形のフレームが設けられ、2つの前記U字形のフレームのそれぞれと前記フロントフレーム及びリアフレームの上部との接続箇所にいずれも円弧面が設けられ、前記U字形のフレームの長さ寸法は前記フロントフレーム及びリアフレームの長さ寸法より小さく、前記カバープレートの長さ寸法は前記フロントフレーム及びリアフレームの長さ寸法より大きく又は等しい。
【0011】
さらに、前記収納ユニットの数は複数であり、複数の前記収納ユニット同士はナイロン膨張リベットによって接続される。
【0012】
さらに、前記フロントフレーム及びリアフレームの側壁にいずれも複数の穴位置が設けられ、複数の前記ナイロン膨張リベットはそれぞれ複数の前記穴位置を通過して複数の前記フロントフレーム及び複数のリアフレームを取り付ける。
【0013】
さらに、前記フロントドアパネルの上部近くの側壁に凸プレートが設けられ、前記スロットの内側の上部に受け止めプレートが設けられ、前記フロントドアパネルを閉じた時に、前記凸プレートは前記受け止めプレートを係止させる。
【0014】
さらに、前記受け止めプレートの前記スロットから離れた端と前記スロットの内側の底部との間の距離は前記フロントドアパネルの高さ寸法より小さい。
【発明の効果】
【0015】
上記の技術的解決手段により、本発明には次の有益な効果がもたらされる。
フロントフレーム、リアフレーム及びフロントドアパネルが設けられ、そしてフロントフレームとリアフレームの上部には共にカバープレートが接続され、フロントフレームとリアフレームの両側にはいずれも共に第1接続部品が接続され、第1接続部品内に複数の仕切り空間が設けられ、仕切り空間内にサイドバッキングプレートが設けられ、フロントフレームとリアフレームの底部には共に第2接続部品が接続され、フロントフレームにスロットが貫設され、フロントドアパネルはスロット内に回転可能に取り付けられ、フロントフレーム及びリアフレームはいずれもプラスチック素材であり、第1接続部品及び第2接続部品はいずれも布素材である。これにより、収納ユニットの折り畳み機能を実現できるだけでなく、全体的な安定性を保証することができ、製品の競争力を向上させるために役立つ。そして、布素材の第1接続部品及び第2接続部品に美しい図柄を印刷できるだけでなく、全体の重さは全体が全てプラスチック素材である収納ユニットよりも小さい。且つ、プラスチック素材のフロントフレームとリアフレームを組み合わせることにより、全体の耐荷重能が向上している。全体の耐用年数の保証に役立つ。また、複数の収納ユニットを組み合わせて積み重ねると、最上段のカバープレートだけを取り外し、そして全ての底部バッキングプレートを取り出せば、全ての収納ユニット上の第1接続部品を仕切線に沿って内向きに折り畳むことができ、これによって全体の一体的な折り畳みを実現できる。構造はシンプルであるだけでなく、折り畳みやすい。
【0016】
また、ナイロン膨張リベットによって複数の独立した収納ユニットを接続させることにより、転倒を防ぐことができるだけでなく、積み重ねた後の全体の安定性を保証することもできる。且つ、取り付ける時には工具の追加が不要であり、ナイロン膨張リベットを穴位置に通過させるだけで複数の収納ユニット間の接続を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットの全体構造の模式図である。
【
図2】
図2は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットのフロントフレームの構造模式図である。
【
図3】
図3は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットのリアフレームの構造模式図である。
【
図4】
図4は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットのフロントフレームの全体構造の模式図である。
【
図5】
図5は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットのフロントフレームの別の方向における全体構造の模式図である。
【
図6】
図6は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットの複数の収納ユニットを積み重ねてできた1×3の組み合わせの全体構造の模式図である。
【
図7】
図7は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットの1×3の組み合わせの収納ユニットを一体的に折り畳んだ後の全体構造の模式図である。
【
図8】
図8は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットの複数の収納ユニットを積み重ねてできた3×3の組み合わせの全体構造の模式図である。
【
図9】
図9は、本発明の一実施例に係る折り畳み式収納キャビネットの3×3の組み合わせの収納ユニットを一体的に折り畳んだ後の全体構造の模式図である。
【符号の説明】
【0018】
図中、1…収納ユニット、10…フロントフレーム、101…スロット、1010…受け止めプレート、11…リアフレーム、12…カバープレート、13…第1接続部品、130…仕切線、14…円弧面、15…穴位置、100…フロントドアパネル、110…ハンドル溝、111…凸プレート。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面を参照して本発明の折り畳み式収納キャビネットをより詳細に説明し、本発明の好ましい実施例を示している。なお、ここで説明される本発明を変更したとしても、依然として本発明の有益な効果は得られるということは当業者に理解されるであろう。したがって、以下の説明は、本発明に対する制限ではなく、当業者に周知される内容として取り扱われるべきである。
【0020】
以下の段落においては図面を参照しながら例を挙げて本発明をより具体的に説明する。次の説明により、本発明の利点及び特徴がより明らかになるであろう。なお、図面はいずれも非常に簡素化されているもので、非正確な比例が使用されており、本発明の実施例を便利、かつ明瞭に説明するための手助けとするのが目的である。
【0021】
図1~
図3に示されるように、本発明の実施例は、収納ユニット1を含む折り畳み式収納キャビネットを提案する。さらに、具体的には、前記収納ユニット1はフロントフレーム10と、リアフレーム11と、フロントドアパネル100とを含む。具体的には、前記フロントフレーム10とリアフレーム11の上部には共にカバープレート12が接続され、前記フロントフレーム10とリアフレーム11の両側にはいずれも共に第1接続部品13が接続され、前記第1接続部品13内に複数の仕切り空間が設けられ、前記仕切り空間内にサイドバッキングプレートが設けられる。前記フロントフレーム10とリアフレーム11の底部には共に第2接続部品が接続される。
【0022】
前記フロントフレーム10、リアフレーム11、2つの第1接続部品13及び第2接続部品は収納空間を形成することができる。一具体例において、第1接続部品13と第2接続部品は実際の製造プロセスにおいて大きな部品であり、超音波及び縫製により圧着/縫製され、且つサイドバッキングプレートを予め第1接続部品13内に縫製する必要がある。
【0023】
別の具体例において、サイドバッキングプレートを予め第1接続部品13内に縫製する他に、第1接続部品13の第2接続部品に近い端には開口が設けられてもよく、収納ユニット1が展開した状態である時に、サイドバッキングプレートを収納ユニット1の上部から第1接続部品13の開口より詰め込めばよい。
【0024】
折り畳みやすいよう、本実施例において、前記第1接続部品13及び第2接続部品はいずれも布素材である。
【0025】
また、前記第1接続部品13に仕切線130が設けられ、前記仕切線130は複数の前記仕切り空間の間に位置し、前記第1接続部品13は前記仕切線130に沿って折り畳まれる。折り畳む時には、前記カバープレート12を取り外し、前記第1接続部品13を複数の仕切り空間の間の仕切線130に沿って内向きに折り畳むことにより、複数のサイドバッキングプレートを互いに重なり合わせ、収納ユニット1の全体の折り畳みを実現する。
【0026】
一実施例において、仕切り空間の数は少なくとも2つであり、即ち第1接続部品13に1つの仕切線130がある。
【0027】
装置の安定性を保証するために、本実施例において、サイドバッキングプレートは強靭な段ボール又は中密度繊維板のプラスチック板である。そして、前記フロントフレーム10及びリアフレーム11はいずれもプラスチック素材である。収納ユニット1の折り畳み機能を実現するとともに、全体的な安定性を保証することができ、製品の競争力を向上させるために役立つ。
【0028】
布素材とプラスチック素材を組み合わせることにより、布素材の第1接続部品13及び第2接続部品に美しい図柄を印刷できるだけでなく、全体の重さは全体が全てプラスチック素材である収納ユニット1よりも小さい。プラスチック素材のフロントフレーム10とリアフレーム11を組み合わせることにより、全体の耐荷重能が向上している。全体の耐用年数の保証に役立つ。
【0029】
一具体例において、第1接続部品13及び第2接続部品は超音波圧着プロセスを利用して、特定の厚さの不織布(プラスチック粒子製品)をプラスチック(PP)のフロントフレーム10及びリアフレーム11に圧着させてもよい。また、縫製プロセスにより、即ち改良されたミシンで縫製して、不織布素材の第1接続部品13及び第2接続部品をそれぞれプラスチック素材のフロントフレーム10及びリアフレーム11に確実に接続させてもよい。
【0030】
なお、同じ効果が得られれば、布素材は綿布、ポリエステル布、あるいはターポリンなどであってもよいということは当業者に知られる。
【0031】
本実施例において、前記フロントフレーム10にスロット101が貫設される。具体的には、前記フロントドアパネル100は前記スロット101内に回転可能に取り付けられる。収納ユニット1が展開した状態である時に、フロントドアパネル100を回転させて開き、衣類又は小さい物体をスロット101から収納空間に詰め込めばよい。
【0032】
さらに、前記スロット101の対向する内壁に且つ内側の底部の近くにいずれも穴が設けられる。具体的には、前記フロントドアパネル100の2つの側壁には2つの前記穴に係合する挿し込みポストが設けられる。フロントドアパネル100の2つの側壁の挿し込みポストを穴に挿し込み、且つ挿し込みポストは穴内において回転できる。これによってフロントドアパネル100がスロット101内において外向きに回転することを実現でき、フロントドアパネル100が正常に開かれることは保証される。また、構造はシンプルで、コストは安い。
【0033】
フロントドアパネル100を一層開きやすくするために、本実施例において、前記フロントドアパネル100及び前記リアフレーム11にいずれもハンドル溝110が設けられる。2つのハンドル溝110はそれぞれフロントドアパネル100及びリアフレーム11を貫き、ハンドル溝110を設けることにより、フロントドアパネル100を開きやすいだけでなく、収納ユニット1を全体として運ぶ時には、取り扱いやすい。製品の競争力には一層役立つ。
【0034】
また、本実施例は底部バッキングプレートを含む。具体的には、前記底部バッキングプレートは前記第2接続部品に取り付けられる。収納ユニット1を展開した状態である時に、底部バッキングプレートを収納ユニット1の底部の第2接続部品に取り付けるのは、全体的な安定性を保証することができ、耐用年数を引き伸ばす。図示の簡素化のために、図中、底部バッキングプレート及び第2接続部品が示されていない。
【0035】
本実施例において、前記収納ユニット1の数は複数である。且つ複数の前記収納ユニット1同士はナイロン膨張リベットによって接続される。複数の収納ユニット1はナイロン膨張リベットによって自由に組み合わせて積み重ねることができ、且つナイロン膨張リベットによって複数の独立した収納ユニット1を接続させることにより、転倒を防ぐことができるだけでなく、積み重ねた後の全体の安定性を保証することもできる。
【0036】
さらに、本実施例において、前記フロントフレーム10及びリアフレーム11の側壁にいずれも複数の穴位置15が設けられる。具体的には、複数の前記ナイロン膨張リベットはそれぞれ複数の前記穴位置15を通過して複数の前記フロントフレーム10及び複数のリアフレーム11を取り付ける。
【0037】
一具体例において、フロントフレーム10の4つの側壁にいずれも少なくとも2つの穴位置15が設けられ、複数のフロントフレーム10同士はナイロン膨張リベットが穴位置15を通過することで複数のフロントフレーム10を取り付ける。
【0038】
好ましくは、穴位置15の直径寸法は3~10mmと設定してもよい。
【0039】
別の具体例において、リアフレーム11の4つの側壁にもいずれも少なくとも2つの穴位置15が設けられ、複数のリアフレーム11同士はナイロン膨張リベットが穴位置15を通過することで複数のリアフレーム11を取り付ける。
【0040】
ナイロン膨張リベットによって緊密な接続を実現でき、一定の厚さでの接続も実現でき、そして一定の耐荷重とせん断力に耐えることができ、これによって上下左右において自由に組み合わせて接続することを実現する。
【0041】
また、本実施例において、前記フロントフレーム10及びリアフレーム11の上部の近くにいずれもU字形のフレームが設けられる。具体的には、2つの前記U字形のフレームのそれぞれと前記フロントフレーム10及びリアフレーム11の上部との接続箇所にいずれも円弧面14が設けられる。円弧面14を設けることによりカバープレート12は支障なくフロントフレーム10及びリアフレーム11を係止できるようになる。
【0042】
好ましくは、2つのU字形のフレームは、それぞれフロントフレーム10及びリアフレーム11と一体成形される。且つ複数の円弧面14はそれぞれフロントフレーム10及びリアフレーム11の上部のコーナー部に位置する。
【0043】
さらに、前記U字形のフレームの長さ寸法は前記フロントフレーム10及びリアフレーム11の長さ寸法より小さく、前記カバープレート12の長さ寸法は前記フロントフレーム10及びリアフレーム11の長さ寸法より大きく又は等しい。U字形のフレームの長さ寸法が前記フロントフレーム10及びリアフレーム11の長さ寸法より小さいのは、カバープレート12がフロントフレーム10及びリアフレーム11を同時に係止する時に、カバープレート12の四周はフロントフレーム10及びリアフレーム11の側面と面一になり、全体的に寸法がちょうど適合することになる。複数の収納ユニット1同士を隙間なく接続させやすい。
【0044】
好ましくは、カバープレート12及びフロントドアパネル100を設けることにより、収納ユニット1において両開きの機能を実現でき、製品の競争力を一層向上させており、衣類又は物品を置くためにも一層役立つ。
【0045】
別の実施例において、本装置は衣類又は物品などを置くキャビネットとして利用できるだけでなく、実際のニーズに応じて寸法を設定して、シューズボックスとして利用することもできる。
【0046】
本実施例において、
図4及び
図5が参照されるように、前記フロントドアパネル100の上部近くの側壁に凸プレート111が設けられる。具体的には、前記スロット101の内側の上部に受け止めプレート1010が設けられ、前記フロントドアパネル100を閉じた時に、前記凸プレート111は前記受け止めプレート1010を係止させる。受け止めプレート1010及び凸プレート111を設けることにより、フロントドアパネル100が収納ユニット1の内部へ転倒することを防ぐことができ、フロントドアパネル100が外向きに脱落することを防ぐ。装置の安定性が保証される。
【0047】
さらに、前記受け止めプレート1010の前記スロット101から離れた端と前記スロット101の内側の底部との間の距離は前記フロントドアパネル100の高さ寸法より小さい。フロントドアパネル100が収納ユニット1の内部へ転倒することが避けられる。
【0048】
また、フロントフレーム10、リアフレーム11、第1接続部品13、第2接続部品及びカバープレート12の長さ、幅及び高さ寸法は実際のニーズに応じて設定できるということは当業者に知られる。
【0049】
一実施例において、複数の収納ユニット1を積み重ねて3×3の組み合わせキャビネットとすることができ、なお、同じ効果が得られれば、収納ユニット1を自由に組み合わせて積み重ねることができるため、複数の収納ユニット1を積み重ねてできたキャビネットは本実施例の3×3キャビネット以外のいずれの組み合わせ形態の実施例であってもよいということは当業者に知られる。
【0050】
一具体例において、
図6に示されるように、収納ユニット1の数は3つと設定される。3つの収納ユニット1を積み重ねて1×3の組み合わせとする場合、ナイロン膨張リベットを用いて穴位置15を通過させて3つの収納ユニット1の間のフロントフレーム10及びリアフレーム11を上下左右において接続させ、また底部バッキングプレートを第2接続部品に取り付け、1つのカバープレート12を複数のフロントフレーム10及び複数のリアフレーム11の上部のコーナー部における円弧面14に沿って最上方の収納ユニット1の上部にかけて、フロントフレーム10及びリアフレーム11を同時に係止させる。フロントドアパネル100を挿し込みポストによって穴に回転可能に接続させてフロントフレーム10のスロット101内に取り付ける。3つの収納ユニット1の積み重ねを実現でき、これによって全体として収納キャビネットを形成させる。
図7に示されるように、折り畳んで収める時には、最初の1段のカバープレート12を取り外し、そして全ての収納ユニット1の底部バッキングプレートを取り出せば、全ての収納ユニット1上の第1接続部品を仕切線130に沿って内向きに折り畳むことができ、これによって全体の一体的な折り畳みを実現できる。構造はシンプルであるだけでなく、折り畳みやすい。
【0051】
別の具体例において、
図8に示されるように、収納ユニット1の数は9つと設定される。9つの収納ユニット1を積み重ねて3×3の組み合わせとする場合、ナイロン膨張リベットを用いて穴位置15を通過させて9つの収納ユニット1の間のフロントフレーム10及びリアフレーム11を上下左右において接続させ、また底部バッキングプレートを第2接続部品に取り付け、3つのカバープレート12を複数のフロントフレーム10及び複数のリアフレーム11の上部のコーナー部における円弧面14に沿ってそれぞれ最上方の3つの収納ユニット1の上部にかけて、フロントフレーム10及びリアフレーム11を同時に係止させる。フロントドアパネル100を挿し込みポストによって穴に回転可能に接続させてフロントフレーム10のスロット101内に取り付ける。これで9つの収納ユニット1の積み重ねを実現でき、これによって全体として収納キャビネットを形成させる。
【0052】
積み重ねて形成された収納キャビネットが複数の列又は1列を有する場合、後に一体的に折り畳むためには、各列の最上方の1段の収納ユニット1だけがカバープレート12を有すればよい。残りの段では第2接続部品及び底部バッキングプレートによって衣類又は物品の支持を実現できる。
【0053】
折り畳んで収める時には、
図9に示されるように、各列の最初の1段のカバープレート12を取り外し、そして全ての収納ユニット1の底部バッキングプレートを取り出せば、全ての収納ユニット1上の第1接続部品を仕切線130に沿って内向きに折り畳むことができ、これによって全体の一体的な折り畳みを実現できる。構造はシンプルであるだけでなく、折り畳みやすい。
【0054】
本実施形態において、収納ユニット1を利用する時には、フロントフレーム10及びリアフレーム11上のハンドル溝110を持って、それを展開させる(サイドバッキングプレートが予め第1接続部品13内に縫製されていなければ、収納ユニット1の上部からサイドバッキングプレートを開口より詰め込めばよい)。また底部バッキングプレートを第2接続部品に取り付け、カバープレート12をフロントフレーム10及びリアフレーム11の上部のコーナー部における円弧面14に沿って収納ユニット1の上部にかけて、フロントフレーム10及びリアフレーム11を同時に係止させる。フロントドアパネル100を挿し込みポストによって穴に回転可能に接続させてフロントフレーム10のスロット101内に取り付ける。これで収納ユニット1の展開及び取り付けを実現できる。
【0055】
収納ユニット1を折り畳む時には、カバープレート12を取って、底部バッキングプレートを取り出して、第1接続部品13を複数の仕切り空間の間の仕切線130に沿って内向きに折り畳み、複数のサイドバッキングプレートを互いに重なり合わせれば、全体を圧縮させて、収納ユニット1の全体の折り畳みを実現する。
【0056】
上述したように、本発明において提案される折り畳み式収納キャビネットは、次の利点を有する。
フロントフレーム、リアフレーム及びフロントドアパネルが設けられ、そしてフロントフレームとリアフレームの上部には共にカバープレートが接続され、フロントフレームとリアフレームの両側にはいずれも共に第1接続部品が接続され、第1接続部品内に複数の仕切り空間が設けられ、仕切り空間内にサイドバッキングプレートが設けられ、フロントフレームとリアフレームの底部には共に第2接続部品が接続され、フロントフレームにスロットが貫設され、フロントドアパネルはスロット内に回転可能に取り付けられ、フロントフレーム及びリアフレームはいずれもプラスチック素材であり、第1接続部品及び第2接続部品はいずれも布素材である。収納ユニットの折り畳み機能を実現できるだけでなく、全体的な安定性を保証することができ、製品の競争力を向上させるために役立つ。そして、布素材の第1接続部品及び第2接続部品に美しい図柄を印刷できるだけでなく、全体の重さは全体が全てプラスチック素材である収納ユニットよりも小さい。且つ、プラスチック素材のフロントフレームとリアフレームを組み合わせることにより、全体の耐荷重能が向上している。全体の耐用年数の保証に役立つ。また、複数の収納ユニットを組み合わせて積み重ねると、最上段のカバープレートだけを取り外し、そして全ての底部バッキングプレートを取り出せば、全ての収納ユニット上の第1接続部品を仕切線に沿って内向きに折り畳むことができ、これによって全体の一体的な折り畳みを実現できる。構造はシンプルであるだけでなく、折り畳みやすい。
【0057】
また、ナイロン膨張リベットによって複数の独立した収納ユニットを接続させることにより、転倒を防ぐことができるだけでなく、積み重ねた後の全体の安定性を保証することもできる。且つ、取り付ける時には工具の追加が不要であり、ナイロン膨張リベットを穴位置に通過させるだけで複数の収納ユニット間の接続を実現できる。
【0058】
なお、当業者は、本発明の趣旨と範囲から逸脱しなければ、本発明に様々な変更と変形を行うことができるということは自明できる。これにより、本発明のこれらの変更及び変形が本発明の特許請求の範囲及びその均等な技術の範囲に入っていれば、本発明はこれらの変更及び変形を含むことを意図する。