(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149322
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】容器の蓋
(51)【国際特許分類】
B65D 47/26 20060101AFI20241010BHJP
B65D 47/06 20060101ALI20241010BHJP
B65D 47/32 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
B65D47/26 120
B65D47/06 110
B65D47/32 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023089046
(22)【出願日】2023-05-30
(31)【優先権主張番号】63/457,157
(32)【優先日】2023-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 2022年8月30日に、パシフィック・マーケット・インターナショナル・エルエルシーが管理するブランドであるスタンレー1913が、マシュー・ドルフ及びライアン・エム・スミスが発明した容器蓋と容器の両方を具現化した商品(クエンチャー)を出荷した。
(71)【出願人】
【識別番号】305029151
【氏名又は名称】パシフィック マーケット インターナショナル エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】Pacific Market International, LLC
【住所又は居所原語表記】2401 Elliott Avenue Suite 4 Seattle, Washington 98121 United States of America
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・ドルフ
(72)【発明者】
【氏名】ライアン・エム・スミス
【テーマコード(参考)】
3E084
【Fターム(参考)】
3E084AA05
3E084AA12
3E084AB01
3E084BA02
3E084CA01
3E084CB02
3E084CC04
3E084DA01
3E084EA04
3E084FA09
3E084FB03
3E084GA01
3E084GB01
3E084KA06
3E084KB01
3E084LA16
3E084LB02
3E084LB09
3E084LC01
3E084LD13
3E084LD30
(57)【要約】
【課題】容器の蓋を提供すること。
【解決手段】容器蓋は、(1)ベースの中心に配置されたベース受容部および(2)ベースの中心からずれた飲み口を画定するベースを含む。ストロー開口を画定するカバーは、受容部内に回転可能に配置される留め具を含む。ガスケットは、ストローを受容するためのストロー開口と位置合わせされるスリットを画定する。カバーは、スリットが飲み口と位置合わせされる第1の位置に回転可能に位置決め可能である。カバーは、スリットが飲み口に対して位置ずれする第2の位置に回転可能に位置決め可能である。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器蓋であって、
(1)ベースの中心に配置されたベース受容部および(2)前記ベースの中心からずれた飲み口を画定するベースと、
ストロー開口を画定するカバーと、
を備え、
前記カバーは、
前記ベース受容部内に回転可能に配置される留め具と、
ストローを受容するための前記ストロー開口と位置合わせされるスリットを画定するガスケットと、
を備え、
前記カバーは、前記スリットが前記飲み口と位置合わせされる第1の位置に回転可能に位置決め可能であり、
前記カバーは、前記スリットが前記飲み口に対して位置ずれする第2の位置に回転可能に位置決め可能である、容器蓋。
【請求項2】
前記カバーが前記第2の位置にあるとき、前記飲み口が露出される、請求項1に記載の容器蓋。
【請求項3】
前記ガスケットは、ヘッド、テール、および前記ヘッドと前記テールとを連結するベースを備え、前記ヘッドは前記スリットを画定する、請求項1に記載の容器蓋。
【請求項4】
前記ヘッドおよび前記テールは、実質的に同一平面上にあるとともに第1の平面内に配置されており、前記ベースは、前記第1の平面と非同一平面の第2の平面内に配置される、請求項3に記載の容器蓋。
【請求項5】
前記カバーは、前記ストロー開口の反対に配置された反対開口を画定し、前記ヘッドは、前記ストロー開口を通って延び、前記テールは前記反対開口を通って延びる、請求項4に記載の容器蓋。
【請求項6】
前記ガスケットはアンカをさらに画定し、前記カバーは前記アンカを受容するためのアンカ受容部を画定し、前記アンカ、前記アンカ受容部、および前記ベース受容部は位置合わせされる、請求項4に記載の容器蓋。
【請求項7】
前記ベースは上面を備え、前記カバーは下面を画定する、請求項3に記載の容器蓋。
【請求項8】
前記ベースの前記上面は、第1のレセプタおよび第2のレセプタを少なくとも部分的に画定し、前記カバーは、前記カバーの前記下面から延びる戻り止めを備える、請求項7に記載の容器蓋。
【請求項9】
前記カバーが前記第1の位置にあるとき前記戻り止めは前記第1のレセプタに係合され、前記カバーが前記第2の位置にあるとき前記戻り止めは前記第2のレセプタに係合される、請求項8に記載の容器蓋。
【請求項10】
前記ガスケットは、複数の偏向可能なフラップを備える、請求項1に記載の容器蓋。
【請求項11】
前記留め具の周りに配置されたOリングをさらに備える、請求項1に記載の容器蓋。
【請求項12】
前記ベース受容部は、複数の通気チャネルを画定する、請求項1に記載の容器蓋。
【請求項13】
前記カバーは、前記第1の位置および前記第2の位置にあるとき、前記複数の通気チャネルを覆う、請求項12に記載の容器蓋。
【請求項14】
前記カバーは前記テールが前記飲み口と位置合わせされる第3の位置に位置決め可能であり、前記カバーが前記第2の位置にあるとき前記テールは前記飲み口に対して位置ずれする、請求項3に記載の容器蓋。
【請求項15】
前記ベースの上面は、第1のレセプタ、第2のレセプタ、および第3のレセプタを少なくとも部分的に画定しており、前記カバーは、前記カバーの下面から延びる戻り止めを備える、請求項14に記載の容器蓋。
【請求項16】
前記カバーが前記第1の位置にあるとき、前記戻り止めは前記第1のレセプタに係合され、
前記カバーが前記第2の位置にあるとき、前記戻り止めは前記第2のレセプタに係合され、
前記カバーが前記第3の位置にあるとき、前記戻り止めは前記第3のレセプタに係合される、請求項15に記載の容器蓋。
【請求項17】
請求項1に記載の容器蓋を備える飲料容器。
【請求項18】
飲み口を画定するベースと、前記ベースに回転可能に固定されカバーと、を備える容器蓋であって、前記カバーはガスケットによって画定されたストロー開口を含む容器蓋を使用する方法であって、
前記カバーを第1の回転位置に配置するステップであって、前記第1の回転位置にあるとき、前記ストロー開口が前記飲み口と位置合わせされる、ステップと、
前記カバーを第2の回転位置に配置するステップであって、前記第2の回転位置にあるとき、前記飲み口が露出される、ステップと、
前記カバーを第3の回転位置に配置するステップであって、前記第3の回転位置にあるとき、シールが前記飲み口と位置合わせされる、ステップと、
を含む、方法。
【請求項19】
前記カバーが前記第1の回転位置にあるとき、前記ガスケットが変位されて、ストローを前記ストロー開口に挿入するステップをさらに含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記容器蓋は、戻り止めおよびレセプタを備え、前記カバーを前記第1の回転位置、前記第2の回転位置、および前記第3の回転位置のうちの少なくとも1つに配置することによって、前記戻り止めが前記レセプタに係合する、請求項19に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
様々なタイプの蓋を含む飲用容器は、必要に応じて飲むための液体または飲料を収容することに使用される。そのような蓋は、飲み口を含むことができ、例えば飲用容器を傾けることによってその飲み口から飲料を飲むことができる。飲み口は、カバーと一緒に形成されるタブによって塞がれ得るが、このタブは、飲み口をほとんど十分には封止せず、それによって容器が振られたり傾けられたりすると漏れが生じる。いくつかの蓋は、蓋のスリットから挿入されるストローを介して液体にアクセスすることができるが、これらのスリットも同様、多くの場合、漏れを可能にする。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0002】
一態様では、技術は、容器蓋であって、(1)ベースの中心に配置されたベース受容部および(2)ベースの中心からずれた飲み口を画定するベースと、ストロー開口を画定するカバーとを含み、ここで、カバーが、受容部内に回転可能に配置される留め具(catch)、および、ストローを受容するためのストロー開口と位置合わせされるスリットを画定するガスケット、を含み、ここで、カバーが、スリットが飲み口と位置合わせされる第1の位置に回転可能に位置決め可能であり、カバーが、スリットが飲み口に対して位置ずれする第2の位置に回転可能に位置決め可能である、容器蓋に関する。一例では、カバーが第2の位置にあるとき、飲み口が露出される。他の例では、ガスケットが、ヘッド、テール、およびヘッドとテールとを連結するベースを含み、ヘッドがスリットを画定する。さらに他の例では、ヘッドおよびテールが、実質的に同一平面上にあり、第1の平面内に配置され、ベースが、第1の平面と非同一平面の第2の平面内に配置される。さらに他の例では、カバーが、ストロー開口の反対に配置された反対開口を画定し、ヘッドがストロー開口を通って延び、テールが反対開口を通って延びる。
【0003】
上記態様の他の例では、ガスケットが、さらに、アンカを画定し、カバーが、アンカを受容するためのアンカ受容部を画定し、アンカ、アンカ受容部およびベース受容部が、位置合わせされる。一例では、ベースが上面を含み、カバーが底面を画定する。他の例では、ベースの上面が、少なくとも部分的に、第1のレセプタおよび第2のレセプタを画定し、カバーが、カバーの底面から延びる戻り止めを含む。さらに他の例では、カバーが第1の位置にあるとき、戻り止めが第1のレセプタに係合され、カバーが第2の位置にあるとき、戻り止めが第2のレセプタに係合される。さらに他の例では、ガスケットが、複数の偏向可能なフラップを含む。
【0004】
上記態様の他の例では、容器蓋は、留め具の周りに配置されたOリングをさらに含む。一例では、ベース受容部が、複数の通気チャネルを画定する。他の例では、カバーが、第1の位置および第2の位置にあるとき、複数の通気チャネルを覆う。さらに他の例では、カバーが、テールが飲み口と位置合わせされる第3の位置に位置決め可能であり、カバーが第2の位置にあるとき、テールが飲み口に対して位置ずれする。さらに他の例では、ベースの上面が、少なくとも部分的に、第1のレセプタ、第2のレセプタおよび第3のレセプタを画定し、カバーが、カバーの底面から延びる戻り止めを含む。
【0005】
上記態様の他の例では、カバーが第1の位置にあるとき、戻り止めが第1のレセプタに係合され、カバーが第2の位置にあるとき、戻り止めが第2のレセプタに係合され、カバーが第3の位置にあるとき、戻り止めが第3のレセプタに係合される。一例では、飲料容器は、容器蓋を含む。
【0006】
他の態様では、技術は、飲み口を画定するベースと、ベースに回転可能に固定されカバーであり、ガスケットによって画定されたストロー開口を含むカバーとを含む容器蓋を使用する方法であって、カバーを第1の回転位置に配置するステップであり、ここで、第1の回転位置にあるとき、ストロー開口が飲み口と位置合わせされる、ステップと、カバーを第2の回転位置に配置するステップであり、ここで、第2の回転位置にあるとき、飲み口が露出される、ステップと、カバーを第3の回転位置に配置するステップであり、ここで、第3の回転位置にあるとき、シールが飲み口と位置合わせされる、ステップとを含む、方法に関する。一例では、方法は、カバーが第1の位置にあるとき、ガスケットが変位されて、ストローをストロー開口に挿入するステップをさらに含む。他の例では、容器蓋が、戻り止めおよびレセプタを含み、ここで、カバーを第1の位置、第2の位置、および第3の位置のうちの少なくとも1つに配置することで、戻り止めがレセプタに係合する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1A】容器本体および容器蓋を有する例示的な容器の斜視図である。
【
図1B】容器本体を容器蓋から分離した状態の、
図1Aの容器の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書において、飲料容器(例として、再使用可能または使い捨てのカップ、タンブラ、器(vessel)などが挙げられ得る)の蓋が述べられる。容器蓋は、複数の位置において容器蓋上にカバーが回転可能に位置決めされるような構造になっている。第1の位置では、カバーは、ストローが容器蓋およびその飲み口を介して容器内へと挿入され得るように位置決めされる。ガスケットは、カバーの開口に配置され、ストローはそこを通って挿入され、したがってこれは、容器が振り動かされる、または倒された場合に液体の漏れを減少または防ぐ。第2の位置では、カバーは、容器蓋の飲み口が露出しアクセス可能になるように位置決めされ、それによってユーザはストローなしで(例えば、唇を蓋に直接接触させることで)容器から飲むことができる。第3の位置では、カバーは、飲み口を覆うように位置決めされ、したがって、そこからの漏れを部分的または完全に防ぐことができる。容器からの液体の吸い上げ(例えば、ストローの使用中、または液体を直接口に注ぐとき)に加えられる圧力は、容器蓋の通気口を介して逃がされ得る。
【0009】
3つの位置の間のカバーの回転は、蓋ベースおよび蓋カバーのうちのどちらかまたは両方にある1つまたは複数の戻り止めの存在によってより容易になる。上述した3つの位置の間の回転のとき、戻り止めは、蓋ベースの上面に沿って摺動し、それによって上面とカバーの底面との間にスペースまたはギャップが形成される。これは、簡単な回転を可能にするように、ベースとカバーとの間の摩擦を減少させる。いくつかの位置において、戻り止めは、ベースおよびカバーのうちの他方にある1つまたは複数のレセプタと係合することができ、それによって、カバーが所望位置に適切に位置決めされるだけでなく、カバーが適切に位置決めされたことの触覚または可聴インジケーションがユーザに提供される。さらに、戻り止めとレセプタとの係合は、カバーを適切な位置に保つ助けとなる。図示の蓋構造は、いくつかのこれらの構造的特徴を含むが、特定の適用例について必要または要望に応じて任意のより少ない数の構造的特徴を組み合わせてもよい。したがって、上述の特徴のうちの1つまたは複数を含む蓋の構造は、容器が動かされる間に容器中の液体が容器の外に漏れることを防ぐ助けとなる。
【0010】
図1Aは、容器本体102および容器蓋104を有する例示的な容器100の斜視図である。
図1Bは、容器本体102が容器蓋104から分離されている状態の、
図1の容器100の斜視図である。
図1Aおよび
図1Bは、同時に述べられており、本明細書に記載のすべての特徴が両方の図面において見えるわけではない。容器100は、再使用可能なタンブラとして図示されているが、別法として、グラス、マグ、ゴブレット、スタイン、タンカード、器、ビーカ、ドリンクウェア(drinkware)、ビバレッジウェア(beverageware)または消費のための液体飲料を保持する他の器の形態をとる場合もある。容器100は、液体用として述べているが、必要または要望に応じて任意の他の物質、材料、またはアイテムを収容することに使用されることもある。
【0011】
容器本体102は、上端部106、反対の下端部108およびそれらの間に延びる中間部110を有する。容器本体102は、内部に液体を保持するように構成された内部チャンバ112を画定する。上端部106は、内部チャンバ112へのアクセスのために開いており、下端部108は囲まれている。内部チャンバ112は、上端部106から中間部110内へと下端部108の方に向けて延びる。この例では、容器本体102は、上端部106が下端部108よりも若干小さい直径を有する略円筒形形状を有するが、他の容器構造(例えば、テーパ状、段状、傾斜状など)も企図される。図示のように、容器本体102は、ハンドル113を含む。しかし、他の例では、容器本体102は、ハンドルを含む必要がない。容器本体102は、プラスチックから形成され得る。他の態様では、容器本体102は、ガラス、セラミック、ステンレス鋼など、またはその組合せから形成され得る。容器本体102はさらに、周囲の環境から内部に収容されている液体を隔離するように製造され得る。例えば、容器本体102は、一重または二重壁構造を有する場合がある。他の例では、1つまたは複数のリブまたは他の特徴(図示せず)が、容器本体102の把持または握りを向上させるために容器本体102上に設けられる場合もある。
【0012】
容器蓋104は、容器本体102に着脱可能に結合するように構成される。例えば、容器本体102の上端部106は、容器蓋104への固定のための容器係合部114を含む。この例では、容器蓋104は、以下に述べるように、ベース118および漏れを減少または防ぐように回転可能に係合されるカバー120を含む。カバー120は、カバー120を回転しやすくする2つの起立端122によって画定される回転可能本体116を含む。カバー120は、(例えば、本明細書に記載されるように、カバー120の位置によって画定される)様々な状態に蓋104を位置決めするように蓋軸AL周りに回転する。ベース118は、容器係合部114上に配置されたねじとねじ係合するねじ付き外側境界面124を含むことができるが、バヨネット、圧入などの他のタイプの取り付けシステムも企図される。起立端122は、ベース118の起立リム125内で回転するように配置される。ストロー126は、ストロー開口129を通って下に向かって、容器蓋104から容器本体102の内部チャンバ112内に延びる。
【0013】
図2Aおよび
図2Bは、
図1Aおよび
図1Bの容器蓋104のそれぞれ拡大分解上面斜視図および拡大分解底面斜視図である。
図2Aおよび
図2Bは、同時に述べられており、記載されるすべての構成要素がすべての図面に示されるわけではなく、
図1Aおよび
図1Bにおいて上述したいくつかの構成要素は、必ずしもさらに述べられるわけではない。容器蓋104は、ベース118およびカバー120を含む。ベース118は、容器本体(図示せず)上の対応する境界面と係合するねじ付き外側境界面124を含む。ベース118は、軸A
L上の中心に配置されたベース受容部128、およびその中心からずれた飲み口130を画定する。ベース受容部128は、受容部128に沿って延びるスロットの形態の複数の通気チャネル132を画定する。受容部128の周りには、ベース118の上面136に凹部として形成された複数のレセプタ134が配置される。レセプタ134は、カバー120がいくつかの所定位置へと回転されるときカバー120の底面140上に配置された1つまたは複数の戻り止め138と係合するように位置決めされる。Oリング142は、カバー120から延びる留め具144周りに配置され、ベース118とカバー120との間の境界面の封止を助け、容器中の液体が容器から漏れることを防ぐまたは制限する。留め具144は、ベース受容部128内に突出しており、一対のつめ(tine)144a、144bによりカバー120を本体118に回転可能に固定する。
【0014】
カバー120の本体116は、複数の開口および受容部、具体的にはストロー開口129および反対の開口146(ストロー開口129の反対にあることからそう呼ばれる)、およびそれらの間に配置されたアンカ受容部148を画定する。ストロー開口129、反対開口146、およびアンカ受容部148のそれぞれは、ガスケット152を受容するように構成されたガスケット凹部150内に位置する。ガスケット152は、ゴム、シリコンまたは蓋104の他の部分の構造に使用されるプラスチックとは異なる他の材料から作られ得る。これは、以下に述べるように、ガスケット152の異なる触感および他の性能の利点を可能にする。
【0015】
ガスケット152は、アンカ156が突出しており、ガスケット凹部150に受容されるように寸法設定された細長いベース154を含む。ヘッド部158は、細長いベース154の第1の端部に配置され、ストロー(図示せず)を受容するためのストロー開口162のところに少なくとも1つのスリット160を画定する。テール部164は、細長いベース154の反対端に配置される。ヘッド部158およびテール部164のそれぞれは、カバー120の底面140上の対応する凹部166a、166bと対合するように構成された外周を含む。これによって、ガスケット152のこれらの部分が底面140から相対的に上がったままになることができ、それによってカバー120がベース118に対して回転されるときの摩擦を減少させることができる。戻り止め138の位置によってさらに、本明細書の他のところに記載されるように、回転中にカバー120がベース118の上面136に対して上げることができるようになる。
【0016】
図3Aおよび
図3Bは、第1のストロー受容位置にある、
図1Aおよび
図1Bの容器蓋104のそれぞれ上面図および断面図である。
図3Aおよび
図3Bは、同時に述べられており、記載されるすべての構成要素がすべての図面に示されるわけではなく、
図1A~
図2Bにおいて上述したいくつかの構成要素は、必ずしもさらに述べられるわけではない。ガスケット152は、アンカ156、ヘッド部158およびテール部164においてカバー120に固定される。中央ベース154は、カバー120の、ストロー開口129および反対開口146を画定する部分の上に位置する第1の平面P1を画定する。ヘッド部158およびテール部164は拡張され、カバー120の、ストロー開口129および反対開口146を画定する部分の下に位置する平面P2を画定する。こうして、これらの平面P1および平面P2は、同一平面ではなく、そこを通る漏れに対するそれらの入り込みを封止する助けとなる。蓋104のベース118と容器(図示せず)との間の封止には、図示のねじ付き連結部124ならびにその近くに位置された周囲ガスケット168が用いられる。
【0017】
図3Aおよび
図3Bのストロー受容位置では、ベース118にある飲み口130は、ガスケット152のヘッド部158のストロー開口162がそこに位置決めされるカバー120のストロー開口129と位置合わせされる。したがって、ストロー126は、スリット160を通って容器(図示せず)の内部チャンバに挿入することができる。こうして、スリット160を画定するガスケット152の部分は、下方に偏向しストロー126を実質的に囲繞する複数のフラップを形成し、そこを通る漏れを減少または防ぐ。(ガスケットアンカ156での)ガスケット152、アンカ受容部148およびベース受容部128のそれぞれは、蓋軸A
Lに沿って位置合わせされる。
図3Bに示されるように、ストロー受容位置では、2つの戻り止め138が2つのレセプタ134に係合される。他の例では、異なる数の戻り止めが複数のレセプタとともに使用され、その場合、各レセプタは、カバーが所定位置に配置されると戻り止めとの係合が生じるように位置決めされている。
【0018】
図4Aおよび
図4Bは、第2の開位置にある、
図1Aおよび
図1Bの容器蓋104のそれぞれ上面図および断面図である。
図4Aおよび
図4Bは、同時に述べられており、記載されるすべての構成要素がすべての図面に示されるわけではなく、
図1A~
図3Bにおいて上述したいくつかの構成要素は、必ずしもさらに述べられるわけではない。留め具144のつめ144a、144bと受容部128との間の係合が図示されている。図示の例では、カバー120は、
図3Aおよび
図3Bのストロー受容位置に対して約90度回転されている。この位置では、飲み口130は、ストロー開口129に対して位置ずれしている。カバー120は、例えばベース118の起立リム125に近接して口を置き、飲み口130から液体を注ぐように容器を傾けることによる飲み口130へのユーザのアクセスを邪魔しないように位置決めされる。図示のように、開位置では、2つの戻り止めは2つのレセプタ134から係合解除されるが、この位置では、図示のセクションに対して約90度のセクションに配置された戻り止めとレセプタによる係合が生じる。
【0019】
図5Aおよび
図5Bは、第3の閉位置にある、
図1Aおよび
図1Bの容器蓋104のそれぞれ上面図および断面図である。
図5Aおよび
図5Bは、同時に述べられ、記載されるすべての構成要素がすべての図面に示されるわけではなく、
図1A~
図4Bにおいて上述されるいくつかの構成要素は、必ずしもさらに述べられるわけではない。図示の例では、カバー120は、
図3Aおよび
図3Bのストロー受容位置に対して約180度回転されている。この位置では、飲み口130は、ガスケット152のテール部164によって覆われ、それによってそこを通る漏れが減少または防止される。スリット160を画定するガスケット152の部分は、スリット160が実質的に閉じた構造の状態で、反対に位置決めされる。図示のように、閉位置では、2つの戻り止め138は、2つのレセプタ134に係合されるが、上記のように、他の数の戻り止めとレセプタとの間の係合も企図される。
【0020】
図6Aおよび
図6Bは、第4の中間位置にある、
図1Aおよび
図1Bの容器蓋104のそれぞれ上面図および断面図である。
図6Aおよび
図6Bは、同時に述べられ、記載されるすべての構成要素がすべての図面に示されるわけではなく、
図1A~
図5Bにおいて上述したいくつかの構成要素は必ずしもさらに述べられるわけではない。図示の例では、カバー120は、
図3Aおよび
図3Bのストロー受容位置に対して約45度回転されている。中間位置では、カバー120は、上述した位置のいずれかの中間にあり、したがって、戻り止め138は、いずれのレセプタ134にも係合しない。したがって、戻り止め138は、ベース118の上面136に沿って回転可能に摺動し、それによってベース118とカバー120との間にギャップまたはスペースが形成される。これは、これら2つの構成要素間の摩擦を減少させ、上述した位置同士の間の回転を容易にする。
【0021】
図7は、本明細書に記載の多数の構成要素からなる回転する容器蓋のような容器蓋を使用する方法200を示す。そのような飲料蓋は、飲み口を画定するベースおよびベースに回転可能に固定されたカバーを含むことができる。カバーは、ストロー開口およびストロー開口周りのシールを含むことができる。方法は、カバーを第1の回転位置に配置する動作202から始まり、ここで、第1の回転位置にあるとき、ストロー開口は、飲み口と位置合わせされる。任意選択動作204において、方法200は、カバーが第1の位置にあるとき、ストローをストロー開口に挿入することを含むことができる。挿入後、漏れを減少または防止するようにシールがストロー周りに封止を形成する。動作206は、カバーを第2の回転位置に配置することを企図し、ここで、第2の回転位置にあるとき、飲み口は露出される。動作208において、カバーは第3の回転位置に配置され、ここで、第3の回転位置にあるとき、シールは飲み口と位置合わせされる。
【0022】
この開示は、可能な例のいくつかだけが示された添付の図面を参照して本技術のいくつかの例を述べている。しかし、他の態様は、多くの異なる形態で具現化することができ、本明細書に示される例に限定されるものとして解釈されるべきではない。むしろ、この開示は、詳細かつ完全なものであり、可能な例の範囲が当業者に十分に伝わるように、これらの例は提供されるものである。本明細書に記載の異なる例の任意の数の特徴は、1つの単一の例に組み合わせてもよく、また、本明細書に記載のすべての特徴よりも少なくまたは多く有する代替例が可能である。さらに、本明細書および特許請求の範囲で使用されるような表現「要素A、要素Bまたは要素Cのうちの少なくとも1つ」は、要素A、要素B、要素C、要素AおよびB、要素AおよびC、要素BおよびC、ならびに要素A、BおよびCのいずれかを伝えることを意図するものである。本明細書において使用される用語法は、特定の例を説明する目的のみのために使用され、限定することは意図されないことが理解されるべきである。本明細書において使用される場合、単数形の「a」、「an」および「the」は、特段に明確な記載がない限り、複数形を含むことに留意されるべきである。さらに当業者なら、「約」または「実質的に」などの用語が本明細書で利用される測定技術を考慮して伝える程度を理解するであろう。そのような用語が当業者によって明確に定義または理解され得ない限り、「約」または「実質的に」などの用語は、プラスまたはマイナス10パーセントを意味する。
【0023】
特定の例を本明細書において述べてきたが、技術範囲は、これらの特定の例に限定されない。当業者なら、本技術の範囲内にある他の例または改善点を理解するであろう。したがって、特定の構造、動作または媒体は、例示的な例としてのみ開示される。本技術による例はさらに、本明細書に特段の記載がない限り、一般に開示されるが組合せにおける特に例示されたそれらの要素または構成要素を組み合わせてもよい。本技術の範囲は、以下の特許請求の範囲およびその任意の均等物によって定められる。
【符号の説明】
【0024】
100 容器
102 本体
104 容器蓋
106 上端部
108 下端部
110 中間部
112 内部チャンバ
113 ハンドル
114 係合部
116 回転可能本体
118 ベース
120 カバー
122 起立端
124 ねじ付き外側境界面
125 起立リム
126 ストロー
128 ベース受容部
129 ストロー開口
130 飲み口
132 通気チャネル
134 レセプタ
136 上面
138 戻り止め
140 底面
142 Oリング
144 留め具
144a、144b つめ
146 反対開口
148 アンカ受容部
150 ガスケット凹部
152 ガスケット
154 細長いベース、中央のベース
156 アンカ
158 ヘッド部
160 スリット
162 ストロー開口
164 テール部
166a、166b 凹部
168 周囲ガスケット
AL 蓋軸
P1 平面
P2 平面
【外国語明細書】