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特開2024-149329組立式建築物の壁面処理装置及び壁面処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149329
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】組立式建築物の壁面処理装置及び壁面処理方法
(51)【国際特許分類】
   E04F 21/165 20060101AFI20241010BHJP
   E04B 1/61 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
E04F21/165 A
E04B1/61 502C
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023116416
(22)【出願日】2023-07-18
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-09-26
(31)【優先権主張番号】202310369399.X
(32)【優先日】2023-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520448452
【氏名又は名称】浙大城市学院
(74)【代理人】
【識別番号】100152180
【弁理士】
【氏名又は名称】大久保 秀人
(72)【発明者】
【氏名】陳 春来
(72)【発明者】
【氏名】婁 可
(72)【発明者】
【氏名】王 挺
(72)【発明者】
【氏名】余 剣英
(72)【発明者】
【氏名】汪 博誠
【テーマコード(参考)】
2E125
【Fターム(参考)】
2E125AA53
2E125AE01
2E125AG07
2E125AG08
2E125AG23
2E125BA12
2E125BA14
2E125BA18
2E125BA52
2E125BB08
2E125BC01
2E125BC09
2E125BD01
2E125BE06
2E125BE08
2E125CA73
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、組立式建築物の壁面処理装置及び壁面処理方法を提供する。
【解決手段】本発明にかかる組立式建築物の壁面処理装置及び壁面処理方法は、基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う装置及びその方法であって、当該装置は、動力機構と、動力機構に接続して動力機構から動力を得て、壁体と壁体の各連結面に溝を形成する壁面処理機構と、壁体と壁体の各連結面に扇状の溝を形成する溝加工機構と、扇状の溝に残地され、補強材の役割を果たす連結機構と、からなり、当該方法は、これらの装置を使って、壁体同士の連結強度を高め、壁体の隙間に充填部材を埋め込む壁面処理を行うことを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う装置であって、
当該装置は、
動力機構と、
動力機構に接続して動力機構から動力を得て、
壁体と壁体の各連結面にバリを形成する壁面処理機構と
壁体と壁体の各連結面に扇状の溝を形成する溝加工機構と、
扇状の溝に残地され、補強材の役割を果たす連結機構と、
からなり、
動力機構は、
3つのモーターと、
それぞれのモーターの出力軸に噛み合うギアと連結する第5シャフト、第6シャフト、第3スリーブと、
を有し、
壁面処理機構は、
十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有し、
溝加工機構は、
水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有し、
連結機構は、
水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する
構成において、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にバリを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくし、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにし、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置し、
壁体同士の連結強度を高め、壁体の隙間に充填部材を埋め込む壁面処理を行えるようにする
ことを特徴とする組立式建築物の壁面処理装置。
【請求項2】
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う方法であって、
当該方法は、

十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にバリを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくする工程と、

水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにする工程と、

水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置する工程と、
によって、壁体同士の連結強度を高め、壁体の隙間に充填部材を埋め込む壁面処理を行う、
ことを特徴とする組立式建築物の壁面処理方法。
【請求項3】
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う方法であって、
当該方法は、

十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にバリを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくする工程と、

水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにする工程と、

水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置する工程と、

連結する壁面の隙間に、複数の弾性材が整然と固定された栓片が貼り付けられた位置決め板を押し込み、
位置決め板のみを取り外して、弾性材が固定された栓片のみが収められた状態にする工程と、

によって、壁体同士の連結強度を高め、壁体の壁面処理を行う、
ことを特徴とする組立式建築物の壁面処理方法。




【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、組立式の建築物において、組み立てられた壁体同士の隙間を処理するための装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
組立式の建築物は、部材となる壁体を予め工場で加工、成形しておき、現場で組み立てて築造する、効率的で環境に優しい施工方法である。
一般に、壁体と基礎との連結は、図12の左図に示すように、スリーブと補強材を併用したコンクリートの打設によって設置される。
基礎上に複数の壁体を隣接して設置する場合の壁体同士の連結も、スリーブと補強材を併用したコンクリートの打設によって設置することができるが、図12の右図に示すように、最初の壁体は、基礎上に設置できるものの、2つ目以降の壁体は、壁体に予め設けた補強材が、基礎上に設置された壁体に干渉してしまい、この壁体に隣接した位置に設置することができないという問題がある。
そこで、基礎上に設置された壁体に隣接して設置するためには、補強材が設けられていない壁体を設置していく必要がある。
しかし、その場合、壁体同士の連結強度が不足するという問題がある。
従来は、壁体同士の隙間をモルタル等で埋めて、平滑にする方法が用いられているが、長期間経過すると、モルタル等で埋めた部分にクラックが発生し、連結した壁体表面の美観に著しい影響を与えることがあった。
【0003】
このような問題に対する解決方法を示した先行特許文献は無いが、例えば、特許文献1には、組立式建築物の組立壁と組立壁の間にできた隙間を防水密封するため、当該隙間に、連続して発泡剤を充填する装置が開示されている。
これによれば、隙間への発泡剤の充填作業と、充填後のシール作業を機械化し、充填効率、シール作業効率が向上する。
しかし、特許文献1には、壁体と壁体を連結する際の連結強度を高める手段は、一切開示されていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2023-001031公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明は、これらの問題を解決するために、組立式建築物の壁面処理装置及び壁面処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従来技術における問題点を解決するために、本発明は、以下の技術的な解決策を講じている。
なお、本発明の説明において、「内」、「下」、「上」など方位と位置関係を指示する用語は、図面に示される方位や作業中によく置く方位、位置関係に基づくものである。
また、方向または位置関係は、本発明を説明し、説明を簡略化するためのものであり、参照されるデバイスまたは要素が特定の方向を有し、特定の方向で構築または操作されなければならないことを示したり示唆したりするものではない。
さらに、「第1」、「第2」などの用語は、説明を区別するためにのみ使用され、相対的な重要性を示したり、暗示することを意味するものではない。
【0007】
本発明にかかる組立式建築物の壁面処理装置は、
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う装置であって、
当該装置は、
動力機構と、
動力機構に接続して動力機構から動力を得て、
壁体と壁体の各連結面にバリを形成する壁面処理機構と
壁体と壁体の各連結面に扇状の溝を形成する溝加工機構と、
扇状の溝に残地され、補強材の役割を果たす連結機構と、
からなり、
動力機構は、
3つのモーターと、
それぞれのモーターの出力軸に噛み合うギアと連結する第5シャフト、第6シャフト、第3スリーブと、
を有し、
壁面処理機構は、
十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有し、
溝加工機構は、
水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有し、
連結機構は、
水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する
構成において、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にバリを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくし、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにし、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置し、
壁体同士の連結強度を高め、壁体の隙間に充填部材を埋め込む壁面処理を行えるようにする
ことを特徴とする。
【0008】
本発明にかかる組立式建築物の壁面処理方法は、
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う方法であって、
当該方法は、
十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にバリを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくする工程と、
水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにする工程と、
水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置する工程と、
連結する壁面の隙間に、複数の弾性材が整然と固定された栓片が貼り付けられた位置決め板を押し込み、
位置決め板のみを取り外して、弾性材が固定された栓片のみが収められた状態にする工程と、
によって、壁体同士の連結強度を高め、壁体の壁面処理を行う、
ことを特徴とする。
【0009】
本発明の有益な効果は、次のとおりである。
(1)基礎上に複数の壁体を隣接した位置に設置することができ、その場合でも、隣接して設置した壁体同士の連結強度を十分に確保できる。
(2)この十分な連結強度を得るための施工を、動力機構に取り付ける、壁面処理機構、溝加工機構、連結機構を使い分けることによって、容易に実現できる。
(3)隣接して設置される壁体同士の隙間に充填部材を充填するだけで審美性を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】壁面処理機構の外観を示す斜視図(左)、その内部構造を示す断面図(右)
図2】壁面処理機構のスクレーパーブロックの外観を示す斜視図(左)、回転体の外観を示す斜視図(右上)、回転体の部分的な内部構造を示す断面図(右下)
図3】動力機構に連結した溝加工機構の外観を示す斜視図
図4図3の内部構造を示す断面図
図5図4の溝加工機構のみを示した断面図
図6】動力機構の内部構造を示す断面図
図7】動力機構に連結した連結機構の外観を示す斜視図
図8図7の内部構造を示す断面図
図9図8の連結機構のみを示した断面図(上)、連結機構を構成する部品の外観を示す斜視図(下)
図10】充填部材の外観を示す斜視図(左)、弾性材が取り付けられた状態を示す拡大図(右)
図11】溝加工機構のスクレーパーが壁体に扇状の溝を形成した状態を示す図(左)、連結機構を収める壁体に形成された凹部の形状を示す概要図(右)
図12】ベースプレート上に設置された壁体(左)、ベースプレート上に設置された壁体に、これに隣接して設置する壁体の補強材が干渉した状態を示す図(右)
【発明を実施するための形態】
【0011】
本発明の具体的な実施形態を、図面をもとに詳細に説明する。
【0012】
本実施例にかかる組立式建築物の壁面処理装置は、図6の動力機構7と、動力機構7に接続することで動力機構7から動力を得て壁面の処理を行う、図1及び2の壁面処理機構46、図3乃至5の溝加工機構47、図7乃至9の連結機構48から構成される。
また、本実施例にかかる組立式建築物の壁面処理方法は、壁面処理装置によって処理した壁面の隙間に、図10の充填部材49を充填することで完了する。
動力機構7に接続することで動力機構7から動力を得て壁面の処理を行う、壁面処理機構46、溝加工機構47、連結機構48は、この順番で、動力機構7に接続して、使用する。
【0013】
壁面処理機構46、溝加工機構47、連結機構48の役割は、次のとおりである。
壁面処理機構46は、回転体2を回転させながら、壁体50の連結面の表面に当てて動かすことで、壁体50の連結面の表面にバリを形成する。
溝加工機構47は、スクレーパー13がドリルのように回転することで、壁体と壁体のそれぞれの連結面の表面に扇状の溝を形成する。
連結機構48は、連結強度を得るため、溝加工機構47が形成した扇状の溝に、取付ロッド36を設置する。
充填部材49は、動力機構7に取り付けて使用するものではなく、壁体と壁体の連結面の隙間に埋め込まれる部材である。
【0014】
次に、各機構の構造を詳細に説明する。
動力機構7は、壁面処理機構46、溝加工機構47、連結機構48を駆動するためのものである。
動力機構7は、図6に示すように、取付ハウジング19、第1モーター21、第2モーター25、第3モーター26、第5シャフト27、第5ギア28、第6ギア29、第3スリーブ30、第6シャフト31、第7ギア32、第8ギア33、第9ギア34、第10ギア35からなる。
【0015】
第3スリーブ30は、図6に示すとおり、取付ハウジング19内で回転自在に取り付けられており、下端部分には、第9ギア34が取り付けられている。
第9ギア34は、第2モーター25の出力軸に取り付けられている第10ギア35と噛み合う。
そのため、第2モーター25を駆動すると、第3スリーブ30が回転する。
【0016】
第6シャフト31は、図6に示すとおり、取付ハウジング19内で回転自在に取り付けられ、上端部分には、角形の穴が開けられ、下端部分には、第6ギア29が取り付けられている。
第6ギア29は、第1モーター21の出力軸に取り付けられている第5ギア28と噛み合う。
そのため、第1モーター21を駆動すると、第6シャフト31が回転する。
【0017】
第5シャフト27は、図6に示すとおり、取付ハウジング19内で回転自在に取り付けられ、上端部分には、角形の穴が開けられており、下端部分には、第7ギア32が取り付けられている。
第7ギア32は、第3モーター26の出力軸に取り付けられている第8ギア33と噛み合う。
そのため、第3モーター26を駆動すると、第5シャフト27が回転する。
【0018】
取付ハウジング19は、図3に示すように、底面にハンドル20が取り付けられている。
【0019】
壁面処理機構46は、図1及び図2に示すように、第1取付シェル1、回転体2、遠心ブロック3、第1シャフト4、スクレーパーブロック10、トリガーブロック11、第2シャフト5、第1スリーブ8からなる。
【0020】
回転体2は、図1に示すように、2つの回転2が直交するように十字状に交差している。
2つの回転体2が交差する中心部分には、第1シャフト4の一端が挿し込まれている。
第1シャフト4の他端は、図1に示すように、第1取付シェル1の側面に取り付けられている。
【0021】
回転体2は、図2に示すように、第1シャフト4を中心として回転する時に、遠心力によって中心から離れる方向に移動する遠心ブロック3と、遠心ブロック3と一体に形成され、遠心ブロック3が中心から離れる方向に移動するのに合わせて同じ方法に回転体2の軸方向をスライドするトリガーブロック11を有する。
トリガーブロック11は、2つの回転体2が交差する中心部分に近い側の端部に、スプリング12が取り付けられており、スプリング12は、回転体2に取り付けられている。
【0022】
そのため、回転体2が、第1シャフト4を中心として回転すると、遠心力によって、遠心ブロック3と、遠心ブロック3と一体に形成されたトリガーブロック11が、中心から離れる方向に回転体2の長手方向をスライドする。
この時、トリガーブロック11は、他端が回転体2に取り付けられているため、遠心ブロック3とトリガーブロック11は、回転体2から外れることがない。
【0023】
トリガーブロック11は、図2に示すように、回転体2の側面に形成された開口部付近に配され、傾斜面を有する凸状に形成されている。
トリガーブロック11の傾斜面に形成されている箇所には、スクレーパーブロック10が配置されている。
スクレーパーブロック10は、図2の左図に示すように、断面が三角形の楔状に形成された凸部を有し、この凸部が回転体2の側面に形成された開口部から突出する。
つまり、スクレーパーブロック10の凸部は、回転体2が、第1シャフト4を中心として回転し、遠心力によって、遠心ブロック3と、遠心ブロック3と一体に形成されたトリガーブロック11が、中心から離れるように回転体2の長手方向をスライドすると、回転体2の開口部から突出するようになっている。
【0024】
スクレーパーブロック10は、凸状のスライドガイド9が形成されており、回転体2の開口部から突出したときに、スライドガイド9が開口部の縁に干渉することで、スクレーパーブロック10が回転体2の開口部から外に、完全に突出することがない。
【0025】
第1シャフト4は、図1に示すように、第1取付シェル1の側面に取り付けられている側の先端に、第1ギア6を有する。
第1ギア6は、第1取付シェル1内に収められており、もう1つの第1ギア6に噛み合う。
もう1つの第1ギア6も、第1取付シェル1内に収められており、第2シャフト5の一端に取り付けられている。
【0026】
第1取付シェル1は、図1に示すように、底面に第1スリーブ8が形成されている。
第1スリーブ8は、図4に示すように、図3及び5の動力機構7の第3スリーブ30に取り付けることができる。
第2シャフト5は、先端(図1の下向きの端部)が角型に形成されているため、動力機構7の第6シャフト31に挿し込まれたとき、動力機構7の第5シャフト27の一端に形成された角孔に嵌合する。
【0027】
第1スリーブ8を、図3及び5の動力機構7の第3スリーブ30に取り付けるとき、図3及び4に示すように、締付ボルト18によって第3スリーブ30に締結される。
これにより、壁面処理機構46を動力機構7に取り付けることができる。
なお、図4は、第2取付シェル14を動力機構7に取り付けた例を示すもので、壁面処理機構46や第1取付シェル1を動力機構7に取り付けた例を示すものではないが、壁面処理機構46や第1取付シェル1も第2取付シェル14と同様に、動力機構7に取り付けることができる。
【0028】
回転体2が、第1シャフト4を中心に回転すると、遠心力によって、遠心ブロック3と、遠心ブロック3と一体に形成されたトリガーブロック11が、回転の中心から離れる方向に、回転体2の長手方向をスライドする。
その結果、スクレーパーブロック10が、トリガーブロック11の傾斜面に押し出されるようにして、回転体2の開口部から、スクレーパーブロック10の凸部の先端が突出する。
これにより、スクレーパーブロック10の先端の凸部が、回転する回転体2を当てた壁体50の連結面にバリを形成し、連結面に生じる隙間に収める充填部材49が、連結面に固定されやすくなる。
【0029】
なお、連結させる2つの壁体のうち、1つ目の壁体の表面の処理が終了した後、壁面処理機構46の回転体2を反転させることなく、もう1つの壁体の表面を処理することができるように、回転体2の反対側にも、スクレーパーブロック10を配置し、スクレーパーブロック10の凸部の先端が突出する開口部を回転体2に形成することもできるし、図1に示すように、回転体2の一方のみから、回転体2の開口部からスクレーパーブロック10の凸部の先端が突出するようにすることもできる。
【0030】
溝加工機構47は、図3乃至図5に示すように、第2取付シェル14、第3シャフト16、スクレーパー13、第2スリーブ17からなる。
第2取付シェル14は、図5に示すように、底面に、第2スリーブ17が形成されている。
第2スリーブ17は、図6に示す、駆動機構7の第3スリーブ30内に挿し込まれる。
挿し込まれた第2スリーブ17は、第3スリーブ30と、締付ボルト18によって締結される。
これにより、第2取付シェル14は取付ハウジング19に固定され、溝加工機構47は駆動機構7に取り付けられる。
【0031】
第2取付シェル14は、図5に示すように、第2スリーブ17の中心に、第4シャフト22が回転自在に取り付けられている。
第4シャフト22は、下端部分が角型に形成されているため、図6の取付ハウジング19の第3スリーブ30内に挿し込まれるとき、駆動機構7の取付ハウジング19の第5シャフト27の上端部分に形成された角孔に嵌合する。
【0032】
第3モーター26が駆動すると、第3モーター26の出力軸に取り付けられている第8ギア33が回転し、これに噛み合う第7ギア32が回転し、第7ギア32が取り付けられている第5シャフト27が回転する。
これにより、第5シャフト27に嵌合する溝加工機構47の第4シャフト22が回転する。
【0033】
第4シャフト22は、図5に示すように、上端部分に、第4ギア24が取り付けられている。
第4ギア24は、第3ギア23と噛み合うため、第4回転シャフト22が回転すると、第3ギア23が回転する。
第3ギア23が回転すると、図3に示すように、第3ギア23が取り付けられた第3シャフト16が回転する。
第3シャフト16は、図5に示すように、スクレーパー13と一体形成されているため、第3シャフト16が回転すると、スクレーパー13が回転する。
【0034】
そのため、第3モーター26が駆動し、第5シャフト27が回転すると、スクレーパー13が回転する。
同時に、第2モーター25が駆動すると、第3スリーブ30が回転し、これに取り付けられた第2取付シェル14が回転する。
【0035】
溝加工機構47は、隣接して設置された2つの壁体50の隙間に挿入して使用される。
隙間に挿入する時は、2つのスクレーパー13が水平方向の左右に配置され、図5に示すように横長に構成されている溝加工機構47を、鉛直方向の縦長になるように向きを変える。
鉛直方向の縦長に向きを変えた溝加工機構47を、隣接して設置された2つの壁体50の隙間に挿入した状態で、第3モーター26を駆動させ、スクレーパー13を回転させる。
この状態で、第2モーター25を駆動させ、徐々に、第2取付シェル14を回転させて(図11では時計回りの方向に回転させている。)、溝加工機構47の向きを、鉛直方向から水平方向に傾けていく。
このようにすることで、溝加工機構47が、隣接して設置された2つの壁体50の側面に、図11に示すような扇状の溝51を、同時に形成することができる。
さらに、溝加工機構47が水平方向に傾いた状態で、第2取付シェル14の回転のみを停止させ、溝加工機構47を前後方向に移動させながら、凹部52を形成する。
凹部52を形成した後、スクレーパー13の回転を停止させる。
【0036】
連結機構48は、図7乃至9に示すように、取付ロッド36、振り子37、全ネジ38、第11ギア39、第4スリーブ41、第7シャフト42からなる。
取付ロッド36は、図9に示すように、水平方向の左右対称に、全ネジ38、振り子37が配置されている。
全ネジ38には、スライダー15が、全ネジ38の軸上を軸方向にスライド自在に取り付けられている。
振り子37は、全ネジ38の軸周方向を回転自在に取り付けられている。
振り子37は、一端がスライダー15に取り付けられ、他端は取付けロッド36に取り付けられている。
【0037】
全ネジ38は、図9に示すように、一端に第11ギア39が取り付けられている。
取付ロッド36は、図8に示すように、底面に、第4スリーブ41が形成されている。
第4スリーブ41は、図7及び8に示すように、駆動機構7の第3スリーブ30内に挿し込まれる。
挿し込まれた第4スリーブ41は、第3スリーブ30と、締付ボルト18によって締結される。
これにより、取付ロッド36は取付ハウジング19に固定され、連結機構48は駆動機構7に取り付けられる。
【0038】
取付ロッド36は、図9に示すように、第4スリーブ41の中心に、第7シャフト42が回転自在に取り付けられている。
第7シャフト42は、上端部分に、第11ギア39と噛み合う第12ギア40が取り付けられている。
第7シャフト42は、図9に示すように、下端部分が角型に形成されているため、図7及び8の取付ハウジング19の第3スリーブ30内に挿し込まれるとき、駆動機構7の取付ハウジング19の第6シャフト31の上端部分に形成された角孔に嵌合する。
【0039】
連結機構48は、溝加工機構47と同じように、隣接して設置された2つの壁体50の隙間に挿入して使用される。
隙間に挿入する時は、図9に示すように取付ロッド36が水平方向に向いている連結機構48を、鉛直方向の縦長になるように向きを変える。
取付ロッド36が鉛直方向に向いた状態の連結機構48を、溝加工機構47によって形成された扇状の溝51に挿入する。
扇状の溝51に挿入した状態で、第2モーター25を駆動すると、第2モーター25の出力軸に取り付けられている第10ギア35が第9ギア34と噛み合い、第3スリーブ30が回転する。
第3スリーブ30が回転すると、第3スリーブ30に締結されている第4スリーブ41が回転し、取付ロッド36が、鉛直方向の向きから、水平方向の向きに変わる。
このとき、取付ロッド36は、溝加工機構47によって形成された凹部52に配置される。
【0040】
この状態で、第1モーター21が駆動すると、第1モーター21の出力軸に取り付けられている第5ギア28が第6ギア29と噛み合い、第6シャフト31が回転し、第6シャフト31に嵌合されている第7シャフト42が回転する。
第7シャフト42が回転すると、第7シャフト42に先端に取り付けられている第12ギア40が回転し、第12ギア40に噛み合う第11ギア39が回転し、第11ギア39が取り付けられている全ネジ38が回転する。
全ネジ38が回転すると、スライダー15が全ネジ38の軸方向を、取付ロッド36の中心から両端部側に向かってスライドする。
スライダー15がスライドすると、それぞれの振り子37は、徐々に屈曲して、図9下図に示す形態から、屈曲した箇所が取付ロッド36の開口部分から飛び出し、菱形のような形態になる。
振り子37が菱形のような形態になることで、取付ロッド36が凹部52内で固定される。
【0041】
この状態で、連結機構48を動力機構7から外し、連結機構48のみ、壁体50の凹部52に残置する。
このとき、連結機構48の第4スリーブ41及び第7シャフト42は、取付ロッド36に対して、手前側を向いているため、残置した壁体50の凹部52の位置によっては、壁体50から飛び出した状態になる場合がある。
その場合は、壁体50から飛び出した連結機構48の第4スリーブ41及び第7シャフト42は、工具によって切断する。
【0042】
充填部材49は、図10に示すように、位置決め板43、栓片44、弾性材45からなる。
複数の弾性材45が、栓片44に整然と固定された状態で、栓片44は、位置決め板43に貼り付けられている。
位置決め板43、栓片44、弾性材45は、いずれも弾力性材料からなる。
充填部材49は、隣接して設置された2つの壁体50の隙間に押し込まれる。
充填部材49を2つの壁体50の隙間に押し込んだら、位置決め板43のみを取り外す。
位置決め板43のみが取り外された充填部材49は、複数の弾性材45が固定された栓片44のみが、2つの壁体50の隙間に収められた状態になる。
この栓片44は、2つの壁体50の前面と同じ平面上に配置されることになるため、2つの壁体50の隙間部分に凹凸が生じない。
そのため、壁体50同士の隙間をモルタル等で埋めたり、壁体50の前面をモルタル等で化粧をしても、壁体50同士の隙間部分に凹凸は生じることなく、平滑にできる。
また、壁体50の凹部52に残置した連結機構48は、鉄筋コンクリートの鉄筋(補強材)の役割を果たす。
【0043】
本発明にかかる組立式建築物の壁面処理装置の使用手順及び壁面処理方法は、次のとおりである。
【0044】
最初に、壁面処理機構46を、動力機構7に取り付ける。
図1に示す、壁面処理機構46の第1取付シェル1底面から下方に延びる第1スリーブ8を、図6に示す、動力機構7の第3スリーブ30に挿し込み、締付ボルト18によって締結し、壁面処理機構46を、動力機構7に取り付ける。
このとき、図1に示す、壁面処理機構46の第1取付シェル1底面から下方に向かって配置されている第2シャフト5が、図6に示す、動力機構7の第6シャフト31に挿し込まれる。
第2シャフト5は、下端(図1の下向きの端部)が角型に形成されているため、動力機構7の第6シャフト31に挿し込まれたとき、動力機構7の第5シャフト27の一端に形成された角孔に嵌合する。
【0045】
図6に示す、第3モーター26が駆動すると、第3モーター26の出力軸に取り付けられている第8ギア33が回転し、これに噛み合う第7ギア32が回転し、第7ギア32が取り付けられている第5シャフト27が回転することで、第5シャフト27に嵌合する壁面処理機構46の第2シャフト5が回転する。
【0046】
壁面処理機構46の第2シャフト5が回転すると、第2シャフト5の上端(図1の上向きの端部)に取り付けられている第1ギア6が回転し、第1ギア6に噛み合う、もう1つの第1ギア6が回転し、このもう1つの第1ギア6が取り付けられている第1シャフト4が回転する。
【0047】
第1シャフト4が回転すると、第1シャフト4の一端が挿し込まれている、十字状に組まれた回転体2が回転する。
回転体2が回転すると、遠心力によって、図2に示す、遠心ブロック3が、回転の中心から離れる方向に移動する。
このとき、遠心ブロック3と一体に形成されているトリガーブロック11も、遠心ブロック3が中心から離れる方向に移動するのに合わせて、中心から離れる方向に回転体2の長手方向をスライドする。
この時、トリガーブロック11は、他端が回転体2に取り付けられているため、遠心ブロック3とトリガーブロック11は、回転体2から外れることがない。
【0048】
トリガーブロック11がスライドすると、トリガーブロック11の傾斜面に配置されているスクレーパーブロック10が、回転体2の側面に形成された開口部から突出する。
スクレーパーブロック10は、図2の左図に示すように、断面が三角形の楔状に形成された凸部を有し、この凸部が、回転体2の開口部から突出する。
回転体2の開口部からスクレーパーブロック10の凸部が突出した状態で、回転体2を回転させながら、壁面処理機構46を、ベースプレート53上に設置された2つの壁体の隙間に挿入させる。
そうすると、ベースプレート53上に設置された壁体50と壁体50の連結面に、回転体2を当てながら、回転体2を回転させることで、スクレーパーブロック10の先端の凸部が、壁体50の連結面にバリを形成し、2つの壁体50の隙間に収める充填部材49が、連結面に固定されやすくなる。
【0049】
次に、壁面処理機構46を、動力機構7から取り外し、壁面処理機構46の代わりに、溝加工機構47を、動力機構7に取り付ける。
動力機構7に取り付けた溝加工機構47を、鉛直方向の縦長の向きにして、隣接して設置された2つの壁体50の隙間に挿入する。
この状態で、第3モーター26を駆動させ、スクレーパー13を回転させながら、さらに、第2モーター25を駆動させ、徐々に、第2取付シェル14を回転させて、溝加工機構47の向きを、鉛直方向から水平方向に傾けていく。
そうすることで、隣接して設置された2つの壁体50の側面には、図11に示すような扇状の溝51が、同時に形成される。
さらに、溝加工機構47が水平方向に傾いた状態で、第2取付シェル14の回転のみを停止させ、溝加工機構47を前後方向に移動させながら、凹部52を形成する。
凹部52を形成した後、スクレーパー13の回転を停止させる。
【0050】
次に、溝加工機構47を、動力機構7から取り外し、溝加工機構47の代わりに、連結機構48を、動力機構7に取り付ける。
連結機構48を、取付ロッド36が鉛直方向に向いた状態で、溝加工機構47によって形成された扇状の溝51に挿入する。
この状態で、第2モーター25を駆動して、取付ロッド36を、鉛直方向の向きから、水平方向の向きに変え、取付ロッド36を、溝加工機構47によって形成された凹部52に配置する。
取付ロッド36を凹部52に配置したあと、第1モーター21を駆動して、振り子37を、菱形のように屈曲した状態にする。
振り子37が菱形のような形態になることで、取付ロッド36が凹部52内で固定される。
【0051】
その後、連結機構48を、動力機構7から外して、壁体50の凹部52に残置する。
壁体50から飛び出した連結機構48の第4スリーブ41及び第7シャフト42は、工具によって切断する。
【0052】
最後に、充填部材49を、隣接して設置された2つの壁体50の隙間に嵌めるようにして収める。
充填部材49を2つの壁体50の隙間に収めたら、位置決め板43のみを取り外す。
その後、壁体50同士の隙間をモルタル等で埋めたり、壁体50の前面をモルタル等で化粧するなどの表面仕上げをして、壁体50の隙間や表面を平滑にする。
【符号の説明】
【0053】
1 第1取付シェル
2 回転体
3 遠心ブロック
4 第1シャフト
5 第2シャフト
6 第1ギア
7 動力機構
8 第1スリーブ
9 スライドガイド
10 スクレーパーブロック
11 トリガーブロック
12 スプリング
13 スクレーパー
14 第2取付シェル
15 スライダー
16 第3シャフト
17 第2スリーブ
18 締付ボルト
19 取付ハウジング
20 ハンドル
21 第1モーター
22 第4シャフト
23 第3ギア
24 第4ギア
25 第2モーター
26 第3モーター
27 第5シャフト
28 第5ギア
29 第6ギア
30 第3スリーブ
31 第6シャフト
32 第7ギア
33 第8ギア
34 第9ギア
35 第10ギア
36 取付ロッド
37 振り子
38 全ネジ
39 第11ギア
40 第12ギア
41 第4スリーブ
42 第7シャフト
43 位置決め板
44 栓片
45 弾性材
46 壁面処理機構
47 溝加工機構
48 連結機構
49 充填部材
50 壁体
51 扇状の溝
52 凹部
53 ベースプレート

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【手続補正書】
【提出日】2023-08-08
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う装置であって、
当該装置は、
動力機構と、
動力機構に接続して動力機構から動力を得て、
壁体と壁体の各連結面にを形成する壁面処理機構と
壁体と壁体の各連結面に扇状の溝を形成する溝加工機構と、
扇状の溝に残地され、補強材の役割を果たす連結機構と、
からなり、
動力機構は、
3つのモーターと、
それぞれのモーターの出力軸に噛み合うギアと連結する第5シャフト、第6シャフト、第3スリーブと、
を有し、
壁面処理機構は、
十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有し、
溝加工機構は、
水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有し、
連結機構は、
水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する
構成において、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくし、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにし、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置し、
壁体同士の連結強度を高め、壁体の隙間に充填部材を埋め込む壁面処理を行えるようにする
ことを特徴とする組立式建築物の壁面処理装置。
【請求項2】
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う方法であって、
当該方法は、

十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくする工程と、

水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにする工程と、

水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置する工程と、
によって、壁体同士の連結強度を高め、壁体の隙間に充填部材を埋め込む壁面処理を行う、
ことを特徴とする組立式建築物の壁面処理方法。
【請求項3】
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う方法であって、
当該方法は、

十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくする工程と、

水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにする工程と、

水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置する工程と、

連結する壁面の隙間に、複数の弾性材が整然と固定された栓片が貼り付けられた位置決め板を押し込み、
位置決め板のみを取り外して、弾性材が固定された栓片のみが収められた状態にする工程と、

によって、壁体同士の連結強度を高め、壁体の壁面処理を行う、
ことを特徴とする組立式建築物の壁面処理方法。

【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本発明にかかる組立式建築物の壁面処理装置は、
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う装置であって、
当該装置は、
動力機構と、
動力機構に接続して動力機構から動力を得て、
壁体と壁体の各連結面にを形成する壁面処理機構と
壁体と壁体の各連結面に扇状の溝を形成する溝加工機構と、
扇状の溝に残地され、補強材の役割を果たす連結機構と、
からなり、
動力機構は、
3つのモーターと、
それぞれのモーターの出力軸に噛み合うギアと連結する第5シャフト、第6シャフト、第3スリーブと、
を有し、
壁面処理機構は、
十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有し、
溝加工機構は、
水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有し、
連結機構は、
水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する
構成において、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくし、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにし、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置し、
壁体同士の連結強度を高め、壁体の隙間に充填部材を埋め込む壁面処理を行えるようにする
ことを特徴とする。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本発明にかかる組立式建築物の壁面処理方法は、
基礎上に設置する組立式建築物である壁体の壁面処理を行う方法であって、
当該方法は、
十字状に構成された回転体と、
回転体に収められ、回転体の回転時に遠心力によって回転体の外側に向かってスライドするトリガーブロック及び遠心ブロックと、
回転体に収められ、トリガーブロックがスライドすることで、回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックと、
回転体の回転軸となる第1シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第2シャフトと、
第1シャフトと第2シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第1スリーブを有する第1取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した壁面処理機構によって、
壁体の連結面に当てながら回転体を回転させることで、
回転体の開口部から突出するスクレーパーブロックが壁体の連結面にを形成し、
壁体の隙間に収める充填部材を連結面に固定されやすくする工程と、
水平方向に左右対象に配置されるスクレーパーと、
スクレーパーの回転軸となる第3シャフトのギアと噛み合い、動力機構の第5シャフトに嵌合する第4シャフトと、
第3シャフトと第4シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第2スリーブを有する第2取付シェルと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した溝加工機構によって、
壁体同士の隙間で第2取付シェルを傾けながらスクレーパーを回転させることで、
壁体の連結面に扇状の溝と凹部を形成し、
壁体の凹部に収める連結機構を収められるようにする工程と、
水平方向に左右対象に配置される振り子と、
振り子を屈曲させるスライダーをスライド自在に取り付けた全ネジと、
全ネジとギアによって連結し、動力機構の第6シャフトに嵌合する第7シャフトと、
振り子、全ネジ、第7シャフトを収め、動力機構の第3スリーブに接続させる第4スリーブを有する取付ロッドと、
を有する、
モーターを駆動させた動力機構に接続した連結機構によって、
連結機構の振り子を菱形の形態にして、動力機構から外した連結機構のみを壁体の凹部に残置する工程と、
連結する壁面の隙間に、複数の弾性材が整然と固定された栓片が貼り付けられた位置決め板を押し込み、
位置決め板のみを取り外して、弾性材が固定された栓片のみが収められた状態にする工程と、
によって、壁体同士の連結強度を高め、壁体の壁面処理を行う、
ことを特徴とする。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0013
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0013】
壁面処理機構46、溝加工機構47、連結機構48の役割は、次のとおりである。
壁面処理機構46は、回転体2を回転させながら、壁体50の連結面の表面に当てて動かすことで、壁体50の連結面の表面にを形成する。
溝加工機構47は、スクレーパー13がドリルのように回転することで、壁体と壁体のそれぞれの連結面の表面に扇状の溝を形成する。
連結機構48は、連結強度を得るため、溝加工機構47が形成した扇状の溝に、取付ロッド36を設置する。
充填部材49は、動力機構7に取り付けて使用するものではなく、壁体と壁体の連結面の隙間に埋め込まれる部材である。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0028
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0028】
回転体2が、第1シャフト4を中心に回転すると、遠心力によって、遠心ブロック3と、遠心ブロック3と一体に形成されたトリガーブロック11が、回転の中心から離れる方向に、回転体2の長手方向をスライドする。
その結果、スクレーパーブロック10が、トリガーブロック11の傾斜面に押し出されるようにして、回転体2の開口部から、スクレーパーブロック10の凸部の先端が突出する。
これにより、スクレーパーブロック10の先端の凸部が、回転する回転体2を当てた壁体50の連結面にを形成し、連結面に生じる隙間に収める充填部材49が、連結面に固定されやすくなる。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0048
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0048】
トリガーブロック11がスライドすると、トリガーブロック11の傾斜面に配置されているスクレーパーブロック10が、回転体2の側面に形成された開口部から突出する。
スクレーパーブロック10は、図2の左図に示すように、断面が三角形の楔状に形成された凸部を有し、この凸部が、回転体2の開口部から突出する。
回転体2の開口部からスクレーパーブロック10の凸部が突出した状態で、回転体2を回転させながら、壁面処理機構46を、ベースプレート53上に設置された2つの壁体の隙間に挿入させる。
そうすると、ベースプレート53上に設置された壁体50と壁体50の連結面に、回転体2を当てながら、回転体2を回転させることで、スクレーパーブロック10の先端の凸部が、壁体50の連結面にを形成し、2つの壁体50の隙間に収める充填部材49が、連結面に固定されやすくなる。