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▶ エンスケープ・カンパニー・リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149356
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】電子部品整列装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 21/84 20060101AFI20241010BHJP
   G01B 21/00 20060101ALI20241010BHJP
   H01F 7/02 20060101ALN20241010BHJP
   B25B 11/00 20060101ALN20241010BHJP
【FI】
G01N21/84 C
G01B21/00 L
H01F7/02 Z
B25B11/00 B
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023206871
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】10-2023-0046190
(32)【優先日】2023-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0062470
(32)【優先日】2023-05-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523462594
【氏名又は名称】エンスケープ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ユ・リ・オ
(72)【発明者】
【氏名】ソン・ギ・キム
(72)【発明者】
【氏名】ヒョク・ギ・グォン
(72)【発明者】
【氏名】ジ・マン・リュ
(72)【発明者】
【氏名】サン・ジン・チェ
(72)【発明者】
【氏名】サン・ベク・キム
【テーマコード(参考)】
2F069
2G051
3C020
【Fターム(参考)】
2F069AA60
2F069BB13
2F069DD25
2F069DD30
2F069GG04
2F069GG07
2F069HH30
2F069MM02
2F069PP02
2G051AA62
2G051DA01
3C020WW02
(57)【要約】
【課題】本発明は、安着部、磁石、及び磁石位置調節部を含んで構成される電子部品整列装置に関する。
【解決手段】本発明による電子部品整列装置は、磁性を有する小型電子部品に対して非接触式に位置を整列することができる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上面に電子部品が立てられた状態で安着することができるように構成される安着部;
前記安着部の下側に備えられ、平面上で位置調節が可能に構成される磁石;及び、
前記磁石の位置を調節することができるように構成される磁石位置調節部;を含み、
前記電子部品が前記安着部上で立てられた角度は、前記磁石の位置によって調節される電子部品整列装置。
【請求項2】
前記電子部品の前記角度は、重力、前記磁石による磁力及び前記安着部の前記電子部品に対する支持力で決定される請求項1に記載の電子部品整列装置。
【請求項3】
前記磁石は、上部と下部の極性が互いに反対に構成される請求項2に記載の電子部品整列装置。
【請求項4】
前記磁石位置調節部は、前記電子部品が垂直方向に整列されることができるように前記磁石の水平方向中心を、前記電子部品が前記安着部と接触した地点の位置に整列させるように制御される請求項3に記載の電子部品整列装置。
【請求項5】
前記安着部の上面は、
前記磁石の位置が調節される時、前記電子部品が滑らないように構成される請求項4に記載の電子部品整列装置。
【請求項6】
前記磁石は、中心部に上下方向に孔があるリング形状で構成される請求項5に記載の電子部品整列装置。
【請求項7】
前記磁石位置調節部は、
前記磁石のx方向位置を調節することができるように構成される第1の位置調節部;及び、
前記磁石のy方向位置を調節することができるように構成される第2の位置調節部;を含む請求項6に記載の電子部品整列装置。
【請求項8】
前記安着部の下部と結合され、内側に空間が設けられた本体部をさらに含み、
前記磁石は、前記本体部の内側空間で水平方向に移動することができる大きさで構成される請求項7に記載の電子部品整列装置。
【請求項9】
前記本体部の内側で前記磁石の前記x軸上の一側と接触される第1の弾性体を含み、
前記第1の位置調節部は、前記磁石の前記x軸上の他側と接触されることができるように構成される請求項8に記載の電子部品整列装置。
【請求項10】
前記本体部の内側で前記磁石の前記y軸上の一側と接触される第2の弾性体を含み、
前記第2の位置調節部は、前記磁石の前記y軸上の他側と接触されることができるように構成される請求項9に記載の電子部品整列装置。
【請求項11】
前記本体部の下側に備えられ、
前記x軸方向及び前記y軸方向に位置整列が可能に構成され、
垂直軸を中心に回転が可能に構成される位置整列部をさらに含む請求項10に記載の電子部品整列装置。
【請求項12】
前記電子部品は、ポゴピン(pogo pin)である請求項11に記載の電子部品整列装置。
【請求項13】
前記安着部は、前記ポゴピンの下側端部が接触される安着面;及び、
前記安着面の周辺に備えられ、幾何学的構造で構成される認識部;をさらに含む請求項12に記載の電子部品整列装置。
【請求項14】
前記磁石位置調節部は、前記電子部品が垂直方向に正立できるように構成され、
前記磁石位置整列部は、前記電子部品が正立した状態で長さ方向の軸を中心に回転できるように前記本体部の前記x軸、前記y軸の位置を調節する請求項11に記載の電子部品整列装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子部品整列装置に関し、より詳しくは、外観検査のために磁性を有する電子部品の姿勢を整列することができる整列装置に関する。
【背景技術】
【0002】
本特許に関する研究は、産業通貨資源部主管の下でスケールアップ技術事業化プログラム(課題名:再構成生産システムベースのポゴピン外観検査装置開発及び需要企業量産検証、研究課題番号:P0023213)の支援によって実施された。
【0003】
データ経済への転換は、AI、IOT、ビッグデータなどの技術が発展しながら自律走行車、ロボット、5G、モバイル家電など、多様な産業分野で半導体需要を急増させている。半導体工程では半導体の性能及び信頼性テストのための核心部品としてポゴピン(Pogopin)が必要である。このようなポゴピンと関連して特許文献1が開示されている。
【0004】
このようなポゴピンは、最小直径が0.15mm内外であり、最小長さは1mmであって、多様なスペックで生産されており、現在までポゴピンの外観検査は、顕微鏡肉眼検査を実行し、分類作業も手作業で行われているため、生産効率が低いという問題があった。
【0005】
従来の問題点を解決するために、自動でポゴピンの外観検査を実行する装置が必要であり、また、必須的にポゴピンの位置を整列することができる整列装置が必要な実情である。
【0006】
前述した問題は、ポゴピンだけでなく、小型電子部品にも同じく発生するという問題点があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】大韓民国登録特許第1204273号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、従来の問題点を解決するために、非接触式に磁性を有する電子部品を整列することができる電子部品整列装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題の解決手段として、電子部品を安定的に位置させるための装置が提供されることができる。本開示による装置は、安着部、磁石、及び磁石位置調節部を含んで構成されることができる。
【0010】
安着部は、電子部品が立てられることができるプラットフォームであって、磁石は、安着部の下段に位置して位置調節が可能である。また、磁石の位置を調節する磁石位置調節部をさらに含むことができる。
【0011】
電子部品の位置は、重力、磁力、及び支持力により決定され、磁石は、上下反対極性で構成される。磁石位置調節部は、電子部品を垂直方向に整列させることができるように水平方向に移動可能に構成されることができる。安着部の上面は、電子部品が滑らないように構成されている。
【0012】
また、本開示による電子部品整列装置は、直立した電子部品の中心軸と回転中心軸とが一致することができるように構成される位置整列部を含むことができる。
【発明の効果】
【0013】
本発明による電子部品整列装置は、非接触式に電子部品の姿勢と位置を整列することができて電子部品の破損防止効果がある。また、電子部品の姿勢を磁力を利用して精密に変化させることができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明において、整列の対象となる電子部品であるポゴピンを示す。
図2】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の斜視図である。
図3】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の分解斜視図である。
図4】本発明の一実施例において、磁石と磁力線を示す。
図5a】本発明の一実施例において、磁力線の位置調節によるポゴピンの姿勢調節概念を示す。
図5b】本発明の一実施例において、磁力線の位置調節によるポゴピンの姿勢調節概念を示す。
図6】本発明の一実施例において、磁石の変形例を示す。
図7a】発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置調節概念を示す作動状態図である。
図7b】発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置調節概念を示す作動状態図である。
図7c】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置調節概念を示す作動状態図である。
図8a】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置整列概念を示す作動状態図である。
図8b】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置整列概念を示す作動状態図である。
図8c】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置整列概念を示す作動状態図である。
図9a】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置調節と整列の概念を示す作動状態図である。
図9b】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置調節と整列の概念を示す作動状態図である。
図9c】本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置調節と整列の概念を示す作動状態図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明の実施例に係る電子部品整列装置に対して、添付図面を参照して詳細に説明する。そして、以下の実施例の説明において、それぞれの構成要素の名称は、当業界で他の名称で呼ばれることができる。しかし、これらの機能的類似性及び同一性があれば、変形された実施例を採用しても均等な構成とみることができる。また、それぞれの構成要素に付加された符号は、説明の便宜のために記載される。しかし、これらの符号が記載された図面上の図示内容は、それぞれの構成要素を図面内の範囲に限定しない。同様に、図面上の構成を一部変形した実施例が採用されても機能的類似性及び同一性があれば、均等な構成とみることができる。また、当該技術分野の一般的な技術者の水準に鑑みて、当然含まれるべき構成要素と認定される場合、これに対しは説明を省略する。
【0016】
図1は、本発明において、整列の対象となる電子部品であるポゴピンを示す。
【0017】
本発明における位置整列の対象となる電子部品は、所定長さに延長されて形成され、磁性を有することができる。一例として、図1に示すように、本発明における電子部品は、ポゴピン(pogo pin)である。ポゴピン1000は、全体的にシリンダーの形態で構成され、曲面で構成される側面の外観及び上面と下面の外観の検査が必要である。特に、側面が曲面で構成されるため、外観検査のために360度方向に回転させながら確認する過程が必要である。
【0018】
一方、外観検査の実行時にヴィジョンカメラモジュールが主に使われる。ポゴピン1000の場合、側面の検査のために回転させる時、次の二つの条件が満たされると、外観検査の正確度を向上させることができる。第一に、ポゴピン1000が垂直方向に直立(uprightly erect in vertical direction)されており、第二に、ポゴピン1000の中心軸とポゴピン1000を回転させる回転中心軸とが同軸で構成されるものである。前述した二つの条件を満たすために機械的な整列を考慮してみることができるが、整列のための器具部(例えば、グリッパ)により外面が遮られることができる。特に、ポゴピン1000のように大きさが小さい場合、前述したグリッパにより遮られる外面の比率が大きくなることができるという短所が生じる。一方、ポゴピン1000の外面が器具部により遮られる領域を最小化するために器具部の構成を小型化する場合、応力が集中してポゴピン1000に損傷を与えることができる。
【0019】
したがって、本発明による電子部品整列装置は、非接触式にポゴピン1000の姿勢を転換して整列できるように構成される。
【0020】
以下、本発明の対象として、電子部品が「ポゴピン」である場合を説明するが、本発明の対象はこれに限定するものではなく、磁性を有し、小型で、長い形状で構成された電子部品である。
【0021】
また、以下で本発明による実施例は、側部及び上部の外観検査のために、ポゴピンの位置を整列してポゴピンを回転させることを前提に本発明を説明する。
【0022】
図2は、本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の斜視図であり、図3は、本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の分解斜視図である。
【0023】
図2及び図3を参照すると、本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の斜視図は、安着部100、本体部300、磁石400、位置調節部500、位置整列部600、及び回転駆動部640を含んで構成されることができる。
【0024】
安着部100は、上面にポゴピンが安着することができるように構成されることができる。安着部100の上面は、安着したポゴピンが滑らないように構成される安着面110が備えられることができる。一例として、安着面110は摩擦係数が高かい、またはポゴピンの端部が収容されることができるようにくぼんでいる溝が形成されることができる。一方、安着部100に安着したポゴピンは、下側端部が安着部100に接触されている状態で後述する磁石400により姿勢を維持することができる。安着面110に安着した状態でポゴピンは、垂直方向に直立し、または所定角度で傾いた状態で立てられることができる。
【0025】
安着部100の安着面110の周辺には認識部200が備えられることができる。認識部200は、幾何学形状で構成されることができる。一例として、多角形で構成されることができる。認識部200は、鉛直上方または側面でカメラで撮影した時に認識されることができるように隅を含んで構成されることができる。したがって、外観検査時、カメラにより撮影されたイメージで認識部200を容易に除外できる。すなわち、認識部200によりイメージ上で安着部100とポゴピンが示された領域を容易に把握できるようになる。
【0026】
本体部300は、安着部100の下部と結合され、内側に後述する磁石400が備えられることができる空間が形成されることができる。本体部300の内側の空間は、磁石400が水平方向に所定距離移動できる大きさで設けられることができる。本体部300の下側は、位置整列部600の最上側である第1のプレートと結合されることができる。
【0027】
磁石400は、ポゴピンが立てられた姿勢を調節することができるように構成される。磁石400は、安着部の鉛直下方に備えられることができ、本体部300の内側に備えられることができる。磁石400は、認識部200の上側、すなわち、安着したポゴピンまで十分の磁力が及ぼすことができる強度を有することができる。磁石400は、一例として円板(disc)の形状で構成されることができ、上部と下部が互いに異なる極性を有するように構成されることができる。
【0028】
磁石ホルダ(図示せず)は、中心部が磁石400と結合できるように構成され、本体部300内で水平方向に移動できるように構成されることができる。この場合、磁石ホルダ(図示せず)の上段は、本体部300の内部空間の天井と密着され、スライディング可能に構成されることができる。
【0029】
位置調節部500は、磁石400の水平方向位置を調節することができるように構成されることができる。位置調節部500により磁石400の水平方向位置が変化する場合、磁場が変化されることができる。したがって、安着部100に安着したポゴピンに作用する磁力の方向が変わることができ、これによってポゴピンの姿勢が変わることができる。一方、前述したように、磁石400の水平位置を調節してポゴピンの姿勢(または、角度)を調節する時、ポゴピンの下側端部は、安着部100上で滑らないで接触が維持されることができる。
【0030】
位置調節部500は、本体部300内で磁石400のx軸方向の位置を調節することができるように構成される第1の位置調節部511、y軸方向の位置を調節することができるように構成される第2の位置調節部521を含むことができる。第1の位置調節部511は、本体部300の側壁でx軸方向に貫通され、端部は、磁石400または磁石ホルダを支持することができる。
【0031】
第1の位置調節部511は、第1の位置調節部駆動部512によりx方向に位置が調節されることができる。
【0032】
第1の位置調節部511は、本体部300内側に挿入される長さが調節されることができる。このとき、第1の位置調節部511が本体部300の内側に挿入される長さによって磁石400のx軸方向の位置が変わることができる。一方、磁石400を中心に第1の位置調節部511の反対側には第1の弾性部513が備えられることができる。第1の弾性部513は、第1の位置調節部511側に磁石400に力を伝達できるように構成されることができる。したがって、磁石400は第1の弾性部513により第1の位置調節部511の端部に密着される力を受ける。したがって、磁石400は、第1の位置調節部511の挿入長さによってx軸方向の位置が調節されることができる。
【0033】
第2の位置調節部521は、磁石400をy軸方向に沿って加圧できるように構成される。第2の位置調節部521は、第1の位置調節部511と類似するように構成されることができ、第1の位置調節部511と直交する方向に備えられることができる。第2の位置調節部521は、第2の位置調節部駆動部522によりy方向の位置が調節されることができる。第2の弾性部523は、磁石400を中心に第2の位置調節部521の反対側に備えられることができる。第2の弾性部523の機能は、第1の弾性部513と類似し、作用する力の方向がy軸方向になる。
【0034】
一方、前述した第1の位置調節部511、第2の位置調節部521、第1の弾性部513、及び第2の弾性部523は、直接磁石400に接触して力を伝達し、または位置を変更すると説明したが、磁石ホルダ(図示せず)に接触して力を伝達する構成に変形されることができる。
【0035】
位置整列部600は、ポゴピンが位置調節部500により垂直方向に直立した時、ポゴピンの中心軸で回転させることができるように構成される。ポゴピンは、小さい部品であり、安着部100に安着した時、安着部100の中心と微細に外れることができる。また、磁石400によりポゴピンの角度が調節される時に微細に滑り、または端部の形状、例えば、曲率を有する端部である場合は回転角度によって安着部100の上面の接点が変わることができる。すなわち、ポゴピンが安着して直立するたびに中心軸の水平位置が変わることができる。このとき、あらかじめ決定された軸を中心に回転する場合、ポゴピンは円運動できる。ポゴピンが円運動をするようになる場合、正確な検査イメージを取得しにくく、また、検査の正確度を下落させることができる。位置整列部600は、このような問題を解決するために、本体部300を水平移動させることで安着したポゴピンの中心軸と回転中心を整列することができるように構成される。
【0036】
位置整列部600は、第1のフレーム610、第1のフレーム駆動部611、第2のフレーム620、第2のフレーム駆動部621、第3のフレーム630、ベース650、及び回転駆動部640を含むことができる。
【0037】
第1のフレーム610は、第2のフレーム620とx軸方向に相対的に移動可能に構成されることができる。第1のフレーム610の上部は、ベース650の下部と結合されることができる。第1のフレーム610は、第2のフレーム620とx軸方向にのみ移動することができるように移動方向拘束手段、例えば、リニアガイドにより連結されることができる。第1のフレーム駆動部611は、x軸方向に設置されて第2のフレーム620上で第1のフレーム610のx軸方向の位置を調節することができるように構成される。
【0038】
第2のフレーム620は、第3のフレーム630とy軸方向に相対的に移動可能に構成されることができる。第2のフレーム620は、第3のフレーム630と移動方向拘束手段、例えば、リニアガイドにより連結されることができる。第2のフレーム駆動部621は、第2のフレーム620のy軸方向の位置を調節することができるように構成されることができる。
【0039】
第3のフレーム630は、ベース650と相対的に回転できるように構成されることができる。
【0040】
回転駆動部640は、第3のフレーム630をベース650から相対的に回転させることができる駆動力を発生させることができる。
【0041】
ベース650は、上部に回転駆動部640が結合され、下部は、外部の構造物に結合されることができる。
【0042】
ただし、前述した第1のフレーム610及び第2のフレーム620の順序は、互いに反対に変形されることができる。
【0043】
第1のフレーム610、第1のフレーム駆動部611、第2のフレーム620、及び第2のフレーム駆動部621は、第3のフレーム630と共に回転できるように構成される。したがって、第1のフレーム610及び第2のフレーム620によりx軸及びy軸方向の位置が調節された状態で第3のフレーム630が回転すると、回転半径が変わることができる。すなわち、x軸方向、y軸方向を調節して回転させることができて最終的に第1のフレーム610の回転中心を整列することができる。
【0044】
このとき、制御部(図示せず)は、上側カメラ(図示せず)により取得される映像に基づいて位置整列部600を制御することができる。このような動作は、安着部100を回転させる前または回転させる過程で実行されることができる。制御部は、ポゴピンの中心軸が最終的に第3のフレーム630が回転する中心軸に一致するように位置整列部600を制御することができる。
【0045】
図4は、本発明の一実施例において、磁石と磁力線を示す。
【0046】
図4を参照すると、本発明の一実施例における磁石は、円板で構成されることができ、磁石400の中心からポゴピン1000は相対的な位置によって異なる方向に磁力を受けることができる。磁石400の中心では大概垂直方向に磁力線が現れることができる。磁石の中心から遠ざかるほど磁力線の傾き(θ1、θ2)は、大きくなることができる。したがって、磁石400の中心とポゴピンの相対的な位置を調節することでポゴピンに作用する磁力線の方向を変化させると、非接触式にポゴピン1000の姿勢(角度)を調節することができるようになる。
【0047】
図5a及び図5bは、本発明の一実施例において、磁力線の位置調節によるポゴピンの姿勢調節概念を示す。
【0048】
図5aを参照すると、前述したように、別途のPNP(Pick up&placing)装置によりポゴピン1000が安着面110に移送される場合に下段の位置が微細に変わることができる。ポゴピン1000は、下段が安着面110に接触された状態で磁石400により立てられた状態が維持されることができる。ポゴピン1000の下段の位置と磁石400の相対的な位置によってポゴピン1000の姿勢が決定されることができる。
【0049】
図5bを参照すると、磁石400の位置を水平方向に調節する場合、好ましくは、ポゴピン1000の下段の水平方向位置と磁石400の中心部分の位置を整列する場合、ポゴピン1000が直立することができる。
【0050】
図6は、本発明の一実施例において、磁石の変形例を示す。
【0051】
図6を参照すると、本発明の一実施例に係る電子部品整列装置における磁石は、多様な形状で構成されることができる。一例として、磁石400は、リング型で構成されることができる。磁石400がリング型で構成される場合、中心部分に形成された中孔の中心から垂直方向に発生し、磁束が増加してポゴピンの姿勢をより容易に調節できる。ただし、このような磁石400の形状は一例に過ぎず、中心部分に垂直方向の磁力線が発生し、中心から遠ざかる時、磁力線の方向が変化されることができる多様な構成に変形されることができる。すなわち、磁力により磁石の上側に安着したポゴピンの姿勢を調節することができる多様な形状に変化されることができる。一例として、磁石の断面は、多角形で構成されることができ、中心部に磁力が集中することができるように上下方向に孔がある形状に変形されることができる。また、磁石は、厚さが薄い板形であり、または厚さが厚い柱型に変形されて適用されることができる。
【0052】
図7a、図7b、及び図7cは、本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置調節概念を示す作動状態図である。
【0053】
図7aを参照すると、外部の移送装置は、ポゴピン1000を安着部100の安着面110に移送できる。このとき、外部の移送装置は、PNP装置2である。
【0054】
以後、図7bを参照すると、外部の移送装置2が安着部100にポゴピン1000のプレイシングを完了すると、ポゴピン1000は、重力と磁石による磁力を受けて姿勢を維持することができる。このとき、ポゴピン1000の安着位置の相違と磁石の位置によってポゴピンが特定角度(θ)で傾くことができる。
【0055】
図7cを参照すると、以後磁石400の水平位置を微細に調節して磁石の中心軸a3を水平上で移動させ、ポゴピンの中心軸a2が垂直方向に角度が調節され、結局中心軸a2、a3が同軸になる。磁石400の水平位置が調節される場合、安着面110の上側で磁力線の方向が変化される。結局変化された磁力線によって磁力の方向が変わるようになって安着部100上でポゴピン1000を直立させることができるようになる。このとき、磁石400の位置は、第1の位置調節部駆動部512を制御して実行されることができる。また、カメラを利用してポゴピンの角度を測定(または、計算)しながら、第1の位置調節部駆動部512が制御されることができる。ポゴピン1000が安着部100上で直立すると、第1の位置調節部駆動部512の操作を停止する。
【0056】
一方、本図面では説明の便宜のために第1の位置調節部511により磁石400が移動してポゴピン1000が整列される例を図示したが、第2の位置調節部521も第1の位置調節部511と類似するように独立的に磁石400の位置を調節するために移動することができる。このために第2の位置調節部522が独立的に制御されることができる。
【0057】
図8a、図8b、及び図8cは、本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置整列概念を示す作動状態図である。
【0058】
本開示において、位置整列部は、ポゴピンが直立すると、ポゴピンの中心軸と回転駆動部による回転中心軸を整列する。すなわち、水平上でx方向とy方向に本体部の位置を調節してポゴピンの中心軸を回転中心に整列させる。
【0059】
図8aを参照すると、ポゴピンの中心軸を整列するために第1のフレームを第2のフレーム上でx方向に移動させる。
【0060】
図8bを参照すると、ポゴピンの中心軸を整列するために第2のフレームを第3のフレーム上でy方向に移動させる。
【0061】
一方、水平上でポゴピンの直立位置を移動させるための整列順序は関係ない。回転駆動部640により第1のフレーム610、第2のフレーム620、及び第3のフレーム630が共に回転されることができる。したがって、制御部(図示せず)は、回転駆動部640の角度に基づいて第1のフレーム610の方向及び第2のフレーム620の方向に対して軸変換を実行し、第1のフレーム駆動部611及び第2のフレーム駆動部621の駆動量を決定することができる。
【0062】
図8cを参照すると、回転駆動部640は、ベース650上で第3のフレーム630を回転させることができる。第3のフレーム630の回転に応じて第2のフレーム620、第1のフレーム610、本体部300、及び安着部100が回転されることができる。ポゴピン1000も安着部100の回転に応じて共に回転できる。
【0063】
ポゴピン1000の大きさが相対的に小さいため、回転しながら角度による位置誤差を判断することがより容易になる。したがって、制御部(図示せず)は、回転駆動部640の角度を測定し、角度による位置誤差に基づいて第1のフレーム駆動部611及び第2のフレーム駆動部612を精密に制御できる。
【0064】
図9a、図9b、及び図9cは、本発明の一実施例に係る電子部品整列装置の位置調節と整列の概念を示す作動状態図である。
【0065】
前述したように、本開示におけるポゴピンは、外部のPNP装置により安着部の上面に下側端部が接触されながら安着することができる。このとき、ポゴピンは、重力及び磁力を受け、また、安着部により支持力を受ける。複合的な力の作用で、ポゴピンは一定の角度を維持することができるようになる。
【0066】
以下、説明の便宜のために、電子部品の整列装置がxz平面により切開された状態を図示し、これと類似するように、yz平面上での位置調節及び整列のための作動が実行されることができる。
【0067】
図9aを参照すると、制御部は、ポゴピン1000の角度を測定/算出し、ポゴピン1000を直立させることができるように、第1の位置調節部駆動部512及び第2の位置調節部(図示せず)の動作を制御することができる。第1の位置調節部511と第2の位置調節部(図示せず)の位置が調節されることによって磁石400の水平方向の位置が変わることができ、中心軸a3がポゴピンの中心軸a2と整列されることができる。磁石400の中心軸とポゴピン1000の中心軸が整列されると、最終的にポゴピン1000が直立できる。このとき、制御部(図示せず)は、より早くポゴピン1000を直立させることができるように制御されることができる。一例において、制御部は、ポゴピン1000が傾いた方向に磁石の中心を移動させるように、第1の位置調節部511と第2の位置調節部の位置を調節することができる。
【0068】
図9bを参照すると、位置調節部500によりポゴピン1000の直立が完了した以後、位置整列部600を利用してポゴピン1000の中心軸a2と位置整列部600の回転中心軸a1を整列する。このとき、図8a及び図8bを参照して説明したように、第1のフレーム駆動部611、第2のフレーム駆動部612を駆動してポゴピン1000の水平方向位置を整列する。
【0069】
図9cを参照すると、回転駆動部が第3のフレーム630及び第3のフレームと連結された磁石、本体部、安着部などの上側の要素を共に回転させながら最終的に位置整列を完了する。このとき、制御部は、確認されるイメージまたは測定値を利用してポゴピン1000の回転角度による位置を把握し、第1のフレーム駆動部及び第2のフレーム駆動部を精密に制御できる。最終的に、ポゴピン1000の中心軸a2、回転中心軸a1、及び磁石の中心軸a3が整列されることができる。一方、位置整列部の作動により安着部100の中心と回転中心軸a1は一致しない場合がある。したがって、安着部100が回転中心軸a1を中心に回転する時、円形経路に沿って回転されることができる(破線参照)。
【0070】
このように本開示によってポゴピンの姿勢及び位置の整列が完了した以後、外部のヴィジョン検査モジュールを利用してポゴピンの360度に対応する側面のイメージを取得することができ、また、ポゴピンの鉛直上方のカメラを利用して上段のイメージを取得することができる。
【0071】
したがって、本開示によって小さい大きさのポゴピンを非接触式に位置調節して整列できてポゴピンの損傷を防止することができ、また、精密でかつ迅速な位置調節及び整列が可能であるという効果がある。このような本開示による効果は、電子部品の外観検査だけでなく、組立のための整列などの多様な過程で発揮されることができる。
【符号の説明】
【0072】
1 電子部品の移管検査装置
2 PNP装置
100 安着部
200 認識部
300 本体部
400 磁石
500 位置調節部
511 第1の位置調節部
512 第1の位置調節部駆動部
513 第1の弾性部
521 第2の位置調節部
522 第2の位置調節部駆動部
523 第2の弾性部
600 位置整列部
610 第1のフレーム
611 第1のフレーム駆動部
620 第2のフレーム
621 第2のフレーム駆動部
630 第3のフレーム
640 回転駆動部
650 ベース
1000 ポゴピン
a1 回転中心軸
a2 ポゴピンの中心軸
a3 磁石の中心軸
図1
図2
図3
図4
図5a
図5b
図6
図7a
図7b
図7c
図8a
図8b
図8c
図9a
図9b
図9c