(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149358
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】カバーアセンブリ及びそれを含む単電池
(51)【国際特許分類】
H01M 50/533 20210101AFI20241010BHJP
H01M 50/15 20210101ALI20241010BHJP
H01M 50/176 20210101ALI20241010BHJP
H01M 50/103 20210101ALI20241010BHJP
H01M 50/188 20210101ALI20241010BHJP
H01M 50/586 20210101ALI20241010BHJP
H01M 50/593 20210101ALI20241010BHJP
【FI】
H01M50/533
H01M50/15
H01M50/176
H01M50/103
H01M50/188
H01M50/586
H01M50/593
【審査請求】有
【請求項の数】16
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023207157
(22)【出願日】2023-12-07
(31)【優先権主張番号】202320761697.9
(32)【優先日】2023-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】507357232
【氏名又は名称】株式会社AESCジャパン
(74)【代理人】
【識別番号】100204490
【弁理士】
【氏名又は名称】三上 葉子
(72)【発明者】
【氏名】車 佩佩
(72)【発明者】
【氏名】陳 虎
【テーマコード(参考)】
5H011
5H043
【Fターム(参考)】
5H011AA03
5H011FF04
5H011KK01
5H043AA05
5H043CA04
5H043EA35
5H043HA02E
5H043JA01E
5H043JA06E
5H043LA21E
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積が減少し、垂直方向の空間の利用率が向上するカバーアセンブリ、及びカバーアセンブリを含む単電池を提供する。
【解決手段】カバーアセンブリ1は、カバー本体20と、電極引出部材10と、を含む。カバー本体は、カバー貫通孔21を有する。電極引出部材は、カバー貫通孔を少なくとも部分的に貫通する貫通部11と、カバー本体の電極アセンブリに面する側に位置する接続板12と、を含む。接続板は、順に接続された第1の接続部と、移行接続部と、第2の接続部と、を含み、第1の接続部は、貫通部に接続され、電極アセンブリがカバー本体に近づく方向に沿って、第2の接続部の少なくとも一部の電極アセンブリに面する一側は、第1の接続部の電極アセンブリに面する一側よりも高く、それにより、タブを収容するための収容キャビティが形成される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カバー貫通孔を有するカバー本体と、
互いに接続された貫通部と接続板とを含み、前記貫通部は、前記カバー貫通孔を少なくとも部分的に貫通し、前記接続板は、前記カバー本体の電極アセンブリに面する一側に位置する電極引出部材と、
順に接続された第1の接続部と、移行接続部と、第2の接続部と、を含み、前記第1の接続部は、前記貫通部に接続され、前記第2の接続部の少なくとも一部は、前記電極アセンブリから引き出されたタブと電気的に接続されるように配置される接続板と、を備え、
前記電極アセンブリが前記カバー本体に近づく方向に沿って、前記第2の接続部の前記少なくとも一部の前記電極アセンブリに面する一側は、前記第1の接続部の前記電極アセンブリに面する一側よりも高く、それにより、前記タブを収容するための収容キャビティを形成する、カバーアセンブリ。
【請求項2】
前記第2の接続部の前記電極アセンブリに面する一側は、前記第1の接続部の前記電極アセンブリに面する一側よりも前記カバー本体に近づく方向に凹んで、前記収容キャビティを形成する、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項3】
前記第2の接続部の一部は、カバー本体側に折り曲げられて、前記収容キャビティを形成し、又は、
前記移行接続部の一部は、カバー本体側に折り曲げられて、前記収容キャビティを形成する、請求項2に記載のカバーアセンブリ。
【請求項4】
前記移行接続部の前記一部が前記カバー本体側に折り曲げられるとき、前記移行接続部の最小断面積は、前記第2の接続部の断面積よりも大きい、請求項3に記載のカバーアセンブリ。
【請求項5】
湾曲領域には湾曲部が形成されており、前記湾曲部は、異なる方向に湾曲されて接続された第1の湾曲部と、第2の湾曲部と、を含み、
前記第1の湾曲部と前記第2の湾曲部はともに斜めに湾曲しており、及び/又は前記第1の湾曲部及び前記第2の湾曲部の湾曲位置が丸形コーナに形成されている、請求項3又は4に記載のカバーアセンブリ。
【請求項6】
前記第2の接続部と前記移行接続部の厚さは同一であり、前記湾曲部の少なくとも一部の厚さは、前記第2の接続部の厚さ未満である、請求項5に記載のカバーアセンブリ。
【請求項7】
前記貫通部の前記接続板側の一端には、前記貫通部の表面から前記貫通部の径方向に沿って突出する延出部が設置され、前記延出部は、前記延出部と前記カバー本体との間に封止部材を圧入するように配置されており、
前記電極アセンブリがカバー本体に近づく方向に沿って、前記第2の接続部の前記カバー本体に面する一側は、前記封止部材のカバー本体に面する一側よりも低いか等しく、又は、前記第2の接続部の前記カバー本体に面する前記一側は、前記延出部の前記カバー本体に面する一側よりも低いか等しい、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項8】
前記貫通部と前記延出部は一体的に形成されており、及び/又は、
前記延出部は、前記第1の接続部と一体的に形成され、又は前記延出部は、前記第1の接続部に溶接により接続される、請求項7に記載のカバーアセンブリ。
【請求項9】
前記延出部は、前記貫通部と同軸上に配置され、第1の円弧セグメントは、前記延出部の前記第2の接続部から離れた一側に配置され、前記第1の接続部には、前記延出部の前記第1の円弧セグメントに対応する位置に、前記第1の円弧セグメントと同一の曲率を有する第2の円弧セグメントが設置され、
前記移行接続部の前記第1の接続部に近い一端は、前記第2の円弧セグメントの端部の接線方向に沿って延伸する、請求項7に記載のカバーアセンブリ。
【請求項10】
前記第1の接続部の前記カバー本体に面する一側と、前記第2の接続部の前記カバー本体に面する一側は、同一平面上に位置し、前記第2の接続部の厚さは、前記第1の接続部の厚さ未満であり、前記第2の接続部と前記第1の接続部との間に厚さ差を有する領域が前記収容キャビティを形成する、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項11】
前記第1の接続部の前記カバー本体に面する前記一側と、前記第2の接続部の前記カバー本体に面する前記一側と、前記移行接続部の前記カバー本体に面する一側は、同一平面上に位置し、前記第2の接続部の前記厚さは、前記移行接続部の厚さ未満であり、前記移行接続部の前記厚さは、前記第1の接続部の前記厚さ以下である、請求項10に記載のカバーアセンブリ。
【請求項12】
前記第2の接続部の前記電極アセンブリに面する一側には溝が配置され、前記溝は、前記収容キャビティを形成する、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項13】
前記第2の接続部は、前記カバー本体に面する一側の前記溝に対応する位置に突起を有し、又は、
前記第2の接続部の前記カバー本体に面する一側と、前記移行接続部の前記カバー本体に面する一側は、同一平面上に位置する、請求項12に記載のカバーアセンブリ。
【請求項14】
前記第2の接続部の数は複数であり、前記複数の前記第2の接続部のうちの少なくとも1つには、前記収容キャビティが設置され、及び/又は,
前記第2の接続部は、順に接続された複数の第2の接続区画を含み、前記複数の前記第2の接続区画のうちの少なくとも1つには、前記収容キャビティが設置される、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項15】
前記収容キャビティの高さは、前記タブの厚さの0.3倍以上であり、前記タブの前記厚さ以下である、請求項1に記載のカバーアセンブリ。
【請求項16】
ハウジングと、
ハウジングを覆うように配置され、前記ハウジングとともに収容キャビティを画定する請求項1に記載のカバーアセンブリと、
前記収容キャビティ内に収容され、前記電極アセンブリが接続される電池コアと、を備える単電池。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池の分野に関し、特に、カバーアセンブリ及びそれを含む単電池に関する。
【背景技術】
【0002】
既存の技術では、通常、角型電池の電極アセンブリとポールは、アダプタを介して電気的に接続される。電極アセンブリにはタブが設置される。アダプタは、極接続領域とタブ接続領域を含む。タブ接続領域は、タブに電気的に接続され、組み立てられた全体は、極接続領域を介して極に電気的に接続され、組み立てが完了する。
【0003】
従来技術では、アダプタを使用せずにポールを採用する方法がある。ポールの下面には底板が形成される。ポールは、カバー本体のカバー貫通孔から外部に延出し、外部接続端に電気的に接続される。底板は、電極アセンブリに近いカバー本体の一側に位置し、底板は、電極アセンブリから引き出されたタブと電気的に接続される。
【0004】
底板とタブは、溶接により組み立てられ固定されるため、折り畳まれたタブが垂直方向の空間をある程度占有することになり、これが電池コア内の全高に影響を及ぼし、電池コアの垂直方向の空間が無駄になる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、既存の技術において、タブが垂直方向の空間をある程度占有する必要があり、これが電池コアの全高に影響を及ぼし、電池コアの体積空間の無駄をもたらすという技術的課題を克服することを目的とする。本発明は、カバーアセンブリ及びそれを含む単電池を技術的解決策として提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、以下の技術的解決策を通じて上記の技術的課題を解決する。
【0007】
カバーアセンブリは、以下を含むことを特徴とする。
【0008】
カバー貫通孔を有するカバー本体と、
【0009】
互いに接続された貫通部と接続板とを含み、貫通部は、カバー貫通孔を少なくとも部分的に貫通し、接続板は、カバー本体の電極アセンブリに面する一側に位置する電極引出部材と、
【0010】
順に接続された第1の接続部と、移行接続部と、第2の接続部と、を含み、第1の接続部は、貫通部に接続され、第2の接続部の少なくとも一部は、電極アセンブリから引き出されたタブと電気的に接続されるように配置される接続板と、を備え、
【0011】
電極アセンブリがカバー本体に近づく方向に沿って、第2の接続部の少なくとも一部の電極アセンブリに面する一側は、第1の接続部の電極アセンブリに面する一側よりも高く、それにより、タブを収容するための収容キャビティを形成する。
【0012】
本技術的解決策では、電極アセンブリがカバー本体に近づく方向に沿って、第2の接続部の少なくとも一部の電極アセンブリに面する一側が、第1の接続部の電極アセンブリに面する一側よりも高くなるようにし、それにより、タブを収容するための収容キャビティを形成し、タブが長手方向に占める高さの一部又は全部を低減することができ、それにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積を低減することができ、垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。
【0013】
好ましくは、第2の接続部の電極アセンブリに面する一側は、第1の接続部の電極アセンブリに面する一側よりもカバー本体に近づく方向に凹んで、収容キャビティを形成する。
【0014】
本技術的解決策では、接続板の第2の接続部の電極アセンブリに面する一側が、第1の接続部の電極アセンブリに面する一側よりもカバー本体に近づく方向に凹むように配置することにより、本発明は、電極アセンブリから引き出されたタブを収容するための収容キャビティを形成する具体的に方法を提供する。
【0015】
好ましくは、第2の接続部の一部は、カバー本体側に折り曲げられて、収容キャビティを形成する。又は、
【0016】
移行接続部の一部は、カバー本体側に折り曲げられて、収容キャビティを形成する.
【0017】
好ましくは、移行接続部の一部がカバー本体側に折り曲げられるとき、移行接続部の最小断面積は、第2の接続部の断面積よりも大きい。
【0018】
本技術的解決策では、移行接続部の最小断面積を第2の接続部の断面積より大きく画定することにより、すなわち、収容キャビティを形成する湾曲領域を含む移行接続部の任意の一部の断面積は、第2の接続部の断面積よりも大きいので、移行接続部における収容キャビティを形成する湾曲領域の通電面積が最小面積にならないようにすることができ、これにより湾曲領域の通電能力を確保することができる。このように、第2の接続部と第1の接続部との間の電流経路の正常な動作には影響を及ぼさないようにすることができる。
【0019】
好ましくは、湾曲領域には湾曲部が形成されており、湾曲部は、異なる方向に湾曲されて接続された第1の湾曲部と、第2の湾曲部と、を含む。
【0020】
第1の湾曲部と第2の湾曲部はともに斜めに湾曲しており、及び/又は第1の湾曲部及び第2の湾曲部の湾曲位置が丸形コーナに形成されている。
【0021】
本技術的解決策では、湾曲部に、異なる方向に湾曲されて接続された第1の湾曲部と、第2の湾曲部と、を配置して、Z字状の湾曲構造を形成することにより、収容キャビティを形成するために必要な立体空間を可能な限り節約することができ、全体の構造をよりコンパクトにすることができる。第1の湾曲部及び第2の湾曲部を斜めに湾曲させることで、応力集中が生じやすい直角に湾曲させるよりも、湾曲部における接続信頼性や良好な機械的特性をより好ましく確保することができる。第1の湾曲部と第2の湾曲部の湾曲位置に丸みを持たせることで、金属の打ち抜き加工時の破損のリスクを軽減することができ、丸形コーナによって形成される円弧状の移行は、部材の接続強度を向上させるのに役立つ。このように、振動や衝撃などの極端な使用条件下において、接続板の接続不良のリスクが軽減され、構造的信頼性が大幅に向上する。
【0022】
好ましくは、第2の接続部と移行接続部の厚さは同一であり、湾曲部の少なくとも一部の厚さは、第2の接続部の厚さ未満である。
【0023】
本技術的解決策では、第2の接続部と中間接続部の厚さを同一に設定ことにより、接続板全体の強度が確保される。
【0024】
好ましくは、貫通部の接続板側の一端には、貫通部の表面から貫通部の径方向に沿って突出する延出部が設置され、延出部は、延出部とカバー本体との間に封止部材を圧入するように配置されている。
【0025】
電極アセンブリがカバー本体に近づく方向に沿って、第2の接続部のカバー本体に面する一側は、封止部材のカバー本体に面する一側よりも低いか等しい。又は、第2の接続部のカバー本体に面する一側は、延出部のカバー本体に面する一側よりも低いか等しい。
【0026】
本技術的解決策では、電極引出部材に封止部材を圧入する延出部を設置することにより、封止部材に圧入力を加えることができ、これにより、封止部材の圧縮がより良好になり、電極引出部材の封止性能及び絶縁信頼性が確保される。第2の接続部のカバー本体に面する一側を、封止部材のカバー本体に面する一側よりも低いか等しく配置することにより、延出部が封止部材を圧縮することができ、これにより封止機能を果たすことが保証される。第2の接続部のカバー本体に面する一側を延出部のカバー本体に面する一側よりも低いか等しく配置することにより、延出部の高さが低くなりすぎて封止部材を圧入する高さに達して封止効果が得られなくなることを防止できる。
【0027】
好ましくは、貫通部と延出部は一体的に形成され、及び/又は、
【0028】
延出部は、第1の接続部と一体的に形成され、又は、延出部は、溶接により第1の接続部に接続される。
【0029】
本技術的解決策では、貫通部と延出部とを一体的に形成することにより、貫通部と延出部との接続強度が向上する。延出部と第1の接続部とを一体的に形成することにより、貫通部と接続板との接続面積が増加・拡大され、部材間の接続強度が向上する。延出部が第1の接続部に溶接により接続されることにより、貫通部も第1の接続部に溶接により接続される。延出部を貫通部上に位置させることにより、封止部材の復元力がまず延出部に作用するので、封止部材の復元力が溶接部分に加わることを防止でき、接続板と貫通部との接続信頼性を向上することができる。
【0030】
好ましくは、延長部は、貫通部と同軸上に配置され、第1の円弧セグメントは、延長部の第2の接続部から離れた一側に配置され、第1の接続部には、延出部の第1の円弧セグメントに対応する位置に、第1の円弧セグメントと同一の曲率を有する第2の円弧セグメントが設置される。
【0031】
移行接続部の第1の接続部に近い一端は、第2の円弧セグメントの端部の接線方向に沿って延伸する。
【0032】
本技術的解決策では、第1の円弧セグメントを第2の接続部から離れた延出部の一側に配置し、第1の接続部における延出部の第1の円弧セグメントに対応する位置に第2の円弧セグメントを配置し、第2の円弧セグメントは、最初の円弧セグメントの曲率は第1の円弧セグメントの曲率と同一であり、すなわち、第2の円弧セグメントの形状及び寸法は、第1の円弧セグメントと完全に一致し、かつ、第1の接続部と第2の接続部から離れた延出部の一側の形状及び寸法は互いに完全に一致し、第1の接続部と延出部との間の最も効果的な接続を確保しながら、接続板の総重量を可能な限り軽減することができる。さらに、移行接続部の第1の接続部に近い一端を第2の円弧セグメントの端部の接線方向に延在させることにより、接続板の総重量がさらに軽減される。
【0033】
好ましくは、第1の接続部のカバー本体に面する一側と第2の接続部のカバー本体に面する一側とは、同一平面上に位置し、第2の接続部の厚さは第1の接続部の厚さよりも薄く、第2の接続部と第1の接続部との厚さ差を有する領域は、収容キャビティを形成する。
【0034】
本技術的解決策では、第2の接続部と第1の接続部との間に厚さ差を有する領域により収容キャビティを形成することにより、すなわち、第2の接続部の厚さを薄くすることにより収容キャビティを形成するという収容キャビティの具体的な形成方法が提供される。第1の接続部のカバー本体に面する一側と、第2の接続部のカバー本体に面する一側とを同一平面上に位置させることにより、電池コアの空間利用率がさらに向上する。
【0035】
好ましくは、第1の接続部のカバー本体に面する一側と、第2の接続部のカバー本体に面する一側と、移行接続部のカバー本体に面する一側は、同一平面上に位置し、第2の接続部の厚さは、移行接続部の厚さ未満であり、移行接続部の厚さは、第1の接続部の厚さ以下である。
【0036】
本技術的解決策では、移行接続部の厚さを第1の接続部の厚さと等しく設定することにより、構造強度の維持・向上という技術的効果が達成される。移行接続部の厚さを第1の接続部の厚さ未満に設定することにより、構造全体の重量の低減とエネルギー密度の向上という有利な技術的効果をさらに達成することができる。第1の接続部のカバー本体に面する一側と、第2の接続部のカバー本体に面する一側と、移行接続部のカバー本体に面する一側とを同一平面上に位置させることにより、電池コアの空間利用率がさらに向上する.
【0037】
好ましくは、第2の接続部の電極アセンブリに面する一側には溝が配置され、溝は、収容キャビティを形成する。
【0038】
本技術的解決策では、溝が、第2の接続部の電極アセンブリに面する一側に配置され、すなわち、第2の接続部の電極アセンブリに面する一側の一部が、カバー本体に近づく方向に凹むことにより、収容キャビティを形成することが具体的に実現される。
【0039】
好ましくは、第2の接続部は、カバー本体に面する一側の溝に対応する位置に突起を有する。又は、
【0040】
第2の接続部のカバー本体に面する一側と、移行接続部のカバー本体に面する一側は、同一平面上に位置する。
【0041】
本技術的解決策では、第2の接続部が、カバー本体に面する一方の溝に対応する位置に突起を有することにより、溝の位置における底壁の厚さを確保することができ、それにより、第2の接続部の接続強度を確保することができる。第2の接続部のカバー本体に面する一側と、第1の接続部のカバー本体に面する一側とを同一平面上に位置させることにより、電池コアの空間利用率がさらに向上する。
【0042】
第2の接続部の数は複数であり、複数の第2の接続部のうちの少なくとも1つには、収容キャビティが設置され、及び/又は、
【0043】
第2の接続部は、順に接続された複数の第2の接続区画を含み、複数の第2の接続区画のうちの少なくとも1つには、収容キャビティが設置される。
【0044】
本技術的解決策では、複数の第2の接続部のうちの少なくとも1つに収容キャビティを設置することにより、長手方向においてタブが占める高さの一部を低減することができ、それにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積を低減することができ、垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。連続的に接続される複数の第2の接続部の少なくとも1つに収容キャビティを設置することにより、タブが長手方向に占める高さの一部を低減することができ、それにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積を低減することができ、垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。
【0045】
収容キャビティの高さは、タブの厚さの0.3倍以上であり、タブの厚さ以下である。
【0046】
本技術的解決策では、収容キャビティの高さと、タブの厚さとの関係を設定することにより、タブが占める高さの少なくとも一部を収容キャビティに収容することができ、これにより電池コアの空間利用率をさらに向上することができる。
【0047】
単電池は、以下を含むことを特徴とする。
【0048】
ハウジングと、
【0049】
ハウジングを覆うように配置され、ハウジングとともに収容キャビティを画定する上述のカバーアセンブリと、
【0050】
収容キャビティ内に収容され、電極アセンブリが接続される電池コア。
【0051】
本技術的解決策では、電極アセンブリがカバー本体に近づく方向に沿って、接続板の第2の接続部の少なくとも一部の電極アセンブリに面する一側が、第1の接続部の電極アセンブリに面する一側よりも高くなるようにし、それにより、タブを収容するための収容キャビティを形成し、タブが長手方向に占める高さの一部又は全部を低減することができ、それにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積が減少し、垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。
【発明の効果】
【0052】
本発明による有利な効果は次の通りである。
【0053】
本発明では、電極アセンブリがカバー本体に近づく方向に沿って、接続板の第2の接続部の少なくとも一部の電極アセンブリに面する一側が、第1の接続部の電極アセンブリに面する一側にも高くなるようにし、それにより、タブを収容するための収容キャビティを形成し、タブが長手方向に占める高さの一部又は全部を低減することができ、それにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積が減少し、垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【
図1】本発明の実施形態1に係るカバーアセンブリの立体分解構造図である。
【
図2】本発明の実施形態1に係るカバーアセンブリの立体構造図である。
【
図3】本発明の実施形態1に係るカバーアセンブリの立体構造図である。
【
図4】本発明の実施形態1に係るカバーアセンブリの断面構造図である。
【
図5】本発明の実施形態1に係るカバーアセンブリの電極引出部材の立体構造図である。
【
図6】本発明の実施形態1に係るカバーアセンブリの電極引出部材の接続板の概略下面図である。
【
図7】本発明の実施形態1の他の実施形態に係るカバーアセンブリの電極引出部材の立体構造図である。
【
図8】本発明の実施形態2に係るカバーアセンブリの電極引出部材の立体構造図である。
【
図9】本発明の実施形態2に係るカバーアセンブリの電極引出部材を別の角度から見た立体構造図である。
【
図10】本発明の実施形態2の他の実施形態に係るカバーアセンブリの電極引出部材の立体構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0055】
本発明の好ましい実施形態及びより明確かつ完全な説明は、添付の図面と併せて以下に提供される。
【0056】
実施形態1
【0057】
図1~
図6に示すように、本実施形態は、カバーアセンブリ1及びそれを含む単電池を提供する。単電池は、ハウジングと、カバーアセンブリ1と、電池コアと、を含む。
【0058】
カバーアセンブリ1は、ハウジングを覆うように配置され、ハウジングとともに収容キャビティを画定する。電池コアは、収容キャビティ内に収容され、電極アセンブリは、電池コアに接続される。
【0059】
カバーアセンブリ1は、カバー本体20と、電極引出部材10と、を含む。カバー本体20は、カバー貫通孔21を有する。
【0060】
電極引出部材10の一端は、電極アセンブリから引き出されたタブに電気的に接続され、他端は、カバー貫通孔21を少なくとも部分的に貫通する。具体的には、電極引出部材10は、互いに接続された貫通部11と接続板12とを含む。貫通部11は、カバー貫通孔21を少なくとも部分的に貫通する。接続板12は、電極アセンブリに面するカバー本体20の一側に位置する。
【0061】
接続板12は、順に接続された第1の接続部121と、移行接続部122と、第2の接続部123と、を含む。第1の接続部121は、貫通部11に接続され、第2の接続部123の少なくとも一部は、電極アセンブリから引き出されたタブに電気的に接続されるように配置される。電極アセンブリがカバー本体20に近づく方向Fに沿って、第2の接続部123の少なくとも一部の電極アセンブリに面する一側は、第1の接続部121の電極アセンブリに面する一側よりも高く、それにより、タブを収容する収容キャビティ30を形成する。
【0062】
このように、電極アセンブリがカバー本体20に近づく方向Fに沿って、第2の接続部123の少なくとも一部の電極アセンブリに面する一側を、第1の接続部121の電極アセンブリに面する一側よりも高くし、それにより、タブを収容するための収容キャビティ30を形成し、タブが長手方向に占める高さの一部又は全部を低減することができ、それにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積が減少し、垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。
【0063】
さらに、第2の接続部123の電極アセンブリに面する一側は、第1の接続部121の電極アセンブリに面する一側よりもカバー本体20に近づく方向に凹んで、タブを収容するための収容キャビティ30を形成する。すなわち、第2の接続部123全体(タブと接続される領域及びその他の領域を含む)の電極アセンブリに面する一側が、第1の接続部121の電極アセンブリに面する一側よりも高くなるように配置することにより、電極アセンブリから引き出されたタブを収容するための収容キャビティ30を形成するという具体的な形成方法が提供される。
【0064】
なお、接続板12のカバー本体20に面する一側と、電極アセンブリに面する一側とは、貫通部11の軸方向Pに沿った対向する2つの側である。
【0065】
本実施形態では、移行接続部122の一部が、カバー本体20側に折り曲げられて、収容キャビティ30を形成するが、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、第2の接続部123の一部が、カバー本体20側に折り曲げられて、収容キャビティ30を形成しても良い。
【0066】
本実施形態において、移行接続部122の最小断面積は、第2の接続部123の断面積よりも大きい。すなわち、収容キャビティ30を形成する湾曲領域を含む移行接続部122の任意の一部の断面積は、第2の接続部123の断面積よりも大きく、移行接続部122における収容キャビティ30を形成する湾曲領域の通電面積が最小面積にならないようにすることができ、これにより湾曲領域の通電能力を確保することができる。このように、第2の接続部123と第1の接続部121との間の電流経路の正常な動作には影響を及ぼさないようにすることができる。
【0067】
湾曲領域には湾曲部124が形成されており、湾曲部124は異なる方向に湾曲されて接続された第1の湾曲部1241と、第2の湾曲部1242と、を含み、Z字状の湾曲構造を形成することにより、収容キャビティ30を形成するために必要な立体空間を可能な限り節約することができ、構造全体をよりコンパクトにすることができる。
【0068】
前掲のように、移行接続部122の最小断面積は第2の接続部123の断面積よりも大きいので、湾曲部124の最小断面積も 第2の接続部123の断面積よりも大きい。これにより、第2の接続部123と第1の接続部121との間の電流経路の正常な動作に影響を与えることなく、湾曲部124の通電能力を確保することができる。
【0069】
好ましくは、第1の湾曲部1241及び第2の湾曲部1242はともに斜めに湾曲している。このように、応力集中が生じやすい直角に湾曲させるよりも、第1の湾曲部1241と第2の湾曲部1242の両方を斜めに湾曲させることで、湾曲部における接続信頼性や良好な機械的特性をより好ましく確保することができる。
【0070】
具体的には、第1の湾曲部1241及び第2の湾曲部1242の斜め湾曲角度は、15度~75度である。
【0071】
第1の湾曲部1241及び第2の湾曲部1242の湾曲位置は、いずれも丸形コーナであるため、金属の打ち抜き加工時の破損のリスクを軽減することができ、丸形コーナによって形成される丸形コーナによって形成される部材の接続強度を向上させるのに役立つ。このように、振動や衝撃などの極端な使用条件下において、接続板12の接続不良のリスクが低減され、構造的信頼性が大幅に向上する。
【0072】
好ましくは、第2の接続部123と中間接続部122の厚さを同一に設定ことにより、接続板12全体の強度が確保される。なお、第2の接続部123と移行接続部122の厚さは同一であるため、湾曲部124を介して第2の接続部123が全体として持ち上がることになる。したがって、第2の接続部123と移行接続部122の非湾曲領域がカバー本体20に面する一側は、同一平面上に位置しない。第2の接続部123のカバー本体20に面する一側からカバー本体20までの距離は、移行接続部122の非湾曲領域がカバー本体20に面する一側からカバー本体20までの距離未満である。
【0073】
湾曲部124は、接続板12を打ち抜き加工することにより形成されても良い。打ち抜き位置の厚さは、隣接する領域の厚さと同一でも異なっていても良く、必要に応じて厚さを設定すれば良い。本実施形態において、湾曲部124の厚さの少なくとも一部は、第2の接続部123の厚さ未満である。
【0074】
図7に示すように、本実施形態の別の実施形態において、第1の接続部121のカバー本体20に面する一側と、第2の接続部123のカバー本体20に面する一側は同一平面上に位置する。第2の接続部123の厚さH2は、第1の接続部121の厚さH1厚さ未満であり、第2の接続部123と第1の接続部121との厚さ差を有する領域は、収容キャビティ30を形成する。このように、第2の接続部123と第1の接続部121との厚さ差を有する領域により、収容キャビティ30を形成する。すなわち、第2の接続部123の厚さを薄くすることにより収容キャビティ30を形成するという収容キャビティ30の具体的な形成方法が提供される。第1の接続部121のカバー本体20に面する一側と、第2の接続部123のカバー本体20に面する一側とを同一平面上に位置させることにより、電池コアの空間利用率がさらに向上する。
【0075】
さらに、第1の接続部121のカバー本体20に面する一側と、第2の接続部123のカバー本体20に面する一側と、移行接続部122のカバー本体20に面する一側は、同一平面上に位置し、第2の接続部123の厚さは、移行接続部122の厚さ未満であり、移行接続部122の厚さは、第1の接続部121の厚さに等しい。移行接続部122の厚さを第1の接続部121の厚さと等しくすることで、構造強度の向上とエネルギー密度の向上という有利な技術効果が達成され得る。第1の接続部121のカバー本体20に面する一側と、第2の接続部123のカバー本体20に面する一側と、移行接続部122のカバー本体20に面する一側とを同一平面上に位置させることにより、電池コアの空間利用率がさらに向上する。
【0076】
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、構造総重量を軽減するという有利な技術効果をさらに達成するために、移行接続部122の厚さを第1の接続部121の厚さよりも小さく設定することができる。
【0077】
本実施形態において、収容キャビティ30の高さhは、タブの厚さの0.3倍以上、タブの厚さ以下である。このように、収容キャビティ30の高さhとタブの厚さとの関係を設定することにより、タブが占める高さの少なくとも一部を収容キャビティ30内に収容することができ、これにより電池コアの空間利用率をさらに向上することができる。好ましくは、収容キャビティ30の高さhはタブの厚さに等しく、これにより、タブを収容キャビティ30内に完全に収容するという有利な技術的効果を達成することができる。
【0078】
本実施形態において、第2の接続部123の数は2つであり、両方の第2の接続部123に収容キャビティ30が設置されるが、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、第2の接続部123の数は、3つ、4つ、又は5つであっても良く、複数の第2の接続部123のうちの少なくとも1つには、長手方向においてタブが占める高さの一部又は全部を低減するように、収容キャビティ30が設置され、これにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積を低減し、垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。他の実施形態において、第2の接続部123には、順に接続された複数の第2の接続区画を含み、複数の第2の接続区画のうちの少なくとも1つには、長手方向においてタブが占める高さの一部又は全部を低減するように、収容キャビティ30が設置され、これにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積を低減し、垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。
【0079】
2つの第2の接続部123、移行接続部122及び第1の接続部121は、全体としてV字状の構造を形成している。このように、2つの第2の接続部123、移行接続部122、及び第1の接続部121を全体としてV字状の構造とすることで、余分な廃棄物が大幅に削減され、構造部材の総重量が軽減され得る。
【0080】
本実施形態において、貫通部11と接続板12は複合別体構造であり、貫通部11と接続板12は同一の材料で形成されている。このように、貫通部11と接続板12を複合別体構造とすることで、貫通部11と接続板12を別々に加工した後、これら2つを一体化することができ、それにより材料を大幅に節約し、それによってコストを節約するという有利な技術的効果を達成することができる。貫通部11と接続板12とを同一の材料で形成することで、両者の組み合わせが容易になり、両者の接続強度が向上する。
【0081】
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、貫通部11と接続板12とを一体的に形成しても良い。このように、貫通部11と接続板12とを一体的に設けることにより、貫通部11と接続板12との接続強度が向上する。
【0082】
本実施形態において、カバーアセンブリ1は、電極アセンブリに面するカバー本体20の一側を覆い、カバー本体20と接続板12との間に位置する絶縁部材40をさらに含む。絶縁部材40の材質はプラスチックであるが、これに限定されるものではなく、他の絶縁材料であっても良い。絶縁部材40には、カバー貫通孔21に対応する位置に絶縁部材貫通孔41が設置されており、電極引出部材10の貫通部11がカバー貫通孔21及び絶縁部材貫通孔41を順に貫通する。絶縁部材貫通孔41の直径は、カバー貫通孔21の直径よりも大きい。カバー貫通孔21の電極アセンブリに面する一側には、封止部材50が設置される。封止部材50は、電極引出部材10とカバー本体20との間に介在し、絶縁部材貫通孔41内に位置している。
【0083】
貫通部11の接続板12側の一端には、貫通部11の表面から貫通部11の径方向に沿って突出する延出部111が設置され、延出部111は、延出部111とカバー本体20との間に封止部材50を圧入するように配置されている。
【0084】
電極アセンブリがカバー本体20に近づく方向Fに沿って、第2の接続部123のカバー本体20に面する一側は、封止部材50のカバー本体20に面する一側よりも低いか等しい。このように、電極引出部材10に封止部材50を圧入する延出部111を設置することにより、封止部材50に圧入力を加えることができ、封止部材50の圧縮がより良好になり、電極引出部材10の封止性能及び絶縁信頼性が確保される。
【0085】
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、また、第2の接続部123のカバー本体20に面する一側は、延出部111のカバー本体20に面する一側より低いか等しくても良い。第2の接続部123のカバー本体20に面する一側を、延出部111のカバー本体20に面する一側よりも低いか等しくすることにより、延出部111の高さが低くなりすぎて封止部材50を圧入する高さに達して封止効果が得られなくなることを防止できる。
【0086】
本実施形態において、貫通部11と延出部111とは一体的に形成されており、貫通部11と延出部111との接続強度が向上する。延出部111は、第1の接続部121に溶接により接続される。すなわち、貫通部11も、第1の接続部121に溶接により接続される。延出部111を貫通部11上に位置させることにより、封止部材50の復元力がまず延出部111に作用するので、封止部材50の復元力が溶接部分に加わることを防止でき、接続板12と貫通部11との接続信頼性を向上することができる。
【0087】
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。他の実施形態では、延長部111と第1の接続部121とを一体的に形成することにより、貫通部11と接続板12との接続面積が増加・拡大され、部材間の接続強度が向上する。
【0088】
本実施形態において、延長部111は、貫通部11と同軸上に配置され、第1円弧セグメント1111は、延長部の第2の接続部123から離れた一側に配置され、第1の接続部121には、延出部111の第1の円弧セグメント1111に対応する位置に、第1の円弧セグメント1111と同一の曲率を有する第2の円弧セグメント1211が設置される。第1の接続部121に近い移行接続部122の一端は、第2の円弧セグメント1211の端部の接線方向に沿って延伸する。
【0089】
このように、第1円弧セグメント1111を延長部111の第2の接続部123から離れた一側に配置することにより、第1の接続部121には、延出部111の第1の円弧セグメント1111に対応する位置に第2の円弧セグメント1211が設置され、第2の円弧セグメント1211が第1の円弧セグメント1111と同じ曲率を有するようにし、すなわち、第2の円弧セグメント1211の形状及び寸法は、第1の円弧セグメント1111と完全に一致し、第1の接続部121と延長部111の第2の接続部123から離れた一側の形状及び寸法は互いに完全に一致し、第1の接続部121と延出部111との間の最も効果的な接続を確保しながら、接続板12の総重量を可能な限り軽減することができる。さらに、移行接続部122の第1の接続部121に近い一端を第2の円弧セグメント1211の端部の接線方向に延在させることにより、接続板12の総重量がさらに軽減される。
【0090】
絶縁部材40の電極アセンブリに面する一側には、外側に突出する位置規制部42が設置され、接続板12の輪郭の少なくとも一部は、位置規制部42に係合される。このように、接続板12の輪郭の少なくとも一部に係合可能な位置規制部42を絶縁部材40に設けることにより、一方では、電極引出部材10を組み立てる際に、位置制限部42と接続板12との協働により接続板12を便利に位置決めすることができる。一方では、接続板12のがたつきを防止するという有利な技術的効果が得られる。
【0091】
電極引出部材10の数は、2つである。カバー貫通孔21、封止部材50及び絶縁部材貫通孔41の数は、電極引出部材10の数、2つに対応している。
【0092】
本実施形態では、電極アセンブリがカバー本体20に近づく方向Fに沿って、第2の接続部123の少なくとも一部の電極アセンブリに面する一側を、第1の接続部121の電極アセンブリに面する一側よりも高くし、それにより、タブを収容する収容キャビティ30を形成し、タブが長手方向に占める高さの一部又は全部を低減することができ、それにより、電池コアの内部構造の高さとその高さが占める体積が減少し、a垂直方向の空間の利用率が向上するという有利な技術的効果が達成される。
【0093】
実施形態2
【0094】
図6~
図9に示すように、本実施形態におけるカバーアセンブリ1及びそれを含む単電池の全体構造は、実施形態1とほぼ同様である。実施形態1と実施形態2との違いは、収容キャビティ30の配置にある。具体的には、第2の接続部123の電極アセンブリに面する一側には溝125が設置され、溝125によって収容キャビティ30が形成される。このように、第2の接続部123の電極アセンブリに面する一側に溝125を設置することにより、つまり、第2の接続部123の電極アセンブリに面する一側の構造の一部がカバー本体 20に近づく方向に凹み、つまり、第2の接続部123の一部(タブと接続される領域)の電極アセンブリに面する一側を、第1の接続部121の電極アセンブリに面する一側よりも高く設定することにより、収容キャビティ30を形成する具体的な実現が提供される。
【0095】
第2の接続部123のカバー本体20に面する一側には、溝125の位置における底壁の厚さを確保するために、溝125の位置に対応する突起126が設置されており、これにより、第2の接続部123の接続強度が確保される。
【0096】
しかしながら、本発明はこれに限定されるものではない。
図10に示すように、本実施形態の別の実装では、第2の接続部123のカバー本体20に面する一側と、カバー本体20に面する移行接続部122の一側は、電池コアの空間利用をさらに改善するために同一平面上に位置する。さらに、第1の接続部121のカバー本体30に面する一側と、第2の接続部123のカバー本体20に面する一側と、移行接続部122のカバー本体20に面する一側は、同一平面上に位置する。
【0097】
本発明の特定の実施形態を上で説明したが、当業者であれば、これらは単なる例であり、本発明の保護範囲は添付の特許請求の範囲によって規定されることが理解される。当業者は、本発明の原理及び本質から逸脱することなく、これらの実施形態に様々な変更又は修正を加えることができるが、これらの変更及び修正はすべて、本発明の保護範囲内に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0098】
本発明は、垂直方向の空間を高度に利用したカバーアセンブリ及び単電池を提供する。
【符号の説明】
【0099】
1: カバーアセンブリ
10: 電極引出部材
11: 貫通部
111: 延出部
1111:第1の円弧セグメント
12: 接続板
121:第1の接続部
1211: 第2の円弧セグメント
122:移行接続部
123: 第2の接続部
124: 湾曲部
1241:第1の湾曲部
1242: 第2の湾曲部
125: 溝
126: 突起
20: カバー本体
21: カバー貫通孔
30: 収容キャビティ
40: 絶縁部材
41: 絶縁部材貫通孔
42: 位置規制部
50: 封止部材
h 高さ
H1: 厚さ
H2: 厚さ
【外国語明細書】