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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149366
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー
(51)【国際特許分類】
   A45D 20/10 20060101AFI20241010BHJP
【FI】
A45D20/10 101
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023215096
(22)【出願日】2023-12-20
(31)【優先権主張番号】202310405254.0
(32)【優先日】2023-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(71)【出願人】
【識別番号】520475551
【氏名又は名称】深▲セン▼市中駆電机有限公司
【氏名又は名称原語表記】CHINA DRIVE MOTORS (SHENZHEN)CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】4F.,Block 13A,No.1-16,Shaer Industrial zone, Ditang Road,ShaJian Town,BaoanDistrict,Shenzhen,Guangdong Province,China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】鍾 平先
(72)【発明者】
【氏名】黄 振
(72)【発明者】
【氏名】程 敬文
(72)【発明者】
【氏名】匡 綱要
【テーマコード(参考)】
3B040
【Fターム(参考)】
3B040CB01
(57)【要約】      (修正有)
【課題】低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーを提供する。
【解決手段】高速ヘアドライヤーは、風筒と、ハンドルと、高速モータとを含み、風筒には、吹出口、第1吸込口、第2吸込口、及び風道合流チャンバが設けられ、第1吸込口は、第1風道を構成し、ハンドルには、ハンドル吸気孔が設けられ、ハンドルは、風筒の第2吸込口に接続されて第2風道を構成し、第1風道と第2風道は風道合流チャンバに合流し、高速モータは、吹出口と風道合流チャンバとの間に設けられる。本発明は、二重風道の吸気構造を構成し、2つの風道を風道合流チャンバに合流させて互いに補充して融合させることにより、十分な吸気量を提供し、高速モータの吸気量の安定性が保証され、高速モータの作業効率が向上し、高速ヘアドライヤーは、全体として風圧高風量の吸込及び吹出を保持することができ、騒音低減の効果が達成される。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーであって、
風筒と、ハンドルと、高速モータとを含み、前記風筒には、吹出口、第1吸込口、第2吸込口、及び風道合流チャンバが設けられ、前記第1吸込口は、第1風道を構成し、前記ハンドルには、ハンドル吸気孔が設けられ、前記ハンドルは、風筒の第2吸込口に接続されて第2風道を構成し、前記第1風道と第2風道は、風道合流チャンバに合流し、前記高速モータは、吹出口と風道合流チャンバとの間に設けられることを特徴とする、低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項2】
前記風筒は、風筒吸込アセンブリと、風筒吹出アセンブリとを含み、前記風筒吹出アセンブリは、風筒の吹出口に設けられ、前記風筒吸込アセンブリは、風筒の第1吸込口に接続されて第1風道を構成し、前記高速モータは、風筒吹出アセンブリと風道合流チャンバとの間に設けられることを特徴とする、請求項1に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項3】
前記風筒吸込アセンブリは、吸込リアカバーと、二重風道構造体とを含み、前記吸込リアカバーは、二重風道構造体に接続されて風道合流チャンバを構成し、前記吸込リアカバーには、リアカバー吸気孔が設けられ、前記リアカバー吸気孔は、風道合流チャンバに連通して前記第1風道を構成し、前記二重風道構造体の中央に主吸気風道口が設けられ、前記主吸気風道口の外周に副吸気風道口が設けられ、前記ハンドル吸気孔、第2吸込口、副吸気風道口、及び風道合流チャンバは、連通して前記第2風道を構成し、前記主吸気風道口は、高速モータ的吸気口に突き合わせられることを特徴とする、請求項2に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項4】
前記風筒吸込アセンブリは、台形濾過網をさらに含み、前記二重風道構造体には、第1濾過網溝が設けられ、前記第1濾過網溝は、副吸気風道口の外周に位置し、前記台形濾過網の底部は、第1濾過網溝内に接続され、前記台形濾過網の頂部は、吸込リアカバーに接続され、前記吸込リアカバーと台形濾過網の傾斜面とは、吸気緩衝領域を形成し、前記リアカバー吸気孔は、吸気緩衝領域に連通することを特徴とする、請求項3に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項5】
前記リアカバー吸気孔は、吸込リアカバーの側壁に環状に設けられ、前記リアカバー吸気孔は、グリッド式の多孔吸気構造であることを特徴とする、請求項3に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項6】
前記風筒吸込アセンブリは、発光アセンブリをさらに含み、前記吸込リアカバーの中央には、発光溝が設けられ、前記発光アセンブリは、半透明導光体と、デジタルチューブと、固定ホルダとを含み、前記半透明導光体、デジタルチューブ、固定ホルダは、この順に接続され、前記半透明導光体は、発光溝内に密封接続され、前記半透明導光体の底部には、第2濾過網溝が設けられ、前記台形濾過網の頂部は、第2濾過網溝内に接続されることを特徴とする、請求項4に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項7】
前記風筒吹出アセンブリは、フロントケースと、リアケースと、円弧ボスが設けられる導風部材と、発熱線と、環状ホルダとを含み、前記フロントケースとリアケースは係止して吹出チャンバを形成し、前記発熱線は、環状ホルダ内に設けられ、前記導風部材は、環状ホルダの中央に接続され、前記発熱線は、導風部材の下風口に接続され、前記リアケースには、環状の吹出孔が設けられ、前記環状ホルダは、吹出チャンバ内に接続され、前記吹出孔と、発熱線とが位置合わせされ、前記フロントケースには、モータ取付溝が設けられ、前記モータ取付溝は、吹出チャンバに連通し、前記高速モータは、モータ取付溝内に接続されることを特徴とする、請求項2に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項8】
風方向と背向する内凹溝が形成されるように、前記フロントケースのチャンバ壁の頂部がモータ取付溝の底部の出口よりも高く設けられることを特徴とする、請求項7に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項9】
モータ緩衝パッドをさらに含み、前記モータ緩衝パッドは、高速モータの外部に周設され、前記モータ緩衝パッドの外面には、粗さを増加させる突起が設けられ、前記モータ緩衝パッドの外面は、モータ取付溝の内側面に密着されることを特徴とする、請求項7に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【請求項10】
前記ハンドルは、ハンドルハウジングと、吸込テールカバーと、ハンドル濾過網と、PCB板と、消音網とを含み、前記ハンドルハウジングの内部には、ハンドル風道チャンバが設けられ、前記PCB板及び消音網は、ハンドル風道チャンバ内に設けられ、前記吸込テールカバーには、ハンドル吸気孔が設けられ、前記ハンドル濾過網は、ハンドルハウジングの一端に接続され、前記吸込テールカバーは、インナハウジングの他端に接続されて濾過網をカバーし、前記ハンドルハウジングの他端は、風筒に接続され、前記ハンドル吸気孔は、ハンドル風道チャンバに連通することを特徴とする、請求項1に記載の低騒音高風圧の高速ヘアドライヤー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ヘアドライヤーの技術分野に属し、特に低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーに関する。
【背景技術】
【0002】
ヘアドライヤーは、一般的に使用される家電製品であり、使用時に風筒が直接人体の頭部に当たり、吹出口が使用者の耳に非常に近く、風筒から吹き出された風が大きな騒音を発生させ、使用者の耳に不快感を与える。特に、高速ヘアドライヤーでは、モータが超高速回転で連続動作することで、強い気流がヘアドライヤーの風筒のチャンバ内において大きな圧力を受け、主風道全体が十分にスムーズではないため、乱流ガスが発生する。乱流ガスは、高圧力下でチャンバのブロック部位と衝突して騒音や異音が発生し、使用者に大きな影響を与える。
【0003】
騒音の影響に加え、吹出風圧と風量の安定性も使用感に影響する要素である。特に、高速ヘアドライヤーでは、吸込風量の急激な増加又は減少は、吹出風量と風圧に直接影響を与えるため、使用者が風量の明らかな変化をはっきり感じられ、使用感が良くない。従来のヘアドライヤーは、通常、単一風道吸気の構造を使用している。この単一風道の吸気量が安定しないと、ヘアドライヤーの吹出風圧と風量に直接影響を与えるとともに、吸込風量が減少した場合、高速モータの作業効率も低下し、不安定な気流環境で長時間動作すると、高速ドライヤーの寿命も短くなる。また、吸い込まれる風量と吹き出される風量が不安定になると、音声伝播の周波数と振幅が変化し、新たな騒音源となる。
【0004】
そのため、如何に、合理的な風道設計により、ヘアドライヤーの風圧及び風量の安定性を保証し、高速モータの作業効率を向上させ、風切音を低減させるかが、高速ヘアドライヤーにとって解決すべき課題となっている。
【発明の概要】
【0005】
本発明は、従来の高速ヘアドライヤーに存在する問題を解決するために、低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーを提供する。
【0006】
本発明によれば、低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーであって、風筒と、ハンドルと、高速モータとを含み、前記風筒には、吹出口、第1吸込口、第2吸込口、及び風道合流チャンバが設けられ、前記第1吸込口は、第1風道を構成し、前記ハンドルには、ハンドル吸気孔が設けられ、前記ハンドルは、風筒の第2吸込口に接続されて第2風道を構成し、前記第1風道と第2風道は、風道合流チャンバに合流し、前記高速モータは、吹出口と風道合流チャンバとの間に設けられる低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーが提供される。
【0007】
本発明のさらなる改良として、前記風筒は、風筒吸込アセンブリと、風筒吹出アセンブリとを含み、前記風筒吹出アセンブリは、風筒の吹出口に設けられ、前記風筒吸込アセンブリは、風筒の第1吸込口に接続されて第1風道を構成し、前記高速モータは、風筒吹出アセンブリと風道合流チャンバとの間に設けられる。
【0008】
本発明のさらなる改良として、前記風筒吸込アセンブリは、吸込リアカバーと、二重風道構造体とを含み、前記吸込リアカバーは、二重風道構造体に接続されて風道合流チャンバを構成し、前記吸込リアカバーには、リアカバー吸気孔が設けられ、前記リアカバー吸気孔は、風道合流チャンバに連通して前記第1風道を構成し、前記二重風道構造体の中央に主吸気風道口が設けられ、前記主吸気風道口の外周に副吸気風道口が設けられ、前記ハンドル吸気孔、第2吸込口、副吸気風道口、及び風道合流チャンバは、連通して前記第2風道を構成し、前記主吸気風道口は、高速モータ的吸気口に突き合わせられる。
【0009】
本発明のさらなる改良として、前記風筒吸込アセンブリは、台形濾過網をさらに含み、前記二重風道構造体には、第1濾過網溝が設けられ、前記第1濾過網溝は、副吸気風道口の外周に位置し、前記台形濾過網の底部は、第1濾過網溝内に接続され、前記台形濾過網の頂部は、吸込リアカバーに接続され、前記吸込リアカバーと台形濾過網の傾斜面とは、吸気緩衝領域を形成し、前記リアカバー吸気孔は、吸気緩衝領域に連通する。
【0010】
本発明のさらなる改良として、吸込リアカバーの側壁に環状に設けられ、前記リアカバー吸気孔は、グリッド式の多孔吸気構造である。
【0011】
本発明のさらなる改良として、前記風筒吸込アセンブリは、発光アセンブリをさらに含み、前記吸込リアカバーの中央には、発光溝が設けられ、前記発光アセンブリは、半透明導光体と、デジタルチューブと、固定ホルダとを含み、前記半透明導光体、デジタルチューブ、固定ホルダは、この順に接続され、前記半透明導光体は、発光溝内に密封接続され、前記半透明導光体の底部には、第2濾過網溝が設けられ、前記台形濾過網の頂部は、第2濾過網溝内に接続される。
【0012】
本発明のさらなる改良として、前記風筒吹出アセンブリは、フロントケースと、リアケースと、円弧ボスが設けられる導風部材と、発熱線と、環状ホルダとを含み、前記フロントケースとリアケースは係止して吹出チャンバを形成し、前記発熱線は、環状ホルダ内に設けられ、前記導風部材は、環状ホルダの中央に接続され、前記発熱線は、導風部材の下風口に接続され、前記リアケースには、環状の吹出孔が設けられ、前記環状ホルダは、吹出チャンバ内に接続され、前記吹出孔と、発熱線とが位置合わせされ、前記フロントケースには、モータ取付溝が設けられ、前記モータ取付溝は、吹出チャンバに連通し、前記高速モータは、モータ取付溝内に接続される。
【0013】
本発明のさらなる改良として、風方向と背向する内凹溝が形成されるように、前記フロントケースのチャンバ壁の頂部がモータ取付溝の底部の出口よりも高く設けられる。
【0014】
本発明のさらなる改良として、低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーは、モータ緩衝パッドをさらに含み、前記モータ緩衝パッドは、高速モータの外部に周設され、前記モータ緩衝パッドの外面には、粗さを増加させる突起が設けられ、前記モータ緩衝パッドの外面は、モータ取付溝の内側面に密着される。
【0015】
本発明のさらなる改良として、前記ハンドルは、ハンドルハウジングと、吸込テールカバーと、ハンドル濾過網と、PCB板と、消音網とを含み、前記ハンドルハウジングの内部には、ハンドル風道チャンバが設けられ、前記PCB板及び消音網は、ハンドル風道チャンバ内に設けられ、前記吸込テールカバーには、ハンドル吸気孔が設けられ、前記ハンドル濾過網は、ハンドルハウジングの一端に接続され、前記吸込テールカバーは、インナハウジングの他端に接続されて濾過網をカバーし、前記ハンドルハウジングの他端は、風筒に接続され、前記ハンドル吸気孔は、ハンドル風道チャンバに連通する。
【0016】
本発明の有益な効果は、以下の通りである。
(1)風筒吸込アセンブリ及び吸気孔付きのハンドルを使用して二重風道の吸気構造を構成するとともに、2つの風道を風道合流チャンバに合流させて互いに補充して融合させることにより、十分な吸気量が提供され、高速モータの吸気量の安定性が保証され、高速モータの作業効率が向上し、高速ヘアドライヤーは、全体として高風圧高風量の吸込及び吹出を保持することができる。
【0017】
(2)異なる方向の2つの気流が異なる角度で風道合流チャンバ内で互いに合流することにより、2つの方向の風による音波が互いに打ち消され、騒音低減の効果が得られるとともに、風量が十分である場合、高速モータが空回りする現象がなく、気流の不安定による高速モータの風切音が減少し、全体的な騒音低減効果が達成される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明に係る低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーの全体構造図である。
図2】本発明に係る低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーの構造分解図である。
図3】本発明に係る低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーの構造断面図である。
図4】本発明に係る風筒吸込アセンブリの構造分解図である。
図5】本発明に係るハンドルの構造分解図である。
図6】本発明に係る風筒吹出アセンブリの構造分解図である。
図7】本発明に係るフロントケースの構造断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の目的、技術的手段及び利点をより明確にするために、以下、図面及び実施例により本発明をさらに詳しく説明する。
【0020】
図1から図3に示すように、本発明に係る低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーは、風筒1と、ハンドル2と、高速モータ3とを含む。風筒1には、吹出口、第1吸込口12、第2吸込口13、及び風道合流チャンバ14が設けられる。第1吸込口12は、第1風道を構成する。ハンドル2には、ハンドル吸気孔221が設けられる。ハンドル2は、風筒1の第2吸込口13に接続されて第2風道を構成する。第1風道と第2風道とは、風道合流チャンバ14で合流する。高速モータ3は、吹出口と、風道合流チャンバ14との間に設けられる。
【0021】
本発明に係る高速ヘアドライヤーは、風筒1及びハンドル2の2箇所の吸込構造が設けられるため、吸い込まれる風量が大きくなり、これによって、十分な風量の供給が保証され、高速モータ3の作業効率が向上し、ヘアドライヤー全体が高風圧・高風量の特徴を有することで風量が安定しない場合での高速モータ3による騒音が減少する。風道合流チャンバ14が設けられることにより、2つの風道の気流が集中して合流するとともに、異なる方向の2つの気流による音波が部分的に互いに打ち消し合うという効果により吸込騒音が低減される。
【0022】
風筒1は、風筒吸込アセンブリ4と、風筒吹出アセンブリ5とを含む。風筒吹出アセンブリ5は、風筒1の吹出口に設けられ、風筒吸込アセンブリ4は、風筒1の第1吸込口12に接続されて第1風道を構成する。高速モータ3は、風筒吹出アセンブリ5と、風道合流チャンバ14との間に設けられる。
【0023】
風筒吸込アセンブリ4の構造と、ハンドル2のハンドル吸気孔221構造とは、二重風道の吸込構造を構成することで安定的な吸込風量が保証される。風筒吹出アセンブリ5の内部における合理的な風道の設計により安定的な吹出風量が保証される。ハンドル2には、消音構造も追設される。吸込口、第1吸込口12、第2吸込口13、風道合流チャンバ14などの気流が流れる複数の位置に対して騒音低減設計を実施することにより、装置全体は低騒音の特徴を有する。
【0024】
風筒1は、風筒ハウジング11をさらに含む。吹出口、第1吸込口12、第2吸込口13は、風筒ハウジング11に設けられる。風筒吹出アセンブリ5は、風筒ハウジング1内に接続されるとともに吹出口に位置する。風筒吸込アセンブリ4は、風筒ハウジング11の第1吸込口12に突き合わせられ、ハンドル2は、風筒ハウジング11の第2吸込口13に突き合わせられる。
【0025】
図4に示すように、風筒吸込アセンブリ4は、吸込リアカバー41と、二重風道構造体42とを含む。吸込リアカバー41は、二重風道構造体42に接続されて風道合流チャンバ14を構成する。吸込リアカバー41には、リアカバー吸気孔411が設けられる。リアカバー吸気孔411は、風道合流チャンバ14に連通して第1風道を構成する。二重風道構造体42の中央に主吸気風道口44が設けられ、主吸気風道口44の外周に副吸気風道口45が設けられる。ハンドル吸気孔221、第2吸込口13、副吸気風道口45、風道合流チャンバ14は、連通して第2風道を構成する。主吸気風道口44は、高速モータ3の吸気口に突き合わせられる。
【0026】
第1風道の気流は、風道合流チャンバ14に直接入り、第2風道の気流は、副吸気風道口45を通して風道合流チャンバ14に入り、気流が合流した後、主吸気風道口44から高速モータ3に入る。二重風道構造体42により、ヘアドライヤーは、二重吸気風道を有するため、吸込風量が大きくなり、吸い込まれる風による騒音が減少する。
【0027】
風筒吹出アセンブリ5のフロントケース51の頂部には、傾斜面が設けられ、これによって、第2吸込口13と、二重風道構造体42の副吸気風道口45との間に気流通路15が形成され、ハンドル2の吸気気流は、風道合流チャンバ14内にスムーズに流入することができる。
【0028】
風筒吸込アセンブリ4は、台形濾過網46をさらに含む。二重風道構造体42には、第1濾過網溝421が設けられる。第1濾過網溝421は、副吸気風道口45の外周に位置する。台形濾過網46の底部は、第1濾過網溝421内に接続される。台形濾過網46の頂部は、吸込リアカバー41に接続される。吸込リアカバー41と、台形濾過網46の斜面とは、吸気緩衝領域43を形成する。リアカバー吸気孔411は、吸気緩衝領域43に連通する。
【0029】
吸気緩衝領域43には、吸込リアカバー41から入る気流が濾過網に入る前に過渡領域があり、これによって、吸込風道が広くなり、濾過網の吸気孔への直接密着により吸込風道が狭くなって風切音が発生することが回避されるとともに、吸気緩衝領域43自体が風量容器を形成することにより、十分な空気が台形濾過網46に入ることが保証され、吸込風量の安定性が確保され、高速モータ3の作業効率が向上する。台形濾過網46は、好ましくは金属材質である。金属材質の台形濾過網46は、靭性がより良く、変形しにくく、高温に耐え、電気温風ヘアドライヤーの利用シーンに適する。
【0030】
リアカバー吸気孔411は、吸込リアカバー41の側壁に環状に設けられる。リアカバー吸気孔411は、グリッド式の多孔吸気構造である。グリッド式の多孔吸気構造により、吸い込まれる気流ができるだけ分散され、主気流が複数の小風道の気流に分割され、これによって、騒音が分散される。1本の気流が流入する際に大きい騒音が発生する場合と比較して、複数本の小風道気流に分散することによる騒音低減効果が高い。
【0031】
風筒吸込アセンブリ4は、発光アセンブリ47をさらに含む。吸込リアカバー41の中央には、発光溝412が設けられる。発光アセンブリ47は、半透明導光体471と、デジタルチューブ472と、固定ホルダ473とを含む。半透明導光体471、デジタルチューブ472、固定ホルダ473は、この順に接続される。半透明導光体471は、発光溝412内に密封接続される。半透明導光体471の底部には、第2濾過網溝474が設けられる。台形濾過網46の頂部は、第2濾過網溝474内に接続される。
【0032】
デジタルチューブ472は、電線管の電子情報を表示したり、装飾照明効果を表示したりして、製品全体を美化することができる。固定ホルダ473の作用は、デジタルチューブ472を半透明導光体471に固定することである。デジタルチューブ472の表示効果は、半透明導光体471を通して見ることができ、半透明導光体471は、吸込リアカバー41の中央をシールするシール部材としても機能し、吸込リアカバー41の中央からの空気の漏れを防止するとともに、吸込リアカバー41の中央からの風切音を防止する。
【0033】
図5に示すように、ハンドル2は、ハンドルハウジング21と、吸込テールカバー22と、ハンドル濾過網23と、PCB板24とを含む。ハンドルハウジング21の内部には、ハンドル風道チャンバ25が設けられる。PCB板24は、ハンドル風道チャンバ25内に設けられる。吸込テールカバー22には、ハンドル吸気孔221が設けられる。ハンドル濾過網23は、ハンドルハウジング21の一端に接続される。吸込テールカバー22は、インナハウジングの他端に接続されて濾過網をカバーする。ハンドルハウジング21の他端は、風筒ハウジング11に接続される。ハンドル吸気孔221は、ハンドル風道チャンバ25に連通する。
【0034】
ハンドル2端から空気を吸い込むときに、気流は、吸込テールカバー22の環状ハンドル吸気孔221から流入し、ハンドル濾過網23により濾過された後、そのままハンドル風道チャンバ25に入り、風道に沿って風道合流チャンバ14内に流入する。PCB板24は、気流の風道に位置し、流れる気流もPCB板24の熱を放散する役割を果たす。ハンドル吸気孔221は、気流を分散させて風切音を低減するために、グリッド式の多孔構造を採用してもよい。ハンドル濾過網23は、風筒吸込アセンブリ4の台形濾過網46のようなものを採用してもよく、吸込テールカバー22との間に吸気緩衝領域43を形成して流入空気の緩衝領域を広げ、これによって、十分な空気が濾過網に入ることが保証され、ハンドル2端の吸込風量の安定性が保証される。
【0035】
ハンドル2は、電源ケーブル27と、ケーブルグロメット28とを含む。電源ケーブル27は、PCB板24に接続されて給電するためのものである。ケーブルグロメット28は、電源ケーブル27をハンドルハウジング21に固定し、電源ケーブル27を保護するものである。
【0036】
ハンドル2は、消音網26をさらに含む。消音網26は、ハンドル風道チャンバ25内に設けられる。吸込口では、気流がインナハウジングの側壁と衝突して騒音を発生するため、この位置に消音網26を固定することによりハンドル2の吸込口での風切音を低減させることができる。
【0037】
図6に示すように、風筒吹出アセンブリ5は、フロントケース51と、リアケース52と、円弧ボス541が設けられる導風部材54と、発熱線55、環状ホルダ56とを含む。フロントケース51とリアケース52が嵌合して吹出チャンバ53を形成する。発熱線55は、環状ホルダ56内に設けられる。導風部材54は、環状ホルダ56の中央に接続される。発熱線55は、導風部材54の下風口に位置する。リアケース52には、環状の吹出孔521が設けられる。環状ホルダ56は、吹出チャンバ53内に接続される。吹出孔521と発熱線55は位置合わせする。フロントケース51には、モータ取付溝511が設けられる。モータ取付溝511は、吹出チャンバ53に連通する。高速モータ3は、モータ取付溝511内に接続される。
【0038】
導風部材54は、高速モータ3の下風口に位置する。高速モータ3からの風は、導風部材54の円弧ボス541構造により両側吹出にガイドされ、環状発熱線55内に流入して加熱される。これによって、気流が環状ホルダ56の中央で乱流になることが防止され、風道での流動がよりスムーズになり、風切音が大幅に減少する。
【0039】
導風部材54は、対応する係止溝542を介して環状ホルダ56のマイカシート561に固定される。環状ホルダ56の外壁も対応する係止溝を介してリアケース52の内部に固定される。フロントケース51の下縁及びリアケース52の上縁には、いずれも係止口57が設けられる。係止口57には、係止爪571と係止溝572が対応して設けられる。フロントケース51とリアケース52の係止口は、互いにずれて嵌合され、係止爪571及び係止溝572により固定して係止される。係止口57によりフロントケース51とリアケース52の接続箇所の隙間を封止することができる。フロントケース51及びリアケース52は、いずれも一体型部品である。係止口57の係止接続により、密封構造が形成され、音漏れが防止される。内部に発熱線55及び導風部材54が設けられることにより、風切音の発生が大幅に減少する。
【0040】
発熱線55は、環状に分布し、リアケース52上の環状吹出孔521の構造と合わせて、分流した風を分散して加熱した後に送り出す。吹出風道は全体として1つの吹出面を構成し、これによって、ユーザの頭に当たる風は柔らかくなり、強い風に直接吹かれる感覚を与えないため、ユーザエクスペリエンスが向上する。吹出口の美観を向上させるために、リアケース52の底部に装飾リング58を追設してもよい。
【0041】
高速モータ3は、モータ取付溝511に直接取り付けることができる。二重風道構造体42は、ねじによりフロントケース51のモータ取付溝511に固定され、高速モータ3のエッジに係止され、これによって、高速モータ3がモータ取付溝511から脱落するのを防止しつつ、吸込口を塞がないようにしている。
【0042】
図7に示すように、風方向と背向する内凹溝512が形成されるように、フロントケース51のチャンバ壁の頂部がモータ取付溝511の底部出口より高く設けられる。フロントケース51の内凹溝512の設計により、吹出チャンバ全体の容積が大幅に大きくなる。内凹溝512が風方向と背向するとの設計により、内凹溝512は、気流の緩衝空間として機能することができ、吸込風量が不足する場合、内凹溝512内の気流は補充として吹出風圧を安定化させることができ、これによって、吹出風圧・風量の不安定による風切音を低減することができる。
【0043】
低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーは、モータ緩衝パッド31をさらに含む。モータ緩衝パッド31は、高速モータ3の外部に周設される。モータ緩衝パッド31の外面には、粗さを増大させる突起32が設けられる。モータ緩衝パッドの外面は、モータ取付溝511の内側面に密着される。モータ緩衝パッド31は、高速モータ3とモータ取付溝511との間に組み立てされ、緩衝の作用を奏する。これによって、高速モータ3が動作する際に、振動によりフロントケース51にぶつかって騒音を発生することがない。高速モータ3は、保護と騒音低減の役割を果たす。モータ緩衝パッド31の外面の突起32により、モータ取付溝511の内側面との密着がより緊密になり、緩みや脱落を防止することができる。
【0044】
この低騒音高風圧の高速ヘアドライヤーの動作原理は、下記の通りである。
高速モータ3が動作すると、風道合流チャンバ14内に負圧が形成され、風道合流チャンバ14の風筒吸込アセンブリ4及びハンドル2は、同時に吸気して2本の風道が形成されて風道合流チャンバ14内に合流する。2本の風道は、気流の異なるため、合流する際に2つの気流による騒音の音波が互いに影響して部分的に打ち消され、これによって、騒音低減の効果が得られる。
【0045】
第1風道の吸込過程:外部気体が吸込リアカバー41の環状リアカバー吸気孔411を通して台形濾過網46と吸込リアカバー41との間の吸気緩衝領域43に流入し、一部の気流が台形濾過網465の傾斜面上の濾過孔より風道合流チャンバ14に入り、二重風道構造体42の主吸気風道口44を通して高速モータ3に入る。台形濾過網46に入った気流の方向が吸込リアカバー41に入った気流の方向に対して垂直であるか、又はある角度をなし、2つの方向の気流による騒音の音波が互いに影響して部分的に打ち消されることにより、風切音を低減する効果が得られる。また、もう一部の気流が風量補充として一時的に吸気緩衝領域43内に貯蔵され、これによって、吸込風量の安定が保証され、吸込リアカバー41から流入する気流が急に減少した場合でも、吸気緩衝領域43内の気流が補充気流として使用されるため、風筒吸込アセンブリ4端の吸込風量に直ちに影響を与えない。
【0046】
第2風道の吸込過程:外部の気流が吸込テールカバー224の環状ハンドル吸気孔221から流入し、ハンドル濾過網23によって濾過された後、ハンドル風道チャンバ25内に入り、ハンドル風道チャンバ25に沿って風筒1の第2吸込口13に流入し、その後、気流が二重風道構造体42の副吸気風道口45から風道合流チャンバ14に入って、第1風道の気流と会合する。この過程において、ハンドル風道チャンバ25内を流れる気流は、PCB板24を空気で冷却すると同時、消音網26により風道チャンバに流入した気流に対して騒音低減を行い、これによって、ハンドル2端からの吸込が保証されながら、低騒音の効果が得られる。
【0047】
風道合流チャンバ14の気流は、高速モータ3の回転によって吹出チャンバ53に輸送され、導風部材54の円弧ボス541のガイドによって、高速モータ3を出た風は、複数のサイド気流に分流されて環状の発熱溝内に入る。風が発熱線55によって加熱された後、リアケース52の環状吹出孔521から排出される。導風部材54の円弧ボス541の設置により、高速モータ3を出た風が発熱線55にスムーズにガイドされ、これによって、発熱溝の中央に乱流を形成して騒音が発生することがないため、騒音低減の役割を果たす。また、高速モータ3の一部の風量がフロントケース51の内凹溝512に一時的に貯蔵されることにより、吹出チャンバ53の内部は、全体として気流が満たされた空間となる。吸込風量が十分である場合、風が発熱線55によって加熱された後、直接吹き出される。吸込風量が急に減少した場合、内凹溝512内の気流は、吸込風量と合流し、加熱された後、吹き出される。これによって、風筒吹出アセンブリ5端での吹出風量・風圧の安定が保証され、風量の変動の問題が回避され、不安定な風量による吹出口の騒音への影響が軽減され、ユーザエクスペリエンスが向上する。
【0048】
以上、具体的な好ましい実施形態により本発明をさらに詳しく説明したが、本発明の具体的な実施は上記の説明に限定されるわけではない。本発明が属する技術分野の当業者であれば、本発明の概念から逸脱することなく、いくつかの簡単な演繹または置換を行うことができ、それらはすべて本発明の保護範囲に属するものとみなされるべきである。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7