(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149373
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】バッテリ交換の情報管理方法、及びそれを実施するための情報管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241010BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024000586
(22)【出願日】2024-01-05
(31)【優先権主張番号】112112896
(32)【優先日】2023-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TW
(71)【出願人】
【識別番号】597127029
【氏名又は名称】光陽工業股▲分▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【弁理士】
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100153729
【弁理士】
【氏名又は名称】森本 有一
(74)【代理人】
【識別番号】100202740
【弁理士】
【氏名又は名称】増山 樹
(72)【発明者】
【氏名】シエ シン イェン
(72)【発明者】
【氏名】リュイ タイ リン
(72)【発明者】
【氏名】リウ ユィ シン
(72)【発明者】
【氏名】リァオ チー ロン
(72)【発明者】
【氏名】クオ ユィ チェン
(72)【発明者】
【氏名】ホー ツオ チェン
(57)【要約】
【課題】バッテリ交換の情報管理方法及び情報管理システムを提供する。
【解決手段】バッテリを収納して充電するように構成されるバッテリエネルギーステーションに適用されるバッテリ交換の情報管理方法であって、バッテリエネルギーステーションが、ユーザ識別情報を備えるバッテリ交換のトリガコマンドを取得し、バッテリ交換のトリガコマンドは、バッテリエネルギーステーションがバッテリ交換作業を実施するように指示することと、バッテリエネルギーステーションが、第1ネットワークを介してバッテリ交換のトリガコマンドをクラウドサーバへ送信することと、クラウドサーバが、バッテリ交換のトリガコマンドに基づいて、ユーザ識別情報に対応するユーザ装置を検索することと、クラウドサーバが、第2ネットワークを介してバッテリエネルギーステーションに対応するバッテリ交換の情報をユーザ装置へ送信することと、を含む。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のバッテリを収納して、前記複数のバッテリに対して充電を行なうことができるように構成されているバッテリエネルギーステーションに適用されるバッテリ交換の情報管理方法であって、
前記バッテリエネルギーステーションが、ユーザ識別情報を少なくとも備えるバッテリ交換のトリガコマンドを取得することであって、前記バッテリ交換のトリガコマンドは、前記バッテリエネルギーステーションがバッテリ交換作業を実施するように指示するためのものであることと、
前記バッテリエネルギーステーションが、第1ネットワークを介して前記バッテリ交換のトリガコマンドをクラウドサーバへ送信することと、
前記クラウドサーバが、前記バッテリ交換のトリガコマンドに基づいて、前記ユーザ識別情報に対応するユーザ装置を検索することと、
前記クラウドサーバが、第2ネットワークを介して前記バッテリエネルギーステーションに対応するバッテリ交換の情報を前記ユーザ装置へ送信することと、を含む、ことを特徴とするバッテリ交換の情報管理方法。
【請求項2】
前記バッテリ交換の情報管理方法は、
前記バッテリエネルギーステーションが、前記第1ネットワークを介して前記バッテリ交換作業に関連する操作指示を前記クラウドサーバへ継続的に送信することと、
前記クラウドサーバが、前記第2ネットワークを介して前記操作指示を前記ユーザ装置へ送信することと、を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ交換の情報管理方法。
【請求項3】
前記バッテリ交換の情報管理方法は、
前記バッテリエネルギーステーションが、1つのバッテリを受けて、前記バッテリ交換のトリガコマンドを取得すること、を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ交換の情報管理方法。
【請求項4】
前記バッテリ交換の情報管理方法は、
前記バッテリエネルギーステーションは、第3ネットワークを介して前記ユーザ装置と前記ユーザ装置に対応する車両とのいずれか一者と接続して、前記バッテリ交換のトリガコマンドを取得すること、を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ交換の情報管理方法。
【請求項5】
前記バッテリ交換の情報管理方法は、
前記クラウドサーバが、前記ユーザ識別情報に基づいて使用者に対応する注意喚起情報を検索することと、
前記クラウドサーバが、前記注意喚起情報を前記バッテリエネルギーステーションと前記ユーザ装置とのいずれか一者へ送信することと、を更に含む、ことを特徴とする請求項1に記載のバッテリ交換の情報管理方法。
【請求項6】
バッテリエネルギーステーションと、クラウドサーバと、を備えており、
前記バッテリエネルギーステーションは、バッテリ交換のトリガコマンドを取得するとともに、第1ネットワークを介して前記バッテリ交換のトリガコマンドを送信することができるように構成されており、
前記バッテリ交換のトリガコマンドは、ユーザ識別情報を少なくとも備えており、且つ前記バッテリエネルギーステーションがバッテリ交換作業を実施するように指示するためのものであり、
前記クラウドサーバは、前記バッテリエネルギーステーションから前記バッテリ交換のトリガコマンドを受信して、前記バッテリ交換のトリガコマンドに基づいて前記ユーザ識別情報に対応するユーザ装置を検索して、第2ネットワークを介して前記バッテリエネルギーステーションに対応するバッテリ交換の情報を前記ユーザ装置へ送信することができるように構成されている、ことを特徴とするバッテリ交換の情報管理システム。
【請求項7】
前記バッテリエネルギーステーションは、前記第1ネットワークを介して前記バッテリ交換作業に関連する操作指示を前記クラウドサーバへ継続的に送信することができるように更に構成されており、
前記クラウドサーバは、前記第2ネットワークを介して前記操作指示を前記ユーザ装置へ送信することができるように更に構成されている、ことを特徴とする請求項6に記載のバッテリ交換の情報管理システム。
【請求項8】
前記バッテリエネルギーステーションは、1つのバッテリを受けて、前記バッテリ交換のトリガコマンドを取得することができるように更に構成されている、ことを特徴とする請求項6に記載のバッテリ交換の情報管理システム。
【請求項9】
前記バッテリエネルギーステーションは、第3ネットワークを介して前記ユーザ装置と前記ユーザ装置に対応する車両とのいずれか一者と接続して、前記バッテリ交換のトリガコマンドを取得することができるように更に構成されている、ことを特徴とする請求項6に記載のバッテリ交換の情報管理システム。
【請求項10】
前記クラウドサーバは、前記ユーザ識別情報に基づいて使用者に対応する注意喚起情報を検索するとともに、前記注意喚起情報を前記バッテリエネルギーステーションと前記ユーザ装置とのいずれか一者へ送信することができるように更に構成されている、ことを特徴とする請求項6に記載のバッテリ交換の情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリ交換の情報管理方法、及びそれを実施するための情報管理システムに関し、具体的には、クラウドを介してユーザ装置とバッテリエネルギーステーションとの間でバッテリ交換に関連する情報を送信するための方法及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、環境問題への意識の高まりや電気車両の著しい進歩に伴い、電気エネルギーを動力源とする電気車両を開発して、化石燃料を動力源とする従来の車両に代えることが、車両分野において重要な目標となりつつある。よって、電気車両の普及率は、ますます上がっている。電気車両の航続距離の向上や電気車両に対する使用意欲を促進するために、多くの国や都市では、公の場所に充電ステーションやエネルギーステーションが広く設置されて、電気自動車や電動二輪車に対して充電やバッテリ交換を行なうサービスが提供されている。これによって、電気車両の使用はより便利になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
使用者が電気車両を各地へ運転することもあり得るため、使用者による充電やバッテリ交換の需要を満たすために、関連するサービス事業者が数多くの車両充電ステーションやバッテリエネルギーステーションを設置して数多くのバッテリを提供しなければならない。
【0005】
しかしながら、このような数多くの車両充電ステーションやバッテリエネルギーステーションを設置して数多くのバッテリを提供するコストは、サービス事業者にとって大きな負担となってしまう。このため、関連する電力補充設備の設計の簡素化を図ることは、サービス事業者にとって厳しく要求する必要がある課題となっており、即ち、設備にかかるコストの削減という目的を達成するために、設備の基本的な機能のみを維持すればよいような設計が目指されている。
【0006】
電動スクータに対してバッテリ交換サービスを提供するバッテリエネルギーステーションを例として挙げると、より多くの情報を表示することができるディスプレイスクリーンを用いることに比べて、サービス事業者にとってバッテリ交換作業に関連する状態を使用者へ提供するいくつかの光情報装置を用いるほうがコストを効果的に削減することができる。
【0007】
しかしながら、バッテリエネルギーステーションが表示できる状態の数、即ち、光情報装置が表示できる状態の数は限られているため、使用者がバッテリ交換作業において誤解したり誤って操作したりすることが発生しやすく、そのためバッテリ交換作業において使用者が不便を感じるおそれがある。
【0008】
したがって、本発明の目的は、従来技術の少なくとも一つの欠点を解決することができるバッテリ交換の情報管理方法、及びそれを実施するための情報管理システムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するための手段として、本発明は、複数のバッテリを収納して、前記複数のバッテリに対して充電を行なうことができるように構成されているバッテリエネルギーステーションに適用されるバッテリ交換の情報管理方法であって、
前記バッテリエネルギーステーションが、ユーザ識別情報を少なくとも備えるバッテリ交換のトリガコマンドを取得することであって、前記バッテリ交換のトリガコマンドは、前記バッテリエネルギーステーションがバッテリ交換作業を実施するように指示するためのものであることと、
前記バッテリエネルギーステーションが、第1ネットワークを介して前記バッテリ交換のトリガコマンドをクラウドサーバへ送信することと、
前記クラウドサーバが、前記バッテリ交換のトリガコマンドに基づいて、前記ユーザ識別情報に対応するユーザ装置を検索することと、
前記クラウドサーバが、第2ネットワークを介して前記バッテリエネルギーステーションに対応するバッテリ交換の情報を前記ユーザ装置へ送信することと、を含む、ことを特徴とするバッテリ交換の情報管理方法を提供する。
【0010】
また、バッテリエネルギーステーションと、クラウドサーバと、を備えており、
前記バッテリエネルギーステーションは、バッテリ交換のトリガコマンドを取得するとともに、第1ネットワークを介して前記バッテリ交換のトリガコマンドを送信することができるように構成されており、
前記バッテリ交換のトリガコマンドは、ユーザ識別情報を少なくとも備えており、且つ前記バッテリエネルギーステーションがバッテリ交換作業を実施するように指示するためのものであり、
前記クラウドサーバは、前記バッテリエネルギーステーションから前記バッテリ交換のトリガコマンドを受信して、前記バッテリ交換のトリガコマンドに基づいて前記ユーザ識別情報に対応するユーザ装置を検索して、第2ネットワークを介して前記バッテリエネルギーステーションに対応するバッテリ交換の情報を前記ユーザ装置へ送信することができるように構成されている、ことを特徴とするバッテリ交換の情報管理システムを提供する。
【発明の効果】
【0011】
本発明に係るバッテリ交換の情報管理方法、及びそれを実施するための情報管理システムによれば、バッテリ交換に関連する情報を、バッテリエネルギーステーションとユーザ装置との間で伝送することができる。たとえバッテリエネルギーステーションがディスプレイスクリーンを備えていない場合でも、本発明によれば使用者のユーザ装置によりバッテリ交換作業に関連する操作指示を表示することができ、これによって使用者はバッテリ交換作業の進捗状況を追跡することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】本発明に係る一実施形態のバッテリ交換の情報管理システムの構成が示される模式図である。
【
図2】本発明に係る一実施形態のバッテリエネルギーステーションの構成が示される模式図である。
【
図3】本発明に係る一実施形態のバッテリ交換の情報管理方法が示されるフローチャートである。
【
図4】本発明に係る他の実施形態のバッテリ交換の情報管理方法が示されるフローチャートである。
【
図5】本発明に係る一実施形態のバッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法が示されるフローチャートである。
【
図6】本発明に係る他の実施形態のバッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法が示されるフローチャートである。
【
図7】本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ交換の情報管理方法が示されるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、本発明に係るバッテリ交換の情報管理方法、及びそれを実施するための情報管理システムについて図面を参照して説明する。
【0014】
図1及び
図2を参照して本発明に係るバッテリ交換の情報管理システム及びそれにおけるバッテリエネルギーステーション100を説明する。ここで、
図1は本発明に係る一実施形態のバッテリ交換の情報管理システムの構成が示される模式図であり、また、
図2は本発明に係る一実施形態のバッテリエネルギーステーション100の構成が示される模式図である。
【0015】
図1に示されるように、本発明の一実施形態に係るバッテリ交換の情報管理システムが提供される。本発明の一実施形態によれば、バッテリ交換の情報管理システムは、少なくとも1つのバッテリエネルギーステーション100と、クラウドサーバ200と、ユーザ装置300と、を備えている。
【0016】
本発明の一実施形態に係るバッテリエネルギーステーション100は、複数のバッテリを収納して、それらのバッテリを電動スクータや電気自動車などの少なくとも1つの電気機器に提供することができるように構成されている電気設備であり得る。即ち、その電気機器は、バッテリエネルギーステーション100からバッテリを取得して使用することができる。なお、バッテリエネルギーステーション100の構成要件については以下で説明する。
【0017】
バッテリエネルギーステーション100は、
図1に示されるように、第1ネットワーク410を介してクラウドサーバ200と接続することができるように構成されている。第1ネットワーク410は、有線ネットワークや電気通信ネットワークや無線ネットワーク(例えば、Wi-Fiなど)であり得る。
【0018】
留意されたいのは、いくつかの実施形態において、クラウドサーバ200は、同じ箇所または異なる箇所に配置されている他のバッテリエネルギーステーションを同時に管理することができるように構成されている。
【0019】
クラウドサーバ200は、第2ネットワーク420を介して異なる使用者にそれぞれ対応する複数のユーザ装置300と接続することができるように構成されている。第2ネットワーク420は、有線ネットワークや電気通信ネットワークや無線ネットワーク(例えば、Wi-Fiなど)であり得る。
【0020】
いくつかの実施形態において、ユーザ装置300にアプリケーションをインストールすることによって、クラウドサーバ200により提供されるバッテリ交換サービスを利用することができる。
【0021】
いくつかの実施形態において、ユーザ装置300又は使用者の電気車両(例えば、電動スクータや電気自動車)は、第3ネットワーク430を介してバッテリエネルギーステーション100と接続することができるように構成されている。第3ネットワーク430は、有線ネットワークや電気通信ネットワークや無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)など)であり得る。留意されたいのは、ユーザ装置300は、ネットワークと接続することができる任意の電子装置であり得る。
【0022】
バッテリエネルギーステーション100とクラウドサーバ200とユーザ装置300とは、共に本発明の実施形態に係るバッテリ交換の情報管理方法を実施することができるように構成されている。その方法に関するより詳細な内容については、後述する。
【0023】
図2に示されるように、本発明の一実施形態に係るバッテリエネルギーステーション100が提供される。本発明の一実施形態によれば、バッテリエネルギーステーション100は、電気設備であり得る。
【0024】
バッテリエネルギーステーション100は、バッテリ収納システム110と、パワーモジュール120と、ネットワーク接続ユニット130と、処理ユニット140と、を少なくとも備えている。
【0025】
バッテリ収納システム110は、複数のバッテリ112を収納するとともに、それらのバッテリ112を選択的に保持又は解放するための特定の機構(図示せず)を備えている。
【0026】
バッテリエネルギーステーション100は、バッテリ112を電動スクータや電気自動車などの少なくとも1つの電気機器に提供することができるように構成されている。即ち、その電気機器は、バッテリエネルギーステーション100からバッテリ112を取って使用することができる。
【0027】
パワーモジュール120は、電力網(図示せず)と電気的に接続されて電力網から総電流を取得することによって、総電流に基づいて電力をバッテリエネルギーステーション100に供給するとともに、処理ユニット140からの信号に基づいてバッテリ112に対して充電を行なうことができる。
【0028】
留意されたいのは、バッテリ収納システム110は、複数のバッテリにそれぞれ対応する複数の充電モジュールを備えることができ、各充電モジュールには、上限電流、下限電流、又は上限電流と下限電流との両方があって、対応するバッテリに対して充電を行なうことができる。
【0029】
留意されたいのは、いくつかの実施形態において、パワーモジュール120は、電力網によりバッテリエネルギーステーション100に供給される総電流を自動的に検出して、総電流に関連する情報を処理ユニット140へ送信することができるように構成されている。
【0030】
ネットワーク接続ユニット130は、ネットワークと接続してバッテリエネルギーステーション100がネットワークと接続することができるように構成されている。いくつかの実施形態において、ネットワークは、有線ネットワークや電気通信ネットワークや無線ネットワーク(例えば、Wi-Fiなど)であり得る。
【0031】
処理ユニット140は、バッテリエネルギーステーション100におけるすべてのハードウェア及びソフトウェアの作動を制御するとともに、本発明の実施形態に係るバッテリ交換の情報管理方法を実施することができるように構成されている。なお、その方法に関するより詳細な内容については、後述する。
【0032】
図3を参照して本発明に係る一実施形態のバッテリ交換の情報管理方法を説明する。ここで、
図3は本発明に係る一実施形態のバッテリ交換の情報管理方法が示されるフローチャートである。
【0033】
図3に示されるように、本発明の一実施形態に係るバッテリ交換の情報管理方法が提供される。本発明の一実施形態によれば、バッテリ交換の情報管理方法は、複数のバッテリを収納して、それらのバッテリに対して充電を行なうことができるように構成されているバッテリエネルギーステーション(例えば、
図2に示されるようなものであり)に適用され、且つ以下のステップS310~ステップS340を含む。
【0034】
ステップS310において、バッテリエネルギーステーションは、バッテリ交換のトリガコマンドを取得する。
【0035】
本実施形態では、バッテリ交換のトリガコマンドは、ユーザ識別情報を少なくとも含むことができる。また、該バッテリ交換のトリガコマンドは、バッテリエネルギーステーションがバッテリ交換作業を実施するように指示するためのものである。
【0036】
いくつかの実施形態において、バッテリ交換作業とは、使用者が少なくとも1つの使用済みバッテリをバッテリエネルギーステーションにおける1つのバッテリと交換することを指す。いくつかの実施形態において、バッテリ交換作業とは、単にバッテリエネルギーステーションから1つのバッテリを取得することを指す。
【0037】
ステップS320において、バッテリエネルギーステーションは、第1ネットワークを介してバッテリ交換のトリガコマンドをクラウドサーバへ送信する。第1ネットワークは、有線ネットワークや電気通信ネットワークや無線ネットワーク(例えば、Wi-Fiなど)であり得る。
【0038】
ステップS330において、クラウドサーバは、バッテリ交換のトリガコマンドに基づいてバッテリ交換のトリガコマンドにおけるユーザ識別情報に対応するユーザ装置を検索する。
【0039】
留意されたいのは、クラウドサーバ200は、ユーザ識別情報とバッテリとの間のバインド関係と、ユーザ識別情報とユーザ装置300(例えば、携帯電話)との間のバインド関係と、を記憶することができるように構成されている。バインド関係は、いずれも使用者に対応している。
【0040】
ステップS340において、クラウドサーバは、第2ネットワークを介してバッテリエネルギーステーションに対応するバッテリ交換の情報をユーザ装置へ送信する。第2ネットワークは、有線ネットワークや電気通信ネットワークや無線ネットワーク(例えば、Wi-Fiなど)であり得る。
【0041】
いくつかの実施形態において、バッテリ交換の情報は、バッテリエネルギーステーション100のバッテリ状態を含むことができる。そのバッテリ状態は、例えば、使用可能なバッテリ、各バッテリの電力、又は使用可能なバッテリと各バッテリの電力との両方を含むことができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、該バッテリ交換の情報は、バッテリ交換作業を実施するための操作指示を含むことができる。なお、上記したバッテリ交換の情報は、本発明の一例であり、本発明はこれに限定されない。
【0043】
図4を参照して本発明に係る他の実施形態のバッテリ交換の情報管理方法を説明する。ここで、
図4は本発明に係る他の実施形態のバッテリ交換の情報管理方法が示されるフローチャートである。
【0044】
上記のように、バッテリ交換の情報は、バッテリ交換作業を実施するための操作指示を含むことができる。
図4に示されるように、本発明の他の実施形態に係るバッテリ交換の情報管理方法が提供される。本発明の他の実施形態によれば、バッテリ交換の情報管理方法は、複数のバッテリを収納して、それらのバッテリに対して充電を行なうことができるように構成されているバッテリエネルギーステーション(例えば、
図2に示されるようなものであり)に適用され、且つ以下のステップS410~ステップS420を含む。
【0045】
まず、ステップS410において、バッテリエネルギーステーションは、第1ネットワークを介してバッテリ交換作業に関連する操作指示をクラウドサーバへ継続的に送信する。
【0046】
本実施形態では、バッテリエネルギーステーションは、バッテリ交換作業において、既定の作業手順や使用者の操作行為に基づいて、対応する操作指示を生成することができるように構成されている。
【0047】
そして、ステップS420において、クラウドサーバは、第2ネットワークを介してバッテリエネルギーステーションから受信した操作指示をユーザ装置へ送信する。即ち、たとえバッテリエネルギーステーションが関連する指示を表示するためのディスプレイスクリーンを備えていない場合でも、本発明は使用者のユーザ装置によりバッテリ交換作業に関連する操作指示を表示することができ、これによって使用者はバッテリ交換作業の進捗状況を追跡することができる。なお、この手順は、使用者がバッテリ交換作業を完了するまで継続することができる。
【0048】
本発明では、バッテリエネルギーステーションは、異なる方法でバッテリ交換のトリガコマンドを取得することができる。
【0049】
図5を参照して本発明に係る一実施形態のバッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法を説明する。ここで、
図5は本発明に係る一実施形態のバッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法が示されるフローチャートである。
【0050】
図5に示されるように、本発明に係る一実施形態のバッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法が提供される。本発明の一実施形態によれば、バッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法は、以下のステップS510を含む。
【0051】
ステップS510において、バッテリエネルギーステーションは、バッテリ収納システムを介して少なくとも1つのバッテリを収納して、バッテリ交換のトリガコマンドを取得する。即ち、使用者が少なくとも1つのバッテリをバッテリエネルギーステーション内に置くと、バッテリエネルギーステーションがバッテリ交換のトリガコマンドを自動的に取得することができる。
【0052】
図6を参照して本発明に係る他の実施形態のバッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法を説明する。ここで、
図6は本発明に係る他の実施形態のバッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法が示されるフローチャートである。
【0053】
図6に示されるように、本発明に係る他の実施形態のバッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法が提供される。本発明の他の実施形態によれば、バッテリ交換のトリガコマンドを取得する方法は、以下のステップS610~ステップS620を含む。
【0054】
まず、ステップS610において、バッテリエネルギーステーションは、第3ネットワークを介してユーザ装置、ユーザ装置に対応する車両、又はユーザ装置とユーザ装置に対応する車両との両方と接続する。第3ネットワークは、有線ネットワークや電気通信ネットワークや無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)など)であり得る。
【0055】
そして、ステップS620において、ユーザ装置、車両、又はユーザ装置と車両との両方からバッテリ交換のトリガコマンドを取得する。
【0056】
一例として、ユーザ装置又は電動スクータがバッテリエネルギーステーションの近くにある場合、そのユーザ装置又はその電動スクータが無線ネットワーク(例えば、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)など)を介してバッテリエネルギーステーションと自動的に接続することができる。接続が確立された後、バッテリエネルギーステーションがバッテリ交換のトリガコマンドを取得する。
【0057】
図7を参照して本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ交換の情報管理方法を説明する。ここで、
図7は本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ交換の情報管理方法が示されるフローチャートである。
【0058】
図7に示されるように、本発明に係る更に他の実施形態のバッテリ交換の情報管理方法が提供される。本発明に係る更に他の実施形態によれば、バッテリ交換の情報管理方法には、バッテリ交換作業において使用者に関連する更なる情報が提供され、且つ以下のステップS710~ステップS720が含まれる。
【0059】
まず、ステップS710において、クラウドサーバは、ユーザ識別情報に基づいて使用者に対応する注意喚起情報を検索する。
いくつかの実施形態において、注意喚起情報は、使用者に対応する車両メンテナンスにかかる注意喚起、使用者に対応する契約にかかる注意喚起、支払いにかかる注意喚起、又はそれらの組み合わせを含むことができる。なお、上記のような注意喚起情報は、本発明の一例であり、本発明はこれに限定されない。
【0060】
そして、ステップS720において、ネットワークを介して注意喚起情報を、バッテリエネルギーステーション、ユーザ装置、又はバッテリエネルギーステーションとユーザ装置との両方へ送信する。
【0061】
総括すると、本発明に係るバッテリ交換の情報管理方法、及びそれを実施するための情報管理システムによれば、バッテリ交換に関連する情報が、バッテリエネルギーステーションとユーザ装置との間で伝送されることができる。たとえバッテリエネルギーステーションがディスプレイスクリーンを備えていない場合でも、本発明は使用者のユーザ装置によりバッテリ交換作業に関連する操作指示を表示することができ、これによって使用者はバッテリ交換作業の進捗状況を追跡することができる。本発明は、更にバッテリエネルギーステーション、ユーザ装置、又はバッテリエネルギーステーションとユーザ装置との両方を介して、注意喚起情報を表示することができ、これにより使用者が更なる情報を取得するとともに、より多くのサービスを体験することを可能にする。
【0062】
また、本発明に係る方法又はその一部は、プログラムコードのセットとして実施され得る。プログラムコードのセットは、フロッピーディスク、コンパクトディスク、ハードディスク、任意の機器読取(例えば、コンピュータ読取)可能な記憶媒体のような物理記憶媒体に記憶されることができ、或いは、物理的な形態に限定されないコンピュータのプログラムとして実行されることができる。ここで、そのプログラムコードが機器(例えば、コンピュータ)により実行されると、その機器が本発明の方法を実施するための装置に変わる。更に、該プログラムコードは、1つ又はそれ以上の電線、ケーブル、光ファイバ、又は任意の伝送手段のような伝送媒体により伝送されることもできる。且つ、該プログラムコードが機器(例えば、コンピュータ)により受けてロードされて実行されると、そのような機器が本発明の方法を実施するための装置に変わる。この方法が汎用プロセッサにより実行されると、プログラムコードは、プロセッサが特定用途向け集積回路(application specific integrated circuit、略称:ASIC)と同様な機能のある特定の装置として作動するようにさせることができる。
【0063】
上記においては、本発明の全体的な理解を促すべく、多くの具体的な詳細が示された。しかしながら、当業者であれば、一またはそれ以上の他の実施形態が具体的な詳細を示さなくとも実施され得ることが明らかである。
【0064】
以上、本発明の好ましい実施形態及び変化例を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、最も広い解釈の精神および範囲内に含まれる様々な構成として、全ての修飾および均等な構成を包含するものとする。
【産業上の利用可能性】
【0065】
本発明に係るバッテリ交換の情報管理方法、及びそれを実施するための情報管理システムによれば、バッテリ交換に関連する情報を、バッテリエネルギーステーションとユーザ装置との間で伝送することができる。たとえバッテリエネルギーステーションがディスプレイスクリーンを備えていない場合でも、本発明は使用者のユーザ装置によりバッテリ交換作業に関連する操作指示を表示することができ、これによって使用者はバッテリ交換作業の進捗状況を追跡することができる。そのため、産業上の利用可能性がある。
【符号の説明】
【0066】
100 バッテリエネルギーステーション
200 クラウドサーバ
300 ユーザ装置
410 第1ネットワーク
420 第2ネットワーク
430 第3ネットワーク
110 バッテリ収納システム
112 バッテリ
120 パワーモジュール
130 ネットワーク接続ユニット
140 処理ユニット
S310~S340 ステップ
S410~S420 ステップ
S510 ステップ
S610~S620 ステップ
S710~S720 ステップ