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特開2024-149403照明器具本体の製造方法、照明器具本体、照明器具、及び、照明器具本体を製造するための原材料
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  • 特開-照明器具本体の製造方法、照明器具本体、照明器具、及び、照明器具本体を製造するための原材料 図1
  • 特開-照明器具本体の製造方法、照明器具本体、照明器具、及び、照明器具本体を製造するための原材料 図2
  • 特開-照明器具本体の製造方法、照明器具本体、照明器具、及び、照明器具本体を製造するための原材料 図3
  • 特開-照明器具本体の製造方法、照明器具本体、照明器具、及び、照明器具本体を製造するための原材料 図4
  • 特開-照明器具本体の製造方法、照明器具本体、照明器具、及び、照明器具本体を製造するための原材料 図5
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149403
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】照明器具本体の製造方法、照明器具本体、照明器具、及び、照明器具本体を製造するための原材料
(51)【国際特許分類】
   F21V 15/01 20060101AFI20241010BHJP
   F21S 9/02 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
F21V15/01 300
F21S9/02 410
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024044174
(22)【出願日】2024-03-19
(31)【優先権主張番号】P 2023062715
(32)【優先日】2023-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】523131324
【氏名又は名称】大城 健作
(71)【出願人】
【識別番号】511156830
【氏名又は名称】株式会社アンビエンテック
(74)【代理人】
【識別番号】110004163
【氏名又は名称】弁理士法人みなとみらい特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大城 健作
(72)【発明者】
【氏名】久野 義憲
(72)【発明者】
【氏名】江口 靖
(57)【要約】      (修正有)
【課題】本発明は、簡便に、強度や安全性に優れた新規の照明用途の部品(照明器具本体)の製造方法を提供する。
【解決手段】原材料から照明器具本体を切削加工する切削加工工程を有する照明器具本体の製造方法であり、原材料は、外筒部11と、外筒部11の内に配置された芯部12と、芯部12と外筒部11とを結ぶ梁部13と、外筒部11と芯部12と梁部13とで形成された穴部14を有し、切削加工工程は、外筒部11を少なくとも一周分連続するよう残し、その残した外筒部11が照明器具本体における縁部を形成するよう、原材料を切削加工することで、照明器具本体を形成する、照明器具本体の製造方法。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
原材料から照明器具本体を切削加工する切削加工工程を有する照明器具本体の製造方法であり、
前記原材料は、外筒部と、該外筒部の内に配置された芯部と、芯部と外筒部とを結ぶ梁部と、外筒部と芯部と梁部とで形成された穴部と、を有し、
前記切削加工工程は、外筒部を少なくとも一周分連続するよう残し、その残した外筒部が照明器具本体における縁部を形成するよう、前記原材料を切削加工することで、照明器具本体を形成する工程である、
照明器具本体の製造方法。
【請求項2】
前記原材料は金属製であり、
前記原材料は、12以上の梁部を有し、
前記梁部は、切削加工の対象となる原材料の軸方向全範囲において、前記芯部と前記外筒部とを結ぶ形態であり、
前記梁部は、全体として、芯部から外筒部へ放射状に設けられている、請求項1に記載の照明器具本体の製造方法。
【請求項3】
前記切削加工工程は、外筒部を切削し芯部を残すことで、照明器具本体における胴体部を形成する胴体部形成処理を含み、
前記胴体部形成処理は、少なくとも一部分に芯部から突出した梁部を残し、その突出した梁部が照明器具本体における凸部を形成するよう、前記原材料を切削加工することを含む、請求項1又は2に記載の照明器具本体の製造方法。
【請求項4】
照明器具本体であって、
前記照明器具本体は、
胴体部と、
該胴体部の基端部に形成され、縁部と光源配置部とを有する頭部と、
前記縁部と前記胴体部とを繋ぐ稜線部と、
稜線部と光源配置部と縁部とで形成された光通孔部と、
を備え、
前記縁部は、前記胴体部よりも大きく形成され、
前記照明器具本体は、3以上の稜線部を有し、
前記稜線部は、全体として、胴体部から縁部へ放射状に設けられている、
照明器具本体。
【請求項5】
前記照明器具本体は、12以上の稜線部を有し、
前記稜線部は板状であり、
該胴体部は、軸部と凸部を有し、
前記稜線部が前記凸部を兼ねている、請求項4に記載の照明器具本体。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の照明器具本体と、
該照明器具本体の光源配置部に設けられた光源部と、
を有する、照明器具。
【請求項7】
前記光源部の上面に遮蔽部を備える、請求項6に記載の照明器具。
【請求項8】
照明器具本体を製造するための原材料であり、
原材料は、外筒部と、該外筒部の内に配置された芯部と、芯部と外筒部とを結ぶ梁部と、外筒部と芯部と梁部とで形成された穴部と、を有し、
前記原材料は金属製であり、
前記原材料は、12以上の梁部を有し、
前記梁部は、切削加工の対象となる原材料の軸方向全範囲において、前記芯部と前記外筒部とを結ぶ形態であり、
前記梁部は、全体として、芯部から外筒部へ放射状に設けられている、原材料。


【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は照明器具本体の製造方法、照明器具本体、照明器具、及び、照明器具本体を製造するための原材料に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、意匠性に優れた照明器具が種々開発されている。
そして、意匠性に優れた照明器具の製造にあたり、様々な製造方法が検討されている。
【0003】
照明器具の製造方法として、例えば、ポリエステル樹脂を粉体塗装により塗膜することで、胴体部を製造する技術が知られている(特許文献1)。
【0004】
また、特許文献2には、意匠性に優れた照明器具として、シート状部材によって筒状に形成された筒形状からなるランプシェードにかかる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2022-060898号公報
【特許文献2】特許6857304号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
前述の先行技術のあるところ、本発明は、新規の照明用途の部品(照明器具本体)の製造方法を提供することを課題とする。
特に本発明は、加工適性に優れた原材料を用い、かかる原材料を特定の条件で切削加工することで、簡便に、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体)を作る技術の提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する本発明は、
原材料から照明器具本体を切削加工する切削加工工程を有する、照明器具本体の製造方法である。
【0008】
そして、本発明では、前記原材料は、外筒部と、該外筒部の内に配置された芯部と、芯部と外筒部とを結ぶ梁部と、外筒部と芯部と梁部とで形成された穴部と、を有することを特徴とする。
【0009】
また、本発明では、前記切削加工工程は、外筒部を少なくとも一周分連続するよう残し、その残した外筒部が照明器具本体における縁部を形成するよう、前記原材料を切削加工することで、照明器具本体を形成する工程であることを特徴とする。
【0010】
上記の形態とすることで、新規の照明器具本体の製造方法を提供することができる。また、上記の形態とすることで、強度や安全性に優れた照明器具本体を効率よく製造することができる。
【0011】
また、本発明の照明器具本体の製造方法の好ましい形態では、前記原材料は金属製である。
また、本発明の照明器具本体の製造方法の好ましい形態では、前記梁部は、切削加工の対象となる原材料の軸方向全範囲において、前記芯部と前記外筒部とを結ぶ形態である。
また、本発明の照明器具本体の製造方法の好ましい形態では、前記原材料は、12以上の梁部を有し、
前記梁部は、全体として、芯部から外筒部へ放射状に設けられている。
上記の形態とすることで、より強度や安全性に優れた照明器具本体を、効率よく製造することができる。
【0012】
また、本発明の照明器具本体の製造方法の好ましい形態では、外筒部を切削し芯部を残すことで、照明器具本体における胴体部を形成する胴体部形成処理を含む。
そして、本発明の照明器具本体の製造方法の好ましい形態では、前記胴体部形成処理は、少なくとも一部分に芯部から突出した梁部を残し、その突出した梁部が照明器具本体における凸部を形成するよう、前記原材料を切削加工することを含む。
上記の方法とすることで、意匠性に照明器具本体の製造方法を提供することができる。
また、上記の方法とすることで、より強度や安全性に優れた照明器具本体を効率よく製造することができる。
【0013】
また、本発明は照明器具本体でもあり、
前記照明器具本体は、
胴体部と、
該胴体部の基端部に形成され、縁部と光源配置部とを有する頭部と、
前記縁部と前記胴体部とを繋ぐ稜線部と、
稜線部と光源配置部と縁部とで形成された光通孔部と、
を備え、
前記縁部は、前記胴体部よりも大きく形成され、
前記照明器具本体は、3以上の稜線部を有し、
前記稜線部は、全体として、胴体部から縁部へ放射状に設けられていることを特徴とする。
上記形態の照明器具本体は、強度や安全性に優れる。また、上記形態の照明器具本体は、光源配置部に光源を配置することで、光通孔部に光が通るという、独自性に優れた照明器具とすることができる。
【0014】
本発明の照明器具本体の好ましい実施の形態では、
前記照明器具本体は、12以上の稜線部を有し、
前記稜線部は板状であり、
該胴体部は、軸部と凸部を有し、
前記稜線部が前記凸部を兼ねている。
上記形態の照明器具本体は、意匠性に優れ、かつ、把持しやすい。
【0015】
また、本発明は、前述した照明器具本体と、該照明器具本体に設けられた光源部と、を有する照明器具にもある。
上記形態の照明器具は、強度や安全性に優れる。
また、本発明の照明器具の好ましい実施の形態では、前記光源部の上面に遮蔽部を備える。
【0016】
また、本発明は、照明器具本体を製造するための原材料であり、
外筒部と、該外筒部の内に配置された芯部と、芯部と外筒部とを結ぶ梁部と、を有し、
前記原材料は、12以上の梁部を有し、
前記梁部は、全体として、芯部から外筒部へ放射状に設けられている、原材料でもある。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、本発明は、新規の照明用途の部品(照明器具本体)の製造方法を提供することができる。
特に本発明の好ましい実施の形態では、加工適性に優れた原材料を用い、かかる原材料を特定の条件で切削加工することで、簡便に、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体)の製造技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】(1)本実施例の原材料の平面図である。(2)本実施例の原材料の斜視図である。
図2】本実施例の原材料を切削加工する様子を示す参考模式図である。
図3】本実施例の照明器具本体の一様態を示す(a)斜視図(b)正面図(c)平面図である。
図4】本実施例の照明器具の一様態を示す(a)正面図(b)平面図(c)断面模式図である。
図5】本実施例の照明器具の(1)消灯状態の図(2)点灯状態の図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明を詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明の技術的範囲を限
定するものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において適宜変更が可能である
【0020】
<照明器具本体3の製造方法>
本発明の照明器具本体3の製造方法は、原材料1を切削加工し、照明器具本体3を成形する切削加工工程を有する。
【0021】
本明細書において、「原材料1」は、本発明の製造方法に供する前の部材を指す。
ここで、本明細書において、照明器具本体3とは、光源部41を設けることで照明器具4とできる本体部分をいう。
具体的に例えば、照明器具本体3としては、ランプシェード、ライトスタンド、照明用傘、遮光部材、照明用筐体を挙げることができる。
【0022】
そして、本発明の照明器具本体3の製造方法では、原材料1は、外筒部11と、該外筒部11の内に配置された芯部12と、芯部12と外筒部11とを結ぶ梁部13と、を有する。
【0023】
また、本発明の照明器具本体3の製造方法では、切削加工工程は、外筒部11を少なくとも一周分連続するよう残し、その残した外筒部11が照明器具本体3における縁部311を形成するよう切削加工することで、照明器具本体3を形成する工程であることを特徴とする。
ここで、本明細書において「外筒部11を少なくとも一周分連続するよう残し」とは、外筒部11の周方向に、途中で断切することなく、一周繋がるよう、外筒部を残すことをいう。
【0024】
以下、本発明の照明器具本体3の製造方法における、より好ましい実施の形態を説明する。
【0025】
(1)原材料1
まず、原材料1について、本発明の好ましい実施の形態を詳細に説明する。
【0026】
本実施例の原材料1は、外筒部11と、該外筒部11の内に配置された芯部12を備える。
そして、本実施例の原材料1は、芯部12と外筒部11とを結ぶ、複数の梁部13を有する。
また、本実施例の原材料1は、外筒部11と芯部12と梁部13とで形成された穴部14を有する。
【0027】
ここで、本実施例では、外筒部11と、芯部12と、梁部13とは、一体形成されている。
上記形態の原材料1を用いることで、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を、より確実に製造することができる。
【0028】
以下、外筒部11について、より好ましい実施の形態を説明する。
【0029】
外筒部11は、筒形状の部材である。
本実施例において、外筒部11は、円筒形状である(図1 参照)。
上記形態の原材料1を用いることで、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
【0030】
ここで、本発明において、外筒部11の形状は、例えば、三角筒形状、四角筒形状、五角筒形状等の角筒形状や、平面視(図1参照)したときに星形、ハート形、動物型となるような具体的意匠形状を有する筒形状とすることもできる。
なお、本発明において、外筒部11の形状は、その内に芯部12を配置可能であれば、特に制限はない。
【0031】
ここで、外筒部11の厚みは、好ましくは10mm以上、より好ましくは12mm以上、さらに好ましくは15mm以上である。
また、外筒部11の厚みは、好ましくは30mm以下、より好ましくは25mm以下、さらに好ましくは20mm以下である。
ここで、本明細書において、外筒部11の厚みは、外筒部11における一つの面と、その面の裏側の面の直線距離をいう。
【0032】
外筒部11が円筒形状である場合、
外筒部11の外径(円筒の外面までの直径)は、好ましくは10cm以上、より好ましくは15cm以上、より好ましくは20cm以上、さらに好ましくは25cm以上である。
また、外筒部11の外径(円筒の外面までの直径)は、好ましくは40cm以下、より好ましくは35cm以下、より好ましくは30cm以下である。
【0033】
ここで、外筒部11が円筒形状以外である場合、外筒部11を平面視したときの、外接円の外径が上記外径にかかる数値の範囲内であることが好ましい。
【0034】
次に、芯部12のより好ましい実施の形態を説明する。
芯部12は、外筒部11の内に配置された部材である。
【0035】
ここで、本実施例において、芯部12は、外筒部11の中心軸上に配置されている。
上記形態の原材料1を用いることで、より効率よく、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
ただし、本発明の効果を損ねない範囲において、芯部12の配置に特に制限はない。
【0036】
本実施例において、芯部12は、円筒形状である(図1 参照)。
上記形態の原材料1を用いることで、後述する光源部41やバッテリー42を芯部12内側で電気的に接続することができ、より意匠性に優れた、照明器具4を製造することができる。
【0037】
ただし、本発明においては、芯部12の形状に特に制限はなく、例えば、円柱形状、角柱形状等の柱形状や、三角筒形状、四角筒形状、五角筒形状等の角筒形状や、平面視(図1参照)したときに星形、ハート形、動物型となるような具体的意匠形状とする
こともできる。
【0038】
ここで、芯部12が筒形状である場合の、芯部12の厚みは、好ましくは10mm以上、より好ましくは12mm以上、さらに好ましくは15mm以上である。
また、芯部12の厚みは、好ましくは30mm以下、より好ましくは25mm以下、さらに好ましくは20mm以下である。
ここで、本明細書において、芯部12の厚みは、芯部12における一つの面と、その面の裏側の面の直線距離をいう。
上記形態の原材料1を用いることで、後述する光源部41やバッテリー42を芯部12内側で電気的に接続することができ、より意匠性に優れた、照明器具4を製造することができる。
【0039】
芯部12が円筒形状である場合、
芯部12の内径(円筒の内面までの直径)は、好ましくは2cm以上、より好ましくは3cm以上、より好ましくは4cm以上、さらに好ましくは4.5cm以上である。
また、芯部12の内径(円筒の内面までの直径)は、好ましくは7cm以下、より好ましくは6cm以下、より好ましくは5.5cm以下である。
上記形態の原材料1を用いることで、後述する光源部41やバッテリー42を芯部12内側で電気的に接続することができ、より意匠性に優れた、照明器具4を製造することができる。
【0040】
ここで、芯部12が円筒形状以外の筒形状である場合、芯部12を平面視したときの、内接円の直径が上記内径にかかる数値の範囲内であることが好ましい。
【0041】
最後に、梁部13のより好ましい実施の形態を説明する。
梁部13は、芯部12から外筒部11へ延び、芯部12と外筒部11とを結ぶ部材である。
【0042】
本実施例の原材料1は24つの板状の梁部13を有している。
また、本実施例において、梁部13は、全体として、芯部12から外筒部11へ放射状に設けられている。
また、本実施例において、梁部13は、各々、実質的に同形状である。
【0043】
上記形態の原材料1を用いることで、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
【0044】
各々の梁部13における、梁部13同士の間隔は同程度であることが好ましい。
例えば、梁部が24枚である場合、原材料1を平面視したときの、梁部13同士の間隔は5°~30°、好ましくは10°~20°、特に好ましくは13°~17°の範囲内とすることが好ましい(図1 参照)
上記形態とすることで、より、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
【0045】
ここで、梁部13の配置に関し、梁部13同士の間隔に特に制限はない。
【0046】
また、本実施例において、梁部13は、長方形の板形状である。
梁部13が長方形の板形状である場合の、梁部13の厚みは、好ましくは0.5cm以上、より好ましくは1cm以上である。
また、本発明における梁部13の厚みは、好ましくは3cm以下、より好ましくは2cm以下である。
上記形態の原材料1を用いることで、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
上記形態とすることで、照明器具本体3としたときに、空隙に光を通すことができ、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
【0047】
ただし、本発明において、梁部13は芯部12と外筒部11とを結ぶことができれば、その具体的な形状に特に制限はない。
【0048】
ここで、梁部13の枚数が12以上である場合であって、原材料1が外筒部11を有さない形態の場合、後述する切削加工に供するとその形状が維持できず破損することがあった。
すなわち、原材料1が梁部13の枚数が12以上である場合において、外筒部11と、芯部12と、芯部12から外筒部11へ延びた梁部13とを有する原材料1を用いる形態とすることで、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を、より効率よく、製造することができる。
すなわち、原材料1が有する梁部13の枚数は、12以上であることが好ましい。
【0049】
なお、本発明において梁部13は、外筒部11と芯部12とを連結し原材料1の全体形状を維持可能であれば、梁部13の数に特に制限はなく、例えば、3以上、好ましくは4以上、より好ましくは6以上、より好ましくは8以上、より好ましくは12以上、より好ましくは20以上とすることができる。
上記形態とすることで、照明器具本体3としたときに、空隙に光を通すことができ、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を、より効率よく、製造することができる。
【0050】
また、梁部13の数は、例えば、48以下、好ましくは40以下、より好ましくは36以下、より好ましくは32以下、より好ましくは28以下、より好ましくは26以下を目安とすることができる。
【0051】
ここで、梁部13は、原材料1における、切削加工の対象となる原材料1の軸方向全範囲において、芯部12と外筒部11とを結ぶ形態であることが好ましい。
上記形態とすることで、照明器具本体3としたときに、空隙に光を通すことができ、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を、より効率よく、製造することができる。
【0052】
特に、梁部13は、外筒部11及び芯部12の長さと略同一であることが好ましい。
上記形態とすることで、照明器具本体3としたときに、空隙に光を通すことができ、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を、より効率よく、製造することができる。
【0053】
次に、原材料1全体の材質について、より好ましい実施の形態を説明する。
本実施例において、原材料1はアルミ製である。
【0054】
ここで、原材料1が金属材質により構成されている場合であって、外筒部11を有さない形態の場合、後述する切削加工に供するとその形状が維持できず破損することがあった。すなわち、原材料1が金属材質により構成されている場合において、外筒部11と、芯部12と、芯部12から外筒部11へ延びた梁部13とを有する原材料1を用いる形態とすることで、特に、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
すなわち、原材料1は金属材質であることが好ましい。
【0055】
切削加工に供するとその形状が維持できず破損するという課題は、原材料1がアルミ材により構成されている場合において、特に顕著であった。
すなわち、原材料1はアルミ製であることが好ましい。
【0056】
以下、図2を参照しつつ、切削加工工程の詳細を説明する。
切削加工工程は、原材料1を切削加工することで、照明器具本体3を成形する工程である。
そして、本発明では、切削加工工程は、外筒部11を少なくとも一周分連続するよう残し、その残した外筒部11が照明器具本体3における縁部311を成形するよう切削加工することを特徴とする。
上記形態とすることで、切削加工工程において、照明器具本体3の破損を防ぐことができる。
【0057】
ここで、本実施例において、切削加工工程で残した外筒部11は、照明器具本体3の縁部311に相当する。
【0058】
また、本実施例において、切削加工工程で残した外筒部11と、梁部13と、芯部12は、照明器具本体3の頭部31を形成する。
【0059】
また、切削加工工程で残す外筒部11(縁部311)の軸方向の長さは、好ましくは0.5cm以上、より好ましくは1cm以上である。
また、切削加工工程で残す外筒部11(縁部311)の軸方向の長さは、好ましくは3cm以下、より好ましくは2cm以下である。
上記形態とすることで、照明器具本体3としたときに、空隙に光を通すことができ、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
【0060】
ただし、本発明においては、少なくとも一周分の外筒部11を残す形態であれば、切削加工工程で残す外筒部11の位置、大きさ、残す外筒部11形状等に特に制限はない。
【0061】
また、本実施例において、切削加工工程は外筒部11を切削することで少なくとも芯部12を残すよう、原材料1を切削加工する胴体部形成処理を含む。
上記形態とすることで、強度や安全性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
【0062】
ここで、本実施例において、切削加工工程で残した芯部12と、芯部12から突出した梁部13は、胴体部32を形成する。
また、切削加工工程で残した、芯部12から突出した梁部13は、照明器具本体3の凸部322に相当する。
【0063】
また、本実施例において、切削加工工程は、照明器具本体3における頭部31から胴体部32を連続するよう梁部13を残すよう、原材料1を切削加工することで、照明器具本体3の稜線部312を形成する稜線部形成処理を含むことを特徴とする。
【0064】
また、図3に示す本実施例の一態様に示すように、稜線部312は、全体として、頭部31から胴体部32へ、直交するよう、形成されていることが好ましい。
【0065】
ここで、図3に示す本実施例の一態様に示すように、稜線部312は、頭部31から見たときの傾斜角度が、好ましくは75°以上、より好ましくは80°以上、より好ましくは85°以上、より好ましくは87°以上である。
【0066】
ここで、図3に示す本実施例の一態様に示すように、稜線部312は、頭部31から見たときの傾斜角度が、好ましくは105°以下、より好ましくは100°以下、より好ましくは95°以下、より好ましくは97°以下である。
【0067】
なお、本発明において、稜線部312の傾斜角に、特に制限はない。
【0068】
また、本実施例において、各々の稜線部312は、胴体部32を軸として、実質的に同形状となるよう形成されている。
上記形態とすることで、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
【0069】
ここで、照明器具本体3の製造方法は、例えば、図2に示す切削加工機2を用いることにより、行うことができる。
ここで、図2に示す切削加工機2は、照明器具本体3を製造するための原材料1を保持する保持部21と、原材料1を回転させることのできる回転手段22と、切削部23を原材料1に接触させるための加力手段24とを、備える。
【0070】
なお、原材料1から照明器具本体3を形成する方法は、必ずしも前述の形成方法による必要はない。他の方法としては、通常行われる、円筒研削(旋盤加工)、トラバース研削、プランジ研削、アンギュラ研削などの手法を挙げることができる。
【0071】
また、本発明では、後述する光源部41を配置するための、光源配置部313を形成する光源配置部形成処理を有することが好ましい。
【0072】
ここで、光源配置部形成処理は、縁部311(前述の切削加工工程で残った外筒部11)に対応する箇所の芯部12と梁部13とをくり抜くことで、光源配置部313を形成する形態であることが好ましい。
【0073】
すなわち、光源配置部形成処理は、芯部12と梁部13とで、光源配置部313を形成する形態であることが好ましい。
上記形態とすることで、芯部12に安定して光源部41を配置しつつ、梁部13と芯部12と縁部311とで形成された空隙に光を通すことができ、意匠性に優れた照明用途の部品(照明器具本体3)を製造することができる。
【0074】
なお、光源配置部形成処理には、通常用いられる金属加工機を用いることができる。
【0075】
また、照明器具本体3の製造において、原材料1がアルミ材である場合には、切削加工工程後に、アルマイト処理(陽極酸化処理)を含む形態とすることもできる。
また、照明器具本体3の製造において、原材料1がスチール材、ステンレス材である場合には、切削加工工程後に、黒染め処理を含む形態とすることもできる。
より具体的には、照明器具本体3の製造において、切削加工工程後に、脱脂作業と、水洗作業と、アルマイト処理(陽極酸化処理)及び/又は黒染め作業と、洗浄作業と、乾燥作業と、油漬け作業を有する形態とすることもできる。
【0076】
<照明器具本体3>
本実施例の照明器具本体3は、
胴体部32と、
該胴体部32の基端部に形成され、縁部311と光源配置部313とを有する頭部31と、
縁部311と胴体部32とを繋ぐ稜線部312と、
稜線部312と光源配置部313と縁部311とで形成された光通孔部314と、
を備える。
そして、縁部311は、胴体部32よりも大きく形成され、
照明器具本体3は、3以上の稜線部312を有し、稜線部312は、全体として、胴体部32から縁部311へ放射状に設けられていることを特徴とする。
【0077】
ここで、本実施例において、胴体部32は、前述の原材料1の芯部12及び/又は梁部13に相当する部材により形成されたものである。
また、頭部31は、前述の原材料1の外筒部11、芯部12、及び梁部13に相当する部材により形成されたものである。
また、縁部311は、前述の原材料1の外筒部11に相当する部材により形成されたものである。
また、光源配置部313は、前述の原材料1の芯部12及び梁部13に相当するに相当する部材により形成されたものである。
また、稜線部312は、原材料1の梁部13に相当する部材により形成されたものである。
すなわち、胴体部32、頭部31、縁部311、光源配置部313、稜線部312の大きさ、形状、材質の好ましい実施の形態は、前述の説明を援用することができる。
【0078】
ここで、稜線部312と光源配置部313と縁部311とで形成された光通孔部314を備える形態とすることで、光源を光源配置部313に置いたときに、光通孔部314から光が通過する。
すなわち、上記形態とすることで、より、意匠性に優れた、照明器具4を提供することができる。
【0079】
ここで、本実施例の照明器具本体3は、12以上の稜線部312を有し、
稜線部312は板状であり、
該胴体部32は、軸部321と凸部322を有し、
稜線部312が凸部322を兼ねている。
胴体部32に凸部322が形成されていることで、簡便に把持することができる。
【0080】
<照明器具4>
また、本発明は、前述の照明器具本体3と、
該照明器具本体3の光源配置部313に設けられた光源部41と、
を有する、照明器具4でもある。
【0081】
また、本実施例 図4の照明器具4に示すように、光源部41の上面に、遮蔽部411を設ける形態とすることもできる。光源部41の上面に遮蔽部411を設ける形態とすることで、卓上照明(デスクライト)として、より好適に用いることのできる照明器具4を提供することができる。
【0082】
また、本実施例では、筒形状の芯部12の内側に、バッテリー42を備える。
上記形態とすることで、より、意匠性に優れた照明器具4とすることができる。
【0083】
そして、筒形状の芯部12の内側にバッテリー42を備える形態において、バッテリー42と光源部41とは、筒形状の芯部12の内側で電気的に接続されている。
上記形態とすることで、より、意匠性に優れた照明器具4とすることができる。
【0084】
<照明器具本体3を製造するための原材料1>
また、本発明は、照明器具本体3を製造するための原材料1でもある。
【0085】
本実施例において、照明器具本体3を製造するための原材料1は、外筒部11と、該外筒部11の内に配置された芯部12と、芯部12と外筒部11とを結ぶ梁部13と、外筒部11と芯部12と梁部13とで形成された穴部14と、を有し、
原材料1は金属製であり、
原材料1は、12以上の梁部13を有し、
梁部13は、切削加工の対象となる原材料1の軸方向全範囲において、芯部12と外筒部11とを結ぶ形態であり、
梁部13は、全体として、芯部12から外筒部11へ放射状に設けられていることを特徴とする。
【0086】
ここで、照明器具本体3を製造するための原材料1の好ましい実施の形態は、前述の説明を援用することができる。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本発明は照明器具4の製造に利用することができる。
【符号の説明】
【0088】
1 原材料
11 外筒部
12 芯部
13 梁部
14 穴部
2 切削加工機
21 保持部
22 回転手段
23 切削部
24 加力手段
3 照明器具本体
31 頭部
311 縁部
312 稜線部
313 光源配置部
314 光通孔部
32 胴体部
321 軸部
322 凸部
4 照明器具
41 光源部
411 遮蔽部
412 窪み部
42 バッテリー

図1
図2
図3
図4
図5