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特開2024-14942組織サンプリングのためのオフセットデバイスを備えるカテーテルアセンブリ
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024014942
(43)【公開日】2024-02-01
(54)【発明の名称】組織サンプリングのためのオフセットデバイスを備えるカテーテルアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   A61B 10/02 20060101AFI20240125BHJP
【FI】
A61B10/02 110Z
A61B10/02 300Z
【審査請求】有
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023193772
(22)【出願日】2023-11-14
(62)【分割の表示】P 2019045711の分割
【原出願日】2019-03-13
(31)【優先権主張番号】15/920,966
(32)【優先日】2018-03-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500498763
【氏名又は名称】ジャイラス エーシーエムアイ インク ディー/ビー/エー オリンパス サージカル テクノロジーズ アメリカ
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ジェイソン・ティー・パンゼンベック
(72)【発明者】
【氏名】マシュー・イー・ニッケソン
(57)【要約】
【課題】組織サンプリング用のカテーテルを提供する。
【解決手段】開示される実施形態は、カテーテルアセンブリ、組織の標的領域をサンプリングするためのシステム、及び組織の標的領域をサンプリングする方法を含む。例示的な非限定的実施形態では、カテーテルアセンブリは、その中にルーメンを画定するカテーテル、カテーテルの遠位端部においてその中に開口部を画定するカテーテルの壁、ルーメンにおいて使い捨てとなる可撓性ニードル、及びルーメンの軸から逸れる角度でカテーテルの遠位端部における開口部からニードルを延伸させるよう構成されているオフセット機構を含む。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
カテーテルアセンブリであって、
中に画像化ルーメン及びサンプリングルーメンを画定するカテーテルであって、前記カテーテルが、前記サンプリングルーメンの遠位端部において側壁に形成された開口部を含む、カテーテルと、
前記サンプリングルーメン中に配設可能な可撓性ニードルと、
前記サンプリングルーメン内の傾斜路と、前記可撓性ニードル内に同軸に配設可能な湾曲スタイレットと、を含むオフセット機構であって、前記傾斜路が、前記開口部に隣接して前記サンプリングルーメンの遠位端部を形成する傾斜表面を有し、前記傾斜路及び前記湾曲スタイレットが、前記可撓性ニードルが前記カテーテルの前記遠位端部を過ぎて前進させられるときに、前記開口部を通って前記サンプリングルーメンから出る前記可撓性ニードルを偏向させるために協働するように構成されている、オフセット機構と、
を備えることを特徴とするカテーテルアセンブリ。
【請求項2】
前記傾斜路の遠位端部が、前記画像化ルーメンの遠位端部と位置合わせされることを特徴とする請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項3】
前記傾斜路が、約5度から約25度の範囲で、前記ルーメンの前記軸からオフセットを画定することを特徴とする請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項4】
前記湾曲スタイレットが、前記サンプリングルーメンの前記軸から逸れる角度で、前記カテーテルの前記遠位端部において、前記開口部から前記可撓性ニードル内に延伸するように構成されており、前記湾曲スタイレットが、前記サンプリングルーメン内に配設されると同時に、前記カテーテルの形状に順応するようにさらに構成され、前記湾曲スタイレットの湾曲量が、前記湾曲スタイレットが前記カテーテルの前記遠位端部を過ぎて延伸する長さに比例し、前記湾曲スタイレットが、前記サンプリングルーメンから引き抜かれるようにさらに構成されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項5】
前記湾曲スタイレットが、形状記憶合金から作製されていることを特徴とする請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項6】
組織の標的領域をサンプリングするためのシステムであって、前記システムが、
ハンドルアセンブリと、
前記ハンドルアセンブリに動作可能に連結されており、サンプリングされる組織の標的領域に向かって、身体の管腔に挿入可能に構成されている、カテーテルアセンブリであって、前記カテーテルアセンブリが、
中に画像化ルーメン及びサンプリングルーメンを画定するカテーテルであって、前記カテーテルが、前記カテーテルの遠位端部に隣接して前記サンプリングルーメンの側壁に形成された開口部を含む、カテーテルと、
前記サンプリングルーメン中に配設可能な可撓性ニードルと、
前記可撓性ニードルを、前記ルーメンの軸から逸れる角度で前記開口部を通して前記カテーテルの前記遠位端部を越えて延伸させるように構成されたオフセット機構であって、前記オフセット機構が、
前記サンプリングルーメンの遠位端部を形成する傾斜路であって、前記開口部が、前記傾斜路の遠位最先端から、前記開口部の近位端部を形成する前記サンプリングルーメンの壁に近位に延伸し、前記傾斜路が、前記開口部に対向する傾斜表面を有し、前記傾斜表面が、前記サンプリングルーメンの遠位端部を形成するために前記ルーメンの軸から逸れ、前記傾斜路が、第1の角度で前記カテーテルの前記遠位端部に隣接して前記開口部から延伸するように前記可撓性ニードルを前記サンプリングルーメンの前記軸から離すように構成される、傾斜路と、
前記可撓性ニードル内に同軸に配設可能な湾曲スタイレットであって、前記湾曲スタイレットが、前記カテーテルの前記遠位端部において前記開口部から前記可撓性ニードル内に延伸するように構成され、前記湾曲スタイレットが、前記可撓性ニードルを前記サンプリングルーメンの前記軸からさらに離すように構成される、湾曲スタイレットと、
を含む、オフセット機構と、
を含むカテーテルアセンブリと、
を備えることを特徴とするシステム。
【請求項7】
断面において、前記傾斜路が、前記サンプリングルーメンと、前記カテーテルの少なくとも一部分を通って延伸する第2のルーメンと、の間の側壁に形成されていることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項8】
前記傾斜路の遠位端部が、前記画像化ルーメンの遠位端部と位置合わせされることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項9】
前記湾曲スタイレットが、前記ハンドルアセンブリにより前記ルーメンから引き抜かれるようにさらに構成され、前記システムが、
前記湾曲スタイレットが前記ルーメンから引き抜かれた状態で、前記ハンドルアセンブリにより、前記可撓性ニードルに動作可能に連結可能である真空デバイス
をさらに備えることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項10】
前記ハンドルアセンブリが、前記カテーテルにトルクを与えるよう構成されていることを特徴とする請求項6に記載のシステム。
【請求項11】
前記傾斜路の前記傾斜表面が、前記傾斜表面を断面で見たときに、前記サンプリングルーメンの三角形の遠位端部を形成することを特徴とする請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項12】
前記傾斜路の前記傾斜表面が、断面で見たときに、前記サンプリングルーメンの前記軸に対して角度をつけられた表面を形成することを特徴とする請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【請求項13】
前記傾斜路の断面が、近位の第1のポイントから遠位の第2のポイントまで延びる角度をつけられた表面を含み、前記近位の第1のポイントが前記サンプリングルーメンの側壁上にあり、前記遠位の第2のポイントが前記開口部の遠位端部を形成することを特徴とする請求項1に記載のカテーテルアセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
開示される実施形態は、組織サンプリング用のカテーテルに関する。
【背景技術】
【0002】
この項目における記述は、単に、本開示に関する背景情報を提供し、先行技術を構成しない場合もある。
【0003】
病変は、通常、カテーテル中に画定されているルーメンに配設されているニードルを用いてサンプリングされる。サンプリングされる組織の領域に到着すると、ニードルは、カテーテルのルーメンの遠位端部から延伸される。従来のカテーテルでは、ニードルは、カテーテルのルーメンの遠位端部から軸方向に延伸する。
【0004】
従来のカテーテル及びニードルを用いる組織領域のサンプリングは、サンプリングされる組織が、カテーテルの遠位端部の前方に真っ直ぐに位置している場合、難題ではない。
【0005】
しかし、カテーテルのルーメンの遠位端部から真っ直ぐニードルが延伸すると、偏心組織領域、すなわちカテーテルの遠位端部の前方に真っ直ぐ位置していない、又はカテーテルが置かれる身体の管腔(気道など)の外側に位置する組織領域をサンプリングするのに困難となり得る。そのような場合、ユーザーは、従来のカテーテル及びニードルに角度を付けて、偏心組織領域をサンプリングすることを試みることがある。しかし、このような角度付けを正確かつ制御可能に行う器具が存在することは知られていない。したがって、所望の角度付けを実現することが困難となり得る。その結果、サンプリング時の複数の試み(その各々は、身体の管腔の壁を貫通することを伴い得る)が行われることがある。この複数の試みにより、手技の時間数が増大することがあり、不正確で制御されていないサンプリングは、所期の標的からの収量が低くなるおそれがある。これらの余分な又は不正確なサンプリングを試みると、ニードルにより血管を突き刺す可能性を増大させる一因ともなり得る。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
開示される実施形態は、カテーテルアセンブリ、組織の標的領域をサンプリングするためのシステム、及び組織の標的領域をサンプリングする方法を含む。組織の標的領域は、身体の管腔に同軸で位置することができるか、又は偏心して位置することができる(すなわち、身体の管腔に隣接する)ことが理解されよう。
【0007】
例示的な非限定的実施形態では、カテーテルアセンブリは、中にルーメンを画定するカテーテルであって、カテーテルの壁が、カテーテルの遠位端部において中に開口部を画定する、カテーテル、ルーメンにおいて配設可能な可撓性ニードル、及びルーメンの軸から逸れる角度でカテーテルの遠位端部における開口部からニードルを延伸させるよう構成されているオフセット機構を含む。
【0008】
例示的な別の非限定的実施形態では、組織の標的領域をサンプリングするためのシステムは、ハンドルアセンブリ、及びハンドルアセンブリに動作可能に連結されているカテーテルアセンブリであってサンプリングされる組織の標的領域に向かって身体の管腔に挿入可能に構成されており、中にルーメンを画定するカテーテルであって、カテーテルの壁が、カテーテルの遠位端部においてその中に開口部を画定する、カテーテル、ルーメンにおいて配設可能な可撓性ニードル、及びルーメンの軸から逸れる角度でカテーテルの遠位端部における開口部からニードルを延伸させるよう構成されているオフセット機構を含む、カテーテルアセンブリを含む。
【0009】
別の例示的な非限定的実施形態では、組織の標的領域をサンプリングする方法は、サンプリングされる組織の標的領域へ向かって身体の管腔にカテーテルを挿入すること、サンプリングされる組織の標的領域の方にカテーテルの軸から逸れる角度でカテーテルの遠位端部から可撓性ニードルを延伸させること、ニードルにより組織を貫通させること、及び組織をサンプリングすることを含む。
【0010】
更なる特徴、利点及び適用領域は、本明細書において提供される説明から明らかになるであろう。説明及び具体例は、単なる例示目的のために意図されており、本開示の範囲を限定することを意図するものではないことを理解すべきである。
【0011】
本明細書に説明される図面は、単に例示目的のためであり、決して本開示の範囲を制限することは意図されない。図面における構成要素は、必ずしも一定の縮尺ではなく、開示された実施形態の原理を例示することに重点を置かれる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1A】例示的なカテーテルアセンブリを含むシステムの、部分概略形態の側平面図である。
図1B図1Aのカテーテルアセンブリの例示的実施形態の詳細の、部分概略形態及び一部を切り取った側平面図である。
図2A図1Aのカテーテルアセンブリの別の例示的実施形態の詳細の、部分概略形態及び一部を切り取った側平面図である。
図2B図1Aのカテーテルアセンブリの別の例示的実施形態の詳細の、部分概略形態及び一部を切り取った側平面図である。
図3A】カテーテルの遠位端部を過ぎて延伸された可撓性ニードルを備える、図2Aのカテーテルアセンブリの実施形態の一部の側面図である。
図3B】可撓性ニードル、及びカテーテルの遠位端部を過ぎて延伸されているニードルに配設されている湾曲スタイレットを備える、図2Bのカテーテルアセンブリの実施形態の一部の側面図である。
図3C】可撓性ニードル、及びカテーテルの遠位端部を過ぎて延伸されているニードルに配設されている湾曲スタイレットを備える、図1Bのカテーテルアセンブリの実施形態の一部の側面図である。
図4A】組織の標的領域をサンプリングする例示的方法のフロー図である。
図4B図4Aの方法の詳細のフロー図である。
図4C図4Aの方法の詳細のフロー図である。
図4D図4Aの方法の詳細のフロー図である。
図4E図4Aの方法の詳細のフロー図である。
図4F図4Aの方法の詳細のフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下の説明は、本質的に単に例示的なものであり、本開示、適用、又は使用を限定することは意図されない。
【0014】
これから、カテーテルアセンブリ、組織の標的領域をサンプリングするためのシステム、組織の標的領域をサンプリングする方法のさまざまな実施形態を、添付の図を参照しながら記載する。本明細書において提示されている説明において使用されている専門用語は、決して限定的又は制限的に解釈されることを意図するものではない。むしろ、専門用語は、アセンブリ、システム、方法及び関連構成要素の実施形態の詳細説明と連携させて、単に使用されているに過ぎない。更に、実施形態は、いくつかの新規な特徴を含むことができ、これらのうちのただ1つが、単独でその所望の特性をもたらしているわけではなく、又は本明細書において記載されている開示された実施形態を実施するために必須であると考えられるわけではない。例えば、「肺」、「気道」、「結節」などの用語により本明細書に記載されている実施形態の使用の言及が、本明細書においてなされていることがあるが、これらの用語は幅広く、かつ記載されている実施形態は、非限定的に使用されてもよく、特に示さないかぎり、ヒト及び動物において存在している他の血管、節、管腔、体腔、組織及び器官に進入するために使用することができる。例えば、胃腸管系(すなわち腸)のようなものなどの管腔には、本明細書に記載されている実施形態により進入することができる。
【0015】
概略として考慮され、図1A及び1Bを参照すると、カテーテルアセンブリ10の例示的な非限定的実施形態が示されている。本明細書において議論されているとおり、本明細書に記載されている他の実施形態と同様に、カテーテルアセンブリ10の実施形態は、目的の偏心組織領域(例えば、肺結節、リンパ節)及び目的の同心組織を探し、ここにナビゲートし、及びこれを生検(すなわち、サンプリング)するための既存のシステム及び方法と連携して使用され得る。一部の開示されている実施形態は、偏心組織領域のサンプリングを可能にすることができると理解されよう。すなわち、このような開示されている実施形態は、カテーテルの遠位端部の前方に真っ直ぐ位置していない、又はカテーテルアセンブリ10が置かれる身体の管腔(気道など)の外側に位置する組織領域をサンプリングすることを可能にすることができる。したがって、開示されている実施形態は、ユーザーが、偏心組織領域をサンプリングするためのカテーテル及びニードルに角度を付けることを可能にする一助となり得る手段(すなわち、カテーテルアセンブリ及びシステム)及び方法を提供し、これにより、従来のカテーテルよりも容易に所望の角度付けを実現する一助となり得る。その結果、このような開示されている実施形態は、ユーザーが複数のサンプリングの試み(この各々は、身体の管腔の壁を貫通することを必要とし得る)を行う可能性を低減する一助となり得、これにより、ニードルにより血管を突き刺す可能性を低減する一助となる。一部の開示されている実施形態は、同心組織領域のサンプリングを可能にすることができることがやはり理解されよう。さまざまな開示されている実施形態に関する詳細を、以下に、非限定例によって説明する。
【0016】
図1A及び図1Bをやはり参照すると、カテーテルアセンブリ10の例示的な非限定的実施形態では、カテーテル12は、中にルーメン14を画定する。カテーテル12の壁16は、カテーテル12の遠位端部20において、中に開口部18を画定する。可撓性ニードル22は、ルーメン14中に配設可能である。オフセット機構24は、ルーメン14の軸26から逸れる角度で、カテーテル12の遠位端部20において、開口部18からニードル22を延伸させるよう構成されている。
【0017】
オフセット機構24は、さまざまな方法で具体化され得ることが理解されよう。一部の実施形態では、オフセット機構24は、カテーテル12の遠位端部20において、カテーテル12に画定されている傾斜路28を含むことができる。一部の他の実施形態では、オフセット機構24は、ニードル22内に同軸方向に配設されている、形状設定された湾曲スタイレット30を含むことができる。一部の他の実施形態では、オフセット機構24は、傾斜路28及びスタイレット30を含むことができる。これらの実施形態をそれぞれ、以下で議論する。
【0018】
上記のとおり、かつ図2Aを更に参照すると、一部の実施形態では、オフセット機構24は、カテーテル12の遠位端部に20において、カテーテル12に画定されている傾斜路28を含むことができる。このような実施形態では、湾曲スタイレット30(図1B)は、スタイレット30が、カテーテル12の遠位端部20を過ぎて延伸しないように、ニードル22に配設されていないか、又はニードル22の遠位端部から十分に引っ込められることが理解されよう。しかし、一部の実施形態では、所望の場合、真っ直ぐなスタイレットは、ニードル22に配設されて、ニードル22を強化することができる。その結果、軸26からのニードル22のオフセットは、傾斜路28によってしか与えられない。このような実施形態(以下に議論されているとおり)における実現可能なオフセット角の範囲のため、このような実施形態は、組織の同心領域がサンプリングされるべき用途、及び組織の偏心領域がサンプリングされるべき用途にとって適切となり得る。
【0019】
このような実施形態では、傾斜路28は、ルーメン14の軸26から逸れた傾斜表面を有する。このような実施形態及び図3Aと共に参照すると、傾斜路28は、約5度から約25度の範囲で、ルーメン14の軸26から、オフセット角αを画定する。一部のこのような実施形態では、オフセット角αは、約10度などとすることができる。一部の実施形態では、オフセット角αは、約20度から約25度の範囲とすることができる。一部のこのような実施形態では、オフセット角αは、約20度などとすることができる。角度αの数値にかかわらず、ニードル22が、カテーテル12の遠位端部20の方に延伸すると、ニードル22は、カテーテル12の遠位端部20における傾斜路28(すなわち、傾斜表面)に直面し、開口部18の方に向かわせる。ニードル22は、ほぼオフセット角αで、開口部18を出る(及び、その延伸状態が続く)。一部の実施形態では、傾斜路28は、ポリカーボネートなどの、任意の適切な硬質プラスチックから作製され得る。
【0020】
やはり上記のとおり、かつ図2Bを更に参照すると、一部の実施形態では、オフセット機構24は、ニードル22内に同軸方向に配設されている、形状設定された湾曲スタイレット30を含むことができる。このような実施形態では、傾斜路28(図1B及び2A)は、カテーテル12の遠位端部20に配設されていないことが理解されよう。その結果、軸26からのニードル22のオフセットは、スタイレット30の湾曲によってしか与えられない。スタイレット30に設定された湾曲量に応じて、このような実施形態は、組織の同心領域がサンプリングされるべき用途、及び組織の偏心領域がサンプリングされるべき用途にとって適切となり得る。
【0021】
このような実施形態では、形状設定した、湾曲スタイレット30は、カテーテル12の遠位端部20の開口部18から、ニードル22(ニードル22と共に)内に延伸されるよう構成されている。このような実施形態及び図3Bと共に参照すると、スタイレット30は、ルーメン14の軸26から逸れる角度βで、カテーテル12の遠位端部20において、開口部18から延伸する(同時に、ニードル22内に同軸方向に配設されている)よう構成されている。
【0022】
さまざまな実施形態では、形状設定した湾曲スタイレット30は、可撓性ニードル22に挿入される。スタイレット30により、ニードル22は、スタイレット30の湾曲に従う。ニードル22に同軸方向に配設されるニードル22及びスタイレット30のコンポジットユニット(本明細書において、ニードル/スタイレットアセンブリ34と称される)が、カテーテル12内に取り囲まれている場合、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、真っ直ぐとなり、こうして、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、カテーテル12に沿って移動することが可能となる。ニードル/スタイレットアセンブリ34が、カテーテル12の遠位端部20の開口部18から延伸されている場合、スタイレット30、及び結果として、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、再度、湾曲することができる。
【0023】
スタイレット30の湾曲量は、スタイレットがカテーテル12の遠位端部20を過ぎて延伸する長さに比例することが理解されよう。このため、ニードル/スタイレットアセンブリ34が、開口部18から延伸されている場合、スタイレット30、及びその結果として、ニードル/スタイレットアセンブリ34は湾曲し、これにより、身体の管腔から軸外へニードル22を導く。スタイレット30の湾曲がさまざまな傾きを有するので、スタイレット30は、スタイレット30がカテーテル12の遠位端部20を過ぎて遠くに延伸するほど、一層湾曲することができる。したがって、ニードル/スタイレットアセンブリ34の湾曲量は、ニードル22の先端32からスタイレット30の先端42を引き戻す量に、一部、依存することが理解されよう。先端32から先端42の引き戻しが小さいほど、軸26からのオフセット角が大きくなる。反対に、先端32から先端42の引き戻しが大きいほど、軸26からのオフセット角が小さくなる。先端32からの先端42の引き戻し量が十分となることにより(スタイレット30は、カテーテルの遠位端部20を、かなり過ぎるまで延伸することができないように)、大きなオフセット角にはなり得なくなる。
【0024】
スタイレット30に十分な量の湾曲量が設定されることにより、この湾曲によって、気道などの身体の管腔から軸外へニードル22が導かれ、ニードル22が、気道壁などの身体の管腔壁を貫通することが可能となり、こうして、ニードル22は、偏心して位置している標的をサンプリングすることが可能となる。しかし、適量の湾曲が、スタイレット30に設定され得、こうして湾曲によりニードル22が身体の管腔から軸外へ導かれると同時に、ニードル22は、身体の管腔内に依然として存在し、これにより、ニードル22は、同心に位置している標的をサンプリングすることが可能となると理解されよう。
【0025】
図3B中に示されているとおり、角度βは、ニードル/スタイレットアセンブリ34が、開口部18から延伸する初期角度であると理解されよう。図3Bに示されているとおり、スタイレット30の湾曲はさまざまな傾きを有するので、ニードル/スタイレットアセンブリ34が軸26から逸れる角度は、スタイレッド30が開口部18から遠くに延伸するほど大きくなり得る。例えば、及び図2B中に示されているとおり、ニードル/スタイレットアセンブリ34の遠位端部は、角度χで軸26から逸れる。角度χは、開口部18の近位部で達成される角度βよりも大きいことが理解されよう。
【0026】
やはり上記のとおり、及び図1Bに示されているとおり、一部の実施形態では、オフセット機構24は傾斜路28及びスタイレット30(これは、ニードル22内に同軸方向に配設されている)を含むことができる。このような実施形態では、ニードル/スタイレットアセンブリ34が、カテーテル12の遠位端部20の方に延伸すると、ニードル22は、カテーテル12の遠位端部20において傾斜路28(すなわち、傾斜表面)に直面し、ニードル/スタイレットアセンブリ34は開口部18の方に向かう。
【0027】
図3Cをともに参照すると、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、オフセット角δで開口部18を出る。ニードル/スタイレットアセンブリ34は、開口部18から出る前に、オフセット角αで傾斜路28に沿わされるので、角度δは角度βよりも大きく、そうなると、スタイレット30により、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、角度βによって軸26から更に逸れることが理解されよう。図3Cに示されているとおり、及び図3Bを参照しながら上で議論したとおり、ニードル/スタイレットアセンブリ34が軸26から逸れる角度は、ニードル/スタイレットアセンブリ34が開口部18から遠くに延伸するほど大きくなり得る。例えば、及び図3C中に示されているとおり、ニードル/スタイレットアセンブリ34の遠位端部は、角度εで軸26から逸れる。角度εはスタイレット30の湾曲のため、開口部18の近位部で達成される角度δよりも大きいことが理解されよう。
【0028】
このような実施形態では、ニードル/スタイレットアセンブリ34が、開口部18を一旦出ると、傾斜路28によりニードル/スタイレットアセンブリ34を開口部18の方向に向かわせる一助となり得ることがやはり理解されよう。さまざまな実施形態では、スタイレット30は円形であり、したがって、特定の方向でルーメン14に入るよう拘束することはないので、この向きによる補助が生じる。例えば、スタイレット30は、上方、下方、左側又は右側(開口部18に対して)のいずれか1つの向きで、ニードル22に同軸固定され得る。スタイレット30の湾曲(すなわち、向き)が、誤った方向に面している場合(例えば、傾斜路28が上方向であるときに、下方向にあるなど)、傾斜路28は、スタイレッド30を正しい方向へと再度向かせ、こうして、スタイレット30の湾曲は、傾斜路28の方へ、傾斜路28の角度αに偏心的に加えられる。スタイレット30の湾曲部は、傾斜路28を通るので、スタイレット30は、傾斜路28の方向で湾曲させられる。したがって、このような実施形態では、湾曲スタイレット30は、常に、傾斜路28の角度に加えられる。
【0029】
さまざまな実施形態では、カテーテル12は、シース36及びシースライナー38を含む。非限定例によって考慮すると、シース36は、編み込まれていてもよく、熱可塑性エラストマーなどの任意の好適な医療グレードポリマー材料から作製され得る。カテーテル12は、開口部18が回転するようトルクが与えられてもよいよう、シース36の編み込み材料の使用により、十分な剛性を提供することができ、その結果ニードル22は標的組織に到達することが理解されよう。同様に、非限定例によって考慮されるとおり、シースライナー38は、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)などの任意の好適な材料から作製され得る。
【0030】
さまざまな実施形態では、可撓性ニードル22は、所望の可撓性及び組織を穿刺するのに十分なカラム強度を有するニードル22を、部分的にもたらすことができる任意の好適な材料から作製され得る。非限定例により考慮すると、一部の実施形態では、ニードル22は、PEEK、ultemなどのプラスチックから作製されてもよい。更なる非限定例によって考慮すると、一部の実施形態では、ニードル22は、金属、又はAmerican Iron and Steel Institute(「AISI」)のタイプ304ステンレス鋼のようなステンレス鋼、ニチノール、コバルト-クロムなどの金属合金から作製され得る。
【0031】
ニードル22が、図1Bに示されているとおり、金属又は金属合金から作製されているこのような実施形態では、可撓性は、レーザー切断などによって、ニードル22に画定されているカット40によりニードルに付与される。同様に、非限定例によって、ニードル22は、皮下管(hypodermic tubing)(「ハイポチューブ」)から作製されてもよい。一部のこのような実施形態では、ニードル22は、特定の用途のサイズ及び可撓性の制約に応じて、25ゲージのハイポチューブなどとすることができる。このような実施形態では、ハイポチューブは、少なくとも近位部分に沿って比較的に円滑となるよう構成されているのが好適であり、こうして、例えば、非限定的であるが、カテーテル12のルーメン14などのデバイスに導入されると、ハイポチューブは比較的自由にスライド、回転、又はそうでない場合、ルーメン14に沿って移動することが可能となる。制限ではなく、例示のみによって考慮されるとおり、ニードル22が、上記のとおり、カット40によりサイズが決められて構成されると、さまざまな実施形態では、ニードル22は、約45度などで、小さな空間中で屈曲することができると理解されよう。
【0032】
上で議論されるとおり、スタイレット30は、形状設定した湾曲スタイレットである。さまざまな実施形態では、スタイレット30は、スタイレット30の遠位端部に所望の形状及び湾曲特徴を付与する、形状記憶合金(「SMA」)などの任意の好適な材料から作製され得る。非限定例により考慮すると、さまざまな実施形態では、スタイレット30はニチノールなどのSMAから作製されてもよい。
【0033】
さまざまな実施形態では、スタイレット30は、スタイレットが、ニードル22に同軸方向で配設されると、スタイレッド30がニードル22に差し込まれるようなサイズにされており、これにより、ニードル22が所望の対象領域に位置する前に、ニードル22によってサンプリングされることを防止する一助となる。制限ではなく、単なる例示によって考慮されるとおり、スタイレット30の先端42は、ニードル/スタイレットアセンブリ34がルーメン14に配設されると、約0.5mm引っ込むことができるか、又はニードル22の先端32から引っ込むことができる。
【0034】
湾曲スタイレット30は、スタイレット30がルーメン14内に配設されていると同時に、カテーテル12の形状に順応することが理解されよう。上で議論されているとおり、湾曲スタイレット30、及びその結果として、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、ニードル/スタイレットアセンブリ34が開口部18から延伸した後に曲がる。その結果、及び以下で更に議論されているとおり、湾曲スタイレット30は、ルーメン14から引き抜かれるよう構成されており、これにより、ニードル22が抜かれて、ニードル22により組織をサンプリングすることが可能となる。
【0035】
さまざまな実施形態では、例示的なシステム50(図1A)が、組織の標的領域をサンプリングするように設けられている。組織は、非限定的に、気道などの身体の管腔に隣接して位置する病変を含むことができ、身体の管腔の内側(すなわち、同心方向の組織)又は身体の管腔の外側(すなわち、偏心組織)のどちらかに位置することができると理解されよう。このような実施形態では、システム50は、ハンドルアセンブリ60を含む(図1A)。カテーテルアセンブリ10は、ハンドルアセンブリ60に動作可能に連結されており、カテーテルアセンブリ10は、サンプリングされる組織の標的領域に向かって、身体の内腔に挿入可能に構成されている。上で議論されているとおり、カテーテルアセンブリ10はカテーテル12を含む。同様に上で議論されるとおり、カテーテル12は、中にルーメン14を画定し、カテーテル12の壁16は、カテーテル12の遠位端部20において、中に開口部18を画定する。可撓性ニードル22は、ルーメン14において配設可能であり、オフセット機構24は、ルーメン14の軸26から逸れる角度で、カテーテル12の遠位端部20において、開口部18からニードル22を延伸させるよう構成されている。
【0036】
同様に上記のとおり、一部の実施形態では、オフセット機構24は、カテーテル12の遠位端部20において、カテーテル12に画定されている傾斜路28を含むことができる。一部の他の実施形態では、オフセット機構24は、ニードル22内に同軸方向に配設されている湾曲スタイレット30を含むことができる。一部の他の実施形態では、オフセット機構24は、傾斜路28及び湾曲スタイレット30を含むことができる。これらのすべての実施形態の詳細が上で議論されており、開示されている主題を理解するために繰り返される必要はない。
【0037】
さまざまな実施形態では、ハンドルアセンブリ60は多機能を発揮する。例えば、一部の実施形態では、ユーザーはハンドルアセンブリ60を使用してカテーテル12にトルクを与えて開口部18を回転させることができ、その結果、ニードル22を偏心位の組織に到達させる。同様に、一部の実施形態では、スタイレット30は、ハンドルアセンブリ60の近位端部68に配設されているルアーコネクタ66を介してカテーテルアセンブリ10から取り除くことができる。更に、一部の実施形態では、シリンジなどの真空デバイス(図示せず)は、スタイレット30がルーメンから引き抜かれた状態で、ハンドルアセンブリ60中のルアーコネクタ66を介して、ニードル22に操作可能に連結されていてもよい。
【0038】
システム50のさまざまな実施形態は、以下のとおり動作する。特定の用途に好適な、内視鏡(図示せず)又は気管支鏡(図示せず)は、身体の管腔中で、標的位置に動かされる。この標的は、画像化システム(超音波プローブ、光学チャネル、透視検査、光学的コヒーレンス断層撮影法、X線コンピュータ断層撮影法による可視化支援及び磁気共鳴画像法など)を用いて視覚化される。カテーテルアセンブリ10は内視鏡(又は気管支鏡)に搭載され、ハンドルアセンブリ60を使用して、カテーテル12にトルクを与えて、開口部18を標的に合わせる。
【0039】
オフセット機構が傾斜路28しか含まない実施形態では、ニードル22は、カテーテル12の遠位端部20を過ぎて、開口部18から標的組織の方に延伸されている。一部の場合、ニードル22は、身体の管腔の壁を貫通することができる。ニードル22は、標的組織を貫通する。所望の場合、ニードル22は、組織を後方及び前方に繰り返し動かすことにより、組織をかき混ぜることができる。標的においてニードル22を使用することにより、シリンジなどの真空デバイス(図示せず)が、ハンドルアセンブリ60中のルアーコネクタ66を介して、ニードル22に操作可能に連結されている。真っ直ぐなスタイレットがニードル22に配置されている実施形態では、真っ直ぐなスタイレットは、真空デバイスがルアーコネクタ66によってニードル22に操作可能に連結される前に、ルアーコネクタ66から取り外される。真空デバイスにより真空に引いて、結果、ニードル22を介して組織をサンプリングする。
【0040】
オフセット機構24が湾曲スタイレット30しか含まない実施形態、及びオフセット機構が傾斜路28及び湾曲スタイレット30を含む実施形態では、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、カテーテル12の遠位端部20を過ぎて、開口部18から標的の方に延伸されている。一部の場合、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、身体の管腔の壁を貫通することができる。ニードル/スタイレットアセンブリ34は、標的を貫通する。所望の場合、ニードル/スタイレットアセンブリ34は、組織を後方及び前方に繰り返し動かすことにより、組織をかき混ぜることができる。スタイレット30は、ハンドルアセンブリ60において、ルアーコネクタ66を介してルーメン14から取り外され、組織は、組織中の適当な位置でニードル22を保持する。ルーメン14からスタイレット30が取り除かれ、シリンジなどの真空デバイス(図示せず)が、ハンドルアセンブリ60中のルアーコネクタ66を介して、ニードル22に操作可能に連結されている。真空デバイスにより真空に引いて、結果、ニードル22を介して組織をサンプリングする。
【0041】
以下は、実施を図示する一連のフロー図である。理解を容易にするため、このフロー図は、最初のフロー図が、実施例の実施による遂行を表しており、それ以降では、その後のフロー図は、1つ若しくは複数の既に提示したフロー図に対する、部分構成要素の操作又は追加的な構成要素の操作のどちらか一方として、最初のフロー図の代替的な遂行及び/又は拡張を表すよう体系化されている。当業者には、本明細書において利用される表示のスタイレット(すなわち、実施例の実施を表すフロー図の表示から始まり、その後、続くフロー図に対する追加、及び/又はこのフロー図における更なる詳細を提供する)は、一般に、さまざまな方法の実施の迅速かつ容易な理解を可能にすることが理解されるだろう。
【0042】
ここから図4Aを参照すると、組織の標的領域をサンプリングする例示的方法100が提示されている。方法100の実施形態は、非限定的に、カテーテルアセンブリ10及びシステム50のさまざまな実施形態を使用するのに好適となり得ることが理解されよう。標的領域は、方法100が開始する前に、探り当てられていることがやはり理解されよう。
【0043】
方法100は、ブロック102で開始する。ブロック104では、カテーテルは、サンプリングされる組織の標的領域の方向に、身体の管腔に挿入される。ブロック106では、可撓性ニードルは、サンプリングされる組織の標的領域の方に、カテーテルの軸から逸れた角度でカテーテルの遠位端部から延伸される。ブロック108では、組織はニードルにより貫通される。ブロック110では、組織がサンプリングされる。方法100は、ブロック112で終了する。
【0044】
図4Bを参照し、一部の実施形態では、ブロック104においてサンプリングされる組織の標的領域の方に、カテーテルが身体の管腔に挿入された後、及びブロック106において、サンプリングされる組織の標的領域の方に、可撓性ニードルが、カテーテルの軸から逸れる角度で、カテーテルの遠位端部から延伸される前に、ブロック114において、カテーテルは、カテーテルの遠位端部に画定されている開口部が、サンプリングされる組織の標的領域の方に向くようにトルクが与えられ得る。
【0045】
図4Cを参照し、一部の実施形態では、ブロック106においてサンプリングされる組織の標的領域の方に、カテーテルの軸から逸れる角度で、カテーテルの遠位端部から可撓性ニードルを延伸させることは、カテーテルの遠位端部に画定されている傾斜路によって、カテーテルの遠位端部に画定されている開口部からニードルを延伸させることを含むことができ、傾斜路は、ブロック116において、カテーテルの軸により逸れた傾斜表面を有する。
【0046】
図4Dを参照し、一部の実施形態では、ブロック106においてサンプリングされる組織の標的領域の方に、カテーテルの軸から逸れる角度で、カテーテルの遠位端部から可撓性ニードルを延伸させることは、ニードル、及びカテーテルの遠位端部に画定されている開口部からニードル内で同軸方向に配設されている湾曲スタイレットを延伸させることを含むことができ、この湾曲スタイレットは、カテーテルを出ると、カテーテルの軸から逸れる角度で屈曲し、湾曲スタイレットはブロック118においてカテーテル内に配設されると同時に、カテーテルの形状に順応する。
【0047】
図4Eを参照し、一部の実施形態では、ブロック108において、ニードルにより組織を貫通した後、及びブロック110において組織をサンプリングする前に、湾曲スタイレットはブロック120においてカテーテルから取り外され、真空デバイスがニードルに操作可能に連結される。
【0048】
図4Fを参照し、一部の実施形態では、ブロック106においてサンプリングされる組織の標的領域の方に、カテーテルの軸から逸れる角度で、カテーテルの遠位端部から可撓性ニードルを延伸させることは、ニードル、及びニードル内に同軸方向に配設されている湾曲スタイレットを、カテーテルの遠位端部に画定されている傾斜路によって、カテーテルの遠位端部に画定されている開口部から延伸することを含むことができ、傾斜路は、ブロック122において、カテーテルの軸から逸れた傾斜表面を有して、ニードル、及びカテーテルの遠位端部に画定されている開口部からニードル内に同軸方向に配設されている湾曲スタイレットを延伸させており、湾曲スタイレットは、カテーテルを出ると、カテーテルの軸から逸れる角度で屈曲し、湾曲スタイレットは、ブロック124において、カテーテル内に配設されると同時に、カテーテルの形状に順応する。
【0049】
肺において、及び肺結節に対して使用されるものとしての、本明細書に記載されている生検システム、装置及び方法の本説明は、限定されないこと、及びこれらの実施形態は、胃、内視鏡による又は他の好適な場所を含めた患者の他の場所における目的領域の生検、ここへのナビゲート及び探索を行うために使用することができると理解されよう。同様に、気管支鏡は必要とせず、非限定的に、さまざまな内視鏡又は腹腔鏡カニューレを含めた、本明細書に記載されている実施形態に適合することが可能な他の好適なデバイスも使用することができる。
【0050】
上に示した発明を実施するための形態は、本質的に単に例示的なものであり、特許請求されている主題の主旨及び/又は趣旨から逸脱しない変形が、請求項の範囲内にあることが意図されることが理解されよう。このような変形は、特許請求されている主題の趣旨及び範囲から逸脱するものとしてみなされない。
図1A
図1B
図2A
図2B
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図4C
図4D
図4E
図4F
【外国語明細書】