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特開2024-149420情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びコンピュータプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149420
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20241010BHJP
【FI】
G06Q10/1053
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024059565
(22)【出願日】2024-04-02
(31)【優先権主張番号】P 2023062862
(32)【優先日】2023-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】307021210
【氏名又は名称】HRソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100190621
【弁理士】
【氏名又は名称】崎間 伸洋
(74)【代理人】
【識別番号】100212510
【弁理士】
【氏名又は名称】笠原 翔
(72)【発明者】
【氏名】武井 繁
【テーマコード(参考)】
5L010
【Fターム(参考)】
5L010AA11
(57)【要約】
【課題】採用応募者や従業員等のモチベーションを効果的に向上させることができる情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びコンピュータプログラムを提供する。
【解決手段】情報処理装置1は、ユーザの行動に関する情報を取得する取得部31と、取得部31によって取得された行動に関する情報に基づいて、電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断部32と、付与条件を満たした場合に、ユーザに対して電子ギフトを付与する付与部33と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの行動に関する情報を取得する取得手段と、
前記取得手段によって取得された前記行動に関する情報に基づいて、電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断手段と、
前記付与条件を満たした場合に、前記ユーザに対して前記電子ギフトを付与する付与手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記判断手段は、前記取得手段によって取得された前記行動に関する情報が、前記ユーザと雇用先の間の採用面接の実施又は前記雇用先への採用決定を示す情報である場合に、前記付与条件を満たしていると判断する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記採用面接は、少なくとも対面による面接及び録画による面接のいずれか一方を含む、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判断手段は、前記取得手段によって取得された前記行動に関する情報が、前記ユーザにおける所定の成果を達成したことを示す情報である場合に、前記付与条件を満たしていると判断する、
請求項1から3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記所定の成果は、従業員となった前記ユーザの所定の行動又は所定の目標達成である、
請求項4に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記ユーザの属性に基づいて前記電子ギフトの対象を決定する決定手段をさらに備える、
請求項1から3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
付与された前記電子ギフトの対象物の受け取り方法を設定する設定手段をさらに備える、
請求項1から3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記付与手段は、前記電子ギフトを受け取った前記ユーザが、他のユーザによる紹介である場合に、紹介した他のユーザに対して、電子ギフトを付与する、
請求項1から3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記判断手段は、アンケートに回答したか否かを判断し、
前記付与手段は、前記ユーザにアンケートを提供し、前記判断手段によって当該アンケートに回答したと判断された場合に前記電子ギフトを付与する、
請求項1から3の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項10】
ユーザの行動に関する情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された前記行動に関する情報に基づいて、電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断ステップと、
前記付与条件を満たした場合に、前記ユーザに対して前記電子ギフトを付与する付与ステップと、
を含む情報処理装置の制御方法。
【請求項11】
ユーザの行動に関する情報を取得する取得ステップと、
前記取得ステップで取得された前記行動に関する情報に基づいて、電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断ステップと、
前記付与条件を満たした場合に、前記ユーザに対して前記電子ギフトを付与する付与ステップと、
をコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラム。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、求人活動における機会損失を低減しつつ、求人活動にかかる労力やコストを低減することができる人材採用支援システムに関する技術が存在する(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2019-185638号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
より多くの採用応募者からの応募が得られるとともに、採用後の従業員に対して成果に応じた報酬を提供することができる人材採用支援システムが近年要求されている。しかしながら、このような要求に十分にこたえられていない状況であった。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、採用応募者や従業員等のモチベーションを効果的に向上させることができる情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様は、ユーザの行動に関する情報を取得する取得手段と、前記取得手段によって取得された前記行動に関する情報に基づいて、電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断手段と、前記付与条件を満たした場合に、前記ユーザに対して前記電子ギフトを付与する付与手段と、を備える情報処理装置である。
【0007】
また、本発明の一態様は、ユーザの行動に関する情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得された前記行動に関する情報に基づいて、電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断ステップと、前記付与条件を満たした場合に、前記ユーザに対して前記電子ギフトを付与する付与ステップと、を含む情報処理装置の制御方法である。
【0008】
また、本発明の一態様は、ユーザの行動に関する情報を取得する取得ステップと、前記取得ステップで取得された前記行動に関する情報に基づいて、電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断ステップと、前記付与条件を満たした場合に、前記ユーザに対して前記電子ギフトを付与する付与ステップと、をコンピュータによって実行させるためのコンピュータプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明の情報処理装置、情報処理装置の制御方法及びコンピュータプログラムによれば、採用応募者や従業員等のモチベーションを効果的に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る情報処理装置が適用される人材採用支援システムを示す図である。
図2】採用面接済みの採用応募者に電子ギフトをプレゼントする際の処理の流れを示す模式図である。
図3】採用登録後の従業員に電子ギフトをプレゼントする際の処理の流れを示す模式図である。
図4】本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図5】本実施形態に係る情報処理装置の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
図6】電子ギフトのプレゼント処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<システム構成>
以下、本発明の一実施形態について図面を用いて説明する。
まず、全体的なシステム構成について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る情報処理装置1が適用される人材採用支援システム100を示す図である。人材採用支援システム100は、会社や店舗等の採用側の企業に人材の応募及び定着を促進するサービスを提供する。なお、採用側は、会社組織、フランチャイズチェーン、個人商店、個人事業主等、種々の業態や組織等である。
【0012】
人材採用支援システム100は、インターネット等の通信ネットワークを介してユーザ端末2及び企業端末3と各種情報の送受信を行う情報処理装置1によって実現される。情報処理装置1は、ユーザ端末2及び企業端末3に対して人材活用支援に関する種々の情報を提供する情報処理装置(コンピュータ)であり、サーバとして機能する。
【0013】
ユーザ端末2は、採用側に応募又は採用後に採用側で従業員として働くユーザが所持するコンピュータである。ユーザ端末2は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等によって構成される。ユーザ端末2は、予めインストールされたアプリ等のプログラムにより、情報処理装置1と各種の情報をやり取りしてもよいし、ウェブブラウザを通じて各種の情報をやり取りしてもよい。
【0014】
企業端末3は、採用側の採用者や雇用者に使用されるコンピュータである。企業端末3は、タブレット、パーソナルコンピュータ、スマートフォン等によって構成される。企業端末3も、予めインストールされたアプリ等のプログラムにより、情報処理装置1と各種の情報をやり取りしてもよいし、ウェブブラウザを通じて各種の情報をやり取りしてもよい。
【0015】
情報処理装置1は、電子ギフトを活用して採用側の採用活動、採用後の人材支援を行う。電子ギフトは、例えば、商品やサービスと交換できる電子ギフトである。電子ギフトは、商品の値段を割引するクーポンであってもよい。また、電子ギフトは、各種商品やサービスと交換可能なポイントであってもよい。
【0016】
電子ギフトは、ユーザ端末2のアプリ、ユーザが会員登録するウェブサイトのログイン画面、電子メールの添付等を通じてユーザに提供される。電子ギフトの対象となる商品は特に限定されない。本実施形態では、ユーザが応募又は所属する企業(採用企業)で販売される商品に関する電子ギフトを一例として説明する。
【0017】
次に、図2を参照して電子ギフトの活用例を説明する。図2は、採用面接済みの採用応募者に電子ギフトをプレゼントする際の処理の流れを示す模式図である。図2に示すように、第1段階では、ユーザによる採用企業への面接の応募が行われる。第2段階として、ユーザと採用企業間で面接調整・面接日時の設定が行われる。
【0018】
第3段階として、ユーザと採用企業の面接が実施される。
面接は、少なくとも対面による面接及び録画による面接のいずれか一方を含む。ここで、録画による面接とは、予め用意された質問事項等に対してユーザが口頭で回答する場面を所定の端末を用いて録画して、採用企業の担当者が当該録画された動画データを参照することにより、行われる面接である。
また、面接は、インターネット等の通信ネットワークを利用したオンライン面接であってもよい。なお、第1段階から第3段階は、情報処理装置1を介して行われてもよいし、情報処理装置1を介さず行われてもよい。
【0019】
第4段階として採用企業は、ユーザの面接が実施済みであることを情報処理装置1に登録する。情報処理装置1は、ユーザの面接実施済みの情報を受け付けると、面接を行ったユーザに電子ギフトをプレゼントとして送付する。情報処理装置1は、ユーザ端末2上のアプリ、ウェブブラウザ又は電子メール等を通じて電子ギフトをユーザに送付する。
【0020】
次に、図3を参照し、図2とは異なる電子ギフトの活用例について説明する。図3は、採用登録後の従業員に電子ギフトをプレゼントする際の処理の流れを示す模式図である。図3に示す例において、第1段階から第3段階は図2の説明と同様である。第4段階として採用企業は、ユーザの採用が決定したことを情報処理装置1に登録する。
【0021】
第5段階として、採用の決定が登録(採用登録)されたユーザは、採用応募者から従業員となる。第6段階として、情報処理装置1は、採用登録の情報を受け付けたユーザに電子ギフトをプレゼントとして送付する。情報処理装置1は、ユーザ端末2上のアプリ、ウェブブラウザ又はメールアドレス等を通じて電子ギフトをユーザに送付する。第6段階の実施は、第5段階の前でもよいし、第5段階の後でもよい。
【0022】
<ハードウェア構成>
次に、上述の人材採用支援システム100を実現する情報処理装置1を構成するハードウェアの一例について説明する。図4は、本実施形態に係る情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置1は、プロセッサとしてのCPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20と、を備えている。
【0023】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。CPU11、ROM12及びRAM13は、バス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。
【0024】
入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。出力部16は、ディスプレイやスピーカ等で構成され、各種情報を画像や音声として出力する。入力部17は、キーボードやマウス等で構成され、各種情報を入力する。記憶部18は、ハードディスクやDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。通信部19は、インターネットを含む通信ネットワークを介して他の装置との間で通信を行う。
【0025】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0026】
ここで説明したハードウェア構成はあくまで一例である。情報処理装置1を含む本実施形態で説明するコンピュータは、図4の構成と共通する構成であってもよいし、異なる構成でもよい。また、コンピュータは、2台以上のコンピュータによって構成されてもよい。図1におけるユーザ端末2及び企業端末3は、例えば、図4で示したハードウェア構成と同様の構成を有するスマートフォン、タブレット又はパーソナルコンピュータである。
【0027】
<機能的構成>
次に、図2及び図3のような電子ギフトを活用する情報処理装置1の機能的構成について説明する。図5は、本実施形態に係る情報処理装置1の機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。図5に示すように、情報処理装置1は、取得部31と、判断部32と、付与部33と、決定部34と、設定部35と、をプロセッサ(CPU11)上で実現される機能部として備える。
【0028】
取得部31は、ユーザの行動に関する情報を取得する取得手段である。ユーザの行動は、例えば、採用企業への応募、採用面接の実施、採用決定、採用後のユーザの勤務実績等である。
【0029】
判断部32は、ユーザの行動が電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断手段である。付与条件は、1又は複数の種類を設定できる。例えば、応募、採用面接の実施、採用決定を条件とする採用関連の条件や、従業員の企業への貢献に関する条件等が、付与条件として設定される。なお、付与条件の例については後述する。
【0030】
付与部33は、付与条件を満たした場合に、ユーザに対して電子ギフトを付与する付与手段である。また、付与部33は、付与条件以外にも、所定の条件を満たした場合に電子ギフトを付与することができる。本実施形態の付与部33は、採用企業への応募を紹介した紹介者に対して電子ギフトを付与することができる。例えば、採用応募者が友人を紹介し、当該友人が採用面接を受けて電子ギフトを受け取る場合、紹介者に対しても電子ギフトが提供されることになる。
【0031】
決定部34は、電子ギフトの対象を決定する決定手段である。決定部34は、採用応募者等のユーザの属性に応じて、電子ギフトの内容を決定する。ユーザの属性は、例えば、性別、年齢、職業、学生、採用応募者の住所等である。このユーザの属性は、電子ギフトに関する製品を提供するメーカー等の提供者によって指定することもできる。この場合、決定部34は、メーカーの管理する端末からの指定に基づいて電子ギフトのプレゼント対象の属性(例えば、高校生、女性、所定期間(例えば、数年)以上勤務など)を設定する。
【0032】
また、決定部34は、電子ギフトに関する製品を地域限定の商品に設定することもできる。この場合、決定部34は、属性に含まれる採用応募者の住所に基づいて地域限定商品の電子ギフトを設定することもできる。なお、決定部34は、属性に含まれる採用応募者の住所と関係なく地域限定の商品を提供する電子ギフトに決定することもできる。
【0033】
また、決定部34は、電子ギフトを受け取るユーザの選択を受け付け、当該選択に基づいて電子ギフトを決定することもできる。決定部34は、ユーザ側で選択可能な電子ギフトの選択肢を提示する。選択可能な電子ギフトの選択肢は、予め設定される商品群であってもよいし、ユーザの属性に基づいて設定される商品群であってもよい。ユーザへの選択肢の提示は、例えば、情報処理装置1がユーザ端末2に対して選択肢情報を送信することによって行われる。選択肢情報は、ユーザ端末2のアプリ内で提示されてもよいし、ウェブブラウザを通じて提示されてもよい。また、ユーザの選択結果は、例えば、ユーザ端末2を通じて情報処理装置1に送信される。
なお、決定部34は、電子ギフトに関する商品のメーカー側の選択を受け付け、当該選択に基づいて電子ギフトを決定してもよい。
【0034】
ユーザによる電子ギフトの選択タイミングは、付与条件を満たした後でもよいし、応募前のような付与条件を満たす前であってもよい。応募前に電子ギフトの内容を自由に設定できることにより、ギフト目当てになったとしても、他の採用企業(例えば、競合する他社の店舗)より、応募する動機の向上を見込むことができる。
【0035】
また、決定部34は、電子ギフトを提供するための原資として、複数種類の販売促進品の中から、所定の条件に応じて、適切な販売促進品を選定してもよい。所定の条件は、例えば、賞味期限が近い商品や販促品等である。
【0036】
さらに、決定部34は、電子ギフトを提供するための原資として、複数種類の販売促進費の中から、所定の条件に応じて、適切な販売促進費を選定してもよい。所定の条件は、例えば、採用企業の予算や商品を提供するメーカーの予算等である。
【0037】
設定部35は、付与された電子ギフトの対象物の受け取り方法(例えば、場所、時間、店舗等)を設定する設定手段である。ユーザ又は電子ギフトの提供に関する管理者(例えば、面接実施者)は、設定部35により、電子ギフトの受取場所を自由に設定することができる。受取場所の設定は、ユーザ端末2や企業端末3を通じて指定できる。これによって、採用面接を行った場所等、ユーザや管理者等にとって都合の良い場所を受取場所に設定できる。
【0038】
また、設定部35は、ユーザの行動や属性に基づいて自動的に電子ギフトの対象物の受取場所を設定してもよい。例えば、設定部35は、ユーザの採用面接を行った店舗を受取場所とすることもできる。
【0039】
<処理内容>
次に、図6を参照し、情報処理装置1による電子ギフトのプレゼント処理の流れについて説明する。図6は、電子ギフトのプレゼント処理の流れの一例を示すフローチャートである。
【0040】
ステップS1において、情報処理装置1の取得部31は、ユーザの行動を示す行動情報を取得する。例えば、採用側が、ユーザの面接が実施済みであることを情報処理装置1に登録することにより、情報処理装置1は、ユーザの行動を示す行動情報を取得する。
【0041】
ステップS2において、判断部32は、取得した行動情報の中に、電子ギフトをプレゼントする条件である付与条件に合致する行動があるか否かを判断する。付与条件に合致する行動が無かった場合、判断部32は、処理をステップS1に戻し、ユーザの行動のモニタを継続する(ステップS2;No)。付与条件に合致する行動が有った場合、判断部32は、処理をステップS3に進める(ステップS2;Yes)。
【0042】
ステップS3において、決定部34は、付与条件に合致したユーザに提供するデジタルプレゼントの内容を決定する。ユーザに付与されるデジタルプレゼントの内容は、上述の通り、予め登録されるユーザの属性情報に基づいて決定されてもよいし、ユーザ、採用企業の担当者又は商品を提供するメーカーの担当者による指定情報に基づいて決定されてもよい。
【0043】
ステップS4において、設定部35は、電子ギフトの対象物をユーザが受け取る受取場所の設定を行う。
【0044】
ステップS5において、付与部33は、ユーザのユーザ端末2に対して電子ギフトを送付する。この際、付与部33は、電子ギフトの対象物の受取場所を示す情報を電子ギフトともに送信してもよい。
【0045】
ステップS6において、付与部33は、電子ギフトをプレゼントする対象となる紹介者の有無を判定する。紹介者は、例えば、面接実施済み又は採用決定となったユーザに対して当該企業を紹介した者である。紹介者の情報処理装置1への登録は、例えば、応募時や採用決定時等において、ユーザ又は採用側によって行われる。ステップS6において、紹介者がいた場合、付与部33は紹介者(紹介者の端末)に対しても電子ギフトを送付するステップS7の処理に移行する(ステップS6;Yes)。紹介者がいなかった場合、付与部33は、ステップS7を経ることなく処理を終了する(ステップS6;No)。以上の一連の処理により、付与条件を満たしたユーザに対してデジタルプレゼントが付与される。
【0046】
<付与条件>
次に、判断部32の基準である付与条件の種類について説明する。採用に関する付与条件と勤務実績に関する付与条件に分けて付与条件の詳細について説明する。
【0047】
採用に関する付与条件は、採用企業への応募、採用面接の実施又は採用決定を条件とする。採用面接前の付与条件は、採用企業への応募、採用面接の実施、及び採用決定のうちの1つを条件としてもよいし、複数を条件としてもよい。例えば、採用企業への応募、採用面接の実施又は採用決定の全ての行動が確認されることを付与条件としてもよいし、採用企業への応募及び採用面接の実施の両方が確認されることを付与条件としてもよい。このように、電子ギフトを採用応募者に提供するタイミングは、自由に設定可能とすることができる。
【0048】
また、判断部32は、ユーザに対してアンケートを実施し、当該アンケートの回答に基づいて付与条件を満たすか否かを判定してもよい。アンケートは、マーケティングのためのアンケート調査でもよいし、採用面接を行った面接官への評価でもよい。また、アンケートは、電子ギフトとして提供された新商品や開発中サンプルに対する感想を回答するものであってもよい。
【0049】
例えば、電子ギフトを提供する付与条件として採用面接の実施を設定し、当該採用面接の実施時に新商品や開発中サンプルを1つ目の電子ギフトとして提供した後に、当該商品に対するアンケートを返信すれば、2つ目の電子ギフトを受け取ることができるようにしてもよい。同様に、電子ギフトを提供する付与条件として採用面接の実施及び採用決定の両方を設定し、採用面接の実施時に1つ目の電子ギフトを提供し、採用決定時に2つ目の電子ギフトを提供してもよい。
【0050】
勤務実績に関する付与条件は、従業員の所定の行動を条件とする。従業員の所定の行動には、予め設定される所定の目標の達成も含まれる。従業員の所定の行動は、例えば、勤続期間の所定期間の経過、所定の役職や担当者になったこと、工夫等の実績、商品、製造工程、サービス等の紹介動画や説明動画の閲覧、eラーニングの受講、SNS(Social Networking Service)の所定の行動、商品やサービス等の売上への貢献行動等である。
【0051】
勤続期間の所定期間の経過は、例えば、勤続期間が1月経過することである。これによって採用後も、定期的に電子ギフトが提供される。採用企業がコンビニエンスストアの場合、高校生等の学生が当該採用企業で勤務を継続すれば、毎月、製品等の電子ギフトをもらえるので、バイトのクチコミ等で採用応募者の増加を見込むことができる。勤続期間の所定期間の経過は、人事採用支援システム以外のシステム、例えば人事管理システムから情報を取得することができる。
【0052】
所定の役職や担当者は、例えば、仕入れ担当者になったタイミングである。電子ギフトが仕入れ担当者の担当範囲であれば、商品知識を深めることができる。また、電子ギフトの商品を販売する業者も、担当者に商品を知ってもらうことにより販促が見込めるので、無償や割安での電子ギフトの提供を期待できる。また、企業側で電子ギフトを提供するための原資は、販売促進費を活用することもできる。所定の役職や担当者になった異動情報は、人事採用支援システム以外のシステム、例えば人事管理システムから情報を取得することができる。
【0053】
工夫の実績は、例えば、商品ポップの記載、商品の並べ方等の実績である。工夫の実績に応じて電子ギフトが提供されるので、従業員の工夫への動機付けを行うことができる。また、企業側で電子ギフトを提供するための原資は、販売促進費を活用することもできる。工夫の実績は、採用側が情報処理装置1に入力することができる。
【0054】
商品、製造工程、サービス等の紹介動画や説明動画の閲覧やeラーニングの受講は、採用から所定期間の間に行うという条件を追加してもよい。また、eラーニングの受講は、eラーニング内の問題やメーカーのクイズに回答した場合や正答した場合等の条件を追加してもよい。商品、製造工程、サービス等の紹介動画や説明動画の閲覧やeラーニングの受講は、人事採用支援システム以外のシステム、例えば人事管理システムから情報を取得することができる。
【0055】
SNSの所定の行動は、例えば、SNSを利用した商品の紹介、商品拡散等の実績、仕事の紹介等である。SNSを利用した商品の紹介は、例えば、SNS上での商品やサービスに関する情報の投稿や、SNS上での商品、製造工程、サービス等の紹介動画や説明動画のシェア等である。SNSで拡散等の実績は、例えば、SNSにアップした商品等に関する投稿に対して、「いいね!」の数の多さ等によって判断することができる。この場合、「いいね!」の数が所定以上の場合に、商品の拡散等の実績がある行動と判断される。仕事の紹介は、例えば、仕事を紹介する動画のSNS上のシェア等である。仕事の紹介により、応募の促進という利益をもたらすことができる。SNSの所定の行動は、採用側がSNSを検索するなどして情報処理装置1に入力することができる。
【0056】
商品やサービス等の売上への貢献行動は、営業活動や販促等の売上げという成果につながる行動である。商品やサービス等の売上への貢献行動が行われたか否かは、例えば、従業員の管理者による判断結果や商品者等による判断結果が登録されることによって判断される。電子ギフトの商品を販売する業者にとっても、売上げ増加に貢献したアルバイト等の従業員に対してギフトを提供するメリットがあり、無償や割安での電子ギフトの提供を期待できる。固定給をあげることは難しいが、賞与のような電子ギフトの付与という形式で従業員に勤続のインセンティブをもたらすことができる。商品やサービス等の売上への貢献行動は、人事採用支援システム以外のシステム、例えば販売管理システムから情報を取得することができる。
【0057】
なお、勤務実績に関する付与条件として例示した各条件は、採用に関する付与条件に追加することもできる。例えば、採用決定前であっても、商品、製造工程、サービス等の紹介動画や説明動画の閲覧、eラーニングの受講、SNSの所定の行動等のユーザの行動が確認された場合に、付与条件を満たしたと判断することもできる。
【0058】
以上、説明したように、本実施形態の情報処理装置1は、ユーザの行動に関する情報を取得する取得部31と、取得部31によって取得された行動が、電子ギフトの付与条件を満たしているか否かを判断する判断部32と、付与条件を満たした場合に、ユーザに対して電子ギフトを付与する付与部33と、を備える。
【0059】
これにより、求人に応募したユーザや採用面談を行ったユーザ等に電子ギフトが提供されることになるので、応募へのモチベーションを効果的に高めることができる。また、入社して従業員となったユーザに対して電子ギフトを付与することにより、仕事を継続するモチベーションも向上させることができる。
【0060】
また、本実施形態の判断部32は、取得部31によって取得された行動が、ユーザと雇用先の間の採用面接の実施又は雇用先への採用決定を示す場合に、付与条件を満たしていると判断する。これにより、採用面接の実施や採用決定等、採用に関わる重要なタイミングが付与条件となるので、ユーザは採用面接や採用決定に対して強いモチベーションを付与される。
【0061】
また、本実施形態の採用面接は、少なくとも対面による面接及び録画による面接のいずれか一方を含む。これにより、種々の面接方式を利用でき、電子ギフトの提供と併せて応募へのモチベーションを効果的に高めることができる。
【0062】
また、本実施形態の判断部32は、取得部31によって取得された行動が、ユーザにおける所定の成果を達成したことを示す場合に、付与条件を満たしていると判断する。これにより、所定の成果を達成するという目標をユーザに与えることができ、採用企業へのコミットメントを深めることができる。
【0063】
また、本実施形態では、所定の成果は、従業員となったユーザの所定の行動又は所定の目標達成である。これにより、仕事に対するモチベーションを高めて離職も効果的に防止できる。
【0064】
また、本実施形態の情報処理装置1は、ユーザの属性に基づいて電子ギフトの対象を決定する決定部34をさらに備える。ユーザの属性に合わせた電子ギフトが自動決定されるので、採用側での電子ギフトを設定する手間を省くこともできるとともに、ユーザに適した電子ギフトにより、モチベーションをより向上させることができる。
【0065】
また、本実施形態の情報処理装置1は、付与された電子ギフトの対象物における受け取り場所を設定する設定部35をさらに備える。これにより、受取場所が指定されるので、ユーザが受取場所を考える手間を省略できる。また、ユーザにとって利便性の良い場所を受取場所に設定することにより、電子ギフトの利用を促進できる。
【0066】
また、本実施形態の付与部33は、電子ギフトを受け取ったユーザが、他のユーザによる紹介である場合に、紹介した他のユーザに対して、電子ギフトを付与する。これにより、紹介のモチベーションも高めることができ、求人に対してより多くの採用応募者を見込める。
【0067】
また、本実施形態の付与部33は、ユーザにおける所定の成果に応じて、電子ギフトを付与する。これにより、売上アップ等、目標として設定した基準を達成した場合に電子ギフトがユーザに提供される。成果に応じた電子ギフトによって従業員の仕事に対するモチベーションを効果的に向上させることができる。
【0068】
また、本実施形態の付与部33は、ユーザにアンケートを提供し、当該アンケートに回答した場合に電子ギフトを付与する。これにより、電子ギフトがアンケートに回答する理由付けとなるので、アンケートの回答率の向上を見込める。
【0069】
なお、電子ギフトは、採用面接の申込時に付与し、商品やサービスへの交換は面接又は採用を経ることで有効化させたり、交換可能なタイミング及び場所を面接日時かつ面接店舗としたりすることもできる。
【0070】
<その他>
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0071】
また、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。換言すると、上述の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が情報処理装置に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に上述の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、特に限定されず、任意でよい。例えば、情報処理装置の機能ブロックを他の装置等に移譲させてもよい。逆に他の装置の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。また、一つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0072】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0073】
このようなプログラムを含む記録媒体は、プログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態で提供される記録媒体等で構成される。プログラムはネットワークを介して配信可能であることから、記録媒体は、ネットワークに接続された、或いは接続可能なコンピュータに搭載、或いはアクセス可能なものであってもよい。
【0074】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【符号の説明】
【0075】
1 情報処理装置
2 ユーザ端末
3 企業端末
31 取得部
32 判断部
33 付与部
34 決定部
35 設定部
100 人材採用支援システム
図1
図2
図3
図4
図5
図6