(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149421
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】電力半導体モジュールとこれを含む電力変換装置及び電力半導体モジュールの製造方法
(51)【国際特許分類】
H02M 7/48 20070101AFI20241010BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024059729
(22)【出願日】2024-04-02
(31)【優先権主張番号】10-2023-0044992
(32)【優先日】2023-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】517232084
【氏名又は名称】エルエックス セミコン カンパニー, リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ムン ドンウ
(72)【発明者】
【氏名】キム ドクス
(72)【発明者】
【氏名】キム テリョン
【テーマコード(参考)】
5H770
【Fターム(参考)】
5H770AA28
5H770BA02
5H770DA03
5H770DA41
5H770JA10X
5H770QA01
5H770QA02
5H770QA04
5H770QA06
5H770QA08
(57)【要約】 (修正有)
【課題】電力半導体モジュール及びこれを含む電力変換装置に関する。
【解決手段】電力半導体モジュール500は、第1基板及び第2基板と、前記第1基板と第2基板の間に配置されるサブモジュール200と、前記サブモジュールと電気的に連結される第1伝導性フレーム及び第2伝導性フレームと、を含むことができる。前記電力半導体サブモジュール200は、第1内部伝導性フレームと第2内部伝導性フレームの間に配置された電力半導体素子100a、100bと、前記第1内部伝導性フレームと第2内部伝導性フレームの間に配置され、前記電力半導体素子の側面に配置される第1モールド201を含むことができる。
【選択図】
図3c
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1基板及び第2基板と、
前記第1基板と第2基板の間に配置されるサブモジュールと、
前記サブモジュールと電気的に連結される第1伝導性フレーム及び第2伝導性フレームと、を含み、
前記サブモジュールは、
第1内部伝導性フレームと第2内部伝導性フレームの間に配置された電力半導体素子と、
前記第1内部伝導性フレームと第2内部伝導性フレームの間に配置され、前記電力半導体素子の側面に配置される第1モールドと、を含む、電力半導体モジュール。
【請求項2】
前記電力半導体素子は、第1、第2電力半導体素子を含み、
前記第1内部伝導性フレームは、離隔した第1-1内部伝導性フレームと第1-2内部伝導性フレームを含む、請求項1に記載の電力半導体モジュール。
【請求項3】
前記第1-1内部伝導性フレームは、前記第1電力半導体素子のドレイン電極と電気的に連結され、
前記第1-2内部伝導性フレームは、前記第2電力半導体素子のソース電極及びゲート電極と電気的に連結される、請求項2に記載の電力半導体モジュール。
【請求項4】
前記第2内部伝導性フレームは、前記第1電力半導体素子のゲート電極及びソース電極と電気的に連結され、前記第2電力半導体素子のドレイン電極と電気的に連結される、請求項3に記載の電力半導体モジュール。
【請求項5】
前記第1基板は、順次配置された第1金属層、第1絶縁層及び第2金属層を含み、
前記第2金属層は、電気的に分離された第2-1金属層と第2-2金属層を含む、請求項4に記載の電力半導体モジュール。
【請求項6】
前記第2-1金属層と第2-2金属層のそれぞれは、前記サブモジュールの離隔した第1-1内部伝導性フレームと第1-2内部伝導性フレームのそれぞれに電気的に連結される、請求項5に記載の電力半導体モジュール。
【請求項7】
前記第2-1金属層と第2-2金属層のそれぞれは、前記サブモジュールの離隔した第1-1内部伝導性フレームと第1-2内部伝導性フレームのそれぞれに接触して連結される、請求項6に記載の電力半導体モジュール。
【請求項8】
前記第2基板は、順次配置された第3金属層、第2絶縁層及び第4金属層を含み、
前記第3金属層は、前記サブモジュールの第2内部伝導性フレームと電気的に連結される、請求項1に記載の電力半導体モジュール。
【請求項9】
前記第3金属層は、前記サブモジュールの第2内部伝導性フレームと接触して連結される、請求項8に記載の電力半導体モジュール。
【請求項10】
前記第1伝導性フレームと前記第2伝導性フレームは、それぞれ前記第1基板と前記第2基板を介して前記サブモジュールと電気的に連結される、請求項5に記載の電力半導体モジュール。
【請求項11】
前記第1伝導性フレームは、前記第1基板の第2-1金属層と電気的に連結される第1-1伝導性フレームと、前記第2基板の第3金属層と電気的に連結される第1-2伝導性フレームを含む、請求項10に記載の電力半導体モジュール。
【請求項12】
前記第2伝導性フレームは、前記第1基板の第2-2金属層と電気的に連結される第2-1伝導性フレームと、前記第2基板の第3金属層と電気的に連結される第2-2伝導性フレームを含む、請求項11に記載の電力半導体モジュール。
【請求項13】
前記サブモジュールの外側面を取り囲む第2モールドをさらに含む、請求項1から12のいずれか一項に記載の電力半導体モジュール。
【請求項14】
第1基板及び第2基板と、
前記第1基板と第2基板の間に配置されるサブモジュールと、
前記サブモジュールと電気的に連結される第1伝導性フレーム及び第2伝導性フレームと、
前記サブモジュールの外側面を取り囲む第2モールドと、を含み、
前記サブモジュールは、
第1内部伝導性フレームの上に配置された電力半導体素子と、
前記電力半導体素子の側面に配置される第1モールドと、を含む、電力半導体モジュール。
【請求項15】
前記電力半導体素子は、第1、第2電力半導体素子を含み、
前記第1内部伝導性フレームは、前記第1電力半導体素子または前記第2電力半導体素子のソース電極及びゲート電極と電気的に連結される、請求項14に記載の電力半導体モジュール。
【請求項16】
前記第1、第2電力半導体素子の上に配置された第2内部伝導性フレームをさらに含み、
前記第2内部伝導性フレームは、前記第1電力半導体素子または前記第2電力半導体素子のドレイン電極と電気的に連結される、請求項15に記載の電力半導体モジュール。
【請求項17】
前記第1伝導性フレームと前記第2伝導性フレームは、それぞれ前記第1基板と前記第2基板を介して前記サブモジュールと電気的に連結され、
前記第1伝導性フレームは、前記第1基板の金属層と電気的に連結される第1-1伝導性フレームと、前記第2基板の金属層と電気的に連結される第1-2伝導性フレームを含む、請求項14に記載の電力半導体モジュール。
【請求項18】
前記第2伝導性フレームは、前記第1基板の金属層と電気的に連結される第2-1伝導性フレームと、前記第2基板の金属層と電気的に連結される第2-2伝導性フレームを含む、請求項17に記載の電力半導体モジュール。
【請求項19】
請求項1~12及び請求項14~18のいずれか一項に記載の電力半導体モジュールを含む、電力変換装置。
【請求項20】
第1基板を形成するステップと、
前記第1基板の上部にモールディングされたサブモジュールを形成するステップと、
前記サブモジュールの上部に第2基板を形成するステップと、
第1伝導性フレームを前記サブモジュールに電気的に連結するステップと、
第2伝導性フレームを前記サブモジュールに電気的に連結するステップと、を含み、
前記サブモジュールは、
第1内部伝導性フレームと、
第2内部伝導性フレームと、
前記第1内部伝導性フレームと前記第2内部伝導性フレームの間に配置された電力半導体素子と、
前記第1、第2内部伝導性フレームと前記電力半導体素子の側面上に配置される第1モールドと、を含む、電力半導体モジュールの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、電力半導体モジュールと、これを含む電力変換装置及び電力半導体モジュールの製造方法(Power semiconductor module、power conversion device including the same and Manufacturing method of power semiconductor module)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
電力半導体(Power Semiconductor)は、電力電子システムの効率、速度、耐久性及び信頼性を決定する核心要素の1つである。
【0003】
最近、電力電子産業の発展に伴い既存に使用されたシリコン((Silicon)Si)電力半導体が物理的限界に到達し、これを代替するための炭化ケイ素((Silicon Carbide)SiC)及び窒化ガリウム((Galium Nitride)GaN)等のWBG(Wide Bandgap)電力半導体に対する研究が活発に行われている。
【0004】
WBG電力半導体素子は、Si電力半導体素子に比べて約3倍のバンドギャップエネルギーを有し、これにより低い真性キャリア濃度、高い絶縁破壊電界(約4~20倍)、高い熱伝導性(約3~13倍)及び大きい電子飽和速度(約2~2.5倍)の特性を有する。
【0005】
このような特性により、高温、高電圧環境で動作が可能であり、高いスイッチング速度と低いスイッチング損失を有する。このうち、窒化ガリウム(GaN)電力半導体素子は、低電圧システムに用いることができ、炭化ケイ素(SiC)電力半導体素子は、高電圧システムに適合している。
【0006】
一方、SiC電力半導体に関する従来の内部技術によれば、個別の電力半導体素子を所定の放熱基板に接着する過程で電力半導体素子にクラックが発生する問題がある。
【0007】
また、従来の内部技術では、個別の電力半導体素子を放熱基板に接着した後、モールディング過程でモールド材質が均一に充填されないことによりボイドが存在する問題がある。
【0008】
また、従来の内部技術では、個別の電力半導体素子を放熱基板に接着する過程で電力半導体素子の電極と放熱基板の伝導層パターンの間に電気的インターコネクションの不良が発生する問題がある。
【0009】
また、従来の内部技術によれば、それぞれ複数の電力半導体素子を含む複数の半導体モジュールが1つのユニットモジュール(unit module)として製作されるが、最終のモジュールテストでフェイル(fail)が発生したとき、製作されたユニットモジュール(unit module)全体を廃棄する問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
実施例の技術的課題の1つは、個別の電力半導体素子を所定の放熱基板に接着する過程で電力半導体素子にクラックが発生する問題を解決することである。
【0011】
また、実施例の技術的課題の1つは、個別の電力半導体素子を放熱基板に接着した後、モールディング過程でモールド材質が均一に充填されないことによりボイドが存在する問題を解決することである。
【0012】
また、実施例の技術的課題の1つは、個別の電力半導体素子を放熱基板に接着する過程で電力半導体素子の電極と放熱基板の伝導層パターンの間に電気的インターコネクションの不良が発生する問題を解決することである。
【0013】
また、実施例の技術的課題の1つは、複数の半導体モジュールが1つのユニットモジュール(unit module)として製作された後、最終のモジュールテストでフェイル(fail)が発生したとき、製作されたユニットモジュール全体を廃棄する問題を解決することである。
【0014】
実施例の技術的課題は、本項目に記載されたものに限定されず、発明の説明から把握できるものを含む。
【課題を解決するための手段】
【0015】
実施例に係る電力半導体モジュールは、第1基板及び第2基板と、前記第1基板と第2基板の間に配置される電力半導体サブモジュールと、前記サブモジュールと電気的に連結される第1伝導性フレーム及び第2伝導性フレームと、を含むことができる。前記第1、第2伝導性フレームは、第1、第2リードフレームと称することができるが、これに限定されるものではない。前記サブモジュールは、電力半導体サブモジュールと称することができるが、これに限定されるものではない。
【0016】
前記サブモジュールは、第1内部伝導性フレームと第2内部伝導性フレームの間に配置された電力半導体素子と、前記第1内部伝導性フレームと第2内部伝導性フレームの間に配置され、前記電力半導体素子の側面に配置される第1モールドを含むことができる。前記第1モールドは、内部モールドと称することができるが、これに限定されるものではない。
【0017】
前記電力半導体素子は、第1、第2電力半導体素子を含むことができる。
【0018】
前記第1内部伝導性フレームは、離隔した第1-1内部伝導性フレームと第1-2内部伝導性フレームを含むことができる。
【0019】
前記第1-1内部伝導性フレームは、前記第1電力半導体素子のドレイン電極と電気的に連結され、前記第1-2内部伝導性フレームは、前記第2電力半導体素子のソース電極及びゲート電極と電気的に連結される。
【0020】
前記第2内部伝導性フレームは、前記第1電力半導体素子のゲート電極及びソース電極と電気的に連結され、前記第2電力半導体素子のドレイン電極と電気的に連結される。
【0021】
前記第1基板は、順次配置された第1金属層、第1絶縁層及び第2金属層を含み、前記第2金属層は、電気的に分離された第2-1金属層と第2-2金属層を含むことができる。
【0022】
前記第2-1金属層と第2-2金属層のそれぞれは、前記サブモジュールの離隔した第1-1内部伝導性フレームと第1-2内部伝導性フレームのそれぞれに電気的に連結される。
【0023】
前記第2-1金属層と第2-2金属層のそれぞれは、前記サブモジュールの離隔した第1-1内部伝導性フレームと第1-2内部伝導性フレームのそれぞれに接触して連結される。
【0024】
前記第2基板は、順次配置された第3金属層、第2絶縁層及び第4金属層を含み、前記第3金属層は、前記サブモジュールの第2内部伝導性フレームと電気的に連結される。
【0025】
前記第3金属層は、前記サブモジュールの第2内部伝導性フレームと接触して連結される。
【0026】
前記第1伝導性フレームと前記第2伝導性フレームは、それぞれ前記第1基板と前記第2基板を介して前記サブモジュールと電気的に連結される。
【0027】
前記第1伝導性フレームは、前記第1基板の第2-1金属層と電気的に連結される第1-1伝導性フレームと、前記第2基板の第3金属層と電気的に連結される第1-2伝導性フレームを含むことができる。
【0028】
前記第2伝導性フレームは、前記第1基板の第2-2金属層と電気的に連結される第2-1伝導性フレームと、前記第2基板の第3金属層と電気的に連結される第2-2伝導性フレームを含むことができる。
【0029】
実施例は、前記サブモジュールの外側面を取り囲む第2モールドをさらに含むことができる。前記第2モールドは、外側モールドと称することができるが、これに限定されるものではない。
【0030】
また、実施例に係る電力半導体モジュールは、第1基板及び第2基板と、前記第1基板と第2基板の間に配置されるサブモジュールと、前記サブモジュールと電気的に連結される第1伝導性フレームと、第2伝導性フレーム及び前記サブモジュールの外側面を取り囲む第2モールドとを含むことができる。
【0031】
前記サブモジュールは、第1内部伝導性フレームの上に配置された電力半導体素子と、前記電力半導体素子の側面に配置される第1モールドを含むことができる。
【0032】
前記電力半導体素子は、第1、第2電力半導体素子を含むことができる。
【0033】
前記第1内部伝導性フレームは、前記第1電力半導体素子または前記第2電力半導体素子のソース電極及びゲート電極と電気的に連結される。
【0034】
実施例は、前記第1、第2電力半導体素子の上に配置された第2内部伝導性フレームをさらに含み、前記第2内部伝導性フレームは、前記第1電力半導体素子または前記第2電力半導体素子のドレイン電極と電気的に連結される。
【0035】
前記第1伝導性フレームと前記第2伝導性フレームは、それぞれ前記第1基板と前記第2基板を介して前記サブモジュールと電気的に連結され、前記第1伝導性フレームは、前記第1基板の金属層と電気的に連結される第1-1伝導性フレームと、前記第2基板の金属層と電気的に連結される第1-2伝導性フレームを含むことができる。
【0036】
前記第2伝導性フレームは、前記第1基板の金属層と電気的に連結される第2-1伝導性フレームと、前記第2基板の金属層と電気的に連結される第2-2伝導性フレームを含むことができる。
【0037】
実施例に係る電力変換装置は、前記いずれか1つの電力半導体モジュールを含むことができる。
【0038】
実施例に係る電力半導体モジュールの製造方法は、第1基板を形成するステップと、前記第1基板の上部にモールディングされたサブモジュールを形成するステップと、前記サブモジュールの上部に第2基板を形成するステップと、第1伝導性フレームを前記サブモジュールに電気的に連結するステップと、第2伝導性フレームを前記サブモジュールに電気的に連結するステップとを含むことができる。
【0039】
前記サブモジュールは、第1内部伝導性フレームと、第2内部伝導性フレームと、前記第1内部伝導性フレームと前記第2内部伝導性フレームの間に配置された電力半導体素子と、前記第1、第2内部伝導性フレームと前記電力半導体素子の側面上に配置される第1モールドとを含むことができる。
【発明の効果】
【0040】
実施例に係る電力半導体モジュール及びこれを含む電力変換装置によれば、個別の電力半導体素子を所定の放熱基板に接着する過程で電力半導体素子にクラックが発生する問題を解決することができる。
【0041】
例えば、実施例では、複数の電力半導体素子は、内部伝導性フレームを利用したサブモジュール(SubModule)化が可能であり、サブモジュール状態で内部伝導性フレームが放熱基板に接着されるので、電力半導体素子にクラックが発生する問題を解決できる技術的効果がある。
【0042】
また、実施例によれば、個別の電力半導体素子を放熱基板に接着した後、モールディング過程でモールド材質が均一に充填されないことによりボイドが存在する問題を解決することができる。
【0043】
例えば、実施例は、内部伝導性フレームを利用したサブモジュール段階で内部モールディングが行われるので、内部にボイドが存在する問題を解決できる技術的効果がある。
【0044】
また、実施例によれば、個別の電力半導体素子を放熱基板に接着する過程で電力半導体素子の電極と放熱基板の伝導層パターンの間に電気的インターコネクションの不良が発生する問題を解決することができる。
【0045】
例えば、実施例は、内部伝導性フレームを利用したサブモジュール化を行い、サブモジュール状態の内部伝導性フレームが放熱基板の伝導層パターンに接着されるので、電力半導体素子の電極と放熱基板の伝導層パターンの間に電気的インターコネクションの不良が発生する問題を解決できる技術的効果がある。
【0046】
また、実施例によれば、複数の半導体モジュールが1つのユニットモジュール(unit module)として製作された後、最終のモジュールテストでフェイルが発生したとき、製作されたユニットモジュール全体を廃棄する問題を解決することができる。
【0047】
例えば、実施例は、モジュールの仕様に応じて複数の電力半導体素子を直列または並列でサブモジュール(SubModule)化し、サブモジュールに対して事前テスト(Pre-test)を行うことによりフェイルが発生したサブモジュールのみ廃棄することができるので、コストを節減でき、量産性が増大する技術的効果がある。
【0048】
また、第2実施例に係る第2サブモジュールPMは、広い第2ゲート電極領域GAを確保できる技術的効果がある。例えば、第2ゲート電極領域GAは、第1ゲート領域G1または第2ゲート領域G2に比べて一側の幅Lが4倍以上確保可能であり、これにより内部技術に比べて第2ゲート電極領域GAは、16倍(L×L)以上のゲート電極領域を確保できる特別な技術的効果がある。
【0049】
実施例の技術的効果は、本項目に記載されたものに限定されず、発明の説明から把握できるものを含む。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【
図1】
図1は、実施例に係る電力変換装置1000の構成の例示図である。
【
図2a】
図2aは、実施例に係る電力半導体素子100の第1断面図である。
【
図2b】
図2bは、実施例に係る電力半導体素子100の第2断面図である。
【
図3a】
図3aは、実施例に係る電力半導体モジュール500の第1断面図である。
【
図3b】
図3bは、実施例に係る電力半導体モジュール500の第2断面図である。
【
図3c】
図3cは、実施例に係る電力半導体モジュール500の第3断面図である。
【
図3d】
図3dは、
図3cに図示された電力半導体モジュール500でサブモジュール200の詳細図である。
【
図4a】
図4aは、実施例に係る電力半導体モジュール500の製造工程の例示図である。
【
図4b】
図4bは、実施例に係る電力半導体モジュール500の製造工程の例示図である。
【
図4c】
図4cは、実施例に係る電力半導体モジュール500の製造工程の例示図である。
【
図4d】
図4dは、実施例に係る電力半導体モジュール500の製造工程の例示図である。
【
図4e】
図4eは、実施例に係る電力半導体モジュール500の製造工程の例示図である。
【
図4f】
図4fは、実施例に係る電力半導体モジュール500の製造工程の例示図である。
【
図4g】
図4gは、実施例に係る電力半導体モジュール500の製造工程の例示図である。
【
図5a】
図5aは、第2実施例に係るサブモジュールの製造工程の例示図である。
【
図5b】
図5bは、
図5aに図示された第1内部伝導性フレーム210の上に配置された第2サブモジュールPMの拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0051】
以下では、図面を参照して上記課題を解決するための実施例に係る発明をより詳しく説明する。
【0052】
以下の説明で用いられる構成要素に対する接尾辞「モジュール」及び「部」は、単に明細書の作成を容易にするために付与されるものとして、それ自体で特に重要な意味または役割を付与するものではない。よって、前記「モジュール」及び「部」は、互換的に用いることもできる。
【0053】
第1、第2等の序数を含む用語が多様な構成要素を説明するために用いることができるが、前記構成要素は、前記用語によって限定されるものではない。前記用語は、1つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられる。
【0054】
単数の表現は、文脈上明白に異ならせて意味しない限り、複数の表現を含む。
【0055】
本出願で、「含む」、「有する」または「備える」等の用語は、明細書に記載された特徴、数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合せたものが存在することを指定しようとするものであり、1つまたはそれ以上の他の特徴や数字、ステップ、動作、構成要素、部品またはこれらを組合せたものの存在または付加可能性を予め排除するものではないと理解されるべきである。
【実施例0056】
図1は、実施例に係る電力変換装置1000の構成例示図である。
【0057】
実施例に係る電力変換装置1000は、バッテリー或いは燃料電池からDC電源を受けてAC電源に変換することができ、所定の負荷にAC電源を供給することができる。例えば、実施例に係る電力変換装置1000はインバータを含むことができ、バッテリーからDC電源を受けて三相のAC電源に変換してモータMに供給することができ、モータMは、電気自動車、燃料電池自動車等に動力を提供することができる。
【0058】
実施例に係る電力変換装置1000は、電力半導体素子100を含むことができる。前記電力半導体素子100は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)であるが、これに限定されるものではなく、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)を含むことができる。
【0059】
例えば、前記電力変換装置1000は、複数の電力半導体素子100a、100b、100c、100d、100e、100fを含むことができ、複数のダイオード(図示されていない)を含むことができる。前記複数のダイオードのそれぞれは、前記電力半導体素子100a、100b、100c、100d、100e、100fにそれぞれに内部ダイオード形態で内在してもよいが、これに限定されるものではなく、別途で配置されてもよい。
【0060】
実施例は、複数の電力半導体素子100a~100fに対するオン・オフ制御によりDC電源をAC電源に変換することができる。例えば、実施例に係る電力変換装置1000は、一周期の第1時区間で第1電力半導体素子100aをオンし第2電力半導体素子100bをオフしてモータMに正極性電源を供給し、一周期の第2時区間で第1電力半導体素子100aをオフし第2電力半導体素子100bをオンしてモータMに負極性電源を供給することができる。
【0061】
実施例で、入力側の高電圧ラインと低電圧ラインで直列配置される電力半導体素子のグループをアーム(arm)と呼ぶことができる。例えば、第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bは、第1アームを構成し、第3電力半導体素子100cと第4電力半導体素子100dは、第2アームを構成し、第5電力半導体素子100eと第6電力半導体素子100fは、第3アームを構成することができる。
【0062】
前記アーム(arm)で上側電力半導体素子と下側電力半導体素子は、同時にオンしないように制御される。例えば、第1アームで第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bは、同時にオンせず、交互にオン・オフすることができる。
【0063】
各電力半導体素子100a~100fは、オフした状態で高い電源が印加される。例えば、第1電力半導体素子100aがオンした状態で第2電力半導体素子100bがオフすると、第2電力半導体素子100bには入力電圧がそのまま印加される。第2電力半導体素子100bに入力された電圧は、相対的に高い電圧であり、このような高い電圧を耐えることができるように各電力半導体素子100a~100fの耐圧は高いレベルに設計される。
【0064】
各電力半導体素子100a~100fは、オンした状態で高電流を導通させることができる。前記モータMは、相対的に高い電流で駆動され、このような高電流は、オンしている電力半導体を通じてモータMに供給される。
【0065】
各電力半導体素子100a~100fに印加される高い電圧は、高いスイッチング損失を誘発し得る。電力半導体素子100a~100fを導通する高い電流は、高い導通損失を誘発し得る。このような損失により発生する熱を放出するために電力半導体素子100a~100fは、放熱手段を含む電力半導体モジュールにパッケージングされてもよい。
【0066】
実施例の電力半導体素子100は、炭化ケイ素(SiC)電力半導体素子であってもよく、高温、高電圧環境で動作が可能であり、高いスイッチング速度と低いスイッチング損失を有することができる。
【0067】
一方、実施例に係る電力変換装置1000は、複数の電力半導体モジュールを含むことができる。
【0068】
例えば、
図1に図示された複数の電力半導体素子100a~100fが1つの電力半導体モジュールにパッケージングされるか、各アームを構成する電力半導体素子が1つの電力半導体モジュールにパッケージングされてもよい。
【0069】
例えば、
図1に図示された第1電力半導体素子100a、第2電力半導体素子100b、第3電力半導体素子100c、第4電力半導体素子100d、第5電力半導体素子100e及び第6電力半導体素子100fが1つの電力半導体モジュールにパッケージングされてもよい。
【0070】
また、電流容量を増やすために各電力半導体素子100a~100fと並列で配置される追加の電力半導体素子がさらに存在してもよい。この場合、電力半導体モジュールに含まれる電力半導体素子の個数は6個より多くてもよい。
【0071】
実施例に係る電力変換装置1000には、トランジスタ形態の電力半導体素子100a~100f以外にダイオード形態の電力半導体素子も含まれてもよい。例えば、第1電力半導体素子100aと並列で第1ダイオード(図示されていない)が配置され、第2電力半導体素子100bと並列で第2ダイオード(図示されていない)が配置されてもよい。そして、このようなダイオードも1つの電力半導体モジュールに一緒にパッケージングされてもよい。また、前記ダイオードは、各電力半導体素子に内部ダイオード形態で配置されてもよい。
【0072】
次に、各アームを構成する電力半導体素子が1つの電力半導体モジュールにパッケージングされてもよい。
【0073】
例えば、第1アームを構成する第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bが第1電力半導体モジュールにパッケージングされ、第2アームを構成する第3電力半導体素子100cと第4電力半導体素子100dが第2電力半導体モジュールにパッケージングされ、第3アームを構成する第5電力半導体素子100eと第6電力半導体素子100fが第3電力半導体モジュールにパッケージングされてもよい。
【0074】
また、電流容量を増やすために各電力半導体素子100a~100fと並列で配置される追加の電力半導体素子がさらに存在してもよく、この場合、各電力半導体モジュールに含まれる電力半導体素子の個数は2つより多くてもよい。そして、各アームにはトランジスタ形態の電力半導体素子100a~100f以外にダイオード形態の電力半導体素子(図示されていない)も含まれてもよく、このようなダイオードも1つの電力半導体モジュールに一緒にパッケージングされてもよい。また、前記ダイオードは、各電力半導体素子に内部ダイオード形態で配置されてもよい。
【0075】
次に、
図2aは、実施例に係る電力半導体素子100の第1断面図である。
【0076】
図2aを参照すると、実施例に係る電力半導体素子100は、基板110、第1導電型エピ層120、第2導電型ウェル130、第1導電型ソース領域140、ゲート絶縁層150、ゲート電極160及びドレイン電極105を含むことができる。前記第1導電型はn型であってもよく、第2導電型はP型であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0077】
例えば、前記電力半導体素子100は、所定の基板110の上に形成された第1導電型エピ層120と、前記第1導電型エピ層120に形成された第2導電型ウェル130と、前記第2導電型ウェル130に形成された第1導電型ソース領域140と、前記第1導電型ソース領域140の上に形成されたゲート絶縁層150と、ゲート電極160及び前記基板110の下に配置されるドレイン電極105を含むことができる。
【0078】
前記基板110と前記第1導電型エピ層120は、SiC(Silicon Carbide)を含むことができる。
【0079】
次に、
図2bは、実施例に係る電力半導体素子100の第2断面図であり、
図2aに図示された第1断面図に基づいた概略図である。
【0080】
実施例に係る電力半導体素子100は、所定の半導体エピ層120の上側に配置されたソース電極145、ゲート電極165及び前記半導体エピ層120の下側に配置されたドレイン電極105を含むことができる。
【0081】
MOSFETの形態においてソース電極145またはゲート電極165は、Al系の金属を含むことができ、ドレイン電極105は、Ti層、Ni層、Ag層を含むTi/Ni/Ag金属やNiV/Ag、V(vanadium)/Ni/Ag等を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0082】
次に、
図3aは、実施例に係る電力半導体モジュール500の第1断面図である。
【0083】
実施例に係る電力半導体モジュール500は、第1基板410、第2基板420、サブモジュール200、第1伝導性フレーム310、第2伝導性フレーム320を含むことができる。
【0084】
前記サブモジュール200は、複数の電力半導体素子100a、100bを含むことができる。
【0085】
例えば、前記サブモジュール200は、第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bを含むことができる。再び
図2bを参照すると、第1または第2電力半導体素子100a、100bは、半導体エピ層120、ソース電極145、ゲート電極165及びドレイン電極105を含むことができる。
【0086】
再び
図3aを参照すると、第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bは1つのアームを構成することができる。
【0087】
例えば、前記第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bは、電極が反対方向に配置される。例えば、第1電力半導体素子100aのソース電極とゲート電極は上側に配置され、ドレイン電極は下側に配置される。
【0088】
そして、第2電力半導体素子100bのソース電極とゲート電極は下側に配置され、ドレイン電極は上側に配置される。このような配置構造において第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bは1つのアームを構成することができる。
【0089】
一方、第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bは、電気的に並列連結される。
【0090】
例えば、実施例で、第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bは、電極が同一方向に配置される。例えば、第1電力半導体素子100aのソース電極とゲート電極は上側に配置され、ドレイン電極は下側に配置される。
【0091】
また、第2電力半導体素子100bのソース電極とゲート電極は上側に配置され、ドレイン電極は下側に配置される。このような配置構造において第1電力半導体素子100aと第2電力半導体素子100bは、電気的に並列連結される。
【0092】
次に、
図3bは、実施例に係る電力半導体モジュール500の第2断面図として、
図3aに図示された実施例に係る電力半導体モジュール500の詳細図である。
【0093】
実施例で、第1、第2基板410、420は、電力半導体モジュール500の下側と上側にそれぞれ配置される。
【0094】
例えば、前記第1基板410は、電力半導体モジュール500の下側に配置され、所定の接着部材(図示されない)により電力半導体モジュール500の下側に接着される。前記接着部材は、Sn-Ag系の接着部材であるかAg系の接着部材であってもよい。または、前記第1基板410は、ソルダリング或いは焼結(sintering)により電力半導体モジュール500の下側に接着されてもよい。
【0095】
前記第2基板420は、前記電力半導体モジュール500の上側に配置され、先述した第1基板410の技術的特徴を採用することができる。
【0096】
前記第1基板410は、第1金属層410a、第1絶縁層410b及び第2金属層410cを含むことができる。
【0097】
前記第1絶縁層410bは、第1金属層410aと第2金属層410cを電気的に絶縁させることができる。前記第1絶縁層410bは、熱伝導度が高いセラミック材質を含むことができる。
【0098】
第1金属層410aは一側が第1絶縁層410bに接し、他側に熱を発散させることができる。第1金属層410aの他側には、冷却媒体を含む放熱手段が近接配置される。
【0099】
前記第2金属層410cには、配線パターンが形成され、配線パターンはサブモジュール200と電気的に連結される。
【0100】
例えば、前記第2金属層410cは、電気的に分離された第2-1金属層410c1と第2-2金属層410c2を含むことができ、それぞれ第1電力半導体素子100a及び第2電力半導体素子100bと電気的に連結される。前記第1金属層410aと第2金属層410cはCu系の金属を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0101】
また、前記第2基板420は、第3金属層420a、第2絶縁層420b及び第4金属層420cを含むことができる。前記第2基板420は、前記第1基板410の技術的特徴を採用することができる。
【0102】
例えば、前記第2絶縁層420bは、第3金属層420aと第4金属層420cを電気的に絶縁させることができる。前記第2絶縁層420bは、熱伝導度が高いセラミック材質を含むことができる。
【0103】
前記第3金属層420aには、配線パターンが形成され、配線パターンはサブモジュール200と電気的に連結される。例えば、第3金属層420aは、第1電力半導体素子100a及び第2電力半導体素子100bと電気的に連結される。
【0104】
第4金属層420cは一側が第2絶縁層420bに接し、他側に熱を発散させることができる。第4金属層420cの他側には、冷却媒体を含む放熱手段が近接配置される。
【0105】
続いて、
図3bを参照すると、第1伝導性フレーム310と第2伝導性フレーム320のそれぞれの一側はサブモジュール200と電気的に連結される、それぞれの他側は外部連結端子と連結される。外部連結端子は、入力電源、モータまたはインバータ制御機等を含むことができる。
【0106】
例えば、第1伝導性フレーム300と第2伝導性フレーム320は、第1基板410と第2基板420を介してサブモジュール200と電気的に連結される。
【0107】
例えば、前記第1伝導性フレーム310は、第1基板410の第2-1金属層410c1と電気的に連結される第1-1伝導性フレーム310aと、第2基板420の第3金属層420aと電気的に連結される第1-2伝導性フレーム310bを含むことができる。
【0108】
また、前記第2伝導性フレーム320は、第1基板410の第2-2金属層410c2と電気的に連結される第2-1伝導性フレーム320aと、第2基板420の第3金属層420aと電気的に連結される第2-2伝導性フレーム320bを含むことができる。
【0109】
次に、
図3cは、実施例に係る電力半導体モジュール500の第3断面図として、
図3bに図示された実施例に係る電力半導体モジュール500の詳細図である。
【0110】
実施例のサブモジュール200は、複数の電力半導体素子100a、100bの側面を取り囲む第1モールド201を含むことができる。
【0111】
また、実施例に係る電力半導体モジュール500は、前記サブモジュール200の外側面を取り囲む第2モールド502を含むことができる。
【0112】
前記第1モールド201または前記第2モールド502はEMC(Epoxy Molding Compound)を含むことができるが、これに限定されるものではない。
【0113】
次に、
図3dは、
図3cに図示された電力半導体モジュール500でサブモジュール200の詳細図である。
【0114】
実施例に係るサブモジュール200は、第1内部伝導性フレーム210と第2内部伝導性フレーム220の間に配置された複数の電力半導体素子100a、100b及び前記複数の電力半導体素子100a、100bの側面を取り囲む第1モールド201を含むことができる。前記第1内部伝導性フレーム210は、第1-1内部伝導性フレーム210aと第1-2内部伝導性フレーム210bを含むことができる。
【0115】
前記第1-1内部伝導性フレーム210aは、第1電力半導体素子100aのドレイン電極と電気的に連結され、第1-2内部伝導性フレーム210bは、第2電力半導体素子100bのソース電極及びゲート電極と電気的に連結される。前記第2電力半導体素子100bのゲート電極と、ソース電極と連結される第1-2内部伝導性フレーム210bは、図示されたものと違うように互いに連結されていない個別の構成であってもよい。
【0116】
前記第2内部伝導性フレーム220は、第1電力半導体素子100aのゲート電極及びソース電極と電気的に連結され、第2電力半導体素子100bのドレイン電極と電気的に連結される。第1電力半導体素子100aのゲート電極と、ソース電極と連結される第2内部伝導性フレーム220は、図示されたものと違うように互いに連結されていない個別の構成であってもよい。前記第1モールド201は、複数の電力半導体素子100a、100bを酸化物質から保護し、複数の電力半導体素子100a、100bを固定させる機能をすることができる。
【0117】
実施例によれば、第1、第2内部伝導性フレーム210、220を利用したサブモジュール(SubModule)段階で、第1モールド201により1次内部モールディングが行われるので、内部にボイドが存在する問題を解決できる技術的効果がある。
【0118】
また、実施例によれば、複数の電力半導体素子を、内部伝導性フレームを利用してサブモジュール(SubModule)化し、サブモジュール状態で内部伝導性フレームが第1基板410及び第2基板420に接着され、第1モールド201によって電力半導体素子が保護されるので、電力半導体素子にクラックが発生する問題を解決できる技術的効果がある。
【0119】
また、実施例は、内部伝導性フレームを利用したサブモジュール(SubModule)化を行い、サブモジュール状態の内部伝導性フレームが第1、第2基板410、420に接着されるので、電力半導体素子の電極と第1、第2基板410、420の伝導層パターンの間に電気的インターコネクションの不良が発生する問題を解決できる技術的効果がある。
【0120】
また、実施例では、モジュールの仕様に応じて複数の電力半導体素子を直列または並列でサブモジュール(SubModule)化することにより搭載数量の調節が可能であり、サブモジュールに対して事前テスト(Pre-test)を行うことによりフェイルが発生したサブモジュールのみ廃棄することができるので、コストを節減でき、量産性が増大する技術的効果がある。
【0121】
次に、
図4a~
図4gは、実施例に係る電力半導体モジュール500の製造工程の例示図である。
【0122】
まず、
図4aを参照すると、第1内部伝導性フレーム210の上に複数の電力半導体素子100が配置される。前記第1内部伝導性フレーム210は、Cu等を含む伝導層金属であってもよい。
【0123】
前記電力半導体素子100は、それぞれの電極の配置が同じ方向を向く並列形態で、複数でパッケージングされてもよく、それぞれの電極の配置が反対方向に向けて配置されて、各アームを構成する形態でパッケージングされてもよい。
【0124】
また、実施例は、MOSFET形態の電力半導体素子以外にダイオード形態の電力半導体素子を含むこともでき、それぞれの電力半導体素子100と並列でダイオード(図示されない)が配置されてもよく、各電力半導体素子に内部ダイオード形態でダイオードが配置されてもよい。
【0125】
次に、
図4bのように、前記複数の電力半導体素子100の上に第2内部伝導性フレーム220が配置される。前記第2内部伝導性フレーム220は、Cu等を含む伝導層金属であってもよい。
【0126】
図4bでは、第1内部フレーム210と第2内部フレーム200が備えられるものと図示したが、これに限定されるものではない。
【0127】
例えば、実施例のサブモジュール200は、第1内部フレーム210と第2内部フレーム200のうち少なくとも1つを備えることができる。例えば、実施例のサブモジュール200は、電力半導体素子100のドレイン電極方向に位置する内部フレームを備えなくてもよく、この場合、ドレイン電極が第1基板または第2基板の電極パターンに接触して電気的に連結される。
【0128】
次に、
図4cのように、前記第1内部伝導性フレーム210と前記第2内部伝導性フレーム220の間に第1モールド201を充填することができる。
【0129】
実施例によれば、第1、第2内部伝導性フレーム210、220を利用したサブモジュール(SubModule)段階で、第1モールド201により1次内部モールディングが行われるので、内部にボイドが存在する問題を解決できる技術的効果がある。
【0130】
また、実施例によれば、複数の電力半導体素子を、内部伝導性フレームを利用してサブモジュール(SubModule)化し、サブモジュール状態で内部伝導性フレームが第1基板410及び第2基板420に接着され、第1モールド201によって電力半導体素子が保護されるので、電力半導体素子にクラックが発生する問題を解決できる技術的効果がある。
【0131】
次に、
図4dのように、第1モールド201されたモジュールに対してシンギュレーション(Singulation)(C)を行ってサブモジュール200を製造することができる。
【0132】
前記サブモジュール200は、複数の電力半導体素子100を含むことができ、それぞれの電力半導体素子100の電極の配置が同じ方向を向く並列形態でパッケージングされてもよく、それぞれの電極の配置が反対方向に配置されて各アームを構成する形態でパッケージングされてもよい。
【0133】
次に、
図4eのように、それぞれのサブモジュール200に対して事前テスト(Pre-test)を行う。
【0134】
実施例によれば、モジュールの仕様に応じて複数の電力半導体素子を直列または並列でサブモジュール(SubModule)化することにより搭載数量の調節が可能であり、サブモジュールに対して事前テスト(Pre-test)を行うことによりフェイルが発生したサブモジュールのみ廃棄することができるので、コストを節減でき、量産性が増大する技術的効果がある。
【0135】
次に、
図4f及び
図4gのように、第1基板410、第2基板420の間に第1伝導性フレーム310、第2伝導性フレーム320及びサブモジュール200を配置した後圧搾して、実施例に係る電力半導体モジュール500を製造することができる。
【0136】
これにより、実施例によれば、複数の電力半導体素子を、内部伝導性フレームを利用してサブモジュール(SubModule)化し、サブモジュール状態で内部伝導性フレームが第1基板410及び第2基板420に接着され、第1モールド201によって電力半導体素子が保護されるので、電力半導体素子にクラックが発生する問題を解決できる技術的効果がある。
【0137】
また、実施例は、内部伝導性フレームを利用したサブモジュール(SubModule)化を行い、サブモジュール状態の内部伝導性フレームが第1、第2基板410、420に接着されるので、電力半導体素子の電極と第1、第2基板410、420の伝導層パターンの間に電気的インターコネクションの不良が発生する問題を解決できる技術的効果がある。
【0138】
次に、
図5aは、第2実施例に係る第2サブモジュールPMの製造工程の例示図であり、
図5bは、
図5aに図示された第1内部伝導性フレーム210の上に配置された第2サブモジュールPMの拡大図である。
【0139】
第2実施例は、先述された実施例の技術的特徴を採用することができ、以下第2実施例の主な特徴を中心に説明することにする。
【0140】
図5bを参照すると、第2サブモジュールPMは、第1内部伝導性フレーム210の上に配置された第2-1電力半導体素子100Xと第2-2電力半導体素子100Yを含むことができる。
【0141】
前記第2-1電力半導体素子100Xは、第2-1ソース領域S1と第2-1ゲート領域G1を含むことができる。
【0142】
前記第2-2電力半導体素子100Yは、第2-2ソース領域S2と第2-2ゲート領域G2を含むことができる。
【0143】
前記第2-1ソース領域S1及び第2-2ソース領域S2は、離隔した複数のソース領域を含むことができるが、これに限定されるものではなく、以後の工程でそれぞれのソース電極に離隔したソース領域が電気的に連結される。
【0144】
第2サブモジュールPMは、広い第2ゲート電極領域GAを確保できる技術的効果がある。
【0145】
例えば、第2ゲート電極領域GAは、第1ゲート領域G1または第2ゲート領域G2に比べて一側の幅Lが4倍以上確保可能であり、これにより内部技術に比べて第2ゲート電極領域GAは、16倍(L×L)以上のゲート電極領域を確保できる特別な技術的効果がある。
【0146】
以上、本発明の実施例を参照して説明したが、当該技術分野で通常の知識を有した者であれば、下記の特許請求の範囲に記載された本発明の思想及び領域を逸脱しない範囲内で、本発明を多様に修正及び変更することができることを容易に理解できるはずである。