IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

2024-149443情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム
<>
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図1
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図2
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図3
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図4
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図5
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図6
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図7
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図8
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図9
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図10
  • -情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム 図11
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149443
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、方法、プログラム、およびシステム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20241010BHJP
   G06Q 50/10 20120101ALI20241010BHJP
【FI】
G06Q10/1053
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】23
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024061060
(22)【出願日】2024-04-04
(31)【優先権主張番号】P 2023062444
(32)【優先日】2023-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.PYTHON
2.TENSORFLOW
3.MySQL
(71)【出願人】
【識別番号】516291402
【氏名又は名称】ファインディ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】志賀 優毅
(72)【発明者】
【氏名】笹野 翔太
【テーマコード(参考)】
5L010
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA08
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】人材マッチングサービスの利便性を向上する。
【解決手段】本開示の一態様のプログラムは、コンピュータを、求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得する手段、アカウント情報に基づいて、外部サービスから外的求職者情報を取得する手段、求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を外的求職者情報から抽出する手段、求職者のプロフィール情報のうち外的求職者情報から候補が抽出されなかった第2項目を特定する手段、第2項目の入力を求職者に促す手段、として機能させる。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得する手段、
前記アカウント情報に基づいて、前記外部サービスから外的求職者情報を取得する手段、
前記求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を前記外的求職者情報から抽出する手段、
として機能させるプログラム。
【請求項2】
前記求職者のプロフィール情報の項目は、前記求職者の属性、経歴、特性、または意思の少なくとも1つに関する項目を含む、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目が予め関連付けられており、
前記抽出する手段は、前記アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられる第1項目の値の候補を当該外部サービスから取得した外的求職者情報から抽出する、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項4】
前記外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目の値の候補を抽出するルールが定義されており、
前記抽出する手段は、前記アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられる第1項目の値の候補を当該外部サービスから取得した外的求職者情報から当該外部サービスに対応するルールに従って抽出する、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項5】
前記コンピュータを、
前記外部サービス毎に、1または複数の所定の外的求職者情報から前記ルールを出力させるためのプロンプトを生成する手段、
前記プロンプトを大規模言語モデルへ入力することに対する出力データとして前記ルールを取得する手段、
として機能させる、請求項4記載のプログラム。
【請求項6】
前記コンピュータを、
前記外部サービス毎に、前記外的求職者情報から第1項目の値の候補を出力させるためのプロンプトを生成する手段、
として機能させ、
前記抽出する手段は、前記アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられる前記プロンプトを大規模言語モデルへ入力することに対する出力データとして第1項目の値の候補を抽出する、
請求項3に記載のプログラム。
【請求項7】
前記生成する手段は、前記外部サービス毎に、それぞれの外部サービスに対応する回答例を含むプロンプトを生成する、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項8】
前記生成する手段は、前記外部サービス毎に、それぞれの外部サービスに対応するプロフィール情報の項目を含むプロンプトを生成し、
前記抽出する手段は、前記プロンプトを大規模言語モデルへ入力することに対する出力データとして、前記アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられる第1項目の値の候補を当該外部サービスに対応するプロフィール情報の項目に従って抽出する、
請求項6記載のプログラム。
【請求項9】
前記生成する手段は、前記外部サービス毎に、1または複数の所定の外的求職者情報および当該1または複数の所定の外的求職者情報の入力に応じて前記大規模言語モデルが出力する所定の出力データからなる入出力例を含むプロンプトを生成する、
請求項6に記載のプログラム。
【請求項10】
前記コンピュータを、
前記求職者のプロフィール情報のうち前記外的求職者情報から候補が抽出されなかった第2項目を特定する手段、
前記第2項目の入力を前記求職者に促す手段、
として機能させ、
前記生成する手段は、1または複数の所定の外的求職者情報および当該1または複数の所定の外的求職者情報に対して所定の1または複数の求職者から入力された第2項目の値からなる入出力例を含むプロンプトを生成する、
請求項9記載のプログラム。
【請求項11】
前記コンピュータを、
前記求職者からの入力に基づいて前記求職者のプロフィール情報を作成する手段、
作成された前記求職者のプロフィール情報を、当該求職者を識別する情報に関連付けて保存する手段、
として機能させる、請求項1に記載のプログラム。
【請求項12】
前記プロフィール情報を作成する手段は、抽出された前記第1項目の値の候補に基づいて前記プロフィール情報を作成する、
請求項11に記載のプログラム。
【請求項13】
前記コンピュータを、前記求職者の端末に前記プロフィール情報を編集する画面を表示させる手段として機能させ、
前記プロフィール情報を編集する画面において、前記第1項目に対して抽出された候補が編集可能な状態で設定され、当該候補と、前記求職者が入力した値とが異なる態様で表示される、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項14】
前記コンピュータを、前記求職者の端末に前記プロフィール情報を編集する画面を表示させる手段として機能させ、
前記プロフィール情報を編集する画面において、前記第1項目に対する求職者入力時に、抽出された当該第1項目の値の候補が選択可能に提示される、
請求項12に記載のプログラム。
【請求項15】
前記コンピュータを、
前記求職者のプロフィール情報のうち前記外的求職者情報から候補が抽出されなかった第2項目を特定する手段、
前記第2項目の入力を前記求職者に促す手段、
として機能させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項16】
前記外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目が予め関連付けられており、
前記コンピュータを、前記求職者の端末に、前記第2項目に関連付けられている外部サービスの情報を提示させる手段、として機能させる、
請求項15に記載のプログラム。
【請求項17】
前記コンピュータを、前記求職者のプロフィール情報に基づいて、当該求職者に対するスカウト文書を作成する手段、として機能させる、
請求項11に記載のプログラム。
【請求項18】
前記求職者に対するスカウト文書は、前記求職者のプロフィール情報のうち前記第1項目の値と、当該項目の値の候補を抽出するために参照された外部サービスの名称とを含む、
請求項17に記載のプログラム。
【請求項19】
前記求職者に対するスカウト文書は、前記求職者のプロフィール情報の前記第1項目の値を含み、
前記コンピュータを、スカウトの端末に、前記スカウト文書に含まれる前記第1項目の値の候補を抽出するために参照された外部サービスにアクセスするための情報を前記スカウト文書とともに提示させる手段、として機能させる、
請求項17に記載のプログラム。
【請求項20】
前記コンピュータを、前記求職者が前記プロフィール情報の作成を開始する前に、前記求職者の端末に、前記求職者にアカウント情報の入力を推奨する外部サービスの情報を提示させる手段、として機能させる、
請求項1に記載のプログラム。
【請求項21】
求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得する手段と、
前記アカウント情報に基づいて、前記外部サービスから外的求職者情報を取得する手段と、
前記求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を前記外的求職者情報から抽出する手段と、
を具備する、情報処理装置。
【請求項22】
コンピュータが、
求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得するステップと、
前記アカウント情報に基づいて、前記外部サービスから外的求職者情報を取得するステップと、
前記求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を前記外的求職者情報から抽出するステップと、
を実行する方法。
【請求項23】
第1情報処理装置と、第2情報処理装置とを具備するシステムであって、
前記第1情報処理装置は、求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得する手段と、
前記アカウント情報に基づいて、前記外部サービスから外的求職者情報を取得する手段と、
前記求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を前記外的求職者情報から抽出する手段と、
を備える、
システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、方法、プログラム、およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば転職サイトなどの人材マッチングサービスでは、スカウト(求人企業に所属する者、または求人企業にふさわしいと思われる求職者を紹介する者)が、求職者の登録したプロフィール情報を閲覧し、所望の求職者にスカウト文書を送付することがある。多くの求職者が詳細なプロフィール情報を登録しているサービスは、求人企業にとって所望の人材を獲得しやすいので価値が高い。
【0003】
他方、プロフィール登録は面倒であるため、求職者が、例えば項目数が多すぎるなどの入力負担の高いサービスへのプロフィール登録を忌避したり、限られた数のサービスにのみプロフィール情報を登録したりする可能性がある。
【0004】
特許文献1には、組織または人の経歴や保有技術に関する情報を、その組織や人が保有する文書ファイルから高精度且つ自動的に抽出することを企図した技術的思想が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2011-141793号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1の技術的思想は、例えばユーザの個人のコンピュータにおいて頻繁に使用されているファイルに含まれるキーワードを当該ユーザの識別情報等に対応付けた経歴情報を検索可能に格納している。しかしながら、この技術的思想では、キーワードを抽出可能な情報源が限定的であり、抽出したキーワードとユーザの経歴との関係が特定されていない。故に、特許文献1の経歴情報を求職者のプロフィール情報または求職者に対するスカウト文書の作成に活用しようとしても、抽出可能なキーワードが少なく、かつどのキーワードが求職者のプロフィールのどの部分に関連するのかを特定できないので、あまり有用でないと考えられる。
【0007】
本開示の目的は、人材マッチングサービスの利便性を向上することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様のプログラムは、コンピュータを、求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得する手段、アカウント情報に基づいて、外部サービスから外的求職者情報を取得する手段、求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を外的求職者情報から抽出する手段、として機能させる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態の求職者端末の構成を示すブロック図である。
図3】本実施形態のサーバの構成を示すブロック図である。
図4】本実施形態の一態様の説明図である。
図5】本実施形態の一態様の説明図である。
図6】本実施形態の外部取得情報データベースのデータ構造を示す図である。
図7】本実施形態の外的求職者情報収集処理のフローチャートである。
図8】本実施形態のプロフィール作成支援処理のフローチャートである。
図9】本実施形態のプロフィール作成支援処理において表示される画面例を示す図である。
図10】変形例1の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図11】変形例1のスカウト端末の構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成について説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0012】
図1に示すように、情報処理システム1は、求職者端末10と、サーバ30とを備える。
求職者端末10及びサーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
求職者端末10及び外部システム50は、ネットワークNWを介して接続される。
サーバ30及び外部システム50は、ネットワークNWを介して接続される。
【0013】
サーバ30は、求職者端末10から送信されたリクエストに応じたレスポンスを当該求職者端末10に提供する情報処理装置の一例である。サーバ30は、例えば、サーバコンピュータである。サーバ30は、求職者および求人企業(スカウトを含み得る)が参加する人材マッチングサービス(「人材マッチングプラットフォーム」と呼ぶこともできる)を管理する。人材マッチングサービスは、求職者と求人企業とを結びつける場に相当する。本明細書において、求職者とは、求職の意向のある者を含み、少なくとも人材マッチングサービス上に求職者情報を登録、または登録の準備(例えば、履歴書ファイルもしくは職務経歴書ファイルのアップロード、または求職者情報の入力)をする者を含む。同様に、求人企業とは、求人の意思のある法人または個人を含み、少なくとも人材マッチングサービスを利用して直接または(スカウトを介して)間接的に採用活動(例えば、スカウト文書の送付、求人情報の登録、または登録の準備)を行う者を含む。
【0014】
求職者端末10は、サーバ30にリクエストを送信する情報処理装置の一例である。求職者端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。求職者端末10のユーザは、求職者である。ユーザ(求職者)は、転職活動または(再)就職活動を行っている者、またはこれらの活動に興味のある者である。
【0015】
図示しないが、情報処理システム1は、さらに、スカウト端末を含むことができる。スカウト端末は、情報処理装置の一例である。スカウト端末は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。スカウト端末のユーザ(スカウト)は、求人企業に属する人物(例えば、求人企業の採用担当者)、または求人企業にふさわしいと思われる求職者を紹介する者(いわゆる転職エージェント)である。
【0016】
ここで、人材マッチングサービスの管理に関するサーバ30の挙動の例について説明する。具体的には、サーバ30は、求職者から提供されたプロフィール情報をスカウトが閲覧可能な状態(例えば匿名かつ検索可能な状態で公開)とする。スカウトは、自社、または求人企業にふさわしいと思われる求職者に対して、スカウト文書を作成し、送付することができる。この結果、求人企業と、求職者とを結びつけることができる。
【0017】
外部システム50は、求職者端末10のユーザに任意の情報サービスを提供する。外部システム50は、以下の少なくとも1つを含むことができるが、他のサービスを含んでもよい。
・SNS(Social Networking Service)
・イシュー管理サービス
・コンテンツ共有サービス
・人材マッチングサービス
・コミュニティサービス
【0018】
SNSは、例えば、Twitter(登録商標)、Facebook(登録商標)、またはLinkedIn(登録商標)であるが、これらに限られない。
【0019】
イシュー管理サービスは、ソフトウェア開発プラットフォーム、課題管理ツールまたはタスク管理ツールを含み得る。様々なエンジニアが、イシュー管理サービスを利用して種々の開発活動を行い得る。そして、イシュー管理サービスを提供する外部システム50は、開発活動のログに関する情報を保存する。
【0020】
ソフトウェア開発プラットフォームは、典型的には、GitHub(登録商標)である。GitHubは、エンジニアによる開発の成果物であるソースコードの管理、およびソースコードに対するレビューの管理等を行う。ソフトウェア開発プラットフォームは、GitHubに限られず、GitLab(登録商標)またはBitbucket(登録商標)等であってもよい。課題管理ツールは、例えばJira(登録商標)であってよい。タスク管理ツールは、例えば、Trello(登録商標)またはbacklog(登録商標)等であってもよい。
【0021】
GitHubは、ソースコードホスティングサービスである。GitHubは、開発の成果物であるソースコードのバージョン管理を行うためのリポジトリ(管理手段)を有する。GitHubは、ある時点におけるソースコードの一覧を管理している。GitHubは、イシュー(作成)、プッシュ、コミット、プルリクエスト、マージ等の各種機能を備えている。
【0022】
イシューは、プロジェクトやソースコードの課題を管理するための機能である。プッシュは、エンジニアのローカル環境(ローカルリポジトリ)で作成又は修正を行ったソースコードをリモート環境(リモートリポジトリ)へアップロードする機能である。コミットは、ソースコードへの変更内容を登録するための機能である。プルリクエストは、プッシュがなされたことを通知してレビューを依頼する機能である。マージは、レビュー結果を確定させて履歴を統合する機能である。ここで、ソースコードとは、Pythonのようなプログラミング言語、またはHTML、CSSのようなマークアップ言語により記述されるコード(文字列)に加え、JavaScript(登録商標)のようなプログラミング言語の一種であるスクリプト言語により記述されるスクリプト(文字列)を含む概念である。
【0023】
プログラミング言語とは、ソフトウェア開発に用いられる言語であり、具体的にはJavaScript(登録商標)、Java(登録商標)、Scala、PHP、Ruby、Python、Go、C#、などがある。また、ソフトウェアフレームワークとはソフトウェア開発に利用するソフトウェアプラットフォームであり、具体的には、jQuery、React、Vue.js、Angular、Nuxt.js、Next.js、ReactNative、Spring Framework、Play Framework、Laravel、CakePHP、RubyonRails、Django、Flask、TensorFlow、gin、Unity、Expressなどがある。
【0024】
コンテンツ共有サービスは、例えば、各種のブログサービスを含み得るが、他の種別のコンテンツを共有できるサービスであってもよい。
【0025】
人材マッチングサービスは、例えば、Wantedly(登録商標)であるが、これに限られない。
コミュニティサービスは、例えば、Qiita(登録商標)であるが、これに限られない。
【0026】
なお、上記の具体的なサービスの分類は一例に過ぎず、重複があり得る。例えば、あるサービスがSNSとコンテンツ共有サービスの両方に属することがあり得る。いずれにせよ、外部システム50には、求職者端末10のユーザ(求職者)に関する情報が当該外部システム50における当該ユーザのアカウント情報に紐づけて蓄積される。
【0027】
(1-1)求職者端末の構成
求職者端末の構成について説明する。図2は、本実施形態の求職者端末の構成を示すブロック図である。
【0028】
図2に示すように、求職者端末10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。求職者端末10は、ディスプレイ21に接続される。
【0029】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0030】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、または専用アプリケーション)のプログラム
【0031】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0032】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、求職者端末10の機能を実現するコンピュータである。プロセッサ12は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU(Central Processing Unit)
・GPU(Graphic Processing Unit)
・ASIC(Application Specific Integrated Circuit)
・FPGA(Field Programmable Array)
【0033】
入出力インタフェース13は、求職者端末10に接続される入力デバイスから情報(例えばユーザの指示)を取得し、かつ、求職者端末10に接続される出力デバイスに情報(例えば画像)を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイ21、スピーカ、又は、それらの組合せである。
【0034】
通信インタフェース14は、求職者端末10と外部装置(例えば、サーバ30、または外部システム50)との間の通信を制御するように構成される。
【0035】
ディスプレイ21は、画像(静止画、または動画)を表示するように構成される。ディスプレイ21は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機ELディスプレイである。
【0036】
(1-2)サーバの構成
サーバの構成について説明する。図3は、本実施形態のサーバの構成を示すブロック図である。
【0037】
図3に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0038】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0039】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0040】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0041】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するコンピュータである。プロセッサ32は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU
・GPU
・ASIC
・FPGA
【0042】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスから情報(例えばユーザの指示)を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報(例えば画像)を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0043】
通信インタフェース34は、サーバ30と外部装置(例えば、求職者端末10、外部システム50、またはスカウト端末)との間の通信を制御するように構成される。
【0044】
(2)実施形態の一態様
本実施形態の一態様について説明する。図4は、本実施形態の一態様の説明図である。図5は、本実施形態の一態様の説明図である。
【0045】
図4に示すように、求職者端末10のユーザUS1(求職者)は、様々な目的で外部システム50を利用する。
例えば、ユーザUS1は、イシュー管理サービスを提供する外部システム50-1を利用してソフトウェア開発活動を行い、当該外部システム50-1は当該活動のログをユーザUS1のアカウント情報に紐づけて蓄積し得る。ユーザUS1は、コンテンツ共有サービスを提供する外部システム50-2に他のユーザに公開するためのメッセージを投稿し、外部システム50-2は投稿されたメッセージをユーザUS1のアカウント情報に紐づけて蓄積し得る。ユーザUS1は、SNSを提供する外部システム50-3に自己のプロフィールを登録し、外部システム50-3は登録されたプロフィールをユーザUS1のアカウント情報に紐づけて蓄積し得る。
【0046】
他方、求職者端末10は、ユーザUS1の指示に応じて、当該ユーザUS1が利用する各外部サービス(外部システム50によって提供されるサービス)のアカウント情報をサーバ30へ送信する。サーバ30は、ユーザUS1のアカウント情報を用いて、各外部システム50から当該アカウント情報に紐付けられた求職者情報(一例として、外部サービスによって特定者(例えばユーザの友人)または不特定者向けに公開されている求職者情報)(以下、「外的求職者情報」という)を取得する。サーバ30は、取得した外的求職者情報に基づく情報(以下、「外部取得情報」という)を記憶装置31に保存する。このようにして、サーバ30は、求職者であるユーザUS1が外部サービスを利用することで外部システム50に蓄積された外的求職者情報を当該ユーザUS1に関連付けて集約することができる。
【0047】
図5に示すように、ユーザUS1が情報処理システム1によって提供される人材マッチングサービスに自己のプロフィール情報を登録(更新を含み得る)する時に、求職者端末10はプロフィール情報の作成支援要求をサーバ30へ送信する。
【0048】
サーバ30は、作成支援要求に応じて、ユーザUS1に関連付けられている外的求職者情報を取得し、当該外的求職者情報からプロフィール情報の各項目の候補値を抽出する。以降の説明において、項目の値とは数値に限られず、文字列または他のデータ型の値を含み得る。プロフィール情報の項目のうち、候補値を抽出することができた項目を「該当項目」または「第1項目」という。さらに、サーバ30は、プロフィール情報を構成する項目のうち、外的求職者情報から候補が抽出されなかった項目(以下、「欠損項目」または「第2項目」という)を特定する。サーバ30は、これらの処理の結果に基づいて、ユーザUS1のプロフィール情報の作成を支援する情報(以下、「作成支援情報」という)を求職者端末10へ送信する。作成支援情報の詳細は後述するが、一例として、サーバ30は、外的求職者情報から抽出された候補値に対応する該当項目の情報と、欠損項目の入力をユーザUS1に促す情報とを含む作成支援情報を求職者端末10へ送信してもよい。
【0049】
これにより、ユーザUS1は、該当項目については入力作業の手間を省きながら、欠損項目については入力の必要性を意識付けられるので、例えば必須項目の入力漏れによりプロフィール情報が受理されずやり直しが生じるなどの事態を防ぐことができる。つまり、人材マッチングサービスに対する求職者のプロフィール登録を促すことができる。
【0050】
(3)データベース
本実施形態のデータベースについて説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0051】
(3-1)外部取得情報データベース
本実施形態の外部取得情報データベースについて説明する。図6は、本実施形態の外部取得情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0052】
外部取得情報データベースには、外部取得情報が格納される。外部取得情報は、求職者端末10のユーザ(求職者)に関する情報のうち、外部システム50において当該ユーザのアカウント情報に紐づけて蓄積されていたユーザ情報(外的求職者情報)と、当該外的求職者情報のメタ情報とを含む。
【0053】
外部取得情報データベースは、例えば求職者を一意に識別する情報に関連付けられるテーブルを含むことができる。図6に示すように、テーブルは、例えば「ID」フィールドと、「関連項目」フィールドと、「サービス」フィールドと、「日付」フィールドと、「詳細」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0054】
「ID」フィールドには、IDが格納される。IDは、外部取得情報を一意に識別する情報(主キー)である。
【0055】
「関連項目」フィールドには、関連項目情報が格納される。関連項目情報は、外的求職者情報がプロフィール情報のどの項目に関連するかを示す情報である。関連項目情報は、外的求職者情報の出所(例えば、サービス、URL(Uniform Resource Locator)など)に応じて予め定められてよい。
【0056】
プロフィール情報を構成する項目は様々である。一例として、プロフィール情報は、以下の少なくとも1つに関する項目から構成されてよい。
・求職者の属性に関する項目(例えば、性別、年齢、または居住地など)
・求職者の経歴に関する項目(例えば、職種、勤務先、職務経歴、または学歴など)
・求職者の特性に関する項目(例えば、スキル、英語力、使用技術、嗜好、長所、または短所など)
・求職者の意思に関する項目(例えば、将来やりたいこと(具体的には、希望職種、希望業務、希望キャリア)、または希望収入など)
【0057】
「サービス」フィールドには、サービス情報が格納される。サービス情報は、外的求職者情報が取得されたサービスに関する情報(例えばサービス名)である。
【0058】
「日付」フィールドには、日付情報が格納される。日付情報は、外的求職者情報の作成日、公開日、またはサーバ30による取得日に関する情報である。
【0059】
「求職者情報」フィールドには、外的求職者情報が格納される。外的求職者情報は、外部システム50から取得された、外的求職者情報の内容である。例えば、外的求職者情報は、外部システム50から取得された生データ、または当該生データを加工したデータ(要約データ)、生データの所在(URL)、またはそれらの組み合わせを含むことができる。
【0060】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理について説明する。
【0061】
(4-1)外的求職者情報収集処理
本実施形態の外的求職者情報収集処理について説明する。図7は、本実施形態の外的求職者情報収集処理のフローチャートである。
【0062】
図7の処理は、例えば求職者端末10が、人材マッチングサービスへのユーザ登録を開始する指示を、ユーザ(求職者)から受け付けることで開始してもよい。或いは、求職者端末10が外部サービスのアカウント情報の登録を促す情報を提示し、求職者がこれを承諾したことに応じて求職者端末10は図7の処理を開始してもよい。
【0063】
図7に示すように、求職者端末10は、アカウント情報の特定(S110)を実行する。
具体的には、求職者端末10は、求職者が利用している(つまり、アカウントを作成済みの)外部サービスのうち、人材マッチングサービスによる情報取得を許可する外部サービスについて、当該求職者のアカウント情報を特定する。例えば、求職者は、入力デバイスを操作することで、各外部サービスにおいて自身が使用しているアカウント名を指定する。求職者端末10は、求職者の入力に応じて、各外部サービスにおける求職者のアカウント情報を特定する。
【0064】
なお、アカウント情報の特定(S110)に先立って、サーバ30は、求職者にアカウント情報の入力を推奨する外部サービス(例えばプロフィール情報を構成するいずれかの項目と関連付けられている外部サービス)の情報を送信することで、求職者端末10に当該情報を提示させてもよい。
【0065】
ステップS110の後に、求職者端末10は、指示の受付(S111)を実行する。
具体的には、求職者端末10は、ステップS110において特定したアカウント情報の登録を開始する指示を求職者から受け付ける。求職者端末10は、かかる指示の受け付けに応じて、ステップS110において取得したアカウント情報と、当該アカウント情報に対応する外部サービスを示す情報(例えば、サービス名、またはURL)を含む登録要求をサーバ30へ送信する。
【0066】
ステップS111の後に、サーバ30は、アカウント情報の取得(S130)を実行する。
具体的には、サーバ30は、ステップS111において送信された登録要求を受信する。サーバ30は、受信した登録要求に基づいて、求職者端末10の求職者が情報取得を許可した外部サービスと、当該外部サービスにおける当該求職者のアカウント情報とを特定する。アカウント情報は、以下の少なくとも1つを含むことができる。
・アカウント名
・ログイン情報
【0067】
ステップS130の後に、サーバ30は、外的求職者情報の取得(S131)を実行する。
具体的には、サーバ30は、ステップS130において取得したアカウント情報を用いて、当該アカウント情報に対応する外部サービスから外的求職者情報を取得する。サーバ30は、外部サービスのAPI(Application Programming Interface)を用いて外的求職者情報を取得してもよいし、外部サービスのWebページをクローリングすることで外的求職者情報を取得してもよい。サーバ30は、求職者が投稿したコンテンツに関する情報、イシュー管理サービスにおける求職者の活動を表すログ情報、または求職者が外部サービスに登録しているプロフィールに関する情報を取得し得る。
【0068】
外部サービス毎に情報を取得する場所(情報源)、または取得する情報の特徴が予めルールとして定められていてもよい。この場合に、サーバ30は、ルールに従って外的求職者情報を取得することで、プロフィール作成の支援に不要な情報を取得せずに済むので、処理負荷が抑制される。
第1例として、特定の情報源に対して、プロフィール情報を構成する項目のうちいずれの項目(該当項目)の候補値を抽出可能であるかを示すルールが定められ得る。
第2例として、特定の情報源とプロフィール情報を構成する特定の項目(該当項目)との組み合わせに対して、当該情報源のどの部分から当該項目の候補値を抽出可能であるかを示すルールが定められ得る。
例えば、外部サービスがLinkedIn(登録商標)である場合、APIを通じてheadlineの情報を取得するように定められてよい。headlineには、現在の情報を中心とした略歴が記載されているケースが多いため、自然言語処理を用いてheadlineから所属企業名、職種などを抽出することができる。
【0069】
サーバ30は、外部サービスから抽出した情報をそのまま候補値としてもよいし、抽出した情報を大規模言語モデルに投入することで候補値を生成してもよい。例えば、外部サービスから抽出した情報からプロフィール情報を構成する特定の項目を抽出するためのプロンプト(指令情報)を予め記憶しておき、抽出した情報と対応するプロンプトとを大規模言語モデルに入力することで、候補値を生成する。かかる場合、予め記憶してあるプロンプトや大規模言語モデルへの入出力処理を規定するプログラムが上述のルールとなる。
【0070】
サーバ30は、1または複数の所定の外的求職者情報からルールを出力させるためのプロンプトを生成し、当該プロンプトを大規模言語モデルへ入力することに対する出力データとしてルールを取得しても良い。大規模言語モデルは、生成AIの一種でありOpenAI GPT、Google Gemini、Microsoft Azure AI Studio等のサービスを含む。その他、任意の機械学習モデル、深層学習モデル、人工知能モデルを用いることが可能である。
外的求職者情報がHTMLデータである場合において、ルールはHTMLデータに含まれる特定のタグ情報となる。例えば、HTML要素等(CSS要素等)において、所定の要素ID(エレメントID)、要素名、クラス名、タグ名(<p>、<h1>等)、属性や属性の値(href、src、alt)、その他、任意のテキストコンテンツ、隣接要素や子要素および1以上の任意の組み合わせにより、HTMLデータである外的求職者情報から、プロフィール情報の項目の候補値が抽出される。
例えば、HTMLデータに含まれる1または複数の要素が、プロフィール情報のどの項目に対応しているかがルールにより定義される。なお、外的求職者情報がJSON等の構造化データである場合においても、JSONのどのキーによって特定される情報が、プロフィール情報のどの項目に対応しているかがルールにより定義される。
サーバ30は、予め外部サービス毎の外的求職者情報を入力データとして大規模言語モデルへ入力することにより、外的求職者情報から抽出可能なプロフィール情報の項目の内容(職種、勤務先、使用技術など)、および、どのように当該プロフィール情報の項目の内容が特定されるかを示すルールを生成しても良い。
例えば、以下のようなプロンプトにより、そのようなルールを抽出することができる。{外的求職者情報}の項目に、外部サービスから取得した求職者にかかるユーザのHTMLデータ、JSONなどのデータが挿入される。また、プロンプトの内容は、外部サービス毎に異なる命令文としても良い。また、プロンプトの「記事情報」は、外部サービス毎に異なる内容が含まれる。
なお、プロンプトに含まれる命令文の箇所は、外部サービスに関わらずに同一の内容としても良い。この場合も大規模言語モデルにより、外部サービス毎に適切に抽出可能なプロフィール情報の項目と、当該プロフィール情報の項目を抽出するための1または複数のルールを柔軟に作成することができる。
【0071】
<ルールを抽出するプロンプトの一例>
#命令文
以下は、求職者にかかるユーザに関する記事情報です。この記事情報から抽出可能なユーザのプロ
フィール情報、抽出する際のルールを出力してください。ルールは、例えばHTML要素を指定する情報などが含まれます。
#プロフィール情報
・求職者の属性に関する項目(例えば、性別、年齢、または居住地など)
・求職者の経歴に関する項目(例えば、職種、勤務先、職務経歴、または学歴など)
・求職者の特性に関する項目(例えば、スキル、英語力、使用技術、嗜好、長所、または短所など)
・求職者の意思に関する項目(例えば、将来やりたいこと(具体的には、希望職種、希望業務、希望キャリア)、または希望収入など)
#記事情報
{外的求職者情報}
【0072】
サーバ30は、生成したプロンプトを含むリクエストを、大規模言語モデルが提供するAPIエンドポイント(URL)へ送信する。大規模言語モデルは、当該プロンプトに対する出力文(出力データ)をレスポンスとしてサーバ30へ送信する。大規模言語モデルからの出力データの一例を以下に記載する。
このように、1または複数の求職者情報に基づき、大規模言語モデルを用いることにより、求職者情報から抽出可能なプロフィール情報の項目と、当該プロフィール情報の項目を抽出するための1または複数のルールを簡単に作成することができる。
<大規模言語モデルからの出力データの一例>
#抽出可能なユーザのプロフィール情報
職種、使用技術、学歴
#抽出ルール
職種:要素IDがjob_element_004
使用技術:要素IDがuse_technology_001
学歴:クラス名がeducation_history_style_004
【0073】
<候補値生成の変形例>
候補値は、ルールに従って抽出する必要は必ずしもなく、大規模言語モデル等の生成AIを用いて抽出しても良い。サーバ30は、外的求職者情報からプロフィール情報の項目の値(第1項目の値の候補)を出力させるためのプロンプトを生成し、当該プロンプトを大規模言語モデルへ入力することに対する出力データとして、プロフィール情報の項目の値(第1項目の値の候補)を抽出しても良い。特にプロンプトは、外部サービス毎に外部サービスに応じたプロンプトを作成することが好適である。これにより、様々な外部サービスから取得した外的求職者情報から適切に、項目の値を抽出することができる。また、プロンプトは大規模言語モデルから出力される出力データの出力形式、項目情報等をプロンプトに含めても良い。例えば、JSON、XMLの他、出力データに対して任意のデータ構造、データ形式を指定可能なものとしても良い。
本開示においては、項目の値を抽出する方法の詳細を以下に説明する。
【0074】
<候補値生成の第1変形例(ゼロショット・プロンプト)>
ゼロショット・プロンプトにより項目の値の抽出を一例として説明する。なお、ゼロショット・プロンプトとは、特定のタスクに対して大規模言語モデルに対する命令内容を明示的に記述した命令文を含むプロンプトのことを指す。
サーバ30は、外部サービス毎に、外的求職者情報からプロフィール情報の項目の値(第1項目の値の候補)を出力させるためのプロンプトを生成し、アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられるプロンプトを大規模言語モデルへ入力することに対する出力データとしてプロフィール情報の項目の値(第1項目の値の候補)を抽出する。
プロンプトは、外部サービス毎に、それぞれの外部サービスに対応する回答例を含み得る。
プロンプトは、外部サービス毎に、それぞれの外部サービスに対応するプロフィール情報の項目を含み得る。
例えば、以下のようなプロンプトにより、プロフィール情報の項目の値を抽出することができる。{外的求職者情報}の項目に、外部サービスから取得した求職者にかかるユーザのHTMLデータ、JSONなどのデータが挿入される。また、プロンプトの内容は、外部サービス毎に異なる命令文としても良い。例えば、「抽出するプロフィール情報の各項目」、「回答例」の内容が、外部サービス毎に異なる内容としても良い。また、プロンプトの「記事情報」は、外部サービス毎に異なる内容が含まれる。
これにより、外部サービスから取得した外的求職者情報から当該外部サービスに対応するプロフィール情報の項目に従ってプロフィール情報の項目の値を抽出することができる。
【0075】
<プロフィール情報の項目の値を抽出するプロンプトの一例>
#命令文
以下は、求職者にかかるユーザに関する記事情報です。以下の記事情報から、以下のプロフィール情報の各項目の値を抽出してください。以下の回答例に従って出力してください。
#抽出するプロフィール情報の各項目
・職種
・使用技術
・学歴
#回答例
・職種:エンジニア
・使用技術:python
・学歴:AA大学 コンピュータサイエンス修士
#記事情報
{外的求職者情報}
【0076】
サーバ30は、生成したプロンプトを含むリクエストを、大規模言語モデルが提供するAPIエンドポイント(URL)へ送信する。大規模言語モデルは、当該プロンプトに対する出力文(出力データ)をレスポンスとしてサーバ30へ送信する。大規模言語モデルからの出力データの一例を以下に記載する。
このように、大規模言語モデルを用いることにより、求職者情報からプロフィール情報の各項目の値を抽出することができる。
<大規模言語モデルからの出力データの一例>
#記事情報から抽出したプロフィール情報の各項目の値
職種:サーバエンジニア
使用技術:AWS
学歴:AA大学 工学博士
【0077】
<候補値生成の第2変形例(フューショット・プロンプト)>
フューショット・プロンプトにより項目の値の抽出を一例として説明する。なお、フューショット・プロンプトとは、特定のタスクに対して大規模言語モデルによる少数の入出力例を記述することにより、特定のタスクまたは類似するタスクを大規模言語モデルに実行させる命令文を含むプロンプトのことを指す。
サーバ30は、外部サービス毎に、1または複数の所定の外的求職者情報および当該1または複数の所定の外的求職者情報の入力に応じて大規模言語モデルが出力する所定の出力データからなる入出力例を含むプロンプトを生成し、アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられるプロンプトを大規模言語モデルへ入力することに対する出力データとしてプロフィール情報の項目の値(第1項目の値の候補)を抽出する。
例えば、以下のようなプロンプトにより、プロフィール情報の項目の値を抽出することができる。{外的求職者情報}の項目に、外部サービスから取得した求職者にかかるユーザのHTMLデータ、JSONなどのデータが挿入される。また、{外的求職者情報1}、{外的求職者情報2}には、出力データ1、出力データ2にかかるプロフィール情報の項目を抽出するために用いた外部サービスから取得した外的求職者情報(HTML、JSONデータ等)が挿入される。{外的求職者情報1}、{外的求職者情報2}のそれぞれに対応する、出力データ1、出力データ2のペアが少数の教師データとしてプロンプトに含まれる。
【0078】
<プロフィール情報の項目の値を抽出するプロンプトの一例>
#命令文
以下は、求職者にかかるユーザに関する記事情報です。以下の記事情報から、以下の入出力事例を参考にプロフィール情報の各項目の値を抽出してください。以下の回答例に従って出力してください。
#入出力事例
#入力データ1
{外的求職者情報1}
#出力データ1
・職種:フロントエンジニア
・使用技術:React
・学歴:BB大学 情報学修士
#入力データ2
{外的求職者情報2}
#出力データ2
・職種:データベースエンジニア
・使用技術:MySQL
・学歴:DD大学 理学修士
#回答例
・職種:エンジニア
・使用技術:python
・学歴:AA大学 コンピュータサイエンス修士
#記事情報
{外的求職者情報}
【0079】
サーバ30は、生成したプロンプトを含むリクエストを、大規模言語モデルが提供するAPIエンドポイント(URL)へ送信する。大規模言語モデルは、当該プロンプトに対する出力文(出力データ)をレスポンスとしてサーバ30へ送信する。大規模言語モデルからの出力データの一例を以下に記載する。
このように、大規模言語モデルを用いることにより、求職者情報からプロフィール情報の各項目の値を抽出することができる。
<大規模言語モデルからの出力データの一例>
#記事情報から抽出したプロフィール情報の各項目の値
職種:サーバエンジニア
使用技術:AWS
学歴:AA大学 工学博士
【0080】
サーバ30は、1または複数の所定の外的求職者情報および当該1または複数の所定の外的求職者情報に対して所定の1または複数の求職者から入力された第2項目の値からなる入出力例を含むプロンプトを生成しても良い。
なお、プロンプトに含める入力データ、出力データは、本開示にかかる情報処理サービス事業者の従業者等の管理者が予め手作業により選んでも良いし、過去にユーザから入力された情報を用いて作成しても良い。例えば、本開示において、所定のユーザの外的求職者情報および、当該所定のユーザにより入力された欠損項目を出力データ1、2とすることができる。
これにより、例えば、未知の外部サービスから取得した外的求職者情報に対しても、過去に他のユーザにより当該ユーザのプロフィール情報の項目の値が(例えば、欠損値として)入力されている場合において、当該外的求職者情報を入力データNとして、ユーザから入力された値を出力データNとすることにより、管理者が事例を用意することなしにプロフィール情報の項目の値を抽出するためのプロンプトを作成することができる。これにより、未知の外部サービスから取得した外的求職者情報からも適切にプロフィール情報の項目の値を抽出することができる。
【0081】
ステップS131の後に、サーバ30は、外部取得情報の保存(S132)を実行する。
具体的には、サーバ30は、ステップS131において取得した外的求職者情報に基づいて外部取得情報を作成し、外部取得情報データベース(図6)に保存する。例えば、サーバ30は、新規IDを付与したレコードを外部取得情報データベース(図6)に追加し、当該レコードの「求職者情報」フィールドにステップS131において取得した外的求職者情報を設定し、「日付」フィールドに当該外的求職者情報の作成日、公開日、またはサーバ30による取得日を設定し、「サービス」フィールドに当該外的求職者情報を取得した外部サービスの名称または識別情報を設定し、「関連項目」フィールドに当該外的求職者情報が関連する項目の名称または識別情報を設定してもよい。
【0082】
なお、サーバ30は、ステップS131~S132の処理を定期的に、または不定期に繰り返し実行してもよい。これにより、人材マッチングサービスへのユーザ登録から求職者がプロフィールを作成するまでの間の時間差が大きい場合にも、当該求職者の近況を考慮したプロフィール情報の作成を支援することができる。
【0083】
(4-2)プロフィール作成支援処理
本実施形態のプロフィール作成支援処理について説明する。図8は、本実施形態のプロフィール作成支援処理のフローチャートである。図9は、本実施形態のプロフィール作成支援処理において表示される画面例を示す図である。
【0084】
図8の処理は、例えば求職者端末10が、人材マッチングサービスにアクセスし、プロフィール情報の登録(更新を含み得る)を開始する指示を求職者から受け付けることで開始してもよい。
【0085】
図8に示すように、求職者端末10は、指示の受付(S210)を実行する。
具体的には、求職者端末10は、プロフィール作成の支援を求めるユーザ指示を受け付ける。求職者端末10は、かかる指示の受け付けに応じて、プロフィール情報の作成支援要求をサーバ30へ送信する。なお、かかるユーザ指示をトリガとすることは必須でなく、サーバ30は情報の取得(S230)を自動的に開始してもよい。
【0086】
ステップS210の後に、サーバ30は、情報の取得(S230)を実行する。
具体的には、サーバ30は、外部取得情報データベース(図6)を参照し、プロフィール作成の支援を求めている求職者に関連付けられる外的求職者情報(例えば、求職者に対応する外部取得情報テーブル)を取得する。なお、サーバ30は、ステップS230の実行に先立って、図7の外的求職者情報の取得(S131)~外部取得情報の保存(S132)を実行することで、ユーザの最近の活動に関する外的求職者情報の取得を試みてもよい。
【0087】
ステップS230の後に、サーバ30は、候補値の抽出(S231)を実行する。
具体的には、プロフィール情報の項目毎に、当該項目と関連付けられる外部サービスが予め定められている。サーバ30は、プロフィール情報の項目毎に、ステップS230において取得した外的求職者情報のうち、当該項目と関連付けられる外部サービスから取得された外的求職者情報を、例えば関連項目情報をキーとして特定し、特定した情報に対して自然言語処理を行うことで候補値を抽出する。ここで、抽出とは、必ずしも情報の抜き出しのみを意味しておらず、抜き出しと加工との組み合わせを意味し得る。なお、1つの項目に対して複数の外的求職者情報が特定された場合に、当該外的求職者情報毎に候補値を抽出してもよいし、例えば日付の新しさや同一候補値が抽出された数などに基づいて1つの候補値に絞ってもよい。
【0088】
外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目の候補値を抽出するためのルール(条件を含み得る)が定義され得る。この場合に、サーバ30は、外部サービスに関連付けられる項目の候補値を当該外部サービスから取得した外的求職者情報から当該外部サービスに対応するルールに従って抽出してよい。このルールは、対応する外部サービスのAPIの仕様に応じた処理、または当該API経由で取得した外的求職者情報の加工処理を規定するプログラム、であってよい。
【0089】
ステップS231の後に、サーバ30は、欠損項目の特定(S232)を実行する。
具体的には、サーバ30は、プロフィール情報の項目のうち、ステップS231において対応する候補値が抽出されなかった項目を欠損項目として特定する。
【0090】
ステップS232の後に、サーバ30は、作成支援情報の生成(S233)を実行する。
具体的には、サーバ30は、ステップS231において抽出した候補値、またはステップS232において特定した欠損項目の少なくとも一方に基づいて、作成支援情報を生成する。
【0091】
作成支援情報の生成(S233)の第1例として、サーバ30は、ステップS231において抽出した各候補値と、当該候補値に対応する項目を示す情報(例えば、項目名、または項目の識別情報)との組を生成する。
【0092】
作成支援情報の生成(S233)の第2例として、サーバ30は、ステップS232において特定した欠損項目を示す情報(例えば、項目名、または項目の識別情報)を生成する。かかる作成支援情報が提示されることで、求職者は欠損項目の入力が必要であることを認識できる。
【0093】
作成支援情報の生成(S233)の第3例として、サーバ30は、ステップS232において特定した欠損項目と関連付けられている外部サービス、つまり当該欠損項目の候補値を抽出元となる外的求職者情報を取得可能なサービスを示す情報(例えば、サービス名、またはサービスの識別情報)を生成する。かかる作成支援情報が提示されると、求職者は欠損項目の入力が必要であるが、適切な外部サービスのアカウント情報の登録により入力負担が減る可能性があることを認識できる。
【0094】
作成支援情報の生成(S233)の第4例は、上記第1例~第3例のうち2以上の組み合わせである。
【0095】
ステップS233の後に、サーバ30は、作成支援情報の出力(S234)を実行する。
具体的には、サーバ30は、ステップS233において生成した作成支援情報を求職者端末10へ送信する。
【0096】
ステップS234の後に、求職者端末10は、画面表示(S212)を実行する。
具体的には、求職者端末10は、ステップS234において送信された作成支援情報を受信する。求職者端末10は、作成支援情報に基づいて、プロフィール情報を編集する画面をディスプレイ21に表示する。一例として、求職者端末10は、図9の画面をディスプレイ21に表示する。
【0097】
図9の画面(プロフィール情報を編集する画面)は、オブジェクトJ20~J24を含む。
オブジェクトJ20は、プロフィール情報を構成する各項目の値の入力を受け付け、入力値を保持し、保持されている入力値を表示する。求職者端末10は、作成支援情報に特定の項目と当該項目の候補値との組が含まれていた場合に、当該特定の項目に対応するオブジェクトJ20に対応する候補値を設定する。設定された各候補値は、デフォルト値に過ぎず、求職者が編集(訂正)可能な状態に設定される。また、求職者端末10は、求職者が入力デバイスを介して特定の項目に対応するオブジェクトJ20を選択して値を入力した場合に、当該入力を受け付ける。
【0098】
オブジェクトJ21は、プロフィール情報を構成する項目のうち作成支援情報に基づいて候補値が設定された項目に対応するオブジェクトJ20に重ねて配置される。オブジェクトJ21は、当該オブジェクトJ21と重なっているオブジェクトJ20に表示される値が、ユーザ(求職者)入力ではなく作成支援情報に基づいて設定された値であることを意味する。求職者端末10は、求職者が入力デバイスを介して、オブジェクトJ21と重なっているオブジェクトJ20を選択して値を入力した場合に、当該オブジェクトJ21を取り除く。
【0099】
なお、オブジェクトJ21は、作成支援情報に基づいて値が設定されたオブジェクトJ20と、ユーザ(求職者)入力に基づいて値が設定された(設定された候補値を求職者が訂正した場合を含み得る)オブジェクトJ20とを視覚的に区別するための手段の一例に過ぎない。両者は、例えばフォントや装飾の相違などの任意の技法により、視覚的に区別可能な態様で構成されてよい。
【0100】
オブジェクトJ22は、プロフィール情報を構成する項目のうち、欠損項目に該当するものの、いずれかの外部サービスと関連付けられている項目に対応するオブジェクトJ20に重ねて配置される。オブジェクトJ22は、適切な外部サービスのアカウント情報を登録すれば、当該オブジェクトJ22と重なっているオブジェクトJ20の値の入力支援が可能であることを求職者に伝える。求職者端末10は、求職者がオブジェクトJ22を選択した場合に、当該オブジェクトJ22と重なっているオブジェクトJ20に対応する項目と関連付けられているアカウント情報を登録するためのUI(User Interface)を表示し、図7と同様の処理を行ってもよい。
【0101】
なお、オブジェクトJ22は、欠損項目のうち作成支援情報に基づいて値を設定可能な(つまり、外部サービスからの情報取得が可能である項目に対応する)オブジェクトJ20と、ユーザ(求職者)入力に基づく値の設定が必要な(つまり、外部サービスからの情報取得が可能でない項目に対応する)オブジェクトJ20とを視覚的に区別するための手段の一例に過ぎない。両者は、例えばフォントや装飾の相違などの任意の技法により、視覚的に区別可能な態様で構成されてよい。
【0102】
オブジェクトJ23は、前画面に戻るためのユーザ指示を受け付ける。オブジェクトJ23が選択されると、求職者端末10は前画面をディスプレイ21に表示する。
【0103】
オブジェクトJ24は、次画面に進むためのユーザ指示を受け付ける。オブジェクトJ24が選択されると、求職者端末10は次画面をディスプレイ21に表示する。ここで、次画面に進む前に、求職者端末10、またはサーバ30が、各オブジェクトJ20について入力漏れ、または入力形式の誤り等を検証し、発見された不備の解消を求職者に促してもよい。
【0104】
ステップS212の後に、求職者端末10は、入力の受付(S213)を実行する。
具体的には、求職者端末10は、以下の少なくとも1つの入力を求職者から受け付ける。
・プロフィール情報を構成する項目(特に欠損項目)に対する値の入力
・作成支援情報に基づいて設定された候補値の訂正
そして、求職者端末10は、プロフィール情報を確定するためのユーザ指示(例えばオブジェクトJ24の押下)を受け付けると、入力内容を含むプロフィール登録要求をサーバ30へ送信する。
【0105】
ステップS213の後に、サーバ30は、プロフィール情報の保存(S235)を実行する。
具体的には、サーバ30は、ステップS213において送信されたプロフィール登録要求を受信する。サーバ30は、受信したプロフィール登録要求に基づいて求職者の入力内容を特定する。サーバ30は、ステップS233において生成した作成支援情報と、求職者の入力とに基づいて当該求職者のプロフィール情報を作成し、当該求職者の識別情報に関連付けて当該プロフィール情報を記憶装置31に保存する。
【0106】
(5)小括
以上説明したように、本実施形態のサーバ30は、ユーザ(求職者)の外部サービスにおけるアカウント情報を取得し、アカウント情報に基づいて、外部サービスから外的求職者情報を取得する。サーバ30は、求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである項目(該当項目)の値の候補を外的求職者情報から抽出し、求職者のプロフィール情報のうち外的求職者情報から候補が抽出されなかった欠損項目を特定し、欠損項目の入力を求職者に促す。これにより、求職者は、該当項目については入力作業の手間を省きながら、欠損項目については入力の必要性を意識付けられるので、例えば必須項目の入力漏れによりプロフィール情報が受理されずやり直しが生じるなどの事態を防ぐことができる。つまり、人材マッチングサービスに対する求職者のプロフィール登録を促すことができる。
【0107】
求職者のプロフィール情報の項目は、求職者の属性、経歴、特性、または意思の少なくとも1つに関する項目を含んでもよい。これにより、求人情報とのマッチングに有用なプロフィール情報を収集することができる。
【0108】
外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目が予め関連付けられていてよく、サーバ30は、アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられる該当項目の値の候補を当該外部サービスから取得した外的求職者情報から抽出してもよい。これにより、該当項目について適切な候補を効率的に抽出することができる。
【0109】
サーバ30は、求職者からの入力に基づいて求職者のプロフィール情報を作成し、作成された求職者のプロフィール情報を、当該求職者を識別する情報に関連付けて保存してもよい。これにより、求職者のプロフィール情報を人材マッチングサービスにおいて活用することができる。
【0110】
サーバ30は、抽出された該当項目の値の候補に基づいてプロフィール情報を作成してもよい。これにより、求職者の入力負担を軽減し、人材マッチングサービスに対する求職者のプロフィール登録を促すことができる。
【0111】
サーバ30は、求職者端末10にプロフィール情報を編集する画面を表示させてもよく、プロフィール情報を編集する画面において、該当項目に対して抽出された候補が設定され、当該候補と、求職者が入力した値とが異なる態様で表示されてよい。これにより、求職者は、画面中のどの項目の値が自動入力されていて、どの項目の値が自ら入力したかを容易に判別することができる。
【0112】
外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目が予め関連付けられていてよく、サーバ30は、求職者端末10に、欠損項目に関連付けられている外部サービスの情報を提示させてもよい。これにより、求職者は、欠損項目のアカウント情報を登録して入力の手間を軽減するか、自ら入力するかを選択することができる。
【0113】
サーバ30は、求職者がプロフィール情報の作成を開始する前に、求職者にアカウント情報の入力を推奨する外部サービスの情報を提示してもよい。これにより、アカウント情報の入力漏れを抑制し、より多くのプロフィール情報の項目の候補値を抽出して、求職者の入力負担を軽減することができる。
【0114】
(6)変形例
本実施形態の変形例について説明する。
【0115】
(6-1)変形例1
変形例1について説明する。変形例1は、求職者によって登録されたプロフィール情報に基づいてスカウト文書を自動生成する例である。
【0116】
(6-1-1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成について説明する。図10は、変形例1の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
【0117】
図10に示すように、情報処理システム2は、求職者端末10と、サーバ30と、スカウト端末70とを備える。
サーバ30およびスカウト端末70は、ネットワークNWを介して接続される。
【0118】
スカウト端末70は、情報処理装置の一例である。スカウト端末は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。スカウト端末のユーザ(スカウト)は、求人企業に属する人物(例えば、求人企業の採用担当者)、または求人企業にふさわしいと思われる求職者を紹介する者(いわゆる転職エージェント)である。
【0119】
(6-1-1-1)スカウト端末の構成
スカウト端末の構成について説明する。図11は、変形例1のスカウト端末の構成を示すブロック図である。
【0120】
図11に示すように、スカウト端末70は、記憶装置71と、プロセッサ72と、入出力インタフェース73と、通信インタフェース74とを備える。スカウト端末70は、ディスプレイ81に接続される。
【0121】
記憶装置71は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置71は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0122】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ、または専用アプリケーション)のプログラム
【0123】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0124】
プロセッサ72は、記憶装置71に記憶されたプログラムを起動することによって、スカウト端末70の機能を実現するコンピュータである。プロセッサ72は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・CPU
・GPU
・ASIC
・FPGA
【0125】
入出力インタフェース73は、スカウト端末70に接続される入力デバイスから情報(例えばユーザの指示)を取得し、かつ、スカウト端末70に接続される出力デバイスに情報(例えば画像)を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイ81、スピーカ、又は、それらの組合せである。
【0126】
通信インタフェース74は、スカウト端末70と外部装置(例えば、サーバ30)との間の通信を制御するように構成される。
【0127】
ディスプレイ81は、画像(静止画、または動画)を表示するように構成される。ディスプレイ81は、例えば、液晶ディスプレイ、または有機ELディスプレイである。
【0128】
(6-1-2)変形例1の一態様
変形例1の一態様について説明する。
【0129】
スカウトは、スカウト端末70を介して、スカウト文書を作成する対象となるユーザ(求職者)を選択する。
第1例として、サーバ30がスカウトに対して推奨する求職者を選択し、当該求職者のプロフィール情報を、スカウト端末70を介して提示する。スカウトは、プロフィール情報を確認し、当該求職者のためにスカウト文書を作成するか否かを判断してもよい。
第2例として、スカウトは、スカウト端末70を介して、人材マッチングサービスに登録されているプロフィール情報の検索を行う。スカウトは、検索結果に含まれるプロフィール情報を確認し、スカウト文書を作成する対象となる求職者を選択する。
スカウト端末70は、スカウト文書の作成要求をサーバ30へ送信する。
【0130】
サーバ30は、スカウト文書の作成要求に応じて、スカウト文書を作成する。具体的には、サーバ30は、作成要求に基づいて、スカウト文書を作成する対象となる求職者を特定する。サーバ30は、特定した求職者に関連付けられているプロフィール情報(例えば、図8のプロフィール情報の保存(S235)において保存されたプロフィール情報)を取得する。サーバ30は、取得したプロフィール情報に基づいてスカウト文書を作成する。
【0131】
スカウト文書の作成の第1例として、サーバ30は、テンプレートにプロフィール情報を構成する少なくとも一部の項目の値を設定することで、スカウト文書を作成する。ここで、プロフィール情報を構成する項目の値が外部サービスから取得された外的求職者情報に由来する場合に、サーバ30は、当該項目の候補値を抽出するために参照された外部サービスの名称を含むようにスカウト文書を作成してもよい。
例えば、サーバ30は、「${user_name}$さん ${external_service_name}$で${language_name}$を用いた${repository_name}$を拝見し、お声がけさせて頂きました」というテンプレートを使用してスカウト文書を作成し得る。ここで、${user_name}$には、項目「氏名」の値が設定され、${language_name}$には、項目「使用言語」(求職者が使用するプログラミング言語またはマークアップ言語)の値が設定される。一方、${external_service_name}$には、項目「使用言語」の値が抽出された外的求職者情報が取得された外部サービスの名称が設定され、${repository_name}$には当該外的求職者情報の所在(例えばリポジトリ名、ディレクトリ名、ファイル名)が設定される。
【0132】
スカウト文書の作成の第2例として、サーバ30は、プロフィール情報に基づく特徴量に学習済みモデルを適用することで、スカウト文書を生成する。学習済みモデルは、機械学習により構築可能であるが、外部の生成AI(Artificial Intelligence)であってもよい。学習データは、過去に使用された(例えばスカウトが自作し、人材マッチングプラットフォーム上で送信された)スカウト文書と、当該スカウト文書を作成するために参照したプロフィール情報とから収集される。なお、スカウト文書は、受け手から肯定的な反応があったもの(例えば、返信や面談につながったもの)に限られてもよい。学習データは、学習用の特徴量と、対応する正解データとを含む。学習用の特徴量はプロフィール情報から抽出され、対応する正解データは当該プロフィール情報に基づいて作成されたスカウト文書である。
【0133】
サーバ30は、作成したスカウト文書をスカウト端末70へ送信する。スカウト端末70は、受信したスカウト文書をディスプレイ81に表示する。スカウトは、表示されたスカウト文書を適宜編集し、所望の求職者への送信をスカウト端末70に指示する。スカウト文書は、スカウト端末70、サーバ30、および求職者端末10を経由して所望の求職者へ送信される。
【0134】
ここで、サーバ30は、作成したスカウト文書にいずれかの外部サービスから取得された外的求職者情報に基づく値が含まれる場合に、スカウト端末70に、当該外部サービスにアクセスするための情報(例えばURL)を当該スカウト文書とともに提示させてもよい。
【0135】
(6-1-3)小括
以上説明したように、変形例1のサーバ30は、求職者のプロフィール情報に基づいて、当該求職者に対するスカウト文書を作成してもよい。これにより、スカウトによるスカウト文書の作成を支援することができる。
【0136】
求職者に対するスカウト文書は、求職者のプロフィール情報のうち該当項目の値と、該当項目の値の候補を抽出するために参照された外部サービスの名称とを含んでもよい。これにより、求職者による実際の活動や発信内容等に即したスカウト文書を作成することができる。
【0137】
求職者に対するスカウト文書は、求職者のプロフィール情報の該当項目の値を含んでもよく、サーバ30は、スカウト端末70に、スカウト文書に含まれる該当項目の値の候補を抽出するために参照された外部サービスにアクセスするための情報をスカウト文書とともに提示させてもよい。これにより、スカウトは、スカウト文書のベースとなった外的求職者情報を必要に応じて閲覧し、スカウト文書を効率的に推敲することができる。
【0138】
(7)その他の変形例
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、求職者端末10と接続されてもよい。ディスプレイ21は、求職者端末10と一体化されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。記憶装置71は、ネットワークNWを介して、スカウト端末70と接続されてもよい。ディスプレイ81は、スカウト端末70と一体化されてもよい。
【0139】
上記の情報処理の各ステップは、求職者端末10、サーバ30、およびスカウト端末70の何れでも実行可能である。また、上記説明では、情報処理において各ステップを特定の順序で実行する例を示したが、各ステップの実行順序は、依存関係がない限りは説明した例に制限されない。
【0140】
上記説明では、プロフィール情報を構成する項目の値の候補が外的求職者情報から抽出された場合に、プロフィール情報を編集する画面において当該項目の値の入力を受け付けるオブジェクトに当該候補を自動的に設定する例を示した。しかしながら、これに限られず、例えばプロフィール情報を構成する項目に対するユーザ(求職者)入力時に、当該項目に対応する候補が選択可能に提示(例えば入力候補リストとして表示)されてもよい。これにより、求職者は、入力しようとする項目について適切な候補が提示されれば当該候補を選択するだけで当該項目の入力を完了することができる。
【0141】
(8)付記
実施形態および変形例で説明した事項を、以下に付記する。
【0142】
(付記1)
コンピュータ(30)を、
求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得する手段(S130)、
アカウント情報に基づいて、外部サービスから外的求職者情報を取得する手段(S131)、
求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を外的求職者情報から抽出する手段(S231)、
求職者のプロフィール情報のうち外的求職者情報から候補が抽出されなかった第2項目を特定する手段(S232)、
第2項目の入力を求職者に促す手段(S234)、
として機能させるプログラム。
【0143】
(付記2)
求職者のプロフィール情報の項目は、求職者の属性、経歴、特性、または意思の少なくとも1つに関する項目を含む、
付記1に記載のプログラム。
【0144】
(付記3)
外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目が予め関連付けられており、
抽出する手段は、アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられる第1項目の値の候補を当該外部サービスから取得した外的求職者情報から抽出する、
付記1に記載のプログラム。
【0145】
(付記4)
外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目の値の候補を抽出するルールが定義されており、
抽出する手段は、アカウント情報が取得された外部サービスに関連付けられる第1項目の値の候補を当該外部サービスから取得した外的求職者情報から当該外部サービスに対応するルールに従って抽出する、
付記3に記載のプログラム。
【0146】
(付記5)
◆請求項5転記予定、以下も同様。
【0147】
(付記6)
【0148】
(付記7)
【0149】
(付記8)
【0150】
(付記9)
【0151】
(付記10)
【0152】
(付記11)
コンピュータを、
求職者からの入力に基づいて求職者のプロフィール情報を作成する手段(S235)、
作成された求職者のプロフィール情報を、当該求職者を識別する情報に関連付けて保存する手段(S235)、
として機能させる、付記1に記載のプログラム。
【0153】
(付記12)
プロフィール情報を作成する手段は、抽出された第1項目の値の候補に基づいてプロフィール情報を作成する、
付記11に記載のプログラム。
【0154】
(付記13)
コンピュータを、求職者の端末にプロフィール情報を編集する画面を表示させる手段として機能させ、
プロフィール情報を編集する画面において、第1項目に対して抽出された候補が編集可能な状態で設定され、当該候補と、求職者が入力した値とが異なる態様で表示される、
付記12に記載のプログラム。
【0155】
(付記14)
コンピュータを、求職者の端末にプロフィール情報を編集する画面を表示させる手段として機能させ、
プロフィール情報を編集する画面において、第1項目に対する求職者入力時に、抽出された当該第1項目の値の候補が選択可能に提示される、
付記12に記載のプログラム。
【0156】
(付記15)
外部サービス毎に、対応するプロフィール情報の項目が予め関連付けられており、
コンピュータを、求職者の端末に、第2項目に関連付けられている外部サービスの情報を提示させる手段(S234)、として機能させる、
付記1に記載のプログラム。
【0157】
(付記16)
コンピュータを、求職者のプロフィール情報に基づいて、当該求職者に対するスカウト文書を作成する手段、として機能させる、
付記11に記載のプログラム。
【0158】
(付記17)
求職者に対するスカウト文書は、求職者のプロフィール情報のうち第1項目の値と、当該項目の値の候補を抽出するために参照された外部サービスの名称とを含む、
付記16に記載のプログラム。
【0159】
(付記18)
求職者に対するスカウト文書は、求職者のプロフィール情報の第1項目の値を含み、
コンピュータを、スカウトの端末に、スカウト文書に含まれる第1項目の値の候補を抽出するために参照された外部サービスにアクセスするための情報をスカウト文書とともに提示させる手段、として機能させる、
付記16に記載のプログラム。
【0160】
(付記19)
コンピュータを、求職者がプロフィール情報の作成を開始する前に、求職者の端末(10)に、求職者にアカウント情報の入力を推奨する外部サービスの情報を提示させる手段、として機能させる、
付記1に記載のプログラム。
【0161】
(付記20)
求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得する手段(S130)と、
アカウント情報に基づいて、外部サービスから外的求職者情報を取得する手段(S131)と、
求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を外的求職者情報から抽出する手段(S231)と、
求職者のプロフィール情報のうち外的求職者情報から候補が抽出されなかった第2項目を特定する手段(S232)と、
第2項目の入力を求職者に促す手段(S234)と
を具備する、情報処理装置(30)。
【0162】
(付記21)
コンピュータ(30)が、
求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得するステップ(S130)と、
アカウント情報に基づいて、外部サービスから外的求職者情報を取得するステップ(S131)と、
求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を外的求職者情報から抽出するステップ(S231)と、
求職者のプロフィール情報のうち外的求職者情報から候補が抽出されなかった第2項目を特定するステップ(S232)と、
第2項目の入力を求職者に促すステップ(S234)と
を実行する方法。
【0163】
(付記22)
第1情報処理装置(30)と、第2情報処理装置(10)とを具備するシステム(1,2)であって、
第1情報処理装置は、求職者の外部サービスにおけるアカウント情報を取得する手段(S130)と、
アカウント情報に基づいて、外部サービスから外的求職者情報を取得する手段(S131)と、
求職者のプロフィール情報を構成する項目のうち少なくとも1つである第1項目の値の候補を外的求職者情報から抽出する手段(S231)と、
求職者のプロフィール情報のうち外的求職者情報から候補が抽出されなかった第2項目を特定する手段(S232)と、
第2項目の特定結果に基づく情報を第2情報処理装置へ出力し、第2項目の入力を求職者に促す手段(S234)と
を備える、
システム。
【0164】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0165】
1 :情報処理システム
2 :情報処理システム
10 :求職者端末
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
21 :ディスプレイ
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :外部システム
70 :スカウト端末
71 :記憶装置
72 :プロセッサ
73 :入出力インタフェース
74 :通信インタフェース
81 :ディスプレイ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11