(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149449
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】電気自動車用の高電流コネクタ
(51)【国際特許分類】
H01R 13/6581 20110101AFI20241010BHJP
【FI】
H01R13/6581
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024061154
(22)【出願日】2024-04-05
(31)【優先権主張番号】10 2023 108 963.3
(32)【優先日】2023-04-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110004347
【氏名又は名称】弁理士法人大場国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ヨッヘン フェアティヒ
(72)【発明者】
【氏名】ユーミト ブルドゥク
(72)【発明者】
【氏名】フローリン スパタル
(72)【発明者】
【氏名】カルシュテン ビヘルス
【テーマコード(参考)】
5E021
【Fターム(参考)】
5E021FA09
5E021FB07
5E021FB20
5E021FB21
5E021FC05
5E021FC19
5E021FC21
5E021LA09
5E021LA21
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ハウジングと遮蔽ハウジングと高電流コンタクトデバイスを有する電気自動車の高電流コネクタを提供する。
【解決手段】高電流コネクタ10はハウジングと遮蔽ハウジング35と高電流コンタクトデバイス20を有しハウジングは遮蔽ハウジングが配置されるハウジング内部を取り囲み遮蔽ハウジングは高電流コンタクトデバイスが配置される遮蔽ハウジング内部40を画定し遮蔽ハウジングは深絞りされた第1の遮蔽ハウジングシェル60と遮蔽ハウジング内部から離れる様に延びる第1の捕捉ばね75を有し第1の捕捉ばねは第1の遮蔽ハウジングシェルに隙間なく接続しハウジングはハウジング内部に面した側に突起を有し第1の捕捉ばねは第1の軸に沿って延び突起は第1の軸に対して傾斜した向きにされ第1の捕捉ばねは第1の軸に対して傾斜した向きにされた第1の捕捉面90により第1の捕捉面が突起に当たり第1の軸に沿った遮蔽ハウジングの移動を阻止する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車用の高電流コネクタ(10)であって、
-前記高電流コネクタ(10)は、ハウジング(15)と、遮蔽ハウジング(35)と、高電流コンタクトデバイス(20)とを有し、
-前記ハウジング(15)は、前記遮蔽ハウジング(35)が配置されているハウジング内部(25)を取り囲み、
-前記遮蔽ハウジング(35)は、前記高電流コンタクトデバイス(20)が配置されている遮蔽ハウジング内部(40)を画定し、
-前記遮蔽ハウジング(35)は、深絞りされた第1の遮蔽ハウジングシェル(60)と、前記遮蔽ハウジング内部(40)から離れるように延びる第1の捕捉ばね(75)とを有し、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)に接続され、
-前記ハウジング(15)は、前記ハウジング内部(25)に面した側に突起(195)を有し、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、第1の軸(85)に沿って延び、前記突起(195)は、前記第1の軸(85)に対して傾斜した向きにされ、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、前記第1の軸(85)に対して傾斜した向きにされた第1の捕捉面(90)により、前記第1の捕捉面(90)が前記突起(195)に当たることによって、前記第1の軸(85)に沿った前記遮蔽ハウジング(35)の移動を阻止する、
高電流コネクタ(10)。
【請求項2】
-前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)は外側輪郭(95)を有し、
-前記外側輪郭(95)は、前記第1の軸(85)に沿って、特に前記第1の軸(85)に平行に、前記第1の捕捉ばね(75)に隣接して延び、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、前記外側輪郭(95)に配置されている、請求項1に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項3】
-前記第1の遮蔽ハウジング(60)は、プレート状の第1のハウジング部(130)を有し、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、ばね部(155)と接続部(160)とを有し、
-前記ばね部(155)は、前記第1のハウジング部(130)に対して斜めに傾斜して構成され、前記第1の捕捉面(90)により、前記ハウジング(15)に面した側で前記第1のハウジング部(130)上に突出し、
-前記接続部(160)は、前記ハウジング(15)に面した側で、前記ばね部(155)を前記第1のハウジング部(130)に接続し、
-前記接続部(160)は、前記ばね部(155)および前記第1のハウジング部(130)に対して傾斜して配置されている、請求項1または2に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項4】
-前記接続部(160)は、前記外側輪郭(95)に平行に向けられている、請求項3に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項5】
-前記接続部(160)は、前記第1の軸(85)に沿って延び、前記第1の捕捉面(90)において前記ばね部(155)の上方へ前記第1の軸(85)に沿って突出する、請求項3または4に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項6】
-前記第1の捕捉ばね(75)は固定部(165)を有し、
-前記固定部(165)は、プレート状の形態であり、前記第1のハウジング部(130)と共通の平面に配置され、
-前記ばね部(155)は、固定端部(170)で前記固定部(165)に固定され、
-前記ばね部(155)は、前記固定部(165)に対して斜めに傾斜して配置されている、請求項3から5のいずれか一項に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項7】
-前記ばね部(155)は、前記接続部(160)から間隔をおいて配置された窪み(180)を有し、
-前記窪み(180)は、前記ばね部(155)の固定端部(170)と前記第1の捕捉面(90)との間に間隔をおいて配置されている、請求項4から6のいずれか一項に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項8】
-前記第1の捕捉ばね(75)はカラー(220)を有し、
-前記カラー(220)は、前記ばね部(155)の自由端部(175)に配置され、
-前記カラー(220)は、前記ばね部(155)に接続され、前記ばね部(155)に対して傾斜して配置され、
-前記カラー(220)の、前記ばね部(155)とは反対側で、前記第1の捕捉面(90)は前記カラー(220)に配置されている、請求項4から7のいずれか一項に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項9】
-前記遮蔽ハウジング(35)は、第2の遮蔽ハウジングシェル(65)と捕捉デバイス(100)とを有し、
-前記捕捉デバイス(100)は、前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)を、第2の軸(115)に沿って前記第2の遮蔽ハウジングシェル(65)にロックし、
-前記第2の軸(115)は、前記第1の軸(85)に対して傾斜した向きにされている、請求項1から8のいずれか一項に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項10】
-前記捕捉デバイス(100)は、第2の捕捉ばね(105)と第1の凹部(110)とを有し、
-前記第2の捕捉ばね(105)は、第2の捕捉面(120)を有し、
-前記第2の捕捉面(120)は、前記第1の軸(85)に平行に向けられ、
-前記第2の捕捉ばね(105)は、前記第1の凹部(110)に係合し、前記第2の捕捉面(120)は、前記第1の凹部(110)に隣接する、請求項9に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項11】
-前記第1の捕捉ばね(75)は、前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)に隙間なく接続されている、請求項1から10のいずれか一項に記載の高電流コネクタ(10)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特許請求項1に記載の高電流コネクタに関する。
【背景技術】
【0002】
米国特許出願公開第2021/0328386(A1)号は、コネクタを開示している。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明の目的は、改良された高電流コネクタを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、特許請求項1に記載の高電流コネクタによって達成される。有利な実施形態は、従属請求項において規定される。
【0005】
電気自動車の改良された高電流コネクタであって、高電流コネクタは、ハウジングと、遮蔽ハウジング(screen housing)と、高電流コンタクトデバイスとを有する高電流コネクタを提供できることが認識されている。ハウジングは、遮蔽ハウジングが配置されているハウジング内部を取り囲む。遮蔽ハウジングは、高電流コンタクトデバイスが配置されている遮蔽ハウジング内部を画定する。遮蔽ハウジングは、深絞りされた(deep-drawn)第1の遮蔽ハウジングシェル(screen housing shell)と、遮蔽ハウジング内部から離れるように延びる第1の捕捉ばね(catch spring)とを有する。第1の捕捉ばねは、第1の遮蔽ハウジングシェルに隙間なく接続されていることが好ましい。
ハウジングは、ハウジング内部に面した側に突起を有する。第1の捕捉ばねは、第1の軸に沿って延びる。突起は、第1の軸に対して傾斜した向きにされている。第1の捕捉ばねは、第1の軸に対して傾斜した向きにされた第1の捕捉面(catch face)により、第1の捕捉面が突起に当たることによって、第1の軸に沿った遮蔽ハウジングの移動を阻止する。
【0006】
この構成は、第1の遮蔽ハウジングシェルの深絞り構成の結果として、第1の遮蔽ハウジングシェルを、深絞り法によって、特に簡単かつコスト効率よく形成することができるという利点を有する。さらに、深絞り構成は、第1の捕捉ばねを第1の遮蔽ハウジングシェルに、好ましくは隙間なく接続する結果として、第1の捕捉ばねがアンテナのような効果を有することがないことを保証し、それにより、遮蔽ハウジング内部に配置された高電流コンタクトデバイスの特に良好な遮蔽(screening)が保証される。
【0007】
別の実施形態において、第1の遮蔽ハウジングシェルは外側輪郭(outer contour)を有し、外側輪郭は、第1の軸に沿って、特に第1の軸に平行に、第1の捕捉ばねに隣接して延びる。第1の捕捉ばねは、外側輪郭に配置されている。この構成は、第1のハウジングシェルの深絞り構成と、第1の捕捉ばねを外側輪郭に配置したこととの結果として、捕捉ばねが特に可撓性であり、それにより、遮蔽ハウジングを、ハウジングのハウジング内部に特に効果的に挿入することができるという利点を有する。
【0008】
別の実施形態において、第1の遮蔽ハウジングは、プレート状の第1のハウジング部を有する。第1の捕捉ばねは、ばね部と接続部とを有し、ばね部は、第1のハウジング部に対して斜めに傾斜して構成され、第1の捕捉面により、ハウジングに面した側で第1のハウジング部上に突出する。接続部は、ハウジングに面した側で、ばね部を第1のハウジング部に接続する。接続部は、ばね部および第1のハウジング部に対して傾斜して配置されている。この場合、接続部を、特にばね部および/または第1のハウジング部に対して斜めに傾斜したまたは垂直に傾斜した向きにすることができる。この場合、接続部は、ばね部と第1のハウジング部との間の隙間を防ぐ。さらに、第1の遮蔽ハウジングシェルを、接続部の結果として、特に簡単に深絞りすることができ、さらに、第1の遮蔽ハウジングシェルを第1の捕捉ばねと共に深絞りする下型を、特に簡単に形成することができる。
【0009】
この場合、接続部を外側輪郭に平行に向けると特に有利である。
【0010】
別の実施形態において、接続部は、第1の軸に沿って延び、第1の捕捉面においてばね部の上方へ第1の軸に沿って突出する。この構成は、第1のハウジングシェルのEMC挙動がさらに向上するという利点を有する。
【0011】
別の実施形態において、第1の捕捉ばねは固定部を有し、固定部は、プレート状の形態であり、第1のハウジング部と共通の平面に配置されている。ばね部は、固定端部で固定部に固定され、ばね部は、固定部に対して斜めに傾斜して配置されている。この場合、固定部は、ハウジング部に対する固定端部の接続部として作用し、第1の捕捉ばねを軸に沿って延長させる。それにより、第1の軸に対して垂直な方向における遮蔽ハウジングの方向への第1の捕捉ばねの撓みを保証することができる。
【0012】
剛化のために、ばね部は、接続部から間隔をおいて配置された窪み(impression)を有する。窪みはさらに、ばね部の固定端部と第1の捕捉面との間に間隔をおいて配置されている。それにより、第1の捕捉ばねの剛性を高めることができる。
【0013】
別の実施形態において、第1の捕捉ばねはカラー(collar)を有し、カラーは、ばね部の自由端部に配置されている。カラーは、ばね部に接続され、ばね部に対して傾斜して配置されている。カラーの、ばね部とは反対側で、第1の捕捉面はカラーに配置されている。この構成は、第1の捕捉ばねが突起に当接する面がカラーによって増加し、それにより、突起内への第1の捕捉ばねの望ましくない導入、または第1の捕捉面における第1の捕捉ばねの望ましくない変形を避けることができるという利点を有する。
【0014】
別の実施形態において、遮蔽ハウジングは、第2の遮蔽ハウジングシェルと捕捉デバイスとを有し、捕捉デバイスは、第1の遮蔽ハウジングシェルを、第2の軸に沿って第2の遮蔽ハウジングシェルにロックし、第2の軸は、第1の軸に対して傾斜した向きにされている。この構成は、第1の遮蔽ハウジングシェルおよび第2の遮蔽ハウジングシェルの両方を深絞り法で形成することができ、他方で、2つの遮蔽ハウジングシェルが、互いに特に良好かつ簡単に接続されるという利点を有する。
【0015】
別の実施形態において、捕捉デバイスは、第2の捕捉ばねと第1の凹部とを有し、第2の捕捉ばねは、第2の捕捉面を有する。第2の捕捉面は、第1の軸に平行に向けられている。第2の捕捉ばねは、第1の凹部に係合し、第2の捕捉面は、第1の凹部に隣接する。この構成は、第1の遮蔽ハウジングシェルと第2の遮蔽ハウジングシェルとを、互いにポジティブロックで接続することができるという利点を有する。
【0016】
第1の捕捉ばねが第1の遮蔽ハウジングシェルに隙間なく接続されている場合、第1の捕捉ばねのアンテナ効果がさらに低減する。
【0017】
以下で、図面を参照しながら、本発明をより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】電気自動車用の高電流コネクタの斜視図である。
【
図3】
図2に示す高電流コネクタの遮蔽ハウジングの切抜部(cut-out)の斜視図である。
【
図4】
図3に示す高電流コネクタの遮蔽ハウジングの、
図3の切抜部Aを示す図である。
【
図5】
図1に示す高電流コネクタのハウジングの、
図1に示す切断面B-Bに沿った断面図である。
【
図6】高電流コネクタの、
図1に示す切断面C-Cに沿った断面図である。
【
図7】部分的に断面のハウジングを含む、
図1に示す高電流コネクタの側面図である。
【
図8】
図1に示す高電流コネクタの、
図1に示す切断面D-Dに沿った断面図である。
【
図9】
図1に示す切断面D-Dに沿った斜視断面図である。
【
図10】高電流コネクタの、
図1に示す切断面E-Eに沿った断面図である。
【
図11】高電流コネクタの、
図1に示す切断面F-Fに沿った断面図である。
【
図12】第2の実施形態による高電流コネクタの遮蔽ハウジングの切抜部の斜視図である。
【
図13】
図12に示す高電流コネクタの、
図1に示す切断面D-Dに沿った断面図の切抜部を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下の図面において、理解を深めるために座標系を参照する。座標系は、x軸(長手方向)、y軸(横方向)、およびz軸(垂直方向)を有する。この場合、例えば、座標系は右手系の形態である。
【0020】
図1は、電気自動車用の高電流コネクタ10の斜視図である。
【0021】
高電流コネクタ10は、特に高電流モジュールコネクタの形態であってよい。この場合、高電流コネクタ10は、例えば、駆動システムへのエネルギー伝送の状況、または車両の高速充電動作の状況において、直流伝送用に構成されている。この場合、例えば、高電流コネクタ10を、高電圧バッテリまたは駆動モータに配置することができる。
【0022】
高電流コネクタ10は、ハウジング15と、少なくとも1つの高電流コンタクトデバイス20(
図1に破線で示す)とを有する。当然、高電流コネクタ10は、複数の高電流コンタクトデバイス20を有することができる。実施形態において、高電流コンタクトデバイス20は、遮蔽された高電流ケーブル30に電気的に接続されている。高電流コンタクトデバイス20は、ハウジング15のハウジング内部25に配置されている。高電流コンタクトデバイス20は、高電流ケーブル30の電気導体31に電気的に接続されている。高電流ケーブル30は、ハウジング内部25に案内され、遮蔽された高電流ケーブルの形態である。高電流ケーブル30の電気導体31は、電流伝送に使用される。
【0023】
図2は、
図1に示す高電流コネクタ10の斜視図である。
【0024】
図2において、明確にするために、ハウジング15の図は省略されている。
【0025】
高電流コネクタ10は、遮蔽ハウジング35をさらに有する。遮蔽ハウジング35は、ハウジング15のハウジング内部25に配置されている。遮蔽ハウジング35は、遮蔽ハウジング内部40を取り囲み、高電流コンタクトデバイス20は、遮蔽ハウジング内部40に配置されている。遮蔽ハウジング35は、高電流ケーブル30の遮蔽50の遮蔽接触部(screen contacting)45に電気的に接続されている。例えば、ハウジング15は、非導電性の第1の材料から形成され、他方、遮蔽ハウジング35は、導電性の第2の材料、特に好ましくは純銅材料から形成されている。第2の材料の銅の割合は、少なくとも98%であることが好ましい。遮蔽ハウジング35は、高電流コンタクトデバイス20を、高電流コネクタ10の周囲55に対して電磁的に遮蔽する。
【0026】
遮蔽ハウジング35は、第1の遮蔽ハウジングシェル60と、第2の遮蔽ハウジングシェル65と、第1の捕捉ばね75とを有する。第1の遮蔽ハウジングシェル60と第2の遮蔽ハウジングシェル65とは、例えば、シェル状の形態である。この場合、第2の遮蔽ハウジングシェル65は、第1の遮蔽ハウジングシェル60に係合し、したがって、遮蔽ハウジング内部40が取り囲まれることが有利である。紙面と反対側で、遮蔽ハウジング35およびハウジング15は第1の開口部70を有し、第1の開口部70において、高電流コネクタ10に関連する高電流相手側コネクタが、電力に関して高電流コンタクトデバイス20に接触するために、遮蔽ハウジング内部40に係合する。
【0027】
さらに、遮蔽ハウジング35は第2の開口部80(
図2に破線で示す)を有し、電気導体31は、シース81と共に第2の開口部80を通して遮蔽ハウジング内部40に案内され、遮蔽ハウジング内部40で高電流コンタクトデバイス20に電気的に接続されている。第2の開口部80は、第1の開口部70に対して長手方向にずれて配置されている。
【0028】
第1の捕捉ばね75は、第1の軸85に沿って延びる。第1の軸85は、例として、第1の捕捉ばね75の主要長さ方向(main extent direction)である。第1の軸85は、例えば、長手方向軸(x軸)に沿って延びることができる。
【0029】
第1の捕捉ばね75の、第2の開口部80に面した側に、第1の捕捉ばね75は第1の捕捉面90を有する。第1の捕捉面90は、第1の軸85に対して傾斜した向きにされることが好ましい。特に、例えば、第1の捕捉面90は、yz平面に延びることができ、したがって、例えば、第1の軸85に対して垂直な向きにされてよい。
【0030】
第1の遮蔽ハウジングシェル60は、第1の遮蔽ハウジングシェル60の縁部に外側輪郭95を有する。実施形態において、外側輪郭95は、例としてxz平面に延びるように、略形成されている。実施形態において、第1の捕捉ばね75は、第1の遮蔽ハウジングシェル60の外側輪郭95に隣接する。
図2において、外側輪郭95は、特に第1の軸85における第1の捕捉ばね75に沿った両側で、特に平行に延びることが好ましい。この場合、第1の捕捉ばね75は、第1の遮蔽ハウジングシェル60の外側輪郭95を越えて横方向に突出する。この場合、第1の捕捉ばね75は、第1の遮蔽ハウジングシェル60に隙間なく形成されている。
【0031】
前述したように、第1の遮蔽ハウジングシェル60は深絞りされている。当然、第2の遮蔽ハウジングシェル65も、第2の材料から深絞りされていてよい。この場合、第1の遮蔽ハウジングシェル60および/または第2の遮蔽ハウジングシェル65の材料厚さは、0.2~0.5mm、特に0.25~0.4mmであってよい。
【0032】
実施形態において、取付状態で、第2の遮蔽ハウジングシェル65は、第1の遮蔽ハウジングシェル60に係合する。加えて、第2の開口部80に面した側で、第1の遮蔽ハウジングシェル60および第2の遮蔽ハウジングシェル65は、遮蔽接触部45によって周方向に取り囲まれている。
【0033】
第1の遮蔽ハウジングシェル60は、例えば捕捉デバイス100によって、第2の遮蔽ハウジングシェル65にポジティブロックで接続されている。捕捉デバイス100は、少なくとも第2の捕捉ばね105、好ましくは複数の第2の捕捉ばね105を含むことが好ましい。さらに、捕捉デバイス100は、少なくとも第1の凹部110を含む。この場合、それに応じて、第1の凹部110の数は、第2の捕捉ばね105の数と同一である。実施形態において、第2の捕捉ばね105は、例として第2の遮蔽ハウジングシェル65に配置されている。第2の捕捉ばね105は、第2の軸115に沿って延び、第2の軸115は、第1の軸85に対して傾斜して、特に垂直に向けられることが好ましい。第2の捕捉ばね105は、遮蔽ハウジング内部40からハウジング15の方向に外方へ延びる。
実施形態において、例えば、複数の第2の捕捉ばね105と、対応して配置された複数の第1の凹部110とが設けられ、互いに間隔をおいて配置されている。第2の捕捉ばね105は、例えば、第2の遮蔽ハウジングシェル65に押し込まれ、第1の遮蔽ハウジングシェル60に形成された第1の凹部110に外側から係合することができる。この場合、第2の捕捉ばね105は第2の捕捉面120を有し、第2の捕捉面120は、第2の捕捉ばね105の、外側輪郭95に面した側に配置され、第1の凹部110が第2の捕捉面120に当たることによって、第1の遮蔽ハウジングシェル60が第2の遮蔽ハウジングシェル65から横方向に外れることを阻止する。
【0034】
実施形態において、例えば、第1の捕捉ばね75は、捕捉デバイス100の2つの第1の凹部110の間に配置されている。
【0035】
図3は、
図2に示す高電流コネクタ10の遮蔽ハウジング35の切抜部の斜視図である。
【0036】
第1の遮蔽ハウジングシェル60は、少なくとも1つのカバー部125と、第1のハウジング部130と、第2のハウジング部135とを有する。加えて、第1の遮蔽ハウジングシェル60は、第1の遮蔽ハウジングシェル60のシェル状構成を形成するために、
図3では隠れている追加のハウジング部をさらに有することができる。
【0037】
カバー部125は、第2の遮蔽ハウジングシェル65とは反対側で、遮蔽ハウジング内部40を横方向に終端させる。この場合、第2の遮蔽ハウジングシェル65は、カバー部125とは反対側に、開いた状態で形成される。第1のハウジング部130、第2のハウジング部135、および追加のハウジング部は、一側でカバー部125に隙間なく、実質的に均一に、一体に接続されている。この場合、カバー部125と第1のハウジング部130との間の第1の移行部(transition)140を、隙間なく、好ましくは丸く形成することができる。第1のハウジング部130は、例えば略xy平面に延びる。カバー部125とは反対の横方向側に、第1のハウジング部130は外側輪郭95を有する。
【0038】
長手方向において、第2のハウジング部135は、カバー部125および第1のハウジング部130の両方に隣接する。この場合、カバー部125と第2のハウジング部135との間、ならびに第2のハウジング部135と第1のハウジング部130との間の第2の移行部145を、隙間なく、好ましくは丸く形成することができる。
【0039】
第2のハウジング部135は、第2の開口部80とは反対側で第1の遮蔽ハウジングシェル60を閉じる。この場合、第2のハウジング部135を、カバー部125および第1のハウジング部130と一体にかつ実質的に均一に形成することができる。
【0040】
「隙間なく」という用語は、特に第1の移行部140および/または第2の移行部145に、追加の開口部、途切れ、スロットなどが設けられておらず、代わりに第2の材料が、第1の移行部140および/または第2の移行部145に途切れなく形成されていることを意味するものと理解される。これは、第1の遮蔽ハウジングシェル60が深絞りされるときのみ可能である。第1の遮蔽ハウジングシェル60が押し曲げられる場合、
図3に示す隙間なしの構成とは異なり、ハウジング部130、135をカバー部125に対して曲げるために、特に第1の移行部140および/または第2の移行部145にスロットを設ける必要がある。
【0041】
さらに、
図3はまた、第1のハウジング部130に第1の捕捉ばね75を隙間なく形成することを明確に示す。さらに、第1の捕捉ばね75自体が隙間なく形成され、したがって、第1のハウジング部130と第1の捕捉ばね75との間に、追加のスロットが設けられることはない。逆に、第1のハウジング部130と第1の捕捉ばね75とが途切れなく互いに合わさり、したがって、第1の遮蔽ハウジングシェル60、特に第1のハウジング部130と第1の捕捉ばね75との間の隙間、開口部、スロットなども省略される。特に、それにより、第1の材料からの深絞りによって、第1の遮蔽ハウジングシェル60を第1の捕捉ばね75と共に、一体にかつ実質的に均一に形成することができる。
【0042】
第1の捕捉ばね75から横方向に離間した状態で、例えば、第1の遮蔽ハウジングシェル60は、第2の軸115に沿って延びる少なくとも1つの深絞り補強リブ(reinforcement rib)150を有する。この場合、補強リブ150は、遮蔽ハウジング内部40の方向に延びる窪みの形態であってよい。
【0043】
図4は、
図3に示す高電流コネクタ10の遮蔽ハウジング35の、
図3の切抜部Aを示す図である。
【0044】
第1の捕捉ばね75は、ばね部155と、接続部160と、固定部165とを有する。固定部165は、プレートの形態であり、例えばxy平面の形態の共通の平面で、第1の遮蔽ハウジングシェル60の第1のハウジング部130と共に配置されている。この場合、固定部165は、第1の捕捉ばね75の第1の長手方向側で外側輪郭95に隣接する。固定部165は、例えば、第1の捕捉ばね75の、第2の開口部80とは反対側に配置されている。
【0045】
ばね部155は、第1の固定端部170と第1の自由端部175との間で第1の軸85に沿って延びる。第1の軸85は、例えばx軸に平行に向けられてよい。実施形態において、第1の軸85は、第1の捕捉ばね75の主要長さ方向である。この場合、「主要長さ方向」とは、第1の捕捉ばね75が最長の長さを有する方向を意味するものとする。固定端部170で、ばね部155は固定部165に接続されている。この場合、固定端部170は、第1のハウジング部130と共通の平面に配置されている。
【0046】
ばね部155は、固定部165および第1のハウジング部130に対して斜めに傾斜して配置されている。実施形態において、ばね部155は、遮蔽ハウジング内部40から離れてハウジング15の方向に突出する。この場合、実施形態において、第1の軸85に対して傾斜して、特に垂直な向きにされた第1の捕捉面90は、自由端部175に配置されている。
【0047】
ばね部155の、第1のハウジング部130に面した横方向側で、接続部160が隣接する。接続部160は、第1のハウジング部130およびばね部155の両方に対して斜めに傾斜して配置されることが好ましい。接続部160は、ばね部155の横方向側で、ばね部155を第1のハウジング部130に直接接続する。接続部160は、固定端部170と自由端部175との間で長手方向に延び、長手方向側でばね部155を第1のハウジング部130に完全に接続する。自由端部175で、接続部160を長手方向にさらに延伸させる(draw)ことができ、したがって、長手方向において、接続部160は、自由端部175でばね部155を越えて突出する。
【0048】
接続部160の結果として、ばね部155は、第1のハウジング部130に隙間なく接続されている。特に、接続部160の結果として、ばね部155および固定部165を、第1のハウジング部130と共に深絞りによって形成することができる。
【0049】
この場合、接続部160は、略プレートの形態であってよい。側面図において、この場合、接続部160は、三角形に構成されている。
【0050】
ばね部155を補強するために、ばね部155に窪み180を配置することができる。窪み180は、例えば、接続部160から横方向に間隔をおいて配置されている。窪み180は、略第1の軸85に沿って延びる。長手方向において、例えば、窪み180は、自由端部175および固定端部170の両方から間隔をおいて配置されている。この場合、窪み180は、ばね部155の、第1のハウジング部130とは反対側に面した横方向側で延びる、ばね部155の外縁部176まで延びることができる。窪み180は、例えば、遮蔽ハウジング内部40から離れてハウジング15の方向に延びる。
【0051】
図5は、
図1に示す高電流コネクタ10のハウジング15の、
図1に示す切断面B-Bに沿った断面図である。
【0052】
ハウジング15は、ハウジング開口部181を有する。高電流ケーブル30(
図5には示さず)は、ハウジング開口部181を介してハウジング内部25に案内される。遮蔽接触部45を、ハウジング開口部181に配置することができる。実施形態において、例えば、ハウジング15は、横方向に間隔をおいて互いに並んで配置された複数のハウジング内部25を有する。ハウジング内部25を、ハウジングチャンバと呼ぶこともできる。遮蔽ハウジング35と高電流コンタクトデバイス20とは、ハウジング内部25のそれぞれに配置されている。ハウジング15は、ハウジング内部25に面した側に、第2の凹部185を有する。第2の凹部185は、例えば、溝の形態であり、ハウジング開口部181まで長手方向に延びる。
第2の凹部185は、例として、略xy平面に延びる凹部ベース190を有する。突起195が、凹部ベース190において第2の凹部185に配置されている。突起195は、凹部ベース190を越えて、遮蔽ハウジング35に面した方向にz方向へ突出する。突起195は、略横方向に延び、第2の凹部185の深さを、実質的に高さとして有することができる。突起195は、第2の凹部185を、捕捉受入部材(catch receiving member)200と、捕捉受入部材200に面した導入受入部材(introduction receiving member)205とに分割する。導入受入部材205は、ハウジング開口部181と突起195との間に長手方向に延びる。
捕捉受入部材200は、ハウジング開口部181とは反対側で、長手方向に突起195に隣接する。この場合、捕捉受入部材200は、略長手方向において、第1の捕捉ばね75の第1の軸85に沿った、略長手方向の長さを有することができる。
【0053】
横方向において、第2の凹部185は、第1の捕捉ばね75の大きさを略有する。突起195は、例えば、第2の凹部185の幅よりも狭くなるように構成されていてよい。突起195は、一側で第1の横方向凹面に直接隣接する。この場合、第2の凹部185の隙間215が、突起195と、第1の横方向凹面とは反対に配置された第2の横方向凹面210との間に形成されている。
【0054】
図6は、高電流コネクタ10の、
図1に示す切断面C-Cに沿った断面図である。
【0055】
高電流コネクタ10の取付状態で、第1の捕捉ばね75は、捕捉受入部材200に係合し、遮蔽ハウジング35と、遮蔽ハウジング35に配置された高電流コンタクトデバイス20とを、ハウジング15において長手方向にロックする。この場合、ハウジング15における高電流ケーブル30からの長手方向の張力緩和を、第1の捕捉ばね75によって保証することができる。
【0056】
この場合、
図6において、第1の捕捉ばね75は完全に外方に旋回する。
【0057】
図7は、部分的に断面のハウジング15を含む、
図1に示す高電流コネクタ10の側面図である。
図8は、
図1に示す高電流コネクタ10の、
図1に示す切断面D-Dに沿った断面図である。
【0058】
取付状態で、第1の捕捉ばね75の第1の捕捉面90は、突起195に面している。この場合、突起195は、捕捉突起の形態であってよい。第1の捕捉面90が突起195に当接することによって、長手方向への遮蔽ハウジング35の望ましくない外れを阻止する。
【0059】
高電流コネクタ10の組立て中、遮蔽ハウジング35は、高電流コンタクトデバイス20および高電流ケーブル30と予め組み立てられる。高電流コンタクトデバイス20、高電流ケーブル30、および遮蔽ハウジング35を含む予め組み立てられたユニットは、ハウジング開口部181を介して、ハウジング15のハウジング内部25に長手方向に押し込まれる。この場合、第1の捕捉ばね75は、ハウジング15によって、第2の凹部185に沿って案内される。突起195では、第1の捕捉ばね75が、突起195によって遮蔽ハウジング内部40の方向に押される。第1の遮蔽ハウジングシェル60の深絞り構成と、第1の遮蔽ハウジングシェル60と第1の捕捉ばね75との一体のかつ実質的に均一な構成の結果として、この場合、少なくとも第1の捕捉ばね75は、遮蔽ハウジング内部40の方向に旋回し、弾性的に変形する。
この場合、ばね部155は、遮蔽ハウジング35の移動中に突起195の上をスライドする。第1の捕捉ばね75が捕捉受入部材200に略完全に配置されると、第1の捕捉ばね75は、ハウジング15の方向に外方へ旋回し、したがって、第1の捕捉ばね75は、捕捉受入部材200に係合する。
【0060】
図9は、
図1に示す切断面D-Dに沿った斜視断面図である。
【0061】
図4の文脈において前述したように、接続部160は、ばね部155よりも長手方向に長くなるように構成され、接続部160は、第1の捕捉面90を越えて長手方向に突出する。この場合、接続部160は、取付状態で、突起195と横方向凹面210との間で横方向に隙間215内へ延びる。
【0062】
図10は、高電流コネクタ10の、
図1に示す切断面E-Eに沿った断面図である。
【0063】
第1の捕捉ばね75の一体のかつ実質的に均一の深絞り構成の結果として、接続部160は、第1のハウジング部130およびばね部155に対して斜めに傾斜して配置されている。この場合、例えばプレート状の基本形状を有する接続部160と第1のハウジング部130との間の第3の移行部を、丸く形成することができる。同様に、接続部160とばね部155との間の第4の移行部を、丸く形成することができる。
【0064】
図11は、高電流コネクタ10の、
図1に示す切断面F-Fに沿った断面図である。
【0065】
突起195と横方向凹面210との係合領域において、接続部160を丸く構成してもよい。
【0066】
この場合、第1の捕捉ばね75は、第2の遮蔽ハウジングシェル65に対して重なる領域に配置され、したがって、第2の遮蔽ハウジングシェル65の望ましくない開口部を避けることができることにも明らかに留意すべきである。それにより、遮蔽ハウジング35の高い電磁性能および優れた遮蔽挙動を保証することができる。
【0067】
第1の遮蔽ハウジングシェル60および第2の遮蔽ハウジングシェル65の、特に第1の捕捉ばね75に関連した深絞り構成の結果として、軟質材料、特に銅/HCP材料を使用するにもかかわらず、遮蔽ハウジング35の形状的に安定した構成を保証することもできる。さらに、深絞り法による遮蔽ハウジングシェル60、65の構成は、遮蔽ハウジング35の望ましくないスロットまたは開口部が避けられることを保証する。それにより、遮蔽ハウジング35の、周囲55に対する特に良好な遮蔽挙動が、高電流コンタクトデバイス20に関して保証される。さらに、遮蔽ハウジング35は、形状および振動に関して特に安定している。さらに、個々の突出部がアンテナとして作用することにより電磁性能を低下させる状況が避けられる。
【0068】
図12は、第2の実施形態による高電流コネクタ10の遮蔽ハウジング35の切抜部の斜視図である。
【0069】
高電流コネクタ10は、
図1~11で説明した高電流コネクタ10と略同一に構成されている。以下で、
図1~
図11に示す高電流コネクタ10と比較した
図12に示す高電流コネクタ10の違いのみを説明する。
【0070】
追加的に、第1の捕捉ばね75は、自由端部175にカラー220を有する。カラー220は、第2の遮蔽ハウジングシェル65に面した側の方向に角度を有する。例えば、第2の開口部80に面した側で、第1の捕捉面90はカラー220に配置される。
【0071】
図13は、
図12に示す高電流コネクタ10の、
図1に示す切断面D-Dに沿った断面図の切抜部を示す図である。
【0072】
カラー220は、カラー220に配置された第1の捕捉面90が、第1の捕捉ばね75に面した長手方向側で突起195に配置された停止面225に、平行に向けられるような向きに配されている。この構成は、第1の捕捉ばね75と突起195との間の特に良好な力伝達が保証されるという利点を有する。
【符号の説明】
【0073】
10 高電流コネクタ
15 ハウジング
20 高電流コンタクトデバイス
25 ハウジング内部
30 高電流ケーブル
31 電気導体
35 遮蔽ハウジング
40 遮蔽ハウジング内部
45 遮蔽接触部
50 遮蔽
55 周囲
60 第1の遮蔽ハウジングシェル
65 第2の遮蔽ハウジングシェル
70 第1の開口部
75 第1の捕捉ばね
80 第2の開口部
81 シース
85 第1の軸
90 第1の捕捉面
95 外側輪郭
100 捕捉デバイス
105 第2の捕捉ばね
110 第1の凹部
115 第2の軸
120 第2の捕捉面
125 カバー部
130 第1のハウジング部
135 第2のハウジング部
140 第1の移行部
145 第2の移行部
150 補強リブ
155 ばね部
160 接続部
165 固定部
170 固定端部
175 自由端部
176 外縁部
180 窪み
181 ハウジング開口部
185 第2の凹部
190 凹部ベース
195 突起
200 捕捉受入部材
205 導入受入部材
210 横方向凹面
215 隙間
220 カラー
225 停止面
【手続補正書】
【提出日】2024-05-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車用の高電流コネクタ(10)であって、
-前記高電流コネクタ(10)は、ハウジング(15)と、遮蔽ハウジング(35)と、高電流コンタクトデバイス(20)とを有し、
-前記ハウジング(15)は、前記遮蔽ハウジング(35)が配置されているハウジング内部(25)を取り囲み、
-前記遮蔽ハウジング(35)は、前記高電流コンタクトデバイス(20)が配置されている遮蔽ハウジング内部(40)を画定し、
-前記遮蔽ハウジング(35)は、深絞りされた第1の遮蔽ハウジングシェル(60)と、前記遮蔽ハウジング内部(40)から離れるように延びる第1の捕捉ばね(75)とを有し、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)に接続され、
-前記ハウジング(15)は、前記ハウジング内部(25)に面した側に突起(195)を有し、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、第1の軸(85)に沿って延び、前記突起(195)は、前記第1の軸(85)に対して傾斜した向きにされ、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、前記第1の軸(85)に対して傾斜した向きにされた第1の捕捉面(90)により、前記第1の捕捉面(90)が前記突起(195)に当たることによって、前記第1の軸(85)に沿った前記遮蔽ハウジング(35)の移動を阻止する、
高電流コネクタ(10)。
【請求項2】
-前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)は外側輪郭(95)を有し、
-前記外側輪郭(95)は、前記第1の軸(85)に沿って、または前記第1の軸(85)に平行に、前記第1の捕捉ばね(75)に隣接して延び、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、前記外側輪郭(95)に配置されている、請求項1に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項3】
-前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)は、プレート状の第1のハウジング部(130)を有し、
-前記第1の捕捉ばね(75)は、ばね部(155)と接続部(160)とを有し、
-前記ばね部(155)は、前記第1のハウジング部(130)に対して斜めに傾斜して構成され、前記第1の捕捉面(90)により、前記ハウジング(15)に面した側で前記第1のハウジング部(130)上に突出し、
-前記接続部(160)は、前記ハウジング(15)に面した側で、前記ばね部(155)を前記第1のハウジング部(130)に接続し、
-前記接続部(160)は、前記ばね部(155)および前記第1のハウジング部(130)に対して傾斜して配置されている、請求項1に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項4】
-前記接続部(160)は、前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)の外側輪郭(95)に平行に向けられている、請求項3に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項5】
-前記接続部(160)は、前記第1の軸(85)に沿って延び、前記第1の捕捉面(90)において前記ばね部(155)の上方へ前記第1の軸(85)に沿って突出する、請求項3に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項6】
-前記第1の捕捉ばね(75)は固定部(165)を有し、
-前記固定部(165)は、プレート状の形態であり、前記第1のハウジング部(130)と共通の平面に配置され、
-前記ばね部(155)は、固定端部(170)で前記固定部(165)に固定され、
-前記ばね部(155)は、前記固定部(165)に対して斜めに傾斜して配置されている、請求項3に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項7】
-前記ばね部(155)は、前記接続部(160)から間隔をおいて配置された窪み(180)を有し、
-前記窪み(180)は、前記ばね部(155)の固定端部(170)と前記第1の捕捉面(90)との間に間隔をおいて配置されている、請求項4に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項8】
-前記第1の捕捉ばね(75)はカラー(220)を有し、
-前記カラー(220)は、前記ばね部(155)の自由端部(175)に配置され、
-前記カラー(220)は、前記ばね部(155)に接続され、前記ばね部(155)に対して傾斜して配置され、
-前記カラー(220)の、前記ばね部(155)とは反対側で、前記第1の捕捉面(90)は前記カラー(220)に配置されている、請求項4に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項9】
-前記遮蔽ハウジング(35)は、第2の遮蔽ハウジングシェル(65)と捕捉デバイス(100)とを有し、
-前記捕捉デバイス(100)は、前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)を、第2の軸(115)に沿って前記第2の遮蔽ハウジングシェル(65)にロックし、
-前記第2の軸(115)は、前記第1の軸(85)に対して傾斜した向きにされている、請求項1から8のいずれか一項に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項10】
-前記捕捉デバイス(100)は、第2の捕捉ばね(105)と第1の凹部(110)とを有し、
-前記第2の捕捉ばね(105)は、第2の捕捉面(120)を有し、
-前記第2の捕捉面(120)は、前記第1の軸(85)に平行に向けられ、
-前記第2の捕捉ばね(105)は、前記第1の凹部(110)に係合し、前記第2の捕捉面(120)は、前記第1の凹部(110)に隣接する、請求項9に記載の高電流コネクタ(10)。
【請求項11】
-前記第1の捕捉ばね(75)は、前記第1の遮蔽ハウジングシェル(60)に隙間なく接続されている、請求項1から8のいずれか一項に記載の高電流コネクタ(10)。
【外国語明細書】