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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149453
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】拡張式カテーテル用止血弁
(51)【国際特許分類】
   A61M 39/06 20060101AFI20241010BHJP
   A61M 39/22 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
A61M39/06 110
A61M39/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024061290
(22)【出願日】2024-04-05
(31)【優先権主張番号】63/494,930
(32)【優先日】2023-04-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/597,609
(32)【優先日】2024-03-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】スリーカンス・レディ・ラムパ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・カトウ
(72)【発明者】
【氏名】ルーズベ・ボルジャン
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・バナンド
(72)【発明者】
【氏名】ホセ・ヒメネス
【テーマコード(参考)】
4C066
【Fターム(参考)】
4C066AA07
(57)【要約】
【課題】空気が患者の血管系に進入することを防止するように構成される止血弁を提供すること。
【解決手段】本開示の技術は、近位端の近くに配置された第1の弁と、遠位端の近くに配置され、第1の弁から離間された第2の弁とを有する細長い本体を備える止血弁アセンブリを含む。第1の弁は、部材が第1の弁を通って延在することを可能にすることができ、第2の弁は、部材が第2の弁を通って延在することを可能にすることができる。細長い本体は、遠位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の第1の距離を含む傾斜部分を備える空洞を画定することができ、第1の距離は、近位端の近くの、内面と長手方向軸との間の距離よりも大きく、それにより、部材が第1の弁を通って延在するときに、気体が傾斜部分に沿って方向付けられて遠位端の近くの空洞内の蓄積領域に蓄積する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
止血弁アセンブリであって、
長手方向軸に沿って延在し、近位端、遠位端、及び内部を通って延在する管腔を備える、細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端の近くに配置された第1の弁であって、部材が前記第1の弁を通って延在することを可能にするように構成された、第1の弁と、
前記第1の弁から離間して前記細長い本体の前記遠位端の近くに配置された第2の弁であって、前記部材が前記第2の弁を通って延在することを可能にするように構成された、第2の弁と、を備え、
前記細長い本体は、傾斜部分を備える空洞を画定し、前記傾斜部分は、前記遠位端の近くの、前記細長い本体の内面と前記長手方向軸との間の第1の距離を含み、前記第1の距離は、前記近位端の近くの、前記細長い本体の前記内面と前記長手方向軸との間の距離よりも大きく、それにより、部材が前記第1の弁を通って延在するときに気体が前記傾斜部分に沿って方向付けられて前記遠位端の近くの前記空洞内の蓄積領域に蓄積する、止血弁アセンブリ。
【請求項2】
前記管腔を通って前記第1の弁から前記第2の弁まで延在する中空管を更に備える、請求項1に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項3】
前記中空管は、前記長手方向軸に対して垂直に前記中空管を通って延在する1つ以上の開口部を画定する、請求項2に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項4】
前記第1の弁及び前記第2の弁のうちの少なくとも1つは、第1のデュロメータを含む第1の部分と、第2のデュロメータを含む第2の部分とを備え、前記第1のデュロメータは、前記第2のデュロメータ未満である、請求項1に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項5】
前記第1の部分は、前記長手方向軸の近くの前記第1の弁及び前記第2の弁のそれぞれの一部であり、前記第2の部分は、前記細長い本体の近くの前記第1の弁及び前記第2の弁のそれぞれの一部である、請求項4に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項6】
前記第1の弁及び前記第2の弁のうちの少なくとも1つが、前記長手方向軸の近くのスリットと、前記長手方向軸からある距離だけ離れて前記第1の弁及び前記第2の弁のうちの前記少なくとも1つを貫通して形成された複数の開口部とを備える、請求項1に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項7】
前記細長い本体は、複数の突出部を更に備え、前記複数の突出部は、前記複数の開口部と整列するように構成されている、請求項6に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項8】
カテーテルデバイスのハンドル内に少なくとも部分的に配置されるように構成されている、請求項1に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項9】
前記細長い本体の前記遠位端の近くに配置されたプラグを更に備え、前記プラグは、閉じているときに流体が前記細長い本体から出ることを防止し、開いているときに流体が前記細長い本体から出ることを可能にするように構成されている、請求項1に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項10】
前記細長い本体が透明材料を含む、請求項1に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項11】
前記細長い本体の前記遠位端に配置された透過性膜を更に備え、前記透過性膜は、前記気体がそれを通過することを可能にし、液体がそれを通過することを防止するように構成されている、請求項1に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項12】
前記透過性膜は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)層を含む、請求項11に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項13】
灌注流体供給部から灌注流体を受容するように構成された灌注ポートを更に備える、請求項1に記載の止血弁アセンブリ。
【請求項14】
カテーテルデバイス用のハンドルであって、
長手方向軸に沿って延在するハウジングであって、挿入管への取り付けのために構成され、内側チャンバを備える、ハウジングと、
前記内側チャンバ内に少なくとも部分的に配置された止血弁アセンブリであって、
前記長手方向軸に沿って延在し、近位端、遠位端、及び内部を通って延在する管腔を備える、細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端の近くに配置された第1の弁と、
前記細長い本体の前記遠位端の近くに配置された第2の弁と、を備える、止血弁アセンブリと、を備え、
前記細長い本体は、傾斜部分を備える空洞を画定し、前記傾斜部分は、前記遠位端の近くの、前記細長い本体の内面と前記長手方向軸との間の第1の距離を含み、前記第1の距離は、前記近位端の近くの、前記細長い本体の前記内面と前記長手方向軸との間の距離よりも大きく、それにより、気体が前記傾斜部分に沿って方向付けられて前記遠位端の近くの前記空洞内の蓄積領域に蓄積する、カテーテルデバイス用のハンドル。
【請求項15】
前記ハンドルは、近位部材及び遠位部材を更に備え、前記近位部材は、前記第1の弁を支持するように構成され、前記遠位部材は、前記第2の弁を支持するように構成されたエンドキャップを備える、請求項14に記載のハンドル。
【請求項16】
前記近位部材が、前記ハウジングの外側境界を少なくとも部分的に越えて延在する、請求項15に記載のハンドル。
【請求項17】
前記近位部材は、灌注流体供給部から灌注流体を受容するように構成された灌注ポートを更に備える、請求項16に記載のハンドル。
【請求項18】
前記エンドキャップは、前記傾斜部分に接続されて、前記第1の弁と前記第2の弁との間に膨張チャンバを画定する、請求項17に記載のハンドル。
【請求項19】
前記管腔を通って前記第1の弁から前記第2の弁まで延在する中空管を更に備える、請求項14に記載のハンドル。
【請求項20】
前記中空管は、前記長手方向軸に対して垂直に前記中空管を通って延在する1つ以上の開口部を画定する、請求項19に記載のハンドル。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本出願は、2023年4月7日に出願された先願の米国仮特許出願第63/494,930号(代理人整理番号:BIO6820USPSP1-253757.000366)の米国特許法第119条に基づく優先権の利益を主張し、当該特許の内容全体が、本明細書に完全に記載されているように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
(発明の分野)
本発明は、概して、空気が患者の血管系に進入することを防止するように構成される止血弁に関する。
【背景技術】
【0003】
「送達シース」、「シース」又は「シース導入部」は、治療のために配置されるときに、動脈又は静脈内に遠位端を有し、患者の外側に近位端を有する、医療処置中に患者の動脈又は静脈内に配置された管を含む。送達シースの近位端にある止血弁は、血液がシースから出るのを阻止し、より長いシース及び/又はカテーテルを送達シースを通して動脈又は静脈に挿入することを可能にする。
【0004】
カテーテル送達のためのいくつかの現在の送達シースに関する問題は、いくらか複雑な幾何学形状を伴うカテーテル(例えば、バスケットカテーテル、バルーンカテーテル)を止血弁を通して挿入するとき、空気が送達シース内に導入され得ることである。これは、いくつかのカテーテルの幾何学形状が、圧潰形態にあるときに小さい気泡を捕捉し、それによって止血弁を通して気泡を導入する可能性があるためである。知られているように、患者の血管系に空気を導入することは、健康への悪影響を引き起こす可能性があり、回避されるべきである。本明細書で本開示の技術は、これらの問題に対処する。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一例によれば、長手方向軸に沿って延在し、近位端、遠位端、及び内部を通って延在する管腔を備える、細長い本体を備える止血弁アセンブリが提供される。止血弁アセンブリは、細長い本体の近位端の近くに配置された第1の弁を更に備える。第1の弁は、部材が第1の弁を通して延在することを可能にするように構成されることができる。止血弁アセンブリは、第1の弁から離間して細長い本体の遠位端の近くに配置された第2の弁を更に備える。第2の弁は、部材が第2の弁を通して延在することを可能にするように構成されることができる。
【0006】
止血弁アセンブリの細長い本体は、傾斜部分を備える空洞を画定することができる。傾斜部分は、近位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の距離よりも大きい、遠位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の第1の距離を含むことができ、それにより、部材が第1の弁を通って延在するときに気体が傾斜部分に沿って方向付けられて遠位端の近くの空洞内の蓄積領域に蓄積する。
【0007】
本発明の一例によれば、カテーテルデバイス用のハンドルが提供される。ハンドルは、長手方向軸に沿って延在するハウジングを備えることができる。ハウジングは、挿入管に取り付けられるように構成され、内側チャンバを備えることができる。
【0008】
ハンドルは、内側チャンバ内に少なくとも部分的に配置された止血弁アセンブリを備えることができる。止血弁アセンブリは、長手方向軸に沿って延在し、近位端、遠位端、及び内部を通って延在する管腔を備える、細長い本体を備えることができる。止血弁アセンブリは、細長い本体の近位端の近くに配置された第1の弁と、細長い本体の遠位端の近くに配置された第2の弁とを備えることができる。
【0009】
細長い本体は、傾斜部分を備える空洞を画定することができる。傾斜部分は、近位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の距離よりも大きい、遠位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の第1の距離を含むことができ、それにより、気体が傾斜部分に沿って方向付けられて、遠位端の近くの空洞内の蓄積領域に蓄積する。
【0010】
本開示の技術の追加の特徴、機能、及び用途は、本明細書でより詳細に論じられる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本開示の技術の一実施例による、送達シース及びハンドルを含む医療システムの概略図である。
図2】本開示の技術の一実施例による、送達シース及びハンドルの概略図である。
図3】本開示の技術の一実施例による、ハンドルの破断図である。
図4】本開示の技術の一実施例による、ハンドル内の止血弁アセンブリの詳細図である。
図5A】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの別の実施例の構成要素を示す、断面図である。
図5B】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの別の実施例の構成要素を示す、分解図である。
図6A】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの構成要素を示す断面図である。
図6B】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの構成要素を示す別の断面図である。
図7】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリ内の止血弁及び気泡の構成要素を示す、更に別の断面図である。
図8A】本開示の技術の一実施例による、止血弁の正面斜視図である。
図8B】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの背面斜視図である。
図9A】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの分解斜視図である。
図9B】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの分解斜視図である。
図10A】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリのエンドキャップの斜視図である。
図10B】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの細長い本体の斜視図である。
図10C】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの弁の正面図である。
図10D】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの別の弁の斜視図である。
図10E】本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリの別の弁の側面図である。
図11】本開示の技術の別の実施例による、止血弁アセンブリの断面図である。
図12】本開示の技術の更に別の実施例による、止血弁アセンブリの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本開示の技術は、空気が患者の血管系に導入されることを防止するように設計される、止血弁アセンブリを含む。止血弁アセンブリは、第1の弁、第2の弁、及び第1の弁と第2の弁との間に配置されたチャンバを含む。カテーテルが止血弁アセンブリの第1の弁を通して導入されるにつれて、第1の弁を通過する空気は、チャンバ内に集まり、止血弁の本体の傾斜部分によって第2の弁から離れるように方向付けられ、それによって、空気が患者の血管系に進入することを防止することができる。止血弁は、止血弁を通して送達シースのシースの中に挿入されたカテーテルが患者の血管系の中に空気を導入することを防止するように、送達シースのハンドルの中に組み込まれることができる。更に、止血弁アセンブリは、ハンドルがいくつかの異なる向きにあり得るが、空気が依然としてチャンバの蓄積領域に集まることができるように設計されることができる。本開示の技術のこれら及び他の利点は、本明細書で更に詳細に説明される。
【0013】
「止血(hemostatic)」及び「止血(hemostasis)」という用語は同じ意味を有することを意図しており、互換的に使用することができる。同様に、「止血弁(hemostatic valve)」及び「止血弁(hemostasis valve)」への言及は、本明細書において互換的に使用することができ、同じ意味を有することが意図される。
【0014】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施例を示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく、例として、本発明の原理を例解する。この説明は、当業者が本発明を作製及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替物、及び使用を説明する。
【0015】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「ほぼ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に説明される意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「ほぼ」は、列挙された値の±20%の値の範囲を指し得、例えば、「約90%」は、71%~110%の値の範囲を指し得る。加えて、本明細書で使用される場合、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」という用語は、任意のヒト又は動物対象を指し、ヒト患者における本発明の使用が好ましい実施形態を表すが、システム又は方法をヒトの使用に限定することを意図するものではない。同様に、「近位」という用語は、作業者又は医師により近い方の位置を示す一方、「遠位」は、オペレータ又は医師からより遠い位置を示す。
【0016】
本明細書で考察されるように、「患者」、「宿主」、「ユーザ」、及び「対象」の血管系は、ヒト又は任意の動物の血管系であり得る。動物は、哺乳類、獣医学的動物、家畜動物、又はペット類の動物などを含むが、これらに限定されない、様々な任意の適用可能なタイプのものであり得ることを理解するべきである。一例として、動物は、ヒトに類似したある特定の性質を有するように特に選択された実験動物(例えば、ラット、イヌ、ブタ、サルなど)であり得る。対象は、例えば、任意の適用可能なヒト患者であり得ることを理解するべきである。
【0017】
本明細書で考察されるように、「医師」は、医師、外科医、技術者、科学者、作業者、又は対象への薬物難治性心房細動の治療のための多電極カテーテルの送達に関連する任意の他の個人若しくは送達器具を含むことができる。
【0018】
本明細書で論じられるように、用語「アブレーションする」又は「アブレーション」は、本開示のデバイス及び対応するシステムに関する場合、本開示全体を通して、パルス電界(PEF)及びパルス場アブレーション(PFA)と互換的に称される、可逆エレクトロポレーション又は不可逆エレクトロポレーション(IRE)などの非熱エネルギー、又は高周波(RF)アブレーション若しくは冷凍アブレーションなどの熱エネルギーを利用することによって、細胞内の不規則な心臓信号の生成を低減又は防止するように構成された、構成要素及び構造的特徴を指す。本開示のデバイス及び対応するシステムに関する場合、アブレーションすること又はアブレーションは、不整脈、心房粗動アブレーション、肺静脈隔離、上室頻脈アブレーション、及び心室頻脈アブレーションを含むがこれらに限定されない特定の状態の心臓組織の熱アブレーション又は非熱アブレーションを参照して、本開示全体を通して使用される。「アブレーションする」又は「アブレーション」という用語はまた、当業者によって理解されるように、様々な形態の身体組織アブレーションを達成するための既知の方法、デバイス、及びシステムを含む。
【0019】
本明細書で考察されるように、「管状」及び「管」という用語は、広義に解釈されるものとし、直円柱構造、若しくは断面が厳密に円形である構造、又はその長さ全体にわたって均一な断面である構造に限定されるものではない。例えば、管状構造は、概して、実質的な直円柱構造として例解される。しかしながら、管状構造は、本開示の範囲から逸脱することなく、テーパ状又は湾曲した外面又は内面を有し得る。
【0020】
図1は、送達シース14(互換的に「送達シースカテーテル14」と称される)を含むことができる例示的なシステム10を示す。送達シース14は、患者23の心臓12にナビゲートし、電気生理学マッピング及びアブレーションカテーテル(図示せず)を送達するように構成することができる。システム10は、患者23の血管系を通って、心臓12のチャンバ又は血管構造内に医師24によって経皮的に挿入される複数のカテーテルのために構成することができる。典型的には、送達シースカテーテル14は、心臓12の所望の位置の近くの左心房又は右心房内に挿入される。その後、複数のカテーテルを送達シースカテーテル14に挿入して、所望の位置に到達させることができる。複数のカテーテルは、心内電位図(Intracardiac Electrogram、IEGM)信号の感知専用のカテーテル、アブレーション専用のカテーテル、及び/又は感知及びアブレーションの両方に専用のカテーテルを含み得る。IEGMを感知するように構成された例示的な送達シースカテーテル14が本明細書に例解されている。医師24は、心臓12の標的部位を感知するためにマッピングカテーテルの遠位先端部を心臓壁と接触させる。マッピングカテーテルのエンドエフェクタは、バスケットカテーテル、平面カテーテル、焦点カテーテル、バルーンカテーテルなどを含んでもよい。アブレーションのために、医師24は同様に、アブレーションカテーテルの遠位端をアブレーションのための標的部位に運ぶ。同様に、アブレーションカテーテルのエンドエフェクタは、バスケットカテーテル、平面カテーテル、焦点カテーテル、バルーンカテーテルなどを含んでもよい。
【0021】
送達シースカテーテル14は、送達シースカテーテル14の位置及び向きを追跡するために、送達シースカテーテル14の遠位端28上に任意選択で分散された1つ、好ましくは複数の電極29を含む例示的なカテーテルである。任意選択的かつ好ましくは、電極29は、三次元(3D)位置及び向きを感知するための3つの磁気コイルを含む磁気ベースの位置センサとすることができる。代替として、位置センサは、インピーダンスベースの位置追跡のために構成されることができる。図2に示すように、送達シースカテーテル14は、その近位端にハンドル100を含むことができる。
【0022】
磁気ベースの位置センサ及び力センサの組み合わせは、所定の作業体積内に磁場を生成するように構成された複数の磁気コイル32を含む位置パッド25とともに動作してもよい。送達シースカテーテル14の遠位端28のリアルタイム位置は、位置パッド25で生成され、磁気ベースの位置センサ(例えば、電極29)によって感知される磁場に基づいて追跡され得る。磁気ベースの位置感知技術の詳細は、米国特許第5,391,199号、同第5,443,489号、同第5,558,091号、同第6,172,499号、同第6,239,724号、同第6,332,089号、同第6,484,118号、同第6,618,612号、同第6,690,963号、同第6,788,967号、同第6,892,091号に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれ、米国優先権出願第63/494,930号の付録に添付されている。
【0023】
システム10は、位置パッド25の位置基準及び電極29のインピーダンスベースの追跡を確立するために、患者23上の皮膚接触のために配置された1つ以上の電極パッチ38を含む。インピーダンスベースの追跡のために、電流が電極29に方向付けられ、電極皮膚パッチ38において感知され、それにより、各電極29の位置を、電極パッチ38を介して三角測量することができる。インピーダンスベースの位置追跡技術の詳細は、米国特許第7,536,218号、同第7,756,576号、同第7,848,787号、同第7,869,865号、及び同第8,456,182号に記載されており、これらの各々は、参照により本明細書に組み込まれ、米国優先権出願第63/494,930号の付録に添付されている。
【0024】
レコーダ11は、体表面ECG電極18で捕捉された電位図21と、送達シースカテーテル14の電極26で捕捉された心内電位図(IEGM)と、を表示する。レコーダ11は、心臓の律動をペーシングするためのペーシング能力を含み得、及び/又は独立型ペーサに電気的に接続され得る。
【0025】
システム10は、アブレーションするように構成されたカテーテルの遠位先端部にある1つ以上の電極にアブレーションエネルギーを伝達するように適合されたアブレーションエネルギー生成器50を含み得る。アブレーションエネルギー生成器50によって生成されるエネルギーは、不可逆エレクトロポレーション(IRE)をもたらすために使用され得るような単極性若しくは双極性高電圧直流パルスを含む、高周波(RF)エネルギー若しくはパルス場アブレーション(PFA)エネルギー、又はそれらの組み合わせを含み得るが、それらに限定されない。
【0026】
患者インターフェースユニット(patient interface unit、PIU)30は、カテーテルと、電気生理学的機器と、電源と、システム10の動作を制御するワークステーション55との間の電気通信を確立するように構成されたインターフェースである。システム10の電気生理学的機器は、例えば、複数のカテーテル、位置パッド25、体表面ECG電極18、電極パッチ38、アブレーションエネルギー生成器50、及びレコーダ11を含み得る。任意選択的に、かつ好ましくは、PIU30は、カテーテルの位置のリアルタイム計算を実装し、ECG計算を実行するための処理能力を追加的に含む。
【0027】
ワークステーション55は、メモリと、適切なオペレーティングソフトウェアがロードされたメモリ又は記憶装置を有するプロセッサユニットと、ユーザインターフェース機能と、を含む。ワークステーション55は、任意選択的に、(1)心内膜解剖学的構造を三次元(3D)でモデルリングし、モデル又は解剖学的マップ20をディスプレイデバイス27上に表示するためにレンダリングすることと、(2)記録された電位図21からコンパイルされた活性化シーケンス(又は他のデータ)を、レンダリングされた解剖学的マップ20上に重ね合わされた代表的な視覚的指標又は画像でディスプレイデバイス27上に表示することと、(3)心腔内の複数のカテーテルのリアルタイム位置及び向きを表示することと、(4)アブレーションエネルギーが印加された場所などの関心部位をディスプレイデバイス27上に表示することと、を含む、複数の機能を提供し得る。システム10の要素を具現化する1つの市販製品は、Biosense Webster, Inc., 31 Technology Drive, Suite 200, Irvine, CA 92618, USAから市販されている、CARTO(商標)3システムとして入手可能である。
【0028】
図2は、送達シースカテーテル14の近位端にハンドル100を有する送達シースカテーテル14、及び送達シースカテーテル14の遠位端28に配置された電極29の斜視図を示す概略図である。送達シースカテーテル14は、送達シースカテーテル14の遠位端28を患者の心臓12のチャンバ内に配置するために、患者の血管系の挿入及びナビゲーションのために構成され得る。
【0029】
送達シースカテーテル14は、ハンドル100と、カプラ109と、カプラ109を介してハンドル100に取り付けられ、遠位端110(遠位先端部)で終端するシース106とを含むことができる。遠位端110は、組織への損傷を防止するように構成された非外傷性先端部を含むことができる。送達シースカテーテル14は、ハンドル100の近位端108からハンドル100を通り、シース106を通って遠位端110まで延在する管腔112を含むことができる。管腔112は、組織のマッピング及び/又はアブレーションのために構成されるカテーテルを含むが、それに限定されない、様々な他のカテーテルを受容するようにサイズであることができる。
【0030】
前述のように、シース106の少なくとも遠位端28は、位置感知(例えば、磁気又はインピーダンスベースの位置追跡)のために構成された1つ以上の電極29を含むことができる。送達シースカテーテル14の遠位端28は、送達シースカテーテル14の操縦を可能にするために、1つ以上の方向に偏向するように構成され得る。例えば、送達シースカテーテル14は、当業者によって理解されるように、遠位端28を偏向させるように作動されたときに1つ以上のプルワイヤを引っ張るように構成されたアクチュエータ104に取り付けられた1つ以上のプルワイヤ(図示せず)を含むことができる。ハンドル100は、医師24によって把持されるように構成されたグリップ102を更に含むことができる。
【0031】
ハンドル100は、遠位端28への送達のために、生理食塩水又は他の灌注流体を灌注供給部からハンドル内に方向付けることができる灌注供給管120を更に含むことができる。ハンドル100はまた、1つ以上の電極29に電気的に接続することができ、PIU30に接続するように構成することができる電気コネクタ130を含むことができる。
【0032】
ここで図3及び図4を参照すると、送達シースカテーテル14は、空気が患者23の血管系に進入するのを防止するように構成することができる止血弁アセンブリ200を含むことができる。図3はハンドル100の破断図を示し、図4は止血弁アセンブリ200の詳細図を示す。
【0033】
図3に示すように、アクチュエータ104は、1つ以上のプルワイヤ(図示せず)に取り付けることができ、遠位端110の方向を変更するように作動されたときに1つ以上のプルワイヤを引っ張るように構成することができる作動アセンブリ114に結合することができる。このようにして、送達シースカテーテル14の遠位端28は、アクチュエータ104が医師24によって回転されるか、又は別様に作動されると、偏向されることができる。アクチュエータ104は、図面では回転ホイールとして示されているが、当業者は、当技術分野で知られているような回転ホイールの代わりに他のアクチュエータを使用できることを理解するであろう。
【0034】
図3に示すように、ハンドル100は、ハンドル100内に少なくとも部分的に配置された止血弁アセンブリ200を更に含むことができる。換言すれば、ハンドル100は、止血弁アセンブリ200の少なくとも一部を収容するように構成されたハウジングを形成することができる。灌注流体がシース106に入って患者23に送達される前に止血弁アセンブリ200に進入することができるように、止血弁アセンブリ200は灌注供給管120に接続することができる。シース106は、止血弁アセンブリ200に直接取り付けることができる。図6Aに示すように、灌注供給管120は、第1の弁228の下流で止血弁アセンブリ200に接続することができる。このようにして、灌注流体は、止血弁アセンブリ200に直接進入することができ、一方、止血弁アセンブリ200は、血液又は他の流体が止血弁アセンブリ200から出ることを防止する。
【0035】
図4はまた、ハンドル100に取り付けられたストレインリリーフ132と電気コネクタ130のコードとを含む電気コネクタ130を示す。このようにして、電気コネクタ130は、ハンドル100に固定され、動作中にハンドル100から外れることを防止することができる。
【0036】
図4に示されるように、止血弁アセンブリ200は、膨張チャンバ本体202(遠位部材とも称される)及び入口チャンバ本体220(近位部材とも称される)を含むことができる。いくつかの例では、膨張チャンバ本体202は、ハンドル100の内側に配置することができ、入口チャンバ本体220は、ハンドル100の外側に配置することができる。他の例では、膨張チャンバ本体202及び入口チャンバ本体220の両方をハンドル100の外側に配置することができ、又は両方をハンドル100の内側に配置することができる。すなわち、止血弁アセンブリ200は、ハンドル100の外側に配置された入口チャンバ本体220を有するように示されているが、膨張チャンバ本体202はハンドルの内側に配置され、ハンドル100及び止血弁アセンブリ200は、本開示の範囲から逸脱することなく他の構成を含むことができる。
【0037】
図5Aは、本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリ200の構成要素を示す、断面図であり、図5Bは、分解図である。図5A及び5Bに示されるように、止血弁アセンブリ200は、止血弁アセンブリ200の近位端に第1の弁228と、止血弁アセンブリ200の遠位端に第2の弁218とを含むことができる。第1の弁228及び第2の弁218は各々、閉じたとき、又はカテーテルが第1の弁228及び/若しくは第2の弁218を通して挿入されるとき、流体が第1の弁228及び第2の弁218を通して通過することを防止するように構成されることができる。第1の弁228及び第2の弁218は、各々同じタイプの弁であり得、又は各々異なるタイプの弁であり得る。理解されるように、第1の弁228及び第2の弁218は各々、血管系内に一般的に存在する圧力に耐えるように構成することができ、それにより、止血弁アセンブリ200を通って血液がほとんど又は全く逃げることができないようにすることができる。
【0038】
止血弁アセンブリ200は、第1の弁228と第2の弁218との間に少なくとも部分的に延在する中空管214を含むことができる。中空管214は、マッピングカテーテル、アブレーションカテーテル、及び/又は他のタイプのカテーテルを受容するようにサイズであることができる。本明細書でより詳細に説明されるように、中空管214は、流体及び気体が通過することを可能にし得る開口部を画定することができる。中空管214は、カテーテルを第1の弁228から第2の弁218に誘導して、カテーテルが第2の弁218を通ってシース106内に、最終的には患者の血管系内に確実に方向付けられるように構成することができる。中空管214及び膨張チャンバ本体202は各々、カテーテルの遠位端から放出された気泡が膨張チャンバ本体202内に集まるように、カテーテルの遠位端が膨張チャンバ本体202内に完全に収容され得るように、カテーテル(例えば、エンドエフェクタ)の遠位端よりも大きい長さを有することができる。
【0039】
止血弁アセンブリ200は、入口チャンバ本体220と、膨張チャンバ本体202と、エンドキャップ208とを含むことができ、これらはともに本体を形成し、止血弁アセンブリ200の膨張チャンバを画定することができる。今説明した止血弁アセンブリ200の様々な構成要素は、接着剤、溶接、圧入、又は当技術分野で知られている他の組み立て方法を使用して一緒に取り付けることができる。
【0040】
図6Aは、本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリ200の構成要素を示す断面図である。図6Aに示すように、入口チャンバ本体220は、それを通って延在することができる管腔112と、入口キャップ222と、灌注供給部120に接続するように構成された灌注ポートアダプタ226と、第1の弁228とを含むことができる。入口チャンバ本体220は、灌注供給部から流体を受容し、流体を膨張チャンバ本体202に向かって、最終的には第2の弁218を通して患者23の血管系内に方向付けるように構成することができる入口チャンバ224を画定することができる。先に図示及び説明したように、入口チャンバ本体220は、特定の構成に応じて、ハンドル100の外側に、ハンドル100内に部分的に、又は完全にハンドル100内に配置することができる。
【0041】
図6Aに示すように(図8A及び8Bも参照)、膨張チャンバ本体202は、入口チャンバ本体220に取り付けることができ、管状部分204及び傾斜部分206を含むことができる。エンドキャップ208は、膨張チャンバ本体202の遠位端に取り付けることができ、シース106を受容して接続するように構成されたシースアダプタ212を含むことができる。Oリング又は他のシール210が、エンドキャップ208と膨張チャンバ本体202との間に配置され、流体が膨張チャンバ本体202から逃げることを防止することができる。いくつかの例では、シール210は、エンドキャップ208と膨張チャンバ本体202との間に配置された接着剤を含むことができる。
【0042】
止血弁アセンブリ200は、中空管214とエンドキャップ208との間に配置することができる管アダプタ216を更に含むことができる。管アダプタ216は、膨張チャンバ本体202内の中空管214を第2の弁218と整列させ、第2の弁218を定位置に固定するように構成することができる。例えば、管アダプタ216は、エンドキャップ208に取り付けられ、管アダプタ216とエンドキャップ208との間に第2の弁218を固定して、第2の弁218が外れるか、又は他の方法で定位置から移動するのを防止することができる。
【0043】
膨張チャンバ本体202の管状部分204は、中空管214及び入口チャンバ本体220に接続するように構成することができる。図6B及び7に示されるように、傾斜部分206は、空気又は他の気体が膨張チャンバ本体202の遠位端に向かって上向きに移動することを可能にするように、長手方向軸Lから近位方向に外向きに延在することができる。図6Bに示すように、長手方向軸Lと傾斜部分206の近位端における第1の点201との間の距離D1は、長手方向軸と傾斜部分206の遠位端における第2の点203との間の距離D2未満とすることができる。先に説明したように、カテーテル700(図7に示されるような)が第1の弁228及び第2の弁218を通して挿入されると、空気が止血弁アセンブリ200内に不注意に導入され得る。中空管214内に形成された開口部215は、気体が膨張チャンバ本体202内に逃げることを可能にすることができる。傾斜部分206は遠位端に向かって上向きに傾斜しているので、止血弁アセンブリ200内に導入された気体(例えば、空気)は、傾斜部分206に沿って蓄積領域704に誘導され得、そこで気泡702が集まることができる。蓄積領域704は、止血弁アセンブリ200に進入した気体が第2の弁218を通過することを確実に防止するように、長手方向軸及び第2の弁218から十分な距離だけ離れて配置されることができる。いくつかの例では、開口部215は、気体は通過させるが液体(例えば、灌注流体又は血液)は通過するのを防止するように構成された透過性膜を含むか、又は透過性膜で置き換えることができる。いくつかの例では、透過性膜は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)層又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜又はフィルタであるか、又はそれらを含むことができる。
【0044】
図8A及び8Bに示されるように、膨張チャンバ本体202は、ハンドル100が比較的水平に保たれる限り、止血弁アセンブリ200がどのように回転されても、傾斜部分206が上向きに傾斜することができるように、丸みを帯び、漏斗様形状を形成することができる。すなわち、膨張チャンバ本体202は、長手方向軸Lを中心としてほぼ回転対称であり得る。このようにして、医師24は、ハンドル100を回してシース106を操作し、止血弁アセンブリ200が依然として第2の弁218から離れるように気体を方向付ける機能を果たすことができる状態で遠位端110が適切に配置されることを確実にすることができる。
【0045】
図9A及び9Bは、本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリ200の分解斜視図である。前述のように、止血弁アセンブリ200は、膨張チャンバ本体202、中空管214、管アダプタ216、シール210、第2の弁218、及びエンドキャップ208を含むことができる。図9Aに示すように、管アダプタ216は、エンドキャップの1つ以上の突出部908を受容するように構成された1つ以上の開口部916を含むことができる。図9B及び図10Aに示される1つ以上の突出部908は、第2の弁218の1つ以上の開口部918を通って延在するように構成されて、第2の弁218が外れるか、又は他の方法で定位置から移動するのを防止するのを助けることができる。
【0046】
管アダプタ216は、中空管214の長手方向軸を第2の弁218及び止血弁アセンブリ200の長手方向軸と整列させるのを助けるために、中空管214の少なくとも一部分を受容するように更に構成され得る。中空管214は、気体(例えば、空気)が中空管214を通過することを可能にし得る、長手方向軸Lに垂直な方向にそこを通って延在する1つ以上の開口部215を画定し得る。図示のように、開口部215は、中空管214内に形成されたスロットを含むことができ、又は開口部215は、気体が通過して蓄積領域704内に蓄積することを可能にする任意の他の適切な形状、サイズ、整列、及び/又は構成を有することができる。
【0047】
図10Bに示すように、膨張チャンバ本体202は、第1のリップ1002と、第2のリップ1006と、それらの間の凹部1004とを含むことができる。凹部1004は、シール210を受容し、それを定位置に保つように構成されることができる。理解されるように、凹部1004は、シール210が膨張チャンバ本体202とエンドキャップ208との間に液密シールを形成するのに十分な量だけ外側に確実に延在するようなサイズであることができる。
【0048】
図10C及び図10Dに示すように、第1の弁228は第1の開口部1028を含むことができ、第2の弁218は第2の開口部1018を含むことができる。第1の開口部1028及び第2の開口部1018は、カテーテルがそれを通して挿入されることを可能にするように構成されたスリットとすることができ、同時にカテーテルの周囲にシールを形成し、それによって、流体が第1の弁228及び/又は第2の弁218を通して漏出することを防止する。第1の弁228及び/又は第2の弁218は、第1のデュロメータを有する第1の部分1022と、第2のデュロメータを有する第2の部分1024とを含むことができる。第1のデュロメータは、第2のデュロメータ未満とすることができる。このようにして、第1の弁228及び/又は第2の弁218は、他の弁よりも可撓性又は軟質である弁の部分を有することができる。例えば、長手方向軸Lに最も近い第1の弁228及び/又は第2の弁218の第1の部分1022は、十分な可撓性を確保するために第1のデュロメータを有することができ、一方、長手方向軸から最も遠い第1の弁228及び/又は第2の弁218の第2の部分1024は、第1の弁228及び/又は第2の弁218が止血圧力に耐えるのに十分な剛性を維持することを確実にするために第2のデュロメータを有することができる。更に、第1の弁228の第1の部分1022のデュロメータは、第2の弁218の第1の部分1022のデュロメータと異なることができる。同様に、第1の弁228の第2の部分1024のデュロメータは、第2の弁218の第2の部分1024のデュロメータと異なることができる。
【0049】
更に別の例として、図10Eに示すように、第1の部分1022及び第2の部分1024は、図10C及び図10Dに示すように第1の弁228及び/又は第2の弁218の領域にあるのではなく(又はそれに加えて)、第1の弁228及び/又は第2の弁218の側にあり得る。例えば、第1の弁228及び/又は第2の弁218の第1の側(例えば、近位側)は、第1のデュロメータを有する第1の部分1022を有することができ、第2の側(例えば、遠位側)は、第2のデュロメータを有する第2の部分1024を有することができる。第1のデュロメータは、第2のデュロメータ未満であってもよく、又はその逆であり得る。例えば、第1の弁228及び/又は第2の弁218の近位側が、第2の部分1024を有する遠位側よりも低いデュロメータを備える第1の部分1022を有する場合、カテーテルが第1の弁228及び/又は第2の弁218を通して挿入されると、カテーテルシャフトに接触する第1の部分1022は、液密シールを形成するのを助け得る。別の例として、第1の弁228の全体的なデュロメータは、第2の弁218の全体的なデュロメータよりも高くすることができ、逆もまた同様である。例えば、第1の弁228及び/又は第2の弁218が第1の部分1022及び第2の部分1024を有する場合であっても、第1の弁228は、第2の弁218を作製するために使用される材料よりも高い全体的なデュロメータを有する材料から作製され得る。理解されるように、弁218、228の各第1の部分1022及び各第2の部分1024の選択されたデュロメータ、並びに弁218、228の全体的なデュロメータは、特定の用途及び所望の性能のために選択されることができる。
【0050】
ここで図11を参照すると、止血弁アセンブリ200は、液体(例えば、生理食塩水及び/又は血液)が逃げることを防止しながら、気体(例えば、空気)が膨張チャンバ本体202から逃げることを可能にするように構成され得る、透過性膜1102を含むことができる。このようにして、膨張チャンバ本体202内に集まる気体は、気体がカテーテルの挿入によって第2の弁218を通って押し進められ得る点まで蓄積することが防止される。したがって、気体が膨張チャンバ本体202内に蓄積すると、気体はハンドル内に逃げ、次いで大気中に出て、それによって気体が血管系に進入するのを防止する。透過性膜1102は、圧力下であっても、液体がそれを通過することを依然として防止しながら、気体がそれを通過することを可能にすることができる、任意の好適な透過性膜1102であることができる。例えば、限定するものではないが、透過性膜1102は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)層又はポリテトラフルオロエチレン(PTFE)膜又はフィルタであるか、又はそれらを含むことができる。
【0051】
図12は、本開示の技術の一実施例による、止血弁アセンブリ200の別の実施例の断面図である。図12に示されるように、止血弁アセンブリ200は、蓄積領域704の近く(例えば、膨張チャンバ本体202の遠位端の近く)に配置され、気体がそこを通過することを防止するために閉じられるように、又は気体がそこを通過することを可能にするために開かれるように構成される、プラグ1202を含むことができる。プラグ1202は、例えば、医師24によって開かれ、任意の蓄積した気体が止血弁アセンブリ200から逃げることを可能にすることができる。いくつかの例では、プラグ1202は、気体は通過させるが液体は通過するのを防止するように構成された通気孔であり得る。いくつかの例では、膨張チャンバ本体202の少なくとも一部及びハンドル100の少なくとも一部を透明又は半透明の材料から作製することができ、それにより、医師24は、気泡が蓄積する際に気泡を見ることができる。したがって、医師24が、空気が止血弁アセンブリ200内に蓄積したと判定したとき、医師24は、プラグ1202を開いて、気体がそれを通して逃げることを可能にすることができる。プラグ1202は、ねじ付きプラグ、ゴムプラグ、又は様々なタイプの弁を含むが、それらに限定されない、任意の好適なタイプのプラグであることができる。
【0052】
本明細書に説明される本開示の技術は、以下の条項に従って更に理解することができる。
条項1:長手方向軸に沿って延在し、近位端、遠位端、及び内部を通って延在する管腔を備える、細長い本体と、細長い本体の近位端の近くに配置された第1の弁であって、部材が第1の弁を通って延在することを可能にするように構成された第1の弁と、第1の弁から離間して細長い本体の遠位端の近くに配置された第2の弁であって、部材が第2の弁を通って延在することを可能にするように構成された、第2の弁と、を備え、細長い本体は、傾斜部分を備える空洞を画定し、傾斜部分は、遠位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の第1の距離を含み、第1の距離は、近位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の距離よりも大きく、それにより、部材が第1の弁を通って延在するときに、気体が傾斜部分に沿って方向付けられて遠位端の近くの空洞内の蓄積領域に蓄積する、止血弁アセンブリ。
【0053】
条項2:管腔を通って第1の弁から第2の弁まで延在する中空管を更に備える、条項1に記載の止血弁アセンブリ。
【0054】
条項3:中空管は、長手方向軸に対して垂直に中空管を通って延在する1つ以上の開口部を画定する、条項2に記載の止血弁アセンブリ。
【0055】
条項4:1つ以上の開口部は、中空管に形成されたスロットを含む、条項3に記載の止血弁アセンブリ。
【0056】
条項5:管腔は、カテーテルデバイスを受容するようなサイズである、条項2から4のいずれか一項に記載の止血弁アセンブリ。
【0057】
条項6:第1の弁及び第2の弁のうちの少なくとも1つは、第1のデュロメータを含む第1の部分と、第2のデュロメータを含む第2の部分とを備え、第1のデュロメータは、第2のデュロメータ未満である、条項1から5のいずれか一項に記載の止血弁アセンブリ。
【0058】
条項7:第1の部分は、長手方向軸の近くの第1の弁及び第2の弁のそれぞれの一部であり、第2の部分は、細長い本体の近くの第1の弁及び第2の弁のそれぞれの一部である、条項6に記載の止血弁アセンブリ。
【0059】
条項8:第1の弁及び第2の弁のうちの少なくとも1つが、長手方向軸の近くのスリットと、長手方向軸からある距離だけ離れて第1の弁及び第2の弁のうちの少なくとも1つを貫通して形成された複数の開口部とを備える、条項1から7のいずれか一項に記載の止血弁アセンブリ。
【0060】
条項9:細長い本体は、複数の突出部を更に備え、複数の突出部は、複数の開口部と整列するように構成される、条項8に記載の止血弁アセンブリ。
【0061】
条項10:カテーテルデバイスのハンドル内に少なくとも部分的に配置されるように構成される、条項1から9のいずれか一項に記載の止血弁アセンブリ。
【0062】
条項11:細長い本体の遠位端の近くに配置されたプラグを更に備え、プラグは、閉じているときに流体が細長い本体から出るのを防止し、開いているときに流体が細長い本体から出るのを可能にするように構成される、条項1から10のいずれか一項に記載の止血弁アセンブリ。
【0063】
条項12:細長い本体が透明材料を含む、条項1から11のいずれか一項に記載の止血弁アセンブリ。
【0064】
条項13:細長い本体の遠位端に配置された透過性膜を更に備え、透過性膜は、気体が透過性膜を通過することを可能にし、液体が透過性膜を通過することを防止するように構成される、条項1から12のいずれか一項に記載の止血弁アセンブリ。
【0065】
条項14:透過性膜は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)層を含む、条項13に記載の止血弁アセンブリ。
【0066】
条項15:細長い本体は、近位部材及び遠位部材を更に備え、近位部材は、第1の弁を備え、遠位部材は、第2の弁を備える、条項1から14のいずれか一項に記載の止血弁アセンブリ。
【0067】
条項16:近位部材は、灌注流体供給部から灌注流体を受容するように構成された灌注ポートを更に備える、条項15に記載の止血弁アセンブリ。
【0068】
条項17:遠位部材は、エンドキャップ及び膨張チャンバを備え、膨張チャンバは、傾斜部分を備える、条項15又は条項16に記載の止血弁アセンブリ。
【0069】
条項18:遠位部材が、エンドキャップと膨張チャンバとの間に配置されたシールリングを更に備える、条項17に記載の止血弁アセンブリ。
【0070】
条項19:カテーテルデバイス用のハンドルであって、長手方向軸に沿って延在するハウジングであって、挿入管に取り付けるように構成され、内側チャンバを備える、ハウジングと、内側チャンバ内に少なくとも部分的に配置された止血弁アセンブリであって、長手方向軸に沿って延在し、近位端、遠位端、及び内部を通って延在する管腔を備える、細長い本体と、細長い本体の近位端の近くに配置された第1の弁と、細長い本体の遠位端の近くに配置された第2の弁と、を備える、止血弁アセンブリと、を備え、細長い本体は、傾斜部分を備える空洞を画定し、傾斜部分は、遠位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の第1の距離を含み、第1の距離は、近位端の近くの、細長い本体の内面と長手方向軸との間の距離よりも大きく、それにより、気体が傾斜部分に沿って方向付けられて遠位端の近くの空洞内の蓄積領域に蓄積する、カテーテルデバイス用のハンドル。
【0071】
条項20:近位部材と遠位部材とを更に備え、近位部材が第1の弁を支持するように構成され、遠位部材が第2の弁を支持するように構成されたエンドキャップを備える、条項19に記載のハンドル。
【0072】
条項21:近位部材が、ハウジングの外側境界を少なくとも部分的に越えて延在する、条項20に記載のハンドル。
【0073】
条項22:近位部材が、灌注流体供給部から灌注流体を受容するように構成された灌注ポートを更に備える、条項20又は条項21に記載のハンドル。
【0074】
条項23:エンドキャップが、傾斜部分に接続されて、第1の弁と第2の弁との間に膨張チャンバを画定する、条項19から22のいずれか一項に記載のハンドル。
【0075】
条項24:管腔を通って第1の弁から第2の弁まで延在する中空管を更に備える、条項19から22のいずれか一項に記載のハンドル。
【0076】
条項25:中空管が膨張チャンバ内に配置されている、条項24に記載のハンドル。
【0077】
条項26:中空管は、長手方向軸に対して垂直に中空管を通って延在する1つ以上の開口部を画定する、条項24に記載のハンドル。
【0078】
条項27:1つ以上の開口部は、中空管に形成されたスロットを含む、条項26に記載のハンドル。
【0079】
条項28:管腔は、カテーテルデバイスを受容するようなサイズである、条項19から27のいずれか一項に記載のハンドル。
【0080】
条項29:遠位部材は、エンドキャップと膨張チャンバとの間に配置されたシールリングを更に備える、条項19から条項28のいずれか一項に記載のハンドル。
【0081】
条項30:第1の弁及び第2の弁のうちの少なくとも1つは、第1のデュロメータを含む第1の部分と、第2のデュロメータを含む第2の部分とを備え、第1のデュロメータは、第2のデュロメータ未満である、条項19から29のいずれか一項に記載のハンドル。
【0082】
条項31:第1の部分は、長手方向軸の近くの第1の弁及び第2の弁のそれぞれの一部であり、第2の部分は、細長い本体の近くの第1の弁及び第2の弁のそれぞれの一部である、条項30に記載のハンドル。
【0083】
条項32:第1の弁及び第2の弁のうちの少なくとも1つは、長手方向軸の近くのスリットと、長手方向軸からある距離だけ離れて第1の弁及び第2の弁のうちの少なくとも1つを貫通して形成された複数の開口部とを備える、条項19から条項31のいずれか一項に記載のハンドル。
【0084】
条項33:細長い本体が複数の突出部を更に備え、複数の突出部が複数の開口部と整列するように構成される、条項32に記載のハンドル。
【0085】
条項34:細長い本体の遠位端の近くに配置されたプラグを更に備え、プラグは、閉じているときに流体が細長い本体から出るのを防止し、開いているときに流体が細長い本体から出るのを可能にするように構成される、条項19から33のいずれか一項に記載のハンドル。
【0086】
条項35:細長い本体が透明材料を含む、条項19から条項34のいずれか一項に記載のハンドル。
【0087】
条項36:本体の遠位端に配置された透過性膜を更に備え、透過性膜は、気体の通過を可能にし、液体の通過を防止するように構成される、条項19から条項35のいずれか一項に記載のハンドル。
【0088】
条項37:透過性膜は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)層を含む、条項36に記載のハンドル。
【0089】
上に記載される実施形態は、例として引用したものであり、本発明は、本明細書にこれまで具体的に図示及び記載されるものに限られるものではない。むしろ、本発明の範囲は、本明細書でこれまでに記載される様々な特徴の組み合わせ及びその部分的組み合わせの両方、並びに上述の説明を読むことで当業者に想到されるであろう、先行技術において開示されていないそれらの変形例及び修正例を含むものである。
【0090】
〔実施の態様〕
(1) 止血弁アセンブリであって、
長手方向軸に沿って延在し、近位端、遠位端、及び内部を通って延在する管腔を備える、細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端の近くに配置された第1の弁であって、部材が前記第1の弁を通って延在することを可能にするように構成された、第1の弁と、
前記第1の弁から離間して前記細長い本体の前記遠位端の近くに配置された第2の弁であって、前記部材が前記第2の弁を通って延在することを可能にするように構成された、第2の弁と、を備え、
前記細長い本体は、傾斜部分を備える空洞を画定し、前記傾斜部分は、前記遠位端の近くの、前記細長い本体の内面と前記長手方向軸との間の第1の距離を含み、前記第1の距離は、前記近位端の近くの、前記細長い本体の前記内面と前記長手方向軸との間の距離よりも大きく、それにより、部材が前記第1の弁を通って延在するときに気体が前記傾斜部分に沿って方向付けられて前記遠位端の近くの前記空洞内の蓄積領域に蓄積する、止血弁アセンブリ。
(2) 前記管腔を通って前記第1の弁から前記第2の弁まで延在する中空管を更に備える、実施態様1に記載の止血弁アセンブリ。
(3) 前記中空管は、前記長手方向軸に対して垂直に前記中空管を通って延在する1つ以上の開口部を画定する、実施態様2に記載の止血弁アセンブリ。
(4) 前記第1の弁及び前記第2の弁のうちの少なくとも1つは、第1のデュロメータを含む第1の部分と、第2のデュロメータを含む第2の部分とを備え、前記第1のデュロメータは、前記第2のデュロメータ未満である、実施態様1に記載の止血弁アセンブリ。
(5) 前記第1の部分は、前記長手方向軸の近くの前記第1の弁及び前記第2の弁のそれぞれの一部であり、前記第2の部分は、前記細長い本体の近くの前記第1の弁及び前記第2の弁のそれぞれの一部である、実施態様4に記載の止血弁アセンブリ。
【0091】
(6) 前記第1の弁及び前記第2の弁のうちの少なくとも1つが、前記長手方向軸の近くのスリットと、前記長手方向軸からある距離だけ離れて前記第1の弁及び前記第2の弁のうちの前記少なくとも1つを貫通して形成された複数の開口部とを備える、実施態様1に記載の止血弁アセンブリ。
(7) 前記細長い本体は、複数の突出部を更に備え、前記複数の突出部は、前記複数の開口部と整列するように構成されている、実施態様6に記載の止血弁アセンブリ。
(8) カテーテルデバイスのハンドル内に少なくとも部分的に配置されるように構成されている、実施態様1に記載の止血弁アセンブリ。
(9) 前記細長い本体の前記遠位端の近くに配置されたプラグを更に備え、前記プラグは、閉じているときに流体が前記細長い本体から出ることを防止し、開いているときに流体が前記細長い本体から出ることを可能にするように構成されている、実施態様1に記載の止血弁アセンブリ。
(10) 前記細長い本体が透明材料を含む、実施態様1に記載の止血弁アセンブリ。
【0092】
(11) 前記細長い本体の前記遠位端に配置された透過性膜を更に備え、前記透過性膜は、前記気体がそれを通過することを可能にし、液体がそれを通過することを防止するように構成されている、実施態様1に記載の止血弁アセンブリ。
(12) 前記透過性膜は、ポリジメチルシロキサン(PDMS)層を含む、実施態様11に記載の止血弁アセンブリ。
(13) 灌注流体供給部から灌注流体を受容するように構成された灌注ポートを更に備える、実施態様1に記載の止血弁アセンブリ。
(14) カテーテルデバイス用のハンドルであって、
長手方向軸に沿って延在するハウジングであって、挿入管への取り付けのために構成され、内側チャンバを備える、ハウジングと、
前記内側チャンバ内に少なくとも部分的に配置された止血弁アセンブリであって、
前記長手方向軸に沿って延在し、近位端、遠位端、及び内部を通って延在する管腔を備える、細長い本体と、
前記細長い本体の前記近位端の近くに配置された第1の弁と、
前記細長い本体の前記遠位端の近くに配置された第2の弁と、を備える、止血弁アセンブリと、を備え、
前記細長い本体は、傾斜部分を備える空洞を画定し、前記傾斜部分は、前記遠位端の近くの、前記細長い本体の内面と前記長手方向軸との間の第1の距離を含み、前記第1の距離は、前記近位端の近くの、前記細長い本体の前記内面と前記長手方向軸との間の距離よりも大きく、それにより、気体が前記傾斜部分に沿って方向付けられて前記遠位端の近くの前記空洞内の蓄積領域に蓄積する、カテーテルデバイス用のハンドル。
(15) 前記ハンドルは、近位部材及び遠位部材を更に備え、前記近位部材は、前記第1の弁を支持するように構成され、前記遠位部材は、前記第2の弁を支持するように構成されたエンドキャップを備える、実施態様14に記載のハンドル。
【0093】
(16) 前記近位部材が、前記ハウジングの外側境界を少なくとも部分的に越えて延在する、実施態様15に記載のハンドル。
(17) 前記近位部材は、灌注流体供給部から灌注流体を受容するように構成された灌注ポートを更に備える、実施態様16に記載のハンドル。
(18) 前記エンドキャップは、前記傾斜部分に接続されて、前記第1の弁と前記第2の弁との間に膨張チャンバを画定する、実施態様17に記載のハンドル。
(19) 前記管腔を通って前記第1の弁から前記第2の弁まで延在する中空管を更に備える、実施態様14に記載のハンドル。
(20) 前記中空管は、前記長手方向軸に対して垂直に前記中空管を通って延在する1つ以上の開口部を画定する、実施態様19に記載のハンドル。
図1
図2
図3
図4
図5A
図5B
図6A
図6B
図7
図8A
図8B
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図10D
図10E
図11
図12
【外国語明細書】