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特開2024-149480ログハウス・仮設ハウスの耐力壁構法。
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  • 特開-ログハウス・仮設ハウスの耐力壁構法。 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149480
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】ログハウス・仮設ハウスの耐力壁構法。
(51)【国際特許分類】
   E04B 2/70 20060101AFI20241010BHJP
   E04B 1/10 20060101ALI20241010BHJP
   E04B 2/56 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
E04B2/70
E04B1/10 A
E04B2/56 611C
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2024085205
(22)【出願日】2024-04-12
(71)【出願人】
【識別番号】501241553
【氏名又は名称】牛場 清六
(72)【発明者】
【氏名】牛場 清六
【テーマコード(参考)】
2E002
【Fターム(参考)】
2E002FA03
(57)【要約】
【課題】実加工された角ログを積層にして構築される耐力壁において、仮設ハウス用として実加工された角ログを備蓄すると、実加工の精密度が低下するとか、被災直後の実加工においても加工工程の必要時間によりすみやかに仮設ハウスを提供できないという問題があった。
ゆえに、実加工に比して精密度の低下が少なく加工工程を短縮できるログ部材を提供すること。
【解決手段】角ログの上底と下底を斜面にして角ログの断面を平行四辺形、あるいは平行六辺形にしたものである
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
角ログを積層にして構築されるログハウスの耐力壁構法において、角ログの上底と下底を斜面にすることにより角ログの断面を一対の鈍角と一対の鋭角にて形成される平行四辺形となることを特徴とする角ログ部材を用いた耐力壁構法。
【請求項2】
角ログを積層にして構築されるログハウスの耐力壁構法において、角ログの上底と下底の一部を残して台形状の斜面にすることにより角ログの断面を平行六辺形となることを特徴とする角ログ部材を用いた耐力壁構法。
【請求項3】
上面を斜面にされた基台ログと、前記基台ログ上に積層された断面が平行四辺形、又は平行六辺形の角ログによる壁と、前記壁を挟持して締めつけるための締め具からなることを特徴とするログハウスの耐力壁構法。
【請求項4】
上面を斜面にされた基台用のログ部材を一対にして構成された峰部を備えた基台ログと、前記峰部を備えた基台ログ上に積層された断面が平行四辺形、又は平行六辺形の角ログによる壁と、前記壁を挟持して締めつけるための締め具からなることを特徴とするログハウスの耐力壁構法
【請求項5】
上面を斜面にされた基台用のログ部材を複数用いて構成された峰部と谷部を備えた基台ログと、前記峰部と谷部を備えた基台ログ上に積層された断面が平行四辺形、又は平行六辺形の角ログによる壁と前記壁を挟持して締めつけるための締め具からなることを特徴とするログハウスの耐力壁構法。
【請求項6】
請求項1~5の耐力壁構法を用いた仮設ハウス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ログハウス・仮設ハウスの耐力壁構法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のログハウスの耐力壁構法のなかには、実加工された角ログを積層にして通しボルトにて締めつけるものがある。(例えば非特許文献1)
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】「丸太組構法住宅工事仕様書」発行、一般社団法人、日本ログハウス協会、2015年4月20日第1版第1刷、の41頁
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した実加工を用いたログ部材による耐力壁構法においては、実加工により防風、防水を効果的に行なうことができるが、実加工されたログ部材を受災時用の仮設ハウスの部材として備蓄すると、乾燥、収縮により精密度が低下するという問題があった。
【0005】
また、受災後の仮設ハウス用としてログ部材に実加工を行なう場合には加工に時間がかかるため多くの部材をすみやかに提供できないという問題があった。
【0006】
上記問題より本発明の課題は、実加工を用いないログ部材の積層にて防水、防風の機能を備えた耐力壁を実現して提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0007】
そして、本発明は、上記目的を達成するための第1の手段として、積層するログ部材の上底と下底に斜面を設けることにより積層するログ部材どうしの取り合い面を傾斜式にできるようにしたものである。
【0008】
上記、ログ部材の上底と下底に斜面を設けるためにログ部材の断面を一対の鈍角と一対の鋭角にて構成される平行四辺形、あるいは平行六辺形にしたものである。
【0009】
第2の手段は、斜面が設けられたログ部材を上方向だけでなく横方向にも重ね合わせることにより防風機能を備えるようにしたものである。
【発明の効果】
【0010】
積層するログ部材どうしの取り合い面を傾斜式にすることにより雨水などの侵入を防ぐことができる。
【0011】
また、積層の各階層のログ部材を複数にすることにより防風機能を向上させることができる。
【0012】
本発明の構法を被災時の仮設ハウスとして用いれば構造が簡単であるため住民、ボランティアなども構築に参加できる。
【0013】
ゆえに、すみやかに多くの仮設ハウスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】断面が平行四辺形であるログ部材の表示図。
図2】断面が平行六辺形であるログ部材の表示図。
図3】断面が平行四辺形のログ部材による交差、積層図。
図4】断面が平行四辺形の一対のログ部材による交差積層図。
図5】断面が平行四辺形の複数のログ部材による交差積層図。
図6】断面が平行四辺形のログ部材の積層例。
図7】ログ材による積層壁の挟持例。
【発明を実施するため形態】
【0015】
以下、本発明の実施の形態を図1図7に基づいて説明する。
【0016】
図1においては、
上面を斜面にされた基台ログ1上に角ログの上底と下底を斜面にすることにより断面が一対の鈍角と一対の鋭角にて構成される平行四辺形にされたログ部材2を積層することによりログ部材どうしの取り合い面を傾斜面となるようにしたものである。
【0017】
図2においては、
上面を台形状斜面にされた基台ログ3上に角ログの上底と下底を台形状斜面にすることにより断面が平行六辺形にされたログ部材4を積層することによりログ部材どうしの取り合い面を傾斜面となるようにしたものである。
【0018】
図3においては、
上面を斜面にされた基ログ1に、一対の鈍角と一対の鋭角にて構成される平行四辺形の断面を有するログ部材2にノッチ5を設けて、ログ部材2を交差させて積層するようにしたものである。
【0019】
図4においては、
上面を斜面にされた基台用のログ部材を一対にして構成された峰部を備えた基台ログ6に、一対の鈍角と一対の鋭角に構成される平行四辺形の断面を有するログ部材を一対にして峰部と谷部を構成するログ部材7にノッチ8を設けて交差させて積層するようにしたものである。
【0020】
図5においては、
上面を斜面にされた基台用のログ部材を複数用いて設置された基台ログ9に断面が一対の鈍角と一対の鋭角にて構成される平行四辺形の断面を有するログ部材を複数用いて複数の峰部と谷部を備えたログ部材10にノッチ11を設けて、交差させて積層するようにしたものである。
【0021】
図6においては、
断面が一対の鈍角と一対の鋭角にて構成される平行四辺形のログ部材を積層にして構成される壁を、立設柱12当て木13、ボルト・ナット14にて構成される締め具にて挟持して締めつける耐力壁の構成例である。
【0022】
図7においては、
立設柱12、当て木13、ボルト・ナット14にて構成される締め具にて挟持して締めつけるとか、ボルト・ナット14と短柱15にて構成される締め具にて挟持して締めつけるとか、ボルト・ナット14と曲がり木短柱16にて構成される締め具にて挟持して締めつけるようにしたものである。
【0023】
なお、上記立設柱、短柱は木材のほか金属材、プラスチック材を用いることもできる。
【符号の説明】
【0024】
1 基台ログ
2 断面が平行四辺形のログ部材
3 基台ログ
4 断面が平行六辺形のログ部材
5 ノッチ
6 峰部を備えた基台ログ
7 峰部と谷部を構成するログ部材
8 ノッチ
9 複数の基台ログ部材を用いた基台ログ
10 複数の峰部と谷部を備えたログ部材
11 ノッチ
12 立設柱
13 当て木
14 ボルト・ナット
15 短柱
16 曲がり木短柱
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7