(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149571
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
A63F 13/79 20140101AFI20241010BHJP
A63F 13/533 20140101ALI20241010BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20241010BHJP
A63F 13/80 20140101ALN20241010BHJP
【FI】
A63F13/79
A63F13/533
A63F13/58
A63F13/80 B
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024123592
(22)【出願日】2024-07-30
(62)【分割の表示】P 2023093372の分割
【原出願日】2019-01-31
(71)【出願人】
【識別番号】500033117
【氏名又は名称】株式会社MIXI
(72)【発明者】
【氏名】古城 秀隆
(72)【発明者】
【氏名】徳森 海斗
(72)【発明者】
【氏名】山本 直輝
(72)【発明者】
【氏名】後田 崇弘
(72)【発明者】
【氏名】姜 明秀
(72)【発明者】
【氏名】赤嶺 郁美
(57)【要約】
【課題】プレイヤによって選択される複数のオブジェクトの組み合わせの、プレイの進行における有利さを使用状況に応じて調整する。
【解決手段】プレイにおいて使用可能なオブジェクトがプレイヤに選択された回数に基づいて決定される、各オブジェクトの使用頻度を取得する使用頻度取得部と、使用頻度に基づいて各オブジェクトのポイントを設定するポイント設定部と、プレイヤが選択した複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上のオブジェクトのポイントに基づいて、プレイヤのプレイの進行に関わる少なくとも1つのパラメータ値を決定するパラメータ値決定部と、を備える。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
プレイにおいて使用可能なオブジェクトがプレイヤに選択された回数に基づいて決定される、各オブジェクトの使用頻度を取得する使用頻度取得部と、
前記使用頻度に基づいて各オブジェクトのポイントを設定するポイント設定部と、
プレイヤが選択した複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上の前記オブジェクトの前記ポイントに基づいて、前記プレイヤのプレイの進行に関わる少なくとも1つのパラメータ値を決定するパラメータ値決定部と、を備えた情報処理装置。
【請求項2】
前記パラメータ値決定部は、
選択された複数のオブジェクトのうち前記使用頻度が所定範囲のオブジェクトのポイントに基づいて前記パラメータ値を決定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記パラメータ値決定部は、
前記所定条件を満たす1以上の前記オブジェクトのポイントを合算し、合計ポイントに基づいて前記複数のオブジェクトのうちの1つのオブジェクトのパラメータ値を決定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記使用頻度取得部は、
第1の期間における選択回数に基づいて決定される、各オブジェクトの使用頻度を取得し、
前記ポイント設定部は、
前記第1の期間における各オブジェクトの使用頻度に基づいて、前記第1の期間の後の第2の期間における各オブジェクトのポイントを更新する請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記使用頻度取得部は、
プレイ実績に基づいて特定されたプレイヤによって選択された回数に基づいて決定される、各オブジェクトの使用頻度を取得する請求項1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
プレイヤがプレイの際に選択可能なオブジェクトの情報を表示するオブジェクト情報表示部を備え、
前記オブジェクト情報表示部は、
各々のオブジェクトのポイントに応じた順序で各々のオブジェクトを配置する、請求項1から5のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項7】
コンピュータを、
プレイにおいて使用可能なオブジェクトがプレイヤに選択された回数に基づいて決定される、各オブジェクトの使用頻度を取得する使用頻度取得部と、
前記使用頻度に基づいて各オブジェクトのポイントを設定するポイント設定部と、
プレイヤが選択した複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上の前記オブジェクトの前記ポイントに基づいて、前記プレイヤのプレイの進行に関わる少なくとも1つのパラメータ値を決定するパラメータ値決定部と、して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
対戦型のゲームなどでは、使用するキャラクタ(オブジェクト)の選択が勝敗を大きく左右する。各々のキャラクタには強さや使いやすさなどの個性があるため、プレイヤが選ぶキャラクタにはどうしても偏りが生じてしまう。例えば特許文献1には、プレイヤによるキャラクタの使用率に応じて、キャラクタの性能を自動的に設定することにより、特定のキャラクタへの人気の集中を避けることが記載されている。
【0003】
対戦型のゲームの1つに、プレイヤが所有するカード(オブジェクト)の中から複数のカードを選んで作ったカードの組(デッキ)を用いて行う対戦ゲーム(トレーディングカードゲーム)がある。このようなゲームは、本来、カードの組み合わせによって多種多様な内容のゲームが展開され、プレイヤにとっても飽きることの少ないゲームである。しかしながら、このようなカードゲームにおいても、カードの組み合わせは似通ったものになりがちであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
選択したキャラクタ同士を対戦させるようなゲームの場合は、特許文献1に記載されているように、キャラクタの使用率をキャラクタ自体の性能に反映させるだけでもよいが、カードゲームのように複数のオブジェクトの組み合わせによってゲームの展開が変わるゲームでは、よりゲームの内容に即した工夫が必要となる。また、強いデッキが固定化されると、そうしたデッキに人気が集中し、デッキ構成の選択の幅が狭まってしまうことがあった。
【0006】
そこで、本発明は、プレイヤによって選択される複数のオブジェクトの組み合わせの、プレイの進行における有利さを使用状況に応じて調整することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る情報処理装置は、プレイにおいて使用可能なオブジェクトがプレイヤに選択された回数に基づいて決定される、各オブジェクトの使用頻度を取得する使用頻度取得部と、前記使用頻度に基づいて各オブジェクトのポイントを設定するポイント設定部と、プレイヤが選択した複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上の前記オブジェクトの前記ポイントに基づいて、前記プレイヤのプレイの進行に関わる少なくとも1つのパラメータ値を決定するパラメータ値決定部と、を備えたものである。
【0008】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、プレイにおいて使用可能なオブジェクトがプレイヤに選択された回数に基づいて決定される、各オブジェクトの使用頻度を取得する使用頻度取得部と、前記使用頻度に基づいて各オブジェクトのポイントを設定するポイント設定部と、プレイヤが選択した複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上の前記オブジェクトの前記ポイントに基づいて、前記プレイヤのプレイの進行に関わる少なくとも1つのパラメータ値を決定するパラメータ値決定部と、して機能させるものである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、プレイヤによって選択される複数のオブジェクトの組み合わせの、プレイの進行における有利さを使用状況に応じて調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本発明の実施の形態による、ゲームシステム1の構成を示すブロック図。
【
図2】本発明の実施の形態による、ゲームサーバ10の機能構成を示すブロック図 。
【
図3】本発明の実施の形態による、ゲームシステム1によるオブジェクトのポイン ト設定処理の流れを示すフローチャート。
【
図4】本発明の実施の形態による、ゲームシステム1によるプレイヤによるデッキ の作成処理の流れを示すフローチャート。
【
図5】本発明の実施の形態による、デッキ作成画面を例示する図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
次に、本発明を実施するための形態について、図面を参照して詳細に説明する。実施の形態
図1は、本発明の実施の形態によるゲームサーバ(情報処理装置)10を含むゲームシステム1の構成を示すブロック図である。本実施形態では、プレイヤが所有するカード(オブジェクト)の中から複数のカードを選んで作ったカードの組(デッキ)を用いて行う対戦ゲーム(トレーディングカードゲーム)のシステムを例に説明する。各々のカードにはキャラクタの画像が表示されており、キャラクタごとに、対戦における耐久力を表すヒットポイント(HP)や、攻撃力を表すパラメータ値などが設定されている。なお、本発明を適用するゲームシステムは上記のようなものに限られず、プレイヤが複数のオブジェクト(キャラクタやアイテム等)を選択してプレイするあらゆる種類のゲームに適用することができる。
【0012】
図1に示すように、ゲームシステム1は、ゲームサーバ10と、ユーザ端末20を含んでいる。ゲームサーバ10とユーザ端末20は、通信ネットワークにより接続されている。
【0013】
通信ネットワークは、例えば、インターネット、LAN、専用線、電話回線、企業内ネットワーク、移動体通信網、ブルートゥース(登録商標)、WiFi(Wireless Fidelity)、その他の通信回線、それらの組み合わせ等のいずれであってもよく、有線であるか無線であるかを問わない。
【0014】
ゲームサーバ10は、汎用的なコンピュータによって構成され、そのコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を実現する。ゲームサーバ10は、制御装置11と外部記憶装置12を備えている。制御装置11は、CPU、ROMやRAM等のメモリ、入力インタフェース、出力インタフェース、通信インタフェース及びこれらを結ぶバス等を備えている。制御装置11は、CPUがROM等に格納されたプログラムを実行することにより各種機能を実現する。外部記憶装置12は、ハードディスクドライブ等である。
【0015】
図2は、ゲームサーバ10の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すように、制御装置11のCPUによって実行される機能モジュールには、使用頻度取得部101、ポイント設定部102、パラメータ値決定部103、オブジェクト情報表示部104が含まれる。
【0016】
また、外部記憶装置12は、オブジェクトポイント記憶部105を実装している。オブジェクトポイント記憶部105には、各オブジェクトの使用頻度と、各オブジェクトに設定されたポイントの情報が登録されている。本実施形態では、オブジェクトはキャラクタが表示されたカードである。また、本実施形態では、各オブジェクトの使用頻度は、所定の期間にプレイヤに選択された回数に応じて定期的に更新される。また、各オブジェクトのポイントは、使用頻度に基づいて定期的に更新される。
【0017】
ユーザ端末20は、プレイヤがゲームサーバ10と連携してゲームを行うための端末である。ユーザ端末20は、スマートフォン、携帯電話、タブレット端末、ノートPC(パーソナルコンピュータ)、携帯情報端末(PDA)、ウェアラブルデバイスなど、通信ネットワークを介してゲームサーバ10と通信が可能な端末である。
【0018】
図1に示すように、ユーザ端末20は、プロセッサ21、キーボードやマウス、各種操作ボタンやタッチパネルなどの入力装置22、液晶ディスプレイなどの表示装置23、通信ネットワークに接続するための通信インタフェース24、ディスクドライブまたは半導体メモリ(ROM、RAMなど)などの記憶資源25を備えている。記憶資源25には、プロセッサ21が実行するコンピュータプログラムが記憶されている。
【0019】
次に、ゲームシステム1による、ゲームの流れについて説明する。
図3は、オブジェクトのポイント設定処理の流れを示すフローチャートである。ポイントの設定処理は、定期的(例えば、2週間ごと)に実行され、その都度各オブジェクトのポイントは更新される。
【0020】
ゲームサーバ10の使用頻度取得部101は、定期的に各オブジェクト(カード)の使用頻度を取得する(ステップS101)。使用頻度は、プレイヤに選択された回数(デッキに組み込まれた回数)に基づいて決定される。具体的には、所定の期間(第1の期間:例えば、1月1日~1月15日)に、ゲームシステム1を利用してゲームを行ったプレイヤによって選択された回数である。
【0021】
なお、使用頻度取得部101は、ゲームシステム1を利用してゲームを行ったプレイヤのうち、所定のプレイ実績によって特定されるプレイヤによって選択された回数に基づいて、各オブジェクトの使用頻度を決定してもよい。所定のプレイ実績によって特定されるプレイヤとは、例えば、期間内に対戦で勝利したプレイヤとすることができる。また、ゲームの結果に基づいて決定されるランキングが所定の順位以上の上位プレイヤを対象としてもよい。
【0022】
なお、各オブジェクトの使用頻度は、ゲームサーバ10の使用頻度取得部101において算出してもよいし、外部のシステムから期間毎に各オブジェクトの使用頻度を取得するようにしてもよい。また、使用頻度取得部101は、取得した使用頻度をオブジェクトポイント記憶部105に登録する。
【0023】
次に、ゲームサーバ10のポイント設定部102は、取得された使用頻度に基づいて各オブジェクトのポイントを設定する(ステップS102)。ポイントは、例えば、使用頻度(選択回数)を複数の範囲に分類し、段階的に設定してもよい(例えば、100回以上:0ポイント、80~99回:5ポイント、60~79回:10ポイント、40~59回:15ポイント、20~39回:20ポイント、19回以下:30ポイント)。または、所定の数式を用いて算出してもよい(例えば、ポイント=100-使用頻度(ただし、マイナス値になる場合はゼロ))。
【0024】
本実施形態では、使用頻度が低いほど(選択回数が少ないほど)ポイントが高くなるように設定している。ポイント値は、例えば、後述するパラメータ設定の際に、ボーナスとしてパラメータ値に加算される値であってもよい。
【0025】
ポイント設定部102は、新たに設定したポイントでオブジェクトポイント記憶部105に登録された各オブジェクトのポイントを更新する(ステップS103)。更新されたポイントは次回の更新処理までの期間(第2の期間)使用される。なお、新たに設定したポイントを使用する期間(第2の期間)と、ポイントの設定に利用した使用頻度の算定期間(第1の期間)の関係については、第2の期間が第1の期間よりも後の期間であればよい。例えば、(第1の期間:1月1日~1月15日、第2の期間:1月16日~1月31日)のように直近の第1の期間の使用頻度を利用してもよいし、(第1の期間:1月1日~1月15日、第2の期間:2月1日~2月15日)のように、離れた第1の期間の使用頻度を利用してもよい。
【0026】
次に、
図4のフローチャートを用いて、ゲームシステム1による、プレイヤによるデッキの作成処理について説明する。
【0027】
プレイヤPが自身のユーザ端末20を操作して、ゲームシステム1のアプリを起動、またはオンラインのゲームサイトにアクセスすることにより、ゲームが開始する。ゲームサーバ10のオブジェクト情報表示部104は、ユーザ端末20の表示装置23に、デッキ作成画面(オブジェクトの組み合わせを作成する画面)を表示する(ステップS201)。
【0028】
図5は、デッキ作成画面を例示する図である。
図5に示すように、デッキ作成画面には、プレイヤPが選択可能な全てのオブジェクトCの一覧を表示する領域A1と、選択されたオブジェクトC(デッキに組み込まれたオブジェクト)を表示する領域A2が含まれる。各々のオブジェクトCには、キャラクタの画像と、それぞれのキャラクタのヒットポイント(図中HP)や攻撃力(図中AP)などの情報が表示されていてもよい。また、オブジェクトに設定されているポイント(図中P)が表示されていてもよい。領域A1に表示されるオブジェクトCは、プレイヤPがあらかじめ購入したオブジェクトや、ゲームなどで獲得したオブジェクトである。領域A1には、各オブジェクトを、購入した順番や、プレイヤPの選択回数が多い順番でならべてもよいが、各オブジェクトに設定されているポイントが高い順(または低い順)にならべてもよい。また、既に選択済のオブジェクトは選択出来ないようにしてもよい。
【0029】
次に、プレイヤPがデッキ作成の操作を行う(ステップS202)。具体的には、領域A1に表示されているオブジェクトCの中から、デッキに組み込みたいオブジェクトCを選択する操作(例えば、ドラッグアンドドロップでオブジェクトCを領域A2に移動する)を行う。
【0030】
デッキの作成に必要な数(例えば10個)のオブジェクトの選択が完了すると(ステップS203:YES)、ゲームサーバ10のパラメータ値決定部103は、デッキに含まれる各オブジェクトのポイントに基づいて、プレイヤPに付与されるパラメータ値の設定を行う(ステップS204)。
【0031】
パラメータ値決定部103は、例えば、デッキに含まれる全てのオブジェクトについて、オブジェクトポイント記憶部105に登録されているポイントを取得し、それらのポイントを合算した合計値に基づいてパラメータ値の設定を行ってもよい。
【0032】
また、パラメータ値決定部103は、デッキに含まれるオブジェクトのうち、使用頻度が所定範囲のオブジェクトを抽出し、抽出したオブジェクトのポイントに基づいてパラメータ値の設定を行ってもよい。例えば、使用頻度が所定値以下のオブジェクトや使用頻度が所定値以上のオブジェクトのポイントのみ使用するようにしてもよい。また、使用頻度のランキングにおける上位のオブジェクトまたは下位のオブジェクトのポイントのみ使用するようにしてもよい。
【0033】
設定対象となるパラメータは、ゲームの進行に関わる1つまたは複数のパラメータである。例えば、デッキに含まれる全てのオブジェクトのパラメータ値(例えば、攻撃力)を設定対象としてもよいし、デッキに含まれるオブジェクトのうちの1つのオブジェクトのパラメータ値(例えば、リーダーに設定されているオブジェクトのヒットポイント)を設定対象としてもよい。
【0034】
具体例を挙げて説明すると、デッキに含まれる全てのオブジェクトのポイントの合計値
(例えば150)をボーナスとして、リーダーに設定されているオブジェクトのヒットポイント(例えば初期値は1000)に加算する場合、リーダーのオブジェクトのヒットポイントは、1150に設定される。また、デッキに含まれるオブジェクトのうち、使用頻度が所定値以下のオブジェクト(例えば、20回以下)のオブジェクトのポイントの合計値をボーナスとして、ヒットポイントに加算してもよい。あるいは、デッキに含まれるオブジェクトのうち、使用頻度が所定値以上のオブジェクト(例えば、80回以上)のオブジェクトのポイントの合計値をマイナスのボーナスとして、ヒットポイントから減算するようにしてもよい。
【0035】
以上のように、本実施形態によれば、プレイヤによるオブジェクトの使用頻度に基づいて各オブジェクトのポイントを設定し、プレイヤが選択した複数のオブジェクトのうち、所定条件を満たす1以上のオブジェクトのポイントに基づいて、プレイヤに付与される1つまたは複数のパラメータ値を決定するようにした。これにより、プレイヤにとっては、普段あまり選ばないオブジェクト(人気の低いオブジェクト)を選択する方が、有利なパラメータ値を得られる場合もあるため、プレイヤによって選択される複数のオブジェクトの組み合わせ(デッキ)のバリエーションを増やし、ゲームの内容が画一化しないようにすることができる。なお、所定条件を満たすオブジェクトは、プレイヤが選択したすべてのオブジェクト(デッキに含まれるすべてのオブジェクト)であってもよいし、使用頻度や使用頻度のランクに基づいて選択される1つ以上のオブジェクトであってもよい。また、プレイヤが選択したオブジェクトのうち、所定の属性を持つオブジェクトを対象としてもよい。例えば、対戦において特に有利な(強い)パラメータ値を持つオブジェクトを対象としてもよい。
【0036】
また、プレイヤによって選択された複数のオブジェクトのうち使用頻度が所定範囲のオブジェクトのポイントに基づいてパラメータ値を決定することにより、使用頻度が低いオブジェクトを選んだ数に応じてパラメータ値を向上させたり、逆に、使用頻度が高いオブジェクトを選んだ数に応じてパラメータ値を低下させるなどの調整を行うことができる。
【0037】
また、プレイヤによって選択された複数のオブジェクトのうち、所定条件を満たす1以上のオブジェクトのポイントを合算し、合計ポイントに基づいて複数のオブジェクトのうちの1つのオブジェクトのパラメータ値を決定するようにしてもよい。これにより、ゲームのルールに応じて、ゲームの内容に影響を与えるパラメータを設定対象とすることができる。例えば、対戦相手のリーダーオブジェクトのヒットポイントを早くゼロにした方が勝ち、というルールであれば、リーダーオブジェクトのヒットポイントを対象とすることにより、オブジェクトの選択がゲーム内容に大きな影響を与えるようにすることができる。
【0038】
また、オブジェクトの使用頻度は、所定の期間にプレイヤによって選択された回数に基づいて決定し、ポイントは、所定の期間毎にあらたな使用頻度に基づいて計算し、その都度更新するようにした。これにより、常に最近のオブジェクトの使用頻度に基づいて決定されたポイントを使用することができる。
【0039】
また、オブジェクトの使用頻度は、所定のプレイ実績を持つプレイヤ(対戦で勝ったプレイヤやランキングが上位のプレイヤ等)によって選択された回数に基づいて決定してもよい。このように、ゲームにある程度精通したプレイヤが選んだオブジェクトの情報を利用することで、オブジェクトの真の人気度を反映した使用頻度の情報を得ることができる。また、所定の条件を満たすプレイヤが、対戦で勝ったときに使用していたオブジェクトの情報に基づく使用頻度であってもよい。所定の条件を満たすプレイヤは、例えば、特定のリーグに属するプレイヤ、プレイヤランクが所定範囲のプレイヤ、課金が所定額以上のプレイヤなどである。例えば、上位のリーグに属するプレイヤや、プレイヤランクが高いプレイヤが対戦で勝ったときに使用していたオブジェクトは、強いオブジェクトであると考えられる。また、課金が所定額以上のプレイヤは経験が豊富であり、ゲームでのオブジェクトの選び方にも精通していると考えられる。
【0040】
また、プレイヤがオブジェクトを選択する際、ユーザ端末20に、プレイヤが選択可能なオブジェクトを、ポイントの高い順(または低い順)に並べることにより、プレイヤがオブジェクトを選択する際に、各オブジェクト固有の戦力(攻撃力等)だけでなく、現在設定されているポイントも併せて考慮しやすくなる。
【0041】
なお、本実施形態では、本発明の情報処理装置をゲームサーバ10としているが、情報処理装置はサーバに限られない。例えば、パーソナルコンピュータや携帯情報端末などの端末装置や、ゲーム専用機であってもよい。
【0042】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、他の様々な形で実施することができる。このため、上記実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるものではない。例えば、上述した各処理ステップは処理内容に矛盾を生じない範囲で任意に順番を変更し、または並列に実行することができる。また、各処理ステップ間に他のステップを追加してもよい。また、1ステップとして記載されているステップを、複数ステップに分けて実行してもよいし、複数ステップに分けて記載されているものを、1ステップとして把握することもできる。
【符号の説明】
【0043】
1…ゲームシステム
10…ゲームサーバ
12…制御装置
12…外部記憶装置
20…ユーザ端末
21…プロセッサ
22…入力装置
23…表示装置
24…通信インタフェース
25…記憶資源
101…使用頻度取得部
102…ポイント設定部
103…パラメータ値決定部
104…オブジェクト情報表示部
105…オブジェクトポイント記憶部
【手続補正書】
【提出日】2024-08-20
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1以上のプロセッサを備え、
前記1以上のプロセッサは、
プレイヤがゲームプレイに使用するオブジェクトを選択するゲームにおいて、
第1プレイヤからゲームプレイに使用するオブジェクトの選択を受け付けるための画面を表示させ、
前記画面において前記第1プレイヤから選択を受け付けた複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上のオブジェクトそれぞれに対し、所定期間に前記ゲームを行った複数のプレイヤの使用履歴に応じたポイントを合算した合算値に基づいて、前記第1プレイヤの前記ゲームの進行に関わるパラメータ値を設定する、
情報処理装置。
【請求項2】
プレイヤがゲームプレイに使用するオブジェクトを選択するゲームにおいて、
1以上のプロセッサが、第1プレイヤからゲームプレイに使用するオブジェクトの選択を受け付けるための画面を表示させ、
1以上のプロセッサが、前記画面において前記第1プレイヤから選択を受け付けた複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上のオブジェクトそれぞれに対し、所定期間に前記ゲームを行った複数のプレイヤの使用履歴に応じたポイントを合算した合算値に基づいて、前記第1プレイヤの前記ゲームの進行に関わるパラメータ値を設定する、
情報処理方法。
【請求項3】
プレイヤがゲームプレイに使用するオブジェクトを選択するゲームにおいて、
1以上のプロセッサに、
第1プレイヤからゲームプレイに使用するオブジェクトの選択を受け付けるための画面を表示させ、
前記画面において前記第1プレイヤから選択を受け付けた複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上のオブジェクトそれぞれに対し、所定期間に前記ゲームを行った複数のプレイヤの使用履歴に応じたポイントを合算した合算値に基づいて、前記第1プレイヤの前記ゲームの進行に関わるパラメータ値を設定する、
処理を実行させるプログラム。
【請求項4】
サーバ装置と端末装置とを含み、
プレイヤがゲームプレイに使用するオブジェクトを選択するゲームにおいて、
前記サーバ装置は、
第1プレイヤからゲームプレイに使用するオブジェクトの選択を受け付けるための画面を前記端末装置に表示させ、
前記画面において前記第1プレイヤから選択を受け付けた複数のオブジェクトのうち所定条件を満たす1以上のオブジェクトそれぞれに対し、所定期間に前記ゲームを行った複数のプレイヤの使用履歴に応じたポイントを合算した合算値に基づいて、前記第1プレイヤの前記ゲームの進行に関わるパラメータ値を設定する、
情報処理システム。