(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149584
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】車両動力補助駆動システム
(51)【国際特許分類】
B62M 6/60 20100101AFI20241010BHJP
【FI】
B62M6/60
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024124343
(22)【出願日】2024-07-31
(62)【分割の表示】P 2022514150の分割
【原出願日】2020-09-02
(31)【優先権主張番号】62/895,286
(32)【優先日】2019-09-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】522080063
【氏名又は名称】バイモータル インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【弁理士】
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【弁護士】
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】トビアス セバスチャン リッコ
(72)【発明者】
【氏名】アミール カランタリ
(57)【要約】
【課題】好適な車両動力補助駆動システムを提供すること。
【解決手段】車両(例えば、自転車)のための動力補助駆動システムが、提供される。本システムは、車両のフレームに取り付けられる、駆動ユニットアセンブリと、出力シャフトを有する、モータと、出力シャフトと回転可能に関連付けられる、駆動歯車とを含む。本システムはさらに、車両の車輪ハブに取り付けられるように構成される、従動歯車と、従動歯車に同軸に取り付けられる、ブレーキディスクとを含む、従動ユニットアセンブリを含む。駆動歯車は、従動歯車に動作可能に係合し、モータから車輪ハブに動力を伝達するように構成され得る。ブレーキキャリパが、駆動ユニットアセンブリと統合され得る。本システムはさらに、バッテリと、入力信号を受信し、電力をバッテリからモータに選択的に指向し、駆動歯車および従動歯車を介して車輪を駆動するように構成される、速度コントローラとを含み得る。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本明細書に記載の発明。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願の相互参照)
本願は、参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2019年9月3日に出願された、米国仮出願第62/895,286号の優先権を主張する。
【0002】
本開示は、概して、車両のための動力補助システムを対象とし、より具体的には、車両(例えば、自転車)の駆動ユニットから従動車輪への動力の伝達のための動力補助システムを対象とする。
【背景技術】
【0003】
自転車等の人力車両は、車両を推進させるために必要な全動力を付与することからユーザを解放する、電気モータによって駆動される動力補助システムを含むことができる。そのような動力補助システムは、ある範囲の部分的補助を提供することができる、またはユーザ寄与を伴わずに、車両を完全に推進させるための動力を提供することができる。システムは、概して、駆動ユニットに、タイヤ、車輪ハブ、クランクセット等の車両の駆動系の構成要素への動力を入力させながら、車両のフレームまたは他の構成要素に動力補助システムの他の構成要素を搭載することによって、車両に統合される。
【0004】
自転車のための従来の動力補助システムの実施例は、中間駆動、ハブ駆動、および摩擦駆動システムを含む。従来の中間駆動動力補助システムでは、駆動ユニットからの動力は、自転車のクランクセットに伝達され、駆動系を通して後車輪を駆動する。中間駆動動力補助システムは、典型的には、非動力補助自転車上に追加導入することが困難であり、動力補助システムの故障が起きた場合、車両を動作不能にし得る。駆動ユニットは、クランクセットに作用しているため、ユーザはまた、中間駆動システムと併せてペダリングしなければならない。ハブ駆動動力補助システムでは、駆動ユニットからの動力は、車両の駆動系を通した伝達を伴わずに、従動車輪への直接動力送達のために自転車車輪のハブに伝達される。そのようなシステムは、限定された歯車伝動および車輪サイズ選択肢を有し、高い回転慣性を有する回転質量を含み、これは、制動、加速、最高速度、および上り坂での動力消費、ならびに動力供給されないときの自転車の使用性に悪影響を及ぼす。摩擦駆動動力補助システムでは、摩擦ローラが、従動車輪のタイヤに直接動力入力を提供する。そのようなシステムは、概して、深溝タイヤ、例えば、マウンテンバイクタイヤと適合せず、摩擦ローラとタイヤとの間の摩擦に基づいて伝達され得るトルクの量において限定され、摩擦損失に起因して非効率的である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
以下の開示は、自転車および/または他の車両上での使用のための動力補助駆動システムならびに構成要素の種々の実施形態を説明する。そのような駆動システムは、販売時点で車両とともに含まれる、車両を配送することに先立って販売業者によって追加される、または既存の車両に追加導入されることができる。動力補助駆動システムの実施形態は、概して、従動車輪の構成要素に取り付けられる、従動歯車と動作可能に係合することによって、車両の1つまたはそれを上回る車輪を駆動し、動作の間にユーザを補助するように構成される。いくつかの実施形態では、本技術の動力補助駆動システムは、自転車、三輪車、スクータ、園芸機器、小型車等の人力車両との併用のために構成される。他の実施形態では、本技術に従って構成される動力補助駆動システムは、電気スクータ、カート、自動車等の他のタイプの車両と併用されることができる。故に、以下の説明は、概して、自転車への取付のための動力補助駆動システムの実施形態を対象とするが、本技術は、そのような車両に限定されず、本明細書に説明されるシステムは、他のタイプの車両との併用のために好適である。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
車両動力補助駆動システムであって、
車両のフレームに取り付けられるように構成される駆動ユニットアセンブリであって、前記駆動ユニットアセンブリは、
出力シャフトを含むモータと、
前記出力シャフトと回転可能に関連付けられる駆動歯車と
を含む、駆動ユニットアセンブリと、
従動ユニットアセンブリであって、
前記車両の車輪ハブに取り付けられるように構成される従動歯車と、
前記従動歯車に同軸に取り付けられるブレーキディスクと
を含む、従動ユニットアセンブリと
を備え、
前記駆動歯車は、前記従動歯車に動作可能に係合し、前記モータから前記車輪ハブに動力を伝達するように構成される、車両動力補助駆動システム。
(項目2)
前記駆動ユニットアセンブリはさらに、ブレーキキャリパを備え、前記ブレーキキャリパは、前記ブレーキディスクと摩擦して連動し、前記車輪ハブの回転運動に対抗するように構成される、項目1に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目3)
前記駆動ユニットアセンブリはさらに、
前記モータの出力シャフトに結合されるピニオン歯車と、
前記ピニオン歯車と前記駆動歯車との間に位置付けられる低減歯車セットであって、前記低減歯車セットは、前記出力シャフトの回転速度に対する前記駆動歯車の回転速度を低減させるように構成される、低減歯車セットと
を備える、項目1に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目4)
前記駆動ユニットアセンブリはさらに、前記ピニオン歯車を前記駆動歯車に選択的に結合するように構成されるクラッチを備える、項目3に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目5)
前記第1の低減歯車セットの間に位置付けられ、駆動シャフトによって前記出力歯車に結合されるフリーホイール歯車をさらに備え、前記フリーホイール歯車は、前記クラッチを含む、項目4に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目6)
前記クラッチを作動させ、前記ピニオン歯車を前記駆動歯車に選択的に結合するように構成されるユーザ選択可能制御装置をさらに備える、項目4に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目7)
前記駆動ユニットアセンブリは、前記フレームに固定して取り付けられるように構成されるブラケットを含み、前記ブレーキディスクは、前記従動歯車の外側に配列される、項目1に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目8)
前記駆動ユニットアセンブリは、前記フレームに固定して取り付けられるように構成されるブラケットを含み、前記ブレーキキャリパは、前記モータと前記ブラケットとの間に配列される、項目2に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目9)
前記駆動ユニットはさらに、
前記駆動ユニットに螺着して結合される迅速接続アセンブリであって、前記迅速接続アセンブリは、本体を通して同軸に延在するシャフトに枢動可能に取り付けられるカムレバーを含み、前記カムレバーは、前記カムレバーの回転に応じて前記シャフトを軸方向に平行移動させるように構成される偏心カム面を有し、前記シャフトの平行移動は、前記シャフトに隣接する係止ボールの半径方向平行移動を引き起こす、迅速接続アセンブリと、
前記フレームに螺着して結合される迅速接続結合具であって、前記迅速接続結合具は、係止キャビティを有し、その中に前記迅速接続アセンブリの本体を受容するように構成されるボアを含む、迅速接続結合具と
を含み、
前記シャフトの軸方向平行移動に応答する前記係止ボールの外向き半径方向平行移動は、前記カムレバーが、第1の位置にあるとき、前記ボアからの前記シャフトの除去を防止するために、前記係止キャビティと係合するように前記係止ボールを移動させる、項目1に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目10)
前記ブレーキディスクおよび前記従動歯車は、一体的構成要素である、項目1に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目11)
前記ブレーキディスクは、前記従動歯車に可撤式に結合される、項目1に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目12)
前記モータに電気的に結合されるバッテリと、
前記バッテリおよび前記モータと電気通信する速度コントローラであって、前記速度コントローラは、電力を前記モータに選択的に指向するために使用される入力信号を受信するように構成される、速度コントローラと
をさらに備える、項目1に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目13)
前記駆動ユニットアセンブリは、シートステー、チェーンステー、または前フォークのうちの少なくとも1つと動作可能に関連付けられる、項目1に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目14)
自転車との併用のための動力補助駆動システムであって、
前記自転車に可撤式に結合されるように構成される駆動ユニットアセンブリであって、前記駆動ユニットアセンブリは、
出力シャフトを含むモータと、
前記出力シャフトと回転して関連付けられる駆動歯車と、
ブレーキキャリパと
を含む、駆動ユニットアセンブリと、
前記モータおよび速度コントローラに電気的に接続可能であるバッテリと、
前記自転車の車輪に動作可能に結合されるように構成される従動ユニットアセンブリであって、前記従動ユニットアセンブリは、
従動歯車であって、前記従動歯車は、前記車輪のハブに固定して取付可能であり、前記駆動歯車に動作可能に係合するように構成される、従動歯車と、
前記従動歯車に同軸に取り付けられるブレーキディスクであって、前記ブレーキディスクは、前記ブレーキキャリパによって移動可能に受容されるように構成される摩擦面を含む、ブレーキディスクと
を含む、従動ユニットアセンブリと
を備え、
前記速度コントローラは、入力信号を受信し、前記バッテリから前記モータに電力を選択的に指向し、前記駆動歯車および前記従動歯車を介して前記車輪を駆動するように構成される、動力補助駆動システム。
(項目15)
前記駆動ユニットアセンブリは、前記自転車のフレームまたは前記自転車のフォークのうちの少なくとも1つに可撤式に結合可能であるように構成される、項目14に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目16)
前記駆動ユニットアセンブリは、前記フレームのシートステーまたはチェーンステーに動作可能に結合されるように構成される、項目15に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目17)
前記駆動ユニットアセンブリは、前記自転車の後車輪に取り付けられ、
前記駆動ユニットアセンブリは、前記後車輪を駆動するように構成される、
項目14に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目18)
前記駆動ユニットアセンブリは、前記自転車のフレームに取り付けられるフォークのスタンションに可撤式に結合可能であり、
前記車輪は、前記自転車の前車輪である、
項目14に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目19)
前記駆動ユニットアセンブリは、前記自転車のフレームのシートステーまたはチェーンステーに可撤式に結合されるように構成される第1の駆動ユニットアセンブリであり、
前記従動ユニットアセンブリは、前記自転車の後車輪に動作可能に結合されるように構成される第1の従動ユニットアセンブリであり、
前記自転車はさらに、
前記フレームに取り付けられるフォークに可撤式に結合されるように構成される第2の駆動ユニットアセンブリと、
前記自転車の前車輪のハブに動作可能に結合されるように構成される第2の従動ユニットアセンブリと
を含み、
前記速度コントローラは、入力信号を受信し、前記バッテリから電力を選択的に指向し、前記第1の駆動ユニットアセンブリを介して前記後車輪を駆動し、前記第2の駆動ユニットアセンブリを介して前記前車輪を駆動するように構成される、項目14に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目20)
前記後車輪および前記前車輪は、同時に駆動される、項目19に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目21)
前記後車輪および前記前車輪は、同時に駆動され、前記後車輪は、前記前車輪を上回る動力を用いて駆動される、項目19に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目22)
前記後車輪および前記前車輪は、独立して駆動される、項目19に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目23)
前記ブレーキキャリパは、前記ブレーキディスクの摩擦面と摩擦して連動し、前記車輪の回転運動に対抗するように構成される1つまたはそれを上回るパッドを担持する、項目14に記載の車両動力補助駆動システム。
(項目24)
動力補助車両であって、
フレームと、
前記フレームを回転可能に支持する車輪と、
前記フレームに動作可能に搭載される電気モータと、
前記電気モータに動作可能に結合される駆動歯車と、
前記フレームに動作可能に結合されるブレーキキャリパと、
従動歯車であって、前記従動歯車は、前記車輪のハブに固定して取り付けられ、前記駆動歯車と動作可能に係合される、従動歯車と、
ブレーキディスクであって、前記ブレーキディスクは、前記従動歯車に隣接して同軸に位置付けられ、前記ブレーキキャリパと摩擦して連動するように構成される、ブレーキディスクと
を備え、
前記電気モータの動作は、前記駆動歯車から前記従動歯車への動力の伝達を介して前記車輪を回転して駆動する、動力補助車両。
(項目25)
前記モータに電気的に接続されるバッテリと、
前記バッテリおよび前記モータのうちの少なくとも1つと電気通信する速度コントローラと
をさらに備え、
前記速度コントローラは、ユーザから入力信号を受信し、電力を前記モータに可変的に指向するように構成される、項目24に記載の動力補助車両。
(項目26)
前記ブレーキディスクは、前記従動歯車に一体的である、項目24に記載の動力補助車両。
(項目27)
前記ブレーキディスクは、前記従動歯車に固定して取り付けられる、項目24に記載の動力補助車両。
(項目28)
前記ブレーキディスクおよび前記従動歯車は、単一部分の材料から形成される、項目24に記載の動力補助車両。
(項目29)
前記フレームは、前フォークを含み、前記車輪は、前記前フォークに回転可能に搭載され、前記電気モータ、前記駆動歯車、および前記ブレーキキャリパは、前記前フォークに搭載される、項目24に記載の動力補助車両。
(項目30)
前記フレームは、シートステーを含み、前記電気モータ、前記駆動歯車、および前記ブレーキキャリパは、前記シートステーに搭載される、項目24に記載の動力補助車両。
(項目31)
前記電気モータは、筐体に搭載され、前記ブレーキキャリパは、前記筐体に結合される、項目24に記載の動力補助車両。
(項目32)
前記駆動歯車は、前記筐体に回転可能に結合される、項目31に記載の動力補助車両。
(項目33)
前記フレームは、一体型筐体を含み、前記電気モータは、前記筐体に搭載される、項目24に記載の動力補助車両。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1A】
図1Aは、本技術の実施形態に従って構成される、動力補助駆動システムを有する、車両の左側面図であり、
図1Bは、その上面後面左側等角図である。
【
図1B】
図1Aは、本技術の実施形態に従って構成される、動力補助駆動システムを有する、車両の左側面図であり、
図1Bは、その上面後面左側等角図である。
【0007】
【
図1C】
図1Cは、
図1Aの詳細境界内に示される、動力補助駆動システムの構成要素の拡大左側面図である。
【0008】
【
図2A】
図2Aは、
図1A-1Cの動力補助駆動システムの駆動ユニットアセンブリおよび従動ユニットアセンブリの分解等角図であり、
図2Bおよび2Cは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリならびに従動ユニットアセンブリの上面右側面等角図および右側面図であり、
図2Dおよび2Eは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリの底面右側面等角図ならびに上面左側面等角図である。
【
図2B】
図2Aは、
図1A-1Cの動力補助駆動システムの駆動ユニットアセンブリおよび従動ユニットアセンブリの分解等角図であり、
図2Bおよび2Cは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリならびに従動ユニットアセンブリの上面右側面等角図および右側面図であり、
図2Dおよび2Eは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリの底面右側面等角図ならびに上面左側面等角図である。
【
図2C】
図2Aは、
図1A-1Cの動力補助駆動システムの駆動ユニットアセンブリおよび従動ユニットアセンブリの分解等角図であり、
図2Bおよび2Cは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリならびに従動ユニットアセンブリの上面右側面等角図および右側面図であり、
図2Dおよび2Eは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリの底面右側面等角図ならびに上面左側面等角図である。
【
図2D】
図2Aは、
図1A-1Cの動力補助駆動システムの駆動ユニットアセンブリおよび従動ユニットアセンブリの分解等角図であり、
図2Bおよび2Cは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリならびに従動ユニットアセンブリの上面右側面等角図および右側面図であり、
図2Dおよび2Eは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリの底面右側面等角図ならびに上面左側面等角図である。
【
図2E】
図2Aは、
図1A-1Cの動力補助駆動シテムの駆動ユニットアセンブリおよび従動ユニットアセンブリの分解等角図であり、
図2Bおよび2Cは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリならびに従動ユニットアセンブリの上面右側面等角図および右側面図であり、
図2Dおよび2Eは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリの底面右側面等角図ならびに上面左側面等角図である。
【0009】
【
図3A】
図3Aおよび3Bは、
図2A-2Eの駆動ユニットアセンブリならびに従動ユニットアセンブリの後面図である。
【
図3B】
図3Aおよび3Bは、
図2A-2Eの駆動ユニットアセンブリならびに従動ユニットアセンブリの後面図である。
【0010】
【
図4A】
図4Aは、迅速接続システムを図示する、
図2A-2Eの駆動ユニットアセンブリの部分的分解右側面図であり、
図4Bおよび4Cは、それぞれ、接続の前ならびに後の迅速接続システムの右側面図である。
【
図4B】
図4Aは、迅速接続システムを図示する、
図2A-2Eの駆動ユニットアセンブリの部分的分解右側面図であり、
図4Bおよび4Cは、それぞれ、接続の前ならびに後の迅速接続システムの右側面図である。
【
図4C】
図4Aは、迅速接続システムを図示する、
図2A-2Eの駆動ユニットアセンブリの部分的分解右側面図であり、
図4Bおよび4Cは、それぞれ、接続の前ならびに後の迅速接続システムの右側面図である。
【0011】
【
図5】
図5は、本技術の実施形態に従って構成される、動力補助駆動システムを有する、車両の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
下記により詳細に説明されるように、本明細書に説明される動力補助駆動システムの実施形態は、従動車輪を回転させるために動力を伝達するように構成される、駆動ユニットと、電源(例えば、バッテリ)と、速度コントローラと、オペレータ入力制御装置(例えば、スロットル)とを含む。動作時、ユーザは、スロットル位置を変動させ、所望される動力補助の量を通信する信号を速度コントローラに送信する。速度コントローラは、電力をバッテリから駆動ユニットに指向し、これは、順に、従動車輪を駆動する。駆動ユニットは、自転車のフレーム、フォーク、または他の好適な構成要素に搭載もしくは統合されてもよく、従動車輪に動作可能に結合される、従動歯車と連動するように位置する。いくつかの実施形態では、駆動ユニットは、駆動ユニットが、例えば、乗車の間、故障の場合等に、迅速に、かつツールの使用を伴わずに配設または除去され得るように、迅速接続/接続解除(「迅速接続」)システムを使用して自転車に取り付けられる。他の実施形態では、駆動ユニットは、車両に一体的である1つまたはそれを上回る構成要素(例えば、フレームに統合される筐体)を有する。いくつかの実施形態では、駆動ユニットは、従動歯車に回転可能に係合し、従動車輪を回転させる、出力駆動歯車を有する。従動歯車は、ブレーキディスク、車輪ハブ等の従動車輪の構成要素に取り付けられてもよい。例えば、本明細書に示され、説明される実施形態は、(例えば、単一のユニットまたはアセンブリとして)ブレーキディスクと組み合わせられる、従動歯車を対象とするが、しかしながら、車輪ハブ、自転車歯車またはカセット等に直接搭載すること等、従動歯車の他の搭載場所もまた、本技術の範囲内である。斜歯歯車が、図に示されるが、他の実施形態では、平歯車、傘歯車、遊星歯車、ハイポイド歯車、曲がり歯傘歯車、正面歯車、ウォーム歯車、または他の好適な歯車構成も、本技術の範囲内である。これらの歯車タイプは、駆動比、低減された歯車騒音、耐久性、強度等のために選択されてもよい。
【0013】
動力補助駆動システムの駆動ユニットは、バッテリから電力を受電し、電力を駆動系を通して従動歯車に伝達し、従動車輪を回転させるように構成される、電気モータを含む。モータは、ステッパモータ、永久磁石モータ、AC誘導モータ、DCモータ、または他の好適なタイプの電気モータであってもよく、50ワット(W)~2,000Wの範囲内、もしくは2,000Wを上回る電力出力を有してもよい。いくつかの実施形態では、モータは、アルミニウム巻線と、スタックされた磁石(例えば、ハルバッハアレイ)とを含むことができる。モータは、位置感知および速度制御のためのホールセンサを有することができ、インランナタイプモータまたはアウトランナタイプモータであってもよい。
【0014】
バッテリは、リチウムイオン(Liイオン)、ニッケル金属水素化物(NiMH)、または他の好適なバッテリ技術であってもよく、DC/DCコンバータの使用によって、50ワット時(Wh)~2,000Wまたはそれを上回り、20V~60Vの範囲内のエネルギー容量を有してもよい。バッテリは、モバイル電話の充電(マイクロUSB、USB-C等を用いて)、自転車コンピュータ、照明、または他のデバイスの給電等、周辺デバイスに給電するための好適な接続インターフェースを含むことができる。本システムの実施形態は、電気構成要素のそれぞれにワイヤ配策を提供するための配線ハーネスを含む、および/または低電力通信のための無線通信プロトコル(例えば、BLUETOOTH(登録商標)、ANT(登録商標)、無線周波数信号等)のために構成される構成要素を含むことができる。
【0015】
駆動ユニットは、自転車およびユーザを推進させるために要求される動力の一部を提供することによって、自転車のユーザを補助してもよい、またはユーザ寄与を伴わずに(例えば、ペダリングを伴わずに)、自転車およびユーザを完全に推進させるために十分な動力を提供してもよい。他の実施形態では、駆動ユニットは、ユーザが、(電気スクータ、カート、自動車等におけるように)動力を提供することができない車両に完全に動力供給してもよい。下記に詳細に説明されるように、駆動ユニットは、モータ、駆動系、および駆動ユニットの他の構成要素を包み込み、例えば、土砂、水等からの汚染進入からの損傷もしくは摩耗の可能性を低減させるために、1つまたはそれを上回る保護カバーを有してもよい。いくつかの実施形態では、駆動ユニットは、自転車に好適に搭載され、前および後車輪のうちの一方または両方を駆動するように構成される。前搭載場所では、駆動ユニットは、例えば、フォークのスタンションに結合されてもよく、後搭載場所では、駆動ユニットは、例えば、フレームに(例えば、フレームのシートステーまたはチェーンステー部分の上側もしくは下側面に取り付けられるフランジに)結合されてもよい。前および/または後サスペンションを伴う自転車では、駆動ユニットは、ばね下質量である一方、バッテリならびにオペレータ制御装置等の本システムの他の構成要素は、ばね上質量である。
【0016】
駆動ユニットは、ほぼゼロのスロットル入力が存在し、自転車が移動している、またはユーザがペダリングしているとき、中立入力(「フリーホイール」)を提供するように構成されてもよい、もしくは自転車が惰力走行しているとき、またはユーザが制動しているとき、電力を発生させ、バッテリを充電するための回生特徴を含んでもよい。フリーホイーリングは、モータが、ユーザが自転車をペダリングすることに対する抵抗を有しないように、モータに対するクリープトルクを誘発するために、モータにシード電流を追加することによって達成されることができる。本構成では、モータ速度は、システムの引き摺りトルクの量を判定し、シード電流を印加することによって抗力に対抗することができる。下記に説明されるであろう代替として、駆動系における1つまたはそれを上回る歯車は、駆動系を接続解除し、フリーホイーリングを可能にするために、クラッチ含んでもよい。さらに、動力補助駆動システムのいくつかの実施形態は、駆動ユニットへの動力を切断するために、例えば、動力を切断し、それによって、制動または緊急停止の間に補助するために信号を送信する、ブレーキレバーと関連付けられるセンサを含んでもよい。そのようなセンサはまた、(例えば、モータの極性を反転させることによって)バッテリ充填のための回生システムを従事させるための信号を提供することができる。いくつかの実施形態では、動力補助駆動システムは、例えば、ユーザが、バッテリを再充電することを所望しない、抵抗を伴わずに惰力走行することを所望するとき等、フリーホイーリングと回生との間で選択可能である、ユーザ制御装置を有してもよい。
【0017】
従動歯車およびブレーキディスク組み合わせは、駆動ユニットの出力歯車から動力を受け取るために車輪に結合される、動力入力構成要素またはアセンブリ(従動歯車アセンブリ)を提供する。従動歯車およびブレーキディスク組み合わせは、例えば、一体部分の材料から機械加工または形成される、単一の構成要素であってもよい、もしくはともに取り付けられる2つまたはそれを上回る構成要素を伴うアセンブリであってもよい。従動歯車およびブレーキディスク組み合わせが、単一の構成要素であるとき、従動歯車の歯は、ブレーキディスクの外側外周、内側外周、または側面(例えば、内側もしくは外側側面のいずれか)上に含まれてもよいが、しかしながら、他の実施形態では、従動歯車の歯は、ブレーキディスクに対して側方に配列されてもよい。従動歯車およびブレーキディスク組み合わせが、アセンブリであるとき、従動歯車およびブレーキディスクは、従動歯車またはブレーキディスクのうちの1つが、車輪の軸方向中間点により近接して位置付けられるように、同軸に位置付けられることができる。これらの構成では、ブレーキキャリパは、駆動ユニットと統合された構成要素である、または駆動ユニットと別個であってもよい。図示される実施形態では、フレームブラケットが、ブレーキキャリパおよび駆動ユニットの両方をフレーム上の単一の場所に搭載するが、しかしながら、他の搭載構成も、本技術の範囲内である。
【0018】
ある詳細が、以下の説明および
図1A―5に記載され、本技術の種々の実施形態の徹底的な理解を提供する。他の事例では、多くの場合、自転車、動力補助駆動システムおよび関連付けられる構成要素、電気モータ、電気バッテリシステム等と関連付けられる周知の構造、システム、材料、ならびに/もしくは動作は、本技術の種々の実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、以下の開示に詳細に示されない、または説明されない。しかしながら、当業者は、本技術が、本明細書に記載される詳細のうちの1つまたはそれを上回るものを伴わずに、もしくは他の構造、方法、構成要素等とともに実践され得ることを認識するであろう。下記に使用される専門用語は、これが、本技術の実施形態のある実施例の詳細な説明と併せて使用されているが、その最も広い合理的な様式で解釈されるものである。実際には、ある用語が、下記で強調される場合さえあるが、しかしながら、任意の制限された様式で解釈されることが意図される任意の専門用語は、本詳細な説明の節においてそのように明白かつ具体的に定義されるであろう。
【0019】
付随の図は、本技術の実施形態を描写し、その範囲の限定であることを意図していない。種々の描写される要素のサイズは、必ずしも縮尺通りに描かれず、これらの種々の要素は、可読性を向上させるために、恣意的に拡大され得る。構成要素の詳細は、構成要素の位置およびそのような構成要素の間のある精密な接続等の詳細を、そのような詳細が本発明を作製および使用する方法の完全な理解のために不必要であるときに除外するように、図において抽象化され得る。加えて、図に示される詳細、寸法、角度、および他の特徴のうちの多くは、単に、本開示の特定の実施形態の例証である。故に、他の実施形態は、本発明の精神または範囲から逸脱することなく、他の詳細、寸法、角度、および特徴を有することができる。当業者はまた、本発明のさらなる実施形態が、下記に説明される詳細のうちのいくつかを伴わずに実践され得ることを理解するであろう。図では、同じ参照番号は、同じ、または少なくとも概して類似する要素を識別する。
【0020】
図1Aは、本技術の実施形態に従って構成される、動力補助車両(「自転車10」)の左側面立面図であり、
図1Bは、その上面後面左側等角図である。自転車10は、例証の目的のために、マウンテンバイクとして描写されるが、本技術は、そのような自転車タイプとの併用に限定されず、ロードバイク、ハイブリッド自転車、ダウンヒルバイク等と同様に適合する。
図1Aおよび1Bをともに参照すると、自転車10は、後車輪駆動ユニットアセンブリ100と、前車輪駆動ユニットアセンブリ100’と、後車輪従動ユニットアセンブリ200と、前車輪従動ユニットアセンブリ200’と、電力を駆動ユニットアセンブリ100および100’に提供するように構成される、バッテリ300とを有する、動力補助駆動システムの構成要素を含む。自転車10はさらに、フレーム12と、フォーク14と、前車輪16と、後車輪18と、左グリップ20aと、速度制御装置(例えば、「スロットル制御装置」)を組み込む、右スロットルグリップ20bと、左ブレーキレバー22aと、右ブレーキレバー22bと、クランク入力アセンブリ30と、クランクセット32と、チェーン34とを含む。スロットル制御装置は、ツイストタイプ(オートバイ形式制御装置)、レバー(スノーモービル形式制御装置)、ボタン、ダイヤル、またはモータ速度制御のための任意の他の好適な入力デバイスであり得る。いくつかの実施形態では、速度制御装置は、ペダルを通したユーザ入力、例えば、ペダリングケイデンスならびに/もしくはトルクを測定するように構成される、1つまたはそれを上回るペダル補助センサから信号を受信するように構成される。これらの実施形態では、駆動ユニットアセンブリ100は、ユーザからの手動速度制御入力を伴わずに、ペダル補助センサからの信号に基づいて、比例レベルの動力補助を適用することができる。図示される実施形態では、前駆動ユニットアセンブリ100’は、フォーク14に取り付けられ、前従動ユニットアセンブリ200’を通して前車輪16に回転動力を提供するように構成される。同様に、後駆動ユニットアセンブリ100は、フレーム12の後部分に取り付けられ、後従動ユニットアセンブリ200を通して後車輪18に回転動力を提供するように構成される。
【0021】
以下の開示は、後駆動ユニットアセンブリ100および後従動ユニットアセンブリ200の詳細な説明を提供するが、いくつかの実施形態では、前駆動ユニットアセンブリ100’ならびに前従動ユニットアセンブリ200’の構成要素は、構造および機能において、それぞれ、後駆動ユニットアセンブリ100および後従動ユニットアセンブリ100’のものと同一である、または少なくとも概して類似し得るが、前車輪16に回転動力を提供するように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、前駆動ユニットアセンブリ100’および前従動ユニットアセンブリ200’は、それぞれ、後駆動ユニットアセンブリ100ならびに後従動ユニットアセンブリ100’と構造的かつ機能的に同じであり得、搭載ブラケット等に関してのみ異なり得る。構成部分の本共通性は、ユニットが交換されることを可能にする、部品数を低減させる等である。他の実施形態では、いくつかの構成要素は、前車輪構成に適合するための異なる形状および/または寸法を有してもよいが、前駆動/従動ユニットアセンブリ100’/200’の構造ならびに機能は、概して、対応する後駆動/従動ユニットアセンブリ100/200と同一である。自転車10は、単一の車輪、例えば、前または後車輪に対する動力補助を有してもよい、もしくは両方の車輪に対する動力補助を有してもよい。両方の車輪上に駆動ユニットアセンブリ100を伴う実施形態では、ユーザは、車輪のいずれかが別個に駆動される、または車輪がある可変比(例えば、より大きい動力補助を有する後車輪、より大きい動力補助を有する前車輪、または平衡された動力補助)において組み合わせて駆動されるモードを選択するために、手動制御スイッチを有してもよい。自転車10のいくつかの従来の構成要素(例えば、ハンドルバー、シート、駆動系構成要素等)は、本技術の種々の実施形態の説明を不必要に不明瞭にすることを回避するために、以下の開示に詳細に説明されない。
【0022】
図1Cは、
図1Aの詳細境界内の自転車10の後駆動ユニットアセンブリ100(以降では「駆動ユニットアセンブリ100」)および後従動ユニットアセンブリ200(以降では「従動ユニットアセンブリ200」)の構成要素を示す、拡大左側面図である。突起またはフランジ13が、フレーム12の後部分(例えば、シートステー、チェーンステー等)に取り付けられ(例えば、溶接され)、駆動ユニットアセンブリ100を自転車10のフレーム12に取り付けるように構成される。駆動ユニットアセンブリ100は、フランジ13に搭載され、2つの締結具104(例えば、ボルト)を用いて固着される、フレームブラケット102を含む。駆動ユニットアセンブリ100はさらに、ブレーキキャリパアセンブリ108と、駆動ユニット110とを含む。ブレーキキャリパアセンブリ108は、フレームブラケット102に螺着して取り付けられる、2つの迅速接続結合具162を用いてフレームブラケット102に搭載される(2つの迅速接続結合具162のうちの1つのみが、
図1Cに可視である)。駆動ユニット110は、迅速接続結合具162に搭載され、迅速接続結合具162に解放可能に係合する、対応する迅速接続アセンブリ160(2つの迅速接続アセンブリ160aおよび160bのうちの1つのみが、
図1Cに可視である)を用いて固着される。迅速接続システムの構成要素(例えば、迅速接続アセンブリ160および迅速接続結合具162)は、
図5A-5Cを参照して下記により詳細に説明される。以下の説明および図は、全体を通して迅速接続結合具配列を例証するが、他の実施形態では、任意の好適な締結具または締結スキームが、駆動ユニットアセンブリ100の構成要素をフレーム12に取り付けるために使用されることができる。
【0023】
依然として
図1Cを参照すると、自転車10は、チェーン34によって駆動される種々のサイズの歯車を有する、車輪ハブ230に取り付けられる、カセット202を含んでもよい。ディレーラ(図示せず)が、カセット202の歯車の間でチェーン34を遷移させ、自転車10の歯車比を変更するために使用されてもよい。従動ユニットアセンブリ200はさらに、複数の締結具212b(例えば、ボルト)と同軸および/または同心配向において従動歯車220に固定して取り付けられる、ブレーキディスク210を含む。ブレーキディスク210および従動歯車220の組み合わせ(例えば、「従動ユニット」)は、複数の締結具222(例えば、ボルト)を用いて車輪ハブ230に取り付けられてもよい。車輪ハブ230は、複数のスポーク36を用いて車輪リムおよびタイヤを担持し、車輪アセンブリ(例えば、後車輪18)を形成する。車輪アセンブリは、ハブ230を用いてフレーム12に回転可能に搭載される。
【0024】
図2Aは、駆動ユニットアセンブリ100および従動ユニットアセンブリ200を示す、分解等角図であり、
図2Bおよび2Cは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリ100ならびに従動ユニットアセンブリ200の上面右側面等角図および右側面図であり、
図2Dおよび2Eは、それぞれ、駆動ユニットアセンブリ100の底面右側面等角図ならびに上面左側面等角図である。
図2A-2Eをともに参照すると、駆動ユニットアセンブリ100は、フレームブラケット102と、ブレーキキャリパアセンブリ108と、迅速接続結合具162と、迅速接続結合具162を通してフレームブラケット102に駆動ユニット110を固着させる、迅速接続アセンブリ160a、bとを含む。図示される実施形態では、ブレーキキャリパアセンブリ108は、ブレーキキャリパアセンブリ108が、ブレーキレバー22aおよび22b(
図1Aならびに1B)と油圧連通するように、油圧ケーブル(図示せず)を受容するように構成される、入力界面109を含む。他の実施形態では、ブレーキキャリパアセンブリ108は、プッシュプルケーブルの移動または有線入力制御装置を介した電気信号に基づいて作動するように構成されることができる。フレームブラケット102は、アルミニウム、マグネシウム、または鋳造、機械加工、鍛造される等の他の好適な金属から形成されてもよい。図示される実施形態では、フレームブラケット102は、国際規格(IS)搭載ブラケットである。他の実施形態では、フレームブラケットは、支柱マウント、平坦マウント、または他の好適な搭載ブラケットタイプであり得る。
【0025】
駆動ユニット110は、対応する第1の駆動ユニット開口120および第2の駆動ユニット開口122を通して延在する、迅速接続アセンブリ160a、bを用いてフレームブラケット102に結合される。
図5A-5Cを参照して下記により詳細に解説されるであろうように、迅速接続アセンブリ160a、bは、第1および第2の駆動ユニット開口120ならびに122の下方の駆動ユニット110に搭載されるナット128(
図2D)の中に螺着され、次いで、対応する迅速接続アセンブリ162に解放可能に結合されてもよい。
【0026】
駆動ユニット110は、駆動ユニット110の種々の構成要素を搭載するように構成される、筐体116を含む。筐体116は、駆動ユニット110に動力供給し、筐体116内の出力シャフト開口126を通して延在し、モータ118からの筐体116の対向する側上でそれに固定して取り付けられる、ピニオン歯車140を受容する、出力シャフト119を有する、電気モータ118を受容および支持するように構成される。モータ118は、筐体116に搭載され、締結具130(例えば、ねじ)を用いて筐体116に取り付けられる、モータカバー114内に包み込まれる。モータカバー114からの筐体116の対向する側上で、駆動系カバー112が、駆動ユニット110の種々の駆動歯車を封入し、粉塵および破片から、および安全性考慮事項のために内部構成要素を保護するように構成される。駆動系カバー112は、締結具139aおよび139b等の種々の締結具を用いて筐体116に結合されてもよい。駆動系カバー112は、駆動ユニット110の動作の間にその回転を安定させるために、ピニオン歯車140上の外部軸受面136’(
図2E)を受容する、内部軸受面136(
図2A)を有する、第1の円筒形フランジを含む。いくつかの実施形態では、筐体116は、アルミニウム、マグネシウム、または鋳造、機械加工、鍛造、スタンピング、もしくは別様に形状に形成される他の好適な金属から形成されてもよい。モータカバー114および駆動系カバー112は、ポリカーボネート(PC)、ナイロン等から形成されてもよく、繊維ガラスまたは炭素繊維等の強化材料を含んでもよい。
【0027】
ピニオン歯車140上の歯は、第1の中間歯車142上の歯と噛み合い、これは、第2の中間歯車144に回転して、かつ同軸に固定され、低減歯車セット(
図2Aおよび2E)をともに形成する。駆動系カバー112はさらに、その回転を安定させるために、第2の中間歯車144(
図2E)内の中心ボア132’内に受容される、外部軸受面132(
図2A)を有する、円筒形ボスを含む。第2の中間歯車144上の歯は、出力駆動シャフト147を用いて出力歯車148に回転して固定される、伝達歯車146上の歯と噛み合う。駆動系カバー112はさらに、その回転を安定させるために、伝達歯車146上の外部軸受面134’(
図2E)を受容する、内部軸受面134(
図2A)を有する、第2の円筒形フランジを含む。
【0028】
図2Eを参照すると、(「フリーホイール歯車146」と称され得る)伝達歯車146は、出力駆動シャフト147(
図2A)に搭載され、クラッチ145が、その間に動作可能に結合されてもよい。クラッチ145は、ばね、油圧、ソレノイド、磁石等のうちの1つまたはそれを上回るものによって動作され得、ユーザ選択可能であり得る、ローラ軸受クラッチ、スプラグクラッチ、スパイラルクラッチ、ダイオードクラッチ、制御可能機械的ダイオード(CMD)クラッチ等であり得る。動作時、クラッチ145は、クラッチ145が、作動されると、フリーホイール歯車146が、出力駆動シャフト147上で自由に回転し、それによって、出力駆動シャフト147に固定して取り付けられる出力歯車148が、(例えば、惰力走行の間、動力補助を伴わないペダリングの間等)フリーホイール歯車146に対して自由に回転することを可能にするように、フリーホイール歯車146と出力駆動シャフト147との間で回転動力伝達を係合および係脱させることができる。他の実施形態では、クラッチ145は、歯車140、142、144、および148のうちのいずれかと関連付けられてもよい。いくつかの実施形態では、クラッチ145は、歯車の回転(例えば、伝達歯車146の回転)の方向に基づいて、自動的に係合および係脱されることができる、またはユーザによって手動入力を用いて(例えば、ユーザが、本システムをフリーホイーリングさせるためにクラッチが係脱されることを所望するとき、スイッチを用いて)、もしくは電子信号によって(例えば、駆動歯車アセンブリ100が、速度コントローラのプログラミングルーチン、ペダルセンサ信号、モータホールセンサ信号等に基づいて、フリーホイーリングが適切であると判定するとき)のいずれかで制御されることができる。
【0029】
出力駆動歯車148は、従動歯車220の従動歯224と連動し(例えば、噛み合い)、回転動力を従動歯車アセンブリ200に伝達し、それに応じて、自転車10の後車輪に伝達するように構成される、出力歯149(
図2Bおよび2C)を含む。出力駆動歯車148は、締結具138a(例えば、ボルトまたはねじ)およびワッシャ138b(
図2A)を用いて出力駆動シャフト147に結合される。いくつかの実施形態では、歯車140、142、144、146、および148は、好適に熱処理ならびに硬化され、対応する搭載シャフト上のキー溝内に受容され、機械的干渉によって構成要素の間で回転を伝達するように構成される、回転防止および/またはクロッキング特徴(例えば、半月キー、スプライン等)を含んでもよい。駆動ユニットアセンブリ100および従動ユニットアセンブリ200の歯車は、ナイロン、ステンレス鋼、アルミニウム(例えば、2024、7075等)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、熱処理された炭素鋼、ならびに/もしくは他の好適な材料から形成されることができる。材料に応じて、歯車は、種々の熱処理を受ける、および/または硬化された表面コーティング(炭素、窒化チタン、陽極酸化、TEFLON(登録商標)注入等)を含むことができ、機械加工、鍛造、ダイカスト、金属射出成型等によって形成されることができる。
【0030】
従動歯車アセンブリ200は、ねじ山付き締結具212a(例えば、ボルト)およびナット212bを用いて従動歯車220に結合される、ブレーキディスク210を含む。単一の締結具212aおよびナット212bの対が、
図2Aに示されるが、図示される実施形態では、締結具212aおよびナット212bの6つの対が、図示される実施形態における従動歯車220にブレーキディスク210を結合するために使用される。従動歯車220は、締結具222(例えば、ボルト)を用いて車輪ハブ230に結合される。同様に、図示される実施形態では、6つの締結具222が、従動歯車220を車輪ハブ230に結合するために使用される。他の実施形態では、他のタイプの締結具および/または数の締結具が、ブレーキディスク210、従動歯車220、および車輪ハブ230をともに取り付けるために使用されることができる。例えば、
図2Aに示されるように、ブレーキディスク210は、ブレーキディスク210を冷却する、および/またはブレーキキャリパアセンブリ108内のブレーキパッド(図示せず)を清浄にするように構成される、通気孔211を含んでもよい。他の実施形態では、丸形孔、溝、表面トラフ、および/またはブレーキディスク210における任意の通気孔の省略等のブレーキディスク210の任意の形状もしくは通気孔構成(または通気孔なし)が、本技術の範囲内である。従動歯車220は、従動歯車222の外面を、締結具222が受容されるその中心ハブに接続する、スポーク221を含む。さらなる実施形態では、ブレーキディスク210および従動歯車220は、車輪ハブ230に結合可能な単一の一体部品であってもよい、またはブレーキディスクの外側もしくは内側外周上の歯車の歯、従動歯車220の外面に隣接するディスク210の側面または制動面上もしくはそれに隣接する歯車の歯等の任意の他の好適な構成を有してもよい。いくつかの実施形態では、従動歯車220は、車輪ハブ230と一体であり得る(例えば、車輪ハブ230を伴う単一の一体部品として形成される)。いくつかの実施形態では、駆動ユニットアセンブリ100および従動歯車アセンブリ200の最終駆動歯車伝動は、約20:1~50:1であってもよく、例えば、ピニオン歯車140の約20~50回転は、従動歯車220の1回転を引き起こす。他の実施形態では、駆動ユニットアセンブリ100および従動歯車アセンブリ200の最終駆動歯車伝動は、約24:1~40:1であり、さらなる実施形態では、約30:1であってもよい。
【0031】
図3Aおよび3Bは、自転車10に搭載され、従動歯車アセンブリ200に動作可能に結合される、駆動ユニットアセンブリ100の後面図を示す。
図3Aを参照すると、動力が、モータ118によって印加されると、駆動歯車148上の歯と従動歯車220上の歯との間の相互作用は、駆動ユニット110とフレーム12との間の負荷経路内の構成要素に対する屈曲モーメントおよび応力を作成する、開離力F
Oを発生させる。自転車10の縦方向軸を中心とするそのような回転屈曲は、駆動ユニットアセンブリ100の構成要素の早期故障につながり得る。駆動歯車148の歯149および従動歯車220の歯224は、それぞれ、螺旋角βならびにαとともに示される。図示される実施形態では、歯149および224の螺旋噛合の方向は、歯車開離力F
Oによって引き起こされるフレームブラケット102ならびにフランジ13を中心とする屈曲力に対抗するように構成される。より具体的には、角度βおよびαは、開離力F
Oによって引き起こされるCoRを中心とする屈曲モーメントに対向するフレームブラケット102上の回転の中心CoRを中心とする屈曲モーメントを引き起こす螺旋噛合推力を作成し、フレームブラケット102ならびにフランジ13における自転車10の縦方向軸を中心する正味屈曲力に対抗し、それを低減または排除するように選択されている。力平衡は、反力本体図を使用して計算されることができ、螺旋ピッチ直径、歯直角圧力角、斜歯歯車角、印加された力、駆動ユニットの重心、フレームおよびブラケット搭載場所、駆動歯車オフセット距離等を含む、種々の設計因子によって判定される。
【0032】
別の実施形態では、回転屈曲は、テーパ状にされた歯車の歯を有することによって、軽負荷から公称負荷の下で駆動歯車148および従動歯車220を部分的にのみ噛合わせるせることによって対抗されることができる。次いで、より重い負荷下で、偏向は、最大トルク伝達の間にテーパ状/円錐歯車(例えば、平歯車または斜歯歯車)の偏向に起因して、標準的な噛合をもたらすであろう。そのような構成における歯車は、接触する表面積が少ないほど、より軽い負荷においてより高い効率を有し得る。
【0033】
図3Bを参照すると、駆動ユニットアセンブリ100は、フレームブラケット102内の搭載開口103(
図2A)から迅速接続結合具162a、bおよび迅速接続アセンブリ160a、bの軸方向中心を通して延在する、搭載中心線C
Lとともに示される。中心線C
Lの図示は、例えば、自転車10が隆起に衝突するときに被る圧縮力F
Cの間に駆動ユニットアセンブリ100に対して付与される屈曲力の方向を判定するために使用されることができる。第1の構成では、駆動ユニットアセンブリ100の重心(CoG)が、CG1として
図3Bに示されるように、中心線C
Lの右に位置付けられる場合、CoGの加速に基づく力は、駆動歯車148と従動歯車220との間の界面を閉鎖する傾向がある反屈曲力を引き起こし、その接触は、屈曲力がフレームブラケット102およびフランジ13に作用しないように防止する。第2の構成では、駆動ユニットアセンブリ100のCoGが、CG2として
図3Bに示されるように、中心線C
Lと整合されて位置付けられる場合、CoGの加速に基づく力は、中心線C
Lと整合され、いかなる反屈曲力も、駆動ユニットアセンブリ100に対して付与されないであろう。第3の構成では、駆動ユニットアセンブリ100のCoGが、CG3として
図3Bに示されるように、中心線C
Lの左に位置付けられる場合、CoGの加速に基づく力は、駆動歯車148と従動歯車220との間の界面を開放する傾向がある反屈曲力を引き起こし、これは、フレームブラケット102およびフランジ13に対して屈曲力を付与するであろう。上記のように、自転車10の縦方向軸を中心とするそのような回転屈曲は、駆動ユニットアセンブリ100の構成要素の故障を引き起こし得る。
【0034】
図4Aは、搭載ブラケット102への駆動ユニットアセンブリ100の取付のために構成される迅速接続システムを示す、
図2A-2Eの駆動ユニットアセンブリ100の部分的分解図であり、
図4Bおよび4Cは、それぞれ、迅速接続システムの部分的分解図ならびに組立図である。最初に4Aを参照すると、迅速接続システムは、それぞれ、2つまたはそれを上回る(例えば、3つの)係止ボール166と動作可能に関連付けられる、カムレバー164を含む、迅速接続アセンブリ160a、bを含む。迅速接続アセンブリ160a、bは、それぞれ、駆動ユニット110(
図2A)の第1および第2の駆動ユニット開口120ならびに122内に受容されるように構成される。上記に説明されるように、駆動ユニット110は、
図4Bに示されるように、迅速接続アセンブリ160が、駆動ユニット110に確実に結合されるように、迅速接続アセンブリ160a、bのねじ山付き部分に係合するためのねじ山を有する、2つのナット128を含んでもよい。下記により詳細に説明されるように、
図4Aに示される位置へのカムレバー164の回転は、駆動ユニット110および迅速接続アセンブリ160a、bが、組み立てられたユニットとして自転車10から除去され得るように、対応する迅速接続結合具162a、bから係止ボール166を解放する。迅速接続結合具162a、bは、キャリパ108内の対応する開口108a(
図2A)を通して延在し、搭載ブラケット102内の搭載開口103に係合し、迅速接続結合具162a、bおよびキャリパ108をフレームブラケット102に確実に取り付ける、ねじ山付きシャンク163を含む。
【0035】
次に
図4Bおよび4Cを参照すると、迅速接続アセンブリ160a、bは、本体172を通して同軸に延在し、カムレバー164を回転させることによって軸方向に平行移動可能であり、迅速接続結合具162に、およびそれから迅速接続アセンブリ160を係止ならびに係止解除する、シャフト170を含む。上記のように、本体172は、ナット128と螺着して係合され、ナット128と本体172の対向する端部に位置付けられるワッシャ173との間に筐体116を咬持することによって、駆動ユニット110を迅速接続アセンブリ160に固着させることができる。他の実施形態では、ナット128は、省略されてもよく、本体172は、筐体116と螺着して係合される、接着剤を使用して筐体116に接合される、または筐体116への本体172の任意の他の好適な取付が可能であり得る。シャフト170は、係止ボール開口169内で係止ボール166を半径方向に平行移動させるように構成される、内向きテーパ状ランプ部分167を含む。シャフト170はさらに、係止解除位置(例えば、
図4Bに示される位置)に係止解除されたカムレバー164を保ち、係止位置におけるカムレバー164の心合または中心超過回転位置に基づいて(
図4Cは、概して、心合位置を示す)、係止位置(例えば、
図4Cに示される位置)に係止されたカムレバー164を保つ傾向がある付勢力を有する、付勢部材(例えば、ばね168)を含んでもよい。この点で、カムレバー164は、カムレバー164が、係止解除位置(
図4B)から係止位置(
図4C)に回転される際、シャフト170を上向きに平行移動させるように構成される、偏心カム面165を含む。
【0036】
迅速接続結合具162a、bは、上側部分178と、下側部分179とを含む。上側部分178は、迅速接続アセンブリ160の筐体172およびシャフト170を受容するように構成される、円筒形ボア174を含む。ボア174は、カムレバー164が、係止位置(
図4C)にあるとき、係止ボール166と連動し、迅速接続アセンブリ160を迅速接続結合具162に係止するように構成される、係止キャビティ176を含む。下側部分179は、フレームブラケット102の中に螺着され、その間にブレーキキャリパアセンブリ108を咬持するように構成される、ねじ山付きシャンク163を含む。下側部分179に対する上側部分178の位置は、フレーム12に対する駆動ユニットアセンブリ100の搭載高さを変更するように(例えば、ねじ山177を用いて)調節されることができる。そのような調節可能性は、種々のフレームを適応させ、出力駆動歯車148および従動歯車220の適切な噛合を確実にするために本システムを適合させるために使用されることができる。いくつかの実施形態では、シム、ワッシャ、または他の調節手段が、必要に応じて、フレーム12に対する駆動ユニットアセンブリ100の高さを調節するために使用されることができる。
【0037】
図4Cに示されるように、迅速接続アセンブリ160が、迅速接続結合具162の中に挿入され、カムレバー164が、示される係止位置に回転されると、偏心カム面165は、シャフト170を上向きに平行移動させ、ばね168を圧縮する。シャフト170の平行移動に基づいて、ランプ部分167は、係止ボール166を半径方向に外向きに、かつ係止キャビティ176との干渉位置に駆動し、迅速接続アセンブリ160を迅速接続結合具162に係止する。カムレバー164が、係止解除位置(
図4B)に下向きに回転されると、偏心カム面165は、シャフトを下向きに平行移動させ、ばね168を解放する。シャフト170の平行移動に基づいて、ランプ部分167は、係止ボール166が、係止キャビティ176の傾斜によって、半径方向に内向きに、かつ係止キャビティ176との干渉位置から外に平行移動することを可能にし、迅速接続結合具162から迅速接続アセンブリ160を係止解除する。図示される実施形態では、3つの係止ボール166が、迅速接続システムの構成要素を係止するために使用されるが、しかしながら、他の実施形態では、任意の数の係止ボール166が、迅速接続システムの構成要素を係止する使用のために好適である。
【0038】
図5は、本技術の実施形態に従って構成される、
図1Aおよび1Bの動力補助駆動システムを有する、車両(例えば、自転車10)の概略図である。ユーザ入力は、スロットル20bと、ブレーキレバー22bとを含む。スロットル20aは、プッシュプルケーブル、電気ワイヤ、または無線信号等の任意の好適な接続によって速度コントローラ400と通信する。速度コントローラ400は、随意に、バッテリ充電パーセンテージ、動力補助介入、範囲、速度、場所等のユーザに関する情報を表示するように構成される、ディスプレイ420に接続されてもよい。ブレーキレバー22bは、随意に、ブレーキレバー22bが、作動されると、信号を電気ワイヤを通して速度コントローラ400に伝送する、センサ410と関連付けられてもよい。ブレーキ作動が、センサ410によって感知されると、速度コントローラ400は、その信号を使用し、駆動ユニットシステムへの動力を漸進的に、または直ちに切断し、自転車10の制動においてユーザを補助してもよく、いくつかの実施形態では、モータ118の極性を反転させることによって電力回生を開始し、電力を発生させ、さらなる制動補助のための抵抗を提供してもよい。示されるように、ブレーキレバー22bは、プッシュプルケーブルまたは油圧ラインを通してブレーキキャリパ108とさらに連通し、これは、それに応じて、ブレーキディスク210上に把持し、自転車10の速度を制御する。
【0039】
速度コントローラ400は、電気ワイヤを通してバッテリ300に通信する。いくつかの実施形態では、速度コントローラ400は、モータ118と並置されてもよい。速度コントローラ400が、スロットル20bから信号を受信すると、速度コントローラ400は、駆動ユニットシステムのモータ118に電力を供給し、これは、駆動系(例えば、歯車140、142、144、および146、
図2A-2E参照)を通して、出力駆動歯車148に、それに応じて、従動歯車220ならびに従動車輪18に回転動力を伝達する。バッテリ300は、モータ118と直接電気通信して示されるが、他の実施形態では、バッテリ300からの電力は、バッテリ300から速度コントローラ400への、およびモータ118への破線経路によって表されるように、最初に、速度コントローラ400に進行し、次いで、速度コントローラ400と電気通信するモータ118に進行することができる。駆動ユニットシステムは、例えば、AC/DC電源182等の外部電源から電力を受電し、バッテリ300を充電するための電力を供給するように構成される、充電ポート180を含んでもよい。動作の間、ユーザは、信号を速度コントローラ400に送信する、スロットル20bを介して所望の速度、トルク、および/または動力補助レベルを入力する。速度コントローラ400は、信号をバッテリ300に送信し、これは、電力をモータ118に提供し、速度、トルク、または総動力を変調させる。代替として、速度コントローラ400は、電力をバッテリ300から、速度コントローラ400を通して、モータ118に指向する。モータ118は、出力駆動歯車148を回転して駆動し、これは、従動歯車220および車輪18と噛み合い、それらを駆動する。ユーザが、ブレーキレバー22aおよび/または22bを作動させる場合、随意のセンサ410は、信号を速度コントローラ400に送信し、それに応じて、動力補助を切断または低減させることができる。
実施例1-33
1.車両動力補助駆動システムであって、
車両のフレームに取り付けられるように構成される、駆動ユニットアセンブリであって、駆動ユニットアセンブリは、
出力シャフトを含む、モータと、
出力シャフトと回転可能に関連付けられる、駆動歯車と、
を含む、駆動ユニットアセンブリと、
従動ユニットアセンブリであって、
車両の車輪ハブに取り付けられるように構成される、従動歯車と、
従動歯車に同軸に取り付けられる、ブレーキディスクと、
を含む、従動ユニットアセンブリと、
を備え、
駆動歯車は、従動歯車に動作可能に係合し、モータから車輪ハブに動力を伝達するように構成される、車両動力補助駆動システム。
2.駆動ユニットアセンブリはさらに、ブレーキキャリパを備え、ブレーキキャリパは、ブレーキディスクと摩擦して連動し、車輪ハブの回転運動に対抗するように構成される、実施例1に記載の車両動力補助駆動システム。
3.駆動ユニットアセンブリはさらに、
モータの出力シャフトに結合される、ピニオン歯車と、
ピニオン歯車と駆動歯車との間に位置付けられる、低減歯車セットであって、低減歯車セットは、出力シャフトの回転速度に対する駆動歯車の回転速度を低減させるように構成される、低減歯車セットと、
を備える、実施例1または2に記載の車両動力補助駆動システム。
4.駆動ユニットアセンブリはさらに、ピニオン歯車を駆動歯車に選択的に結合するように構成される、クラッチを備える、実施例3に記載の車両動力補助駆動システム。
5.第1の低減歯車セットの間に位置付けられ、駆動シャフトによって出力歯車に結合される、フリーホイール歯車をさらに備え、フリーホイール歯車は、クラッチを含む、実施例4に記載の車両動力補助駆動システム。
6.クラッチを作動させ、ピニオン歯車を駆動歯車に選択的に結合するように構成される、ユーザ選択可能制御装置をさらに備える、実施例4または5に記載の車両動力補助駆動システム。
7.駆動ユニットアセンブリは、フレームに固定して取り付けられるように構成される、ブラケットを含み、ブレーキディスクは、従動歯車の外側に配列される、実施例1-6のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
8.駆動ユニットアセンブリは、フレームに固定して取り付けられるように構成される、ブラケットを含み、ブレーキキャリパは、モータとブラケットとの間に配列される、実施例2-7のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
9.駆動ユニットはさらに、
駆動ユニットに螺着して結合される、迅速接続アセンブリであって、迅速接続アセンブリは、本体を通して同軸に延在する、シャフトに枢動可能に取り付けられる、カムレバーを含み、カムレバーは、カムレバーの回転に応じて、シャフトを軸方向に平行移動させるように構成される、偏心カム面を有し、シャフトの平行移動は、シャフトに隣接する係止ボールの半径方向平行移動を引き起こす、迅速接続アセンブリと、
フレームに螺着して結合される、迅速接続結合具であって、迅速接続結合具は、係止キャビティを有し、その中に迅速接続アセンブリの本体を受容するように構成される、ボアを含む、迅速接続結合具と、
を含み、
シャフトの軸方向平行移動に応答する係止ボールの外向き半径方向平行移動は、カムレバーが、第1の位置にあるとき、ボアからのシャフトの除去を防止するために、係止キャビティと係合するように係止ボールを移動させる、実施例1-8のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
10.ブレーキディスクおよび従動歯車は、一体的構成要素である、実施例1-9のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
11.ブレーキディスクは、従動歯車に可撤式に結合される、実施例1-10のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
12.モータに電気的に結合される、バッテリと、
バッテリおよびモータと電気通信する、速度コントローラであって、速度コントローラは、電力をモータに選択的に指向するために使用される、入力信号を受信するように構成される、速度コントローラと、
をさらに備える、実施例1-11のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
13.駆動ユニットアセンブリは、シートステー、チェーンステー、または前フォークのうちの少なくとも1つと動作可能に関連付けられる、実施例1-12のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
14.自転車との併用のための動力補助駆動システムであって、
自転車に可撤式に結合されるように構成される、駆動ユニットアセンブリであって、駆動ユニットアセンブリは、
出力シャフトを含む、モータと、
出力シャフトと回転して関連付けられる、駆動歯車と、
ブレーキキャリパと、
を含む、駆動ユニットアセンブリと、
モータおよび速度コントローラに電気的に接続可能である、バッテリと、
自転車の車輪に動作可能に結合されるように構成される、従動ユニットアセンブリであって、従動ユニットアセンブリは、
車輪のハブに固定して取付可能であり、駆動歯車に動作可能に係合するように構成される、従動歯車と、
従動歯車に同軸に取り付けられる、ブレーキディスクであって、ブレーキディスクは、ブレーキキャリパによって移動可能に受容されるように構成される、摩擦面を含む、ブレーキディスクと、
を備え、
速度コントローラは、入力信号を受信し、バッテリからモータに電力を選択的に指向し、駆動歯車および従動歯車を介して車輪を駆動するように構成される、動力補助駆動システム。
15.駆動ユニットアセンブリは、自転車のフレームまたは自転車のフォークのうちの少なくとも1つに可撤式に結合可能であるように構成される、実施例14に記載の車両動力補助駆動システム。
16.駆動ユニットアセンブリは、フレームのシートステーまたはチェーンステーに動作可能に結合されるように構成される、実施例15に記載の車両動力補助駆動システム。
17.駆動ユニットアセンブリは、自転車の後車輪に取り付けられ、
駆動ユニットアセンブリは、後車輪を駆動するように構成される、
実施例14-16のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
18.駆動ユニットアセンブリは、自転車のフレームに取り付けられる、フォークのスタンションに可撤式に結合可能であり、
車輪は、自転車の前車輪である、
実施例14-17のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
19.駆動ユニットアセンブリは、自転車のフレームのシートステーまたはチェーンステーに可撤式に結合されるように構成される、第1の駆動ユニットアセンブリであり、
従動ユニットアセンブリは、自転車の後車輪に動作可能に結合されるように構成される、第1の従動ユニットアセンブリであり、
自転車はさらに、
フレームに取り付けられる、フォークに可撤式に結合されるように構成される、第2の駆動ユニットアセンブリと、
自転車の前車輪のハブに動作可能に結合されるように構成される、第2の従動ユニットアセンブリと、
を含み、
速度コントローラは、入力信号を受信し、バッテリから電力を選択的に指向し、第1の駆動ユニットアセンブリを介して後車輪を駆動し、第2の駆動ユニットアセンブリを介して前車輪を駆動するように構成される、実施例14-18のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
20.後車輪および前車輪は、同時に駆動される、実施例19に記載の車両動力補助駆動システム。
21.後車輪および前車輪は、同時に駆動され、後車輪は、前車輪を上回る動力を用いて駆動される、実施例19に記載の車両動力補助駆動システム。
22.後車輪および前車輪は、独立して駆動される、実施例19に記載の車両動力補助駆動システム。
23.ブレーキキャリパは、ブレーキディスクの摩擦面と摩擦して連動し、車輪の回転運動に対抗するように構成される、1つまたはそれを上回るパッドを担持する、実施例14-22のいずれかに記載の車両動力補助駆動システム。
24.動力補助車両であって、
フレームと、
フレームを回転可能に支持する、車輪と、
フレームに動作可能に搭載される、電気モータと、
電気モータに動作可能に結合される、駆動歯車と、
フレームに動作可能に結合される、ブレーキキャリパと、
車輪のハブに固定して取り付けられ、駆動歯車と動作可能に係合される、従動歯車と、
従動歯車に隣接して同軸に位置付けられ、ブレーキキャリパと摩擦して連動するように構成される、ブレーキディスクと、
を備え、
電気モータの動作は、駆動歯車から従動歯車への動力の伝達を介して車輪を回転して駆動する、動力補助車両。
25.モータに電気的に接続される、バッテリと、
バッテリおよびモータのうちの少なくとも1つと電気通信する、速度コントローラと、
をさらに備え、
速度コントローラは、ユーザから入力信号を受信し、電力をモータに可変的に指向するように構成される、実施例24に記載の動力補助車両。
26.ブレーキディスクは、従動歯車に一体的である、実施例24または25に記載の動力補助車両。
27.ブレーキディスクは、従動歯車に固定して取り付けられる、実施例24-26のいずれかに記載の動力補助車両。
28.ブレーキディスクおよび従動歯車は、単一部分の材料から形成される、実施例24-27のいずれかに記載の動力補助車両。
29.フレームは、前フォークを含み、車輪は、前フォークに回転可能に搭載され、電気モータ、駆動歯車、およびブレーキキャリパは、前フォークに搭載される、実施例24-28のいずれかに記載の動力補助車両。
30.フレームは、シートステーを含み、電気モータ、駆動歯車、およびブレーキキャリパは、シートステーに搭載される、実施例24-29のいずれかに記載の動力補助車両。31.電気モータは、筐体に搭載され、ブレーキキャリパは、筐体に結合される、実施例24-30のいずれかに記載の動力補助車両。
32.駆動歯車は、筐体に回転可能に結合される、実施例31に記載の動力補助車両。
33.フレームは、一体型筐体を含み、電気モータは、筐体に搭載される、実施例24-32のいずれかに記載の動力補助車両。
結論
【0040】
前述の説明全体を通した特徴、利点、または類似する言語の言及は、本技術を用いて実現され得る特徴および利点の全てが、本発明の任意の単一の実施形態においてであるべきである、もしくはそうであることを含意しない。むしろ、特徴および利点に言及する言語は、ある実施形態に関連して説明される具体的特徴、利点、または特性が、本技術の少なくとも1つの実施形態に含まれることを意味するように理解される。したがって、本明細書全体を通した特徴および利点の議論ならびに類似する言語は、必ずしもそうではないが、同一の実施形態を指し得る。さらに、本技術の説明される特徴、利点、および特性は、1つまたはそれを上回る実施形態において任意の好適な様式で組み合わせられてもよい。当業者は、本技術が、特定の実施形態の具体的特徴もしくは利点のうちの1つまたはそれを上回るものを伴わずに実践され得ることを認識するであろう。他の事例では、付加的特徴および利点が、本技術の全ての実施形態において存在しない場合がある、ある実施形態において認識され得る。
【0041】
文脈が別様に明確に要求しない限り、説明および請求項全体を通して、単語「~を備える(comprise)」、「~を備える(comprising)」、ならびに同等物は、排他的または網羅的意味と対照的に、包括的意味で、すなわち、「限定ではないが、~を含む」の意味で解釈されるものである。本明細書に使用されるように、用語「接続される」、「結合される」、もしくはその任意の変形は、2つまたはそれを上回る要素の間の直接もしくは間接的のいずれかの任意の接続または結合を意味し、要素の間の結合もしくは接続は、物理的、流体(例えば、空気)移送に関する、論理的、またはそれらの組み合わせであり得る。加えて、単語「本明細書では」、「上記」、「下記」、および類似する意味の単語は、本願に使用されるとき、本願の任意の特定の部分ではなく、全体としての本願を指す。文脈が許す場合、単数または複数を使用する上記の詳細な説明における単語はまた、それぞれ、複数もしくは単数を含んでもよい。2つまたはそれを上回るアイテムのリストに関連する単語「または」は、単語の以下の解釈の全て、すなわち、リスト内のアイテムのうちのいずれか、リスト内のアイテムの全て、およびリスト内のアイテムの任意の組み合わせを網羅する。
【0042】
本発明の実施例および実施形態の上記の詳細な説明は、網羅的であること、または本発明を上記に開示される精密な形態に限定することを意図していない。本発明に関する具体的実施形態が、例証目的のために上記に説明されるが、当業者が認識するであろうように、種々の同等の修正が、本発明の範囲内で可能性として考えられる。本明細書に提供される本発明の教示は、必ずしも上記に説明されるシステムではなく、他のシステムにも適用されることができる。上記に説明される種々の実施例の要素および行為は、本発明のさらなる実装を提供するために組み合わせられることができる。本発明のいくつかの代替実装は、上記のようなそれらの実装への付加的要素を含むだけではなく、また、より少ない要素を含んでもよい。さらに、本明細書に記述される任意の具体的数字は、実施例にすぎず、代替実装は、異なる値または範囲を採用してもよい。
【0043】
上記の説明は、本発明の種々の実施形態および想定される最良モードを説明するが、上記のテキストを詳細である程度にかかわらず、本発明は、多くの方法で実践されることができる。本システムの詳細は、依然として本開示によって包含されながら、その具体的実装においてかなり変動し得る。上記のように、本発明のある特徴または側面を説明するときに使用される特定の専門用語は、専門用語が、その専門用語が関連付けられる本発明の任意の具体的特性、特徴、もしくは側面に制限されるように本明細書に再定義されることを含意するようにとられるべきではない。一般に、以下の請求項に使用される用語は、上記の詳細な説明の節が、そのような用語を明示的に定義しない限り、本発明を本明細書に開示される具体的実施例に限定するように解釈されるべきではない。故に、本発明の実際の範囲は、開示される実施例だけではなく、また、請求項下で本発明を実践または実装する全ての同等の方法を包含する。前述から、本発明の具体的実施形態が、例証の目的のために本明細書に説明されたが、種々の修正が、本発明の種々の実施形態の精神および範囲から逸脱することなく、行われ得ることを理解されたい。故に、本発明は、添付される請求項によるものを除いて、限定されない。
【0044】
本発明のある側面が、ある請求項形態において下記に提示されるが、本出願人は、任意の数の請求項形態において本発明の種々の側面を想定する。故に、本出願人は、本願または継続出願のいずれかにおいて、本願を提出した後に付加的請求項を続行し、そのような付加的請求項形態を続行する権利を留保する。
【外国語明細書】