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特開2024-149649ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲームシステム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149649
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲームシステム
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/45 20140101AFI20241010BHJP
   A63F 13/55 20140101ALI20241010BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241010BHJP
【FI】
A63F13/45
A63F13/55
A63F13/69
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024127718
(22)【出願日】2024-08-02
(62)【分割の表示】P 2021164958の分割
【原出願日】2021-10-06
(71)【出願人】
【識別番号】506113602
【氏名又は名称】株式会社コナミデジタルエンタテインメント
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(72)【発明者】
【氏名】亀谷 潔
(57)【要約】
【課題】ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦する対戦ゲームにおいて、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減すること。
【解決手段】ゲームプログラムは、攻撃側ユーザと防御側ユーザとが防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦プレイを行う対戦ゲームにおける対戦相手のマッチング処理を実行するゲームプログラムであって、防御側ユーザは、複数のゲームステージの作成が可能であり、コンピュータに、マッチングの対象とするユーザの範囲が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数のゲームステージのうち対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定するステップと、決定された使用可能なゲームステージのいずれかを使用して対戦プレイを行う防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行うステップと、を実行させる。
【選択図】図19
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の攻撃側ユーザと少なくとも一の防御側ユーザとによる対戦ゲームの処理を実行するゲームプログラムであって、
コンピュータに、
前記対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、複数の前記攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタを、前記防御側ユーザが作成したゲーム空間内で移動させるステップと、
前記ゲーム空間内に配置されている特定オブジェクトを、当該キャラクタを操作する前記攻撃側ユーザに取得させるステップと、
複数の前記攻撃側ユーザのうち、前記特定オブジェクトを取得した前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを勝利条件が満たされたとして終了するとともに、他の前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを継続させるステップと、
前記対戦プレイの開始から所定時間が経過するまで、前記特定オブジェクトの残存状況が所定の残存状況とならないように維持された場合、前記防御側ユーザの勝利条件が満たされたとして、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザのすべての前記対戦プレイを終了するステップと、
を実行させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記所定時間が経過するまでに、複数の前記攻撃側ユーザのすべてが前記特定オブジェクトを取得した場合、すべての前記攻撃側ユーザの勝利条件が満たされたとして、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザのすべての前記対戦プレイを終了するステップ、
を実行させる請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記防御側ユーザは、前記ゲーム空間を作成する際に、少なくとも前記ゲーム空間内における前記キャラクタの移動を制限する制限オブジェクトのカスタマイズが可能である、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
複数の攻撃側ユーザと少なくとも一の防御側ユーザとによる対戦ゲームの処理を実行するコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、
前記対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、複数の前記攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタを、前記防御側ユーザが作成したゲーム空間内で移動させるステップと、
前記ゲーム空間内に配置されている特定オブジェクトを、当該キャラクタを操作する前記攻撃側ユーザに取得させるステップと、
複数の前記攻撃側ユーザのうち、前記特定オブジェクトを取得した前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを勝利条件が満たされたとして終了するとともに、他の前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを継続させるステップと、
前記対戦プレイの開始から所定時間が経過するまで、前記特定オブジェクトの残存状況が所定の残存状況とならないように維持された場合、前記防御側ユーザの勝利条件が満たされたとして、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザのすべての前記対戦プレイを終了するステップと、
を含むゲーム処理方法。
【請求項5】
ゲーム装置と前記ゲーム装置と通信するゲームサーバとを備え、複数の攻撃側ユーザと少なくとも一の防御側ユーザとによる対戦ゲームの処理を実行するゲームシステムであって、
前記対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、複数の前記攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタを、前記防御側ユーザが作成したゲーム空間内で移動させるキャラクタ制御部と、
前記ゲーム空間内に配置されている特定オブジェクトを、当該キャラクタを操作する前記攻撃側ユーザに取得させる取得管理部と、
複数の前記攻撃側ユーザのうち、前記特定オブジェクトを取得した前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを勝利条件が満たされたとして終了するとともに、他の前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを継続させ、前記対戦プレイの開始から所定時間が経過するまで、前記特定オブジェクトの残存状況が所定の残存状況とならないように維持された場合、前記防御側ユーザの勝利条件が満たされたとして、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザのすべての前記対戦プレイを終了するプレイ管理部と、
を備えるゲームシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲームシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
チーム対チームで攻撃と防御を行って対戦する対戦ゲームがある(例えば、特許文献1)。例えば、対戦ゲームには、防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して防御側ユーザと攻撃側ユーザとが対戦する対戦ゲームがあり、所謂タワーディフェンスゲームなどと呼ばれるものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-131036号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して防御側ユーザと攻撃側ユーザとが対戦するような対戦ゲームでは、防御側ユーザが作成したゲームステージを、複数の攻撃側ユーザが協力してプレイすることにより攻略することがゲームの醍醐味の一つである。しかしながら、一方で、そのような協力してプレイすることを煩わしく感じるユーザもいた。
【0005】
本発明のいくつかの態様は、複数ユーザによる対戦ゲームにおいて、ユーザ間の協力要素を低減したゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲームシステムを提供することを目的の一つとする。
【0006】
また、本発明の他の態様は、後述する実施形態に記載した作用効果を奏することを可能にするゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲームシステムを提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決するために、本発明の一態様は、攻撃側ユーザと防御側ユーザとが前記防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦プレイを行う対戦ゲームにおける対戦相手のマッチング処理を実行するゲームプログラムであって、前記防御側ユーザは、複数の前記ゲームステージの作成が可能であり、コンピュータに、前記マッチングの対象とするユーザの範囲が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数の前記ゲームステージのうち前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージを決定するステップと、前記決定された使用可能な前記ゲームステージのいずれかを使用して前記対戦プレイを行う前記防御側ユーザと前記攻撃側ユーザとのマッチングを行うステップと、を実行させるためのゲームプログラムである。
【0008】
また、本発明の一態様は、攻撃側ユーザと防御側ユーザとが前記防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦プレイを行う対戦ゲームにおける対戦相手のマッチング処理を実行するコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、前記防御側ユーザは、複数の前記ゲームステージの作成が可能であり、前記マッチングの対象とするユーザの範囲が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数の前記ゲームステージのうち前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージを決定するステップと、前記決定された使用可能な前記ゲームステージのいずれかを使用して前記対戦プレイを行う前記防御側ユーザと前記攻撃側ユーザとのマッチングを行うステップと、を含むゲーム処理方法である。
【0009】
また、本発明の一態様は、攻撃側ユーザと防御側ユーザとが前記防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦プレイを行う対戦ゲームの処理を実行するゲーム装置と、前記対戦ゲームにおける対戦相手のマッチング処理を実行するゲームサーバとを備えるゲームシステムであって、前記防御側ユーザは、複数の前記ゲームステージの作成が可能であり、前記ゲームサーバは、前記マッチングの対象とするユーザの範囲が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数の前記ゲームステージのうち前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージを決定するステージ決定部と、前記決定された使用可能な前記ゲームステージのいずれかを使用して前記対戦プレイを行う前記防御側ユーザと前記攻撃側ユーザとのマッチングを行うマッチング部と、を備えるゲームシステムである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】第1の実施形態に係るゲームシステムの構成の一例を示す概略ブロック図。
図2】第1の実施形態に係るゲーム画面の一例を示す図。
図3】第1の実施形態に係る宝箱の残存状況の通知の一例を示す図。
図4】第1の実施形態に係るゲームステージの作成画面の一例を示す図。
図5】第1の実施形態に係る初期設定のゲームステージの選択画面の一例を示す図。
図6】第1の実施形態に係るゲーム装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図。
図7】第1の実施形態に係るゲームサーバのハードウェア構成の一例を示すブロック図。
図8】第1の実施形態に係るゲーム装置及びゲームサーバの機能構成の一例を示すブロック図。
図9】第1の実施形態に係る攻撃側ユーザによるカギ取得処理の一例を示すフローチャート。
図10】第1の実施形態に係る攻撃側ユーザによる宝箱取得処理の一例を示すフローチャート。
図11】第1の実施形態に係る攻撃側ユーザの対戦プレイ開始及び終了処理の一例を示すフローチャート。
図12】第1の実施形態に係る防御側ユーザの対戦プレイ開始及び終了処理の一例を示すフローチャート。
図13】第2の実施形態に係るマッチング方法の選択画面の一例を示す図。
図14】第2の実施形態に係るマッチング方法の一例を示す図。
図15】第2の実施形態に係るルーム選択画面の一例を示す図。
図16】第2の実施形態に係る各マッチング方法によるゲームステージの制約条件の一例を示す図。
図17】第2の実施形態に係るマッチング処理部の機能構成の一例を示す図。
図18】第2の実施形態に係る対戦要求送信処理の一例を示すフローチャート。
図19】第2の実施形態に係るマッチング処理の一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
まず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係るゲームシステム1の構成の一例を示す概略ブロック図である。ゲームシステム1は、複数のゲーム装置10(10-1、10-2、10-3、・・・)と、ゲームサーバ30とを備えている。複数のゲーム装置10とゲームサーバ30とはネットワークNWを介して通信可能に接続される。ゲーム装置10-1と、ゲーム装置10-2と、ゲーム装置10-3とは同様の構成であるため、特に区別しない場合には、「-1」、「-2」等の記載を省略して「ゲーム装置10」と記載して説明する。ここでは3台のゲーム装置10を図示しているが、任意の台数のゲーム装置10がゲームサーバ30とネットワークNWを介して通信可能に接続されてもよい。
【0012】
ゲーム装置10は、ユーザが操作することによりゲームをプレイすることができるコンピュータ装置であり、例えば、家庭用のゲーム機(据置型または携帯型のゲーム機)、PC(Personal Computer)、タブレット型PC、スマートフォンやフィーチャーフォン等の携帯電話機、携帯情報端末(PDA:Personal Digital Assistant)、ゲームセンター等に設置されている業務用(商業用)のゲーム機等である。
【0013】
ゲームサーバ30は、複数のゲーム装置10のそれぞれを使用してゲームをプレイするそれぞれのユーザのユーザ情報を記憶して管理する。また、ゲームサーバ30は、複数のユーザがそれぞれのゲーム装置10を使用して通信で対戦ゲームを行う場合に対戦相手をマッチングする処理(以下、「マッチング処理」と称する)を実行する。例えば、ゲーム装置10-1を使用してプレイするユーザと、ゲーム装置10-2を使用してプレイするユーザとが対戦相手としてマッチングされることにより、ネットワークNWを介して対戦ゲームを行うことができる。なお、対戦相手のマッチングは、1対1のマッチングに限らず、1対複数のマッチングや、複数対複数のマッチングでもよい。
【0014】
ネットワークNWは、例えば、インターネットや、携帯電話網、VPN(Virtual Private Network)網、専用通信回線網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、PSTN(Public Switched Telephone Network;公衆交換電話網)など、またはこれらの組み合わせによって構成される通信ネットワークである。
【0015】
なお、ゲーム装置10は、他のゲーム装置10とP2P(Peer to Peer)接続等により直接通信して対戦ゲームを行うこともできる。
【0016】
〔ゲームの概要〕
次に、本実施形態に係るゲーム装置10を使用してユーザがプレイするゲームの一例を説明する。本実施形態に係るゲームは、例えば、一人の防御側ユーザと複数(例えば10人)の攻撃側ユーザとによる対戦ゲームである。この対戦ゲームにおける対戦プレイでは、防御側ユーザ及び攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタをゲームステージ内で移動させながら、ゲームステージ内の障害物を破壊したり、爆弾を使用して対戦相手に攻撃したりしてゲームを進行させる。
【0017】
ゲームステージとは、防御側ユーザと攻撃側ユーザとのそれぞれのプレイ操作に基づいて、キャラクタの移動や攻撃などを行うゲームフィールド(ゲーム空間)を含む。ゲームフィールドとは、例えば3次元の情報を有する仮想空間であるが、2次元の仮想空間であってもよい。ゲームフィールド内には、キャラクタの移動を制限する制限オブジェクト(例えば、ブロック)や、ユーザがキャラクタを使用して取得可能なゲームオブジェクトやアイテムなどが配置されている。また、ゲームステージには、対戦ゲームにおける対戦プレイの制限時間などのゲームルールが含まれる。即ち、ゲームステージには、対戦ゲームの実行に必要な要素が含まれている。
【0018】
対戦ゲームで使用するゲームステージは、防御側ユーザによって作成されたものを使用することができる。なお、対戦ゲームで使用するゲームステージは、予め対戦ゲームで用意されているもの、または予め用意されているゲームステージの一部を防御側ユーザが変更したものでもよい。
【0019】
キャラクタは、ゲームに登場する人物、動物、物体(例えば、乗り物)などであり、例えば、この対戦ゲームではユーザの操作対象となる戦士である。ユーザの操作に基づいて、操作対象のキャラクタをゲームフィールド内で移動させること、当該キャラクタを用いて攻撃すること、当該キャラクタを用いてゲームフィールド内に配置されている各種のゲームオブジェクトやアイテムを取得することなどが可能である。防御側ユーザは防御側ユーザのキャラクタを操作対象とし、攻撃側ユーザは攻撃側ユーザのキャラクタを操作対象とする。なお、ゲームに登場するキャラクタには、ゲーム装置10(コンピュータ)が制御するNPC(Non Player Character)が含まれてもよい。
【0020】
図2は、本実施形態に係るゲーム装置10が表示するゲーム画面の一例を示す図である。図示するゲーム画面G10には、対戦ゲームにおいてユーザが対戦プレイを行うゲームステージのゲームフィールドGFが表示される。例えば、ゲーム画面G10には、対戦プレイ中のゲームフィールドGFの一部の領域と、ゲームフィールドGFの全体の領域に対応する地図MAとが表示される。ゲーム画面G10にゲームフィールドGFのうちどの領域が表示されるかは、ゲーム装置10毎に、ユーザがプレイするキャラクタのゲームフィールドGF内の位置が含まれるように制御される。また、ゲーム画面G10に表示されているゲームフィールドGFの領域が全体のどの領域であるかが、地図MA上に矩形領域CAで示される。
【0021】
この図に示す例では、ゲーム画面G10には、ゲームフィールドGF内に存在するキャラクタのうち、1体の防御側ユーザのキャラクタDCと、3体の攻撃側ユーザのキャラクタAC1、AC2、AC3とが表示されている。例えば、この図に示すゲーム画面G10は、キャラクタAC1を操作対象とする攻撃側ユーザがプレイするゲーム装置10に表示されているゲーム画面の例である。
【0022】
ゲームフィールドGF内には、キャラクタの移動を制限するブロックBLが配置されている。ブロックBLは、キャラクタが移動できないように制限する障害物として配置されており、例えば直立方体形状のオブジェクトであるが、任意の形状のオブジェクトであってもよい。例えば、ブロックBLには、ソフトブロックとハードブロックとが含まれる。ソフトブロックは、爆弾BMが爆発したときの爆風で破壊されて消滅する。ソフトブロックが破壊されて消滅すると、そのソフトブロックが配置されていた場所はキャラクタが移動可能になる。一方、ハードブロックは、爆弾BMの爆風では破壊されない。
【0023】
また、ゲームフィールドGF内には、複数の宝箱が配置されている。宝箱は、ゲームフィールドGF内に配置されるゲームオブジェクトの一例であって、対戦プレイの勝敗に影響する特定のゲームオブジェクトである。ゲーム画面G10の地図MAには、宝箱が配置されている場所を示す宝箱アイコンTRが表示されている。攻撃側ユーザは、地図MA上の宝箱アイコンTRの位置を参考にしてキャラクタを宝箱に近づく方向へ移動させ、宝箱が配置されている場所がゲーム画面G10に表示されるゲームフィールドGFの領域に入ると、ゲームフィールドGF内にも宝箱が表示されるようになる。
【0024】
この例では、ゲームフィールドGF内の1か所に5つの宝箱が配置されている。なお、宝箱の数は5つに限られるものではなく、1つでもよいし、任意の複数の数としてもよい。また、配置される場所も1か所に限られるものではなく、例えば、複数の宝箱が別々の場所に配置されてもよい。
【0025】
また、本実施形態に係る対戦ゲームは、多人数で対戦プレイが行われるものの、基本的には個人戦である。例えば、複数の攻撃側ユーザが同じゲームフィールドGF内でそれぞれキャラクタを操作して防御側ユーザと対戦するが、同時に攻撃側ユーザ同士も仲間ではなく対戦相手となる。そのため、攻撃側ユーザが仕掛けた爆弾BMの爆風は、防御側ユーザのキャラクタだけでなく、他の攻撃側ユーザのキャラクタにも影響(ダメージ)を与える。個人戦であるため、多人数であっても他のユーザと仲間としての協力や相談等をする必要が無く、気軽に対戦ゲームに参加することができる。
【0026】
攻撃側及び防御側にはそれぞれ最大人数(例えば攻撃側10名、防御側1名、など)が設定されている。防御側ユーザには、対戦プレイで使用するゲームステージを作成したユーザが含まれる。ゲームステージには、所定の制限時間(例えば10分)が設定されており、この制限時間内で対戦プレイが行われる。ゲーム画面G10には、制限時間までの残り時間を示す制限時間情報TLが表示され、対戦プレイの開始から制限時間になるまで時間の経過とともにカウントダウンされる。
【0027】
(攻撃側及び防御側の勝利条件及び敗北条件)
攻撃側ユーザが勝利する勝利条件は、ゲームフィールドGF内に配置されている複数(例えば5個)の宝箱のうちいずれかの宝箱を一つ取得することである。攻撃側ユーザは、自身の操作対象となるキャラクタを宝箱が配置されている位置に移動させることにより、宝箱を取得することができる。なお、攻撃側ユーザは、自身のキャラクタを宝箱が配置されている位置に移動させた後、宝箱を開けてその中身を取得するための操作を行うことにより、宝箱を取得することができるようにしてもよい。即ち、宝箱を取得するとは、宝箱の中身を取得することも含む。
【0028】
宝箱を取得した攻撃側ユーザは、その時点で勝利条件を満たしたとして勝利となって(或いは、勝利が確定して)対戦プレイを終了する。一方、他の攻撃側ユーザは、勝利条件が満たされるまで、或いは制限時間に達するで対戦プレイが続行される。例えば、宝箱が5つの場合、攻撃側ユーザの勝者は最大でも5人となる。制限時間内に宝箱を取得できなかった攻撃側ユーザは、敗北条件を満たしたとして敗者となって対戦プレイを終了する。即ち、制限時間内に宝箱を取得できた攻撃側ユーザは勝利(勝者)となり、制限時間内に宝箱を取得できなかった攻撃側ユーザは敗北(敗者)となる。
【0029】
なお、処理条件を満たした攻撃側ユーザには、勝利に対応する報酬が付与されてもよい。付与される報酬は、例えば、処理条件を満たした攻撃側ユーザが取得した宝箱の中身である。
【0030】
なお、宝箱を取得した攻撃側ユーザは、その時点で勝利(勝者)となって(或いは、勝利が確定して)対戦プレイを終了するが、対戦プレイを終了した攻撃側ユーザは、その後、対戦プレイに参加はできないが、その対戦プレイを観戦可能であっても良い。
【0031】
防御側ユーザの勝利条件は、制限時間まで宝箱を攻撃側ユーザから守ることである。複数の宝箱すべてが攻撃側ユーザに取得される(奪われる)と敗北条件を満たしたとして敗北(敗者)となるが、これに限らず複数の宝箱にうち所定数や所定割合の宝箱が奪われることで敗北となっても良い。防御側ユーザは、上記の敗北条件を満たさない状態を制限時間まで維持すると、勝利条件を満たしたとして勝利(勝者)となる。
【0032】
このように、ゲームフィールドGF内に配置された宝箱の攻撃側ユーザによる取得状況に基づいて、換言すると攻撃側ユーザにより取得されず残存している宝箱の残存状況に基づいて、攻撃側ユーザ及び防御側ユーザの勝敗が決定する。
【0033】
なお、防御側ユーザは基本的にプレイに使用するゲームステージを作成したユーザ一人であるが、防御側ユーザも複数であっても良い。防御側ユーザも複数である場合も、プレイに使用するゲームステージを作成したユーザは必ず含まれることになる。
【0034】
また、防御側ユーザが複数の場合、防御側のみチーム戦であっても良く、防御側の勝敗判定のみチーム単位で行われることになってもよい。この場合も、攻撃側は必ず個人戦となる。
【0035】
なお、攻撃側ユーザの操作対象となるキャラクタにHP(Hit Point)等のパラメータが設定されており、HPがゼロになった時点でそのキャラクタを操作する攻撃側ユーザが敗北となるようなルールの対戦ゲームであった場合、すべての攻撃側ユーザのキャラクタのHPがゼロになったときに防御側ユーザが勝利条件を満たしたとして勝利(勝者)となっても良い。
【0036】
(対戦ゲーム終了条件)
対戦ゲームの終了条件は、制限時間までにすべての宝箱が攻撃側ユーザに取得されること、または制限時間が経過することである。対戦ゲームの終了条件が満たされると、すべてのユーザの対戦プレイが終了し、対戦ゲームの終了となる。
【0037】
なお、キャラクタにHP等のパラメータが設定されている場合には、防御側ユーザまたは攻撃側ユーザの生存しているキャラクタ(HPがゼロになっていないキャラクタ)の数がゼロになることが、対戦ゲームの終了条件であっても良い。
【0038】
(宝箱の取得に必要なアイテム)
攻撃側ユーザが宝箱を取得するには、取得するために必要なアイテムである「カギ」が必要となる。カギはゲームフィールドGF内のどこかに攻撃側ユーザが取得可能なように配置されている。攻撃側ユーザは、このカギを取得している状態でないと宝箱を取得することはできないため、まずカギを取得することになる。
【0039】
カギの位置は、例えばゲーム画面G10に表示される地図MA上におおよその位置が表示されており、攻撃側ユーザはこの情報を元にカギを探し出すことになる。また、カギを所持しているキャラクタにはカギのマークが表示され、このカギも地図MA上に表示される。あるいは、カギの位置は、対戦プレイの開始時点での初期状態では攻撃側ユーザには分からないようにしておいても良い。攻撃側ユーザは、爆弾BMの爆風などによってカギのある位置にあるブロック(例えば、ソフトブロック)等の障害物を破壊した時にカギが出現するようにしても良い。そのようにすることでカギを探すというゲーム性を与えることができる。
【0040】
なお、ゲームフィールドGF内のカギの位置も宝箱と同様に、地図MA上にアイコンで示されてもよい。
【0041】
攻撃側ユーザは、自身の操作対象となるキャラクタをカギが配置されている位置に移動させることにより、カギを取得することができる。なお、攻撃側ユーザは、自身のキャラクタをカギが配置されている位置に移動させた後、カギを拾って取得するための操作を行うことにより、カギを取得することができるようにしてもよい。これにより、攻撃側ユーザは、単純に宝箱の位置に向かうだけではなくなるため、ゲームステージの攻略要素が増えることになる。
【0042】
なお、一度カギを取得した攻撃側ユーザは、カギを所持している所持状態を維持するようにしても良いが、攻撃側ユーザ同士で奪い合いができるようにしても良い。例えば、カギを所持している他の攻撃側ユーザのキャラクタに爆弾BMの爆風でダメージを与えると、ダメージを与えた攻撃側ユーザのキャラクタにカギの所有を変更しても良い。また、カギを所持している他の攻撃側ユーザのキャラクタに爆弾BMの爆風でダメージを与えると、カギを所持しているキャラクタがカギを落とすようにゲームフィールドGF上にドロップしても良い。ドロップしたカギは、早いもの勝ちで攻撃側ユーザが取得可能としても良い。
【0043】
なお、同様に爆弾BMを使用して、防御側のユーザが攻撃側ユーザからカギを取り返すことが可能であっても良い。防御側のユーザが取り返した場合、そのカギはゲームフィールドGF内のいずれかの場所に設置されることになる。カギが設置される場所は、予め設定された場所のいずれかであってもよいし、ゲームフィールドGF内の任意の場所であってもよい。
【0044】
なお、攻撃側ユーザの操作対象となるキャラクタにHP等のパラメータが設定されており、HPがゼロになったキャラクタがリスポーン(一旦死亡して所定の位置から再スタート)するルールの対戦ゲームであった場合、HPがゼロになった時点でそのキャラクタのカギを非所持にさせ、HPがゼロになった位置にカギをドロップさせても良い。
【0045】
カギを所持している攻撃側ユーザが宝箱を取得すると、所持していたカギは消滅する。ゲームフィールドGF内に配置されているカギの数は、基本的に宝箱の数と同数でも良いが、宝箱の数よりカギの数の方が多くても良い。カギの数を宝箱の数より多くすると、カギの取得の難易度を下げることができる。
【0046】
なお、カギを所持している攻撃側ユーザが宝箱を取得しても、所持していたカギが消滅せず、ゲームフィールドGF上にドロップしても良い。この場合、カギと宝箱の数の関係は、上述の関係とは逆に、宝箱の数よりカギの数の方が少なくても良い。カギの数を少なくすると奪い合いが発生するためカギの取得の難易度が上げることができる。
【0047】
また、ゲームフィールドGF内に配置されているカギの数は、対戦プレイの開始時点での初期数(例えば3つ)が決まっており、時間の経過に基づく追加条件(例えば、対戦プレイの開始から5分後など)または対戦プレイの進行状況による追加条件(例えば、初期の3つのカギがすべて使用されて消滅したなど)に基づいて新たに配置して追加するようにしても良い。また、ゲームフィールドGF内に同時に存在するカギの数を制限(例えば、2つなどに制限)しても良い。同時に存在するカギの数を制限することで、攻撃側ユーザによるカギの奪い合いを促進することができる。
【0048】
(宝箱の残存状況の通知)
攻撃側ユーザが宝箱を取得して、ゲームフィールドGF内に残っている宝箱の残存状況に変化があった場合、図3に示すように、対戦プレイ中のユーザに通知してもよい。
図3は、本実施形態に係る宝箱の残存状況の通知の一例を示す図である。この図に示すゲーム画面G11は、図2に示すゲーム画面G10の対戦プレイ中に、いずれかの攻撃側ユーザが宝箱を取得したことにより、ゲームフィールドGF内に残っている宝箱が5つから4つに減ったことを通知している。ゲーム画面G11には、宝箱があと4個になったことを示す情報として、テキスト情報と4個の宝箱の絵柄が表示されている。
【0049】
(ゲームステージの作成)
ユーザは、対戦プレイで使用するゲームステージの作成することができる。自身が作成したゲームステージを使用できるのは、防御側ユーザとして対戦プレイに参加するときである。即ち、ユーザは、防御側ユーザとして攻撃側ユーザと対戦することを想定したゲームステージを作成することになる。ゲームステージの作成には、対戦プレイを行うゲームフィールドGFの作成とゲームルールの設定とが含まれる。
【0050】
図4は、本実施形態に係るゲームステージの作成画面の一例を示す図である。図示するゲームステージ作成画面G20の中央には、初期設定のゲームフィールドGFが表示されている。ここでは、模式的に四角形状のゲームフィールドGFを表示しているが、任意の形状でもよいし、ゲームフィールドGFの一部の領域が表示されてもよい。
【0051】
ゲームフィールドGFの左側に並ぶアイコンがゲームフィールドGFに設置可能なオブジェクトなどを選択するための操作ボタンである。ユーザは、このアイコンの中からいずれかを選択して、ゲームフィールドGFの任意の位置にオブジェクトを配置していく。アイコンB11及びアイコンB12は、キャラクタの侵入を不可能とするブロックを選択する操作ボタンであり、アイコンB11がソフトブロック、アイコンB12がハードブロックである。アイコンB13は、攻撃キャラクタを攻撃するための大砲などの武器を選択する操作ボタンである。アイコンB14は、攻撃キャラクタを攻撃するためのNPCを選択する操作ボタンである。オブジェクトと同様に、NPCをゲームフィールドGF内に配置することができる。アイコンB15は、攻撃キャラクタに対して仕掛けるトラップを選択する操作ボタンである。アイコンB16は、キャラクタの能力を向上させるようなアイテムが出現するブロックを選択する操作ボタンである。
【0052】
いずれかのアイコンを選択すると、ゲームフィールドGFの下側に、選択されたアイコンで設置されるオブジェクトの説明が表示される。図示する例では、アイコンB11が選択されており、ソフトブロックについての説明が表示されている。ゲームフィールドGFに設置可能なオブジェクトは、上述の例に限らず、任意のオブジェクトを含めることができる。
【0053】
例えば、ユーザは、ゲームフィールドGFに設置したいオブジェクトをアイコンB11~B16の中から選択した後、ゲームフィールドGF内の配置したい位置へカーソルCSを移動させて設置を決定する。アイコンの選択、カーソルCSの移動、設置の決定などの操作は、ゲーム装置10に備えられている操作ボタンや、ゲーム装置10に接続されているコントローラの操作ボタンなどを用いて行うことができる。
【0054】
また、アイコンB17は、メニューを切り替える操作ボタンである。アイコンB17を選択すると、現在表示されているアイコンB11~B16を選択してゲームフィールドGFに設置するメニューから他のメニュー(例えば、ゲームルールの設定を行うメニュー)に切り替わる。
【0055】
また、アイコンB18は、テストプレイを選択する操作ボタンである。ユーザは、ゲームステージを作成した後に、このアイコンB18を選択することによりテストプレイを行うことができる。
【0056】
なお、ゲームステージを作成する際のベースとなる初期設定のゲームステージが予め複数設定されており、ユーザは、その複数の初期設定の中から選択したゲームステージをベースとして作成を行ってもよい。
【0057】
図5は、本実施形態に係る初期設定のゲームステージの選択画面の一例を示す図である。図示するゲームステージ選択画面G21は、ベースとなる複数のゲームステージが選択可能に表示される。アイコンB21、B22、B23、B24、・・・のそれぞれには、ベースとなる初期設定のゲームステージが対応付けられている。アイコンB21、B22、B23、B24、・・・のうち選択されたアイコンに対応付けられている初期設定のゲームステージ(例えば、「ステージA」)が、これらのアイコンの上に表示される。この状態で選択を決定する操作をユーザが行うことにより、ベースとなる初期設定のゲームステージが決定され、決定されたゲームステージのゲームフィールドGFが表示されるゲームステージ作成画面G20(図3)へ遷移する。アイコンの選択、ゲームステージの決定などの操作は、ゲーム装置10に備えられている操作ボタンや、ゲーム装置10に接続されているコントローラの操作ボタンなどを用いて行うことができる。
【0058】
また、ゲームステージの作成では、制限時間、対戦人数(例えば、攻撃側ユーザの数)、宝箱の数、カギの数などのゲームルールの設定を行うことができる。防御側ユーザとしてゲームステージを作成する際に、ゲームルールの設定を変えることにより、そのゲームステージの攻撃側ユーザにとっての難易度が変化する。例えば、制限時間を長くすると攻撃側ユーザにとっての難易度が下がり、制限時間を短くすると攻撃側ユーザにとっての難易度が上がる。対戦人数は、攻撃側ユーザの人数の上限の設定である。また、宝箱の数及びカギの数を任意に設定することができる。例えば、宝箱の場所及びカギの場所は、初期設定のゲームステージを選択する場合、選択されたゲームステージで予め設定されている。場所は決まっているが、数は自由に設定することができる。なお、宝箱の場所及びカギの場所も任意の場所に設定できるようにしてもよい。
【0059】
(ゲームステージのアップロード)
ユーザが作成したゲームステージを利用して対戦ゲームを行う場合、作成したゲームステージを予めゲームサーバ30へアップロードしておいても良いし、対戦ゲームを行う際に防御側ユーザのゲーム装置10から攻撃側ユーザのゲーム装置10へゲームステージのデータを送信するようにしても良い。また、テストプレイをクリア済みのゲームステージ(攻撃側ユーザとしてテストプレイで勝利したゲームステージ)のみをアップロード可能としても良い。この場合、アップロードされたゲームステージは、ゲームステージを作成したユーザとは異なるユーザも防御側ユーザとして対戦ゲームを行う際に使用できるようにしても良い。
【0060】
〔ゲーム装置のハードウェア構成〕
図6は、本実施形態に係るゲーム装置10のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ゲーム装置10は、例えば、CPU(Central Processing Unit)11と、通信部12と、入力部13と、表示部14と、記憶部15とを備え、ネットワークNWを介して接続されたゲームサーバ30や他の装置等と通信部12を介して通信を行う。これらの構成要素は、バス(Bus)を介して相互に通信可能に接続されている。CPU11は、記憶部15に記憶されたゲームプログラムなどの各種プログラムを実行し、ゲーム装置10の各部を制御する。
【0061】
通信部12は、CPU11による制御に基づいて、ネットワークNWを介してゲームサーバ30や他の装置等とゲームデータなどの通信を行う。また、通信部12は、近距離無線通信などを用いて、他のゲーム装置10とゲームデータなどの通信を行ってもよい。
【0062】
入力部13は、ユーザの操作が入力される複数の操作ボタンを含んで構成されており、入力された操作情報をCPU11へ出力する。なお、入力部13は、ディスプレイと一体に構成されたタッチパネル、複数の操作ボタンが設けられたコントローラ、キーボードやマウス、タッチパッドや、音声により各種の指示が入力されるマイクロホンなど、その他の入力装置であってもよい。また、入力部13は、ゲーム装置10に接続されるコントローラなどであってもよい。
【0063】
表示部14は、例えば、液晶ディスプレイパネル、有機EL(ElectroLuminescence)ディスプレイパネルなどを含んで構成されている。例えば、表示部14には、上述した対戦ゲームにおける各種のゲーム画面などが表示される。なお、表示部14は、テレビやモニターなど外部の表示装置であってもよい。
【0064】
記憶部15は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などを含み、ゲームプログラムやゲームデータ等を記憶する。なお、記憶部15は、ゲーム装置10に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置が含まれてもよい。
【0065】
なお、ゲーム装置10は、不図示のスピーカ、音声出力端子、カメラ、ジャイロセンサ、GPS(Global Positioning System)受信モジュールなどのハードウェア構成を含んで構成されてもよい。
【0066】
〔ゲームサーバのハードウェア構成〕
図7は、本実施形態に係るゲームサーバ30のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。ゲームサーバ30は、例えば、CPU31と、通信部32と、入力部33と、記憶部35とを備え、ネットワークNWを介して接続された複数のゲーム装置10や他の装置等と通信部32を介して通信を行う。これらの構成要素は、バス(Bus)を介して相互に通信可能に接続されている。CPU31は、記憶部35に記憶された各種プログラムを実行し、ゲームサーバ30の各部を制御する。
【0067】
通信部32は、CPU31による制御に基づいて、ネットワークNWを介して複数のゲーム装置10や他の装置と通信を行う。
入力部33は、例えば、キーボードやマウス、タッチパッドや、音声により各種の指示が入力されるマイクロホンなど、その他の入力装置である。
【0068】
記憶部35は、例えば、HDD、EEPROM、RAMなどを含み、ゲーム制御プログラム、アプリケーションプログラム、ゲームに必要な各種設定情報及び履歴情報などを記憶する。なお、記憶部35は、ゲームサーバ30に内蔵されるものに限らず、USB等のデジタル入出力ポート等によって接続された外付け型の記憶装置が含まれてもよい。また、記憶部35は、ゲームサーバ30とは物理的に離れた外部の記憶装置であってもよく、ゲームサーバ30とネットワークNWを介して接続されてもよい。また、ゲームサーバ30は、不図示の表示部、スピーカ、音声出力端子などのハードウェア構成を含んで構成されてもよい。
【0069】
〔機能構成〕
次に、図8を参照して、ゲームシステム1が備えるゲーム装置10及びゲームサーバ30の機能構成について説明する。
図8は、本実施形態に係るゲーム装置10及びゲームサーバ30の機能構成の一例を示すブロック図である。
【0070】
〔ゲーム装置の機能構成〕
まず、ゲーム装置10の機能構成について説明する。
ゲーム装置10は、記憶部15に記憶されているゲームプログラムをCPU11が実行することにより実現される機能構成として、ゲーム処理部110を備えている。ゲーム処理部110は、入力部13に対するユーザの操作に基づいて対戦ゲームのゲーム処理を制御する。例えば、ゲーム処理部110は、ゲームステージ管理部111と、対戦要求部112と、プレイ進行管理部113と、ゲームデータ授受部114と、キャラクタ制御部115と、取得管理部116と、プレイ管理部117と、表示制御部118とを備えている。また、記憶部15は、ユーザデータ記憶部151と、ゲームステージ記憶部152と、所持データ記憶部153とを備えている。
【0071】
ゲームステージ管理部111は、ユーザによるゲームステージの作成と作成されたゲームステージの保存及びアップロードなどの処理を行う。例えば、ゲームステージ管理部111は、図4及び図5を参照して説明したように、ゲームステージ作成画面G20、初期設定のゲームステージ選択画面G21などに対するユーザの操作に基づいてゲームフィールドGFの作成処理を行うとともに、ユーザに設定された制限時間、対戦人数、宝箱の数、カギの数などのゲームステージの対戦のゲームルールを設定する。
【0072】
ゲームステージ管理部111は、作成したゲームステージのデータ(ゲームステージデータ)をゲームステージ記憶部152に記憶させる。ゲームステージデータには、ゲームステージを識別するための識別情報としてのゲームステージID、ベースのゲームステージの情報(例えば、ステージA)、ゲームフィールドGF内のオブジェクトやアイテムの配置情報、ゲームルールの設定情報などが含まれる。また、ゲームステージ管理部111は、テストプレイでクリア済みのゲームステージに対してアップロードを許可し、ユーザからアップロードの要求がされると、ゲームステージを作成したユーザ(作成者)の識別情報としてのユーザIDとゲームデータとを関連付けて、通信部12を介してゲームサーバ30へアップロードする。なお、ゲーム装置10でプレイするユーザのユーザ情報(ユーザID、ユーザ名など)は、ユーザデータ記憶部351に記憶されている。
【0073】
対戦要求部112は、ユーザが対戦ゲームへ参加する際に、ユーザの操作に基づいて対戦要求を、通信部12を介してゲームサーバ30へ送信する。このとき、ユーザは、対戦ゲームに防御側で参加するか、或いは攻撃側で参加するかを選択する。ユーザは、対戦要求部112は、防御側で参加する場合、自身が作成したゲームステージの中から対戦に使用するゲームステージを選択する。対戦要求部112は、防御側で参加する対戦要求を送信する場合には、選択されたゲームステージのゲームステージデータと防御側としての対戦要求とを関連付けてゲームサーバ30へ送信する。また、対戦要求部112は、攻撃側で参加する対戦要求を送信する場合には、攻撃側としての対戦要求をゲームサーバ30へ送信する。
【0074】
対戦要求部112により対戦要求をゲームサーバ30へ送信したことに応じてゲームサーバ30で防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチング処理が行われる。ゲームサーバ30からマッチング結果を取得すると、プレイ進行管理部113は、対戦プレイを開始する処理を実行する。また、プレイ進行管理部113は、対戦プレイを開始すると、対戦プレイの開始からの経過時間をカウントし、対戦プレイの制限時間の管理を行う。
【0075】
ゲームデータ授受部114は、対戦プレイに参加しているユーザのゲームデータを授受する。ゲームデータ授受部114は、このゲーム装置10でプレイしているユーザのプレイデータ(キャラクタの位置、仕掛けた爆弾BMの位置、宝箱やカギの取得などについての情報)を、ゲームサーバ30を介して他のゲーム装置10へ送信する。また、ゲームデータ授受部114は、他のゲーム装置10でプレイしているユーザのプレイデータを、ゲームサーバ30を介して他のゲーム装置10から取得する。これにより、対戦プレイに参加しているユーザ同士のプレイ状況を各ゲーム装置10で共有し、対戦プレイの状況を同期させることができる。
【0076】
キャラクタ制御部115は、対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、複数の攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタを、防御側ユーザが作成したゲームフィールドGF内で移動させる。例えば、キャラクタ制御部115は、自身のゲーム装置10でプレイする攻撃側ユーザの操作に基づいて当該攻撃側ユーザのキャラクタを移動させる。一方、キャラクタ制御部115は、他のゲーム装置10でプレイする攻撃側ユーザの操作に基づいて当該攻撃側ユーザのキャラクタを、ゲームデータ授受部114がゲームサーバ30を介して他のゲーム装置10から取得したプレイデータに基づいて移動させる。
【0077】
また、キャラクタ制御部115は、対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、自身のゲーム装置10でプレイするユーザが防御側ユーザの場合、当該防御側ユーザの操作に基づいて当該防御側ユーザのキャラクタを移動させる。一方、キャラクタ制御部115は、他のゲーム装置10でプレイする防御側ユーザの場合、当該防御側ユーザの操作に基づいて当該防御側ユーザのキャラクタを、ゲームデータ授受部114がゲームサーバ30を介して他のゲーム装置10から取得したプレイデータに基づいて移動させる。
【0078】
取得管理部116は、ゲームフィールドGF内に配置されているカギに攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達したカギを、当該キャラクタを操作する攻撃側ユーザに取得させる。例えば、取得管理部116は、ゲームフィールドGF内に配置されているカギの位置に攻撃側ユーザのキャラクタが移動すること、または移動した後にカギを拾って取得するための操作が行われることにより、そのカギを攻撃側ユーザに取得させる。
【0079】
なお、取得管理部116は、攻撃側ユーザに他の攻撃側ユーザが取得済みのカギを取得させてもよい。例えば、カギを取得済みの他の攻撃側ユーザのキャラクタに爆弾BMの爆風などでダメージを与えてカギをドロップさせることにより、攻撃側ユーザは、そのカギを取得可能になる。取得管理部116は、他の攻撃側ユーザがドロップしたカギの位置に攻撃側ユーザのキャラクタが移動すること、または移動した後にカギを拾って取得するための操作が行われることにより、そのカギを攻撃側ユーザに取得させる。
【0080】
また、取得管理部116は、ゲームフィールドGF内に配置されている宝箱に攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達した宝箱を、当該キャラクタを操作する攻撃側ユーザに取得させる。例えば、取得管理部116は、ゲームフィールドGF内に配置されている宝箱の位置に攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが移動すること、または移動した後に宝箱の中身を取得するための操作が行われることにより、その宝箱を攻撃側ユーザに取得させる。
【0081】
ここで、取得管理部116は、カギを取得済みであることを、宝箱の取得の条件とする。具体的には、取得管理部116は、ゲームフィールドGF内に配置されている複数の宝箱のいずれかにカギを取得済みの攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達した宝箱を、当該キャラクタを操作する攻撃側ユーザに取得させる。一方、取得管理部116は、カギを取得していない攻撃側ユーザのキャラクタが宝箱に到達しても、当該攻撃側ユーザに宝箱を取得させない。
【0082】
また、取得管理部116は、攻撃側ユーザに取得させた宝箱及びカギのデータは、ユーザの所持データとして、ユーザIDと関連付けて所持データ記憶部153に記憶させる。
【0083】
プレイ管理部117は、複数の攻撃側ユーザのうち、宝箱を取得した攻撃側ユーザの対戦プレイを、勝利条件が満たされたとして終了する。一方、プレイ管理部117は、宝箱を取得した攻撃側ユーザ以外の他の攻撃側ユーザの対戦プレイは継続させる。また、プレイ管理部117は、さらに他の攻撃側ユーザが宝箱を取得するごとに、取得した攻撃側ユーザの対戦プレイのみを勝利条件が満たされたとして終了する。そして、プレイ管理部117は、制限時間が経過するまでに、複数の攻撃側ユーザのすべてが宝箱を取得した場合、すべての攻撃側ユーザの勝利条件が満たされたとして、攻撃側ユーザのすべての対戦プレイを終了する。一方、プレイ管理部117は、制限時間が経過するまでに宝箱を取得していない攻撃側ユーザは、敗北条件が満たされたとして対戦プレイを終了する。
【0084】
また、プレイ管理部117は、対戦プレイの開始から制限時間が経過するまで、攻撃側ユーザに取得されずに残存している宝箱の残存状況が所定の残存状況(例えば、残存している宝箱がゼロ)とならないように維持された場合、防御側ユーザの勝利条件が満たされたとして、防御側ユーザ及び攻撃側ユーザ(その時点で対戦プレイを継続中の攻撃側ユーザ)のすべての対戦プレイを終了する。また、プレイ管理部117は、制限時間が経過するまでに、複数の攻撃側ユーザのすべてが宝箱を取得した場合、防御側ユーザの敗北条件が満たされたとして対戦プレイを終了する。
【0085】
なお、プレイ管理部117は、宝箱を取得して勝利条件が満たされた攻撃側ユーザには、勝利に対応する報酬を付与してもよい。例えば、プレイ管理部117は、攻撃側ユーザが取得した宝箱の中身を示す情報と当該攻撃側ユーザのユーザIDとを関連付けた報酬取得情報をユーザデータ記憶部151に記憶させる。また、プレイ管理部117が報酬取得情報をユーザデータ記憶部151に記憶させると、ゲームデータ授受部114は、この報酬取得情報をゲームサーバ30へ送信してユーザデータ記憶部351にも記憶させる。
【0086】
表示制御部118は、対戦ゲームにおけるゲーム画面に表示させる映像の描画データを生成して表示部14に表示させる。例えば、ゲーム画面には、図2のゲーム画面G10、図3のゲーム画面G11、図4のゲームステージ作成画面G20、図5のゲームステージ選択画面G21などの各種のゲーム画面が含まれる。
【0087】
なお、ゲーム処理部110は、その他の各種のゲーム処理を実行する、例えば、ゲーム処理部110は、攻撃側ユーザまたは防御側ユーザによる爆弾BMを仕掛ける操作に基づいて爆弾BMを配置する制御、及び当該爆弾BMを爆発させて所定の範囲に存在するキャラクタに爆風によるダメージを与える(例えば、HPを減少させる)制御などを行う。
【0088】
また、ゲーム処理部110は、所定の追加条件に基づいてゲームフィールドGF内に新たにカギを配置してもよい。例えば、ゲーム処理部110は、対戦プレイの開始からの時間経過に基づく条件(例えば、対戦プレイの開始から5分後など)または対戦プレイの進行状況による追加条件(例えば、初期の3つのカギがすべて使用されて消滅したなど)に基づいて、ゲームフィールドGF内に新たにカギを配置して追加してもよい。
【0089】
〔ゲームサーバ30の機能構成〕
次に、ゲームサーバ30の機能構成について説明する。
ゲームサーバ30は、記憶部35に記憶されているゲームプログラムをCPU31が実行することにより実現される機能構成として、サーバ処理部310を備えている。例えば、サーバ処理部310は、対戦ゲームのゲーム処理のうちサーバ側の処理を実行するサーバ側ゲーム処理部311と、対戦ゲームの対戦相手のマッチング処理を行うマッチング処理部314とを備えている。また、記憶部35は、ユーザデータ記憶部351と、ゲームステージ記憶部352と、所持データ記憶部353とを備えている。
【0090】
ユーザデータ記憶部351には、対戦ゲームに参加可能な複数のユーザ(登録ユーザ)のユーザ情報(ユーザID、ユーザ名など)を記憶されている。また、ユーザデータ記憶部351には、複数のユーザ間の関連性を示す情報(例えば、フレンド情報)がユーザ情報として記憶されている。
【0091】
ゲームステージ記憶部352には、ユーザが作成してアップロードしたゲームステージのゲームステージデータと作成者のユーザIDとが関連付けられて記憶される。
【0092】
所持データ記憶部353には、対戦プレイ中の複数の攻撃側ユーザの所持データが記憶される。例えば、所持データ記憶部353には、対戦プレイ中に各攻撃側ユーザが取得した宝箱及びカギのデータが各攻撃側ユーザのユーザIDと関連付けて記憶される。
【0093】
サーバ側ゲーム処理部311は、ゲームステージ管理部312と、ゲームデータ授受部313とを備えている。
ゲームステージ管理部312は、ゲーム装置10からアップロードされたゲームステージデータと作成者のユーザIDとを関連付けてゲームステージ記憶部352に記憶させる。また、ゲームステージ管理部312は、記憶しているゲームステージデータに基づくゲームステージを対戦ゲームで使用可能に提供する。例えば、ゲームステージ管理部312は、アップロードされたゲームステージを、作成者以外のユーザが使用可能に提供してもよい。
【0094】
ゲームデータ授受部313は、対戦プレイに参加しているユーザのゲームデータを、対戦プレイに参加しているユーザそれぞれのゲーム装置10から取得する。また、ゲームデータ授受部313は、それぞれのゲーム装置10から取得した各ユーザのゲームデータを、対戦プレイに参加している各ゲーム装置10に送信する。対戦プレイに参加しているユーザ同士のプレイ状況を各ゲーム装置10で共有し、対戦プレイの状況を同期させることができる。
【0095】
マッチング処理部314は、対戦ゲームにおいて対戦プレイを行う防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行うマッチング処理を実行する。例えば、マッチング処理部314は、各ゲーム装置10から送信される防御側でまたは攻撃側で対戦ゲームに参加する対戦要求を取得すると、対戦要求を送信したユーザの中から防御側ユーザと攻撃側ユーザとを選択し、マッチングが成立すると、マッチングしたユーザのゲーム装置10へマッチング結果を送信し、対戦プレイを開始させる。このマッチング処理の詳細については、第2の実施形態で説明する。
【0096】
〔ゲーム処理の動作〕
次に、ゲーム装置10のCPU11が実行するゲーム処理の動作について説明する。
図9は、本実施形態に係る攻撃側ユーザによるカギ取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0097】
CPU11は、攻撃側ユーザにより、キャラクタを移動させる操作があったか否かを判定する(ステップS101)。CPU11は、キャラクタを移動させる操作が無いと判定した場合(ステップS101:NO)、ステップS101の処理を再び行う。一方、CPU11は、キャラクタを移動させる操作があったと判定した場合(ステップS101:YES)、当該操作に応じてキャラクタを移動させる(ステップS103)。
【0098】
次に、CPU11は、移動後のキャラクタの位置とカギの位置とを比較する(ステップS105)。そして、CPU11は、移動後のキャラクタの位置とカギの位置との比較結果に基づいて、攻撃側ユーザのキャラクタがカギの位置に到達したか否かを判定する(ステップS107)。
【0099】
CPU11は、攻撃側ユーザのキャラクタがカギの位置に到達していないと判定した場合(ステップS107:NO)、ステップS101の処理に戻る。一方、CPU11は、攻撃側ユーザのキャラクタがカギの位置に到達したと判定した場合(ステップS107:YES)、攻撃側ユーザにカギを取得させ、所持データ記憶部153に所持データとして記憶させる(ステップS109)。
【0100】
図10は、本実施形態に係る攻撃側ユーザによる宝箱取得処理の一例を示すフローチャートである。
【0101】
CPU11は、攻撃側ユーザにより、キャラクタを移動させる操作があったか否かを判定する(ステップS201)。CPU11は、キャラクタを移動させる操作が無いと判定した場合(ステップS201:NO)、ステップS101の処理を再び行う。一方、CPU11は、キャラクタを移動させる操作があったと判定した場合(ステップS201:YES)、当該操作に応じてキャラクタを移動させる(ステップS203)。
【0102】
次に、CPU11は、移動後のキャラクタの位置と宝箱の位置とを比較する(ステップS205)。そして、CPU11は、移動後のキャラクタの位置と宝箱の位置との比較結果に基づいて、攻撃側ユーザのキャラクタが宝箱の位置に到達したか否かを判定する(ステップS207)。
【0103】
CPU11は、攻撃側ユーザのキャラクタが宝箱の位置に到達していないと判定した場合(ステップS207:NO)、ステップS201の処理に戻る。一方、CPU11は、攻撃側ユーザのキャラクタが宝箱の位置に到達したと判定した場合(ステップS207:YES)、所持データ記憶部153に記憶されている所持データを参照して、当該攻撃側ユーザがカギを取得済みであるか否かを判定する(ステップS209)。
【0104】
CPU11は、宝箱の位置に到達した攻撃側ユーザがカギを取得していないと判定した場合(ステップS209:NO)、ステップS201の処理に戻る。一方、CPU11は、宝箱の位置に到達した攻撃側ユーザがカギを取得済みであると判定した場合(ステップS209:YES)、当該攻撃側ユーザに宝箱を取得させ、所持データ記憶部153に所持データとして記憶させる(ステップS211)。
【0105】
図11は、本実施形態に係る攻撃側ユーザの対戦プレイ開始及び終了処理の一例を示すフローチャートである。
【0106】
CPU11は、ユーザの操作に基づいて、攻撃側としての対戦要求をゲームサーバ30へ送信する(ステップS301)。CPU11は、対戦要求を送信した後、マッチングが成立すると、マッチング結果を取得する(ステップS303)。そして、CPU11は、マッチング結果を取得すると、対戦プレイを開始する(ステップS305)。
【0107】
CPU11は、対戦プレイにおいて、攻撃側ユーザが宝箱を取得したか否かを判定する(ステップS307)。CPU11は、攻撃側ユーザが宝箱を取得したと判定した場合(ステップS307:YES)、勝利条件が満たされたと判定して、宝箱を取得した攻撃側ユーザの対戦プレイを終了する(ステップS309)。
【0108】
一方、CPU11は、攻撃側ユーザが宝箱を取得していないと判定した場合(ステップS307:NO)、当該攻撃側ユーザの対戦プレイを継続させる(ステップS311)。そして、CPU11は、対戦プレイを開始してから制限時間が経過したか否かを判定する(ステップS313)。
【0109】
CPU11は、制限時間が経過していないと判定した場合(ステップS313:NO)、ステップS307の処理に戻る。一方、CPU11は、制限時間が経過したと判定した場合(ステップS313:YES)、敗北条件が満たされたと判定して、宝箱を取得していない攻撃側ユーザの対戦プレイを終了する(ステップS315)。
【0110】
図12は、本実施形態に係る防御側ユーザの対戦プレイ開始及び終了処理の一例を示すフローチャートである。
【0111】
CPU11は、ユーザの操作に基づいて、防御側としての対戦要求をゲームサーバ30へ送信する(ステップS401)。CPU11は、対戦要求を送信した後、マッチングが成立すると、マッチング結果を取得する(ステップS403)。そして、CPU11は、マッチング結果を取得すると、対戦プレイを開始する(ステップS405)。
【0112】
CPU11は、対戦プレイにおいて、攻撃側ユーザに取得されずに残存している宝箱の残存状況が所定の残存状況(例えば、残存している宝箱がゼロ)になったか否かを判定する(ステップS407)。CPU11は、宝箱の残存状況が所定の残存状況になったと判定した場合(ステップS407:YES)、敗北条件が満たされたと判定して、防御側ユーザの対戦プレイを終了する(ステップS411)。
【0113】
一方、CPU11は、宝箱の残存状況が所定の残存状況になっていないと判定した場合(ステップS407:NO)、対戦プレイを開始してから制限時間が経過したか否かを判定する(ステップS409)。CPU11は、制限時間が経過していないと判定した場合(ステップS409:NO)、ステップS407の処理に戻る。
【0114】
一方、CPU11は、制限時間が経過したと判定した場合(ステップS409:YES)、勝利条件が満たされたと判定して、防御側ユーザの対戦プレイを終了する(ステップS413)。
【0115】
〔第1の実施形態のまとめ〕
以上説明してきたように、本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲーム装置10と、ゲーム装置10と通信するゲームサーバ30とを備え、複数の攻撃側ユーザと少なくとも一の防御側ユーザとによる対戦ゲームの処理を実行する。例えば、ゲーム装置10は、キャラクタ制御部115と、取得管理部116と、プレイ管理部117とを備えている。キャラクタ制御部115は、対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、複数の攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタを、防御側ユーザが作成したゲームフィールドGF(ゲーム空間の一例)内で移動させる。取得管理部116は、ゲームフィールドGF内に配置されている宝箱(特定オブジェクトの一例)に攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達した宝箱を、当該キャラクタを操作する攻撃側ユーザに取得させる。プレイ管理部117は、複数の攻撃側ユーザのうち、宝箱を取得した攻撃側ユーザの対戦プレイを勝利条件が満たされたとして終了するとともに、他の攻撃側ユーザの対戦プレイを継続させる。また、プレイ管理部117は、対戦プレイの開始から制限時間(所定時間の一例)が経過するまで、攻撃側ユーザに取得されずに残存している宝箱の残存状況が所定の残存状況(例えば、残存している宝箱がゼロ)とならないように維持された場合、防御側ユーザの勝利条件が満たされたとして、防御側ユーザ及び攻撃側ユーザのすべての対戦プレイを終了する。なお、宝箱は一例であって、宝箱の代わりに任意の特定オブジェクトを用いてもよい。
【0116】
これにより、ゲームシステム1は、複数の攻撃側ユーザと防御側ユーザとの対戦ゲームであっても、基本的に個人戦であるため、複数のユーザによる対戦ゲームにおいて、ユーザ間の協力要素を低減したゲームを提供することができる。よって、他のユーザと仲間としての協力や相談等をする必要が無く、気軽に対戦ゲームに参加することができる。
【0117】
また、プレイ管理部117は、制限時間が経過するまでに、複数の攻撃側ユーザのすべてが宝箱を取得した場合、すべての攻撃側ユーザの勝利条件が満たされたとして、攻撃側ユーザ及び防御側ユーザのすべての対戦プレイを終了する。この場合、プレイ管理部117は、防御側ユーザの敗北条件が満たされたとして対戦プレイを終了する。
【0118】
これにより、ゲームシステム1は、制限時間内で複数の攻撃側ユーザのすべてが宝箱を取得したか否かで攻撃側ユーザと防御側ユーザとの勝敗が決定するため、個人戦でありながらも、最終的に防御側ユーザを敗北させるためには、すべての攻撃側ユーザそれぞれのプレイ結果で決まるため、チーム戦の要素も提供することができる。
【0119】
また、攻撃側ユーザが宝箱を取得するために必要なカギ(アイテムの一例)が、攻撃側ユーザが取得可能なようにゲームフィールドGF内に配置されている。取得管理部116は、ゲームフィールドGF内に配置されている複数の宝箱のいずれかにカギを取得済みの攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達した宝箱を、当該キャラクタを操作する攻撃側ユーザに取得させる。一方、取得管理部116は、カギを取得していない攻撃側ユーザのキャラクタが宝箱に到達しても、当該攻撃側ユーザに宝箱を取得させない。なお、カギは一例であって、カギの代わりに任意のアイテムを用いてもよい。
【0120】
これにより、ゲームシステム1は、攻撃側ユーザが単純に宝箱の位置に向かうだけではなくなるため、ゲームステージの攻略要素が増え、ゲーム性を向上させることができる。
【0121】
例えば、攻撃側ユーザは、ゲームフィールドGF内に配置されているカギ、及び他の攻撃側ユーザが取得済みのカギを取得可能である。例えば、カギを取得済みの他の攻撃側ユーザのキャラクタに爆弾BMの爆風などでダメージを与えてカギをドロップさせることにより、攻撃側ユーザは、そのカギを取得可能になる。
【0122】
これにより、ゲームシステム1は、攻撃側ユーザ同士でカギの奪い合いをすることもできるため、カギを取得した状態で宝箱まで向かうことの難易度を上げることができる。
【0123】
ゲームフィールドGF内に配置されるカギは、所定の追加条件に基づいてゲームフィールドGF内に新たに配置される。
【0124】
これにより、ゲームシステム1は、対戦プレイの開始時点では、カギの数を宝箱よりも少なくしておくことにより、攻撃側ユーザによるカギの奪い合いを促進することができる。
【0125】
ゲームフィールドGF内に新たにカギが配置される所定の追加条件は、対戦プレイの開始からの時間経過に基づく条件(例えば、対戦プレイの開始から5分後など)である。
【0126】
これにより、ゲームシステム1は、対戦プレイの開始時点では、カギの数を宝箱よりも少なくしておくことにより、攻撃側ユーザによるカギの奪い合いを促進することができる。なお、ゲームフィールドGF内に新たにカギが配置される所定の追加条件は、対戦プレイの進行状況による追加条件(例えば、初期の3つのカギがすべて使用されて消滅したなど)であってもよい。
【0127】
防御側ユーザは、ゲームフィールドGFを作成する際に、少なくともゲームフィールドGF内におけるキャラクタの移動を制限するブロック(制限オブジェクトの一例)のカスタマイズが可能である。例えば、防御側ユーザは、ゲームフィールドGFを作成する際に、ゲームフィールドGF内にソフトブロックまたはハードブロックを配置することや、配置済みのブロックを移動させたり、消滅させたりすることが可能であってもよい。
【0128】
これにより、ゲームシステム1は、攻撃側ユーザのキャラクタの移動の難易度を調整してゲームステージを作成することができる。例えば、防御側ユーザは、難易度の異なる複数のゲームステージを作成することにより、対戦ごとに、難易度を変えたゲームステージを使用することができる。
【0129】
[第2の実施形態]
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。
本実施形態では、対戦プレイを行う防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行うマッチング処理の詳細について説明する。
【0130】
第1の実施形態で説明したように、ゲームシステム1では、防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して、様々なユーザと対戦ゲームを行うことができる。対戦ゲームを行う際の対戦相手を決定するマッチングの方法によって使用可能なゲームステージに制限がある。
【0131】
ユーザが対戦ゲームを行う際には、まず、攻撃側として対戦ゲームに参加するか、防御側として参加するかを選択し、その後、マッチング方法を選択することとなる。基本的に防御側ユーザがマッチングの際のオナーとなる。オナーとは、ルームを作成したユーザのことを指す。ルームとは、防御側ユーザが作成したゲームステージでプレイする対戦に、攻撃側ユーザを招待するためのものであり、オナー以外のユーザに対して、その対戦ゲームへの参加を受け付けるものである。マッチング方法には、例えば、クイックマッチ、条件マッチ、フレンドマッチ、及び指定マッチの4種類のマッチング方法がある。ユーザは、4種類のマッチング方法の中から任意に選択することができる。
【0132】
図13は、本実施形態に係るマッチング方法の選択画面の一例を示す図である。図示するマッチング方法選択画面G30は、この対戦ゲームの対戦プレイ開始前に、ユーザがマッチング方法を選択するためにゲーム装置10の表示部14に表示される。アイコンB31は、クイックマッチを選択するための操作ボタンである。アイコンB32は、条件マッチを選択するための操作ボタンである。アイコンB33は、フレンドマッチを選択するための操作ボタンである。アイコンB34は、指定マッチを選択するための操作ボタンである。ユーザは、攻撃側として参加する場合も防御側として参加する場合も同様に、図13に示すマッチング方法選択画面G30に対する操作によりマッチング方法を選択する。ユーザは、攻撃側と防御側とのいずれかを選択した後に、この図13に示すマッチング方法選択画面G30でマッチング方法を選択し、対戦ゲームに参加する。
【0133】
ゲーム装置10においてユーザがアイコンB31~B34のいずれかを選択する操作を行うと、ゲーム装置10からゲームサーバ30へ対戦要求が送信され、選択されたマッチング方法に従ってゲームサーバ30でマッチング処理が実行される。ゲームサーバ30においてマッチングが成立すると、マッチング結果がゲーム装置10へ送信され、対戦プレイが開始される。各マッチング方法について、図14を参照して説明する。
【0134】
図14は、本実施形態に係るマッチング方法の一例を示す図である。この図は、各マッチング方法にけるマッチング範囲とルームの選択の有無とを示している。マッチング範囲とは、マッチングの対象とするユーザの範囲であり、不特定のユーザ(不特定ユーザ)をマッチングの対象とするか、或いは、特定のユーザ(特定ユーザ)をマッチングの対象とするかが定められている。特定ユーザとは、オナーと所定の関係(例えば、フレンド関係)にあるユーザ、或いはオナーの操作によって指定されたユーザなどである。不特定ユーザとは、上記の特定ユーザによらないユーザ(特定ユーザも特定ユーザ以外のユーザも含むユーザ)である。また、ルームの選択の有無は、攻撃側ユーザが参加したいルーム(プレイしたいユーザ及びゲームステージ)を選択可能であるか否かが定められている。
【0135】
〔クイックマッチ〕
防御側ユーザがクイックマッチを選択すると、ゲーム装置10は、そのユーザが作成したゲームステージを使用する対戦ゲームに防御側として参加する対戦要求をゲームサーバ30へ送信する。そのユーザが作成したゲームステージが複数保存されている場合には、どのゲームステージを使用するのかをユーザが選択するようにしても良い。攻撃側ユーザがクイックマッチを選択すると、ゲーム装置10は、対戦ゲームに攻撃側として参加する対戦要求をゲームサーバ30へ送信する。ゲームサーバ30は、現在対戦要求をしている防御側ユーザのいずれかと自動でマッチングを行う。マッチングの対象となるユーザの条件は特には無く、不特定ユーザとのマッチングが行われる。基本的に対戦相手は見ず知らずのユーザとなるため、公平性が求められるマッチングとなる。なお、クイックマッチでは、ルームの選択が無い。
【0136】
〔条件マッチ〕
条件マッチは、クイックマッチ同様に不特定ユーザがマッチングされるが、攻撃側ユーザのクイックマッチとは異なり、ルームの選択がある。防御側ユーザは、ルームを作成することにより、自身が作成したゲームステージへ攻撃側ユーザの参加を募集し、招待することができる。攻撃側ユーザは、参加したいルームを選択することにより、そのルームのゲームステージを使用する対戦ゲームへ参加することができる。
【0137】
図15は、本実施形態に係るルーム選択画面の一例を示す図である。この図に示すルーム選択画面G40には、防御側として対戦ゲームに参加するユーザが作成した各ルームの情報が記載されたルームラベルR41、R42、・・・と、各ルームへの参加を選択するための操作ボタンとしてのアイコンB41、B42、・・・が表示される。ルームラベルには、ゲームステージの作成者(即ち、ルームのオナー)と、テストプレイのクリア状況、ゲームルール(制限時間、宝箱の数など)、作成者によるコメント(攻撃側ユーザに対するコメント)等が表示される。攻撃側ユーザは、ルームラベルの内容を確認することにより、どのようなゲームステージであるかをある程度理解した上で対戦ゲームに参加することができる。例えば、「テストプレイ」が「未クリア」となっているゲームステージの場合、攻撃側ユーザは、難易度が高いゲームステージである(もしかしたらクリアできない)かもしれないことを事前に理解した上で参加することができるため、実際に対戦ゲームに参加した後にユーザが不条理に感じることを軽減することができる。
【0138】
〔フレンドマッチ〕
フレンドマッチは、条件マッチと同様にルームの選択があるが、攻撃側ユーザが防御側ユーザとフレンド関係にある特定ユーザに限定されたマッチングとなる。フレンド関係にあるユーザであれば、ある程度、対戦ゲームで使用可能なゲームステージの自由度が許容される。
【0139】
〔指定マッチ〕
指定マッチは、知り合いなど、比較的に防御側ユーザと親密な特定ユーザを攻撃側ユーザとしてマッチングする。例えば、防御側ユーザが攻撃側ユーザのユーザID等を直接的に指定することによりマッチングされる。なお、攻撃側ユーザが、防御側ユーザと予め決めておいたパスワードを入力して、当該防御側ユーザの作成したゲームステージを使用して対戦ゲームに参加するようにしても良い。或いは、Bluetooth(登録商標)や赤外線等による近距離通信を用いてゲーム装置10同士が通信することにより、対戦可能なユーザ同士のマッチングであっても良い。親密な関係にあるユーザであれば、基本的に、対戦ゲームで使用可能なゲームステージに制約条件(制限)が設けられていない。なお、指定マッチでは、ルームの選択が無い。
【0140】
図16は、本実施形態に係る各マッチング方法によるゲームステージの制約条件の一例を示す図である。各マッチング方法には、使用可能なゲームステージの制約条件が設けられている。この制約条件がどのように設定されているかによって、攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が異なる。
【0141】
ゲームステージの制約条件としては、テストプレイのクリア状況とゲームルールについて定められている。テストプレイが未クリアのゲームステージは、作成したユーザがテストプレイでクリアできていない場合、或いはテストプレイを行っていない場合がある。よって、テストプレイが未クリアのゲームステージは、テストプレイがクリア済みであるゲームステージに対して難易度が高い可能性がある。テストプレイのクリア状況を制約条件に含めない場合には、難易度の高いゲームステージが含まれることになるため、ゲームステージの制約条件にテストプレイがクリア済みであることを含めることにより、少なくとも攻撃側が勝利不可能なほど高い難易度のゲームステージを排除することができる。
【0142】
ゲームルールについては、対戦プレイの制限時間、攻撃側ユーザの数、宝箱の数、カギの数などの制約条件が設定されている。制限時間が長いほど攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が下がり、制限時間が短いほど攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が上がる。また、攻撃側ユーザの数が少ないほど攻撃側ユーザの個々にとってのゲームステージの難易度が下がり、攻撃側ユーザの数が多いほど攻撃側ユーザの個々にとってのゲームステージの難易度が上がる。また、宝箱の数が多いほど攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が下がり、宝箱の数が少ないほど攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が上がる。また、カギの数が多いほど攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が下がり、カギの数が少ないほど攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が上がる。これらゲームルールの制約条件を設けることにより、制約条件が無い場合に比較して、使用可能なゲームステージの難易度を調整することができる。
【0143】
図示する例において、「クイックマッチ」で使用可能なゲームステージは、テストプレイがクリア済みであり、制限時間が10分以上、攻撃側ユーザの数が10人以下、宝箱の数5個以上、及びカギの数が7個以上である。「条件マッチ」で使用可能なゲームステージは、テストプレイのクリア状況は制約条件には無いが、制限時間が5分以上、攻撃側ユーザの数が15人以下、宝箱の数が3個以上、及びカギの数が5個以上である。「フレンドマッチ」で使用可能なゲームステージは、テストプレイのクリア状況は制約条件には無いが、制限時間が5分以上、攻撃側ユーザの数が15人以下、宝箱の数が2個以上、及びカギの数が3個以上である。なお、「指定マッチ」で使用可能なゲームステージは、制約条件が無い。
【0144】
つまり、クイックマッチが最もゲームステージの難易度が低くなるように制約条件が設定されており、その次に、条件マッチがゲームステージの難易度が低くなるように制約条件が設定されている。このように制約条件を設けることにより、不特定ユーザとのマッチングの場合には、見ず知らずの不特定の対戦相手に対して不条理に難しいゲームステージでの対戦となることを防ぐことができる。
【0145】
一方、フレンドマッチは、見ず知らずのユーザではなくフレンド関係にあるユーザとのマッチングであるため、クイックマッチ及び条件マッチと比較すると、より難易度の高いゲームステージでの対戦もあり得るように制約条件が設定されている。指定マッチでは、防御側ユーザが対戦相手の攻撃側ユーザを直接的に指定してマッチングする間柄であるため、制約条件が設定されておらず、どのような難易度のゲームステージでも使用して対戦することができる。
【0146】
このように、マッチング方法によって、複数のゲームステージのうち対戦プレイに使用可能なゲームステージの制約条件が設定されている。そして、マッチングの対象とするユーザが不特定ユーザであるか否かに基づいて、対戦プレイに使用可能なゲームステージの制約条件が異なり、不特定ユーザであるとのマッチングの方が、特定ユーザとのマッチングに対して、攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が低くなるように設定されている。
【0147】
なお、図16に示す例では、テストプレイの制約条件はクイックマッチにしか設定されていない。このような場合、クイックマッチ設定されているゲームルールの制約条件の一部または全部をテストプレイのプレイ内容に含めても良い。例えば、テストプレイのプレイ内容を制限時間10分、宝箱の数5個などとして、クイックマッチの条件を満たすものとしても良い。例えば、テストプレイにクイックマッチのゲームルールの制約条件をすべて含めることにより、クイックマッチにおけるゲームステージの制約条件を、テストプレイをクリア済みであることのみとしてもよい。
【0148】
〔マッチング処理部の構成〕
次に、図17を参照して、ゲームサーバ30が備えるマッチング処理部314の詳細について説明する。
【0149】
図17は、本実施形態に係るマッチング処理部314の機能構成の一例を示す図である。この図に示すマッチング処理部314の機能構成は、図8に示すマッチング処理部314の具体例である。マッチング処理部314は、対象ステージ決定部3141(ステージ決定部の一例)と、マッチング部3142とを備えている。
【0150】
対象ステージ決定部3141は、マッチング範囲が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数のゲームステージのうち対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定する。例えば、対象ステージ決定部3141は、選択されたマッチング方法によって、複数のゲームステージのうち対戦プレイに使用可能なゲームステージの制約条件(図16参照)を決定する。
【0151】
例えば、マッチング範囲として、不特定ユーザをマッチングの対象とする場合と特定ユーザをマッチングの対象とする場合とがある。対象ステージ決定部3141は、不特定ユーザをマッチング範囲とするマッチング方法(例えば、クイックマッチ及び条件マッチ)であるか、或いは、特定ユーザをマッチング範囲とするマッチング方法(例えば、フレンドマッチ及び指定マッチ)であるかによって、対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度が異なるように上記制約条件を決定する。
【0152】
即ち、対象ステージ決定部3141は、マッチング範囲が不特定ユーザであるか否かに基づいて、対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度が異なるように決定する。より具体的には、例えば対象ステージ決定部3141は、図16を参照して説明したように、クイックマッチ、条件マッチ、フレンドマッチ、及び指定マッチの4種類のマッチング方法のそれぞれで、対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度が異なるように、使用可能なゲームステージの制約条件(テストプレイのクリア状況及びゲームルールの制約条件)を決定する。
【0153】
マッチング部3142は、対象ステージ決定部3141により決定された使用可能なゲームステージのいずれかを使用して対戦プレイを行う防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行う。例えば、マッチング部3142は、選択されたマッチング方法とゲームステージの制約条件とに基づいて、防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行う。
【0154】
クイックマッチの場合、マッチング部3142は、クイックマッチを選択して防御側として対戦要求を行ったユーザ(防御側ユーザ)のいずれかと、クイックマッチを選択して攻撃側として対戦要求を行ったユーザのいずれかと、をマッチングする。このときマッチングの対象となるユーザ(マッチング範囲)は不特定ユーザである。また、使用可能なゲームステージは、図16に示すクイックマッチの場合の制約条件を満たすものである。例えば、マッチング部3142は、クイックマッチを選択して防御側として対戦要求を行ったユーザ(防御側ユーザ)のマッチング対象として、クイックマッチを選択して攻撃側として対戦要求を行ったユーザのいずれかを選択する。具体的には、例えばマッチング部3142は、攻撃側として対戦要求を行ったユーザの中からランダムに選択(各ユーザが選択される確率が均等になるように選択)する。また、マッチング部3142は、攻撃側として対戦要求を行ったユーザの中から対戦要求を行った順に選択してもよい。マッチング部3142は、マッチング対象として選択したユーザの中から攻撃側ユーザをゲームルールに従った人数分選択して防御側ユーザとマッチングを行う。
【0155】
条件マッチの場合、マッチング部3142は、条件マッチを選択して防御側として対戦要求を行ったユーザ(防御側ユーザ)のいずれかと、条件マッチを選択して攻撃側として対戦要求を行ったユーザのいずれかと、をマッチングする。このときマッチングの対象となるユーザ(マッチング範囲)はクイックマッチと同様に不特定ユーザである。また、使用可能なゲームステージは、図16に示す条件マッチの場合の制約条件を満たすものである。例えば、条件マッチを選択して攻撃側として対戦要求を行ったユーザのゲーム装置10には、条件マッチを選択して防御側として対戦要求を行ったユーザ(防御側ユーザ)が作成したルームを選択させる選択画面(例えば、図15に示すルーム選択画面G40)が表示され、当該選択画面でのルームの選択結果に基づいて、マッチング部3142は、防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行う。
【0156】
フレンドマッチの場合、マッチング部3142は、フレンドマッチを選択して防御側として対戦要求を行ったユーザ(防御側ユーザ)と、フレンドマッチを選択して攻撃側として対戦要求を行ったユーザと、をマッチングする。このときマッチングの対象となるユーザ(マッチング範囲)は、ユーザ同士がフレンド関係にあるユーザである。使用可能なゲームステージは、図16に示すフレンドマッチの場合の制約条件を満たすものである。
【0157】
指定マッチの場合、マッチング部3142は、指定マッチを選択して防御側として対戦要求を行ったユーザ(防御側ユーザ)により指定されたユーザを攻撃側ユーザとしてマッチングする。また、マッチング部3142は、指定マッチを選択して攻撃側として対戦要求を行ったユーザ(攻撃側ユーザ)により指定されたユーザを防御側ユーザとしてマッチングする。使用可能なゲームステージに制約条件は無い。
【0158】
〔マッチング処理の動作〕
次に、ゲームシステム1で実行されるマッチング処理の動作について説明する。
まず、ゲーム装置10のCPU11が実行する対戦要求送信処理の動作について説明する。図18は、本実施形態に係る対戦要求送信処理の一例を示すフローチャートである。この対戦要求送信処理は、図11のステップS301及び図12のS401の処理の具体例に相当する。
【0159】
CPU11は、表示部14の表示をマッチング方法選択画面G30(図13参照)に制御する(ステップS501)。CPU11は、マッチング方法選択画面G30に対するユーザの操作に基づいて、クイックマッチ、条件マッチ、フレンドマッチ、及び指定マッチの4種類のマッチング方法の中からマッチング方法を選択する(ステップS503)。
【0160】
そして、CPU11は、選択されたマッチング方法を示す情報と関連付けて対戦要求をゲームサーバ30へ送信する(ステップS505)。例えば、攻撃側として対戦ゲームに参加する場合、CPU11は、選択されたマッチング方法を示す情報と関連付けて攻撃側としての対戦要求をゲームサーバ30へ送信する。一方、防御側として対戦ゲームに参加する場合、CPU11は、選択されたマッチング方法を示す情報と関連付けて防御側としての対戦要求をゲームサーバ30へ送信する。なお、防御側ユーザが作成したゲームステージが複数保存されている場合には、使用するゲームステージの選択情報も関連付けて対戦要求をゲームサーバ30へ送信してもよい。
【0161】
次に、ゲームサーバ30のCPU31が実行するマッチング処理の動作について説明する。図19は、本実施形態に係るマッチング処理の一例を示すフローチャートである。
【0162】
CPU31は、ゲーム装置10から送信された対戦要求を取得する(ステップS601)。例えば、CPU31は、複数のゲーム装置10のそれぞれから送信された攻撃側としての対戦要求及び防御側としての対戦要求を取得する。
【0163】
CPU31は、ステップS601で取得した対戦要求に関連付けられているマッチング方法(防御側または攻撃側として参加するユーザにより選択されたマッチング方法)によって、複数のゲームステージのうち対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定する(ステップS603)。例えば、CPU31は、選択されたマッチング方法によって、対戦プレイに使用可能なゲームステージの制約条件を決定する。
【0164】
次に、CPU31は、ステップS603で決定された使用可能なゲームステージのいずれかを使用して対戦プレイを行う防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行う(ステップS605)。例えば、CPU31は、選択されたマッチング方法とゲームステージの制約条件とに基づいて、ステップS603で決定された使用可能なゲームステージの制約条件を満たすゲームステージのいずれかを使用して対戦プレイを行う防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行う。具体的には、例えば、CPU31は、選択されたマッチング方法がクイックマッチであれば、クイックマッチで対戦要求をした防御側ユーザと攻撃側ユーザとの中からランダムで防御側ユーザと攻撃側ユーザとを抽出してマッチングする。また、例えば、CPU31は、選択されたマッチング方法が条件マッチであれば、ルームに対して対戦要求を行った攻撃側ユーザを定員になるまで先着順で、ルームを作成したオナー(防御側ユーザ)とマッチングする。また、選択されたマッチング方法がフレンドマッチの場合、例えば、ルームの公開先がオナー(防御側ユーザ)と所定の関係にあるユーザ(例えば、フレンド)に限定される点が条件マッチと相違する。例えば、CPU31は、フレンドマッチの場合、ルームに対して対戦要求を行ったフレンド(攻撃側ユーザ)を定員になるまで先着順で、ルームを作成したオナー(防御側ユーザ)とマッチングする。
【0165】
なお、CPU31は、ユーザがルームを作成した際に、当該ユーザと所定の関係にあるユーザ(例えば、フレンド)に対して、当該ルームへの招待(対戦の招待)を通知しても良い。
【0166】
そして、CPU31は、マッチングした防御側ユーザのユーザ情報、攻撃側ユーザのユーザ情報、及び対戦プレイで使用するゲームステージの情報などが含まれるマッチング結果を、マッチングしたユーザのゲーム装置10へ送信する(ステップS607)。
【0167】
〔第2の実施形態のまとめ〕
以上説明してきたように、本実施形態に係るゲームシステム1は、ゲーム装置10とゲーム装置10と通信するゲームサーバ30とを備え、攻撃側ユーザと防御側ユーザとが防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦プレイを行う対戦ゲームにおける対戦相手のマッチング処理を実行する。防御側ユーザは、複数のゲームステージの作成が可能である。ゲームサーバ30は、マッチング処理を実行するマッチング処理部314を備える。例えば、マッチング処理部314は、対象ステージ決定部3141(ステージ決定部の一例)と、マッチング部3142とを備えている。対象ステージ決定部3141は、マッチングの対象とするユーザの範囲(例えば、マッチング範囲)が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数のゲームステージのうち対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定する。マッチング部3142は、対象ステージ決定部3141により決定された使用可能なゲームステージのいずれかを使用して対戦プレイを行う防御側ユーザと攻撃側ユーザとのマッチングを行う。
【0168】
これにより、ゲームシステム1は、ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦する対戦ゲームにおいて、マッチングの対象とするユーザの範囲の違いによって対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定するため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0169】
例えば、対象ステージ決定部3141は、マッチングの対象とするユーザが不特定ユーザであるか否かに基づいて、対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定する。
【0170】
これにより、ゲームシステム1は、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージを異ならせることができるため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0171】
なお、本実施形態において、ユーザがマッチング方法を選択すると、選択されたマッチング方法においてマッチングの対象とするユーザ(マッチング範囲)が不特定ユーザであるか否かに基づいて、対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度が異なるように決定する例を説明したが、逆に、ユーザがゲームステージを選択することにより、選択したゲームステージによって、利用可能なマッチング方法を選択可能に提示する構成としてもよい。
【0172】
また、防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して、作成した防御側ユーザ自身が攻撃側ユーザとなって対戦プレイのテストプレイを行うことが可能である。また、攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が、テストプレイにより攻撃側ユーザが勝利できたか否かに基づいて異なる。そして、対象ステージ決定部3141は、マッチングの対象とするユーザが不特定ユーザであるか否かによって、対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度が異なるように決定する。
【0173】
これにより、ゲームシステム1は、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度をテストプレイのクリア状況に基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができるため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0174】
また、攻撃側ユーザにとってのゲームステージの難易度が、防御側ユーザによりゲームステージに設定された対戦プレイを行う際のゲームルールに基づいて異なる。そして、対象ステージ決定部3141は、マッチングの対象とするユーザが不特定ユーザであるか否かによって、対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度が異なるように決定する。
【0175】
これにより、ゲームシステム1は、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度をゲームルールに基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができるため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0176】
また、ゲームルールには、攻撃側ユーザの数の制約条件が含まれる。
【0177】
これにより、ゲームシステム1は、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度を攻撃側ユーザの数の制約条件に基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができる。
【0178】
また、ゲームステージ内には、一又は複数の宝箱(特定オブジェクトの一例)が配置されており、対戦プレイにおいて、対戦プレイの開始から制限時間(所定時間の一例)が経過するまでの攻撃側ユーザによる宝箱の取得状況に基づいて、防御側ユーザ及び攻撃側ユーザの勝敗が決定される。そして、ゲームルールには、ゲームステージ内に配置されている宝箱の数の制約条件または制限時間の制約条件が含まれる。
【0179】
これにより、ゲームシステム1は、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度をゲームステージ内に配置されている宝箱の数の制約条件または制限時間の制約条件に基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができる。
【0180】
また、攻撃側ユーザが宝箱を取得するために必要なカギ(アイテムの一例)が、攻撃側ユーザが取得可能なようにゲームステージ内に配置されており、ゲームルールには、ゲームステージ内に配置されているカギの数の制約条件が含まれる。
【0181】
これにより、ゲームシステム1は、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度をゲームステージ内に配置されているカギの数の制約条件に基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができる。
【0182】
また、防御側ユーザは、ゲームステージを作成する際に、ゲームステージ内で少なくとも攻撃側ユーザの操作に応じて移動するキャラクタの移動を制限するブロック(制限オブジェクトの一例)のカスタマイズが可能である。
【0183】
これにより、ゲームシステム1は、防御側ユーザがゲームステージを作成する際に、ゲームステージ内のブロックの数や位置などによって、そのゲームステージの難易度を調整することができる。
【0184】
また、ゲームシステム1は、防御側ユーザが作成したゲームステージが複数ある場合、マッチング方法によって対戦プレイに使用可能なゲームステージのみを選択可能なように攻撃側ユーザに対して提示する。
【0185】
これにより、ゲームシステム1は、攻撃側ユーザが対戦ゲームに参加する際に、対戦する防御側ユーザを選択しやすくすることができる。
【0186】
[変形例]
以上、この発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成は上述の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。例えば、上述の各構成は、任意に組み合わせることができる。
【0187】
なお、上記実施形態では、攻撃側ユーザは、カギを所持していないと宝箱を取得できない仕様例を説明したが、宝箱の取得にカギが必要ない仕様としてもよい。また、上記実施形態では、攻撃側ユーザは、宝箱に到達したことに起因して宝箱を取得することで勝利条件を満たしたが、宝箱に到達したことによって勝利条件を満たしてもよい。
【0188】
また、上記実施形態では、攻撃側ユーザは、宝箱を一つ取得することが勝利条件である例を説明したが、一つに限られるものではなく、複数としてもよい。つまり、攻撃側ユーザの勝利条件は、宝箱を複数(例えば、2つ、3つなど)取得することとしてもよい。攻撃側ユーザが勝利するために取得しなければならない宝箱の数が多いほど、攻撃側ユーザが勝利する難易度が上がる。
【0189】
また、上記実施形態では、防御側ユーザも攻撃側ユーザと同様に対戦プレイにおいてキャラクタを操作するが、防御側ユーザは必ずしも操作対象となるキャラクタが存在しなくても良い。例えば、防御側ユーザは、自身が作成したゲームステージにおいて、仕掛けたトラップ等によって制限時間までに宝箱を守れるかを見ているだけでも良い。或いは、防御側ユーザが対戦プレイへ介入する要素は、大砲などの武器やトラップ等を動作させる操作(例えば、大砲を打つ、NPCを出現させる、ブロックを落下させるトラップを発動させる、など)だけであっても良い。
【0190】
また、上述のゲーム処理部110、またはサーバ処理部310の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することによりゲーム処理部110、またはサーバ処理部310としての処理の一部または全部を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0191】
また、上述のゲーム処理部110、またはサーバ処理部310の一部または全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、または全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、または汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。
【0192】
また、上述のゲーム処理部110の一部の構成を、サーバ処理部310が備えてもよい。例えば、ゲームサーバ30がゲーム処理の大部分を担い、ゲーム装置10は、ゲームサーバ30が実行するゲーム処理に基づくゲーム画像の表示とユーザの操作の入力とを担う構成としてもよい。
【0193】
また、ゲームサーバ30は、一つのコンピュータ装置に集約して構成されてもよいし、複数のコンピュータ装置に分散されて構成されてもよい。例えば、ゲームサーバ30は、ネットワークNWを介して接続される複数のコンピュータ装置に分散して構成されてもよい。一例として、ゲームサーバ30のマッチング処理を行うサーバとゲーム処理を行うサーバとが別のコンピュータ装置に分散されて構成されてもよい。また、ゲームサーバ30でマッチング処理を行った後、マッチングしたゲーム装置10同士がP2P通信を行って対戦プレイを行ってもよい。
【0194】
また、ゲーム装置10のゲーム処理部110が備える構成の少なくとも一部は、ゲームサーバ30に備えられてもよい。例えば、ユーザの操作入力とゲーム画面の映像の描画及び音声の再生のみをゲーム装置10が行い、描画データ及び音声データの生成を含むゲーム処理をゲームサーバ30で行う所謂クラウドゲームの構成としても良い。
【0195】
[付記A]
以上の記載から本発明は例えば以下のように把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0196】
例えば、防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して防御側ユーザと攻撃側ユーザとが対戦するような対戦ゲームでは、防御側ユーザが作成したゲームステージを、複数の攻撃側ユーザが協力してプレイすることにより攻略することがゲームの醍醐味の一つである。しかしながら、一方で、そのような協力してプレイすることを煩わしく感じるユーザもいた。
【0197】
本発明のいくつかの態様は、複数ユーザによる対戦ゲームにおいて、ユーザ間の協力要素を低減したゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲームシステムを提供することを目的の一つとする。
【0198】
(付記A1)本発明の一態様に係るゲームプログラムは、複数の攻撃側ユーザと少なくとも一の防御側ユーザとによる対戦ゲームの処理を実行するゲームプログラムであって、コンピュータに、前記対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、複数の前記攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタを、前記防御側ユーザが作成したゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)内で移動させるステップ(S103、S203)と、前記ゲーム空間内に配置されている特定オブジェクト(例えば、宝箱)に前記攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達した前記特定オブジェクトを、当該キャラクタを操作する前記攻撃側ユーザに取得させるステップ(S211)と、複数の前記攻撃側ユーザのうち、前記特定オブジェクトを取得した前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを勝利条件が満たされたとして終了するとともに、他の前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを継続させるステップ(S307、S309、311)と、前記対戦プレイの開始から所定時間(例えば、制限時間)が経過するまで、前記攻撃側ユーザに取得されずに残存している前記特定オブジェクトの残存状況が所定の残存状況(例えば、残存している宝箱がゼロ)とならないように維持された場合、前記防御側ユーザの勝利条件が満たされたとして、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザのすべての前記対戦プレイを終了するステップ(S413、S315)と、を実行させる。
【0199】
付記A1の構成によれば、複数の攻撃側ユーザと防御側ユーザとの対戦ゲームであっても、基本的に個人戦であるため、複数のユーザによる対戦ゲームにおいて、ユーザ間の協力要素を低減したゲームを提供することができる。よって、他のユーザと仲間としての協力や相談等をする必要が無く、気軽に対戦ゲームに参加することができる。
【0200】
(付記A2)また、本発明の一態様は、付記A1に記載のゲームプログラムであって、前記コンピュータに、前記所定時間(例えば、制限時間)が経過するまでに、複数の前記攻撃側ユーザのすべてが前記特定オブジェクト(例えば、宝箱)を取得した場合、すべての前記攻撃側ユーザの勝利条件が満たされたとして、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザのすべての前記対戦プレイを終了するステップ(S309、S411)、を実行させる。
【0201】
付記A2の構成によれば、所定時間(例えば、制限時間)内で複数の攻撃側ユーザのすべてが特定オブジェクト(例えば、宝箱)を取得したか否かで攻撃側ユーザと防御側ユーザとの勝敗が決定するため、個人戦でありながらも、最終的に防御側ユーザを敗北させるためには、すべての攻撃側ユーザそれぞれのプレイ結果で決まるため、チーム戦の要素も提供することができる。
【0202】
(付記A3)また、本発明の一態様は、付記A1または付記A2に記載のゲームプログラムであって、前記攻撃側ユーザが前記特定オブジェクト(例えば、宝箱)を取得するために必要なアイテム(例えば、カギ)が、前記攻撃側ユーザが取得可能なように前記ゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)内に配置されており、前記取得するステップにおいて、前記ゲーム空間内に配置されている複数の特定オブジェクトのいずれかに前記アイテムを取得済みの前記攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達した前記特定オブジェクトを、当該キャラクタを操作する前記攻撃側ユーザに取得させる。
【0203】
付記A3の構成によれば、攻撃側ユーザが単純に特定オブジェクト(例えば、宝箱)の位置に向かうだけではなくなるため、ゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)の攻略要素が増え、ゲーム性を向上させることができる。
【0204】
(付記A4)また、本発明の一態様は、付記A3に記載のゲームプログラムであって、前記攻撃側ユーザは、前記ゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)内に配置されている前記アイテム(例えば、カギ)、及び他の前記攻撃側ユーザが取得済みの前記アイテムを取得可能である。
【0205】
付記A4の構成によれば、攻撃側ユーザ同士でアイテム(例えば、カギ)の奪い合いをすることもできるため、アイテム(例えば、カギ)を取得した状態で特定オブジェクト(例えば、宝箱)まで向かうことの難易度を上げることができる。
【0206】
(付記A5)また、本発明の一態様は、付記A3または付記A4に記載のゲームプログラムであって、前記ゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)内に配置される前記アイテム(例えば、カギ)は、所定の追加条件に基づいて前記ゲーム空間内に新たに配置される。
【0207】
付記A5の構成によれば、対戦プレイの開始時点では、アイテム(例えば、カギ)の数を特定オブジェクト(例えば、宝箱)よりも少なくしておくことにより、攻撃側ユーザによるアイテム(例えば、カギ)の奪い合いを促進することができる。
【0208】
(付記A6)また、本発明の一態様は、付記A5に記載のゲームプログラムであって、前記所定の追加条件は、前記対戦プレイの開始からの時間経過に基づく条件である。
【0209】
付記A6の構成によれば、対戦プレイの開始時点では、アイテム(例えば、カギ)の数を特定オブジェクト(例えば、宝箱)よりも少なくしておくことにより、攻撃側ユーザによるアイテム(例えば、カギ)の奪い合いを促進することができる。
【0210】
(付記A7)また、本発明の一態様は、付記A1から付記A6のいずれか一に記載のゲームプログラムであって、前記防御側ユーザは、前記ゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)を作成する際に、少なくとも前記ゲーム空間内における前記キャラクタの移動を制限する制限オブジェクト(例えば、ブロック)のカスタマイズが可能である。
【0211】
付記A7の構成によれば、攻撃側ユーザのキャラクタの移動の難易度を調整してゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)を作成することができる。例えば、防御側ユーザは、難易度の異なる複数のゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)を作成することにより、対戦ごとに、難易度を変えたゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)を使用することができる。
【0212】
(付記A8)また、本発明の一態様に係るゲーム処理方法は、複数の攻撃側ユーザと少なくとも一の防御側ユーザとによる対戦ゲームの処理を実行するコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、前記対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、複数の前記攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタを、前記防御側ユーザが作成したゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)内で移動させるステップ(S103、S203)と、前記ゲーム空間内に配置されている特定オブジェクト(例えば、宝箱)に前記攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達した前記特定オブジェクトを、当該キャラクタを操作する前記攻撃側ユーザに取得させるステップ(S211)と、複数の前記攻撃側ユーザのうち、前記特定オブジェクトを取得した前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを勝利条件が満たされたとして終了するとともに、他の前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを継続させるステップ(S307、S309、311)と、前記対戦プレイの開始から所定時間(例えば、制限時間)が経過するまで、前記攻撃側ユーザに取得されずに残存している前記特定オブジェクトの残存状況が所定の残存状況(例えば、残存している宝箱がゼロ)とならないように維持された場合、前記防御側ユーザの勝利条件が満たされたとして、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザのすべての前記対戦プレイを終了するステップ(S413、S315)と、を含む。
【0213】
付記A8の構成によれば、複数の攻撃側ユーザと防御側ユーザとの対戦ゲームであっても、基本的に個人戦であるため、複数のユーザによる対戦ゲームにおいて、ユーザ間の協力要素を低減したゲームを提供することができる。よって、他のユーザと仲間としての協力や相談等をする必要が無く、気軽に対戦ゲームに参加することができる。
【0214】
(付記A9)また、本発明の一態様に係るゲームシステム(1)は、ゲーム装置(10)と前記ゲーム装置と通信するゲームサーバ(30)とを備え、複数の攻撃側ユーザと少なくとも一の防御側ユーザとによる対戦ゲームの処理を実行するゲームシステムであって、前記対戦ゲームにおける対戦プレイにおいて、複数の前記攻撃側ユーザのそれぞれの操作に基づいてそれぞれのキャラクタを、前記防御側ユーザが作成したゲーム空間(例えば、ゲームフィールドGF)内で移動させるキャラクタ制御部(S103、S203)と、前記ゲーム空間内に配置されている特定オブジェクト(例えば、宝箱)に前記攻撃側ユーザのキャラクタのいずれかが到達したことに起因して、当該キャラクタが到達した前記特定オブジェクトを、当該キャラクタを操作する前記攻撃側ユーザに取得させる取得管理部(S211)と、複数の前記攻撃側ユーザのうち、前記特定オブジェクトを取得した前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを勝利条件が満たされたとして終了するとともに、他の前記攻撃側ユーザの前記対戦プレイを継続させ(S307、S309、311)、前記対戦プレイの開始から所定時間(例えば、制限時間)が経過するまで、前記攻撃側ユーザに取得されずに残存している前記特定オブジェクトの残存状況が所定の残存状況(例えば、残存している宝箱がゼロ)とならないように維持された場合、前記防御側ユーザの勝利条件が満たされたとして、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザのすべての前記対戦プレイを終了する(S413、S315)プレイ管理部(117)と、を備える。
【0215】
付記A9の構成によれば、複数の攻撃側ユーザと防御側ユーザとの対戦ゲームであっても、基本的に個人戦であるため、複数のユーザによる対戦ゲームにおいて、ユーザ間の協力要素を低減したゲームを提供することができる。よって、他のユーザと仲間としての協力や相談等をする必要が無く、気軽に対戦ゲームに参加することができる。
【0216】
[付記B]
以上の記載から本発明は例えば以下のようにも把握される。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を便宜的に括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の態様に限定されるものではない。
【0217】
例えば、ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦する対戦ゲームでは、作成されたゲームステージの難易度が適正でないことや、或いは故意に高すぎる難易度になっていることもあり得る。そのため、そのようなゲームステージを使用してプレイする他のユーザは、そのゲームステージに不満を抱くことがあり得る。
【0218】
本発明のいくつかの態様は、ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦する対戦ゲームにおいて、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減するゲームプログラム、ゲーム処理方法、及びゲームシステムを提供することを目的の一つとする。
【0219】
(付記B1)本発明の一態様に係るゲームプログラムは、攻撃側ユーザと防御側ユーザとが前記防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦プレイを行う対戦ゲームにおける対戦相手のマッチング処理を実行するゲームプログラムであって、前記防御側ユーザは、複数の前記ゲームステージの作成が可能であり、コンピュータに、前記マッチングの対象とするユーザの範囲(例えば、マッチング範囲)が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数の前記ゲームステージのうち前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージを決定するステップ(S603)と、前記決定された使用可能な前記ゲームステージのいずれかを使用して前記対戦プレイを行う前記防御側ユーザと前記攻撃側ユーザとのマッチングを行うステップ(S605)と、を実行させる。
【0220】
付記B1の構成によれば、ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦する対戦ゲームにおいて、マッチングの対象とするユーザの範囲の違いによって対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定するため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0221】
(付記B2)また、本発明の一態様は、付記B1に記載のゲームプログラムであって、前記決定するステップにおいて、前記マッチングの対象とするユーザが不特定ユーザであるか否かに基づいて、前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージを決定する。
【0222】
付記B2の構成によれば、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージを異ならせることができるため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0223】
(付記B3)また、本発明の一態様は、付記B1または付記B2に記載のゲームプログラムであって、前記防御側ユーザが作成した前記ゲームステージを使用して、作成した前記防御側ユーザ自身が前記攻撃側ユーザとなって前記対戦プレイのテストプレイを行うことが可能であり、前記攻撃側ユーザにとっての前記ゲームステージの難易度が、前記テストプレイにより前記攻撃側ユーザが勝利できたか否かに基づいて異なり、前記決定するステップにおいて、前記マッチングの対象とするユーザが不特定ユーザであるか否かによって、前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージの難易度が異なるように決定する。
【0224】
付記B3の構成によれば、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度をテストプレイにより攻撃側ユーザが勝利できたか否かに基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができるため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0225】
(付記B4)また、本発明の一態様は、付記B1から付記B3のいずれか一に記載のゲームプログラムであって、前記攻撃側ユーザにとっての前記ゲームステージの難易度が、前記防御側ユーザにより前記ゲームステージに設定された前記対戦プレイを行う際のゲームルールに基づいて異なり、前記決定するステップにおいて、前記マッチングの対象とするユーザが不特定ユーザであるか否かによって、前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージの難易度が異なるように決定する。
【0226】
付記B4の構成によれば、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度をゲームルールに基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができるため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0227】
(付記B5)また、本発明の一態様は、付記B4に記載のゲームプログラムであって、前記ゲームルールには、前記攻撃側ユーザの数の制約条件が含まれる。
【0228】
付記B5の構成によれば、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度を攻撃側ユーザの数の制約条件に基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができる。
【0229】
(付記B6)また、本発明の一態様は、付記B4または付記B5に記載のゲームプログラムであって、前記ゲームステージ内には、一又は複数の特定オブジェクト(例えば、宝箱)が配置されており、前記対戦プレイにおいて、前記対戦プレイの開始から所定時間(例えば、制限時間)が経過するまでの前記攻撃側ユーザによる前記特定オブジェクトの取得状況に基づいて、前記防御側ユーザ及び前記攻撃側ユーザの勝敗が決定され、前記ゲームルールには、前記ゲームステージ内に配置されている前記特定オブジェクトの数の制約条件または前記所定時間の制約条件が含まれる。
【0230】
付記B6の構成によれば、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度をゲームステージ内に配置されている特定オブジェクト(例えば、宝箱)の数の制約条件または対戦プレイの開始からの時間の制約条件に基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができる。
【0231】
(付記B7)また、本発明の一態様は、付記B6に記載のゲームプログラムであって、前記攻撃側ユーザが前記特定オブジェクト(例えば、宝箱)を取得するために必要なアイテム(例えば、カギ)が、前記攻撃側ユーザが取得可能なように前記ゲームステージ内に配置されており、前記ゲームルールには、前記ゲームステージ内に配置されている前記アイテムの数の制約条件が含まれる。
【0232】
付記B7の構成によれば、防御側ユーザが作成したゲームステージの難易度をゲームステージ内に配置されているアイテム(例えば、カギ)の数の制約条件に基づいて判断し、不特定ユーザとマッチングする場合と特定ユーザとマッチングする場合とで対戦プレイに使用可能なゲームステージの難易度を異ならせることができる。
【0233】
(付記B8)また、本発明の一態様は、付記B5から付記B7のいずれか一に記載のゲームプログラムであって、前記防御側ユーザは、前記ゲームステージを作成する際に、前記ゲームステージ内で少なくとも前記攻撃側ユーザの操作に応じて移動するキャラクタの移動を制限する制限オブジェクト(例えば、ブロック)のカスタマイズが可能である。
【0234】
付記B8の構成によれば、防御側ユーザがゲームステージを作成する際に、ゲームステージ内の制限オブジェクト(例えば、ブロック)の数や位置などによって、そのゲームステージの難易度を調整することができる。
【0235】
(付記B9)また、本発明の一態様に係るゲーム処理方法は、攻撃側ユーザと防御側ユーザとが前記防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦プレイを行う対戦ゲームにおける対戦相手のマッチング処理を実行するコンピュータにより実行されるゲーム処理方法であって、前記防御側ユーザは、複数の前記ゲームステージの作成が可能であり、前記マッチングの対象とするユーザの範囲(例えば、マッチング範囲)が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数の前記ゲームステージのうち前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージを決定するステップ(S603)と、前記決定された使用可能な前記ゲームステージのいずれかを使用して前記対戦プレイを行う前記防御側ユーザと前記攻撃側ユーザとのマッチングを行うステップ(S605)と、を含む。
【0236】
付記B9の構成によれば、ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦する対戦ゲームにおいて、マッチングの対象とするユーザの範囲の違いによって対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定するため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【0237】
(付記B10)また、本発明の一態様に係るゲームシステムは、攻撃側ユーザと防御側ユーザとが前記防御側ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦プレイを行う対戦ゲームの処理を実行するゲーム装置(10)と、前記対戦ゲームにおける対戦相手のマッチング処理を実行するゲームサーバ(30)とを備えるゲームシステムであって、前記防御側ユーザは、複数の前記ゲームステージの作成が可能であり、前記ゲームサーバは、前記マッチングの対象とするユーザの範囲(例えば、マッチング範囲)が異なる複数のマッチング方法の中から選択されたマッチング方法によって、複数の前記ゲームステージのうち前記対戦プレイに使用可能な前記ゲームステージを決定するゲームステージ決定部(3141、S603)と、前記決定された使用可能な前記ゲームステージのいずれかを使用して前記対戦プレイを行う前記防御側ユーザと前記攻撃側ユーザとのマッチングを行うマッチング部(3142、S605)と、を備える。
【0238】
付記B10の構成によれば、ユーザが作成したゲームステージを使用して対戦する対戦ゲームにおいて、マッチングの対象とするユーザの範囲の違いによって対戦プレイに使用可能なゲームステージを決定するため、ゲームステージに関するユーザの不満を軽減することができる。
【符号の説明】
【0239】
1 ゲームシステム、10 ゲーム装置、11 CPU、12 通信部、13 入力部、14 表示部、15 記憶部、30 ゲームサーバ、31 CPU、32 通信部、35 記憶部、110 ゲーム処理部、111 ゲームステージ管理部、112 対戦要求部、113 プレイ進行管理部、114 ゲームデータ授受部、115 キャラクタ制御部、116 取得管理部、117 プレイ管理部、118 表示制御部、151 ユーザデータ記憶部、152 ゲームステージ記憶部、153 所持データ記憶部、310 サーバ処理部、311 サーバ側ゲーム処理部、312 ゲームステージ管理部、313 ゲームデータ授受部、314 マッチング処理部、3141 対象ステージ決定部、3142 マッチング部、351 ユーザデータ記憶部、352 ゲームステージ記憶部、353 所持データ記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
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図19