(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149706
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】フィーダ入替システム
(51)【国際特許分類】
H05K 13/02 20060101AFI20241010BHJP
H05K 13/00 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
H05K13/02 Z
H05K13/00 Z
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024130204
(22)【出願日】2024-08-06
(62)【分割の表示】P 2023207296の分割
【原出願日】2013-02-04
(71)【出願人】
【識別番号】000237271
【氏名又は名称】株式会社FUJI
(74)【代理人】
【識別番号】100098420
【弁理士】
【氏名又は名称】加古 宗男
(72)【発明者】
【氏名】水野 貴幸
(72)【発明者】
【氏名】川合 英俊
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】田中 啓太
(57)【要約】
【課題】部品実装機の稼働中のフィーダ交換作業の自動化を可能とする。
【解決手段】部品実装機35の部品吸着位置に部品を供給する複数のカセット式フィーダ11を基板搬送方向に並べてセットする吸着作業エリア41と、吸着作業エリア41の使用済みのカセット式フィーダ11と入れ替える次のカセット式フィーダ11を収納すると共に前記使用済みのカセット式フィーダ11を回収するフィーダストックエリア43と、吸着作業エリア41の使用済みのカセット式フィーダ11とフィーダストックエリア43に収納されたカセット式フィーダ11を入れ替える入替ロボット45とを備える。入替ロボット45は、吸着作業エリア41の使用済みのカセット式フィーダ11とフィーダストックエリア43に収納されたカセット式フィーダ11を入れ替えるとき、カセット式フィーダ11を1個ずつ移動させる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
部品実装機の部品吸着位置に部品を供給する複数のフィーダを基板搬送方向に並べてセットする吸着作業エリアと、
前記吸着作業エリアの使用済みのフィーダと入れ替える次のフィーダを収納すると共に前記使用済みのフィーダを回収するフィーダストックエリアと、
前記吸着作業エリアの使用済みのフィーダと前記フィーダストックエリアに収納されたフィーダを入れ替える入替ロボットと、
を備え、
前記吸着作業エリアに収納されたフィーダと前記フィーダストックエリアに収納されたフィーダは、それぞれ前記基板搬送方向に並べてセットされ、
前記入替ロボットは、前記吸着作業エリアの使用済みのフィーダと前記フィーダストックエリアに収納されたフィーダを入れ替えるとき、フィーダを1個ずつ移動させる、フィーダ入替システム。
【請求項2】
部品実装機の部品吸着位置に部品を供給する複数のフィーダを基板搬送方向に並べてセットする吸着作業エリアと、
前記吸着作業エリアの使用済みのフィーダと入れ替える次のフィーダを前記基板搬送方向に並べて収納するフィーダストックエリアと、
前記フィーダストックエリアからフィーダを取り出して前記吸着作業エリアに補給するロボットと、
を備え、
前記フィーダストックエリアは1つであり、前記吸着作業エリアの正面側に配置され、 前記吸着作業エリアに収納されたフィーダと前記フィーダストックエリアに収納されたフィーダは、同じ高さにセットされる、フィーダ入替システム。
【請求項3】
前記フィーダはカセット式フィーダである、請求項1又は2に記載のフィーダ入替システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、部品実装機の稼働中(生産中)のフィーダ交換作業の自動化を可能とするフィーダ入替システムに関する発明である。
【背景技術】
【0002】
従来の部品実装機は、特許文献1(特開2009-266990号公報)に示すように、キャスタ付きの一括交換台車に多数のテープフィーダを搭載し、この一括交換台車によって部品実装機へのテープフィーダの着脱を一括して行うようにしたり、或は、特許文献2(特開2012-169685号公報)に示すように、部品実装機に設けたフィーダセット台に多数のテープフィーダを着脱可能にセットするようにしたものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2009-266990号公報
【特許文献2】特開2012-169685号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来の部品実装機では、部品実装機の稼働中(生産中)に部品切れになったテープフィーダへの部品の補給や生産基板の変更等によるテープフィーダの交換は、作業者が手作業で行っていたため、人為的な作業ミスにより間違ったテープフィーダをセットして生産を停止させてしまう可能性があった。しかも、手作業によるテープフィーダの交換は、手間がかかるだけでなく、テープフィーダの交換時期が重なってしまった場合(ラッシュ時)には、人手が足りず、部品実装機を停止させてしまうことがあった。
【0005】
そこで、本発明の目的は、部品実装機の稼働中のフィーダ交換作業の自動化を可能とするフィーダ入替システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明は、部品実装機の部品吸着位置に部品を供給する複数のフィーダを基板搬送方向に並べてセットする吸着作業エリアと、
前記吸着作業エリアの使用済みのフィーダと入れ替える次のフィーダを収納すると共に前記使用済みのフィーダを回収するフィーダストックエリアと、
前記吸着作業エリアの使用済みのフィーダと前記フィーダストックエリアに収納されたフィーダを入れ替える入替ロボットと、
を備え、
前記吸着作業エリアに収納されたフィーダと前記フィーダストックエリアに収納されたフィーダは、それぞれ前記基板搬送方向に並べてセットされ、
前記入替ロボットは、前記吸着作業エリアの使用済みのフィーダと前記フィーダストックエリアに収納されたフィーダを入れ替えるとき、フィーダを1個ずつ移動させることを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】
図1は本発明の実施例1の部品実装機のカセット式フィーダ入替システムを示す斜視図である。
【
図2】
図2はカセット式フィーダを示す斜視図である。
【
図3】
図3は本発明の実施例2の部品実装機のカセット式フィーダ入替システムを示す斜視図である。
【
図4】
図4は本発明の実施例3の部品実装機のカセット式フィーダ入替システムを示す斜視図である。
【
図5】
図5は本発明に関連する参考例としての実施例4の部品実装機のカセット式フィーダ入替システムを示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態を4つの実施例1~4を用いて説明する。
【実施例0009】
本発明の実施例1を
図1及び
図2に基づいて説明する。
まず、
図2に基づいてカセット式フィーダ11の構成を説明する。
カセット式フィーダ11のカセットケース12は、透明又は不透明のプラスチック板又は金属板等により形成され、その側面部(カバー)が開閉可能となっている。カセットケース12内には、部品供給テープ13が巻回されたテープリール14を着脱可能(交換可能)に装填するテープ装填部15が設けられている。テープ装填部15の中心には、テープリール14を回転可能に保持するリール保持軸16が設けられている。
【0010】
カセットケース12内には、テープリール14から引き出した部品供給テープ13を部品吸着位置へ送るテープ送り機構18と、部品吸着位置の手前で部品供給テープ13からトップフィルム20を剥離して該部品供給テープ13内の部品を露出させるトップフィルム剥離機構19とが設けられている。部品吸着位置は、カセットケース12の上面のテープ送り方向側の端部付近に位置している。カセットケース12内には、テープリール14から引き出した部品供給テープ13を部品吸着位置へ案内するテープガイド21が設けられている。
【0011】
テープ送り機構18は、部品吸着位置の下方付近に設けられたスプロケット22と、このスプロケット22を回転駆動するモータ23等から構成され、部品供給テープ13の片方の側縁に所定ピッチで形成されたテープ送り穴にスプロケット22の歯を噛み合わせて該スプロケット22を回転させることで、部品供給テープ13を部品吸着位置へピッチ送りするようになっている。
【0012】
トップフィルム剥離機構19は、部品吸着位置の手前で部品供給テープ13を押さえて該部品供給テープ13の上面からトップフィルム20を剥離するためのテープ押え25と、該テープ押え25で剥離したトップフィルム20をテープ送り方向とは逆方向に引っ張ってカセットケース12の上部に設けられたトップフィルム回収部26内へ送り込むトップフィルム送りギア機構27と、該トップフィルム送りギア機構27を駆動するモータ28等から構成されている。
【0013】
カセットケース12のうちのテープ送り方向側の端縁部には、部品吸着位置を通過して部品が取り出された廃棄テープ13a(本実施例1ではトップフィルム20が剥離されたキャリアテープのみ)を下方に案内して排出する廃棄テープ排出通路30が下方に延びるように設けられ、該廃棄テープ排出通路30の出口30aがカセットケース12のテープ送り方向側の端面の中央より下側の位置に設けられている。廃棄テープ排出通路30の上部には、エアー導入口(図示せず)がカセットケース12のうちのテープ送り方向側の端面に開口するように設けられ、該エアー導入口から該廃棄テープ排出通路30内にエアーを導入して該廃棄テープ排出通路30内に下向きのエアーの流れを生じさせるようになっている。
【0014】
カセットケース12内には、テープ送り機構18のモータ23やトップフィルム剥離機構19のモータ28を制御する制御装置32が設けられている。その他、図示はしないが、カセットケース12には、後述するカセット式フィーダ入替システム34側の通信・電源用のコネクタと接続される通信・電源用のコネクタが設けられている。
【0015】
また、カセットケース12の所定位置には、フィーダ識別情報(以下「フィーダID」と表記する)を記録又は記憶した識別情報記録部(図示せず)が設けられている。この識別情報記録部としては、例えばフィーダIDをバーコード、二次元コード等で記録したコードラベルを用いても良いし、フィーダIDのデータを記憶した電子タグ(RFタグ、ICタグ、電波タグ、無線タグとも呼ばれる)を用いても良い。
【0016】
次に、上記構成のカセット式フィーダ11を用いたカセット式フィーダ入替システム34(マルチフィーダユニット)の構成を
図1に基づいて説明する。部品実装機35は、ベース台36上に搭載されている。部品実装機35には、回路基板を搬送する2本のコンベア37と、カセット式フィーダ11から供給される部品を吸着して回路基板に実装する吸着ノズル(図示せず)を保持する装着ヘッド38と、装着ヘッド38をXY方向(左右前後方向)に移動させるXY移動機構39と、吸着ノズルに吸着した部品を撮像する撮像装置(図示せず)等が設けられている。
【0017】
カセット式フィーダ入替システム34は、部品実装機35の前方(コンベア37の搬送方向と直交する方向)に着脱可能に設置されている。カセット式フィーダ入替システム34には、吸着作業エリア41と入替エリア42とフィーダストックエリア43が上下3段に設けられている。最上段に位置する吸着作業エリア41は、部品実装機35の部品吸着位置に部品を供給する複数のカセット式フィーダ11を並べてセットするエリアである。この吸着作業エリア41には、カセット式フィーダ11を位置決めする位置決めピン等の位置決め機構(図示せず)と、ばね機構等によりカセット式フィーダ11を保持する保持機構(図示せず)が設けられている。更に、吸着作業エリア41には、カセット式フィーダ11側の通信・電源用のコネクタ(図示せず)と接続される通信・電源用のコネクタ(図示せず)が設けられ、双方のコネクタの接続によりカセットケース12内の制御装置32と部品実装機35の制御装置との間で制御信号等を送受信すると共に、カセットケース12内の制御装置32等に通電されるようになっている。
【0018】
最下段に位置するフィーダストックエリア43は、吸着作業エリア41の使用済みのカセット式フィーダ11と入れ替える次のカセット式フィーダ11を収納すると共に使用済みのカセット式フィーダ11を回収するエリアである。このフィーダストックエリア43には、カセット式フィーダ11を1個ずつセットするスロットが該フィーダストックエリア43に収容可能なフィーダ数分だけ形成されていると共に、各スロットにセットしたカセット式フィーダ11の識別情報記録部からフィーダIDを読み取る識別情報読取り部(図示せず)が設けられ、該識別情報読取り部で読み取ったフィーダIDをカセット式フィーダ入替システム34の制御装置(制御手段)に送信して、各スロットにセットしたカセット式フィーダ11の部品種等を自動認識するようになっている。
【0019】
中段に位置する入替エリア42は、吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43との間でカセット式フィーダ11を入れ替える際に吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43の空きスロット(空きスペース)に合わせてカセット式フィーダ11を左右方向(X方向)に移動させるためのエリアである。
【0020】
カセット式フィーダ入替システム34の前方には、入替ロボット45が設けられている。この入替ロボット45は、カセット式フィーダ11をクランプするクランプ機構46と、該クランプ機構46を吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43との間で昇降させる昇降機構47と、該クランプ機構46を入替エリア42でカセット式フィーダ11の配列方向に移動させる水平移動機構48とから構成されている。
図1には、入替ロボット45が1台しか記載されていないが、2台の入替ロボット45を設けた構成としても良い。以下の説明では、2台の入替ロボット45で運用する例を説明する。
【0021】
次に、上記構成のカセット式フィーダ入替システム34の動作を説明する。
生産中(部品実装機35の稼働中)は、カセット式フィーダ入替システム34の最上段の吸着作業エリア41に生産に必要な数のカセット式フィーダ11がセットされ、且つ、最下段のフィーダストックエリア43に吸着作業エリア41の部品切れ(使用済み)のカセット式フィーダ11と入れ替える次のカセット式フィーダ11が収納されている。
【0022】
生産中に吸着作業エリア41のいずれかのカセット式フィーダ11が部品切れになると、一方の入替ロボット45のクランプ機構46を昇降機構47によって吸着作業エリア41の位置まで上昇させた後、該クランプ機構46を水平移動機構48によってX方向(カセット式フィーダ11の配列方向)に移動させて、該クランプ機構46の位置を部品切れのカセット式フィーダ11の位置に合わせて、該部品切れのカセット式フィーダ11をクランプして吸着作業エリア41の保持機構から取り外す。この後、該クランプ機構46を中段の入替エリア42まで下降させることで、該クランプ機構46にクランプした該部品切れのカセット式フィーダ11を中段の入替エリア42まで下降させた後、該クランプ機構46を水平移動機構48によってX方向に移動させて、該部品切れのカセット式フィーダ11のX方向の位置を最下段のフィーダストックエリア43の空きスロットの位置に合わせた後、該部品切れのカセット式フィーダ11を下降させてフィーダストックエリア43の空きスロットに回収する。尚、フィーダストックエリア43に空きスロットが無い場合は、該部品切れのカセット式フィーダ11を入替エリア42で待機させる。そして、フィーダストックエリア43内の部品切れのカセット式フィーダ11が手動又は自動で排出されることにより、待機が解除される。
【0023】
以上のようにして最上段の吸着作業エリア41から部品切れのカセット式フィーダ11を取り出して最下段のフィーダストックエリア43に回収する動作と同時に又は相前後して、他方の入替ロボット45のクランプ機構46を昇降機構47によって最下段のフィーダストックエリア43の位置まで下降させた後、該クランプ機構46を水平移動機構48によってX方向に移動させて、該クランプ機構46を部品切れのカセット式フィーダ11と入れ替える次のカセット式フィーダ11の位置に合わせて、該次のカセット式フィーダ11をクランプする。この後、該クランプ機構46を中段の入替エリア42まで上昇させることで、該クランプ機構46にクランプした次のカセット式フィーダ11を中段の入替エリア42まで上昇させた後、該クランプ機構46を水平移動機構48によってX方向に移動させて、該次のカセット式フィーダ11のX方向の位置を最上段の吸着作業エリア41の部品切れのカセット式フィーダ11が取り出されたスロットの位置に合わせた後、該次のカセット式フィーダ11を上昇させて吸着作業エリア41のスロットにセットする。このセット時に、該次のカセット式フィーダ11が位置決め機構により位置決めされて、保持機構により保持される。
【0024】
尚、生産開始前に吸着作業エリア41にカセット式フィーダ11をセットする作業は、作業者が手作業で行っても良いし、入替ロボット45によってフィーダストックエリア43から吸着作業エリア41にカセット式フィーダ11を載せ替えるようにしても良い。
【0025】
以上説明した本実施例1では、生産中に吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43との間で入替ロボット45によってカセット式フィーダ11を自由に入れ替えることができ、カセット式フィーダ11の交換作業を自動化することができる。
【0026】
更に、吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43との間に入替エリア42を設けて、吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43との間でカセット式フィーダ11を入れ替える際に吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43の空きスロットに合わせてカセット式フィーダ11をX方向に移動させたり、カセット式フィーダ11を入れる方のエリアに空きスロットが無い場合には、当該空きスロットが出来るまで当該カセット式フィーダ11を入替エリア42で待機させるようにしたので、吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43との間のカセット式フィーダ11の入れ替えをスムーズに行うことができる。
【0027】
また、本実施例1では、カセット式フィーダ11に、フィーダIDを記録又は記憶した識別情報記録部を設けると共に、フィーダストックエリア43に、該フィーダストックエリア43に収納したカセット式フィーダ11の識別情報記録部からフィーダIDを読み取る識別情報読取り部を設け、カセット式フィーダ入替システム34の制御装置は、フィーダストックエリア43の識別情報読取り部から送信されてくるフィーダIDに基づいてカセット式フィーダ11を識別するようにしたので、フィーダストックエリア43にカセット式フィーダ11を収納する場合に、任意の空きスロットに自由に収納することが可能となり、フィーダストックエリア43へのカセット式フィーダ11の収納を容易に行うことができる。
【0028】
尚、本発明は、1台の入替ロボット45のみで吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43との間のカセット式フィーダ11の入れ替えを行うようにしても良く、この場合は、吸着作業エリア41とフィーダストックエリア43との間でカセット式フィーダ11を入れ替える際に、入れる方のエリアに空きスロットを設けるように運用すれば良い。
【0029】
また、本発明は、
図1に示すように、ベース台36上に部品実装機35を1台のみ搭載する構成に限定されず、ベース台36上に複数台の部品実装機35を並べて搭載するようにしても良い。複数台の部品実装機35に対してカセット式フィーダ入替システム34を設ける場合は、各部品実装機35にそれぞれカセット式フィーダ入替システム34を1台ずつ設けても良いし、2台以上の部品実装機35に対して1台のカセット式フィーダ入替システム34でカセット式フィーダ11の入れ替えを行うようにしても良い。
本実施例2では、フィーダストックエリア43へのカセット式フィーダ11の補給を自動化した構成としている。具体的には、ベース台36の内部に、フィーダストックエリア43に補給するカセット式フィーダ11の搬入及び使用済み(部品切れ)のカセット式フィーダ11の搬出を行うフィーダ搬送用のコンベア51を設けると共に、フィーダ搬送用のコンベア51とフィーダストックエリア43との間でカセット式フィーダ11を載せ替える載替ロボット52を設けたところに特徴がある。
フィーダ搬送用のコンベア51は、回路基板搬送用のコンベア37の搬送方向と同じ方向(X方向)にカセット式フィーダ11を横倒し状態で搬送するように設けられている。このフィーダ搬送用のコンベア51には、搬入したカセット式フィーダ11をフィーダストックエリア43の後方位置で停止させるためのストッパ53が昇降可能に設けられている。
載替ロボット52は、カセット式フィーダ11をクランプするクランプ機構54と、該クランプ機構54を水平軸の回りを回転させる回転機構55と、該クランプ機構54を上下方向及びXY方向(水平方向)に移動させる移動機構56とから構成されている。
以上のように構成した本実施例2では、フィーダ搬送用のコンベア51と載替ロボット52を使用して、フィーダ搬送用のコンベア51とフィーダストックエリア43との間でカセット式フィーダ11を次のようにして載せ替える。
フィーダストックエリア43に補給するカセット式フィーダ11をコンベア51に載せて搬入する場合は、ストッパ53を上方に突出させて該カセット式フィーダ11をフィーダストックエリア43の後方位置で停止させる。この後、載替ロボット52を動作させて、クランプ機構54でフィーダ搬送用のコンベア51上の横倒し状態のカセット式フィーダ11をクランプして、移動機構56によりクランプ機構54を上昇させて該カセット式フィーダ11をフィーダ搬送用のコンベア51から持ち上げて該カセット式フィーダ11の回転スペースを確保する。この後、回転機構55によりクランプ機構54を90°回転させて該カセット式フィーダ11を90°回転させて立てた状態にした後、移動機構56によりクランプ機構54をフィーダ搬送用のコンベア51と平行な方向(X方向)に移動させて、該カセット式フィーダ11をフィーダストックエリア43の空きスロットの位置に合わせて、該カセット式フィーダ11をフィーダストックエリア43の空きスロットに収納する。
一方、フィーダストックエリア43から使用済み(部品切れ)のカセット式フィーダ11を取り出して搬出する場合は、ストッパ53を下方に引っ込めた状態にすると共に、フィーダストックエリア43の使用済みのカセット式フィーダ11をクランプ機構54でクランプして引き出して、回転機構55によりクランプ機構54を90°回転させて該カセット式フィーダ11を立てた状態から横倒し状態にしてフィーダ搬送用のコンベア51上に載せて搬出する。
以上説明した本実施例2では、フィーダストックエリア43に補給するカセット式フィーダ11の搬入及び使用済みのカセット式フィーダ11の搬出を行うフィーダ搬送用のコンベア51を設けると共に、フィーダ搬送用のコンベア51とフィーダストックエリア43との間でカセット式フィーダ11を載せ替える載替ロボット52を設けた構成としたので、フィーダストックエリア43へのカセット式フィーダ11の補給も自動化することができる。
尚、本実施例2では、1本のフィーダ搬送用のコンベア51で、フィーダストックエリア43に補給するカセット式フィーダ11の搬入及び使用済みのカセット式フィーダ11の搬出を行うようにしたが、カセット式フィーダ11の搬入専用のコンベアと、使用済みのカセット式フィーダ11の搬出専用のコンベアとを別々に設けるようにしても良い。