(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149715
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】照明器具
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20241010BHJP
F21V 23/04 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
F21S8/04 110
F21S8/04 100
F21V23/04 500
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024131667
(22)【出願日】2024-08-08
(62)【分割の表示】P 2020186781の分割
【原出願日】2020-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】雀部 啓太
(72)【発明者】
【氏名】三枝 浩和
(72)【発明者】
【氏名】溝谷 徹
(72)【発明者】
【氏名】川上 哲平
(57)【要約】
【課題】本開示の課題は、無線通信を可能としつつ発光面積の拡大を図ることである。
【解決手段】照明器具は、複数のLEDモジュール3と、LEDモジュール3を支持する支持部材と、LEDモジュール3に電力を供給して点灯させる電源装置と、電磁波を媒体とした無線信号を受信する無線通信装置とを備える。LEDモジュール3は、平板状に形成された基板31と、基板31の表面に実装される複数のLED30とを有する。支持部材は、アンテナと対向する位置に第1貫通穴が設けられている。基板31は、第1貫通穴と対向する位置に設けられた第2貫通穴310と、基板31を支持部材に取り付けるための取付部材が配置される部位(ねじ挿通穴311)とを有する。第2貫通穴310とねじ挿通穴311は、基板31の表面において、複数列に並べて実装された複数のLED30のうちの隣り合う2列に挟まれた位置に設けられている。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
1つ以上の光源モジュールと、
前記光源モジュールを支持する支持部材と、
前記光源モジュールに電力を供給して点灯させる電源装置と、
電磁波を媒体とした無線信号を受信する無線通信装置と、
を備え、
前記光源モジュールは、平板状に形成された基板と、前記基板の表面に実装される複数の発光素子とを有し、
前記電源装置は、前記無線通信装置が受信する前記無線信号に応じて、前記光源モジュールに供給する前記電力を調整するように構成され、
前記無線通信装置は、電波を媒体とした前記無線信号を受信するためのアンテナを有し、
前記支持部材は、第1表面に前記光源モジュールが取り付けられ、前記第1表面と反対の第2表面に前記無線通信装置が配置され、
前記支持部材は、前記アンテナと対向する位置に第1貫通穴が設けられ、
前記基板は、前記第1貫通穴と対向する位置に設けられた第2貫通穴と、前記基板を前記支持部材に取り付けるための取付部材が配置される部位とを有し、
前記第2貫通穴と前記部位は、前記基板の表面において、複数列に並べて実装された前記複数の発光素子のうちの隣り合う2列に挟まれた位置に設けられており、
前記無線通信装置は、前記第1貫通穴及び前記第2貫通穴を通して、前記アンテナを電磁的に露出させるように前記支持部材の前記第2表面に配置される、
照明器具。
【請求項2】
前記基板は、長尺の平板状に形成されている、
請求項1記載の照明器具。
【請求項3】
前記基板は、前記基板を前記支持部材にねじ止めするためのねじが挿通される複数のねじ挿通穴を有する、
請求項2記載の照明器具。
【請求項4】
前記複数のねじ挿通穴は、前記基板の長手方向に沿って前記第2貫通穴と1列に並ぶように設けられる、
請求項3記載の照明器具。
【請求項5】
前記無線通信装置は、前記アンテナの少なくとも一部を、前記第1貫通穴及び前記第2貫通穴に挿通させている、
請求項1-3のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項6】
前記アンテナの少なくとも一部は、前記第2貫通穴を通して前記基板の表面から突出している、
請求項5記載の照明器具。
【請求項7】
前記支持部材は、金属材料で形成されており、
前記第1貫通穴は、前記第2貫通穴よりも小さくない、
請求項1-6のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項8】
前記第1貫通穴は、前記第2貫通穴よりも大きい、
請求項7記載の照明器具。
【請求項9】
前記無線通信装置は、赤外線を媒体とした前記無線信号を受信するための赤外線受光部を有し、
前記赤外線受光部は、前記支持部材の前記第1貫通穴及び前記基板の前記第2貫通穴と対向するように配置される、
請求項1-8のいずれか1項に記載の照明器具。
【請求項10】
前記光源モジュール、前記支持部材、前記電源装置、及び前記無線通信装置を有する光源ユニットと、
前記光源ユニットが着脱可能に取り付けられる器具本体と、
を備える、
請求項1-9のいずれか1項に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、照明器具に関し、より詳細には、電磁波を媒体とした無線通信が可能な照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
従来例として特許文献1記載の照明装置を例示する。特許文献1記載の照明装置(以下、従来例という。)は、天井等に取り付けられる器具本体と、器具本体に取り付けられる発光ユニットとを備える。発光ユニットは、複数の発光素子が実装された発光素子基板と、発光素子基板を支持する発光素子支持部材と、電源部と、透光性カバーと、無線モジュールとを備える。
【0003】
無線モジュールは、アンテナと、アンテナで受信する信号に応じて電源部を制御する無線制御回路と、アンテナ及び無線制御回路を内部に収容する筐体とを有する。筐体は、側面視でL字状に形成されて発光素子支持部材の上面に取り付けられる。発光素子支持部材には開口が設けられており、筐体の一部(ガイド部)が開口を通して発光素子支持部材の下面から突出している。なお、筐体のガイド部には、アンテナが収容されている。
【0004】
つまり、無線モジュールは、金属製の発光素子支持部材に遮られることなく、発光素子支持部材の下面から突出するアンテナで無線信号の電波を受信することができる。なお、発光素子支持部材の開口は、発光素子支持部材の厚み方向(上下方向)から見て、発光素子基板と重ならない位置に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来例の照明装置(照明器具)では、アンテナを収容した筐体のガイド部が挿通される開口が、発光素子基板を避けるようにして発光素子支持部材に設けられている。そのため、発光面積(発光素子基板の発光素子が実装されている面の面積)を大きくすることが困難であった。
【0007】
本開示の目的は、無線通信を可能としつつ発光面積の拡大を図ることができる照明器具を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示の一態様に係る照明器具は、1つ以上の光源モジュールと、前記光源モジュールを支持する支持部材と、前記光源モジュールに電力を供給して点灯させる電源装置と、電磁波を媒体とした無線信号を受信する無線通信装置と、を備える。前記光源モジュールは、平板状に形成された基板と、前記基板の表面に実装される複数の発光素子とを有する。前記電源装置は、前記無線通信装置が受信する前記無線信号に応じて、前記光源モジュールに供給する前記電力を調整するように構成される。前記無線通信装置は、電波を媒体とした前記無線信号を受信するためのアンテナを有する。前記支持部材は、第1表面に前記光源モジュールが取り付けられ、前記第1表面と反対の第2表面に前記無線通信装置が配置される。前記支持部材は、前記アンテナと対向する位置に第1貫通穴が設けられる。前記基板は、前記第1貫通穴と対向する位置に設けられた第2貫通穴と、前記基板を前記支持部材に取り付けるための取付部材が配置される部位とを有する。前記第2貫通穴と前記部位は、前記基板の表面において、複数列に並べて実装された前記複数の発光素子のうちの隣り合う2列に挟まれた位置に設けられている。前記無線通信装置は、前記第1貫通穴及び前記第2貫通穴を通して、前記アンテナを電磁的に露出させるように前記支持部材の前記第2表面に配置される。
【発明の効果】
【0009】
本開示の照明器具は、無線通信を可能としつつ発光面積の拡大を図ることができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係る照明器具の斜め上方から見た斜視図である。
【
図3】
図3は、同上の斜め下方から見た斜視図である。
【
図4】
図4は、同上における光源ユニットのパネルを省略した下面図である。
【
図5】
図5は、同上における光源ユニットの上面図である。
【
図6】
図6は、同上におけるLEDモジュールの下面図である。
【
図7】
図7は、同上における無線通信装置の分解斜視図である。
【
図8】
図8は、同上の照明器具の要部の断面図である。
【
図9】
図9は、同上における光源ユニットの要部の下面図である。
【
図10】
図10は、同上の照明器具の変形例1における光源ユニットの要部の断面図である。
【
図11】
図11は、同上の照明器具の変形例2における光源ユニットの要部の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施形態に係る照明器具について、図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0012】
(1)実施形態に係る照明器具の概要
実施形態に係る照明器具A1は、1つ以上の光源モジュール(LEDモジュール3)と、支持部材4と、電源装置60と、無線通信装置7とを備える。支持部材4は、LEDモジュール3を支持する。電源装置60は、LEDモジュール3に電力を供給して点灯させる。無線通信装置7は、電磁波を媒体とした無線信号を受信する。
【0013】
LEDモジュール3は、基板31と、基板31の表面に実装される複数の発光素子(LED30)とを有している。電源装置60は、無線通信装置7が受信する無線信号に応じて、LEDモジュール3に供給する電力を調整するように構成される。
【0014】
無線通信装置7は、電波を媒体とした無線信号を受信するためのアンテナ73を有している。支持部材4は、第1表面にLEDモジュール3が取り付けられ、第1表面と反対の第2表面に無線通信装置7が配置される取付板(底板400)を有している。底板400は、アンテナ73と対向する位置に第1貫通穴402が設けられている。基板31は、第1貫通穴402と対向する位置に第2貫通穴310が設けられている。無線通信装置7は、第1貫通穴402及び第2貫通穴310を通して、アンテナ73を電磁的に露出させるように底板400の第2表面に配置される。
【0015】
しかして、実施形態に係る照明器具A1は、取付板(底板400)の厚み方向から見て、アンテナ73とLEDモジュール3の基板31が重なる位置に無線通信装置7を配置することができる。その結果、実施形態に係る照明器具A1は、従来例に比べて、基板31を大きくすることができるので、無線通信を可能としつつ発光面積(基板31のLED30が実装されている面の面積)の拡大を図ることができる。
【0016】
(2)実施形態に係る照明器具の詳細
実施形態に係る照明器具A1(以下、照明器具A1と略す。)は、器具本体1と、光源ユニット2を備える(
図1-
図3参照)。照明器具A1は、例えば、建物内の天井材に設けられた埋込穴に器具本体1を埋め込むようにして設置される。なお、以下の説明においては、特に断りのない限り、
図2において矢印で示す上下、左右及び前後の各方向を、照明器具A1の上下、左右及び前後の各方向と規定する。
【0017】
(2-1)器具本体
器具本体1は、角筒状に形成された筒体10と、長方形の平板状に形成された天板11が結合されることにより、下面に正方形の開口部を有する箱状に形成されている(
図2参照)。天板11は、左右方向の長さが筒体10の左右方向の長さよりも短く形成されている。そのため、器具本体1の上面における左端に、長方形の窓穴12が開口している(
図1及び
図2参照)。
【0018】
筒体10は、左右方向に対向する一対の第1側壁101と、前後方向に対向する一対の第2側壁102とを有する。一対の第1側壁101及び一対の第2側壁102はそれぞれ、長尺の長方形状に形成されている。ただし、一対の第2側壁102のそれぞれの上端部分に、前後方向の全長に渡る段部104が形成されている。また、各第2側壁102の段部104には、3つの穴が左右方向に等間隔に設けられている。なお、以下の説明においては、各第2側壁102の段部104における各穴の縁を、保持部103と呼ぶ。
【0019】
一対の第1側壁101及び一対の第2側壁102はそれぞれ、金属板で形成されている。そして、一対の第1側壁101の長手方向の両端(前端及び後端)と、一対の第2側壁102の長手方向の両端(左端及び右端)が溶接などの適宜の方法で接合されることで筒体10が構成されている。
【0020】
天板11は、金属板によって長方形の平板状に形成されている。天板11の下面に電源用端子台13と信号用端子第14が取り付けられている(
図2参照)。また、天板11の中央に、給電用の電源ケーブルが挿通される2つのケーブル挿通穴110が間隔を空けて設けられている。さらに、天板11の左端には、建物内の天井の躯体に埋め込まれたつりボルトがそれぞれ挿通可能な複数のボルト挿通穴111が前後方向に間隔を空けて設けられている。
【0021】
器具本体1は、天井材の埋込穴に挿入され、天板11のボルト挿通穴111に挿通されるつりボルトにナットが締め付けられることによって複数のつりボルトに固定されて天井に埋め込まれる。
【0022】
(2-2)光源ユニット
光源ユニット2は、複数(図示例では5つ)のLEDモジュール3、支持部材4、4つの取付ばね5、電源ユニット6などを備えている(
図1-
図5参照)。
【0023】
(2-2-1)LEDモジュール
LEDモジュール3は、複数のLED30と、長方形状の基板31と、2つの端子金具32とを有している(
図6参照)。複数のLED30は、例えば、パッケージ型の照明用白色LEDである。基板31は、長方形の平板状に形成されている。複数のLED30は、基板31の下面(第1表面)に、基板31の長手方向に沿って等間隔に並び、かつ、基板31の短手方向に沿って4列に並ぶように実装されている(
図6参照)。
【0024】
2つの端子金具32は、基板31の下面における長手方向の第1端31Aの近傍に実装されている。2つの端子金具32は、正極用の端子金具32Aと負極用の端子金具32Bである。
【0025】
また、基板31の下面には、複数のLED30及び2つの端子金具32を電気的に接続するための導体33が形成されている(
図6参照)。導体33は、基板31の長手方向の第1端31Aから第2端31Bまでを往復するように形成されている。ただし、
図6では導体33を細い直線で表しているが、導体33の形状及び大きさは、図示した形状及び大きさに限定されない。
【0026】
基板31の短手方向の中央に、複数(図示例では3つ)のねじ挿通穴311と、1つの第2貫通穴310と、複数(図示例では2つ)の位置決め穴312とが設けられている。各ねじ挿通穴311は、基板31をねじ止めするためのねじが挿通される穴である。各位置決め穴312は、後述する底板400に設けられている位置決め用の突起が挿通される穴である。これら3つのねじ挿通穴311と2つの位置決め穴312は、基板31の長手方向に沿って間隔を空けて1列に並んでいる。なお、各ねじ挿通穴311は、基板31の長手方向を長軸方向とする長円形状に形成されている。
【0027】
第2貫通穴310は、基板31の長手方向において、第2端31Bよりも第1端31Aに近い位置に設けられている。第2貫通穴310は、基板31の長手方向を長軸方向とする長円形状に形成されている(
図6参照)。
【0028】
(2-2-2)電源ユニット
電源ユニット6は、電源装置60、無線通信装置7及び電源装置60と無線通信装置7を支持する支持板62を有している(
図5参照)。
【0029】
(2-2-2-1)電源装置
電源装置60は、プリント配線板に電子部品が実装されて構成される電源回路と、前記電源回路を収容する第1ケース600とを有する。電源回路は、電源用端子台13に接続される電源ケーブルを介して商用の電力系統から供給される交流電力を直流電力に変換してLEDモジュール3に供給するように構成されている。第1ケース600は、
図5に示すように、金属製の板材によって長尺の箱状に形成されている。
【0030】
(2-2-2-2)無線通信装置
無線通信装置7は、
図5、
図7及び
図8に示すように、回路ブロック70、第2ケース71、信号ケーブル700などを備えている。回路ブロック70は、回路基板72を有している。回路基板72は、丁字状(T字状)に形成されている(
図7参照)。なお、回路基板72において、丁字の縦棒に当たる部分の表面を第1領域721と呼び、丁字の横棒に当たる部分の表面を第2領域722と呼ぶ(
図7参照)。第1領域721には、マイクロストリップアンテナ(パッチアンテナとも呼ばれる。)からなるアンテナ73が形成されている。アンテナ73は、例えば、920MHz帯の電波を媒体とする無線信号を受信できるように構成されている。
【0031】
第2領域722には、アンテナ73で受信する無線信号から制御情報を取得し、取得した制御情報を含む制御信号を、信号ケーブル700を介して電源装置60に伝送する信号処理回路が形成されている。なお、制御情報は、電源装置60の動作の入切(LEDモジュール3の点灯・消灯)、電源装置60の出力の増減(LEDモジュール3の調光)を電源装置60に行わせるための情報を含む。
【0032】
また、第2領域722には、赤外線を媒体とする赤外線信号を受光する受光素子74が実装されている(
図7参照)。信号処理回路は、受光素子74で受光される赤外線信号から設定情報を取得し、取得した設定情報に基づいて設定処理を行う。設定情報は、例えば、複数の照明器具A1に割り当てられる固有の識別情報を初期化するためのコマンドを含む。信号処理回路は、設定情報(初期化のコマンド)を受け取った場合、信号処理回路を構成するマイクロコントローラの内蔵メモリに記憶している識別情報などを初期化する。
【0033】
第2ケース71は、
図7に示すように、ボディ710とカバー711を備えている。ボディ710は、一面(下面)が開放された箱状の合成樹脂成形体で構成されている。ボディ710は、短手方向に対向する2つの側壁のうちの一方の側壁に、信号ケーブル700が挿通される挿通溝7100が設けられている。また、ボディ710は、2つの雌ねじ部7101を有している。さらに、ボディ710は、長手方向に対向する2つの側壁に、一対の引掛穴7102がそれぞれ短手方向に並ぶように設けられている。
【0034】
カバー711は、おおよそ矩形板状の蓋体7110と、2対の固定脚7111と、アンテナ収容部7112とを有している。固定脚7111は、蓋体7110の短手方向に沿った両端から、それぞれ上向きに突出するように形成されている。なお、これら2対の固定脚7111の先端(上端)には、外向きに突出する引掛爪7113が設けられている。アンテナ収容部7112は、おおよそ扁平な矩形箱状であって、蓋体7110の下面から下向きに突出し、蓋体7110の上面に開口するように蓋体7110と一体に形成されている。また、アンテナ収容部7112の長手方向の端部には、蓋体7110の厚み方向(上下方向)に貫通する貫通穴7114が設けられている。
【0035】
ボディ710とカバー711は、カバー711の2対の固定脚7111がボディ710の4つの引掛穴7102に1つずつ引っ掛けられることによって結合されている。回路ブロック70は、回路基板72の第2領域722がボディ710内に収容され、回路基板72の第1領域721(アンテナ73)がアンテナ収容部7112に収容されている(
図8参照)。なお、カバー711の貫通穴7114は、回路基板72の第2領域722に実装されている受光素子74の受光部740と対向している。つまり、不図示の設定器から送信される赤外線信号は、第2ケース71(カバー711)の貫通穴7114を通して受光素子74に受信(受光)される。
【0036】
(2-2-2-3)支持板
支持板62は、金属板によって鈎形の平板状に形成されている(
図5参照)。ただし、支持板62には複数の側片が曲げ起こされている。支持板62の上面に電源装置60と無線通信装置7が取り付けられる(
図5参照)。
【0037】
ここで、支持板62において、無線通信装置7が取り付けられる位置に、長円形の第3貫通穴620が設けられている(
図8参照)。つまり、無線通信装置7は、第3貫通穴620に第2ケース71のアンテナ収容部7112を挿通した状態で支持板62に取り付けられる(
図8参照)。
【0038】
(2-2-3)支持部材
支持部材4は、筐体40、枠体41及び2つの連結板42を有している(
図2、
図3及び
図5参照)。
【0039】
筐体40は、正方形の平板状に形成された底板400と、底板400の4つの縁から下向きに立ち下がる4つの壁板とを有し、下面が開口した正方形の箱状に形成されている(
図1及び
図3参照)。底板400の下面に、5つのLEDモジュール3が短手方向に沿って一列に並ぶようにそれぞれねじ止めされている(
図3及び
図4参照)。また、底板400の上面に、支持板62がねじ止めされている(
図5参照)。
【0040】
ここで、底板400の厚み方向(上下方向)において、支持板62に設けられている第3貫通穴620と対向する位置に、長方形の第1貫通穴402が設けられている。つまり、支持板62が底板400の上面に取り付けられると、支持板62の第3貫通穴620に挿通されているアンテナ収容部7112が第1貫通穴402に挿通されて底板400の下面から下に突出する(
図8参照)。
【0041】
枠体41は、正方形の枠状に形成された枠板410と、枠板410の上面における内側の縁から上向きに立ち上がる4つの側板411とを有している。枠体41は、4つの側板411の内側に筐体40を収容する。このとき、枠体41の上面と筐体40の4つの壁板の下端とでパネル43を挟み込んでいる。そして、枠体41の前後両側の側板411における左右方向の中央に、それぞれ連結板42がねじ止めされることによって、筐体40と枠体41が一体に連結される(
図2及び
図5参照)。なお、各連結板42は、長方形状の金属板が長手方向に沿ってL字形に曲げ加工されて構成されている。
【0042】
パネル43は、例えば、拡散材が混入されたアクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂などの透光性を有する合成樹脂によって正方形の平板状に形成されている(
図2及び
図3参照)。つまり、筐体40の底面(底板400の下面)に取り付けられている5つのLEDモジュール3から放射される光(照明光)は、パネル43を通過する際に拡散されて照明空間に照射される。
【0043】
ここで、枠体41の前後の2つの側板411には、後述する取付ばね5が取り付けられる引掛部44が2つずつ設けられている(
図2参照)。
【0044】
(2-2-5)取付ばね
取付ばね5は、コイル部50と、一対の腕部51と、取付部52とを有している(
図2参照)。コイル部50、一対の腕部51及び取付部52は、金属製の線材によって一体に形成されている。
【0045】
取付ばね5は、支持部材4に設けられた引掛部44に取付部52が引っ掛けられることで支持部材4に取り付けられる(
図2参照)。ただし、支持部材4の前方の引掛部44に取り付けられる2つの取付ばね5と、支持部材4の後方の引掛部44に取り付けられる2つの取付ばね5とは、一対の腕部51の形状が僅かに異なっている。
【0046】
(3)実施形態に係る照明器具の施工手順
次に、照明器具A1の施工手順を説明する。
【0047】
まず、作業者は、天井材の埋込穴に器具本体1を挿入し、天板11のボルト挿通穴111につりボルトを挿通する。そして、作業者は、ボルト挿通穴111に挿通されて天板11の下に突出しているつりボルトにナットを締め付けることにより、複数のつりボルトに器具本体1を固定する。それから、作業者は、天板11のケーブル挿通穴110から引き込んだ電源ケーブルを電源用端子台13と接続し、同じくケーブル挿通穴110から引き込んだ信号線を信号用端子台14と接続する。
【0048】
続いて、作業者は、支持部材4の前方に取り付けられている2つの取付ばね5を使って、光源ユニット2を器具本体1につり下げる。具体的には、作業者は、2つの取付ばね5の一対の腕部51を互いに近付く向きに撓め、各腕部51の先端を器具本体1の前方の2つの保持部103に1つずつ引っ掛ける。その結果、光源ユニット2は、2つの取付ばね5のそれぞれの腕部51が器具本体1の保持部103に引っ掛けられることによって、器具本体1につり下げられる。なお、この状態を仮つり状態と呼ぶ。
【0049】
作業者は、仮つり状態において、電源用端子台13と電源装置60を電源線で電気的に接続する。作業者は、結線作業を完了した後、支持部材4の後方に取り付けられている2つの取付ばね5の一対の腕部51の先端を、器具本体1の後方の2つの保持部103に1つずつ引っ掛ける。このとき、光源ユニット2は、4つの取付ばね5により、器具本体1に対して天井材とほぼ平行につり下げられる。
【0050】
そして、作業者は、光源ユニット2を上に押し上げ、器具本体1の下面の開口から光源ユニット2を器具本体1内に挿入する。このとき、4つの取付ばね5は、光源ユニット2が上に移動することにより、コイル部50の弾性力によって各腕部51が互いに離れる方向に広がる。そして、作業者が光源ユニット2の枠板410が天井材に当たる位置まで光源ユニット2を押し上げると、4つの取付ばね5が器具本体1の4つの保持部103に保持され、光源ユニット2を器具本体1に取り付けることができる(
図1参照)。
【0051】
以上のようにして照明器具A1の施工作業が完了する。
【0052】
(4)実施形態に係る照明器具の特徴
照明器具A1において、無線通信装置7のアンテナ73(第2ケース71のアンテナ収容部7112)は、支持板62の第3貫通穴620、底板400の第1貫通穴402、及び基板31の第2貫通穴310に挿通される。そして、アンテナ73の先端部分(下端部分)が、基板31の第2貫通穴310を通して基板31の下面から下に突出する(
図8参照)。つまり、無線通信装置7は、第1貫通穴402及び第2貫通穴310を通して、アンテナ73を電磁的に露出させるように底板400の上面に配置される。したがって、送信機から送信される無線信号(電波)は、絶縁体(合成樹脂)からなるパネル43を透過してアンテナ73で受信される。なお、「電磁的に露出」するとは、電波を含む電磁波を受信可能な状態であることを意味している。
【0053】
ここで、特許文献1記載の従来例では、アンテナを収容した筐体のガイド部が挿通される開口が、発光素子基板を避けるようにして発光素子支持部材に設けられている。これに対して、照明器具A1では、アンテナ73を挿通する第1貫通穴402がLEDモジュール3の基板31と重なる位置に設けられ、基板31に設けられた第2貫通穴310を通してアンテナ73を電磁的に露出させている。
【0054】
したがって、照明器具A1は、底板400に設けられる第2貫通穴310を基板31と重ねることができるので、隣り合うLEDモジュール3の基板31の間に第2貫通穴が設けられる場合に比べて、LEDモジュール3の間隔を狭めることができる。言い換えると、照明器具A1は、底板400の大きさを変えずに、LEDモジュール3の基板31を大きくすることができる。その結果、照明器具A1は、無線通信を可能としつつ発光面積(基板31の下面の面積)の拡大を図ることができる。
【0055】
また、照明器具A1は、基板31の第2貫通穴310を通して、基板31の下面からアンテナ73の一部(先端部分)を突出させているので、無線通信装置7の受信感度の向上を図ることができる。
【0056】
さらに、照明器具A1は、金属材料製の底板400に設けられる第1貫通穴402を、基板31に設けられる第2貫通穴310よりも小さくない大きさに形成されている。すなわち、第1貫通穴402及び第2貫通穴310は、第1貫通穴402の縦方向及び横方向の各々の長さを、第2貫通穴310の長軸方向及び短軸方向の各々の長さ以上とするように形成されている(
図9参照)。
【0057】
しかして、第1貫通穴402の寸法を大きくするほど、底板400の第1貫通穴402の縁とアンテナ73の距離が大きくなり、基板31を透過する電波が底板400に邪魔されずにアンテナ73で受信されやすくなる。その結果、照明器具A1は、無線通信装置7の受信感度の更なる向上を図ることができる。なお、無線通信装置7の第2ケース71の貫通穴7114は、底板400の第1貫通穴402及び基板31の第2貫通穴310と対向している(
図9参照)。つまり、無線通信装置7の受光素子74の受光部740は、第1貫通穴402及び第2貫通穴310と対向するように配置されるので、赤外線信号が基板31及び底板400に遮られにくくなり、赤外線通信の信頼性の向上を図ることができる。ただし、照明器具A1において、アンテナ73の受信感度及び受光素子74の受光感度が十分に確保できれば、第1貫通穴402が第2貫通穴310よりも大きくても構わない。
【0058】
また、第2貫通穴310は、基板31の表面において、複数のLED30及び導体33が存在しない位置に設けられている。例えば、基板31の短手方向の中央には、基板31を底板400にねじ止めするために複数のねじ挿通穴311が設けられているので、LED30及び導体33が存在していない。したがって、照明器具A1は、第2貫通穴310を基板31の短手方向の中央に設けることにより、複数のねじ挿通穴311の間に生じる基板31のデッドスペースを有効に利用することができる。ただし、第2貫通穴310が設けられる位置は、基板31の表面における短手方向の中央に限定されない。例えば、第2貫通穴310は、基板31の短手方向に沿って4列に並ぶLED30の1列目と2列目又は3列目と4列目の間に設けられても構わない。
【0059】
さらに、第2貫通穴310は、基板31の長手方向において、第2端31Bよりも第1端31Aに近い位置に設けられている(
図6参照)。すなわち、基板31は、2つの端子金具32が実装されている第1端31Aを電源装置60に近付ける向きで底板400にねじ止めされている。ゆえに、第2貫通穴310が、第2端31Bよりも第1端31Aに近い位置に設けられれば、無線通信装置7を電源装置60と近い位置に配置することができる。その結果、無線通信装置7の信号ケーブル700の長さを短縮することができる。
【0060】
なお、照明器具A1は、LEDモジュール3、支持部材4、電源装置60、無線通信装置7を有する光源ユニット2と、光源ユニット2が着脱可能に取り付けられる器具本体1とを備えている。ゆえに、照明器具A1は、器具本体1を天井材(造営材)に取り付けた後、光源ユニット2を器具本体1に取り付けることができるので、天井材に取り付けられる際の作業性の向上を図ることができる。
【0061】
(5)実施形態に係る照明器具の変形例
次に、実施形態に係る照明器具の幾つかの変形例を説明する。ただし、以下に説明する各変形例は、いずれも無線通信装置7に特徴がある。したがって、各変形例において、実施形態と共通の構成要素には同一の符号を付して説明及び図示を適宜省略する。
【0062】
(5-1)変形例1
変形例1の照明器具A1における無線通信装置7は、
図10に示すように、2つの回路基板72A、72Bを有している。一方の回路基板72Aには、実施形態における回路基板72の第1領域721に形成されていたアンテナ73が形成されている。他方の回路基板72Bには、実施形態における回路基板72の第2領域722に形成されていた信号処理回路などが形成されている。なお、2つの回路基板72A、72Bは、2本のリード線からなる配線723で電気的に接続されている。
【0063】
また、変形例1における無線通信装置7において、第2ケース71は、回路基板72Bが収容される本体部712と、回路基板72Aが収容されるアンテナ収容部713と、配線723が収容される配線収容部714とを有する。
【0064】
本体部712及びアンテナ収容部713はそれぞれ、縦横の長さよりも高さの低い直方体状に形成されている。配線収容部714は、筒状に形成されている。配線収容部714の軸方向(上下方向)の一端(上端)に本体部712が結合され、配線収容部714の軸方向の他端(下端)にアンテナ収容部713が結合されている(
図10参照)。
【0065】
本体部712は、支持板62の上面に取り付けられる。配線収容部714は、支持板62の第3貫通穴620と底板400の第1貫通穴402と基板31の第2貫通穴310に挿通される。そして、アンテナ収容部713は、基板31の下に配置される(
図10参照)。
【0066】
しかして、変形例1における無線通信装置7は、アンテナ73を収容したアンテナ収容部713全体を基板31の下に露出させているので、電波の受信感度を更に向上させることができる。しかも、変形例1の照明器具A1は、アンテナ73が形成されている回路基板72Aを水平に寝かせているので、アンテナ73が基板31の下に突出する高さを低くして、LED30から放射される光をけられにくくすることができる。
【0067】
(5-2)変形例2
変形例2の照明器具A1における無線通信装置7は、
図11に示すように、変形例1における無線通信装置7の2つの回路基板72A、72Bを本体部712に収容し、アンテナ収容部713と配線収容部714をなくしたことを特徴とする。
【0068】
2つの回路基板72A、72Bは、アンテナ73が形成されている回路基板72Aを下、信号処理回路などが形成されている回路基板72Bを上にして本体部712に収容されている。なお、2つの回路基板72A、72Bは、配線723によって電気的に接続されている。
【0069】
本体部712のみからなる第2ケース71は、アンテナ73(回路基板72A)を第3貫通穴620、第1貫通穴402及び第2貫通穴310に望ませるようにして、支持板62の上面に取り付けられる(
図11参照)。
【0070】
しかして、変形例2における無線通信装置7は、合成樹脂製の本体部712に収容したアンテナ73を、第3貫通穴620、第1貫通穴402及び第2貫通穴310を通して、基板31の下に電磁的に露出させている。つまり、送信機から送信される無線信号(電波)は、基板31の第2貫通穴310、底板400の第1貫通穴402、及び支持板62の第3貫通穴620を通過してアンテナ73で受信される。
【0071】
変形例2の照明器具A1は、基板31の下にアンテナ73が飛び出さないので、LED30から放射される光を更にけられにくくすることができる。
【0072】
(6)まとめ
本開示の第1の態様に係る照明器具(A1)は、1つ以上の光源モジュール(LEDモジュール3)と、光源モジュールを支持する支持部材(4)と、光源モジュールに電力を供給して点灯させる電源装置(60)とを備える。第1の態様に係る照明器具(A1)は、電磁波を媒体とした無線信号を受信する無線通信装置(7)を備える。光源モジュールは、基板(31)と、基板(31)の表面に実装される複数の発光素子(LED30)とを有している。電源装置(60)は、無線通信装置(7)が受信する無線信号に応じて、光源モジュールに供給する電力を調整するように構成される。無線通信装置(7)は、電波を媒体とした無線信号を受信するためのアンテナ(73)を有している。支持部材(4)は、第1表面に光源モジュールが取り付けられ、第1表面と反対の第2表面に無線通信装置(7)が配置される取付板(底板400)を有している。取付板は、アンテナ(73)と対向する位置に第1貫通穴(402)が設けられている。基板(31)は、第1貫通穴(402)と対向する位置に第2貫通穴(310)が設けられている。無線通信装置(7)は、第1貫通穴(402)及び第2貫通穴(310)を通して、アンテナ(73)を電磁的に露出させるように取付板の第2表面に配置される。
【0073】
第1の態様に係る照明器具(A1)は、第1貫通穴(402)を基板(31)と重ねることができるので、第1貫通穴を基板(31)と重ねない場合に比べて、取付板の大きさを変えずに、光源モジュールの基板(31)を大きくすることができる。その結果、第1の態様に係る照明器具(A1)は、無線通信を可能としつつ発光面積(基板31の表面の面積)の拡大を図ることができる。
【0074】
本開示の第2の態様に係る照明器具(A1)は、第1の態様との組合せにより実現され得る。第2の態様に係る照明器具(A1)において、無線通信装置(7)は、アンテナ(73)の少なくとも一部を、第1貫通穴(402)及び第2貫通穴(310)に挿通させていることが好ましい。
【0075】
第2の態様に係る照明器具(A1)は、アンテナ(73)の少なくとも一部を、第1貫通穴(402)及び第2貫通穴(310)に挿通させることにより、無線通信装置(7)の受信感度の向上を図ることができる。
【0076】
本開示の第3の態様に係る照明器具(A1)は、第2の態様との組合せにより実現され得る。第3の態様に係る照明器具(A1)において、アンテナ(73)の少なくとも一部は、第2貫通穴(310)を通して基板(31)の表面から突出していることが好ましい。
【0077】
第3の態様に係る照明器具(A1)は、アンテナ(73)の少なくとも一部を、第2貫通穴(310)を通して基板(31)の表面から突出させることにより、無線通信装置(7)の受信感度の更なる向上を図ることができる。
【0078】
本開示の第4の態様に係る照明器具(A1)は、第1-第3のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第4の態様に係る照明器具(A1)において、取付板は、金属材料で形成されていることが好ましい。第1貫通穴(402)は、第2貫通穴(310)よりも小さくないことが好ましい。
【0079】
第4の態様に係る照明器具(A1)は、第1貫通穴(402)の縁とアンテナ(73)の距離を大きくして、基板(31)を透過する電波が取付板に邪魔されずにアンテナ(73)で受信されやすくなる。その結果、第4の態様に係る照明器具(A1)は、無線通信装置(7)の受信感度の更なる向上を図ることができる。
【0080】
本開示の第5の態様に係る照明器具(A1)は、第4の態様との組合せにより実現され得る。第5の態様に係る照明器具(A1)において、第1貫通穴(402)は、第2貫通穴(310)よりも大きいことが好ましい。
【0081】
第5の態様に係る照明器具(A1)は、無線通信装置(7)の受信感度の更なる向上を図ることができる。
【0082】
本開示の第6の態様に係る照明器具(A1)は、第1-第5のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第6の態様に係る照明器具(A1)において、無線通信装置(7)は、赤外線を媒体とした無線信号を受信するための赤外線受光部(受光素子74)を有することが好ましい。赤外線受光部は、取付板の第1貫通穴(402)及び基板(31)の第2貫通穴(310)と対向するように配置されることが好ましい。
【0083】
第6の態様に係る照明器具(A1)は、赤外線受光部が取付板の第1貫通穴(402)及び基板(31)の第2貫通穴(310)と対向するように配置されることにより、赤外線を媒体とした無線信号が基板(31)及び取付板に遮られにくくなる。その結果、第6の態様に係る照明器具(A1)は、赤外線を媒体とした無線通信の信頼性の向上を図ることができる。
【0084】
本開示の第7の態様に係る照明器具(A1)は、第1-第6のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第7の態様に係る照明器具(A1)において、複数の発光素子は、基板(31)の表面に形成されている配線用の導体(33)を介して電気的に接続されていることが好ましい。第2貫通穴(310)は、基板(31)の表面において、複数の発光素子及び導体(33)が存在しない位置に設けられていることが好ましい。
【0085】
第7の態様に係る照明器具(A1)は、基板(31)の表面において、複数の発光素子及び導体(33)が存在しない位置に第2貫通穴が設けられているので、基板(31)のデッドスペースを有効に利用することができる。
【0086】
本開示の第8の態様に係る照明器具(A1)は、第7の態様との組合せにより実現され得る。第8の態様に係る照明器具(A1)において、基板(31)は、長尺の平板状に形成されることが好ましい。複数の発光素子は、基板(31)の表面において、基板(31)の長手方向に沿って間隔を空けて並ぶように実装されていることが好ましい。導体(33)は、基板(31)の長手方向の第1端(31A)から長手方向の第2端(31B)までを往復するように形成されていることが好ましい。第2貫通穴(310)は、基板(31)の長手方向において、第2端(31B)よりも第1端(31A)に近い位置に設けられていることが好ましい。
【0087】
第8の態様に係る照明器具(A1)は、第2貫通穴(310)が、第2端(31B)よりも第1端(31A)に近い位置に設けられれば、例えば、無線通信装置(7)を電源装置(60)と近い位置に配置することができる。その結果、第8の態様に係る照明器具(A1)は、無線通信装置(7)と電源装置(60)を接続するための配線(信号ケーブル700)の長さを短縮することができる。
【0088】
本開示の第9の態様に係る照明器具(A1)は、第1-第8のいずれかの態様との組合せにより実現され得る。第9の態様に係る照明器具(A1)は、光源モジュール、支持部材(4)、電源装置(60)、無線通信装置(7)を有する光源ユニット(2)と、光源ユニット(2)が着脱可能に取り付けられる器具本体(1)とを備えることが好ましい。
【0089】
第9の態様に係る照明器具(A1)は、器具本体(1)に光源ユニット(2)が着脱可能に取り付けられるので、天井材などの造営材に取り付けられる際の作業性の向上を図ることができる。
【符号の説明】
【0090】
A1 照明器具
1 器具本体
2 光源ユニット
3 LEDモジュール(光源)
4 支持部材
7 無線通信装置
30 LED(発光素子)
31 基板
60 電源装置
73 アンテナ
74 受光素子(赤外線受光部)
310 第2貫通穴
311 ねじ挿通穴
400 底板(取付板)
402 第1貫通穴