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特開2024-149780シリカの製造方法及び化粧品の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149780
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】シリカの製造方法及び化粧品の製造方法
(51)【国際特許分類】
   C01B 33/18 20060101AFI20241010BHJP
   A61K 8/25 20060101ALI20241010BHJP
   A61Q 1/00 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
C01B33/18 B
A61K8/25
A61Q1/00
【審査請求】有
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024135270
(22)【出願日】2024-08-14
(62)【分割の表示】P 2023088135の分割
【原出願日】2023-01-26
(31)【優先権主張番号】P 2022165215
(32)【優先日】2022-10-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】318008886
【氏名又は名称】ジカンテクノ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】518148294
【氏名又は名称】木下 貴博
(74)【代理人】
【識別番号】100167690
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 直
(72)【発明者】
【氏名】木下 貴博
(57)【要約】
【課題】本発明は、製造時間を短縮可能であって、不純物を除去することによる純度の高いシリカ、シリカの製造方法及び化粧品の特性に合った粒子の形状や大きさを調整したシリカを混入した化粧品を提供することにある。
【解決手段】 植物性原料(9)を粉砕する粉砕工程(S41)と、前記粉砕工程で得られた前記植物性原料を水洗いする洗浄工程(S42)と、前記洗浄工程の後に前記植物性原料を網目状の脱水容器15に収納し、回転式の脱水装置によって回転をし、前記植物性原料に含まれる水分を脱水する脱水工程(S43)と、前記植物性原料を焼成する焼成工程(S44)と、前記焼成工程で得られたシリカを微粉砕をする微粉砕工程(S45)と、を含むことを特徴とする。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物性原料を粉砕する粉砕工程と、
粉砕した前記植物性原料を酸の溶液に浸漬する浸漬工程と、
前記浸漬工程の後に前記植物性原料を容器に収納し、回転式の脱水装置によって回転をし、前記植物性原料に含まれる水分を脱水する脱水工程と、
前記植物性原料を焼成する焼成工程であって、酸素が供給できる状態にし、300℃まで炉内温度を上昇し、300℃の温度で一定時間の温度を保持し、500℃まで炉内温度を上昇し、500℃の温度で一定時間の温度を保持し、700℃まで炉内温度を上昇し、更に700℃の温度で一定時間の温度を保持した後、前記植物性原料自身の自然焼成によって焼成する、焼成工程と、
前記焼成工程で得られたシリカを微粉砕することにより、5から10μmの粒子径であり、形状が不定型なブロック状であり、表面に不規則に凹凸が形成されているシリカの群を得る、微粉砕工程と、
を備える製造方法によって得られたシリカの群を添加したことを特徴とする、化粧品の製造方法。
【請求項2】
前記シリカの群が、クレータ状の表面に不規則に0.05μmから0.5μmの凹凸が形成されたものである、請求項1に記載の化粧品の製造方法。
【請求項3】
植物性原料を粉砕する粉砕工程と、
粉砕した前記植物性原料を酸の溶液に浸漬する浸漬工程と、
前記浸漬工程の後に前記植物性原料を容器に収納し、回転式の脱水装置によって回転をし、前記植物性原料に含まれる水分を脱水する脱水工程と、
前記植物性原料を焼成する焼成工程であって、酸素が供給できる状態にし、300℃まで炉内温度を上昇し、300℃の温度で一定時間の温度を保持し、500℃まで炉内温度を上昇し、500℃の温度で一定時間の温度を保持し、700℃まで炉内温度を上昇し、更に700℃の温度で一定時間の温度を保持した後、前記植物性原料自身の自然焼成によって焼成する、焼成工程と、
前記焼成工程で得られたシリカを微粉砕する微粉砕工程と、を備えるシリカの製造方法。
【請求項4】
前記微粉砕工程によって得られたシリカを溶融し球状化する溶融球状化工程と、
を備える請求項3に記載のシリカの製造方法。
【請求項5】
植物性原料を粉砕する粉砕工程と、
粉砕した前記植物性原料を酸の溶液に浸漬する浸漬工程と、
前記浸漬工程の後に前記植物性原料を容器に収納し、回転式の脱水装置によって回転をし、前記植物性原料に含まれる水分を脱水する脱水工程と、
前記脱水工程の後、未乾燥のまま前記植物性原料を焼成する焼成工程であって、酸素が供給できる状態にし、一定の温度を保持する時間を複数の温度帯により設け、その保持する時間を終えた後は前記植物性原料自身の自然焼成によって焼成する、焼成工程と、を備えるシリカの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、植物性原料から効率よく製造するシリカの製造方法及に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から微粒二酸化ケイ素としてのシリカは一般的な粉体と比べた場合、吸水性が低い。これを利用して、アイシャドーやファンデーションといった化粧品において湿気による固形化を防ぐ役割として使用されるほか、安定化などの目的でクリームや乳液に使用されている。また、二酸化ケイ素は、純度の高いシリコンを使用した電池材料の負極材にも使用されてきている。
【0003】
このシリカのうち、結晶性シリカは有害性物質であることが知られているが、非結晶シリカは、有害物質に指定されておらず、化粧品、食品(サプリメントを含む)、建築用資材、あるいは農業用肥料並びに飼料(家畜用及び愛がん動物用)の用途に利用し得るものである。
【0004】
例えば、特許文献1には、籾殻あるいは稲わらが、無酸素雰囲気中にて、撹拌しながら炭化される炭化装置によって炭化された、非晶質シリカを豊富に含む籾殻炭あるいは稲わら炭であって、前記炭化装置にて、籾殻あるいは稲わらを炭化する温度範囲は、500℃~700℃である籾殻炭あるいは稲わら炭とする。
【0005】
更に前記籾殻炭あるいは稲わら炭を30~100℃の範囲にイオン交換水にて撹拌して、前記籾殻炭あるいは稲わら炭に含まれる非晶質シリカをイオン交換水に溶かして抽出することを特徴とする非晶質シリカの製造方法の発明が挙げられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2014-181144号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、従来の製造方法では、セルロース等の有機物を燃焼し、非結晶のシリカを抽出するために必要があるが、植物に含まれる不純物として金属イオンが残るために純度を上げることが困難であった。また製造工程に時間を掛ければ掛ければコストが掛かってしまうためできる限り短時間でコストの掛からない製法によって量産する必要がある。
また、樹脂製のマイクロビーズからシリカに代替えの需要が多くなってきている。そのため、ファンデーションや乳液等の化粧品の用途に合わせたシリカの開発が盛んに行われてきている。
【0008】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、製造時間を短縮可能であって、不純物を除去することによる純度又は白色度の高いシリカの製造装置、シリカの製造方法及び化粧品の特性に合った粒子の形状や大きさを調整したシリカを混入した化粧品を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
植物性原料を酸の溶液に浸漬する浸漬工程と、
前記植物性原料を水の中に浸漬し、攪拌しすすぎ洗いを行う洗浄工程と、
前記浸漬工程の後に前記植物性原料を脱水容器に収納し、回転式の脱水装置によって回転をし、前記植物性原料に含まれる水分を脱水する脱水工程と、
前記脱水工程から得られた前記植物性原料を焼成する焼成工程と、
を含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
以上の特徴によって、従来のように溶液に浸漬した場合や水洗い時に必要な乾燥をする時間が短縮され、製造効率が向上すると同時にセルロース等の分解も促進され、不純物の除去も可能である。更に化粧品材料としても最適な純白度を増したシリカを製造することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】実施形態の実施例1に示すシリカの生成の製造工程を示すプロセスフローを示す図である。
図2】実施形態の実施例2に示すシリカの生成の製造工程を示すプロセスフローを示す図である。
図3】実施形態の実施例3に示すシリカの生成の製造工程を示すプロセスフローを示す図である。
図4】実施形態の実施例4に示すシリカの生成の製造工程を示すプロセスフローを示す図である。
図5】実施形態の実施例5に示すシリカの生成の製造工程を示すプロセスフローを示す図である。
図6】実施形態に示すシリカの生成の製造工程の時間と温度を示す分布図である。
図7】実施形態のシリカの粒子径の様子を示す顕微鏡写真である。
図8】実施形態のシリカを混入した化粧品の試験データを示す概要図である。
図9】実施形態のシリカを混入した化粧品の試験データを示す概要図である。
図10】実施形態のシリカを混入した化粧品の試験データを示す概要図である。
図11】実施形態のシリカを混入した化粧品の試験データを示す概要図である。
図12】実施形態のシリカを混入した化粧品の試験データを示す概要図である。
図13】実施形態のシリカを混入した化粧品の試験データを示す概要図である。
図14】実施形態のシリカを混入した化粧品の試験データを示す概要図である。
図15】実施形態のシリカを混入した化粧品の試験データを示す概要図である。
図16】実施形態のシリカを製造する製造装置を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明にかかるシリカの製造方法及びその製造方法によって得られたシリカを添加した化粧品について、図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態及び図面は、本発明の実施形態の一部を例示するものであり、これらの構成に限定する目的に使用されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において適宜変更することができる。
【0013】
<植物性原料>
実施例1又は実施例2のシリカ10を製造するバイオマス材料である植物性原料9について説明する。本発明は、食物の残渣や廃棄される植物性原料9を使用して最終生成物である非結晶性のシリカを製造する。植物性原料9は、植物や木材等を使用するが、特に植物を収穫した際の残渣等の廃棄される植物性原料9を、原料として使用すれば安価に、原料を入手することが可能である。
【表1】
【0014】
表1は、植物性原料9の成分表である。表1は、最も左に示す原料を構成する成分の割合を以下右に百分率で示している。例えば、稲わらは、炭素(C)が37.4%、窒素(N)が0.53%、リン(P)が0.06%、リン酸(P2O5)が0.14%、カリウム(K)が1.75%、カリ(K2O)が2.11%、カルシウム(Ca)が0.05%、マグネシウム(Mg)が0.19%及びナトリウム(Na)が0.11%となっている。
【0015】
ここで、植物由来のケイ素含有の多孔質の植物性原料9は、低温(600℃以上且つ800℃以下)にて焼成させることにより、非結晶の状態のシリカの抽出が可能である。植物性原料9は、細胞が軸に沿って規則正しく配列し、細胞壁にケイ酸が沈積して肥厚している構造のものが多くある。
【0016】
ケイ化細胞列の間には圧縮された狭い細胞列があり、炭素化後に炭化物を除去することにより高い比表面積を有するシリカを得ることが可能である。上述したように植物性原料9は、ケイ酸が13%以上且つ35%以下と多くケイ酸が含まれるものが適している。
【0017】
ケイ素が比較的多く含まれる植物性原料9の例として表1に示しているが、稲わらの他に、小麦わら、大麦わら、米ぬか、籾殻、そばわら、大豆わら、サツマイモのつる、カブの葉、ニンジンの葉、トウモロコシの稈、サトウキビ梢頭部、ヤシ殻、大麦殻、カカオ殻、カカオポッド、ピーナッツ殻、みかんの皮、レッド杉のおがくず、カラ松の樹皮及び銀杏の落ち葉がある。その他、残渣ではなく植物そのものを使用しても良く。
【0018】
例えば、竹は、繊維素がセルロース、ヘミセルロース、リグニンで構成され、ミネラルが鉄、マグネシウム、カルシウム、マンガン、銅、ニッケル等から構成されているため。 また、竹または竹の葉には焼成すると、シラノール基(Si-OH)が抽出され、焼成の過程でSiO4となって抽出される。
【0019】
【表2】
【表3】
【0020】
表2、3は、本発明にて、上述した表1の植物性原料9のうち、シリカを製造する方法で最も適している植物性原料9の籾殻の成分組成表である。表2は、原料を構成する成分の割合を百分率で示している。例えば、水分が8%~10%、灰分が10%~15%、脂質が0.1%~0.5%、リグニンが18%~25%、ヘミセルロースが16%~20%、セルロースが30%~35%及びその他が5%~10%である。このように、炭化物となる有機質の主な成分は、リグニン、ヘミセルロース、セルロースである。
【0021】
表3は、表2に示す植物性原料9の無機質の化学成分である。表2に示す植物性原料9は、セルロース等の有機質が80wt%であり、無機質は20wt%である。表3の無機質の化学成分は、SiO2が92.14wt%、Al2O3が0.04wt%、CaOが0.48wt%、Fe2O3が0.03wt%、K2Oが3.2wt%、MgOが0.16wt%、MnOが0.18wt%、Na2Oが0.09wt%となっている。表2に示す籾殻等の植物性原料9は、無機質に二酸化ケイ素(SiO2)が多く含まれている。
【0022】
以下に本実施形態の実施例1から5に植物性原料9のうちの籾殻を使用したシリカの製造方法を示す。
(実施例1)
実施例1に本実施形態の植物性原料9のうちの籾殻を使用し、シリカを製造する方法について図1を参照し説明する。
【0023】
植物性原料9を粉砕する(S1)が、微粒子化は微粉砕工程(S5)の工程で行われるので、この工程では酸への浸漬の際に内部に染み込ませる程度の粉砕で良く、また脱水・乾燥工程(S3)を経るので脱水容器15の目をすり抜けない大きさであれば良い。粉砕後の大きさは5mmから10mm程度であれば最も良い。ここで、粉砕方法は、ミル、ミキサー、グラインダー等が挙げられる。
【0024】
次に、粉砕した植物性原料9を(S1)、酸の溶液に浸漬する(S2)。酸の溶液は、硫酸、塩酸、クエン酸、シュウ酸、リンゴ酸及びギ酸等が挙げられる。例えば、クエン酸の溶液は、純水にクエン酸が1%から10%wtを溶解した溶液とする(S2)。1日程度浸漬した後、純水等で有機酸や溶出した不純物を洗い流す洗浄処理を行う。またクエン酸を含め有機酸水溶液の液温は20℃から80℃が良い。
【0025】
次に、酸に浸漬した植物性原料9を脱水容器15に入れ、洗濯機に代表される回転式の脱水装置にて脱水を行う(S3)。脱水時の回転数は、300から3000rpmが良く、最も良いのは、500rpmから1500rpmが最も良い。
【0026】
脱水により、水分と一緒に不純物が排出される。特にクエン酸を使用した場合には、クエン酸が金属イオンを封鎖し、クエン酸の溶液と一緒に金属キレート化合物(金属錯体)として外部に排出される。そのため、脱水により焼成後のシリカ自体の純度が向上する。 次に、乾燥は乾燥機による乾燥、天日干しによる乾燥又は自然乾燥等がある。
【0027】
次に、焼成工程(S4)は、図6に示すように植物性原料9は、炉に入れ、炉内を大気圧にし、酸素が供給できる状態にし、300℃まで炉内温度を上昇し、300℃の温度で1~3時間程度の一定時間(a)温度を保持する。
【0028】
その後、酸素が供給できる状態にし、500℃まで炉内温度を上昇し、500℃の温度で1~3時間程度の一定時間(b)温度を保持する。
【0029】
その後、酸素が供給できる状態にし、700℃まで炉内温度を上昇し、700℃の温度で1~3時間程度の一定時間(c)温度を保持した後、cの保持時間の後は籾殻自身の自然焼成によって全焼成時間を1日とする。cの燃焼時間は、10から13時間が最も良い。
【0030】
その後、自然に鎮火した後、焼成後のシリカ10を炉内から取り出す。(c)の保持時間の後は籾殻の自己焼成によって焼成するので、(c)の保持時間を過ぎればエネルギーを使用する必要がないのでコスト削減となる。籾殻を焼成する際に一番エネルギーを必要とする300℃と500℃を一定時間保つことによって完全に焼成することができるので純度が向上する。
【0031】
焼成後のシリカ10の成分の一例を示す。シリカ(SiO2)10が、99.1から99.2%を示し、その他、Fe2O3は0.15から0.20%、Al2O3は0.05から0.03%、K2Oは0.05から0.08%、CaOは0.2から0.5%、MgOは、0.02から0.065%を示している。
【0032】
次に、シリカ10を粉砕する(S5)。粉砕したシリカ10は5から20μに粒子径の分布が多く存在する。そして、粉砕方法は、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等の粉砕方法であっても良い。
【0033】
次に、溶融球状化を行う(S6)。プラズマやガスによる溶射法は、2000℃以上の高温の火炎中に破砕シリカ粉末を供給してシリカを溶融し、表面張力により球状化したシリカ溶融物を急冷することで球状のシリカ粒子を得る方法である。溶融したシリカは急冷されるために、得られる球状シリカ粒子は非晶質となる。
【0034】
また、その他に溶融火炎法によるシリカ10の球状化であっても良く、その際の火炎処理の温度は1750℃~2500℃である。尚、その他の球状化の方法としてスプレードライによる球状化であっても良い。
また、プラズマ溶融においては、大きな体積の熱プラズマを発生させ高周波誘導プラズマ法によって10000℃を越える高温で溶融して真球度の高い球状化したシリカ10の粉末が生成可能である。
そして、最終的に製造されるのが非晶質の球状化された非晶性球状シリカ粒子11である(S7)。
【0035】
(実施例2)
実施例2に本実施形態の植物性原料9のうちの籾殻を使用し、シリカを製造する方法について図2を参照し説明する。
【0036】
植物性原料9を粉砕する(S11)が、微粒子化は微粉砕工程(S15)の工程で行われるので、この工程では酸への浸漬の際に内部に染み込ませる程度の粉砕で良く、また脱水・乾燥際に脱水容器15の目をすり抜けない大きさであれば良い。粉砕後の大きさは5mmから10mm程度であれば最も良い。ここで、粉砕方法は、ミル、ミキサー、グラインダー等が挙げられる。
【0037】
次に、焼成工程(S12)は、図6に示すように植物性原料9は、炉に入れ、炉内を大気圧にし、酸素が供給できる状態にし、300℃まで炉内温度を上昇し、300℃の温度で1~3時間程度の一定時間(a)温度を保持する。
【0038】
その後、酸素が供給できる状態にし、500℃まで炉内温度を上昇し、500℃の温度で1~3時間程度の一定時間(b)温度を保持する。
【0039】
その後、酸素が供給できる状態にし、700℃まで炉内温度を上昇し、700℃の温度で1~3時間程度の一定時間(c)温度を保持した後、cの保持時間の後は籾殻自身の自然焼成によって全焼成時間を1日とする。cの燃焼時間は、10から13時間が最も良い。
【0040】
その後、自然に鎮火した後、焼成後のシリカ10を炉内から取り出す。(c)の保持時間の後は籾殻の自己焼成によって焼成するので、(c)の保持時間を過ぎればエネルギーを使用する必要がないのでコスト削減となる。籾殻を焼成する際に一番エネルギーを必要とする300℃と500℃を一定時間保つことによって完全に焼成することができるので純度が向上する。
【0041】
次に、焼成後のシリカ10を、PH8~11のアルカリ溶液に浸漬する(S13)。アルカリ溶液は、重曹、過炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の何れかを純水に溶かし1%から10%の濃度にした溶液とし、液温は20℃から80℃が良く、2時間程度の間シリカ10を浸漬する(S13)。
【0042】
次に、焼成後のシリカ10を、酸の溶液に浸漬し中和を行う(S14)。酸の溶液は、硫酸、塩酸、クエン酸、シュウ酸、リンゴ酸及びギ酸等が挙げられる。例えば、クエン酸の溶液は、純水にクエン酸が1%から10%wtを溶解した溶液とする。1日程度浸漬した後、純水等で有機酸や溶出した不純物を洗い流す洗浄処理を行う。またクエン酸を含め有機酸水溶液の液温は20℃から80℃が良い。その後は、上述した脱水乾燥工程(S3)を経ても良い。
【0043】
酸に浸漬した植物性原料9を脱水容器15に入れ、洗濯機に代表される回転式の脱水装置にて脱水を行う(S3)。脱水時の回転数は、300から3000rpmが良く、最も良いのは、500rpmから1500rpmが最も良い。
【0044】
脱水により、水分と一緒に不純物が排出される。特にクエン酸を使用した場合には、クエン酸が金属イオンを封鎖し、クエン酸の溶液と一緒に金属キレート化合物(金属錯体)として外部に排出される。そのため、脱水により焼成後のシリカ自体の純度が向上する。 次に、乾燥は乾燥機による乾燥、天日干しによる乾燥又は自然乾燥等がある。
【0045】
次に、上述したS5と同様にシリカ10を粉砕する(S15)。粉砕したシリカ10は5から20μに粒子径の分布が多く存在する。そして、粉砕方法は、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等の粉砕方法であっても良い。
【0046】
次に、上述したS6と同様に溶融球状化を行う(S16)。プラズマやガスによる溶射法は、2000℃以上の高温の火炎中に破砕シリカ粉末を供給してシリカを溶融し、表面張力により球状化したシリカ溶融物を急冷することで球状のシリカ粒子を得る方法である。溶融したシリカは急冷されるために、得られる球状シリカ粒子は非晶質となる。
【0047】
また、その他に溶融火炎法によるシリカ10の球状化であっても良く、その際の火炎処理の温度は1750℃~2500℃である。尚、その他の球状化の方法としてスプレードライによる球状化であっても良い。
【0048】
また、プラズマ溶融においては、大きな体積の熱プラズマを発生させ高周波誘導プラズマ法によって10000℃を越える高温で溶融して真球度の高いシリカ10の球状化した粉末が生成可能である。
そして、最終的に製造されるのが非晶質の球状化された非晶性球状シリカ粒子11である(S17)。
【0049】
(実施例3)
実施例3に本実施形態の植物性原料9のうちの籾殻を使用し、シリカを製造する方法について図3を参照し説明する。
【0050】
植物性原料9を粉砕する(S21)が、微粒子化は微粉砕工程(S26)の工程で行われるので、この工程では酸への浸漬の際に内部に染み込ませる程度の粉砕で良く、また脱水・乾燥の際に、脱水容器15の目をすり抜けない大きさであれば良い。粉砕後の大きさは5mmから10mm程度であれば最も良い。ここで、粉砕方法は、ミル、ミキサー、グラインダー等が挙げられる。
【0051】
次に、蒸気分解工程(S22)は、粉砕した植物性原料9を水蒸気にあてて分解をする方法である。特にリグニン等の分解を促進させて純度や焼成効率を向上させる工程である。
水蒸気は純水や上述したクエン酸溶液であっても良く、純水にクエン酸が1%から10%wtを溶解した溶液を蒸気にする。蒸気の場合には、溶液が植物性原料9の内部まで染み込みやすくなるため、1時間から5時間程度の蒸気をあてる。その後は、上述した脱水乾燥工程(S3)を経ても良い。
【0052】
酸に浸漬した植物性原料9を脱水容器15に入れ、洗濯機に代表される回転式の脱水装置にて脱水を行う(S3)。脱水時の回転数は、300から3000rpmが良く、最も良いのは、500rpmから1500rpmが最も良い。
【0053】
脱水により、水分と一緒に不純物が排出される。特にクエン酸を使用した場合には、クエン酸が金属イオンを封鎖し、クエン酸の溶液と一緒に金属キレート化合物(金属錯体)として外部に排出される。そのため、脱水により焼成後のシリカ自体の純度が向上する。 次に、乾燥は乾燥機による乾燥、天日干しによる乾燥又は自然乾燥等がある。
【0054】
次に、焼成工程(S23)は、図6に示すように植物性原料9は、炉に入れ、炉内を大気圧にし、酸素が供給できる状態にし、300℃まで炉内温度を上昇し、300℃の温度で1~3時間程度の一定時間(a)温度を保持する。
【0055】
その後、酸素が供給できる状態にし、500℃まで炉内温度を上昇し、500℃の温度で1~3時間程度の一定時間(b)温度を保持する。
【0056】
その後、酸素が供給できる状態にし、700℃まで炉内温度を上昇し、700℃の温度で1~3時間程度の一定時間(c)温度を保持した後、cの保持時間の後は籾殻自身の自然焼成によって全焼成時間を1日とする。cの燃焼時間は、10から13時間が最も良い。
【0057】
その後、自然に鎮火した後、焼成後のシリカ10を炉内から取り出す。(c)の保持時間の後は籾殻の自己焼成によって焼成するので、(c)の保持時間を過ぎればエネルギーを使用する必要がないのでコスト削減となる。籾殻を焼成する際に一番エネルギーを必要とする300℃と500℃を一定時間保つことによって完全に焼成することができるので純度が向上する。
【0058】
次に、焼成後のシリカ10を、PH8~11のアルカリ溶液に浸漬する(S24)。アルカリ溶液は、重曹、過炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の何れかを純水に溶かし1%から10%の濃度にした溶液とし、液温は20℃から80℃が良く、2時間程度の間シリカ10を浸漬する(S24)。
【0059】
次に、シリカ10を、酸の溶液に浸漬し中和を行う(S25)。酸の溶液は、硫酸、塩酸、クエン酸、シュウ酸、リンゴ酸及びギ酸等が挙げられる。例えば、クエン酸の溶液は、純水にクエン酸が1%から10%wtを溶解した溶液とする。1日程度浸漬した後、純水等で有機酸や溶出した不純物を洗い流す洗浄処理を行う。またクエン酸を含め有機酸水溶液の液温は20℃から80℃が良い。その後は、上述した脱水乾燥工程(S3)を経ても良い。
【0060】
酸に浸漬した植物性原料9を脱水容器15に入れ、洗濯機に代表される回転式の脱水装置にて脱水を行う(S3)。脱水時の回転数は、300から3000rpmが良く、最も良いのは、500rpmから1500rpmが最も良い。
【0061】
脱水により、水分と一緒に不純物が排出される。特にクエン酸を使用した場合には、クエン酸が金属イオンを封鎖し、クエン酸の溶液と一緒に金属キレート化合物(金属錯体)として外部に排出される。そのため、脱水により焼成後のシリカ自体の純度が向上する。 次に、乾燥は乾燥機による乾燥、天日干しによる乾燥又は自然乾燥等がある。
【0062】
次に、上述したS5と同様にシリカ10を粉砕する(S26)。粉砕したシリカ10は5から20μに粒子径の分布が多く存在する。そして、粉砕方法は、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等の粉砕方法であっても良い。
【0063】
次に、上述したS6と同様に溶融球状化を行う(S27)。プラズマやガスによる溶射法は、2000℃以上の高温の火炎中に破砕シリカ粉末を供給してシリカを溶融し、表面張力により球状化したシリカ溶融物を急冷することで球状のシリカ粒子を得る方法である。溶融したシリカは急冷されるために、得られる球状シリカ粒子は非晶質となる。
【0064】
また、その他に溶融火炎法によるシリカ10の球状化であっても良く、その際の火炎処理の温度は1750℃~2500℃である。尚、その他の球状化の方法としてスプレードライによる球状化であっても良い。
【0065】
また、プラズマ溶融においては、大きな体積の熱プラズマを発生させ高周波誘導プラズマ法によって10000℃を越える高温で溶融して真球度の高いシリカ10の球状化した粉末が生成可能である。
そして、最終的に製造されるのが非晶質の球状化された非晶性球状シリカ粒子11である(S28)。
【0066】
(実施例4)
実施例4に本実施形態の植物性原料9のうちの籾殻を使用し、シリカを製造する方法について図4を参照し説明する。
【0067】
植物性原料9を粉砕する(S31)が、微粒子化は微粉砕工程(S38)の工程で行われるので、この工程では酸への浸漬の際に内部に染み込ませる程度の粉砕で良く、また脱水・乾燥際に脱水容器15の目をすり抜けない大きさであれば良い。粉砕後の大きさは5mmから10mm程度であれば最も良い。ここで、粉砕方法は、ミル、ミキサー、グラインダー等が挙げられる。
【0068】
次に、粉砕した植物性原料9を(S31)、酸の溶液に浸漬する(S32)。酸の溶液は、硫酸、塩酸、クエン酸、シュウ酸、リンゴ酸及びギ酸等が挙げられる。例えば、クエン酸の溶液は、純水にクエン酸が1%から10%wtを溶解した溶液とする。1日程度浸漬した後、純水等で有機酸や溶出した不純物を洗い流す洗浄処理を行う。またクエン酸を含め有機酸水溶液の液温は20℃から80℃が良い。
【0069】
次に、酸に浸漬した植物性原料9を脱水容器15に入れ、洗濯機に代表される回転式の脱水装置にて脱水を行う(S33)。脱水時の回転数は、300から3000rpmが良く、最も良いのは、500rpmから1500rpmが最も良い。
【0070】
脱水により、水分と一緒に不純物が排出される。特にクエン酸を使用した場合には、クエン酸が金属イオンを封鎖し、クエン酸の溶液と一緒に金属キレート化合物(金属錯体)として外部に排出される。そのため、脱水により焼成後のシリカ自体の純度が向上する。 次に、乾燥は乾燥機による乾燥、天日干しによる乾燥又は自然乾燥等がある。
【0071】
次に、焼成工程(S34)は、図6に示すように植物性原料9は、炉に入れ、炉内を大気圧にし、酸素が供給できる状態にし、300℃まで炉内温度を上昇し、300℃の温度で1~3時間程度の一定時間(a)温度を保持する。
【0072】
その後、酸素が供給できる状態にし、500℃まで炉内温度を上昇し、500℃の温度で1~3時間程度の一定時間(b)温度を保持する。
【0073】
その後、酸素が供給できる状態にし、700℃まで炉内温度を上昇し、700℃の温度で1~3時間程度の一定時間(c)温度を保持した後、cの保持時間の後は籾殻自身の自然焼成によって全焼成時間を1日とする。cの燃焼時間は、10から13時間が最も良い。
【0074】
その後、自然に鎮火した後、焼成後のシリカ10を炉内から取り出す。(c)の保持時間の後は籾殻の自己焼成によって焼成するので、(c)の保持時間を過ぎればエネルギーを使用する必要がないのでコスト削減となる。籾殻を焼成する際に一番エネルギーを必要とする300℃と500℃を一定時間保つことによって完全に焼成することができるので純度が向上する。
【0075】
次に、焼成後のシリカ10を、PH8~11のアルカリ溶液に浸漬する(S35)。アルカリ溶液は、重曹、過炭酸ナトリウム、炭酸ナトリウム等の何れかを純水に溶かし1%から5%の濃度にした溶液とし、液温は20℃から80℃が良く、2時間程度の間シリカ10を浸漬する(S35)。
【0076】
次に、焼成後のシリカ10を、酸の溶液に浸漬し中和を行う(S36)。酸の溶液は、硫酸、塩酸、クエン酸、シュウ酸、リンゴ酸及びギ酸等が挙げられる。例えば、クエン酸の溶液は、純水にクエン酸が1%から10%wtを溶解した溶液とする。1日程度浸漬した後、純水等で有機酸や溶出した不純物を洗い流す洗浄処理を行う。またクエン酸を含め有機酸水溶液の液温は20℃から80℃が良い。
【0077】
次に、酸に浸漬した植物性原料9を脱水容器15に入れ、洗濯機に代表される回転式の脱水装置にて脱水を行う(S37)。脱水時の回転数は、300から3000rpmが良く、最も良いのは、500rpmから1500rpmが最も良い。
【0078】
脱水により、水分と一緒に不純物が排出される。特にクエン酸を使用した場合には、クエン酸が金属イオンを封鎖し、クエン酸の溶液と一緒に金属キレート化合物(金属錯体)として外部に排出される。そのため、脱水により焼成後のシリカ自体の純度が向上する。 次に、乾燥は乾燥機による乾燥、天日干しによる乾燥又は自然乾燥等がある。
【0079】
次に、上述したS5と同様にシリカ10を粉砕する(S38)。粉砕したシリカ10は5から20μに粒子径の分布が多く存在する。そして、粉砕方法は、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等の粉砕方法であっても良い。
【0080】
次に、上述したS6と同様に溶融球状化を行う(S39)。プラズマやガスによる溶射法は、2000℃以上の高温の火炎中に破砕シリカ粉末を供給してシリカを溶融し、表面張力により球状化したシリカ溶融物を急冷することで球状のシリカ粒子を得る方法である。溶融したシリカは急冷されるために、得られる球状シリカ粒子は非晶質となる。
【0081】
また、その他に溶融火炎法によるシリカ10の球状化であっても良く、その際の火炎処理の温度は1750℃~2500℃である。尚、その他の球状化の方法としてスプレードライによる球状化であっても良い。
【0082】
また、プラズマ溶融においては、大きな体積の熱プラズマを発生させ高周波誘導プラズマ法によって10000℃を越える高温で溶融して真球度の高いシリカ10の球状化した粉末が生成可能である。
そして、最終的に製造されるのが非晶質の球状化された非晶性球状シリカ粒子11である(S40)。
【0083】
(実施例5)
実施例5に本実施形態の植物性原料9のうちの籾殻を使用し、シリカを製造する方法について図5を参照し説明する。
【0084】
植物性原料9を粉砕する(S41)が、微粒子化は微粉砕工程(S45)の工程で行われるので、この工程では水を内部に染み込ませる程度の粉砕で良く、また脱水工程(S43)を経るので脱水容器15の目をすり抜けない大きさであれば良い。粉砕後の大きさは5mmから10mm程度であれば最も良い。ここで、粉砕方法は、ミル、ミキサー、グラインダー等が挙げられる。
【0085】
次に、粉砕した植物性原料9を(S41)、水洗いを行う(S2)。例えば、純水に籾殻を浸す。1日程度籾殻を浸漬した後、石や泥等を洗い流す。液温は常温から80℃迄の温度が良い。水洗い(S2)は注水した後に攪拌し洗浄を行っても良い。また、少しずつ注水しながら攪拌する洗浄を行っても良い。
【0086】
次に、水洗浄した植物性原料9を脱水容器15に入れ、洗濯機に代表される回転式の脱水装置にて脱水を行う(S43)。脱水時の回転数は、300から3000rpmが良く、最も良いのは、500rpmから1500rpmが最も良い。
【0087】
脱水により、水分と一緒に不純物が排出される。そして、そのまま乾燥工程を経ることなく次の焼成工程に遷ることが可能である。この回転による脱水工程によって籾殻の組織の分解も促進されて特に乾燥工程を得ることなく、次の工程に進めることが確認された。そのため工程の削減により製造時間の短縮を行うことが可能となった。
【0088】
従って、実施例1から4においても回転式の脱水を行えば、乾燥工程を得ることは必ずしも必要がないが、乾燥すれば機械への腐食等の影響は軽減される。
【0089】
次に、焼成工程(S44)は、図6に示すように植物性原料9は、炉に入れ、炉内を大気圧にし、酸素が供給できる状態にし、300℃まで炉内温度を上昇し、300℃の温度で1~3時間程度の一定時間(a)温度を保持する。
【0090】
その後、酸素が供給できる状態にし、500℃まで炉内温度を上昇し、500℃の温度で1~3時間程度の一定時間(b)温度を保持する。
【0091】
その後、酸素が供給できる状態にし、700℃まで炉内温度を上昇し、700℃の温度で1~3時間程度の一定時間(c)温度を保持した後、cの保持時間の後は籾殻自身の自然焼成によって全焼成時間を1日とする。cの燃焼時間は、10から13時間が最も良い。
【0092】
その後、自然に鎮火した後、焼成後のシリカ10を炉内から取り出す。(c)の保持時間の後は籾殻の自己焼成によって焼成するので、(c)の保持時間を過ぎればエネルギーを使用する必要がないのでコスト削減となる。籾殻を焼成する際に一番エネルギーを必要とする300℃と500℃を一定時間保つことによって完全に焼成することができるので純度が向上する。
【0093】
上記の製造方法によって製造されたシリカ10のICP発光分析法によって得られた純度は、97.7%から98.8%である。その他に含まれる代表的な金属はCa、K、AL、Mg、Mn、Na、P、Zn等がある。Caは、4700ppmから11000ppm、Kは、750ppmから15000ppm、Mgは、730ppmから1500ppm、Mnは、450ppmから640ppm、Mgは、730ppmから1500ppm、Mnは、450ppmから640ppm、Pは、270ppmから470ppm、Znは、89ppmから110ppm含まれている。
【0094】
次に、上述したS5と同様にシリカ10を粉砕する(S45)。粉砕したシリカ10は5から20μのサイズに粒子径の分布が多くなっている。そして、このシリカの粉砕方法は、ジェットミル、ボールミル、ビーズミル等の方法がある。
【0095】
次に、上述したS6と同様に溶融球状化を行う(S46)。プラズマやガスによる溶射法は、2000℃以上の高温の火炎中に破砕シリカ粉末を供給してシリカを溶融し、表面張力により球状化したシリカ溶融物を急冷することで球状のシリカ粒子を得る方法である。溶融したシリカは急冷されるために、得られる球状シリカ粒子は非晶質となる。
【0096】
また、その他に溶融火炎法によるシリカ10の球状化であっても良く、その際の火炎処理の温度は1750℃~2500℃である。尚、その他の球状化の方法としてスプレードライによる球状化であっても良い。
【0097】
また、プラズマ溶融においては、大きな体積の熱プラズマを発生させ高周波誘導プラズマ法によって10000℃を越える高温で溶融して真球度の高いシリカ10の球状化した粉末が生成可能である。そして、最終段階では非晶質の球状化された非晶性球状シリカ粒子11を製造する(S47)。
【0098】
また、酸の浸漬(S2)、蒸気分解(S22)及び水洗洗浄(S42)の際に、温度を120℃前後にし、80kPa~150kPaの圧力をかけてこれら処理を行っても良い。圧力をかけることによって工程の時間短縮と酸が多く残っているため組織の分解を促進させる効果がある。これによって時間の短縮とシリカの純白度を向上させることが可能であった。
【0099】
次に、シリカ10を焼成する際(S4、S12、S23、S34、S44)の製造装置について図16を参照し説明する。
図16は、メッシュ式連続焼成炉100の概要図である。図16(A)は、メッシュ式連続焼成炉100の側面から視た内部構造を示す概要図である。メッシュ式連続炉100は、駆動モータ106と駆動ベルトが掛けられたローラ107に、メッシュ式搬送ベルト102が設けられている。メッシュ式連続炉100は、常温から1000℃迄の温度に達し、温度勾配や温度の保持時間等の調整をすることが可能である。
【0100】
メッシュ式連続焼成炉100は、入り口101から通して出口109に搬送する複数のメッシュ式収納容器110に植物性原料9を投入する。メッシュ式搬送ベルト102は、複数のメッシュ式収納容器110を入り口101から出口109まで搬送する。
【0101】
植物性原料9は燃焼時にガスが発生するので、メッシュ式連続焼成炉100はガスの排気を考慮し、炉内に廃棄吸入口105と外部への廃棄となる排気口104を備えている。これによって、燃焼性のガスは外部に排出され炉内に残るタールが少なくなる。
【0102】
また、図16(B)は、メッシュ式搬送ベルト102の平面図である。メッシュ式搬送ベルトは、ベルトを網状にすることによって植物性原料9に空気を送り込み植物性原料9を燃焼しやすくしている。
【0103】
図16(C)は、メッシュ式収納容器110の概要図である。メッシュ式収納容器110は、ある程度の高さを持つ筐体114の底面に、上下の両面からのヒータ103の熱を伝えやすいように又空気を取り入れやすいように、ステンレス等の金属製の網(116)を備えている。またメッシュ式収納容器110は、筐体114の側面に持ちやすいように取っ手112を設けている。
【0104】
(化粧品)
次に、本実施例1から6の製造方法によって製造したシリカ10又は非晶性球状シリカ粒子11を使用した化粧品20について表5及び図7から図15を参照し説明する。
【0105】
図7は、本実施例1から5の製造方法によって製造したシリカ10又は非晶性球状シリカ粒子11の顕微鏡写真である。図7(A)、(B)、(C)は、5から10μmの粒子径の非晶性球状シリカ粒子11(以下の記号のLU-A10を示す)である。
【0106】
図7(A)は、非晶性球状シリカ粒子11の粒子群の全体写真である。図7(B)は、非晶性球状シリカ粒子11の単一粒子の全体写真である。
図7(C)は、非晶性球状シリカ粒子11の単一粒子の拡大写真である。図7(C)に視られるように表面がクレータ状のような形状であって大きさが様々にまた不規則に0.05から0.5μmの凹凸が全体に形成されている。
【0107】
図7(D)、(E)、(F)は、本実施例1から5の製造方法によって製造したシリカ10のうち、溶融球状化(S6)等の前の微粉砕工程(S5、S15、S26、S38、S45、S66)を得ただけのものである。5から10μmの粒子径のシリカ10(以下の記号のLU-C10を示す)である。
【0108】
図7(D)は、シリカ10の粒子群の全体写真である。図7(E)は、シリカ10の単一粒子の全体写真である。図7(F)は、非晶性球状シリカ粒子11の単一粒子の拡大写真である。図7(D)に視られるように、形状や大きさが様々である。また、図7(E)に視られるように、ブロック状になっており、図7(F)に視られるように表面がクレータ状のような形状であって大きさが様々にまた不規則に0.05から0.5μmの凹凸が形成されている。
【0109】
図7(G)、(H)、(I)は、5μm以下の粒子径の非晶性球状シリカ粒子11(以下の記号のLU-C5を示す)である。図7(G)は、非晶性球状シリカ粒子11の粒子群の全体写真である。図7(H)は、非晶性球状シリカ粒子11の単一粒子の全体写真である。図7(H)は、非晶性球状シリカ粒子11の単一粒子の拡大写真である。図7(I)に視られるように表面がクレータ状のような形状であって大きさが様々にまた不規則に0.01から0.1μmの凹凸が全体に形成されている。
【0110】
【表4】
表4は、各作成した化粧品20につて試験を行った際の比較材料の表を示している。LU-A10は、本実施例1から5の製造方法によって製造した5から10μmの粒子径の非晶性球状シリカ粒子11である。LU-C10は、本実施例1から5の製造方法によって製造した5から10μmの粒子径のシリカ10である。LU-C5は、本実施例1から5の製造方法によって製造した5μm以下の粒子径の非晶性球状シリカ粒子11である。
【0111】
SiO-15は、鉱物性のシリカを真球状にした多孔質の15μmの粒子径の比較サンプルである。SiO-16は、鉱物性のシリカを真球状にした多孔質の16μmの粒子径の比較サンプルである。KMP5は、ポリメチルシルセスキオキサンの架橋高分子を真球状にした緻密な5μmの粒子径の比較サンプルである。KSP5は、ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン架橋高分子を真球状にした緻密な5μmの粒子径の比較サンプルである。KSP12は、ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサンの架橋高分子を真球状にした緻密な12μmの粒子径の比較サンプルである。
【0112】
Ny5は、ポリアミドを真球状にした緻密な5μmの粒子径の比較サンプルである。Ny10は、ポリアミドを真球状にした緻密な10μmの粒子径の比較サンプルである。Acl15は、ポリアクリル酸エステルの架橋高分子を真球状にした緻密な15μmの粒子径の比較サンプルである。Acl30は、アクリルの架橋高分子を真球状にした緻密な30μmの粒子径の比較サンプルである。PMM8は、ポリメタクリル酸メチルを真球状にした多孔質な8μmの粒子径の比較サンプルである。
【0113】
TA-25は、酢酸セルロースを真球状にした多孔質な8-10μmの粒子径の比較サンプルである。C-25は、セルロースを真球状にした多孔質な8-10μmの粒子径の比較サンプルである。C-25Nは、セルロースを真球状にした緻密な8-10μmの粒子径の比較サンプルである。D-5は、セルロースを真球状にした緻密な5μmの粒子径の比較サンプルである。D-10は、セルロースを真球状にした緻密な10μmの粒子径の比較サンプルである。D-30は、セルロースを真球状にした緻密な30μmの粒子径の比較サンプルである。TalcEX-10は、タルクを薄片板状にした15μmの粒子径の比較サンプルである。MicaY-1800は、雲母を薄片板状にした10μmの粒子径の比較サンプルである。PDM-5Lは、合成マイカを薄片板状にした6μmの粒子径の比較サンプルである。
【0114】
また、ここで上記サンプルによってテスト試料の調整方法を説明する。上記サンプルと市販のファンデーションとを2:18の割合で混合しdry試料として作成した。また、オイル添加は、上記サンプルとオリーブ油とを2:18の割合で混合しオイル添加試料として作成した。添加するオイルは、オリーブ油に限らずホホバオイル、アルガンオイル、ローズヒップオイル、馬油、セサミオイル、マカダミアナッツオイル、アボガドオイル、ココナッツオイル、マルラオイル等がある。
【0115】
図8Aは、白度を表示している。グラフ中の白の棒グラフは、人工皮革面に上記dry試料を塗布した際の色差計のL*の数値を示している。また、塗り潰しの棒グラフは人工皮革面に上記オイル添加試料を塗布した際の色差計のL*の数値を示している。L*の値は、黒を0から白を100として数値が大きいほど白度を示している。数値が大きいほど隠蔽力があり、数値が小さいほど透明感が高くなる。
【数1】
【0116】
図8Bは、彩度を表示している。C*は、数1で示している計算式によって数値を示している。a*は、赤系から緑系の色の変化を表示しており、b*は、青系から黄系の色の変化を表示している。これら数値は、色差計で測定した値である。
【0117】
また、グラフ中の白の棒グラフは、人工皮革面に上記dry試料を塗布した際のC*の数値を示している。塗り潰しの棒グラフは、人工皮革面に上記オイル添加試料を塗布した際のC*の数値を示している。C*の値は、数値が大きいほど隠蔽力があり、数値が小さいほど透明感が高くなる。
【0118】
図9は、図8に示したL*とC*の各々の値を、オイル添加試料をdry試料により割った値である。グラフ中の白の棒グラフは、L*の数値を示している。塗り潰しの棒グラフは、C*の数値を示している。その値が、1に近づくほど皮脂濡れの影響を防ぐ効果が大きくなる。LU-C10は、1.0に近いため皮脂濡れの影響を防ぐ効果が大
以上の結果から、LU-C10は、カバー力が高く、皮脂濡れ耐性が高いという評価である。
【0119】
図10は、上記の作成方法により作成したファンデーションを塗布したスポンジに人工皮革シートに塗布し色味のばらつきを評価し均一分散性を評価した。標準偏差αの値が小さいほど均一である。グラフ中の白の棒グラフは、L*の数値を示している。塗り潰しの棒グラフは、C*の数値を示している。以上の結果からLU-C10は、LU-C5は、ばらつきが小さいことが確認できた。
【0120】
図11Aは、各嵩密度を測定した軽さの度合いを示している。グラフ中の白の棒グラフは、上記dry試料の粉体の数値を示している。塗り潰しの棒グラフは、上記オイル添加試料の粉体の数値を示している。LU-C10は、嵩密度が小さく軽いことが確認された。
【0121】
図11Bは、スポンジに上記の作成方法により作成したファンデーションの表面上で往復運動を行い動摩擦系数(MIU)を測定した。グラフ中の白の棒グラフは、上記dry試料の粉体の数値を示している。塗り潰しの棒グラフは、上記オイル添加試料の粉体の数値を示している。LU-C10は、動摩擦係数が小さいことが確認された。この数値が小さいほど、軽さ、滑らかなのびの良い状態を与える。
【0122】
図12は、上記乾燥速度試験を示す。切餅の上にあぶらとり紙を被覆し、その上に人工皮革をテープで固定した人工皮革被覆切餅基板に一定量を上記で作成したファンデーションや塗布し乾燥速度を室温により測定した。上記dry試料を塗布した際の数値を示している。塗り潰しの棒グラフは、上記オイル添加試料を塗布した際の数値を示している。LU-C10は、乾燥速度が小さいことが確認された。この値が小さいほど保湿効果が高いことが示される。
【0123】
次に、乳液を配合した試験を示す。試験管に分注した乳液10mLに対し、各種粉体の上記比較サンプルを0.2%添加し攪拌混合し、乳液を作成した。
図13Aは、乳液を配合した比較サンプルの上記した試験同様の乾燥速度試験を示す。L
U-C10は、乾燥速度が小さいことが確認された。この値が小さいほど保湿効果が高いことが示される。
【0124】
図13Bは、乳液を配合した比較サンプルを人工皮革被覆切餅基板に一定量を添加しデジタル顕微鏡によって接触角を測定した試験を示す。LU-C5は、水滴接触角が低いことが確認された。この接触角が低ければ湿潤性が高いことが示される。LU-C5の接触角は、30度以上から40度以下の値を示している。
図13Cは、上述のように乳液を配合した比較サンプルの動摩擦係数(MIU)を測定した。LU-C5は、動摩擦係数が大きいことが確認された。
【0125】
以上のように、乳液にLU-C5、LU-C10を配合すると、乾燥速度が低く保湿効果が高まる。多孔質粉体を配合すると、一般に水分蒸散効果が高まるが、特に本実施例で作成した5μ以下の非晶性球状シリカ粒子11は接触角が低いので親水性を高め、水分を保持する効果がある。また、24時間経過後も保水力が高いため、表面の動摩擦係数(MIU)が高い。
【0126】
次に、リキッドファンデーションを配合した試験の場合には、試験管に分注したリキッドファンデーション10mLに対し、各種粉体の上記比較サンプルを0.2%添加し攪拌混合し、リキッドファンデーションを作成した。
【0127】
図14Aは、上記リキッドファンデーションを人工皮革面に塗布し色差計で測定した値である。a*は、黒の塗り潰しの棒グラフを示し、赤系から緑系の色の変化を表示している。b*は、薄い灰色の塗り潰しの棒グラフを示し青系から黄系の色の変化を表示している。a*及びb*が小さければ透明感があることを示している。LU-C10は、比較的に小さな値を示している。
【0128】
図14Bは、 上記リキッドファンデーションを人工皮革面に塗布し色差計で測定したL*の数値を表示している。L*の数値が小さければ透明感があることを示している。LU-C10は、比較的に小さな値を示している。
【0129】
図15Aは、上記リキッドファンデーションを人工皮革面に塗布し光沢計で測定した値である。LU-A10、LU-C10及びLU-C5は、光沢の値が比較的に小さくがテカリを抑えている。
図15Bは、上記リキッドファンデーションを人工皮革面に塗布し色差計で測定し色むらを測定した値である。LU-C10は、特に標準偏差の値が小さく、均一分散性が高くなっている。
【0130】
LU-C10を配合は、乾燥速度がきわめて低い保湿効果が高い色むらが低く、MIUが低く、接触角も高いため、滑らかにのびて均一な油性被膜が形成されることで保湿力が高く、L*、a*、b*が低いため透明感が得られる。光沢も抑えられており、ツヤやテカリを抑えた、自然な透明感が得られる。
【0131】
(技術的特徴)
以下に本実施形態の技術的特徴点の一例を括弧にうちに示すが、特に限定するものでもなく例示しているものであり、これら特徴から考えられる効果についても記載する。
【0132】
植物性原料(例えば、主に植物性原料9(籾殻等))を粉砕する粉砕工程(例えば、主に植物性原料の粉砕工程(S41))と、前記粉砕工程で得られた前記植物性原料を水洗いする洗浄工程(例えば、主に水洗浄工程(S42))と、前記洗浄工程の後に前記植物性原料を網目状の容器に収納し、回転式の脱水装置によって回転をし、前記植物性原料に含まれる水分を脱水する脱水工程(例えば、主に脱水工程(S43))と、前記植物性原料を焼成する焼成工程(例えば、主に焼成工程(S44))と、前記焼成工程で得られたシリカを微粉砕をする微粉砕工程(例えば、主に粉砕工程(S45))と、を含むことを特徴とする。
尚、水洗いだけでなく酸溶液に浸漬し脱水すれば更に分解も促進され乾燥時間も短縮する。
【0133】
以上の特徴によって、従来のように溶液に浸漬した場合や水洗い時の乾燥をする時間が短縮されるため製造効率が向上すると同時にセルロース等の分解も促進され、不純物の除去も可能である。
【0134】
<特徴点2>
前記回転装置を回転する回転数は、300rpmから3000rpmであることを特徴とする。
【0135】
以上の特徴によって、従来のように溶液に浸漬した場合や水洗い時の乾燥をする時間が短縮されるため製造効率が向上すると同時にセルロース等の分解も促進され、不純物の除去も可能である。
【0136】
<特徴点3>
前記焼成工程は、酸素が供給できる状態にし、300℃まで炉内温度を上昇し、300℃の温度で一定時間の温度を保持し、500℃まで炉内温度を上昇し、500℃の温度で一定時間の温度を保持し、700℃まで炉内温度を上昇し、700℃の温度で一定時間の温度を保持した後、前記植物性原料自身の自然焼成によって焼成することを含むことを特徴とする。
【0137】
以上の特徴によって、セルロース等の燃焼する際にガスが最も出やすくカロリーを消費する温度帯の2箇所に一定の時間を設けることによって、効率よく燃焼させることが可能である。また、2段階に一定時間を保った後は、植物性原料の自然燃焼によって燃焼させることによってエネルギーを消費せずに焼成することが可能である。
【0138】
<特徴点4>
前記焼成工程の前に蒸気によって前記植物性原料の分解を促進する蒸気分解工程(例えば、主に蒸気分解工程(S22))を含むことを特徴とする。
【0139】
以上の特徴によって、セルロース等の分解を促進し、効率よく燃焼させることが可能である。
【0140】
<特徴点5>
シリカの製造方法の微粉砕工程によって5mmから10mmまでに粉砕したシリカを球状化した非晶性球状シリカ粒子であって、5μm以下の粒子径であって、形状が不規則なブロック状であって、表面に不規則に0.01から0.1μmの凹凸が形成されているシリカを添加したことを特徴とする。
【0141】
以上の特徴によって、光沢の値が比較的に小さくがテカリを抑えることが可能な化粧品を提供することが可能である。
【0142】
<特徴点6>
シリカの製造方法の微粉砕工程によって5から10μmの粒子径であって、形状が不定型なブロック状の前記シリカの群であって、前記シリカの表面に不規則に凹凸を形成したシリカを添加したことを特徴とする。
【0143】
以上の特徴によって、乾燥速度がきわめて低い保湿効果が高い色むらが低く、接触角も高いため、滑らかにのびて均一な油性被膜が形成されることで保湿力が高く、L*、a*、b*が低いため透明感が得られる。光沢も抑えられており、ツヤやテカリを抑えた、自然な透明感が得られる化粧品を提供することが可能である。
【0144】
<特徴点7>
クレータ状の表面に不規則に0.05μmから0.5μmの凹凸を形成したシリカを添加したことを特徴とする。
【0145】
以上の特徴によって、乾燥速度がきわめて低い保湿効果が高い色むらが低く、接触角も高いため、滑らかにのびて均一な油性被膜が形成されることで保湿力が高く、透明感が得られる。光沢も抑えられており、ツヤやテカリを抑えた、自然な透明感が得られる化粧品を提供することが可能である。
【0146】
<特徴点8>
植物性原料を載置する底面が金属製の網状である複数の収容容器(例えば、主にメッシュ式収納容器110)と、
その収容容器を搬送する金属製の網状の搬送ベルト(例えば、主にメッシュ式搬送ベルト102)を備えた連続炉(例えば、メッシュ式連続焼成炉100)と、
前記搬送ベルトの上下の位置に前記植物性原料を燃焼するヒータ部(例えば、主にヒータ103)と、を備え、
連続炉内の燃焼時のガスを炉内から外部へ放出する排気口(例えば、主に排気口104)と、を備えたことを特徴とする。
【0147】
以上の特徴によって、燃焼時間や多くの植物性原料を連続的に燃焼が可能なシリカの製造層を提供が可能である。また、搬送ベルトや収納容器を網状にすることによって植物性原料に空気を送り込み植物性原料を燃焼しやすくしている。
【符号の説明】
【0148】
9 植物性原料
10 シリカ
11 非晶性球状シリカ粒子
100 メッシュ式連続焼成炉
102 メッシュ式搬送ベルト
103 ヒータ
104 排気口
110 メッシュ式収納容器
S41 植物性原料の粉砕工程
S43 脱水工程
S44 焼成工程
S45 粉砕工程。
図1
図2
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図5
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