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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149788
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】乗物用シート
(51)【国際特許分類】
   B60N 2/16 20060101AFI20241010BHJP
   B60N 2/68 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
B60N2/16
B60N2/68
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024135434
(22)【出願日】2024-08-14
(62)【分割の表示】P 2023105201の分割
【原出願日】2019-07-17
(71)【出願人】
【識別番号】000220066
【氏名又は名称】テイ・エス テック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088580
【弁理士】
【氏名又は名称】秋山 敦
(74)【代理人】
【識別番号】100195453
【弁理士】
【氏名又は名称】福士 智恵子
(72)【発明者】
【氏名】青木 優人
(72)【発明者】
【氏名】増田 忠紀
(72)【発明者】
【氏名】大隈 敬
(72)【発明者】
【氏名】野中 秀恒
(57)【要約】
【課題】高さ調整機構と荷重検知センサーを備えつつ、サイズの大型化が抑制された乗物用シートの提供。
【解決手段】車両用シートSであって、シートクッションフレーム20を備えるシートクッションS2と、スライドレール30又は車体フロアであるベースに対してシートクッションSの高さを調整するフロントリンク41と、アッパーレール32に取り付けられ、車両用シートSに掛かる荷重を検出するフロント荷重検知センサー50と、を有し、シートクッションフレーム20は、シートの幅方向に離間して設けられた一対のサイドフレーム21を有し、フロントリンク41は、シートクッションフレーム20に対して回動可能な第1回動軸41aと、ベースに対して回動可能な第2回動軸41bと、を有し、フロント荷重検知センサー50は、シート前後方向において、第2回動軸41bとは異なる位置に配置されている。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗物用シートであって、
シートクッションフレームを備えるシートクッションと、
スライドレール又は車体フロアであるベースに対して前記シートクッションの高さを調整する第1リンク部材と、
前記ベースに取り付けられ、前記乗物用シートに掛かる荷重を検出する第1荷重検知センサーと、を有し、
前記シートクッションフレームは、前記乗物用シートの幅方向に離間して設けられた一対のサイドフレームを有し、
前記第1リンク部材は、前記シートクッションフレームに対して回動可能な第1回動軸と、前記ベースに対して回動可能な第2回動軸と、を有し、
前記第1荷重検知センサーは、前記乗物用シートの前後方向において、前記第2回動軸とは異なる位置に配置されていることを特徴とする乗物用シート。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗物用シートに係り、特に、シートクッションの高さを調整する高さ調整機構と、乗員の荷重を検知するを有する荷重検出装置と、を有する車両用シートに関する。
【背景技術】
【0002】
シートクッションの高さを調整する高さ調整機構と、乗員の荷重を検知するを有する荷重検知センサーを備えた車両用シートが知られている(特許文献1及び2)。高さ調整機構は、シートクッションの高さを変えるために回動する回動体であるリンク部材を備えているが、このリンク部材は、シートクッション及びスライドレール機構の間に介在しており、回動することによってシートクッションを上下方向に移動させるものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第7360460号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2014/0224553号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1及び2に記載の車両用シートでは、荷重検知センサーは軸部材を備えているが、荷重検知センサーが、車両用シートのシート前後方向において、高さ調整機構が備えるリンク部材の回動軸とオーバーラップする位置に配置されていたため、車両用シートの上下方向において、サイズが大型化してしまっていた。
【0005】
そこで、本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、高さ調整機構と荷重検知センサーを備えつつ、サイズの大型化が抑制された乗物用シートを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題は、本発明の乗物用シートによれば、乗物用シートであって、シートクッションフレームを備えるシートクッションと、スライドレール又は車体フロアであるベースに対して前記シートクッションの高さを調整する第1リンク部材と、前記ベースに取り付けられ、前記乗物用シートに掛かる荷重を検出する第1荷重検知センサーと、を有し、前記シートクッションフレームは、前記乗物用シートの幅方向に離間して設けられた一対のサイドフレームを有し、前記第1リンク部材は、前記シートクッションフレームに対して回動可能な第1回動軸と、前記ベースに対して回動可能な第2回動軸と、を有し、前記第1荷重検知センサーは、前記乗物用シートの前後方向において、前記第2回動軸とは異なる位置に配置されていることにより解決される。
【0007】
上記のように構成された本発明の乗物用シートでは、シート前後方向において、高さ調整機構の第1リンク部材の第2回動軸が、第1荷重検知センサーと異なる位置に配置されているため、乗物用シートが高さ方向で大型化することが抑制される。
【0008】
上記の乗物用シートにおいて、前記第1荷重検知センサーは、前記乗物用シートに掛かる荷重が印加される第1センサー軸を有し、前記乗物用シートの上下方向において、前記第2回動軸の少なくとも一部は、前記第1センサー軸と同じ高さ位置に配置されているとよい。
上記の構成では、第1リンク部材の第2回動軸と第1センサー軸が同じ高さ位置に配置されるため、乗物用シートが高さ方向で大型化することが抑制される。
【0009】
上記の乗物用シートにおいて、前記乗物用シートの上下方向において、前記第2回動軸の上端は、前記第1センサー軸の上端よりも下方に配置されているとよい。
上記の構成では、第1リンク部材の第2回動軸の上端が、第1センサー軸の上端よりも下方に配置されるため、乗物用シートが高さ方向で大型化することが抑制される。
【0010】
上記の乗物用シートにおいて、前記シートクッションフレームは、一対の前記サイドフレームの間を連結する連結部材を有し、前記シートクッションが最下方位置にあるときに、前記乗物用シートの上下方向において、前記第1荷重検知センサーの少なくとも一部は、前記連結部材と同じ高さ位置に配置されているとよい。
上記の構成では、連結部材と第1荷重検知センサーが同じ高さ位置に配置されるため、乗物用シートが高さ方向で大型化することが抑制される。
【0011】
上記の乗物用シートにおいて、前記第1リンク部材よりも後方位置に、前記ベースに対して前記シートクッションの高さを調整する第2リンク部材を有し、前記サイドフレームは、前記乗物用シートの幅方向において、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の間に配置されており、前記第1センサー軸は、前記乗物用シートの幅方向において、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の間に配置されているとよい。
上記の構成では、第1センサー軸がシート幅方向において、第1リンク部材と第2リンク部材の間に配置されるため、乗物用シートが幅方向で大型化することが抑制される。
【0012】
上記の乗物用シートにおいて、前記ベースに取り付けられ、前記乗物用シートに掛かる荷重を検出する第2荷重検知センサーを前記第1荷重検知センサーよりも後方位置に有し、前記第2荷重検知センサーは、前記乗物用シートに掛かる荷重が印加される第2センサー軸を有し、前記第2センサー軸は、前記乗物用シートの幅方向において、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材の間に配置されているとよい。
上記の構成では、第2センサー軸がシート幅方向において、第1リンク部材と第2リンク部材の間に配置されるため、乗物用シートが幅方向で大型化することが抑制される。
【0013】
上記の乗物用シートにおいて、前記第1リンク部材よりも後方位置に、前記ベースに対して前記シートクッションの高さを調整する第2リンク部材を有し、前記ベースに取り付けられ、前記乗物用シートに掛かる荷重を検出する第2荷重検知センサーを前記第1荷重検知センサーよりも後方位置に有し、前記第2荷重検知センサーは、外部の電子機器と接続するためのカプラを備え、前記第2リンク部材は、前記乗物用シートの幅方向において、前記サイドフレーム及び前記カプラの間に配置されているとよい。
上記の構成では、第2リンク部材がシート幅方向において、サイドフレームとカプラの間に配置されるため、乗物用シートが幅方向で大型化することが抑制される。
【0014】
上記の乗物用シートにおいて、前記カプラは、前記乗物用シートの前後方向において、前記第2リンク部材と同じ位置に配置されているとよい。
上記の構成では、第2リンク部材とカプラがシート前後方向においてコンパクトに配置される。
【0015】
上記の乗物用シートにおいて、前記第1リンク部材よりも後方位置に、前記ベースに対して前記シートクッションの高さを調整する第2リンク部材を有し、前記ベースに取り付けられ、前記乗物用シートに掛かる荷重を検出する第2荷重検知センサーを前記第1荷重検知センサーよりも後方位置に有し、前記第1リンク部材及び前記第2リンク部材は、リンク支持ブラケットに取り付けられており、前記第1荷重検知センサー及び前記第2荷重検知センサーは、前記リンク支持ブラケットに取り付けられており、前記リンク支持ブラケットは、上方に屈曲しており、前記第1荷重検知センサーの取付位置と前記第2荷重検知センサーの取付位置の間において前記ベースと離間しているとよい。
上記の構成では、乗物用シートを構成する部品数を抑制しつつ、リンク支持ブラケット自体の剛性が向上する。
【0016】
上記の乗物用シートにおいて、前記シートクッションフレームに懸架された板状の受圧部材を備え、前記乗物用シートの幅方向において、前記受圧部材の側部には内側に向かって窪んだ凹部が形成されており、前記ベースに取り付けられ、前記乗物用シートに掛かる荷重を検出する第2荷重検知センサーを前記第1荷重検知センサーよりも後方位置に有し、前記乗物用シートの前後方向において、前記凹部は、前記第1荷重検知センサーと前記第2荷重検知センサーの間に配置されているとよい。
上記の構成では、受圧部材の凹みが、シート前後方向においてコンパクトに配置されるため、受圧部材の剛性が低下することが抑制される。
【発明の効果】
【0017】
本発明の乗物用シートによれば、シート前後方向において、高さ調整機構の第1リンク部材の第2回動軸が、第1荷重検知センサーと異なる位置に配置されているため、乗物用シートが高さ方向で大型化することが抑制される。
また、本発明の乗物用シートによれば、第1リンク部材の第2回動軸と第1センサー軸が同じ高さ位置に配置されるため、乗物用シートが高さ方向で大型化することが抑制される。
また、本発明の乗物用シートによれば、第1リンク部材の第2回動軸の上端が、第1センサー軸の上端よりも下方に配置されるため、乗物用シートが高さ方向で大型化することが抑制される。
また、本発明の乗物用シートによれば、連結部材と第1荷重検知センサーが同じ高さ位置に配置されるため、乗物用シートが高さ方向で大型化することが抑制される。
また、本発明の乗物用シートによれば、第1センサー軸がシート幅方向において、第1リンク部材と第2リンク部材の間に配置されるため、乗物用シートが幅方向で大型化することが抑制される。
また、本発明の乗物用シートによれば、第2センサー軸がシート幅方向において、第1リンク部材と第2リンク部材の間に配置されるため、乗物用シートが幅方向で大型化することが抑制される。
また、本発明の乗物用シートによれば、第2リンク部材がシート幅方向において、サイドフレームとカプラの間に配置されるため、乗物用シートが幅方向で大型化することが抑制される。
また、本発明の乗物用シートによれば、第2リンク部材とカプラがシート前後方向においてコンパクトに配置される。
また、本発明の乗物用シートによれば、乗物用シートを構成する部品数を抑制しつつ、リンク支持ブラケット自体の剛性が向上する。
また、本発明の乗物用シートによれば、受圧部材の凹みが、シート前後方向においてコンパクトに配置されるため、受圧部材の剛性が低下することが抑制される。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の一実施形態に係る車両用シートの外観図である。
図2】本発明の一実施形態に係る車両用シートが備えるシートフレームの斜視図である。
図3】車両用シートのシートクッションフレームを上方から見た部分断面図である。
図4】車両用シートのシートクッションフレームを外側から見た模式的斜視図である。
図5】車両用シートのスライドレール付近を示す拡大図である。
図6A】第1リンク支持ブラケットの上面図である。
図6B】第1リンク支持ブラケットの斜視図である。
図7A】第2リンク支持ブラケットの上面図である。
図7B】第2リンク支持ブラケットの斜視図である。
図8】車両用シートのシートクッションフレームの側面図である。
図9図2のA-A断面図である。
図10A】車両用シートのシートクッションフレームを内側から見た模式的斜視図である。
図10B】車両用シートのシートクッションフレームの後端部を示す側面図である。
図11A】車両用シートのシートクッションが最上方位置にあるときのシートフレームの側面図である。
図11B】車両用シートのシートクッションが最上方位置にあるときのシートフレームを内側から見た模式的側面図である。
図12A】車両用シートのシートクッションが最下方位置にあるときのシートフレームの側面図である。
図12B】車両用シートのシートクッションが最下方位置にあるときのシートフレームを内側から見た模式的側面図である。
図13】車両用シートのシートクッションフレームを上方から見た部分断面図である。
図14】車両用シートのシートクッションフレームの支持ブラケット周囲の構造を示す上面図である。
図15】シートクッションフレームの後端部を示す上面図である。
図16】変形例に係る車両用シートのシートクッションフレームを上方から見た部分断面図である。
図17】変形例に係る車両用シートのシートクッションフレームの側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施の形態(以下、本実施形態)に係る乗物用シートについて説明する。本実施形態に係る乗物用シートとして、車両に搭載される車両用シートを例に挙げて説明することとするが車両用シートに限定されるものではない。
【0020】
なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、以下に説明する部材の形状、寸法、配置等については、本発明の趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
【0021】
なお、以下の説明中、「前後方向」とは、車両用シートの前後方向を意味し、車両用シートの着座者から見たときの前後方向、すなわち車両の走行方向と一致する方向である。また、「シート幅方向」とは、車両用シートの幅方向を意味し、車両用シートの着座者から見たときの左右方向と一致する。「高さ方向」とは、車両用シートの高さ方向を意味し、前後方向及びシート幅方向の双方と直交する方向、すなわち上下方向と一致する。
【0022】
<車両用シートSの基本構成>
本実施形態に係る車両用シートSの基本構成について説明する。本実施形態に係る車両用シートSの基本構成は、公知である一般的な車両用シートと略同じ構成であり、図1に示すようにシートバックS1、シートクッションS2及びヘッドレストS3を有する。なお、図1中、車両用シートSの一部、具体的には、シートクッションS2の右側中央部については、説明の都合上、表皮材Rを外した構成にて図示している。
【0023】
車両用シートSは、その骨格として、図2に図示のシートフレームFを有する。シートフレームFは、シートバックフレーム10と、シートクッションフレーム20と、を主な構成要素としている。シートバックS1及びシートクッションS2は、それぞれのフレーム(シートバックフレーム10及びシートクッションフレーム20)にウレタン等からなるクッションパッドUを置き、クッションパッドUの表面を表皮材Rで覆うことによって構成されている。
【0024】
また、シートクッションS2の下部には、シートバックS1、シートクッションS2及びヘッドレストS3を前後方向にスライド移動させるためのスライドレール機構30が配置されている。スライドレール機構30は、図1に示すように隙間を隔てて左右一対設けられている。各スライドレール機構30は、図2に示すように、前後方向に延出した状態で車体に固定されているロアレール31と、ロアレール31の延出方向に沿って移動可能なアッパーレール32と、を有する。
【0025】
さらに、高さ方向においてシートクッションS2とスライドレール機構30との間には、シートクッションS2の高さを調整するための高さ調整機構40が備えられている。なお、高さ調整機構40を駆動させるための操作レバーLがシートクッションS2の脇位置に設けられている。
【0026】
(シートバックフレーム10)
シートバックフレーム10は、図2に示すように、逆さU字形のアッパフレーム11と、シート幅方向両端部をなす左右一対のシートバックサイドフレーム12と、シートバックサイドフレーム12の下端部の間に架設されたロアメンバーフレーム13と、を有する。また、左右一対のシートバックサイドフレーム12のうち、一方のシートバックサイドフレーム12の下端部には、シートクッションS2に対するシートバックS1の傾斜角度を調整するリクライニング機構(不図示)が取り付けられる。
【0027】
(シートクッションフレーム20)
シートクッションフレーム20は、図2に示すように、上方から見たときに方形枠状の外形形状を有しており、シート幅方向両端部に位置するシートクッションサイドフレーム21(サイドフレームに相当)と、シートクッションフレーム20の前端部を構成するパンフレーム22と、を主たる構成要素とする。また、シートクッションサイドフレーム21の後端部の上方部分には、連結ブラケット23が取り付けられている。この連結ブラケット23は、シートクッションサイドフレーム21とシートバックサイドフレーム12とを連結するために設けられた金属板部材である。
【0028】
各シートクッションサイドフレーム21は、前後方向に延びた金属鋼板によって構成されている。また、シートクッションサイドフレーム21は、対応するスライドレール機構30(より近い位置に在るスライドレール機構30)の直上位置にある。
【0029】
図2に示すように、左右一対のシートクッションサイドフレーム21の後端部同士が後側連結パイプ24によって連結されている。この後側連結パイプ24は、シート幅方向に沿って延出した丸パイプによって構成されている。さらに、図2に示すように、左右一対のシートクッションサイドフレーム21の前端部同士が前側連結パイプ25によって連結されている。この前側連結パイプ25は、シート幅方向に沿って延出した丸パイプによって構成されている。
【0030】
後側連結パイプ24及び前側連結パイプ25の各々は、シートクッションサイドフレーム21の間に配置されており、その端部は、シートクッションサイドフレーム21を貫通した状態でシートクッションサイドフレーム21に接合されている。
【0031】
図2及び図3に示すように、シートクッションフレーム20の後側連結パイプ24と前側連結パイプ25の間には、板状の受圧部材26が懸架されている。受圧部材26には、シート幅方向における側部26aに、内側に向かって窪んだ凹部26bが形成されている。図3に示されるように、受圧部材26の前方において、シート幅方向略中央の位置には、丸孔26cが1つ形成されている。また、受圧部材26の後方において、三角孔26dが2つシート幅方向に並んで形成されている。なお、受圧部材26の代わりに、パンフレーム22が後側連結パイプ24まで延びていてもよい。
【0032】
(スライドレール機構30)
スライドレール機構30は、ロアレール31及びアッパーレール32の他に、フット33、第1リンク支持ブラケット34及び第2リンク支持ブラケット35を有する(図4及び図5)。フット33は、ロアレール31を車体に固定するためにロアレール31の前端部に取り付けられる部材である。
【0033】
リンク支持ブラケットとしての第1リンク支持ブラケット34及び第2リンク支持ブラケット35は、それぞれシート幅方向に離間して左右一対設けられており、高さ調整機構40が備える回動リンク(具体的には後述のフロントリンク41及びリアリンク42)を支持する金属板部材である(図4乃至図7B)。
【0034】
(第1リンク支持ブラケット34)
第1リンク支持ブラケット34は、前後方向に長く延びており、フロント荷重検知センサー50及びリア荷重検知センサー60を介して、アッパーレール32の上面に固定されている。第1リンク支持ブラケット34は、図5図6A及び図6Bに示すように、フロント荷重検知センサー50及びリア荷重検知センサー60が取付けられる底壁34aと、底壁34aから立設した内壁34b及び外壁34cを有する。
【0035】
図6Bに示すように、第1リンク支持ブラケット34の内壁34bは、シート幅方向内側に向かって折り曲げられている。また、図5及び図6Bに示すように、第1リンク支持ブラケット34の外壁34cは、シート幅方向外側に向かって逆U字形状に折り曲げられている。また、第1リンク支持ブラケット34の外壁34cの前端部には、後述するフロントリンク41の下端部の第2回動軸41bに対応する前方リンク孔34dが形成されている。
【0036】
第1リンク支持ブラケット34の底壁34aの前方には、後述するフロント荷重検知センサー50の第1センサー軸51に対応する第1軸孔34eが形成されている。また、第1リンク支持ブラケット34の底壁34aの後方には、後述するリア荷重検知センサー60の第2センサー軸61に対応する第2軸孔34fが形成されている(図5及び図6A)。また、第1リンク支持ブラケット34の外壁34cの後端部には、後述するシートベルトのバックル支持ブラケット取付部Bに対応する後方孔34gが形成されている。
【0037】
(第2リンク支持ブラケット35)
第2リンク支持ブラケット35は、第1リンク支持ブラケット34の後端に配置されており、リア荷重検知センサー60を介して、アッパーレール32の上面に固定されている。第2リンク支持ブラケット35は、図5図7A及び図7Bに示すように、リア荷重検知センサー60が取付けられる底壁35aと、底壁35aから立設した内壁35bを有する。
【0038】
図7Bに示すように、第2リンク支持ブラケット35の内壁35bの前方部分は、シート幅方向内側に向かって折り曲げられており、第1リンク支持ブラケット34の内壁34bに係合している。また、図7Bに示すように、第2リンク支持ブラケット35の内壁35bの後方には、後述するリアリンク42のリアリンク回動軸42aに対応する後方リンク孔35cが形成されている。
【0039】
第2リンク支持ブラケット35の底壁35aには、後述するリア荷重検知センサー60の前方のナットに対応するナット孔35dが形成されている(図5図7A及び図7B)。また、第2リンク支持ブラケット35の底壁35aの後端部には、後述するリア荷重検知センサー60の第2センサー軸61に対応するようにしてシート幅方向内側に向かって窪んだ切欠部35eが形成されている。
【0040】
第1リンク支持ブラケット34の底壁34aの上に、第2リンク支持ブラケット35の底壁35aが重ねられ、溶接部Yにおいて溶接されている(図5図10A及び図10B)。
【0041】
(高さ調整機構40)
高さ調整機構40は、回動リンクの回動により、シートクッションS2の高さを調整する。回動リンクは、左右それぞれに2つずつ配置されている。具体的に説明すると、左右一対設けられたスライドレール機構30の各々の上方位置には2つの回動リンクが配置されている。当該2つの回動リンクは、前後方向(すなわち、ロアレール31の延出方向)において互いに離れている。
【0042】
前方の回動リンクは、第1リンク部材に相当し、以下ではフロントリンク41と呼ぶこととする。より後方の回動リンクは、第2リンク部材に相当し、以下ではリアリンク42と呼ぶこととする。フロントリンク41は、前後方向においてリアリンク42よりも前側連結パイプ25に近い位置に配置されている。換言すると、前側連結パイプ25は、リアリンク42よりもフロントリンク41に近い位置に配置されている。
【0043】
各回動リンクは、金属製の板材によって構成されており、所定形状にプレス加工されている。フロントリンク41の表面には、シート幅方向内側に窪んだリブが第1回動軸41aと第2回動軸41bの間に延びるようにして形成されている(図9)。また、リアリンク42の表面には、シート幅方向外側に窪んだリブがリアリンク回動軸42aと後端部42bの間に延びるようにして形成されている(図10A及び図10B)。
【0044】
以下、高さ調整機構40の構造について図8乃至図12Bを参照しながら説明する。高さ調整機構40において、回動リンクであるフロントリンク41及びリアリンク42の双方は、シートクッションS2及びアッパーレール32の各々に対して回動可能な状態で支持されている。
【0045】
具体的に説明すると、フロントリンク41は、その下端部の第2回動軸41bにおいて、前方リンク孔34dと重なった状態で、ピボットピンを介して第1リンク支持ブラケット34に対して回動可能な状態で支持されている(図8及び図9)。
【0046】
また、リアリンク42は、その下端部のリアリンク回動軸42aにおいて、後方リンク孔35cと重なった状態で、ピボットピンを介して第2リンク支持ブラケット35に対して回動可能な状態で支持されている(図10A及び図10B)。
【0047】
さらに、シート前後方向においてシートクッションサイドフレーム21の中央部分よりもやや前方寄りの部分には、フロントリンク41の上端部が第1回動軸41aにおいてピボットピンを介して回動可能な状態で支持されている(図8及び図9)。さらに、シートクッションサイドフレーム21の後端部には、リアリンク42の後端部42bが後側連結パイプ24において回動可能な状態で支持されている(図10A及び図10B)。
【0048】
ここで、リアリンク42の上端部の支持構造について詳述すると、リアリンク42の上端部は、図10Bに示すように側面視で略扇形状となっており、その中央部分には貫通孔が形成されている。この貫通孔には、図10Bに示すように、後側連結パイプ24の端部が嵌合して溶接されている。
【0049】
後側連結パイプ24は、シートクッションサイドフレーム21に対して相対回転可能な状態でシートクッションサイドフレーム21に支持されている。これにより、リアリンク42の上端部は、シートクッションサイドフレーム21に対して相対回動可能となる。
【0050】
このように、フロントリンク41及びリアリンク42は、アッパーレール32に固定されたリンク支持ブラケット(第1リンク支持ブラケット34及び第2リンク支持ブラケット35)、シートクッションサイドフレーム21とともに4節リンクを構成している。そして、図示しない電動または手動のアクチュエータによりフロントリンク41又はリアリンク42をシートクッションサイドフレーム21に対して回動させることにより、シートクッションS2の高さを変えることができるようになっている。
【0051】
具体的には、フロントリンク41又はリアリンク42の一方が回動すると、これに従動する形で他方の回動リンクが同じ向きに回動する。この際、各回動リンクは、シートクッションフレーム20を連れ回るように回動する(換言すると、シートクッションS2とともに回動する)。この結果、シートクッションフレーム20(つまり、シートクッションS2の位置)が図11A及び図11Bに示す最上方位置と、図12A及び図12Bに示す最下方位置との間で昇降し、シートクッションS2の高さが調整されることになる。
【0052】
(荷重検知センサー)
本実施形態の車両用シートSでは、ベースとしてのスライドレール機構30のアッパーレール32の上面に車両用シートSに掛かる荷重を検出する荷重検知センサーが締結部材(ボルトとナット)によって取り付けられている。より詳細には、アッパーレール32の前方には第1荷重検知センサーとしてのフロント荷重検知センサー50が第1前側締結部材55及び第1後側締結部材56によって取り付けられており、アッパーレール32の後方には第2荷重検知センサーとしてのリア荷重検知センサー60が第2前側締結部材65及び第2後側締結部材66によって取り付けられている。フロント荷重検知センサー50及びリア荷重検知センサー60は、従来公知の歪みセンサーである。
【0053】
フロント荷重検知センサー50及びリア荷重検知センサー60は、シート幅方向において離間した一対のアッパーレール32のうち少なくとも一方側に設けられていればよい。なお、スライドレール機構30を備えない車両用シートSの場合、フロント荷重検知センサー50及びリア荷重検知センサー60は、ベースとしての車体フロア(不図示)に直接取り付けられる。
【0054】
図9に示すように、フロント荷重検知センサー50は、上方から荷重が印加される第1センサー軸51を、前方の第1センサー前端52と後方の第1センサー後端53の間に有している。フロント荷重検知センサー50は、第1センサー後端53に、外部の電子機器(電子制御ユニット)と接続するための第1カプラ54(センサコネクタ)を備えている。
【0055】
車両用シートSに着座する乗員の荷重が、第1センサー軸51を介してセンサー基板である第1起歪体51aに印加されると、第1起歪体51aに撓みが生じる。フロント荷重検知センサー50は、車両用シートSに着座する乗員の荷重を、第1起歪体51aに生じる撓みとして測定するように構成されている。
【0056】
図9に示すように、リア荷重検知センサー60は、上方から荷重が印加される第2センサー軸61を、前方の第2センサー前端62と後方の第2センサー後端63の間に有している。リア荷重検知センサー60は、第2センサー後端63に、外部の電子機器(電子制御ユニット)と接続するための第2カプラ64(センサコネクタ)を備えている。
【0057】
車両用シートSに着座する乗員の荷重が、第2センサー軸61を介してセンサー基板である第2起歪体61aに印加されると、第2起歪体61aに撓みが生じる。リア荷重検知センサー60は、車両用シートSに着座する乗員の荷重を、第2起歪体61aに生じる撓みとして測定するように構成されている。
【0058】
図5図8及び図9に示されるように、第1起歪体51aは、第1リンク支持ブラケット34の底壁34aの下面に位置し、第1センサー軸51の上端部51bは、第1リンク支持ブラケット34の底壁34aの第1軸孔34eから上方に露出している。また、第2起歪体61aは、第1リンク支持ブラケット34の底壁34aの下面に位置し、第2センサー軸61の上端部は、第1リンク支持ブラケット34の底壁34aの第2軸孔34fから上方に露出している。
【0059】
このような構成により、本実施形態の車両用シートSでは、リンク支持ブラケット(第1リンク支持ブラケット34及び第2リンク支持ブラケット35)が、回動リンク(フロントリンク41及びリアリンク42)を適切に支持しつつ、車両用シートSに着座する乗員の荷重が、第1センサー軸51を介して第1起歪体51aに効率的に印加されるようになっている。
【0060】
(各部材間の位置関係について)
本実施形態の車両用シートSでは、各構成要素が以下に述べるように、適切な位置関係で配置されているため、高さ調整機構40及び荷重検知センサーを備えつつ、高さ方向及び幅方向におけるサイズが大型化することが抑制されている。
【0061】
フロント荷重検知センサー50は、シート前後方向において、フロントリンク41の第2回動軸41bとは異なる位置に配置されている(図9)。より詳細には、フロント荷重検知センサー50の第1センサー前端52よりも前方に、フロントリンク41の第2回動軸41bが配置されている(図9)。このようにシート前後方向において、高さ調整機構40を構成するフロントリンク41の第2回動軸41bが、フロント荷重検知センサー50と異なる位置に配置されておりオーバーラップしないため、車両用シートSが高さ方向で大型化することが抑制される。
【0062】
また、フロント荷重検知センサー50の第1センサー軸51は、シート上下方向において、フロントリンク41の第2回動軸41bの少なくとも一部と同じ高さ位置に配置されている(図9)。このように、第2回動軸41bと第1センサー軸51が同じ高さ位置に配置されていると、車両用シートSが高さ方向で大型化することが抑制される。
【0063】
また、図9に示されるように、シート上下方向において、フロントリンク41の第2回動軸41bの上端部41cは、第1センサー軸51の上端部51bよりも下方に配置されており、車両用シートSが高さ方向で大型化することが抑制されている。
【0064】
また、図9に示されるように、シートクッションS2が最下方位置にあるときに、シート上下方向において、フロント荷重検知センサー50の少なくとも一部は、シートクッションフレーム20の後側連結パイプ24と同じ高さ位置に配置されており、車両用シートSが高さ方向で大型化することが抑制されている。
【0065】
また、シートクッションサイドフレーム21は、シート幅方向において、フロントリンク41及びリアリンク42の間に配置されており(図9及び図10)、第1センサー軸51は、シート幅方向において、フロントリンク41及びリアリンク42の間に配置されている(図3及び図5)。このような構成によれば、車両用シートSが幅方向で大型化することが抑制される。
【0066】
また、リア荷重検知センサー60の第2センサー軸61は、シート幅方向において、フロントリンク41及びリアリンク42の間に配置されており(図3図5及び図14)、車両用シートSが幅方向で大型化することが抑制されている。
【0067】
また、リアリンク42は、シート幅方向において、シートクッションサイドフレーム21及びリア荷重検知センサー60の第2カプラ64の間に配置されている(図15)。このようにシート幅方向において、シートクッションサイドフレーム21及び第2カプラ64の間の範囲内にリアリンク42が収まっていることで、その分、車両用シートSがよりコンパクトになっている。
【0068】
また、リア荷重検知センサー60の第2カプラ64は、シート前後方向において、リアリンク42と同じ位置に配置されており(図10B)、コンパクトな配置となっている。また、図10Bに示すように、リアリンク42のリアリンク回動軸42aは、シート上下方向において、第2センサー軸61と同じ高さ位置に配置されている。
【0069】
また、フロントリンク41及びリアリンク42は、リンク支持ブラケット(第1リンク支持ブラケット34及び第2リンク支持ブラケット35)に取り付けられており、フロント荷重検知センサー50及びリア荷重検知センサー60は、リンク支持ブラケットに取り付けられている(図5)。ここで、図8に示されるように、第1リンク支持ブラケット34は、前端から後方に向かうにつれて上方に屈曲しており、フロント荷重検知センサー50の取付位置と第2荷重検知センサーの取付位置の間(換言すると、第1センサー軸51と第2センサー軸61の間)においてスライドレール機構30のアッパーレール32と離間している。このような構成によれば、車両用シートSを構成する部品数を抑制しつつ、リンク支持ブラケット自体の剛性が向上する。
【0070】
また、シート前後方向において、受圧部材26の側部26aに設けられた凹部26bは、フロント荷重検知センサー50とリア荷重検知センサー60の間に配置されている。このように、受圧部材26の凹みが、シート前後方向においてコンパクトに配置されるため、受圧部材26の剛性が低下することが抑制される。
【0071】
<変形例>
本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。図16に示されるように、変形例に係る車両用シートSのシートクッションフレーム20xを上方から見た部分断面図である。図16に示すように、シートクッションフレーム20xの後側連結パイプ24と前側連結パイプ25の間には、ワイヤー状スプリング70、71、72、73が懸架されている。
【0072】
ワイヤー状スプリング70は、前端70a及び後端70bの間に、前方から順にスプリング凹部70c、スプリング凸部70d、スプリング凹部70eを備えている。また、ワイヤー状スプリング71は、前端71a及び後端71bの間に、前方から順にスプリング凹部71c及びスプリング凹部71dを備えている。また、ワイヤー状スプリング72は、前端72a及び後端72bの間に、前方から順にスプリング凹部72c及びスプリング凹部72dを備えている。また、ワイヤー状スプリング73は、前端73a及び後端73bの間に、前方から順にスプリング凹部73c、スプリング凸部73d、スプリング凹部73eを備えている。
【0073】
図16に示されるように、ワイヤー状スプリング73のスプリング凸部73dは、リア荷重検知センサー60の第2センサー前端62に配置された第2カプラ64(センサコネクタ)がシート幅方向において対向する位置に配置されている。また、シート上下方向において、スプリング凸部73d及び第2カプラ64(センサコネクタ)は、互いにオーバーラップしないように配置されている。
【0074】
このような配置によれば、スプリング凹部73c又はスプリング凹部73eが第2カプラ64とシート幅方向で対向する位置に配置される場合と比較して、ワイヤー状スプリング73で乗員を支持する面積をシート幅方向に大きくすることが可能となる。
【0075】
ワイヤー状スプリング70とワイヤー状スプリング71の間は、後方において後方連結部材74によって連結されており、前方において前方連結部材75によって連結されている。また、後方連結部材74と前方連結部材75は、シート前後方向に延在する樹脂部材76によって連結されている。樹脂部材76はある程度の弾性力を備えており、前端76a及び後端76bを備えている。樹脂部材76は、前端76aが自由端となっており、後端76bは固定端となっている。
【0076】
樹脂部材76は、リア荷重検知センサー60の第2センサー前端62に配置された第2カプラ64(センサコネクタ)よりも後方の位置を起点として前方に延出しており、前方連結部材75を越えて延出することで、シート前後方向に長く配置されている。
【0077】
図17は、他の変形例に係る車両用シートのシートクッションフレームの側面図である。図17に示されるように、フロントリンク41の第1回動軸41a側の後端部には、フロントリンク41の回動範囲を規制するストッパ部としてのフランジ41xが形成されている。
【0078】
シートクッションS2が最下方位置にあるときに、フランジ41xが第1リンク支持ブラケット34xの外壁34cの上面(当接部)に当接する。このようにして、フランジ41xは、フロントリンク41が、それ以上下方へと回動することを規制する。なお、フランジ41xの突出量は、シート幅方向において、第1リンク支持ブラケット34xの外壁34cの上面(当接部)の外側の端部よりも内側までに設定されることで、コンパクトに形成されている。
【0079】
第1リンク支持ブラケット34xの外壁34cの上面は、上方に突出するか、又は下方に凹んでおり、フランジ41xの受け部として機能するようになっている。さらに、第1リンク支持ブラケット34の外壁34cの上面には、弾性部材としてのゴムが取り付けられていても良い。
【0080】
図17に示されるように、フロント荷重検知センサー50がフロントリンク41の第2回動軸41bよりも前方に配置されていてもよい。
シートクッションS2が最下方位置にあるときに、フロント荷重検知センサー50の後側取付部材としての第1後側締結部材56は、第2回動軸41bよりも前方に配置されており、フロント荷重検知センサー50は全体的に第2回動軸41bよりも前方に配置される。このような構成により、フロントリンク41にストッパ部としてのフランジ41xを備えた場合にフロント荷重検知センサー50とフロントリンク41が干渉することや、設計上、シート構造が上下方向に大型化してしまうことを抑制可能となる。
【符号の説明】
【0081】
S 車両用シート(乗物用シート)
S1 シートバック
S2 シートクッション
S3 ヘッドレスト
R 表皮材
U クッションパッド
L 操作レバー
F シートフレーム
10 シートバックフレーム
11 アッパフレーム
12 シートバックサイドフレーム
13 ロアメンバーフレーム
20、20x シートクッションフレーム
21 シートクッションサイドフレーム(サイドフレーム)
22 パンフレーム
23 連結ブラケット
24 後側連結パイプ(連結部材)
25 前側連結パイプ
26 受圧部材
26a 側部
26b 凹部
26c 丸孔
26d 三角孔
30 スライドレール機構(ベース)
31 ロアレール
32 アッパーレール
33 フット
34、34x 第1リンク支持ブラケット(リンク支持ブラケット)
34a 底壁
34b 内壁
34c 外壁
34d 前方リンク孔
34e 第1軸孔
34f 第2軸孔
34g 後方孔
35 第2リンク支持ブラケット(リンク支持ブラケット)
35a 底壁
35b 内壁
35c 後方リンク孔
35d ナット孔
35e 切欠部
40 高さ調整機構
41 フロントリンク(第1リンク部材)
41a 第1回動軸
41b 第2回動軸
41c 上端部
41x フランジ
42 リアリンク(第2リンク部材)
42a リアリンク回動軸
42b 後端部
50 フロント荷重検知センサー(第1荷重検知センサー)
51 第1センサー軸
51a 第1起歪体
51b 上端部
52 第1センサー前端
53 第1センサー後端
54 第1カプラ
55 第1前側締結部材
56 第1後側締結部材
60 リア荷重検知センサー(第2荷重検知センサー)
61 第2センサー軸
61a 第2起歪体
62 第2センサー前端
63 第2センサー後端
64 第2カプラ
65 第2前側締結部材
66 第2後側締結部材
B バックル支持ブラケット取付部
Y 溶接部
70、71、72、73 ワイヤー状スプリング(受圧部材)
70a、71a、72a、73a 前端
70b、71b、72b、73b 後端
70c、71c、72c、73c スプリング凹部
70d、73d スプリング凸部
70e、71d、72d、73e スプリング凹部
74 後方連結部材
75 前方連結部材
76 樹脂部材
76a 前端
76b 前端
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7A
図7B
図8
図9
図10A
図10B
図11A
図11B
図12A
図12B
図13
図14
図15
図16
図17