(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149807
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】睡眠解析装置
(51)【国際特許分類】
A61B 5/16 20060101AFI20241010BHJP
A61B 5/08 20060101ALI20241010BHJP
【FI】
A61B5/16 130
A61B5/08
A61B5/16 110
A61B5/16 120
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024137469
(22)【出願日】2024-08-16
(62)【分割の表示】P 2022518140の分割
【原出願日】2021-04-28
(31)【優先権主張番号】P 2020078916
(32)【優先日】2020-04-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2021073690
(32)【優先日】2021-04-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】518103271
【氏名又は名称】株式会社アルファー・Ai
(74)【代理人】
【識別番号】100083183
【弁理士】
【氏名又は名称】西 良久
(72)【発明者】
【氏名】元丸 俊満
(72)【発明者】
【氏名】島田 祥士
(57)【要約】
【課題】生体センサーにより取得されたデータの解析における利便性を向上すること。
【解決手段】生体の心拍には心拍数変動と呼ばれるゆらぎが存在し、心拍数変動は自律神経の影響で変化する。心電図の検査を利用してこの心拍数変動を測定し、自律神経の機能の障害を調査することができる。また、この心拍数変動や、加速度センサーにより得られたデータ等に基づき、睡眠状態の解析、個人のストレス、睡眠時無呼吸の状態、そして覚醒時の居眠り解析を行うことができる。
【選択図】
図1(c)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被測定者に取り付ける生体センサーが、心電、心拍、活動時呼吸を測定する心電センサーと、体温、表皮温度、環境温度を測定する温度センサーと、体動、姿勢、運動量を測定する3軸加速度、3軸ジャイロ、3軸地磁気からなる9軸慣性センサーと、微小体動、睡眠時呼吸、低呼吸、無呼吸を測定する加速度センサー、酸素飽和度を測定するSpO2センサーとからなっており、
上記センサーの測定結果を入力し、副交感神経優位への移行時間を抽出する抽出手段と、交感神経優位への移行時間を抽出する手段と、心拍の安定状態を解析する解析手段と、呼吸の安定状態を解析する解析手段と、体温、表皮温度、環境温度の温度を解析する解析手段と、体動を解析する解析手段と、姿勢を解析する解析手段とを備えて睡眠時間を抽出すると共に、被測定者の睡眠状態解析、ストレス解析、メンタル解析、睡眠無呼吸解析、覚醒時の居眠り解析を行うことを特徴とする睡眠解析装置。
【請求項2】
生体センサーに加えて、被測定者の周囲に設けられて室内照度を測定する照度センサーと、天候を監視する気圧センサーと、音と睡眠の状態、いびきの監視を行う音センサーの全部または一部を用いてなることを特徴とする請求項1に記載の睡眠解析装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、睡眠解析装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、生体センサーにより脳波を計測し、取得されたデータに基づいて睡眠の状態やストレスの状態等の解析を行う方法に関する技術として特開2020-14539号が提案されている。
この睡眠状態判定装置では、生体から検出した脳波を所定の時間ブロック単位で周波数解析すると共に複数の周波数帯域に含まれる周波数成分の含有量をそれぞれ抽出する周波数成分抽出部と、睡眠の程度・覚醒など複数の基本睡眠等状態、及び、各状態間における状態遷移条件を決定し記憶する状態遷移記憶部と、過去の各時間ブロックにおける基本睡眠等状態の判定結果を記憶する睡眠状態判定結果記憶部と、現時間ブロックにおける、前記複数の周波数帯域に含まれる周波数成分の含有量、前記現時間ブロックの直前の過去の時間ブロックにおける前記基本睡眠等状態及び前記状態遷移関条件とを利用した判定条件により、当該時間ブロックにおける状態を判定する睡眠状態判定部とを設けた構成となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1を含む従来の技術においては、取得されたデータの解析方法は煩雑であり、解析を行うユーザの要望に十分に応えることができているとは言えない状況である。
【0005】
本発明は、このような状況を鑑みてなされたものであり、小型の生体センサーを用いて、消灯あるいは就床時刻(ベッドイン)から睡眠開始時間(入眠潜時)と目覚めの時間及び睡眠中の睡眠深度を検出する為の装置に関する。
前記生体情報計測装置が計測する各種センサーより取得されるデータにより、分析を行い、分析したそれぞれの結果を連携させることにより、総合的に睡眠時間の抽出及び睡眠深度の解析等を行い、利便性を向上することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、生体センサーを用いて、睡眠状態の解析、ストレス解析、覚醒時の居眠り解析を容易に行うことができる睡眠解析装置を提供することにある。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、生体センサーにより取得されたデータを用いて睡眠の解析における利便性を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1(a)】心電データとその心電データに基づいて計測された各種計測データの縮小図である。
【
図2】心電データとその心電データに基づいて計測された各種計測データに関する図であって
図1とは異なる図である。
【
図3】ストレス解析に関する図であって(a)は時間単位でのストレスのグラフ、(b)はメンタルの強さを示すグラフ、(c)はストレス過多を示すグラフ、(d)は別のストレス過多を示すグラフである。
【
図4】(a)は睡眠時無呼吸を示すグラフ、(b)は加速度センターのグラフである。
【
図5】心電データとその心電データに基づいて計測された各種計測データに関する図であって
図1及び
図2とは異なる図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下にこの発明の好適実施例について図面を参照しながら説明する。
【0010】
この実施例では、生体センサーとして、以下のセンサー群の全部または一部が設けられている。
(1).心電センサー(ECG):心電、心拍、活動時呼吸を測定
(2).温度センサー:体温、表皮温度、消費エネルギー、環境温度を測定
(3).9軸慣性センサー(3軸加速度、3軸ジャイロ、3軸地磁気):体動、姿勢、運動量を測定
(4).高精度加速度センサー:微小体動、睡眠時呼吸、低呼吸、無呼吸を測定
(5).照度センサー:環境を測定
(6).気圧センサー:環境を測定
(7).音センサー:環境を測定
(8).SpO2センサー:血中酸素濃度を測定
【0011】
ここで
図1は主要なセンサーをそのまま、または組み合わせて用いた測定結果と解析結果を図示したもので、図中縦軸は各種の測定結果で、符号アは心電図、符号イはRR間隔、符号ウは平均心拍数、脈の乱れ、符号エは呼吸数、符号オは皮膚温度・消費エネルギー、符号カは姿勢、符号キは睡眠時無呼吸、符号クは副交感神経活動・交感神経活動であり、横軸は経過時間を示すもので、16時を始点とし翌日の16時を終点としている。
【0012】
そして、符号ク欄では、符号1は副交感神経優位へ移行したポイント、2は交感神経優位へ移行したポイント、8はその間の線分で睡眠時間を示す。
次に、符号ウ欄では、符号3は心拍の安定状態を水平線で示す。
符号エ欄では、符号4は呼吸の安定状態を水平線で示す。
符号オ欄では、符号5は皮膚温度から温度を解析、符号6は消費エネルギーから体動を解析し、いずれも一定状態を水平線で示している。
符号カ欄では、符号7は姿勢を解析して、同一姿勢時間は直線となっている。
符号ク欄では、前記符号ク欄、ウ欄、エ欄、オ欄、カ欄を統合して、ベッドイン、スリープイン、スリープアウト、ヘッドアウトを判定しており、垂直な縦線で仕切っている。
また、スリープインからスリープアウト間の無呼吸を測定している。
【0013】
また、上記生体センサーは、被観察者の胸部と腹部に装着することで、2台を同期計測させ、高精度な加速度センサーにより横隔膜の動きをセンシングすることにより、努力呼吸を計測することが可能となる。
即ち、努力呼吸とは、呼吸困難のため、吸気時に呼吸補助筋(胸鎖乳突筋など)を動かしたり、呼気時に内肋間筋や腹筋などを動かしたりして、努力的に行なう呼吸のことである。これにより、より詳しい睡眠時無呼吸の状態を解析することが可能となる。
【0014】
図1は、各センサーにより得た情報を解析して、ベッド・イン、スリープイン、スリープアウト、ベッドアウトの抽出を説明したグラフである。
各項目毎に解析した結果が、睡眠判定条件として、睡眠を抽出するための縦線として表示されている。
そして、各項目の睡眠判定条件を総合的に再解析することにより、前記符号ク欄で示したように睡眠時間を抽出することが可能となる。
睡眠時間は、符号1で副交感神経優位への移行時間を抽出、符号2で交感神経優位への移行時間を抽出、符号3で心拍の安定状態を解析、符号4で呼吸の安定状態を解析、符号5で温度(体温、表皮温度、環境温度)を解析、符号6で微少体動を解析、符号7で姿勢変動を解析することで判定する。
【0015】
上記条件に環境センサーとして、照度センサー、気圧センサー、音センサーの環境情報を追加することで、より詳しい睡眠の状態を解析することができる。
各センサーの計測データは、下記の内容の解析に用いられる。
照度センサーは、室内の照度を監視する。照度と睡眠深度には重要な関係があるからである。
気圧センサーは、天候を監視する。気圧と睡眠について、人により低気圧の時は、睡眠が浅くなるという報告がある。
音センサーは、環境音を計測する。音と睡眠の状態を監視する。また、いびきの監視も行う。姿勢、無呼吸及びいびきの情報からより詳しい睡眠深度を計測することができる。
SpO2センサーは、睡眠中の酸素飽和度を計測し、加速度センサーによる横隔膜の上限運動を計測したデータと連携して解析することで、高精度の無呼吸を算出する。また、単独での計測による算出も可能である。
【0016】
以下の各項目毎の解析例を下記に示す。
(1)睡眠状態解析。
(2)ストレス解析、メンタル解析。
(3)睡眠無呼吸解析。
(4)覚醒時の居眠り解析。
【0017】
まず、心電センサーより受信した、心電データ符号アをもとに、符号イのRR間隔を計測して、自律神経活動を抽出する。
ここで自律神経とは、手を動かしたり、物を触ったことを感じる神経とは対照的に、胃腸を動かしたり、汗をかいたり、瞳孔を絞ったりするような不随意な機能を制御する神経である。
糖尿病の患者において、この自律神経の障害がよくみられることが知られており、そのため下痢や便秘を繰り返す、立ちくらみが起きるといった現象がみられる。
【0018】
心臓は規則正しく脈を打つ(以下、「心拍」と呼ぶ)が、この符号ウで示す心拍には健康な人間でもゆらぎがあることが分かっている。その原因は、自律神経(交感神経・副交感神経)による収縮が存在するからである。
このゆらぎの事を、心拍数変動と呼ぶ。心拍数変動は、自律神経の障害があると少なくなるため、心電図の検査を利用してこの心拍数変動を測定し、自律神経の機能の障害を調べることが出来る。つまりこれがR-R間隔(心拍数変動)計測である。
【0019】
この心拍数変動により、符号ウの心拍数と符号エの呼吸数を導く。
睡眠時は心拍数が下がり、呼吸は安定する。また、加速度センサーで運動量と姿勢を符号カを計測することにより、睡眠の開始(スリープイン)と終了(スリープアウト)を見つけることができる。これにより、覚醒時と睡眠時を割り出すことが可能となる(
図1参照)。
【0020】
また、睡眠時は一般的に副交換神経が優位となる。副交感神経と交感神経のバランスが心拍数変動バランス(以下、「RRIV」と呼ぶ)である。 RRIVと副交感神経の関係を同時に見ると、副交感神経が出ている状態でRRIVの交感神経が優位になっている状態では、夢を見ている状態であることが認識される。これにより、睡眠時における、睡眠状態の解析を行うことが可能となる。
【0021】
即ち、
図1のスリープインからスリープアウトまでに示される部分が睡眠状態と判断できる部分である
また、覚醒状態から眠りに入るまでの所要時間の事を入眠潜時と言う。これは眠気の強さや寝つきの良し悪しを示す客観的指標として使われるが、
図2のグラフ2において示されるように、符号クで示される交感神経と副交感神経の特定時間単位のピークを抽出し、交感神経の倍率を調整することにより、その副交感神経が上がり、交感神経が下がるそのクロス箇所を見つけ、符号ウの心拍、符号エの呼吸、符号オの消費エネルギー及び体表皮温度との関係性を判断することにより、入眠潜時(スリープイン)として定義することが可能となる。
また、寝起き(スリープアウト)に関しては、前記符号クで副交感神経と交感神経の逆の理論で定義することが可能となる。
【0022】
図3は、ストレス解析、メンタル解析に関する図である。
図3を用いて、ストレス解析、メンタル解析について説明する。
【0023】
ストレスは、脳で快・不快を感じ取る。脳の中にある、大脳辺縁系の扁桃体である。
ここでは、心地よい刺激に反応する細胞と不快な刺激に反応する細胞が存在する。ここで不快刺激に反応する細胞によりストレス状態となる。
その刺激は、視床下部等を経て、自律神経や内分泌に影響を与える。外部からの「刺激」には、痛みや病気はもちろんであるが、天気や暴力、仕事も含まれる。
【0024】
ストレスは、悪いものというイメージがあるが、必ずしもそうではなく、適度な緊張等があると機能が十分に発揮される等、プラスに働くストレスも存在する。外部からのあらゆる刺激をストレッサーといい、その刺激が強すぎて生体が対応できない時をストレス状態という。
ストレスの感じ方は人それぞれなので、一概にはどの程度のストレスが負担になるのか等は単純比較できない。
【0025】
そこで、辛いストレスとは、どういう状態なのか、以下で考察する。
自律神経の活動量を表す値として、「自律神経活動度」(CVRR)がある。 これは、自律神経全体の活動度を示すものである。符号クで交感神経活動と副交感神経活動の大きさに関する指標として、個人間での自律神経活動の違いを比較するための指標として利用されるものである。
即ち、CVRR(RR間隔変動係数)=RR間隔の標準偏差/RR間隔の平均値という計算式で表される。
【0026】
図3(a)のグラフ.3の横軸に自律神経活動度(CVRR)と縦軸に交感神経活動(SNS)をとり、そのグラフ.3に罫線.1を加えて、同
図3(b)のグラフ.4を時間毎の積算グラフとすることにより、時間単位での辛いストレスを計測することが出来るようになる。さらにまた、
図3(a)のグラフ.3に罫線.2を加えることで、メンタルの強さを表すことが可能となる。
これにより、うつ病に移行しやすいパターンを読み取ること出来るようになる。
【0027】
図3(c)のグラフ.5及び
図3(d)のグラフ.6は、ストレス過多の状態を示すグラフである。これによれば、睡眠時(1時~7時)に於いても、ストレスが解消されていない状態が続いており、この状態を長く継続すると、うつになる可能性かおる。
【0028】
図4を用いて睡眠時無呼吸解析について説明する。
睡眠時無呼吸7とは、一晩(7時間)の睡眠中に30回以上の無呼吸(10秒以上の呼吸気流の停止)があり、そのいくつかはnon―REM期にも出現するものをSAS(S1eep Apnea Syndrome)と定義する。
1時間あたりでは、無呼吸回数が5回以上(AI≧5)でSASとみなされる。
睡眠1時間あたりの「無呼吸」と「低呼吸」の合計回数をAHI(Apnea Hypopnea lndex)、即ち無呼吸低呼吸指数と呼び、この指数によって重症度が分類される。なお、低呼吸(Hypopnea)とは、換気の明らかな低下に加え、動脈血酸素飽和度(SpO2)が3~4%以上低下した状態、もしくは覚醒を伴う状態を指す。
【0029】
睡眠時無呼吸は例えば以下に示す型に分類される。
閉塞型(obstructive Sleep apnea、即ち、OSA)は、睡眠中に上気道が閉塞して気流が停止するもので、無呼吸の間でも胸壁と腹壁の呼吸運動が認められるが、動きは互いに逆になるという奇異運動を示す。
中枢型(Centra1 Sleep apnea、即ちCSA)は、呼吸中枢の機能異常によりREM期を中心とした睡眠中に呼吸筋への刺激が消失して無呼吸となる。慢性心不全患者や脳血管障害患者に合併する頻度が高い。
混合型(Mix Sleep Apnea)の場合は、中枢型無呼吸で始まり、後半になって閉塞型無呼吸に移行する場合が多い。閉塞型無呼吸の一つとして分類されることが多い。
【0030】
今回、発明者らは、無呼吸全体の約90%を占める閉塞型と、中枢型の無呼吸を、気流の変化のもととなる横隔膜の動きから抽出することに成功した。
即ち、胸部及び腹部に高性能の加速度センサーを付けることにより、胸部および腹部の動きを計測し、そのデータの時間軸に対する差をデータ分析処理することで、閉塞性無呼吸と中枢性無呼吸を判断するロジックを導き出した。
図4(a)のグラフ7においてTPと図示した部位が、無呼吸の状態を示す。
しかしながら、加速度センサーのデータは
図4(b)のグラフ8のようにノイズが多いためそのまま使うことはできない。
したがって、フィルターによるノイズカット処理及び、平均化処理の定数をチューニングして積分することにより、グラフ7を抽出することに成功した。
これにより、視覚的無呼吸状態を確認することが可能となる。
【0031】
図5は、心電データとその心電データに基づいて計測された各種計測データに関する図であって
図1及び
図2とは異なる図である。
図5を用いて、覚醒時の居眠り解析について説明する。
【0032】
居眠りとは、疲労や睡眠不足、単純作業の繰り返し等により覚醒水準が低下した状態である。
図5のグラフ9が示すように、22時から23時が居眠りの状態である。覚醒水準低下を示す指標として、呼吸が安定している状態(呼吸数減少)、心拍が安定している状態(心拍数減少)、消費エネルギーが1メッツ以下の状態、副交感神経が出ている状態、そして、RRIV(R-R interval variation)、RR間隔変動による副交感神経活動が優位である条件を採用する。
前述の条件により覚醒水準を推定し、覚醒水準変化に伴う瞬き特徴量や瞬目群発の変化を調べることで、居眠り判定の指標を得ることができる。
【0033】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0034】
また例えば、上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行させることもできるし、ソフトウェアにより実行させることもできる。
換言すると、
図1乃至
図5の機能的構成は例示に過ぎず、特に限定されない。
即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が本解析方法に備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロックを用いるのかは特に
図1乃至
図5の例に限定されない。また、機能ブロックの存在場所も、
図1乃至
図5に特に限定されず、任意でよい。例えば、サーバの機能ブロックをユーザ端末等に移譲させてもよい。
逆にユーザ端末の機能ブロックをサーバ等に移譲させてもよい。
また、1つの機能ブロックは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0035】
一連の処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい
また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0036】
このようなプログラムを含む記録媒体は、ユーザ等にプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される図示せぬリムーバブルメディアにより構成されるだけでなく、装置本体に予め組み込まれた状態でユーザ等に提供される記録媒体等で構成される。
【0037】
なお、本明細書において、記録媒体に記録されるプログラムを記述するステップは、その順序に沿って時系列的に行われる処理はもちろん、必ずしも時系列的に処理されなくとも、並列的あるいは個別に実行される処理をも含むものである。
また、本明細書において、システムの用語は、複数の装置や複数の手段等より構成される全体的な装置を意味するものとする。
【0038】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明が適用される情報処理装置は、
図1乃至
図5に記載された事項のうち一部又は全部を提供できる構成を有していれば足りる。
これにより、生体センサーにより取得されたデータの解析における利便性を向上することができる。