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特開2024-149824X線透視撮影装置およびX線画像処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024149824
(43)【公開日】2024-10-18
(54)【発明の名称】X線透視撮影装置およびX線画像処理方法
(51)【国際特許分類】
   A61B 6/12 20060101AFI20241010BHJP
   A61B 6/46 20240101ALI20241010BHJP
   A61B 6/50 20240101ALI20241010BHJP
   G06T 7/00 20170101ALI20241010BHJP
   G06T 7/38 20170101ALI20241010BHJP
【FI】
A61B6/12
A61B6/46 506B
A61B6/50 500B
A61B6/50 511E
G06T7/00 616
G06T7/38
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024137802
(22)【出願日】2024-08-19
(62)【分割の表示】P 2020208811の分割
【原出願日】2020-12-16
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】山本 貴也
(57)【要約】
【課題】デバイスの近傍において血管抽出画像とX線画像との位置ずれを抑制することが可能なX線透視撮影装置およびX線画像処理方法を提供する。
【解決手段】このX線透視撮影装置100は、X線源1aとX線検出器1bとを含む撮影部1と、X線画像10を取得するX線画像取得部20aと、血管抽出画像12を取得する血管抽出画像取得部20bと、X線画像10と血管抽出画像12とを位置合わせすることにより合成した第2合成画像14を生成する合成画像生成部20cと、被検体の血管92aに導入されたデバイス7が写る関心領域30を設定する関心領域設定部20dと、を備え、合成画像生成部20cは、関心領域設定部20dによって設定された関心領域30に写るデバイス7と、血管抽出画像12に写る血管像92とを基準としてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行うことにより、第2合成画像14を生成するように構成されている。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
被検体にX線を照射するX線源と、前記X線源から照射されたX線を検出するX線検出器とを含む撮影部と、
前記撮影部により撮影されたX線画像を取得するX線画像取得部と、
前記被検体に造影剤が投与された状態で撮影された前記X線画像である造影画像に基づいて予め生成された前記被検体の血管像を抽出した血管抽出画像を取得する血管抽出画像取得部と、
造影剤が投与されていない状態で撮影された前記X線画像と、前記血管抽出画像とを位置合わせすることにより合成した合成画像を生成する合成画像生成部と、
前記X線画像の一部であり、前記被検体の血管に導入されたデバイスが写る関心領域を設定する関心領域設定部と、を備え、
前記合成画像生成部は、前記関心領域設定部によって設定された前記関心領域に写る前記デバイスと、前記血管抽出画像に写る前記血管像とを基準として造影剤が投与されていない状態で撮影された前記X線画像と前記血管抽出画像との位置合わせを行うことにより、位置合わせされた前記血管抽出画像を生成し、造影剤が投与されていない状態で撮影された前記X線画像と位置合わせされた前記血管抽出画像とを合成することにより、前記合成画像を生成するように構成されている、X線透視撮影装置。
【請求項2】
前記合成画像生成部は、前記関心領域内に写る前記デバイスの形状と、前記血管抽出画像に写る前記血管像の形状とに基づいて、前記血管抽出画像における前記関心領域に対応する領域を取得するように構成されている、請求項1に記載のX線透視撮影装置。
【請求項3】
前記X線画像取得部は、逐次的に生成される前記X線画像をライブ画像として取得するように構成されており、
前記合成画像生成部は、前記ライブ画像の各フレームの前記関心領域内に写る前記デバイスに基づいて、前記血管抽出画像のうち、前記関心領域に対応する領域を取得するとともに、取得した前記血管抽出画像のうちの前記関心領域に対応する領域と前記ライブ画像の各フレームの前記関心領域との位置合わせを行うことにより、前記合成画像を生成するように構成されている、請求項2に記載のX線透視撮影装置。
【請求項4】
前記被検体は、被験者の心臓を含み、
前記X線画像取得部は、前記ライブ画像として、少なくとも、前記心臓の拍動の1周期分の複数の前記X線画像を取得するように構成されており、
前記血管抽出画像取得部は、前記血管抽出画像として、少なくとも、前記心臓の拍動の1周期分の複数の前記血管抽出画像を取得するように構成されており、
前記合成画像生成部は、前記ライブ画像の各フレームにおける前記関心領域に写る前記デバイスの形状と、前記血管抽出画像に写る前記血管像の形状とに基づいて、複数の前記血管抽出画像のうち、前記関心領域における前記ライブ画像の各フレームの位相に最も近い位相の前記血管抽出画像から、前記関心領域に対応する領域を取得するように構成されている、請求項3に記載のX線透視撮影装置。
【請求項5】
前記X線画像に前記関心領域を設定する操作入力を受け付ける入力受付部をさらに備え、
前記関心領域設定部は、前記入力受付部によって受け付けられた操作入力に基づいて、前記X線画像中に前記関心領域を設定するように構成されている、請求項2~4のいずれか1項に記載のX線透視撮影装置。
【請求項6】
前記X線画像または前記合成画像を表示する表示部をさらに備え、
前記合成画像生成部は、前記表示部において前記X線画像または前記合成画像を表示している最中に、操作入力を受け付けた前記関心領域設定部によって前記関心領域が設定された際に、前記関心領域に写る前記デバイスに基づいて前記X線画像と前記血管抽出画像との位置合わせを行うことにより前記合成画像を生成するように構成されている、請求項5に記載のX線透視撮影装置。
【請求項7】
前記関心領域設定部は、前記心臓の拍動に伴って前記デバイスが移動する際の前記デバイスの移動範囲に応じた大きさの前記関心領域を、前記ライブ画像に設定するように構成されている、請求項4に記載のX線透視撮影装置。
【請求項8】
前記関心領域設定部は、前記関心領域内に写っていた前記デバイスの先端が前記関心領域の外側に移動した場合に、前記関心領域の再設定を受け付けるように構成されている、請求項1~5のいずれか1項に記載のX線透視撮影装置。
【請求項9】
前記デバイスは、前記血管に導入されたカテーテル、ステント、および、ガイドワイヤの少なくともいずれかを含む、請求項1~8のいずれか1項に記載のX線透視撮影装置。
【請求項10】
X線画像を取得するステップと、
血管抽出画像取得部が、被検体に造影剤を投与して撮影された状態で撮影された前記X線画像である造影画像に基づいて予め生成された血管抽出画像を取得するステップと、
合成画像生成部が、前記X線画像と、前記血管抽出画像とを位置合わせすることにより、合成した合成画像を生成するステップと、
関心領域設定部が、前記X線画像の一部であり、前記被検体の血管に導入されたデバイスが写る関心領域を設定するステップと、
前記関心領域に写る前記デバイスと、前記血管抽出画像に写る血管像とを基準として造影剤が投与されていない状態で撮影された前記X線画像と前記血管抽出画像との位置合わせを再度行うことにより、位置合わせされた前記血管抽出画像を生成し、造影剤が投与されていない状態で撮影された前記X線画像と位置合わせされた前記血管抽出画像とを合成することにより、前記合成画像を生成するステップと、を備える、X線画像処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、X線透視撮影装置およびX線画像処理方法に関し、特に、血管抽出画像とX線画像とを位置合わせした合成画像を生成するX線透視撮影装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、X線透視撮影装置に関し、血管抽出画像とX線画像とを位置合わせした合成画像を生成するX線透視撮影装置が知られている(たとえば、特許文献1)。
【0003】
上記特許文献1に開示されているX線透視撮影装置は、撮影中の透視像動画に事前に撮影された血管像を重畳するように構成されている。特許文献1に開示されているX線透視撮影装置は、画像および動画から特徴点を探索する特徴点探索部と、複数の特徴点にとっての重心を算出する重心算出部と、重心を基準に特徴点の相対的な位置を示すベクトル群を算出するベクトル群算出部と、ベクトル群のうちから1つを選択する選出部と、選出されたベクトル群に対応する血管像を透視像動画に重畳させる画像重畳部とを備えている。上記特許文献1に開示されているX線透視撮影装置では、カテーテルなどのデバイスを血管に導入して施術を行う際に、術者に対してデバイスが写る透視像動画に血管像を重畳させた画像を表示させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2019―171105号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に開示されている構成では、血管像および透視像動画のいずれにおいても写る特徴点に基づいてベクトル群を算出し、血管像を透視像動画に重畳させた重畳画像(合成画像)を生成する。特徴点は、血管像および透視動画のいずれにおいても写るが、必ずしも、デバイスを導入する血管の近傍にあるとは限らない。したがって、デバイスを導入する血管の近傍に特徴点がない場合、特徴点の位置とデバイスの位置との間の距離が大きくなるにつれて、血管像(血管抽出画像)と透視像動画(X線画像)との位置合わせの誤差が大きくなる可能性がある。すなわち、合成画像のデバイス近傍において、血管抽出画像とX線画像との位置ずれが大きくなる可能性がある。ここで、カテーテルなどのデバイスを血管に導入する手技を行う場合には、血管の分岐部においてデバイスを導入する血管を選択するなど、術者は、血管内におけるデバイス近傍に注目し、デバイスを操作する。そのため、デバイス近傍において、X線画像と血管抽出画像との位置ずれが抑制された合成画像を生成することが可能なX線透視撮影装置が望まれている。
【0006】
この発明は上記した課題を解決するためになされたものであり、デバイスの近傍において血管抽出画像とX線画像との位置ずれを抑制することが可能なX線透視撮影装置およびX線画像処理方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面におけるX線透視撮影装置は、被検体にX線を照射するX線源と、X線源から照射されたX線を検出するX線検出器とを含む撮影部と、撮影部により撮影されたX線画像を取得するX線画像取得部と、被検体に造影剤が投与された状態で撮影されたX線画像である造影画像に基づいて予め生成された被検体の血管像を抽出した血管抽出画像を取得する血管抽出画像取得部と、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像と、血管抽出画像とを位置合わせすることにより合成した合成画像を生成する合成画像生成部と、X線画像の一部であり、被検体の血管に導入されたデバイスが写る関心領域を設定する関心領域設定部と、を備え、合成画像生成部は、関心領域設定部によって設定された関心領域に写るデバイスと、血管抽出画像に写る血管像とを基準として造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像と血管抽出画像との位置合わせを行うことにより、位置合わせされた血管抽出画像を生成し、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像と位置合わせされた血管抽出画像とを合成することにより、合成画像を生成するように構成されている。
【0008】
また、この発明の第2の局面におけるX線画像処理方法は、X線画像を取得するステップと、血管抽出画像取得部が、被検体に造影剤を投与して撮影された状態で撮影されたX線画像である造影画像に基づいて予め生成された血管抽出画像を取得するステップと、合成画像生成部が、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像と、血管抽出画像とを位置合わせすることにより合成した合成画像を生成するステップと、関心領域設定部が、X線画像の一部であり、被検体の血管に導入されたデバイスが写る関心領域を設定するステップと、関心領域に写るデバイスと、血管抽出画像に写る血管像とを基準として造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像と血管抽出画像との位置合わせを再度行うことにより、位置合わせされた血管抽出画像を生成し、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像と位置合わせされた血管抽出画像とを合成することにより、合成画像を生成するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0009】
上記第1の局面におけるX線透視撮影装置では、上記のように、関心領域設定部によって設定された関心領域に写るデバイスと、血管抽出画像に写る血管像とを基準としてX線画像と血管抽出画像との位置合わせを行うことにより、合成画像を生成する合成画像生成部を備える。これにより、関心領域に写るデバイスと血管抽出画像に写る血管像とを基準としてX線画像と血管抽出画像との位置合わせが行われるので、デバイス近傍において、X線画像と血管抽出画像とを精度よく位置合わせを行うことができる。その結果、デバイス近傍において、X線画像と血管抽出画像との位置ずれが抑制された合成画像を生成することができる。なお、デバイス近傍とは、デバイスの位置そのものと、デバイスの周囲(近く)の位置との両方を意味する。
【0010】
また、上記第2の局面におけるX線画像処理方法では、上記のように、関心領域に写るデバイスと、血管抽出画像に写る血管像とを基準としてX線画像と血管抽出画像との位置合わせを再度行うことにより、合成画像を生成するステップを備える。これにより、上記第1の局面によるX線透視撮影装置と同様に、デバイス近傍において、X線画像と血管抽出画像との位置ずれが抑制された合成画像を生成することが可能なX線画像処理方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】一実施形態によるX線透視撮影装置の全体構成を示した図である。
図2】一実施形態による合成画像生成部が合成画像を生成する構成を説明するための模式図である。
図3】一実施形態による血管抽出画像取得部が取得する血管抽出画像を説明するための模式図である。
図4】X線画像と血管抽出画像との位置ずれを説明するための模式図である。
図5】一実施形態による合成画像生成部が、関心領域が設定された場合における合成画像を生成する構成を説明するための模式図である。
図6】一実施形態による合成画像生成部が生成する動画像としての合成画像を説明するための模式図である。
図7】一実施形態による合成画像生成部が関心領域に対応する領域を取得する構成を説明するための模式図である。
図8】一実施形態による合成画像生成部が関心領域および関心領域に対応する領域に基づいてX線画像と血管抽出画像とを位置合わせする構成を説明するための模式図である。
図9】一実施形態による関心領域設定部が設定する関心領域の大きさを説明するための模式図である。
図10】一実施形態による関心領域設定部が関心領域の再設定を受け付ける構成を説明するための模式図である。
図11】合成画像を生成する処理を説明するためのフローチャートである。
図12】関心領域を再設定し、合成画像を生成する処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
(X線透視撮影装置の構成)
図1を参照して、本発明の一実施形態によるX線透視撮影装置100の構成について説明する。
【0013】
図1に示すように、本実施形態によるX線透視撮影装置100は、撮影部1と、コンピュータ2と、入力受付部3と、表示部4と、記憶部5と、天板6とを備える。本実施形態では、X線透視撮影装置100は、被検体として、被験者90の心臓91を撮影する。X線透視撮影装置100は、たとえば、デバイス7を用いて、心臓91の血管92aの狭窄部位などの治療を行う手技において用いられる。
【0014】
撮影部1は、X線源1aと、X線検出器1bと、X線源1aとX線検出器1bとが対向するように配置されるアーム1cを有している。
【0015】
X線源1aは、被検体にX線を照射するように構成されている。具体的には、X線源1aは、図示しない駆動部によって電圧が印加されることにより、X線を照射する。X線源1aは、X線の照射範囲である照射野を調節可能なコリメータを有している。本実施形態では、X線源1aは、アーム1cの一方側の先端に取り付けられている。
【0016】
X線検出器1bは、X線源1aから照射されたX線を検出するように構成されている。本実施形態では、X線検出器1bは、アーム1cの他方側の先端に取り付けられている。すなわち、X線検出器1bは、天板6を挟んで、X線源1aとは反対側に配置されている。また、X線検出器1bは、X線を検出することができるように構成されている。X線検出器1bは、たとえば、FPD(Flat Panel Detector)である。X線検出器1bは、被検体を透過したX線を検出し、検出したX線に基づいて検出信号を出力するように構成されている。
【0017】
コンピュータ2は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、または、画像処理用に構成されたFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのプロセッサ2aと、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)とを含んで構成される。
【0018】
図1に示すように、プロセッサ2aは、制御部20を含む。制御部20は、撮影部1などの制御を行うように構成されている。制御部20は、プロセッサ2aが各種プログラムを実行することにより実現される機能ブロックとしてソフトウェア的に構成される。制御部20は、専用のプロセッサ(処理回路)を設けてハードウェアにより構成されていてもよい。
【0019】
図1に示すように、制御部20は、X線画像取得部20aと、血管抽出画像取得部20bと、合成画像生成部20cと、関心領域設定部20dとを備える。X線画像取得部20aと、血管抽出画像取得部20bと、合成画像生成部20cと、関心領域設定部20dとは、制御部20が画像処理用のプログラムを実行することにより実現される機能ブロックとしてソフトウェア的に構成される。X線画像取得部20aと、血管抽出画像取得部20bと、合成画像生成部20cと、関心領域設定部20dとは、専用のプロセッサ(処理回路)を設けて個別のハードウェアにより構成されていてもよい。
【0020】
X線画像取得部20aは、撮影部1により撮影されたX線画像10を取得するように構成されている。また、血管抽出画像取得部20bは、被検体に造影剤が投与された状態で撮影されたX線画像10である造影画像11(図3参照)に基づいて予め生成された被検体の血管像92(図2参照)を抽出した血管抽出画像12を取得するように構成されている。また、合成画像生成部20cは、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像10と、血管抽出画像12とを位置合わせすることにより合成した第1合成画像13および第2合成画像14を生成するように構成されている。また、関心領域設定部20dは、X線画像10の一部であり、被検体の血管92a(図2参照)に導入されたデバイス7(図2参照)が写る関心領域30(図5参照)を設定するように構成されている。X線画像取得部20a、血管抽出画像取得部20b、合成画像生成部20c、および、関心領域設定部20dの詳細な構成については、後述する。
【0021】
入力受付部3は、X線画像10に関心領域30を設定する操作入力を受け付けるように構成されている。入力受付部3は、たとえば、マウス、キーボードなどの入力デバイスを含む。
【0022】
表示部4は、X線画像10または第2合成画像14を表示するように構成されている。本実施形態では、表示部4は、X線画像10、第1合成画像13、および、第2合成画像14のいずれかを表示する。表示部4は、X線透視撮影装置100が備えるモニターである。
【0023】
記憶部5は、X線画像取得部20aが取得したX線画像10、血管抽出画像取得部20bが取得した血管抽出画像12、および、合成画像生成部20cで生成された第1合成画像13および第2合成画像14を記憶するように構成されている。また、記憶部5は、制御部20が実行する各種プログラムを記憶するように構成されている。記憶部5は、HDD(Hard Disk Drive)、または、SSD(Solid State Drive)などの不揮発性のメモリを含む。
【0024】
図1に示すように、天板6は、平面視において、長方形の平板状に形成されている。被験者90の頭足方向が長方形の長辺に沿う方向、かつ、被験者90の左右方向が長方形の短辺に沿う方向となるように、被験者90は、天板6上に載置される。なお、本願明細書において、被験者90の頭足方向をX方向とし、被検体の左右方向をY方向とし、X方向およびY方向と直交する方向をZ方向とする。
【0025】
天板6には移動機構(図示せず)が設けられている。X線透視撮影装置100は、天板6を移動機構により長手方向(X方向)に移動させることにより天板6と撮影部1との相対位置を変更しながら、被検体を撮影することができる。
【0026】
図1に示すように、術者(医師、技師など)は、天板6に載置された被験者90に造影剤を投与するとともに撮影部1と天板6との相対位置を変更しながら複数の造影画像11(図3参照)を撮影する。造影剤を投与する前は、血管92a(図2参照)を透過したX線の減衰量と周辺の組織を透過したX線の減衰量とに差がないため血管92aが明瞭なX線画像10が生成されない。そこで、X線を遮蔽する造影剤を被験者90に投与することにより、血管92aを透過したX線の減衰量と周辺の組織を透過したX線の減衰量とに差がつき、血管92aが明瞭な造影画像11を生成することができる。
【0027】
しかしながら、造影剤の投与量が増加すると、被験者90の負担が増加するとともに、X線画像10におけるデバイス7の視認性も低下するため、術者がデバイス7を用いて手技を行う際には、被験者90の血管92aに造影剤を投与せずに行う。そのため、術者が血管92aにデバイス7を導入する際には、X線画像10において血管92aを視認することが困難な場合がある。
【0028】
(第1合成画像)
そこで、本実施形態では、図2に示すように、合成画像生成部20cは、X線画像10と血管抽出画像12とを位置合わせすることにより、第1合成画像13を生成するように構成されている。なお、図2に示す例では、X線画像10の背景を、ハッチングを付すことにより表している。
【0029】
X線画像10は、X線画像取得部20aによって取得される。また、血管抽出画像12は、血管抽出画像取得部20bによって取得される。
【0030】
X線画像10は、被験者90(図1参照)に造影剤が投与されていない状態で撮影された画像である。造影剤を投与されていない状態のため、X線画像10には、デバイス7が写り、血管92aは写らない。なお、図2に示すX線画像10は、便宜上、血管92aを破線で図示している。また、デバイス7は、血管92aに導入されたカテーテル、ステント、および、ガイドワイヤの少なくともいずれかを含む。以下では、デバイス7として、カテーテルが写る例を用いて説明する。
【0031】
また、血管抽出画像12は、血管像92が写る画像である。本実施形態では、便宜上、血管抽出画像12として、血管像92のみが写る画像を用いて説明する。血管像92とは、血管92aの像である。血管抽出画像12の詳細については、後述する。
【0032】
合成画像生成部20cは、X線画像10の全体と、血管抽出画像12の全体とによって位置合わせを行うことにより、第1合成画像13を生成することができる。具体的には、合成画像生成部20cは、X線画像10に写るデバイス7の全体形状と、血管抽出画像12の血管像92の形状とに基づいて、X線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行う。
【0033】
(血管抽出画像)
図3に示すように、血管抽出画像12は、造影剤が投与された状態で撮影された造影画像11と、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像10とに基づいて生成される。具体的には、血管抽出画像12は、造影画像11とX線画像10との差分画像15に対して、白黒反転処理を行うことにより生成される。
【0034】
X線画像10は、造影剤が投与されていない状態で撮影されているため、血管92aは写らず、背景部分のみが写る。また、造影画像11は、造影剤が投与されている状態で撮影されるため、血管92aと、背景部分とが写る。そのため、造影画像11とX線画像10との差分画像15には、血管92aのみが写る。なお、造影画像11では、ハッチングを付すことにより、背景部分を図示している。
【0035】
血管抽出画像12は、差分画像15の輝度を反転させる処理である白黒反転処理を行うことにより生成される。すなわち、血管抽出画像12は、血管92aの像である血管像92が白色で描写され、血管92a以外の部分が黒色で描写される。
【0036】
(合成画像における位置ずれ)
ここで、図2において示した構成では、合成画像生成部20cは、X線画像10の全体と、血管抽出画像12の全体とによって位置合わせを行う。X線画像10と、血管抽出画像12とは、異なる時点(タイミング)で撮影された画像であり、完全には一致しない可能性がある。したがって、X線画像10の全体と血管抽出画像12の全体とで位置合わせを行う場合に、全体の誤差を最小化しようとすれば、局所的には位置ずれが存在する。すなわち、図4に示す第1合成画像13のように、第1合成画像13において、デバイス7の位置と、血管像92の位置とに位置ずれが生じる場合がある。なお、図4は、図2において破線で図示した領域40を拡大した模式図である。また、図4に示す例では、位置ずれが生じていない場合におけるデバイス7の位置に、破線によって仮想のデバイス70を図示している。
【0037】
また、たとえば、被験者90に対して、X線画像10および血管抽出画像12のいずれにおいても写る金マーカーなどを導入し、X線画像10および血管抽出画像12の両方に写る金マーカーを基準に位置合わせを行うことが考えられる。しかしながら、金マーカーを基準に位置合わせを行った場合でも、金マーカーの位置周辺では両方の画像が正確に一致するが、金マーカーから離れるほど誤差が大きくなる。
【0038】
図4に示すように、デバイス7と血管像92との位置がずれた場合、術者は、血管92aの分岐部92bなどにおいて、デバイス7を正しく移動させることが困難になる。
【0039】
(第2合成画像)
そこで、本実施形態では、図5に示すように、合成画像生成部20c(図1参照)は、関心領域設定部20d(図1参照)によって設定された関心領域30に写るデバイス7と、血管抽出画像12に写る血管像92とを基準としてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行うことにより、第2合成画像14を生成するように構成されている。
【0040】
図5に示すように、関心領域設定部20dは、入力受付部3によって受け付けられた操作入力に基づいて、X線画像10中に関心領域30を設定するように構成されている。具体的には、関心領域設定部20dは、X線画像10中において、入力受付部3によって受け付けられた操作入力に基づく位置に所定の形状および所定の大きさの関心領域30を設定する。図5に示す例では、関心領域設定部20dは、円形形状を有する関心領域30を、X線画像10中に設定する。関心領域30の大きさについては、後述する。
【0041】
また、本実施形態では、合成画像生成部20cは、表示部4においてX線画像10または第1合成画像13を表示している最中に、操作入力を受け付けた関心領域設定部20dによって関心領域30が設定された際に、関心領域30に写るデバイス7に基づいてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行うことにより第2合成画像14を生成するように構成されている。すなわち、太い血管92aなどにデバイス7を導入する場合など、多少の位置ずれが許容される場合には、X線画像10の全体および血管抽出画像12の全体によって位置合わせされた第1合成画像13を表示部4に表示する。また、血管92aの分岐部92bなど、位置ずれが許容されない位置にデバイス7が到達した場合に、術者の操作入力に基づいて設定された関心領域30に写るデバイス7に基づいてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行うことにより生成された第2合成画像14を表示部4に表示すればよい。
【0042】
(動画像としての合成画像)
図6に示すように、本実施形態では、X線画像取得部20aは、逐次的に生成されるX線画像10をライブ画像として取得するように構成されている。また、合成画像生成部20cは、ライブ画像の各フレームの関心領域30内に写るデバイス7に基づいて、血管抽出画像12のうち、関心領域30に対応する領域31を取得するとともに、取得した血管抽出画像12のうちの関心領域30に対応する領域31とライブ画像の各フレームの関心領域30との位置合わせを行うことにより、第2合成画像14を生成するように構成されている。なお、関心領域30に対応する領域31を取得するとは、血管抽出画像12中において、関心領域30に対応する領域31の位置(位置座標)を取得することを意味する。
【0043】
X線画像取得部20aは、ライブ画像として、少なくとも、心臓91の拍動の1周期分の複数のX線画像10を取得するように構成されている。X線画像10は、所定のフレームレートで撮影されたライブ画像である。所定のフレームレートは、たとえば、15fps(frames per second)、または、7.5fpsである。なお、図6では、便宜上、X線画像取得部20aは、ライブ画像として、X線画像10a、X線画像10b、X線画像10c、および、X線画像10dの4フレーム分のX線画像10を取得する例を示している。
【0044】
また、血管抽出画像取得部20bは、血管抽出画像12として、少なくとも、心臓91の拍動の1周期分の複数の血管抽出画像12を取得するように構成されている。なお、血管抽出画像12は、X線画像10において、血管92aの位置を示す画像である。そのため、血管抽出画像12は、X線画像10における血管92aに対応するフレームを取得するために、X線画像10よりも高いフレームレートで撮影されることが好ましい。たとえば、血管抽出画像12は、30fpsで撮影されることが好ましい。図6では、便宜上、血管抽出画像取得部20bは、血管抽出画像12として、血管抽出画像12a、血管抽出画像12b、血管抽出画像12c、血管抽出画像12d、血管抽出画像12e、血管抽出画像12f、血管抽出画像12g、および、血管抽出画像12iの8フレーム分の血管抽出画像12を取得する例を示している。
【0045】
合成画像生成部20cは、ライブ画像(X線画像10)のフレーム毎に、血管抽出画像12を位置合わせすることにより、動画像としての第2合成画像14を生成する。具体的には、合成画像生成部20cは、X線画像10のフレーム毎に、複数の血管抽出画像12のうちの1枚の血管抽出画像12を位置合わせすることにより、フレーム単位で第2合成画像14を生成する。図6では、便宜上、合成画像生成部20cは、第2合成画像14a、第2合成画像14b、第2合成画像14c、および、第2合成画像14dの4フレーム分の第2合成画像14を生成する例を示している。
【0046】
(関心領域に対応する領域の取得)
ここで、合成画像生成部20cは、複数の血管抽出画像12のうち、X線画像10と位置合わせを行う画像を選択する。具体的には、合成画像生成部20cは、X線画像10のデバイス7の形状と、血管抽出画像12の血管像92の形状とに基づいて、位置合わせを行う血管抽出画像12を選択する。より具体的には、合成画像生成部20cは、X線画像10と血管抽出画像12とを関心領域30を基準として位置合わせを行うために、血管抽出画像12において関心領域30に対応する部分を取得することにより、位置合わせを行う血管抽出画像12を選択する。
【0047】
しかしながら、図6に示すように、X線画像10には、デバイス7が写っているが、血管抽出画像12には、デバイス7が写っていない。そこで、本実施形態では、合成画像生成部20cは、ライブ画像の各フレームにおける関心領域30に写るデバイス7の形状と、血管抽出画像12に写る血管像92の形状とに基づいて、複数の血管抽出画像12のうち、関心領域30におけるライブ画像の各フレームの位相に最も近い位相の血管抽出画像12から、関心領域30に対応する領域31(図7参照)を取得するように構成されている。
【0048】
本実施形態では、図7に示すように、合成画像生成部20cは、関心領域30内に写るデバイス7の形状と、血管抽出画像12に写る血管像92の形状とに基づいて、血管抽出画像12における関心領域30に対応する領域31を取得するように構成されている。
【0049】
デバイス7は、血管92a中を進むので、X線画像10において、血管92aに沿った形状で写る。したがって、X線画像10のデバイス7の形状と、血管抽出画像12における血管像92の輪郭線、または、血管像92の中心を通る曲線とは、精度よく一致する。そのため、本実施形態では、たとえば、合成画像生成部20cは、関心領域30内に写るデバイス7の形状と、血管抽出画像12に写る血管像92の形状との形状フィッティングにより、血管抽出画像12のうち、関心領域30内に写るデバイス7の形状と相関度の高い領域を、関心領域30に対応する領域31として取得する。なお、関心領域30に対応する領域31を取得する手法については、他の公知の手法を用いてもよい。
【0050】
(関心領域および関心領域に対応する領域による位置合わせ)
図8に示すように、合成画像生成部20cは、X線画像10における関心領域30と、血管抽出画像12における関心領域30に対応する領域31とに基づいて、X線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行う。具体的には、合成画像生成部20cは、関心領域30内に写るデバイス7の形状と、血管抽出画像12に写る血管像92の形状とに基づいて、X線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行う。
【0051】
(関心領域の大きさ)
図9(A)~図9(D)は、動画像としての第2合成画像14の第1フレーム~第4フレームである第2合成画像14a~第2合成画像14dを示している。本実施形態では、被検体が被験者90(図1参照)の心臓91(図1参照)であるため、心臓91の拍動により、第2合成画像14に表示されるデバイス7、および、血管92aが移動する。本実施形態では、関心領域設定部20dは、心臓91の拍動に伴ってデバイス7が移動する際のデバイス7の移動範囲に応じた大きさの関心領域30を、ライブ画像(X線画像10)に設定するように構成されている。すなわち、図9(A)に示すように、第2合成画像14中において、デバイス7が最も上側に移動した場合、および、図9(D)に示すように、第2合成画像14中においてデバイス7が最も下側に移動した場合のいずれにおいても、デバイス7が関心領域30内に写るように、関心領域30の大きさが設定される。
【0052】
(関心領域の再設定)
カテーテルなどのデバイス7を用いて手技を行う場合、血管92aの分岐部92bは、1つとは限らず、次の分岐部92bが、関心領域30の外側に位置する場合もある。そのため、手技を進めていった際に、デバイス7が関心領域30内から、関心領域30の外部に移動することがある。本実施形態では、図10に示すように、関心領域設定部20dは、関心領域30内に写っていたデバイス7の先端7aが関心領域30の外側に移動した場合に、関心領域30の再設定を受け付けるように構成されている。本実施形態では、術者が目視によりデバイス7の先端7aが関心領域30の外側に移動したことを確認した場合に、関心領域30を再設定する操作入力が行われる。また、制御部20が画像処理により、デバイス7の先端7aを追跡し、関心領域30の外側に移動したことを検知するように構成されていてもよい。制御部20は、デバイス7の先端7aが関心領域30の外側に移動したことを検知した場合に、術者に関心領域30の再設定を促す報知するように構成されていてもよい。
【0053】
(合成画像の生成処理)
次に、図11を参照して、合成画像生成部20cが第1合成画像13および第2合成画像14を生成する処理について説明する。
【0054】
ステップ101において、X線画像取得部20aが、X線画像10を取得する。ステップ101の処理では、X線画像取得部20aは、撮影部1から逐次的にライブ画像としてX線画像10を取得する。
【0055】
ステップ102において、血管抽出画像取得部20bが、被検体に造影剤を投与して撮影された状態で撮影されたX線画像10である造影画像11に基づいて予め生成された血管抽出画像12を取得する。ステップ102の処理では、血管抽出画像取得部20bは、記憶部5から複数の血管抽出画像12を取得する。
【0056】
ステップ103において、合成画像生成部20cが、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像10と、血管抽出画像12とを位置合わせすることにより合成した第1合成画像13を生成する。なお、ステップ103における第1合成画像13は、X線画像10の全体と、血管抽出画像12の全体とを位置合わせすることにより生成される。すなわち、ステップ103において生成される第1合成画像13は、デバイス7と血管像92とに位置ずれが生じうる画像である。
【0057】
ステップ104において、制御部20は、表示部4において第1合成画像13を表示させる。
【0058】
ステップ105において、関心領域設定部20dが、関心領域30を設定する操作入力があったか否かを判定する。関心領域30を設定する操作入力がなかった場合、処理は、ステップ106へ進む。関心領域30を設定する操作入力があった場合、処理は、ステップ107へ進む。
【0059】
ステップ105において、制御部20は、第1合成画像13の表示を終了する入力があったか否かを判定する。第1合成画像13の表示を終了する入力がなかった場合、処理は、ステップ101へ進む。第1合成画像13の表示を終了する入力があった場合、処理は、終了する。
【0060】
ステップ105からステップ107へ処理が進んだ場合、ステップ107において、関心領域設定部20dが、X線画像10の一部であり、被検体の血管92aに導入されたデバイス7が写る関心領域30を設定する。ステップ107の処理では、関心領域設定部20dは、関心領域30を設定する操作入力に基づいて、関心領域30を設定する。
【0061】
ステップ108において、合成画像生成部20cが、関心領域30に対応する領域31を取得する。なお、ステップ108の処理では、合成画像生成部20cは、X線画像10に位置合わせを行う血管抽出画像12を選択する処理も含まれる。
【0062】
ステップ109において、合成画像生成部20cが、関心領域30に写るデバイス7と、血管抽出画像12に写る血管像92とを基準としてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを再度行うことにより、第2合成画像14を生成する。
【0063】
ステップ110において、制御部20は、表示部4において第2合成画像14を表示させる。
【0064】
ステップ111において、制御部20は、第2合成画像14の表示を終了する入力があったか否かを判定する。第2合成画像14の表示を終了する入力がなかった場合、処理は、ステップ108へ進む。第2合成画像14の表示を終了する入力があった場合、処理は、終了する。
【0065】
本実施形態では、制御部20は、関心領域30を設定する操作入力がない場合、ライブ画像であるX線画像10に対して、上記ステップ101~ステップ106の処理を行い、第1合成画像13を表示して、表示部4に表示させる。すなわち、制御部20は、フレーム単位で第1合成画像13を生成し、表示部4に表示させる。また、制御部20は、関心領域30を設定する操作入力があった場合、ライブ画像であるX線画像10に対して、上記ステップ108~ステップ111の処理を行い、第2合成画像14を生成し、表示部4に表示させる。すなわち、制御部20は、フレーム単位で第2合成画像14を生成し、表示部4に表示させる。
【0066】
次に、図12を参照して、関心領域設定部20dが関心領域30を再設定する処理について説明する。なお、第2合成画像14を生成する際の処理と同様のステップについては、同様の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0067】
ステップ201において、関心領域設定部20dが、デバイス7の先端7aが関心領域30内にあるか否かを判定する。デバイス7の先端7aが関心領域30内にある場合、処理は、終了する。デバイス7の先端7aが関心領域30内にない場合、処理は、ステップ202へ進む。
【0068】
ステップ202において、関心領域設定部20dが、関心領域30を設定する操作入力があったか否かを判定する。関心領域30を設定する操作入力がなかった場合、ステップ202の処理を繰り返す。関心領域30を設定する操作入力があった場合、処理は、ステップ107~ステップ111へと進み、第2合成画像14を生成し、生成した第2合成画像14を表示部4に表示させる。その後、処理は、終了する。
【0069】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0070】
本実施形態では、上記のように、X線透視撮影装置100は、被検体にX線を照射するX線源1aと、X線源1aから照射されたX線を検出するX線検出器1bとを含む撮影部1と、撮影部1により撮影されたX線画像10を取得するX線画像取得部20aと、被検体に造影剤が投与された状態で撮影されたX線画像10である造影画像11に基づいて予め生成された被検体の血管像92を抽出した血管抽出画像12を取得する血管抽出画像取得部20bと、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像10と、血管抽出画像12とを位置合わせすることにより合成した第2合成画像14を生成する合成画像生成部20cと、X線画像10の一部であり、被検体の血管92aに導入されたデバイス7が写る関心領域30を設定する関心領域設定部20dと、を備え、合成画像生成部20cは、関心領域設定部20dによって設定された関心領域30に写るデバイス7と、血管抽出画像12に写る血管像92とを基準としてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行うことにより、第2合成画像14を生成するように構成されている。これにより、関心領域30に写るデバイス7と血管抽出画像12に写る血管像92とを基準としてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせが行われるので、デバイス7近傍において、X線画像10と血管抽出画像12とを精度よく位置合わせを行うことができる。その結果、デバイス7近傍において、X線画像10と血管抽出画像12との位置ずれが抑制された第2合成画像14を生成することができる。
【0071】
また、本実施形態では、上記のように、X線画像処理方法は、X線画像10を取得するステップと、血管抽出画像取得部20bが、被検体に造影剤を投与して撮影された状態で撮影されたX線画像10である造影画像11に基づいて予め生成された血管抽出画像12を取得するステップと、合成画像生成部20cが、造影剤が投与されていない状態で撮影されたX線画像10と、血管抽出画像12とを位置合わせすることにより合成した第2合成画像14を生成するステップと、関心領域設定部20dが、X線画像10の一部であり、被検体の血管92aに導入されたデバイス7が写る関心領域30を設定するステップと、関心領域30に写るデバイス7と、血管抽出画像12に写る血管像92とを基準としてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを再度行うことにより、第2合成画像14を生成するステップと、を備える。これにより、上記X線透視撮影装置100と同様に、デバイス7近傍において、X線画像10と血管抽出画像12との位置ずれが抑制された第2合成画像14を生成することが可能なX線画像処理方法を提供することができる。
【0072】
また、上記実施形態では、以下のように構成したことによって、下記のような更なる効果が得られる。
【0073】
すなわち、本実施形態では、上記のように、合成画像生成部20cは、関心領域30内に写るデバイス7の形状と、血管抽出画像12に写る血管像92の形状とに基づいて、血管抽出画像12における関心領域30に対応する領域31を取得するように構成されている。ここで、デバイス7は、血管92a中を進むので、X線画像10において、血管92aに沿った形状で写る。したがって、X線画像10のデバイス7の形状と、血管抽出画像12における血管像92の輪郭線、または、血管像92の中心を通る曲線とは、精度よく一致する。そのため、デバイス7の形状と血管像92の形状とに基づいて血管抽出画像12における関心領域30に対応する領域31を取得するように構成することにより、たとえば、マーカーなど、X線画像10および血管抽出画像12に共通して写る特徴点がない場合でも、関心領域30に対応する領域31を取得することができる。その結果、術者が所望する位置に関心領域30が設定された場合でも、デバイス7の形状と血管像92の形状とに基づいて、X線画像10と血管抽出画像12とを位置合わせすることができる。
【0074】
また、本実施形態では、上記のように、X線画像取得部20aは、逐次的に生成されるX線画像10をライブ画像として取得するように構成されており、合成画像生成部20cは、ライブ画像の各フレームの関心領域30内に写るデバイス7に基づいて、血管抽出画像12のうち、関心領域30に対応する領域31を取得するとともに、取得した血管抽出画像12のうちの関心領域30に対応する領域31とライブ画像の各フレームの関心領域30との位置合わせを行うことにより、第2合成画像14を生成するように構成されている。これにより、第2合成画像14を動画像として生成することが可能となり、動画像としての第2合成画像14を術者が確認することができるので、手技の術者の作業負担を軽減することができる。
【0075】
また、本実施形態では、上記のように、被検体は、被験者90の心臓91を含み、X線画像取得部20aは、ライブ画像として、少なくとも、心臓91の拍動の1周期分の複数のX線画像10を取得するように構成されており、血管抽出画像取得部20bは、血管抽出画像12として、少なくとも、心臓91の拍動の1周期分の複数の血管抽出画像12を取得するように構成されており、合成画像生成部20cは、ライブ画像の各フレームにおける関心領域30に写るデバイス7の形状と、血管抽出画像12に写る血管像92の形状とに基づいて、複数の血管抽出画像12のうち、関心領域30におけるライブ画像の各フレームの位相に最も近い位相の血管抽出画像12から、関心領域30に対応する領域31を取得するように構成されている。これにより、デバイス7の形状と、血管92aの形状とに加えて、心臓91の拍動の位相にも基づいて関心領域30に対応する領域31を取得することができる。その結果、関心領域30と相関の高い関心領域30に対応する領域31を精度よく取得することができる。
【0076】
また、本実施形態では、上記のように、X線画像10に関心領域30を設定する操作入力を受け付ける入力受付部3をさらに備え、関心領域設定部20dは、入力受付部3によって受け付けられた操作入力に基づいて、X線画像10中に関心領域30を設定するように構成されている。これにより、血管92aの分岐部92bなど、術者が所望する位置に関心領域30を設定することができる。その結果、術者が所望する位置において、X線画像10と血管抽出画像12との位置合わせの精度が高い第2合成画像14を生成することができる。
【0077】
また、本実施形態では、上記のように、X線画像10または合成画像(第1合成画像13および第2合成画像14のいずれか)を表示する表示部4をさらに備え、合成画像生成部20cは、表示部4においてX線画像10または第1合成画像13を表示している最中に、操作入力を受け付けた関心領域設定部20dによって関心領域30が設定された際に、関心領域30に写るデバイス7に基づいてX線画像10と血管抽出画像12との位置合わせを行うことにより第2合成画像14を生成するように構成されている。これにより、血管92aの分岐部92bなどにおいて、デバイス7を導入する血管92aを選択する場合など、術者が所望するタイミングで、関心領域30において位置合わせされた第2合成画像14を生成することができる。
【0078】
また、本実施形態では、上記のように、関心領域設定部20dは、心臓91の拍動に伴ってデバイス7が移動する際のデバイス7の移動範囲に応じた大きさの関心領域30を、ライブ画像に設定するように構成されている。これにより、デバイス7が心臓91の拍動に伴って移動した場合でも、デバイス7が関心領域30外に移動することを確実に抑制することができる。その結果、デバイス7が移動した場合でも、デバイス7の位置においてX線画像10と血管抽出画像12とを位置合わせした第2合成画像14を生成することができる。
【0079】
また、本実施形態では、上記のように、関心領域設定部20dは、関心領域30内に写っていたデバイス7の先端7aが関心領域30の外側に移動した場合に、関心領域30の再設定を受け付けるように構成されている。これにより、手技においてデバイス7の先端7aが移動した場合でも、デバイス7の先端7aが含まれるように関心領域30を再設定することにより、デバイス7の先端7aにおいてX線画像10および血管抽出画像12を精度よく位置合わせして合成した第2合成画像14を生成することができる。その結果、デバイス7の移動に伴って、関心領域30を再設定することにより、術者が所望の位置において、精度のよい第2合成画像14を生成することが可能となるので、術者の利便性(ユーザビリティ)を向上させることができる。
【0080】
また、本実施形態では、上記のように、デバイス7は、血管92aに導入されたカテーテル、ステント、および、ガイドワイヤの少なくともいずれかを含む。これにより、第2合成画像14において、血管92aに導入されたカテーテル、ステント、および、ガイドワイヤの少なくともいずれかを術者が容易に視認することができる。その結果、カテーテル、ステント、および、ガイドワイヤの少なくともいずれかを血管92aに導入して行う手技において、術者の作業負担を軽減することができる。
【0081】
(変形例)
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
【0082】
たとえば、上記実施形態では、X線透視撮影装置100は、入力受付部3を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、たとえば、X線透視撮影装置100は、入力受付部3を備えていなくてもよい。X線透視撮影装置100が入力受付部3を備えていない構成の場合、たとえば、制御部20は、デバイス7の先端7aを画像処理などにより検知するデバイス検知部を備えていればよい。関心領域設定部20dは、デバイス検知部により検知されたデバイス7の先端7a近傍に、関心領域30を設定するように構成すればよい。
【0083】
また、上記実施形態では、X線透視撮影装置100は、表示部4を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、X線透視撮影装置100は、表示部4を備えていなくてもよい。X線透視撮影装置100が表示部4を備えていない場合、制御部20は、外部の表示装置などに第2合成画像14を表示させるように構成すればよい。
【0084】
また、上記実施形態では、合成画像生成部20cが、第2合成画像14として、関心領域30内において、デバイス7が移動する動画像を生成する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、合成画像生成部20cは、第2合成画像14として、関心領域30内において、デバイス7が静止した状態で写る動画像を生成するように構成されていてもよい。
【0085】
また、上記実施形態では、合成画像生成部20cが、動画像としての第2合成画像14を生成する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、合成画像生成部20cは、静止画としての第2合成画像14を生成するように構成されていてもよい。
【0086】
また、上記実施形態では、合成画像生成部20cが、第1合成画像13を生成する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、合成画像生成部20cは、第1合成画像13を生成しなくてもよい。
【0087】
また、上記実施形態では、被写体として、被験者90の心臓91の血管92aを撮影する例を示したが、本発明はこれに限られない。本発明では、肺の血管などを撮影してもよい。撮影時において、拍動や呼吸などによって移動する被写体を撮影する場合に、X線透視撮影装置100を用いることは好適である。
【0088】
また、上記実施形態では、関心領域設定部20dが、関心領域30として、円形の領域を設定する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。関心領域設定部20dが設定する関心領域30の形状は、矩形形状であってもよいし、星型形状であってもよい。関心領域設定部20dが設定する関心領域30の形状は、どのような形状であってもよい。また、関心領域30は、術者がフリーハンドで入力した軌跡に沿った形状に設定されてもよい。
【0089】
また、上記実施形態では、関心領域設定部20dが、所定の大きさの関心領域30を設定する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、本発明では、関心領域設定部20dは、術者の操作入力に基づいて、任意の大きさの関心領域30を設定するように構成されていてもよい。
【0090】
[態様]
上記した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0091】
(項目1)
被検体にX線を照射するX線源と、前記X線源から照射されたX線を検出するX線検出器とを含む撮影部と、
前記撮影部により撮影されたX線画像を取得するX線画像取得部と、
前記被検体に造影剤が投与された状態で撮影された前記X線画像である造影画像に基づいて予め生成された前記被検体の血管像を抽出した血管抽出画像を取得する血管抽出画像取得部と、
造影剤が投与されていない状態で撮影された前記X線画像と、前記血管抽出画像とを位置合わせすることにより合成した合成画像を生成する合成画像生成部と、
前記X線画像の一部であり、前記被検体の血管に導入されたデバイスが写る関心領域を設定する関心領域設定部と、を備え、
前記合成画像生成部は、前記関心領域設定部によって設定された前記関心領域に写る前記デバイスと、前記血管抽出画像に写る前記血管像とを基準として前記X線画像と前記血管抽出画像との位置合わせを行うことにより、前記合成画像を生成するように構成されている、X線透視撮影装置。
【0092】
(項目2)
前記合成画像生成部は、前記関心領域内に写る前記デバイスの形状と、前記血管抽出画像に写る前記血管像の形状とに基づいて、前記血管抽出画像における前記関心領域に対応する領域を取得するように構成されている、項目1に記載のX線透視撮影装置。
【0093】
(項目3)
前記X線画像取得部は、逐次的に生成される前記X線画像をライブ画像として取得するように構成されており、
前記合成画像生成部は、前記ライブ画像の各フレームの前記関心領域内に写る前記デバイスに基づいて、前記血管抽出画像のうち、前記関心領域に対応する領域を取得するとともに、取得した前記血管抽出画像のうちの前記関心領域に対応する領域と前記ライブ画像の各フレームの前記関心領域との位置合わせを行うことにより、前記合成画像を生成するように構成されている、項目2に記載のX線透視撮影装置。
【0094】
(項目4)
前記被検体は、被験者の心臓を含み、
前記X線画像取得部は、前記ライブ画像として、少なくとも、前記心臓の拍動の1周期分の複数の前記X線画像を取得するように構成されており、
前記血管抽出画像取得部は、前記血管抽出画像として、少なくとも、前記心臓の拍動の1周期分の複数の前記血管抽出画像を取得するように構成されており、
前記合成画像生成部は、前記ライブ画像の各フレームにおける前記関心領域に写る前記デバイスの形状と、前記血管抽出画像に写る前記血管像の形状とに基づいて、複数の前記血管抽出画像のうち、前記関心領域における前記ライブ画像の各フレームの位相に最も近い位相の前記血管抽出画像から、前記関心領域に対応する領域を取得するように構成されている、項目3に記載のX線透視撮影装置。
【0095】
(項目5)
前記X線画像に前記関心領域を設定する操作入力を受け付ける入力受付部をさらに備え、
前記関心領域設定部は、前記入力受付部によって受け付けられた操作入力に基づいて、前記X線画像中に前記関心領域を設定するように構成されている、項目2~4のいずれか1項に記載のX線透視撮影装置。
【0096】
(項目6)
前記X線画像または前記合成画像を表示する表示部をさらに備え、
前記合成画像生成部は、前記表示部において前記X線画像または前記合成画像を表示している最中に、操作入力を受け付けた前記関心領域設定部によって前記関心領域が設定された際に、前記関心領域に写る前記デバイスに基づいて前記X線画像と前記血管抽出画像との位置合わせを行うことにより前記合成画像を生成するように構成されている、項目5に記載のX線透視撮影装置。
【0097】
(項目7)
前記関心領域設定部は、前記心臓の拍動に伴って前記デバイスが移動する際の前記デバイスの移動範囲に応じた大きさの前記関心領域を、前記ライブ画像に設定するように構成されている、項目4に記載のX線透視撮影装置。
【0098】
(項目8)
前記関心領域設定部は、前記関心領域内に写っていた前記デバイスの先端が前記関心領域の外側に移動した場合に、前記関心領域の再設定を受け付けるように構成されている、項目1~5のいずれか1項に記載のX線透視撮影装置。
【0099】
(項目9)
前記デバイスは、前記血管に導入されたカテーテル、ステント、および、ガイドワイヤの少なくともいずれかを含む、項目1~8のいずれか1項に記載のX線透視撮影装置。
【0100】
(項目10)
X線画像を取得するステップと、
血管抽出画像取得部が、被検体に造影剤を投与して撮影された状態で撮影された前記X線画像である造影画像に基づいて予め生成された血管抽出画像を取得するステップと、
合成画像生成部が、造影剤が投与されていない状態で撮影された前記X線画像と、前記血管抽出画像とを位置合わせすることにより合成した合成画像を生成するステップと、
関心領域設定部が、前記X線画像の一部であり、前記被検体の血管に導入されたデバイスが写る関心領域を設定するステップと、
前記関心領域に写る前記デバイスと、前記血管抽出画像に写る血管像とを基準として前記X線画像と前記血管抽出画像との位置合わせを再度行うことにより、前記合成画像を生成するステップと、を備える、X線画像処理方法。
【符号の説明】
【0101】
1 撮影部
1a X線源
1b X線検出器
3 入力受付部
4 表示部
7 デバイス
7a デバイスの先端
10、10a、10b、10c、10d X線画像
11 造影画像
12、12a、12b、12c、12d 血管抽出画像
13 第1合成画像(合成画像)
14、14a、14b、14c、14d 第2合成画像(合成画像)
20a X線画像取得部
20b 血管抽出画像取得部
20c 合成画像生成部
20d 関心領域設定部
30 関心領域
31 関心領域に対応する領域
90 被検者
91 心臓
92 血管像
92a 血管
100 X線透視撮影装置
図1
図2
図3
図4
図5
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図12