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  • 特開-ワイヤハーネス 図1
  • 特開-ワイヤハーネス 図2
  • 特開-ワイヤハーネス 図3
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150013
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】ワイヤハーネス
(51)【国際特許分類】
   H02G 1/06 20060101AFI20241016BHJP
   H02G 3/04 20060101ALI20241016BHJP
   H01B 7/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
H02G1/06
H02G3/04
H01B7/00 301
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063218
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】田村 一成
(72)【発明者】
【氏名】荻原 庸平
【テーマコード(参考)】
5G309
5G352
5G357
【Fターム(参考)】
5G309AA01
5G309AA09
5G352CH01
5G352CH02
5G357DA06
5G357DB03
5G357DC12
5G357DD02
5G357DD14
(57)【要約】
【課題】機器によるコードの読み取りを安定して行うことができるワイヤハーネスを提供する。
【解決手段】ワイヤハーネス1が、電線3と、電線3の外周に固定され、機器によって読み取られるコードが表示されたシート15が取り付けられる平面状の取付部13を有するプレート5とを備えた。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線と、
前記電線の外周に固定され、機器によって読み取られるコードが表示されたシートが取り付けられる平面状の取付部を有するプレートと、
を備えたワイヤハーネス。
【請求項2】
前記プレートは、透明テープによって前記電線に固定されている請求項1に記載のワイヤハーネス。
【請求項3】
前記プレートは、長方形状に形成され、長手方向が、前記電線の長さ方向に沿って配置されている請求項1又は2に記載のワイヤハーネス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ワイヤハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ワイヤハーネスとしては、電線と、機器によって読み取られるコードが表示されたシートとしてのマークテープとを備えたものが知られている(特許文献1参照)。このワイヤハーネスでは、機器がマークテープのコードを読み取ることにより、ワイヤハーネスの配索作業情報を知ることができる。このようなワイヤハーネスでは、マークテープが電線の端部に取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-150733号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1のようなワイヤハーネスでは、電線の外周にシートを取り付けた場合、シートが電線の曲面に沿って湾曲してしまう。シートの湾曲は、電線の径が小さいほど、大きくなる。シートの湾曲した部分にコードが位置していると、コードも湾曲する。コードが湾曲すると、コードの正面視において、コードが見えなくなる部分が発生し、機器がコードを読み取れなくなる可能性があった。
【0005】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、機器によるコードの読み取りを安定して行うことができるワイヤハーネスを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係るワイヤハーネスは、電線と、前記電線の外周に固定され、機器によって読み取られるコードが表示されたシートが取り付けられる平面状の取付部を有するプレートとを備えた。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、機器によるコードの読み取りを安定して行うことができるワイヤハーネスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態に係るワイヤハーネスの斜視図である。
図2】本実施形態に係るワイヤハーネスの要部拡大側面図である。
図3】本実施形態に係るワイヤハーネスのシートの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本実施形態に係るワイヤハーネスについて詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。
【0010】
図1に示すように、本実施形態に係るワイヤハーネス1は、例えば、車両に搭載された電源と機器との間、或いは機器と機器との間など、電気部品の間を電気的に接続し、車両に所定の形状で配置される。図1図3に示すように、ワイヤハーネス1は、電線3と、プレート5とを備えている。
【0011】
図1図2に示すように、電線3は、例えば、長さ方向の両端部に、電気部品の電気接続部に嵌合可能なコネクタ(不図示)が電気的に接続されている。電線3の外周には、例えば、コルゲートチューブなどの保護部材7が配置されている。保護部材7は、ワイヤハーネス1を車両に配置したときに、電線3が周辺部材と干渉することを防止するように、電線3を保護する。保護部材7には、プレート5が配置される目安となる目安部9が設けられている。
【0012】
図1図2に示すように、プレート5は、長手方向(長さ方向)が、電線3の長さ方向に沿うように延出された長方形状の平板状に形成されている。プレート5は、短手方向(幅方向)が、保護部材7の径より短く形成されている。なお、プレート5の短手方向(幅方向)の長さは、電線3(保護部材7)の径が小さい場合、電線3(保護部材7)の径より長くてもよい。プレート5は、後述する透明テープ23が巻かれたときに、撓まないような剛性を有している。プレート5の厚さ方向の一面は、電線3(保護部材7)の外周面に当接して配置される平面状の配置部11となっている。プレート5の厚さ方向の他面は、シート15が取り付けられる平面状の取付部13となっている。
【0013】
図1図3に示すように、シート15は、短手方向(幅方向)が、プレート5の短手方向(幅方向)と同一で、長手方向(長さ方向)が、プレート5の長手方向(長さ方向)より短い、長方形状に形成されている。なお、シート15の形状は、プレート5の取付部13の範囲からはみ出さない形状であれば、どのような形状であってもよい。シート15の一面は、取付部13に貼り付けられる粘着面17となっている。シート15の他面は、コード21が表示(印字)される表示面19となっている。
【0014】
コード21は、例えば、機器(不図示)が読み取ることが可能な2次元コードやバーコードなどからなる。コード21は、機器が読み取ることにより、例えば、電線3の種類、電線3の長さ、電線3の径、ワイヤハーネス1の配置位置、ワイヤハーネス1の配索状況など、ワイヤハーネス1の情報を得ることができる。なお、表示面19におけるコード21の位置は、表示面19の正面視において、コード21の全体が視認できる位置であれば、どのような位置であってもよい。
【0015】
コード21が表示(印字)されたシート15は、プレート5の取付部13に、粘着面17を介して取り付けられる。シート15が取り付けられたプレート5は、電線3(保護部材7)の外周に、配置部11を当接して配置される。このとき、プレート5の長手方向(長さ方向)は、電線3の長さ方向に沿って配置される。このため、プレート5と電線3(保護部材7)との当接部分を、長手方向(長さ方向)に確保することができ、電線3に対するプレート5の固定を安定化することができる。
【0016】
電線3(保護部材7)の外周に配置されたプレート5は、電線3(保護部材7)の外周とプレート5のシート15の表示面19に対して、透明テープ23を巻き付けることにより、電線3(保護部材7)の外周に固定される。このとき、プレート5は、透明テープ23の巻き付けによって撓まない剛性を有するので、平面状の取付部13に取り付けられたシート15のコード21が、湾曲することがない。このため、コード21の正面視において、コード21が見えなくなる部分が発生することがなく、機器が安定してコード21を読み取ることができる。加えて、プレート5を透明テープ23で固定することにより、コード21が見えなくなることがなく、機器が安定してコード21を読み取ることができる。
【0017】
このようなワイヤハーネス1では、電線3と、電線3の外周に固定され、機器によって読み取られるコード21が表示されたシート15が取り付けられる平面状の取付部13を有するプレート5とを備えている。
【0018】
コード21が表示されたシート15は、電線3の外周に固定されたプレート5の平面状の取付部13に取り付けられているので、シート15のコード21が、湾曲することがない。このため、コード21の正面視において、コード21が見えなくなる部分が発生することがなく、機器が安定してコード21を読み取ることができる。
【0019】
従って、このようなワイヤハーネス1では、機器によるコード21の読み取りを安定して行うことができる。
【0020】
また、プレート5は、透明テープ23によって電線3に固定されている。
【0021】
このため、プレート5を透明テープ23で固定することにより、コード21が見えなくなることがなく、機器が安定してコード21を読み取ることができる。
【0022】
さらに、プレート5は、長方形状に形成され、長手方向が、電線3の長さ方向に沿って配置されている。
【0023】
このため、プレート5と電線3との当接部分を、長手方向に確保することができ、電線3に対するプレート5の固定を安定化することができる。
【0024】
以上、本実施形態を説明したが、本実施形態はこれらに限定されるものではなく、本実施形態の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
【0025】
例えば、本実施形態に係るワイヤハーネスでは、電線の外周に配置された保護部材に、プレートを固定しているが、これに限らず、電線の外周に保護部材を配置せずに、電線の外周に、プレートを固定してもよい。
【0026】
また、電線は、1本となっているが、これに限らず、複数の電線を束ねた電線束の外周に、プレートを固定してもよい。
【符号の説明】
【0027】
1 ワイヤハーネス
3 電線
5 プレート
13 取付部
15 シート
21 コード
23 透明テープ
図1
図2
図3