(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150092
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】分電盤
(51)【国際特許分類】
H02B 1/40 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
H02B1/40 D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063339
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】000227401
【氏名又は名称】日東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001977
【氏名又は名称】弁理士法人クスノキ特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】若林 諒
【テーマコード(参考)】
5G211
【Fターム(参考)】
5G211AA07
5G211AA11
5G211AA12
5G211AA17
5G211BB13
5G211DD11
5G211DD14
5G211DD15
5G211GG04
(57)【要約】
【課題】外部電源及び独立電源システムの利用を可能としつつ、外部電源の動作が不安定にならないようにすること。
【解決手段】商用電源91が接続される第1配線機器2と、外部電源93が接続される第2配線機器3と、独立電源システム92の一次側に接続される第3配線機器4と、負荷94に接続される1つの出力端子と複数の入力端子を備えるとともに出力端子の接続先を複数の入力端子の中から切り替え可能な切替開閉器6と、を備えた分電盤1であって、第1配線機器は、第3配線機器に電線が接続され、かつ、切替開閉器の第1入力端子に電線が接続され、第2配線機器は、切替開閉器の第1入力端子に電線が接続され、切替開閉器の第2入力端子は、独立電源システムから電気を入力する電線が接続される構成とする。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商用電源が接続される第1配線機器と、外部電源が接続される第2配線機器と、独立電源システムの一次側に接続される第3配線機器と、負荷に接続される1つの出力端子と複数の入力端子を備えるとともに出力端子の接続先を複数の入力端子の中から切り替え可能な切替開閉器と、を備えた分電盤であって、
第1配線機器は、第3配線機器に電線が接続され、かつ、切替開閉器の第1入力端子に電線が接続され、
第2配線機器は、切替開閉器の第1入力端子に電線が接続され、
切替開閉器の第2入力端子は、独立電源システムから電気を入力する電線が接続される分電盤。
【請求項2】
第1配線機器の下部側には商用電源が接続される接続端子を備え、
第2配線機器の下部側には外部電源が接続される接続端子を備え、
第3配線機器の下部側には独立電源システムが接続される接続端子を備え、
第1配線機器の上部側には第3配線機器及び切替開閉器と電線が接続される接続端子を備え、
第2配線機器の上部側には切替開閉器と電線が接続される接続端子を備え、
第3配線機器の上部側には第1配線機器と電線が接続される接続端子を備えた請求項1に記載の分電盤。
【請求項3】
第1配線機器よりも上方側に配索される電線に流れる電気における電流又は電圧を検出する計測部を備えた請求項2に記載の分電盤。
【請求項4】
第1配線機器の下部側に備えられた接続端子の上下位置と、第2配線機器の下部側に備えられた接続端子の上下位置と、第3配線機器の下部側に備えられた接続端子の上下位置を同じ高さに設定した請求項2に記載の分電盤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、分電盤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
負荷に電源供給を行うために分電盤を利用することが知られている。また、特許文献1に記載されているように、商用電源のほか、太陽電池などの分散電源、燃料電池、蓄電池を用いた分電盤が知られている。このような分電盤とすれば、太陽電池、燃料電池、蓄電池から給電可能となるため、商用電源の電力使用量を抑えることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【0004】
ところで、引用文献1に記載の分電盤は、停電して商用電源を利用できない場合にも電気を使用できるようにしている。そして、商用電源を利用できない場合に燃料電池などの外部電源を使用したい場合は、蓄電池など商用電源以外の手段を利用して外部電源を利用できるようにする。しかしながら、蓄電池などは安定的な供給を確保できるものではないため、外部電源の動作が不安定になる虞がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本件の発明者は、この点について鋭意検討することにより、解決を試みた。本発明が解決しようとする課題は、外部電源及び独立電源システムの利用を可能としつつ、外部電源の動作が不安定にならないようにすることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、商用電源が接続される第1配線機器と、外部電源が接続される第2配線機器と、独立電源システムの一次側に接続される第3配線機器と、負荷に接続される1つの出力端子と複数の入力端子を備えるとともに出力端子の接続先を複数の入力端子の中から切り替え可能な切替開閉器と、を備えた分電盤であって、第1配線機器は、第3配線機器に電線が接続され、かつ、切替開閉器の第1入力端子に電線が接続され、第2配線機器は、切替開閉器の第1入力端子に電線が接続され、切替開閉器の第2入力端子は、独立電源システムから電気を入力する電線が接続される分電盤とする。
【0007】
また、第1配線機器の下部側には商用電源が接続される接続端子を備え、第2配線機器の下部側には外部電源が接続される接続端子を備え、第3配線機器の下部側には独立電源システムが接続される接続端子を備え、第1配線機器の上部側には第3配線機器及び切替開閉器と電線が接続される接続端子を備え、第2配線機器の上部側には切替開閉器と電線が接続される接続端子を備え、第3配線機器の上部側には第1配線機器と電線が接続される接続端子を備えた構成とすることが好ましい。
【0008】
また、第1配線機器よりも上方側に配索される電線に流れる電気における電流又は電圧を検出する計測部を備えた構成とすることが好ましい。
【0009】
また、第1配線機器の下部側に備えられた接続端子の上下位置と、第2配線機器の下部側に備えられた接続端子の上下位置と、第3配線機器の下部側に備えられた接続端子の上下位置を同じ高さに設定した構成とすることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明では、外部電源及び独立電源システムの利用を可能としつつ、外部電源の動作が不安定にならないようにすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】実施形態における分電盤の正面図である。ただし、蓋は省略している。
【
図2】実施形態における分電盤の斜視図である。ただし、蓋は省略している。
【
図3】
図1に示す分電盤と、商用電源、外部電源、独立電源システム、負荷が電線で接続されている例を示す図である。
【
図4】実施形態における切替開閉器の斜視図である。
【
図5】
図4に示す切替開閉器を別の角度から見た斜視図である。
【
図7】
図6に破線を付し、各配電機器の下部に設けた接続端子の高さが揃っていることを明らかにした図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下に発明を実施するための形態を示す。
図1乃至
図3に示されていることから理解されるように、本実施形態の分電盤1は、商用電源91が接続される第1配線機器2と、外部電源93が接続される第2配線機器3と、独立電源システム92の一次側に接続される第3配線機器4と、負荷94に接続される1つの出力端子63と複数の入力端子を備えるとともに出力端子63の接続先を複数の入力端子の中から切り替え可能な切替開閉器6と、を備えている。また、この分電盤1の第1配線機器2は、第3配線機器4に電線71が接続され、かつ、切替開閉器6の第1入力端子61に電線71が接続される。また、この分電盤1の第2配線機器3は、切替開閉器6の第1入力端子61に電線71が接続される。また、この切替開閉器6の第2入力端子62は、独立電源システム92から電気を入力する電線71が接続される。したがって、外部電源93及び独立電源システム92の利用を可能としつつも、独立電源システム92を用いて外部電源93を利用することはないため、外部電源93の動作が不安定にならないようにすることが可能となる。
【0013】
ここで、実施形態の分電盤1について説明をする。
図1から
図3に示すことから理解されるように、実施形態の分電盤1は配線機器を収納する筐体11を備えている。実施形態においては、筐体11は建築物の壁面などに固定される。この場合、筐体11は後側が壁面と対向する部分であり、筐体11の後側が壁面と接触した状態となるように設置される。なお、通常、分電盤1は高めの位置に設置されるものであり、建築物の天井付近などに設置される。
【0014】
図1に示すことから理解されるように、筐体11は略直方体状に構成されることが多いが、その他の形態でも構わない。また、筐体11は設置状態において、左右方向が長手方向となるようにすることが多いが、上下方向が長手方向となるようにするなど、その他の態様でも構わない。ただし、壁面に固定する場合、前後方向の長さが左右方向の長さや上下方向の長さよりも短くなるようにするのが好ましい。
【0015】
実施形態の分電盤1は、筐体11に複数の配線機器が収納されている。例えば、分電盤1に商用電源91から供給される電力を負荷94に供給できるようにする経路上に位置する第1配線機器2を筐体11に収納している。また、燃料電池などの外部電源93から供給される電力を負荷94に供給できるようにする経路上に位置する第2配線機器3を筐体11に収納している。また、商用電源91の電力を独立電源システム92(蓄電池など)に供給可能とする経路上に位置する第3配線機器4を筐体11に収納している。また、負荷94への電力の供給元を切り替えることができるようにする切替開閉器6を筐体11に収納している。なお、切替開閉器6は第1入力端子61と第2入力端子62と出力端子63を備えており、出力端子63の接続先を第1入力端子61と第2入力端子62の間で切り替えることができる。
【0016】
図1から
図3に示す実施形態では、更に、独立電源システム92からの出力を切替開閉器6に供給可能とする経路上に位置する第4配線機器5を筐体11に収納している。ただし、第4配線機器5は省略することも可能である。この場合、独立電源システム92から直接、切替開閉器6に電線71を接続するようにしてもよい。
【0017】
実施形態の切替開閉器6は、負荷94に出力する出力端子63と、第1入力端子61と、第2入力端子62と、を備えている(
図4及び
図5参照)。また、入力端子における電圧又は電流の検知結果、又は、入力端子の上流側における電圧又は電流の検知結果より、入力端子を自動で切り替えることができるように制御している。なお、実施形態においては、通常、第1入力端子61から出力端子63に接続するように設定している。実施形態では、第1入力端子61側から十分な電力が送られない状態の場合に、第2入力端子62と出力端子63が接続するようにしている。
【0018】
商用電源91から電力が供給される第1配線機器2は、電力を切替開閉器6及び第3配線機器4に供給できるように電線71が接続される。また、第1配線機器2と電線71が接続される切替開閉器6の第1入力端子61は、第2配線機器3との間でも電線71が接続される。したがって、第1入力端子61は、第1配線機器2を経由して商用電源91からの電力を負荷94に供給するために利用されるし、第2配線機器3を経由して外部電源93からの電力を負荷94に供給するためにも利用される。なお、外部電源93からの電力を負荷94に供給する際には、商用電源91側に外部電源93からの電力が流れ込まないようにしたりするなど、電力に関する調整をするように制御するのが好ましい。
【0019】
また、実施形態においては、第1配線機器2、第2配線機器3、第3配線機器4及び第4配線機器5については、それぞれ、筐体11の外側に位置する機器などに繋がる電線71が接続される。実施形態においては、分電盤1の筐体11の下部側において、筐体11の外側から内側に電線71が導入される。筐体11の内側に導入されたこれらの電線71が各配線機器の下部に設けられた接続端子に接続される。
【0020】
分電盤1の筐体11の内側に電線71を導入できるようにするために、筐体11の背面側に配線口13を設けている。各配線機器などは機器取付板14に取り付けられているが、機器取付板14は、機器取付板14の下方に配線口13の少なくとも一部が位置するように配置される。
図1に示す例では、正面視において、機器取付板14の下方に位置する配線口13の一部が視認できる構成となっている。
【0021】
また、実施形態の各配線機器においては、入力部となる接続端子と、出力部となる接続端子を備えている。
図1に示す例では、第1配線機器2の下部に入力部が設けられている。また、第1配線機器2の上部に出力部が設けられている。同様に、第2配線機器3の下部に入力部が設けられている。また、第2配線機器3の上部に出力部が設けられている。更には、第4配線機器5の下部に入力部が設けられている。また、第4配線機器5の上部に出力部が設けられている。
【0022】
ただし、第3配線機器4の下部には出力部が設けられている。また、第3配線機器4の上部には入力部が設けられている。また、切替開閉器6の下部には第2入力端子62と出力端子63が設けられている。また、切替開閉器6の上部には第1入力端子61が設けられている(
図4及び
図5参照)。
【0023】
上記した例では、第1配線機器2から第4配線機器5の配線の取り扱いの利便性を考慮した構成としたが、必ずしも、全ての配線の取り扱いの利便性を高める必要はない。例えば、その一部の配線の取り扱いの利便性を高めるようにしてもよい。
【0024】
しかしながら、第1配線機器2から第3配線機器4に関する配線の取り扱いの利便性を高めるようにするのが好ましいことから、第1配線機器2の下部側には商用電源91が接続される接続端子21を備え、第2配線機器3の下部側には外部電源93が接続される接続端子31を備え、第3配線機器4の下部側には独立電源システム92が接続される接続端子41を備える構成とすることが好ましい、また、第1配線機器2の上部側には第3配線機器4及び切替開閉器6と電線71が接続される接続端子22を備え、第2配線機器3の上部側には切替開閉器6と電線71が接続される接続端子32を備え、第3配線機器4の上部側には第1配線機器2と電線71が接続される接続端子42を備える構成とするのが望ましい。
【0025】
もちろん、切替開閉器6の配線の利便性も考慮した構成とするのが好ましい。このため、切替開閉器6の下部側に、負荷94に出力するための出力端子63を備えた構成とするのが好ましい。また、切替開閉器6の下部側に、独立電源システム92から出力された電気が入力される第2入力端子62を備えた構成とするのが好ましい。また、切替開閉器6の上部側に、第1配線機器2及び第2配線機器3と電線71が接続される第1入力端子61を備えた構成とするのが好ましい。
【0026】
また、第4配線機器5を設ける場合は、第4配線機器5の下部側には独立電源システム92から出力された電気が入力される接続端子51を備え、第4配線機器5の上部側には切替開閉器6の第2入力端子62と電線71が接続される接続端子52を備えた構成とするのが好ましい。
【0027】
また、第1配線機器2の上部側や第2配線機器3の上部側に切替開閉器6と電線71が接続される接続端子を備える場合、第1配線機器2よりも上方側に配索される電線71に流れる電気における電流又は電圧を検出する計測部81を備える構成とするのが好ましい。計測部81で計測された値を、分電盤1の制御に利用することができる。
【0028】
図6に示す例では、第1配線機器2と切替開閉器6の第1入力端子61を接続する電線71に流れる電気における電流又は電圧を検出可能なように計測部81であるCT(Current Transformer)を第1配線機器2の真上に配置している。例えば、この計測部81を用いて、外部電源93から出力された電気が商用電源91側に逆潮流をされていないかを検出するために利用することができる。計測部81は、第2配線機器3と切替開閉器6の第1入力端子61を接続する電線71に流れる電気における電流又は電圧も検出可能なようにするのが好ましい。
【0029】
また、計測部81で切替開閉器6の第1入力端子61に接続される電線71に流れる電気における電流又は電圧を検出可能とすることで、切替開閉器6の自動切替を可能とすることができる。例えば、切替開閉器6の第1入力端子61の電圧の有無などを検出して、第1入力端子61への電気の入力が十分であるか否かを判定し、不十分であれば、第1入力端子61から第2入力端子62に切り替えるように制御する。
【0030】
CTなどを第2入力端子62に接続される電線71に流れる電気における電流又は電圧を検出できるように取り付けて、切替開閉器6の第2入力端子62の電圧の有無などを検出して、その結果を、第1入力端子61と第2入力端子62の切り替えの判定に利用するようにしてもよい。
【0031】
図6に示す例では、計測部81で計測された結果を利用して、切替開閉器6において、蓄電池から出力された電気を負荷94に給電するか、外部電源93又は商用電源91から出力された電気を負荷94に給電するか、を自動で切り替えることができるようにしている。
【0032】
ところで、第1配線機器2の下部側と第2配線機器3の下部側と第3配線機器4の下部側に筐体11の外部に位置する機器などと接続する電線71が接続される場合、第1配線機器2の下部側に備えられた接続端子21の上下位置と、第2配線機器3の下部側に備えられた接続端子31の上下位置と、第3配線機器4の下部側に備えられた接続端子41の上下位置を同じ高さに設定するのが好ましい。このようにすれば、分電盤1に引き入れられる電線71に必要な長さが推測しやすくなる。第4配線機器5を設ける場合は、第4配線機器5の下部側に備えられた接続端子51の上下位置についても、これらと同じ高さに設定するのが好ましい。
【0033】
例えば、第1配線機器2の下部側に商用電源91が接続される接続端子21を備え、第2配線機器3の下部側に外部電源93が接続される接続端子31を備え、第3配線機器4の下部側に独立電源システム92が接続される接続端子41を備える場合に、第1配線機器2の下部側に備えられた接続端子21の上下位置と、第2配線機器3の下部側に備えられた接続端子31の上下位置と、第3配線機器4の下部側に備えられた接続端子41の上下位置を同じ高さに設定するのが好ましい。
【0034】
また、本実施形態の筐体11においては、筐体11の背面板に形成した配線口13を介して筐体11の外部から筐体11の内部に向けて、若しくは、筐体11の内部から筐体11の外部に向けて、電線71を移動させることができる。また、
図1に示す例では、第1配線機器2などは機器取付板14に取り付けられている。この機器取付板14は、第1配線機器2の入力用の接続端子21から見た第1配線機器2の出力用の接続端子22の方向に偏らせて筐体11に取り付けるのが好ましい。第1配線機器2などに接続する電線71のためのスペースを、第1配線機器2などの外側であって、第1配線機器2の出力用の接続端子22から見た第1配線機器2の入力用の接続端子21の方向に確保しやすいからである。このため、例えば、入力用の接続端子21などに接続する電線71の曲げ半径を確保するためのスペースが確保しやすくなる。
図1に示す例では、機器取付板14は、上方向に偏らせて筐体11に取り付けられている。
【0035】
また、機器取付板14を第1配線機器2の入力用の接続端子21から見た第1配線機器2の出力用の接続端子22の方向に偏らせて筐体11に取り付ける構成としつつ、正面視において、機器取付板14に対して第1配線機器2の出力用の接続端子22から見た第1配線機器2の入力用の接続端子21の方向に(機器取付板14を偏らせた方向とは反対方向に)配線口13の一部が位置する構成とするのが好ましい。
【0036】
機器取付板14を第1配線機器2の入力用の接続端子21から見た第1配線機器2の出力用の接続端子22の方向に偏らせて筐体11に取り付ける構成とすれば、機器取付板14を中央に配置する場合よりも、機器取付板14に対して第1配線機器2の出力用の接続端子22から見た第1配線機器2の入力用の接続端子21の方向における配線口13の大きさを大きくすることができる。このため、配線場所が把握しやすくなるなど、配線作業をしやすいものとすることが可能となる。
【0037】
ところで、独立電源システム92は、第3配線機器4と第4配線機器5が接続されることになり、第1配線機器2の接続端子22が、第3配線機器4の接続端子42と切替開閉器6の第1入力端子61に接続されることを考慮すると、第1配線機器2と切替開閉器6の間に第3配線機器4を配置し、切替開閉器6の第3配線機器4が配設されている側と反対側に第4配線機器5を配置することが好ましい。このため、第1配線機器2、第3配線機器4、切替開閉器6、第4配線機器5の順に隣り合うように配置されていることが好ましい。
【0038】
第4配線機器5が設けられないような場合であっても、第1配線機器2と第3配線機器4と切替開閉器6は、第1配線機器2、第3配線機器4、切替開閉器6の順に隣り合うように配置するのが好ましい。
【0039】
また、第1配線機器2、第3配線機器4、切替開閉器6の配置が、上記したようなものであるのが好ましいことと、第2配線機器3は切替開閉器6の第1入力端子61に接続されることを考慮すると、第2配線機器3は、第1配線機器2から見て、第3配線機器4及び切替開閉器6が配置されている側とは反対側に配置するのが好ましい。
【0040】
以上、実施形態を例に挙げて本発明について説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されることはなく、各種の態様とすることが可能である。例えば、配線機器は、過電流や漏電などを検出した場合に遮断するブレーカである必要はない。例えば、端子台等であってもよい。また、外部の電線をいずれも筐体の下部から導入することができる構成とする場合に、筐体の背面側ではなく、扉の下面側から導入することができる構成としてもよい。また、外部電源は、自立発電される燃料電池に限る必要はない。
【符号の説明】
【0041】
1 分電盤
2 第1配電機器
3 第2配電機器
4 第3配電機器
5 第4配電機器
6 切替開閉器
61 第1入力端子
62 第2入力端子
63 出力端子
71 電線
81 計測部
91 商用電源
92 独立電源システム
93 外部電源
94 負荷