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特開2024-150113監視端末、端末管理システム、端末管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150113
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】監視端末、端末管理システム、端末管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B65G 61/00 20060101AFI20241016BHJP
   G01S 19/34 20100101ALI20241016BHJP
   G01S 19/14 20100101ALI20241016BHJP
   G06Q 10/0833 20230101ALI20241016BHJP
【FI】
B65G61/00 524
G01S19/34
G01S19/14
G06Q10/0833
【審査請求】未請求
【請求項の数】22
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063368
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100179475
【弁理士】
【氏名又は名称】仲井 智至
(74)【代理人】
【識別番号】100216253
【弁理士】
【氏名又は名称】松岡 宏紀
(74)【代理人】
【識別番号】100225901
【弁理士】
【氏名又は名称】今村 真之
(72)【発明者】
【氏名】郷原 直樹
【テーマコード(参考)】
5J062
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5J062AA05
5J062CC07
5L010AA16
5L049AA16
5L049CC51
(57)【要約】
【課題】到着日時の近辺で、対象物の詳細な位置情報を取得する。
【解決手段】監視端末は、現在の日時を示す現在日時を取得する制御部と、第1対象物が発送される第1目的地と、第1対象物が第1目的地に発送される日時を示す発送日時と、を記憶する記憶部と、現在日時が発送日時よりも前の日時である場合に、第1対象物の位置を示す第1位置情報を第1間隔で取得する取得部と、を備え、取得部は、現在日時が発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在の日時を示す現在日時を取得する制御部と、
第1対象物が発送される第1目的地と、前記第1対象物が前記第1目的地に発送される日時を示す発送日時と、を記憶する記憶部と、
前記現在日時が前記発送日時よりも前の日時である場合に、前記第1対象物の位置を示す第1位置情報を第1間隔で取得する取得部と、
を備え、
前記取得部は、前記現在日時が前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記第1位置情報を、前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得する、
監視端末。
【請求項2】
前記記憶部は、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、
前記取得部は、前記現在日時が、前記発送日時よりも後の日時かつ、前記第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得する、
請求項1に記載の監視端末。
【請求項3】
前記制御部は、前記現在日時が前記第1到着日時となった場合に、前記第1位置情報に基づいて前記第1対象物から前記第1目的地までの距離を算出し、
前記取得部は、前記距離が第1距離より長い場合に、前記第1位置情報を前記第3間隔よりも短い第4間隔で取得する、
請求項2に記載の監視端末。
【請求項4】
前記記憶部は、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、
前記制御部は、前記現在日時が前記第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報に基づいて前記第1対象物から前記第1目的地までの距離を算出し、
前記制御部は、前記距離に基づいて、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を、前記第1到着日時から前記第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時に変更し、
前記取得部は、前記現在日時が前記発送日時よりも後の日時かつ、前記第2到着日時に対して前記所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得する、
請求項1に記載の監視端末。
【請求項5】
前記第1対象物の移動を検出する検出部をさらに備え、
前記制御部は、前記検出部が前記第1対象物の移動を検出した日時を示す移動日時と、前記発送日時と、の時間差が所定の時間より大きい場合に、前記発送日時を、前記移動日時が示す日時に変更する、
請求項1に記載の監視端末。
【請求項6】
情報処理装置と通信する第1通信部を備え、
前記記憶部は、当該監視端末の識別情報を示す第1識別情報を記憶し、
前記制御部は、前記第1識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信する、
請求項1に記載の監視端末。
【請求項7】
第2対象物の位置を示す第2位置情報を取得する他の監視端末と通信する第2通信部をさらに備え、
前記制御部は、前記他の監視端末の電池残量と、前記他の監視端末の識別情報を示す第2識別情報と、を、前記他の監視端末から取得し、
前記制御部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より大きい場合に、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信し、
前記制御部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より小さい場合に、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信しない、
請求項6に記載の監視端末。
【請求項8】
前記制御部は、前記第2対象物が発送される第2目的地を前記他の監視端末から取得し、
前記制御部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より大きい場合かつ、前記第2目的地に到着したと判定した場合に、前記第2目的地に到着したことを前記情報処理装置に送信する、
請求項7に記載の監視端末。
【請求項9】
前記制御部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より大きい場合かつ、前記第1目的地に到着したと判定した場合に、前記第1目的地に到着したことを、前記情報処理装置と、前記他の監視端末と、に送信する、
請求項8に記載の監視端末。
【請求項10】
前記制御部は、前記第2対象物が発送される第2目的地に到着する日時を示す第3到着日時を、前記他の監視端末から取得し、
前記取得部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より大きい場合かつ、前記現在日時が前記第3到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得する、
請求項7に記載の監視端末。
【請求項11】
第2対象物の位置を示す第2位置情報を取得する他の監視端末と通信する第2通信部をさらに備え、
前記制御部は、前記他の監視端末の衛星信号強度と、前記他の監視端末の識別情報を示す第2識別情報と、を、前記他の監視端末から取得し、
前記制御部は、当該監視端末の衛星信号強度が前記他の監視端末の衛星信号強度より大きい場合に、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信し、
前記制御部は、当該監視端末の衛星信号強度が前記他の監視端末の衛星信号強度より小さい場合に、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信しない、
請求項6に記載の監視端末。
【請求項12】
第1対象物に取り付けられ、前記第1対象物の位置を示す第1位置情報を所定の間隔で取得する第1監視端末と、
前記第1監視端末と通信する通信部と、
前記第1対象物が発送される第1目的地と、前記第1対象物が前記第1目的地に発送される日時を示す第1発送日時と、を記憶する記憶部と、
現在の日時を示す現在日時を取得し、前記現在日時が前記第1発送日時よりも前の日時である場合に前記第1位置情報を第1間隔で取得することを前記第1監視端末に指示し、前記現在日時が前記第1発送日時よりも後の日時である場合に前記第1位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、制御部と、
を有する情報処理装置と、を備える、
端末管理システム。
【請求項13】
前記情報処理装置の前記記憶部は、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、
前記情報処理装置の前記制御部は、前記現在日時が、前記第1発送日時よりも後の日時かつ、前記第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、
請求項12に記載の端末管理システム。
【請求項14】
前記情報処理装置の前記制御部は、前記現在日時が前記第1到着日時となった場合に、前記第1位置情報に基づいて前記第1対象物から前記第1目的地までの距離を算出し、前記距離が第1距離より長い場合に、前記第1位置情報を前記第3間隔よりも短い第4間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、
請求項13に記載の端末管理システム。
【請求項15】
前記情報処理装置の記憶部は、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、
前記情報処理装置の前記制御部は、
前記現在日時が前記第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報に基づいて前記第1対象物から前記第1目的地までの距離を算出し、
前記距離に基づいて、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を、前記第1到着日時から前記第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時に変更し、
前記現在日時が前記第1発送日時よりも後の日時かつ、前記第2到着日時に対して前記所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、
請求項12に記載の端末管理システム。
【請求項16】
前記情報処理装置の前記制御部は、前記第1監視端末から前記第1対象物の移動を検出した日時を示す移動日時を取得し、前記移動日時と、前記第1発送日時と、の時間差が所定の時間より大きい場合に、前記第1発送日時を、前記移動日時が示す日時に変更する、
請求項12に記載の端末管理システム。
【請求項17】
第2対象物に取り付けられ、前記第2対象物の位置を示す第2位置情報を所定の間隔で取得する第2監視端末をさらに備え、
前記情報処理装置の前記通信部は、前記第2監視端末と通信し、
前記情報処理装置の前記記憶部は、前記第2対象物が発送される第2目的地と、前記第2対象物が前記第2目的地に発送される日時を示す第2発送日時と、前記第1対象物を前記第1目的地に発送する手段である第1発送手段と、前記第2対象物を前記第2目的地に発送する手段である第2発送手段と、を記憶し、
前記情報処理装置の前記制御部は、前記第1発送手段と前記第2発送手段とが同一の発送手段である場合に、前記情報処理装置とは通信を行わない省電力状態に移行することを前記第1監視端末及び前記第2監視端末のいずれか一方に指示する、
請求項12に記載の端末管理システム。
【請求項18】
前記情報処理装置の前記制御部は、
前記第1監視端末の電池残量と、前記第2監視端末の電池残量と、を取得し、
前記第1監視端末の電池残量が、前記第2監視端末の電池残量より小さい場合、前記省電力状態に移行することを前記第1監視端末に指示し、
前記第2監視端末の電池残量が、前記第1監視端末の電池残量より小さい場合、前記省電力状態に移行することを前記第2監視端末に指示する、
請求項17に記載の端末管理システム。
【請求項19】
前記情報処理装置の前記制御部は、
前記第2監視端末の電池残量が前記第1監視端末の電池残量より小さい場合かつ、前記第1監視端末が前記第1目的地に到着したと判定した場合に、前記省電力状態に移行することを前記第1監視端末に指示し、
前記第2監視端末の電池残量が前記第1監視端末の電池残量より小さい場合かつ、前記第1監視端末が前記第2目的地に到着したと判定した場合に、前記第1監視端末が前記第2目的地に到着したことを前記第2監視端末に通知する、
請求項18に記載の端末管理システム。
【請求項20】
前記情報処理装置の前記記憶部は、前記第2対象物が前記第2目的地に到着する日時を示す第3到着日時を記憶し、
前記情報処理装置の前記制御部は、前記第2監視端末の電池残量が前記第1監視端末の電池残量より小さい場合かつ、前記現在日時が前記第3到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、
請求項17に記載の端末管理システム。
【請求項21】
対象物に取り付けられた監視端末が前記対象物の位置を示す位置情報を所定の間隔で取得することと、
情報処理装置が現在の日時を示す現在日時を取得することと、
前記情報処理装置が、前記現在日時が前記対象物が目的地に発送される日時を示す発送日時よりも前の日時である場合に、前記位置情報を第1間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、
前記情報処置装置が、前記現在日時が前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、
を含む、端末管理方法。
【請求項22】
現在の日時を示す現在日時が、監視端末が取り付けられる対象物が目的地に発送される日時を示す発送日時よりも前の日時である場合に、前記監視端末が前記対象物の位置を示す位置情報を第1間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、
前記現在日時が、前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、
をコンピューターに実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、監視端末、端末管理システム、端末管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、GPS(Global Positioning System)衛星から受信する衛星信号に基づいて自己位置を計測する測位装置が知られている。特許文献1には、現在位置から目的地までの距離に応じて自己位置の計測間隔を短くする測位装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2000-249565号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の測位装置を、パレット又は荷物等の発送される対象物に取り付けることにより、対象物の位置を追跡できる発送システムを構築することは可能である。このような発送システムでは、特に、対象物が目的地に到着する到着日時の近辺で、対象物の詳細な位置情報を取得することが要求される。
【0005】
しかしながら、特許文献1の測位装置を使用する発送システムでは、発送の遅れにより、実際に対象物が目的地に到着する日時が、到着日時よりも大きく遅延した場合に、到着日時の近辺で、測位装置における自己位置の計測間隔が長いままとなる。従って、特許文献1の測位装置を使用する発送システムでは、発送の遅れが生じた場合に、到着日時の近辺で、対象物の詳細な位置情報を取得することが困難である。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一つの態様の監視端末は、現在の日時を示す現在日時を取得する制御部と、第1対象物が発送される第1目的地と、前記第1対象物が前記第1目的地に発送される日時を示す発送日時と、を記憶する記憶部と、前記現在日時が前記発送日時よりも前の日時である場合に、前記第1対象物の位置を示す第1位置情報を第1間隔で取得する取得部と、を備え、前記取得部は、前記現在日時が前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記第1位置情報を、前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。
【0007】
本発明の一つの態様の端末管理システムは、第1対象物に取り付けられ、前記第1対象物の位置を示す第1位置情報を所定の間隔で取得する第1監視端末と、前記第1監視端末と通信する通信部と、前記第1対象物が発送される第1目的地と、前記第1対象物が前記第1目的地に発送される日時を示す第1発送日時と、を記憶する記憶部と、現在の日時を示す現在日時を取得し、前記現在日時が前記第1発送日時よりも前の日時である場合に前記第1位置情報を第1間隔で取得することを前記第1監視端末に指示し、前記現在日時が前記第1発送日時よりも後の日時である場合に前記第1位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、制御部と、を有する情報処理装置と、を備える。
【0008】
本発明の一つの態様の端末管理方法は、対象物に取り付けられた監視端末が前記対象物の位置を示す位置情報を所定の間隔で取得することと、情報処理装置が現在の日時を示す現在日時を取得することと、前記情報処理装置が、前記現在日時が前記対象物が目的地に発送される日時を示す発送日時よりも前の日時である場合に、前記位置情報を第1間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、前記情報処置装置が、前記現在日時が前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、を含む。
【0009】
本発明の一つの態様のプログラムは、現在の日時を示す現在日時が、監視端末が取り付けられる対象物が目的地に発送される日時を示す発送日時よりも前の日時である場合に、前記監視端末が前記対象物の位置を示す位置情報を第1間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、前記現在日時が、前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、をコンピューターに実行させる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】監視端末がパレットに取り付けられた状態を模式的に示す図である。
図2】監視端末の概略構成の一例を示すブロック図である。
図3】監視端末の第1動作例に関する説明図である。
図4】監視端末の第2動作例に関する説明図である。
図5】監視端末の第3動作例に関する説明図である。
図6】監視端末の第4動作例に関する第1説明図である。
図7】監視端末の第4動作例に関する第2説明図である。
図8】監視端末の第5動作例が有効に働くシチュエーションを示す図である。
図9】第5動作例において監視端末のプロセッサーが実行する各処理を示す第1フローチャートである。
図10図8のシチュエーションにおいて各監視端末がそれぞれの電池残量に応じてマスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す図である。
図11】第5動作例において監視端末のプロセッサーが実行する各処理を示す第2フローチャートである。
図12図8のシチュエーションにおいて各監視端末がそれぞれの平均信号強度に応じてマスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す図である。
図13】監視端末の第6動作例が有効に働くシチュエーションを示す図である。
図14図13のシチュエーションにおいて各監視端末がそれぞれの電池残量に応じてマスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す第1図である。
図15図13のシチュエーションにおいて各監視端末がそれぞれの電池残量に応じてマスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す第2図である。
図16図13のシチュエーションにおいて各監視端末がそれぞれの電池残量に応じてマスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す第3図である。
図17図16に示される例におけるマスター端末の動作を示す説明図である。
図18】端末管理システムの概略構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本開示の実施形態について、図面を参照して説明する。ここで、以下の各図においては、各部材を認識可能な程度の大きさにするため、各部材の尺度を実際とは異ならせている場合がある。
【0012】
[第1実施形態]
まず、本開示の第1実施形態について説明する。以下で説明する第1実施形態は、監視端末の実施形態である。
【0013】
図1は、本実施形態における監視端末10がパレットPに取り付けられた状態を模式的に示す図である。図1に示すように、監視端末10は、荷物等の保管及び搬送に使用されるパレットPに取り付けられる。パレットPは、第1対象物の一例である。第1対象物は、パレットPに限定されず、荷物等の発送される物でもよい。
【0014】
監視端末10は、管理サーバー20から送信される発送情報を受信する。管理サーバー20は、監視端末10を管理するコンピューターである。管理サーバー20は、監視端末10と通信する情報処理装置の一例である。発送情報は、少なくとも、パレットPが発送される第1目的地と、パレットPが第1目的地に発送される日時を示す第1発送日時と、パレットPが第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時と、を含む。
【0015】
発送情報に含まれる第1目的地に関する情報は、例えば、第1目的地の識別情報である目的地IDと、第1目的地の位置を示す位置情報との少なくとも一方を含む。例えば、第1目的地の位置情報は、第1目的地の経度及び緯度を含む。
【0016】
監視端末10は、複数の人工衛星100から受信する衛星信号に基づいて、監視端末10が取り付けられたパレットPの位置を示す第1位置情報を含む測位情報を所定の間隔で取得する。以下の説明では、測位情報が取得される間隔を測位間隔と呼称する場合がある。例えば、第1位置情報は、監視端末10、すなわちパレットPが位置する場所の経度及び緯度を含む。監視端末10は、管理サーバー20から受信する発送情報に基づいて、測位間隔を制御する。
【0017】
図1では図示を省略するが、監視端末10は、他のパレットPに取り付けられた他の監視端末10と通信する。他の監視端末10は、他のパレットPの位置を示す第2位置情報を取得する。他のパレットPは、第2対象物の一例である。
【0018】
他の監視端末10も、管理サーバー20から送信される発送情報を受信する。他の監視端末10が受信する発送情報は、監視端末10が受信する発送情報と異なる場合もあり得る。例えば、他の監視端末10が受信する発送情報は、少なくとも、他のパレットPが発送される第2目的地と、他のパレットPが第2目的地に発送される日時を示す第2発送日時と、他のパレットPが第2目的地に到着する日時を示す第3到着日時と、を含む。
【0019】
例えば、人工衛星100は、GPS(Global Positioning System)衛星である。人口衛星100は、GPS衛星に限定されず、例えば、ロシアの衛星システムGRONASS(Global Orbiting Navigation Satellite System)、中国の衛星システムBeiDou(BeiDou Navigation Satellite System)、及び欧州の衛星システムGalileoなどの他の衛星システムの人工衛星でもよい。
【0020】
監視端末10は、測位情報が取得される度に、第1位置情報と、監視端末10の識別情報とを含む送信情報を、管理サーバー20に送信する。すなわち、監視端末10は、測位間隔と同じ間隔で、送信情報を管理サーバー20に送信する。以下の説明では、送信情報が送信される間隔を通信間隔と呼称する場合がある。例えば、監視端末10の識別情報は、監視端末10に個別に割り当てられた端末IDである。
【0021】
パレットPにも、パレットPの識別情報であるパレットIDが個別に割り当てられる。監視端末10がパレットPに取り付けられると、監視端末10の端末IDは、パレットPのパレットIDと紐づけられる。管理サーバー20は、端末IDとパレットIDとの対応関係を示す管理テーブルを保有する。管理サーバー20は、監視端末10から送信情報を受信すると、送信情報に含まれる端末IDに紐づけられたパレットIDを管理テーブルから検索し、検索されたパレットIDに対して、送信情報に含まれる第1位置情報を紐づける。
【0022】
図2は、監視端末10の構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、監視端末10は、GPS受信回路11と、第1通信回路12と、第2通信回路13と、ジャイロセンサー14と、加速度センサー15と、電池16と、電源回路17と、記憶装置18と、プロセッサー19と、を備える。プロセッサー19は、GPS受信回路11、第1通信回路12、第2通信回路13、ジャイロセンサー14、加速度センサー15、電源回路17、及び記憶装置18と、バスB1を介して通信可能に接続される。
【0023】
GPS受信回路11は、GPS受信機としての機能を有する回路である。GPS受信回路11は、複数の人工衛星100から受信する衛星信号に基づいて、第1位置情報を含む測位情報を所定の測位間隔で取得する。例えば、測位情報は、第1位置情報の他に、衛星信号の信号強度を示す強度情報、時刻を示す時刻情報と、日付を示す日付情報と、を含む。GPS受信回路11は、取得部の一例である。
【0024】
測位情報に含まれる第1位置情報は、GPS受信回路11の位置、より具体的には、GPS受信回路11に設けられたアンテナの位置を示す情報である。監視端末10がGPS受信回路11を備えるため、第1位置情報によって示される位置は、監視端末10の位置として見做すことができる。また、監視端末10がパレットPに取り付けられるため、第1位置情報によって示される位置は、パレットPの位置として見做すこともできる。
【0025】
衛星信号の信号強度は、GPS受信回路11によって捕捉された複数の人工衛星100のそれぞれに対応して得られる。例えば、強度情報は、衛星信号の信号強度として、SNR(Signal to Noise Ratio)の値、またはCNR(Carrier to Noise Ratio)の値を含む。例えば、時刻情報は、UTC(Coordinated Universal Time)時刻を示す。日付情報は、西暦及び月日を示す。例えば、日付情報が「151122」という文字列を含む場合、日付情報は、2022年11月15日という日付を示す。
【0026】
GPS受信回路11は、プロセッサー19によって設定された測位間隔で測位情報を取得し、取得した測位情報をプロセッサー19に出力する。このようなGPS受信回路11が有するGPS受信機としての機能は、公知の機能であるため、衛星信号に基づいて測位情報を取得する具体的な方法についての説明は省略する。
【0027】
第1通信回路12は、管理サーバー20と通信する。より具体的には、第1通信回路12は、ネットワーク経由で管理サーバー20と通信する無線通信モジュールである。例えば、第1通信回路12は、SigFoX、CatM1、NBIot、またはWiFi等の無線通信規格に従って通信を行う。第1通信回路12が利用する無線通信規格は特に限定されない。第1通信回路12は、プロセッサー19から入力される情報を含む信号を管理サーバー20に送信し、管理サーバー20から受信した信号に含まれる情報をプロセッサー19に出力する。第1通信回路12は、第1通信部の一例である。
【0028】
第2通信回路13は、他の監視端末10と通信する。より具体的には、第2通信回路13は、ネットワークを経由せずに、他の監視端末10と直接通信する無線通信モジュールである。例えば、第2通信回路13は、BLE等の近距離無線通信規格に従って通信を行う。第2通信回路13が利用する無線通信規格は特に限定されない。第2通信回路13は、プロセッサー19から入力される情報を含む信号を他の監視端末10に送信し、他の監視端末10から受信した信号に含まれる情報をプロセッサー19に出力する。第2通信回路13は、第2通信部の一例である。
【0029】
ジャイロセンサー14は、監視端末10の角速度、すなわちパレットPの角速度を検出する。ジャイロセンサー14は、検出された角速度を示す角速度データをプロセッサー19に出力する。加速度センサー15は、監視端末10の加速度、すなわちパレットP1の加速度を検出する。加速度センサー15は、検出された加速度を示す加速度データをプロセッサー19に出力する。ジャイロセンサー14及び加速度センサー15は、パレットPの移動を検出する検出部の一例である。
【0030】
電池16は、監視端末10の電源として使用される。電池16は、所定の電圧値を有する直流電圧を電源回路17に出力する。電源回路17は、電池16から出力される直流電圧を、監視端末10に内蔵された各電子部品に供給される電源電圧に変換する。すなわち、GPS受信回路11、第1通信回路12、第2通信回路13、ジャイロセンサー14、加速度センサー15、記憶装置18、及びプロセッサー19は、電源回路17から出力される電源電圧で動作する。電源回路17は、電池16の残量を検出する。以下の説明では、電池16の残量を電池残量と略称する場合がある。電源回路17は、検出された電池残量を示す電池残量データをプロセッサー19に出力する。
【0031】
記憶装置18は、プロセッサー19に各種処理を実行させるのに必要なプログラム及び各種設定データなどを記憶する不揮発性メモリーと、プロセッサー19が各種処理を実行する際にデータの一時保存先として使用される揮発性メモリーとを含む。例えば、記憶装置18は、不揮発性メモリーとしてフラッシュメモリー等を含み、揮発性メモリーとしてRAM(Random Access Memory)等を含む。例えば、記憶装置18は、管理サーバー20から送信される発送情報を記憶する。また、記憶装置18は、監視端末10の端末IDを予め記憶する。記憶装置18は、記憶部の一例である。
【0032】
プロセッサー19は、記憶装置18に予め記憶されたプログラムに従って、監視端末10の全体動作を制御する。例えば、プロセッサー19は、単数または複数のCPU(Central Processing Unit)によって構成される。プロセッサー14の機能の一部または全部は、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、及びFPGA(Field Programmable Gate Array)等の回路によって構成されてもよい。プロセッサー19は、各種の処理を並列的または逐次的に実行する。プロセッサー19は、制御部の一例である。
【0033】
プロセッサー19は、第1通信回路12を介して管理サーバー20から受信した発送情報を記憶装置18に記憶させる。プロセッサー19は、記憶装置18に記憶された発送情報に基づいて、GPS受信回路11が測位情報を取得する測位間隔を制御する。プロセッサー19は、測位情報が取得される度に、第1位置情報及び端末IDを含む送信情報を、第1通信回路12を介して管理サーバー20に送信する。すなわち、プロセッサー19は、測位間隔と同じ通信間隔で、送信情報を管理サーバー20に送信する。
【0034】
また、プロセッサー19は、現在の日時を示す現在日時を取得する。現在日時は、測位情報に含まれる時刻情報及び日付情報によって示される日時を用いてもよく、プロセッサー19に搭載された時計デバイスから得られる日時を現在日時として用いてもよい。
【0035】
詳細は後述するが、プロセッサー19は、時計デバイスから得られる現在日時を監視し、発送情報に含まれる発送日時が到来するまで測位間隔を第1間隔に設定する。また、プロセッサー19は、発送日時が到来した後、到着日時までの残り時間に応じて測位間隔を第1間隔より短くする。
【0036】
以下、上記のように構成された監視端末10の動作について、いくつかの例を提示しながら具体的に説明する。
【0037】
1.監視端末10の第1動作例
まず、図3を参照しながら、監視端末10の第1動作例について説明する。図3は、監視端末10の第1動作例に関する説明図である。図3に示される横軸は日時を示す。第1動作例では、発送情報に含まれるパレットPの第1目的地が拠点Bであり、発送情報に含まれる第1発送日時が、2022年10月11日0:00であり、発送情報に含まれる第1到着日時が、2022年10月11日9:00である場合を例示する。日時が、第1発送日時である2022年10月11日0:00になるまで、パレットPは拠点Aに位置する。なお、図3から図7において、第1目的地を目的地と略称し、第1発送日時を発送日時と略称し、第1到着日時を到着日時と略称している。
【0038】
パレットPに取り付けられた監視端末10のプロセッサー19は、時計デバイスから得られる現在日時を監視し、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来するまで、測位間隔を第1間隔に設定する。一例として、第1間隔は、1日、つまり24時間である。本実施形態では、第1間隔を1日としたが、これに限らず、後述する第1発送日時と第1到着日時との間の期間での間隔よりも長い間隔であればよい。これにより、パレットPが移動しない第1発送日時の前での測位間隔を抑えることができるため、監視端末10で消費される電力を抑えることができる。
【0039】
測位間隔が第1間隔、すなわち1日に設定されると、GPS受信回路11は、測位情報を1日に1回のサイクルで取得する。すなわち、GPS受信回路11は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、パレットPの位置を示す第1位置情報を第1間隔で取得する。プロセッサー19は、測位情報が取得される度に、第1位置情報及び端末IDを含む送信情報を、第1通信回路12を介して管理サーバー20に送信する。すなわち、プロセッサー19は、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。このように、測位間隔が1日に設定される場合、通信間隔も1日になる。
【0040】
上記のように、監視端末10は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来するまで、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0041】
プロセッサー19は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来した後、第1到着日時までの残り時間がゼロより大きい場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定する。一例として、第2間隔は、10分である。
【0042】
測位間隔が第2間隔、すなわち10分に設定されると、GPS受信回路11は、測位情報を10分に1回のサイクルで取得する。すなわち、GPS受信回路11は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。プロセッサー19は、測位情報が取得される度に、第1通信回路12を介して送信情報を管理サーバー20に送信する。すなわち、プロセッサー19は、送信情報を10分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。このように、測位間隔が10分に設定される場合、通信間隔も10分になる。
【0043】
上記のように、監視端末10は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来した後、現在の日時が第1到着日時である2022年10月11日9:00に到来するまで、測位情報を10分に1回のサイクルで取得し、送信情報を10分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0044】
プロセッサー19は、現在の日時が第1到着日時である2022年10月11日9:00に到来した後、測位間隔を第1間隔に戻す。これにより、監視端末10は、第1到着日時が到来した後、再び、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0045】
上記のように、第1動作例において、監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。従って、発送の遅れにより、実際にパレットPが第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、パレットPの詳細な位置情報を取得することができる。
【0046】
2.監視端末10の第2動作例
次に、図4を参照しながら、監視端末10の第2動作例について説明する。図4は、監視端末10の第2動作例に関する説明図である。図4に示される横軸は日時を示す。第2動作例において、発送情報に含まれるパレットPの第1目的地、第1発送日時、及び第1到着日時は、第1動作例と同じである。
【0047】
第2動作例において、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来するまでの動作は、第1動作例と同じである。すなわち、プロセッサー19は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来するまで、測位間隔を第1間隔に設定する。これにより、監視端末10は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0048】
プロセッサー19は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来した後、第1到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定する。一例として、第1時間は、1時間である。また、一例として、第2間隔は、1時間である。本実施形態では、第1時間を1時間としたが、これに限らず、第1発送日時と第1到着日時との間の日時であればよい。また、第2間隔を1時間としたが、これに限らず、第1間隔よりも短ければよい。これより、パレットPが発送されていない第1発送日時よりも前の測位間隔よりも、パレットPが発送されている第1発送日時と第1到着日時との間の期間での測位間隔を短くすることができ、パレットPの位置をより精度よく取得することができる。
【0049】
この場合、プロセッサー19は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、測位間隔を第2間隔に設定する。
【0050】
測位間隔が第2間隔、すなわち1時間に設定されると、GPS受信回路11は、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得する。すなわち、GPS受信回路11は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。プロセッサー19は、測位情報が取得される度に、第1通信回路12を介して送信情報を管理サーバー20に送信する。すなわち、プロセッサー19は、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。このように、測位間隔が1時間に設定される場合、通信間隔も1時間になる。
【0051】
上記のように、監視端末10は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0052】
プロセッサー19は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来した後、第1到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定する。一例として、第3間隔は、1分である。この場合、プロセッサー19は、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、測位間隔を第3間隔に設定する。本実施形態では、第3間隔を1分としたが、これに限らず、第2間隔よりも短ければよい。これにより、第1到着日時付近でのパレットPの位置をより精度よく取得することができる。
【0053】
測位間隔が第3間隔、すなわち1分に設定されると、GPS受信回路11は、測位情報を1分に1回のサイクルで取得する。すなわち、GPS受信回路11は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。プロセッサー19は、測位情報が取得される度に、第1通信回路12を介して送信情報を管理サーバー20に送信する。すなわち、プロセッサー19は、送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。このように、測位間隔が1分に設定される場合、通信間隔も1分になる。
【0054】
上記のように、監視端末10は、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、現在の日時が第1到着日時である2022年10月11日9:00に到来するまで、測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0055】
プロセッサー19は、現在の日時が第1到着日時である2022年10月11日9:00に到来した後、測位間隔を第1間隔に戻す。これにより、監視端末10は、第1到着日時が到来した後、再び、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0056】
上記のように、第2動作例において、監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。また、監視端末10は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0057】
第2動作例では、現在の日時が第1到着日時に近づくほど、監視端末10の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にパレットPが第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、パレットPのより詳細な位置情報を取得することができる。
【0058】
3.監視端末10の第3動作例
次に、図5を参照しながら、監視端末10の第3動作例について説明する。図5は、監視端末10の第3動作例に関する説明図である。図5に示される横軸は日時を示す。第3動作例において、発送情報に含まれるパレットPの第1目的地、第1発送日時、及び第1到着日時は、第1動作例と同じである。
【0059】
第3動作例において、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来するまでの動作は、第1動作例と同じである。すなわち、プロセッサー19は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来するまで、測位間隔を第1間隔に設定する。これにより、監視端末10は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0060】
第3動作例において、第1発送日時と第1到着日時との間の期間における動作は、第2動作例と同じである。すなわち、プロセッサー19は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定する。
【0061】
これにより、監視端末10は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0062】
プロセッサー19は、第1到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第3間隔に設定する。これにより、監視端末10は、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来するまで、測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0063】
現在の日時が第1到着日時に到来したとき、パレットPは拠点Bに到着したと推定されるが、実際には、発送の遅れにより、パレットPが第1到着日時に拠点Bに到着していない場合もあり得る。そこで、プロセッサー19は、第1到着日時が到来した場合に、GPS受信回路11が取得した測位情報に含まれる第1位置情報に基づいて、パレットPから第1目的地である拠点Bまでの距離を算出する。すなわち、プロセッサー19は、現在日時が第1到着日時となった場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出する。発送情報には、第1目的地に関する情報として、第1目的地の位置情報が含まれる。プロセッサー19は、第1位置情報と、第1目的地の位置情報とに基づいて、パレットPから拠点Bまでの距離を算出する。
【0064】
プロセッサー19は、パレットPから拠点Bまでの距離が第1距離より長い場合に、測位間隔を第3間隔よりも短い第4間隔に設定する。一例として、第1距離は、50mである。また、一例として、第4間隔は、30秒である。本実施形態では、第4間隔を30秒としたが、これに限らず、第3間隔よりも短ければよい。これより、第1到着日時付近でのパレットPの位置をより精度よく取得することができる。
【0065】
現在の日時が第1到着日時である2022年10月11日9:00に到来したときに、パレットPから拠点Bまでの距離が第1距離より長い場合、パレットPは、第1到着日時に拠点Bに到着していないと推定される。このように、プロセッサー19は、第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来し、且つパレットPから拠点Bまでの距離が第1距離より長い場合に、測位間隔を第4間隔に設定する。
【0066】
測位間隔が第4間隔、すなわち30秒に設定されると、GPS受信回路11は、測位情報を30秒に1回のサイクルで取得する。すなわち、GPS受信回路11は、パレットPから第1目的地まで距離が第1距離より長い場合に、第1位置情報を第3間隔よりも短い第4間隔で取得する。プロセッサー19は、測位情報が取得される度に、第1通信回路12を介して送信情報を管理サーバー20に送信する。すなわち、プロセッサー19は、送信情報を30秒に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。このように、測位間隔が30秒に設定される場合、通信間隔も30秒になる。
【0067】
上記のように、監視端末10は、現在の日時が第1到着日時に到来し、且つパレットPから拠点Bまでの距離が第1距離より長い場合に、測位情報を30秒に1回のサイクルで取得し、送信情報を30秒に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0068】
プロセッサー19は、測位間隔を第4間隔に設定した後も、GPS受信回路11が取得した測位情報に含まれる第1位置情報に基づいて、パレットPから拠点Bまでの距離を算出する。そして、プロセッサー19は、パレットPから拠点Bまでの距離が第1距離以下となった場合に、測位間隔を第1間隔に戻す。第1到着日時よりも後の日時に、パレットPから拠点Bまでの距離が第1距離以下となった場合、パレットPは、実際に拠点Bに到着したと推定される。
【0069】
図5に示されるように、例えば、2022年10月11日9:30に、パレットPから拠点Bまでの距離が第1距離以下になった場合、プロセッサー19は、2022年10月11日9:30に、測位間隔を第1間隔に戻す。これにより、監視端末10は、実際にパレットPが拠点Bに到着した日時と推定される2022年10月11日9:30以降、再び、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0070】
上記のように、第3動作例では、第2動作例と同様に、監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。また、監視端末10は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0071】
さらに、第3動作例では、監視端末10は、現在日時が第1到着日時となった場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出し、その距離が第1距離より長い場合、すなわち、第1到着日時に実際にパレットPが第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1位置情報を第3間隔よりも短い第4間隔で取得する。
【0072】
上記のように、第3動作例では、現在の日時が第1到着日時に近づくほど、監視端末10の測位間隔がより短くなるのに加えて、第1到着日時に実際にパレットPが第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1到着日時以降も測位間隔が第3間隔より短い第4間隔に設定される。従って、発送の遅れにより、実際にパレットPが第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際にパレットPが第1目的地に到着する日時の近辺で、パレットPのより詳細な位置情報を取得することができる。
【0073】
4.監視端末10の第4動作例
次に、図6及び図7を参照しながら、監視端末10の第4動作例について説明する。図6及び図7は、監視端末10の第4動作例に関する説明図である。図6及び図7に示される横軸は日時を示す。第4動作例において、発送情報に含まれるパレットPの第1目的地、第1発送日時、及び第1到着日時は、第1動作例と同じである。
【0074】
第4動作例において、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00に到来するまでの動作は、第1動作例と同じである。すなわち、図6に示すように、プロセッサー19は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、測位間隔を第1間隔に設定する。これにより、監視端末10は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0075】
また、プロセッサー19は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定する。
【0076】
これにより、監視端末10は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0077】
プロセッサー19は、第1到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、GPS受信回路11が取得した測位情報に含まれる第1位置情報に基づいて、パレットPから第1目的地である拠点Bまでの距離を算出する。すなわち、プロセッサー19は、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した場合に、パレットPから拠点Bまでの距離を算出する。言い換えれば、プロセッサー19は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出する。
【0078】
そして、プロセッサー19は、パレットPから拠点Bまでの距離に基づいて、第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時を算出する。例えば、プロセッサー19は、第1発送日時である2022年10月11日0:00から第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00までの期間に得られた第1位置情報に基づいて、パレットPの平均移動速度を算出し、パレットPから拠点Bまでの距離を平均移動速度で割ることにより、パレットPが拠点Bに到着するのに要する時間を算出する。そして、プロセッサー19は、パレットPが拠点Bに到着するのに要する時間を、2022年10月11日8:00に加算することにより、第2到着日時を算出する。
【0079】
図7に示すように、例えば、2022年10月11日9:30が、第2到着日時として算出されたと仮定する。プロセッサー19は、記憶装置18に記憶されている第1到着日時を、第2到着日時に補正する。このように、プロセッサー19は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出する。そして、プロセッサー19は、算出した距離に基づいて、パレットPが第1目的地に到着する日時を、第1到着日時から第2到着日時に変更する。
【0080】
そして、プロセッサー19は、第2到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第2間隔に設定する。これにより、監視端末10は、現在の日時が第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第2到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:30が到来するまで、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0081】
プロセッサー19は、第2到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第3間隔に設定する。すなわち、プロセッサー19は、第2到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:30が到来した後に、測位間隔を第3間隔に設定する。これにより、GPS受信回路11は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時かつ、第2到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0082】
これにより、監視端末10は、第2到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:30が到来した後、第2到着日時である2022年10月11日9:30が到来するまで、測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0083】
プロセッサー19は、第2到着日時である2022年10月11日9:30が到来した後、測位間隔を第1間隔に戻す。これにより、監視端末10は、第2到着日時が到来した後、再び、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0084】
上記のように、第4動作例において、監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。また、監視端末10は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出する。
【0085】
監視端末10は、算出した距離に基づいて、パレットPが第1目的地に到着する日時を、第1到着日時から第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時に変更する。そして、監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時かつ、第2到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0086】
上記のように、第4動作例では、監視端末10は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、パレットPから第1目的地までの距離に基づいて、実際にパレットPが第1目的地に到着すると予想される第2到着日時を算出する。第4動作例では、このような第2到着日時に近づくほど、監視端末10の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にパレットPが第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際にパレットPが第1目的地に到着すると予想される第2到着日時の近辺で、パレットPのより詳細な位置情報を取得できる。
【0087】
以上、第1動作例から第4動作例を説明したが、何らかの原因により、パレットPの実際の発送日時が、発送情報に含まれる第1発送日時より遅れた場合に、実際の発送日時より早期に監視端末10の測位間隔及び通信間隔が短くなることにより、監視端末10の消費電力が無駄に増える可能性がある。
【0088】
上記のような発送の遅延に対処するために、プロセッサー19は、ジャイロセンサー14及び加速度センサー15の少なくとも1つがパレットPの移動を検出した日時を、移動日時として取得する。例えば、プロセッサー19は、ジャイロセンサー14が検出した角速度と、加速度センサー15が検出した加速度との少なくとも一方が閾値を越えた日時を、移動日時として取得する。プロセッサー19は、上記のように取得した移動日時と、発送情報に含まれる第1発送日時との時間差が所定の時間より大きい場合に、発送情報に含まれる第1発送日時を、移動日時が示す日時に変更する。
【0089】
上記のように、発送情報に含まれる第1発送日時を、移動日時が示す日時に変更することにより、実際にパレットPの発送が開始されたと推定される日時を起点として測位間隔の制御が行われるため、発送の遅延が原因で監視端末10の消費電力が無駄に増えることを回避できる。
【0090】
5.監視端末10の第5動作例
次に、図8から図12を参照しながら、監視端末10の第5動作例について説明する。図8は、監視端末10の第5動作例が有効に働くシチュエーションを示す図である。図8に示すように、第5動作例が有効に働くシチュエーションとして、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で同じ目的地に発送されるシチュエーションを想定する。
【0091】
図8に示すように、複数の監視端末10として、監視端末10Aと、監視端末10Bと、監視端末10Cと、を例示する。監視端末10Aは、荷物200Aを載せたパレットPAに取り付けられる。監視端末10Bは、荷物200Bを載せたパレットPBに取り付けられる。監視端末10Cは、荷物200Cを載せたパレットPCに取り付けられる。パレットPA、PB及びPCの目的地は、それぞれ拠点Bである。パレットPA、PB及びPCは、1台の発送車300により、拠点Aから拠点Bに発送される。
【0092】
上記のようなシチュエーションにおいて、監視端末10A、10B及び10Cが、それぞれ、第1動作例から第4動作例で説明した測位間隔で、測位情報の取得と送信情報の送信とを行ってもよい。しかしながら、この場合、監視端末10A、10B及び10Cから管理サーバー20に送信される送信情報に含まれる位置情報は、全て同じ位置を示す情報である。そのため、上記のようなシチュエーションにおいて、監視端末10A、10B及び10Cを、同時に動作させる技術的なメリットは少ない。むしろ、監視端末10A、10B及び10Cのトータルの消費電力が無駄に増える可能性がある。
【0093】
監視端末10の第5動作例は、上記のようなシチュエーションにおいて、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制する動作例である。以下、監視端末10の第5動作例について具体的に説明する。
【0094】
図9は、第5動作例において監視端末10のプロセッサー19が実行する各処理を示す第1フローチャートである。図8に示されるシチュエーションでは、監視端末10A、10B及び10Cのそれぞれのプロセッサー19が、図9に示される各処理を実行する。
【0095】
図9に示すように、プロセッサー19は、時計デバイスから得られる現在日時を監視し、発送日時が到来したことを検知する(ステップS1)。プロセッサー19は、発送日時が到来したことを検知すると、第2通信回路13を介して、自機の周囲に存在する他の監視端末10を検索すると共に、各種情報を他の監視端末10から収集する(ステップS2)。
【0096】
例えば、他の監視端末10から収集される各種情報は、端末情報、発送情報及び受信環境情報の少なくとも1つを含む。端末情報は、少なくとも、端末ID及び電池残量を含む。受信環境情報は、少なくとも、測位時の平均信号強度と、通信信号強度と、を含む。測位時の平均信号強度とは、測位情報に含まれる衛星信号の信号強度の平均値である。平均信号強度は、衛星信号強度の一例である。通信信号強度とは、例えば、第1通信回路12が、基地局等の無線アクセスポイントから受信する信号の強度である。
【0097】
上記のように、プロセッサー19は、少なくとも、他の監視端末10の電池残量と、他の監視端末10の端末IDとを、第2通信回路13を介して他の監視端末10から取得した後、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きいか否かを判定する(ステップS3)。言い換えれば、ステップS3において、プロセッサー19は、他の監視端末10の電池残量と比較して、自機の電池残量が最も大きいか否かを判定する。
【0098】
プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より小さい場合(ステップS3:No)、自機を省電力状態に移行させる(ステップS4)。例えば、省電力状態とは、スリープ状態、或いはスタンバイ状態などである。以下の説明では、省電力状態に移行する監視端末10をスレーブ端末と呼称する場合がある。
【0099】
一方、プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合(ステップS3:Yes)、マスター端末として動作する(ステップS5)。マスター端末とは、通常動作状態にある監視端末10、すなわち、所定の間隔で測位情報の取得及び送信情報の送信を行う監視端末10である。
【0100】
ここで重要な点は、プロセッサー19は、マスター端末として動作する場合、自機の位置情報と、自機の端末IDと、周囲に位置する他の監視端末10の端末IDとを含む送信情報を、第1通信回路12を介して管理サーバー20に送信するという点である。なぜなら、省電力状態に移行する監視端末10は、省電力状態にある限り、その端末IDを含む送信情報を管理サーバー20に送信しないからである。そのため、マスター端末から送信される送信情報に含まれる位置情報が、マスター端末が取り付けられたパレットPの位置だけでなく、他のスレーブ端末が取り付けられたパレットPの位置をも示す情報であることを、管理サーバー20に知らせる必要がある。
【0101】
一方、プロセッサー19は、自機を省電力状態に移行させた場合、自機の位置情報と、自機の端末IDと、周囲に位置する他の監視端末10の端末IDとを含む送信情報を管理サーバー20に送信しない。
【0102】
プロセッサー19は、マスター端末として、所定の間隔で測位情報の取得及び送信情報の送信を行うと共に、自機の電池残量を再取得する(ステップS6)。そして、プロセッサー19は、再度、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きいか否かを判定する(ステップS7)。
【0103】
プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合(ステップS7:Yes)、ステップS6に戻って、引き続きマスター端末として動作する。一方、プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より小さい場合(ステップS7:No)、ステップS2に戻ることにより、再度、自機の周囲に存在する他の監視端末10を検索すると共に、各種情報を他の監視端末10から収集する。
【0104】
そして、プロセッサー19は、再度、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きいか否かを判定し(ステップS3)、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きければ、引き続きマスター端末として動作し(ステップS5)、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より小さければ、自機を省電力状態に移行させる(ステップS4)。
【0105】
図10は、図8に示されるシチュエーションにおいて、各監視端末10がそれぞれの電池残量に応じて、マスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す図である。
【0106】
図10に示すように、例えば、発送日時の時点において、監視端末10Aの電池残量が20%、監視端末10Bの電池残量が80%、監視端末10Cの電池残量が50%である場合、各監視端末10のプロセッサー19が、図9に示される各処理を実行することにより、監視端末10Bがマスター端末として動作し、監視端末10A及び10Cがスレーブ端末となる。言い換えれば、監視端末10Bが通常動作状態となり、監視端末10A及び10Cが省電力状態となる。
【0107】
上記のような第5動作例によれば、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末10のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0108】
図9のフローチャートでは、1台の発送車300で同じ目的地に発送される複数の監視端末10のうち、電池残量が最も大きい監視端末10がマスター端末として動作する例を示したが、例えば、以下で説明するように、複数の監視端末10のうち、平均信号強度、すなわち衛星信号強度が最も大きい監視端末10がマスター端末として動作してもよい。
【0109】
図11は、第5動作例において監視端末10のプロセッサー19が実行する各処理を示す第2フローチャートである。図8に示されるシチュエーションでは、監視端末10A、監視端末10B及び監視端末10Cのそれぞれのプロセッサー19が、図11に示される各処理を実行する。
【0110】
図11に示すように、プロセッサー19は、時計デバイスから得られる日時を監視し、発送日時が到来したことを検知する(ステップS11)。プロセッサー19は、発送日時が到来したことを検知すると、第2通信回路13を介して、自機の周囲に存在する他の監視端末10を検索すると共に、各種情報を他の監視端末10から収集する(ステップS12)。既に説明したように、各種情報は、端末情報、発送情報及び受信環境情報の少なくとも1つを含む。
【0111】
プロセッサー19は、少なくとも、他の監視端末10の平均信号強度と、他の監視端末10の端末IDとを、第2通信回路13を介して他の監視端末10から取得した後、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より大きいか否かを判定する(ステップS13)。言い換えれば、ステップS13において、プロセッサー19は、他の監視端末10の平均信号強度と比較して、自機の平均信号強度が最も大きいか否かを判定する。
【0112】
プロセッサー19は、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より小さい場合(ステップS13:No)、自機を省電力状態に移行させる(ステップS14)。プロセッサー19は、自機を省電力状態に移行させた場合、自機の位置情報と、自機の端末IDと、周囲に位置する他の監視端末10の端末IDとを含む送信情報を管理サーバー20に送信しない。
【0113】
一方、プロセッサー19は、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より大きい場合(ステップS13:Yes)、マスター端末として動作する(ステップS15)。プロセッサー19は、マスター端末として動作する場合、自機の位置情報と、自機の端末IDと、周囲に位置する他の監視端末10の端末IDとを含む送信情報を、第1通信回路12を介して管理サーバー20に送信する。
【0114】
プロセッサー19は、マスター端末として、所定の間隔で測位情報の取得及び送信情報の送信を行うと共に、自機の平均信号強度を再取得する(ステップS16)。そして、プロセッサー19は、再度、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より大きいか否かを判定する(ステップS17)。
【0115】
プロセッサー19は、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より大きい場合(ステップS17:Yes)、ステップS16に戻って、引き続きマスター端末として動作する。一方、プロセッサー19は、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より小さい場合(ステップS17:No)、ステップS12に戻ることにより、再度、自機の周囲に存在する他の監視端末10を検索すると共に、各種情報を他の監視端末10から収集する。
【0116】
そして、プロセッサー19は、再度、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より大きいか否かを判定し(ステップS13)、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より大きければ、引き続きマスター端末として動作し(ステップS15)、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より小さければ、自機を省電力状態に移行させる(ステップS14)。
【0117】
図12は、図8に示されるシチュエーションにおいて、各監視端末10がそれぞれの平均信号強度(例えばSNR平均値)に応じて、マスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す図である。
【0118】
図12に示すように、例えば、発送日時の時点において、監視端末10Aの平均信号強度が38、監視端末10Bの平均信号強度が32、監視端末10Cの平均信号強度が45である場合、各監視端末10のプロセッサー19が、図11に示される各処理を実行することにより、監視端末10Cがマスター端末として動作し、監視端末10A及び10Bがスレーブ端末となる。言い換えれば、監視端末10Cが通常動作状態となり、監視端末10A及び10Bが省電力状態となる。
【0119】
上記のように、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、平均信号強度が最も大きい監視端末10のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制することが可能であると共に、GPS受信回路11によって測位情報が取得される可能性をより高めることができる。
【0120】
なお、図12に示すように、監視端末10Cの平均信号強度が最も大きく、監視端末10Aの通信信号強度が最も大きい場合には、監視端末10Cが測位情報を取得することを担当する端末となり、監視端末10Aが送信情報を管理サーバー20に送信することを担当する端末となってもよい。この場合、監視端末10Bは、省電力状態となる。
【0121】
この場合、監視端末10Cは、測位情報の取得タイミングが到来するまで省電力状態にある。監視端末10Cは、測位情報の取得タイミングが到来すると、省電力状態から復帰して測位情報を取得する。監視端末10Cは、自機の位置情報と、各監視端末10A、10B及び10Cの端末IDとを含む送信情報を監視端末10Aに送信した後、再度、省電力状態に移行する。
【0122】
一方、監視端末10Aは、監視端末10Cから送信情報を受信するまで省電力状態にある。監視端末10Aは、監視端末10Cから送信情報を受信すると、省電力状態から復帰し、監視端末10Cから受信した送信情報を管理サーバー20に送信した後、再度、省電力状態に移行する。
【0123】
上記のように、監視端末10Cが測位情報を取得すること担当し、監視端末10Aが送信情報を管理サーバー20に送信することを担当することにより、測位情報が取得され、且つ送信情報が管理サーバー20に送信される可能性を高めることができる。
【0124】
6.監視端末10の第6動作例
次に、図13から図15を参照しながら、監視端末10の第6動作例について説明する。図13は、監視端末10の第6動作例が有効に働くシチュエーションを示す図である。図13に示すように、第6動作例が有効に働くシチュエーションとして、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションを想定する。
【0125】
図13に示すように、複数の監視端末10として、監視端末10Aと、監視端末10Bと、監視端末10Cと、を例示する。監視端末10Aは、荷物200Aを載せたパレットPAに取り付けられる。監視端末10Bは、荷物200Bを載せたパレットPBに取り付けられる。監視端末10Cは、荷物200Cを載せたパレットPCに取り付けられる。パレットPA及びPBの目的地は、それぞれ拠点Bである。パレットPCの目的地は、拠点Cである。まず、パレットPA、PB及びPCは、1台の発送車300により、拠点Aから拠点Bに発送される。パレットPA及びPBは、拠点Bにおいて発送車300から降ろされる。その後、パレットPCは、発送車300により、拠点Bから拠点Cに発送される。
【0126】
上記のようなシチュエーションにおいて、監視端末10A、10B及び10Cが、それぞれ、第1動作例から第4動作例で説明した間隔で、測位情報の取得と送信情報の送信とを行ってもよい。しかしながら、この場合、発送車300が拠点Aから拠点Bに移動する期間において、監視端末10A、10B及び10Cから管理サーバー20に送信される送信情報に含まれる位置情報は、全て同じ位置を示す情報である。そのため、上記のようなシチュエーションにおいて、監視端末10A、10B及び10Cを、同時に動作させる技術的なメリットは少ない。むしろ、監視端末10A、10B及び10Cのトータルの消費電力が無駄に増える可能性がある。
【0127】
監視端末10の第6動作例は、上記のようなシチュエーションにおいて、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制する動作例である。以下、監視端末10の第6動作例について具体的に説明する。
【0128】
第6動作例において、発送車300が拠点Aから拠点Bに移動する期間における動作は、第5動作例と同じである。すなわち、監視端末10のプロセッサー19は、発送日時が到来したことを検知すると、第2通信回路13を介して、自機の周囲に存在する他の監視端末10を検索すると共に、各種情報を他の監視端末10から収集する。既に説明したように、各種情報は、端末情報、発送情報及び受信環境情報の少なくとも1つを含む。
【0129】
プロセッサー19は、少なくとも、他の監視端末10の電池残量と、他の監視端末10の端末IDとを、第2通信回路13を介して他の監視端末10から取得した後、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合に、マスター端末として動作する。一方、プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より小さい場合に、自機を省電力状態に移行させる。この場合、監視端末10は、スレーブ端末となる。
【0130】
以上の動作は、第5動作例と同じである。以下、第6動作例の特有の動作について、第1ケースと第2ケースとに分けて説明する。
【0131】
(1)第1ケース
マスター端末のプロセッサー19は、自機よりも先に、スレーブ端末の目的地、すなわちスレーブ端末が取り付けられたパレットPの目的地に到着したと判定した場合、マスター端末がスレーブ端末の目的地に到着したことを、スレーブ端末及び管理サーバー20に通知する。
【0132】
例えば、マスター端末のプロセッサー19は、スレーブ端末の到着日時、すなわちスレーブ端末が取り付けられたパレットPの到着日時が到来した場合に、自機がスレーブ端末の目的地に到着したと判定してもよい。または、マスター端末のプロセッサー19は、自機の位置と、スレーブ端末の目的地との間の距離が所定の距離以下となった場合に、自機がスレーブ端末の目的地に到着したと判定してもよい。
【0133】
マスター端末のプロセッサー19は、マスター端末がスレーブ端末の目的地に到着したことをスレーブ端末及び管理サーバー20に通知した後、自機の目的地に到着するまで、引き続きマスター端末として動作する。
【0134】
スレーブ端末のプロセッサー19は、マスター端末がスレーブ端末の目的地に到着したこと通知された場合、省電力状態を維持する。この理由は、マスター端末がスレーブ端末の目的地に到着した場合、スレーブ端末は、スレーブ端末が取り付けられたパレットPとともに、発送車300から降ろされるからである。
【0135】
図14は、図13に示されるシチュエーションにおいて、各監視端末10がそれぞれの電池残量に応じて、マスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す第1図である。図14に示すように、例えば、発送日時の時点において、目的地が拠点Bである監視端末10Aの電池残量が20%、目的地が拠点Bである監視端末10Bの電池残量が50%、目的地が拠点Cである監視端末10Cの電池残量が80%である場合を想定する。
【0136】
この場合、発送車300が拠点Aから拠点Bに移動する期間において、監視端末10Cがマスター端末として動作し、監視端末10A及び10Bがスレーブ端末となる。言い換えれば、監視端末10Cが通常動作状態となり、監視端末10A及び10Bが省電力状態となる。監視端末10A、10B及び10Cのプロセッサー19が、第1ケースで説明した処理を実行すると、監視端末10A、10B及び10Cは下記のように動作する。
【0137】
監視端末10Cは、自機の目的地である拠点Cよりも先に、監視端末10A及び10Bの目的地である拠点Bに到着すると、監視端末10Cが監視端末10A及び10Bの目的地に到着したことを、監視端末10A及び10Bと、管理サーバー20とに通知する。その後、監視端末10Cは、引き続きマスター端末として動作する。そして、監視端末10Cは、自機の目的地である拠点Cに到着すると、監視端末10Cがその目的地である拠点Cに到着したことを管理サーバー20に通知した後、省電力状態に移行する。
【0138】
(2)第2ケース
マスター端末のプロセッサー19は、スレーブ端末よりも先に、自機が自機の目的地、すなわち自機が取り付けられたパレットPの目的地に到着したと判定した場合、マスター端末がその目的地に到着したことを、スレーブ端末及び管理サーバー20に通知する。
【0139】
例えば、マスター端末のプロセッサー19は、自機の到着日時、すなわち自機が取り付けられたパレットPの到着日時が到来した場合に、自機がその目的地に到着したと判定してもよい。または、マスター端末のプロセッサー19は、自機の位置と、自機の目的地との間の距離が所定の距離以下となった場合に、自機がその目的地に到着したと判定してもよい。
【0140】
マスター端末のプロセッサー19は、マスター端末がその目的地に到着したことをスレーブ端末及び管理サーバー20に通知した後、自機を省電力状態に移行させる。この理由は、マスター端末がその目的地に到着した場合、マスター端末は、マスター端末が取り付けられたパレットPとともに、発送車300から降ろされるからである。
【0141】
スレーブ端末のプロセッサー19は、マスター端末がその目的地に到着したことを通知されると、省電力状態から復帰して、マスター端末の目的地が自機の目的地と同じか否かを判定する。
【0142】
スレーブ端末のプロセッサー19は、マスター端末の目的地が自機の目的地と同じである場合、再び、自機を省電力状態に移行させる。この理由は、自機の目的地がマスター端末の目的地と同じであるスレーブ端末は、マスター端末とともに、発送車300から降ろされるからである。
【0143】
スレーブ端末のプロセッサー19は、マスター端末の目的地が自機の目的地と異なる場合、自機の周囲に存在する他の監視端末10を検索すると共に、各種情報を他の監視端末10から収集する。スレーブ端末のプロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合に、新たなマスター端末として動作する。なお、スレーブ端末のプロセッサー19は、自機の周囲に他の監視端末10が存在しない場合、自機の電池残量に関係なく、新たなマスター端末として動作する。
【0144】
一方、スレーブ端末のプロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より小さい場合、再び、自機を省電力状態に移行させる。この場合、スレーブ端末は、自機の目的地に到着するまで、省電力状態を維持する。
【0145】
図15は、図13に示されるシチュエーションにおいて、各監視端末10がそれぞれの電池残量に応じて、マスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す第2図である。図15に示すように、例えば、発送日時の時点において、目的地が拠点Bである監視端末10Aの電池残量が20%、目的地が拠点Bである監視端末10Bの電池残量が80%、目的地が拠点Cである監視端末10Cの電池残量が50%である場合を想定する。
【0146】
この場合、発送車300が拠点Aから拠点Bに移動する期間において、監視端末10Bがマスター端末として動作し、監視端末10A及び10Cがスレーブ端末となる。言い換えれば、監視端末10Bが通常動作状態となり、監視端末10A及び10Cが省電力状態となる。監視端末10A、10B及び10Cのプロセッサー19が、第2ケースで説明した処理を実行すると、監視端末10A、10B及び10Cは下記のように動作する。
【0147】
監視端末10Bは、監視端末10Cの目的地である拠点Cよりも先に、自機の目的地である拠点Bに到着すると、監視端末10Bがその目的地である拠点Bに到着したことを、監視端末10A及び10Cに通知する。また、監視端末10Bは、監視端末10Bがその目的地である拠点Bに到着したことを管理サーバー20に通知した後、省電力状態に移行する。
【0148】
監視端末10Aは、上記の通知を監視端末10Bから受けると、省電力状態から復帰して、監視端末10Bの目的地が自機の目的地と同じか否かを判定する。図15に示される例において、監視端末10Aは、監視端末10Bの目的地が自機の目的地と同じであると判定し、再度、省電力状態に移行する。
【0149】
同じく、監視端末10Cは、上記の通知を監視端末10Bから受けると、省電力状態から復帰して、監視端末10Bの目的地が自機の目的地と同じか否かを判定する。図15に示される例において、監視端末10Cは、監視端末10Bの目的地が自機の目的地と異なると判定する。この場合、監視端末10Cは、新たなマスター端末として動作する。そして、監視端末Cは、自機の目的地である拠点Cに到着すると、監視端末10Cがその目的地である拠点Cに到着したことを管理サーバー20に通知した後、省電力状態に移行する。
【0150】
上記のような第6動作例によれば、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末10のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0151】
7.監視端末10の第7動作例
次に、図16及び図17を参照しながら、監視端末10の第7動作例について説明する。監視端末10の第7動作例が有効に働くシチュエーションは、図13に示されるシチュエーションと同じである。
【0152】
第7動作例において、発送車300が拠点Aから拠点Bに移動する期間における動作は、第5動作例と同じである。すなわち、監視端末10のプロセッサー19は、発送日時が到来したことを検知すると、第2通信回路13を介して、自機の周囲に存在する他の監視端末10を検索すると共に、各種情報を他の監視端末10から収集する。既に説明したように、各種情報は、端末情報、発送情報及び受信環境情報の少なくとも1つを含む。
【0153】
プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合に、マスター端末として動作する。一方、プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より小さい場合に、自機を省電力状態に移行させる。この場合、監視端末10は、スレーブ端末となる。
【0154】
以上の動作は、第5動作例と同じである。以下、第7動作例の特有の動作について説明する。第7動作例では、複数の監視端末10のうち、目的地が最も遠い監視端末10、言い換えれば、到着日時が最も未来の日時である監視端末10がマスター端末として動作することが前提となる。すなわち、スレーブ端末の到着日時は、マスター端末の到着日時よりも前の日時である。第7動作例において、マスター端末のプロセッサー19は、以下のような処理を実行する。
【0155】
マスター端末のプロセッサー19は、スレーブ端末の到着日時までの残り時間を監視する。マスター端末のプロセッサー19は、スレーブ端末の到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定する。一方、マスター端末のプロセッサー19は、スレーブ端末の到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定する。
【0156】
マスター端末のプロセッサー19は、スレーブ端末の到着日時が到来した後、自機の到着日時までの残り時間を監視する。マスター端末のプロセッサー19は、自機の到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定する。一方、マスター端末のプロセッサー19は、自機の到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定する。
【0157】
図16は、図13に示されるシチュエーションにおいて、各監視端末10がそれぞれの電池残量に応じて、マスター端末とスレーブ端末とのいずれか一方になる具体例を示す第3図である。図16に示すように、例えば、発送日時の時点において、目的地が拠点Bである監視端末10Aの電池残量が20%、目的地が拠点Bである監視端末10Bの電池残量が50%、目的地が拠点Cである監視端末10Cの電池残量が80%である場合を想定する。
【0158】
図16に示すように、例えば、目的地が拠点Bである監視端末10A及び10Bが保有する発送情報に含まれる到着日時は、2022年10月11日9:00であり、目的地が拠点Cである監視端末10Cが保有する発送情報に含まれる到着日時は、2022年10月11日15:00である。
【0159】
この場合、発送車300が拠点Aから拠点Cに移動する期間において、監視端末10Cがマスター端末として動作し、監視端末10A及び10Bがスレーブ端末となる。言い換えれば、監視端末10Cが通常動作状態となり、監視端末10A及び10Bが省電力状態となる。
【0160】
図17は、図16に示される例におけるマスター端末、すなわち監視端末10Cの動作を示す説明図である。図17に示すように、監視端末10Cのプロセッサー19は、発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、監視端末10A及び10Bの到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定する。一例として、第1時間及び第2間隔は、いずれも1時間である。
【0161】
この場合、監視端末10Cのプロセッサー19は、発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、監視端末10A及び10Bの到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、測位間隔を第2間隔に設定する。
【0162】
測位間隔が第2間隔、すなわち1時間に設定されると、監視端末10CのGPS受信回路11は、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得する。監視端末10Cのプロセッサー19は、測位情報が取得される度に、自機の位置情報と、各監視端末10A、10B及び10Cの端末IDとを含む送信情報を、第1通信回路12を介して管理サーバー20に送信する。すなわち、監視端末10Cのプロセッサー19は、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0163】
上記のように、監視端末10Cは、発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、監視端末10A及び10Bの到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0164】
監視端末10Cのプロセッサー19は、監視端末10A及び10Bの到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定する。この場合、プロセッサー19は、監視端末10A及び10Bの到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、測位間隔を第3間隔に設定する。一例として、第3間隔は、1分である。
【0165】
測位間隔が第3間隔、すなわち1分に設定されると、監視端末10CのGPS受信回路11は、測位情報を1分に1回のサイクルで取得する。すなわち、監視端末10CのGPS受信回路11は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合かつ、現在日時が監視端末10A及び10Bの到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、自機の位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。監視端末10Cのプロセッサー19は、測位情報が取得される度に、自機の位置情報と、各監視端末10A、10B及び10Cの端末IDとを含む送信情報を、第1通信回路12を介して管理サーバー20に送信する。すなわち、監視端末10Cのプロセッサー19は、送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0166】
上記のように、監視端末10Cは、監視端末10A及び10Bの到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、監視端末10A及び10Bの到着日時である2022年10月11日9:00が到来するまで、測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0167】
監視端末10Cのプロセッサー19は、監視端末10A及び10Bの到着日時である2022年10月11日9:00が到来した後、自機の到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定する。
【0168】
この場合、監視端末10Cのプロセッサー19は、監視端末10A及び10Bの到着日時である2022年10月11日9:00が到来した後、自機の到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日14:00が到来するまで、測位間隔を第2間隔に設定する。
【0169】
測位間隔が第2間隔、すなわち1時間に設定されると、監視端末10CのGPS受信回路11は、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得する。監視端末10Cのプロセッサー19は、測位情報が取得される度に、自機の位置情報と、自機の端末IDとを含む送信情報を、第1通信回路12を介して管理サーバー20に送信する。すなわち、監視端末10Cのプロセッサー19は、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0170】
監視端末10A及び10Bの到着日時である2022年10月11日9:00において、監視端末10A及び10Bは、パレットPA及びPBとともに、発送車300から拠点Bに降ろされたと推定される。そのため、上記のように、監視端末10Cのプロセッサー19は、監視端末10A及び10Bの到着日時である2022年10月11日9:00が到来した後、自機の端末IDを含み、且つ監視端末10A及び10Bの端末IDを含まない送信情報を、管理サーバー20に送信する。
【0171】
上記のように、監視端末10Cは、監視端末10A及び10Bの到着日時である2022年10月11日9:00が到来した後、自機の到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日14:00が到来するまで、測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0172】
監視端末10Cのプロセッサー19は、自機の到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定する。この場合、プロセッサー19は、自機の到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日14:00が到来した後、測位間隔を第3間隔に設定する。
【0173】
測位間隔が第3間隔、すなわち1分に設定されると、監視端末10CのGPS受信回路11は、測位情報を1分に1回のサイクルで取得する。監視端末10Cのプロセッサー19は、測位情報が取得される度に、自機の位置情報と、自機の端末IDとを含む送信情報を、第1通信回路12を介して管理サーバー20に送信する。すなわち、監視端末10Cのプロセッサー19は、送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0174】
上記のように、監視端末10Cは、自機の到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日14:00が到来した後、自機の到着日時である2022年10月11日15:00が到来するまで、測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0175】
監視端末10Cのプロセッサー19は、自機の到着日時である2022年10月11日15:00が到来した後、測位間隔を第1間隔に戻す。これにより、監視端末10Cは、自機の到着日時が到来した後、再び、測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー20に送信する。
【0176】
上記のような第7動作例によれば、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末10のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0177】
また、第7動作例によれば、スレーブ端末(監視端末10A及び10B)の到着日時に近づくほど、マスター端末(監視端末10C)の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にスレーブ端末の目的地である拠点Bに到着する日時が、スレーブ端末の到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、スレーブ端末の到着日時の近辺で、スレーブ端末が取り付けられたパレットP(パレットPA及びPB)のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0178】
さらに、第7動作例によれば、マスター端末の到着日時に近づくほど、マスター端末の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にマスター端末の目的地である拠点Cに到着する日時が、マスター端末の到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、マスター端末の到着日時の近辺で、マスター端末が取り付けられたパレットP(パレットPC)のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0179】
(第1実施形態の効果)
以上のように、本実施形態の監視端末10は、現在の日時を示す現在日時を取得するプロセッサー19と、パレットPが発送される第1目的地と、パレットPが第1目的地に発送される日時を示す第1発送日時と、を記憶する記憶装置18と、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、パレットPの位置を示す第1位置情報を第1間隔で取得するGPS受信回路11と、を備える。GPS受信回路11は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。
【0180】
上記のように、本実施形態の監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。従って、本実施形態の監視端末10によれば、発送の遅れにより、実際にパレットPが第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、パレットPの詳細な位置情報を取得することができる。
【0181】
本実施形態の監視端末10において、記憶装置18は、パレットPが第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、GPS受信回路11は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔よりも短い第3間隔で取得する。
【0182】
上記のように、本実施形態の監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔より短い第2間隔で取得する。また、監視端末10は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0183】
このように本実施形態では、現在の日時が第1到着日時に近づくほど、監視端末10の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にパレットPが第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、パレットPのより詳細な位置情報を取得することができる。
【0184】
本実施形態の監視端末10において、プロセッサー19は、現在日時が第1到着日時となった場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出し、GPS受信回路11は、算出された距離が第1距離より長い場合に、第1位置情報を第3間隔よりも短い第4間隔で取得する。
【0185】
上記のように、本実施形態の監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。また、監視端末10は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0186】
さらに、本実施形態の監視端末10は、現在日時が第1到着日時となった場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出し、算出された距離が第1距離より長い場合、すなわち、第1到着日時に実際にパレットPが第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1位置情報を第3間隔よりも短い第4間隔で取得する。
【0187】
このように本実施形態では、現在の日時が第1到着日時に近づくほど、監視端末10の測位間隔がより短くなるのに加えて、第1到着日時に実際にパレットPが第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1到着日時以降も測位間隔が第3間隔より短い第4間隔に設定される。従って、発送の遅れにより、実際にパレットPが第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際にパレットPが第1目的地に到着する日時の近辺で、パレットPのより詳細な位置情報を取得することができる。
【0188】
本実施形態の監視端末10において、記憶装置18は、パレットPが第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶する。プロセッサー19は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出する。プロセッサー19は、算出した距離に基づいて、パレットPが第1目的地に到着する日時を、第1到着日時から第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時に変更する。GPS受信回路11は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時かつ、第2到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0189】
上記のように、本実施形態の監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。また、監視端末10は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいてパレットPから第1目的地までの距離を算出する。
【0190】
監視端末10は、算出した距離に基づいて、パレットPが第1目的地に到着する日時を、第1到着日時から第2到着日時に変更する。そして、監視端末10は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時かつ、第2到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0191】
このように本実施形態では、監視端末10は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、パレットPから第1目的地までの距離に基づいて、実際にパレットPが第1目的地に到着すると予想される第2到着日時を算出する。本実施形態では、このような第2到着日時に近づくほど、監視端末10の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にパレットPが第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際にパレットPが第1目的地に到着すると予想される第2到着日時の近辺で、パレットPのより詳細な位置情報を取得できる。
【0192】
本実施形態の監視端末10は、パレットPの移動を検出するジャイロセンサー14及び加速度センサー15をさらに備え、プロセッサー19は、ジャイロセンサー14及び加速度センサー15がパレットPの移動を検出した日時を示す移動日時と、第1発送日時との時間差が所定の時間より大きい場合に、第1発送日時を、移動日時が示す日時に変更する。
【0193】
上記のように、第1発送日時を、移動日時が示す日時に変更することにより、実際にパレットPの発送が開始されたと推定される日時を起点として測位間隔の制御が行われるため、発送の遅延が原因で監視端末10の消費電力が無駄に増えることを回避できる。
【0194】
本実施形態の監視端末10は、管理サーバー20と通信する第1通信回路12を備え、記憶装置18は、監視端末10の端末IDを記憶し、プロセッサー19は、端末ID及び第1位置情報を管理サーバー20に送信する。
これにより、監視端末10の位置、すなわち監視端末10が取り付けられたパレットPの位置を、管理サーバー20に知らせることができる。
【0195】
本実施形態の監視端末10は、他のパレットPの位置を示す第2位置情報を取得する他の監視端末10と通信する第2通信回路13をさらに備え、プロセッサー19は、他の監視端末10の電池残量と、他の監視端末10の端末IDとを、他の監視端末10から取得する。プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合に、自機の端末IDと、他の監視端末10の端末IDと、自機の位置情報と、を管理サーバー20に送信する。プロセッサー19は、自機の電池残量が他の監視端末10の電池残量より小さい場合に、自機の端末IDと、他の監視端末10の端末IDと、自機の位置情報と、を管理サーバー20に送信しない。
【0196】
上記のような本実施形態によれば、例えば、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末10のみが位置情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制できる。
【0197】
本実施形態の監視端末10において、プロセッサー19は、他のパレットPが発送される第2目的地を他の監視端末10から取得する。プロセッサー19は、当該監視端末10の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合かつ、当該監視端末10が第2目的地に到着したと判定した場合に、当該監視端末10が第2目的地に到着したことを管理サーバー20に送信する。
【0198】
上記のような本実施形態によれば、例えば、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末10のみが位置情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制できる。
【0199】
本実施形態の監視端末10において、プロセッサー19は、当該監視端末10の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合かつ、当該監視端末10が第1目的地に到着したと判定した場合に、当該監視端末10が第1目的地に到着したことを、管理サーバー20と、他の監視端末10と、に送信する。
【0200】
上記のような本実施形態によれば、例えば、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末10のみが位置情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制できる。
【0201】
本実施形態の監視端末10において、プロセッサー19は、他のパレットPが発送される第2目的地に到着する日時を示す第3到着日時を、他の監視端末10から取得する。GPS受信回路11は、当該監視端末10の電池残量が他の監視端末10の電池残量より大きい場合かつ、現在日時が第3到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔よりも短い第3間隔で取得する。
【0202】
上記のような本実施形態によれば、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末10のみが位置情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0203】
また、本実施形態によれば、省電力状態に移行した他の監視端末10(スレーブ端末)の到着日時に近づくほど、位置情報を取得する監視端末10(マスター端末)の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にスレーブ端末の目的地に到着する日時が、スレーブ端末の到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、スレーブ端末の到着日時の近辺で、スレーブ端末が取り付けられたパレットPのより詳細な位置情報を取得することができる。
【0204】
本実施形態の監視端末10は、他のパレットPの位置を示す第2位置情報を取得する他の監視端末10と通信する第2通信回路13をさらに備え、プロセッサー19は、他の監視端末10の平均信号強度と、他の監視端末10の端末IDとを、他の監視端末10から取得する。プロセッサー19は、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より大きい場合に、自機の端末IDと、他の監視端末10の端末IDと、自機の位置情報と、を管理サーバー20に送信する。プロセッサー19は、自機の平均信号強度が他の監視端末10の平均信号強度より小さい場合に、自機の端末IDと、他の監視端末10の端末IDと、自機の位置情報と、を管理サーバー20に送信しない。
【0205】
上記のような本実施形態によれば、例えば、複数の監視端末10が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、平均信号強度が最も大きい監視端末10のみが位置情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制できると共に、GPS受信回路11によって位置情報が取得される可能性をより高めることができる。
【0206】
[第2実施形態]
次に、本開示の第2実施形態について説明する。以下で説明する第2実施形態は、端末管理システムの実施形態である。以下に例示する第2実施形態において、第1実施形態と共通の構成については、第1実施形態で使用した符号と同じ符号を付し、詳細な説明を適宜省略する。
【0207】
図18は、本実施形態における端末管理システム1の概略構成の一例を示す図である。図18に示すように、端末管理システム1は、複数の監視端末30と、管理サーバー40と、を備える。複数の監視端末30は、複数のパレットPに対して1対1で取り付けられる。本実施形態では、説明の便宜上、端末管理システム1が3つの監視端末30を備える形態を例示する。従って、パレットPの数も3つである。
【0208】
端末管理システム1は、3つの監視端末30として、第1監視端末31と、第2監視端末32と、第3監視端末33と、を備える。第1監視端末31は、3つのパレットPのうち第1パレットP1に取り付けられる。第2監視端末32は、3つのパレットPのうち第2パレットP2に取り付けられる。第3監視端末33は、3つのパレットPのうち第3パレットP3に取り付けられる。
【0209】
各監視端末30は、ネットワーク400を介して、管理サーバー40と通信する。図18では、各監視端末30が、ネットワーク400に直接接続されているが、実際には、各監視端末30は、無線基地局などのアクセスポイントを介して、ネットワーク400に接続された管理サーバー40と通信する。
【0210】
第1監視端末31は、複数の人工衛星100から受信する衛星信号に基づいて、第1パレットP1の位置を示す第1位置情報を含む第1測位情報を所定の間隔で取得する。以下の説明では、第1測位情報が取得される間隔を第1測位間隔と呼称する場合がある。例えば、第1測位情報は、第1位置情報の他に、衛星信号の信号強度を示す第1強度情報、時刻を示す第1時刻情報と、日付を示す第1日付情報と、を含む。第1パレットP1は、第1対象物の一例である。
【0211】
第1監視端末31は、第1測位情報が取得される度に、第1位置情報と、第1監視端末31の識別情報とを含む第1送信情報を、管理サーバー40に送信する。すなわち、第1監視端末31は、第1測位間隔と同じ間隔で、第1送信情報を管理サーバー40に送信する。以下の説明では、第1送信情報が送信される間隔を第1通信間隔と呼称する場合がある。例えば、第1監視端末31の識別情報は、第1監視端末31に個別に割り当てられた端末IDである。以下の説明では、第1監視端末31の端末IDを第1端末IDと呼称する場合がある。
【0212】
第2監視端末32は、複数の人工衛星100から受信する衛星信号に基づいて、第2パレットP2の位置を示す第2位置情報を含む第2測位情報を所定の間隔で取得する。以下の説明では、第2測位情報が取得される間隔を第2測位間隔と呼称する場合がある。例えば、第2測位情報は、第2位置情報の他に、衛星信号の信号強度を示す第2強度情報、時刻を示す第2時刻情報と、日付を示す第2日付情報と、を含む。第2パレットP2は、第2対象物の一例である。
【0213】
第2監視端末32は、第2測位情報が取得される度に、第2位置情報と、第2監視端末32の識別情報とを含む第2送信情報を、管理サーバー40に送信する。すなわち、第2監視端末32は、第2測位間隔と同じ間隔で、第2送信情報を管理サーバー40に送信する。以下の説明では、第2送信情報が送信される間隔を第2通信間隔と呼称する場合がある。例えば、第2監視端末32の識別情報は、第2監視端末32に個別に割り当てられた端末IDである。以下の説明では、第2監視端末32の端末IDを第2端末IDと呼称する場合がある。
【0214】
第3監視端末33は、複数の人工衛星100から受信する衛星信号に基づいて、第3パレットP3の位置を示す第3位置情報を含む第3測位情報を所定の間隔で取得する。以下の説明では、第3測位情報が取得される間隔を第3測位間隔と呼称する場合がある。例えば、第3測位情報は、第3位置情報の他に、衛星信号の信号強度を示す第3強度情報、時刻を示す第3時刻情報と、日付を示す第3日付情報と、を含む。第3パレットP3は、第3対象物の一例である。
【0215】
第3監視端末33は、第3測位情報が取得される度に、第3位置情報と、第3監視端末33の識別情報とを含む第3送信情報を、管理サーバー40に送信する。すなわち、第3監視端末33は、第3測位間隔と同じ間隔で、第3送信情報を管理サーバー40に送信する。以下の説明では、第3送信情報が送信される間隔を第3通信間隔と呼称する場合がある。例えば、第3監視端末33の識別情報は、第3監視端末33に個別に割り当てられた端末IDである。以下の説明では、第3監視端末33の端末IDを第3端末IDと呼称する場合がある。
【0216】
なお、当然ながら、第1監視端末31、第2監視端末32、及び第3監視端末33は、必ずしも、同じ人工衛星100から衛星信号を受信するわけではない。第1監視端末31の第1測位間隔、第2監視端末32の第2測位間隔、及び第3監視端末33の第3測位間隔は、管理サーバー40によって個別に制御される。
【0217】
管理サーバー40は、端末管理システム1を管理するコンピューターである。管理サーバー40は、通信回路41と、記憶装置42と、プロセッサー43と、を備える。プロセッサー43は、通信回路41及び記憶装置42と、バスB2を介して通信可能に接続される。管理サーバー40は、情報処理装置の一例である。
【0218】
通信回路41は、ネットワーク400を介して、各監視端末30を含む外部装置と通信する。通信回路41は、プロセッサー43から入力される情報を含む信号を、ネットワーク400を介して送信し、ネットワーク400から受信した信号に含まれる情報をプロセッサー43に出力する。通信回路41は、情報処理装置の通信部の一例である。
【0219】
記憶装置42は、プロセッサー43に各種処理を実行させるのに必要なプログラム及び各種設定データなどを記憶する不揮発性メモリーと、プロセッサー43が各種処理を実行する際にデータの一時保存先として使用される揮発性メモリーとを含む。例えば、記憶装置42は、不揮発性メモリーとしてフラッシュメモリー等を含み、揮発性メモリーとしてRAM等を含む。また、記憶装置42は、ハードディスクドライブ等の大容量記憶デバイスを含んでもよい。記憶装置42は、情報処理装置の記憶部の一例である。
【0220】
記憶装置42は、第1発送情報と、第2発送情報と、第3発送情報と、を記憶する。第1発送情報は、第1パレットP1が発送される第1目的地と、第1パレットP1が第1目的地に発送される日時を示す第1発送日時と、第1パレットP1が第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時と、を含む。
【0221】
第2発送情報は、第2パレットP2が発送される第2目的地と、第2パレットP2が第2目的地に発送される日時を示す第2発送日時と、第2パレットP2が第2目的地に到着する日時を示す第3到着日時と、を含む。
【0222】
第3発送情報は、第3パレットP3が発送される第3目的地と、第3パレットP3が第3目的地に発送される日時を示す第3発送日時と、第3パレットP3が第3目的地に到着する日時を示す第4到着日時と、を含む。
【0223】
パレットPにも、パレットPの識別情報であるパレットIDが個別に割り当てられる。以下の説明では、第1パレットP1に割り当てられたパレットIDを第1パレットIDと呼称し、第2パレットP2に割り当てられたパレットIDを第2パレットIDと呼称し、第3パレットP3に割り当てられたパレットIDを第3パレットIDと呼称する。
【0224】
第1監視端末31が第1パレットP1に取り付けられると、第1監視端末31の第1端末IDは、第1パレットP1の第1パレットIDと紐づけられる。第2監視端末32が第2パレットP2に取り付けられると、第2監視端末32の第2端末IDは、第2パレットP2の第2パレットIDと紐づけられる。第3監視端末33が第3パレットP3に取り付けられると、第3監視端末33の第3端末IDは、第3パレットP3の第3パレットIDと紐づけられる。記憶装置42は、端末IDとパレットIDとの対応関係を示す管理テーブルを記憶する。
【0225】
プロセッサー43は、記憶装置42に予め記憶されたプログラムに従って、管理サーバー40の全体動作を制御する。例えば、プロセッサー43は、単数または複数のCPUによって構成される。プロセッサー43の機能の一部または全部は、DSP、ASIC、PLD、及びFPGA等の回路によって構成されてもよい。プロセッサー43は、各種の処理を並列的または逐次的に実行する。プロセッサー43は、情報処理装置の制御部の一例である。
【0226】
プロセッサー43は、記憶装置42に記憶された第1発送情報、第2発送情報及び第3発送情報に基づいて、第1監視端末31の第1測位間隔、第2監視端末32の第2測位間隔、及び第3監視端末33の第3測位間隔を個別に制御する。
【0227】
プロセッサー43は、第1監視端末31によって第1測位情報が取得される度に、第1位置情報及び第1端末IDを含む第1送信情報を、通信回路41を介して第1監視端末31から受信する。プロセッサー43は、第1送信情報を受信すると、第1送信情報に含まれる第1端末IDに紐づけられた第1パレットIDを管理テーブルから検索し、検索された第1パレットIDに対して、第1送信情報に含まれる第1位置情報を紐づける。
【0228】
プロセッサー43は、第2監視端末32によって第2測位情報が取得される度に、第2位置情報及び第2端末IDを含む第2送信情報を、通信回路41を介して第2監視端末32から受信する。プロセッサー43は、第2送信情報を受信すると、第2送信情報に含まれる第2端末IDに紐づけられた第2パレットIDを管理テーブルから検索し、検索された第2パレットIDに対して、第2送信情報に含まれる第2位置情報を紐づける。
【0229】
プロセッサー43は、第3監視端末33によって第3測位情報が取得される度に、第3位置情報及び第3端末IDを含む第3送信情報を、通信回路41を介して第3監視端末33から受信する。プロセッサー43は、第3送信情報を受信すると、第3送信情報に含まれる第3端末IDに紐づけられた第3パレットIDを管理テーブルから検索し、検索された第3パレットIDに対して、第3送信情報に含まれる第3位置情報を紐づける。
【0230】
プロセッサー43は、現在の日時を示す現在日時を取得する。例えば、プロセッサー43は、プロセッサー43に搭載された時計デバイスから得られる日時を現在日時として取得する。
【0231】
詳細は後述するが、プロセッサー43は、プロセッサー43に搭載された時計デバイスから得られる現在日時を監視し、第1発送情報に含まれる第1発送日時が到来するまで、第1測位間隔を第1間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。また、プロセッサー43は、第1発送日時が到来した後、第1到着日時までの残り時間に応じて第1測位間隔を第1間隔より短くすることを第1監視端末31に指示する。プロセッサー43は、第2監視端末32の第2測位間隔、及び第3監視端末33の第3測位間隔についても同様に制御する。
【0232】
以下、上記のように構成された端末管理システム1の動作について、いくつかの例を提示しながら具体的に説明する。端末管理システム1の動作には、第1実施形態で説明した監視端末10の動作と類似する点が多くあるため、以下の説明では、第1実施形態で使用した図面を参照しながら、端末管理システム1の動作について説明する。
【0233】
1.端末管理システム1の第1動作例
まず、図3を参照しながら、端末管理システム1の第1動作例について説明する。第1動作例では、第1発送情報に含まれる第1目的地が拠点Bであり、第1発送情報に含まれる第1発送日時が、2022年10月11日0:00であり、第1発送情報に含まれる第1到着日時が、2022年10月11日9:00である場合を例示する。日時が、第1発送日時である2022年10月11日0:00になるまで、第1パレットP1は拠点Aに位置する。
【0234】
管理サーバー40のプロセッサー43は、時計デバイスから得られる現在日時を監視し、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、第1測位間隔を第1間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。言い換えれば、プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0235】
一例として、第1間隔は、1日、つまり24時間である。本実施形態では、第1間隔を1日としたが、これに限らず、後述する第1発送日時と第1到着日時との間の期間での間隔よりも長い間隔であればよい。これにより、第1パレットP1が移動しない第1発送日時の前での第1測位間隔を抑えることができるため、第1監視端末31で消費される電力を抑えることができる。
【0236】
第1監視端末31は、上記の指示を管理サーバー40から受けると、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、第1測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、第1位置情報及び第1端末IDを含む第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。このように、第1監視端末31は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する。
【0237】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間がゼロより大きい場合に、第1測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。言い換えれば、プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。一例として、第2間隔は、10分である。
【0238】
第1監視端末31は、上記の指示を管理サーバー40から受けると、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来するまで、第1測位情報を10分に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を10分に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。このように、第1監視端末31は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。
【0239】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来した後、第1測位間隔を第1間隔に戻すことを第1監視端末31に指示する。これにより、第1監視端末31は、第1到着日時が到来した後、再び、第1測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0240】
上記のように、第1動作例において、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。また、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0241】
第1動作例によれば、発送の遅れにより、実際に第1パレットP1が第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、第1パレットP1の詳細な位置情報を取得することができる。
【0242】
2.端末管理システム1の第2動作例
次に、図4を参照しながら、端末管理システム1の第2動作例について説明する。第2動作例において、第1発送情報に含まれる第1目的地、第1発送日時、及び第1到着日時は、第1動作例と同じである。
【0243】
第2動作例において、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまでの動作は、第1動作例と同じである。すなわち、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、第1測位間隔を第1間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0244】
これにより、第1監視端末31は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、第1測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0245】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、第1測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。この場合、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、第1測位間隔を第2間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0246】
言い換えれば、プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。一例として、第1時間は、1時間である。また、一例として、第2間隔は、1時間である。本実施形態では、第1時間を1時間としたが、これに限らず、第1発送日時と第1到着日時との間の日時であればよい。また、第2間隔を1時間としたが、これに限らず、第1間隔よりも短ければよい。これにより、第1パレットP1が発送されていない第1発送日時よりも前の第1測位間隔よりも、第1パレットP1が発送されている第1発送日時と第1到着日時との間の期間での第1測位間隔を短くすることができ、第1パレットP1の位置をより精度よく取得することができる。
【0247】
第1監視端末31は、上記の指示を管理サーバー40から受けると、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、第1測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。このように、第1監視端末31は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。
【0248】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、第1測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。この場合、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、第1測位間隔を第3間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0249】
言い換えれば、プロセッサー43は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。一例として、第3間隔は、1分である。本実施形態では、第3間隔を1分としたが、これに限らず、第2間隔よりも短ければよい。これにより、第1到着日時付近での第1パレットP1の位置をより精度よく取得することができる。
【0250】
第1監視端末31は、上記の指示を管理サーバー40から受けると、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来するまで、第1測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。このように、第1監視端末31は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得する。
【0251】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来した後、第1測位間隔を第1間隔に戻すことを第1監視端末31に指示する。これにより、第1監視端末31は、第1到着日時が到来した後、再び、第1測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0252】
上記のように、第2動作例において、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。また、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。さらに、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0253】
第2動作例によれば、第1到着日時に近づくほど、第1監視端末31の第1測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第1パレットP1が第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、第1パレットP1のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0254】
3.端末管理システム1の第3動作例
次に、図5を参照しながら、端末管理システム1の第3動作例について説明する。第3動作例において、第1発送情報に含まれる第1目的地、第1発送日時、及び第1到着日時は、第1動作例と同じである。
【0255】
第3動作例において、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまでの動作は、第1動作例と同じである。すなわち、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、第1測位間隔を第1間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0256】
これにより、第1監視端末31は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、第1測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0257】
第3動作例において、第1発送日時と第1到着日時との間の期間における動作は、第2動作例と同じである。すなわち、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、第1測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0258】
これにより、第1監視端末31は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、第1測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0259】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、第1測位間隔を第3間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。これにより、第1監視端末31は、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来するまで、第1測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0260】
第1到着日時が到来したとき、第1パレットP1は拠点Bに到着したと推定されるが、実際には、発送の遅れにより、第1パレットP1が第1到着日時に拠点Bに到着していない場合もあり得る。そこで、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時が到来した場合に、第1監視端末31から受信した第1送信情報に含まれる第1位置情報に基づいて、第1パレットP1から第1目的地である拠点Bまでの距離を算出する。
【0261】
言い換えれば、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1到着日時となった場合に、第1位置情報に基づいて第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出する。第1発送情報には、第1目的地に関する情報として、第1目的地の位置情報が含まれる。管理サーバー40のプロセッサー43は、第1位置情報と、第1目的地の位置情報とに基づいて、第1パレットP1から拠点Bまでの距離を算出する。
【0262】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1パレットP1から拠点Bまでの距離が第1距離より長い場合に、第1測位間隔を第3間隔よりも短い第4間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。言い換えれば、プロセッサー43は、算出した距離が第1距離より長い場合に、第1位置情報を第3間隔よりも短い第4間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0263】
一例として、第1距離は、50mである。また、一例として、第4間隔は、30秒である。本実施形態では、第4間隔を30秒としたが、これに限らず、第3間隔よりも短ければよい。これより、到着日時付近でのパレットPの位置をより精度よく取得することができる。
【0264】
第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来したときに、第1パレットP1から拠点Bまでの距離が第1距離より長い場合、第1パレットP1は、第1到着日時に拠点Bに到着していないと推定される。このように、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時である2022年10月11日9:00が到来し、且つ第1パレットP1から拠点Bまでの距離が第1距離より長い場合に、第1測位間隔を第4間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0265】
第1監視端末31は、上記の指示を管理サーバー40から受けると、第1到着日時が到来し、且つ第1パレットP1から拠点Bまでの距離が第1距離より長い場合に、第1測位情報を30秒に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を30秒に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0266】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1測位間隔を第4間隔に設定することを第1監視端末31に指示した後も、第1監視端末31から受信した第1送信情報に含まれる第1位置情報に基づいて、第1パレットP1から拠点Bまでの距離を算出する。そして、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1パレットP1から拠点Bまでの距離が第1距離以下となった場合に、第1測位間隔を第1間隔に戻すことを第1監視端末31に指示する。第1到着日時の後に、第1パレットP1から拠点Bまでの距離が第1距離以下となった場合、第1パレットP1は、実際に拠点Bに到着したと推定される。
【0267】
図5に示されるように、例えば、2022年10月11日9:30に、第1パレットP1から拠点Bまでの距離が第1距離以下になった場合、管理サーバー40のプロセッサー43は、2022年10月11日9:30に、第1測位間隔を第1間隔に戻すことを第1監視端末31に指示する。これにより、第1監視端末31は、実際に第1パレットP1が拠点Bに到着した日時と推定される2022年10月11日9:30以降、再び、第1測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0268】
上記のように、第3動作例では、第2動作例と同様に、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0269】
さらに、第3動作例では、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1到着日時となった場合に、第1位置情報に基づいて第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出する。プロセッサー43は、算出した距離が第1距離より長い場合、すなわち第1到着日時に実際に第1パレットP1が第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1位置情報を第3間隔よりも短い第4間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0270】
上記のように、第3動作例では、第1到着日時に近づくほど、第1監視端末31の第1測位間隔がより短くなるのに加えて、第1到着日時に実際に第1パレットP1が第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1到着日時以降も第1測位間隔が第3間隔より短い第4間隔に設定される。従って、発送の遅れにより、実際に第1パレットP1が第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着する日時の近辺で、第1パレットP1のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0271】
4.端末管理システム1の第4動作例
次に、図6及び図7を参照しながら、端末管理システム1の第4動作例について説明する。第4動作例において、第1発送情報に含まれる第1目的地、第1発送日時、及び第1到着日時は、第1動作例と同じである。
【0272】
第4動作例において、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまでの動作は、第1動作例と同じである。すなわち、図6に示すように、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、第1測位間隔を第1間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。これにより、第1監視端末31は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来するまで、第1測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0273】
また、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、第1測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0274】
これにより、第1監視端末31は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、第1測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0275】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、第1監視端末31から受信した第1送信情報に含まれる第1位置情報に基づいて、第1パレットP1から第1目的地である拠点Bまでの距離を算出する。すなわち、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した場合に、第1パレットP1から拠点Bまでの距離を算出する。言い換えれば、プロセッサー43は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいて第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出する。
【0276】
そして、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1パレットP1から拠点Bまでの距離に基づいて、第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時を算出する。例えば、プロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00から第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00までの期間に得られた第1位置情報に基づいて、第1パレットP1の平均移動速度を算出し、第1パレットP1から拠点Bまでの距離を平均移動速度で割ることにより、第1パレットP1が拠点Bに到着するのに要する時間を算出する。そして、プロセッサー43は、第1パレットP1が拠点Bに到着するのに要する時間を、2022年10月11日8:00に加算することにより、第2到着日時を算出する。
【0277】
図7に示すように、例えば、2022年10月11日9:30が、第2到着日時として算出されたと仮定する。管理サーバー40のプロセッサー43は、記憶装置42に記憶されている第1到着日時を、第2到着日時に補正する。このように、プロセッサー43は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいて第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出する。そして、プロセッサー43は、算出した距離に基づいて、第1パレットP1が第1目的地に到着する日時を、第1到着日時から第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時に変更する。
【0278】
そして、プロセッサー43は、第2到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、第1測位間隔を第2間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。これにより、第1監視端末31は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第2到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:30が到来するまで、第1測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0279】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第2到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、第1測位間隔を第3間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。すなわち、プロセッサー43は、第2到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:30が到来した後に、第1測位間隔を第3間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。言い換えれば、プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時かつ、第2到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0280】
これにより、第1監視端末31は、第2到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:30が到来した後、第2到着日時である2022年10月11日9:30が到来するまで、第1測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0281】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第2到着日時である2022年10月11日9:30が到来した後、第1測位間隔を第1間隔に戻すことを第1監視端末31に指示する。これにより、第1監視端末31は、第2到着日時が到来した後、再び、第1測位情報を1日に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0282】
上記のように、第4動作例では、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0283】
さらに、第4動作例では、プロセッサー43は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいて第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出する。プロセッサー43は、算出した距離に基づいて、第1パレットP1が第1目的地に到着する日時を、第1到着日時から第2到着日時に変更する。プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時かつ、第2到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0284】
上記のように、第4動作例では、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出し、その距離に基づいて、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着すると予想される第2到着日時を算出する。第4動作例では、このような第2到着日時に近づくほど、第1監視端末31の第1測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第1パレットP1が第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着すると予想される第2到着日時の近辺で、第1パレットP1のより詳細な位置情報を取得できる。
【0285】
以上、第1動作例から第4動作例を説明したが、何らかの原因により、第1パレットP1の実際の発送日時が、第1発送情報に含まれる第1発送日時より遅れた場合に、実際の発送日時より早期に第1監視端末31の第1測位間隔及び第1通信間隔が短くなることにより、第1監視端末31の消費電力が無駄に増える可能性がある。
【0286】
上記のような発送の遅延に対処するために、例えば、第1監視端末31は、ジャイロセンサー及び加速度センサー等の第1パレットP1の移動を検出するセンサーを備える。第1監視端末31は、ジャイロセンサー及び加速度センサーの少なくとも1つが第1パレットP1の移動を検出した日時を移動日時として取得する。第1監視端末31は、取得した移動日時を、管理サーバー40に送信する。
【0287】
管理サーバー40のプロセッサー43は、通信回路41を介して、第1監視端末31から第1パレットP1の移動を検出した日時を示す移動日時を取得する。プロセッサー43は、上記のように取得した移動日時と、第1発送情報に含まれる第1発送日時との時間差が所定の時間より大きい場合に、第1発送情報に含まれる第1発送日時を、移動日時が示す日時に変更する。
【0288】
上記のように、第1発送情報に含まれる第1発送日時を、移動日時が示す日時に変更することにより、実際に第1パレットP1の発送が開始されたと推定される日時を起点として第1測位間隔の制御が行われるため、発送の遅延が原因で第1監視端末31の消費電力が無駄に増えることを回避できる。
【0289】
5.端末管理システム1の第5動作例
次に、端末管理システム1の第5動作例について説明する。図8に示すように、端末管理システム1の第5動作例が有効に働くシチュエーションは、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で同じ目的地に発送されるシチュエーションである。
【0290】
上記のようなシチュエーションにおいて、複数の監視端末30が、それぞれ、第1動作例から第4動作例で説明した測位間隔で、測位情報の取得と送信情報の送信とを行ってもよい。しかしながら、この場合、複数の監視端末30から管理サーバー40に送信される送信情報に含まれる位置情報は、全て同じ位置を示す情報である。そのため、上記のようなシチュエーションにおいて、複数の監視端末30を、同時に動作させる技術的なメリットは少ない。むしろ、複数の監視端末30のトータルの消費電力が無駄に増える可能性がある。
【0291】
端末管理システム1の第5動作例は、上記のようなシチュエーションにおいて、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制する動作例である。第5動作例において、管理サーバー40のプロセッサー43は、以下のような処理を実行する。
【0292】
まず、管理サーバー40のプロセッサー43は、複数の監視端末30のうち、同一の発送手段で発送される2つ以上の監視端末30をグループ化する。
【0293】
例えば、記憶装置42は、第1パレットP1を第1目的地に発送する手段である第1発送手段と、第2パレットP2を第2目的地に発送する手段である第2発送手段と、第3パレットP3を第3目的地に発送する手段である第3発送手段と、を記憶する。
【0294】
例えば、記憶装置42は、第1発送手段に関する情報として、第1パレットP1を第1目的地に発送するトラック等の発送車300に関する情報(発送車300の出発日時、発送車300の車種及びナンバー等)を記憶する。同様に、記憶装置42は、第2発送手段に関する情報として、第2パレットP2を第2目的地に発送する発送車300に関する情報を記憶し、第3発送手段に関する情報として、第3パレットP3を第3目的地に発送するト発送車300に関する情報を記憶する。
【0295】
例えば、プロセッサー43は、記憶装置42が記憶する第1発送手段、第2発送手段及び第3発送手段に関する情報に基づいて、複数の監視端末30のうち、同一の発送手段で発送される2つ以上の監視端末30をグループ化する。
【0296】
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30の各種情報を、通信回路41を介して取得する。
【0297】
例えば、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30の電池残量及び受信環境情報の少なくとも1つを取得する。受信環境情報は、少なくとも、測位時の平均信号強度と、通信信号強度と、を含む。測位時の平均信号強度とは、測位情報に含まれる衛星信号の信号強度の平均値である。平均信号強度は、衛星信号強度の一例である。通信信号強度とは、例えば、監視端末30が、基地局等の無線アクセスポイントから受信する信号の強度である。
【0298】
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、電池残量が最も大きい監視端末30をマスター端末として選択し、マスター端末以外の監視端末30をスレーブ端末として選択する。
【0299】
例えば、第1監視端末31、第2監視端末32、及び第3監視端末33の3つの監視端末30がグループ内に含まれると想定する。これら3つの監視端末30のうち、第1監視端末31の電池残量が最も大きい場合、プロセッサー43は、第1監視端末31をマスター端末として選択し、第2監視端末32及び第3監視端末33をスレーブ端末として選択する。
【0300】
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、スレーブ端末に対して省電力状態に移行することを指示する。
【0301】
例えば、上記のように、第2監視端末32及び第3監視端末33がスレーブ端末として選択された場合、プロセッサー43は、第2監視端末32及び第3監視端末33に対して、管理サーバー40とは通信を行わない省電力状態に移行することを指示する。
【0302】
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、マスター端末の測位間隔を制御する。
【0303】
例えば、上記のように、第1監視端末31がマスター端末として選択された場合、第1動作例から第4動作例で説明したように、プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。また、プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0304】
上記のような第5動作例によれば、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末30のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0305】
上記の説明では、1台の発送車300で同じ目的地に発送される複数の監視端末30のうち、電池残量が最も大きい監視端末30がマスター端末として選択される例を示したが、例えば、複数の監視端末30のうち、平均信号強度、すなわち衛星信号強度が最も大きい監視端末30がマスター端末として選択されてもよい。
これにより、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制することが可能であると共に、マスター端末として選択された監視端末30によって測位情報が取得される可能性をより高めることができる。
【0306】
6.端末管理システム1の第6動作例
次に、端末管理システム1の第6動作例について説明する。図13に示すように、端末管理システム1の第6動作例が有効に働くシチュエーションは、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションである。
【0307】
上記のようなシチュエーションにおいて、複数の監視端末30が、それぞれ、第1動作例から第4動作例で説明した測位間隔で、測位情報の取得と送信情報の送信とを行ってもよい。しかしながら、この場合、発送車300が拠点Aから拠点Bに移動する期間において、複数の監視端末30から管理サーバー40に送信される送信情報に含まれる位置情報は、全て同じ位置を示す情報である。そのため、上記のようなシチュエーションにおいて、複数の監視端末30を、同時に動作させる技術的なメリットは少ない。むしろ、複数の監視端末30のトータルの消費電力が無駄に増える可能性がある。
【0308】
端末管理システム1の第6動作例は、上記のようなシチュエーションにおいて、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制する動作例である。第6動作例において、管理サーバー40のプロセッサー43は、以下のような処理を実行する。
【0309】
第6動作例において、発送車300が拠点Aから拠点Bに移動する期間における動作は、第5動作例と同じである。
【0310】
すなわち、まず、管理サーバー40のプロセッサー43は、複数の監視端末30のうち、同一の発送手段で発送される2つ以上の監視端末30をグループ化する。
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30の各種情報を、通信回路41を介して取得する。
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、電池残量が最も大きい監視端末30をマスター端末として選択し、マスター端末以外の監視端末30をスレーブ端末として選択する。
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、スレーブ端末に対して省電力状態に移行することを指示する。
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、マスター端末の測位間隔を制御する。
【0311】
以上の動作は、第5動作例と同じである。以下、第6動作例の特有の動作について、第1ケースと第2ケースとに分けて説明する。
【0312】
(1)第1ケース
管理サーバー40のプロセッサー43は、マスター端末が、マスター端末の目的地よりも先に、スレーブ端末の目的地に到着したと判定した場合、スレーブ端末の目的地に到着したことをスレーブ端末に通知する。
【0313】
例えば、プロセッサー43は、スレーブ端末の到着日時、すなわちスレーブ端末が取り付けられたパレットPの到着日時が到来した場合に、マスター端末がスレーブ端末の目的地に到着したと判定してもよい。または、プロセッサー43は、マスター端末の位置と、スレーブ端末の目的地との間の距離が所定の距離以下となった場合に、マスター端末がスレーブ端末の目的地に到着したと判定してもよい。
【0314】
プロセッサー43は、マスター端末がスレーブ端末の目的地に到着したと判定した後も、引き続きマスター端末の測位間隔を制御する。
【0315】
そして、プロセッサー43は、マスター端末が、マスター端末の目的地に到着したと判定した場合、省電力状態に移行することをマスター端末に指示する。
【0316】
(2)第2ケース
管理サーバー40のプロセッサー43は、マスター端末が、スレーブ端末の目的地よりも先に、マスター端末の目的地に到着したと判定した場合、省電力状態に移行することをマスター端末に指示する。
【0317】
例えば、プロセッサー43は、マスター端末の到着日時、すなわちマスター端末が取り付けられたパレットPの到着日時が到来した場合に、マスター端末がマスター端末の目的地に到着したと判定してもよい。または、プロセッサー43は、マスター端末の位置と、マスター端末の目的地との間の距離が所定の距離以下となった場合に、マスター端末がマスター端末の目的地に到着したと判定してもよい。
【0318】
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれるスレーブ端末のうち、目的地がマスター端末の目的地と同じスレーブ端末に対して、そのスレーブ端末の目的地に到着したことを通知する。
【0319】
続いて、プロセッサー43は、マスター端末と、目的地がマスター端末の目的地と同じスレーブ端末とを、グループから除外する。
【0320】
プロセッサー43は、グループに残ったスレーブ端末の数が1つである場合、グループに残った1つのスレーブ端末を新たなマスター端末として選択し、新たなマスター端末の測位間隔を制御する。
【0321】
プロセッサー43は、グループに残ったスレーブ端末の数が2つ以上である場合、グループに残ったスレーブ端末のうち、電池残量が最も大きい端末を、新たなマスター端末として選択し、新たなマスター端末の測位間隔を制御する。
【0322】
上記のような第6動作例によれば、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末30のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0323】
7.端末管理システム1の第7動作例
次に、端末管理システム1の第7動作例について説明する。端末管理システム1の第7動作例が有効に働くシチュエーションは、図13に示されるシチュエーションと同じである。
【0324】
第7動作例において、発送車300が拠点Aから拠点Bに移動する期間における動作は、第5動作例と同じである。
【0325】
すなわち、まず、管理サーバー40のプロセッサー43は、複数の監視端末30のうち、同一の発送手段で発送される2つ以上の監視端末30をグループ化する。
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30の各種情報を、通信回路41を介して取得する。
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、電池残量が最も大きい監視端末30をマスター端末として選択し、マスター端末以外の監視端末30をスレーブ端末として選択する。
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、スレーブ端末に対して省電力状態に移行することを指示する。
続いて、プロセッサー43は、グループ内に含まれる監視端末30のうち、マスター端末の測位間隔を制御する。
【0326】
以上の動作は、第5動作例と同じである。以下、第7動作例の特有の動作について説明する。第7動作例では、複数の監視端末30のうち、目的地が最も遠い監視端末30、言い換えれば、到着日時が最も未来の日時である監視端末30がマスター端末として選択されることが前提となる。すなわち、スレーブ端末として選択された監視端末30の到着日時は、マスター端末の到着日時よりも前の日時である。第7動作例において、管理サーバー40のプロセッサー43は、以下のような処理を実行する。
【0327】
管理サーバー40のプロセッサー43は、スレーブ端末の到着日時までの残り時間を監視する。プロセッサー43は、スレーブ端末の到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定することをマスター端末に指示する。
【0328】
一方、プロセッサー43は、スレーブ端末の到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定することをマスター端末に指示する。
【0329】
プロセッサー43は、スレーブ端末の到着日時が到来した後、マスター端末の到着日時までの残り時間を監視する。プロセッサー43は、マスター端末の到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定することをマスター端末に指示する。
【0330】
一方、プロセッサー43は、マスター端末の到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定することをマスター端末に指示する。
【0331】
例えば、発送日時の時点において、目的地が拠点Bである第2監視端末32の電池残量が20%、目的地が拠点Bである第3監視端末33の電池残量が50%、目的地が拠点Cである第1監視端末31の電池残量が80%である場合を想定する。
【0332】
また、例えば、第1発送情報に含まれる第1到着日時は、2022年10月11日15:00であり、第2発送情報に含まれる第3到着日時と、第3発送情報に含まれる第4到着日時とが、それぞれ、2022年10月11日9:00である。
【0333】
この場合、管理サーバー40のプロセッサー43は、発送車300が拠点Aから拠点Cに移動する期間において、第1監視端末31をマスター端末として選択し、第2監視端末32及び第3監視端末33をスレーブ端末として選択する。
【0334】
図17に示すように、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第2監視端末32の第3到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、第1測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。一例として、第1時間及び第2間隔は、いずれも1時間である。
【0335】
これにより、第1監視端末31は、第1発送日時である2022年10月11日0:00が到来した後、第2監視端末32の第2到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来するまで、第1測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0336】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第2監視端末32の第3到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、第1測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0337】
これにより、第1監視端末31は、第2監視端末32の第3到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日8:00が到来した後、第3到着日時である2022年10月11日9:00が到来するまで、第1測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0338】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第2監視端末32の第3到着日時である2022年10月11日9:00が到来した後、第1監視端末31の第1到着日時までの残り時間が第1時間より長い場合に、第1測位間隔を第1間隔より短い第2間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0339】
これにより、第1監視端末31は、第3到着日時である2022年10月11日9:00が到来した後、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日14:00が到来するまで、第1測位情報を1時間に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1時間に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0340】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時までの残り時間が第1時間以下の場合に、第1測位間隔を第2間隔より短い第3間隔に設定することを第1監視端末31に指示する。
【0341】
これにより、第1監視端末31は、第1到着日時までの残り時間が1時間となる2022年10月11日14:00が到来した後、第1到着日時である2022年10月11日15:00が到来するまで、第1測位情報を1分に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1分に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0342】
管理サーバー40のプロセッサー43は、第1到着日時である2022年10月11日15:00が到来した後、省電力状態に移行することを第1監視端末31に指示する。これにより、第1監視端末31は、第1到着日時が到来した後、第1測位情報を第1間隔、すなわち1日に1回のサイクルで取得し、第1送信情報を1日に1回のサイクルで管理サーバー40に送信する。
【0343】
上記のような第7動作例によれば、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末30のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0344】
また、第7動作例によれば、スレーブ端末(第2監視端末32及び第3監視端末33)の到着日時に近づくほど、マスター端末(第1監視端末31)の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にスレーブ端末の目的地である拠点Bに到着する日時が、スレーブ端末の到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、スレーブ端末の到着日時の近辺で、スレーブ端末が取り付けられたパレットP(第2パレットP2及び第3パレットP3)のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0345】
さらに、第7動作例によれば、マスター端末の到着日時に近づくほど、マスター端末の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際にマスター端末の目的地である拠点Cに到着する日時が、マスター端末の到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、マスター端末の到着日時の近辺で、マスター端末が取り付けられたパレットP(第1パレットP1)のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0346】
(第2実施形態の効果)
以上のように、本実施形態の端末管理システム1は、第1パレットP1に取り付けられ、第1パレットP1の位置を示す第1位置情報を所定の間隔で取得する第1監視端末31と、管理サーバー40と、を備える。管理サーバー41は、通信回路41と、記憶装置42と、プロセッサー43と、を備える。通信回路41は、第1監視端末31と通信する。記憶装置42は、第1パレットP1が発送される第1目的地と、第1パレットP1が第1目的地に発送される日時を示す第1発送日時と、を記憶する。プロセッサー43は、現在の日時を示す現在日時を取得し、現在日時が第1発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0347】
上記のような本実施形態の端末管理システム1によれば、発送の遅れにより、実際に第1パレットP1が第1目的地である拠点Bに到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、第1パレットP1の詳細な位置情報を取得することができる。
【0348】
本実施形態の端末管理システム1において、管理サーバー40の記憶装置42は、第1パレットP1が第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が、第1発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0349】
上記のような本実施形態の端末管理システム1によれば、第1到着日時に近づくほど、第1監視端末31の第1測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、第1パレットP1のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0350】
本実施形態の端末管理システム1において、プロセッサー43は、現在日時が第1到着日時となった場合に、第1位置情報に基づいて第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出し、その距離が第1距離より長い場合に、第1位置情報を第3間隔よりも短い第4間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0351】
上記のような本実施形態の端末管理システム1によれば、第1到着日時に近づくほど、第1監視端末31の第1測位間隔がより短くなるのに加えて、第1到着日時に実際に第1パレットP1が第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1到着日時以降も第3間隔より短い第4間隔で第1位置情報が取得される。従って、発送の遅れにより、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着する日時の近辺で、第1パレットP1のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0352】
本実施形態の端末管理システム1において、管理サーバー40の記憶装置42は、第1パレットP1が第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶する。管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいて第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出する。プロセッサー43は、算出した距離に基づいて、第1パレットP1が第1目的地に到着する日時を、第1到着日時から第2到着日時に変更する。プロセッサー43は、現在日時が第1発送日時よりも後の日時かつ、第2到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0353】
上記のような本実施形態の端末管理システム1では、管理サーバー40のプロセッサー43は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1パレットP1から第1目的地までの距離を算出し、その距離に基づいて、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着すると予想される第2到着日時を算出する。本実施形態では、このような第2到着日時に近づくほど、第1監視端末31の第1測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際に第1パレットP1が第1目的地に到着すると予想される第2到着日時の近辺で、第1パレットP1のより詳細な位置情報を取得できる。
【0354】
本実施形態の端末管理システム1において、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1監視端末41から第1パレットP1の移動を検出した日時を示す移動日時を取得する。プロセッサー43は、移動日時と第1発送日時との時間差が所定の時間より大きい場合に、第1発送日時を、移動日時が示す日時に変更する。
【0355】
上記のように、第1発送日時を、第1監視端末31から取得された移動日時が示す日時に変更することにより、実際に第1パレットP1の発送が開始されたと推定される日時を起点として第1測位間隔の制御が行われるため、発送の遅延が原因で第1監視端末31の消費電力が無駄に増えることを回避できる。
【0356】
本実施形態の端末管理システム1は、第2パレットP2に取り付けられ、第2パレットP2の位置を示す第2位置情報を所定の間隔で取得する第2監視端末32をさらに備える。管理サーバー40の通信回路41は、第2監視端末32と通信する。管理サーバー40の記憶装置42は、第2パレットP2が発送される第2目的地と、第2パレットP2が第2目的地に発送される日時を示す第2発送日時と、第1パレットP1を第1目的地に発送する手段である第1発送手段と、第2パレットP2を第2目的地に発送する手段である第2発送手段と、を記憶する。管理サーバー40のプロセッサー43は、第1発送手段と第2発送手段とが同一の発送手段である場合に、管理サーバー40とは通信を行わない省電力状態に移行することを第1監視端末31及び第2監視端末32のいずれか一方に指示する。
【0357】
上記のような本実施形態によれば、例えば、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で発送されるシチュエーションにおいて、第1監視端末31及び第2監視端末32のいずれか一方が省電力状態になるため、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制できる。
【0358】
本実施形態の端末管理システム1において、管理サーバー40のプロセッサー43は、第1監視端末31の電池残量と、第2監視端末32の電池残量と、を取得する。プロセッサー43は、第1監視端末31の電池残量が、第2監視端末32の電池残量より小さい場合、省電力状態に移行することを第1監視端末31に指示する。プロセッサー43は、第2監視端末32の電池残量が、第1監視端末31の電池残量より小さい場合、省電力状態に移行することを第2監視端末32に指示する。
【0359】
上記のような本実施形態によれば、例えば、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末30のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制できる。
【0360】
本実施形態の端末管理システム1において、管理サーバー40のプロセッサー43は、第2監視端末32の電池残量が第1監視端末31の電池残量より小さい場合かつ、第1監視端末31が第1目的地に到着したと判定した場合に、省電力状態に移行することを第1監視端末31に指示する。プロセッサー43は、第2監視端末32の電池残量が第1監視端末31の電池残量より小さい場合かつ、第1監視端末31が第2目的地に到着したと判定した場合に、第1監視端末31が第2目的地に到着したことを第2監視端末32に通知する。
【0361】
上記のような本実施形態によれば、例えば、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末30のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制できる。
【0362】
本実施形態の端末管理システム1において、管理サーバー40の記憶装置42は、第2パレットP2が第2目的地に到着する日時を示す第3到着日時を記憶する。管理サーバー40のプロセッサー43は、第2監視端末32の電池残量が第1監視端末31の電池残量より小さい場合かつ、現在日時が第3到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔より短い第3間隔で取得することを第1監視端末31に指示する。
【0363】
上記のような本実施形態によれば、複数の監視端末30が、それぞれパレットPに取り付けられた状態で、1台の発送車300で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末30のみが測位情報の取得及び送信情報の送信を行うため、複数の監視端末30のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0364】
また、本実施形態によれば、省電力状態に移行した第2監視端末32(スレーブ端末)の第3到着日時に近づくほど、第1位置情報を取得する第1監視端末31(マスター端末)の第1測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第2監視端末32の第2目的地に到着する日時が、第3到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第3到着日時の近辺で、第2パレットP2のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0365】
本実施形態の端末管理方法は、パレットPに取り付けられた監視端末30がパレットPの位置を示す位置情報を所定の間隔で取得することと、管理サーバー40が現在の日時を示す現在日時を取得することと、管理サーバー40が、現在日時がパレットPが目的地に発送される日時を示す発送日時よりも前の日時である場合に、位置情報を第1間隔で取得することを監視端末30に指示することと、管理サーバー40が、現在日時が発送日時よりも後の日時である場合に、位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを監視端末30に指示することと、を含む。
【0366】
上記のような本実施形態の端末管理方法によれば、発送の遅れにより、実際にパレットPが目的地に到着する日時が、到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、到着日時の近辺で、パレットPの詳細な位置情報を取得することができる。
【0367】
本実施形態のプログラムは、現在の日時を示す現在日時が、監視端末30が取り付けられるパレットPが目的地に発送される日時を示す発送日時よりも前の日時である場合に、監視端末30がパレットPの位置を示す位置情報を第1間隔で取得することを監視端末30に指示することと、現在日時が、発送日時よりも後の日時である場合に、位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを監視端末30に指示することと、をコンピューターに実行させる。管理サーバー40は、コンピューターの一例である。
【0368】
上記のような本実施形態のプログラムによれば、発送の遅れにより、実際にパレットPが目的地に到着する日時が、到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、到着日時の近辺で、パレットPの詳細な位置情報を取得することができる。
【0369】
以上、本開示の実施形態について説明したが、本開示の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
【0370】
〔本開示のまとめ〕
以下、本開示のまとめを付記する。
【0371】
(付記1)現在の日時を示す現在日時を取得する制御部と、第1対象物が発送される第1目的地と、前記第1対象物が前記第1目的地に発送される日時を示す発送日時と、を記憶する記憶部と、前記現在日時が前記発送日時よりも前の日時である場合に、前記第1対象物の位置を示す第1位置情報を第1間隔で取得する取得部と、を備え、前記取得部は、前記現在日時が前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記第1位置情報を、前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得する、監視端末。
【0372】
付記1の監視端末は、現在日時が発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を、第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。従って、付記1の監視端末によれば、発送の遅れにより、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、第1対象物の詳細な位置情報を取得することができる。
【0373】
(付記2)前記記憶部は、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、前記取得部は、前記現在日時が、前記発送日時よりも後の日時かつ、前記第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得する、付記1に記載の監視端末。
【0374】
付記2の監視端末は、現在日時が発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔より短い第2間隔で取得する。また、付記2の監視端末は、現在日時が、発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔よりも短い第3間隔で取得する。
【0375】
このように付記2では、現在の日時が第1到着日時に近づくほど、監視端末の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、第1対象物のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0376】
(付記3)前記制御部は、前記現在日時が前記第1到着日時となった場合に、前記第1位置情報に基づいて前記第1対象物から前記第1目的地までの距離を算出し、前記取得部は、前記距離が第1距離より長い場合に、前記第1位置情報を前記第3間隔よりも短い第4間隔で取得する、付記2に記載の監視端末。
【0377】
付記3の監視端末は、現在日時が発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。また、付記3の監視端末は、現在日時が、発送日時よりも後の日時かつ、第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔よりも短い第3間隔で取得する。
【0378】
さらに、付記3の監視端末は、現在日時が第1到着日時となった場合に、第1位置情報に基づいて第1対象物から第1目的地までの距離を算出し、算出された距離が第1距離より長い場合、すなわち、第1到着日時に実際に第1対象物が第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1位置情報を第3間隔よりも短い第4間隔で取得する。
【0379】
このように付記3では、現在の日時が第1到着日時に近づくほど、監視端末の測位間隔がより短くなるのに加えて、第1到着日時に実際に第1対象物が第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1到着日時以降も、監視端末は第3間隔より短い第4間隔で第1位置情報を取得する。従って、発送の遅れにより、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時の近辺で、第1対象物のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0380】
(付記4)前記記憶部は、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、前記制御部は、前記現在日時が前記第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報に基づいて前記第1対象物から前記第1目的地までの距離を算出し、前記制御部は、前記距離に基づいて、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を、前記第1到着日時から前記第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時に変更し、前記取得部は、前記現在日時が前記発送日時よりも後の日時かつ、前記第2到着日時に対して前記所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得する、付記1に記載の監視端末。
【0381】
付記4の監視端末は、現在日時が発送日時よりも前の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔で取得する一方、現在日時が発送日時よりも後の日時である場合に、第1位置情報を第1間隔よりも短い第2間隔で取得する。また、付記4の監視端末は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報に基づいて第1対象物から第1目的地までの距離を算出する。
【0382】
付記4の監視端末は、算出した距離に基づいて、第1対象物が第1目的地に到着する日時を、第1到着日時から第2到着日時に変更する。そして、付記4の監視端末は、現在日時が発送日時よりも後の日時かつ、第2到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1位置情報を第2間隔よりも短い第3間隔で取得する。
【0383】
このように付記4では、監視端末は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1対象物から第1目的地までの距離に基づいて、実際に第1対象物が第1目的地に到着すると予想される第2到着日時を算出する。付記4では、このような第2到着日時に近づくほど、監視端末の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際に第1対象物が第1目的地に到着すると予想される第2到着日時の近辺で、第1対象物のより詳細な位置情報を取得できる。
【0384】
(付記5)前記第1対象物の移動を検出する検出部をさらに備え、前記制御部は、前記検出部が前記第1対象物の移動を検出した日時を示す移動日時と、前記発送日時と、の時間差が所定の時間より大きい場合に、前記発送日時を、前記移動日時が示す日時に変更する、付記1から4のいずれか一項に記載の監視端末。
【0385】
付記5のように、発送日時を、移動日時が示す日時に変更することにより、実際に第1対象物の発送が開始されたと推定される日時を起点として測位間隔の制御が行われるため、発送の遅延が原因で監視端末の消費電力が無駄に増えることを回避できる。
【0386】
(付記6)情報処理装置と通信する第1通信部を備え、前記記憶部は、当該監視端末の識別情報を示す第1識別情報を記憶し、前記制御部は、前記第1識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信する、付記1から5のいずれか一項に記載の監視端末。
【0387】
付記6によれば、監視端末の位置、すなわち監視端末が取り付けられた第1対象物の位置を、情報処理装置に知らせることができる。
【0388】
(付記7)第2対象物の位置を示す第2位置情報を取得する他の監視端末と通信する第2通信部をさらに備え、前記制御部は、前記他の監視端末の電池残量と、前記他の監視端末の識別情報を示す第2識別情報と、を、前記他の監視端末から取得し、前記制御部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より大きい場合に、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信し、前記制御部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より小さい場合に、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信しない、付記6に記載の監視端末。
【0389】
付記7によれば、例えば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末のみが位置情報の取得及び各種情報の送信を行うため、複数の監視端末のトータルの消費電力を抑制できる。
【0390】
(付記8)前記制御部は、前記第2対象物が発送される第2目的地を前記他の監視端末から取得し、前記制御部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より大きい場合かつ、前記第2目的地に到着したと判定した場合に、前記第2目的地に到着したことを前記情報処理装置に送信する、付記7に記載の監視端末。
【0391】
付記8によれば、例えば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末のみが位置情報の取得及び各種情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制できる。
【0392】
(付記9)前記制御部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より大きい場合かつ、前記第1目的地に到着したと判定した場合に、前記第1目的地に到着したことを、前記情報処理装置と、前記他の監視端末と、に送信する、付記8に記載の監視端末。
【0393】
付記9によれば、例えば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末のみが位置情報の取得及び各種情報の送信を行うため、複数の監視端末10のトータルの消費電力を抑制できる。
【0394】
(付記10)前記制御部は、前記第2対象物が発送される第2目的地に到着する日時を示す第3到着日時を、前記他の監視端末から取得し、前記取得部は、当該監視端末の電池残量が前記他の監視端末の電池残量より大きい場合かつ、前記現在日時が前記第3到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得する、付記7に記載の監視端末。
【0395】
付記10によれば、例えば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末のみが位置情報の取得及び各種情報の送信を行うため、複数の監視端末のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0396】
また、付記10によれば、省電力状態に移行した他の監視端末の到着日時に近づくほど、位置情報を取得する監視端末の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に他の監視端末の目的地に到着する日時が、他の監視端末の到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、他の監視端末の到着日時の近辺で、他の監視端末が取り付けられた対象物のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0397】
(付記11)第2対象物の位置を示す第2位置情報を取得する他の監視端末と通信する第2通信部をさらに備え、前記制御部は、前記他の監視端末の衛星信号強度と、前記他の監視端末の識別情報を示す第2識別情報と、を、前記他の監視端末から取得し、前記制御部は、当該監視端末の衛星信号強度が前記他の監視端末の衛星信号強度より大きい場合に、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信し、前記制御部は、当該監視端末の衛星信号強度が前記他の監視端末の衛星信号強度より小さい場合に、前記第1識別情報と、前記第2識別情報と、前記第1位置情報と、を前記情報処理装置に送信しない、付記6に記載の監視端末。
【0398】
付記11によれば、例えば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、衛星信号強度が最も大きい監視端末のみが位置情報の取得及び各種情報の送信を行うため、複数の監視端末のトータルの消費電力を抑制できる。
【0399】
(付記12)第1対象物に取り付けられ、前記第1対象物の位置を示す第1位置情報を所定の間隔で取得する第1監視端末と、前記第1監視端末と通信する通信部と、前記第1対象物が発送される第1目的地と、前記第1対象物が前記第1目的地に発送される日時を示す第1発送日時と、を記憶する記憶部と、現在の日時を示す現在日時を取得し、前記現在日時が前記第1発送日時よりも前の日時である場合に前記第1位置情報を第1間隔で取得することを前記第1監視端末に指示し、前記現在日時が前記第1発送日時よりも後の日時である場合に前記第1位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、制御部と、を有する情報処理装置と、を備える、端末管理システム。
【0400】
付記12の端末管理システムによれば、発送の遅れにより、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、第1対象物の詳細な位置情報を取得することができる。
【0401】
(付記13)前記情報処理装置の前記記憶部は、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、前記情報処理装置の前記制御部は、前記現在日時が、前記第1発送日時よりも後の日時かつ、前記第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、付記12に記載の端末管理システム。
【0402】
付記13の端末管理システムによれば、第1到着日時に近づくほど、第1監視端末の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第1到着日時の近辺で、第1対象物のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0403】
(付記14)前記情報処理装置の前記制御部は、前記現在日時が前記第1到着日時となった場合に、前記第1位置情報に基づいて前記第1対象物から前記第1目的地までの距離を算出し、前記距離が第1距離より長い場合に、前記第1位置情報を前記第3間隔よりも短い第4間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、付記13に記載の端末管理システム。
【0404】
付記14の端末管理システムによれば、第1到着日時に近づくほど、第1監視端末の測位間隔がより短くなるのに加えて、第1到着日時に実際に第1対象物が第1目的地に到着していないと推定される場合に、第1到着日時以降も第3間隔より短い第4間隔で第1位置情報が取得される。従って、発送の遅れにより、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時の近辺で、第1対象物のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0405】
(付記15)前記情報処理装置の記憶部は、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を示す第1到着日時を記憶し、前記情報処理装置の前記制御部は、前記現在日時が前記第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報に基づいて前記第1対象物から前記第1目的地までの距離を算出し、前記距離に基づいて、前記第1対象物が前記第1目的地に到着する日時を、前記第1到着日時から前記第1到着日時とは異なる日時を示す第2到着日時に変更し、前記現在日時が前記第1発送日時よりも後の日時かつ、前記第2到着日時に対して前記所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、付記12に記載の端末管理システム。
【0406】
付記15の端末管理システムでは、情報処理装置の制御部は、現在日時が第1到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、第1対象物から第1目的地までの距離を算出し、その距離に基づいて、実際に第1対象物が第1目的地に到着すると予想される第2到着日時を算出する。付記15では、このような第2到着日時に近づくほど、第1監視端末の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第1対象物が第1目的地に到着する日時が、第1到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、実際に第1対象物が第1目的地に到着すると予想される第2到着日時の近辺で、第1対象物のより詳細な位置情報を取得できる。
【0407】
(付記16)前記情報処理装置の前記制御部は、前記第1監視端末から前記第1対象物の移動を検出した日時を示す移動日時を取得し、前記移動日時と、前記第1発送日時と、の時間差が所定の時間より大きい場合に、前記第1発送日時を、前記移動日時が示す日時に変更する、付記12から15のいずれか一項に記載の端末管理システム。
【0408】
付記16のように、第1発送日時を、第1監視端末から取得された移動日時が示す日時に変更することにより、実際に第1対象物の発送が開始されたと推定される日時を起点として測位間隔の制御が行われるため、発送の遅延が原因で第1監視端末の消費電力が無駄に増えることを回避できる。
【0409】
(付記17)第2対象物に取り付けられ、前記第2対象物の位置を示す第2位置情報を所定の間隔で取得する第2監視端末をさらに備え、前記情報処理装置の前記通信部は、前記第2監視端末と通信し、前記情報処理装置の前記記憶部は、前記第2対象物が発送される第2目的地と、前記第2対象物が前記第2目的地に発送される日時を示す第2発送日時と、前記第1対象物を前記第1目的地に発送する手段である第1発送手段と、前記第2対象物を前記第2目的地に発送する手段である第2発送手段と、を記憶し、前記情報処理装置の前記制御部は、前記第1発送手段と前記第2発送手段とが同一の発送手段である場合に、前記情報処理装置とは通信を行わない省電力状態に移行することを前記第1監視端末及び前記第2監視端末のいずれか一方に指示する、付記12に記載の端末管理システム。
【0410】
上記のような付記17によれば、例えば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で発送されるシチュエーションにおいて、第1監視端末及び第2監視端末のいずれか一方が省電力状態になるため、複数の監視端末のトータルの消費電力を抑制できる。
【0411】
(付記18)前記情報処理装置の前記制御部は、前記第1監視端末の電池残量と、前記第2監視端末の電池残量と、を取得し、前記第1監視端末の電池残量が、前記第2監視端末の電池残量より小さい場合、前記省電力状態に移行することを前記第1監視端末に指示し、前記第2監視端末の電池残量が、前記第1監視端末の電池残量より小さい場合、前記省電力状態に移行することを前記第2監視端末に指示する、付記17に記載の端末管理システム。
【0412】
上記のような付記18によれば、例えば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で同じ目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末のみが位置情報の取得及び各種情報の送信を行うため、複数の監視端末のトータルの消費電力を抑制できる。
【0413】
(付記19)前記情報処理装置の前記制御部は、前記第2監視端末の電池残量が前記第1監視端末の電池残量より小さい場合かつ、前記第1監視端末が前記第1目的地に到着したと判定した場合に、前記省電力状態に移行することを前記第1監視端末に指示し、前記第2監視端末の電池残量が前記第1監視端末の電池残量より小さい場合かつ、前記第1監視端末が前記第2目的地に到着したと判定した場合に、前記第1監視端末が前記第2目的地に到着したことを前記第2監視端末に通知する、付記18に記載の端末管理システム。
【0414】
付記19によれば、例えば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末のみが位置情報の取得及び各種情報の送信を行うため、複数の監視端末のトータルの消費電力を抑制できる。
【0415】
(付記20)前記情報処理装置の前記記憶部は、前記第2対象物が前記第2目的地に到着する日時を示す第3到着日時を記憶し、前記情報処理装置の前記制御部は、前記第2監視端末の電池残量が前記第1監視端末の電池残量より小さい場合かつ、前記現在日時が前記第3到着日時に対して所定の時間内の日時である場合に、前記第1位置情報を前記第2間隔よりも短い第3間隔で取得することを前記第1監視端末に指示する、付記17に記載の端末管理システム。
【0416】
付記20によれば、複数の監視端末が、それぞれ対象物に取り付けられた状態で、同一の発送手段で異なる目的地に発送されるシチュエーションにおいて、電池残量が最も大きい監視端末のみが位置情報の取得及び各種情報の送信を行うため、複数の監視端末のトータルの消費電力を抑制することが可能である。
【0417】
また、付記20によれば、省電力状態に移行した第2監視端末の第3到着日時に近づくほど、第1位置情報を取得する第1監視端末の測位間隔がより短くなるため、発送の遅れにより、実際に第2監視端末の第2目的地に到着する日時が、第3到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、第3到着日時の近辺で、第2対象物のより詳細な位置情報を取得することができる。
【0418】
(付記21)対象物に取り付けられた監視端末が前記対象物の位置を示す位置情報を所定の間隔で取得することと、情報処理装置が現在の日時を示す現在日時を取得することと、前記情報処理装置が、前記現在日時が前記対象物が目的地に発送される日時を示す発送日時よりも前の日時である場合に、前記位置情報を第1間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、前記情報処置装置が、前記現在日時が前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、を含む、端末管理方法。
【0419】
付記21の端末管理方法によれば、発送の遅れにより、実際に対象物が目的地に到着する日時が、到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、到着日時の近辺で、対象物の詳細な位置情報を取得することができる。
【0420】
(付記22)現在の日時を示す現在日時が、監視端末が取り付けられる対象物が目的地に発送される日時を示す発送日時よりも前の日時である場合に、前記監視端末が前記対象物の位置を示す位置情報を第1間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、前記現在日時が、前記発送日時よりも後の日時である場合に、前記位置情報を前記第1間隔よりも短い第2間隔で取得することを前記監視端末に指示することと、をコンピューターに実行させる、プログラム。
【0421】
付記22のプログラムによれば、発送の遅れにより、実際に対象物が目的地に到着する日時が、到着日時よりも大きく遅延した場合であっても、到着日時の近辺で、対象物の詳細な位置情報を取得することができる。
【符号の説明】
【0422】
1…端末管理システム、10…監視端末、11…GPS受信回路(取得部)、12…第1通信回路(第1通信部)、13…第2通信回路(第2通信部)、14…ジャイロセンサー(検出部)、15…加速度センサー(検出部)、18…記憶装置(記憶部)、19…プロセッサー(制御部)、20…管理サーバー(情報処理装置)、30…監視端末、31…第1監視端末、32…第2監視端末、33…第3監視端末、40…管理サーバー(情報処理装置)、41…通信回路(通信部)、42…記憶装置(記憶部)、43…プロセッサー(制御部)、P…パレット、P1…第1パレット、P2…第2パレット、P3…第3パレット、100…人工衛星
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