(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150152
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】測定方法及び測定装置
(51)【国際特許分類】
G01R 27/02 20060101AFI20241016BHJP
G01R 31/389 20190101ALI20241016BHJP
H01M 10/48 20060101ALI20241016BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
G01R27/02 A
G01R31/389
H01M10/48 P
H02J7/00 Q
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063418
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】000227180
【氏名又は名称】日置電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002468
【氏名又は名称】弁理士法人後藤特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】寺西 望
【テーマコード(参考)】
2G028
2G216
5G503
5H030
【Fターム(参考)】
2G028BE04
2G028CG08
2G216AB01
2G216BA51
5G503AA01
5G503BB01
5G503EA09
5G503FA06
5G503GD03
5G503GD06
5H030AS08
5H030DD11
5H030FF41
(57)【要約】
【課題】測定装置と測定対象との間に介在する接続部材が測定値に与える影響を低減する。
【解決手段】測定対象に接続される接続部材を介して測定対象のインピーダンスを測定する測定装置を用いた測定方法は、前記接続部材を介さずに前記測定装置で固有のインピーダンスを有する基準デバイスのインピーダンスを測定して第一測定基準値を取得し、前記接続部材を介して前記測定装置で前記基準デバイスのインピーダンスを測定して第二測定基準値を取得し、前記接続部材を介して前記測定装置で前記測定対象のインピーダンスを測定して測定値を取得し、前記第二測定基準値から前記第一測定基準値を減算した減算値を、前記測定値から減算して前記測定値を補正する。
【選択図】
図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
測定対象に接続される接続部材を介して前記測定対象のインピーダンスを測定する測定装置を用いた測定方法であって、
前記接続部材を介さずに前記測定装置で固有のインピーダンスを有する基準デバイスのインピーダンスを測定して第一測定基準値を取得し、
前記接続部材を介して前記測定装置で前記基準デバイスのインピーダンスを測定して第二測定基準値を取得し、
前記接続部材を介して前記測定装置で前記測定対象のインピーダンスを測定して測定値を取得し、
前記第二測定基準値から前記第一測定基準値を減算した減算値を、前記測定値から減算して前記測定値を補正する、
測定方法。
【請求項2】
請求項1に記載の測定方法であって、
前記接続部材は、前記測定装置に着脱可能に接続される延長ケーブルを含む、
測定方法。
【請求項3】
請求項2に記載の測定方法であって、
前記測定対象は、蓄電装置に内蔵された蓄電デバイスであり、前記蓄電装置は、前記接続部材を前記蓄電デバイスに接続するための被接続部を備え、
前記接続部材は、前記延長ケーブルに設けられたコネクタと前記被接続部との接続を可能とする変換部を含む、
測定方法。
【請求項4】
請求項3に記載の測定方法であって、
前記蓄電デバイスは、車両に搭載され、
前記被接続部は、前記蓄電デバイスを充電するためのケーブルが接続される充電口に設けられる、
測定方法。
【請求項5】
測定対象に接続される接続部材を介して前記測定対象のインピーダンスを測定する測定装置であって、
インピーダンスを測定する測定部と、
前記接続部材のインピーダンスを記憶する記憶部と、
前記測定部が前記接続部材を介して測定した前記測定対象のインピーダンスから前記記憶部に記憶された前記接続部材のインピーダンスを減算して補正後測定値を求める演算部と、
を備えた測定装置。
【請求項6】
請求項5に記載の測定装置であって、
前記接続部材が着脱可能に接続される接続部を備え、
前記測定部は、前記接続部を介して前記接続部材に接続される、
測定装置。
【請求項7】
請求項6に記載の測定装置であって、
前記接続部材は、前記接続部と前記測定対象とを接続する延長ケーブルを含む、
測定装置。
【請求項8】
請求項7に記載の測定装置であって、
前記測定対象は、蓄電装置に内蔵された蓄電デバイスであり、前記蓄電装置は、前記接続部材を前記蓄電デバイスに接続するための被接続部を備え、
前記接続部材は、前記延長ケーブルに設けられたコネクタと前記被接続部との接続を可能とする変換部を含む、
測定装置。
【請求項9】
請求項8に記載の測定装置であって、
前記蓄電デバイスは、車両に搭載され、
前記被接続部は、前記蓄電デバイスを充電するためのケーブルが接続される充電口に設けられる、
測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、測定方法及び測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電池の内部抵抗を取得する測定装置が示されている。
【0003】
この測定装置は、測定対象となる組電池に、強電ハーネス及び強電リレーを介して測定部を構成する電圧センサ及び電流センサが接続されており、測定装置は、測定部で測定した測定値に基づいて組電池の内部抵抗を取得する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような測定装置にあっては、強電ハーネス及び強電リレー等の接続部材のインピーダンスが測定値に含まれる。
【0006】
このため、この測定値に基づいて取得されるインピーダンスは、接続部材の影響を受けてしまう。
【0007】
本発明は、上記の問題点に鑑みなされたものであり、測定装置と測定対象との間に介在する接続部材が測定値に与える影響を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明のある態様の測定方法は、測定対象に接続される接続部材を介して前記測定対象のインピーダンスを測定する測定装置を用いた測定方法であって、前記接続部材を介さずに前記測定装置で固有のインピーダンスを有する基準デバイスのインピーダンスを測定して第一測定基準値を取得し、前記接続部材を介して前記測定装置で前記基準デバイスのインピーダンスを測定して第二測定基準値を取得し、前記接続部材を介して前記測定装置で前記測定対象のインピーダンスを測定して測定値を取得し、前記第二測定基準値から前記第一測定基準値を減算した減算値を、前記測定値から減算して測定値を補正する。
【発明の効果】
【0009】
この態様において、接続部材を介して測定対象を測定して得た測定値には、接続部材のインピーダンスが含まれる。また、第二測定基準値から第一測定基準値を減算した減算値は、接続部材のインピーダンスを示す。そして、測定値から減算値を減算して測定値を補正することで、接続部材を介して測定対象を測定した際のインピーダンスから接続部材のインピーダンスを除いたインピーダンスが得られる。
【0010】
このため、測定装置と測定対象との間に介在する接続部材が測定値に与える影響を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る測定方法で測定される蓄電デバイスを備えた車両の充電口を示す模式図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る測定方法で使用する測定装置を示す説明図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る測定装置に接続された延長ケーブルのコネクタに変換部が接続された状態を示す説明図である。
【
図4】
図4は、延長ケーブルのコネクタに接続される基準値付与装置を示す説明図である。
【
図5】
図5は、延長ケーブルのコネクタに接続される変換部に基準値付与装置が接続される様子を示す説明図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る測定装置のハードウエア構成を示すブロック図である。
【
図7】
図7は、本実施形態に係る測定装置の動作を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本実施形態に係る設定処理の動作を示すフローチャートである。
【
図9】
図9は、本実施形態に係る測定方法の手順を示す説明図である。
【
図11】
図11は、変換部が接続された延長ケーブルを用いる場合の測定方法の手順を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
【0013】
図1は、本実施形態に係る測定方法で測定される蓄電デバイス16(
図2参照)を備えた車両12の充電口18を示す模式図である。
図2は、本実施形態に係る測定方法で使用する測定装置10を示す説明図である。
図3は、本実施形態に係る測定装置10に接続された延長ケーブル110のコネクタ116に変換部118が接続された状態を示す説明図である。
図4は、延長ケーブル110のコネクタ116に接続される基準値付与装置(170A)を示す説明図である。
図5は、延長ケーブル110のコネクタ116に接続される変換部118に基準値付与装置(170B)が接続される様子を示す説明図である。
【0014】
なお、
図3には、
図2の蓄電装置14と比較して、正極被接続部40と負極被接続部44との間隔が広い蓄電装置14Bが示されており、測定装置10の延長ケーブル110を蓄電装置14Bに接続するために変換部118が用いられる様子が示されている。
【0015】
図1から
図3に示すように、本実施形態に係る測定方法は、測定装置10を用いて車両12に搭載された蓄電装置14の蓄電デバイス16のインピーダンス(内部抵抗)を測定する方法である。蓄電デバイス16は、車両12を駆動する駆動装置の電源を構成する。インピーダンスには、少なくとも直流の流れを妨げる抵抗を示すレジスタンス又は交流の流れを妨げるリアクタンスが含まれる。
【0016】
なお、本実施形態では、測定装置10で車両12に搭載された蓄電装置14の蓄電デバイス16のインピーダンスを測定する場合を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。測定装置10は、例えば、オートバイに搭載された蓄電装置14の蓄電デバイス16又はパーソナルコンピュータに搭載された蓄電装置14の蓄電デバイス16の測定に用いてもよい。
【0017】
また、測定装置10は、車両12、オートバイ又はパーソナルコンピュータから取り外した蓄電装置14の蓄電デバイス16を測定するのに用いてもよい。また、測定装置10が測定する測定対象は、蓄電装置14の蓄電デバイス16に限定されるものではない。測定装置10は、蓄電装置14以外の装置又は部品などのインピーダンスの測定に用いてもよい。
【0018】
図1に示すように、車両12には、蓄電装置14の蓄電デバイス16を外部から充電するための充電口18が設けられている。この充電口18には、充電装置(図示省略)から延びる延長ケーブル110のコネクタ116、又は変換部118が接続される(
図2及び
図3参照)。
【0019】
充電口18は、蓄電デバイス16を急速充電する際に用いられる(
図2及び
図3参照)。測定装置10は、この充電口18を利用することによって、蓄電装置14を車両12に搭載した状態で蓄電装置14の蓄電デバイス16のインピーダンスを測定する。
【0020】
(蓄電装置)
図2及び
図3を参照して蓄電装置14、14Bについて説明する。ここで、
図2の蓄電装置14と
図3の蓄電装置14Bとは、正極被接続部40と負極被接続部44との間隔以外は、同様に構成されている。このため、
図2の蓄電装置14について詳細に説明する。
【0021】
図2に示すように、蓄電装置14は、絶縁性を有した外装20を備える。外装20の内部には、蓄電デバイス16が収容されている。
【0022】
蓄電デバイス16としては、電気を充放電可能な蓄電池又はコンデンサを備えたキャパシタモジュールが挙げられる。本実施形態の蓄電デバイス16は、蓄電池で構成される。
【0023】
蓄電デバイス16は、直列接続された複数の電池セル22で構成される。各電池セル22で構成された蓄電デバイス16は、一例として300V以上400V以下の電圧を出力する。
【0024】
蓄電装置14の外装20には、外部と電気の遣り取りを行うための正極被接続部40が設けられている。正極被接続部40は、一例として、金属製の円柱体で構成される。正極被接続部40は、外装20から突出する。正極被接続部40は、正極配線42を介して蓄電デバイス16の正極に接続される。
【0025】
また、蓄電装置14の外装20には、外部と電気の遣り取りを行うための負極被接続部44が設けられている。負極被接続部44は、一例として、金属製の円柱体で構成される。負極被接続部44は、外装20から突出する。負極被接続部44は、負極配線46を介して蓄電デバイス16の負極に接続される。
【0026】
負極被接続部44と蓄電デバイス16の負極とを接続する負極配線46には、負極被接続部44と蓄電デバイス16の負極とを、選択的に非通電状態又は通電状態にする断続部48が設けられている。断続部48は、正極被接続部40と蓄電デバイス16の正極とを接続する正極配線42に設けることも可能である。
【0027】
断続部48は、例えば、リレー、FET(Field Effect Transistor)、又はトランジスタで構成される。本実施形態の断続部48は、リレーで構成される。なお、リレーは複数設けることも可能である。
【0028】
断続部48は、電圧信号が加えられた際にスイッチ回路50をオンにし、負極被接続部44と蓄電デバイス16の負極とを通電状態とする。また、断続部48は、電圧信号が加えられない通常時において、スイッチ回路50をオフにし、負極被接続部44と蓄電デバイス16の負極とを非通電状態とする。
【0029】
これにより、通常時において、蓄電デバイス16の出力電圧が、外装20の外側に露出した正極被接続部40と負極被接続部44との間に印加されないようにする。
【0030】
蓄電装置14は、断続部48によって通電状態を形成させるための信号が伝送された場合に断続部48を制御して通電状態を形成する被伝送部60を備える。被伝送部60は、信号を受給して断続部48を制御する受給部62を含む。
【0031】
受給部62は、第一受給雄端子64と第二受給雄端子66とを有する。各受給雄端子64、66は、一例として、金属製の円柱体で構成される。各受給雄端子64、66は、外装20から突出する。
【0032】
受給部62は、一例として、各受給雄端子64、66から電圧信号を信号として受給する。受給する電圧信号は、断続部48を作動させるために必要な電圧の信号である。一例として、受給部62の第一受給雄端子64には、5V又は12Vの電圧信号が印加される。また、受給部62の第二受給雄端子66には、0Vのグランド信号が印加される。
【0033】
また、被伝送部60は、測定装置10の後述する測定側通信部96と通信して信号を入力し、当該信号に従って断続部48を制御する蓄電側通信部70を含む。
【0034】
蓄電装置14と測定装置10との通信で用いる通信方式は、I2C(Inter-Integrated Circuit)通信、SPI(Serial Peripheral Interface)通信、RS-232C等を用いたシリアル通信、及びパラレル通信が挙げられる。
【0035】
また、蓄電装置14と測定装置10との通信は、LAN(Local Area Network)、LIN(Local Interconnect Network)、又はCAN(Controller Area Network)を用いて行うことができる。また、蓄電装置14と測定装置10との通信は、電力線通信(PLC:Power Line Communication)を用いて行うことができる。さらに、蓄電装置14と測定装置10との通信は、Ethernet(登録商標)による通信を用いて行うことができる。
【0036】
蓄電側通信部70は、第一通信雄端子72と第二通信雄端子74とを有する。各通信雄端子72、74は、一例として、金属製の円柱体で構成される。各通信雄端子72、74は、外装20から突出する。
【0037】
各通信雄端子72、74を介して測定装置10から受ける信号には、蓄電装置14の動作を指示するコマンドが含まれる。このコマンドには、一例として、断続部48を制御して蓄電デバイス16の負極と負極被接続部44とを通電状態とする通電コマンド、及び蓄電デバイス16の負極と負極被接続部44とを非通電状態とする非通電コマンドが含まれる。
【0038】
蓄電側通信部70は、通電コマンドを入力した場合、受給部62を制御し受給部62が受給した電圧信号によって断続部48を作動してスイッチ回路50をオンにする。これにより、蓄電側通信部70は、負極被接続部44と蓄電デバイス16の負極とを通電状態とする。
【0039】
蓄電側通信部70は、非通電コマンドを入力した場合、受給部62を制御し電圧信号の断続部48への供給を遮断してスイッチ回路50をオフにする。これにより、蓄電側通信部70は、負極被接続部44と蓄電デバイス16の負極とを非通電状態とする。
【0040】
各被接続部40、44、各受給雄端子64、66、及び各通信雄端子72、74は、充電口18(
図1参照)に配置されている。
【0041】
なお、本実施形態においては、蓄電装置14の外装20から突出した各被接続部40、44、各受給雄端子64、66、及び各通信雄端子72、74が充電口18(
図1参照)に配置された場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものでない。
【0042】
例えば、充電口18と蓄電装置14とが離れている場合、充電口18に設けられた各被接続部40、44、各受給雄端子64、66、及び各通信雄端子72、74を、ケーブルなどによって蓄電装置14の対応箇所に接続してもよい。
【0043】
さらに、車両12から蓄電装置14を取り外した場合でも、蓄電装置14には、車両12と接続するための各被接続部40、44、各受給雄端子64、66、及び各通信雄端子72、74に対応する箇所が設けられている。このため、これらの各被接続部40、44、各受給雄端子64、66、及び各通信雄端子72、74に対応する箇所は、測定装置10と蓄電装置14とを接続する際に利用することができる。
【0044】
また、測定装置10と蓄電装置14との接続部構造は、測定装置10と燃料電池スタックとの接続部構造、又は測定装置10と太陽電池モジュールの接続部構造などで利用することが可能である。
【0045】
そして、車両12に設けられた充電口18の仕様は、車両メーカによって異なる。その一例として充電口18に設けられ各被接続部40、44の間隔は、充電口18の仕様によって異なる。本実施形態では、
図2に示した蓄電装置14における各被接続部40、44の間隔よりも、
図3に示した蓄電装置14における各被接続部40、44の間隔が広い場合を例に挙げて説明する。
【0046】
この蓄電装置14の蓄電デバイス16のインピーダンスを測定する際には、測定装置10が用いられる。測定装置10と蓄電装置14とは、後述する接続部材80を介して接続される。
【0047】
(測定装置)
測定装置10は、測定部90と伝送部92と制御部93とを備える。測定装置10は、接続部材80を介して、蓄電デバイス16を備えた蓄電装置14に接続され、測定対象となる蓄電デバイス16のインピーダンスを測定する装置である。
【0048】
[伝送部]
伝送部92は、蓄電装置14の被伝送部60に信号を伝送する。伝送部92は、蓄電装置14の断続部48を制御するための信号を供給する供給部94を含む。また、伝送部92は、断続部48を制御して通電状態を形成するための信号を出力する測定側通信部96を含む。
【0049】
供給部94は、有底筒状の第一供給雌端子94a及び第二供給雌端子94bを備え、供給部94は、断続部48を制御するための信号を第一供給雌端子94a及び第二供給雌端子94bから供給する。供給部94は、一例として、電圧信号を信号として蓄電装置14に供給する。
【0050】
供給する電圧信号は、蓄電装置14の断続部48を作動させるために必要な電圧の信号である。供給部94が供給する電圧信号は、一例として、5V又は12Vの電圧信号が挙げられる。
【0051】
測定側通信部96は、有底筒状の第一通信雌端子96a及び第二通信雌端子96bを備え、測定側通信部96は、通電状態を形成するための信号を第一通信雌端子96a及び第二通信雌端子96bから出力する。測定側通信部96が出力する信号には、蓄電装置14の動作を指示するコマンドが含まれる。
【0052】
このコマンドは、一例として、断続部48を制御して蓄電デバイス16の負極と負極被接続部44とを通電状態とする通電コマンド、及び蓄電デバイス16の負極と負極被接続部44とを非通電状態とする非通電コマンドを含む。
【0053】
測定側通信部96が蓄電装置14へ通電コマンドを出力すると、蓄電装置14の各被接続部40、44には蓄電デバイス16の出力電圧が印加される。これにより、各被接続部40、44を介して蓄電装置14の蓄電デバイス16と外部との電気の遣り取りが可能となる。
【0054】
測定側通信部96が蓄電装置14へ非通電コマンドを出力すると、蓄電装置14の各被接続部40、44と蓄電デバイス16との通電が遮断される。これにより、蓄電装置14の蓄電デバイス16と外部との電気の遣り取りが不能となる。
【0055】
[測定部]
測定部90は、蓄電装置14の各被接続部40、44に接続され、蓄電デバイス16のインピーダンスを測定する。測定部90は、正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bを介して蓄電デバイス16に接続される。
【0056】
正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bは、有底筒状に形成され、後述する接続部材80が着脱可能に接続される接続部を構成する。これにより、測定部90は、正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bに接続された接続部材80を介して蓄電デバイス16に接続可能である。
【0057】
測定部90は、蓄電デバイス16の電圧を測定する電圧測定部100と、蓄電デバイス16に流れる電流を測定する電流測定部102とを有する。
【0058】
電圧測定部100は、正極電圧ライン112を介して正極検出雌端子90aに接続されるとともに、負極電圧ライン131を介して負極検出雌端子90bに接続される。
【0059】
電流測定部102は、正極電流ライン122を介して正極検出雌端子90aに接続されるとともに、負極電流ライン141を介して負極検出雌端子90bに接続される。各電流ライン122、141は、各電圧ライン112、131よりも太い電線で構成される。
【0060】
これにより、電圧測定部100で測定した電圧と電流測定部102で測定した電流とに基づいて、正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bに接続される蓄電デバイス16のインピーダンスが演算可能となる。演算するインピーダンスには、交流インピーダンスが含まれる。
【0061】
電流測定部102は信号発生部104を備える。信号発生部104で発生した発生信号は蓄電デバイス16に印加される。
【0062】
電流測定部102は、信号発生部104の発生信号を蓄電装置14の蓄電デバイス16に流した状態で蓄電デバイス16に流れる電流を測定信号として測定する。また、電流測定部102は、蓄電デバイス16から流れる電流を測定信号として測定する。
【0063】
(接続部材)
接続部材80は、測定装置10に着脱可能に接続される延長ケーブル110を含む(
図2参照)。延長ケーブル110は、測定装置10と蓄電装置14との離間距離に応じた長さのものが選択される。延長ケーブル110は、測定装置10に接続される接続部としての装置接続部(114a~114f)と、装置接続部(114a~114f)より延びるケーブル部114と、ケーブル部114の先端に設けられたコネクタ116とを備える。
【0064】
また、接続部材80は、延長ケーブル110のコネクタ116に着脱可能に接続される変換部118を含む(
図3参照)。変換部118は、延長ケーブル110のコネクタ116が接続できない充電口18に延長ケーブル110を接続可能とするものである。
【0065】
[装置接続部]
装置接続部(114a~114f)は、円柱体で構成される。装置接続部(114a~114f)は、ケーブル部114の一端部に設けられている。装置接続部は、測定装置10の正極検出雌端子90aに着脱可能に接続される正極検出雄端子114aと、負極検出雌端子90bに着脱可能に接続される負極検出雄端子114bとを備える。また、装置接続部は、第一通信雌端子96aに着脱可能に接続される第一通信雄端子114cと、第二通信雌端子96bに着脱可能に接続される第二通信雄端子114dとを備える。さらに、装置接続部は、第一供給雌端子94aに着脱可能に接続される第一供給雄端子114eと、第二供給雌端子94bに着脱可能に接続される第二供給雄端子114fとを備える。
【0066】
[コネクタ]
コネクタ116は、充電口18(
図1参照)に着脱可能に装着可能である。コネクタ116は、絶縁体で構成される。
【0067】
コネクタ116には、正極検出雄端子114aに正極ライン120を介して接続された正極検出雌端子130と、負極検出雄端子114bに負極ライン121を介して接続された負極検出雌端子132とが設けられている。正極検出雌端子130及び負極検出雌端子132は、有底筒状である。正極検出雌端子130は、蓄電装置14の正極被接続部40を接続可能であり、負極検出雌端子132は、蓄電装置14の負極被接続部44を接続可能である。
【0068】
また、コネクタ116には、第一通信雄端子114cにハーネス124aを介して接続された第一通信雌端子134aと、第二通信雄端子114dにハーネス124bを介して接続された第二通信雌端子134bとが設けられている。第一通信雌端子134a及び第二通信雌端子134bは、有底筒状である。第一通信雌端子134aは、蓄電装置14の第一通信雄端子72を接続可能であり、第二通信雌端子134bは、蓄電装置14の第二通信雄端子74を接続可能である。
【0069】
また、コネクタ116には、第一供給雄端子114eにハーネス126aを介して接続された第一供給雌端子136aと、第二供給雄端子114fにハーネス126bを介して接続された第二供給雌端子136bとが設けられている。第一供給雌端子136a及び第二供給雌端子136bは、有底筒状である。第一供給雌端子136aは、蓄電装置14の第一受給雄端子64を接続可能であり、第二供給雌端子136bは、蓄電装置14の第二受給雄端子66を接続可能である。
【0070】
(変換部)
変換部118は、各被接続部40、44の間隔が異なる蓄電装置14B(
図3参照)の充電口18に延長ケーブル110を接続する際に用いられる。変換部118は、仕様が異なる充電口18であっても当該充電口18と測定装置10との接続を可能とする。
【0071】
さらに、変換部118は、車両12から取り外した蓄電装置14と測定装置10との接続を可能とする。
【0072】
変換部118には、コネクタ116の正極検出雌端子130に着脱可能に接続される正極検出雄端子140と、負極検出雌端子132に着脱可能に接続される負極検出雄端子142とが設けられている。正極検出雄端子140及び負極検出雄端子142は、円柱体で構成される。正極検出雄端子140は、正極ライン150を介して正極検出雌端子160に接続されており、負極検出雄端子142は、負極ライン152を介して負極検出雌端子162に接続されている。正極検出雌端子160及び負極検出雌端子162は有底筒状である。
【0073】
正極検出雌端子160及び負極検出雌端子162の間隔は、蓄電装置14Bの正極被接続部40及び負極被接続部44の間隔に合わせて設定されている。これにより、正極検出雌端子160及び負極検出雌端子162は、蓄電装置14の正極被接続部40及び負極被接続部44を接続可能である。
【0074】
なお、本実施形態では、正極検出雌端子160及び負極検出雌端子162の間隔が蓄電装置14Bの正極被接続部40及び負極被接続部44の間隔に合わせて設定された変換部118を例に挙げて説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。
【0075】
例えば、測定装置10の測定側通信部96と蓄電装置14Bの蓄電側通信部70との通信方式が異なる場合に、測定装置10の測定側通信部96と蓄電装置14Bの蓄電側通信部70とが通信できるように通信方式を変換する変換部118であってもよい。
【0076】
このような変換部118は、測定装置10の測定側通信部96と蓄電装置14Bの蓄電側通信部70との通信方式を一致させる。これにより、測定装置10に接続された延長ケーブル110のコネクタ116と蓄電装置14Bの各被接続部40、44とは、実質的に接続可能となる。
【0077】
また、変換部118は、正極検出雌端子160及び負極検出雌端子162の間隔を蓄電装置14Bの正極被接続部40及び負極被接続部44の間隔に合わせる構造と、通信方式を一致させる構造との両者を備えるものであってもよい。
【0078】
変換部118には、コネクタ116の第一通信雌端子134aに着脱可能に接続される第一通信雄端子144aと、コネクタ116の第二通信雌端子134bに着脱可能に接続される第二通信雄端子144bとが設けられている。第一通信雄端子144a及び第二通信雄端子144bは、円柱体で構成される。第一通信雄端子144aは、接続ライン154aを介して第一通信雌端子164aに接続されており、第二通信雄端子144bは、接続ライン154bを介して第二通信雌端子164bに接続されている。第一通信雌端子164a及び第二通信雌端子164bは有底筒状である。
【0079】
第一通信雌端子164aは、蓄電装置14Bの第一通信雄端子72を接続可能である。第二通信雌端子164bは、蓄電装置14Bの第二通信雄端子74を接続可能である。
【0080】
また、変換部118には、コネクタ116の第一供給雌端子136aに着脱可能に接続される第一供給雄端子146aと、コネクタ116の第二供給雌端子136bに着脱可能に接続される第二供給雄端子146bとが設けられている。第一供給雄端子146a及び第二供給雄端子146bは、円柱体で構成される。第一供給雄端子146aは、接続ライン156aを介して遊底筒状の第一供給雌端子166aに接続されており、第二供給雄端子146bは、接続ライン156bを介して遊底筒状の第二供給雌端子166bに接続されている。第一供給雌端子166aは、蓄電装置14Bの第一受給雄端子64を接続可能である。第二供給雌端子166bは、蓄電装置14Bの第二受給雄端子66を接続可能である。
【0081】
(基準値付与装置)
図4及び
図5に示すように、測定装置10は、基準値付与装置(170A、170B)を接続可能である。測定装置10に基準値付与装置(170A、170B)を接続する方法は、測定装置10に接続部材80を介して基準値付与装置(170A、170B)を接続する方法と、測定装置10に直接基準値付与装置(170)を接続する方法(
図9参照)とが挙げられる。
【0082】
基準値付与装置(170A、170B)は、第一基準値付与装置170Aと(
図4参照)、第二基準値付与装置170Bと(
図5参照)の二種類が用意されている。両基準値付与装置170A、170Bは、同様に構成されている。
【0083】
両基準値付与装置170A、170Bのケース172内には、同じ値であって、固有のインピーダンスを有する基準デバイス174が設けられている。基準デバイス174は、抵抗値が定められた抵抗器で構成されている。基準デバイス174の抵抗値は、測定対象である蓄電デバイス16の抵抗値(内部抵抗)と同程度の値に設定されている。具体的に説明すると、基準デバイス174の抵抗値は、数mmΩ以上数百mmΩ以下の範囲内において所定の値に設定される。
【0084】
各基準値付与装置170A、170Bのケース172には、第一付与側雄端子180と第二付与側雄端子182とが設けられている。第一付与側雄端子180には、基準デバイス174の一端が接続されており、第二付与側雄端子182には、基準デバイス174の他端が接続されている。
【0085】
第一基準値付与装置170Aと第二基準値付与装置170Bとは、第一付与側雄端子180と第二付与側雄端子182との間の間隔が異なる。
【0086】
これにより、第一基準値付与装置170Aは、測定装置10に直接接続できるとともに(
図9参照)、延長ケーブル110のコネクタ116に接続できるように構成されている(
図2参照)。また、第二基準値付与装置170Bは、変換部118に接続できるように構成されている(
図5参照)。
【0087】
(制御部)
次に、制御部93の構成について説明する。
図6は、本実施形態に係る測定装置10のハードウエア構成を示すブロック図である。
【0088】
図6に示すように、制御部93は、プロセッサ200を中心に構成されている。プロセッサ200は、測定部90が接続部材80を介して測定した測定対象である蓄電デバイス16のインピーダンスから記憶部210に記憶された接続部材80のインピーダンスを減算して補正後測定値RCを求める演算部を構成する。
【0089】
プロセッサ200には、例えば測定部90、伝送部92、記憶部210、入力部212、表示部214、報知部216、時計部218、及び通信部220が接続されている。
【0090】
測定部90は、例えば電子回路で構成され、電圧測定部100で測定した電圧の変化及び電流測定部102で測定した電流の変化をプロセッサ200へ送る。プロセッサ200は、電圧測定部100及び電流測定部102からの電圧の変化及び電流の変化に基づいて蓄電デバイス16の交流抵抗を演算する。
【0091】
伝送部92は、電子回路で構成され、プロセッサ200からの制御信号に従って供給部94から電圧信号を出力する。また、伝送部92は、プロセッサ200から送られた通電コマンド及び非通電コマンドなどを出力する。
【0092】
記憶部210は、不揮発性メモリ(ROM:Read Only Memory)及び揮発性メモリ(RAM:Random Access Memory)などにより構成される。
【0093】
記憶部210は、データを読み出し可能に記憶する。記憶部210には、測定装置10の動作を制御する処理プログラムが格納される。記憶部210は、測定装置10の機能を実現する処理プログラムを格納する記憶媒体として機能する。
【0094】
また、記憶部210には、処理プログラムで使用するデータが読み出し可能に記憶される。記憶部210に記憶されるデータとしては、接続部材80である延長ケーブル110のインピーダンス、変換部118のインピーダンス、測定した測定値、及び測定結果などが挙げられる。
【0095】
入力部212は、複数の操作ボタン及び数字ボタン、又はタッチパネルで構成される。
【0096】
入力部212を構成する操作ボタンは、接続部材80の抵抗値を取得して設定する設定処理を行う際に操作される設定ボタンと、設定処理を終了する際に操作される設定終了ボタンとを含む。また、入力部212を構成する操作ボタンは、測定処理を終了する際に操作される終了ボタンと、基準デバイス174のインピーダンスを取得する際に操作される第一入力ボタンとを含む。さらに、入力部212を構成する操作ボタンは、測定装置10に接続部材80を介して基準デバイス174のインピーダンスを取得する際に操作される第二入力ボタンを含む。
【0097】
入力部212は、利用者によって入力された内容をプロセッサ200に送る。入力部212は、利用者の入力操作を受け付ける入力インターフェースとして機能する。
【0098】
表示部214は、発光ダイオード又は液晶パネル(LCD:Liquid Crystal Display)等の表示パネルが挙げられる。本実施形態の表示部214は、一例として、液晶パネルで構成される。
【0099】
表示部214は、プロセッサ200からのデータに従って表示を行う。表示部214は、一例として、測定結果等を利用者に表示する。
【0100】
報知部216は、圧電ブザー又はスピーカなどで構成される。本実施形態の報知部216は、一例として、スピーカで構成される。
【0101】
報知部216は、プロセッサ200からのデータに従って報知を行う。報知部216は、一例として、測定結果等を利用者に音声で報知する。
【0102】
時計部218は、現在の年月日及び時刻を示すととともに時間を測定する。時計部218は、現在の年月日及び時刻をプロセッサ200に出力する。時計部218が示す年月日及び時刻は、一例として、測定結果に関連付けられて記憶部210に記憶される。
【0103】
通信部220は、USB(Universal Serial Bus)、Bluetooth(登録商標)、無線LANなどで構成される。通信部220は、プロセッサ200と外部装置との間でデータの送受信を可能とする。通信部220は、データを送受信するためのインターフェースを構成する。
【0104】
前述した処理プログラムが外部装置から供給される場合、通信部220は、外部装置から処理プログラムを受信してプロセッサ200に送る。プロセッサ200は、受信した処理プログラムを記憶部210に格納する。
【0105】
プロセッサ200は、一例として、中央演算処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成される。プロセッサ200は、記憶部210に格納された処理プログラムを読み出すとともに、読み出した処理プログラムに従って動作する。これにより、プロセッサ200は、測定装置10の各部を制御して測定方法を実施する。
【0106】
また、プロセッサ200は、測定結果等を、表示部214に表示したり、報知部216から報知したり、通信部220を介して外部装置へ送信したりする。
【0107】
(動作説明)
次に、
図7から
図11を用いて、測定装置10の動作をプロセッサ200が実行する処理手順に従って説明する。
【0108】
図7は、本実施形態に係る測定装置10の動作を示すフローチャートである。
図8は、本実施形態に係る設定処理の動作を示すフローチャートである。
図9は、本実施形態に係る測定方法の手順を示す説明図である。
図10は、
図9に続く測定方法の手順を示す説明図である。
図11は、変換部118が接続された延長ケーブル110を用いる場合の測定方法の手順を示す説明図である。
【0109】
図7に示すように、測定装置10のプロセッサ200は、記憶部210に記憶された処理プログラムを実行する。すると、プロセッサ200は、メインルーチンにおいて、接続部材80の抵抗値を取得する際に操作される入力部212の設定ボタンがオン操作されたか否かを判断する(ステップS1)。
【0110】
ステップS1において、設定ボタンがオン操作されていない場合、プロセッサ200は、ステップS3の処理を行う。ステップS1において、設定ボタンがオン操作されている場合、プロセッサ200は、設定処理を実行する(ステップS2)。
【0111】
図8に示すように、設定処理において、プロセッサ200は、基準デバイス174のインピーダンスを取得する際に操作される入力部212の第一入力ボタンがオン操作されたか否かを判断する(ステップSB1)。
【0112】
ステップSB1において、第一入力ボタンがオン操作されていない場合、プロセッサ200は、ステップSB4の処理を行う。ステップSB1において、第一入力ボタンがオン操作されている場合、プロセッサ200は、ステップSB2を行う。
【0113】
ここで、利用者は、測定開始前において、蓄電装置14の蓄電デバイス16を測定する際に測定装置10に接続して使用する接続部材80の抵抗値を取得する。その具体例について説明する。
【0114】
図9に示すように、利用者は、測定装置10に第一基準値付与装置170Aを直接接続する。そして、利用者は、第一基準値付与装置170Aの基準デバイス174のインピーダンスを取得するために測定装置10の第一入力ボタンをオン操作する。
【0115】
すると、プロセッサ200は、ステップSB1において(
図8参照)、第一入力ボタンがオン操作されていると判断する。そして、プロセッサ200は、測定部90の電圧測定部100で測定した電圧及び電流測定部102で測定した電流を入力するとともに、入力した電圧及び電流に基づいて測定値を演算する(ステップSB2)。また、プロセッサ200は、演算した測定値を、第一測定基準値M1として取得し、取得した第一測定基準値M1を記憶部210に記憶して(ステップSB3)、ステップSB4行う。
【0116】
これにより、測定装置10は、接続部材80を介さずに当該測定装置10で固有のインピーダンスを有する基準デバイス174のインピーダンスを測定して第一測定基準値M1を取得する。
【0117】
ステップSB4において、プロセッサ200は、接続部材80を介して基準デバイス174のインピーダンスを取得する際に操作される入力部212の第二入力ボタンがオン操作されたか否かを判断する(ステップSB4)。
【0118】
ステップSB4において、第二入力ボタンがオン操作されていない場合、プロセッサ200は、ステップSB7の処理を行う。ステップSB4において、第二入力ボタンがオン操作されている場合、プロセッサ200は、ステップSB5を行う。
【0119】
ここで、利用者は、蓄電装置14の蓄電デバイス16を測定する際に用いる接続部材80の抵抗値を取得するために、測定装置10に接続部材80を接続して基準値付与装置(170A、170B)のインピーダンスを測定する準備を行う。
【0120】
【0121】
(変換部を使用しない場合)
図10に示すように、利用者は、測定装置10に延長ケーブル110を接続するとともに、延長ケーブル110のコネクタ116に第一基準値付与装置170Aを接続する。そして、利用者は、延長ケーブル110を介して第一基準値付与装置170Aの基準デバイス174のインピーダンスを取得するために第二入力ボタンを操作する。
【0122】
(変換部を使用する場合)
図11に示すように、変換部118を接続した延長ケーブル110を用いて測定を行う場合、利用者は、変換部118が接続された延長ケーブル110を測定装置10に接続するとともに、変換部118に第二基準値付与装置170Bを接続する。そして、利用者は、変換部118が接続された延長ケーブル110を介して第二基準値付与装置170Bの基準デバイス174のインピーダンスを取得するために第二入力ボタンを操作する。
【0123】
すると、プロセッサ200は、ステップSB4において(
図8参照)、第二入力ボタンがオン操作されていると判断する。そして、プロセッサ200は、測定部90の電圧測定部100で測定した電圧及び電流測定部102で測定した電流を入力するとともに、入力した電圧及び電流に基づいて測定値を演算する(ステップSB5)。また、プロセッサ200は、演算した測定値を、第二測定基準値M2として取得し、取得した第二測定基準値M2を記憶部210に記憶して(ステップSB6)、ステップSB7行う。
【0124】
これにより、測定装置10は、接続部材80を介して当該測定装置10で基準デバイス174のインピーダンスを測定して第二測定基準値M2を取得する。
【0125】
ステップSB7において、プロセッサ200は、記憶部210から第一測定基準値M1及び第二測定基準値M2を読み出すとともに、第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算した減算値を求め、この減算値を接続部材抵抗値RJとして取得する(ステップSB7)。
【0126】
第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算した減算値である接続部材抵抗値RJは、延長ケーブル110のインピーダンス又は変換部118が接続された延長ケーブル110のインピーダンスを示す。
【0127】
そして、プロセッサ200は、接続部材抵抗値RJを記憶部210に記憶する(ステップSB8)。
【0128】
ここで、本実施形態では、設定処理が実行された際に第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算して減算値を求め場合について説明するが、本実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、プロセッサ200は、前述した減算値を定期的に求め、記憶部210に記憶された接続部材抵抗値RJを定期的に更新してもよい。記憶部210に記憶された接続部材抵抗値RJを定期的に更新して最新の値に保つことで、例えば、摩耗などによって測定装置10、延長ケーブル110、又は基準値付与装置(170A、170B)の接続部分の抵抗値が変化した場合であっても、この変化に対応することができる。
【0129】
ここで、本実施形態では、プロセッサ200が第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算して接続部材抵抗値RJを求め、接続部材抵抗値RJを記憶部210に記憶する場合について説明したが、本実施形態は、これに限定されるものではない。例えば、利用者が第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算して接続部材抵抗値RJを求め、利用者が接続部材抵抗値RJを入力部212から入力して記憶部210に記憶させるようにしてもよい。
【0130】
そして、プロセッサ200は、接続部材80の抵抗値を取得して設定する設定処理を終了する際に操作される設定終了ボタンが操作れたか否かを判断する(ステップSB9)。
【0131】
なお、利用者は、設定処理を終了する際に設定終了ボタンを操作する。
【0132】
ステップSB9において、設定終了ボタンが操作されていない場合、プロセッサ200は、ステップSB1からの処理を繰り返す。一方、ステップSB9において、設定終了ボタンが操作されている場合、プロセッサ200は、当該設定処理を呼び出したメインルーチンに戻り、測定を行う。
【0133】
なお、この接続部材抵抗値RJの取得は、蓄電装置14の蓄電デバイス16を測定するたびに行う必要はない。接続部材抵抗値RJの取得は、例えば、予め定められた測定回数毎、又は、測定を行う日において第一回目の測定前のみに行ってもよい。
【0134】
ここで、対象となる蓄電装置14の蓄電デバイス16の内部抵抗を測定する際に、利用者は、測定装置10に延長ケーブル110を接続するとともに、延長ケーブル110を用いて蓄電デバイス16の蓄電デバイス16を測定する。その具体例について説明する。
【0135】
図2に示すように、利用者は、測定装置10に延長ケーブル110を接続し、延長ケーブル110のコネクタ116を車両12の充電口18に接続する。そして、利用者は、コネクタ116の各検出雌端子130、132に蓄電装置14の各被接続部40、44を接続する。このとき、コネクタ116の各通信雌端子134a、134bには、蓄電装置14の各通信雄端子72、74が接続され、コネクタ116の各供給雌端子136a、136bには、蓄電装置14の各受給雄端子64、66が接続される。
【0136】
そして、プロセッサ200は、メインルーチンにおいて(
図7参照)、測定値を入力する(ステップS3)。
【0137】
具体的に説明すると、プロセッサ200は、伝送部92の供給部94に制御信号を送り、供給部94から蓄電装置14の被伝送部60の受給部62へ電圧信号を出力する。また、プロセッサ200は、伝送部92の測定側通信部96に通電コマンドを送り、測定側通信部96から蓄電装置14の蓄電側通信部70へ通電コマンドを送る。
【0138】
通電コマンドを受けた蓄電装置14の蓄電側通信部70は、受給部62を制御して受給部62が受給した電圧信号によって断続部48を作動し、スイッチ回路50をオンにする。これにより、蓄電側通信部70は、蓄電デバイス16の各電極を各被接続部40、44に接続し、測定装置10と蓄電デバイス16とを通電状態とする。
【0139】
この通電状態において、プロセッサ200は、測定部90の電圧測定部100で測定した電圧及び電流測定部102で測定した電流を入力するとともに、入力した電圧及び電流に基づいて測定値を演算する(ステップS3)。そして、プロセッサ200は、演算した測定値を、測定値M3として取得し、取得した測定値M3を記憶部210に記憶する(ステップS4)。
【0140】
これにより、測定装置10は、接続部材80を介して当該測定装置10で蓄電デバイス16のインピーダンスを測定して測定値M3を取得する。
【0141】
また、プロセッサ200は、記憶部210から接続部材抵抗値RJ及び測定値M3を読み出すとともに、測定値M3から接続部材抵抗値RJを減算した減算値を補正後測定値RCとして取得する(ステップS5)。このステップS5において、プロセッサ200は、補正後測定値RCを時計部218から取得した現在時刻と共に記憶部210に記憶する。
【0142】
これにより、測定装置10は、第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算した減算値を、測定値M3から減算して補正後測定値RCを求める。
【0143】
そして、プロセッサ200は、取得した補正後測定値RCを、表示部214に表示する(ステップS6)。このとき、プロセッサ200は、取得した補正後測定値RCを、報知部216から音声で報知してもよい。
【0144】
また、プロセッサ200は、取得した補正後測定値RCを、通信部220を介して、外部装置に送信する(ステップS7)。外部装置としては、パソコン用のモニタ、スマートフォン、タブレット端末などが挙げられ、プロセッサ200は、補正後測定値RCを送信先で表示させる。
【0145】
そして、プロセッサ200は、入力部212の終了ボタンが操作されたか否かを判断する(ステップS8)。ステップS8において、終了ボタンが操作されていない場合、プロセッサ200は、ステップS1からの処理を繰り返す。一方、ステップS8において、終了ボタンが操作されている場合、プロセッサ200は、当該処理を終了する。
【0146】
(作用及び効果)
次に、本実施形態による作用効果について説明する。
【0147】
本実施形態における測定方法は、測定対象(16)に接続される接続部材80を介して測定対象(16)のインピーダンスを測定する測定装置10を用いた測定方法である。測定方法は、接続部材80を介さずに測定装置10で固有のインピーダンスを示す基準デバイス174のインピーダンスを測定して第一測定基準値M1を取得する(ステップSB3)。測定方法は、接続部材80を介して測定装置10で基準デバイス174のインピーダンスを測定して第二測定基準値M2を取得する(ステップSB6)。測定方法は、接続部材80を介して測定装置10で測定対象(16)のインピーダンスを測定して測定値M3を取得する(ステップS4)。測定方法は、第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算した減算値(RJ)を、測定値M3から減算して測定値M3を補正する(ステップSB7及びステップS5)。
【0148】
この測定方法において、接続部材80を介して測定対象(16)を測定して得た測定値M3は、測定対象(16)のインピーダンスに接続部材80のインピーダンスが加えられた値となる。また、第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算した減算値(RJ)は、接続部材80のインピーダンスを示す。
【0149】
そして、この測定方法は、測定値M3から減算値(RJ)を減算して測定値M3を補正する。これにより、この測定方法は、接続部材80を介して測定対象(16)を測定した際のインピーダンスから接続部材80のインピーダンスを除いたインピーダンスを得ることができる。
【0150】
このため、測定装置10と測定対象(16)との間に介在する接続部材80が測定値に与える影響を低減することが可能となる。
【0151】
具体的に説明すると、測定値M3から減算値(RJ)を減算して測定値M3を補正し、補正後測定値RCを求める。この補正後測定値RCからは、接続部材80のインピーダンスを示す接続部材抵抗値RJが除かれる。このため、測定装置10に、延長ケーブル110又は変換部118、あるいは両者からなる接続部材80を接続して蓄電デバイス16のインピーダンスを測定した場合であっても、補正後測定値RCからは、接続部材80のインピーダンスを排除することができる。
【0152】
したがって、測定値に接続部材80のインピーダンスが含まれてしまう場合と比較して、蓄電デバイス16のインピーダンス、及び蓄電デバイス16のインピーダンスの一例としての内部抵抗を精度よく測定することが可能となる。
【0153】
また、本実施形態の測定方法において、接続部材80は、測定装置10に着脱可能に接続される延長ケーブル110を含む。
【0154】
この測定方法によれば、測定装置10と蓄電デバイス16とを接続する延長ケーブル110のインピーダンスを測定値から排除することが可能となる。
【0155】
このため、測定装置10から蓄電デバイス16までの離間距離に応じて延長ケーブル110の長さが変更された場合であっても、補正後測定値RCからは延長ケーブル110のインピーダンスを排除することができる。よって、本実施形態の測定方法は、測定環境に応じた補正後測定値RCの変化を低減することが可能となる。
【0156】
また、本実施形態の測定方法において、測定対象(16)は、蓄電装置14に内蔵された蓄電デバイス16であり、蓄電装置14は、接続部材80を蓄電デバイス16に接続するための各被接続部40、44を備える。接続部材80は、延長ケーブル110に設けられたコネクタ116と各被接続部40、44との接続を可能とする変換部118を含む。
【0157】
この測定方法によれば、蓄電装置14の被接続部40、44への接続形態が異なる場合には、延長ケーブル110のコネクタ116に変換部118を接続することで、コネクタ116と各被接続部40、44との接続が可能となる。この場合、接続部材80のインピーダンスには、変換部118のインピーダンスが加えられるが、補正後測定値RCからは変換部118のインピーダンスが延長ケーブル110のインピーダンスと共に排除される。
【0158】
このように、変換部118が使用される場合であっても、補正後測定値RCから変換部118のインピーダンスが排除されるので、測定環境に応じた補正後測定値RCの変化を低減することが可能となる。
【0159】
また、本実施形態の測定方法において、蓄電デバイス16は、車両12に搭載され、各被接続部40、44は、蓄電デバイス16を充電するためのケーブルが接続される充電口18に設けられている。
【0160】
この構成においては、車両12に設けられた充電口18を利用することで、車両12に搭載された蓄電デバイス16のインピーダンスの測定が可能となる。
【0161】
また、本実施形態の測定装置10は、測定対象(16)に接続される接続部材80を介して測定対象(16)のインピーダンスを測定する装置である。測定装置10は、インピーダンスを測定する測定部90と、接続部材80のインピーダンスを記憶する記憶部210とを備える。測定装置10は、測定部90が接続部材80を介して測定した測定対象(16)のインピーダンスから記憶部210に記憶された接続部材80のインピーダンスを減算して補正後測定値RCを求める演算部を構成するプロセッサ200を備える。
【0162】
この構成において、記憶部210には、当該測定装置10と測定対象(16)とを接続する接続部材80のインピーダンスが接続部材抵抗値RJとして記憶されている。
【0163】
接続部材80のインピーダンスが既知の場合、接続部材80の既知のインピーダンスを利用者が予め記憶部210に記憶させておいてもよい。
【0164】
また、接続部材80のインピーダンスが不明の場合、記憶部210に記憶する接続部材80のインピーダンスは、例えば当該測定装置10によって測定した接続部材80のインピーダンスとする。接続部材80のインピーダンスを測定する方法としては、前述した基準デバイス174を用いる方法が挙げられる。
【0165】
そして、測定部90が接続部材80を介して測定した測定対象(16)のインピーダンスから、記憶部210に記憶された接続部材80のインピーダンスを減算して補正後測定値RCを求める。これにより、接続部材80を介して測定対象(16)を測定した際のインピーダンスから接続部材80のインピーダンスを除いたインピーダンスを補正後測定値RCとして取得することができる。
【0166】
このため、測定装置10と測定対象(16)との間に介在する接続部材80が測定値に与える影響を低減することが可能となる。
【0167】
したがって、測定値に接続部材80のインピーダンスが含まれてしまう場合と比較して、蓄電デバイス16のインピーダンス、及び蓄電デバイス16のインピーダンスの一例としての内部抵抗を精度よく測定することが可能となる。
【0168】
また、本実施形態の測定装置10は、接続部材80が着脱可能に接続される接続部を構成する正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bを備える。測定部90は、正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bを介して接続部材80に接続される。
【0169】
この構成においては、測定装置10の正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bから接続部材80を取り外すことで、基準デバイス174を備えた第一基準値付与装置170Aを測定装置10に接続することができる。これにより、接続部材80を介さずに測定装置10で基準デバイス174のインピーダンスを測定して第一測定基準値M1を取得することができる。次に、測定装置10の正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bに接続部材80を取り付けることで、接続部材80を介して測定装置10で基準デバイス174のインピーダンスを測定して第二測定基準値M2を取得することができる。
【0170】
そして、接続部材80を介して測定装置10で測定対象(16)のインピーダンスを測定して測定値M3を取得し、第二測定基準値M2から第一測定基準値M1を減算した減算値(RJ)を、測定値M3から減算することで補正後測定値RCを求めることができる。
【0171】
これにより、前述した測定方法を実施することができ、前述した測定方法と同様の作用効果を得ることができる。
【0172】
また、本実施形態の測定装置10において、接続部材80は、接続部としての正極検出雌端子90a及び負極検出雌端子90bと測定対象(16)とを接続する延長ケーブル110を含む。
【0173】
この構成によれば、測定装置10と蓄電デバイス16とを接続する延長ケーブル110のインピーダンスを測定値から排除することが可能となる。
【0174】
このため、測定装置10から蓄電デバイス16までの離間距離に応じて延長ケーブル110の長さが変更された場合であっても、補正後測定値RCからは延長ケーブル110のインピーダンスを排除することができる。よって、本実施形態の測定装置10は、測定環境に応じた補正後測定値RCの変化を低減することが可能となる。
【0175】
また、本実施形態の測定装置10において、測定対象(16)は、蓄電装置14に内蔵された蓄電デバイス16であり、蓄電装置14は、接続部材80を蓄電デバイス16に接続するための各被接続部40、44を備える。接続部材80は、延長ケーブル110に設けられたコネクタ116と各被接続部40、44との接続を可能とする変換部118を含む。
【0176】
この構成によれば、蓄電装置14の各被接続部40、44への接続形態が異なる場合には、延長ケーブル110のコネクタ116に変換部118を接続することによって、コネクタ116と各被接続部40、44との接続が可能となる。この場合、接続部材80のインピーダンスには、変換部118のインピーダンスが加えられるが、補正後測定値RCからは変換部118のインピーダンスが延長ケーブル110のインピーダンスと共に排除される。
【0177】
このように、変換部118が使用される場合であっても、補正後測定値RCからは変換部118のインピーダンスが排除されるので、測定環境に応じた補正後測定値RCの変化を低減することが可能となる。
【0178】
また、本実施形態の測定装置10において、蓄電デバイス16は、車両12に搭載され、各被接続部40、44は、蓄電デバイス16を充電するためのケーブルが接続される充電口18に設けられる。
【0179】
この構成においては、車両12に設けられた充電口18を利用することで、車両12に搭載された蓄電デバイス16のインピーダンスの測定が可能となる。
【0180】
以上、本発明の実施形態について説明したが、上記実施形態は本発明の適用例の一部を示したに過ぎず、本発明の技術的範囲を上記実施形態の具体的構成に限定する趣旨ではない。
【符号の説明】
【0181】
10 測定装置
12 車両
14 蓄電装置
14B 蓄電装置
16 蓄電デバイス
18 充電口
40 正極被接続部
44 負極被接続部
80 接続部材
90 測定部
93 制御部
110 延長ケーブル
116 コネクタ
118 変換部
174 基準デバイス
180 第一付与側雄端子
182 第二付与側雄端子
200 プロセッサ
210 記憶部
M1 第一測定基準値
M2 第二測定基準値
M3 測定値
RC 補正後測定値
RJ 接続部材抵抗値