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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150173
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】コンクリートプラント
(51)【国際特許分類】
   B28C 9/02 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
B28C9/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063451
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】000206211
【氏名又は名称】大成建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001807
【氏名又は名称】弁理士法人磯野国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】田中 秀明
(72)【発明者】
【氏名】岡 幸宏
(72)【発明者】
【氏名】丸山 修
【テーマコード(参考)】
4G056
【Fターム(参考)】
4G056AA06
4G056CA01
4G056DA01
(57)【要約】
【課題】プラント施工時の手間や費用を最小限に抑えることを可能としたコンクリートプラントを提案する。
【解決手段】コンクリートプラント1は、骨材貯留槽2と、セメントサイロ3と、貯水槽4と、混合ミキサ5とを備えている。骨材貯留槽2は、上面が開口された平面視矩形状の箱型の容器21を、上端を地表面GLから突出させた状態で地中に埋設することにより形成されている。また、骨材貯留槽2の前面側には、骨材貯留槽2に骨材を供給する骨材運搬車両C2の荷台の後端が容器21の上端よりも高くなるように、骨材運搬車両C2を誘導するスロープ8が形成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
骨材貯留槽と、セメントサイロと、貯水槽と、混合ミキサとを備えるコンクリートプラントであって、
前記骨材貯留槽は、上面が開口された平面視矩形状の箱型の容器を、上端を地表面から突出させた状態で地中に埋設することにより形成されており、
前記骨材貯留槽の前面側には、前記骨材貯留槽に骨材を供給する骨材運搬車両が載り上がるスロープが形成されており、前記スロープは、前記骨材運搬車両の荷台の後端が前記容器の上端よりも高くなるように傾斜していることを特徴とする、コンクリートプラント。
【請求項2】
前記スロープの後端部と前記骨材貯留槽との間に隙間が形成されており、
前記隙間の上方に、前記骨材貯留槽に近づくに従って低くなるすりつけ版が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリートプラント。
【請求項3】
前記骨材貯留槽を囲う建屋を備えており、
前記スロープの後端に沿ってシャッターが設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリートプラント。
【請求項4】
前記骨材貯留槽の下端は、前記スロープに前記骨材運搬車両が載り上がった状態で、前記スロープの下面から地盤中に伝達される荷重の影響範囲外になる位置に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリートプラント。
【請求項5】
前記骨材貯留槽の下端は、地下水位よりも上に位置していることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリートプラント。
【請求項6】
前記骨材貯留槽内に仕切り壁が設けられていることを特徴とする、請求項1に記載のコンクリートプラント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンクリートを製造するためのコンクリートプラントに関する。
【背景技術】
【0002】
大規模な建設工事では、現場内にコンクリートプラントを設ける場合がある。コンクリートプラントを有していれば、現場内において製造したコンクリートを打設することができる。また、外部からコンクリートを搬入する場合には、輸送量に制限があるが、現場内においてコンクリートを製造すれば、コンクリートを搬入する場合に比べて大量のコンクリートを一度に打設することが可能となり、時間の制約が緩和される。
コンクリートプラントでは、骨材、セメント、水、混和剤等の材料を個別に貯留しておき、必要な量の材料を混錬ミキサに投入して混練りすることで、コンクリートを製造する。そのため、コンクリートプラントは、骨材を貯留するための骨材貯留槽、セメントを貯留するためのセメントサイロ、水を貯留するための貯水槽、混和剤等を貯留するためのタンク等を備えている。
【0003】
コンクリートプラントの骨材貯留槽は、運搬車両等により搬入してきた骨材を投入しやすくするために、地中に形成される場合がある。例えば、特許文献1のコンクリートプラントでは、複数の円筒状の容器を地中に埋設することにより骨材貯留槽が形成されている。
骨材貯留槽を形成する際には、容器を埋設することが可能な深さまで、安定勾配を確保しつつ掘削する必要がある。骨材貯留槽が深い場合(容器の高さが大きい場合)には、地盤を掘り下げる際に法面を形成する必要があるため、コンクリートプラントに要する敷地面積が大きくなる。また、掘削深さや範囲が大きいと、掘削土量も多くなり、手間や費用が増加するとともに、掘削土の貯留スペースが必要になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2020-116877号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、プラント施工時の手間や費用を最小限に抑えることを可能としたコンクリートプラントを提案することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための本発明のコンクリートプラントは、骨材貯留槽と、セメントサイロと、貯水槽と、混合ミキサとを備えている。前記骨材貯留槽は、上面が開口された平面視矩形状の箱型の容器を、上端を地表面から突出させた状態で地中に埋設することにより形成されている。また、前記骨材貯留槽の前面側には、前記骨材貯留槽に骨材を供給する骨材運搬車両が載り上がるスロープが形成されている。前記スロープは、前記骨材運搬車両の荷台の後端が前記容器の上端よりも高くなるように傾斜している。
かかるコンクリートプラントによれば、骨材貯留槽を構成する容器の上端部を地表面から突出させることで、骨材貯留槽を形成する際の掘削深さを小さくでき、その結果、掘削範囲も小さくできる。そのため、施工の手間を低減することが可能となり、ひいては、費用の低減化も可能となる。また、骨材貯留槽を平面視矩形状にすることで、複数の円筒状の容器を使用する場合に比べて槽の深さを小さくしても、必要な容積を確保できる。また、骨材貯留槽の上端を地表面から突出させているが、スロープを設けることにより、運搬車両から骨材貯留槽への骨材の供給(投入)を可能としている。
【0007】
前記スロープの後端部と前記骨材貯留槽との間に隙間が形成されている場合には、前記隙間の上方に、前記骨材貯留槽に近づくに従って低くなるすりつけ版が設けられているのが望ましい。このようにすれば、骨材が隙間に落下することを防止できる。
また、前記骨材貯留槽を囲う建屋を備えており、前記スロープの後端に沿ってシャッターが設けられていれば、周囲から骨材貯留槽内に雨水等が浸入することを防止し、ひいては、骨材の含水率の上昇等を抑制できる。
また、前記骨材貯留槽の下端は、前記スロープに前記骨材運搬車両が載り上がった状態で、前記スロープから地盤中に伝達される荷重の影響範囲外になる位置に配置されているのが望ましい。こうすることで、骨材貯留槽に作用する側圧を最小限に抑えることができる。
また、前記骨材貯留槽の下端が地下水位よりも上に位置していれば、骨材貯留槽内への地下水の流入を抑制し、ひいては、骨材の含水率の上昇等を抑制できる。
さらに、複数の骨材を貯留する場合には、前記骨材貯留槽内に仕切り壁を設けておくのが望ましい。
【発明の効果】
【0008】
本発明のコンクリートプラントによれば、プラント施工時の手間や費用を最小限に抑えることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本発明の実施形態に係るコンクリートプラントを示す平面図である。
図2】コンクリートプラントを示す正面図である。
図3】コンクリートプラントを左側から望む側面図である。
図4】コンクリートプラントを右側から望む側面図である。
図5】比較例の骨材貯留槽と掘削範囲を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
図6】実施例の骨材貯留槽と掘削範囲を示す図であって、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態では、工事現場においてコンクリートまたはモルタルを製造するために使用されるコンクリートプラント(バッチャープラント)1について説明する。図1図4にコンクリートプラント1を示す。
コンクリートプラント1は、図1および図2に示すように、骨材貯留槽2と、セメントサイロ3と、貯水槽4と、混合ミキサ5とを備えている。
【0011】
コンクリートプラント1は、建屋6内に設けられている。すなわち、建屋6は、骨材貯留槽2、セメントサイロ3、貯水槽4および混合ミキサ5を囲っている。建屋6は、屋根61と、屋根61を支持する複数の柱62,62,…と、図示しない壁およびシャッターを備えている。図2および図3に示すように、建屋6には、アジテータ車C1が進入可能な材料投入スペース63が形成されている。材料投入スペース63の上方には、混合ミキサ5が設けられている。混合ミキサ5により製造された材料は、材料投入スペース63に停車したアジテータ車C1へ投入される。
【0012】
セメントサイロ3は、コンクリートまたはモルタルの製造に必要なセメント(固化材)を貯留する。図3に示すように、セメントサイロ3は、混合ミキサ5の上方に配設されていて、セメントサイロ3の下部に形成されたゲート(図示せず)を開口することで、混合ミキサ5に内容物(セメント)を供給可能に構成されている。
貯水槽4は、コンクリートまたはモルタルの製造に必要な水を貯留する。図3に示すように、貯水槽4は、建屋6の上部においてセメントサイロ3に並設されている。貯水槽4は、送水管41を介して混合ミキサ5に接続されている。貯水槽4と送水管41との接合部には、バルブ(図示せず)が設けられており、このバルブを制御することで、コンクリートまたはモルタルの製造に必要な量の水を貯水槽4から混合ミキサ5に供給する。
【0013】
図2および図4に示すように、骨材貯留槽2は、建屋6の床部分に形成されている。骨材貯留槽2は、上面が開口された平面視矩形状の箱型の容器21を地中に埋設することにより形成されている。骨材貯留槽2の下端(底面)は、地下水位WLよりも上に位置している。一方、骨材貯留槽2(容器21)の上端は地表面GLから突出している。こうすることで、骨材貯留槽2の地表面GLから底面までの深さを小さくして、施工時の掘削範囲および掘削土量を小さくするとともに、骨材の貯留に必要な容積を確保している。また、骨材貯留槽2には、図1に示すように、仕切り壁22が設けられている。骨材貯留槽2(容器21)の内部は、仕切り壁22によって粗骨材(砂利)の貯留スペース23と細骨材(砂)の貯留スペース24に分割されている。
【0014】
図4に示すように、骨材貯留槽2の前面側には、骨材貯留槽2に骨材を供給する骨材運搬車両C2が載り上がるスロープ8が形成されている。スロープ8は、建屋6の外側に形成されていて、スロープ8の後端に沿って建屋のシャッターが設けられている。スロープ8は、骨材運搬車両C2の荷台の後端が骨材貯留槽2(容器21)の上端よりも高くなるように傾斜している。このため、骨材貯留槽2の上端が地表面GLから突出している場合であっても、骨材運搬車両C2に積載された骨材を骨材貯留槽2に投入できる。なお、本実施形態では、スロープ8に骨材運搬車両C2が載り上がった状態で、スロープ8の下面から地盤中に伝達される荷重の影響範囲(図4の一点鎖線)の外になる位置に骨材貯留槽2の下端が配置されている。ここで、スロープ8の後端部と骨材貯留槽2との間には隙間Sが形成されている。図4に示すように、隙間Sの上方には、骨材貯留槽2に近づくに従って低くなるすりつけ版81が設けられている。すりつけ版81は、板状部材(例えば、鋼板、足場板、エキスパンドメタル)等からなり、骨材貯留槽2の上端縁から前方に向けて延設されている。隙間Sの上部にすりつけ版81を配設することで、骨材運搬車両C2から骨材貯留槽2に骨材を投入する際に、骨材が隙間Sに落下することなく、骨材貯留槽2に供給される。
【0015】
図2に示すように、骨材貯留槽2の上方(建屋6の上部)には、骨材貯留槽2に貯留された骨材を混合ミキサ5に輸送するための輸送手段7が配設されている。輸送手段7は、レール71と、クレーン用支持桁72と、クレーン73と、ホッパー74と、ベルトコンベヤ75と、バケット76とを備えている。
レール71は、クレーン用支持桁72を支持しており、建屋6の上方において、建屋6の壁面に送って横架されている(図2および図3参照)。本実施形態では、一対のレール71,71が、建屋6の長手方向(図2において左右方向)に延在している。
クレーン用支持桁72は、図3に示すように、一対のレール71,71に横架されていて、レール71の長手方向に移動可能である。すなわち、クレーン用支持桁72は、建屋6の長手方向に沿って移動可能である。クレーン用支持桁72は、クレーン73を支持している。
【0016】
クレーン73は、クレーン用支持桁72に移動可能に係止されていて、クレーン用支持桁72の長手方向(骨材貯留槽2の前後方向)に移動可能である。また、クレーン73はバケット76を上下動可能に支持している。
ホッパー74は、骨材貯留槽2の骨材を掴み、ベルトコンベヤ75の上面に投下する。図2に示すように、本実施形態のコンクリートプラント1には、細骨材用と粗骨材用の二つのホッパー74,74が配設されている。
ベルトコンベヤ75は、ホッパー74の下方から混合ミキサ5に延設されており、ホッパー74から投下された骨材を混合ミキサ5に輸送する。
【0017】
本実施形態のコンクリートプラントを利用したコンクリートの製造方法は、まず、混合ミキサ5に、骨材貯留槽2、セメントサイロ3および貯水槽から、必要な量の骨材、セメント(固化材)および水を供給するとともに混合してコンクリートまたはモルタルを製造し、製造したコンクリートまたはモルタルを混合ミキサ5からアジテータ車C1に投入する。
なお、骨材貯留槽2から混合ミキサ5への骨材の供給は、以下の手順により行う。
【0018】
まず、レール71に沿ってクレーン用支持桁72を横移動させるとともに、クレーン73をクレーン用支持桁72に沿って前後移動させることで、クレーン73を骨材貯留槽2上方の所定の位置に移動させる。次に、クレーン73によりバケット76を下降させて、骨材貯留槽2内の骨材をバケット76により採取する。骨材を採取したら、バケット76を上昇させる。続いて、クレーン73をクレーン用支持桁72に沿って前後移動させるとともに、クレーン用支持桁72をレール71に沿って横移動させて、クレーン73(バケット76)をホッパー74の上方に移動させる。クレーン73をホッパー74の上方に移動させたら、バケット76内の骨材をホッパー74に投入する。そして、ホッパー74から所定量の骨材をベルトコンベヤ75上に投下するとともに、ベルトコンベヤ75により骨材を混合ミキサ5に輸送する。
【0019】
本実施形態のコンクリートプラント1によれば、骨材貯留槽2を構成する容器21の上端部を地表面GLから突出させることで、骨材貯留槽2を形成する際(容器21を設置する際)の掘削深さを小さくでき、その結果、掘削範囲も小さくできる。そのため、施工の手間を低減することが可能となり、ひいては、費用の低減化も可能となる。また、コンクリートプラント1の用地を最小限に抑えることができる。
また、骨材貯留槽2を平面視矩形状にして上部を地表面GLから突出させることで、従来のコンクリートプラントのように複数の円筒状の容器を使用する場合に比べて槽の深さを小さくしても、必要な容積を確保できる。
【0020】
本実施形態のコンクリートプラント1は、骨材貯留槽2の上部を地表面GLから突出させているものの、スロープ8を設けているので、骨材運搬車両C2から骨材貯留槽2に骨材を直接供給(投入)できる。
また、スロープ8の後端部と骨材貯留槽2との間の隙間Sをすりつけ版81により遮蔽しているため、骨材貯留槽2に骨材を投入する際に骨材が隙間Sに落下することを防止できる。
また、建屋6には、スロープ8の後端に沿ってシャッターが設けられているため、骨材貯留槽2内の骨材に雨水が掛かることを防止し、ひいては、骨材の含水率の上昇等を抑制できる。
【0021】
また、骨材貯留槽2の下端が地下水位WLよりも上に位置しているため、骨材貯留槽2内への地下水の流入を抑制し、ひいては、骨材の含水率の上昇等を抑制できる。
また、スロープ8に骨材運搬車両C2が載り上がった状態で、スロープ8の下面から地盤中に伝達される荷重の影響範囲(図4において一点鎖線L)外になる位置に骨材貯留槽2の下端が配置されているため、骨材貯留槽2の側壁に作用する圧力を最小限に抑えることができる。その結果、骨材貯留槽2の壁厚を最小限にすることができ、ひいては、掘削範囲を縮小でき、経済的である。
さらに、骨材貯留槽2内に仕切り壁22を設けることで、複数の骨材(細骨材および粗骨材)を分けて貯留することができる。
【0022】
以下、本実施形態のコンクリートプラント(実施例)と、円筒状の容器を使用した従来のコンクリートプラント(比較例)を比較した結果を示す。図5に比較例の骨材貯留槽(容器20)を示し、図6に実施例の骨材貯留槽2を示す。
図5(a)および(b)に示すように、比較例には、骨材貯留槽として、内径φ3.5m×高さ3.0mの3つの容器20,20,20を0.5mずつ間隔を空けて、並設するものとした。比較例の3つの容器20,20,20の容積の合計は、約87mである。
図6(a)および(b)に示すように、実施例の骨材貯留槽2には、容積が約87mとなる容器21として、内寸法が幅11.5m×奥行き3.3m×高さ2.3mで、外寸法が幅11.7m×奥行き3.5m×高さ2.4mのものを使用するものとした。
なお、骨材貯留槽2を施工する際の掘削法面の勾配は、1:1(45°)とした。
【0023】
実施例では、容器21の上端から1.5mを地表面GLから突出させるものとした。実施例の掘削範囲Eは、上面が5.3m×13.5m=71.6m、下面が3.5m×11.7m=41.0m、深さ0.9mとなり、掘削土量は50.7mとなった。
一方、比較例では、容器20の上端部0.2mを地表面から突出させるものとした。比較例の掘削範囲Eは、上面が9.5m×17.6m=167.2m、下面が3.7m×11.8m=43.7m、深さ2.9mとなり、掘削土量は305.8mとなった。
したがって、本実施形態のコンクリートプラント1(実施例)によれば、従来のコンクリートプラント(比較例)と比較して、掘削範囲(平面積)および掘削土量を大幅に削減できることが確認できた。
【0024】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、前述の実施形態に限られず、前記の各構成要素については本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能である。
例えば、骨材貯留槽2の容器を埋め込む深さや、容器21上部の地表面GLからの突出長は適宜決定すればよい。また、骨材貯留槽2を構成する容器21の大きさ(容積)は、適宜決定すればよい。
前記実施形態では、スロープ8と骨材貯留槽2との隙間Sにすりつけ版81を設けるものとしたが、すりつけ版81は必要に応じて設置すればよい。また、すりつけ版81の傾斜の角度や向きは限定されるものではなく、例えば、水平であってもよい。
また、建屋6のシャッターは必要に応じて形成すればよい。
仕切り壁22は必要に応じて形成すればよい。また、仕切り壁22の数や配置は限定されるものではなく、適宜形成すればよい。
【符号の説明】
【0025】
1 コンクリートプラント
2 骨材貯留槽
21 容器
22 仕切り壁
3 セメントサイロ
4 貯水槽
5 混合ミキサ
6 建屋
7 輸送手段
8 スロープ
81 すりつけ版
C1 アジテータ車
C2 骨材運搬車両
GL 地表面
WL 地下水位
図1
図2
図3
図4
図5
図6