(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150211
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】生産性分析装置、生産性分析方法、及び、生産性分析プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/0639 20230101AFI20241016BHJP
【FI】
G06Q10/0639
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063516
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】服部 純子
(72)【発明者】
【氏名】高岡 涼子
(72)【発明者】
【氏名】池田 成志
(72)【発明者】
【氏名】鳥海 英一郎
(72)【発明者】
【氏名】高崎 和拓
(72)【発明者】
【氏名】二階堂 航平
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA20
5L049AA20
(57)【要約】 (修正有)
【課題】対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較する生産性分析装置、生産性分析方法及び生産性分析プログラムを提供する。
【解決手段】生産性分析装置による方法は、複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出することと、第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した対象チーム及び比較チームそれぞれの人時生産性に関する値と売上に関する値をプロットした散布図を生成することと、を含む。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業項目を記憶する記憶部とプロセッサとを備え、
前記プロセッサは前記記憶部と協働して、
複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと前記作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、
第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した前記対象チーム及び前記比較チームそれぞれの前記人時生産性に関する値と前記売上に関する値とをプロットした散布図を生成する、
生産性分析装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記散布図の全領域を複数の領域に分割し、前記対象チームと、前記対象チームと同じ領域にプロットされた前記比較チームと、の位置がプロットされた前記散布図を生成する、
請求項1に記載の生産性分析装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記対象チームが属する領域の人時生産性推奨値が示された前記散布図を生成する、
請求項1または2に記載の生産性分析装置。
【請求項4】
前記プロセッサは、前記対象チームが属する領域の中から、前記対象チームよりも前記人時生産性に関する値の高い優良な前記比較チームを抽出し、
前記対象チームと前記優良な比較チームとの人員計画の比較データを生成する、
請求項1または2に記載の生産性分析装置。
【請求項5】
前記作業項目は、少なくとも大項目と、前記大項目を細分化した小項目とを含み、
前記プロセッサは、前記対象チームと前記比較チームとの大項目及び小項目ごとに人員計画の比較データを生成する、
請求項1または2に記載の生産性分析装置。
【請求項6】
前記プロセッサは、選択された対象日における前記対象チームと前記比較チームとの人員計画の比較データを生成する、
請求項1または2に記載の生産性分析装置。
【請求項7】
前記記憶部は、さらに従業員データを記憶し、
前記プロセッサは、生成された前記比較データ及び前記従業員データに基づいて、前記対象チームの勤務可能人員を抽出する、
請求項4に記載の生産性分析装置。
【請求項8】
前記記憶部は、さらに従業員データを記憶し、
前記プロセッサは、生成された前記比較データ及び前記従業員データに基づいて、前記対象チームの従業員の過不足情報を生成する、
請求項4に記載の生産性分析装置。
【請求項9】
前記記憶部は、さらに従業員データを記憶し、
前記プロセッサは、生成された前記比較データ及び前記従業員データに基づいて、前記対象チームに向けた従業員に対する教育、配置転換、又は、勤務条件変更の改善案情報を生成する、
請求項4に記載の生産性分析装置。
【請求項10】
複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、
第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した前記対象チーム及び前記比較チームそれぞれの前記人時生産性に関する値と前記売上に関すると値をプロットした散布図を生成する、
生産性分析方法。
【請求項11】
複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、
第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した前記対象チーム及び前記比較チームそれぞれの前記人時生産性に関する値と前記売上に関する値とをプロットした散布図を生成する、
ことをコンピュータに実行させる、
生産性分析プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生産性分析装置、生産性分析方法、及び、生産性分析プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、各店舗における営業実績及びコスト管理に関する有用な情報を適時に抽出且つ集計し、それらの情報を効率的に分析することにより、各店舗の経営状態に関する有用な情報をリアルタイムで且つ他店舗と対比可能にユーザへ提示する経営管理補助システムが記載されている。具体的な提示として、その表示画面には、対象店舗が所属するグループチェーン(店舗チェーン)の全店舗または一部店舗の売上状況を店舗ごとにプロットされているグラフが含まれる。グラフの横軸は対象店舗が存在するエリアにおける人気度や賑わい度を表す指標であり、縦軸は対象店舗の打ち上げの成長率を表す指標である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
対象店舗と比較対象である比較店舗とを比較をする目的は、優良な比較店舗から参考となる情報を得て、対象店舗の生産性(業績)を向上させるためである。しかしながら、特許文献1の比較では、対象店舗と比較店舗が、同様の店舗の大きさや同様のサービスを行なっている店舗であるかどうかがわからないため、対象店舗の生産性成長にとって本当に意味のある比較であるかどうかは不明である。すなわち、比較対象同士で、ある程度条件が揃った状態でなければ、他店舗と比較をする意味が薄く納得性も低い。
【0005】
本開示の目的は、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる技術の提供にある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る生産性分析装置は、作業項目を記憶する記憶部とプロセッサとを備え、前記プロセッサは前記記憶部と協働して、複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと前記作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した前記対象チーム及び前記比較チームそれぞれの前記人時生産性に関する値と前記売上に関する値とをプロットした散布図を生成する。
【0007】
本開示の一態様に係る生産性分析方法は、複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと前記作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した前記対象チーム及び前記比較チームそれぞれの前記人時生産性に関する値と前記売上に関する値とをプロットした散布図を生成する。
【0008】
本開示の一態様に係る生産性分析プログラムは、複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと前記作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した前記対象チーム及び前記比較チームそれぞれの前記人時生産性に関する値と前記売上に関する値とをプロットした散布図を生成する、ことをコンピュータに実行させる。
【0009】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム又は記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本実施の形態に係る生産性分析システムの構成の一例を示す図
【
図3】本実施の形態に係る生産性分析の一例を説明する図
【
図4】本実施の形態に係る生産性分析結果の表示の一例を説明する図
【
図5】本実施の形態に係る対象チームと比較チームとの生産性比較の表示の一例を説明する図
【
図6】本実施の形態に係る対象チームと比較チームとの詳細な生産性比較の表示の一例を説明する図
【
図7A】本実施の形態に係る人員計画パターン修正画面におけるカレンダー表示画面の一例を示す図
【
図7B】本実施の形態に係る人員計画パターン修正画面における比較画面の一例を示す図
【
図8】本実施の形態に係る従業員データに関する改善案情報の一例を示す図
【
図9】本実施の形態に係る生産性分析のフローの一例を示す図
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について、詳細に説明する。ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、すでによく知られた事項の詳細説明及び実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の記載の主題を限定することは意図されていない。
【0013】
(本実施の形態)
<生産性分析システムについて>
まず初めに、生産性分析システム1について説明する。
図1は、本実施の形態に係る生産性分析システムの構成の一例を示す図である。
図2は、本実施の形態に係る業務項目の一例を示す図である。生産性分析システム1は、生産性分析装置100、計画生成装置200、予測システム300、1又は複数の作業者端末400、及び、1又は複数の店舗・本部端末500を含む。生産性分析装置100、計画生成装置200、予測システム300、作業者端末400、及び、店舗・本部端末500は、有線ケーブル又は通信ネットワークを介して互いに情報やデータを送受信可能である。有線ケーブルの例として、HDMI(登録商標)ケーブル、及び、USBケーブル等が挙げられる。通信ネットワークの例として、有線LAN、無線LAN、LTE、4G、5G、インターネット、及び、VPN(Virtual Private Network)等が挙げられる。
【0014】
生産性分析システム1は、例えばスーパーマーケットなどの複数店舗が属する小売企業において、ある対象店舗のある業務を担う対象チームと、複数の比較対象である同様の他店舗の比較チーム群とを生産性の面で比較分析し、対象チームの生産性向上を図るものである。チームとは、一つの店舗に複数存在するグループの中に複数存在する、例えば食料品チーム、日用品チーム、及び、レジチームなどである。ここで想定する対象の小売企業は、複数の店舗と、各店舗をマネジメントする本部とを有する。
【0015】
生産性分析システム1では、対象店舗の対象チームの生産性を比較チーム群と比較して分析することができるので、ユーザはより生産性の高い比較チームの情報を参考にして対象チームの人員計画を修正することができる。人員計画は、予測システム300が生成する客数予測データ、入荷・出荷計画、製造計画、及び、勤務実績などの情報を使って計画生成装置200が生成する。そこで、各店舗のマネージャなどのユーザは、計画生成装置200が生成した人員計画を、生産性分析装置100の分析結果に基づいて、適宜修正する。そして、修正された人員計画及び分析結果は、作業者端末400又は店舗・本部端末500によって閲覧することができる。生産性分析装置100、計画生成装置200、予測システム300、作業者端末400、及び、店舗・本部端末500はそれぞれ、パーソナルコンピュータ、サーバ、スマートフォン、又は、タブレットなどの電子機器である。なお、生産性分析システム1は、物流業界の企業においても、人員計画を分析及び評価するために使用されてもよい。従業員とは、契約形態に関わらず、正社員、契約社員、アルバイト、及び、パートなどを含む。なお、物流業界の場合、例えば対象企業は、複数の運送拠点と、各運送拠点をマネジメントする本部とを有するので、拠点を店舗とする。
【0016】
生産性分析装置100は、プロセッサ110、記憶部120、及び、表示部130を備える。プロセッサ110は、散布図生成部111、領域分割部112、推奨値算出部113、及び、比較部114を機能として実現する。記憶部120は、作業項目121、売上データ122、人時生産性データ123、業務量予測データ124、従業員データ125、及び、改善案情報126を記憶する。
【0017】
プロセッサ110は、記憶部120内に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサ110は、対象チーム及び比較チームの人時生産性を示す散布図を生成し、対象チームの生産性向上に有効な情報を出力する。プロセッサ110の例として、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、コントローラ、LSI(Large Scale Integration)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field-Programmable Gate Array)が挙げられる。計画生成装置200、予測システム300、作業者端末400、及び、店舗・本部端末500も、同様のプロセッサを備えてよい。
【0018】
散布図生成部111は、作業項目121が一致または類似する対象店舗の対象チーム及び比較店舗の比較チームの売上データ122及び人時生産性データ123を使って、後述する散布図(
図4参照)を生成する。
【0019】
領域分割部112は、散布図生成部111が生成した散布図を複数の領域に分割する。散布図の分割は、横軸及び縦軸それぞれを複数に分割するとよい。一つの領域内に存在するチーム同士は、売上データ122及び人時生産性データ123の値が比較的近いことを示す。なお、売上データ122の値が比較的近いチーム同士というのは、そのチームの業務の規模が近いチーム同士ともいえる。
【0020】
推奨値算出部113は、領域分割部112により分割された各領域において、各領域にプロットされたチームにとっての推奨人時生産性を算出し表示する。また、推奨値算出部113は、モデル店舗の選定も行う。なお、推奨値算出部113は、全ての領域の推奨人時生産性を算出することは必須ではなく、少なくとも対象チームが属する領域の推奨人時生産性を算出し表示するとよい。モデル店舗については、後述する。
【0021】
比較部114は、散布図及び/又は比較結果をもとに選択された1つの比較チームと対象チームを詳細に比較する。この時、選択された1つの比較チームは、対象チームよりも人時生産性が高く、優良であるといえる。つまり、優良な比較チームは、対象チームよりも人時生産性が高くてよい。また、比較部114は、比較結果及び従業員データ125に基づいて、改善案情報126を出力する。
【0022】
記憶部120は、プロセッサ110が取り扱うプログラム及びデータを記憶する。記憶部120は、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを含んでよい。また、記憶部120は、ROM(Read-Only Memory)及びRAM(Random Access Memory)を含んでよい。計画生成装置200、予測システム300、作業者端末400、及び、店舗・本部端末500も、同様の記憶部を備えてよい。
【0023】
表示部130は、液晶表示デバイス、有機ELデバイス、又はその他の表示デバイスを含んでよい。表示部130は、各種データ又は情報を表示する。計画生成装置200、予測システム300、作業者端末400、及び、店舗・本部端末500も、同様の表示部を備えてよい。
【0024】
作業項目121は、全店舗で統一して作業を分類したものであり、例えば
図2に示されるように、食品グループの業務を、大分類、中分類、小分類と、複数のレベルに分けて分類した際の各項目名である。大分類は作業を大きく分けたものであり、中分類で商品別に分ける。そして、中分類の商品ごとの作業をさらに詳細に分類したものが小分類である。対象店舗の対象チーム及び比較店舗の比較チームは、大分類、中分類、小分類のいずれかのレベルの分類で、同一または類似の分類に属する。同一の分類で比較することにより、比較の精度を上げることができる。
【0025】
なお、
図2内の必須の作業は、その商品を販売している全店舗で必須の作業である。任意の作業は、店舗ごとの固有の作業である。また、変動の作業は、製造又は前準備など、客数予測によって人時あたりの業務量が変動する作業である。固定の作業は、清掃又は店舗固有の事由など、客数予測が変わっても人時あたりの業務量が変動しない作業である。
【0026】
売上データ122は、各店舗、各グループ、又は、各チームの売上データである。売上は、年間、月間、週間、日、又は、時間など、どのような時間単位のものでもよい。また、売上データ122は必ずしも直接的な売上の金額そのものである必要はなく、売上を区分した値又は売上を四捨五入した値など、売上を間接的に表すデータでもよい。
【0027】
人時生産性データ123は、対象チームの人時生産性に関するデータである。ここでの人時生産性とは、対象チームに関わる客数予測を人員計画の計画人時で割ったものである。なお、過去の一定期間の客数実績と、対応する一定期間での人時実績で計算してもよい。なお、計画人時は、従業員の勤務条件データ及びスキルデータの少なくとも一つと、必要人時データとに基づいて、必要人時に従業員が割り当てされているデータである。計画人時データは、例えば、会社コード、店舗コード、チームコード、業務コード、日付、時間帯、必要人時、及び、従業員コードを含む。ここで、必要人時とは、業務を遂行するのに必要とされる人時(どの業務にどれだけの人時を確保したいか)であって、客数予測を人時あたり客数で割ったものである。人時とは、1人かつ1時間の単位をいう。人時あたり客数とは、1人の従業員で1時間あたりに何人のお客様に対応できるかを示す。必要人時データは、会社コード、店舗コード、チームコード、業務コード、日付、時間帯、及び、必要人時を含む。なお、人時生産性データ123は必ずしも直接的な人時生産性そのものの値である必要はなく、人時生産性を区分した値又は人時生産性を四捨五入した値など、人時生産性を間接的に表すデータでもよい。
【0028】
業務量予測データ124は、ここでは小売業界のため客数予測データである。客数予測データは、会社コード、店舗コード、チームコード、日付、時間帯、及び、予測客数を含む。業務量予測データ124である客数予測データは、客数が営業日特性ごとの傾向があるため、営業日特性ごとに、店舗もしくはチームごとに予測される。営業日特性とは、平日、休日、特売日、祝日、又は、対象店舗の周辺でのイベントの有無などによる客数の偏りの特性である。すなわち営業日特性によって、客数は変化する傾向にある。例えば、客数の過去の実績データを学習データとして機械学習を行うことによって、将来の客数予測データが生成されてよい。客数予測データは、機械学習によるものでなくともよく、例えば対象店舗のスタッフが過去の経験をもとに手動で予測することによって生成されてもよい。客数予測データは、機械学習によって生成された情報と、手動で予測した情報との両方を用いて生成されてもよい。また、営業日特性ごとに、過去の客数実績と必要だった人時実績の関係性を学習データとして機械学習を行うことによって、将来の客数予測データが生成されてもよい。なお、例えば物流業界であれば、業務量予測データ124を物流予測データ(運送する荷物の数の予測データ)とするとよい。
【0029】
従業員データ125は、対象店舗又は対象チームに属する各従業員の勤務条件(勤務可能日、勤務可能時間、雇用形態など)データ、スキル(どのスキルをどのレベルで保有しているかなど)データ、休み希望データ、及び、他従業員との相性情報データなどを含む。
【0030】
改善案情報126は、分析結果を用いてユーザが人員計画及び/又は人員計画パターンを修正できるよう、提示する情報である。対象チームと比較チームの人時に関する情報、及び/又は、従業員データ125から必要な情報が抽出されてもよい。詳細は後述する。
【0031】
計画生成装置200は、予測システム300の客数予測データ、入荷・出荷計画、製造計画、及び、勤務実績などの情報を使って、業務量予測及び人時予測を行い、人員計画及び人員計画パターンの少なくとも一方を生成する。人員計画パターンは、後述する
図7に示されるとおり、営業日特性別に最小必要人時及び最大必要人時を示す。最小必要人時は、最低限必要な業務を遂行するために必要な人時の値である。最大必要人時は、客数など業務量が多いなど変動業務が追加されることを想定した場合の人時の値である。
図7では、営業日特性として、平日(特売日を除く)、特売日、及び、土日祝(特売日を除く)の3つの特性としている。人員計画パターンは、1日単位や1時間単位などで、店舗ごと、チーム別、及び、業務別に生成されるとよく、人員計画パターンは人員計画に含まれる。人員計画は、人員パターンに基づいて人員(従業員)を割り当てて生成された月間の勤務計画、日々の作業計画、及び、スタッフ別の作業計画などである。人員計画パターンは、1つの必要人時の値であってもよいが、最小必要人時と最大必要人時の両方の値を持つことで、幅を持つことができ、思わぬハプニング又は予定外の出来事などに対応することができる。
【0032】
予測システム300は、客数予測データ、入荷・出荷計画、製造計画、及び、勤務実績などの情報を生成する。
【0033】
作業者端末400は、各店舗の従業員の中の作業員それぞれが使用する端末である。店舗・本部端末500は、各店舗および本部に設置される端末である。例えばスーパーマーケットチェーンを経営する企業がこの生産性分析システム1を使用する場合、生産性分析装置100、計画生成装置200、予測システム300、及び、店舗・本部端末500は本部または一部の店舗に設けられるとよく、作業者端末400は各店舗の従業員のうちの対象の作業者が使用するものである。
【0034】
<生産性分析について>
次に、生産性分析の詳細について説明する。
図3は、本実施の形態に係る生産性分析の一例を説明する図である。
図4は、本実施の形態に係る生産性分析結果の表示の一例を説明する図である。
図5は、本実施の形態に係る対象チームと比較チームとの生産性比較の表示の一例を説明する図である。
図6は、本実施の形態に係る対象チームと比較チームとの詳細な生産性比較の表示の一例を説明する図である。
図7A、
図7Bは、本実施の形態に係る人員計画パターン修正画面の一例を示す図であり、
図7Aはカレンダー表示画面を示し、
図7Bは比較画面を示す。
図8は、本実施の形態に係る従業員データに関する改善案情報の一例を示す図である。
図4~
図8は、表示部130、作業者端末400が備える表示部、及び、店舗・本部端末500が備える表示部の少なくとも一つに表示される画面を表している。
【0035】
図3に示すように、ユーザが生産性分析をする際は、まず、状況確認として、
図4の画面によって自分のチームである対象チームの人時あたりの業務量を確認する(
図3:i)。生産性分析装置100が生産性分析を完了すると、まず、
図4のような画面を表示する。
図4には、散布図と生産性ランキングが表示されている。まず、散布図は、縦軸が人時生産性に関する値、横軸が売上に関する値(1日あたりの平均売上)となっており、対象チーム及び複数の比較チームがプロットされている。散布図の縦軸と横軸は、他の指標を使ってもよく、縦軸と横軸を入れ替えてもよい。例えば、横軸としての売上に関する値の代わりに、店舗毎の特徴を示す他の店舗特性としてもよい。店舗特性は、例えば、店舗の売り場の広さ(単に売り場の広さともいう)、店舗の売り場の混雑度(単に売り場の混雑度ともいう)、店舗で実施されるパッキング作業のパッキング方式(単にパッキング方式ともいう)、店舗で作業が実施される作業場の広さ(単に作業場の広さともいう)、店舗で販売する商品の受注件数規模(単に受注件数規模ともいう)、等を含んでよい。
【0036】
比較チームは、対象チームと作業項目が一致または類似のチームである。類似の範囲としては、大分類と中分類の組み合わせは複数あるため、これらのうちのいくつかが異なるものであってもよい。例えば、A店とB店でいずれも冷蔵品と冷凍品(中分類)の業務があり、大分類の選択が少し異なっていたとしても、対象チームと類似のチームとみなしてよい。なお、別の類似の例として、作業の実施時間帯が類似していることも挙げられる。また、散布図は、領域分割部112により縦軸及び横軸のそれぞれが2等分された4領域に分割されている。同一の領域内にプロットされる店舗同士は、売上規模が近しく、生産性も近しいので、比較対象として有意義であるといえる。なお、領域は、6つ、又は、9つなど、4つとは異なる数に分割されてもよい。
【0037】
各領域には、推奨値算出部113により人時生産性の推奨値が示されるとともに、人時生産性が優良なモデル店舗が示される。推奨値及びモデル店舗の表示は、全ての領域に表示することは必須ではなく、少なくとも対象チームが存在する領域のものを表示してよい。推奨値は、その領域の最高人時生産性の値と最低人時生産性の値との間の一定の割合の値であってもよい。例えば
図4の散布図の領域3(左上の領域)であれば、最低人時生産性が25であり、最高人時生産性が40である。そこで、(40-25)×0.7+25=35.5を推奨値としている。一定の割合とは、ここでは0.7であり、この割合は、領域ごとに異なってもよいし、同一であってもよい。また、一定の割合は、0.5以上であることが望ましい。また、人時生産性が高すぎるチームは、人時が大幅に足りていない可能性もあるため、0.5~0.8を一定の割合とするとよい。
【0038】
モデル店舗は、推奨値の最も近くにプロットされるチームを選択してもよいし、対象チームの人時生産性より一定の割合又は一定の値ほど人時生産性が良い比較チームを選んでもよい。ユーザは、
図4を見ながら、比較先としてのモデル店舗に属する比較チームを選定する(
図3:ii)。モデル店舗の比較チームは、対象チームと作業項目が一致または類似、かつ、人時生産性が対象チームよりも高い。また、モデル店舗の選定は、ユーザが行ってもよいし、生産性分析装置100が行ってもよい。
【0039】
なお、比較チーム及びモデル店舗の選定には、比較対象の全チームのうち、高すぎる又は低すぎる人時生産性値又は売上値を持つチーム、及び、特殊な店舗特性を有する店舗のチームを除外してもよい。特殊な店舗特性とは、例えば、その店舗が他の店舗とは異なる近隣施設(例えばアミューズメントパーク、競技場、及び、イベント会場)があることで、受注件数規模が他の店舗での受注件数規模と比べて格段に大きい、などである。
【0040】
図4の右側には、対象チームと複数の比較チームの各指標が比較できるリストが表示されている。このリストには、モデル店舗に属する比較チームも表示されている。このリストには、生産性を示す値、売上、投入人時、及び、時間ごとの業務量構成が示されている。これによって、対象チームが属する領域内での、対象チームと比較チームの状況及び位置関係を確認することができる。
【0041】
そして、比較部114は、
図5、
図6の画面において、選んだ1つの比較チームとの比較を行い、比較結果を示す。ここでの比較チームはモデル店舗の比較チームでもよいし、ユーザが選んだ別の比較チームでもよい。ユーザが選ぶ場合は、
図4のリストから選択してもよい。ユーザは、この画面を確認することで、対象チームと比較チームとの比較を行う(
図3:iii)。
図5では、業務の大分類ごとに、対象チームと比較チームの必要人時を比較している。人員計画パターンに含まれる必要人時は営業日特性によって変更されるので、比較する際、営業日特性ごとに比較ができる。
図5では、対象チームと1つの比較チームとでは、製造において異なる必要人時を設定していることがわかる。
【0042】
図6では、時間ごとの投入人時の比較を大分類ごと又は小分類ごとにわかるように表示している。投入人時とは、対象業務に、対象の時間にかけた人時のことである。
図5においては、対象チームと比較チームの1日の必要人時はほとんど変わらないように見えたが、
図6で、時間ごとの人時の割り当てがかなり異なっていることが分かる。さらに、小分類ごとに人時の差を見ると、細かく異なっていることがわかる。これらの比較結果をもとに、ユーザは、人員計画及び人員計画パターンを変更することができる。すなわち、ユーザは、比較チームの人員計画パターンを参考に、対象チームの作業項目(小分類)の人時と人時割合を確認しながら、対象チームの時間帯別人時割当の修正箇所を検討する(
図3:iv)。
【0043】
また、
図7A、
図7Bのように対象チームと比較チームを比較してもよい。
図7Aのカレンダー表示から、営業日特性として、平日(特売日を除く)、特売日、土日祝(特売日を除く)又は特定の日を選択することができる。そして、
図7Aで選択された営業日特性または日の対象チーム(
図7Bの上段)の必要人時と、比較チーム(
図7Bの下段)の小分類ごと及び時間ごとの(最小)必要人時とが、
図7Bに示される。
【0044】
ユーザが、比較結果をもとに人員計画または人員計画パターンを修正すると(
図3:v)、計画生成装置200が新たな人員計画または人員計画パターンを生成する。その結果、各業務の人員が過不足となり、従業員への教育、契約変更、配置転換などが必要になってくる可能性がある。すなわち、新しい人員計画または人員計画パターンを満たそうとすると、人員が過不足する可能性がある。その場合、ユーザは、次の作業計画策定に向けて、業務・スキル別の観点で所属人員を分析し、過不足の対策(教育、配置転換または勤務条件変更)を検討する。対策としては、(A1)不足業務に対して、従業員のスキル教育を実施すること、(A2)チーム内の同スキルを持つ過剰日の人員を不足日に割り当てること、(A3)チーム内の同じスキルを持っていない過剰日の人員を教育前提で不足日に割り当てること、及び、(A4)チーム内の不足日・業務が無く、過剰要員の割当先が無い場合、チーム全体の勤務条件変更を検討することなどが挙げられる。従って、比較部114は、
図5、
図6、
図7A、
図7Bの分析結果および従業員データ125に基づいて、改善案情報126としての
図8の情報などを表示する。
図8では、
図5、
図6、
図7A、
図7Bの比較結果をもとに、左から、他の業務に配置されているスキル保有者の勤務可能人員リスト、対象スキルを教育することで業務が可能となる人員の教育推奨人員リスト、契約(例えば勤務時間)を変更することで勤務可能となる人員の契約変更推奨人員リストを示す。また、生成された比較結果及び従業員データ125に基づいて、対象チームの従業員の過不足情報を生成してもよい。この改善案をもとに、ユーザは、従業員への教育・配置転換または勤務条件変更を実施する(
図6:2-vii)。
【0045】
<生産性分析方法のフローについて>
次に、生産性分析方法のフローについて説明する。
図9は、本実施の形態に係る人時充足率分析の勤務可能・不可能人員の勤務条件を示す図である。なお、制約がない限り、フローの順序を入れ替えてもよい。以下のフローは、プログラムを実行するコンピュータによって実行されてもよい。
【0046】
プロセッサ110は、まず、対象チームと作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出する(ST1)。そして、散布図生成部111は、対象チーム及び比較チームの売上データ122及び人時生産性データ123を使って、散布図(
図4参照)を生成する(ST2)。生成された散布図は、
図4に示される。散布図は、縦軸が人時生産性に関する値、横軸が売上に関する値(1日あたりの平均売上)となっており、対象チーム及び複数の比較チームがプロットされる。
【0047】
そして、領域分割部112は、生成した散布図を複数の領域に分割する(ST3)。散布図の分割は、横軸及び縦軸それぞれを複数に分割するとよい。一つの領域内に存在するチーム同士は、売上データ122及び人時生産性データ123の値が比較的近いことを示す。そして、推奨値算出部113は、分割された各領域において、各領域にプロットされたチームにとっての推奨人時生産性を算出し表示する(ST4)。推奨値は、少なくとも対象チームが属する領域の推奨値を算出すればよい。そして、プロセッサ110は、モデル店舗に属する比較チームの選択を行う。
【0048】
比較部114は、選択されたモデル店舗に属する比較チームと対象チームの日別、時間別、及び、業務(小分類)別必要人時を比較する(ST5)。なお、プロセッサ110は、比較結果及び従業員データ125に基づいて、改善案情報126を出力してもよい。そして、本処理は終了する。
【0049】
(本実施の形態のまとめ)
以上の実施の形態の記載により、下記の技術が開示される。
【0050】
<技術1>
本実施の形態に係る生産性分析装置100は、作業項目121を記憶する記憶部120とプロセッサ110とを備え、プロセッサ110は記憶部120と協働して、複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと作業項目121が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した対象チーム及び比較チームそれぞれの人時生産性に関する値と売上に関する値をプロットした散布図を生成する。
これにより、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる。
【0051】
<技術2>
技術1に記載の生産性分析装置100において、プロセッサ110は、散布図の全領域を複数の領域に分割し、対象チームと、対象チームと同じ領域にプロットされた比較チームと、の位置がプロットされた散布図を生成する。
これにより、対象チームにとってより効果的な情報を同一領域内の比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる。
【0052】
<技術3>
技術1または2に記載の生産性分析装置100において、プロセッサ110は、対象チームが属する領域の人時生産性推奨値が示された散布図を生成する。
これにより、ユーザは、対象チームが属する領域の人時生産性推奨値を知ることができ、比較チームと比較するだけでなく、具体的に対象チームの生産性をどれほど向上させることが効果的かを知ることができる。
【0053】
<技術4>
技術1から3のいずれか1項に記載の生産性分析装置100において、プロセッサ110は、対象チームが属する領域の中から、対象チームよりも人時生産性に関する値の高い優良な比較チームを抽出し、対象チームと優良な比較チームとの人員計画の比較データを生成する。
これにより、ユーザは、対象チームよりも人時生産性が高い比較チームと、具体的な人時計画を比較することができる。人員計画には、人員計画パターンを含む。
【0054】
<技術5>
技術1から4のいずれか1項に記載の生産性分析装置100において、作業項目は、少なくとも大項目と、大項目を細分化した小項目とを含み、プロセッサ110は、対象チームと比較チームとの大項目及び小項目ごとに人員計画の比較データを生成する。
これにより、ユーザは、対象チームよりも人時生産性が高い比較チームと、大項目及び小項目ごとに具体的な人時計画を比較することができる。
【0055】
<技術6>
技術1から5のいずれか1項に記載の生産性分析装置100において、プロセッサ110は、選択された対象日における対象チームと比較チームとの人員計画の比較データを生成する。
これにより、ユーザは、対象チームよりも人時生産性が高い比較チームと、対象日における具体的な人時計画を比較することができる。
【0056】
<技術7>
技術1から6のいずれか1項に記載の生産性分析装置100において、記憶部120は従業員データ125を記憶しており、プロセッサ110は、生成された比較データ及び従業員データ125に基づいて、対象チームの勤務可能人員を抽出する。
これにより、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる上に、比較に基づいた人員計画の修正を行うための情報を得ることができる。
【0057】
<技術8>
技術1から7のいずれか1項に記載の生産性分析装置100において、記憶部120は従業員データ125を記憶しており、プロセッサ110は、生成された比較データ及び従業員データ125に基づいて、対象チームの従業員の過不足情報を生成する。
これにより、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる上に、比較に基づいた人員計画の修正を行うための情報を得ることができる。
【0058】
<技術9>
技術1から8のいずれか1項に記載の生産性分析装置100において、記憶部120は従業員データ125を記憶しており、プロセッサ110は、生成された比較データ及び従業員データ125に基づいて、対象チームに向けた従業員に対する教育、配置転換、又は、勤務条件変更の改善案情報を生成する。
これにより、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる上に、比較に基づいた人員計画の修正を行うための情報を得ることができる。
【0059】
<技術10>
本実施の形態に係る生産性分析方法は、複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した対象チーム及び比較チームそれぞれの人時生産性に関する値と前売上に関する値をプロットした散布図を生成する。
これにより、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる。
【0060】
<技術11>
本実施の形態に係る生産性分析プログラムは、複数の店舗それぞれに含まれるチームのうち、対象チームと作業項目が一致または類似する1つ以上の比較チームを抽出し、第1の座標軸を人時生産性に関する値、第2の座標軸を売上に関する値とし、取得した対象チーム及び比較チームそれぞれの人時生産性に関する値と前売上に関する値をプロットした散布図を生成することをコンピュータに実行させる。
これにより、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる。
【産業上の利用可能性】
【0061】
本開示の技術は、対象チームにとってより効果的な情報を比較チームから抽出するため、対象店舗の対象チームと、他店舗のチームであって対象チームと同様の条件範囲内の比較チームと、の生産性を比較することができる。
【符号の説明】
【0062】
1 生産性分析システム
100 生産性分析装置
110 プロセッサ
111 散布図生成部
112 領域分割部
113 推奨値算出部
114 比較部
120 記憶部
121 作業項目
122 売上データ
123 人時生産性データ
124 業務量予測データ
125 従業員データ
126 改善案情報
130 表示部
200 計画生成装置
300 予測システム
400 作業者端末
500 店舗・本部端末