(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150239
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】基板支持装置及び支持体
(51)【国際特許分類】
B41F 15/08 20060101AFI20241016BHJP
H05K 3/34 20060101ALI20241016BHJP
B41F 15/20 20060101ALI20241016BHJP
B41F 15/26 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
B41F15/08 303E
H05K3/34 505D
B41F15/20
B41F15/26 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063555
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】300071823
【氏名又は名称】株式会社ボンマーク
(74)【代理人】
【識別番号】110003199
【氏名又は名称】弁理士法人高田・高橋国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】田嶋 秀人
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 吉紀
【テーマコード(参考)】
2C035
5E319
【Fターム(参考)】
2C035AA06
5E319BB05
5E319CD29
5E319GG20
(57)【要約】
【課題】基板支持装置の厚さを抑制する。
【解決手段】基板支持装置1は、プレート3、プレート4、及びゴム製の支持体5を備える。プレート3に、表面31で開口する吸引孔33が形成される。プレート4は、表面41が表面31に対向するようにプレート3に固定される。支持体5に、吸引孔56が形成される。また、プレート4に、取付孔45が形成される。表面31に、吸引孔33の縁から吸引孔56が対向する位置まで延びる溝34が形成される。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
平坦な第1表面を有し、前記第1表面で開口する第1吸引孔が形成された第1プレートと、
平坦な第2表面及び前記第2表面が向く方向とは反対の方向を向く第3表面を有し、前記第2表面が前記第1表面に対向するように前記第1プレートに固定された第2プレートと、
第4表面と前記第4表面が向く方向とは反対の方向を向く第5表面及び第6表面とを有し、前記第4表面から前記第6表面に通じる第2吸引孔が形成されたゴム製の支持体と、
を備え、
前記第4表面と前記第6表面との距離は、前記第4表面と前記第5表面との距離より大きく、
前記第2プレートに、前記第2表面から前記第3表面に通じる取付孔が形成され、
前記支持体は、前記第4表面が前記第1表面に対向し且つ前記第5表面が前記取付孔の内部で前記第2プレートに対向するように配置された状態で前記第1プレートと前記第2プレートとに挟まれ、前記第3表面側から見て前記第6表面が露出し、
前記第1表面に、前記第1吸引孔の縁から前記第2吸引孔が対向する位置まで延びる溝が形成された基板支持装置。
【請求項2】
前記支持体は、ニトリルゴム製である請求項1に記載の基板支持装置。
【請求項3】
前記支持体に、複数の前記第2吸引孔が形成された請求項1又は請求項2に記載の基板支持装置。
【請求項4】
前記第6表面はL字形状であり、前記第6表面の一方の端部、前記第6表面のもう一方の端部、及び前記第6表面の中央部のそれぞれにおいて、前記第2吸引孔が開口する請求項3に記載の基板支持装置。
【請求項5】
前記第5表面は、前記支持体を前記第6表面側から見て前記第6表面の周囲全体を囲むように形成された請求項1又は請求項2に記載の基板支持装置。
【請求項6】
ソルダーペースト印刷機において基板を吸着支持するための装置に用いられる支持体であって、
第1表面及び前記第1表面が向く方向とは反対の方向を向く第2表面を有する土台部と、
前記第2表面から突出するように前記土台部に設けられ、前記第2表面が向く方向と同じ方向を向く第3表面を有する支持部と、
を備え、
前記第1表面から前記第3表面に通じる吸引孔が形成されたゴム製の支持体。
【請求項7】
平坦な第1表面を有する第1プレートと、
平坦な第2表面及び前記第2表面が向く方向とは反対の方向を向く第3表面を有し、前記第2表面が前記第1表面に対向するように前記第1プレートに固定された第2プレートと、
第4表面と前記第4表面が向く方向とは反対の方向を向く第5表面及び第6表面とを有するニトリルゴム製の支持体と、
を備え、
前記第4表面と前記第6表面との距離は、前記第4表面と前記第5表面との距離より大きく、
前記第2プレートに、前記第2表面から前記第3表面に通じる取付孔が形成され、
前記支持体は、前記第4表面が前記第1表面に対向し且つ前記第5表面が前記取付孔の内部で前記第2プレートに対向するように配置された状態で前記第1プレートと前記第2プレートとに挟まれ、前記第3表面側から見て前記第6表面が露出する基板支持装置。
【請求項8】
平坦な第1表面を有し、前記第1表面で開口する第1吸引孔が形成された第1プレートと、
平坦な第2表面及び前記第2表面が向く方向とは反対の方向を向く第3表面を有し、前記第2表面が前記第1表面に対向するように前記第1プレートに固定された第2プレートと、
第4表面及び前記第4表面が向く方向とは反対の方向を向く第5表面を有し、前記第4表面から前記第5表面に通じる第2吸引孔が形成されたゴム製の支持体と、
を備え、
前記第2プレートに、前記第2表面から前記第3表面に通じる取付孔が形成され、
前記支持体は、前記第4表面が前記第1表面に対向するように前記取付孔に配置され、前記第3表面側から見て前記第5表面が露出し、
前記第1表面に、前記第1吸引孔の縁から前記第2吸引孔が対向する位置まで延びる溝が形成された基板支持装置。
【請求項9】
平坦な第1表面を有する第1プレートと、
平坦な第2表面及び前記第2表面が向く方向とは反対の方向を向く第3表面を有し、前記第2表面が前記第1表面に対向するように前記第1プレートに固定された第2プレートと、
平坦な第4表面及び前記第4表面が向く方向とは反対の方向を向く第5表面を有するニトリルゴム製の支持体と、
を備え、
前記第2プレートに、前記第2表面から前記第3表面に通じる取付孔が形成され、
前記支持体は、前記第4表面が前記第1表面に対向するように前記取付孔に配置され、前記第3表面側から見て前記第5表面が露出する基板支持装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、基板支持装置と基板支持装置に用いられる支持体とに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、ソルダーペースト印刷機において基板を固定するための装置が記載されている。特許文献1に記載された装置では、基板搭載面に形成された真空吸引孔に吸着パッドが挿入される。吸着パッドは、筒状部と、末広がり形状を持った吸着部とを備える。当該装置によって基板を固定する際に、吸着パッドは、吸着部が大きく変形して基板の表面に吸着する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された装置では、基板を固定する際に、吸着パッドが上下に移動し、末広がり形状を持った吸着部が大きく変形する。このため、吸着パッドの可動域を確保するために装置自体の厚さが大きくなるといった問題があった。また、吸着部が変形して基板に吸着するため、変形前の吸着パッドの厚さも大きくしなければならなかった。
【0005】
本開示は、上述のような課題を解決するためになされた。本開示の目的は、ソルダーペースト印刷機において基板を支持するための装置であって、厚さを抑制することができる装置を提供することである。本開示の他の目的は、そのような装置において用いることが可能な支持体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に係る基板支持装置は、平坦な第1表面を有し、第1表面で開口する第1吸引孔が形成された第1プレートと、平坦な第2表面及び第2表面が向く方向とは反対の方向を向く第3表面を有し、第2表面が第1表面に対向するように第1プレートに固定された第2プレートと、第4表面と第4表面が向く方向とは反対の方向を向く第5表面及び第6表面とを有し、第4表面から第6表面に通じる第2吸引孔が形成されたゴム製の支持体と、を備える。第4表面と第6表面との距離は、第4表面と第5表面との距離より大きい。第2プレートに、第2表面から第3表面に通じる取付孔が形成される。支持体は、第4表面が第1表面に対向し且つ第5表面が取付孔の内部で第2プレートに対向するように配置された状態で第1プレートと第2プレートとに挟まれ、第3表面側から見て第6表面が露出する。第1表面に、第1吸引孔の縁から第2吸引孔が対向する位置まで延びる溝が形成される。
【0007】
本開示に係る支持体は、ソルダーペースト印刷機において基板を吸着支持するための装置に用いられる支持体である。当該支持体は、第1表面及び第1表面が向く方向とは反対の方向を向く第2表面を有する土台部と、第2表面から突出するように土台部に設けられ、第2表面が向く方向と同じ方向を向く第3表面を有する支持部と、を備える。当該支持体はゴム製であり、第1表面から第3表面に通じる吸引孔が形成される。
【0008】
また、本開示に係る基板支持装置は、
平坦な第1表面を有する第1プレートと、平坦な第2表面及び第2表面が向く方向とは反対の方向を向く第3表面を有し、第2表面が第1表面に対向するように第1プレートに固定された第2プレートと、第4表面と第4表面が向く方向とは反対の方向を向く第5表面及び第6表面とを有するニトリルゴム製の支持体と、を備える。第4表面と第6表面との距離は、第4表面と第5表面との距離より大きい。第2プレートに、第2表面から第3表面に通じる取付孔が形成される。支持体は、第4表面が第1表面に対向し且つ第5表面が取付孔の内部で第2プレートに対向するように配置された状態で第1プレートと第2プレートとに挟まれ、第3表面側から見て第6表面が露出する。
【0009】
本開示に係る基板支持装置は、平坦な第1表面を有し、第1表面で開口する第1吸引孔が形成された第1プレートと、平坦な第2表面及び第2表面が向く方向とは反対の方向を向く第3表面を有し、第2表面が第1表面に対向するように第1プレートに固定された第2プレートと、第4表面及び第4表面が向く方向とは反対の方向を向く第5表面を有し、第4表面から第5表面に通じる第2吸引孔が形成されたゴム製の支持体と、を備える。第2プレートに、第2表面から第3表面に通じる取付孔が形成される。支持体は、第4表面が第1表面に対向するように取付孔に配置され、第3表面側から見て第5表面が露出する。第1表面に、第1吸引孔の縁から第2吸引孔が対向する位置まで延びる溝が形成される。
【0010】
本開示に係る基板支持装置は、平坦な第1表面を有する第1プレートと、平坦な第2表面及び第2表面が向く方向とは反対の方向を向く第3表面を有し、第2表面が第1表面に対向するように第1プレートに固定された第2プレートと、平坦な第4表面及び第4表面が向く方向とは反対の方向を向く第5表面を有するニトリルゴム製の支持体と、を備える。第2プレートに、第2表面から第3表面に通じる取付孔が形成される。支持体は、第4表面が第1表面に対向するように取付孔に配置され、第3表面側から見て第5表面が露出する。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、基板支持装置の厚さを抑制することができる。また、基板支持装置に用いられる支持体の厚さを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】実施の形態1における基板支持装置の例を示す平面図である。
【
図2】実施の形態1における基板支持装置の例を示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、図面を参照して詳細な説明を行う。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
【0014】
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における基板支持装置1の例を示す平面図である。
図2は、実施の形態1における基板支持装置1の例を示す側面図である。
図3は、
図1のA-A断面を示す図である。
【0015】
基板支持装置1は、ソルダーペースト印刷機において、基板2を支持するための装置である。例えば、基板支持装置1は、ソルダーペースト印刷機において基板2を吸着することによって基板2を保持する。
図2では、基板支持装置1に吸着支持された基板2を一点鎖線で示している。基板支持装置1は、プレート3、プレート4、支持体5、及びボルト7を備える。
【0016】
図4は、プレート3の例を示す図である。
図5は、
図4のB-B断面を示す図である。プレート3は、表面31及び表面32を有する。表面31及び表面32は、双方とも平坦であることが望ましい。表面32は、表面31が向く方向とは反対の方向を向く。プレート3に、表面31から表面32に通じる吸引孔33が形成される。即ち、吸引孔33は、表面31で開口し、表面32で開口する。
【0017】
プレート3の表面31に、吸引孔33の縁から延びる溝34が形成される。
図4は、吸引孔33の縁から4本の溝34が延びる例を示す。
図4に示すように、溝34は、吸引孔33の縁から延びた先で分岐しても良い。また、プレート3に、表面31から表面32に通じる複数の貫通孔35が形成される。プレート3は、表面31から突出する突起36を備える。
図4は、プレート3が2つの突起36を備える例を示す。貫通孔35及び突起36は、プレート3にプレート4を固定するために用いられる。
【0018】
図6及び
図7は、プレート4の例を示す図である。
図8は、
図6に示すC-C断面を示す図である。プレート4は、表面41及び表面42を有する。表面41及び表面42は、双方とも平坦であることが望ましい。表面42は、表面41が向く方向とは反対の方向を向く。
図6は、プレート4を表面42側から見た図である。
図7は、プレート4を表面41側から見た図である。プレート4は、表面41が表面31に対向するようにプレート3に重ねられ、ボルト7を用いてプレート3に固定される。
【0019】
プレート4の表面41に、複数のねじ穴43が形成される。ねじ穴43は、プレート3に形成された貫通孔35の位置に合わせて形成される。また、プレート4の表面41に、凹部44が形成される。凹部44は、プレート3に備えられた突起36の位置に合わせて形成される。
図7は、プレート4に2つの凹部44が形成される例を示す。ねじ穴43及び凹部44は、プレート4をプレート3に固定するために用いられる。
【0020】
プレート4に、表面41から表面42に通じる取付孔45が形成される。即ち、取付孔45は、表面41で開口し、表面42で開口する。
図6から
図8は、取付孔45によって表面41に形成される開口が、取付孔45によって表面42に形成される開口よりも一回り大きい例を示す。即ち、
図6から
図8に示す例では、取付孔45の内部に段差が存在し、取付孔45の内部に表面46が形成される。表面46は、表面41が向く方向と同じ方向を向く。
【0021】
図9は、支持体5の例を示す図である。
図9(a)は支持体5の平面図を、
図9(b)は支持体5の側面図を、
図9(c)は支持体5の底面図を示す。支持体5は、基板2を実際に支持するためのゴム製の部材である。支持体5は、基板2の滑り難さの観点から、ニトリルゴム製であることが好ましい。
図9に示す例では、支持体5は、土台部51、及び支持部52を備える。土台部51及び支持部52は、それぞれゴムの塊である。
【0022】
土台部51は、支持部52よりも一回り大きい平板形状である。土台部51は、表面53及び表面54を有する。表面54は、表面53が向く方向とは反対の方向を向く。支持部52は、表面54から突出するように土台部51に設けられる。支持部52は、表面54が向く方向と同じ方向を向く表面55を有する。即ち、表面55は、表面53が向く方向とは反対の方向を向く。表面53、表面54、及び表面55は、それぞれ平坦であることが好ましい。支持部52が表面54から突出するため、表面53と表面55との距離L1は、表面53と表面54との距離L2より大きい。
図9は、(a)に具体的に示されているように、支持体5を表面55側から見て、表面54が表面55の周囲全体を囲むように形成された好適な例を示す。
【0023】
支持体5に、表面53から表面55に通じる吸引孔56が形成される。
図9は、支持体5に複数の吸引孔56が形成される好適な例を示す。
図9に示す例では、支持部52は、表面55側から見てL字形状である。即ち、表面55はL字形状である。かかる場合、支持体5に3つの吸引孔56が形成され、表面55の一方の端部(L字の一方の端部)、表面55のもう一方の端部(L字のもう一方の端部)、及び表面55の中央部(L字の折れ曲がり部)のそれぞれにおいて、吸引孔56が開口することが好ましい。
【0024】
図10は、支持体5の他の例を示す図である。
図10に示すように、支持部52は、表面55側から見てI字形状でも良い。即ち、表面55はI字形状でも良い。かかる場合、支持体5に2つの吸引孔56が形成され、表面55の一方の端部、及び表面55のもう一方の端部のそれぞれにおいて、吸引孔56が開口することが好ましい。基板支持装置1が備える支持体5は、その全てが同じ形状でなくても良い。
【0025】
次に、基板支持装置1を組み立てる手順について説明する。基板支持装置1の組立手順は、以下に示す例に限定される訳ではない。
【0026】
先ず、
図7に示すように表面41が上向きになるようにプレート4を配置し、取付孔45に支持体5を入れる。この時、支持体5の表面54が表面46に対向する、即ち表面54が取付孔45の内部でプレート4に対向するように、支持体5を配置する。
【0027】
次に、プレート3の表面31が表面41に対向するように、プレート3をプレート4の上に重ねる。この時、表面31から突出する突起36を、表面41に形成された凹部44に嵌める。これにより、プレート3とプレート4との位置決めが正確に行われる。プレート3がプレート4に重ねられることにより、支持体5の表面53がプレート3の表面31に対向する。
【0028】
次に、支持体5を取付孔45に配置してプレート3をプレート4に重ねた状態で、ボルト7を表面32側から貫通孔35に挿入し、ボルト7をねじ穴43に締め付ける。これにより、プレート3がプレート4に固定される。また、プレート3がプレート4に押し付けられることにより、土台部51がプレート3とプレート4とに挟まれ、支持体5が固定される。
【0029】
上記のように支持体5が適切に固定された状態では、支持部52の表面55は、プレート4の表面42側から見て取付孔45の内側に配置される。即ち、表面55は、プレート4の表面42側から見て露出する(
図1参照)。表面55は、表面42と面一であることが好ましい。支持部52は、表面42から僅かに突出しても良い。また、支持体5の吸引孔56は、プレート3の表面31に形成された溝34に対向するように配置される。即ち、溝34は、吸引孔33の縁から吸引孔56が対向する位置まで延びている。
【0030】
本実施の形態に示す例では、吸引孔33から空気を吸引することにより、溝34及び吸引孔56を介して、支持体5の表面55に基板2を吸着支持するための力を発生させることができる。なお、支持体5は、基板2を支持する際に大きく変形することはない。このため、支持体5の厚さを抑制することができる。また、支持体5は、基板2を支持する際に上下に移動することはない。このため、基板支持装置1の厚さも抑制することができる。
【0031】
本実施の形態では、支持体5に複数の吸引孔56が形成される好適な例について説明した。支持体5に形成される吸引孔56は1つでも良い。支持体5に吸引孔56が1つしか形成されていなくても、基板2を吸着支持するための力を発生させることができる。但し、支持体5に複数の吸引孔56が形成される場合は、基板2を受ける表面55の面積を大きくすることができる。また、支持体5の取り扱いが容易になり、基板支持装置1の組み立て性を向上させることができる。
【0032】
なお、支持体5が、基板2が滑り難いニトリルゴム製である場合は、支持体5に吸引孔56が形成されていなくても基板2を支持することが可能である。吸引孔56が形成されていない支持体5のみを基板支持装置1が備える場合、プレート3に吸引孔33及び溝34は形成されなくても良い。
図1は、基板支持装置1が、吸引孔56が形成された支持体5と吸引孔56が形成されていない支持体5との双方を備える例を示す。
図1では、吸引孔56が形成されていない支持体に対して符号5Nを付し、吸引孔56が形成された支持体5と区別している。
【0033】
本実施の形態では、支持体5に段差が形成される、即ち支持体5に表面54が形成される好適な例について説明した。支持体5に表面54が形成されておらず、例えば支持体5が柱状の支持部52のみによって構成されても良い。かかる場合、支持体5(支持部52)には、表面53に相当する表面と表面55に相当する表面とが形成される。プレート4には、支持部52の断面形状に合わせた断面を有する取付孔45が形成される。支持体5は、表面53に相当する表面が表面31に対向するように取付孔45に配置される。表面55に相当する表面は、プレート4の表面42側から見て取付孔45の内側に配置される。即ち、表面55に相当する表面は、プレート4の表面42側から見て露出する。この場合も、支持体5に形成される吸引孔56の数はいくつでも良い。支持体5がニトリルゴム製であれば、支持体5に吸引孔56が形成されなくても良い。
【符号の説明】
【0034】
1 基板支持装置、 2 基板、 3~4 プレート、 5 支持体、 7 ボルト、 31~32 表面、 33 吸引孔、 34 溝、 35 貫通孔、 36 突起、 41~42 表面、 43 ねじ穴、 44 凹部、 45 取付孔、 46 表面、 51 土台部、 52 支持部、 53~55 表面、 56 吸引孔