(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150267
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】ガスセンサ
(51)【国際特許分類】
G01N 27/12 20060101AFI20241016BHJP
G01N 27/04 20060101ALI20241016BHJP
【FI】
G01N27/12 B
G01N27/04 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063602
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】518212241
【氏名又は名称】公立大学法人公立諏訪東京理科大学
(74)【代理人】
【識別番号】100127661
【弁理士】
【氏名又は名称】宮坂 一彦
(72)【発明者】
【氏名】橋元 伸晃
【テーマコード(参考)】
2G046
2G060
【Fターム(参考)】
2G046AA01
2G046BA01
2G046BA09
2G046BB02
2G046BB04
2G046BC03
2G046BE01
2G046BF05
2G046BH02
2G046FB02
2G046FE11
2G046FE35
2G046FE39
2G060AA01
2G060AE19
2G060AF07
2G060BA01
2G060BD08
2G060HB06
2G060JA01
2G060KA01
(57)【要約】
【課題】従来のガスセンサに比べてスペース効率が高く、且つ、断熱性も高いガスセンサを提供する。
【解決手段】
ガスセンサ1は、略平板状をなすベース基板200と、略平板状をなしており第1面100aに感ガス材料130が実装されると共に第2面100bにヒーター120が実装されたセンサ基板100と、を備える。ベース基板200及びセンサ基板100は、センサ基板100の第2面100bがベース基板200の表側の面200aに対向するようにして互いに配置されており、ベース基板200の表側には、センサ基板100を支持するセンサ基板支持部250が設けられており、センサ基板支持部250は、断熱性の部材でなり、且つ、センサ基板100とオーバーラップする領域RG1のうち一部の領域RG2においてセンサ基板100と接触している。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ヒーターに電力を供給して熱を発生させ、該熱に基づいて感ガス材料を加熱することで当該感ガス材料の感度を高めて所定のガスをセンシングするガスセンサであって、
略平板状をなすベース基板と、
略平板状をなしており、第1面に前記感ガス材料が実装されると共に、前記第1面とは反対側の第2面に前記ヒーターが実装されたセンサ基板と、
を備え、
前記ベース基板及び前記センサ基板は、前記センサ基板の前記第2面が前記ベース基板の表側の面に対向するようにして互いに配置されており、
前記ベース基板の前記表側には、前記センサ基板を支持するセンサ基板支持部が設けられており、
前記センサ基板支持部は、断熱性の部材でなり、且つ、前記ベース基板を平面視したときに前記センサ基板とオーバーラップする領域のうち一部の領域において前記センサ基板と接触している、
ことを特徴とするガスセンサ。
【請求項2】
請求項1に記載のガスセンサにおいて、
前記センサ基板支持部の前記センサ基板との接触部は少なくとも3箇所以上に点在していることを特徴とするガスセンサ。
【請求項3】
請求項2に記載のガスセンサにおいて、
前記センサ基板支持部は、前記ベース基板の前記表側に突出した突起部で構成されていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項4】
請求項3に記載のガスセンサにおいて、
前記突起部の内部が中空となっていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項5】
請求項2に記載のガスセンサにおいて、
前記センサ基板支持部は、前記ベース基板を構成する部材とは別体の球体でなることを特徴とするガスセンサ。
【請求項6】
請求項5に記載のガスセンサにおいて、
前記球体は内部が中空となっていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項7】
請求項1に記載のガスセンサにおいて、
前記センサ基板支持部は、前記ベース基板の前記表側に突出してなり、平面視したときに略線状をなす凸条部で構成されていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項8】
請求項7に記載のガスセンサにおいて、
前記凸条部の内部が中空となっていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項9】
請求項1~8に記載のガスセンサにおいて、
前記ベース基板はガラス基板でなることを特徴とするガスセンサ。
【請求項10】
請求項9に記載のガスセンサにおいて、
前記ベース基板は、当該ガラス基板に貫通穴が形成された「TGV基板(Through Glass Via基板)」であることを特徴とするガスセンサ。
【請求項11】
請求項10に記載のガスセンサにおいて、
前記ベース基板の裏側の面に配線パターンが配置されていることを特徴とするガスセンサ。
【請求項12】
請求項1~11に記載のガスセンサにおいて、
前記センサ基板の前記第1面には、平面視したときに、前記センサ基板支持部の直上の位置にワイヤーボンディングのためのパッドが配置されていることを特徴とするガスセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、半導体の感ガス材料を用いたガスセンサに関する。
【背景技術】
【0002】
非特許文献1にもあるように、従来より薄膜型センサ素子を用いたガスセンサが知られている。
図13は非特許文献1に記載されたガスセンサ900を説明するために示す図である。
図13(a)はガスセンサ900の斜視図である。
図13(b)は基板910の第1面910aの様子を示す斜視図であり、
図13(c)は基板910の第2面910bの様子を示す斜視図である。
【0003】
図13に示すように、非特許文献1に記載されたガスセンサ(従来のガスセンサ900)は、第1面910aに感ガス材料930が実装され、反対側の面である第2面910bに抵抗器でなるヒーター920が実装された基板910を具備している。この基板910は複数のピン端子960
-1,2,3の間にワイヤー952
-1,2,3,4で吊られて空中に浮いた状態になっている(吊り構造990)。感ガス材料930及びヒーター920はそれぞれ基板910に設けられた配線パターンを通じてランド940
-1,2,3,4に電気的に接続され、更に、ランド940
-1,2,3,4からワイヤー952
-1,2,3,4を介してピン端子960
-1,2,3へと電気的に接続されている。
【0004】
これら基板910、ワイヤー952-1,2,3及びピン端子960-1,2,3,4の上端側はベース980及びキャップ970で囲まれたガスセンサの内部空間950に収容されている。キャップ970にはメッシュ973が張られた開口が設けられており、かかる開口より内部空間950へガスを導入するようになっている。
【0005】
非特許文献2にも記載されているように、金属酸化物半導体でなる感ガス材料は、ある程度の高温(例えば200~450℃程度)の下で作動させることにより、比較的高いガス検知感度(応答性)が得られることが知られている。このため、従来のガスセンサ900では、ヒーター920に電力を供給して熱を発生させ、セラミックでなる基板910を介して感ガス材料930に熱を供給し、感ガス材料930が高温になるようにしている。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
【非特許文献1】NISSHAエフアイエス株式会社ホームページ製品カタログ、”FISガスセンサーSP3S-AQ2-01”、[online]、[2023年1月6日検索]、インターネット(URL:https://www.fisinc.co.jp/common/pdf/SP3SAQ201J.pdf)
【0007】
【非特許文献2】清水康博、”センサ関連分野での応用(1)半導体ガスセンサ”、[online]、科学技術情報発信・流通総合システム(J-STAGE)オンラインプラットフォーム、[2023年3月17日検索]、インターネット(https://www.jstage.jst.go.jp/article/electrochemistry/76/10/76_10_783/_pdf)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
感ガス材料930のガス検知感度を維持するためには、感ガス材料930及び該感ガス材料930を実装している基板910の高温状態を維持することが重要である。もし仮にガスセンサ900の構造が断熱を考慮しない構造だったとすると、基板910がヒーター920から熱を貰っても、貰った熱の多くが他の部材に移ってしまい熱のロスが大きなものとなる。この場合、感ガス材料930の高温状態を維持するためには、ヒーター920に大電流を流し続けなければならず大きな電力が必要となる。
【0009】
こうしたことから、従来のガスセンサ900では上記吊り構造990を採用することで、感ガス材料930及び基板910が接触する対象物を、ガスセンサの内部空間950に充填されている気体のみとし(但しワイヤー952-1,2,3,4は除く)、ベース980,キャップ970等の部材には熱が移らないよう断熱性が確保されている。
【0010】
しかしながら、上記した吊り構造990は、基板910がガスセンサの内部空間950で縦置きされるものであるため、大きな容積が必要でスペース効率が悪く、市場からは、スペース効率が高く、且つ、感ガス材料が載った基板と他の部材との断熱性も確保できるガスセンサが期待されている。
【0011】
本発明は上記した事情に鑑みてなされたものであり、従来のガスセンサに比べてスペース効率が高く、且つ、断熱性も高いガスセンサを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の一態様によれば、ヒーターに電力を供給して熱を発生させ、該熱に基づいて感ガス材料を加熱することで当該感ガス材料の感度を高めて所定のガスをセンシングするガスセンサが提供される。
ガスセンサは、略平板状をなすベース基板と、略平板状をなしており、第1面に感ガス材料が実装されると共に、第1面とは反対側の第2面にヒーターが実装されたセンサ基板と、を備える。ベース基板及びセンサ基板は、センサ基板の第2面がベース基板の表側の面に対向するようにして互いに配置されている。ベース基板の表側には、センサ基板を支持するセンサ基板支持部が設けられている。このセンサ基板支持部は、断熱性の部材でなり、且つ、ベース基板を平面視したときにセンサ基板とオーバーラップする領域のうち一部の領域においてセンサ基板と接触している。
【0013】
本発明のガスセンサによれば、従来のガスセンサに比べてスペース効率が高く、且つ、断熱性も高いものとなる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】実施形態1に係るガスセンサ1を説明するために示す図である。
【
図2】実施形態1に係るガスセンサ1を説明するために示す図である。
【
図3】実施形態1のセンサ基板支持部250を説明するために示す図である。
【
図4】ガスセンサ1の製造方法を説明するために示す断面図である。
【
図5】ガスセンサ1の製造方法を説明するために示す断面図である。
【
図6】実施形態2に係るガスセンサ(符号なし)を説明するために示す図である。
【
図7】実施形態3に係るガスセンサ(符号なし)の第1態様を説明するために示す図である。
【
図8】実施形態3に係るガスセンサ(符号なし)の第2態様を説明するために示す図である。
【
図9】実施形態4に係るガスセンサ(符号なし)を説明するために示す要部拡大断面図である。
【
図10】実施形態5に係るガスセンサ5を説明するために示す図である。
【
図11】変形例に係るガスセンサ(符号なし)のベース基板205,206,207の要部のみをそれぞれ示した要部斜視図である。
【
図12】別の変形例に係るガスセンサ(符号なし)を説明するために示す図である。
【
図13】非特許文献1に記載されたガスセンサ900(従来のガスセンサ900)を説明するために示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明のガスセンサについて図を参照しながら説明する。各図に共通する構成・構造については、先の図の符号の表示を援用できるため、後の図において符号の表示を省略することがある。本明細書において、各図に共通する符号については、当該符号について既に説明した内容を他の図の説明においても援用できるため、他の図における説明を省略する。
【0016】
[実施形態1]
1.実施形態1に係るガスセンサ1の構成
図1は実施形態1に係るガスセンサ1を説明するために示す図である。
図1(a)はガスセンサ1全体を表す斜視図であり、
図1(b)は
図1(a)のA-A’断面図である。
図2は、実施形態1に係るガスセンサ1を説明するために示す図である。
図2(a)はスティフナー300を取り外したときのガスセンサ1の平面図である。図における破線はベース基板200の裏面に設けられたパッド226
-1~226
-4及び各パッドに通じる貫通ビア240の位置を表している。
図2(b)は
図2(a)のB-B’断面図である。
図2(b)においてヒーター120,感ガス材料130の表示は省略している(以下の
図3,
図5~
図10,
図12においても同様)。
【0017】
(1)ガスセンサ1の概要
実施形態1に係るガスセンサ1は、ヒーター120に電力を供給して熱を発生させ、該熱に基づいて感ガス材料130を加熱することで当該感ガス材料130の感度を高めて所定のガスをセンシングするセンサである。
【0018】
図1に示すように、ガスセンサ1は、大きく分けて少なくともベース基板200と、ヒーター120及び感ガス材料130が付属するセンサ基板100と、の2つの単位で構成されている。実施形態1の例では、これらに加え、ベース基板200及びセンサ基板100をカバーするスティフナー300も構成要素の1つとなっている。
【0019】
(2)センサ基板100、感ガス材料130及びヒーター120
センサ基板100は、ベース基板200とは別個の基板であり、略平板状をなしており、その第1面100aに感ガス材料130が実装されると共に、第1面100aとは反対側の第2面100bにヒーター120が実装されている。
【0020】
センサ基板100は、ヒーター120及び感ガス材料130を実装するための基礎部材であると共に、ヒーター120が発した熱を感ガス材料130に伝達する伝熱媒体としての機能、及び、該熱を蓄える蓄熱体としての機能をも有する。センサ基板100は、例えば酸化アルミニウムでなるいわゆるアルミナ基板で構成することができる。アルミナ基板は、電気的絶縁性を確保できる一方で熱伝導性も高く且つ耐熱性にも優れているので、熱源たるヒーター120を抱えるセンサ基板100として好適に用いることができる。
【0021】
図2(a)及び
図2(b)に示すように、センサ基板100の第1面100aの四隅にはワイヤーボンディング用のパッド140
-1,2,3,4が設けられている。感ガス材料130は、配線パターン(符号なし)を介してパッド140
-1,2に接続されている。ヒーター120は、配線パターン(符号なし)を介してパッド140
-3,4に接続されている。符号110はセンサ基板本体を示す。
【0022】
感ガス材料130は所定のガスを受容しセンシングする材料である。例えば酸化ルテニウムや酸化スズなどの金属酸化物半導体を感ガス材料130として好適に用いることができる。特性等の詳細については、例えば非特許文献1に記載された内容を援用することができる。
【0023】
ヒーター120は、外部からの電力供給により発熱するよう構成された熱源である。ヒーター120は例えば抵抗器で構成することができる。
【0024】
(3)ベース基板200
ベース基板200は、ガスセンサ1全体を構成する構造体の基礎となる基板であり、表側の面200a及び裏側の面200bを有する略平板状をなしている。表側の面200aはセンサ基板100が実装可能になっており、裏側の面200bには、ユーザーのプリント基板等に当該ガスセンサ1を実装する際の接続端子(ここではランド236-1,2,3,4)が配置されている。ここでの「表側」は、センサ基板100が配置される側又は外界への開口がある側と言い換えることもできる。
【0025】
ベース基板200はガラス基板で構成されることが好ましい。ガラスを主材料とするガラス基板は、熱伝導率が約1[W/(m・K)]と、ポリアミドやポリイミド等の基板構成材料の候補群の各熱伝導率よりは比較的低く、換言すると比較的断熱性があり、仮に一部で接触したとしても熱が伝わりづらい(他からあまり熱を奪わない)からである。
また、後述するように実施形態1のガスセンサ1では一部とはいえ高温に維持されたセンサ基板100と接触することから、ベース基板200の耐熱性が要求される。ベース基板200をガラス基板で構成することでベース基板200の耐熱性も確保できる。
【0026】
ベース基板200の表側の面200aには、センサ基板支持部250が設けられている(詳細は後述)。また、ベース基板の表側の面200aには、金パターンによるパッド226-1,2,3,4、該パッド226-1,2,3,4から引き出されて貫通ビア240まで接続する配線パターン(符号なし)、及び、ベース基板200の中央部を取り囲むように外周縁付近を一周するスティフナー載置部(符号なし)がそれぞれ設けられている。なお、上記した金パターンの下層には銅パターンが形成されていてもよい(裏側の面200bにおいても同様)。
【0027】
図2(b)に示すように、ガラス素材でなるベース基板本体210には貫通穴212が設けられている。つまり、ベース基板200は、ガラス基板に貫通穴212が形成された「TGV基板(Through Glass Via Board。微細貫通穴ガラス基板)」として構成されている。
【0028】
貫通穴212の内部には導電部材(ここでは銅)が埋め込まれて貫通ビア240が形成されており、かかる貫通ビア240を通じて表側の面200aの配線パターン220と裏側の面200bの配線パターン230とが接続可能になっている。このため、裏側の面200bにおいても配線パターン230が配置可能となっている。具体的には、ベース基板200の裏側の面200bにおいて金パターンによるランド236-1,2,3,4が配設されており、ガスセンサ1を表面実装部品(SMD:Surface Mount Device)として扱うことができるようになっている。
【0029】
(4)センサ基板100とベース基板200との関係
センサ基板100の主面(第1面100a/第2面100b)は、ベース基板200の主面(表側の面200a/裏側の面200b)に対して略平行に配置され、センサ基板100がいわば「横置き」又は「平置き」されている。具体的には、ベース基板200及びセンサ基板100は、センサ基板100の第2面100bがベース基板200の表側の面200aに対向するようにして互いに配置されている。
【0030】
また、センサ基板100の各パッド140-1,2,3,4と、ベース基板200の各パッド226-1,2,3,4とは、ワイヤー52を用いたワイヤボンディングが施されてそれぞれが接続されている。
【0031】
また、ベース基板200の熱伝導率はセンサ基板100の熱伝導率よりも低いことが好ましい。
【0032】
(5)センサ基板支持部250
図3は、実施形態1のセンサ基板支持部250を説明するために示す図である。
図3(a)は
図2(b)の破線Cで囲まれた領域を拡大した要部拡大断面図である。なお、ワイヤー52の表示は省略している(以下、
図6~
図9,
図12においても同様)。
図3(b)はセンサ基板100とベース基板200との接触部250aのみを示した略平面図である。
【0033】
図3(a)に示すように、ベース基板200の表側にはセンサ基板支持部250が設けられている。センサ基板支持部250は、センサ基板を支持する部分である。実施形態1の例では、センサ基板支持部250は、ベース基板本体210と一体で形成され、且つ、ベース基板200の表側に突出した突起部262で構成されている。ベース基板本体210は断熱性を有するガラス素材でなるため、突起部262により形成されたセンサ基板支持部250についても断熱性の部材でなる。
突起部262は、柱体、錐体又は錐台で構成されていることが好ましい。図の例では四角柱による柱体で構成されている。
【0034】
なお、センサ基板支持部250の先端(突起部262の先端)に銅パターン及び金パターンの層を設け、且つ、センサ基板100の第2面100bにスズ層を設けてもよい。これらを互いに熱圧着させることで合金が形成され、センサ基板支持部250及びセンサ基板100の結合を強固にできる。
【0035】
図3(b)に示すように、センサ基板支持部250は、ベース基板200を平面視したときにセンサ基板100とオーバーラップする領域RG1のうち一部の領域RG2a,RG2bRG2c,RG2dにおいてセンサ基板100と接触するように構成されている。
【0036】
ベース基板200を平面視したときに、センサ基板支持部250のセンサ基板100との接触部(センサ基板支持部250がセンサ基板100と接触する部分)は少なくとも3箇所以上に点在している。実施形態1の例では、接触部250a-1,250a-2,250a-3,250a-4は、センサ基板100の四隅に対応した位置の4箇所に点在している。
【0037】
別言すると、ベース基板200は、3箇所以上の点による接触部でセンサ基板100を支えている。なお、ここでの「点」というのは、後述する実施形態2のセンサ基板支持部251との比較の上での「点」であり、ある程度の面積を有することが許される。
センサ基板100は、センサ基板100の投影面積の全てにおいてベース基板200と接続(接触)しているのではなく、投影面積の一部(領域RG2a~RG2d)においてベース基板200と接続(接触)している。
【0038】
センサ基板100とベース基板200との間にはセンサ基板100の中央付近の下方に中空部50(空洞)が形成されており、ガスセンサ1は中空断熱構造を具備している。
ここで、熱伝導率を比較すると、空気が約0.025[W/(m・K)]、ガラスが約1[W/(m・K)]となっている。このため、平面視したときに、センサ基板100とベース基板200との間に存在する物の大部分は中空部50における空気のみということになり、感ガス材料130が載ったセンサ基板100とベース基板200との間の断熱性を極めて高く保つことができるようになっている。
【0039】
なお、センサ基板100の第1面100aに形成されているワイヤーボンディングのためのパッド140-1,2,3,4は、平面視したときに、センサ基板支持部250(突起部262)の直上の位置に配置されている。このような構成とすることにより、ワイヤーボンディングの際の押圧力を下方でセンサ基板支持部250を受けることが可能となり、センサ基板100のねじれ等による応力を低減し、変形が抑制されて、更に信頼性の高いガスセンサとすることができる。
【0040】
(6)スティフナー300
スティフナー300は、ガスセンサ1全体の強度を高めると共に、センサ基板100を保護するためセンサ基板100等の要部をカバーする。スティフナー300の周囲には脚部320が形成され、中央には凹状のセンサ基板囲い部310が形成されている。脚部320は、ベース基板200の表側の面の金パターン《具体的にはスティフナー載置部(符号なし)》に対して熱圧着等の方法によって接合されて固定されている。センサ基板囲い部310の中央付近には開口部312が設けられており、開口部312にはメッシュ330が張られている。ガスセンサ1はこの開口部312から所定のガスを取込み、内部のセンサ基板100に実装されている感ガス材料130でセンシングする。
【0041】
2.実施形態1に係るガスセンサ1の製造方法
図4及び
図5は、ガスセンサ1の製造方法を説明するために示す断面図である。ガスセンサ1は適宜の方法で製造することができる。
【0042】
例えば、
図4及び
図5に示す方法でガスセンサ1を製造することができる。
まず始めに、ガラス基板GLを準備する《
図4(a)参照》。
次いで、レジストによる所定のエッチングパターンのマスクを施した上で、フッ酸等によりセンサ基板支持部250’(突起部262’)以外の部分をエッチングして、センサ基板支持部250’(突起部262’)を形成する。併せてガラス基板GLに対しレーザー等によって貫通穴212を開ける《
図4(b)参照》。
次いで、レジスト502により所定のメッキパターンのマスクを施す。ここでは突起部262’の頂面、貫通穴212及びその周辺、スティフナー配置部等にメッキ可能なマスクパターンを施す《
図4(c)参照》。
次いで、銅メッキを施し所定の部分に銅材料504を配設する《
図4(d)参照》。
次いで、銅材料504による銅パターンの上層に金メッキ506’を施す《
図5(a)参照》。
これにより、最表層に金パターン224等を有する表側の配線パターン220、センサ基板支持部250の接触部250aと、裏側の配線パターン230等を備えたベース基板200が得られる《
図5(b)参照》。
次いで、センサ基板100をセンサ基板支持部250たる突起部262に載置し熱圧着して、センサ基板100をベース基板200に実装する。その後、センサ基板100のパッド140とベース基板のパッド226との間をワイヤー52でワイヤーボンディングして接続する《
図5(c)参照》。
次いで、スティフナー300の脚部320と、ベース基板200のスティフナー載置部(符号なし)とをアライメントして熱圧着を施し、スティフナー300をベース基板200に固定する《
図5(d)参照》。
【0043】
以上の工程を実施することにより、ガスセンサ1を得ることができる。
【0044】
3.実施形態1に係るガスセンサ1の効果
(1)実施形態1に係るガスセンサ1において、ベース基板200及びセンサ基板100は、センサ基板100の第2面100bがベース基板200の表側の面200aに対向するようにして互いに配置されている。換言すると、センサ基板100はベース基板200に対して「横置き」又は「平置き」されている。これによりガスセンサ全体として高さ寸法が抑えられ、従来のガスセンサ900に比べて体積が小さいものとなる。したがって、実施形態1に係るガスセンサ1は、従来のガスセンサに比べてスペース効率が高いものとなる。
【0045】
(2)実施形態1に係るガスセンサ1において、ベース基板200の表側には、センサ基板100を支持するセンサ基板支持部250が設けられている。このセンサ基板支持部250は断熱性の部材でなっている。このように、センサ基板支持部250に、ガラス基板等の断熱性の部材を導入することにより、センサ基板100からの熱が移りづらい構造とすることができる。
【0046】
(3)センサ基板支持部250は、ベース基板200を平面視したときにセンサ基板100とオーバーラップする領域RG1のうち一部の領域RG2a~RG2dにおいてセンサ基板100と接触するよう構成されている。このような構成となっているため、センサ基板100から熱が移る部分の面積を極力小さくすることができ、センサ基板100とベース基板200との間の断熱性を極めて高く保つことができる。センサ基板100が「平置き」された構造であったとしても、センサ基板100からの熱の移動が少ない(熱が奪われづらい)ものとなり、断熱性の高いガスセンサとすることができる。逆に言うと、断熱性を確保しながら平置きをすることができるため、高さ方向の寸法が抑えられ、スペース効率を高めることができる。
【0047】
以上のことから、実施形態1によれば、従来のガスセンサ900に比べてスペース効率が高く、且つ、断熱性も高いガスセンサ1を提供することができる。
【0048】
(4)また、センサ基板100とベース基板200との間の断熱性が高いため、ヒーター120からの熱がセンサ基板100以外の部材(例えばベース基板本体210、ベース基板上の配線パターン220,230など)に逃げていくことを抑制できる。したがって、センサ基板100(ひいては感ガス材料130)の高温状態を保ちやすく、少ない電力でも高温を維持することができ、全体として省電力なガスセンサとなる。
【0049】
(5)実施形態1のベース基板200は、ガラス基板に貫通穴が形成された「TGV基板」であるため、ベース基板200の片面だけでなく、基板の厚み方向(縦方向)を跨ぎながら両面で配線パターンを形成することができる。配線パターンを立体的に構成できるため、結果的に小面積なガスセンサ1を得ることが可能となる。したがって、従来のガスセンサ900に比べてスペース効率が高いものとなる。
【0050】
(6)また、ユーザーは、従来のガスセンサ900ではピン端子940で外部のプリント基板等に接続していたところ、実施形態1に係るガスセンサ1では、ベース基板200の裏側の面200bにおいても配線パターン230(ランド236)が配置されているため、ユーザーのプリント基板等に表面実装することができ、ガスセンサ1を用いたシステムの組立性・生産性を高めることができる。
【0051】
[実施形態2]
図6は、実施形態2に係るガスセンサ(符号なし。以下同様)を説明するために示す図である。
図6(a)は
図3(a)の要部拡大断面図に対応し、
図6(b)は
図3(b)の模式的な平面図に対応するものである。
【0052】
実施形態2に係るガスセンサは、基本的には実施形態1に係るガスセンサ1と同様の構成を有するが、センサ基板支持部251の構成において実施形態1に係るガスセンサ1とは異なる。
すなわち、
図6に示すように、実施形態2のセンサ基板支持部251は、ベース基板201と同じ材料で一体的に形成され、且つ、ベース基板201の表側に突出してなり、平面視したときに略線状をなす凸条部264で構成されている。言い換えると、ベース基板201を平面視したときに、センサ基板支持部251は線状(但し、線は幅を有している)をなしており、かかる線状の部分でセンサ基板100を支えている。
【0053】
実施形態2に係るガスセンサは、センサ基板支持部251以外の点で実施形態1に係るガスセンサ1と基本的に同様の構成を有することから、実施形態1に係るガスセンサ1が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
【0054】
[実施形態3]
図7は、実施形態3に係るガスセンサ(符号なし。以下同様)の第1態様を説明するために示す図である。
図7(a)は要部拡大断面図であり、
図7(b)はベース基板202の要部のみを示した要部斜視図である。
図8は、実施形態3に係るガスセンサ(符号なし。以下同様)の第2態様を説明するために示す図である。
図8(a)は要部拡大断面図であり、
図8(b)はベース基板203の要部のみを示した要部斜視図である。
【0055】
実施形態3の第1態様に係るガスセンサは、基本的には実施形態1に係るガスセンサ1と同様の構成を有するが、センサ基板支持部252の構成において実施形態1に係るガスセンサ1とは異なる。
すなわち、
図7に示すように、実施形態3に係るガスセンサの第1態様では、突起部262の内部が中空262aとなっている。図の例では四角柱の中央付近がくり抜かれるようにして四角柱の内部にも空洞が存在している。なお、中空262aの中は、空気で満たすものとするが、この中を真空としてもよい。
【0056】
突起部262の内部を中空262aとすることにより、センサ基板100を支持する構造体としての強度は維持しつつも、センサ基板100との接触面積を更に減らすことができ、センサ基板100とセンサ基板100以外の部材との間の断熱性を更に高めることができる。
【0057】
実施形態3の第1態様に係るガスセンサは、センサ基板支持部252以外の点で実施形態1に係るガスセンサ1と基本的に同様の構成を有することから、実施形態1に係るガスセンサ1が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
【0058】
また、実施形態3の第2態様に係るガスセンサは、基本的には実施形態2に係るガスセンサと同様の構成を有するが、センサ基板支持部253の構成において実施形態2に係るガスセンサとは異なる。
すなわち、
図8に示すように、実施形態3に係るガスセンサの第2態様では、凸条部264の内部が中空264aとなっている。図の例では実施形態2でみられたリブ条の凸条部の中央付近がくり抜かれるようにして内部にも空洞が存在している。なお、中空264aの中は、空気で満たすものとするが、この中を真空としてもよい。
【0059】
実施形態3の第2態様に係るガスセンサは、センサ基板支持部253以外の点で実施形態2に係るガスセンサと基本的に同様の構成を有することから、実施形態2に係るガスセンサが有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
【0060】
[実施形態4]
図9は、実施形態4に係るガスセンサ(符号なし。以下同様)を説明するために示す要部拡大断面図である。
【0061】
実施形態4に係るガスセンサは、基本的には実施形態1に係るガスセンサ1と同様の構成を有するが、センサ基板支持部254の構成において実施形態1に係るガスセンサ1とは異なる。
すなわち、
図9に示すように、実施形態4のセンサ基板支持部254は、ベース基板200を構成する部材とは別体の球体266でなっている。球体266は、例えばガラス材料でなる球形のガラスビーズで構成されていることが好ましい。球体266は、図に示すように、内部が中空266aとなっていることがより好ましい。
なお、球体266はガラス材料ではなくセラミック材料でなるビーズであってもよい。また、図では内部が中空266aとなっているが、内部も球体266で詰まっているものであってもよい。
【0062】
このように、実施形態4では、センサ基板支持部254を、ベース基板200を構成する部材とは別体の球体266で構成することにより、センサ基板100は球体266毎に球体266との接点(1点)でのみ接することとなり、センサ基板100とセンサ基板100以外の部材との間の断熱性を更に高めることができる。
【0063】
実施形態4の第1態様に係るガスセンサは、センサ基板支持部254以外の点で実施形態1に係るガスセンサ1と基本的に同様の構成を有することから、実施形態1に係るガスセンサ1が有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
【0064】
[実施形態5]
実施形態5に係るガスセンサ5は、基本的には実施形態1~4に係る各ガスセンサと同様の構成を有するが、ベース基板200’の裏側の構造において実施形態1~4に係る各ガスセンサとは異なる。
【0065】
図10は、実施形態5の一例として、実施形態1に係るガスセンサ1をベースとしてベース基板200’の裏側に裏面突起部215を設けた様子を示した図で、
図2に対応した図面である。
図10に示すように、ベース基板200’はベース基板本体210’から裏側に突出した裏面突起部215を有している。
【0066】
裏面突起部215は断熱性の部材でなる。例えば、裏面突起部215はガラス基板を構成する材料でなっており、ベース基板本体210’と一体的に形成された部分を有していてもよい。この場合、例えば実施形態1の製造工程で説明したエッチング技術等を用いて構成することができる(
図4~5も併せて参照)。上記説明したエッチング技術により、裏面中空部55に対応する部分を削る一方で、裏面突起部215に対応する部分を残すことで裏面突起部215の構造を得ることができる。
【0067】
また、裏面突起部215は、その先端面が感ガス材料130等と電気的に導通可能な構造を有している。すなわち、裏面突起部215の先端面には表面実装用のランド236’-1,2,3,4が配設されており、該ランド236’-1,2,3,4は、貫通ビア240’に接続されている表側の配線パターン230’に対し側面配線238により電気的に接続されている。ユーザーは、ランド236’-1,2,3,4を接続端子として、自己が準備したプリント基板等(ユーザー基板)にガスセンサ5を表面実装できるようになっている。
【0068】
また、裏面突起部215は、ガスセンサ5を平面視したときに、センサ基板支持部250が占める領域とは別の領域に配置されている。裏面突起部215はセンサ基板支持部250とはオーバーラップしていない。さらには、裏面突起部215はセンサ基板100とオーバーラップしていない。別言すると、センサ基板100とオーバーラップする領域では、ベース基板100’の裏側において裏面中空部55を有している。
【0069】
実施形態5に係るガスセンサ5は、ベース基板本体210’から裏側に突出した裏面突起部215を有している。別言するとセンサ基板100とオーバーラップする領域ではベース基板100’の裏側において裏面中空部55を有している。このような構成を有するため、ガスセンサ5をユーザー基板に表面実装した場合、ガスセンサ5が接触する部分は裏面突起部215の先端面付近のみとなり、裏面中空部55で離間されるセンサ基板100直下では接触は起きない。
実施形態5に係るガスセンサ5では、センサ基板100(ヒーター120)から生じた熱がユーザー基板に伝わる面積を最小化する構成を採れるため、ユーザー基板に熱が逃げることを抑え込むことができる。したがって、センサ基板100とセンサ基板100以外の部材との間の断熱性を更に高めることができる。
【0070】
なお、実施形態5に係るガスセンサ5において、表側の配線パターン220は、裏側の配線パターン230’に対し、裏面突起部215の側部を経由して側面配線238を通じて電気的に接続されているが、この電気的接続は実施形態5に示される以外に裏面突起部215の内部を貫通するように貫通ビアを形成し、側面配線238の構造を用いずに電気的に接続してもよい(図示せず)。こうすることで、複数ある裏面突起部215の互いの間隔が広くなり、ガスセンサ5をユーザー基板へハンダ実装する際に短絡が発生しにくくなる。
【0071】
実施形態5のガスセンサ5は、ベース基板200’の裏側の構造以外の点で実施形態1~4に係る各ガスセンサと基本的に同様の構成を有することから、実施形態1~4に係る各ガスセンサが有する効果のうち該当する効果を同様に有する。
【0072】
以上、本発明を上記の実施形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定
されるものではない。その趣旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施するこ
とが可能である。
【0073】
(1)実施形態1に係るガスセンサ1では、センサ基板支持部250を、四角柱形状をなす柱体で構成した例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、
図11(a)に示すような円柱形状をなす柱体で構成したセンサ基板支持部255であってもよい。また、
図11(b)に示すような四角錐形状をなす錐体で構成したセンサ基板支持部256であってもよい。更に、
図11(c)に示すような円錐形状をなす錐体で構成したセンサ基板支持部257であってもよい。
なお、
図11は変形例に係るガスセンサ(符号なし)のベース基板205,206,207の要部のみをそれぞれ示した要部斜視図である。
【0074】
(2)実施形態2に係るガスセンサでは、センサ基板支持部251を略線状をなす凸条部264で構成した例を説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。センサ基板100とは略線状の凸条部で接するのではなく、
図12に示すセンサ基板支持部258のように、センサ基板100の投影面積とほぼ同じ面積で接触させつつ、内部は空洞(空気で満たされていてもよいし真空であってもよい)としたセンサ基板支持部を採用してもよい。このような構成のセンサ基板支持部258を含むガスセンサについても本発明のガスセンサと均等なものと解される。
なお、
図12は別の変形例に係るガスセンサ(符号なし)を説明するために示す図である。
図12(a)は要部拡大断面図であり、
図12(b)はベース基板208の要部のみを示した要部斜視図である。
【符号の説明】
【0075】
1,5,900…ガスセンサ,50…中空部、52…ワイヤー、55…裏面中空部、100…センサ基板、100a…第1面、100b…第2面、120,920…ヒーター、130,930…感ガス材料、140…パッド、200,200’…ベース基板、200a…表側の面、200b…裏側の面、201,202,203,204,205,206,207,208…ベース基板、210,210’…ベース基板本体、212…貫通穴、215…裏面突起部、220,230,230’…配線パターン、224…金パターン、226…パッド、236,236’…ランド、238…側面配線、240,240’…貫通ビア、250,250',251,252,253,254,255,256,257,258…センサ基板支持部、250a…接触部、262,262’…突起部、262a…中空、264…凸条部、264a…中空、266…球体、266a…中空、300…スティフナー、310…センサ基板囲い部、312…開口部、320…脚部、330…メッシュ、502…レジスト、504…銅材料、506…金メッキ、910…基板、910a…第1面、910b…第2面、940…ピン端子、940…ランド、950…部空間、952…ワイヤー、960…ピン端子、970…キャップ、973…メッシュ、980…ベース、990…吊り構造