IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ラクセスの特許一覧

<>
  • 特開-指輪 図1
  • 特開-指輪 図2
  • 特開-指輪 図3
  • 特開-指輪 図4
  • 特開-指輪 図5
  • 特開-指輪 図6
  • 特開-指輪 図7
  • 特開-指輪 図8
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150348
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】指輪
(51)【国際特許分類】
   A44C 9/02 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
A44C9/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023063725
(22)【出願日】2023-04-10
(71)【出願人】
【識別番号】517407073
【氏名又は名称】株式会社ラクセス
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】弁理士法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【弁理士】
【氏名又は名称】茂木 康彦
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 龍太郎
【テーマコード(参考)】
3B114
【Fターム(参考)】
3B114GG05
(57)【要約】
【課題】
指輪の一部分を取り外すことなく手指に装着する指輪のサイズを変更することができる指輪を提供する。
【解決手段】
指輪は、中空状の第1本体部と、第1本体部の両端に開口する第1開口部を有する第1部材と、中空状の第2本体部と、第2本体部の両端に開口する第2開口部を有する第2部材と、開口する端部開口部を有する2個の端部部材と、2個の端部部材をそれぞれ配置する2個の第3部材と、を有し、第1部材と、第2部材と、を交互に複数配置し、複数配置した第1部材のうち、第2部材を介して配置した第1部材と、他の第1部材と、を接近させるための弾性部材と、を有し、弾性部材は、その両端に端部と、を有し、弾性部材の端部を固定する止め部と、をそれぞれ有し、弾性部材の端部は、止め部に固定され、止め部は、第3部材の内部に配置されるとともに、2個の第3部材同士を接続するというものである。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
中空状の第1本体部と、前記第1本体部の両端に開口する第1開口部を有する第1部材と、
中空状の第2本体部と、前記第2本体部の両端に開口する第2開口部を有する第2部材と、
開口する端部開口部を有する2個の端部部材と、
前記2個の端部部材をそれぞれ配置する2個の第3部材と、を有し、
前記第1部材と、前記第2部材と、を交互に複数配置し、
前記複数配置した前記第1部材のうち、前記第2部材を介して配置した前記第1部材と、他の第1部材と、を接近させるための弾性部材と、を有し、
前記弾性部材は、その両端に端部と、を有し、
前記弾性部材の前記端部を固定する止め部と、をそれぞれ有し、
前記弾性部材の端部は、前記止め部に固定され、
前記止め部は、前記第3部材の内部に配置されるとともに、前記2個の第3部材同士を接続する指輪。
【請求項2】
宝石を載置可能な宝石台と、
中空状の第1本体部と、前記第1本体部の両端に開口する第1開口部を有する第1部材と、
中空状の第2本体部と、前記第2本体部の両端に開口する第2開口部を有する第2部材と、
開口する端部開口部を有する2個の端部部材と、
前記2個の端部部材をそれぞれ配置する2個の第3部材と、を有し、
前記第1部材と、前記第2部材と、を交互に複数配置し、
前記複数配置した前記第1部材のうち、前記第2部材を介して配置した前記第1部材と、他の第1部材と、を接近させるための弾性部材と、を有し、
前記弾性部材は、その両端に端部と、を有し、
前記弾性部材の前記端部を固定する止め部と、をそれぞれ有し、
前記弾性部材の端部は、前記止め部に固定され、
前記止め部は、前記第3部材の内部に配置されるとともに、前記2個の第3部材を前記宝石台に接続する指輪。
【請求項3】
宝石と、
前記宝石を載置可能な宝石台と、
中空状の第1本体部と、前記第1本体部の両端に開口する第1開口部を有する第1部材と、
中空状の第2本体部と、前記第2本体部の両端に開口する第2開口部を有する第2部材と、
開口する端部開口部を有する2個の端部部材と、
前記2個の端部部材をそれぞれ配置する2個の第3部材と、を有し、
前記第1部材と、前記第2部材と、を交互に複数配置し、
前記複数配置した前記第1部材のうち、前記第2部材を介して配置した前記第1部材と、他の第1部材と、を接近させるための弾性部材と、を有し、
前記弾性部材は、その両端に端部と、を有し、
前記弾性部材の前記端部を固定する止め部と、をそれぞれ有し、
前記弾性部材の端部は、前記止め部に固定され、
前記止め部は、前記第3部材の内部に配置されるとともに、前記2個の第3部材を前記宝石台に接続する指輪。
【請求項4】
前記弾性部材は、スプリングである請求項1から3のいずれかに記載の指輪。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、手指に装着する指輪に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の指輪において、手指に装着するその指輪のサイズは一定のものであるために、使用者においてはあらかじめ装着者の指のサイズを測らなくてはならず、たとえばその指輪をサプライズ的にプレゼントする場合においては、その装着者の指のサイズを、推し量るようにしてそのサイズを決定する場合があった。
【0003】
しかしながらその装着者の指のサイズが明確ではなく、いわゆるサイズ違いといったことが起こりうるといった問題がある。また、その装着者の指のサイズを採寸した場合であっても、指のむくみ、あるいはダイエットによってその指のサイズが変動する場合がある。
【0004】
また、指輪の多少のサイズ違いにおいては、無理やり装着していたので、指の関節部部にそのリング部分が引っ掛かることで、外れなくなり、その関節部分にクリームやせっけんを塗るなどをして滑りやすくしていたが、それでも外れなくなるとその指輪を切断する場合もあった。
【0005】
一方で、製造者としては、種々の指の太さに対応するために、同じデザインの指輪をサイズごとに例えば10種類程度そろえなければならなかったという問題がある。
【0006】
そこで、手指に装着するリング部分のサイズを変更することで、そのような問題を解決するものとして、実用新案登録第3236465号公報において、「内リング体2を外リング体1の内部に嵌装させ、次に外リング体1が外嵌した内リング体2を装着することで、外リング体1内部の口径を縮小させ、指輪構造10に外リング体1の口径、内リング体2の口径の様々な口径のリングを産出して着用者に選択してもらうことができる」という考案が開示されている。
【0007】
上記考案は、装着者の指のサイズによって、外リング体1に、内リング体2を装着したり取り外したりする必要があるというもの、また、薄い内リング体2や厚い内リング体2を取り付けることによって複数の内リング体2を選択し、内径のサイズを変更することは、装着者にとってサイズによって、面倒であり、また、取り外した内リング体2を紛失する恐れもある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】実用新案登録第3236465号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は前記の実情に鑑みてなされたもので、その課題は、指輪の一部分を取り外すことなく手指に装着する指輪のサイズを変更することができる指輪を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記の課題を解決するため、第1観点における指輪は、中空状の第1本体部と、第1本体部の両端に開口する第1開口部を有する第1部材と、中空状の第2本体部と、第2本体部の両端に開口する第2開口部を有する第2部材と、開口する端部開口部を有する2個の端部部材と、2個の端部部材をそれぞれ配置する2個の第3部材と、を有し、第1部材と、第2部材と、を交互に複数配置し、複数配置した第1部材のうち、第2部材を介して配置した第1部材と、他の第1部材と、を接近させるための弾性部材と、を有し、弾性部材は、その両端に端部と、を有し、弾性部材の端部を固定する止め部と、をそれぞれ有し、弾性部材の端部は、止め部に固定され、止め部は、第3部材の内部に配置されるとともに、2個の第3部材同士を接続するというものである。
【0011】
前記の課題を解決するため、第2観点における指輪は、宝石を載置可能な宝石台と、中空状の第1本体部と、第1本体部の両端に開口する第1開口部を有する第1部材と、中空状の第2本体部と、第2本体部の両端に開口する第2開口部を有する第2部材と、開口する端部開口部を有する2個の端部部材と、2個の端部部材をそれぞれ配置する2個の第3部材と、を有し、第1部材と、第2部材と、を交互に複数配置し、複数配置した第1部材のうち、第2部材を介して配置した第1部材と、他の第1部材と、を接近させるための弾性部材と、を有し、弾性部材は、その両端に端部と、を有し、弾性部材の端部を固定する止め部と、をそれぞれ有し、弾性部材の端部は、止め部に固定され、止め部は、第3部材の内部に配置されるとともに、2個の第3部材を宝石台に接続するというものである。
【0012】
前記の課題を解決するため、第3観点における指輪は、宝石と、その宝石を載置可能な宝石台と、中空状の第1本体部と、第1本体部の両端に開口する第1開口部を有する第1部材と、中空状の第2本体部と、第2本体部の両端に開口する第2開口部を有する第2部材と、開口する端部開口部を有する2個の端部部材と、2個の端部部材をそれぞれ配置する2個の第3部材と、を有し、第1部材と、第2部材と、を交互に複数配置し、複数配置した第1部材のうち、第2部材を介して配置した第1部材と、他の第1部材と、を接近させるための弾性部材と、を有し、弾性部材は、その両端に端部と、を有し、弾性部材の端部を固定する止め部と、をそれぞれ有し、弾性部材の端部は、止め部に固定され、止め部は、第3部材の内部に配置されるとともに、2個の第3部材を宝石台に接続するというものである。
【発明の効果】
【0013】
本発明は以上のように構成され、かつ、作用するものであるから、指輪の一部分を取り外すことなく手指に装着する指輪のサイズを変更することができる指輪を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】Aは、第1実施例における指輪を伸ばす前の状態の全体図。Bは、第1実施例における指輪を伸ばす前の状態の部分断面図。
図2】Aは、第1実施例における指輪を伸ばした状態の全体図。Bは、第1実施例における指輪を伸ばした状態の部分断面図。
図3】中空筒状のパイプ材の中に、その複数の第1部材を挿入した状態を表す概念図。
図4】Aは、上型と下型で中空筒状のパイプ材を加工する状態を表した概念図である。Bは、加工した第2部材と、第1部材を表した概念図である。
図5】Aは、第2実施例における指輪を伸ばす前の状態の全体図。Bは、第2実施例における指輪を伸ばす前の状態の部分断面図。
図6】Aは、第2実施例における指輪を伸ばした状態の全体図。Bは、第2実施例における指輪を伸ばした状態の部分断面図。
図7】Aは、第1部材の断面図である。Bは、他の実施例の第1部材の断面図である。Cは、他の実施例の第1部材の断面図である。Dは、他の実施例の第1部材の断面図である。Eは、他の実施例の第1部材の断面図である。
図8】Aは、第2部材の斜視図である。Bは、他の実施例の第2部材の斜視図である。Cは、他の実施例の第2部材の斜視図である。Dは、他の実施例の第2部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下図示の実施形態を参照して第1実施例における指輪10について説明する。指輪10は、第1部材20と、第2部材30と、をそれぞれ複数交互に配置し、その複数の第1部材20と、その複数の第2部材30とをそれぞれ互いに接近させるように作用する弾性部材40とを有する。また、指輪10は、2個の端部部材50と、その2個の端部部材50をそれぞれ配置する2個の第3部材60とを有する。
【0016】
上述の第1部材20は、第1本体部21と、その第1本体部21の両端に開口する第1開口部22、22を有する。第1本体部21は、中空筒状を呈し、その両端は、その中空筒状の内部と連通し開口する第1開口部22、22を有している。その第1開口部22、22は、断面視において、その径が外部に向かって徐々に拡大するように、いわゆるベルマウス形状を呈している(図1B、2B参照)。また、第1開口部22の径は、第1本体部21よりも大であり、また、後述する第2開口部32、32よりも大である。
【0017】
また上述の第2部材30は、第2本体部31と、その第2本体部31の両端に開口する第2開口部32、32を有する。第2本体部31は、中空状を呈し、その両端は、その中空状のその第2本体部31の内部と連通し開口する第2開口部32、32を有している。第2開口部32、32の孔径は、ベルマウス形状を呈する第1開口部22、22が係合するようにその第1開口部22、22よりも、その径が小になるように構成している。
【0018】
また、第1実施例における弾性部材40は、たとえば指輪10の径を縮める方向に作用するものであり、かつ周回するように配置されている。また、第1実施例においてその弾性部材40はコイルスプリングを使用することができる。これは、第1部材20と第2部材30とを交互に複数配置するように組み合わせて、その内部に挿通するように、この弾性部材40であるコイルスプリングを使用することができる。弾性部材40の両端に端部45、45を有しており、その端部45、45は、止め部70、70に固定されている。なお、図示しないがその弾性部材40は、ゴムひもでも好ましい。この場合のゴムひもの両端に端部は、止め部70、70に固定することができる。なお、止め部70、70は、それに固定されている弾性部材40の収縮力によって後述する端部部材50における他端部53に接するように配置されている。
【0019】
また、上述の端部部材50は、端部本体部51と、その端部本体部51の一端に開口する端部開口部52を有する。また、端部本体部51は、中空筒状を呈するものである。また、端部開口部52は、断面視において、その径が先端に行くに従い徐々に拡大するように、いわゆるベルマウス形状を呈している(図1B、2B参照)。また、その端部本体部51、51の他端53、53は開口している。また、弾性部材40が端部本体部51、51に挿通するように配置され、上述の弾性部材40の端部45、45が固定されている止め部70、70が、それぞれ他端53、53と接している。また、そのベルマウス形状を呈する端部開口部52は、第2部材30における第2開口部32と係合するように、その径が大に構成されている。
【0020】
また、上述の第3部材60は、いわば、第2部材30を2分割した形状を呈するものであってもよい。また、第3本体部61と、その第3本体部61の一端に開口する第3開口部62を有する。第3開口部62の孔径は、止め部70よりも小であり、その第3開口部62は、その止め部70と係合することで抜け止めとして機能している。
【0021】
第1実施例における指輪10においては上述の第3部材60を2個使用し、その2個の第3部材60同士を接続することで、指輪10を構成することができる。具体的には、第1部材20の一部は、第2部材30の内部に配置している。すなわち、第1部材20における第1本体部21が、一方の第2部材30における第2本体部31の内部に、第1本体部21の一部およびその一方の第1開口部22が配置される。これを、繰り返して配置し、弾性部材40をそれらの内部に挿通するように配置する。さらに、弾性部材40を端部本体部51に挿通しつつ、その弾性部材40の両端に配置している端部45、45は、それぞれ、止め部70、70に固定されている。また、止め部70、70は、端部部材50、50における他端部53、53に接するように配置され、その止め部70、70は、それぞれ2個の第3部材60と係合するように配置している。また、さらに2個の第3部材60同士を接続することで、上記のとおり指輪10が構成することができる。
【0022】
第1実施例における指輪10においては、上記のとおり、第1部材20と、第2部材30とを交互に複数配置し、その内部に、弾性部材40を連通するように配置する。これにより、この弾性部材40は、第1部材20と、他の第1部材20とを互いに接近させるものである。すなわち、第2部材30を介して隣接する第1部材20同士を接近させるというものである。このような構成の指輪10を、たとえば図示しない使用者の指に装着する場合は、指輪10の径を拡大するように伸ばすことによって、装着することができる(図1B参照)。
【0023】
伸ばす前の状態の第1実施例における指輪10(図1A、B参照)を、上記のとおり引き伸ばすと(図2A、B参照)、第1部材20におけるベルマウス形状を呈する第1開口部22が、第2開口部32の内側に当接する。また、第1部材20におけるベルマウス形状を呈する他の第1開口部22が、他の第2開口部32の内側に当接する。また、第2開口部32、32は、第1部材20における第1本体部21が移動するのに充分な径を有するものであり、その第1本体部21の両端に開口する第1開口部22、22が、第2開口部32、32に係合する大きさであることが好ましい。すなわち、第1開口部22、22の開口する径よりも、第2開口部32、32の開口する径が小さいことが好ましい。また、止め部70は、第3部材60に係合する。また、第3開口部62の孔径は、止め部70よりも小であることが好ましい。また、第3開口部62の孔径は、端部部材50における端部本体部51の径よりも大であり、また、他端部53の孔径は、止め部70よりも小であることが好ましい。
【0024】
この構成により、必要以上に指輪10の径を拡大させることなく、弾性部材40が必要以上に伸ばされることもない。また、第1実施例における指輪10における弾性部材40は、コイルスプリングあるいは図示しないが伸縮可能なゴムひもを使用することができるが、コイルスプリングであればそのコイルスプリングが伸びきることがなく、また、ゴムひもである場合はそのゴムひもが伸びきって切れるということもない。従って、コイルスプリング、ゴムひもなどの弾性部材に過度な負担を掛けることもないので耐久性に富むという効果を奏するものである。
【0025】
また、上記のとおり、弾性部材40が指輪10の外部から見えるということがないので、美観に優れているという効果を奏するものである。また、縮んだ指輪10を(図1A参照)、伸ばすことができるので(図2A参照)、図示しない使用者の指の太さの大小に依存することもない。
【0026】
なお、第1実施例の指輪10の製造方法について簡単に説明する。複数の第1部材20を並べる。中空筒状のパイプ材300の中に、その複数の第1部材20を挿入する(図3参照)。その後、上型400及び下型410で、中空筒状のパイプ材300をスエージング加工する。中空筒状のパイプ材300は、複数の第1部材20が挿入された状態で複数の第2部材30に加工される(図4A参照)。なお、第1部材20′と第1部材20′は接続されていないので、指輪10は環状を呈するように折り曲げことができることは言うまでもない。なお図4Bは、一組の加工した第2部材30と、第1部材20を表した概念図である。
【0027】
その後、端部部材50、50取り付け、上述の弾性部材40をその複数の第1部材20に挿通するように配置したのちに上述の弾性部材40の端部45、45を2個の端部部材50における端部本体部51にそれぞれ挿通しつつ止め部70、70に固定する。このようにして第1実施例の指輪10の製造することができる(図1、2参照)。
【0028】
次に、第2実施例における指輪11について説明する。第2実施例における指輪11は、いわば第1実施例における指輪10に、宝石台100をあしらったものである。したがって、指輪10との相違点のみ説明し同一の構成には同一の符号を付しその説明を省略する場合がある。また、宝石台100は、貴金属材料を使用することも好ましいが、それに限られるものではない。なお、後述するほかは必ずしも宝石を必要としないものであってもよい。
【0029】
また、第2実施例における指輪11は、宝石台100に宝石150を載置することもできる。宝石150としては、例えば、ダイヤモンド、ルビー、エメラルド、ヒスイ、オパール、トパーズ、サファイヤ、真珠、が好ましいがこれに限られるものではない。
【0030】
第2実施例における指輪11は、上述の宝石台150に、上述の2個の第3部材60を、それぞれ取り付ける。具体的には、第1部材20の一部は、第2部材30の内部に配置している。すなわち、第1部材20における第1本体部21が、一方の第2部材30における第2本体部31の内部に、第1本体部21の一部およびその一方の第1開口部22が配置される。これを、繰り返して配置し、弾性部材40をそれらの内部に連通するように配置する。さらに、弾性部材40の両端に配置している端部45、45は、それぞれ、端部本体部51に挿通しつつ止め部70、70に固定され、その端部部材50、50の他端部53、53に、接するように配置された止め部70、70は、それぞれ2個の第3部材60、60における第3開口部62、62に係合するように配置し、さらに2個の第3部材60をそれぞれ宝石台150に接続することで、上記のとおり指輪11を構成することができる(図5、6参照)。
【0031】
このように、この弾性部材40は、第1部材20と、他の第1部材20とを互いに接近させるものである。すなわち、第2部材30を介して隣接する第1部材20同士を接近させるというものである。このような構成の指輪11を、たとえば図示しない使用者の指に装着する場合は、指輪11の径を拡大することによって、装着することができる(図6AB参照)。なお、指輪11においてその宝石台100に宝石150を載置することも好ましい。また、上記のとおり、弾性部材40が指輪11の外部から見えるということがないので、美観に優れているという効果を奏するものである。また、縮んだ指輪11を(図5A参照)、伸ばすことができるので(図6A参照)、図示しない使用者の指の太さの大小に依存することもない。
【0032】
また、第1実施例における指輪10および第2実施例における指輪11に配置する第1部材20は、ベルマウス形状を呈する第1開口部22、22を有するものであるが、第1部材20Aは、筒状を呈する第1本体部21Aと鍔状を呈する第1開口部22A、22Aを有するものである。また、第1部材20Bは、筒状を呈する第1本体部21Bと、丸みを帯びた丸突起部を有する第1開口部22B、22Bを有するものである。また、第1部材20Cは、筒状を呈する第1本体部21Cと、断面視において丸みを帯びた丸突起部を有する第1開口部22C、22Cを有するものである。また、第1部材20Dは、筒状を呈する第1本体部21Dと、断面円形状の突起部を有する第1開口部22D、22Dを有するものである。また、また、第1部材20Eは、筒状を呈する第1本体部21Eと、矩形状の突起部を有する第1開口部22E、22Eを有するものである(図7参照)。
【0033】
また、第1実施例における指輪10および第2実施例における指輪11に配置する第2部材30は、例えば、球状を呈する第2部材30が好ましいが、円柱状を呈し開口する第2開口部32Aを有する第2部材30A、立方体形状を呈し開口する第2開口部32Bを有する第2部材30Bや、12角柱形状を呈し開口する第2開口部32Cを有する第2部材30Cを適用することができる(図8参照)。なお、第1実施例における指輪10および第2実施例における指輪11に配置する第2部材30は、12角柱形状を呈するものの他、8角柱形状を呈するもの、15角柱形状を呈するもの、16角柱形状を呈するもの、18角柱形状を呈するもの、20角柱形状を呈するもののように他角形状を呈するものでも好ましい(図示せず)。
【0034】
このように、第1実施例の指輪10における上述の第1部材20と上述の第2部材30を、それぞれ第1部材20A、第1部材20B、第1部材20C、第1部材20Dのいずれかと、第2部材30A、第2部材30B、第2部材30Cのいずれかにすることで、異なるデザインの指輪を構成することができる(図示せず)。なお、第2実施例における指輪11についても同様である。
【0035】
この場合において、それぞれの第1開口部22A、22B、22C、22D、22Eは、それぞれ第2開口部32A、32B、32C、32Dと係合するように、それら第2開口部32A、32B、32C、32Dの径よりも、大となっていることは言うまでもない。
【符号の説明】
【0036】
10 第1実施例の指輪
11 第2実施例の指輪
20 第1部材
21 第1本体部
22 第1開口部
30 第2部材
31 第2本体部
32 第2開口部
40 弾性部材
50 端部部材
52 端部開口部
60 第3部材
62 第3開口部
100 宝石台
150 宝石
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8