特開 2024-150361 通気つなぎ服

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】公開特許公報(A)

(11)【公開番号】P2024150361

(43)【公開日】2024-10-23

(54)【発明の名称】通気つなぎ服

(51)【国際特許分類】

   A41D 13/005 20060101AFI20241016BHJP

   A41D 13/002 20060101ALI20241016BHJP

   A41F 9/00 20060101ALI20241016BHJP

   A41F 3/02 20060101ALI20241016BHJP

   A41D 1/00 20180101ALI20241016BHJP

【ＦＩ】

A41D13/005 103

A41D13/002 105

A41F9/00 Z

A41F9/00 R

A41F3/02

A41D1/00 E

【審査請求】未請求

【請求項の数】5

【出願形態】ＯＬ

(21)【出願番号】P 2023063766

(22)【出願日】2023-04-10

(71)【出願人】

【識別番号】516150420

【氏名又は名称】有限会社ネクストトレーディング

(74)【代理人】

【識別番号】110002804

【氏名又は名称】弁理士法人フェニックス特許事務所

(72)【発明者】

【氏名】松村 真一

【テーマコード（参考）】

3B030

3B211

【Ｆターム（参考）】

3B030AA03

3B030AB08

3B030AB12

3B211AA02

3B211AA03

3B211AB01

3B211AC02

3B211AC03

3B211AC18

3B211AC22

(57)【要約】

【課題】着用者の肩部への負担が少なく、しかも、上衣とズボンとの間の内部通気性にも優れた通気つなぎ服を提供すること。
【解決手段】上衣１とズボン２とが繋がった通気つなぎ服１０において、ズボン２の内側において着用者の胴部背面側に巻き付ける帯状部材であって、両端部がズボン２の腰回り部２１の内側に固定され、中程部が腰回り部２１と分離して腰回り部２１との間に通気路６を形成する後ベルト部４と、上端部が後ベルト部４の中程部に取り付けられ、下端部がズボン２の内面に固定された柔軟な吊下げ部５とを設けた。
【選択図】図１

【特許請求の範囲】

【請求項1】

上衣とズボンとが繋がり、前記上衣及び前記ズボンに開閉可能な前開き部を有するつなぎ服であって、
前記ズボンの内側において着用者の胴部背面側に巻き付ける帯状部材であって、両端部が前記ズボンの腰回り部の内側に固定され、中程部が前記腰回り部と分離して該腰回り部との間に通気路を形成する後ベルト部と、
上端部が前記後ベルト部の中程部に取り付けられ、下端部が前記ズボンの内面に固定された柔軟な吊下げ部と、
を備え、
着用したとき、前記ズボンの重みを前記吊下げ部を介して前記後ベルト部で支えることを特徴とした通気つなぎ服。

【請求項2】

前記後ベルト部に長さ調節機構が設けられていることを特徴とした請求項１に記載の通気つなぎ服。

【請求項3】

前記上衣の少なくとも後部に、前記上衣の裾部を前記ズボンの腰回り部の外側に被せて成るプリーツ部が設けられていることを特徴とした請求項１に記載の通気つなぎ服。

【請求項4】

前記前開き部において、前記上衣の前部と前記ズボンの前部とが分離していることを特徴とした請求項１に記載の通気つなぎ服。

【請求項5】

前記上衣に送風器を着脱自在に取付け可能な取付開口部が開設されており、
前記取付開口部に取り付けた前記送風器により外気を前記上衣内及び前記ズボン内へ供給することを特徴とした請求項１～請求項４の何れかに記載の通気つなぎ服。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

本発明は、上衣とズボンとが繋がり、開閉可能な前開き部を有するつなぎ服に関するものである。

【背景技術】

【0002】

周知のとおり、つなぎ服は、上衣とズボンとが繋がっているため、衣服内への異物等の侵入を防いで安全かつ衛生的に作業を行うことができ、工業、農業その他の分野における作業着として多用されている。また、つなぎ服は、着用者の身体との間にゆとりがあり、ゆったりと着用することができ、比較的に動き易く、しかも、着用者の動作に応じて着用者の上半身と下半身との間で通気が行われるため、内部通気性に優れており、比較的に快適に着用することができる。

【0003】

しかしながら、従来のつなぎ服は、上衣とズボンとが繋がっているが故に、着用者の肩部には、上衣の重みだけでなく、ズボンの重みも同時にかかるため、肩部への負担が大きく、肩凝りし易い難点があった。

【0004】

そこで、従来、つなぎ服の胴回り部にベルトを巻いてズボンの重みを着用者の胴部や腰部で支えることが行われている（例えば、下記特許文献１の段落「００１３」参照）。しかしながら、このつなぎ服は、ただ単に胴回り部の外側からベルトを巻き付けるものであったため、着用者の上半身と下半身との間の通気が遮断され、内部通気性が著しく低下する難点があった。

【先行技術文献】

【特許文献】

【0005】

【特許文献1】登録実用新案第３１３５５７０号公報

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

本発明は、従来のつなぎ服に上記のような難点があったことに鑑みて為されたもので、着用者の肩部への負担が少なく、しかも、上衣とズボンとの間の内部通気性にも優れた通気つなぎ服を提供することを課題とする。

【課題を解決するための手段】

【0007】

本発明は、上衣とズボンとが繋がり、前記上衣及び前記ズボンに開閉可能な前開き部を有するつなぎ服であって、
前記ズボンの内側において着用者の胴部背面側に巻き付ける帯状部材であって、両端部が前記ズボンの腰回り部の内側に固定され、中程部が前記腰回り部と分離して該腰回り部との間に通気路を形成する後ベルト部と、上端部が前記後ベルト部の中程部に取り付けられ、下端部が前記ズボンの内面に固定された柔軟な吊下げ部と、を備え、
着用したとき、前記ズボンの重みを前記吊下げ部を介して前記後ベルト部で支えることを特徴としている。

【0008】

また、本発明は、前記後ベルト部に長さ調節機構が設けられていることを特徴としている。

【0009】

また、本発明は、前記上衣の少なくとも後部に、前記上衣の裾部を前記ズボンの腰回り部の外側に被せて成るプリーツ部が設けられていることを特徴としている。

【0010】

また、本発明は、前記前開き部において、前記上衣の前部と前記ズボンの前部とが分離していることを特徴としている。

【0011】

また、本発明は、前記上衣に送風器を着脱自在に取付け可能な取付開口部が開設されており、前記取付開口部に取り付けた前記送風器により外気を前記上衣内及び前記ズボン内へ供給することを特徴としている。

【発明の効果】

【0012】

本発明に係る通気つなぎ服は、ズボンの内側において着用者の胴部背面側に巻き付ける後ベルト部と、この後ベルト部とズボンの内面とを繋ぐ吊下げ部とを備えているので、この通気つなぎ服を着用したとき、ズボンの重みを後ベルト部及び吊下げ部を介して着用者の胴部や腰部で支えることができ、着用者の肩部への負担を大幅に少なくすることができる。

【0013】

しかも、後ベルト部とズボンの腰回り部の後部内面との間に通気路が形成されるので、着用者の上半身と下半身との間の通気が十分に行われ、内部通気性にも優れている。

【図面の簡単な説明】

【0014】

【図1】本発明に係る第一実施形態の通気つなぎ服の正面図である。

【図2】同通気つなぎ服の背面図である。

【図3】同通気つなぎ服のズボンの腰回り部の横断面図である。

【図4】着用者が起立したときの同通気つなぎ服の後部の部分縦断面図である。

【図5】着用者が前屈したときの同通気つなぎ服の後部の部分縦断面図である。

【図6】本発明に係る第二実施形態の通気つなぎ服の背面図である。

【図7】本発明に係る第三実施形態の通気つなぎ服の正面図である。

【図8】同通気つなぎ服の背面図である。

【図9】同通気つなぎ服の後部の部分縦断面図である。

【図10】同通気つなぎ服のプリーツ部を展開した状態の背面図である。

【図11】同通気つなぎ服の上衣の前開き部を開いた状態の正面図である。

【図12】同通気つなぎ服のズボンの腰回り部の横断面図である。

【発明を実施するための形態】

【0015】

「第一実施形態」
図１及び図２に示すように、第一実施形態の通気つなぎ服１０は、着用者の上半身を覆うための上衣１と、この上衣１に繋がり、着用者の下半身を覆うためのズボン２と、ズボン２の内側において着用者の胴部背面側に巻き付けるための後ベルト部４と、この後ベルト部４とズボン２の内面とを繋ぐ吊下げ部５と、から構成されている。

【0016】

上衣１の前部及びズボン２の前部にはそれぞれ、上衣１からズボン２のまた上に亘って連続する前開き部３１・３２が形成されており、これら前開き部３１・３２は、公知のスライドファスナーにより開閉可能に構成されている。これら前開き部の開閉手段としては、スライドファスナーの他、例えばスナップ等の留め金や、ボタンやホック等を適宜、採用することができる。

【0017】

図３及び図４に示すように、後ベルト部４は、柔軟な帯状部材から成り、その両端部４１・４１がそれぞれ、ズボン２の腰回り部２１の側部内側に縫合固定されている一方、後ベルト部４の中程部４２は腰回り部２１と分離しており、腰回り部２１の後部内面との間に通気路６が形成されている。なお、図３及び後述の図１２においては、ズボン２の前開き部３２のスライドファスナーの図示を省略している。

【0018】

吊下げ部５は、柔軟な帯状部材から成り、ズボン２の腰回り部２１の後部に位置し、その上端部５１が後ベルト部４の中程部４２に取り付けられ、下端部５２がズボン２の内面に縫合固定されている。このことで、通気つなぎ服１０を着用したとき、吊下げ部５によってズボン２を吊り下げることができ、ズボン２の重みを後ベルト部４及び吊下げ部５を介して着用者の胴部や腰部で支えることができる。

【0019】

なお、本実施形態では、吊下げ部５の上端部５１にリング部を形成し、このリング部内に後ベルト部４を引き通すことによって、吊下げ部５の上端部５１を後ベルト部４に取り付けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、吊下げ部５の上端部５１を後ベルト部４に縫合や接着等により固定するようにしてもよい。また、吊下げ部５が、例えば周知の移動カンやラダーロック等の長さ調節機構を備えていてもよい。吊下げ部５が長さ調節機構を備えていれば、吊下げ部５の長さを適宜調節することによって、容易にズボン丈の調節を行うことができる。また、この吊下げ部５が紐状部材から構成されていてもよい。

【0020】

このように本実施形態の通気つなぎ服１０は、ズボン２の内側において、着用者の胴部背面側に巻き付ける後ベルト部４と、後ベルト部４とズボン２の内面とを繋ぐ吊下げ部５とを備えているので、図４に示すように、着用者Ｍが通気つなぎ服１０を着用したとき、ズボン２の重みを後ベルト部４及び吊下げ部５を介して着用者Ｍの胴部や腰部で支えることができ、従来品のように着用者の肩部にズボンの重みがかかることもなく、着用者Ｍの肩部への負担を大幅に少なくすることができる。なお、図中、符号Ｂで指示するものは、着用者の背中部であり、符号Ｈで指示するものは、着用者の臀部である。

【0021】

しかも、本実施形態の通気つなぎ服１０は、ズボン２の内側において、所要長さを有する吊下げ部５によってズボン２を吊り下げているので、着用者Ｍの胴部背面側において、着用者Ｍの身体と通気つなぎ服１０との間のゆとりを確保することができ、従来品のようにつなぎ服の胴回り部が外側からベルトにより締め付けられることもなく、ゆったりとした着用感を得ることができる。

【0022】

さらに、本実施形態の通気つなぎ服１０は、後ベルト部４の中程部４２とズボン２の腰回り部２１の後部内面との間に通気路６が形成されているので、図４中の白抜矢印Ａで示すように、着用者Ｍの上半身と下半身との間の通気が十分に行われ、内部通気性にも優れている。

【0023】

さらに、本実施形態の通気つなぎ服１０は、所要長さを有する吊下げ部５が柔軟性を有しているので、図５に示すように、例えば着用者Ｍが前屈したときに、その前屈動作に伴って上衣１及びズボン２の後部が、図５中の白抜矢印Ｕで示すように、上方へ引っ張られたとしても、柔軟な吊下げ部５が撓むことによって、着用者Ｍの胴部背面側に巻き付けた後ベルト部４がずり上がることもなく、後ベルト部４の適正な固定位置を保持することができる。また、着用者Ｍの動作に伴う上衣１やズボン２の移動が後ベルト部４により規制されることもなく頗る動き易い。

【0024】

また、本実施形態の通気つなぎ服１０は、柔軟な吊下げ部５が撓むことによって、その下端部５２が後ベルト部４に対して上方向だけでなく左右方向にも移動可能であり、しかも、吊下げ部５の上端部５１に形成したリング部に後ベルト部４を引き通しているので、吊下げ部５の上端部５１も後ベルト部４に対して左右方向に移動可能である。したがって、着用者の前屈動作時だけでなく、例えば上半身の捻り動作時にも、後ベルト部４の適正な固定位置を保持することができ、また、動き易さをより向上させることができる。

【0025】

「第二実施形態」
次に、図６を参照しながら第二実施形態の通気つなぎ服２０について説明する。通気つなぎ服２０の特徴は、上衣１の後部に、上衣１の内外を貫通する計二つの円形状の取付開口部７１・７１が開設されており、各取付開口部７１に公知の送風器７を着脱自在に取付け可能に構成されている点にあり、後ベルト部４及び吊下げ部５については、上述した第一実施形態のつなぎ服１０と同様に構成されている。

【0026】

送風器７は、不図示のバッテリーで駆動するものであり、各取付開口部７１に取り付けた送風器７を作動させることによって、外気が上衣１内へ供給される。そして、上衣１内へ供給された外気は、上述した通気路６を通じてズボン２内へも供給される。このように第二実施形態の通気つなぎ服２０によれば、送風器７により外気を上衣１内だけでなく、通気路６を通じてズボン２内へも円滑に供給することができるので、例えば夏季の屋外作業時においても、着用者の上半身及び下半身を効率的に空冷することができ、より快適な衣服内環境を提供することができる。

【0027】

なお、第二実施形態の通気つなぎ服２０においては、送風器７を着脱自在に取付け可能な取付開口部７１を上衣１の後部に開設しているが、この取付開口部７１を上衣の側部側に設けるようにしてもよい。

【0028】

「第三実施形態」
次に、図７～図１２を参照しながら、第三実施形態の通気つなぎ服３０について説明する。通気つなぎ服３０の主たる特徴は、着用者の胴部背面側に巻き付ける後ベルト部４に長さ調節機構４３を設けた点、ズボン２の内側に吊下げ部５を複数設けた点、上衣１の後部に、上衣１の裾部１１をズボン２の腰回り部２１の外側に被せて成るプリーツ部８を設けた点、上衣１の前部とズボン２の前部とを分離した点にあり、他の構成は、上述した第一実施形態のつなぎ服１０と同様である。

【0029】

図７及び図８に示すように、通気つなぎ服３０は、上衣１の前部及び後部において、上衣１の裾部１１をズボン２の腰回り部２１の外側に被せており、恰も上衣１とズボン２とが分離したセパレート型作業着のような外観を表出させることができ、そのデザイン性を高めている。

【0030】

そして、図９及び図１０に示すように、上衣１の後部において、上衣１の裾部１１の下端縁とズボン２の腰回り部２１の上端縁とを、柔軟な帯状の繋ぎ片８１により連結することによって、横向きのプリーツ部８が形成されている。このプリーツ部８によって、着用者Ｍが例えば上半身の前屈動作や捻り動作等をした際のズボン２に対する上衣１の移動が容易になり、動き易さを更に向上させることができる。

【0031】

また、プリーツ部８の凹部を成す繋ぎ片８１には、長円形状の開口部８２が設けられており、外部との通気を可能にしている。なお、この繋ぎ片８１に開口部８２を設ける代わりに、繋ぎ片８１自体を例えばメッシュ布等の通気性に優れた部材で構成してもよい。また、繋ぎ片８１に開口部を設けず、繋ぎ片８１を殆ど通気しない部材で構成するようにしてもよい。

【0032】

一方、通気つなぎ服３０の上衣１の前部においては、図１１に示すように、上衣１の裾部１１とズボン２の腰回り部２１とは分離しており、繋ぎ片８１は存在していない。即ち、通気つなぎ服３０の前開き部３１・３２において、上衣１の前部とズボン２の前部とが互いに分離している。このことで、通気つなぎ服３０は、上衣１の前開き部３１及びズボン２の前開き部３２をより大きく開口させることができ、通気つなぎ服３０の着脱行為を容易化することができる。また、上衣１の前開き部３１を開いた状態でも、恰も上衣１とズボン２とが分離したセパレート型作業着のような外観を表出させることができる。

【0033】

また、通気つなぎ服３０は、図１２に示すように、着用者の胴部背面側に巻き付ける後ベルト部４の中程部４２に、公知のラダーロックから成る長さ調節機構４３が設けられている。この長さ調節機構４３を操作して後ベルト部４の中程部４２の長さを適宜調節することによって、ズボン２の腰回り部２１の内面との間に形成される通気路６の通気開口幅を調節することができる。

【0034】

また、通気つなぎ服３０は、ズボン２の腰回り部２１の後部の内側に、複数（本実施形態では計２つ）の吊下げ部５が設けられている。このことで、通気つなぎ服３０を着用したとき、ズボン２の重みをより安定的に後ベルト部４及び吊下げ部５を介して着用者の胴部や腰部で支えることができる。

【0035】

また、通気つなぎ服３０は、ズボン２の腰回り部２１の前部の外側に、前ベルト部９が設けられている。前ベルト部９は、左右一対の柔軟な帯状部材９１・９１から成り、各帯状部材９１の基端部９２がズボン２の腰回り部２１の側部外側に縫合固定されている一方、各帯状部材９１の先端側には公知の雌雄嵌合式の留め具９３・９４が設けられている。これら留め具９３・９４を互いに連結することによって、前ベルト部９が着用者の胴部前面側に巻き付けられる。なお、図中、符号９５で指示するものは、ズボン２の腰回り部２１の前部外側で前ベルト部９を通すための左右一対の公知のベルト通しである。

【0036】

このように通気つなぎ服３０によれば、ズボン２の腰回り部２１の前部の外側に前ベルト部９が設けられているので、上衣１の前開き部３１を開いたとき、図１１に示すように、前ベルト部９を露出させることができ、上衣１の前開き部３１を閉じたとき、図７に示すように、上衣１の前部によって前ベルト部９を隠蔽することができる。このことで、通気つなぎ服３０のデザイン性を更に高めることができ、また、デザイン選択の幅を拡大させることができる。

【0037】

なお、本実施形態では、主としてデザイン性の観点から、上衣１の前開き部３１の開閉手段として公知のボタンを採用し、ズボン２の前開き部３２の開閉手段として公知のスライドファスナーを採用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、各前開き部において他の開閉手段を採用することができる。

【0038】

以上、各実施形態の通気つなぎ服について説明したが、本発明は更に他の実施形態でも実施することができる。

【0039】

例えば、第三実施形態の通気つなぎ服３０においては、上衣１の後部にのみプリーツ部８を設けているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第一実施形態の通気つなぎ服１０のように、上衣１とズボン２とがそれらの前部及び後部の全周囲で繋がった通気つなぎ服において上衣１の裾部の全周囲に亘ってプリーツ部を形成してもよい。

【0040】

また、各実施形態の通気つなぎ服においては、上衣１が長袖上衣であるが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば半袖上衣や袖なし上衣であってもよい。

【0041】

また、第一実施形態の通気つなぎ服１０において、上衣１とズボン２とでその構成生地を異ならせてもよい。

【0042】

また、第二実施形態の通気つなぎ服２０においては、上衣１の後部に開設した取付開口部７１に公知の送風器７を着脱自在に取り付けるように構成しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、第三実施形態の通気つなぎ服３０の上衣１に送風器７を着脱自在に取り付け可能に構成してもよい。

【0043】

また、第三実施形態の通気つなぎ服３０において、前ベルト部９が周知の移動カンやラダーロック等の長さ調節機構を備えていてもよい。

【0044】

本発明は、その他、その趣旨を逸脱しない範囲内で、当業者の知識に基づいて種々の改良、修正、変形を加えた態様で実施し得るものである。また、同一の作用又は効果が生じる範囲内でいずれかの発明特定事項を他の技術に置換した形態で実施してもよく、また、一体に構成されている発明特定事項を複数の部材から構成したり、複数の部材から構成されている発明特定事項を一体に構成した形態で実施したりしてもよい。

【符号の説明】

【0045】

１０、２０、３０ 通気つなぎ服
１ 上衣
１１ 裾部
２ ズボン
２１ 腰回り部
３１、３２ 前開き部
４ 後ベルト部
４１（後ベルト部の）端部
４２（後ベルト部の）中程部
４３ 長さ調節機構
５ 吊下げ部
５１（吊下げ部の）上端部
５２（吊下げ部の）下端部
６ 通気路
７ 送風器
７１ 取付開口部
８ プリーツ部
Ｍ 着用者

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】

【図9】

【図10】

【図11】

【図12】