(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150477
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】内力伝達を伴う薬物送達用の注入システム
(51)【国際特許分類】
A61M 5/20 20060101AFI20241016BHJP
【FI】
A61M5/20
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2024105979
(22)【出願日】2024-07-01
(62)【分割の表示】P 2021517871の分割
【原出願日】2019-10-02
(31)【優先権主張番号】62/740,232
(32)【優先日】2018-10-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】500049716
【氏名又は名称】アムジエン・インコーポレーテツド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】プラムベック,クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】メランダー,マティアス
(57)【要約】 (修正有)
【課題】薬物送達用の注入システムを提供する。
【解決手段】システム100は、薬物を充填された又は充填可能な容器130と、容器内に可動的に配置されたストッパ138と、プランジャ154と、力を出力するエネルギー供給源151と、エネルギー供給源によって出力された力をプランジャに伝達し、プランジャをストッパに作用させて容器から薬物を排出するように動作可能な機械的リンケージ152と、トリガー部材と、を含んでもよい。システムは、トリガー部材が機械的リンケージの作動を阻止する注入前状態と、トリガー部材が機械的リンケージの作動を許可する注入状態と、プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態と、を有してもよい。システムは、注入前状態、注入状態、及び/又は注入後状態において存在する様々な力伝達ループに含まれる構成要素の数を制限するように設計されてもよい。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物を注入するためのシステムであって、
内部空間を画定し、注入中に患者又は使用者によって把持されるように構成されている外ハウジングと、
前記内部空間内に配置された又は配置可能であり、前記薬物を充填された又は充填可能な容器と、
前記容器から前記薬物を排出するために、前記容器内に可動的に配置されたストッパと、
前記ストッパに作用するためのプランジャと、
力を出力する又は出力するように動作可能なエネルギー供給源と、
前記エネルギー供給源によって出力された前記力を前記プランジャに伝達し、前記プランジャを前記ストッパに作用させて前記薬物を排出するように動作可能な機械的リンケージと、
前記機械的リンケージの作動を制御するために前記機械的リンケージと選択的に係合可能なトリガー部材と、
を含み、
前記システムは、前記トリガー部材が前記機械的リンケージの作動を阻止する注入前状態と、前記トリガー部材が前記機械的リンケージの作動を許可する注入状態とを有し、
前記外ハウジングは、前記注入前状態及び/又は前記注入状態に前記エネルギー供給源によって出力された前記力により生じる荷重から実質的に解放される、
システム。
【請求項2】
前記注入前状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャと前記機械的リンケージと前記トリガー部材とが動作的に直列接続され、第1の力伝達ループを画定し、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記機械的リンケージは、ナットとプランジャスリーブとを含み、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続され、前記注入前状態において前記プランジャスリーブは前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含む、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記エネルギー供給源案内部及び前記エネルギー供給源ハウジングは、前記外ハウジングの前記内部空間内に配置されている、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記注入前状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記トリガー部材に直接接触し、前記トリガー部材は前記ナットに直接接触し、前記ナットは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項4又は5に記載のシステム。
【請求項7】
前記注入前状態においては、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記トリガー部材、前記ナット、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項4~6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部を含み、前記機械的リンケージは、前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れるプランジャスリーブを含む、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項9】
前記注入前状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記トリガー部材に直接接触し、前記トリガー部材は前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項8に記載のシステム。
【請求項10】
前記注入前状態においては、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記トリガー部材、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項8又は9に記載のシステム。
【請求項11】
前記プランジャは、前記容器のねじ付き外面にねじ式係合するねじ付き内面を有する、請求項1に記載のシステム。
【請求項12】
前記注入状態においては、少なくとも、前記プランジャと前記ストッパと前記容器とが動作的に直列接続され、第3の力伝達ループを画定し、前記第3の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記注入状態においては、前記プランジャは、前記ストッパに又は前記プランジャと前記ストッパとの間に配置されたワッシャに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記プランジャに直接接触している、請求項12に記載のシステム。
【請求項14】
前記第3の力伝達ループは、前記プランジャ、前記ストッパ、及び前記容器の間の動作可能接続に限定される、請求項12又は13に記載のシステム。
【請求項15】
前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れるプランジャスリーブを含む前記機械的リンケージと、
前記ストッパに作用する前に前記プランジャの速度を低減させるように動作可能なダンパと、
前記ダンパの少なくとも一部分を受け入れるダンパハウジングと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含む、請求項1~7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記注入状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャスリーブと前記ダンパと前記ダンパハウジングと前記エネルギー供給源ハウジングと前記エネルギー供給源案内部とが動作的に直列接続され、第2の力伝達ループを画定し、前記第2の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項15に記載のシステム。
【請求項17】
前記注入状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記ダンパに直接接触し、前記ダンパは前記ダンパハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記第2の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記ダンパ、前記ダンパハウジング、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項16又は17に記載のシステム。
【請求項19】
前記プランジャにねじ式係合するナットを含む前記機械的リンケージと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含む、請求項1~7又は15~18のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記注入状態においては、少なくとも、前記ナットと前記プランジャと前記ストッパと前記容器と前記容器ホルダとが動作的に直列接続され、第3の力伝達ループを画定し、前記第3の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項19に記載のシステム。
【請求項21】
前記注入状態においては、前記ナットは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ストッパに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記容器ホルダに直接接触し、前記容器ホルダは前記ナットに直接接触している、請求項20に記載のシステム。
【請求項22】
前記第3の力伝達ループは、前記ナット、前記プランジャ、前記ストッパ、前記容器、及び前記容器ホルダの間の動作可能接続に限定される、請求項20又は21に記載のシステム。
【請求項23】
前記注入状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャスリーブと前記プランジャと前記ナットと前記エネルギー供給源ハウジングと前記エネルギー供給源案内部とが動作的に直列接続され、第4の力伝達ループを画定し、前記第4の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項4~7又は15~22のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項24】
前記注入状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ナットに直接接触し、前記ナットは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記注入状態においては、前記第4の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記プランジャ、前記ナット、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項23又は24に記載のシステム。
【請求項26】
前記プランジャにねじ式係合するナットを含む前記機械的リンケージと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有し、前記外ハウジングは、前記注入前状態、前記注入状態、及び/又は前記注入後状態に前記エネルギー供給源によって出力された前記力によって生じるあらゆる荷重を支持しない、
請求項1~7又は15~25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項27】
前記注入後状態においては、少なくとも、前記ナットと前記プランジャと前記ストッパと前記容器と前記容器ホルダとが動作的に直列接続され、第5の力伝達ループを画定し、前記第5の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項26に記載のシステム。
【請求項28】
前記注入後状態においては、前記ナットは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ストッパに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記容器ホルダに直接接触し、前記容器ホルダは前記ナットに直接接触している、請求項27に記載のシステム。
【請求項29】
前記注入後状態においては、前記第5の力伝達ループは、前記ナット、前記プランジャ、前記ストッパ、前記容器、及び前記容器ホルダの間の動作可能接続に限定される、請求項27又は28に記載のシステム。
【請求項30】
ナットとプランジャスリーブとを含み、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続されている前記機械的リンケージと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、
請求項1~7又は15~29のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項31】
前記注入後状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャスリーブと前記プランジャと前記ナットと前記エネルギー供給源ハウジングと前記エネルギー供給源案内部とが動作的に直列接続され、第6の力伝達ループを画定し、前記第6の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項30に記載のシステム。
【請求項32】
前記注入後状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ナットに直接接触し、前記ナットは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項31に記載のシステム。
【請求項33】
前記注入後状態においては、前記第6の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記プランジャ、前記ナット、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項31又は32に記載のシステム。
【請求項34】
ナットとプランジャスリーブとを含み、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続されている前記機械的リンケージと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、
請求項1~7又は15~25のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項35】
前記注入後状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャスリーブと前記プランジャと前記ストッパと前記容器と前記容器ホルダと前記ナットと前記エネルギー供給源ハウジングと前記エネルギー供給源案内部とが動作的に直列接続され、第6の力伝達ループを画定し、前記第6の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項34に記載のシステム。
【請求項36】
前記注入後状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ストッパに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記容器ホルダに直接接触し、前記容器ホルダは前記ナットに直接接触し、前記ナットは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触している、請求項35に記載のシステム。
【請求項37】
前記注入後状態においては、前記第6の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記プランジャ、前記ストッパ、前記容器、前記容器ホルダ、前記ナット、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項35又は36に記載のシステム。
【請求項38】
前記エネルギー供給源は、圧縮コイルばね、引張コイルばね、螺旋ねじりばね、及び/又はスパイラルねじりばねを含む、請求項1~37のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項39】
前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力によって引き起こされる1つ以上の反力を含む、請求項2~39のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項40】
前記外ハウジングは、前記注入前状態及び/又は前記注入状態において前記エネルギー供給源によって出力された前記力によって生じるあらゆる荷重を支持しない、請求項1~39のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項41】
薬物を注入するためのシステムであって、
前記薬物を充填された又は充填可能な容器と、
前記容器から前記薬物を排出するために、前記容器内に可動的に配置されたストッパと、
前記ストッパに作用するためのプランジャと、
力を出力する又は出力するように動作可能なエネルギー供給源と、
前記エネルギー供給源によって出力された前記力を前記プランジャに伝達し、前記プランジャを前記ストッパに作用させて前記薬物を排出するように動作可能な機械的リンケージと、
前記機械的リンケージの作動を制御するために前記機械的リンケージと選択的に係合可能なトリガー部材と、
を含み、
前記システムは、前記トリガー部材が前記機械的リンケージの作動を阻止する注入前状態と、前記トリガー部材が前記機械的リンケージの作動を許可する注入状態とを有し、
前記注入前状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャと前記機械的リンケージと前記トリガー部材とが動作的に直列接続され、第1の力伝達ループを画定し、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、
システム。
【請求項42】
前記注入前状態においては、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャ、及び前記機械的リンケージの間の動作可能接続に限定される、請求項41に記載のシステム。
【請求項43】
ナットとプランジャスリーブとを含み、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続され、前記注入前状態において前記プランジャスリーブは前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れている、前記機械的リンケージと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項44】
前記注入前状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記トリガー部材に直接接触し、前記トリガー部材は前記ナットに直接接触し、前記ナットは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項43に記載のシステム。
【請求項45】
前記注入前状態においては、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記トリガー部材、前記ナット、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項43又は44に記載のシステム。
【請求項46】
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れるプランジャスリーブを含む前記機械的リンケージと、
を含む、請求項41に記載のシステム。
【請求項47】
前記注入前状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記トリガー部材に直接接触し、前記トリガー部材は前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項46に記載のシステム。
【請求項48】
前記注入前状態においては、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記トリガー部材、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項46又は47に記載のシステム。
【請求項49】
前記プランジャは、前記容器のねじ付き外面にねじ式係合する、請求項41又は42に記載のシステム。
【請求項50】
前記注入状態においては、少なくとも、前記プランジャと前記ストッパと前記容器とが動作的に直列接続され、第3の力伝達ループを画定し、前記第3の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項49に記載のシステム。
【請求項51】
前記注入状態においては、前記プランジャは、前記ストッパに又は前記プランジャと前記ストッパとの間に配置されたワッシャに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記プランジャに直接接触している、請求項50に記載のシステム。
【請求項52】
前記第3の力伝達ループは、前記プランジャ、前記ストッパ、及び前記容器の間の動作可能接続に限定される、請求項50又は51に記載のシステム。
【請求項53】
前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れるプランジャスリーブを含む前記機械的リンケージと、
前記ストッパに作用する前に前記プランジャの速度を低減させるように動作可能なダンパと、
前記ダンパの少なくとも一部分を受け入れるダンパハウジングと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れる前記エネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含む、請求項41~48のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項54】
前記注入状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャスリーブと前記ダンパと前記ダンパハウジングと前記エネルギー供給源ハウジングと前記エネルギー供給源案内部とが動作的に直列接続され、第2の力伝達ループを画定し、前記第2の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
前記注入状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記ダンパに直接接触し、前記ダンパハウジングは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項54に記載のシステム。
【請求項56】
前記第2の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記ダンパ、前記ダンパハウジング、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項54又は55に記載のシステム。
【請求項57】
前記プランジャにねじ式係合するナットを含む前記機械的リンケージと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含む、請求項41~48又は53~56のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項58】
前記注入状態においては、少なくとも、前記ナットと前記プランジャと前記ストッパと前記容器と前記容器ホルダとが動作的に直列接続され、第3の力伝達ループを画定し、前記第3の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記注入状態においては、前記ナットは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ストッパに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記容器ホルダに直接接触し、前記容器ホルダは前記ナットに直接接触している、請求項58に記載のシステム。
【請求項60】
前記注入状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャスリーブと前記プランジャと前記ナットと前記エネルギー供給源ハウジングと前記エネルギー供給源案内部とが動作的に直列接続され、第4の力伝達ループを画定し、前記第4の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項44~48又は53~59のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項61】
前記注入状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ナットに直接接触し、前記ナットは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項60に記載のシステム。
【請求項62】
前記注入状態においては、前記第4の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記プランジャ、前記ナット、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項60又は61に記載のシステム。
【請求項63】
前記プランジャにねじ式係合するナットを含む前記機械的リンケージと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、
請求項41~48又は53~62のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項64】
前記注入後状態においては、少なくとも、前記ナットと前記プランジャと前記ストッパと前記容器と前記容器ホルダとが動作的に直列接続され、第5の力伝達ループを画定し、前記第5の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項63に記載のシステム。
【請求項65】
前記注入後状態においては、前記ナットは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ストッパに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記容器ホルダに直接接触し、前記容器ホルダは前記ナットに直接接触している、請求項64に記載のシステム。
【請求項66】
前記注入後状態においては、前記第5の力伝達ループは、前記ナット、前記プランジャ、前記ストッパ、前記容器、及び前記容器ホルダの間の動作可能接続に限定される、請求項64又は65に記載のシステム。
【請求項67】
ナットとプランジャスリーブとを含み、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続されている前記機械的リンケージと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、
請求項41~48又は53~66のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項68】
前記注入後状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャスリーブと前記プランジャと前記ナットと前記エネルギー供給源ハウジングと前記エネルギー供給源案内部とが動作的に直列接続され、第6の力伝達ループを画定し、前記第6の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項67に記載のシステム。
【請求項69】
前記注入後状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ナットに直接接触し、前記ナットは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触し、前記エネルギー供給源案内部は前記エネルギー供給源に直接接触している、請求項68に記載のシステム。
【請求項70】
前記注入後状態においては、前記第6の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記プランジャ、前記ナット、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項67又は68に記載のシステム。
【請求項71】
ナットとプランジャスリーブとを含み、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続されている前記機械的リンケージと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、
請求項41~48又は53~62のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項72】
前記注入後状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャスリーブと前記プランジャと前記ストッパと前記容器と前記容器ホルダと前記ナットと前記エネルギー供給源ハウジングと前記エネルギー供給源案内部とが動作的に直列接続され、第6の力伝達ループを画定し、前記第6の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受ける、請求項71に記載のシステム。
【請求項73】
前記注入後状態においては、前記エネルギー供給源は前記プランジャスリーブに直接接触し、前記プランジャスリーブは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ストッパに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記容器ホルダに直接接触し、前記容器ホルダは前記ナットに直接接触し、前記ナットは前記エネルギー供給源ハウジングに直接接触し、前記エネルギー供給源ハウジングは前記エネルギー供給源案内部に直接接触している、請求項72に記載のシステム。
【請求項74】
前記注入後状態においては、前記第6の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャスリーブ、前記プランジャ、前記ストッパ、前記容器、前記容器ホルダ、前記ナット、前記エネルギー供給源ハウジング、及び前記エネルギー供給源案内部の間の動作可能接続に限定される、請求項72又は73に記載のシステム。
【請求項75】
前記プランジャにねじ式係合するナットと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
前記容器ホルダの少なくとも一部分を受け入れる前部ハウジングと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れる後部ハウジングと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、
請求項41~62のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項76】
前記注入後状態においては、少なくとも、前記ナットと前記プランジャと前記ストッパと前記容器と前記容器ホルダと前記前部ハウジングと前記後部ハウジングとが動作的に直列接続され、第5の力伝達ループを画定し、前記第5の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を受け取る、請求項75に記載のシステム。
【請求項77】
前記注入後状態においては、前記ナットは前記プランジャに直接接触し、前記プランジャは前記ストッパに直接接触し、前記ストッパは前記容器に直接接触し、前記容器は前記容器ホルダに直接接触し、前記容器ホルダは前記前部ハウジングに直接接触し、前記前部ハウジングは前記後部ハウジングに直接接触している、請求項76に記載のシステム。
【請求項78】
前記注入後状態においては、前記第5の力伝達ループは、前記ナット、前記プランジャ、前記ストッパ、前記容器、前記容器ホルダ、前記前部ハウジング、及び前記後部ハウジングに限定される、請求項75又は76に記載のシステム。
【請求項79】
前記エネルギー供給源は、圧縮コイルばね、引張コイルばね、螺旋ねじりばね、及び/又はスパイラルねじりばねを含む、請求項41~78のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項80】
前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力によって引き起こされる1つ以上の反力を含む、請求項41~79のいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、2018年10月2日に出願され、その全内容が参照により本明細書に組み込まれる、米国仮特許出願第62/740,232号明細書に対する優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、概して、薬物送達用の注入システムに関し、より具体的には、このようなシステム内で発生する内力の管理に関する。
【背景技術】
【0003】
注入可能な薬物は、従来、シリンジに取り付けられた針を用いることにより投与される。針は、患者の組織に手動で挿入され、その後、プランジャを手動で変位させてリザーバから患者に薬物を注入する。シリンジを使用した薬物の自己投与は、特定の患者、特に、シリンジの操作の経験がほとんど又は全くない患者にとっては煩わしい及び/又は不快なものであり得る。このため、患者は、注入を補助するために自動注入システムに頼ることが多い。こうしたシステムは、一般に、針若しくはカニューレを挿入するために及び/又はリザーバから薬物を排出するために必要な作動エネルギーを提供する。
【0004】
作動エネルギーを保存及び/又は放出すると、注入システムの様々な構成要素に機械的応力を生成する。応力は、特に、高粘度薬物の注入を伴う用途において大きくなり得る。更に、応力は、注入が行われる前、最中、及び後にも存在し得る。こうした応力が注入システムの完全性を損なわないようにするために、様々な構成要素を、例えば、特定の厚さ及び/又は材料強度以上を有することを含む特定の設計パラメータ内で作成することが必要となり得る。通常、注入システムの外ケーシング又はハウジングは、応力の少なくとも一部を支持する必要がある。このことは、外ケーシングに使用される形状及び/又は材料に制約を課す可能性があり、更には、患者/使用者の体験に影響を及ぼす可能性がある。
【0005】
以下により詳細に説明するように、本開示は、既存の注入システムに対する有利な代替案を具現化した注入システムを説明するものであり、これは、本明細書で言及される1つ以上の課題又はニーズに対処することができることはもとより、他の利益及び利点も提供することができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、薬物を注入するためのシステムを提供する。システムは、内部空間を画定し、いくつかの実施形態では、注入中に患者又は使用者によって把持されるように構成されている外ハウジングを含んでもよい。容器が、外ハウジングの内部空間内に配置されてもよく又は配置可能であってもよく、薬物を充填されてもよい又は充填可能であってもよい。ストッパが、容器から薬物を排出するために、容器内に可動的に配置されてもよい。システムは、ストッパに作用するためのプランジャを含む駆動アセンブリと、力を出力する又は出力するように動作可能なエネルギー供給源と、エネルギー供給源によって出力された力をプランジャに伝達し、プランジャをストッパに作用させて薬物を排出するように動作可能な機械的リンケージと、を含んでもよい。トリガー部材が、機械的リンケージの作動を制御するために機械的リンケージに選択的に係合してもよい。注入前状態においては、トリガー部材は機械的リンケージの作動を阻止してもよく、これに対して、注入状態においては、トリガー部材は機械的リンケージの作動を許可してもよい。システムはまた、プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有してもよい。外ハウジングは、注入前状態、注入状態、及び/又は注入後状態にエネルギー供給源によって出力された力によって生じるあらゆる荷重から実質的に解放される又はこうした荷重を支持しないように構成されてもよい。
【0007】
本開示の別の態様は、薬物を注入するためのシステムを提供する。システムは、薬物を充填された又は充填可能な容器と、容器から薬物を排出するために、容器内に可動的に配置されたストッパと、を含んでもよい。システムは、ストッパに作用するためのプランジャを含む駆動アセンブリと、力を出力する又は出力するように動作可能なエネルギー供給源と、エネルギー供給源によって出力された力をプランジャに伝達し、プランジャをストッパに作用させて薬物を排出するように動作可能な機械的リンケージと、を含んでもよい。トリガー部材が、機械的リンケージの作動を制御するために機械的リンケージに選択的に係合してもよい。注入前状態においては、トリガー部材は機械的リンケージの作動を阻止してもよく、これに対して、注入状態においては、トリガー部材は機械的リンケージの作動を許可してもよい。システムはまた、プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有してもよい。注入前状態においては、少なくとも、エネルギー供給源とプランジャと機械的リンケージとトリガー部材とが動作的に直列接続され、第1の力伝達ループを画定してもよく、第1の力伝達ループは、エネルギー供給源によって出力された力を直接的又は間接的に受ける。
【0008】
本開示は、以下の説明を付属の図面と併せて解釈することで、より完全に理解されるものと考えられる。図面のいくつかは、他の要素をより明確に示すために、選択した要素を省略することにより簡略化されている場合がある。一部の図面におけるこうした要素の省略は、対応する書面による明細書の中で明確に記述されている場合を除き、例示的実施形態のいずれかにおける特定要素の有無を必ずしも示すものではない。また、いずれの図面も一律の縮尺に必ずしも従っていない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本開示の実施形態による、注入前状態における薬物送達用の注入システムの断面図であり、システム内の第1の力伝達ループを示す。
【
図2A】注入状態における
図1の注入システムの実施形態の断面図であり、システム内の第2の力伝達ループを示す。
【
図2B】注入状態における
図1の注入システムの実施形態の断面図であり、システム内の第3の力伝達ループを示す。
【
図2C】注入状態における
図1の注入システムの実施形態の断面図であり、システム内の第4の力伝達ループを示す。
【
図3A】注入後状態における
図1の注入システムの実施形態の断面図であり、システム内の第5の力伝達ループを示す。
【
図3B】注入後状態における
図1の注入システムの実施形態の断面図であり、システム内の第6の力伝達ループを示す。
【
図4】本開示の代替的実施形態による、注入前状態における薬物送達用の注入システムの断面図であり、システム内の第1の力伝達ループの代替的な形態を示す。
【
図5】本開示の代替的実施形態による、注入状態における薬物送達用の注入システムの断面図であり、システム内の第3の力伝達ループの代替的な形態を示す。
【
図6】本開示の代替的実施形態による、注入後状態における薬物送達用の注入システムの断面図であり、システム内の第5の力伝達ループの代替的な形態を示す。
【
図7】本開示の代替的実施形態による、注入後状態における薬物送達用の注入システムの断面図であり、システム内の第6の力伝達ループの代替的な形態を示す。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示は、概して、薬物送達用の注入システムの構成及び動作に関する。実施形態のほとんどは、オートインジェクタなどの手持ち式インジェクタに関連して記載されるが、本開示の範囲はこのようなインジェクタに限定されない。本開示を適用可能な他の注入システムとしては、(例えば、接着剤によって)患者の皮膚に付着するオンボディ型インジェクタなどのウェアラブルインジェクタ、患者の衣服に装着される携帯型ポンプ、及びハイブリッド式オートインジェクタ/オンボディ型インジェクタが挙げられるが、これらに限定されない。
【0011】
一般に、本開示の注入システムは、エネルギー供給源によって出力される力によりもたらされる機械的応力又は荷重がかかる部品又は構成要素の数を制限するように設計されている。機械的応力又は荷重がかかる構成要素の1つ又は複数の群(group or groups)は、注入システムが注入前状態、注入状態、又は注入後状態にあるかどうかに応じて変化し得る。1つ以上の状態において、エネルギー供給源により出力される力から特定の構成要素を除外又は遮蔽することによって、このような構成要素が受ける設計パラメータの制約が減少する場合があり、このため、それらの設計に関してより多くの選択肢を利用できる可能性がある。例えば、このような構成要素は、より少ない材料及び/若しくはより軽量の材料で製造されてもよい、並びに/又はそれらの形状若しくは構成は、機械的応力の考慮を要求されない場合がある。この自由により、患者のニーズ又は好みに合うようなより多様な外部フォームファクタも可能とし、ある場合では、コスト削減の提供も可能とし得る。更に、特定の構成要素が注入前状態において機械的応力又は荷重を支持する必要を排除することで、このような構成要素を組み立てる手法の柔軟性を提供し得る。例えば、特定の構成要素は、最終組み立て段階に先立って、組み立てられ、装填されて、力伝達ループを形成してもよい。これにより、最終組み立て段階を簡略化し、場合によっては、最終組み立て段階を、前の製造工程が実施される施設に比べて維持によりコストのかからない又は維持の要求がより厳しくない施設で実施することが可能になる。本開示を考察する当業者には他の利益及び利点も考えられ、且つ明らかであろう。
【0012】
ここで
図1~
図3Bを参照すると、本明細書においては薬剤又は薬物製品とも称され得る薬物を注入するためのシステム100の実施形態のいくつかの断面図が示されている。薬物は、ペプチド、ペプチボディ、又は抗体などの様々な生物学的製剤であってもよいが、これらに限定されない。薬物は、流体又は液体形態であってもよいが、本開示は特定の状態に限定されない。ある液体配合物においては、薬物は、比較的高い粘度を有してもよい。
【0013】
システム100の様々な実装形態及び構成が可能である。システム100は、単回使用の使い捨てインジェクタとして、又は或いは、複数回使用の再使用可能インジェクタとして構成されてもよい。システム100は、患者による自己投与用のオートインジェクタとして構成されてもよいが、システム100はまた、介護者又は正式に訓練を受けた医療提供者(例えば、医師又は看護師)が注入を行うために使用することができる。システム100がオートインジェクタ又はペン型インジェクタとして構成される実施形態では、システム100は、本明細書では投薬とも称される薬物送達の継続時間にわたって患者又は使用者の手で把持されてもよい。薬物送達を遅延させる又は完了に数分若しくは数時間かかる場合のある代替的な実施形態では、システム100は、例えば、システム100の外面に配置された又は適用された接着剤によって患者の皮膚に取り外し可能に取り付けられるオンボディ型インジェクタとして構成されてもよい。
【0014】
システム100に含まれる様々な構成要素の構成は、システム100の動作状態に依存し得る。システム100は、注入前即ち保管状態、注入状態、及び注入後状態を有し得るが、より少数の又はより多数の状態も可能である。注入前状態は、組み立て後、且つ患者又は使用者による起動(例えば、システム100のエネルギー供給源の起動)前のシステム100の構成に相当し得る。注入前状態は、システム100が製造施設を離れた時と、患者又は使用者がシステム100を薬物送達のために起動させる時との間の時間内に存在し得る。注入状態は、薬物送達中のシステム100の構成に相当し得る。ある実施形態では、注入状態は、また、起動と薬物送達との間の時間内に存在し得る。その間、針又は他の送達部材が患者に挿入されている。注入後状態は、薬物送達の完了後及び/又はストッパが容器内の投与終了位置に配置された時のシステム100の構成に相当し得る。
【0015】
図1は、注入前状態におけるシステム100を示す。システム100は、近位端102と遠位端104とを含み、注入前状態において、遠位端104はキャップ111によって画定される。キャップ111は、外ケーシング又はハウジング112に取り外し可能に取り付けられていてもよい。使用前に、患者又は使用者が外ハウジング112からキャップ111を取り外して開口部を露出させ、針又はカニューレなどの皮下送達部材へのアクセスを提供してもよい。図示される実施形態においては、外ハウジング112は、遠位端104から近位端102へと以下のように、即ち、前部ハウジング部分112a、後部ハウジング部分112b、及び最後部ハウジング部分112cのように配置された、3つの別個の(即ち離散的な)、強固に接続された構成要素で作成されている。ハウジング部分112a、112b、及び112cは、それらの強固な接続によって、互いに動くことを阻止され得る。いくつかの形態では、ハウジング部分112a、112b、及び112cは、注入前状態、注入状態、及び/又は注入後状態においてそれらが支持する荷重がある場合には、荷重の量に応じた異なる材料及び/又は厚さでできていてもよい。代替的な実施形態では、ハウジング部分112a、112b、及び112cは、ハウジング部分112aと、ハウジング部分112bと、ハウジング部分112cとが単一の一体構造体を形成するように、互いに一体形成されていてもよい。
【0016】
外ハウジング112は、注入中に患者又は使用者によって把持されるように構成されている外面113と、様々な可動構成要素が配置される中空内部空間115を画定する内面114とを含んでもよい。外ハウジング112は、一般に、中空円筒若しくはチューブなどの細長い形状又は任意の他の適切な形状を有してもよい。
【0017】
システム100はまた、薬物を充填された(例えば、事前充填された)又は充填可能な(例えば、システム100の使用時に患者又は使用者によって充填される)容器130を含んでもよい。容器130は、外ハウジング112、特に、前部ハウジング部分112aの内部空間115内に配置されている又は配置可能である。容器130は、製造業者によって内部空間115内に事前装填されていてもよい、又は使用時に患者若しくは使用者によって内部空間115内に装填されてもよい。本実施形態では、容器130は、その遠位端から突出したステーキド(staked)剛性中空針132を有するプレフィルドシリンジとして構成されている。針132は、容器130の内部ボア即ちリザーバ134と流体連通して接続されている。代替的な実施形態では、容器130は、針132又は他の皮下送達部材と最初は流体連通していないカートリッジとして構成されてもよい。その代わりに、皮下送達部材及び/又は流体経路接続アセンブリは、システム100の起動時に、リザーバ134と皮下送達部材との間の流体連通を確立するために作動させてもよい。針132に加えて又はその代わりとして、いくつかの実施形態では、可撓性カニューレが含まれてもよい。針132が金属などの剛性材料で作成され得るのに対して、可撓性カニューレは、プラスチックなどの相対的に軟質の材料で作成され得る。
【0018】
針132は、その近位端と遠位端との間に延びる、注入中に薬物が針132内を流れることを可能にするための中空内部通路を含んでもよい。患者に薬物を皮下送達することを可能にするために、針132の遠位端に1つの開口部又は複数の開口部が形成されていてもよい。更に、針132の遠位端は、皮下送達部材42の幅が先端に向かって徐々に減少するテーパ状の領域を含んでもよい。この先端は、少なくとも患者の皮膚及び皮下組織を穿刺するほど十分に鋭利であってもよい。いくつかの形態では、この先端は、例えば、筋、動脈壁、及び/又は骨を含む他の組織も貫通するほど十分に鋭利であってもよい。使用前に針132の遠位端を無菌状態に維持するために、取り外し可能なシールド140(例えば、剛性針シールド)を容器130に取り外し可能に取り付け、針132の先端を含む針132の遠位端を密閉してもよい。キャップ111を取り外すことにより、取り外し可能なシールド140が容器130から外れ、それにより針132の遠位端を露出させるように、取り外し可能なシールド140はキャップ111に接続されていてもよい。
【0019】
図1を更に参照すると、容器130は、内部ボア即ちリザーバ134を画定する剛性壁136を含んでもよい。壁136は、ガラス又はプラスチック製であってもよい。リザーバ134は、薬物を収容することに加えて、ストッパ138を収容してもよい。ストッパ138が、リザーバ134の近位端からリザーバ134の遠位端まで容器130の長手方向軸線に沿って遠位方向に移動することができるように、ストッパ138は、容器130内に可動的に配置されてもよい。ストッパ138が移動している間に薬物がストッパ138を越えて漏れることを防止又は阻止するように、ストッパ138は、壁136の内面139に摺動可能且つ密閉的に接触してもよい。結果として、ストッパ138が遠位方向に駆動されると、ストッパ138は、リザーバ134内に収容された薬物を、針132を通して排出することができる。容器130の近位端は、プランジャ154が容器130内に延びてストッパ138を遠位方向に押すことを可能にするために開放されていてもよい。ストッパ138は、
図3A及び
図3Bに図示されているように、壁136の内面139の近位対向部分に接触するまで遠位方向に移動し続けてもよい。ストッパ138のこの位置は、投与終了位置と呼ばれることもあり、患者への薬物の送達の完了時に対応し得る。ストッパ138は、ゴム又は任意の他の適切な材料で作成されていてもよい。
【0020】
図1に示すように、容器130は、キャリア即ち容器ホルダ139内に部分的に又は完全に受け入れられていてもよい。容器ホルダ139は、一般に、容器130の取付台としての役割を果たし、システム100の動作中に容器130と容器ホルダ139が互いに対して動かないように、容器130に強固に接続されていてもよい。更に、ある実施形態では、システム100の動作中に容器ホルダ139と前部ハウジング部分112aも互いに対して動かないように、容器ホルダ139は前部ハウジング部分112aに強固に取り付けられていてもよい。代替的な実施形態では、システム100の動作中に容器130及び/又は容器ホルダ139は前部ハウジング部分112aに対して動いてもよい。容器ホルダ139は、中空及び略円筒又は管状形状を有してもよく、その周壁に形成された様々な開口部又は切抜部を有してもよい。
【0021】
図1を引き続き参照すると、システム100はまた、使用者又は患者が使用前に針132の先端に不注意で接触することを防止するためのガード機構140を含んでもよい。ガード機構140は、外ハウジング112の遠位端に可動的に配置されたガード部材142を含んでもよい。ガード部材142は、中空及び略円筒又は管状形状を有してもよい。ガード機構140は、(
図1に示すように)システム100が使用されていないときにガード部材142を外ハウジング112から突出した伸張位置に向かって付勢するガード付勢部材144(例えば、ばね)を更に含んでもよく、(
図2A~
図2Cに示すように)システム100の遠位端104が患者の皮膚に押し付けられているときにガード部材142が外ハウジング112の内部空間115内に近位方向に後退することを可能にする。この後退の結果、針132の遠位端は、露出し、患者の皮膚を穿刺することを可能とされ得る。
【0022】
ガード部材142の後退は、トリガーアセンブリ146を作動させる効果も有してよい。
図1に示すように、トリガーアセンブリ146は、トリガーリング147及びトリガースリーブ149を含む。トリガースリーブ149とトリガーリング147は、互いに一緒に移動するように互いに強固に接続されていてもよい。トリガースリーブ149とトリガーリング147は本実施形態では別個の構造体であるが、代替的な実施形態では、トリガースリーブ149とトリガーリング147は、単一の一体構造体として互いに一体形成されていてもよい。システム100の遠位端104が患者の皮膚に押し付けられたときに2つの構成要素が近位方向に一緒に移動するように、トリガースリーブ149はガード部材142に強固に接続されていてもよい。トリガースリーブ149及び/又はガード部材142は患者の皮膚に接触して後退を生じさせてもよい。
図2A~
図2Cに見られるように、トリガースリーブ149が後退すると、更には、トリガーリング147を近位方向に押す。
【0023】
トリガーリング147は、その位置に応じて、機械的リンケージ152に選択的に係合し得る。以下により詳細に記載するように、機械的リンケージ152は、自由に移動する又は作動するとき、エネルギー供給源によって出力された力をプランジャ154に伝達し、プランジャ154をストッパ138に作用させて容器130から薬物を排出する。注入前状態(
図1)において、トリガーリング147は、機械的リンケージ152の構成要素(例えば、プランジャスリーブ162)に係合(例えば、直接接触)し、機械的リンケージ152の移動を阻止又は防止することができる。注入状態において、トリガーリング147がトリガースリーブ149の後退によって近位方向に変位すると、トリガーリング147は機械的リンケージ152から係脱することができ、それによって機械的リンケージ152が外ハウジング112に対して自由に移動する(
図2A~
図2Cに見られるように)。このように構成されることで、トリガーリング147は機械的リンケージ152のロックとして機能する。代替的な実施形態では、トリガーリング147は、ロックとして機能する代わりに、トリガーリング147がトリガースリーブ149の後退によって移動するときに機械的リンケージ152の作動を容易にするキーとして機能してもよい。更なる代替的な実施形態では、トリガースリーブ149は省略されてもよく、トリガーリング147は、例えば、機械的リンケージ152の作動を許可するために、指/親指で押下可能な押しボタンによって変位されてもよい。
【0024】
システム100は、駆動アセンブリ150を更に含んでもよい。駆動アセンブリ150は、作動エネルギーを保存し、患者又は使用者による作動時に作動エネルギーを放出してストッパ138を容器130内で駆動し、薬物を排出する及び/又は針132を患者の組織に打ち込む。駆動アセンブリ150は、駆動アセンブリ150の少なくとも一部が後部ハウジング部分112b内に配置された状態で、外部ハウジング112内に配置されていてもよい。駆動アセンブリ150は、エネルギー供給源151、機械的リンケージ152、プランジャ154、エネルギー供給源案内部158、及びエネルギー供給源ハウジング160を含んでもよいが、これらに限定されない。
【0025】
図1に示す実施形態では、プランジャ154は、ねじ付き外面156を有するロッド155と、ロッド155の遠位端に接続されたワッシャ157とを含む。動作中にロッド155とワッシャ157が一緒に移動するように、ワッシャ157は、ロッド155に強固に接続され、且つロッド155と直接接触していてもよい。代替的な実施形態では、ロッド155とワッシャ157は、別個の構成要素でなくてもよく、むしろ、単一の一体構造体としてそれぞれ一緒に一体形成されていてもよい。
図1に示すように、注入前状態において、ワッシャ157は、ある距離だけストッパ138から離隔していてもよい。
図2A~
図2Cに見られるように、注入状態において、ワッシャ157は、ストッパ138に衝突して力をかけ、又は別の手法でストッパ138に作用し、リザーバ134内でストッパ138を遠位方向に駆動してもよい。
【0026】
エネルギー供給源151は、機械、電気、及び/又は化学エネルギーを保存するように構成されていてもよい。起動時、エネルギー供給源151は、システム100の1つ以上の構成要素を作動させるために必要な原動力を発生させるために、このエネルギーを放出する又は別の手法で出力することができる。エネルギー供給源151は、1つ以上のばね(例えば、圧縮コイルばね、引張コイルばね、螺旋ねじりばね、スパイラルねじりばね等)、1つ以上の電気モータ、及び/又は1種以上のガス若しくは液体発生化学物質、又はこれらの任意の組み合わせが挙げられるがこれらに限定されない任意の形態をとってもよい。
図1~
図3Bに示す実施形態では、エネルギー供給源151は、時計ばねと呼ばれることもあるスパイラルねじりばね161によって画定される。注入前状態において、スパイラルねじりばね161は、巻かれた又は付勢された状態に保持されていてもよい。システム100を起動すると、スパイラルねじりばね161が消勢状態又はより付勢されていない状態に巻き戻ることができるように、スパイラルねじりばね161を解放することができる。
【0027】
エネルギー供給源151がばねを含む実施形態によれば、エネルギー供給源151は、注入前状態及び注入状態において、及びまた任意選択的に、注入後状態において、付勢力を出力してもよい。例えばエネルギー供給源151が電気モータを含む他の実施形態では、エネルギー供給源151は、注入状態のみにおいて力を出力してもよい。本実施形態では、スパイラルねじりばね161によって出力される力は、回転力(即ち、トルク)である。
【0028】
いくつかの実施形態では、エネルギー供給源151によって出力される力は、注入前状態、注入状態、及び/又は注入後状態にわたって大きさが変化してもよい。エネルギー供給源151がばねを含む実施形態では、エネルギー供給源151によって出力される力は、注入前状態において最大の大きさを有してもよく、その後、注入状態の間に大きさが徐々に減少し、注入後状態において最小の大きさを有してもよい。また、ばね実施形態においては、エネルギー供給源151によって出力される力の大きさは、注入前状態及び/又は注入後状態において、一定であってもよい又は変化しなくてもよい。代替的な実施形態では、エネルギー供給源151によって出力される力は、注入前状態、注入状態、及び/又は注入後状態の全体を通して一定の大きさを有してもよい。
【0029】
エネルギー供給源151によって出力される力は、ストッパ138の移動方向に合致しない場合がある。したがって、機械的リンケージ152は、エネルギー供給源151によって出力される力を受け、この力を、ストッパ138の移動方向に伝達するために含まれている。本実施形態では、ストッパ138の移動方向は容器130の長手方向軸線と位置合わせされている。本実施形態では、機械的リンケージ152は、プランジャスリーブ即ち案内部162及びナット164を含む。機械的リンケージ152の代替的な実施形態は、より少数の又は追加の構成要素を含んでもよい。プランジャスリーブ162は、中空及び略円筒又は管状形状を有してもよく、少なくとも注入前状態において、プランジャ154のロッド155の近位端を受け入れてもよい。いくつかの実施形態では、プランジャスリーブ162の内径は、プランジャスリーブ162とプランジャ154とが互いに接触しないように、プランジャ154の外径よりも大きくてもよい。これに対して、他の実施形態では、この2つの構成要素は、接触してもよい又は互いに接触することを可能とされてもよい。ナット164は、環状であってもよく、注入前状態において、プランジャ154のロッド155の遠位端の少なくとも一部分を受け入れてもよい。ナット164は、プランジャ154のロッド155のねじ付き外面156にねじ式係合するねじ付き内面165を有してもよい。このねじ式係合によって、ロッド155に対するナット164の回転によりロッド155を遠位方向に直線的に駆動することができる。本実施形態ではプランジャスリーブ162とナット164は共に強固に接続された別個の構成要素であるが、代替的な実施形態では、プランジャスリーブ162とナット164は、単一の一体構造体として互いに一体形成されていてもよい。
【0030】
プランジャスリーブ162の近位端は、プランジャスリーブ162がエネルギー供給源151によって出力される力を直接受け、この力によって作動され得るように、エネルギー供給源151に直接接続されてもよい。本実施形態では、エネルギー供給源151によるプランジャスリーブ162の作動には、注入状態において、プランジャスリーブ162がプランジャ154の周りを回転することを伴う。注入状態においてプランジャスリーブ162とナット164が一緒に回転するように、プランジャスリーブ162の遠位端は、ナット164に強固に接続されていてもよい。ナット164の回転運動は、これら2つの構成要素間のねじ式係合を介してプランジャ154の遠位直線運動に変換される。プランジャ154の遠位直線運動はストッパ138に伝達され、それにより、針132を通して容器130から薬物を排出する。
【0031】
注入前状態において、トリガーリング147は、プランジャスリーブ162の外面に係止的に係合してもよく、それによって、プランジャスリーブ162が回転するのを抑制する又は防止する(
図1を参照)。注入状態において、トリガーリング147は、プランジャ162にもはや係合しない位置まで変位されてもよく、それによって、プランジャスリーブ162がナット164を介してプランジャ154を遠位直線方向に回転及び駆動することを可能にする(
図2A~
図2Cを参照)。プランジャ154は、
図3A及び
図3Bに示すように、壁136の内面139の近位対向部分によってストッパ138が投与終了位置で停止するまでストッパ138を遠位直線方向に押してもよい。針132が患者の組織から未だ取り除かれていない可能性はあるものの、ここで、システム100は注入後状態にあると考えられる。
【0032】
本実施形態には回転運動を直線運動に変換する機械的リンケージ152を伴うが、エネルギー供給源に圧縮又は引張コイルばねを用いるものなどの代替的な実施形態は、直線運動を受け、直線運動を出力する機械的リンケージを伴ってもよい。
【0033】
いくつかの実施形態では、容器130、ストッパ138、トリガーリング147、プランジャ154、プランジャスリーブ162、及び/又はナット164はそれぞれ、容器130の長手方向軸線と位置合わせされてもよい及び/又は容器130の長手方向軸線を中心にセンタリングされてもよい。
【0034】
エネルギー供給源ハウジング160は、外ハウジング112、特に、後部ハウジング部分112b内に配置され、これと強固に接続され、直接接触していてもよい。代替的な実施形態では、エネルギー供給源ハウジング160は、外ハウジング112の外側に配置されていてもなお、外ハウジング112に強固に接続されていてもよい。このような代替的な実施形態では、エネルギー供給源ハウジング160は、後部ハウジング部分112bに対応し、それゆえ、システム100の外面の一部分を形成してもよい。エネルギー供給源ハウジング160は、中空及び略円筒又は管状形状を有してもよく、エネルギー供給源ハウジング160がエネルギー供給源案内部158を取り囲む又は部分的に取り囲むように、エネルギー供給源案内部158を完全に又は部分的に受け入れてもよい。エネルギー供給源ハウジング160は、エネルギー供給源案内部158の取付台としての役割を果たしてもよく、エネルギー供給源ハウジング160とエネルギー供給源案内部158は、これらが互いに対して動くことができないように、互いに強固に接続され、互いに直接接触していてもよい。図示される実施形態においては、エネルギー供給源ハウジング160とエネルギー供給源案内部158は共に強固に接続された別個の構成要素であるが、代替的な実施形態では、エネルギー供給源ハウジング160とエネルギー供給源案内部158は、単一の一体構造体として互いに一体形成されていてもよい。
【0035】
エネルギー供給源案内部158は、中空及び略円筒又は管状形状を有してもよく、エネルギー供給源案内部158がエネルギー供給源151を取り囲む又は部分的に取り囲むように、エネルギー供給源151を完全に又は部分的に受け入れてもよい。注入状態の最中、エネルギー供給源151又はその一部分は、エネルギー供給源案内部158に対して回転してもよい又は別の手法で移動してもよい。いくつかの実施形態では、エネルギー供給源案内部158はエネルギー供給源151と直接接触し、エネルギー供給源151が押しのける取付台としての役割を果たしてもよい。
【0036】
図1を更に参照すると、ある実施形態では、システム100は、ダンパアセンブリ172を含んでもよい。ダンパアセンブリ172は、一般に、プランジャ154がストッパ138に衝突することにより生じる衝撃インパルスを吸収する又は減衰するように動作可能な緩衝部として機能する。このインパルスは、緩和されなければ、ガラスでできている可能性のある容器130を粉砕又は破壊するおそれがあり、場合によってはシステム100の他の構成要素も破壊するおそれがある。エネルギー供給源151の出力(output force)は、後のプランジャ行程と比較すると、最初に放出されるときにその最大の大きさになり得る。結果的に、プランジャ154がストッパ138に作用する前には、エネルギー供給源151は、プランジャ154を比較的高い速度に加速させる可能性がある。ダンパアセンブリ172は、ストッパ138に作用する前にプランジャ154の速度を低減させるように動作可能であり得る。
図1に示すように、ダンパアセンブリ172は、ダンパハウジング174及びダンパ部材176を含んでもよい。ダンパ部材176はプランジャスリーブ162に、この2つの構成要素が注入状態において一緒に回転するように、固定的に接続されていてもよい。いくつかの実施形態では、減衰流体がダンパハウジング174内に封入され、ダンパ部材176と接触していてもよい。減衰流体は、少なくとも最初に、ダンパ部材176の回転運動を妨げるように機能することができ、それにより、目的の減衰効果を提供する。代替的な実施形態では、減衰流体は省略されてもよく、その代わりに、減衰効果は、ダンパ部材176の外面とダンパハウジング174の内面との間の摩擦接触により達成されてもよい。
【0037】
ダンパハウジング174は、外ハウジング112、特に、最後部ハウジング部分112c内に配置され、これと強固に接続され、直接接触していてもよい。代替的な実施形態では、ダンパハウジング174は、外ハウジング112の外側に配置され、外ハウジング112に強固に接続されていてもよい。このような代替的な実施形態では、ダンパハウジング174は、最後部ハウジング部分112cに対応し、それゆえ、システム100の外面の一部分を形成してもよい。ダンパハウジング174は、中空及び略円筒又は管状形状を有してもよく、ダンパハウジング174がダンパ部材176を取り囲む又は部分的に取り囲むように、ダンパ部材176を完全に又は部分的に受け入れてもよい。ダンパ部材176はダンパハウジング174に対して回転することができてもよいが、ダンパ部材176の他の自由度は制限される可能性がある。
【0038】
いくつかの実施形態では、ダンパ部材176は、
図1に示すように、環状であってもよく、プランジャスリーブ162の近位端の一部分を受け入れてもよい。ダンパ部材176の内面は、プランジャスリーブ162の外面に直接且つ摺動可能に接触していてもよい。注入状態時のこれら2つの表面間の摩擦により、望ましい減衰効果を提供することができる。追加的に又は代替的に、他の実施形態は、衝撃吸収材及び/又は作動流体に依存し、望ましい減衰効果を提供してもよい。
【0039】
本開示は、システム100の特定の構成要素を別個の離散的要素として記載及び/又は図示するが、いくつかの実施形態では、このような構成要素は、システム100の使用又は動作中、このような構成要素が互いに対して動く必要がない限りは、互いに直接接触している及び/又は互いに強固に接続されていると記載及び/又は図示されている構成要素を含め、単一の一体構造体として互いに一体形成されていてもよいと理解すべきである。
【0040】
システム100の構成及び動作について記載してきたが、ここで、システム100の有利な力学特性及び力特性について記載する。基礎物理学は、1つの物体が別の物体に力を作用させた場合、第2の物体は第1の物体に対し、等しい逆の反力を作用させるように、全ての力が対で生じることを教示する。第2の物体が第3の物体に力を伝達した場合、第3の物体は、第2の物体に対して等しい逆の反力を作用させ、力が伝達される更なる物体についても同様である。物体が動作的に直列接続されており(即ち、連続しており)、第1の物体と最後の物体が互いに動作的に接続されている場合、力伝達ループが形成され得る。印加された力と印加された力によって生じた任意の反力は、力伝達ループに沿って作用し得る。動作的に直列接続されている物体だけが印加された力及び任意の反力を支持するのであれば、力伝達ループは、閉鎖されていると考えてよい。これとは対照的に、力伝達ループから力を受ける追加の物体が存在するが、この追加の物体は、他の物体と動作的に直列接続されていないのであれば、力伝達ループは、開放されていると考えてよい。この場合、追加の物体は、力伝達ループから力を受けた結果として、他の物体に対して動いてもよい。
【0041】
注入前状態、注入状態、及び/又は注入後状態時に、注入システム100内に様々な力伝達ループが存在してもよい。従来の注入システムと比較して、システム100は、力伝達ループに曝されるより少数の構成要素で構成され、システム100の設計及び/又は製造においてより多くの自由を提供することができる。換言すると、システム100内に存在する力伝達ループは、従来の注入システムに見られる同等の力伝達ループよりも短くてよい。
【0042】
ある実施形態では、注入前状態、注入状態、及び注入後状態の全てにおいて、外ハウジング112の全体又は少なくとも前部ハウジング部分112aは、力伝達ループの全てから除外されてもよい。したがって、外ハウジング112又は少なくとも前部ハウジング部分112aは、エネルギー供給源151によって出力される力により直接的又は間接的に生じるあらゆる荷重又は機械的応力から実質的に解放され得る、又はこうしたあらゆる荷重又は機械的応力を支持する必要がない場合がある。したがって、外ハウジング112又は少なくとも前部ハウジング部分112aの設計及び/又は製造がより柔軟になり得る。
【0043】
力伝達ループは、エネルギー供給源151によって出力される力を直接的又は間接的に受けてもよい。以下により詳細に記載するように、特定の力伝達ループは、他の構成要素と動作的に直列接続されているエネルギー供給源151を含んでもよい。他の力伝達ループは、これとは対照的に、エネルギー供給源151を含まなくてもよい。それでもなお、このような力伝達ループは、エネルギー供給源151によって出力される力を間接的に受けてもよい。
【0044】
図1を参照すると、注入前状態において、システム100は第1の力伝達ループ180(点線で示される)を有してもよい。ある実施形態では、第1の力伝達ループ180は、エネルギー供給源151によって出力される力を直接的に受けてもよい。少なくとも、エネルギー供給源151と、プランジャスリーブ162と、トリガーリング147と、ナット164と、エネルギー供給源ハウジング160と、エネルギー供給源案内部158とは、動作的に直列接続され(例えば、直接的に接続され、又は間接的に接続され)、第1の力伝達ループ180を画定してもよい。少なくとも前部ハウジング部分112aは、第1の力伝達ループ180から除外されてもよいが、いくつかの実施形態では、外ハウジング112全体が第1の力伝達ループ180から除外されてもよい。いくつかの実施形態では、第1の力伝達ループ180は、エネルギー供給源151、プランジャスリーブ154、トリガーリング147、ナット164、エネルギー供給源ハウジング160、及びエネルギー供給源案内部158の間の動作可能接続に限定されてもよい(即ち、専用であってもよい)。このような実施形態では、第1の伝達ループ180は、注入前状態において、エネルギー供給源151をプランジャスリーブ162と直接接触させ、プランジャスリーブ162をトリガーリング147と直接接触させ、トリガーリング147をナット164と直接接触させ、ナット164をエネルギー供給源ハウジング160と直接接触させ、エネルギー供給源ハウジング160をエネルギー供給源案内部158と直接接触させ、エネルギー供給源案内部158をエネルギー供給源151と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0045】
図2A~
図2Cを参照し、ここで、注入状態において存在する様々な力伝達ループについて記載する。
図2Aは、注入状態において存在する第2の力伝達ループ182(点線で示される)を示す。ある実施形態では、第2の力伝達ループ182は、エネルギー供給源151によって出力される力を直接的に受けてもよい。少なくとも、エネルギー供給源151と、プランジャスリーブ162と、ダンパ部材176と、ダンパハウジング174と、エネルギー供給源案内部158とは、動作的に直列接続され、第2の力伝達ループ182を画定してもよい。少なくとも前部ハウジング部分112aは、第2の力伝達ループ182から除外されてもよいが、いくつかの実施形態では、外ハウジング112全体が第2の力伝達ループ182から除外されてもよい。いくつかの実施形態では、第2の力伝達ループ182は、エネルギー供給源151、プランジャスリーブ162、ダンパ部材176、ダンパハウジング174、及びエネルギー供給源案内部158の間の動作可能接続に限定されてもよい。このような実施形態では、第2の伝達ループ182は、注入状態において、エネルギー供給源151をプランジャスリーブ154と直接接続させ、プランジャスリーブ154をダンパ部材176と直接接触させ、ダンパ部材176をダンパハウジング174と直接接触させ、ダンパハウジング174をエネルギー供給源案内部158と直接接触させ、エネルギー供給源案内部158をエネルギー供給源151と直接接触させて構成することにより達成され得る。いくつかの実施形態では、ダンパ部材176とダンパハウジング174との間の直接接触の代わりに、ダンパ部材176は、前述の減衰流体を介してダンパハウジング174に動作的に接続されてもよい。
【0046】
図2Bは、注入状態において存在する第3の力伝達ループ184(点線で示される)を示す。ある実施形態では、第3の力伝達ループ184は、エネルギー供給源151によって出力される力を間接的に受けてもよい。少なくとも、ナット164と、プランジャ154と、ストッパ138と、容器130と、容器ホルダ139とは、動作的に直列接続され、第3の力伝達ループ184を画定してもよい。少なくとも前部ハウジング部分112aは、第3の伝達ループ184から除外されてもよいが、いくつかの実施形態では、外ハウジング112全体が第3の力伝達ループ184から除外されてもよい。いくつかの実施形態では、第3の力伝達ループ184は、ナット164、プランジャ154、ストッパ138、容器130、及び容器ホルダ139の間の動作可能接続に限定されてもよい。このような実施形態では、第3の伝達ループ184は、注入状態において、ナット164をプランジャ154と直接接触させ、プランジャ154をストッパ138と直接接触させ、ストッパ138を容器130と直接接触させ、容器130を容器ホルダ139と直接接触させ、容器ホルダ139をナット164と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0047】
図2Cは、注入状態において存在する第4の力伝達ループ186(点線で示される)を示す。ある実施形態では、第4の力伝達ループ186は、エネルギー供給源151によって出力される力を直接的に受けてもよい。少なくとも、エネルギー供給源151と、プランジャスリーブ162と、プランジャ154と、ナット164と、エネルギー供給源ハウジング160と、エネルギー供給源案内部158とは、動作的に直列接続され、第4の力伝達ループ186を画定してもよい。少なくとも前部ハウジング部分112aは、第4の伝達ループ186から除外されてもよいが、いくつかの実施形態では、外ハウジング112全体が第4の伝達ループ186から除外されてもよい。いくつかの実施形態では、第4の伝達ループ186は、エネルギー供給源151、プランジャスリーブ162、プランジャ154、ナット164、エネルギー供給源ハウジング160、及びエネルギー供給源案内部158の間の動作可能接続に限定されてもよい。このような実施形態では、第4の伝達ループ186は、注入状態において、エネルギー供給源151をプランジャスリーブ162と直接接触させ、プランジャスリーブ162をプランジャ154と直接接触させ、プランジャ154をナット164と直接接触させ、ナット164をエネルギー供給源ハウジング160と直接接触させ、エネルギー供給源ハウジング160をエネルギー供給源案内部158と直接接触させ、エネルギー供給源案内部158をエネルギー供給源151と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0048】
ここで
図3A及び
図3Bを参照し、注入後状態において存在する様々な力伝達ループについてここで記載する。
図3Aは、注入後状態において存在する第5の力伝達ループ188(点線で示される)を示す。ある実施形態では、第5の力伝達ループ188は、エネルギー供給源151によって出力される力を間接的に受けてもよい。少なくとも、ナット164と、プランジャ154と、ストッパ138と、容器130と、容器ホルダ139とは、動作的に直列接続され、第5の力伝達ループ188を画定してもよい。少なくとも前部ハウジング部分112aは、第5の力伝達ループ188から除外されてもよいが、いくつかの実施形態では、外ハウジング112全体が第5の伝達ループ188から除外されてもよい。いくつかの実施形態では、第5の力伝達ループ188は、ナット164、プランジャ154、ストッパ138、容器130、及び容器ホルダ139の間の動作可能接続に限定されてもよい。このような実施形態では、第5の力伝達ループ188は、注入後状態において、ナット164をプランジャ154と直接接触させ、プランジャ154をストッパ138と直接接触させ、ストッパ138を容器130と直接接触させ、容器130を容器ホルダ139と直接接触させ、容器ホルダ139をナット164と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0049】
図3Bは、注入後状態において存在する第6の力伝達ループ190(点線で示される)を示す。ある実施形態では、第6の力伝達ループ190は、エネルギー供給源151によって出力される力を直接的に受けてもよい。少なくとも、エネルギー供給源151と、プランジャスリーブ162と、プランジャ154と、ナット164と、エネルギー供給源ハウジング160と、エネルギー供給源案内部158とは、動作的に直列接続され、第6の力伝達ループ190を画定してもよい。少なくとも前部ハウジング部分112aは、第6の力伝達ループ190から除外されてもよいが、いくつかの実施形態では、外ハウジング112全体が第6の力伝達ループ190から除外されてもよい。いくつかの実施形態では、第6の力伝達ループ190は、エネルギー供給源151、プランジャスリーブ162、プランジャ154、ナット164、エネルギー供給源ハウジング160、及びエネルギー供給源案内部158の間の動作可能接続に限定されてもよい。このような実施形態では、第6の力伝達ループ190は、注入後状態において、エネルギー供給源151をプランジャスリーブ162と直接接触させ、プランジャスリーブ162をプランジャ154と直接接触させ、プランジャ154をナット164と直接接触させ、ナット164をエネルギー供給源ハウジング160と直接接触させ、エネルギー供給源ハウジング160をエネルギー供給源案内部158と直接接触させ、エネルギー供給源案内部158をエネルギー供給源151と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0050】
ここで
図4を参照すると、システム100の代替的実施形態の注入前状態が示されている。ここでは、第1の力伝達ループを画定する構成要素の群は、
図1の実施形態と関連して記載した第1の力伝達ループを画定する構成要素の群とは異なる。
図4に示される、
図1に示したシステムの要素と同じ又は類似するシステムの要素は、100を増した同じ参照番号によって示される。これらの要素の多くの説明は、簡潔にするために簡略化されるか、又は更には省略されている。
【0051】
システム200とシステム100との間の構造差は、トリガーリング247が、トリガーリング247又はエネルギー供給源案内部258と一体形成され得る伸長部材297を介してエネルギー供給源案内部258に直接的に接続されていることである。結果的に、力は、伸長部材297を介してトリガーリング247とエネルギー供給源案内部258との間で直接的に伝達され得る。これとは対照的に、システム100では、トリガーリング147は、エネルギー供給源案内部158にエネルギー供給源ハウジング160を介して接続されている。システム200において、エネルギー供給源ハウジング260は、第1の力伝達ループ280(
図4に点線で示される)から除外されてもよい。したがって、システム200において、エネルギー供給源ハウジング260は、エネルギー供給源251によって出力される力により生じるあらゆる荷重又は機械的応力から実質的に解放され得る、又はこうしたあらゆる荷重又は機械的応力を支持する必要がない場合がある。
【0052】
図4の実施形態に関してより具体的には、注入前状態において、少なくとも、エネルギー供給源251と、プランジャスリーブ262と、トリガーリング247と、ナット264と、エネルギー供給源案内部258とは、動作的に直列接続され、第1の力伝達ループ280を画定してもよい。いくつかの実施形態では、第1の力伝達ループ280は、エネルギー供給源251、プランジャスリーブ254、トリガーリング247、ナット264、及びエネルギー供給源案内部258の間の動作可能接続に限定されてもよい。このような実施形態では、第1の伝達ループ280は、注入前状態において、エネルギー供給源251をプランジャスリーブ262と直接接触させ、プランジャスリーブ262をトリガーリング247と直接接触させ、トリガーリング247をナット264と直接接触させ、ナット264をエネルギー供給源案内部258と直接接触させ、エネルギー供給源案内部258をエネルギー供給源251と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0053】
図5を参照すると、システム100の代替的実施形態の注入状態が示されている。ここでは、第3の力伝達ループを画定する構成要素の群は、
図2Bの実施形態と関連して記載した第3の力伝達ループを画定する構成要素の群とは異なる。
図5に示される、
図2Bに示したシステムの要素と同じ又は類似するシステムの要素は、200を増した同じ参照番号によって示される。これらの要素の多くの説明は、簡潔にするために簡略化されるか、又は更には省略されている。
【0054】
システム300とシステム100との間にはいくつかの構造差が存在する。システム300のプランジャ354は、ナットの内面とねじ式係合する外面を含まない。むしろ、プランジャ354は、容器330のねじ付き外面396とねじ式係合するねじ付き内面395を有する。プランジャ354のねじ付き内面395と容器330のねじ付き外面396は、システム300の機械的リンケージを集合的に画定してもよい。別の差は、プランジャ354の作動を制御するために、トリガーリング347がプランジャ354の外側の一部分に選択的に係合することである。注入状態において、トリガーリング347がプランジャ354から係脱すると、プランジャ354は、エネルギー供給源351によって出力される力の下で回転することができ、更には、表面395と表面396との間のねじ式係合を介して、プランジャ354の遠位直線運動を生じさせることができる。
【0055】
図5を引き続き参照すると、注入状態において、少なくとも、プランジャ354と、ストッパ338と、容器330とは、動作的に直列接続され、第3の力伝達ループ384(
図5に点線で示される)を画定してもよい。いくつかの実施形態では、第3の力伝達ループ384は、プランジャ354、ストッパ338、及び容器330の間の動作可能接続に限定されてもよい。このような実施形態では、第3の力伝達ループ384は、注入状態において、プランジャ354をストッパ338と直接接触させ、ストッパ338を容器330と直接接触させ、容器330をプランジャ354と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0056】
図6を参照すると、システム100の代替的実施形態の注入後状態が示されている。ここでは、第5の力伝達ループを画定する構成要素の群は、
図3Aの実施形態と関連して記載した第5の力伝達ループを画定する構成要素の群とは異なる。
図6に示される、
図3Aに示したシステムの要素と同じ又は類似するシステムの要素は、300を増した同じ参照番号によって示される。これらの要素の多くの説明は、簡潔にするために簡略化されるか、又は更には省略されている。
【0057】
システム400とシステム100との間にはいくつかの構造差が存在する。システム100においては、容器ホルダ139はナット164に力を直接伝達することができる。これとは対照的に、システム400においては、容器ホルダ439は、接続部材495、前部ハウジング部分412a、後部ハウジング部分412b、及び接続部材496を介してナット164に力を伝達する。容器ホルダ439と接続部材495は、単一の一体構造体として、又は2つの別個のものではあるが強固に接続された部品として、一体的に形成されてもよい。ナット164と接続部材496は、単一の一体構造体又は2つの別個のものではあるが強固に接続された部品として一体的に形成されてもよい。
【0058】
図6を引き続き参照すると、注入後状態において、少なくとも、ナット464と、プランジャ454と、ストッパ438と、容器430と、容器ホルダ439と、前部ハウジング部分412aと、後部ハウジング部分412bとは、動作的に直列接続され、第5の力伝達ループ488(点線で示される)を画定してもよい。いくつかの実施形態では、第5の力伝達ループ488は、ナット464、プランジャ454、ストッパ438、容器430、容器ホルダ439、前部ハウジング部分412a、及び後部ハウジング部分412bの間の動作可能接続に限定されてもよい。このような実施形態では、第5の力伝達ループ488は、注入後状態において、ナット464をプランジャ454と直接接触させ、プランジャ454をストッパ438と直接接触させ、ストッパ438を容器430と直接接触させ、容器430を容器ホルダ439と直接接触させ、容器ホルダ439を前部ハウジング部分412aと直接接触させ、前部ハウジング部分412aを後部ハウジング部分412bと直接接触させ、後部ハウジング部分412bをナット464と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0059】
図7を参照すると、システム100の別の代替的実施形態の注入後状態が示されている。ここでは、第6の力伝達ループを画定する構成要素の群は、
図3Bの実施形態と関連して記載した第6の力伝達ループを画定する構成要素の群とは異なる。
図7に示される、
図3Bに示したシステムの要素と同じ又は類似するシステムの要素は、400を増した同じ参照番号によって示される。これらの要素の多くの説明は、簡潔にするために簡略化されるか、又は更には省略されている。
【0060】
図7を引き続き参照すると、注入後状態において、少なくとも、エネルギー供給源551と、プランジャスリーブ562と、プランジャ554と、ストッパ538と、容器530と、容器ホルダ539と、ナット564と、エネルギー供給源ハウジング560と、エネルギー供給源案内部558とは、動作的に直列接続され、第6の力伝達ループ590(点線で示される)を画定してもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、第6の力伝達ループ590は、エネルギー供給源551、プランジャスリーブ562、プランジャ554、ストッパ538、容器530、容器ホルダ539、ナット564、エネルギー供給源ハウジング560、及びエネルギー供給源案内部558の間の動作可能接続に限定されてもよい。
【0062】
このような実施形態では、第6の力伝達ループ590は、注入後状態において、エネルギー供給源551をプランジャスリーブ562と直接接触させ、プランジャスリーブ562をプランジャ554と直接接触させ、プランジャ554をストッパ538と直接接触させ、ストッパ538を容器530と直接接触させ、容器530を容器ホルダ539と直接接触させ、容器ホルダ539をナット564と直接接触させ、ナット564をエネルギー供給源ハウジング560と直接接触させ、エネルギー供給源ハウジング560をエネルギー供給源案内部558と直接接触させ、エネルギー供給源案内部558をエネルギー供給源551と直接接触させて構成することにより達成され得る。
【0063】
理解されるように、本開示によるシステム、デバイス、及び方法は、従来技術と比較して1つ以上の利点を有し得る。そのうちのいずれか1つ以上は、特定の実施形態に、その実施形態に含まれる本開示の特徴に従い存在し得る。本明細書に特に記載されていない他の利点も同様に認識され得る。
【0064】
薬物情報
上記の説明では、薬剤送達デバイスと共に使用するための様々なアセンブリ、デバイス、及び方法について説明している。アセンブリ、薬物送達デバイス、又は方法は、後述の薬剤の使用を更に含むことができる点を明確にすべきであるが、以下のリストは網羅的であり又は限定的であると考えるべきではないことに留意されたい。薬剤は、リザーバ内に入れられる。いくつかの場合では、リザーバは、治療のために薬剤が充填又は事前充填された一次容器である。一次容器は、カートリッジ又はプレフィルドシリンジであり得る。
【0065】
例えば、薬物送達デバイス、又はより具体的には、デバイスのリザーバには、顆粒球コロニー刺激因子(G-CSF)などのコロニー刺激因子が充填されてもよい。このようなG-CSF剤には、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム)及びNeulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム)が含まれるが、これらに限定されない。他の各種実施形態において、薬物送達デバイスは、赤血球造血刺激因子製剤(ESA)などの様々な医薬品と共に使用してもよく、これらは液体又は凍結乾燥形態であってもよい。ESAは、Epogen(登録商標)(エポエチンアルファ)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンアルファ)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Mircera(登録商標)(メチオキシ(methyoxy)ポリエチレン-グリコールエポエチンベータ)、Hematide(登録商標)、MRK-2578、INS-22、Retacrit(登録商標)(エポエチンゼータ)、Neorecormon(登録商標)(エポエチンベータ)、Silapo(登録商標)(エポエチンゼータ)、Binocrit(登録商標)(エポエチンアルファ)、エポエチンアルファHexal、Abseamed(登録商標)(エポエチンアルファ)、Ratioepo(登録商標)(エポエチンシータ)、Eporatio(登録商標)(エポエチンシータ)、Biopoin(登録商標)(エポエチンシータ)、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンゼータ、エポエチンシータ、及びエポエチンデルタなどの赤血球生成を刺激する任意の分子、並びにその各々の全体を参照により本明細書に組み込む以下の特許又は特許出願、米国特許第4,703,008号明細書、米国特許第5,441,868号明細書、米国特許第5,547,933号明細書、米国特許第5,618,698号明細書、米国特許第5,621,080号明細書、米国特許第5,756,349号明細書、米国特許第5,767,078号明細書、米国特許第5,773,569号明細書、米国特許第5,955,422号明細書、米国特許第5,986,047号明細書、米国特許第6,583,272号明細書、米国特許第7,084,245号明細書、及び米国特許第7,271,689号明細書、及びPCT国際公開第91/05867号パンフレット、国際公開第95/05465号パンフレット、国際公開第96/40772号パンフレット、国際公開第00/24893号パンフレット、国際公開第01/81405号パンフレット、及び国際公開第2007/136752号パンフレットに開示される分子又はその変異体若しくは類似体である。
【0066】
ESAは、赤血球産生刺激タンパク質であり得る。本明細書で使用する場合、「赤血球産生刺激タンパク質」とは、例えば、受容体に結合し、受容体の二量化を引き起こすことによってエリスロポエチン受容体の活性化を直接的又は間接的に引き起こす任意のタンパク質を意味する。赤血球産生刺激タンパク質としては、エリスロポエチン受容体に結合し、これを活性化させるエリスロポエチン及びその変異体、類似体、若しくは誘導体、エリスロポエチン受容体に結合し、この受容体を活性化させる抗体、又はエリスロポエチン受容体に結合し、活性化させるペプチドが挙げられる。赤血球産生刺激タンパク質としては、エポエチンアルファ、エポエチンベータ、エポエチンデルタ、エポエチンオメガ、エポエチンイオタ、エポエチンゼータ、及びそれらの類似体、PEG化エリスロポエチン、カルバミル化エリスロポエチン、模倣ペプチド(EMP1/Hematideを含む)、及び模倣抗体が挙げられるが、これらに限定されない。例示的な赤血球産生刺激タンパク質としては、エリスロポエチン受容体に結合し、これを活性化させるエリスロポエチン、ダルベポエチン、エリスロポエチン作動薬変異体、及びペプチド又は抗体(並びに各開示の内容全体を参照により本明細書に組み込む米国特許出願公開第2003/0215444号明細書及び米国特許出願公開第2006/0040858号明細書に報告されている化合物が挙げられる)、並びに各開示の内容全体を参照により本明細書に組み込む以下の特許又は特許出願、米国特許第4,703,008号明細書、米国特許第5,441,868号明細書、米国特許第5,547,933号明細書、米国特許第5,618,698号明細書、米国特許第5,621,080号明細書、米国特許第5,756,349号明細書、米国特許第5,767,078号明細書、米国特許第5,773,569号明細書、米国特許第5,955,422号明細書、米国特許第5,830,851号明細書、米国特許第5,856,298号明細書、米国特許第5,986,047号明細書、米国特許第6,030,086号明細書、米国特許第6,310,078号明細書、米国特許第6,391,633号明細書、米国特許第6,583,272号明細書、米国特許第6,586,398号明細書、米国特許第6,900,292号明細書、米国特許第6,750,369号明細書、米国特許第7,030,226号明細書、米国特許第7,084,245号明細書、及び米国特許第7,217,689号明細書、米国特許出願公開第2002/0155998号明細書、米国特許出願公開第2003/0077753号明細書、米国特許出願公開第2003/0082749号明細書、米国特許出願公開第2003/0143202号明細書、米国特許出願公開第2004/0009902号明細書、米国特許出願公開第2004/0071694号明細書、米国特許出願公開第2004/0091961号明細書、米国特許出願公開第2004/0143857号明細書、米国特許出願公開第2004/0157293号明細書、米国特許出願公開第2004/0175379号明細書、米国特許出願公開第2004/0175824号明細書、米国特許出願公開第2004/0229318号明細書、米国特許出願公開第2004/0248815号明細書、米国特許出願公開第2004/0266690号明細書、米国特許出願公開第2005/0019914号明細書、米国特許出願公開第2005/0026834号明細書、米国特許出願公開第2005/0096461号明細書、米国特許出願公開第2005/0107297号明細書、米国特許出願公開第2005/0107591号明細書、米国特許出願公開第2005/0124045号明細書、米国特許出願公開第2005/0124564号明細書、米国特許出願公開第2005/0137329号明細書、米国特許出願公開第2005/0142642号明細書、米国特許出願公開第2005/0143292号明細書、米国特許出願公開第2005/0153879号明細書、米国特許出願公開第2005/0158822号明細書、米国特許出願公開第2005/0158832号明細書、米国特許出願公開第2005/0170457号明細書、米国特許出願公開第2005/0181359号明細書、米国特許出願公開第2005/0181482号明細書、米国特許出願公開第2005/0192211号明細書、米国特許出願公開第2005/0202538号明細書、米国特許出願公開第2005/0227289号明細書、米国特許出願公開第2005/0244409号明細書、米国特許出願公開第2006/0088906号明細書、及び米国特許出願公開第2006/0111279号明細書、並びにPCT国際公開第91/05867号パンフレット、国際公開第95/05465号パンフレット、国際公開第99/66054号パンフレット、国際公開第00/24893号パンフレット、国際公開第01/81405号パンフレット、国際公開第00/61637号パンフレット、国際公開第01/36489号パンフレット、国際公開第02/014356号パンフレット、国際公開第02/19963号パンフレット、国際公開第02/20034号パンフレット、国際公開第02/49673号パンフレット、国際公開第02/085940号パンフレット、国際公開第03/029291号パンフレット、国際公開第2003/055526号パンフレット、国際公開第2003/084477号パンフレット、国際公開第2003/094858号パンフレット、国際公開第2004/002417号パンフレット、国際公開第2004/002424号パンフレット、国際公開第2004/009627号パンフレット、国際公開第2004/024761号パンフレット、国際公開第2004/033651号パンフレット、国際公開第2004/035603号パンフレット、国際公開第2004/043382号パンフレット、国際公開第2004/101600号パンフレット、国際公開第2004/101606号パンフレット、国際公開第2004/101611号パンフレット、国際公開第2004/106373号パンフレット、国際公開第2004/018667号パンフレット、国際公開第2005/001025号パンフレット、国際公開第2005/001136号パンフレット、国際公開第2005/021579号パンフレット、国際公開第2005/025606号パンフレット、国際公開第2005/032460号パンフレット、国際公開第2005/051327号パンフレット、国際公開第2005/063808号パンフレット、国際公開第2005/063809号パンフレット、国際公開第2005/070451号パンフレット、国際公開第2005/081687号パンフレット、国際公開第2005/084711号パンフレット、国際公開第2005/103076号パンフレット、国際公開第2005/100403号パンフレット、国際公開第2005/092369号パンフレット、国際公開第2006/50959号パンフレット、国際公開第2006/02646号パンフレット、及び国際公開第2006/29094号パンフレットに開示されるエリスロポエチン分子又はその変異体若しくは類似体が挙げられる。
【0067】
本デバイスと共に使用するための他の医薬品の例としては、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xgeva(商標)(デノスマブ)及びProlia(商標)(デノサマブ)などの抗体、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断薬)、Neulasta(登録商標)(ペグフィルグラスチム、PEG化フィルガストリム、PEG化G-CSF、PEG化hu-Met-G-CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G-CSF、hu-MetG-CSF)、及びNplate(登録商標)(ロミプロスチム)などの他の生物学的製剤、Sensipar(登録商標)(シナカルセト)などの小分子薬物が挙げられ得るが、これらに限定されない。本デバイスは、治療用抗体、ポリペプチド、タンパク質、又は鉄、例えば、フェルモキシトール、鉄デキストラン、グルコン酸第二鉄、及び含糖酸化鉄などの他の化学物質と共に使用してもよい。医薬品は、液体形態であってもよい、又は凍結乾燥形態から再構成されてもよい。
【0068】
特定の例示的なタンパク質の中には、その融合物、断片、類似体、変異体、又は誘導体を含む、以下で説明する特定のタンパク質がある。
【0069】
PCT国際公開第03/002713号パンフレットに開示されるように各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる、上記公報の
図2に記載されている配列番号2の軽鎖及び/又は上記公報の
図4に記載されている配列番号4の重鎖のいずれかを有するOPGL特異抗体を含み、OPGL特異抗体及び抗体関連タンパク質に関して、特に、上記公報中に記載される配列を有するもので、具体的に、上記中に示されるもの(9H7、18B2、2D8、2E11、16E1、及び22B3)であるが、それらに限定されず、本明細書にその全体が組み込まれる上記公報に記載される抗体を含むが、それに限定されず、完全ヒト化及びヒトOPGL特異抗体、特に、完全ヒト化モノクローナル抗体を含む、(RANKL特異抗体、ペプチボディ等とも称される)OPGL特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0070】
米国特許出願公開第2004/0181033号明細書及びPCT国際公開第2004/058988号パンフレットに開示されるように各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる、TN8-19-1~TN8-19-40、TN8-19 con1、及びTN8-19 con2を含む、配列番号305~351のものを含む、mTN8-19ファミリーのペプチボディ、配列番号357~383のmL2ファミリーのペプチボディ、配列番号384~409のmL15ファミリー、配列番号410~438のmL17ファミリー、配列番号439~446のmL20ファミリー、配列番号447~452のmL21ファミリー、配列番号453~454のmL24ファミリー、及び配列番号615~631のペプチボディを含むがそれに限定されない、特に、ミオスタチン特異的ペプチボディに特に部分的に関連して参照により全体が本明細書に組み込まれる上記公報に記載されている、ミオスタチン特異的ペプチボディを含む、ミオスタチン結合タンパク質、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0071】
PCT国際公開第2005/047331号パンフレット又は国際出願PCT/US2004/37242号明細書及び米国特許出願公開第2005/112694号明細書に開示されるように各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる、L1H1、L1H2、L1H3、L1H4、L1H5、L1H6、L1H7、L1H8、L1H9、L1H10、L1H11、L2H1、L2H2、L2H3、L2H4、L2H5、L2H6、L2H7、L2H8、L2H9、L2H10、L2H11、L2H12、L2H13、L2H14、L3H1、L4H1、L5H1、L6H1であるが、これらに限定されず、IL-4受容体特異抗体、特に上記公報に記載されるような抗体等、特に、上記公報に示されるものに特に部分的に関連して、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる上記公報に記載されているものを含む、特にIL-4及び/又はIL-13の受容体への結合によって媒介される活動を抑制するもので、IL-4受容体特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0072】
米国特許出願公開第2004/097712号明細書に開示されるように各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる、上記公報に示されているもの、即ち、15CA、26F5、27F2、24E12、及び10H7であるが、これに限定されない、部分的にIL1-R1特異結合タンパク質、特にとりわけモノクローナル抗体に関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる上記公報に記載されているものを含むが、これに限定されない、インターロイキン1-受容体1(「IL1-R1」)特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0073】
以下の公報に開示されるように各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる、特に以下の公報に記載される配列のもので、L1(N)、L1(N)WT、L1(N)1K WT、2xL1(N)、2xL1(N)WT、Con4(N)、Con4(N)1K WT、2xCon4(N)1K、L1C、L1C 1K、2xL1C、Con4C、Con4C 1K、2xCon4C 1K、Con4-L1(N)、Con4-L1C、TN-12-9(N)、C17(N)、TN8-8(N)、TN8-14(N)、Con1(N)を含むがこれらに限定されない、Ang2特異抗体及びペプチボディ等に特に部分的に関連して参照によりその各々の全体が本明細書に組み込まれるPCT国際公開第03/057134号パンフレット及び米国特許出願公開第2003/0229023号明細書に記載されているものを含むがこれに限定されず、また、抗Ang2抗体及び製剤に関して、特に、以下の公報に記載される様々な順列のAb526、Ab528、Ab531、Ab533、Ab535、Ab536、Ab537、Ab540、Ab543、Ab544、Ab545、Ab546、A551、Ab553、Ab555、Ab558、Ab559、Ab565、AbF1AbFD、AbFE、AbFJ、AbFK、AbG1D4、AbGC1E8、AbH1C12、AblA1、AblF、AblK、AblP、及びAblPに関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれるPCT国際公開第2003/030833号パンフレットに記載されているもの等の抗Ang2抗体及び製剤を含む、Ang2特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0074】
米国特許出願公開第2005/0074821号明細書及び米国特許第6,919,426号明細書に開示されるように各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる、具体的に、上記公報に示されるNGF-特異抗体である4D4、4G6、6H9、7H2、14D10及び14D11を含むがそれに限定されない、NGF-特異抗体及びこれに関連するタンパク質に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる上記公報に記載されているものを特に含むが、それに限定されない、NGF特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0075】
例えば、エプラツズマブ(CAS登録番号501423-23-0)のヒトCD22特異完全ヒト化抗体を含むがそれに限定されない、例えば、ヒト-マウスモノクローナルhLL2κ鎖に結合したヒト-マウスモノクローナルhLL2γ鎖二硫化物の二量体等の、特にヒトCD22特異IgG抗体を含むがそれに限定されない、ヒト化及び完全ヒトモノクローナル抗体を含むがそれに限定されない、ヒト化及び完全ヒト抗体等であるが、それに限定されず、具体的には、ヒトCD22特異抗体である、CD22特異抗体及び関連タンパク質に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第5,789,554号明細書に記載されているものなどの、CD22特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0076】
PCT国際公開第06/069202号パンフレットに開示される各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる、上記公報に示されるIGF-1特異抗体であるL1H1、L2H2、L3H3、L4H4、L5H5、L6H6、L7H7、L8H8、L9H9、L10H10、L11H11、L12H12、L13H13、L14H14、L15H15、L16H16、L17H17、L18H18、L19H19、L20H20、L21H21、L22H22、L23H23、L24H24、L25H25、L26H26、L27H27、L28H28、L29H29、L30H30、L31H31、L32H32、L33H33、L34H34、L35H35、L36H36、L37H37、L38H38、L39H39、L40H40、L41H41、L42H42、L43H43、L44H44、L45H45、L46H46、L47H47、L48H48、L49H49、L50H50、L51H51、L52H52、及びIGF-1R-結合フラグメント及びその誘導体を含むがそれに限定されず、IGF-1受容体特異抗体及び関連タンパク質に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる上記公報に記載されているものなどの、IGF-1受容体特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0077】
また、本発明の方法及び組成物で使用するための抗IGF-1R抗体の非限定的例の中には、以下に記載されているものの各々がある。
(i)米国特許出願公開第2006/0040358号明細書(2006年2月23日公開)、米国特許出願公開第2005/0008642号明細書(2005年1月13日公開)、米国特許出願公開第2004/0228859号明細書(2004年11月18日公開)に記載されている、例えば、抗体1A(DSMZ受託番号DSM ACC 2586)、抗体8(DSMZ受託番号DSM ACC 2589)、抗体23(DSMZ受託番号DSM ACC 2588)、及び抗体18を含むがこれらに限定されない、
(ii)PCT国際公開第06/138729号パンフレット(2006年12月28日公開)及び国際公開第05/016970号パンフレット(2005年2月24日公開)、及びLu et al.(2004),J.Biol.Chem.279:2856-2865に記載されている抗体2F8、A12、及びIMC-A12を含むがこれらに限定されない、
(iii)PCT国際公開第07/012614号パンフレット(2007年2月1日公開)、国際公開第07/000328号パンフレット(2007年1月4日公開)、国際公開第06/013472号パンフレット(2006年2月9日公開)、国際公開第05/058967号パンフレット(2005年6月30日公開)、及び国際公開第03/059951号パンフレット(2003年7月24日公開)、
(iv)米国特許出願公開第2005/0084906号明細書(2005年4月21日公開)に記載される抗体7C10、キメラ抗体C7C10、抗体h7C10、抗体7H2M、キメラ抗体*7C10、抗体GM 607、ヒト化抗体7C10バージョン1、ヒト化抗体7C10バージョン2、ヒト化抗体7C10バージョン3、及び抗体7H2HMを含むがこれらに限定されない、
(v)米国特許出願公開第2005/0249728号明細書(2005年11月10日公開)、米国特許出願公開第2005/0186203号明細書(2005年8月25日公開)、米国特許出願公開第2004/0265307号明細書(2004年12月30日公開)、及び米国特許出願公開第2003/0235582号明細書(2003年12月25日公開)、並びにMaloney et al.(2003)Cancer Res.63:5073-5083に記載されている抗体EM164、再表面形成(resurfaced)EM164、ヒト化EM164、huEM164 v1.0、huEM164 v1.1、huEM164 v1.2、及びhuEM164 v1.3を含むがこれらに限定されない、
(vi)米国特許第7,037,498号明細書(2006年5月2日発行)、米国特許出願公開第2005/0244408号明細書(2005年11月30日公開)及び米国特許出願公開第2004/0086503号(2004年5月6日公開)、並びにCohen,et al.(2005),Clinical Cancer Res.11:2063-2073に記載されている、ATCC受託番号PTA-2792、PTA-2788、PTA-2790、PTA-2791、PTA-2789、PTA-2793、及び抗体2.12.1、2.13.2、2.14.3、3.1.1、4.9.2、及び4.17.3を有するハイブリドーマによって産生された抗体の各々を含むがこれらに限定されない、例えば、抗体CP-751,871、
(vii)米国特許出願公開第2005/0136063号明細書(2005年6月23日公開)及び米国特許出願公開第2004/0018191号明細書(2004年1月29日公開)に記載されている抗体19D12と、ATCCに受託番号PTA-5214で受託されているプラスミド15H12/19D12 HCA(γ4)のポリヌクレオチドによってコードされる重鎖、及びATCCに受託番号PTA-5220で受託されているプラスミド15H12/19D12 LCF(κ)のポリヌクレオチドによってコードされる軽鎖を含む抗体と、を含むがこれらに限定されない、並びに
(viii)特にIGF-1受容体を標的とする前述の抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等に関して参照により各々の全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2004/0202655号明細書(2004年10月14日公開)に記載されている抗体PINT-6A1、PINT-7A2、PINT-7A4、PINT-7A5、PINT-7A6、PINT-8A1、PINT-9A2、PINT-11A1、PINT-11A2、PINT-11A3、PINT-11A4、PINT-11A5、PINT-11A7、PINT-11A12、PINT-12A1、PINT-12A2、PINT-12A3、PINT-12A4、及びPINT-12A5を含むがこれらに限定されない、
【0078】
B-7関連タンパク質1特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等(文献中でB7H2、ICOSL、B7h、及びCD275とも称される「B7RP-1」)、特にB7RP特異完全ヒトモノクローナルIgG2抗体、特にB7RP-1の最初の免疫グロブリン様ドメインのエピトープと結合する完全ヒトIgG2モノクローナル抗体、特にB7RP-1と特に活性化T細胞上のB7RP-1の自然受容体であるICOSとの相互作用を抑制するもの、特に、以下の公開に開示されているように各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる、16H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号1及び配列番号7を有する)、5D(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号2及び配列番号9を有する)、2H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号3及び配列番号10を有する)、43H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号6及び配列番号14を有する)、41H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号5及び配列番号13を有する)、並びに15H(その中に軽鎖可変領域配列及び重鎖可変領域配列、それぞれ配列番号4及び配列番号12を有する)以下の公報に示される抗体を含むがそれらに限定されない、このような抗体及び関連タンパク質に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許公開第2008/0166352号明細書及びPCT国際公開第07/011941号パンフレットに開示されているもの、
【0079】
例えば、146B7などの、とりわけ、例えば、HuMax IL-15抗体及び関連タンパク質を含むがそれらに限定されないペプチボディを含む、IL-15特異抗体及び関連タンパク質に関して参照により各々の全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2003/0138421号明細書、米国特許出願公開第2003/023586号明細書、及び米国特許出願公開第2004/0071702号明細書、並びに米国特許第7,153,507号明細書に開示されるもの等の、特に抗体、具体的にはヒト化モノクローナル抗体などの、IL-15特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0080】
IFNγ特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、特にヒトIFNγ特異抗体、特に、例えば、IFNγ特異抗体、特に、例えば、次の特許公開において1118、1118*、1119、1121、及び1121*と示されている抗体に関して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2005/0004353号明細書に記載されているもの等の完全ヒト抗IFNγ抗体。これら抗体の各々の重鎖及び軽鎖の配列全体と、これらの重鎖及び軽鎖可変領域並びに相補性決定領域の配列とは、それぞれ前述の公開及びThakur et al.(1999),Mol.Immunol.36:1107-1115に開示されるようにその全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれる。それに加えて、上記の公開文献において提供されるこれらの抗体の特性の説明もまた、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。特異抗体には、前述の公開で開示されているように、配列番号17の重鎖及び配列番号18の軽鎖を有するもの、配列番号6の重鎖可変領域及び配列番号8の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号19の重鎖及び配列番号20の軽鎖を有するもの、配列番号10の重鎖可変領域及び配列番号12の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号32の重鎖及び配列番号20の軽鎖を有するもの、配列番号30の重鎖可変領域及び配列番号12の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号21の重鎖配列及び配列番号22の軽鎖配列を有するもの、配列番号14の重鎖可変領域及び配列番号16の軽鎖可変領域を有するもの、配列番号21の重鎖及び配列番号33の軽鎖を有するもの、並びに配列番号14の重鎖可変領域及び配列番号31の軽鎖可変領域を有するものが含まれる。企図される特異抗体は、前述の米国特許出願公開に開示されている配列番号17の完全重鎖を有し、前述の米国特許出願公開に開示されている配列番号18の完全軽鎖を有する、前述の米国特許出願公開に開示されている抗体1119、
【0081】
以下の公開に開示されているように各々の全体が参照により完全に本明細書に個々に且つ具体的に組み込まれ、TALL-1結合タンパク質、特に表4及び表5Bの分子に関して参照により各々の全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2003/0195156号明細書及び米国特許出願公開第2006/0135431号明細書に記載されているもの等の、TALL-1特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、並びに他のTALL特異結合タンパク質、
【0082】
副甲状腺ホルモン(「PTH」)と結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,756,480号明細書に記載されているもの等の、PTH特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0083】
トロンボポチエン受容体(「TPO-R」)と結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,835,809号明細書に記載されているもの等の、TPO-R特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0084】
肝細胞増殖因子(「HGF」)と結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照により各々の全体が本明細書に組み込まれる、米国特許出願公開第2005/0118643号明細書及びPCT国際公開第2005/017107号パンフレットに記載されている肝細胞増殖因子/分散(HGF/SF)と、米国特許第7,220,410号明細書に記載されているhuL2G7と、米国特許第5,686,292号明細書及び米国特許第6,468,529号明細書並びにPCT国際公開第96/38557号パンフレットに記載されているOA-5d5と、を中和する完全ヒトモノクローナル抗体等のHGF/SF:cMet軸(HGF/SF:c-Met)を標的にするものを含む、HGF特異抗体、ペプチボディ、及び関連タンパク質等、
【0085】
TRAIL-R2と結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第7,521,048号明細書に記載されているもの等の、TRAIL-R2特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等、
【0086】
アクチビンAと結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2009/0234106号明細書に記載されているものを含むが、それらに限定されない、アクチビンA特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等、
【0087】
TGF-βと結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照により各々の全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,803,453号明細書及び米国特許出願公開第2007/0110747号明細書に記載されているものを含むが、それらに限定されない、TGF-β特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等、
【0088】
アミロイドβタンパク質と結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれるPCT国際公開第2006/081171号パンフレットに記載されているものを含むが、それらに限定されない、アミロイドβタンパク質特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等。考えられる1つの抗体は、上記の公開文献において開示されている配列番号8を含む重鎖可変領域と配列番号6を有する軽鎖可変領域を有する抗体である。
【0089】
c-Kit及び/又は他の幹細胞因子受容体と結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2007/0253951号明細書に記載されているものを含むが、それらに限定されない、c-Kit特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等、
【0090】
OX40L及び/又はOX40受容体の他のリガンドと結合するタンパク質に特に部分的に関連して参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許出願公開第2006/0002929号明細書に記載されているものを含むが、それらに限定されない、OX40L特異抗体、ペプチボディ、関連タンパク質等、並びに
【0091】
Activase(登録商標)(アルテプラーゼ、tPA)、Aranesp(登録商標)(ダルベポエチンα)、Epogen(登録商標)(エポエチンα、又はエリスロポエチン)、GLP-1、Avonex(登録商標)(インターフェロンβ-1a)、Bexxar(登録商標)(トシツモマブ、抗CD22モノクローナル抗体)、Betaseron(登録商標)(インターフェロン-β)、Campath(登録商標)(アレムツズマブ、抗CD52モノクローナル抗体)、Dynepo(登録商標)(エポエチンデルタ)、Velcade(登録商標)(ボルテゾミブ)、MLN0002(抗α4β7 mAb)、MLN1202(抗CCR2ケモカイン受容体mAb)、Enbrel(登録商標)(エタネルセプト、TNF受容体/Fc融合タンパク質、TNF遮断薬)、Eprex(登録商標)(エポエチンα)、Erbitux(登録商標)(セツキシマブ、抗EGFR/HER1/c-ErbB-1)、Genotropin(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Herceptin(登録商標)(トラスツズマブ、抗HER2/neu(erbB2)受容体mAb)、Humatrope(登録商標)(ソマトロピン、ヒト成長ホルモン)、Humira(登録商標)(アダリムマブ)、溶液中のインスリン、Infergen(登録商標)(インターフェロンalfacon-1)、Natrecor(登録商標)(ネシリチド、遺伝子組換え型ヒトB型ナトリウム利尿ペプチド(hBNP))、Kineret(登録商標)(アナキンラ)、Leukine(登録商標)(サルガモスチム、rhuGM-CSF)、LymphoCide(登録商標)(エプラツズマブ、抗CD22 mAb)、Benlysta(商標)(リンフォスタットB、ベリムマブ、抗BlyS mAb)、Metalyse(登録商標)(テネクテプラーゼ、t-PA類似体)、Mircera(登録商標)(メトキシポリエチレングリコール-エポエチンβ)、Mylotarg(登録商標)(ゲムツズマブオゾガマイシン)、Raptiva(登録商標)(エファリズマブ)、Cimzia(登録商標)(セルトリズマブペゴル、CDP870)、Soliris(商標)(エクリズマブ)、パキセリズマブ(抗補体C5)、Numax(登録商標)(MEDI-524)、Lucentis(登録商標)(ラニビズマブ)、Panorex(登録商標)(17-1A、エドレコロマブ)、Trabio(登録商標)(レルデリムマブ)、TheraCim hR3(ニモツズマブ)、Omnitarg(ペルツズマブ、2C4)、Osidem(登録商標)(IDM-1)、OvaRex(登録商標)(B43.13)、Nuvion(登録商標)(ビジリズマブ)、カンツズマブメルタンシン(huC242-DM1)、NeoRecormon(登録商標)(エポエチンβ)、Neumega(登録商標)(オプレルベキン、ヒトインターロイキン-11)、Neulasta(登録商標)(PEG化フィルガストリム、PEG化G-CSF、PEG化hu-Met-G-CSF)、Neupogen(登録商標)(フィルグラスチム、G-CSF、hu-MetG-CSF)、Orthoclone OKT3(登録商標)(ムロモナブ-CD3、抗CD3モノクローナル抗体)、Procrit(登録商標)(エポエチンα)、Remicade(登録商標)(インフリキシマブ、抗TNFαモノクローナル抗体)、Reopro(登録商標)(アブシキシマブ、抗GP lIb/Ilia受容体モノクローナル抗体)、Actemra(登録商標)(抗IL6受容体mAb)、Avastin(登録商標)(ベバシズマブ)、HuMax-CD4(ザノリムマブ)、Rituxan(登録商標)(リツキシマブ、抗CD20 mAb)、Tarceva(登録商標)(エルロチニブ)、Roferon-A(登録商標)(インターフェロンalfa-2a)、Simulect(登録商標)(バシリキシマブ)、Prexige(登録商標)(ルミラコキシブ)、Synagis(登録商標)(パリビズマブ)、146B7-CHO(抗IL15抗体、米国特許第7,153,507号明細書を参照)、Tysabri(登録商標)(ナタリズマブ、抗α4インテグリンmAb)、Valortim(登録商標)(MDX-1303、抗炭疽菌防御抗原mAb)、ABthrax(商標)、Vectibix(登録商標)(パニツムマブ)、Xolair(登録商標)(オマリズマブ)、ETI211(抗MRSA mAb)、IL-1 trap(ヒトIgG1のFc部分及び両IL-1受容体成分(I型受容体及び受容体補助タンパク質)の細胞外ドメイン)、VEGF trap(IgG1 Fcと融合したVEGFR1のIgドメイン)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ)、Zenapax(登録商標)(ダクリズマブ、抗IL-2Rα mAb)、Zevalin(登録商標)(イブリツモマブチウキセタン)、Zetia(登録商標)(エゼチマイブ)、Orencia(登録商標)(アタシセプト、TACI-Ig)、抗CD80モノクローナル抗体(ガリキシマブ)、抗CD23 mAb(ルミリキシマブ)、BR2-Fc(huBR3/huFc融合タンパク質、可溶性BAFF拮抗薬)、CNTO 148(ゴリムマブ、抗TNFα mAb)、HGS-ETR1(マパツズマブ、ヒト抗TRAIL受容体-1 mAb)、HuMax-CD20(オクレリズマブ、抗CD20ヒトmAb)、HuMax-EGFR(ザルツムマブ)、M200(ボロシキシマブ、抗α5β1インテグリンmAb)、MDX-010(イピリムマブ、抗CTLA-4 mAb、及びVEGFR-1(IMC-18F1)、抗BR3 mAb、抗C.ディフィシル(C.difficile)毒素A並びに毒素B C mAb MDX-066(CDA-1)及びMDX-1388)、抗CD22 dsFv-PE38抱合体(CAT-3888及びCAT-8015)、抗CD25 mAb(HuMax-TAC)、抗CD3 mAb(NI-0401)、アデカツムマブ、抗CD30 mAb(MDX-060)、MDX-1333(抗IFNAR)、抗CD38 mAb(HuMax CD38)、抗CD40L mAb、抗Cripto mAb、抗CTGF特発性肺線維症第1期フィブロゲン(FG-3019)、抗CTLA4 mAb、抗エオタキシン1 mAb(CAT-213)、抗FGF8 mAb、抗ガングリオシドGD2 mAb、抗ガングリオシドGM2 mAb、抗GDF-8ヒトmAb(MYO-029)、抗GM-CSF受容体mAb(CAM-3001)、抗HepC mAb(HuMax HepC)、抗IFNα mAb(MEDI-545、MDX-1103)、抗IGF1R mAb、抗IGF-1R mAb(HuMax-Inflam)、抗IL12 mAb(ABT-874)、抗IL12/IL23 mAb(CNTO 1275)、抗IL13 mAb(CAT-354)、抗IL2Ra mAb(HuMax-TAC)、抗IL5受容体mAb、抗インテグリン受容体mAb(MDX-018、CNTO 95)、抗IP10潰瘍性大腸炎mAb(MDX-1100)、抗LLY抗体、BMS-66513、抗マンノース受容体/hCGβ mAb(MDX-1307)、抗メソテリンdsFv-PE38抱合体(CAT-5001)、抗PD1mAb(MDX-1106(ONO-4538))、抗PDGFRα抗体(IMC-3G3)、抗TGFβ mAb(GC-1008)、抗TRAIL受容体-2ヒトmAb(HGS-ETR2)、抗TWEAK mAb、抗VEGFR/Flt-1 mAb、抗ZP3 mAb(HuMax-ZP3)、NVS抗体第1番、及びNVS抗体第2番を含む、他の例示的なタンパク質。
【0092】
ロモソズマブ、ブロソズマブ、又はBPS 804(Novartis)などであるがこれらに限定されないスクレロスチン抗体もまた、含まれ得る。リロツムマブ、ビキサロマー、トレバナニブ、ガニツマブ、コナツムマブ、モテサニブ二リン酸塩、ブロダルマブ、ヴィデュピプラント、パニツムマブ、デノスマブ、NPLATE、PROLIA、VECTIBIX又はXGEVAなどの治療薬が更に含まれ得る。更に、ヒトプロタンパク転換酵素サブチリシン/ケキシン9型(PCSK9)に結合するモノクローナル抗体(IgG)をデバイスに含めることができる。このようなPCSK9特異抗体としては、あらゆる目的において各々の全体が参照により本明細書に組み込まれる以下の特許又は特許出願、米国特許第8,030,547号明細書、米国特許出願公開第2013/0064825号明細書、国際公開第2008/057457号パンフレット、国際公開第2008/057458号パンフレット、国際公開第2008/057459号パンフレット、国際公開第2008/063382号パンフレット、国際公開第2008/133647号パンフレット、国際公開第2009/100297号パンフレット、国際公開第2009/100318号パンフレット、国際公開第2011/037791号パンフレット、国際公開第2011/053759号パンフレット、国際公開第2011/053783号パンフレット、国際公開第2008/125623号パンフレット、国際公開第2011/072263号パンフレット、国際公開第2009/055783号パンフレット、国際公開第2012/0544438号パンフレット、国際公開第2010/029513号パンフレット、国際公開第2011/111007号パンフレット、国際公開第2010/077854号パンフレット、国際公開第2012/088313号パンフレット、国際公開第2012/101251号パンフレット、国際公開第2012/101252号パンフレット、国際公開第2012/101253号パンフレット、国際公開第2012/109530号パンフレット及び国際公開第2001/031007号パンフレットに開示されているようなRepatha(登録商標)(エボロクマブ)及びPraluent(登録商標)(アリロクマブ)並びにその分子、変異体、類似体、又は誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。
【0093】
黒色腫又は他の癌の治療用のタリモジーンラハーパレプベック又は別の腫瘍溶解性HSVもまた含めることができる。腫瘍溶解性HSVの例としては、タリモジーンラハーパレプベック(米国特許第7,223,593号明細書及び米国特許第7,537,924号明細書)、OncoVEXGALV/CD(米国特許第7,981,669号明細書)、OrienX010(Lei et al.(2013),World J. Gastroenterol.,19:5138-5143)、G207、1716、NV1020、NV12023、NV1034、及びNV1042(Vargehes et al.(2002),CancerGene Ther.,9(12):967-978)が挙げられるが、これらに限定されない。
【0094】
TIMPもまた含まれる。TIMPは、メタロプロテイナーゼの内在性組織阻害剤(TIMP)であり、多くの自然過程において重要である。TIMP-3は、様々な細胞により発現される、又は及び細胞外基質内に存在し、主要なあらゆる軟骨分解メタロプロテアーゼを抑制し、リウマチ様関節炎及び変形性関節症を含む結合組織の多くの分解疾患における役割、並びに癌及び心臓血管状態において役割を果たし得る。TIMP-3のアミノ酸配列及びTIMP-3をコード化するDNAの核酸配列は、2003年5月13日に発行された米国特許第6,562,596号明細書において開示されており、その開示が参照によって本明細書に組み込まれる。TIMP変異の説明は、米国特許出願公開第2014/0274874号明細書及びPCT国際公開第2014/152012号パンフレットに見ることができる。
【0095】
ヒトカルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)受容体の拮抗的抗体並びにCGRP受容体及び他の頭痛標的を標的とする二重特異性抗体分子もまた含まれる。これらの分子に関するより詳しい情報は、PCT出願番号国際公開第2010/075238号パンフレットに見ることができる。
【0096】
更に、二重特異性T細胞誘導(BiTE(登録商標))抗体、例えば、BLINCYTO(登録商標)(ブリナツモマブ)を、デバイスにおいて使用することができる。或いは、APJ巨大分子作動薬、例えば、アペリン又はその類似体をデバイスに含めることができる。このような分子に関する情報は、PCT国際公開第2014/099984号パンフレットに見ることができる。
【0097】
ある実施形態において、薬剤は、治療的有効量の抗胸腺間質性リンパ球新生因子(TSLP)又はTSLP受容体抗体を含む。このような実施形態に使用してもよい抗TSLP抗体の例としては、米国特許第7,982,016号明細書及び米国特許第8,232,372号明細書、並びに米国特許出願公開第2009/0186022号明細書に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。抗TSLP受容体抗体の例としては、米国特許第8,101,182号明細書に記載されているものが挙げられるが、これに限定されない。特に好ましい実施形態において、薬剤は、治療的有効量の、米国特許第7,982,016号明細書においてA5と指定されている抗TSLP抗体を含む。
【0098】
薬物送達デバイス、方法、及びそれらの構成要素を、例示的実施形態の観点から説明してきたが、薬物送達デバイス、方法、及びそれらの構成要素はこれらに限定されるものではない。詳細な説明は、例としてのみ解釈されものとし、考え得るすべての実施形態のひとつひとつを説明することは、不可能ではないとしても非現実的であることから、本発明の考え得るすべての実施形態を説明しているわけではない。現在の技術又は本特許の申請日以降に開発された技術のいずれかを使用して、多くの代替的な実施形態を実施することができるが、このような実施形態はなお、本発明を定義する請求項の範囲内に含まれる。例えば、オンボディ型インジェクタ薬物送達デバイスなどの特定の種類の薬物送達デバイス又は他の種類の薬物送達デバイスを参照して本明細書に記載される構成要素は、オートインジェクタ薬物送達デバイスなどの他の種類の薬物送達デバイスにも利用することができる。
【0099】
当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく上記の実施形態に対して多種多様な修正、変更、及び組み合わせを施すことができ、そうした修正、変更、及び組み合わせは本発明の概念の範囲であると解釈されることを理解するであろう。
【手続補正書】
【提出日】2024-07-23
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬物を注入するためのシステムであって、
内部空間を画定し、注入中に患者又は使用者によって把持されるように構成されている外ハウジングと、
前記薬物で充填された又は充填可能な容器であって、前記容器の少なくとも一部が前記外ハウジングの前記内部空間に配置されている、容器と、
前記容器から前記薬物を排出するために、前記容器内に可動的に配置されたストッパと、
前記ストッパに作用するためのプランジャと、
力を出力する又は出力するように動作可能なエネルギー供給源であって、前記エネルギー源の少なくとも一部が前記外ハウジングの前記内部空間に配置される、エネルギー供給源と、
前記エネルギー供給源によって出力された前記力を前記プランジャに伝達し、前記プランジャを前記ストッパに作用させて前記薬物を排出するように動作可能な機械的リンケージと、
前記機械的リンケージの作動を制御するために前記機械的リンケージと選択的に係合可能なトリガー部材と、
を含み、
前記システムは、
前記トリガー部材が前記機械的リンケージの作動を阻止する注入前状態と、
前記トリガー部材が前記機械的リンケージの作動を許可する注入状態とを有し、
前記外ハウジングの少なくとも一部が、前記注入前状態及び/又は前記注入状態において前記エネルギー供給源によって出力された前記力により生じるあらゆる荷重から実質的に解放されるように、前記外ハウジングの少なくとも一部が、1つまたは複数の力伝達ループから除外されている、
システム。
【請求項2】
注入前状態では、少なくともエネルギー源、プランジャ、機械的リンク機構、およびトリガ部材は、第1の力伝達ループを画定するように直列に動作可能に接続され、第1の力伝達ループは、エネルギー源によって出力される力を直接または間接的に受け取ることを特徴とする請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記機械的リンケージは、ナットとプランジャスリーブとを含み、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続され、前記注入前状態において前記プランジャスリーブは前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れている、請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項4】
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部を含み、前記機械的リンケージは、前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れるプランジャスリーブを含む、
請求項1又は2に記載のシステム。
【請求項5】
前記プランジャは、前記容器のねじ付き外面にねじ式係合するねじ付き内面を有する、
請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れるプランジャスリーブを含む前記機械的リンケージと、
前記ストッパに作用する前に前記プランジャの速度を低減させるように動作可能なダンパと、
前記ダンパの少なくとも一部分を受け入れるダンパハウジングと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含む、請求項1、2、5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記プランジャにねじ式係合するナットを含む前記機械的リンケージと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含む、請求項1~2のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記プランジャにねじ式係合するナットを含む前記機械的リンケージと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有し、前記外ハウジングは、前記注入前状態、前記注入状態、及び/又は前記注入後状態に前記エネルギー供給源によって出力された前記力によって生じるあらゆる荷重を支持しない、請求項1~2のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
ナットとプランジャスリーブとを含む前記機械的リンケージであって、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続されている前記機械的リンケージと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、請求項1~2のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記外ハウジングは、前記注入前状態及び/又は前記注入状態において前記エネルギー供給源によって出力された前記力によって生じるあらゆる荷重を支持しない、
請求項1、2、5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
薬物を注射するためのシステムであって、
前記システムの外面の少なくとも一部を画定するハウジングと、
前記薬物で充填された又は充填可能な容器であって、前記容器の少なくとも一部が前記ハウジング内に配置される、容器と、
前記容器から前記薬物を排出するために、前記容器内に可動的に配置されたストッパと、
前記ストッパに作用するためのプランジャと、
力を出力する又は出力するように動作可能なエネルギー供給源であって、前記エネルギー源の少なくとも一部が前記ハウジング内に配置されるエネルギー供給源と、
前記エネルギー供給源によって出力された前記力を前記プランジャに伝達し、前記プランジャを前記ストッパに作用させて前記薬物を排出するように動作可能な機械的リンケージと、
前記機械的リンケージの作動を制御するために前記機械的リンケージと選択的に係合可能なトリガー部材と、
を含み、
前記システムは、前記トリガー部材が前記機械的リンケージの作動を阻止する注入前状態と、前記トリガー部材が前記機械的リンケージの作動を許可する注入状態とを有し、
前記注入前状態においては、少なくとも、前記エネルギー供給源と前記プランジャと前記機械的リンケージと前記トリガー部材とが動作的に直列接続され、第1の力伝達ループを画定し、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源によって出力された前記力を直接的又は間接的に受け、
前記ハウジングの少なくとも一部が、前記注入前状態および前記注入状態において前記第1の力伝達ループから除外されている、
システム。
【請求項12】
前記注入前状態においては、前記第1の力伝達ループは、前記エネルギー供給源、前記プランジャ、前記トリガー部材、及び前記機械的リンケージの間の動作可能接続に限定される、請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
ナットとプランジャスリーブとを含む前記機械的リンケージであって、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続され、前記注入前状態において前記プランジャスリーブは前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れている、前記機械的リンケージと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れるプランジャスリーブを含む前記機械的リンケージと、
を含む、請求項11に記載のシステム。
【請求項15】
前記プランジャは、前記容器のねじ付き外面にねじ式係合する、
請求項11又は12に記載のシステム。
【請求項16】
前記プランジャの少なくとも一部分を受け入れるプランジャスリーブを含む前記機械的リンケージと、
前記ストッパに作用する前に前記プランジャの速度を低減させるように動作可能なダンパと、
前記ダンパの少なくとも一部分を受け入れるダンパハウジングと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含む、請求項11~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記プランジャにねじ式係合するナットを含む前記機械的リンケージと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含む、請求項11~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記プランジャにねじ式係合するナットを含む前記機械的リンケージと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、請求項11~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
ナットとプランジャスリーブとを含む前記機械的リンケージであって、前記ナットは前記プランジャにねじ式係合し、前記プランジャスリーブを介して前記エネルギー供給源に動作的に接続されている、前記機械的リンケージと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源案内部と、
前記エネルギー供給源案内部の少なくとも一部分を受け入れるエネルギー供給源ハウジングと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、請求項11~12のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記プランジャにねじ式係合するナットと、
前記容器の少なくとも一部分を受け入れる容器ホルダと、
前記容器ホルダの少なくとも一部分を受け入れる前部ハウジングと、
前記エネルギー供給源の少なくとも一部分を受け入れる後部ハウジングと、
を含み、
前記システムは、前記プランジャが投与終了位置に静止して配置される注入後状態を有する、請求項11~12のいずれか一項に記載のシステム。
【外国語明細書】