(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024150656
(43)【公開日】2024-10-23
(54)【発明の名称】固体エアロゾル発生源を実装する加熱装置を含む電子喫煙物品、ならびに関連付けられる装置及び方法
(51)【国際特許分類】
A24F 40/40 20200101AFI20241016BHJP
A24F 40/46 20200101ALI20241016BHJP
A24F 40/42 20200101ALI20241016BHJP
A24F 40/53 20200101ALI20241016BHJP
【FI】
A24F40/40
A24F40/46
A24F40/42
A24F40/53
【審査請求】有
【請求項の数】35
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024118406
(22)【出願日】2024-07-24
(62)【分割の表示】P 2023034312の分割
【原出願日】2016-06-07
(31)【優先権主張番号】14/734,421
(32)【優先日】2015-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】アルフレッド・チャールズ・ブレス
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・アンドリュー・リベルティ
(72)【発明者】
【氏名】スティーブン・ベンソン・シアーズ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】エアロゾルの生成のためのエアロゾル送達デバイス及びシステムを提供する。
【解決手段】電力源を含む部品筐体50と、第1の端部31及び縦方向に対向する第2の端部32を有する管状筐体30とを有する喫煙物品5が提供され、該第1または第2の端部は、該部品筐体を受容するように構成される。管状筐体は、円筒形空洞を画定する外部壁を含む。エアロゾル発生要素は、円筒形空洞内に受容されるように構成され、エアロゾル発生要素は、熱に応答してエアロゾルを生成するように構成される。関連付けられるエアロゾル発生要素及び関連する生成方法も、提供される。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品であって、
電力源を含む部品筐体と、
第1の端部及び縦方向に対向する第2の端部を有する管状筐体であって、前記第1または第2の端部が、前記部品筐体を受容するように構成され、前記管状筐体が、円筒形空洞を画定する外部壁を含む、管状筐体と、
前記円筒形空洞内に受容されるように構成されたエアロゾル発生要素であって、熱に応答してエアロゾルを生成するように構成される、エアロゾル発生要素と、を備える、喫煙物品。
【請求項2】
加熱要素を更に備え、前記加熱要素が、前記外部壁の周りに延在するように構成された第1の部分と、前記円筒形空洞内に延在するように構成された第2の部分とを含み、前記加熱要素が、前記電力源と協働して、前記エアロゾル発生要素に熱を提供するように構成される、請求項1に記載の喫煙物品。
【請求項3】
前記管状筐体が、前記外部壁から横方向及び半径方向に内側に延在する壁部材を更に含み、前記壁部材が、前記部品筐体を受容するように構成された前記管状筐体の前記第1または第2の端部の近位に配設される、請求項2に記載の喫煙物品。
【請求項4】
前記管状筐体が、前記外部壁と同心円状に整列された、前記円筒形空洞内に配設された内部壁を更に含み、前記内部壁及び外部壁が、それらの間に中空円筒形空洞を画定し、前記エアロゾル発生要素が、前記管状筐体の前記中空円筒形空洞内に受容されるように更に構成される、請求項3に記載の喫煙物品。
【請求項5】
前記壁部材が、前記円筒形空洞と同軸上に整列された中央チャネルを画定し、前記中央チャネルが、前記加熱要素の前記第2の部分に動作可能に係合し、それを通して前記加熱要素の前記第2の部分を受容するように構成され、前記加熱要素の前記第2の部分が前記中央チャネルに動作可能に係合されるときに、前記管状筐体の前記外部壁及び前記加熱要素の前記第2の部分が、それらの間に中空円筒形空洞を画定し、前記エアロゾル発生要素が、前記中空円筒形空洞内に受容されるように更に構成される、請求項3に記載の喫煙物品。
【請求項6】
前記加熱要素の前記第1の部分が、前記外部壁に縦方向に沿って延在する螺旋状に構成された部分を含む、請求項2に記載の喫煙物品。
【請求項7】
前記加熱要素の前記第2の部分が、前記内部壁内に延在するように構成された細長い部材を含む、請求項4に記載の喫煙物品。
【請求項8】
前記加熱要素が、前記外部壁に縦方向に沿って延在する螺旋状に構成された部分と、前記螺旋状に構成された部分から近接して、かつ前記内部壁に縦方向に沿って延在する細長い部材とを含む、請求項4に記載の喫煙物品。
【請求項9】
前記加熱要素の前記第2の部分が、動作可能に係合し、前記中央チャネルを縦方向に通り、前記円筒形空洞内へ延在するように構成された細長い部材と、前記管状筐体に動作可能に係合するように構成された横方向に延在する基部部材とを含み、前記横方向に延在する基部部材が、前記中空円筒形空洞と流体接続及び連通するように構成された少なくとも1つの開口部を画定する、請求項5に記載の喫煙物品。
【請求項10】
前記加熱要素の前記第2の部分が、前記円筒形空洞内に縦方向に延在する螺旋状に構成された部分を含む、請求項2に記載の喫煙物品。
【請求項11】
前記円筒形空洞を画定する前記外部壁が、伝熱性材料を含む、請求項1に記載の喫煙物品。
【請求項12】
それらの間に前記中空円筒形空洞を画定する前記内部壁及び外部壁が、各々、伝熱性材料からなる、請求項4に記載の喫煙物品。
【請求項13】
前記壁部材が、それを通して空気を受容するように構成された少なくとも1つの開口部を画定する、請求項3に記載の喫煙物品。
【請求項14】
前記部品筐体が、前記壁部材によって画定される前記少なくとも1つの開口部と流体接続及び連通するように構成された少なくとも1つの通路を画定する、請求項13に記載の喫煙物品。
【請求項15】
前記外部壁または前記壁部材に動作可能に係合される偏向要素を更に備え、前記偏向要素が、前記エアロゾル発生要素を前記円筒形空洞の外側に偏向するように配置される、請求項3に記載の喫煙物品。
【請求項16】
前記内部壁、前記外部壁、または前記壁部材に動作可能に係合される偏向要素を更に備え、前記偏向要素が、前記エアロゾル発生要素を前記中空円筒形空洞の外側に偏向するように配置される、請求項4に記載の喫煙物品。
【請求項17】
前記エアロゾル発生要素が、前記円筒形空洞によって受容可能な中空円筒として構成される、請求項1に記載の喫煙物品。
【請求項18】
前記エアロゾル発生要素が、前記中空円筒形空洞に対応し、前記中空円筒形空洞によって受容可能なタバコ関連材料の中空円筒押出成形物として構成される、請求項4に記載の喫煙物品。
【請求項19】
前記エアロゾル発生要素が、前記中空円筒形空洞に対応し、かつそれによって受容可能なタバコ関連材料の中空円筒押出成形物として構成される、請求項5に記載の喫煙物品。
【請求項20】
前記エアロゾル発生要素が、前記エアロゾル発生要素を認証済みであるとして識別するように構成された識別部品を含む、請求項17に記載の喫煙物品。
【請求項21】
前記識別部品が、前記エアロゾル発生要素を前記円筒形空洞内に受容した際に制御ユニットに関連付けられる回路に動作可能に係合するように構成された伝導性要素を含み、前記制御ユニットが、前記伝導性要素と前記回路との間の動作可能な係合に応答して、作動可能であるように構成される、請求項20に記載の喫煙物品。
【請求項22】
前記制御ユニットが、前記電力源を加熱要素に動作可能に係合するように構成され、前記加熱要素が、前記伝導性要素と前記制御ユニットとの間の動作可能な係合に応答して、前記エアロゾル発生要素に熱を提供するように配置される、請求項21に記載の喫煙物品。
【請求項23】
前記識別部品が、前記円筒形空洞内に前記エアロゾル発生要素を受容した際に、前記制御ユニットと連通する相補的に構成された第2の物理的部材に動作可能に係合するように構成された第1の物理的部材を含み、前記制御ユニットが、前記相補的に構成された第1の物理的部材と第2の物理的部材との間の動作可能な係合に応答して作動可能であるように構成される、請求項20に記載の喫煙物品。
【請求項24】
縦方向に対向する端部を有する吹き口を更に備え、前記吹き口が、それを通って縦方向に延在する通路を画定し、前記通路が、前記管状筐体の前記円筒形空洞、及び前記管状筐体の前記壁部材によって画定される前記少なくとも1つの開口部と流体連通するように構成される、請求項13に記載の喫煙物品。
【請求項25】
前記吹き口が、伝導性要素を含み、前記伝導性要素が、前記吹き口と前記管状筐体または前記部品筐体との間に動作可能に係合され、前記加熱要素と協働して加熱要素回路を完成させる、請求項24に記載の喫煙物品。
【請求項26】
作動要素を更に備え、前記電力源が、前記作動要素の作動に応答して、前記エアロゾル発生要素に熱を提供するように配置された加熱要素に電力を方向付ける、請求項1に記載の喫煙物品。
【請求項27】
喫煙物品を生成する方法であって、
電力源を含む部品筐体を、管状筐体の第1の端部または縦方向に対向する第2の端部に係合することであって、前記管状筐体が、円筒形空洞を画定する外部壁を含む、係合することと、
エアロゾル発生要素を前記円筒形空洞に挿入することであって、前記エアロゾル発生要素が、熱に応答してエアロゾルを生成するように構成される、挿入することと、を含む、方法。
【請求項28】
加熱要素を、前記加熱要素の第1の部分が前記外部壁の周りに延在し、第2の部分が前記円筒形空洞内に延在するように、前記管状筐体に係合することを更に含み、前記加熱要素が、前記電力源に係合されるときに前記エアロゾル発生要素に熱を提供するように構成される、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記管状筐体が、前記外部壁から横方向及び半径方向に内側に延在する壁部材を更に含み、前記壁部材が、前記部品筐体を受容するように構成された前記管状筐体の前記第1または第2の端部の近位に配設され、加熱要素を前記管状筐体に係合することが、前記第2の部分が前記壁部材を通って前記円筒形空洞内へ延在するように、前記加熱要素を前記管状筐体に係合することを含む、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記管状筐体が、前記外部壁と同心円状に整列された、前記円筒形空洞内に配設された内部壁を更に含み、前記内部壁及び外部壁が、それらの間に中空円筒形空洞を画定し、前記エアロゾル発生要素を前記円筒形空洞に挿入することが、前記エアロゾル発生要素を前記管状筐体の前記中空円筒形空洞に挿入することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項31】
前記壁部材が、前記円筒形空洞と同軸上に整列された中央チャネルを画定し、前記加熱要素を、前記第2の部分が前記壁部材から前記円筒形空洞内に延在するように前記管状筐体に係合することが、前記管状筐体の前記外部壁及び前記加熱要素の前記第2の部分がそれらの間に中空円筒形空洞を画定するように、前記加熱要素の前記第2の部分を、前記中央チャネルを通して前記円筒形空洞に挿入することを含み、前記エアロゾル発生要素を前記円筒形空洞に挿入することが、前記エアロゾル発生要素を前記管状筐体の前記中空円筒形空洞に挿入することを含む、請求項29に記載の方法。
【請求項32】
前記壁部材が、それを通して空気を受容するように構成された少なくとも1つの開口部を画定し、電力源を含む部品筐体を、管状筐体の第1の端部または縦方向に対向する第2の端部に係合することが、前記部品筐体によって画定される少なくとも1つの通路を、前記壁部材によって画定される少なくとも1つの開口部と流体接続することを更に含む、請求項29に記載の方法。
【請求項33】
偏向要素を、前記偏向要素が前記エアロゾル発生要素を前記円筒形空洞の外側に偏向するように配置されるように、前記外部壁または前記壁部材に係合することを更に含む、請求項29に記載の方法。
【請求項34】
偏向要素を、前記偏向要素が前記エアロゾル発生要素を前記中空円筒形空洞の外側に偏向するように配置されるように、前記内部壁、前記外部壁、または前記壁部材に係合することを更に含む、請求項30に記載の方法。
【請求項35】
前記エアロゾル発生要素を前記中空円筒形空洞に挿入することが、前記中空円筒形空洞に対応し、かつそれによって受容可能なタバコ関連材料の中空円筒押出成形物として構成された前記エアロゾル発生要素を、前記中空円筒形空洞に挿入することを含む、請求項30に記載の方法。
【請求項36】
前記エアロゾル発生要素を前記中空円筒形空洞に挿入することが、前記中空円筒形空洞に対応し、かつそれによって受容可能なタバコ関連材料の中空円筒押出成形物として構成された前記エアロゾル発生要素を、前記中空円筒形空洞に挿入することを含む、請求項31に記載の方法。
【請求項37】
前記喫煙物品が、制御ユニットを含み、前記方法が、前記エアロゾル発生要素の識別部品を前記喫煙物品の前記制御ユニットに係合することによって、前記エアロゾル発生要素を認証済みのエアロゾル発生要素であるとして識別することを更に含む、請求項27に記載の方法。
【請求項38】
前記エアロゾル発生要素を認証済みのエアロゾル発生要素であるとして識別することが、前記識別部品の伝導性要素を、前記エアロゾル発生要素を前記円筒形空洞内に受容した際に、制御ユニットに関連付けられる回路に係合することを含み、前記制御ユニットが、前記電力源を、前記認証済みのエアロゾル発生要素に熱を提供するように配置された加熱要素に動作可能に係合するように、前記認証済みのエアロゾル発生要素の前記伝導性要素と前記回路との間の動作可能な係合に応答して作動可能であるように構成される、請求項37に記載の方法。
【請求項39】
前記エアロゾル発生要素を認証済みのエアロゾル発生要素であるとして識別することが、前記エアロゾル発生要素を前記円筒形空洞に挿入した際に、前記識別部品の第1の物理的部材を前記制御ユニットと連通する相補的に構成された第2の物理的部材に係合することを含み、前記制御ユニットが、前記認証済みのエアロゾル発生要素の前記第1の物理的部材と前記相補的に構成された第2の物理的部材との間の動作可能な係合に応答して作動可能であるように構成される、請求項37に記載の方法。
【請求項40】
吹き口の第1の端部を前記部品筐体または管状筐体に係合することを更に含み、前記吹き口が、前記第1の端部から対向する第2の端部に縦方向に延在する通路を画定し、その結果、前記通路が、前記管状筐体の前記円筒形空洞、及び前記壁部材によって画定される少なくとも1つの開口部と流体連通する、請求項32に記載の方法。
【請求項41】
吹き口の第1の端部を前記部品筐体または管状筐体に係合することが、前記吹き口の伝導性要素を前記部品筐体または管状筐体に係合することを更に含み、前記伝導性要素が、前記加熱要素と協働して加熱要素回路を完成させるように構成される、請求項40に記載の方法。
【請求項42】
作動要素を前記喫煙物品に係合することを更に含み、前記作動要素が、前記電力源が前記作動要素の作動に応答して、前記エアロゾル発生要素に熱を提供するように配置された加熱要素に電力を方向付けるように配置される、請求項27に記載の方法。
【請求項43】
喫煙物品用のエアロゾル発生要素であって、
前記中空円筒の外表面の周り及び内表面内に延在する加熱要素によって受容されるように適合されたタバコ関連材料の中空円筒押出成形物を備え、前記中空円筒が、その前記内表面及び外表面に前記加熱要素によって提供される熱に応答してエアロゾルを生成する、エアロゾル発生要素。
【請求項44】
喫煙物品用のエアロゾル発生要素を生成する方法であって、
タバコ関連材料を、中空円筒であって、前記中空円筒の外表面の周り及び内表面内に延在する加熱要素によって受容されるように適合された中空円筒として、押出することであって、前記中空円筒が、その前記内表面及び外表面に前記加熱要素によって提供される熱に応答してエアロゾルを生成する、押出することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
背景
本開示は、喫煙物品等のエアロゾル送達デバイス及びシステムに関し、より具体的には、エアロゾルの生成のために電気的に発生させた熱を利用するエアロゾル送達デバイス及びシステム(例えば、一般に電子タバコと称される、タバコの成分及び他の材料を吸入可能な形態で生じさせるための喫煙物品)に関する。かかる物品の極めて好ましい成分は、タバコから作製されるまたはタバコに由来するか、ないしはそれらの物品は、人間による消費のためにタバコを組み込むものとして特徴付けることができ、それはタバコの成分及び/または他のタバコ関連材料を気化して、人間による消費のための吸入可能なエアロゾルを形成することができる。
【0002】
先行技術の記載
多くの喫煙デバイスは、使用するためにタバコを燃やすことを必要とする喫煙製品の改良または代替として、これまで提案されてきた。これらのデバイスの多くは、巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙に関連付けられる知覚を、タバコの燃焼から生じる不完全燃焼及び熱分解によるかなりの量の生成物を送達することなく提供するように意図的に設計されてきた。このため、数多くの喫煙製品、香味発生器、及び薬用吸入器の提案がなされているが、これらは、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化もしくは加熱するか、または、巻きタバコ、葉巻、もしくはパイプ喫煙の知覚を、著しい度合いにタバコを燃やすことなく、提供することを試みるものである。例えば、参照により本明細書に組み込まれる、Robinsonらに対する米国特許第7,726,320号、ならびにGriffith,Jr.らに対する米国特許出願公開第2013/0255702号、及びSearsらに対する同第2014/0096781号に説明される背景技術に記載される、種々の代替的な喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び発熱源を参照されたい。同様に、例えば、参照により本明細書に組み込まれる2014年2月3日出願のBlessらに対する米国特許出願第14/170,838号においてブランド名及び商業用供給源によって参照されている、種々の種類の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び電動発熱源も参照されたい。ブランド名及び商業用供給源によって参照されている更なる種類の喫煙物品、エアロゾル送達デバイス、及び電動発熱源は、2014年2月28日出願のDePianoらに対する米国特許出願第14/194,233号に列挙されており、これも同様にその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0003】
電気エネルギーを用いてエアロゾル形成用の熱を生成する特定のタバコ製品、具体的には、電子タバコ製品と称される特定の製品は、世界中で市販されている。従来型の巻きタバコ、葉巻、またはパイプの属性のうちの多くに類似した代表的な製品は、Philip Morris IncorporatedによるACCORD(登録商標)、InnoVapor LLCによるALPHA(商標)、JOYE 510(商標)、及びM4(商標)、White Cloud CigarettesによるCIRRUS(商標)及びFLING(商標)、Lorillard Technologies,Inc.によるBLU(商標)、Epuffer(登録商標)International Inc.によるCOHITA(商標)、COLIBRI(商標)、ELITE CLASSIC(商標)、MAGNUM(商標)、PHANTOM(商標)、及びSENSE(商標)、Electronic Cigarettes,Inc.によるDUOPRO(商標)、STORM(商標)、及びVAPORKING(登録商標)、Egar AustraliaによるEGAR(商標)、JoyetechによるeGo-C(商標)及びeGo-T(商標)、Elusion UK LtdによるELUSION(商標)、Eonsmoke LLCによるEONSMOKE(登録商標)、FIN Branding Group,LLCによるFIN(商標)、Green Smoke Inc.USAによるSMOKE(登録商標)、Greenarette LLCによるGREENARETTE(商標)、Smoke Stik(登録商標)によるHALLIGAN(商標)、HENDU(商標)、JET(商標)、MAXXQ(商標)、PINK(商標)、及びPITBULL(商標)、Philip Morris International,Inc.によるHEATBAR(商標)、Crown7からのHYDRO IMPERIAL(商標)及びLXE(商標)、LOGIC TechnologyによるLOGIC(商標)及びTHE CUBAN(商標)、Luciano Smokes Inc.によるLUCI(登録商標)、Nicotek,LLCによるMETRO(登録商標)、Sottera,Inc.によるNJOY(登録商標)及びONEJOY(商標)、SS Choice LLCによるNO.7(商標)、PremiumEstore LLCによるPREMIUM ELECTRONIC CIGARETTE(商標)、Ruyan America,Inc.によるRAPP E-MYSTICK(商標)、Red Dragon Products,LLCによるRED DRAGON(商標)、Ruyan Group(Holdings)Ltd.によるRUYAN(登録商標)、Smoker Friendly International,LLCによるSF(登録商標)、The Smart Smoking Electronic Cigarette Company Ltd.によるGREEN SMART SMOKER(登録商標)、Coastline Products LLCによるSMOKE ASSIST(登録商標)、Smoking Everywhere,Inc.によるSMOKING EVERYWHERE(登録商標)、VMR Products LLCによるV2CIGS(商標)、VaporNine LLCによるVAPOR NINE(商標)、Vapor 4 Life,Inc.によるVAPOR4LIFE(登録商標)、E-CigaretteDirect,LLCによるVEPPO(商標)、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(登録商標)、Mistic EcigsによるMistic Menthol製品、ならびにCN Creative Ltd.によるVype製品として市販されている。また他の電動エアロゾル送達デバイス、及び具体的には、いわゆる電子タバコとして特徴付けられるデバイスは、COOLER VISIONS(商標)、DIRECT E-CIG(商標)、DRAGONFLY(商標)、EMIST(商標)、EVERSMOKE(商標)、GAMUCCI(登録商標)、HYBRID FLAME(商標)、KNIGHT STICKS(商標)、ROYAL BLUES(商標)、SMOKETIP(登録商標)、SOUTH BEACH SMOKE(商標)の商品名で市販されている。
【0004】
電気エネルギーによって生成される熱を用いて、巻きタバコ、葉巻、またはパイプ喫煙の知覚を提供し、タバコを著しい度合いに燃やすことなくそのようにし、燃焼熱源を必要とすることなくそのようにし、不完全燃焼及び熱分解によるかなりの量の生成物を必然的に送達することなくそのようにする、喫煙物品を提供することが望ましいであろう。また、固体エアロゾル発生材料を著しい度合いに燃やすことなく、固体エアロゾル発生源への実質的に均一な熱の分配を提供する喫煙物品を提供することも、望ましいであろう。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第7,726,320号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【発明の概要】
【0006】
本開示は、エアロゾル送達システムに関する。かかるシステムは、電力源によって発生される熱の結果としてエアロゾルを発生させる、及びユーザの口内に吸われるように意図されたエアロゾルを送達する能力を有する。一般的に電子タバコとして知られるか、または特徴付けられるデバイスによって喫煙者に提供されるもの等のエアロゾル形態でタバコの成分を提供するエアロゾル送達システムに、特に関心が寄せられる。本明細書に使用する場合、用語「エアロゾル」は、可視であるか否かにかかわらず、また「煙様」であるとみなされ得る形態であるか否かにかかわらず、蒸気、気体、エアロゾル、及び/または人間による吸入に好適な形態もしくは種類の特定の物質を含むことを意味する。
【0007】
上記及び他の必要は、本開示の態様によって満たされ、これは、一態様では電子喫煙物品及び/またはエアロゾル送達システムを提供する。かかる喫煙物品は、電力源を含む部品筐体と、吹き口係合端部または第1の端部、及び縦方向に対向する部品係合端部または第2の端部を有する管状筐体とを含んでもよい。第1または第2の端部は、部品筐体を受容するように構成されてもよい。幾つかの態様によると、管状筐体は、円筒形空洞を画定する外部壁を有してもよい。エアロゾル発生要素は、円筒形空洞内に受容されるように構成されてもよく、熱に応答してエアロゾルを生成するように構成されてもよい。
【0008】
本開示の別の態様によると、喫煙物品を生成するための方法が提供される。本方法は、電力源を含む部品筐体を、管状筐体の第1または第2の端部に係合することを含んでもよい。管状筐体は、部品係合端部または第2の端部に縦方向に対向する、吹き口係合端部または第1の端部を有してもよい。幾つかの態様では、管状筐体は、横方向に延在する円筒形空洞を画定する外部壁を有してもよい。幾つかの態様では、本方法は、エアロゾル発生要素を円筒形空洞に挿入することを含み、該エアロゾル発生要素は、熱に応答してエアロゾルを生成するように構成されてもよい。
【0009】
別の態様では、タバコ関連材料の中空円筒押出成形物であって、該中空円筒押出成形物の外表面の周り及び内表面内に延在する加熱要素によって受容されるように適合された中空円筒押出成形物を含む、喫煙物品用のエアロゾル発生要素が提供され、該加熱要素は概して、該中空円筒押出成形物を受容するための中空円筒形空洞を画定し、該中空円筒押出成形物は、該加熱要素によって提供される熱に応答して、エアロゾルを生成する。
【0010】
また別の態様は、喫煙物品用のエアロゾル発生要素を生成する方法を提供する。本方法は、タバコ関連材料を、中空円筒であって、中空円筒押出成形物の外表面の周り及び内表面内に延在する加熱要素によって受容されるように適合された中空円筒として、押出することを含んでもよく、該加熱要素は概して、該中空円筒押出成形物を受容するための中空円筒形空洞を画定し、該中空円筒は、該加熱要素によって提供される熱に応答してエアロゾルを生成する。
【0011】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、下記に簡単に説明される添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読むことによって、明らかになるであろう。
【0012】
本開示をこのように以上の一般用語で説明したので、ここで添付の図面を参照するが、これらは必ずしも縮尺通りに描かれてはいない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】組み立てられた構成の電子喫煙物品の態様例を例証し、本電子喫煙物品は、本開示の態様例による、少なくとも吹き口、電力源を含む部品筐体、及びそれらの間に位置付けられた管状筐体を含む電子タバコの一般的構成を有する。
【
図2】組み立てられた構成の
図1の電子喫煙物品の線A-Aに沿ってとられた断面図を例証し、物品の吹き口の一部分、部品筐体、及び管状筐体は、内部部品の詳細を提供するために除去されている。
【
図3A】本開示の一態様による例示的な加熱要素を例証する。
【
図3B】本開示の別の態様による例示的な加熱要素を例証する。
【
図4A】本開示の一態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図4B】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図4C】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図4D】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図4E】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図4F】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図4G】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図5】本開示の態様例による、電子喫煙物品を生成する方法の概略的ブロック図を例証する。
【
図6】本開示の別の態様による、エアロゾル発生要素を生成する方法の概略的ブロック図を例証する。
【
図7】本開示の一態様による、組み立てられた構成の電子喫煙物品の態様例を例証する。
【
図8A】本開示の一態様による、組み立てられていない構成の電子喫煙物品の態様例の分解図を例証する。
【
図8B】本開示の一態様による、組み立てられていない構成の電子喫煙物品の態様例の分解図を例証する。
【
図8C】本開示の一態様による、組み立てられていない構成の電子喫煙物品の態様例の分解図を例証する。
【
図9A】本開示の一態様による、
図8Aの組み立てられていない構成の電子喫煙物品の線B-Bに沿ってとられた断面図を例証し、物品の種々の部分は内装部品の詳細を提供するために除去されている。
【
図9B】本開示の一態様による、
図8Bの組み立てられていない構成の電子喫煙物品の線B-Bに沿ってとられた断面図を例証し、物品の種々の部分は内装部品の詳細を提供するために除去されている。
【
図9C】本開示の一態様による、
図8Cの組み立てられていない構成の電子喫煙物品の線B-Bに沿ってとられた断面図を例証し、物品の種々の部分は内装部品の詳細を提供するために除去されている。
【
図10A】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図10B】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図10C】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図10D】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図10E】本開示の別の態様による例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【
図11】本開示の一態様による電子喫煙物品の管状筐体内に配置された例示的なエアロゾル発生要素を例証する。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本開示を、その例示的実施形態を参照してより十分に以下に説明する。これらの例示的実施形態は、この開示が周到かつ完全であり、本開示の範囲が当業者に十分に伝わるように説明される。実際に、本開示は、多くの異なる形態に具現化されてもよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすことになるように提供されている。本明細書、及び添付の特許請求の範囲に用いる場合、単数形「a」、「an」、「the」は、文脈上明らかにそれ以外を指定するのでなければ、複数の対象も含む。
【0015】
本開示は、材料を加熱するために電気エネルギーを使用して(好ましくは著しい度合いに材料を燃やすことなく)、エアロゾル及び/または吸入可能な物質を形成する物品(及びその製造)の説明を提供し、かかる物品は、最も好ましくは、「手持ち」デバイスであるとみなされるのに十分に小型である。特定の極めて好ましい態様では、本物品は、喫煙物品として特徴付けられ得る。本明細書に使用する場合、用語「喫煙物品」は、その物品及び/またはデバイスのいずれの部品をも実質的な度合いに燃焼することなく、巻きタバコ、葉巻、またはパイプの喫煙の知覚のうちの多く(例えば、吸入及び吐き出しの仕方、味または香味の種類、感覚刺激性効果、物理的感覚、使用の仕方、可視のエアロゾルによって提供されるもの等の視覚的合図等)を提供する物品及び/またはデバイスを意味するように意図される。本明細書に使用する場合、用語「喫煙物品」は、動作中に、物品またはデバイスが、タバコの燃焼または熱分解の副生成物から得られるエアロゾルという意味での煙を生成することを必ずしも意味するものではなく、むしろ、物品またはデバイスが、物品及び/またはデバイスの特定の成分、要素、及び/または同様のものの揮発または気化から得られる蒸気(煙様として説明されるとみなされてもよい可視のエアロゾルであるとみなされ得るエアロゾル内の蒸気を含む)を生じさせることを意味する。極めて好ましい態様では、喫煙物品として特徴付けられる物品またはデバイスは、タバコ及び/またはタバコに由来する成分を組み込む。
【0016】
本開示の物品またはデバイスはまた、蒸気生成物品、エアロゾル送達物品、または薬剤送達物品であるとして特徴付けられ得る。したがって、かかる物品またはデバイスは、1つ以上の物質を吸入可能な形態または状態で提供するように適合され得る。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(即ち、その臨界点より低い温度で気相である物質)であり得る。代替的に、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(即ち、気体中の固体微粒子または液滴の浮遊)であり得る。単純にするために、本明細書に使用する場合、用語「エアロゾル」は、可視であるか否かにかかわらず、また煙様であるとみなされ得る形態であるか否かにかかわらず、人間による吸入に好適な形態または種類の蒸気、気体、及びエアロゾルを含むことを意味する。
【0017】
使用中、本開示の喫煙物品は、従来型の喫煙物品(例えば、火を点けることによって用いられ、その後に燃焼される及び/または燃やされるタバコを吸入することによって使用される巻きタバコ、葉巻、またはパイプ)の使用において、個人の物理的行為の多くに供される。例えば、本開示の喫煙物品のユーザは、従来型の喫煙物品と同様にその物品を保持し、その物品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端部を吸い、選択された時間間隔で吸入することができる。
【0018】
本開示の喫煙物品は、概して、外側外殻または本体の中に提供される多数の部品を含む。外側外殻または本体の全体的な設計は、変動し得、喫煙物品の全体的な大きさ及び形状を画定し得る外側本体のフォーマットまたは構成は、変動し得る。典型的には、巻きタバコもしくは葉巻の形状に似た細長い本体が、一個の単一外殻から形成され得るか、または細長い本体が、2つ以上の分離可能な部品から形成され得る。例えば、喫煙物品は、実質的に管状の形状であり得、したがって従来の巻きタバコまたは葉巻の形状に類似し得る、細長い外殻または本体を備え得る。一態様では、喫煙物品は、接合され、分離可能である3つの外側外殻部品、本体、または部分を備え得る。例えば、喫煙物品は、一端部に、1つ以上の部品(例えば、再充電可能なバッテリ及び/または種々の電子機器、例えば、喫煙物品の動作を制御するための制御装置等)を含む部品筐体または外殻を備える電力源部分と、1つ以上の部品(例えば、喫煙物品の動作を制御するための制御部品及び/または種々の電子機器)を含む外殻を備える吹き口部分と、1つ以上の部品(例えば、エアロゾルを生成するための固体タバコ及び/またはタバコ関連材料)を含む外殻を備える、それらの間の熱/エアロゾル発生部分とを含み得る。別の態様では、喫煙物品は、接合され、分離可能である3つの外側外殻部品、本体、または部分を備え得る。それに加えて、または代替的に、本喫煙物品は、3つの外側外殻部品のうちの1つ以上の中に受容されるように構成された追加的な部品を含んでもよい。例えば、本喫煙物品は、一端部に、端部キャップ部分と、1つ以上の部品(例えば、喫煙物品の動作を制御するための制御部品及び/または種々の電子機器)を含む外殻を備える吹き口部分と、1つ以上の部品(例えば、再充電可能なバッテリ及び/または他の電力源及び/または種々の電子機器、例えば、喫煙物品の動作を制御するための制御装置等)を含む部品筐体または外殻を備える、それらの間の電力源部分とを含んでもよい。それに加えて、または代替的に、端部キャップ部分及び/または電力源部分は、1つ以上の部品(例えば、エアロゾルを生成するための固体タバコ及び/またはタバコ関連材料)を含む本体を備える熱/エアロゾル発生部分をその中に受容するように構成されてもよい。それに加えて、種々の喫煙物品の設計及び部品配置は、本開示の背景技術に列挙される代表的な製品等の、市販の電子喫煙物品を考慮した上で理解され得る。
【0019】
本開示の喫煙物品は、最も好ましくは、動力源(例えば、電力源)、少なくとも1つの制御部品(例えば、電力源から物品の他の部品への通電を制御すること等によって、発熱のための電力を作動させる、制御する、調製する、及び停止するための手段)、ヒータまたは発熱部品(例えば、一般に「噴霧器」と称される電気抵抗加熱要素または部品)、エアロゾル発生要素(例えば、固体タバコ及び/またはタバコ関連材料)、及びエアロゾル吸入のために喫煙物品を吸うことを可能にするための吸い口領域、部分、または先端(例えば、発生されたエアロゾルが吸うことによってそこから引き出され得るような、物品を通る画定された空気流路)の何らかの組み合わせを含む。物品内の部品の整列は、変動し得る。特定の態様では、エアロゾル発生要素は、吸い口領域と電力源との間に配設され得る。しかしながら、他の構成が排除されるわけではない。例えば、幾つかの態様では、電力源は、吸い口領域とエアロゾル発生要素との間に配設されてもよい。概して、ヒータ部品は、ヒータ部品からの熱が、エアロゾル発生要素(ならびにユーザに送達するために同様に提供され得る1つ以上の香味剤、薬剤等)を揮発させ、ユーザに送達するためのエアロゾルを形成し得るように、エアロゾル発生要素に十分に近く位置付けられ得る。加熱要素がエアロゾル発生要素を加熱すると、エアロゾルが、消費者による吸入に適した物理的形態で形成、放出、または発生される。前述の用語は、放出する(release)、放出する(releasing)、放出する(releases)、または放出される(released)に対する言及が、形成する(form)または発生させる(generate)、形成する(forming)または発生させる(generating)、形成する(forms)または発生させる(generates)、及び形成される(formed)または発生される(generated)を含むように、互換的であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出される。それに加えて、種々の喫煙物品の部品の選択は、本開示の背景技術分野の章に列挙される代表的な製品等の、市販の電子喫煙物品を考慮した上で理解され得る。
【0020】
本開示の態様によると、喫煙物品は、抵抗加熱、制御システムの電力供給、指示器の電力供給等の、物品に種々の機能性を提供するのに十分な通電を提供するためのバッテリまたは他の電力源を組み込む。電力源は、種々の態様を呈し得る。好ましくは、電力源は、加熱要素を迅速に加熱してエアロゾル形成を提供し、所望の期間の使用を通して物品に電力供給するのに十分な電力を送達し得る。電力源は、好ましくは、物品が容易に取り扱われ得るように、物品内に好都合に納まる大きさに決められ、それに加えて、好ましい電力源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分に軽量なものである。
【0021】
有用な電力源の例としては、再充電可能であることが好ましいリチウムイオンバッテリ(例えば、再充電可能なリチウムマンガン二酸化物バッテリ)が挙げられる。具体的には、リチウムポリマーバッテリが使用され得、これは、かかるバッテリが増加された安全性を提供するためである。他の種類のバッテリ、例えば、N50-AAA CADNICAニッケル-カドミウム電池も、使用され得る。本開示により使用され得るバッテリのまた更なる例は、Peckerarらに対する米国公開出願第2010/0028766号に説明されており、その開示は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。薄膜バッテリは、本開示の特定の態様で使用されてもよい。これらのバッテリまたはそれらの組み合わせのうちのいずれかを電力源に使用し得るが、再充電可能なバッテリが、処分可能なバッテリと関連付けられる費用及び処分の考慮から、好ましい。処分可能なバッテリが提供される態様では、喫煙物品は、バッテリの取り外し及び交換のためのアクセス部を含み得る。代替的に、再充電可能なバッテリが使用される態様では、喫煙物品は、標準120ボルトACの壁コンセント、またはUSB接続を含む、自動車電気システム等の他の電源もしくは別個の可搬型電源から電力を送達する従来の再充電ユニット内の対応するコンタクトとの相互作用のための充電コンタクトを備え得る。バッテリを再充電するための手段を可搬型充電ケース内に提供することができ、これは、例えば、喫煙物品内に存在する比較的小型のバッテリのための複数回の充電を提供し得る比較的大型のバッテリユニットを含み得る。本物品は、本物品が外部電力源に物理的に接続されることなく充電され得るように、非接触誘導再充電システムを提供するための部品を更に含み得る。したがって、本物品は、電磁場から物品内の再充電可能なバッテリへのエネルギーの伝達を促進するための部品を含み得る。
【0022】
幾つかの態様では、電力源はまた、1つ以上のコンデンサも備え得る。例えば、電力源は、任意の数のバッテリ及び/またはコンデンサの組み合わせを含んでもよい。幾つかの態様では、電力源は、少なくとも1つのバッテリと少なくとも1つのコンデンサとを含んでもよい。コンデンサは、バッテリよりも迅速に放電することが可能であり、吸入間に充電され得、バッテリが、加熱要素に直接電力供給するために使用される場合よりも低い率でコンデンサ内に放電することを可能にする。例えば、超コンデンサ、即ち、電気二重層コンデンサ(EDLC)が、バッテリとは別個に、またはそれと組み合わせて使用されてもよい。単独で使用されるとき、超コンデンサは、物品の各使用の前に再充電されてもよい。したがって、本開示はまた、超コンデンサを補給するために使用間に喫煙物品に取り付けられ得る、充電器部品を含んでもよい。
【0023】
本喫煙物品は、種々の電力管理ソフトウェア、ハードウェア、及び/または他の電子制御部品を更に含み得る。例えば、かかるソフトウェア、ハードウェア、及び/または電子制御器は、バッテリの充電の実行、バッテリの充電及び放電状態の検出、節電動作の実施、バッテリの意図しないまたは過剰な放電の防止等の機能性を含み得る。
【0024】
本開示による「制御装置」、「制御部品」、及び/または「制御ユニット」は、本喫煙物品において有用な種々の要素を包含し得る。更に、本開示による喫煙物品は、1つ、2つ、またはそれ以上の制御ユニットを含み得、これらは、単一の要素に組み合わされ得るか、または喫煙物品内の別個の場所に存在し得、個々の制御ユニットは、異なる制御態様を実行するために利用され得る。例えば、喫煙物品は、バッテリからの電力放電を制御するように、バッテリと一体のないしはそれと組み合わされた制御ユニットを含み得る。喫煙物品は、例えば、エアロゾル発生要素のために特定の加熱温度を提供するような加熱部品の調整等の、物品の他の機能を制御するための制御ユニットを別個に含み得る。代替的に、物品の複数の制御機能または全ての制御機能を実行する単一の制御装置が提供されてもよい。同様に、物品内に使用されるセンサ(例えば、吸入及び/または吸引センサ)は、刺激に応答して電力源からの電力放電の作動を制御する制御ユニットを含んでもよい。本喫煙物品は、本物品の他の機能を制御する制御ユニットを別個に含み得る。代替的に、物品の複数の制御機能または全ての制御機能を実行するために、単一の制御装置が、センサ内にないしはこれと関連付けて提供されてもよい。したがって、制御装置の種々の組み合わせが本喫煙物品内で組み合わされて、本物品の全ての機能性の所望のレベルの制御を提供してもよいことが分かる。
【0025】
本喫煙物品はまた、電力源から、加熱要素等の、物品の更なる部品への電気エネルギーの流れを制御するために有用な1つ以上の制御装置ユニットを備え得る。具体的には、本物品は、電力源から加熱要素への通電を作動させる制御ユニットを備え得る。本開示の幾つかの態様によると、本喫煙物品は、通電を手動制御するための制御回路にリンクされ得る押しボタンを含み得、消費者は、該押しボタンを使用して、物品を起動する、及び/または加熱要素への通電を作動させることができる。物品の電源のオンオフを手動で実施するために、及びエアロゾル発生のための、例えば、抵抗加熱要素等の加熱要素の加熱を始動させるために、複数のボタンが提供され得る。存在する1つ以上の押しボタンは、本喫煙物品の外表面と実質的に同一平面であり得る。
【0026】
押しボタンの代わりに(またはこれに加えて)、本喫煙物品は、物品上での消費者の吸引に応答する(即ち、吸入作動加熱)、1つ以上の制御ユニットを含み得る。例えば、本物品は、消費者が物品を吸引する際に圧力の変化または気流の変化に感応するスイッチ(即ち、吸入作動スイッチ)を含んでもよい。他の好適な電流作動/作動解除機構としては、温度作動オン/オフスイッチまたは口唇圧作動スイッチが挙げられ得る。かかる吸入作動能力を提供し得る例示的機構としては、イリノイ州、FreeportのMicroSwitch division of Honeywell Inc.による製造のModel 163PC01D36のシリコンセンサが挙げられる。かかるセンサによって、加熱要素は、消費者が物品を吸引するときに圧力の変化によって迅速に始動され得る。それに加えて、熱線測風原理(hot-wire anemometry principles)を使用するもの等の流れ感知デバイスを使用して、気流の変化を感知した後に加熱要素の励起を十分に迅速に引き起こしてもよい。使用され得る更なる吸入作動スイッチは、フロリダ州Ft.LauderdaleのMicro Pneumatic Logic,Inc.からのModel No.MPL-502-V、レンジA等の圧力差スイッチである。別の好適な吸入作動機構は、(例えば、増幅器または利得段を備えた)感圧トランデューサであり、これは次に、所定の限界圧力を検出するために比較器に連結される。また別の好適な吸入作動機構は、気流によって方向を変えられる羽根であり、その羽根の動きは、移動感知手段によって検出される。また別の好適な作動機構は、圧電スイッチである。好適に接続されたイリノイ州、FreeportのMicroSwitch Division of Honeywell,Inc.からのHoneywell MicroSwitch Microbridge Airflow Sensor、Part No.AWM 2100Vも、有用である。本開示による加熱回路に用いられ得るデマンド作動式電気スイッチの更なる例は、Gerthらに対する米国特許第4,735,217号に説明されており、その全体は参照により本明細書に組み込まれる。他の好適な差動スイッチ、アナログ圧力センサ、流量センサ等は、本開示の知識を有する当業者には明らかであろう。吸引中の圧力の変化がスイッチによって容易に識別されるように、喫煙物品内の吸入作動スイッチと空気流路との間の流体接続を提供する感圧管または他の流路が含まれ得る。本喫煙物品において有用であり得る、マイクロコントローラを含む電流調製回路及び他の制御ユニットの更なる説明は、Brooksらに対する米国特許第4,922,901号、同第4,947,874号、及び同第4,947,875号、McCaffertyらに対する米国特許第5,372,148号、Fleischhauerらに対する米国特許第6,040,560号、ならびにNguyenらに対する米国特許第7,040,314号に提供されており、これらの全ては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0027】
多様な種類の「パワーアップ」及び/または「パワーダウン」をデバイスの1つ以上の部品に関して可能にするために、容量感知部品が、特に、デバイス内に種々の様式で組み込まれ得る。容量感知としては、近接性、位置もしくは変位、湿度、流体面、圧力、または加速を検出及び/または測定するセンサを含むがこれらに限定されない、容量結合に基づく任意のセンサ組み込み技術の使用が挙げられ得る。容量感知は、表面静電容量、投影静電容量、相互静電容量、自己静電容量を提供するための電子部品から生じ得る。容量センサは、概して、伝道性であるか、または空気と異なる誘電性を有する任意のものを検出し得る。容量センサは、例えば、機械ボタン(即ち、上述の押しボタン)を容量代替物で置換し得る。したがって、本開示による容量感知の1つの特定の適用例は、タッチ式容量センサである。例えば、ユーザが多様な命令を入力することを可能にする、触ることができる部分(即ち、タッチバッド)が、喫煙物品上に存在し得る。最も基本的には、タッチパッドは、既に上述したように、押しボタンと全く同じ様式で、加熱要素に電力を供給し得る。他の態様では、容量感知は、喫煙物品上の口唇の存在及び/もしくは圧力または物品の吸引が、加熱要素への電力を提供するようにデバイスに合図を示し得るように、喫煙物品の吸い口の近くに適用され得る。タッチ式静電容量センサに加えて、動き静電容量センサ、液体静電容量センサ、及び加速計が、喫煙物品からの多様な応答を引き出すために、本開示に従って利用され得る。更に、光電センサも、本発明の喫煙物品に組み込まれ得る。
【0028】
本喫煙物品内に利用されるセンサは、エアロゾル発生要素を加熱し、ユーザによる吸入のためにエアロゾルを形成するように、加熱要素への電力の流れのための明示的な合図を示し得る。センサはまた、更なる機能も提供し得る。例えば、「目覚まし」センサが含まれ得る。類似の機能を提供する他の感知方法も同様に、本開示に従って利用され得る。
【0029】
消費者が喫煙物品の吸い口を吸引すると、作動手段が、加熱要素を通る無制限のまたは連続した通電を許容して、迅速に熱を発生させ得る。迅速な加熱のため、(i)加熱要素を通る通電を調整して、抵抗要素の加熱及びそれによって経験される温度を制御するため、ならびに(ii)エアロゾル発生要素の過剰加熱及び劣化を防止するために、電流調整部品を含むことが有用であり得る。
【0030】
電流調整回路は、特に、時間基準であってもよい。具体的には、かかる回路は、吸引中の初期の期間に加熱要素を通る連続した通電を許容するための手段、及び吸引が完了するまで通電を引き続き調整するためのタイマ手段を含む。例えば、引き続く調製は、加熱要素を所望の温度範囲内に維持するための通電の迅速なオン-オフ切り替え(例えば、約1~50ミリ秒毎の順序)を含み得る。更に、調整は、所望の温度が達成されるまで連続した通電を単純に可能にし、次に通電を完全に切ることを含んでもよい。加熱要素は、物品の別の吸入を開始する(または、ヒータを始動させるために用いられる特定のスイッチ態様に応じて、押しボタンを手動で作動させる)消費者によって、再始動されてもよい。代替的に、引き続く調整は、加熱要素を通る通電を変調して、加熱要素を所望の温度範囲内に維持することを含み得る。幾つかの態様では、所望の量の吸入可能な物質を放出するために、加熱要素は、約0.2秒~約5.0秒、約0.3秒~約4.5秒、約0.5秒~約4.0秒、約0.5秒~約3.5秒、または約0.6秒~約3.0秒の持続時間で励起されてもよい。1つの例示的な時間基準電流調製回路としては、トランジスタ、タイマ、比較器、及びコンデンサが挙げられる。好適なトランジスタ、タイマ、比較器、及びコンデンサは、市販されており、当業者に明らかであろう。例示的なタイマは、C-1555CとしてNEC Electronicsから、及びICM7555としてGeneral Electric Intersil,Inc.から入手可能なもの、ならびに種々の他の大きさ及び構成の、いわゆる「555 Timers」である。例示的な比較器は、LM311としてNational Semiconductorから入手可能である。本喫煙物品において有用であり得る、かかる時間基準電流調製回路及び他の制御ユニットの更なる説明は、Brooksらに対する米国特許第4,922,901号、同第4,947,874号、及び同第4,947,875号に提供されており、これらの全ては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0031】
制御ユニットは、特に、加熱要素に提供される熱の量を正確に制御するように構成され得る。幾つかの態様では、電流調製部品は、既定の温度に一旦達すると、加熱要素への通電を停止するように機能し得る。かかる規定の温度は、エアロゾル発生要素及び任意の更なる吸入可能物質を揮発させ、従来の巻きタバコにおける典型的な吸入と同等の、ないしは本明細書に述べられるエアロゾルの量を提供するのに実質的に十分高い範囲であり得る。単一の吸入に関して所望の体積を提供するのに十分な体積でエアロゾル発生要素を揮発させるために必要な熱は変動し得るが、約120℃以上、約130℃以上、約140℃以上、または約160℃の温度に加熱することは、加熱要素に特に有用であり得る。幾つかの態様では、適切な量のエアロゾル発生要素を揮発させるために、加熱温度は、約180℃以上、約200℃以上、約300℃以上、または約350℃以上であってもよい。追加的な態様では、エアロゾル形成の規定の温度は、約120℃~約350℃、約140℃~約300℃、または約150℃~約250℃であり得る。加熱の温度及び時間は、喫煙物品内に含まれる1つ以上の部品によって制御され得る。例えば、温度は、ユーザ入力に応答して、例えば、エアロゾル発生要素加熱温度、待機温度等の特定の所望の温度を提供し得る、1つ以上の部品によって制御されてもよい。幾つかの態様では、温度は、ユーザが、少なくともエアロゾル発生要素の組成に基づいて所望のエアロゾル発生加熱温度を選択し得るように、ユーザ入力に応答し得る、1つ以上の部品によって制御されてもよい。同様に、電流調整部品は、規定の温度に一旦達すると、規定の温度を規定の期間維持するように、抵抗加熱要素への電流のオフ及びオンを繰り返し得る。
【0032】
また更に、電流調整部品は、エアロゾル形成温度未満である第1の温度を維持し、次に電流作動制御部品に応答して増加された通電を可能にして、第1の温度よりも高い、エアロゾル形成温度である第2の温度を達成するように、加熱要素への電流のオフ及びオンを繰り返し得る。かかる制御は、エアロゾルの形成が消費者による吸入の開始時にほぼ即座に始まるように、エアロゾル形成に対する物品の応答時間を向上し得る。幾つかの態様によると、第1の温度(待機温度として特徴付けられ得る)は、上に規定したエアロゾル形成温度よりも僅かに低くあり得る。具体的には、待機温度は、約50℃~約150℃、約70℃~約140℃、約80℃~約120℃、または約90℃~約110℃であり得る。
【0033】
上記の制御要素に加えて、本喫煙物品はまた、1つ以上の指示器またはしるしを備えてもよい。かかる指示器またはしるしは、本発明の物品の使用の複数の態様の表示を提供し得る光(例えば、発光ダイオード)であってもよい。更に、従来の巻きタバコがユーザによって着火され、吸われるときに見られる色変化をシミュレートするために、LED指示器が喫煙物品の遠位端部に位置付けられてもよい。動作の他の指標も、本開示によって包含される。例えば、動作の視覚的指示器も、喫煙経験の進展を示すために、光の色または強度の変化を含んでもよい。動作の触覚的指示器及び動作の音指示器も同様に、本開示によって包含される。更に、かかる動作の指示器の組み合わせもまた、単一の喫煙物品内に使用されてもよい。別の態様によると、本喫煙物品は、例えば、電力源内に残っている電力の量、喫煙経験の進展、加熱要素の始動に対応する表示等の、例えば、喫煙物品の動作に対応する情報を提供するように構成されたディスプレイ等の、1つ以上の指示器またはしるしを含んでもよい。
【0034】
本開示による喫煙物品は、エアロゾル発生要素を加熱して、ユーザによる吸入のためにエアロゾルを生成する加熱要素を更に備え得る。種々の態様では、加熱要素は、電流がそれに適用されたときに抵抗加熱を提供する材料で形成され得る。好ましくは、加熱要素は、電気抵抗を呈し、抵抗加熱要素を、電流がそれを通って流れるときに十分な量の熱を提供する上で有用にする。加熱要素とエアロゾル発生要素との相互作用は、例えば、例えば、熱伝導、熱放射、及び/または熱対流を通じたものであってもよい。
【0035】
抵抗加熱要素として有用な導電材料は、低質量、低密度、及び適度の抵抗率を有し、かつ使用中に経験する温度で熱的に安定なものであり得る。有用な加熱要素は、迅速に加熱及び冷却し、したがって効率的なエネルギー使用を提供する。要素の迅速な加熱は、それに近接するエアロゾル発生要素のほぼ即時の揮発の提供に有益であり得る。迅速な冷却(即ち、エアロゾル発生要素/部品/組成物/材料の揮発温度未満の温度への)は、エアロゾル形成が望ましくないときのエアロゾル発生要素の実質的な揮発(及びそれによる浪費)を防止する。かかる加熱要素はまた、特に時間基準の電流制御が用いられる場合に、エアロゾル発生要素によって経験される温度範囲の比較的厳密な制御も可能にする。有用な導電材料は、好ましくは、生成されるエアロゾルまたは蒸気の香味もしくは中身に悪影響を及ぼさないように、加熱中の材料(例えば、エアロゾル発生要素及び/または他の吸入可能物質材料)とは化学的に反応しない。導電材料として使用され得る非限定的な例示的材料としては、炭素、黒鉛、炭素/黒鉛合成物、金属、金属製及び非金属製炭化物、窒化物、ケイ化物、金属間化合物、サーメット、合金、ならびに金属箔が挙げられる。特に、耐火性材料が有用であり得る。種々の異なる材料を混合して、所望の特質の抵抗率、質量、及び熱伝導性を達成し得る。特定の態様では、利用され得る金属としては、例えば、ニッケル、クロム、ニッケルとクロムの合金(例えば、ニクロム)、及び鋼が挙げられる。抵抗加熱を提供するために有用であり得る材料は、Countsらに対する米国特許第5,060,671号、Deeviらに対する米国特許第5,093,894号、Deeviらに対する同第5,224,498号、Sprinkel Jr.らに対する米国特許第5,228,460号、Deeviらに対する米国特許第5,322,075号、Deeviらに対する米国特許第5,353,813号、Deeviらに対する米国特許第5,468,936号、Dasに対する米国特許第5,498,850号、Dasに対する米国特許第5,659,656号、Deeviらに対する米国特許第5,498,855号、Hajaligolに対する米国特許第5,530,225号、Hajaligolに対する米国特許第5,665,262号、Dasらに対する米国特許第5,573,692号、及びFleischhauerらに対する米国特許第5,591,368号に説明されており、これらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0036】
加熱要素は、例えば、泊、発泡体、円板、螺旋、繊維、ワイヤ、フィルム、糸、帯材、リボン、または円筒の形態等の多様な形態で提供され得る。幾つかの態様では、本開示による抵抗加熱要素は、Griffithらに対する米国特許出願公開第2013/0255702号に説明されるような、伝導性基板であり得、その開示は、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0037】
有益なことに、抵抗加熱要素は、加熱要素が、エアロゾル発生要素と密接に接触されて、またはそれに極めて近接して位置付けられる(即ち、例えば、伝導、放射、または対流を通じてエアロゾル発生要素に熱を提供する)ことを可能にする形態で提供され得る。他の態様では、抵抗加熱要素は、エアロゾル発生要素が、エアロゾル発生要素のエアロゾル化のための実質的に均一な熱の分配のために、抵抗加熱要素の近位に位置付けられ得るような形態で提供され得る。
【0038】
特定の態様では、本開示による喫煙物品は、タバコ、タバコ成分、またはタバコ由来の材料(即ち、タバコから直接単離され得るタバコ中に天然に見出されるまたは合成的に調製される材料)を含み得るエアロゾル発生要素を含み得る。幾つかの態様では、エアロゾル発生要素は、香味豊かで香りの良い刻み充填物形態のタバコのブレンド物を含んでもよい。 別の態様では、エアロゾル発生要素は、Pryorらに対する米国特許第4,807,809号、Pryorらに対する米国特許第4,889,143号、及びRakerに対する米国特許第5,025,814号に説明されるような、再構成されたタバコ材料を含んでもよく、これらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。それに加えて、再構成されたタバコ材料は、Chemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に説明される巻きタバコの種類に関して説明される、再構成されたタバコ紙を含んでもよく、その内容はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。例えば、再構成されたタバコ材料は、タバコ及び/またはタバコ関連材料を含有するシート様材料を含んでもよい。幾つかの態様では、エアロゾル発生要素は、再構成されたタバコ材料の巻きロールから形成されてもよい。別の態様では、エアロゾル発生要素は、再構成されたタバコ材料の破片、帯材等から形成されてもよい。
【0039】
別の態様によると、本開示による喫煙物品は、例えば、セラミック材料等の、多孔質の不活性材料を含み得るエアロゾル発生要素を含み得る。別の態様では、エアロゾル発生要素は、例えば、タバコ由来の抽出物等の、タバコ関連材料に化学的及び/または物理的に実質的に反応しない多孔質の不活性材料を含んでもよい。
【0040】
用いられ得るタバコは、鉄管乾燥タバコ、バレー種のタバコ、オリエンタルタバコ、メリーランドタバコ、暗色タバコ、暗色火干タバコ及びラスチカタバコ、ならびに他の希有もしくは特製タバコ等のタバコ、またはそれらのブレンド物を含み得るか、またはそれらに由来し得る。種々の代表的なタバコの種類、タバコの加工種類、及びタバコブレンド物の種類は、Lawsonらに対する米国特許第4,836,224号、Perfettiらに対する米国特許第4,924,888号、Brownらに対する米国特許第5,056,537号、Brinkleyらに対する米国特許第5,159,942号、Gentryに対する米国特許第5,220,930号、Blakleyらに対する米国特許第5,360,023号、Shaferらに対する米国特許第6,701,936号、Dominguezらに対する米国特許第6,730,832号、Liらに対する米国特許第7,011,096号、Liらに対する米国特許第7,017,585号、Lawsonらに対する米国特許第7,025,066号、Perfettiらに対する米国特許出願公開第2004/0255965号、Beremanに対するPCT公開第WO02/37990号、及びBombickら、Fund.Appl.Toxicol.,39,p.11-17(1997)に記載されており、これらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0041】
本開示の別の態様によると、エアロゾル発生要素は、エアロゾル形成材料(例えば、保湿剤、例えば、プロピレングリコール、グリセリン等)及び/または少なくとも1つの香味剤、ならびに加熱要素によるエアロゾル発生要素の発火、熱分解、燃焼、及び/または焦げの防止を助けるように構成された燃焼遅延剤(burn retardant)(例えば、リン酸二アンモニウム及び/または別の塩)を組み込むように処理、製造、生成、及び/または加工され得る、タバコ、タバコ成分、及び/またはタバコに由来する材料を含んでもよい。タバコを喫煙物品に組み込むための種々の様式及び方法、ならびに特に、これらの喫煙物品内のタバコの全てを意図的に実際に燃やさないように設計される喫煙物品は、Brooksらに対する米国特許第4,947,874号、Cantrellらに対する米国特許第7,647,932号、Robinsonらに対する米国特許第8,079,371号、Banerjeeらに対する米国特許第7,290,549号、及びCrooksらに対する米国特許出願公開第2007/0215167号に記載されており、これらの開示は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0042】
本開示の一態様によると、エアロゾル発生要素内に含まれ得る難燃性/燃焼遅延性材料及び添加剤としては、オルガノ-フォソフォラス(phosophorus)化合物、ホウ砂、アルミナ水和物、黒鉛、トリポリリン酸カリウム、ジペンタエリスリトール、ペンタエリスリトール、及びポリオールが挙げられ得る。窒素ホスホン酸塩、リン酸一アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、臭化アンモニウム、ホウ酸アンモニウム、ホウ酸エタノールアンモニウム、スルファミン酸アンモニウム、ハロゲン化有機化合物、チオ尿素、及び酸化アンチモン等の他のものは、使用されてもよいが、好ましい薬剤ではない。エアロゾル発生要素及び/または他の部品において使用される難燃性、燃焼遅延性、及び/または焦げ遅延性材料の各態様では(単独でか、または互いに及び/もしくは他の材料と組み合わせてかにかかわらず)、望ましい特質は、最も好ましくは、望ましくないオフガス処理または溶融型挙動を伴わずに提供される。
【0043】
本開示の別の態様によれば、エアロゾル発生要素はまた、タバコ製品の製造に従来から使用されている種類のタバコ添加物も組み入れ得る。これらの添加物は、葉巻、巻きタバコ、パイプ等の生産に使用されるタバコの香味及びアロマを高めるために使用される種類の材料を含み得る。例えば、これらの添加物は、種々のタバコ加香及び/または最上層成分を含み得る。例えば、Wochnowskiに対する米国特許第3,419,015号、Berndtらに対する米国特許第4,054,145号、Burcham,Jr.らに対する米国特許第4,887,619号、Watsonに対する米国特許第5,022,416号、Strangらに対する米国特許第5,103,842号、及びMartinに対する米国特許第5,711,320号、これらの開示はそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる、を参照のこと。好ましい加香材料には、水、糖類及びシロップ(例えば、サッカロース、グルコース及び高果糖コーンシロップ)、湿潤剤(例えば、グリセリンまたはプロピレングリコール)、及び着香剤(例えば、ココア及び甘草)を含む。これらの添加成分には、最上層材料(例えば、メンソール等の、香味材料)を含む。例えば、Maysらに対する米国特許第4,449,541号、その開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる、を参照のこと。添加され得る更なる材料には、Lawsonらに対する米国特許第4,830,028号、及びMarshallらに対する米国特許第8,186,360号に開示された事項を含み、これらの開示はそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0044】
例えば、一部の態様では、エアロゾル発生要素は、例えば、多価のアルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはそれらの混合物)等のエアロゾル形成材料等の、1つ以上の異なる成分を含み得る。代表的な種類の更なるエアロゾル形成材料は、Sensabaugh,Jr.らに対する米国特許第4,793,365号、Jacobらに対する米国特許第5,101,839号、Biggsらに対するPCT国際第98/57556号、及びChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco、R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph (1988)に明記されており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。一部の態様では、エアロゾル発生要素は、熱をそれに適用する(及び、必要な場合には、空気で冷却する)ことにより、可視的なエアロゾルを生じ得、エアロゾル発生要素は、「煙のような」ものとみなすことができるエアロゾルを生じ得る。他の態様では、エアロゾル発生要素は、実質的には非可視だが、香味または風合い等の他の特性の存在により認識できるエアロゾルを生成し得る。したがって、生成されたエアロゾルの性質は、エアロゾル発生要素の特定の成分に応じて異なり得る。エアロゾル発生要素は、タバコを燃やすことにより生じた煙の化学的性質に対して化学的に単純であり得る。
【0045】
喫煙物品のメインストリームエアロゾルの知覚上または知覚刺激性の特性または性質を改変する多様な種類の着香剤、または材料が、使用され得る。そのような着香剤は、タバコ以外の発生源から提供され得、本質的に天然または人工的であり得る。特に注目されるのは、エアロゾル発生要素及び/またはエアロゾルが発生する喫煙物品のそれらの領域に適用され、または組み込まれる着香剤である。再び、そのような薬剤は、抵抗加熱要素に近位の加熱空洞に直接供給され、または基板上に提供され得る。例示的着香剤には、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果物(例えば、林檎、桜桃、いちご、もも、及びライム及びレモンを含む柑橘類香味)、メープル、メンソール、ハッカ、胡椒ハッカ、若茎ハッカ、冬緑樹、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、甘草、及び着香剤ならびに巻きタバコ、葉巻、及びパイプタバコの着香剤用に従来から使用されている種類及び特性の香味パッケージを含む。高果糖コーンシロップ等の、シロップも使用され得る。着香剤も、酸性または塩基性特性(例えば、レブリン酸、琥珀酸、及びピルビン酸等の、有機酸類)を含み得る。着香剤は、必要ならば、エアロゾル発生材料と化合し得る。使用し得る例示的植物由来の組成物は、Dubeらに対する米国出願第12/971,746号、及びDubeらに対する米国出願第13/015,744号に開示されており、これらの開示はそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。そのような更なる成分の選択は、本物品に所望される知覚上の特性等の要因に応じて異なり得、本開示は、タバコ及びタバコ関連の、またはタバコ由来の製品の当業者に容易に明らかになり得る任意のそのような更なる成分を包含するように意図される。GutchoのTobacco Flavoring Substances and Methods,Noyes Data Corp.(1972)、及びLeffingwellらのTobacco Flavoring for Smoking Products(1972)を参照されたく、これらの開示はそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0046】
既に本明細書で説明したもの等の知覚刺激性特質を含む、タバコ材料と化合させてその知覚上の特質に影響を及ぼすのに有用であり得る、香料、加香剤等の材料のうちのいずれかが、エアロゾル発生要素と化合し得る。有機酸類は、特に、エアロゾル発生要素に組み込まれて、ニコチン等の、エアロゾル発生要素と化合し得る薬剤の香味、知覚、または知覚刺激性特質に影響を及ぼし得る。例えば、レブリン酸、乳酸、及びピルビン酸等の、有機酸類は、ニコチンと共に、エアロゾル発生要素内に、ニコチンと(総有機酸含有量に基づく)等モルの量を、含め得る。任意の組み合わせの有機酸類を使用し得る。例えば、エアロゾル発生要素を、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのレブリン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルのピルビン酸、ニコチン1モル当たり約0.1~約0.5モルの乳酸、またはそれらの組み合わせを、最大で、存在する有機酸の総量がエアロゾル発生要素中に存在するニコチンの総量と等モルになる濃度まで、含ませ得る。エアロゾル発生要素を生成するために用いられる有機酸類の種々の追加の例は、2015年5月26日付で提出されたDullらに対する米国特許出願第14/721,283号に説明され、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0047】
本開示の更に別の態様では、エアロゾル発生要素は、タバコ、タバコ関連材料、グリセリン、水、及び/または結合剤材料を含み得る、または本質的にそれらから成り得る、押し出し加工された構造及び/または基板として構成され得るが、特定の配合物が結合剤材料を排除し得る。結合剤材料は、例えば、カルボキシメチルセルロース(CMC)、ゴム(例えばグアーゴム)、キサンタン、プルラン、及び/またはアルギン酸を含む、タバコ配合物に一般に使用される任意の結合剤材料であってもよい。一部の態様によれば、エアロゾル発生要素内に含まれる結合剤材料は、エアロゾル発生要素の構造形状及び/または統合性を実質的に維持するように構成され得る。種々の代表的な結像剤、結合剤特質、結合剤の使用法、及び結合剤の量は、Rakerらに対する米国特許第4,924,887号に明記されており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0048】
別の態様では、エアロゾル発生要素は、タバコ関連材料を有する、複数のマイクロカプセル、ビーズ、顆粒等を含み得る。例えば、代表的なマイクロカプセルは、概ね球形状であってもよく、また、タバコ由来の抽出物の液体中心領域等を含む外側カバーまたは外殻を有してもよい。一部の態様では、エアロゾル発生要素は、実質的に中空円柱形状に形成された複数のマイクロカプセルを含み得る。1つの態様では、エアロゾル発生要素は、実質的に中空円柱形状に形成された複数のマイクロカプセルの構造形状及び/または統合性を実質的に維持するように構成された結合剤材料を含み得る。
【0049】
一部の態様では、エアロゾル発生要素は、Stoneらに対する米国特許公開第2012/0042885号に説明されるように、押し出し加工された材料として構成され得、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。更に別の態様では、エアロゾル発生要素は、マルメライザー処理された及び/またはマルメライザー処理されていないタバコから形成された、押し出し加工された構造及び/または基板を含み得る。マルメライザー処理されたタバコは、例えば、Banerjeeらに対する米国特許第5,105,831号によって知られており、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。マルメライザー処理されたタバコは、本明細書で説明されるような結合剤、及び/または着香剤と共に、グリセロール(約20~約30重量パーセント)、炭酸カルシウム(概ね、約10~約60重量パーセント、しばしば、約40~約60重量パーセント)を伴う約20~約50パーセント(重量)のタバコブレンドを粉末形態で含み得る。
【0050】
エアロゾル発生要素は、その中で利用される種々の量の材料に基づいて種々の配座を呈し得る。例えば、有用なエアロゾル発生要素は、最大約98重量%~約95重量%、または最大約90重量%のタバコ及び/またはタバコ材料を含み得る。有用なエアロゾル発生要素は、また、水を、最大で約25重量%、約20重量%または約15重量%、特に、水を、約2重量%~約25重量%、約5重量%~約20重量%、または約7重量%~約15重量%含み得る。香味等(ニコチン等の、薬剤を含む)は、エアロゾル発生要素の最大で約10重量%、最大で約8重量%、または最大で約5重量%含まれる。
【0051】
加えて、または代替的には、エアロゾル発生要素は、タバコ、グリセリン、水、及び/または結合剤材料を含み得る、または本質的にそれらからなり得る、押し出し加工された構造及び/または基板として構成され得、また、エアロゾル発生工程の全体を通して実質的にその構造を維持するように更に構成され得る。すなわち、エアロゾル発生要素は、エアロゾル発生工程の全体を通して実質的にその形状を維持するように構成され得る(すなわち、エアロゾル発生要素は、適用された剪断応力の下で、連続的に変形しない)。エアロゾル発生要素は、液体を含み得、及び/またはいくらかの含水量を有し得るが、エアロゾル発生要素は、エアロゾル発生工程の全体を通して実質的に固体のままであり、エアロゾル発生工程の全体を通して構造統合性を実質的に維持する。実質的に固体のエアロゾル発生要素に適した例示的タバコ及び/またはタバコ関連の材料は、2013年12月5日付で提出されたAdemeらに対する米国特許出願第14/098,137号、2014年5月20日付で提出されたSearsらに対する米国特許出願第14/282,768号、Whiteに対する米国特許第6,164,287号、及びHearnらに対する米国特許第5,060,676号に説明されており、これらは全て、それぞれ、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0052】
喫煙物品内で使用されるエアロゾル発生要素の量は、物品が受容可能な知覚上及び知覚刺激性の特質、ならびに所望の性能特性を呈するような量である。例えば、タバコの煙の外観に多くの点で似ている可視のメインストリームエアロゾルの発生を提供するために、例えば、グリセリン及び/またはプロピレングリコール等の、十分なエアロゾル形成材料をエアロゾル発生要素内に用いることが極めて好ましい。通常、喫煙物品のエアロゾル発生要素に組み込まれるエアロゾル形成材料の量は、約1.5g以下、約1g以下、または約0.5g以下の範囲にある。
【0053】
エアロゾル発生要素の量は、喫煙物品と共に使用されるカートリッジ当たりの所望の吸入回数等の、要因に応じて決まり得る。エアロゾル発生要素が、タバコ刻み充填物を燃やすことによりメインストリーム煙を発生させる従来形のタバコと著しく異なる、著しい度合いの受容不可能な異味、フィルミーな口当たり、または全体的知覚上の体験を導入しないことが望ましい。特定のエアロゾル形成材料の選択、用いられるこれらの成分の量、及び用いられるタバコ材料の種類は、喫煙物品のエアロゾル発生要素により生成されるエアロゾルの全体的化学組成を制御するために、改変され得る。
【0054】
更なる態様では、加熱は、発生すべきエアロゾルの量に関連して特徴づけられ得る。具体的には、物品は、規定量のエアロゾル(本明細書に他で説明するように、例えば、約0.5ml~約100ml、または喫煙物品に有用と思われる他の任意の量)を発生するのに必要な熱量を提供するように構成される。特定のものでは、発生される熱量は、2秒の吸入に関連して測定され得、約290℃のヒータ温度で約35mlのエアロゾルを提供する。一部の態様では、物品は、好ましくは、約1~約50ジュール毎秒(J/s)、約2J/s~約40J/s、約3J/s~約35J/s、または約5J/s~約30J/sを提供し得る。
【0055】
加熱要素は、好ましくは、電気エネルギーが加熱要素に提供されて、熱を生じその後エアロゾル発生要素及び喫煙物品により提供される任意の他の吸入可能な物質をエアロゾル化するように、喫煙物品の電力源と電気接続している。そのような電気接続は、永久的(例えば、硬電線)または除去可能(例えば、抵抗加熱要素が、電力源を含む制御本体に対し取り付けられ及び取り外され得るカートリッジ内に提供される)とし得る。
【0056】
本開示による喫煙物品に使用するための種々の材料を、ヒータ、バッテリ、コンデンサ、スイッチ部品、エアロゾル発生要素、エアロゾル形成材料等について上述したが、本開示は、例示の態様のみに限定されるように解釈されるべきではない。むしろ、当業者ならば、本開示に基づいて、本発明の任意の特定の成分と互換的であり得る当業界での類似の成分を認識可能である。例えば、Sprinkel,Jr.に対する米国特許第5,261,424号は、デバイスの吸い口と関連付けられ、一吸いすることと関連付けられたユーザの唇の働きを検出し、次いで加熱のトリガーを掛け得る圧電センサを開示し、McCaffertyらに対する米国特許第5,372,148号は、吹き口を介した圧力降下に応答して加熱負荷アレーへのエネルギー流を制御するための吸入センサを開示し、Harrisらに対する米国特許第5,967,148号は、挿入された部品の赤外線透過率の非均一性を検出する識別装置及び部品がリセプタクルに挿入されると検出ルーチンを実行する制御装置を含む喫煙デバイス内のリセプタクルを開示し、Fleischhauerらに対する米国特許第6,040,560号は、複数の差動移相を有する規定の実行可能電力サイクルについて記述し、Watkinsらに対する米国特許第5,934,289号は、フォトニック-オプトロニック部品を開示し、Countsらに対する米国特許第5,954,979号は、喫煙デバイスを通る吸引抵抗を改変するための手段を開示し、Blakeらに対する米国特許第6,803,545号は、喫煙デバイス内に使用するための特定のバッテリ構成を開示し、Griffenらに対する米国特許第7,293,565号は、喫煙デバイスと共に使用するための種々の充電システムを開示し、Fernandoらによる米国第2009/0320863号は、充電を容易にし、デバイスのコンピュータ制御を可能にする喫煙デバイスのためのコンピュータインターフェーシング手段を開示し、Fernandoらによる米国第2010/0163063号は、喫煙デバイスのための識別システムを開示し、以上の開示の全ては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。更に、電子エアロゾル送達物品に関連し、本物品に使用され得る材料または部品を開示する部品の例には、Gerthらに対する米国特許第4,735,217号、Morganらに対する米国特許第5,249,586号、Higginsらに対する米国特許第5,666,977号、Adamsらに対する米国特許第6,053,176号、Whiteに対する米国第6,164,287号、Vogesに対する米国特許第6,196,218号、Felterらに対する米国特許第6,810,883号、Nicholsに対する米国特許第6,854,461号、Honに対する米国特許第7,832,410号、Kobayashiに対する米国特許第7,513,253号、Hamanoに対する米国特許第7,896,006号、Shayanに対する米国特許第6,772,756号、Honに対する米国特許第8,156,944号、第8,375,957号、Honに対する米国特許公開第2006/0196518号及び第2009/0188490号、Thorensらに対する米国特許第8,794,231号、Monseesらに対する米国特許第8,915,254号及び第8,925,555号、Oglesbyらに対する米国特許第8,851,083号及び米国特許公開第2010/0024834号、Wangに対する米国特許公開第2010/0307518号、及びHonに対する国際第2010/091593号を含む。上述の文書により開示された種々の材料は、種々の態様での本デバイスに組み込まれ、上述の開示の全部はそれらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0057】
本開示による物品は、種々の態様を呈するが、下記で詳細に検討するように、消費者による喫煙物品の使用は、適用範囲について同様となる。特に、喫煙物品は、単一のユニットとして、または消費者により使用のために組み合わされ、その後消費者により解体される種々の部品を含む複数の筐体として提供され得る。1つの態様では、本開示による喫煙物品は、第2のユニットと係合可能及び係合解除可能な第1のユニット、ならびに第2のユニットと係合可能及び係合解除可能な第3のユニットを備え、第2のユニットは抵抗加熱要素を備え、第3のユニットは電力源を備える。別の態様では、喫煙物品は、第3のユニットと係合可能及び係合解除可能な第1のユニット、ならびに第3のユニットと係合可能及び係合解除可能な第2のユニットを備え、第2のユニットは抵抗加熱要素を備え、第3のユニットは電力源を備える。一部の態様では、第3のユニットは、電力源からの通電を作動または調整する1つ以上の制御部品を更に備え得る。別の態様によれば、第2のユニットは、第3のユニットの電力源からの通電を作動または調整する1つ以上の制御部品を危殆化し得る。更に別の態様では、第2及び第3のユニットは、第3のユニットの電力源から第2のユニットの抵抗加熱要素への通電を作動または調整する1つ以上の制御部品を備え得る。
【0058】
別の態様によれば、第1の、第2の、及び/または第3のユニットのうちのいずれかは、電力源から抵抗加熱ユニットへの通電を作動及び調整する1つ以上の制御部品を備え得る。第1のユニットは、第2のユニットに係合する遠位端部、及び開口部を有する吹き口(または、単なる吸い口)をその近位端部に画定する対向近位端部を備え得る。別の態様では、第1のユニットは、第3のユニットに係合する遠位端部、及び開口部を有する吹き口(または、単なる吸い口)をその近位端部に画定する対向近位端部を備え得る。第1のユニット、第2のユニット、及び/または第3のユニットは、第1のユニットの吹き口内に開口する空気流路または通路を備え得、空気流路は、抵抗加熱要素から吹き口内への熱により形成されるエアロゾルの道筋を提供し得る。1つの態様では、第1のユニットは、処分可能とし得、一方で、第2及び第3のユニットは、再使用可能とし得る。別の態様によれば、第1、第2、及び第3のユニットは、再使用可能とし得る。
【0059】
より具体的には、本開示の1つの態様による喫煙物品は、実質的に円柱形状である再使用可能な管状筐体を有し得、再使用可能な管状筐体は、第1の端部及び対向する第2の端部を有する。一部の態様では、第1の端部は、吹き口係合端部であり得、対向する第2の端部は、部品係合端部であり得る。喫煙物品は、第1の端部及び対向する第2の端部を有する実質的に円柱形状の再使用可能な部品筐体または電力源部分を更に含み得る。一部の態様では、第1の端部は、管状筐体係合端部であり得、再使用可能な部品筐体または電力源部分の第2の端部は、喫煙物品の活動使用の1つ以上の指示器を含み得る、対向する第2の端部であり得る。部品筐体の管状筐体係合端部は、部品筐体内の電力源を、加熱要素(即ち、抵抗加熱要素)を含む管状筐体に動作可能に接続するように構成され得る。喫煙物品は、第1の端部及び対向する第2の端部を有する実質的に円柱形状の再使用可能な部品筐体または電力源部分を更に含み得る。一部の態様によれば、第1の端部は、物品上で吸引するための口係合端部であり得、対向する第2の端部は、吹き口部分を管状筐体に接続するように構成された対向する管状筐体係合端部であり得る。喫煙物品を使用するために、消費者は、加熱要素を含む管状筐体に部品筐体内の電力源を接続し、エアロゾル発生要素を加熱要素との動作可能な係合で管状筐体内に配置し、吹き口部分を管状筐体に接続して、加熱要素及びエアロゾル発生要素を封入し得る。一部の態様では、吹き口部分、管状筐体、及び成分筐体のそれぞれの係合端部は、ねじ式係合のための補完的なねじ表面を含み得る。他の態様では、種々の筐体及び/または吹き口部分の係合端部は、圧入係合、磁気係合、または種々の部分及び/または筐体を互いに係合して維持することを可能にする任意の他の適当な種類の係合を有し得る。
【0060】
本開示の別の開示による喫煙物品は、実質的に円柱形状の再使用可能な管状筐体を有し得、再使用可能な管状筐体は、第1の端部及び対向する第2の端部を有する。一部の態様では、第1の端部は、吹き口係合端部であり得、対向する第2の端部は、それを通るエアロゾル発生要素を受容するように構成され得る。一部の態様では、再使用可能な管状筐体の対向する第2の端部は、端部キャップ筐体を動作可能に係合するように構成され得る。喫煙物品は、第1の端部及び対向する第2の端部を有する実質的に円柱形状の再使用可能な部品筐体または電力源部分を更に含み得る。一部の態様では、第1の端部は、吹き口係合端部であり得、再使用可能な部品筐体または電力源部分の対向する第2の端部は、管状筐体の部品筐体係合端部に動作可能に係合するように、及び/または端部キャップ筐体に動作可能に係合するように構成され得る。いくつかの態様では、端部キャップ筐体及び部品筐体または電力源部分は、管状筐体をそれらの間に及び/またはそれらの中に完全に及び/または部分的に封入するように少なくとも部分的に構成され得る。部品筐体の管状筐体結合端部は、部品筐体内の電力源を、一部の態様では加熱要素(即ち、抵抗加熱要素)を含み得る管状筐体に動作可能に接続するように構成され得る。別の態様では、部品筐体は、管状筐体の一部分を受容するように構成され得、部品筐体内の電力源を、管状筐体に動作可能に係合するように構成される加熱要素(即ち、抵抗加熱要素)の一部分に動作可能に接続するように更に構成され得る。物品は、第1の端部及び対向する第2の端部を有する実質的に円柱形状の再使用可能または処分可能な吹き口部分を更に備え得る。一部の態様によれば、第1の端部は、物品上で吸引するための口係合端部であり得、対向する第2の端部は、吹き口部分を部品筐体に接続するように構成された対向する部品筐体係合端部であり得る。喫煙物品を使用するために、消費者は、部品筐体内の電力源を、管状筐体内で受容されるように構成された加熱要素の少なくとも一部分に接続し得る。一部の態様では、管状筐体は、加熱要素の第2の部分を含み得る。更に別の態様では、消費者は、部品筐体内の電力源を、加熱要素の少なくとも一部分を含む管状筐体に接続し得る。消費者は、次いで、エアロゾル発生要素を加熱要素との動作可能な係合で管状筐体内に配置し、管状筐体を部品筐体及び/または端部キャップ筐体内に封入して、加熱要素及びエアロゾル発生要素を封入し得る。消費者は、次いで、吹き口部分を部品筐体に動作可能に接続し得る。一部の態様では、吹き口部分、管状筐体、及び成分筐体のそれぞれの係合端部は、ねじ式係合のための補完的なねじ表面を含み得る。他の態様では、種々の筐体及び/または吹き口部分の係合端部は、圧入係合、磁気係合、または種々の部分及び/または筐体を互いに係合して維持することを可能にする任意の他の適当な種類の係合を有し得る。
【0061】
使用時には、消費者は、例えば、抵抗加熱要素等の加熱要素の加熱を開始し、抵抗加熱要素により生成された熱は、エアロゾル発生要素から、エアロゾルを生成し、任意選択的に、吸入可能な物質を更に生成する。そのような加熱は、エアロゾル発生要素の少なくとも一部分をエアロゾルの形態(任意の更なる吸入可能物質をそれと共に含み得る)で放出し、そのようなエアロゾルは、吹き口部分の口係合端部と流体連通している管状筐体内の加熱要素(例えば、加熱空洞)と関連付けられた空間内に提供される。消費者が吹き口部分の口係合端部を吸入すると、空気が部品筐体、管状筐体、及び吹き口部分のうちの少なくとも1つまたは全部を通して吸引され、吸引された空気とエアロゾルとの化合物が、吸引された材料が吹き口部分の口係合端部から消費者の口中に出る際に、消費者により受容される。
【0062】
加熱を開始するためには、消費者は、加熱要素に電力源(例えば、バッテリまたはコンデンサ等の他のエネルギー源)からの電気エネルギーを受容させるための押しボタン、容量センサ、または類似の部品を作動させればよい。別の態様では、消費者は、吹き口の口係合端部上で吸引することにより加熱を開始させればよく、それにより、加熱要素に電力源からの電気エネルギーを受容させるように構成された吸引センサを作動させる。電気エネルギーは、所定の時間長の間供給され得、または手動で制御され得る。好ましくは、(エネルギー流は、周囲温度より高い基底線温度、例えば、活性加熱温度への迅速な加熱を容易にする温度、を維持するように進行し得るが)電気エネルギーの流れは、吸入と吸入との間には、物品上で実質的に進行しない。追加の態様では、加熱は、本明細書で別途説明するように、種々のセンサの使用を通じて消費者の吸入作用により開始され得る。吸入が一旦中止されると、加熱は、停止または減少されることになる。消費者が、十分な量のエアロゾル及び/または吸入可能物質(例えば、通常の喫煙体験と同等には十分な量)を放出させるように、十分な回数の吸入を行ったとき、エアロゾル発生要素を加熱空洞から取り外して廃棄することができる。エアロゾル発生要素の消耗(即ち、エアロゾル発生要素が、エアロゾル発生要素が消費者に提供し得る既知の量のエアロゾルを実質的に提供した)の表示を、表示器または他の適当なしるしにより提供し得る。一部の態様では、単一のエアロゾル発生要素は、単一回の喫煙体験より多く提供し得、したがって、複数の従来の巻きタバコと同程度をシミュレートするに十分な含有量のエアロゾル発生要素を提供し得る。
【0063】
本物品の使用の以上の説明は、若干の修正により、説明した種々の態様に適用し得るが、このことは、本明細書に提供した更なる開示に照らせば当業者にとって明らかとなり得る。しかし、上述の説明は、本開示の物品の使用を限定するようには意図してなく、本開示の開示の全ての必要な要件に従うように提供される。
【0064】
図1及び2をここで参照して、本開示による喫煙物品5は、概ね、吹き口部分10、加熱要素37と関連付けられた空間(すなわち、加熱空洞40)を画定する管状筐体30、電力源を含む部品筐体50を備え得る。一部の態様では、吹き口部分10、管状筐体30、及び部品筐体50の各々は、その中に追加の部品を更に含み得る。吹き口部分10は、口係合端部11(即ち、消費者が吸引して、物品からエアロゾルを吸入し得る端部)、及び口係合端部に縦方向に対向する管状筐体係合端部12を更に画定し得る。管状筐体30は、第1の吹き口結合端部31及び第2の縦方向に対向する部品係合端部32を画定し得、これらは、部品筐体50の管状筐体係合端部51に動作可能に係合するように構成され得る。
図1に示すように、管状筐体30の部品係合端部32は、管状筐体の吹き口係合端部31に、縦方向に対向し得る。図示の物品は、複数の部品を有する喫煙物品デバイスとして提供されるが、吹き口部分、管状筐体、及び/または部品筐体のいずれかは、他の部分のいずれかと一体的に形成され得る。本明細書の更なる開示から明らかなように、喫煙物品の態様を、各々が喫煙物品の別個の部品をその中に含む、互いに接合される3つ以上の別個の部分で形成することが好ましくなり得る。
【0065】
本開示による喫煙物品5は、実質的に棒状、または実質的に管形状、もしくは実質的に円柱形状として画定され得る全体形状を有し得る。
図1及び2に示すように、吹き口部分10、管状筐体30、及び/または部品筐体50は、実質的に丸い横断面を有し得るが、他の横断面形状(例えば、楕円形、正方形、三角形等)も本開示により包含される。加えて、管状筐体30は、吹き口部分10及び/または部品筐体50の実質的に丸い横断面の直径よりも大きい直径を有する、実質的に丸い横断面を有し得る。喫煙物品の物理的形状を説明するそのような表現は、一部分が単一の部品として、及び/または3つ未満の異なる分離可能な部分として統合される態様での物品に対しても適用され得る。
【0066】
吹き口部分10の外殻13は、管形状等の、適当な順応を形成及び維持するのに適し、かつ吹き口部分の適当な部品を内部に保持するのに適した、任意の材料で形成され得る。管状筐体30の外殻33は、管形状等の、適当な順応を形成及び維持するのに適し、かつ管状筐体の適当な部品を内部に保持するのに適した、任意の材料で形成され得る。更に、部品筐体50の外殻53も、管形状等の、適当な順応を形成及び維持するのに適し、かつ部品筐体の適当な部品を内部に保持するのに適した、任意の材料で形成され得る。一部の態様では、外殻13、33、53は、実質的に同じ材料で形成され得る。一部の態様では、外殻13、33、53は、本明細書で更に説明するように、少なくとも抵抗加熱要素により提供される加熱温度である温度で、その構造統合性を保持する(例えば、加熱に応答して劣化しない)ように、耐熱性の材料(天然または合成)で形成され得る。一部の態様では、熱抵抗ポリマーを使用し得る。他の態様では、セラミック材料を使用し得る。特定の態様では、外殻13、33、53は、ステンレス鋼材料及び/または他の金属材料で構成され得る。一部の態様によれば、管状筐体30の外殻33は、単一層で形成されたとき、約0.2mm~約5.0mm、約0.5mm~約4.0mm、約0.5mm~約3.0mm、または約1.0mm~約3.0mmの厚さを有し得る。上述した機能を提供するために使用され得る、または上述した材料及び部品の代替として使用され得る、更なる例示的種類の部品及び材料は、米国特許第8,464,726号に明記されている種類のものであり得、この開示はその全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
図1及び2に示すように、喫煙物品5は、互いに縦方向に対向する管状筐体係合端部51及び遠位端部52を含む部品筐体50を備え得る。
図2に示すように、部品筐体50の管状筐体係合端部51は、使用するために部品筐体50を管状筐体30に係合するように、及び/または動作可能に接続するように構成された部品筐体の外表面上に、係合特徴54を画定する。一部の態様では、係合特徴54は、管状筐体30の補完的な係合特徴36(例えば、係合特徴54のねじ加工した表面に係合するように構成された補完的なねじ加工した表面)とのねじ式係合のために構成されたねじ加工した表面を含み得る。別の態様では、係合特徴54及び補完的な係合特徴36は、圧入係合を画定し得るが、他の種類の係合特徴(例えば、磁石、スナップ嵌め等)も、本開示により包含される。
【0068】
いくつかの態様において、部品筐体50は、そこを通して管状筐体30内に吸引される空気を提供するように、少なくとも1つの通路56を画定し得る。特に、部品筐体50は、ある場合には、管状筐体30と流体連通するように構成された少なくとも1つの通路56を更に画定し得る。加えて、または代替的には、管状筐体30は、本明細書でより詳細に説明するように、管状筐体の外壁34と内壁35との間に横に延在する壁部材41を含み得る。壁部材41は、加熱空洞40への空気流路を提供するように構成された、そこを通る少なくとも1つのオリフィスを画定し得、これも本明細書で更に詳細に説明する。ある場合には、少なくとも1つのオリフィスは、少なくとも1つのオリフィスを介して、そこを通して加熱空洞40内に吸引される空気を提供するように、部品筐体50によって画定された少なくとも1つの通路56と流体接続し、連通するように配設及び構成され得る。更に、1つ以上の通路56は、加熱空洞40を介して、吹き口チャネル14とも流体連通し得る。したがって、吹き口部分10の口係合端部11の吸引に応答して、空気は、次に、部品筐体50の少なくとも1つの流体通路56を通り、壁部材41によって画定された少なくとも1つのオリフィスを通り、管状筐体30の加熱空洞40に吸引され、吹き口部分の口係合端部への吹き口チャネル14を通り得る。そのため、一部の態様によれば、加熱空洞40は、吸引に応答して、エアロゾル(任意の更なる吸入可能物質をそれと共に含み得る)を、エアロゾル発生要素70から吹き口チャネル14を通して吹き口部分の口係合端部へ放出するように構成され得る。
【0069】
加えて、物品5は、外殻13、33、53のうちのいずれか1つまたはこれらの組み合わせの上に位置付けられた1つ以上の状態指示器または他のしるしを含み得る。そのような指示器は、上記で検討されたように、物品から行われたまたは残存する吸入の回数を表示可能で、活性または不活性状態を表示することができ、吸入に応答して点灯等ができる。1つの態様によれば、指示器は、部品筐体50に関連して配置され得、バッテリ55内に残存するエネルギー量の指示を提供するように構成され得る。任意の数の状態指示器または他のしるしの使用も本開示により包含され、状態指示器または他のしるしは、外殻内の開口部と関連付けられ得、この開口部を通して、適当なときに、可聴警報が発出され得る。
【0070】
本開示の一部の態様によれば、部品筐体50は、バッテリ55等の電力源、及び少なくとも1つの電子制御ユニット(図示せず)を更に含み得、これらの部品は、部品筐体50内に種々の順序で配置され得る。明示はしないが、喫煙物品5、及び特に部品筐体50は、必要に応じて配線を含めて、バッテリ55から追加の部品に電流を提供し、喫煙物品5により提供される必要な機能の適当な動作のための部品を相互接続し得る。例えば、喫煙物品5は、必要に応じて部品筐体50及び/または管状筐体30内に配線(図示せず)を含めて、部品筐体50のバッテリ55から、管状筐体30内に配置された加熱要素37に電流を提供し得る。本開示の別の態様によれば、喫煙物品は、必要に応じて部品筐体50及び/または管状筐体30内に配線または他の伝導体配設(図示せず)を含めて、部品筐体50のバッテリ55から、外殻13、33、53のうちのいずれか1つまたはこれらの組み合わせの上に位置付けられた、ならびに/または吹き口部分10、管状筐体30、及び/もしくは部品筐体50のうちのいずれか内に配置された1つ以上の状態指示器及び/または他のしるしに電流を提供し得る。
【0071】
図2に示すように、喫煙物品5は、吹き口部分を管状筐体30の吹き口係合端部31に係合するように、及び/または動作可能に接続するように構成された管状筐体係合端部を含む、吹き口部分10を含み得る。本開示の別の態様によれば、管状筐体30の吹き口係合端部31は、管状筐体を吹き口部分10に係合するように、及び/または動作可能に接続するように構成された係合特徴17を含み得る。
【0072】
一部の態様では、管状筐体30を吹き口部分10に係合するように、及び/または動作可能に接続するように構成された係合特徴は、スナップ嵌め及び/または圧入式の係合を含み得る。他の場合には、ねじ係合を実施し得る。一部の態様によれば、管状筐体30は、吹き口部分が管状筐体30内に配置され得るエアロゾル発生要素70に係合するように、吹き口部分10を受容するように構成された吹き口係合端部31を含み得る。そのため、吹き口係合端部31は、吹き口部分10と管状筐体30との間の係合に応じて、吹き口部分10がエアロゾル発生要素70を加熱空洞40内に(即ち、本明細書に更に詳細に検討するように、付勢要素に対して)付勢するように構成され得る。
【0073】
一部の態様によれば、吹き口部分10は、実質的に円柱形状であり得る。
図2に示されるように、吹き口部分10は、口係合端部11に近位の第1の部分15及び管状筐体係合端部に近位の第2の部分16を含み得る。空気流チャネル14は、吹き口部分10の第1の部分15及び第2の部分16の両方を通して縦方向に延在し得る。
図2に示すように、第1の部分15及び第2の部分16は、どちらも実質的に円柱形状であり得る。第1の部分15及び第2の部分16は、どちらも実質的に円形の横断面を有するように示されるが、他の横断面形状(例えば、正方形、楕円形等)が本開示により包含される。
図2は、第2の部分16の直径よりも小さい直径を有する吹き口部分10の第1の部分15を更に示す。一部の態様では、第1の部分15は、吹き口部分の第2の部分16よりも大きい直径を有し得る。更に別の態様では、第1の部分15は、第2の部分16の直径と実質的に類似の直径を有し得る。しかし、
図2は、吹き口部分の第2の部分16が、管状筐体30の外殻の最外直径と実質的に類似の最外直径を有することを示す。そのため、吹き口部分10が管状筐体30と動作可能に係合するとき、係合は、吹き口部分と管状筐体との間の均一な移行を提供する。加えて、一部の態様では、吹き口部分10は、実質的に耐熱の材料を含み得る。一部の態様では、吹き口部分10は、ステンレス鋼材料を含み得る。一部の態様によれば、加熱空洞40内で加熱要素37により発生する熱は、エアロゾル発生要素からエアロゾルを生成するのに十分であり得るが、吹き口部分10は比較的冷たいままである。
【0074】
図2に示されるように、喫煙物品5は、吹き口係合端部31及び縦方向に対向する部品係合端部32を含む管状筐体30を含み得る。部品係合端部32は、1つの例示的態様によれば、既に上記で検討したように、管状筐体30を部品筐体50の管状筐体係合端部に係合するように、及び/または動作可能に接続するように構成される、補完的な係合特徴36を画定する。
【0075】
本開示の一部の態様によれば、管状筐体30は、バッテリ55及び加熱要素37との電気回路を完成するために、必要に応じて電気伝導体を含み得る。更に、管状筐体30は、管状筐体30が吹き口部分10及び部品筐体50の両方に動作可能に接続されたときに電気回路が動作可能になるように、適当な電気伝導体を含み得る。ある場合には、電気回路は、組み立てられた物品の加熱空洞40内にエアロゾル発生要素70が存在するときのみ動作可能であり得る。一部の態様では、加熱要素37は、バッテリ及び加熱要素37の端子間に延在する適当な配線または適当な電気伝導体を通してバッテリ55に電気的に接続されて、電流の流れを、例えば、抵抗加熱要素等の加熱要素に選択的に方向付けるように構成された電気回路の形成を容易にし得る。特定の態様では、物品5は、電気回路と関連付けられた少なくとも1つの制御部品が、1つ以上の規定のアルゴリズムに従って加熱要素37を励起するためのバッテリ55からそこへの電力を送達、制御、ないしは変調する、電気回路を含み得る。そのような電気回路は、物品5が吸引の適用時にのみ(即ち、吹き口10上に吸引を及ぼす、消費者による使用時に)作動するように、流量センサ(図示せず)を具体的に組み入れ得る。例えば、流量センサは、消費者による吸入または物品の吸引を検出するように構成され得、次いで、信号を送信して制御部品を作動させて、バッテリ55から加熱要素37に電力を方向付け、よって、加熱要素が熱を生成して加熱空洞40内のエアロゾル加熱要素70に提供し、次に、熱に応答してエアロゾルを生成及び提供し、エアロゾルは、消費者による吸入に適したものになる。制御アルゴリズムは、例えば、加熱要素を規定の温度に維持するために、規定のサイクルに従って、加熱要素37への電力を求める。制御アルゴリズムは、物品の吸入または吸引が検出されない規定時間の経過後、加熱要素37への電力を自動的に非アクティブ化または中断するようにもプログラムされ得る。
【0076】
一部の態様によれば、物品は、制御部品にフィードバックを提供するように構成及び配設された温度センサを含み得る。そのような温度センサは、例えば、加熱要素37と直接接触し得るか、またはエアロゾル発生要素70の近位で加熱空洞40と関連付けて(即ち、加熱要素を、制御装置により制御して、エアロゾルを形成するための所望の温度で、エアロゾル発生要素の近位で加熱を維持し得るように)配置され得る。例えば、論理制御部品を実装して、加熱要素を通る抵抗を評価し、かつそのような抵抗を加熱要素37の温度と関連付ける等の、代替的温度感知手段も同様に使用され得る。他の態様では、本明細書で別途説明するように、流量センサを置換して、容量感知等の代替的感知手段を提供し得る。既に本明細書で説明したように、任意の種々のセンサ及びそれらの組み合わせを組み込み得る。なお更に、1つ以上の制御ボタンを含めて、物品5への電力供給をオンオフする、抵抗加熱要素37をオンにして吸入のためのエアロゾルを発生させる等の、消費者による種々の機能の手動作動を可能にし得る。
【0077】
本明細書で検討するように、喫煙物品5は、管状筐体30によって、及びその中に画定された加熱空洞40に熱を提供するように構成された、加熱要素37を含み得る。例えば、喫煙物品は、部品筐体50及び/または管状筐体30内に配線(図示せず)を含めて、外壁34及び内壁35により画定された加熱空洞40に熱を提供するように構成される、例えば、管状筐体30内に位置付けられた抵抗加熱要素等の加熱要素37に電流を提供し得る。一部の態様では、管状筐体30は、実質的に円柱形状の第1のまたは外壁34を含む。更に、管状筐体30は、同様に実質的に円柱形状の第2のまたは内壁35を含む。
図2に示すように、外壁34及び内壁35は、縦方向軸Aを中心に同心状に整列され得る。1つの態様によれば、内壁35は、実質的に円柱形状であり、かつ実質的に円柱形状の外壁34により画定された半径よりも小さい半径を有し得、それにより、外壁34と内壁35との間の横方向に延在する空間が、加熱空洞40を画定する。一部の態様では、管状筐体30は、部品係合端部32のより近くで測定したときに外壁34と内壁35との間の距離が、吹き口係合端部31のより近くで測定したときの外壁と内壁との間の距離と比較して小さくなるように、テーパー形状であり得る外壁34及び内壁35を含み得る。
図2は、外壁34と内壁35との間に画定された実質的に中空円柱形状を有する加熱空洞40を示すが、他の適当な形状(例えば、中空、正方形、テーパー状等)も本開示により包含される。一部の態様によれば、外壁34及び内壁35は、加熱空洞40内に熱を提供するのに適した、熱伝導材料を含み得る。例えば、外壁34及び内壁35は、ステンレス鋼材料及び/または加熱空洞内に熱を提供するのに適した他の金属材料を含み得る。
【0078】
既に述べたように、外壁34及び内壁35は、それらの間に画定される、実質的に中空円柱形状を画定することができる。加えて、一部の態様によれば、外壁34及び内壁35は、加えて、または代替的には、縦方向に対向する端部を画定し得、縦方向に対向する端部の1つは、
図2に示し、本明細書で既に検討したように、外壁34と内壁35との間で横方向に延在する壁部材41を含む。本開示の一部の態様によれば、壁部材41は、管状筐体30の部品係合端部32に向かって近位に配置され得る。
【0079】
本開示の一部の態様によれば、管状筐体30は、加熱空洞40の外壁34、内壁35、及び/または壁部材41のうちの1つと動作可能に係合する、付勢要素を更に含み得る。付勢要素は、吹き口部分10が管状筐体30から係合解除されたとき、エアロゾル発生要素70を加熱空洞40から外方に付勢するための付勢力を提供するように構成され得る。例えば、付勢要素は、壁部材41と動作可能に係合され得、エアロゾル発生要素70に対して加熱空洞40の縦方向外方に付勢力を及ぼすように構成され得る。付勢要素は、吹き口部分10が管状筐体から係合解除されたとき、エアロゾル発生要素に対して管状筐体30の吹き口係合端部31に向かって、かつ加熱空洞40の縦方向外方に付勢力を及ぼすための、ばね要素及び/または任意の適切な手段を含み得る。
【0080】
上述したように、管状筐体30は、加熱空洞40に熱を提供するように構成される加熱要素37を含み得る。一部の態様では、加熱要素37は、バッテリ55等の電力源により電力供給されるとき、加熱空洞40に熱を提供するように構成され得る。一部の例では、加熱要素37は、抵抗加熱要素を備え得るが、必要もしくは要望に応じて、他の種類の加熱要素(即ち、誘導、マイクロ波、放射等)も実装され得る。一部の態様に従って、
図3A及び3Bに示すように、加熱要素37は、螺旋状構成部分38及び細長い部材部分39を含み得る。
【0081】
図3Aの図示の態様では、加熱要素37は、加熱空洞40を画定する壁の配置により動作可能に受容されるように構成され得る。例えば、加熱要素37は、螺旋状構成部分38から連続して、螺旋状構成部分を通して中心軸に沿って縦方向に延在する追加の細長い部材部分39を有する、螺旋もしくは螺旋状構成部分38を含み得る。このように、螺旋状構成部分38は、加熱空洞40を画定する外部壁34の周りを縦方向に延在するように構成され得、細長い部材部分39は、加熱空洞の内部壁35内かつ沿って縦方向に延在するように構成され得る。一部の態様では、細長い部材部分39も、螺旋状構成部分 38が回転する中心軸に沿って縦方向に延在し得る。このように、加熱要素37は、外部壁34を通して横方向に、かつ内部壁35を通して横方向に、加熱空洞40に熱を提供するように構成され得る。一部の態様に従って、細長い部材部分39は、棒状部材として提供されるよりもむしろ、必要もしくは要望に応じて、異なる仕方で構成され得る。例えば、細長い部材部分39は、一部の例では、
図3Bに示すように、螺旋状巻きもしくは螺旋部分として提供され得る。したがって、本開示の一態様は、軸の周りを回転する螺旋状構成部分38、及びまた同じ軸の周りを回転する螺旋状巻きもしくは螺旋部分として提供される細長い部材部分39を有する加熱要素37を含む。
【0082】
一部の態様に従って、
図3A及び3Bに示すように、螺旋状構成部分38は、単一の加熱要素37を形成するように、細長い部材部分39と一体的に形成され得る。一態様では、加熱要素の第1の部分(例えば、螺旋状構成部分)は、加熱要素の第2の部分(例えば、細長い部材部分)と直列に配設され得る。別の態様に従って、加熱要素の第1の部分は、加熱要素の第2の部分と平行に配設され得る。更に別の態様では、螺旋状構成部分38及び細長い部材部分39は、加熱空洞40に熱を提供するように別個に制御されるように構成され得る隔離加熱要素部分であり得る。このように、螺旋状構成部分38は、加熱空洞40に熱を提供するように係合され得、細長い部材部分39は、係合解除状態を維持し得る。あるいは、細長い部材部分39は、加熱空洞40に熱を提供するように係合され得、螺旋状構成部分38は、係合解除状態を維持し得る。更に、螺旋状構成部分38は、特定の温度で加熱空洞40に熱を提供するように制御ユニットにより制御され得、細長い部材部分39は、同じもしくは異なる温度で加熱空洞に熱を提供するように、同じもしくは異なる制御ユニットにより制御され得る。
【0083】
本開示の態様は、有益なことに、管状筐体30内に位置付けられる、複数の加熱要素、または複数の部分を有する加熱要素を提供することにより、エアロゾル発生要素の実質的に完全かつ均等な加熱を提供する。具体的には、一態様による喫煙物品は、エアロゾル発生要素70の最外半径方向部分に熱を提供する外部壁34に近接して配設される螺旋状構成部分38を含む加熱要素37を含み、細長い部材部分39は、エアロゾル発生要素の最内半径方向部分に熱を提供する。したがって、加熱要素37は、有益なことに、外部壁34から半径方向で内方のエアロゾル発生要素70の加熱、及び同時に、内部壁35から半径方向で外方のエアロゾル発生要素の加熱を提供し得る。
【0084】
一部の態様に従って、少なくとも加熱要素37の一部分は、壁部材41に近接して配設され得る。一部の態様では、加熱要素37は、螺旋状構成部分38を細長い部材部分39に動作可能に接続する壁部材41に近接して配設される加熱要素部分を含み得る。したがって、加熱要素37は、有益なことに、外部壁34から半径方向で内方のエアロゾル発生要素の加熱、及び内部壁35から半径方向で外方のエアロゾル発生要素の加熱と同時に、壁部材41から縦方向で内方のエアロゾル発生要素70の加熱を提供し得る。
【0085】
喫煙物品の生産中に、エアロゾル発生要素70が、加熱要素37による最終的な加熱のために加熱空洞40内に挿入される。本開示の一態様に従って、エアロゾル発生要素70は、加熱空洞40内に受容されるような形状及び構成(即ち、
図4Aに示すような、均一な中空円柱状形状)の固体タバコ及び/またはタバコ関連材料であり得る。
図4A~4Gに示すように、エアロゾル発生要素70は、加熱空洞40に係合し、内部に受容されるように構成される、種々の形状での形状及び構成であり得る。エアロゾル発生要素70の均一な中空円柱状構成の例では、エアロゾル発生要素は、例えば、押し出し工程等の連続した工程により生産され得る。更に、均一な中空形状構成の例では、
図4E~4Gに示すように、エアロゾル発生要素は、例えば、押し出し工程等の連続した工程により生産され得る。
【0086】
別の態様では、
図4Bに示すように、加熱空洞40は、対応するエアロゾル発生要素70が先細りの中空円筒として形成されるように、実質的に円柱状の内部壁35及び先細りの円柱状の外部壁34により画定され得る。このように、エアロゾル発生要素が加熱空洞40内に挿入されるときに加熱空洞40により画定される壁部材41に係合するエアロゾル発生要素70の表面72は、エアロゾル発生要素の対向表面71より小さい直径を有し得る。更に、エアロゾル発生要素70の内部表面75は、実質的に円柱形状であり得、エアロゾル発生要素の外部表面74は、1つの縦方向で先細りであり得る。そのような先細りの構成が、加熱空洞からのエアロゾル発生要素の除去を容易にし得、先細りの構成が、エアロゾル発生要素が連続した工程(即ち、押し出し)により形成されることを不可能にし得、エアロゾル発生要素は、その後、例えば、成形もしくは鋳造等の個別の工程での個々のユニットとして生産され得る。
【0087】
一態様に従って、
図4Cに示すように、管状筐体の内部壁35は、壁部材41に係合するエアロゾル発生要素70の表面72がエアロゾル発生要素70の対向表面71の断面領域より小さい断面領域を有するように、実質的に円柱状を維持する外部壁34により先細りであり得る。このように、エアロゾル発生要素70の内部表面75は、1つの縦方向に先細りであり得、外部表面74は、実質的に円柱状を維持する。別の態様に従って、
図4F及び4Gに示すように、エアロゾル発生要素70の内部表面75は、実質的に七芒星として形成され得る。
【0088】
更に別の態様では、加熱空洞の外部壁34及び内部壁 35の両方が、
図4Dに示すように、対応するエアロゾル発生要素70がエアロゾル発生要素70の対向表面71の断面領域より小さい断面領域を有する表面72を含むように、対向する縦方向に先細りであり得る。更に、
図4Dに示すように、表面72は、対向表面71の直径より小さい直径を有し得る。したがって、適当な形状のエアロゾル発生要素70が対向する縦方向での外部壁34及び内部壁35の先細りの構成により画定される加熱空洞内に挿入されるとき、外部壁及び内部壁の先細りの構成は、エアロゾル発生要素を加熱空洞から除去するときに対向する先細りの内部及び外部壁がエアロゾル発生要素との最小の抵抗及び/または接触を提供するため、加熱空洞からのエアロゾル発生要素70の除去を容易にする。
図4A~4Gに示すエアロゾル発生要素は、一般的な中空円筒の種々の形状を図示するが、例えば、中空直方体、中空平行六面体、及び/または同様のもの等の他の形状も、本開示により想定される。
【0089】
図4E及び4Gに示すように、エアロゾル発生要素70は、実質的に中空七芒星形状プリズムとして形成され得る。一部の実施形態では、
図11に示すように、七芒星形状プリズムのエアロゾル発生要素70が加熱空洞40内に挿入されるとき、エアロゾル発生要素の外部表面74は、加熱空洞40から吹き口経路14へと走行するためのエアロゾルの形成のための内部空間もしくはチャンバ、及び/または形成されたエアロゾルのための通路42を提供するように、加熱空洞の外部壁34に係合し得る。一部の態様に従って、七芒星形状プリズムのエアロゾル発生要素70は、更に、消費のためにエアロゾルを生産するように、加熱要素に露出されるエアロゾル発生要素の増大した外部表面74を提供し得る。上述したように、エアロゾル発生材料70は、固体タバコ及び/またはタバコ関連材料を含み得、
図4Aに示すように、タバコ、タバコ部品、またはタバコ由来の材料(即ち、タバコから直接単離され得るタバコ中に天然に見出されるまたは合成的に調製される材料)等の固体材料を含む中空円筒の押し出し物として構成及び/または形成され得る。使用されるタバコには、鉄管乾燥タバコ、バレー種のタバコ、オリエンタルタバコ、メリーランドタバコ、暗色タバコ、暗色火干タバコ及びラスチカタバコ、ならびに他の希有または特製タバコ、もしくはそれらのブレンド物等の、タバコ、を含み得またはそれらから抽出され得る。別の態様では、エアロゾル発生材料70は、固体タバコ及び/またはタバコ関連材料、ならびに喫煙物品のメインストリームエアロゾルの知覚上または知覚刺激性の特性または性質を改変する追加の着香剤及び/または他の材料を含み得る。そのような着香剤は、タバコ以外の発生源から提供され得、本質的に天然または人工的であり得る。一部の態様では、着香剤は、エアロゾル発生要素70及び/またはエアロゾルが生成される(即ち、加熱空洞40)喫煙物品のそれらの領域に適用され、または組み込まれ得る。着香剤はエアロゾル発生材料70及び/または加熱空洞40に直接適用され得るが、一部の態様では、着香剤は、エアロゾル発生材料70に近接して、かつ/または加熱空洞40に近接して配設される隔離基板により提供され得る。例示的着香剤には、バニリン、エチルバニリン、クリーム、茶、コーヒー、果物(例えば、林檎、桜桃、いちご、もも、及びライム及びレモンを含む柑橘類香味)、メープル、メンソール、ハッカ、胡椒ハッカ、若茎ハッカ、冬緑樹、ナツメグ、クローブ、ラベンダー、カルダモン、ショウガ、蜂蜜、アニス、セージ、シナモン、ビャクダン、ジャスミン、カスカリラ、ココア、甘草、及び着香剤ならびに巻きタバコ、葉巻、及びパイプタバコの着香剤用に従来から使用されている種類及び特性の香味パッケージを含む。高果糖コーンシロップ等の、シロップも使用され得る。着香剤も、酸性または塩基性特性(例えば、レブリン酸、琥珀酸、及びピルビン酸等の、有機酸類)を含み得る。
【0090】
図4A~4Gに戻って、エアロゾル発生要素70は、第1の表面71から対向する第2の表面72へと延在する縦経路73を画定し得る。一部の態様では、エアロゾル発生要素70が加熱空洞40内に挿入されるとき、第2の表面72は、壁部材41の近位に配設され得る。縦経路73は、内部の加熱要素37の細長い部材部分39の少なくとも一部分を内部に受容するように構成され得る。一部の態様に従って、
図4Aに示すように、縦経路73は、円柱状経路として形成され得る。
図4F及び4Gを参照して、縦経路73は、内部の加熱要素37の細長い部材部分39の少なくとも一部分を受容するように構成され得る七芒星形状経路として形成され得る。
図11に示すように、七芒星形状縦経路73は、消費のためにエアロゾルを生産するように、加熱要素に露出されるエアロゾル発生要素70の内部表面75の増大した領域を提供し得る。更に、七芒星形状の縦経路73は、更に、加熱空洞40から吹き口経路14に走行するためのエアロゾルの形成のための内部空間もしくはチャンバ、及び/または形成されるエアロゾルのための通路43を提供し得る。一部の態様に従って、七芒星形状の縦経路73は、更に、消費のためにエアロゾルを生産するように、加熱要素に露出されるエアロゾル発生要素の内部表面75の増大した領域を提供し得る。
【0091】
図10A~10Cは、種々の本開示の態様による例示的エアロゾル発生要素を図示する。特に、
図10A~10Cに示すように、エアロゾル発生要素70は、エアロゾル発生要素が対向表面71に向かって管状筐体の加熱空洞内に挿入されるとき、壁部材の近位に配設される表面から延在する縦経路73を画定し得る。縦経路73は、内部の加熱要素37の第2の部分(例えば、細長い部材部分)39の少なくとも一部分を内部に受容するように構成され得る。
図10A及び10Cに示すように、エアロゾル発生要素70は、中空円筒の押し出し物として構成され得る。
図10Aは、タバコの中空円筒の押し出し物、及び/または中空円柱状空洞に対応し、かつこれにより受容可能なタバコ関連材料として構成される、エアロゾル発生要素70を図示する。
図10Cは、各々が、タバコ関連材料、及び実質的に、複数のマイクロカプセルを中空円柱状空洞に対応し、かつこれにより受容可能な構造へと形成するための結合剤を含有する、複数のマイクロカプセルの中空円筒の押し出し物として構成される、エアロゾル発生要素70を図示する。
図10Bは、エアロゾル発生要素が、中空円柱状空洞に対応し、かつこれにより受容可能な、実質的に中空円柱の形状を画定するように、縦経路73の周りでその後巻かれる、シート状材料へと形成される、再構成されたタバコ材料を含む、一態様による別のエアロゾル発生要素70を図示する。
【0092】
他の態様では、
図10D及び10Eに示すように、エアロゾル発生要素は、タバコ及び/またはタバコ関連材料(例えば、刻み充填物の形態での風味豊かな香りの高いタバコのブレント物)を含む、少なくとも1つの第1の部分1071、及び各々が、中空円柱状空に対応し、かつこれにより受容可能な中空円柱状構造を実質的に維持するように構成される、結合剤内に消散されるタバコ関連材料(例えば、タバコ由来の抽出物)を含有する複数のマイクロカプセルを含む、少なくとも1つの第2の部分1072を含み得る。一態様では、
図10Dに示すように、エアロゾル発生要素70は、実質的に中空円柱形状のエアロゾル発生要素70のそれぞれの楔部分として実質的に配置される、複数の第1の部分1071及び複数の第2の部分1072を含み得る。
図10Eは、少なくとも1つの第1の部分1071及び少なくとも1つの第2の部分1072を含む、エアロゾル発生要素70の別の例示的態様を図示する。一部の態様では、少なくとも第1の部分1071は、タバコ及び/またはタバコ関連材料(例えば、刻み充填物の形態での風味豊かな香りの高いタバコのブレンド物)を含み得、少なくとも1つの第2の部分1072は、各々が、中空円柱状空洞に対応し、かつこれにより受容可能な中空円柱状構造を実質的に維持するように構成される結合剤内に消散されるタバコ関連材料(例えば、タバコ由来の抽出物)を含有する、複数のマイクロカプセルを含み得る。更に、一部の態様では、
図10Eに示すように、エアロゾル発生要素70は、少なくとも1つの第1の部分1071の第1の表面が、少なくとも1つの第2の部分1072の対向表面の近位に配設される、複数セグメント化されたエアロゾル発生要素として構成され得る。即ち、エアロゾル発生要素70の第1の部分1071及び第2の部分1072は、「ツーアップ」エアロゾル発生要素を形成するように、第1の部分の第1の表面が、実質的に、第2の部分の第2の表面に当接するように配設され得る。一部の態様に従って、正規のエアロゾル発生要素70は、エアロゾル発生要素を正規のかつ本物のエアロゾル発生要素であるものと識別するように構成される識別部品を含み得る。例えば、一態様では、識別部品は、加熱空洞40内へのエアロゾル発生要素の挿入が、特定の形状部材を有するエアロゾル発生要素が加熱空洞40内に挿入されるときのみ達成及び肝性されるように、エアロゾル発生要素により画定される特定の形状部材を含み得る。例えば、エアロゾル発生要素70の表面72は、特定の場所に配設される凹部を画定し得る。加熱空洞40を画定する壁部材41も、エアロゾル発生要素の表面72により画定される凹部に係合、嵌合、及び/または動作可能に接続するように構成される、対応する突出部を含み得る。このように、認証形状部材を含む正規のエアロゾル発生要素のみが、加熱空洞内に全て完全に挿入され得る。別の態様に従って、外部壁34及び/または内部壁35は、壁部材41から中空空洞の対向端へと縦方向に延在する突出部を画定し得る。このように、正規のエアロゾル発生要素70は、加熱空洞を画定する外部壁34及び/または内部壁35により画定される縦突出部と正規のエアロゾル発生要素を係合、嵌合、及び/または動作可能に接続させるように構成される、外部表面74及び/または内部表面75により画定される対応する経路を含み得る。このように、エアロゾル発生要素の任意の形状特徴、部材、突出部、経路、及び/または同様のものは、正規のかつ適当な形状のエアロゾル発生要素のみが本開示の喫煙物品と共に使用され得るという点で、喫煙物品に対する認証手段として機能し得る。例えば、外部壁及び/または内部壁により画定される縦方向に延在する突出部、壁部材41から延在する突出部、及び/または任意の他の適した形状の物理的部材は、適した形状の物理的部材が、エアロゾル発生要素のそれに応じた形状の部材及び/または部分と動作可能に係合しているときのみ、制御ユニットが電力源を加熱要素と係合させ得るように、エアロゾル発生要素の適した形状の物理的部材とそれに応じた形状の部材及び/または部分との間の動作可能な係合に応答して作動可能であるように構成される、制御ユニットと連通するように構成され得る。
【0093】
一部の態様では、エアロゾル発生要素70は、更に、エアロゾル発生要素を本物の正規のエアロゾル発生要素として認証するための喫煙物品の制御ユニットのいずれか1つと電子的に通信するように構成される識別部品を備え得る。例えば、識別部品は、喫煙物品の制御ユニットのいずれか1つと関連付けた回路に動作可能に係合するように構成される導電要素を含み得る。このように、そのような導電性識別部品を含むエアロゾル発生要素70が加熱空洞内に挿入されるとき、喫煙物品の制御ユニットは、識別部品の導電要素と制御ユニットと関連付けた回路との間の動作可能な係合に応答して作動可能であるように構成され得る。一部の態様では、電力源を加熱要素37に動作可能に係合させるように構成される制御ユニットは、更に、そのような導電性識別部品を含むエアロゾル発生要素が、加熱空洞内に挿入され、制御ユニットと関連付けた回路と動作可能に係合されるときのみ、加熱要素37に電流フローを提供するように構成され得る。一態様に従って、識別部品は、喫煙物品の制御ユニットのいずれか1つと電子的に通信するように構成される高周波識別要素を含み得る。このように、制御ユニットは、制御ユニットが、それと関連付けた高周波識別要素の方法により加熱空洞40内に挿入されたエアロゾル発生要素を連通、検証、及び/または認証した後にのみ加熱要素に電流フローを提供するように、電力源を加熱要素37と動作可能に係合させるように構成され得る。
【0094】
当然ながら、当業者は、更に、本明細書での開示も、対応する方法と関連付けられ得ることを理解するだろう。一態様では、
図5及び6に示すように、そのような方法は、電子喫煙物品を生産する方法を含み得る。そのような方法は、円柱状空洞を画定する外部壁を含む、管状筐体の第1の端部または縦方向に対向する第2の端部に電力源を含む部品筐体を係合させることを含み得る(ブロック501)。
【0095】
本方法は、エアロゾル発生要素を円柱状空洞内に挿入することも含み得る(ブロック502)。エアロゾル発生要素は、熱に応答してエアロゾルを生産するように構成され得る。一部の態様では、本方法は、更に、加熱要素の第1の部分が外部壁の周りに延在し、第2の部分が円柱状空洞内に延在するように、加熱要素を管状筐体に係合させることを含み得る。一部の態様に従って、本明細書で上述したように、加熱要素は、加熱要素が電力源と動作可能に係合されるとき、エアロゾル発生要素に熱を提供するように構成され得る。
【0096】
一部の態様に従って、部品筐体に係合するように構成される第1及び第2の端部とは反対の管状筐体の第1及び第2の端部は、吹き口に係合するように構成され得る。一部の態様では、管状筐体は、更に、外部壁から横方向かつ半径方向で内方に延在する壁部材を含み得る。壁部材は、部品筐体を受容及び/または動作可能に係合するように構成される管状筐体の第1及び第2の端部に近接して配設され得る。一態様では、本方法は、加熱要素の第2の部分が壁部材を通して円柱状空洞へと延在するように、加熱要素を管状筐体に係合させることを含み得る。
【0097】
更に、一部の態様では、管状筐体は、同軸状に整列した内部及び外部壁を含み得る。同軸状に整列した内部壁は、外部壁により画定される円柱状空洞内に配設され得、内部及び外部壁は、縦方向に対向する端を有する、その間の中空円柱状空洞を画定し得る。更にまたはあるいは、本方法は、エアロゾル発生要素を管状筐体の中空円柱状空洞内に挿入することを含み得る。
【0098】
別の態様に従って、壁部材は、円柱状空洞と同軸状に整列する中央経路を画定し得る。一態様では、本方法は、加熱要素の第2の部分を中央経路を通して円柱状空洞内へと挿入することを含み得る。このように、管状筐体の外部壁及び加熱要素の第2の部分は、エアロゾル発生要素を内部に受容するように構成される、その間の中空円柱状空洞を画定し得る。更にまたはあるいは、本方法は、外部壁及び加熱要素の第2の部分により画定される管状筐体の中空円柱状空洞内にエアロゾル発生要素を挿入することを含み得る。
【0099】
更に、壁部材は、それを通る空気を受容するように構成される少なくとも1つの穴を画定し得る。一態様では、本方法は、壁部材により画定される少なくとも1つの穴と部品筐体により画定される少なくとも1つの通路を流体接続するように、管状筐体の第1の端部または縦方向に対向する第2の端部に電力源を含む部品筐体を係合させることを含み得る。一部の態様では、本方法は、エアロゾル発生要素を円柱状空洞の外方に付勢するように配置されるように、付勢要素を外部壁または壁部材と係合することを含み得る。別の態様では、本方法は、付勢要素がエアロゾル発生要素を中空円柱状空洞の外方に付勢するように配置されるように、付勢要素を内部壁、外部壁、または壁部材に係合させることを含み得る。
【0100】
別の態様に従って、エアロゾル発生要素は、中空円柱状空洞内に挿入されるように構成される中空円筒として構成され得る。更にまたはあるいは、エアロゾル発生要素は、中空円柱状空洞に対応し、かつこれにより受容可能なタバコ及び/またはタバコ関連材料の中空円筒の押し出し物として構成され得る。一部の態様では、本方法は、中空円柱状空洞に対応し、かつこれにより受容可能なタバコ及び/またはタバコ関連材料の中空円筒の押し出し物として構成されるエアロゾル発生要素を中空円柱状空洞内に挿入することを含み得る。
【0101】
一部の態様に従って、本方法は、更に、正規のエアロゾル発生要素であるものとしてエアロゾル発生要素を識別することを含み得る。一態様では、喫煙物品は、制御ユニットを含み得、本方法は、更に、喫煙物品の制御ユニットに正規のエアロゾル発生要素の識別部品を係合させることにより、エアロゾル発生要素を正規のエアロゾル発生要素であるものとして識別することを含み得る。別の態様に従って、識別部品は、導電要素を含み得、本方法は、円柱状空洞内の正規のエアロゾル発生要素の受容時に、正規のエアロゾル発生要素の識別部品の導電要素を制御ユニットと関連付けた回路に係合させることを含み得る。制御ユニットは、正規のエアロゾル発生要素に熱を提供するように配置される加熱要素の電力源を動作可能に係合させるように、正規のエアロゾル発生要素の導電要素とそのような回路との間の動作可能な係合に応答して作動可能であるように構成され得る。
【0102】
別の態様では、正規のエアロゾル発生要素の識別部品は、喫煙部品の相補的に構成される第2の物理的部材に動作可能に係合するように構成される第1の物理的部材を含み得る。一態様では、本方法は、正規のエアロゾル発生要素を円柱状空洞内に挿入する際に制御ユニットと連通する、相補的に構成される第2の物理的部材に識別部品の第1の物理的部材を係合させることを含み得る。制御ユニットは、性器のエアロゾル発生要素の第1の物理的部材と相補的に構成される第2の物理的部材との間の動作可能な係合に応答して、作動可能であるように構成され得る。
【0103】
一部の態様に従って、本方法は、更に、吹き口の第1の端部を部品筐体もしくは管状筐体に係合させることを含み得る。一部の態様では、吹き口は、第1の端部から対向する第2の端部へと縦方向に延在する通路を画定し得る。別の態様に従って、吹き口の第1の端部の部品筐体もしくは管状筐体との動作可能な係合は、管状筐体の通路及び円柱状空洞と壁部材により画定される少なくとも1つの穴との間に流体連通を提供し得る。更にまたはあるいは、本方法は、吹き口の導電要素を部品筐体もしくは管状筐体に係合させることを含み得る。導電要素は、加熱要素回路を完成させるように、加熱要素と協働するように構成され得る。一部の態様では、本方法は、更に、作動要素を喫煙物品に係合させることを含み得る。作動要素は、エアロゾル発生要素に熱を提供するように配置される加熱要素に直接電力供給するように、電力源が作動要素の作動に応答可能であるように配置され得る。
【0104】
本開示の更に別の態様に従って、
図6に示すように、方法が提供され得る。中空円筒の外部表面の周りに、かつ内部表面内に延在する加熱要素により受容され得るように適合される中空円筒としてタバコ及び/またはタバコ関連材料を押し出すことを含む、喫煙物品のためのエアロゾル発生要素を生産するための方法であって、中空円筒が、それによりエアロゾル及び/または任意の他の吸入可能物質を生産するように、加熱要素によりその内部及び外部表面に提供される熱に応答する、方法が提供される(ブロック601)。
【0105】
別の態様では、喫煙物品のためのエアロゾル発生要素が提供される。エアロゾル発生要素は、中空円筒の押し出し物がエアロゾルを生産するために加熱要素により提供される熱に応答可能である、中空円筒の外部表面の周りに、かつ内部表面内に延在する加熱要素により受容され得るように適合される、タバコ及び/またはタバコ関連材料の中空円筒の押し出し物を含み得る。
【0106】
7~9Cをここで参照して、本開示による喫煙物品5は、一般的に、吹き口部分710と、内部に(例えば、電力源空洞759内に)電力源755を受容するように構成される部品筐体750と、空間(即ち、加熱空洞740もしくは円柱状空洞)を画定する管状筐体730と、端キャップ780とを備え得る。一部の態様に従って、吹き口部分710、部品筐体750、管状筐体730、及び端キャップ780の各々は、更に、更なる部品を含み得る。吹き口部分710は、更に、口係合端711(即ち、消費者が物品からエアロゾルを吸って吸入し得る端部)及び口係合端に縦方向に対向する部品筐体係合端712を画定し得る。部品筐体750は、吹き口係合または第1の端部751、及び管状筐体730の部品係合端731に動作可能に係合するように構成される管状筐体係合または第2の端部752を画定し得る。更に、部品筐体750の吹き口係合端751は、部品筐体の管状筐体係合端752に縦方向に対向し得る。
図7~9Cに示すように、管状筐体の部品係合端731は、管状筐体の遠位端732に縦方向に対向し得る。一部の態様に従って、管状筐体の遠位端732は、端キャップの第1の管状筐体係合端781に動作可能に係合するように構成され得る。図示の物品は、複数の部品を有する喫煙物品デバイスとして提供されるが、吹き口部分、管状筐体、部品筐体、及び/または端キャップのいずれかは、他の部分のいずれかと一体的に形成され得る。本明細書の更なる開示から明らかなように、喫煙物品の態様を、各々が内部に喫煙物品の隔離部品を含有する、共に接合される、3つ以上の隔離部分、一部の態様では、4つ以上の隔離部分で形成することが好ましいかもしれない。
【0107】
本発明による喫煙物品5は、実質的に棒状、または実質的に管形状、もしくは実質的に円柱形状として画定され得る全体形状を有し得る。
図7~9Cに示すように、部品筐体750、管状筐体730、及び/または端キャップ780は、各々、実質的に丸い横断面を有し得るが、他の横断面形状(例えば、楕円形、正方形、三角形等)も本開示により包含され得る。
図7~9Cに示すように、吹き口部分710は、口係合端711に近接して第1の部分715、及び部品筐体係合端712の近位に第2の部分716を含み得る。吹き口部分710の第2の部分716は、実質的に管形状もしくは実質的に円柱形状であり得るが、吹き口部分は、実質的に円柱形状の第2の部分716が実質的に楕円形の断面形状を有する第1の部分715に対して先細りであるように、先細りであり得る。
【0108】
本明細書で検討された前の本開示の態様のように、吹き口部分710、部品筐体750、管状筐体730、及び/または端キャップ780の外殻は、全て、実質的に管形状等の、適当な順応を形成及び維持するのに適し、かつ吹き口部分、部品筐体、管状筐体、及び/または端キャップの各々の適当な部品を内部に保持するのに適した、任意の材料で形成され得る。外殻は、実質的に同じ材料で形成され得る。一部の態様では、外殻は、本明細書に記載するように、少なくとも加熱要素により提供される加熱温度である温度で、その構造統合性を保持する(例えば、材料は、熱に応答して劣化しない)ように、耐熱性の材料(天然または合成)で形成され得る。一部の態様では、耐熱性ポリマーを使用し得る。他の態様では、セラミック材料を使用し得る。特定の態様では、外殻は、ステンレス鋼材料及び/または他の金属材料から構成され得る。
【0109】
図7~9Cに示すように、喫煙物品5は、吹き口係合端751及び縦方向に対向する管状筐体係合端752を含む部品筐体750を備え得る。一部の態様では、縦方向に対向する管状筐体係合端752は、更に、管状筐体730の部品筐体係合端731、及び/または端キャップ780の部品筐体係合端781の少なくとも1つに動作可能に係合するように構成され得る。
図8A~8C及び9A~9Cに示すように、部品筐体750の吹き口係合端751は、使用のために部品筐体750を吹き口710に係合及び/または動作可能に接続するように構成される部品筐体の内部表面上に第1の係合特徴部754を画定する。一部の態様では、第1の係合特徴部754は、部品筐体750の相補的係合特徴部717(例えば、係合特徴部754の螺子表面に係合するように構成される相補的螺子表面)とねじ式係合するように構成される、ねじ式係合のための螺子表面を含み得る。
【0110】
一部の態様では、部品筐体750の管状筐体係合端752は、使用のために部品筐体750を管状筐体730に係合及び/または動作可能に係合するように構成される部品筐体の内部表面上に第2の係合特徴部757を画定し得る。一部の態様では、第2の係合特徴部757は、管状筐体730の相補的係合特徴部736(例えば、第2の係合特徴部757の螺子表面に係合するように構成される相補的螺子表面)とねじ式係合するように構成される螺子表面を含み得る。別の態様では、部品筐体の管状筐体係合端752は、使用のために部品筐体750を端キャップ780に係合及び/または動作可能に接続するように構成される部品筐体の内部表面上に第3の係合特徴部758を画定し得る。一部の態様では、第3の係合特徴部758は、端キャップ780の相補的係合特徴部782(例えば、第3の係合特徴部758の螺子表面に係合するように構成される相補的螺子表面)とねじ式係合するように構成される螺子表面を含み得る。一部の態様に従って、第2の係合特徴部757は、第3の係合特徴部758の円周方向の外周より小さい円周方向の外周を画定し得る。したがって、管状筐体730の相補的係合特徴部736は、部品筐体750の第2の係合特徴部757の螺子表面に動作可能に係合する用意構成されるが、それぞれの第2及び第3の係合特徴部の外周における差に起因して部品筐体の第3の係合特徴部758の螺子表面に動作可能に係合することは不可能である。更に、端キャップ780の相補的係合特徴部782は、端キャップの相補的係合特徴部782が第3の係合特徴部758の螺子表面に動作可能に係合するように構成されるように、管状筐体の相補的係合特徴部736より大きい円周方向の外周により形成されるが、部品筐体750の第2の係合特徴部757のより小さい外周の螺子表面に動作可能に係合することは不可能であろう。別の態様では、部品筐体750のそれぞれの第1、第2、及び第3の係合特徴部754、757、758、ならびに吹き口部分710のそれぞれの相補的係合特徴部717、管状筐体730の相補的係合特徴部736、及び端キャップ780の相補的係合特徴部782は、各々、圧入係合を画定し得るが、他の種類の係合特徴部(例えば、磁石、スナップフィット等)も、本開示により包含される。
【0111】
一部の態様では、
図9Aに示すように、部品筐体750は、管状筐体730と吹き口部分710との間を流体接続し、かつ流体連通を提供するように構成される少なくとも1つの通路756を画定し得る。更にまたはあるいは、管状筐体730は、外部壁734から横方向及び半径方向で内方に延在する壁部材741を含み得る。壁部材741は、管状筐体730の第1または縦方向に対向する第2の端部に近接して配設され得る。一部の態様では、壁部材741は、管状筐体の部品筐体係合端731に近接して配設され得る。壁部材741は、部品筐体750の加熱空洞740と少なくとも1つの通路756との間を流体接続し、かつ流体連通を提供するように構成される、それを通る少なくとも1つの通路742を画定し得る。加えて、壁部材741は、管状筐体730の部品筐体係合端731から加熱空洞740へと延在する、加熱要素経路743を画定し得る。本明細書でより詳細に記載されるように、加熱要素経路743は、それを通して加熱要素737の第2の部分745を受容するように構成され得る。少なくとも1つの通路742は、更に、加熱空洞740と流体接続及び連通するように構成され得る端キャップ780により画定される少なくとも1つの穴783と、部品筐体750の少なくとも1つの通路756との間に流体連通を提供するように構成され得る。更にあるいは、吹き口部分710は、部品筐体750により画定される少なくとも1つの通路756と流体接続及び連通するように構成される少なくとも1つの吹き口経路714を画定し得る。このように、吹き口部分710の口係合端711上での吸い込みに応答して、次に、空気が、穴783を通して、加熱空洞740を通して、壁部材741により画定される少なくとも1つの通路742を通して、部品筐体750により画定される少なくとも1つの通路756を通して、吹き口経路714を通して吹き口部分の口係合端へと吸い込まれ得る。このように、一部の態様に従って、加熱空洞740は、吸い込みに応答して、エアロゾル発生要素70から、壁部材741により画定される少なくとも1つの通路742を通して、部品筐体により画定される少なくとも1つの通路756を通して、吹き口経路714を通して、吹き口部分の口係合端へとエアロゾル(それと共に含まれる任意の更なる吸入可能物質を含み得る)を放出するように構成され得る。
【0112】
一部の態様に従って、部品筐体750は、更に、例えば、内部のバッテリ755等の電力源を受容するように構成される電力源空洞759を画定し得る。更に、部品筐体750は、加熱要素の第2の部分745及び/またはそれと関連付けた付勢要素760を受容するように構成される、
図9B及び9Cに示すような付勢要素空洞761を画定し得る。このように、一態様では、加熱要素737の第2の部分745は、加熱要素の第2の部分745が付勢要素空洞761内に配設されるとき、電力源空洞759内に配設されるバッテリ755と接触及び/または連通するように構成され得る。
【0113】
一部の態様では、
図9B及び9Cに示すように、部品筐体750は、更に、部品筐体の外部表面から付勢要素空洞761に延在する付勢要素穴753を画定し得る。更に、付勢要素穴753は、それを通して付勢要素760の係合部分762を受容するように構成される。特に、係合部分762は、付勢要素760から半径方向に延在し、部品筐体750により画定される付勢要素穴753を通して延在するように構成される。一部の態様では、係合部分762は、更に、付勢要素穴753を通して部品筐体750の外部表面を超えて半径方向に延在するように構成される。
【0114】
更に、喫煙物品5は、吹き口部分、部品筐体、及び/または端キャップの外殻のいずれか1つもしくは組み合わせ上に位置付けられる1つ以上の状態指示器または他の指標を含み得る。
図8A~8C及び9B~9C示すように、例えば、状態指示器790は、部品筐体750の外殻上に位置付けられ得、物品から行われるか、または物品内で維持する吸入の数に対応する、上で検討するような指示器を提供するように構成され得る。更にまたはあるいは、指示器790は、例えば、活性または不活性状態の表示等の追加の指示器を提供し得る。別の態様では、指示器790は、吸入、吸い込み、及び/または同様のものに応答して点灯するように構成され得る。一態様に従って、指示器790は、部品筐体750と関連して配設され得、バッテリ755または他の電力源内で維持するエネルギーの量の表示を提供するように構成され得る。指示器790は、例えば、液晶表示器またはLED表示器を含み得る。指示器または他の指標の任意の数の使用も、本開示により包含され、指示器または他の指標は、その開口部を通して適当なときに音声警報が発せられ得る、外殻内の開口部と関連付けられ得る。
【0115】
本開示の一部の態様に従って、部品筐体750は、更に、バッテリ755等の電力源を受容するように構成され得、更に、少なくとも1つの電子制御ユニット(図示せず)を含み得、これらの部品は、部品筐体750内に種々の順序で配置され得る。明示はしないが、喫煙物品5及び部品筐体750は、特に、必要に応じて配線または他の導体配置を含み得、バッテリ755から更なる部品に電流を提供し、喫煙物品5により提供される必要な機能の適当な動作のための部品を相互接続する。例えば、喫煙物品5は、必要に応じて部品筐体50及び/または管状筐体730内に配線(図示せず)を含み得、部品筐体750のバッテリ755から管状筐体730内に位置付けられる加熱要素737へと電流を提供する。本開示の別の態様に従って、喫煙物品は、必要に応じて部品筐体750及び/または管状筐体730内に配線または他の導体配置(図示せず)を含み得、部品筐体750のバッテリ755から吹き口部分710、部品筐体750、及び/または端キャップ780の外殻のいずれか1つもしくは組み合わせ上に位置付けられ、かつ/または吹き口部分、部品筐体、及び/または端キャップのいずれか内に配設される1つ以上の状態指示器及び/または他の指標へと電流を提供する。
【0116】
図7~9Cに示すように、喫煙物品は、吹き口部分を部品筐体750の吹き口係合端751に係合及び/または動作可能に接続するように構成される部品筐体係合端712を含む吹き口部分710を含み得る。本開示の別の態様に従って、部品筐体750の吹き口係合端751は、部品筐体を吹き口部分710に係合及び/または動作可能に接続するように構成される係合特徴部を含み得る。一部の態様では、部品筐体750を吹き口部分710に係合及び/または動作可能に接続するように構成される係合特徴部は、スナップフィット及び/または圧入式の係合を含み得る。別の態様では、係合特徴部754は、部品筐体を吹き口部分710の相補的係合特徴部717に係合及び/または動作可能に係合するように構成される螺合を実装し得る。
【0117】
一部の態様では、吹き口部分710は、第1の部分715及び第2の部分716を含み得る。
図8A~9Cに示すように、吹き口部分710は、実質的に楕円形の断面形状を有する口係合端711の近位の第1の部分715、及び実質的に円形の断面形状を有する部品筐体係合端712の近位の第2の部分716を有し得る。更に、
図8A~9Cに示すように、第2の部分716は、第2の部分の実質的に円形の断面形状が第1の部分の実質的に楕円形の断面形状に向かって先細りであり得るように、第1の部分715に向かって先細りであり得る。第1の部分715が実質的に楕円形断面を有するものとして図示され、第2の部分が実質的に円形断面を有するものとして図示されるが、他の断面形状(例えば、正方形、長方形等)も、本開示により包含される。更に、
図8A~9Cは、部品筐体750の最外直径と実質的同様の吹き口部分710の第2の部分716が最外直径を有することを図示する。このように、吹き口部分710が部品筐体750と動作可能に係合されるとき、本係合は、吹き口部分と部品筐体との間の均一な移行を提供する。更に、一部の態様では、吹き口部分710は、実質的に耐熱性の材料を含み得る。一部の態様では、吹き口部分710は、ステンレス鋼材料を含み得る。一部の態様に従って、加熱空洞740内の加熱要素737により発生する熱は、吹き口部分710が比較的冷たい状態を維持しながら、エアロゾル発生要素70からエアロゾルを提供するのに十分であり得る。
【0118】
図7~9Cに示すように、喫煙物品5は、部品筐体係合端731及び縦方向に対向する遠位端732を含む管状筐体730を含み得る。例示的な一態様に従って、本明細書で前に検討されたように、部品筐体係合端731は、管状筐体730を部品筐体750の管状筐体係合端752に係合及び/または動作可能に接続するように構成される相補的係合特徴部736を画定する。
【0119】
本開示の一部の態様に従って、管状筐体730は、必要に応じて電気的導体を含み得、バッテリ755及び加熱要素737との電気的回路を完成する。更に、管状筐体730は、電気的回路が、管状筐体730が部品筐体750及び吹き口部分710(例えば、部品筐体750と吹き口部分710との間の動作可能な接続を介して)の両方に動作可能に接続されるときに動作可能であるように、適当な電気的導体を含み得る。一部の例では、電気的回路は、エアロゾル発生要素70が組み立てられた物品の加熱空洞740内に存在するときにのみ動作可能であり得る。一部の態様では、加熱要素737は、バッテリの端子と加熱要素との間に延在する適当な配線または適当な電気的導体を通してバッテリ755に電気的に接続され得、例えば、抵抗加熱要素等の加熱要素に電流を選択的に配向するように構成される電気的回路の形成を容易にする。一態様では、加熱要素737の第2の部分745は、直接接触及び/またはバッテリの端子と加熱要素との間に延在する適当な配線または適当な電気的導体を通してバッテリ755に電気接続され得る。更にまたはあるいは、加熱要素737の第2の部分745は、加熱要素737の第2の部分745が加熱要素経路743を通して挿入され、管状筐体730の加熱空洞740内に延在するときに、バッテリの端子と加熱要素の第2の部分との間に延在する適当な配線及び/または適当な電気的導体を通してバッテリ755を加熱要素の第1の部分738に電気接続するように構成され得る。一部の態様では、喫煙物品5は、1つ以上の規定のアルゴリズムに従って加熱要素737を励起するように、バッテリ755からそこに電力を送達、制御、または別様に、変調する、電気的回路を含み得る。そのような電気的回路は、物品5が吸い込み(即ち、吹き口部分710上で吸い込みを行う消費者による使用時に)の適用時にのみ作動されるように、流量センサ(図示せず)を具体的に組み入れ得る。例えば、流量センサは、物品上での消費者による吸入または吸い込みを検出するように構成され得、その後、加熱要素が加熱空洞740内のエアロゾル発生要素70に熱を生産するように、バッテリ755から加熱要素737へと直接電力供給する制御部品を作動させるための信号を送信する。エアロゾル発生要素は、次に、エアロゾルが消費者による吸入に適した、熱に応答するエアロゾルを生産及び提供する。制御アルゴリズムは、例えば、加熱要素を規定の温度に維持するために、規定サイクルによる加熱要素737への電力を求め得る。制御アルゴリズムも、物品上での吸入または吸い込みの検出がされない規定時間の経過後、加熱要素737を自動的に非始動化させるか、または加熱要素737への電力を停止するように、プログラムされ得る。
【0120】
本明細書で前に検討されたように、物品5は、制御部品にフィードバックを提供するための温度センサを含み得る。そのような温度センサは、例えば、加熱要素737の第1または第2の部分と直接接触され得るか、またはエアロゾル発生要素70(即ち、加熱要素が、エアロゾルを形成するようにエアロゾル発生要素に近接する熱を所望の温度に維持するための制御装置により制御され得るように)に近接する加熱空洞740と関連して配設され得る。更にまたはあるいは、例えば、抵抗加熱要素を通る抵抗を評価し、かつそのような抵抗を加熱要素737の要素の温度と関連付けるための論理制御部品を実装する等、他の温度検知手段を使用し得る。
【0121】
本明細書で検討されたように、喫煙物品5は、に管状筐体730より及び内に画定される加熱空洞740に熱を提供するように構成される加熱要素737を含み得る。例えば、喫煙物品は、部品筐体750、管状筐体730、及び/または端キャップ780内に配線(図示せず)を含み得、例えば、管状筐体内に位置付けた抵抗加熱要素の第1の部分、及び壁部材741及び外部壁734により少なくとも部分的に画定される加熱空洞740に熱を提供するように構成される、管状筐体内に受容されるように構成される抵抗加熱要素の第2の部分等の加熱要素737に電流を提供する。一部の態様では、管状筐体730は、実質的に円柱形状の第1または外部壁734を含む。
図9A~9Cに示すように、外部壁734及び加熱要素経路743は、縦軸の周りで同心円状に整列され得る。
図9A~9Cは、外部壁734により画定される実質的に円柱の形状を有する加熱空洞740を図示するが、他の適した形状(例えば、直角平行六面体等)も、本開示により包含され得る。一部の態様に従って、外部壁734は、加熱空洞740内に熱を提供するのに適した熱伝導性材料を含み得る。例えば、外部壁734は、加熱空洞内に熱を提供するためのステンレス鋼材料及び/または他の金属材料を含み得る。
【0122】
上述したように、外部壁734及び壁部材741は、実質的に円柱状の空洞を少なくとも部分的に画定し得る。壁部材741は、管状筐体730の部品筐体係合端731に近接して配設され得る。加えて、壁部材741は、それを通して延在する加熱要素経路743を画定し得る。一部の態様に従って、加熱要素経路743は、それを通る加熱要素737の第2の部分745を受容するように構成され得る。
【0123】
本開示の一部の態様に従って、管状筐体730は、更に、加熱空洞740の外部壁734及び/または壁部材741の1つと動作可能に係合される付勢要素を含み得る。本開示の別の態様に従って、
図8B、8C、9B、及び9Cに示すように、喫煙物品5は、加熱要素経路743を通して延在し、かつ/またはエアロゾル発生要素70に動作可能に係合するように構成される付勢要素760を含み得る。更に、付勢要素760は、付勢要素が部品筐体750により画定される付勢要素空洞761内に配設されるときに、付勢要素穴753を通して延在するように構成される係合部分762を含む。一部の態様では、付勢要素760は、更に、それを通る加熱要素737の第2の部分745を受容するように構成される付勢要素加熱経路763を画定し得る。一態様に従って、
図8B及び9Bに示すように、付勢要素760は、実質的に円柱または管形状の付勢部分764を含み得る。別の態様では、
図8C及び9Cに示すように、付勢要素760は、付勢要素760の第1の端部から付勢要素の第2の端部へと縦方向に延在する複数の突起、延長部、及び/または同様のものを含む付勢部分764を含み得る。
【0124】
一部の態様では、付勢要素760は、端キャップ780が部品筐体750から係合解除されるときにエアロゾル発生要素70を加熱空洞740から外方に付勢するための付勢力を提供するように構成され得る。一態様では、消費者は、係合部分762を係合させ、係合部分762を付勢要素穴753の第1の端部から付勢要素穴の縦方向に対向する第2の端部にスライドさせ、それにより付勢部分764による、加熱空洞740からエアロゾル発生要素70の動作可能な係合及び/または押し付けを生じさせることにより、付勢要素760をエアロゾル発生要素に対して押し付け得る。
【0125】
別の態様に従って、付勢要素は、壁部材741に動作可能に係合され得、加熱空洞740の縦方向で外方にエアロゾル発生要素70に対して付勢力を行使するように構成され得る。例えば、付勢要素は、端キャップ780が部品筐体750から係合解除されるときに管状筐体730の遠位端732に向かって、加熱空洞740の縦方向で外方に、エアロゾル発生要素に対して付勢力を行使するための、ばね要素及び/または任意の適した手段を含み得る。
【0126】
上述したように、管状筐体730は、加熱空洞740に熱を提供するように構成される加熱要素737を含み得る。一部の態様では、加熱要素737は、例えば、バッテリ755等の電力源により電力供給されるときに加熱空洞740に熱を提供するように構成され得る。一部の態様では、加熱要素737は抵抗加熱要素を含み得るが、必要または要望に応じて、他の種類の加熱要素(即ち、誘導、マイクロ波等)も、実装され得る。一部の態様に従って、
図3A及び3Bに示すように、加熱要素は、螺旋状構成部分38及び細長い部材部分39を含み得る。一部の態様では、螺旋状構成部分38は、細長い部材部分39に動作可能に接続され得る。
【0127】
図9A~9Cに戻って、第1または螺旋状構成部分738は、加熱空洞740を画定する外部壁734の周りを縦方向に延在するように構成され得る。第2または細長い部材部分745は、例えば、摩擦嵌合で加熱要素経路743により受容されるように構成され得る。より具体的には、第2の部分745の外径は、加熱要素経路743の内径より小さい場合がある。このように、上述したように、加熱要素経路743は、それを通る加熱要素737の第2の部分745を受容するように構成され得る。一部の態様では、第2の部分745は、必要に応じて、電気配線(図示せず)及び/または適当な電気的導体を含み得、部品筐体50のバッテリ755から加熱要素737の第2の部分745へと電流を提供する。更にまたはあるいは、第2の部分745は、部品筐体750のバッテリ755と加熱要素の第1の部分との間に電気接続及び/または電流を提供するように、加熱要素737の第1の部分738に電気接続及び/または連通するように構成され得る。一部の態様では、第2の部分745は、電気配線(図示せず)及び/または適当な電気的導体を含み得、加熱要素737の第2の部分745から管状筐体730内に位置付けた加熱要素の第1の部分738に電流を提供する。
【0128】
一部の態様に従って、加熱要素737の第1の部分738は、加熱空洞740を画定する外部壁734の周りを縦方向に延在するように構成される螺旋または螺旋状構成部分を含み得る。更にまたはあるいは、加熱要素737の第2の部分745は、縦方向に延在するように構成される細長い部材部分を含み得、細長い部材部分は、管状筐体730の壁部材741により画定される加熱要素経路743内に受容されるように構成され得る。したがって、加熱要素737の第2の部分745は、加熱要素737の螺旋状に構成される第1の部分738が回転する中心軸に沿って縦方向に延在するように構成され得る。このように、加熱要素737は、加熱要素経路743に動作可能に係合され、かつそれにより受容されるときに、外部壁734を通して横方向に、かつ第2の部分745を介して横方向に、加熱空洞740に熱を提供するように構成され得る。一部の態様に従って、加熱要素737の細長い部材の第2の部分745は、棒状部材として提供されるのではなく、必要または要望に応じて異なる仕方で構成され得る。例えば、
図3Bに示すように、細長い部材の第2の部分745は、一部の例では、螺旋状巻きまたは螺旋部分として提供され得る。したがって、本開示の一態様は、軸の周りを回転する螺旋状に構成される第1の部分738を有する加熱要素737、及び同軸の周りも回転する螺旋状巻きまたは螺旋部分として提供される細長い部材の第2の部分745を含む。
【0129】
一部の態様に従って、細長い部材の第2の部分745は、管状筐体730と一体的に形成され得る筐体内に配設され得る。このように、加熱要素737の螺旋状に構成される第1の部分738は、単一の加熱要素737を形成するように細長い部材の第2の部分745と一体的に形成され得る。別の態様では、
図9A~9Cに示すように、加熱空洞740に熱を提供するように別個に制御されるように構成され得る加熱要素737の螺旋状に構成される第1の部分738及び細長い部材の第2の部分745は、隔離加熱要素部分であり得る。このように、螺旋状に構成される第1の部分738は、加熱空洞740に熱を提供するように係合され得、細長い部材の第2の部分745は、係合解除状態を維持し得る。あるいは、細長い部材の第2の部分745は、加熱空洞740に熱を提供するように係合され得、螺旋状に構成される第1の部分738は、係合解除状態を維持し得る。更に、螺旋状に構成される第1の部分738は、特定の温度で加熱空洞740に熱を提供するように制御ユニットにより制御され得、細長い部材の第2の部分745は、同じもしくは異なる温度で加熱空洞に熱を提供するように同じもしくは異なる制御ユニットにより制御され得る。
【0130】
したがって、本開示の態様は、有益なことに、管状筐体730内に位置付けた複数の加熱要素または複数の部分を有する加熱要素を提供することにより、エアロゾル発生要素の実質的に完全かつ均等な加熱を提供する。具体的には、一態様による喫煙物品は、エアロゾル発生要素70の最外半径方向部分に熱を提供する外部壁34に近接して配設される螺旋状に構成される第1の部分738を含む加熱要素737を含み、細長い部材の第2の部分745は、エアロゾル発生要素の最内半径方向部分に熱を提供する。したがって、加熱要素737は、有益なことに、外部壁734から半径方向で内方にエアロゾル発生要素70の加熱を提供し得、同時に、第2の部分745がそれ自体の筐体内に配設される場合であっても、第2の部分745から半径方向で外方にエアロゾル発生要素の加熱を提供し得る。
【0131】
本明細書で前に検討されたように、喫煙物品の生産中に、加熱要素737による最終的な加熱のためのエアロゾル発生要素70は、加熱空洞740内に挿入される。本開示の一態様に従って、
図4Aに示すように、エアロゾル発生要素70は、加熱空洞740内に受容される形状及び構成(即ち、均一な中空円柱形状)である固体タバコ及び/またはタバコ関連材料であり得る。エアロゾル発生要素70の均一な中空円柱状構成の例では、エアロゾル発生要素は、例えば、押し出し工程等の連続した工程により生産され得る。別の態様では、加熱空洞40は、対応するエアロゾル発生要素70が先細りの中空円筒として形成され得るように、実質的に円柱状の第2の部分筐体745及び先細りの円柱状外部壁734により画定され得る。このように、
図4Bに示すように、加熱空洞740内に挿入されるエアロゾル発生要素上での加熱空洞740により画定される壁部材741に係合するエアロゾル発生要素70の表面72は、エアロゾル発生要素の対向表面71より小さい直径を有し得る。そのような先細りの構成は、加熱空洞からのエアロゾル発生要素の除去を容易にし得るが、先細りの構成は、エアロゾル発生要素を連続した工程(即ち、押し出し)により形成することを不可能にし得、エアロゾル発生要素は、その後、例えば、成形もしくは鋳造による等、個別工程での個々のユニットとして生産され得る。別の態様では、第2の部分筐体745の少なくとも一部分は、先細りの円筒として形成され得るが、外部壁734は、実質的に円柱形状であり得る。したがって、
図4Cに示すように、対応するエアロゾル発生要素70は、壁部材に係合するエアロゾル発生要素の表面72がエアロゾル発生要素の対向表面71のより小さい断面領域を有するように形成され得る。別の態様では、外部壁734及び第2の部分筐体745の少なくとも一部分の両方は、
図4Dに示すような対応するエアロゾル発生要素が、エアロゾル発生要素70の対向表面71の断面領域より小さい断面領域を有する表面72を含むように対向する縦方向で先細りであり得る。更に、表面72は、対向表面71の直径より小さい直径を有し得る。したがって、適当な形状のエアロゾル発生要素70が、対向する縦方向で、外部壁734及び第2の筐体部分745の先細りの構成により画定される加熱空洞内に挿入されるとき、外部壁及び第2の筐体部分の先細りの構成は、対向する先細りの内部壁及び筐体部分が、エアロゾル発生要素を加熱要素から除去するときにエアロゾル発生要素の最小の提供及び/または接触を提供するため、加熱空洞740からのエアロゾル発生要素70の除去を容易にする。
図4A~4Dに示すエアロゾル発生要素は、種々の形状の一般的な中空円筒を図示するが、例えば、中空直方体、中空平行六面体、及び/または同様のもの等の他の形状も、本開示により想定される。更に、本明細書で前に検討されたように、エアロゾル発生材料70は、固体タバコ及び/またはタバコ関連材料を含み得、タバコ、タバコ部品、またはタバコ由来の材料(即ち、タバコから直接単離され得るタバコ中に天然に見出されるまたは合成的に調製される材料)等の固体材料を含む、
図4Aに示すような中空円筒の押し出し物として構成され得る。
【0132】
一部の態様に従って、正規のエアロゾル発生要素70は、正規かつ本物のエアロゾル発生要素であるものとしてエアロゾル発生要素を識別するように構成される識別部品を含み得る。例えば、一態様では、識別部品は、加熱空洞740内へのエアロゾル発生要素の挿入が、特定の形状部材を有するエアロゾル発生要素が加熱空洞740内に挿入されるときにのみ達成及び完成されるように、エアロゾル発生要素として画定される特定の形状部材を含み得る。例えば、エアロゾル発生要素70の表面72は、特定の場所に配設される凹部を画定し得る。加熱空洞740を画定する壁部材741も、エアロゾル発生要素の表面72により画定される凹部と係合、嵌合、及び/または動作可能に接続するように構成される、対応する突出部を含み得る。このように、認証形状部材を含む正規のエアロゾル発生要素のみが、加熱空洞内に全て完全に挿入され得る。別の態様に従って、外部壁734及び/または第2の筐体部分745は、壁部材741から中空円筒の対向端へと縦方向に延在する突出部を画定し得る。このように、正規のエアロゾル発生要素70は、加熱空洞を画定する外部壁734及び/または第2の筐体部分745により画定される縦突出部と係合、嵌合、及び/または動作可能に接続するように構成される、外部表面74及び/または内部表面75により画定される対応する経路を含み得る。このように、エアロゾル発生要素の任意の形状特徴、部材、突出部、経路、及び/または同様のものは、正規かつ適当な形状のエアロゾル発生要素のみが本開示の喫煙物品と共に使用され得るという点で、喫煙物品用の認証手段として機能し得る。例えば、外部壁734及び/または第2の筐体部分745により画定される縦方向に延在する突出部、壁部材741から延在する突出部、及び/または任意の他の適した形状の物理的部材は、適した形状の物理的部材が、エアロゾル発生要素のそれに応じた形状の部材及び/または部分との動作可能な係合状態にあるときにのみ、制御ユニットが電力源を加熱要素に係合させ得るように、 一部の態様では、エアロゾル発生要素の適した形状の物理的部材とそれに応じた形状の部材及び/または部分との間の動作可能な係合に応答して作動可能であるように構成される制御ユニットと連通するように構成され得る。本明細書で前に検討されたように、エアロゾル発生要素70は、更に、本物かつ正規のエアロゾル発生要素としてエアロゾル発生要素を認証するための喫煙物品の制御ユニットのいずれか1つと電子的に通信するように構成される識別部品を含み得る。
【0133】
一態様に従って、本開示は、例えば、電子喫煙物品を生産する方法等の対応する方法とも関連付けられ得る。そのような方法は、
図9A~9Cに示すように、例えばバッテリ755等の電力源を、電力源空洞759を画定する部品筐体750内に挿入することを含み得、部品筐体は、第1の端部及び縦方向に対向する第2の端部を画定する。部品筐体は、吹き口係合端もしくは第1の端部、及び縦方向に対向する管状筐体係合端もしくは第2の端部を含み得る。一部の態様では、第1及び第2の端部は、吹き口係合端であり得る。別の態様では、第1及び第2の端部は、管状筐体係合端であり得る。更に、部品筐体の管状筐体係合端は、更に、端キャップに動作可能に係合するように構成され得る。部品筐体は、更に、吹き口経路、管状筐体の壁部材により画定される通路、加熱空洞、及び/または端キャップにより画定される少なくとも1つの穴の少なくとも1つに流体接続及び/または連通するように構成される少なくとも1つの通路を含み得る。
【0134】
本方法は、加熱要素を管状筐体と係合させることを含み得る。例えば、本方法は、加熱要素の第1の部分が外部壁(例えば、外部壁734)の周りに延在し、第2の部分(例えば、第2の部分745)が中央経路(例えば、加熱要素経路743)を通して管状筐体の円柱状空洞(例えば、加熱空洞740)内に延在するように、加熱要素の第2の部分を管状筐体と係合させることを含み得る。中央経路は、管状筐体の第1の端部の近位に配設され得る。一部の態様では、管状筐体は、第1の端部及び縦方向に対向する第2の端部を有し得る。更にまたはあるいは、管状筐体は、その間を縦方向に延在する外部壁を含み得る。一部の態様に従って、管状筐体の第1の端部は、部品筐体の第1及び第2の端部に動作可能に係合するように構成され得る。一部の態様では、管状筐体の外部壁及び加熱要素の第2の部分を含む第2の部分筐体は、その間を縦方向に延在する中空円柱状空洞を画定し得る。
【0135】
一部の態様に従って、本方法は、更に、管状筐体の第1の端部を管状筐体の第1及び第2の端部に係合させることを含む。一部の態様では、管状筐体は、部品筐体係合端及び縦方向に対向する遠位端を含み得る。一態様に従って、管状筐体の部品筐体係合端は、管状筐体の第1の端部であり得、管状筐体の縦方向に対向する遠位端は、管状筐体の第2の端部であり得る。一部の態様に従って、管状筐体の部品筐体係合端は、部品筐体の管状筐体係合端に動作可能に係合するように構成され得る。一部の態様では、部品筐体は、部品筐体の内部表面上に配設される第1、第2、及び第3の係合特徴部を含み得る。管状筐体係合端に近接して配設される部品筐体の第2の係合特徴部は、管状筐体の部品筐体係合端に近接して配設される相補的係合特徴部を介して、部品筐体を管状筐体に係合及び/または動作可能に接続するように構成され得る。一部の態様に従って、部品筐体の第2の係合特徴部は、螺子表面も含み得る管状筐体の相補的係合特徴部に係合するように構成される螺子表面を含み得る。
【0136】
更に、本方法は、エアロゾル発生要素を中空円柱状空洞内に挿入することを含み得る。エアロゾル発生要素は、加熱要素によりそこに提供される熱に応答してエアロゾルを生産するように構成され得る。一部の態様に従って、第1及び第2の部分を有する加熱要素は、加熱空洞に熱を提供し、それによりエアロゾル発生要素によるエアロゾルの生産を生じさせるように構成され得る。より具体的には、本明細書で上述したように、管状筐体により画定される加熱要素経路内に挿入されるように構成され得る、管状筐体内の加熱要素の第1の部分及び加熱要素の第2の部分は、中空円柱状空洞に熱を提供するように構成され得る。
【0137】
一部の態様では、エアロゾル発生要素は、中空円柱状空洞内に挿入されるように構成される中空円筒として構成され得る。更にまたはあるいは、エアロゾル発生要素は、タバコ及び/またはタバコ関連材料の中空円筒の押し出し物として構成され得る。一部の態様では、エアロゾル発生要素は、エアロゾル発生要素を正規であるものとして識別するように構成される識別部品を含み得る。このように、本開示の一部の態様に従って、本方法は、更に、識別部品と関連付けた導電要素を制御ユニットと関連付けた回路に動作可能に係合させることを含み得る。したがって、エアロゾル発生要素の中空円柱状空洞(即ち、加熱空洞740)内への挿入は、識別部品の導電要素と回路との間の動作可能な係合に応答して作動可能であるように構成され得る制御ユニットが、エアロゾル発生要素が正規である場合に作動することを生じさせ得る。一部の態様では、制御ユニットは、電力源を加熱要素に動作可能に係合させるように構成され得、加熱要素は、導電要素が回路と動作可能に係合するときにエアロゾル発生要素に熱を提供するように構成され得る。別の態様に従って、本方法は、更に、作動要素を電力源に動作可能に係合させることを含み得る。電力源は、エアロゾル発生要素に熱を提供するように配置され得る加熱要素に直接電力供給するように、作動要素の作動に応答するように構成され得る。
【0138】
一部の態様に従って、エアロゾル発生要素は、エアロゾル発生要素を正規であるものとして識別するように構成される識別部品を含み得る。例えば、エアロゾル発生要素は、更に、識別部品と関連付けられる第1の物理的部材を含み得る。第2の相補的に構成される物理的部材は、制御ユニットと連通し得る。このように、本方法は、エアロゾル発生要素の中空円柱状空洞内への挿入時に、より具体的には、第2の相補的に構成される物理的部に動作可能に係合する第1の物理的部材上で作動する制御ユニットを含み得る。一部の態様に従って、制御ユニットは、電力源を加熱要素に動作可能に係合するように構成され得、加熱要素は、第1の物理部材が第2の相補的に構成される物理的部材に動作可能に係合するときに、エアロゾル発生要素に熱を提供するように配置される。
【0139】
一部の態様では、本方法は、更に、加熱要素を管状筐体に係合させることを含み得る。加熱要素の加熱要素の第1の部分は、管状筐体の外部壁の周りに延在するように構成され得る。一部の態様では、加熱要素の第2の部分は、管状筐体により受容され、かつ環状筐体に動作可能に係合するように構成され得る第2の部分筐体内に延在するように構成され得る。更に、加熱要素の第1及び第2の部分は、エアロゾル発生要素に熱を提供するように電力源と協働、連通、及び/または係合するように構成され得る。
【0140】
別の態様に従って、本方法は、更に、加熱要素の螺旋状構成部分が外部壁に沿って縦方向に延愛するように、加熱要素を管状筐体に係合させることを含み得る。例えば、加熱要素の第1の部分は、管状筐体の外部壁に沿って縦方向に延在する螺旋状構成部分であり得る。一部の態様では、本方法は、加熱要素の細長い部材部分(例えば、加熱要素の第2の部分)が、例えば、壁部材により画定される加熱要素経路等の中央経路を通して縦方向で同軸上に延在するように、加熱要素を管状筐体に係合させることを含み得る。加熱要素経路は、管状筐体の外部壁に対して同心円状に配置され得る。このように、細長い部材の加熱要素の第2の部分は、中央経路を通して縦方向で同軸上に延在し、かつ管状筐体により画定される円柱状空洞内に延在するように構成され得る。更に別の態様では、加熱要素の第2の部分は、中央経路を通して縦方向で同軸上に延在し、かつ管状筐体により画定される円柱状空洞内に延在する螺旋状構成部分を含み得る。
【0141】
上述したように、部品筐体は、部品筐体の第1の端部から第2の端部へと縦方向に延在する、少なくとも1つの通路を含み得る。部品筐体により画定される通路は、管状筐体により画定される少なくとも1つの穴及び/または通路と、吹き口部分により画定される吹き口経路との間に流体接続及び/または連通するように構成され得る。吹き口経路は、吹き口部分の一端から縦方向に対向する第2の端部へと縦方向に延在し得る。更にまたはあるいは、本方法は、更に、吹き口部分の1つの縦端を、管状筐体と係合される部品筐体の第1及び第2の端部の他方に対向する部品筐体の第1及び第2の端部と動作可能に係合させることを含み得る。例えば、吹き口部分の部品筐体係合端は、部品筐体の吹き口係合端に動作可能に係合するように構成され得、部品筐体の吹き口係合端は、部品筐体の管状筐体係合端に対して縦方向に対向する。一部の態様では、本方法は、吹き口部分と関連付けた導電要素が、吹き口部分及び部品筐体が動作可能な係合状態にあるときに加熱要素回路を完成するように、管状筐体に関連付けた加熱要素の第1の部分及び/または円柱状空洞内に延在する加熱要素の第2の部分と協働するように、吹き口部分の部品筐体係合端を部品筐体の吹き口係合端に動作可能に係合させることを含み得る。別の態様では、吹き口部分と関連付けた導電要素は、吹き口部分が部品筐体と動作可能な係合状態にあり、かつ管状筐体が部品筐体と動作可能な係合状態にあるときに、加熱要素回路を完成するように、管状筐体と関連付けた加熱要素の第1の部分及び/または円柱状空洞内に延在するように構成される加熱要素の第2の部分と協働するように構成され得る。
【0142】
本開示の多数の変形例及び他の実施形態を、本開示が関連する当業者が、これまでの説明及び関連付けられた図面に提示された教示の助けを借りて思いつくことになるかもしれない。したがって、本開示は、本明細書に開示した特定の実施形態に限定されず、変形例及び他の実施形態が添付の特許請求の範囲の適用範囲内に含まれるように意図されることを理解すべきである。特定の用語を本明細書に用いたが、それらは一般的な説明的な意味にのみ用いられ、限定を目的とするものではない。
【手続補正書】
【提出日】2024-08-22
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品であって、
第1の端部、縦方向に対向する第2の端部、及び筐体内に加熱空洞を画定する外部壁、を有する筐体であって、加熱空洞が第1の端部内にある開口部を介してエアロゾル発生要素を中で受容するように構成される、筐体と、
通路がそれらの間を縦方向に延在する、第1の端部及び縦方向に対向する第2の端部を含む吹き口であって、第1の端部がユーザの口と係合するように構成され、第2の端部が筐体の第1の端部と係合するように構成される、吹き口と、
加熱空洞内に配設され、且つ、エアロゾル発生要素を少なくとも部分的に囲むように構成されたヘリカル状に構成された第1の部分及びエアロゾル発生要素内で受容されるように構成された細長い部材を含む第2の部分を含む、加熱要素と、を備える、喫煙物品。
【請求項2】
筐体が、それらの間に環状空洞を画定するために加熱空洞の外部壁と同心円状に整列され、且つ、エアロゾル発生要素を受容するように配置された、内部壁を更に含む、請求項1に記載の喫煙物品。
【請求項3】
内部壁が加熱空洞と同軸に整列された中央チャンネルを画定し、中央チャンネルが、そこを通して加熱要素の第2の部分と動作可能に係合してそれを受容するように配置される、請求項2に記載の喫煙物品。
【請求項4】
エアロゾル発生要素の縦軸を中心として同心円状に整列された外表面及び内表面を画定するエアロゾル発生要素を更に備え、エアロゾル発生要素が加熱空洞内で受容可能であり、その結果、加熱空洞内で受容されるときにエアロゾル発生要素の外表面がヘリカル状に構成された第1の部分によって少なくとも部分的に囲まれ、加熱要素の第2の部分がエアロゾル発生要素の内表面内を延在する、請求項1から3のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項5】
加熱要素が、抵抗加熱要素、誘導加熱要素、又はマイクロ波加熱要素からなる群から選択される、請求項1から4のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項6】
エアロゾル発生要素が、タバコ関連材料を含む複数のマイクロカプセルを備える、請求項4に記載の喫煙物品。
【請求項7】
加熱要素と動作可能に係合するように構成された電力源を更に備える、請求項1から6のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項8】
加熱要素の第1及び第2の部分が電力源に動作可能に係合され、エアロゾル発生要素を選択的に加熱するために電力源と選択的に動作可能である、請求項7に記載の喫煙物品。
【請求項9】
筐体が、加熱空洞内に少なくとも部分的に配設されており、且つ、エアロゾル発生要素を少なくとも部分的に排出するように構成された、偏向要素を更に備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項10】
吹き口が筐体に取り外し可能に連結される、請求項1から9のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項11】
吹き口が再使用可能であり、吹き口の第2の端部が、偏向要素に対してエアロゾル発生要素を付勢するために吹き口をエアロゾル発生要素に係合させることになるように、筐体内に延在するように構成される、請求項9に記載の喫煙物品。
【請求項12】
吹き口上での吸引を検出するように、及び、吸引の検出に応答して加熱要素を始動させるように、構成されたセンサを更に備える、請求項1から11のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項13】
センサが、流れセンサ、圧力センサ、又は容量センサのうちの少なくとも1つを含む、請求項12に記載の喫煙物品。
【請求項14】
センサに動作可能に連結され、且つ、所定の時間長の間電力源から電気エネルギーを加熱要素に受容させるように構成された、制御部品を更に備える、請求項12に記載の喫煙物品。
【請求項15】
エアロゾル発生要素が、エアロゾル発生要素を認証済みであるとして識別する識別部品を含む、請求項4に記載の喫煙物品。
【請求項16】
識別部品が、エアロゾル発生要素を加熱空洞内に受容した際に制御ユニットに関連付けられる回路に動作可能に係合するように配置された伝導性要素を含み、制御ユニットが、伝導性要素と回路との間の動作可能な係合に応答して作動可能である、請求項15に記載の喫煙物品。
【請求項17】
喫煙物品であって、
第1の端部、縦方向に対向する第2の端部、及び筐体内に加熱空洞を画定する外部壁、を有する筐体であって、加熱空洞が第1の端部内にある開口部を介してエアロゾル発生要素を中で受容するように構成される、筐体と、
通路がそれらの間を縦方向に延在する、第1の端部及び縦方向に対向する第2の端部を含む再使用可能な吹き口であって、第1の端部がユーザの口と係合するように構成され、第2の端部が、エアロゾル発生要素を中に封入するために筐体の第1の端部と取り外し可能に係合するように構成される、再使用可能な吹き口と、
電力源と、を備える、喫煙物品。
【請求項18】
タバコ関連材料と、
外表面と、
外表面の周りを延在する加熱要素であって、エアロゾル発生要素が筐体の加熱空洞内で完全に受容可能であり、その結果、中で受容される際に加熱要素が電力源に電気的に接続され、エアロゾルを生成するためにエアロゾル発生要素を加熱するように構成される、加熱要素と、
を備えるエアロゾル発生要素を更に備える、請求項17に記載の喫煙物品。
【請求項19】
タバコ関連材料と、
縦チャンネルを画定する内表面と、
縦チャンネル内を延在する加熱要素であって、エアロゾル発生要素が筐体の加熱空洞内で完全に受容可能であり、その結果、中で受容される際に加熱要素が電力源に電気的に接続され、エアロゾルを生成するためにエアロゾル発生要素を加熱するように構成される、加熱要素と、
を備えるエアロゾル発生要素を更に備える、請求項17に記載の喫煙物品。
【請求項20】
加熱要素が、エアロゾル発生要素の外表面の周りに配設された第1の部分及びエアロゾル発生要素によって画定されたチャンネル内に配設された第2の部分を備え、加熱要素の第1及び第2の部分が、電力源に動作可能に係合され、熱の提供のために電力源と選択的に動作可能である、請求項18に記載の喫煙物品。
【請求項21】
加熱空洞内に配設され、且つ、加熱空洞内で受容される際のエアロゾル発生要素を少なくとも部分的に囲むように構成された、加熱要素のヘリカル状に構成された第1の部分を更に備える、請求項17に記載の喫煙物品。
【請求項22】
タバコ関連材料と、
縦チャンネルを画定する内表面と、
縦チャンネル内を延在する加熱要素の細長い第2の部分であって、エアロゾル発生要素が筐体の加熱空洞内で完全に受容可能であり、その結果、中で受容される際に加熱要素の第1の部分及び第2の部分が電力源に電気的に接続され、エアロゾルを生成するためにエアロゾル発生要素を加熱するように構成される、加熱要素の細長い第2の部分と、
を備えるエアロゾル発生要素を更に備える、請求項21に記載の喫煙物品。
【請求項23】
加熱要素が、抵抗加熱要素、誘導加熱要素、又はマイクロ波加熱要素からなる群から選択される、請求項18から22のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項24】
加熱要素がエアロゾル発生要素の外表面の周りにヘリカル状に配置される、請求項18に記載の喫煙物品。
【請求項25】
エアロゾル発生要素が、タバコ関連材料を各々含む複数のマイクロカプセルを備える、請求項18から24のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項26】
エアロゾル発生要素が押し出し加工された基板を備える、請求項18から24のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項27】
筐体が、加熱空洞内に少なくとも部分的に配設され、且つ、エアロゾル発生要素を少なくとも部分的に排出するように構成された、偏向要素を更に備える、請求項17から26のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項28】
吹き口が再使用可能であり、吹き口の第2の端部が、偏向要素に対してエアロゾル発生要素を付勢するために吹き口をエアロゾル発生要素に係合させることになるように、筐体内に延在するように構成される、請求項27に記載の喫煙物品。
【請求項29】
吹き口上での吸引を検出するように、及び、吸引の検出に応答して加熱要素を始動させるように、構成されたセンサを更に備える、請求項18から28のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項30】
センサが、流れセンサ、圧力センサ、又は容量センサのうちの少なくとも1つを含む、請求項29に記載の喫煙物品。
【請求項31】
センサに動作可能に連結され、且つ、所定の時間長の間電力源から電気エネルギーを加熱要素に受容させるように構成された、制御部品を更に備える、請求項29に記載の喫煙物品。
【請求項32】
作動要素を更に備え、電力源が、作動要素の作動に応答して、エアロゾル発生要素を選択的に加熱するために加熱要素の第1の部分又は第2の部分の少なくとも一方に選択的に電力を方向付ける、請求項20に記載の喫煙物品。
【請求項33】
エアロゾル発生要素が、エアロゾル発生要素を認証済みであるとして識別する識別部品を含む、請求項18から22のいずれか一項に記載の喫煙物品。
【請求項34】
加熱空洞内に配設され、且つ、制御ユニットと連通する、相補的に配置された第2の物理的部材に動作可能に係合するように配置された、エアロゾル発生要素上に配設された第1の物理的部材を、識別部品が含み、加熱空洞内にエアロゾル発生要素を受容した際に、制御ユニットが、相補的に配置された第1の物理的部材と第2の物理的部材との間の動作可能な係合に応答して作動可能である、請求項33に記載の喫煙物品。
【請求項35】
識別部品が、エアロゾル発生要素を加熱空洞内に受容した際に制御ユニットに関連付けられる回路に動作可能に係合するように配置された伝導性要素を含み、制御ユニットが、伝導性要素と回路との間の動作可能な係合に応答して作動可能である、請求項33に記載の喫煙物品。